JP4273703B2 - ブッシュ軸受 - Google Patents
ブッシュ軸受 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4273703B2 JP4273703B2 JP2002133622A JP2002133622A JP4273703B2 JP 4273703 B2 JP4273703 B2 JP 4273703B2 JP 2002133622 A JP2002133622 A JP 2002133622A JP 2002133622 A JP2002133622 A JP 2002133622A JP 4273703 B2 JP4273703 B2 JP 4273703B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- peripheral surface
- inner peripheral
- elastic member
- annular elastic
- bushing body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
- Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブッシュ軸受、特に自動車のステアリング機構におけるラック軸を摺動自在に支持するために用いて好適なブッシュ軸受に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
ブッシュ軸受として合成樹脂製のものが種々提案されているが、斯かる合成樹脂製のブッシュ軸受は、通常、締め代をもって軸部材を摺動自在に支持するようになっている。
【0003】
ところで、合成樹脂製のブッシュ軸受において、支持する軸部材に対して大きな締め代をもつようにすると、軸部材に大きな心ずれを生じさせない上に、軸部材との間に隙間を生じさせないように軸部材を径方向に関して所定の剛性をもってしっかりと支持できるが、軸部材をきつく締め付けることになるので、摺動摩擦抵抗が大きくなって、軸部材を良好な摺動特性をもって支持できなくなる一方、支持する軸部材に対して小さな締め代をもつようにすると、軸部材に対して低い摺動摩擦抵抗をもった良好な摺動特性は期待できるが、軸部材に大きな心ずれが生じ易くなる上に、軸部材との間に隙間が生じ易くなって、径方向の剛性的支持が低下し、しかも、斯かる隙間が生じると軸部材の摺動において軸部材との間に打音が発生することにもなる。
【0004】
また、合成樹脂製のブッシュ軸受では、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和によって、軸部材との間又は軸部材が取り付けられる取り付け部材との間に隙間が生じて、径方向の剛性的支持が低下し、打音が発生するような不具合が生じ易く、また、合成樹脂の応力緩和によって特に径方向の収縮が生じる場合には、軸部材に対する締め代が増加して摺動摩擦抵抗が大きくなる虞がある。
【0005】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ラック軸等の軸部材を径方向に関しては所定の剛性をもって軸方向に関しては低い摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる上に、熱履歴における性能変化の低減を図り得て、特に、自動車のステアリング機構におけるラック軸を摺動自在に支持するために用いて好適なブッシュ軸受を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の第一の態様のブッシュ軸受は、支持すべき軸部材が摺動自在に接触する円筒状の内周面を有すると共に、当該内周面が縮径自在となるように軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びた少なくとも一つのスリットを有しており、しかも、外周面に少なくとも一つの環状の溝を有する合成樹脂製のブッシュ本体と、ブッシュ本体の溝に装着されていると共に、ブッシュ本体の外周面の径よりも大きな外径を有する無端環状弾性部材とを具備している。
【0007】
第一の態様のブッシュ軸受によれば、支持すべき軸部材、例えば自動車のステアリング機構におけるラック軸が摺動自在に接触する円筒状の内周面を有する合成樹脂製のブッシュ本体が軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びた少なくとも一つのスリットを有していると共に、無端環状弾性部材が合成樹脂製のブッシュ本体の外周面の径よりも大きな外径を有しているために、ブッシュ本体の外周面との間に隙間をもって、しかも、無端環状弾性部材を弾性変形させて潰した状態でラック軸の取り付け部材の貫通孔に嵌装することができ、而して、潰しに起因する無端環状弾性部材の弾性反発力に抗する径方向力に基づく軸部材の径方向の大きな変位をブッシュ本体の外周面で規制でき、しかも、潰しに起因する無端環状弾性部材の弾性力でもってブッシュ本体を軸部材に締め付ける結果、軸部材を径方向に関しては所定の剛性をもって軸方向に関しては低い摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる上に、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和による円筒状の内周面と軸部材との間又は無端環状弾性部材とブッシュ軸受が取り付けられる取り付け部材との間に隙間が生じないようにし得ると共に、合成樹脂の応力緩和に基づく径方向の収縮による締め代に対する影響を小さくできる結果、熱履歴における性能変化の低減を図り得る。
【0008】
ブッシュ本体の形成材料としての合成樹脂としては、耐摩耗性に優れて低摩擦特性を有し、しかも、所定の撓み性と剛性とを有すると共に熱伸縮の少ないものが好ましく、具体的には、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂及びフッ素樹脂のうちの少なくとも一つを含む合成樹脂等を挙げることができる。
【0009】
本発明においては、ブッシュ本体の円筒状の内周面は、無端環状弾性部材がブッシュ本体の溝に装着された状態であって、支持すべき軸部材がブッシュ本体の内周面で規定される貫通孔に挿着されていない状態で、その径が支持すべき軸部材の外周面の径に締め代分を差し引いた径と実質的に同一となるように、形成されるのが好ましく、そして、斯かる円筒状の内周面が軸部材の外周面にぴたりと隙間なしに接触した場合に、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和を吸収できるような幅をスリットが有しているとよく、また、無端環状弾性部材は、それがブッシュ本体の溝に装着された場合に、本発明の第二の態様のブッシュ軸受のように、円筒状の内周面が縮径して上記の径を呈するようにブッシュ本体に弾性力を与える内径を有していても、これに代えて、円筒状の内周面が実質的に縮径することなしに上記の径を呈するように溝においてブッシュ本体に単に接触する内径を有していてもよく、ここで、円筒状の内周面を縮径させるような内径を有した無端環状弾性部材を用いる場合には、スリットは、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和を吸収できる上に、無端環状弾性部材の弾性力に起因する円筒状の内周面の縮径を可能とする程度の幅を有することが要求される。円筒状の内周面が24mmの径を有する場合に、スリットの幅として1mm程度を好ましい例として提示することができる。
【0010】
スリットは、軸方向と平行に伸びるようにしてもよいが、好ましくは、本発明の第三の態様のブッシュ軸受のように、軸方向に対して傾斜する傾斜スリット部を有しており、更に好ましくは本発明の第四の態様のブッシュ軸受のように、傾斜スリット部に加えて、軸方向において傾斜スリット部を間にして当該傾斜スリット部と連続して配されていると共に軸方向と平行に伸びた一対の軸方向スリット部を有している。
【0011】
スリットは一個でもよいが、複数個でもよく、この場合には、本発明の第五の態様のブッシュ軸受のように、ブッシュ本体は、少なくとも一対の分割体からなる。
【0012】
ブッシュ本体は、一個だけの環状の溝を有していてもよいのであるが、本発明の第六の態様のブッシュ軸受のように、複数個の環状の溝を有していてもよく、この場合、無端環状弾性部材は各溝に装着されている。
【0013】
無端環状弾性部材は、好ましくは本発明の第七の態様のブッシュ軸受のように、断面において円形、楕円形又は扁平状の長円形であるが、本発明は、これらに限定されず、他の形状であってもよく、また、好ましくは本発明の第八の態様のブッシュ軸受のように、天然ゴム製又は合成ゴム製である。なお、無端環状弾性部材として、一般に使用されているOリングを好ましく用いることができる。
【0014】
ブッシュ本体は、本発明の第九の態様のブッシュ軸受のように、その円筒状の内周面に少なくとも一つの凹所を有していても、本発明の第十の態様のブッシュ軸受のように、その円筒状の内周面に離散的に配された複数個の小径の円形の凹所を有していてもよく、本発明の第十一の態様のブッシュ軸受のように、その円筒状の内周面を軸方向に分断するように配された環状の凹所を有していてもよい。
【0015】
第十一の態様のブッシュ軸受のようにブッシュ本体が凹所を有している場合には、好ましくは、無端環状弾性部材は、本発明の第十二の態様のブッシュ軸受のように、分断された円筒状の内周面に対応して配された環状の溝に装着されている。
【0016】
ブッシュ本体が以上のような凹所を有している場合には、本発明の第十三の態様のブッシュ軸受のように、斯かる凹所には固体又は流体の潤滑剤が配されていると好ましい。
【0017】
また、ブッシュ本体は、好ましくは、本発明の第十四の態様のブッシュ軸受のように、円筒状の内周面の軸方向の両側において当該円筒状の内周面に連続して配されていると共に、円筒状の内周面から軸方向の端面に向かうに連れて大径となる一対のテーパ内周面を有しており、ここで、無端環状弾性部材は、本発明の第十五の態様のブッシュ軸受のように、円筒状の内周面とテーパ内周面との境界部に対応して配された環状の溝に装着されているとよい。
【0018】
本発明において、環状の溝は、無端環状弾性部材の弾性を十分に得るようにする観点からは好ましくはその第十六の態様のブッシュ軸受のように、当該溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも大きい容積を有しているが、これに代えて、その第十七の態様のブッシュ軸受のように、当該溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも小さい容積を有していてもよい。
【0019】
第十七の態様のブッシュ軸受のような容積を有した環状の溝であると、径方向の力で無端環状弾性部材が大きく潰れて溝一杯に広がった際に、無端環状弾性部材の剛性を大きくできて、これによっても軸部材を径方向に関しては所定の剛性をもって支持できるようになる。
【0020】
本発明のブッシュ軸受は、ブッシュ本体に加えて、その第十八の態様のブッシュ軸受のように、ブッシュ本体の外周面において当該ブッシュ本体に一体形成された合成樹脂製の鍔部を更に具備していてもよく、斯かる鍔部を具備していると、ブッシュ軸受を軸方向に移動しないようにして取り付け部材の貫通孔の開口端側に取り付けることができる。
【0021】
また本発明のブッシュ軸受は、回転する軸部材、軸方向に直動する軸部材等を摺動自在に支持するために用いることができ、特に、その第十九の態様のブッシュ軸受のように、自動車のステアリング機構におけるラック軸を軸部材として摺動自在に支持するために好適であって、斯かるラック軸に対して用いることによって、路面から加わる振動に基づくラック軸の径方向の心ずれを無端環状弾性部材の弾性変形でもって好ましく吸収してラック軸を軸方向に直動自在に低摩擦抵抗をもって剛性的に支持できることになる。
【0022】
次に本発明を、図に示す実施の形態の好ましい例を参照して更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0023】
【実施の形態】
図1から図3において、自動車のステアリング機構におけるラック軸2(図4参照)を軸方向Aに摺動自在に支持するための本例のブッシュ軸受1は、支持すべき軸部材としてのラック軸2が軸方向Aに摺動自在に接触する円筒状の内周面3を有すると共に、当該内周面3が縮径自在となるように軸方向Aの一方の端面4から他方の端面5まで伸びた少なくとも一つのスリット、本例では一つのスリット6を有しており、しかも、円筒状の外周面7に少なくとも一つの環状の溝、本例では二つの環状の溝8及び9を有する合成樹脂製のブッシュ本体10と、ブッシュ本体10の溝8及び9の夫々に装着されていると共に、ブッシュ本体10の外周面7の径R1よりも大きな外径R2を有しており、天然ゴム製又は合成ゴム製の断面において円形の無端環状弾性部材11及び12と、ブッシュ本体10の外周面7において当該ブッシュ本体10に一体形成された合成樹脂製の鍔部13とを具備している。
【0024】
スリット6は、軸方向Aに対して傾斜する傾斜スリット部21と、軸方向Aにおいて傾斜スリット部21を間にして当該傾斜スリット部21と連続して配されていると共に軸方向Aと平行に伸びた一対の軸方向スリット部22及び23とを有しており、傾斜スリット部21並びに軸方向スリット部22及び23は、本例では1mm程度の幅tを有している。
【0025】
環状の溝8及び9の夫々は、本例では、当該溝8及び9の夫々に装着される無端環状弾性部材11及び12の体積よりも大きい容積を有しており、これにより、溝8及び9は、無端環状弾性部材11及び12が弾性変形されて潰されてブッシュ本体10の外周面7から突出しないようになっても、弾性変形されて潰された無端環状弾性部材11及び12で完全に埋められないようになっている。
【0026】
ブッシュ本体10は、軸方向Aにおいて広幅の円筒状の内周面3に加えて、内周面3の軸方向Aの両側において当該円筒状の内周面3に連続して配されていると共に、円筒状の内周面3から軸方向Aの端面4及び5に夫々向かうに連れて大径となる一対の環状のテーパ内周面25及び26と、端面5側に環状の面取面27とを有している。
【0027】
無端環状弾性部材11及び12の夫々は、ブッシュ本体10の内周面3を縮径させて径R3とする弾性力をブッシュ本体10に与えるような内径R4を有している。
【0028】
ブッシュ本体10の内周面3の径R3は、締め代をδmmとするとラック軸2の径R5よりも2δだけ小さい。なお、斯かるブッシュ本体10の内周面3は、ラック軸2がブッシュ本体10の内周面3で規定される貫通孔28に挿着された場合(図4に示す場合)とそうでない場合(図1に示す場合)とで原理的にはその曲率が異なることになるので、前者の場合では、ラック軸2の外面29にぴったりと合致しなくなるが、締め代δに対して内周面3の径R3が十分に大きく、換言すれば締め代δが極めて小さく、例えば内周面3の径R3が24mm程度であって、締め代δが最大で0.7mm程度の場合には、ラック軸2が貫通孔28に挿着されても、ブッシュ本体10の撓みを含む弾性的変形によってラック軸2の外面29に実質的にぴったりと合致するものとみなし得る。
【0029】
以上のブッシュ軸受1は、図4に示すように、無端環状弾性部材11及び12が断面において楕円形に弾性変形されて潰され、しかも、鍔部13が取り付け部材31の端面32に当接した状態で、当該取り付け部材31の内周面33で規定されると共に無端環状弾性部材11及び12の外径R2よりも小さい径R6を有する貫通孔34に装着されると共に、内周面3で規定される貫通孔28にラック軸2が挿着されて、ラック軸2を軸方向Aに摺動自在に取り付け部材31に対して支持するために用いられる。
【0030】
通常の状態では、ブッシュ軸受1は、図4及び図5に示すように、取り付け部材31の内周面33と円筒状の外周面7との間に環状の隙間35、例えば径方向Rの幅が0.17mm乃至0.19mmの環状の隙間35が生じるようになって、しかも、無端環状弾性部材11及び12の拡径とその楕円形への弾性変形とに基づく弾性押圧力と締め代δとをもってラック軸2を軸方向Aに摺動自在に支持している。
【0031】
ブッシュ軸受1に支持されたラック軸2に径方向Rの変位が生じてラック軸2に心ずれが生じようとしても、ブッシュ軸受1は、その径方向Rの変位力が小さい場合には、無端環状弾性部材11及び12の弾性変形でこれを規制する一方、その径方向Rの変位力が大きい場合には、図6に示すように、無端環状弾性部材11及び12の大きな弾性変形の後に、隙間35を消失させてブッシュ軸受1の外周面7が取り付け部材31の内周面33に当接して隙間35を消失させこれを剛性的に規制する。
【0032】
以上のようにブッシュ軸受1によれば、ブッシュ本体10の外周面7との間に隙間35をもって、しかも、無端環状弾性部材11及び12を潰した状態で取り付け部材31の貫通孔34に嵌装することができ、而して、潰しに起因する無端環状弾性部材11及び12の弾性反発力に抗する径方向力に基づくラック軸2の径方向の大きな変位をブッシュ本体10の外周面7で規制でき、しかも、潰しに起因する無端環状弾性部材11及び12の弾性力でもってブッシュ本体10をラック軸2に締め付ける結果、ラック軸2を径方向に関しては所定の剛性をもって軸方向Aに関しては低い摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる。
【0033】
また、ブッシュ軸受1によれば、ブッシュ本体10がスリット6を有すると共に、無端環状弾性部材11及び12がブッシュ本体10の溝8及び9の夫々に装着されていると共に、ブッシュ本体10の外周面7の径R1よりも大きな外径R2を有しているために、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和による内周面3とラック軸2との間又は無端環状弾性部材11及び12と取り付け部材31の内周面33との間に隙間が生じないようにし得ると共に、合成樹脂の応力緩和に基づく径方向の収縮による締め代δに対する影響を小さくできる結果、熱履歴における性能変化の低減を図り得る。
【0034】
更に、ブッシュ軸受1は、ブッシュ本体10の外周面7の径R1よりも大きな外径R2を有している無端環状弾性部材11及び12を具備して、これを介して取り付け部材31に嵌装するようになっているために、防振、消音特性に優れている上に、ブッシュ本体10、ラック軸2及び取り付け部材31等に製作誤差があっても、無端環状弾性部材11及び12の弾性変形によってこれを吸収することができる結果、軸方向Aの摺動におけるラック軸2のこじり等の事態を軽減できる。
【0035】
また、ブッシュ軸受1では、ブッシュ本体10がその端面5側に環状の面取面27を有しているために、無端環状弾性部材11及び12の溝8及び9への装着を極めて容易に行い得る。
【0036】
ブッシュ軸受1と無端環状弾性部材11及び12、スリット6並びに溝8及び9を具備しない比較例のブッシュ軸受とにおいて、締め代δ(mm)と摺動力(摩擦抵抗)(N)との間の関係についての測定結果を、図7には熱履歴前のものを、図8には120゜Cで1時間加熱後の熱履歴後のものを夫々示し、また、ブッシュ軸受1と比較例のブッシュ軸受とにおいて、締め代δ(mm)と撓み量(mm)との間の関係についての測定結果を、図9には熱履歴前のものを、図10には120゜Cで1時間加熱後の熱履歴後のものを夫々示し、図7から図10において、曲線41は、ブッシュ軸受1の場合を、曲線42は、比較例のブッシュ軸受の場合を夫々示す。
【0037】
図7から図10からも明らかであるように、ブッシュ軸受1によれば、締め代の多少に拘わらず、一定であって熱履歴後も変化しない低い摺動力(摩擦抵抗)(N)を得ることができる上に、一定値以下に心ずれを抑えて所定の剛性をもってラック軸2を支持することができる。
【0038】
なお、環状の隙間35の径方向Rの幅を適宜変えることにより、ブッシュ軸受1におけるラック軸2に対する心ずれ許容量、即ち径方向Rの剛性を最適値に調節することができる。
【0039】
上記のブッシュ軸受1のブッシュ本体10は、滑らかな平坦な内周面3を有しているが、これに代えて、図11に示すように、その円筒状の内周面3に離散的に配された複数個の小径の円形の凹所51を有していても、また、図12に示すように、その円筒状の内周面3を軸方向に二つの内周面3a及び内周面3bに分断するように配された環状の凹所52を有していてもよく、図12に示すブッシュ軸受1では、無端環状弾性部材11及び12を、分断された円筒状の内周面3a及び3bに対応して配された溝8及び9に装着するようにしてもよい。また、凹所51及び52には、必要に応じて固体又は流体の潤滑剤を配して、更なる摺動摩擦抵抗の減少を図ってもよい。
【0040】
更に上記のブッシュ軸受1のブッシュ本体10は、軸方向Aに挟幅の一対の環状のテーパ内周面25及び26を有しているが、これに代えて、図13に示すように、円筒状の内周面3に加えて、円筒状の内周面3の軸方向Aの両側において当該円筒状の内周面3に連続して配されていると共に、円筒状の内周面3から軸方向Aの端面4及び5の夫々に向かうに連れて大径となる軸方向Aに広幅の一対のテーパ内周面55及び56を有していてもよく、この場合、無端環状弾性部材11及び12を、円筒状の内周面3とテーパ内周面55及び56との境界部57及び58に対応して配された溝8及び9に装着するようにしてもよい。
【0041】
なお、図11から図13に示すように、鍔部13を省いてブッシュ軸受1を構成してもよく、この場合に、面取面27と同様の環状の面取面59を端面4側に設けてもよい。
【0042】
また、上記のブッシュ軸受1では、断面において円形の無端環状弾性部材11及び12の夫々を溝8及び9の夫々に装着したが、これに代えて、図14に示すように、ブッシュ本体10の外周面7の径R1よりも大きな外径R7を有する断面において扁平状の長円形の一つの無端環状弾性部材61をブッシュ本体10の一つの溝62に装着してブッシュ軸受1としてもよい。
【0043】
更に、溝8、9及び62の容積を無端環状弾性部材11、12及び61の体積よりも大きくする代わりに、例えば図15に示すように溝8の容積を、当該溝8に装着される無端環状弾性部材11の体積よりも小さくして、図16に示すように、無端環状弾性部材11が径方向Rの力で大きく弾性変形されて潰された際には無端環状弾性部材11が溝8一杯に広がるようにして、無端環状弾性部材11の剛性が増大するようにしてもよい。
【0044】
また、図17に示すように、ブッシュ本体10に二つのスリット6a及び6bを設けて、ブッシュ本体10を一対の分割体10a及び10bから構成してもよく、斯かる二つのスリット6a及び6bを有して分割体10a及び10bからなるブッシュ本体10によれば、分割体10a及び10bのいずれか一方を形成すればよく、製造が極めて簡単になる。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、軸部材を径方向に関しては所定の剛性をもって軸方向に関しては低い摺動摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる上に、熱履歴における性能変化の低減を図り得て、特に、自動車のステアリング機構におけるラック軸を摺動自在に支持するために用いて好適なブッシュ軸受を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の一例の図2に示すI−I線矢視断面図である。
【図2】図1に示す例の左側面図である。
【図3】図1に示す例の外観図である。
【図4】図1に示す例の作用説明図である。
【図5】図1に示す例の作用説明図である。
【図6】図1に示す例の作用説明図である。
【図7】図1に示す例の効果の説明図である。
【図8】図1に示す例の効果の説明図である。
【図9】図1に示す例の効果の説明図である。
【図10】図1に示す例の効果の説明図である。
【図11】本発明の好ましい実施の形態の他の例の断面説明図である。
【図12】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面説明図である。
【図13】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面説明図である。
【図14】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面説明図である。
【図15】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面説明図である。
【図16】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の断面説明図である。
【図17】本発明の好ましい実施の形態の更に他の例の図2に相当する説明図である。
【符号の説明】
1 ブッシュ軸受
2 ラック軸
3 内周面
4、5 端面
6 スリット
7 外周面
8、9 溝
10 ブッシュ本体
11、12 無端環状弾性部材
Claims (5)
- 支持すべき軸部材が摺動自在に接触する円筒状の内周面を有すると共に、当該内周面が縮径自在となるように軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びた少なくとも一つのスリットを有しており、しかも、外周面に複数個の環状の溝を有する合成樹脂製のブッシュ本体と、ブッシュ本体の各溝に装着されていると共に、ブッシュ本体の外周面の径よりも大きな外径を有する無端環状弾性部材とを具備しており、無端環状弾性部材は、ブッシュ本体の内周面を縮径させる弾性力をブッシュ本体に与えるような内径を有しており、スリットは、軸方向に対して傾斜する傾斜スリット部を有しているブッシュ軸受であって、ブッシュ軸受が取り付けられる取り付け部材の貫通孔を規定する内周面とブッシュ本体の外周面との間には、環状の隙間が形成されるようになっており、取り付け部材に取り付けられた状態で無端環状弾性部材が径方向の力で大きく弾性変形されて潰された際には無端環状弾性部材が溝一杯に広がるように、環状の各溝は、当該溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも小さい容積を有しており、スリットは、軸方向において傾斜スリット部を間にして当該傾斜スリット部と連続して配されていると共に軸方向と平行に伸びた一対の軸方向スリット部を有しているブッシュ軸受。
- 支持すべき軸部材が摺動自在に接触する円筒状の内周面を有すると共に、当該内周面が縮径自在となるように軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びた少なくとも一つのスリットを有しており、しかも、外周面に複数個の環状の溝を有する合成樹脂製のブッシュ本体と、ブッシュ本体の各溝に装着されていると共に、ブッシュ本体の外周面の径よりも大きな外径を有する無端環状弾性部材とを具備しており、無端環状弾性部材は、ブッシュ本体の内周面を縮径させる弾性力をブッシュ本体に与えるような内径を有しており、スリットは、軸方向に対して傾斜する傾斜スリット部を有しているブッシュ軸受であって、ブッシュ軸受が取り付けられる取り付け部材の貫通孔を規定する内周面とブッシュ本体の外周面との間には、環状の隙間が形成されるようになっており、取り付け部材に取り付けられた状態で無端環状弾性部材が径方向の力で大きく弾性変形されて潰された際には無端環状弾性部材が溝一杯に広がるように、環状の各溝は、当該溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも小さい容積を有しており、ブッシュ本体は、その円筒状の内周面を軸方向に分断するように配された環状の凹所を有しており、無端環状弾性部材は、分断された円筒状の内周面に対応して配された環状の溝に装着されているブッシュ軸受。
- 支持すべき軸部材が摺動自在に接触する円筒状の内周面を有すると共に、当該内周面が縮径自在となるように軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びた少なくとも一つのスリットを有しており、しかも、外周面に複数個の環状の溝を有する合成樹脂製のブッシュ本体と、ブッシュ本体の各溝に装着されていると共に、ブッシュ本体の外周面の径よりも大きな外径を有する無端環状弾性部材とを具備しており、無端環状弾性部材は、ブッシュ本体の内周面を縮径させる弾性力をブッシュ本体に与えるような内径を有しており、スリットは、軸方向に対して傾斜する傾斜スリット部を有しているブッシュ軸受であって、ブッシュ軸受が取り付けられる取り付け部材の貫通孔を規定する内周面とブッシュ本体の外周面との間には、環状の隙間が形成されるようになっており、取り付け部材に取り付けられた状態で無端環状弾性部材が径方向の力で大きく弾性変形されて潰された際には無端環状弾性部材が溝一杯に広がるように、環状の各溝は、当該溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも小さい容積を有しており、ブッシュ本体は、円筒状の内周面の軸方向の両側において当該円筒状の内周面に連続して配されていると共に、円筒状の内周面から軸方向の端面に向かうに連れて大径となる一対のテーパ内周面を有しており、無端環状弾性部材は、円筒状の内周面とテーパ内周面との境界部に対応して配された環状の溝に装着されているブッシュ軸受。
- 自動車のステアリング機構におけるラック軸を軸部材として摺動自在に支持するための請求項1から3のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
- 軸部材としてのラック軸と、このラック軸を摺動自在に支持している請求項1から4のいずれか一項に記載のブッシュ軸受と、このブッシュ軸受が取り付けられた貫通孔を有した取り付け部材とを具備しており、取り付け部材の貫通孔を規定する内周面とブッシュ本体の外周面との間には、環状の隙間が形成されている自動車のステアリング機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002133622A JP4273703B2 (ja) | 2002-05-09 | 2002-05-09 | ブッシュ軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002133622A JP4273703B2 (ja) | 2002-05-09 | 2002-05-09 | ブッシュ軸受 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008317728A Division JP4867984B2 (ja) | 2008-12-12 | 2008-12-12 | ブッシュ軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003322165A JP2003322165A (ja) | 2003-11-14 |
JP4273703B2 true JP4273703B2 (ja) | 2009-06-03 |
Family
ID=29544796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002133622A Expired - Lifetime JP4273703B2 (ja) | 2002-05-09 | 2002-05-09 | ブッシュ軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4273703B2 (ja) |
Families Citing this family (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006114131A1 (en) * | 2005-04-26 | 2006-11-02 | Emilsider Meccanica S.P.A. | Self-orienting caster for moving pieces of furniture and the like |
JP4935080B2 (ja) | 2006-01-16 | 2012-05-23 | 株式会社ジェイテクト | ブッシュ軸受及びそれを用いた自動車のラック−ピニオン式操舵装置 |
US7665747B2 (en) | 2006-10-13 | 2010-02-23 | Gm Global Technology Operations, Inc. | Steering gear assembly having rack bushing |
DE202006019638U1 (de) * | 2006-12-22 | 2008-04-30 | Mann + Hummel Gmbh | Lageranordnung zur Lagerung einer Welle in einer Brennkraftmaschine |
JP2009108902A (ja) * | 2007-10-29 | 2009-05-21 | Denso Corp | シャフト支持構造 |
JP2013035328A (ja) * | 2011-08-04 | 2013-02-21 | Nsk Ltd | ステアリング装置 |
JP5799735B2 (ja) * | 2011-10-13 | 2015-10-28 | 日本精工株式会社 | ステアリング装置 |
JP2014047833A (ja) * | 2012-08-30 | 2014-03-17 | Oiles Ind Co Ltd | ブッシュ軸受及びそれを用いた自動車のラック−ピニオン式操舵装置 |
CN102829071A (zh) * | 2012-09-22 | 2012-12-19 | 钟明华 | 一种滑环式滚动轴承 |
JP6150116B2 (ja) * | 2013-06-21 | 2017-06-21 | 株式会社ジェイテクト | ラックブッシュ |
JP6150119B2 (ja) * | 2013-07-22 | 2017-06-21 | 株式会社ジェイテクト | ラックブッシュ |
DE102015002799B4 (de) | 2015-03-06 | 2016-12-08 | Mann + Hummel Gmbh | Ansaugvorrichtung mit Klappenlageranordnung und Klappenlageranordnung |
DE102015204605B4 (de) | 2015-03-13 | 2019-07-18 | Mahle International Gmbh | Saugmodul einer Frischluftanlage |
JP6572624B2 (ja) | 2015-05-20 | 2019-09-11 | オイレス工業株式会社 | 滑り軸受及びそれを具備した軸受機構 |
JP2017087972A (ja) * | 2015-11-10 | 2017-05-25 | 株式会社ジェイテクト | 転舵軸支持構造 |
DE102018127029A1 (de) * | 2018-10-30 | 2020-04-30 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Akustikoptimierte Lagereinheit |
-
2002
- 2002-05-09 JP JP2002133622A patent/JP4273703B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003322165A (ja) | 2003-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4273703B2 (ja) | ブッシュ軸受 | |
JP4935080B2 (ja) | ブッシュ軸受及びそれを用いた自動車のラック−ピニオン式操舵装置 | |
JP4657590B2 (ja) | 滑り軸受及びそれを具備した軸受機構 | |
US8272785B2 (en) | Bearing mechanism having sliding bearing | |
JP4701873B2 (ja) | ブッシュ軸受及びそれを用いた自動車のラック−ピニオン式操舵装置 | |
JP4341235B2 (ja) | ブッシュ軸受 | |
JP5163779B2 (ja) | ブッシュ軸受 | |
US9200690B2 (en) | Cylindrical vibration-damping device | |
JPH10184680A (ja) | ころがり軸受 | |
JP4899374B2 (ja) | 軸受装置及びこれに用いられる滑り軸受 | |
KR20130014238A (ko) | 자동차용 스태빌라이저 바의 마운트 부시 | |
US20190346001A1 (en) | Tubular vibration-damping device | |
WO2014033992A1 (ja) | ブッシュ軸受及びそれを用いた自動車のラック-ピニオン式操舵装置 | |
JP4867984B2 (ja) | ブッシュ軸受 | |
JP4363025B2 (ja) | ブッシュ軸受 | |
JP2004144288A (ja) | ダイナミックダンパ | |
JP6148897B2 (ja) | スタビライザブッシュ | |
JP2009024740A (ja) | 合成樹脂製滑り軸受 | |
JP2008051193A (ja) | ストラットマウント | |
WO2019180896A1 (ja) | 電気自動車用の筒形モータマウントとその製造方法 | |
US6296394B1 (en) | Center bearing for a shaft | |
JP2006300200A (ja) | 球面すべり軸受、調心機能付軸受ユニット及びステアリングコラム用軸受装置 | |
JPH09196077A (ja) | 軸継手およびその製造方法 | |
JP4811521B2 (ja) | 滑り軸受及びそれを具備した軸受機構 | |
JPS637703Y2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050427 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080129 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080328 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20081014 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081212 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090210 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090223 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4273703 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140313 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |