JP4363025B2 - ブッシュ軸受 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブッシュ軸受、特に自動車のステアリング機構におけるラック軸を摺動自在に支持するために用いて好適なブッシュ軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
ブッシュ軸受として合成樹脂製のものが種々提案されているが、斯かる合成樹脂製のブッシュ軸受は、通常、締め代をもって軸部材を摺動自在に支持するようになっている。
【0003】
【特許文献1】
実公昭62−34028号公報
【特許文献2】
実開平4−135875号公報
【特許文献3】
実開昭61−87775号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、合成樹脂製のブッシュ軸受において、支持する軸部材に対して大きな締め代をもつようにすると、軸部材を径方向に関して所定の剛性をもってしっかりと支持できるが、軸部材をきつく締め付けることになるので、摺動摩擦抵抗が大きくなって、軸部材を良好な摺動特性をもって支持できなくなる一方、支持する軸部材に対して小さな締め代をもつようにすると、軸部材に対して低い摺動摩擦抵抗をもった良好な摺動特性は期待できるが、軸部材に大きな心ずれが生じ易くなったり、軸部材との間に隙間が生じ易くなって、径方向の剛性的支持が低下し、しかも、斯かる隙間が生じると軸部材の摺動において軸部材との間に打音が発生することにもなる。
【0005】
また、合成樹脂製のブッシュ軸受では、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和によって、軸部材との間又は軸部材が取り付けられる取り付け部材との間に隙間が生じて、径方向の剛性的支持が低下し、打音が発生するような不具合が生じ易く、また、合成樹脂の応力緩和によって特に径方向の収縮が生じる場合には、軸部材に対する締め代が増加して摺動摩擦抵抗が大きくなる虞がある。
【0006】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ラック軸等の軸部材を径方向に関しては所定の剛性をもって軸方向に関しては低い摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる上に、熱履歴における性能変化の低減を図り得、しかも、自動車のステアリング機構におけるラック軸を摺動自在に支持するために用いても、ギアボックス内の空気圧に起因する空気流をギアボックス内に対して問題なく流出入させることができるブッシュ軸受を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
取り付け部材としてのギヤボックスの貫通孔に取付けられるようになっていると共に当該ギヤボックスの貫通孔において軸部材としてのラック軸を摺動自在に支持するための本発明の第一の態様のブッシュ軸受は、支持すべき軸部材としてのラック軸が摺動自在に接触する円筒状の内周面を有すると共に、当該内周面が縮径自在となるように軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びた少なくとも一つのスリットを有しており、しかも、外周面に少なくとも一つの環状の円周方向溝を有する合成樹脂製のブッシュ本体と、ブッシュ本体の円周方向溝に装着されていると共に、ブッシュ本体の外周面の径よりも大きな外径を有する無端環状弾性部材とを具備しており、ブッシュ本体及び無端環状弾性部材の夫々は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びている少なくとも一つの軸方向溝をその外周面に有しており、ブッシュ本体の少なくとも一つの軸方向溝は、無端環状弾性部材の少なくとも一つの軸方向溝に連通し得るようになっており、円周方向溝は、当該円周方向溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも大きい容積を有しており、ブッシュ本体の外周面は、ギヤボックスの貫通孔を規定する当該ギヤボックスの内周面との間で隙間を形成するようになっており、無端環状弾性部材は、その外周面でギヤボックスの貫通孔を規定する当該ギヤボックスの内周面に摺動自在に接触するようになっている。
【0008】
第一の態様のブッシュ軸受によれば、支持すべき軸部材である自動車のステアリング機構におけるラック軸が摺動自在に接触する円筒状の内周面を有する合成樹脂製のブッシュ本体が軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びた少なくとも一つのスリットを有していると共に、無端環状弾性部材が合成樹脂製のブッシュ本体の外周面の径よりも大きな外径を有しているために、ブッシュ本体の外周面との間に隙間をもって、しかも、無端環状弾性部材を弾性変形させて潰した状態でラック軸の取り付け部材の貫通孔、例えばギアボックスの貫通孔に嵌装することができ、而して、潰しに起因する無端環状弾性部材の弾性反発力に抗する径方向力に基づく軸部材の径方向の大きな変位をブッシュ本体の外周面で規制でき、しかも、潰しに起因する無端環状弾性部材の弾性力でもってブッシュ本体を軸部材に締め付ける結果、軸部材を径方向に関しては所定の剛性をもって軸方向に関しては低い摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる上に、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和による円筒状の内周面と軸部材との間又は無端環状弾性部材とブッシュ軸受が取り付けられる取り付け部材との間に隙間が生じないようにし得ると共に、合成樹脂の応力緩和に基づく径方向の収縮による締め代に対する影響を小さくできる結果、熱履歴における性能変化の低減を図り得、加えて、ブッシュ本体の軸方向溝が無端環状弾性部材の軸方向溝に連通し得るようになっているために、自動車のステアリング機構におけるラック軸を摺動自在に支持するために用いても、相互に連通した軸方向溝を介してギアボックス内を外部に連通させることができるために、ギアボックス内の空気圧に起因する空気流を軸方向溝を介してギアボックス内に対して問題なく流出入させることができる。
【0009】
ブッシュ本体の形成材料としての合成樹脂は、耐摩耗性に優れて低摩擦特性を有し、しかも、所定の撓み性と剛性とを有すると共に熱伸縮の少ないものが好ましく、具体的には、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂及びフッ素樹脂のうちの少なくとも一つを含む合成樹脂等を挙げることができる。
【0010】
第一の態様のブッシュ軸受では、ブッシュ本体及び無端環状弾性部材は、少なくとも一つの軸方向溝を具備していればよいのであるが、本発明の第二の態様のブッシュ軸受のように、ブッシュ本体は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びている複数の軸方向溝をその外周面に有しており、無端環状弾性部材は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びていると共にブッシュ本体の複数の軸方向溝の個数と同一の個数の複数の軸方向溝をその外周面に有していても、本発明の第三の態様のブッシュ軸受のように、ブッシュ本体は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びている複数の軸方向溝をその外周面に有しており、無端環状弾性部材は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びていると共にブッシュ本体の複数の軸方向溝の個数と異なる個数の複数の軸方向溝をその外周面に有していてもよい。
【0011】
第二又は第三の態様のブッシュ軸受では、本発明の第四の態様のブッシュ軸受のように、ブッシュ本体及び無端環状弾性部材の夫々の複数の軸方向溝は、円周方向において同一の間隔をもって配されていてもよい。
【0012】
またブッシュ本体及び無端環状弾性部材の夫々が複数の軸方向溝を具備している場合には、好ましくは本発明の第五の態様のブッシュ軸受のように、ブッシュ本体の複数の軸方向溝は、無端環状弾性部材の複数の軸方向溝の円周方向幅と同一の若しくは異なる円周方向幅又は無端環状弾性部材の複数の軸方向溝の円周方向幅よりも大きい若しくは小さい円周方向幅を有している。
【0013】
本発明においては、ブッシュ本体の円筒状の内周面は、無端環状弾性部材がブッシュ本体の溝に装着された状態であって、支持すべき軸部材がブッシュ本体の内周面で規定される貫通孔に挿着されていない状態で、その径が支持すべき軸部材の外周面の径に締め代分を差し引いた径と実質的に同一となるように、形成されるのが好ましく、そして、斯かる円筒状の内周面が軸部材の外周面にぴたりと隙間なしに接触した場合に、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和を吸収できるような幅をスリットが有しているとよく、また、無端環状弾性部材は、それがブッシュ本体の溝に装着された場合に、本発明の第六の態様のブッシュ軸受のように、円筒状の内周面が縮径して上記の径を呈するようにブッシュ本体に弾性力を与える内径を有していても、これに代えて、円筒状の内周面が実質的に縮径することなしに上記の径を呈するように円周方向溝においてブッシュ本体に単に接触する内径を有していてもよく、ここで、円筒状の内周面を縮径させるような内径を有した無端環状弾性部材を用いる場合には、スリットは、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和を吸収できる上に、無端環状弾性部材の弾性力に起因する円筒状の内周面の縮径を可能とする程度の幅を有することが要求される。円筒状の内周面が24mmの径を有する場合に、スリットの幅として1mm程度を好ましい例として提示することができる。
【0014】
スリットは一個でもよいが複数個でもよく、この場合には、ブッシュ本体は、少なくとも一対の分割体からなる。
【0015】
ブッシュ本体は、一個だけの環状の円周方向溝を有していてもよいのであるが、本発明の第七の態様のブッシュ軸受のように、複数個の環状の円周方向溝を有していてもよく、この場合、好ましくは無端環状弾性部材は各円周方向溝に装着されることになる結果、ブッシュ軸受は、複数個の無端環状弾性部材を具備することになる。
【0016】
無端環状弾性部材は、好ましくは本発明の第八の態様のブッシュ軸受のように、断面において円形、楕円形、矩形又は扁平状の長円形を有しているが、本発明は、これらに限定されず、他の形状であってもよく、また、好ましくは本発明の第九の態様のブッシュ軸受のように、天然ゴム製又は合成ゴム製である。
【0017】
本発明において、環状の円周方向溝は、無端環状弾性部材の弾性を十分に得るようにする観点からは当該円周方向溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも大きい容積を有しているが、これに代えて、参考として、当該円周方向溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも小さい容積を有していてもよい。
【0018】
参考として上記に述べた円周方向溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも小さい容積を有した環状の円周方向溝であると、径方向の力で無端環状弾性部材が大きく潰れて円周方向溝一杯に広がった際に、無端環状弾性部材の剛性を大きくできて、これによっても軸部材を径方向に関しては所定の剛性をもって支持できるようになる。
【0019】
本発明のブッシュ軸受は、ブッシュ本体に加えて、その第十の態様のブッシュ軸受のように、ブッシュ本体の外周面において当該ブッシュ本体に一体形成された合成樹脂製の鍔部を更に具備していてもよく、斯かる鍔部を具備していると、ブッシュ軸受を軸方向に移動しないようにして取り付け部材の貫通孔の開口端側に取り付けることができる。
【0020】
本発明のブッシュ軸受は、回転する軸部材、軸方向に直動する軸部材等を摺動自在に支持するために用いることができ、特に、その第十一の態様のブッシュ軸受のように、自動車のステアリング機構における軸部材としてのラック軸を摺動自在に支持するために好適であって、斯かるラック軸に対して用いることによって、路面から加わる振動に基づくラック軸の径方向の心ずれを無端環状弾性部材の弾性変形でもって好ましく吸収してラック軸を軸方向に直動自在に低摩擦抵抗をもって剛性的に支持できることになる。
【0021】
本発明による自動車のステアリング機構は、軸部材としてのラック軸と、このラック軸を摺動自在に支持している上記のいずれかのブッシュ軸受と、このブッシュ軸受が取り付けられた貫通孔を有した取り付け部材とを具備しており、ここで、取り付け部材の貫通孔を規定する内周面とブッシュ本体の外周面との間には環状の隙間が形成されており、無端環状弾性部材は、取り付け部材の貫通孔を規定する内周面にその外周面で摺動自在に接触している。
【0022】
次に本発明を、図に示す実施の形態の好ましい例を参照して更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1から図6において、自動車のステアリング機構におけるラック軸2(図7参照)を軸方向Aに摺動自在に支持するための本例のブッシュ軸受1は、支持すべき軸部材としてのラック軸2が軸方向Aに摺動自在に接触する円筒状の内周面3を有すると共に、当該内周面3が縮径自在となるように軸方向Aの一方の端面4から他方の端面5まで伸びた少なくとも一つのスリット、本例では一つのスリット6を有しており、しかも、円筒状の外周面7に少なくとも一つの環状の円周方向溝、本例では一つの環状の円周方向溝8を有する合成樹脂製のブッシュ本体10と、ブッシュ本体10の円周方向溝8に装着されていると共に、ブッシュ本体10の外周面7の径D1よりも大きな外径D2を有しており、天然ゴム製又は合成ゴム製の無端環状弾性部材11と、ブッシュ本体10の外周面7において当該ブッシュ本体10に一体形成された合成樹脂製の鍔部13とを具備している。
【0024】
スリット6は、軸方向Aと平行に伸びた軸方向スリット部21及び22と、軸方向スリット部21及び22の夫々と連続して配されていると共に軸方向Aに直交して伸びた直交スリット部23及び24と、直交スリット部23及び24と連続して配されていると共に軸方向Aと平行に伸びた軸方向スリット部25とを有しており、軸方向スリット部21及び22、直交スリット部23及び24並びに軸方向スリット部25の夫々は、本例では1mm程度の幅tを有している。
【0025】
環状の円周方向溝8は、本例では、当該円周方向溝8に装着される無端環状弾性部材11の体積よりも大きい容積を有しており、これにより、円周方向溝8は、無端環状弾性部材11が弾性変形されて潰されてブッシュ本体10の外周面7から突出しないようになっても、弾性変形されて潰された無端環状弾性部材11で完全に埋められないようになっている。
【0026】
ブッシュ本体10は、軸方向Aにおいて広幅の円筒状の内周面3に加えて、内周面3の軸方向Aの両側において当該円筒状の内周面3に連続して配されていると共に、円筒状の内周面3から軸方向Aの端面4及び5に夫々向かうに連れて大径となる一対の環状のテーパ内周面26及び27と、端面5側に環状の面取面28とを有する上に、軸方向Aの一方の端面4から円周方向溝8を通って他方の端面5まで伸びている少なくとも一つの軸方向溝、本例では複数個(図においては十二個)の軸方向溝29を円周方向おいて同一の間隔(等角度間隔)をもって外周面7に有しており、中間部で円周方向溝8の一部ともなっている軸方向溝29の夫々は、互いに同一の円周方向幅T1を有しており、各軸方向溝29により鍔部13は、円周方向において十二個に分断されている。
【0027】
断面において矩形状を有する無端環状弾性部材11は、ブッシュ本体10の内周面3を縮径させて径D3とする弾性力をブッシュ本体10に与えるような内径D4を有していると共に、軸方向Aの一方の端面31から他方の端面32まで伸びている少なくとも一つの軸方向溝、本例では、複数個(図では八個)の軸方向溝33を円周方向において同一の間隔(等角度間隔)をもってその外周面34に有している。
【0028】
無端環状弾性部材11の複数の軸方向溝33の夫々は、互いに同一であってブッシュ本体10の複数の軸方向溝29の夫々の円周方向幅T1と同一の円周方向幅T2を有しており、而して、軸方向溝29と軸方向溝33との個数の相違に起因して、ブッシュ本体10の少なくとも一つの軸方向溝29、本例では、八個の軸方向溝29の夫々は、無端環状弾性部材11の軸方向溝33の夫々に連通し得るようになっており、この連通でもって特に図2に示すように端面4から端面5まで伸びる八個の連通路35が形成されるようになっている。
【0029】
ブッシュ本体10の内周面3の径D3は、締め代をδmmとするとラック軸2の径D5よりも2δだけ小さい。なお、斯かるブッシュ本体10の内周面3は、ラック軸2がブッシュ本体10の内周面3で規定される貫通孔36に挿着された場合(図7に示す場合)とそうでない場合(図1に示す場合)とで原理的にはその曲率が異なることになるので、前者の場合では、ラック軸2の外面37にぴったりと合致しなくなるが、締め代δに対して内周面3の径D3が十分に大きく、換言すれば締め代δが極めて小さく、例えば内周面3の径D3が24mm程度であって、締め代δが最大で0.7mm程度の場合には、ラック軸2が貫通孔36に挿着されても、ブッシュ本体10の撓みを含む弾性的変形によってラック軸2の外面37に実質的にぴったりと合致するものとみなし得る。
【0030】
以上のブッシュ軸受1は、図7に示すように、無端環状弾性部材11が弾性変形されて潰され、しかも、鍔部13が取り付け部材としてのギアボックス41の端面42に当接した状態で、当該ギアボックス41の内周面43で規定されると共に無端環状弾性部材11の外径D2よりも小さい径D6を有する貫通孔44に装着されると共に、内周面3で規定される貫通孔36に軸部材としてのラック軸2が挿着されて、ラック軸2を軸方向Aに摺動自在にギアボックス41に対して支持するために用いられる。
【0031】
通常の状態では、ブッシュ軸受1は、ギアボックス41の内周面43と円筒状の外周面7との間に隙間45、例えば径方向Rの幅が0.17mm乃至0.19mmの隙間45が生じるようになって、しかも、ギアボックス41の貫通孔44を規定する内周面43に外周面34で摺動自在に接触している無端環状弾性部材11の拡径とその弾性変形とに基づく弾性押圧力と締め代δとをもってラック軸2を軸方向Aに摺動自在に支持している。
【0032】
ブッシュ軸受1に支持されたラック軸2に径方向Rの変位が生じてラック軸2に心ずれが生じようとしても、ブッシュ軸受1は、その径方向Rの変位力が小さい場合には、無端環状弾性部材11の弾性変形でこれを規制する一方、その径方向Rの変位力が大きい場合には、無端環状弾性部材11の大きな弾性変形の後に、隙間45を消失させてブッシュ本体10の外周面7がギアボックス41の内周面43に当接して隙間45を消失させこれを剛性的に規制する。
【0033】
以上のようにブッシュ軸受1によれば、ブッシュ本体10の外周面7との間に隙間45をもって、しかも、無端環状弾性部材11を潰した状態でギアボックス41の貫通孔44に嵌装することができ、而して、潰しに起因する無端環状弾性部材11の弾性反発力に抗する径方向力に基づくラック軸2の径方向の大きな変位をブッシュ本体10の外周面7で規制でき、しかも、潰しに起因する無端環状弾性部材11の弾性力でもってブッシュ本体10をラック軸2に締め付ける結果、ラック軸2を径方向に関しては所定の剛性をもって軸方向Aに関しては低い摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる。
【0034】
また、ブッシュ軸受1によれば、ブッシュ本体10がスリット6を有すると共に、無端環状弾性部材11がブッシュ本体10の円周方向溝8に装着されていると共に、ブッシュ本体10の外周面7の径D1よりも大きな外径D2を有しているために、熱履歴に伴う合成樹脂の応力緩和による内周面3とラック軸2との間又は無端環状弾性部材11とギアボックス41の内周面43との間に隙間が生じないようにし得ると共に、合成樹脂の応力緩和に基づく径方向の収縮による締め代δに対する影響を小さくできる結果、熱履歴における性能変化の低減を図り得る。
【0035】
更に、ブッシュ軸受1は、ブッシュ本体10の外周面7の径D1よりも大きな外径D2を有している無端環状弾性部材11を具備して、これを介してギアボックス41に嵌装するようになっているために、防振、消音特性に優れている上に、ブッシュ本体10、ラック軸2及びギアボックス41等に製作誤差があっても、無端環状弾性部材11の弾性変形によってこれを吸収することができる結果、軸方向Aの摺動におけるラック軸2のこじり等の事態を軽減できる。
【0036】
また、ブッシュ軸受1では、ブッシュ本体10がその端面5側に環状の面取面28を有しているために、無端環状弾性部材11の円周方向溝8への装着を極めて容易に行い得る。
【0037】
なお、環状の隙間45の径方向Rの幅を適宜変えることにより、ブッシュ軸受1におけるラック軸2に対する心ずれ許容量、即ち径方向Rの剛性を最適値に調節することができる。
【0038】
更にまたブッシュ軸受1では、ブッシュ本体10の軸方向溝29が無端環状弾性部材11の軸方向溝33に連通して連通路35が形成されるようになっているために、相互に連通した軸方向溝29及び33で構成される連通路35を介してギアボックス41の内部51を外部52に連通させることができるために、内周面3とラック軸2の外面37との間に通常配される潤滑用のグリースの消失及びブッシュ本体10の外周面7とギアボックス41の内周面43との間の隙間を通る空気流に起因する異音を生じさせないでギアボックス41の内部51の空気圧に起因する空気流を軸方向溝29及び33で構成される連通路35を介してギアボックス41内に対して問題なく流出入させることができる。
【0039】
ところで上記では、ブッシュ本体10の軸方向溝29と無端環状弾性部材11の軸方向溝33との個数を異ならせたが、これに代えて、例えば図9に示すようにブッシュ本体10の軸方向溝29と無端環状弾性部材11の軸方向溝33との個数を同一としてもよく、この場合には、例えば図10に示すように軸方向溝29と軸方向溝33との夫々が連通して夫々で連通路35が形成されるようにブッシュ本体10に対して無端環状弾性部材11を装着するとよい。
【0040】
また、上記では、軸方向溝29の夫々の円周方向幅T1と軸方向溝33の夫々の円周方向幅T2とを同一としたが、これに代えて、円周方向幅T1と円周方向幅T2とを互いに異なるようにしてもよく、要は、ブッシュ本体10に対する無端環状弾性部材11の円周方向の装着態様との関連で連通路35が形成されるように軸方向溝29及び32の円周方向幅、円周方向間隔、個数を決定すればよい。
【0041】
加えて、複数個の環状の円周方向溝8を有したブッシュ本体10を用いて、この複数個の環状の円周方向溝8の夫々に無端環状弾性部材11を装着して複数の無端環状弾性部材11を有したブッシュ軸受1を構成してもよく、更には、円周方向溝8の容積を無端環状弾性部材11の体積よりも大きくする代わりに、円周方向溝8の容積を当該円周方向溝8に装着される無端環状弾性部材11の体積よりも小さくして、無端環状弾性部材11が径方向Rの力で大きく弾性変形されて潰された際には無端環状弾性部材11が円周方向溝8一杯に広がるようにして、無端環状弾性部材11の剛性が増大するようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、ラック軸等の軸部材を径方向に関しては所定の剛性をもって軸方向に関しては低い摩擦抵抗をもって摺動自在に支持できる上に、熱履歴における性能変化の低減を図り得、しかも、自動車のステアリング機構におけるラック軸を摺動自在に支持するために用いても、異音及びグリースの消失を生じさせないでギアボックス内の空気圧に起因する空気流をギアボックス内に対して問題なく流出入させることができるブッシュ軸受を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の一例の図2に示すI−I線矢視断面図である。
【図2】図1に示す例の左側面図である。
【図3】図1に示す例のブッシュ本体の左側面図である。
【図4】図3に示すブッシュ本体の断面図である。
【図5】図1に示す例の無端環状弾性部材の側面図である。
【図6】図5に示す無端環状弾性部材の断面図である。
【図7】図1に示す例を自動車のステアリング機構におけるギアボックスに用いた例の説明図である。
【図8】図7に示す例の断面説明図である。
【図9】図1に示す例のブッシュ本体の他の例の左側面図である。
【図10】図9に示す例を自動車のステアリング機構におけるギアボックスに用いた場合の断面説明図である。
【符号の説明】
1 ブッシュ軸受
2 ラック軸
3 内周面
4、5 端面
6 スリット
8 円周方向溝
10 ブッシュ本体
11 無端環状弾性部材
29、33 軸方向溝

Claims (11)

  1. 取り付け部材としてのギヤボックスの貫通孔に取付けられるようになっていると共に当該ギヤボックスの貫通孔において軸部材としてのラック軸を摺動自在に支持するためのブッシュ軸受であって、支持すべき軸部材としてのラック軸が摺動自在に接触する円筒状の内周面を有すると共に、当該内周面が縮径自在となるように軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びた少なくとも一つのスリットを有しており、しかも、外周面に少なくとも一つの環状の円周方向溝を有する合成樹脂製のブッシュ本体と、ブッシュ本体の円周方向溝に装着されていると共に、ブッシュ本体の外周面の径よりも大きな外径を有する無端環状弾性部材とを具備しており、ブッシュ本体及び無端環状弾性部材の夫々は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びている少なくとも一つの軸方向溝をその外周面に有しており、ブッシュ本体の少なくとも一つの軸方向溝は、無端環状弾性部材の少なくとも一つの軸方向溝に連通し得るようになっており、円周方向溝は、当該円周方向溝に装着される無端環状弾性部材の体積よりも大きい容積を有しており、ブッシュ本体の外周面は、ギヤボックスの貫通孔を規定する当該ギヤボックスの内周面との間で隙間を形成するようになっており、無端環状弾性部材は、その外周面でギヤボックスの貫通孔を規定する当該ギヤボックスの内周面に摺動自在に接触するようになっているブッシュ軸受。
  2. ブッシュ本体は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びている複数の軸方向溝をその外周面に有しており、無端環状弾性部材は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びていると共にブッシュ本体の複数の軸方向溝の個数と同一の個数の複数の軸方向溝をその外周面に有している請求項1に記載のブッシュ軸受。
  3. ブッシュ本体は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びている複数の軸方向溝をその外周面に有しており、無端環状弾性部材は、軸方向の一方の端面から他方の端面まで伸びていると共にブッシュ本体の複数の軸方向溝の個数と異なる個数の複数の軸方向溝をその外周面に有している請求項1に記載のブッシュ軸受。
  4. ブッシュ本体及び無端環状弾性部材の夫々の複数の軸方向溝は、円周方向において同一の間隔をもって配されている請求項2又は3に記載のブッシュ軸受。
  5. ブッシュ本体の複数の軸方向溝は、無端環状弾性部材の複数の軸方向溝の円周方向幅と同一の若しくは異なる円周方向幅又は無端環状弾性部材の複数の軸方向溝の円周方向幅よりも大きい若しくは小さい円周方向幅を有している請求項2から4のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
  6. 無端環状弾性部材は、ブッシュ本体の内周面を縮径させる弾性力をブッシュ本体に与えるような内径を有している請求項1から5のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
  7. ブッシュ本体は複数個の環状の円周方向溝を有しており、無端環状弾性部材は各円周方向溝に装着されている請求項1から6のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
  8. 無端環状弾性部材は、断面において円形、楕円形、矩形又は扁平状の長円形を有している請求項1から7のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
  9. 無端環状弾性部材は、天然ゴム製又は合成ゴム製である請求項1から8のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
  10. ブッシュ本体の外周面において当該ブッシュ本体に一体形成された合成樹脂製の鍔部を更に具備している請求項1から9のいずれか一項に記載のブッシュ軸受。
  11. 軸部材としてのラック軸と、このラック軸を摺動自在に支持している請求項1から10のいずれか一項に記載のブッシュ軸受と、このブッシュ軸受が取り付けられた貫通孔を有した取り付け部材とを具備しており、取り付け部材の貫通孔を規定する内周面とブッシュ本体の外周面との間には環状の隙間が形成されており、無端環状弾性部材は、取り付け部材の貫通孔を規定する内周面にその外周面で摺動自在に接触している自動車のステアリング機構。
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