JP2011136554A - 筆記具用キャップ及び筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】滑りにくく且つ強度が確保され、クリップにより物品を安定して挟持できる筆記具用キャップ及び筆記具を提供する。
【解決手段】ペン先を保護するための筒状のキャップ本体であって側面に取付穴3cが形成された弾性体からなるキャップ本体3と、第1基部4及び第2基部5と第1基部4及び第2基部5間を連結する少なくとも1つの梁部6と第1基部4外側面に設けられた挟持部7とを備えたクリップ部材2とを具備し、第1基部4及び第2基部5が筆記具先端を受容し且つ挟持部7が取付穴3cを介してキャップ本体3外に延びるようにクリップ部材2をキャップ本体3に対して設ける。
【選択図】図8

Description

本発明は筆記具用キャップ及び筆記具に関する。
装飾の目的で、クリップ及び筐体を一体的に設けた内キャップを1次成形し、内キャップ全体を覆って内キャップより長い全長を有する外キャップを2次成形して形成された筆記具用キャップが公知である(特許文献1参照)。
また、筆記具を、コンピュータや電子手帳の入力手段であるタッチペンとして利用可能にする目的で、先端部にシャープペンシルの芯が出没可能な貫通孔を有し、軟質系弾性材料で形成された筆記具のキャップ状の筆記具用グリップが公知である(特許文献2参照)。
さらに、部品点数を少なくし、装飾の目的で、キャップ本体と、キャップ本体へ固定されるクリップ支持部及びクリップ支持部により支持されるクリップ片からなるクリップとを有する筆記具用キャップが公知である(特許文献3参照)。
特開平11−342697号公報 特開平11−198585号公報 特開2004−130681号公報
特許文献1の筆記具用キャップによれば、2色成形によって筆記具用キャップが形成されるが、その効果は装飾性を施すことにすぎない。従って、従来の筆記具用キャップと同様に、キャップ表面が滑りやすく、筆記具本体からの着脱がし難いという問題がある。また、表面が滑りやすいことによって、それを持った手や、収納した胸ポケット等からの脱落の危険もある。
特許文献2の筆記具用グリップは、弾性材料で形成されているため、特許文献1の筆記具用キャップに比べれば、滑りにくい構造である。しかしながら、特許文献2に記載されたものは、シャープペンシルをタッチペンとして利用可能にするためのグリップに過ぎず、キャップとしての機能は考慮されていない。すなわち、特許文献2の筆記具用グリップは、書類や衣類等の物品を挟持するためのクリップや、筆記具先端の筆記部からのインクの揮発を防止するためのシールゴム等を具備していない。仮にこの構造にクリップを取り付けようとすると、グリップ本体全体が弾性材料で形成されていることから、取り付け部分の強度が弱くなり、従って物品を安定して挟持することができない。さらに、全体が弾性材料で形成されていることから、垂直に落下した場合等、筆記具の軸線方向に力を受けたときに、座屈が生じ、筆記具先端の筆記部が損傷する恐れもある。
特許文献3の筆記具用キャップは、キャップ本体の内壁に設けられた嵌合部でのみ筆記具本体と嵌合するため、クリップ片を持ち上げて物品を挟持する際に、嵌合が緩む場合がある。さらに、この筆記具用キャップは、筆記具先端の筆記部からのインクの揮発を防止するためのシールゴムを配置するような構成とはなっていない。
そこで本発明は、滑りにくく且つ強度が確保され、クリップによって物品を安定して挟持できる筆記具用キャップ及び筆記具を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために請求項1に記載の発明によれば、ペン先を保護するための筒状のキャップ本体であって側面に取付穴が形成された弾性体からなるキャップ本体と、第1基部及び第2基部と前記第1基部及び前記第2基部間を連結する少なくとも1つの梁部と前記第1基部外側面に設けられた挟持部とを備えたクリップ部材とを具備し、前記第1基部及び前記第2基部が筆記具先端を受容し且つ前記挟持部が前記取付穴を介して前記キャップ本体外に延びるように前記クリップ部材を前記キャップ本体に対して設けた筆記具用キャップが提供される。
すなわち、請求項1に記載の発明では、キャップ本体が弾性体からなるため、滑りにくい構造となっている。その一方で、キャップ本体を弾性体にすることによって強度が低下し、クリップ自体の取り付けが不安定なことから物品の挟持力が弱いという問題を、クリップ部材が第1基部、第2基部及び梁部を備えることによってキャップ本体を補強し、解消している。従って、本発明による筆記具用キャップは、滑りにくく且つ強度が確保され、クリップにより物品を安定して挟持できるという効果を奏する。
また、請求項2に記載の発明によれば請求項1に記載の発明において、前記第1基部及び前記第2基部が環状に形成されている筆記具用キャップが提供される。すなわち、請求項2に記載の発明では、第1基部及び第2基部が環状であることによって、筆記具用キャップは、全周方向からの負荷に対して補強される。
また、請求項3に記載の発明によれば請求項1又は2に記載の発明において、前記挟持部の後端には玉部が形成され、前記キャップ本体の外周面には前記玉部に対応する形状の凹部が形成され、前記玉部及び前記凹部が対向して配置された筆記具用キャップが提供される。すなわち、請求項3に記載の発明では、玉部及び凹部が対応する形状を有することから、書類や衣類等の挟持される物品も同様の形状に変形されることから、抜けにくく、よりしっかりと挟持をすることが可能となる。
また、請求項4に記載の発明によれば請求項3に記載の発明において、前記第2基部が、前記凹部を越えて長手方向開口端側に延びている筆記具用キャップが提供される。すなわち、請求項4に記載の発明では、物品の挟持時に負荷のかかりやすいキャップ本体の凹部を越えて第2基部が延びていることによって、キャップ本体が補強され、よりしっかりと挟持することができるようになる。
また、請求項5に記載の発明によれば請求項1から4のいずれか1つに記載の発明において、当該筆記具用キャップの外表面に、その内部と連通する少なくとも1つの貫通孔を形成した筆記具用キャップが提供される。すなわち、請求項5に記載の発明では、当該筆記具用キャップの筆記具本体に対する着脱時に、貫通孔を通して空気が自在に出入りすることが可能となる。従って、当該筆記具用キャップの内圧の上昇又は低下がなく、筆記具用キャップをスムーズに着脱することが可能となる。また、キャップを誤って飲みこんでしまった場合も、通気孔としての機能があるため窒息を防ぐことができる。
また、請求項6に記載の発明によれば請求項1から5のいずれか1つに記載の発明において、前記キャップ本体先端部分の内壁によって保持され、当該筆記具用キャップを筆記具本体に装着すると、筆記具先端の筆記部と係合して筆記部をシールするシール部材をさらに具備した筆記具用キャップが提供される。すなわち、請求項6に記載の発明では、筆記具が揮発性の高いインクを使用している場合に、筆記部がシールされることから、筆記部からのインクの揮発を防止することが可能となる。さらにシール部材とキャップの取り付けにおける密着性が高いので、シール部材が外れ難くなる。
また、請求項7に記載の発明によれば請求項1から6のいずれか1つに記載の発明において、前記キャップ本体が、その先端の頂部近傍に対応する場所以外にゲート部を有する型を用いて射出成形される筆記具用キャップが提供される。すなわち、請求項7に記載の発明では、ゲート残り(又はゲート跡)がキャップ本体の頂部には形成されないことから、美感を損なわず、また、頂部を筆跡の消去部材として使用する場合に、紙面等を傷つける心配もない。
また、請求項8に記載の発明によれば、請求項1から7のいずれか1つに記載のキャップを装着した筆記具が提供される。
各請求項に記載の発明によれば、滑りにくく且つ強度が確保され、クリップにより物品を安定して挟持できるという共通の効果を奏する。
筆記具用キャップの斜視図である。 筆記具用キャップの正面図である。 筆記具用キャップの平面図である。 筆記具用キャップの底面図である。 筆記具用キャップの右側面図である。 シールゴムを装着した筆記具用キャップの右側面図である。 筆記具用キャップの左側面図である。 筆記具用キャップの断面図である。 筆記具用キャップのクリップ部材の斜視図である。 第2環状部を延伸させた筆記具用キャップの斜視図である。 第2環状部を延伸させた筆記具用キャップの断面図である。 第2環状部を延伸させた筆記具用キャップのクリップ部材の斜視図である。 筆記具用キャップを装着した筆記具全体の断面図である。 別の実施形態による筆記具用キャップの斜視図である。 図14に示される筆記具用キャップの断面図である。 図14に示される筆記具用キャップのクリップ部材の斜視図である。 図14に示される筆記具用キャップを装着した筆記具全体の断面図である。
図1は筆記具用キャップの斜視図である。1は筆記具用キャップ全体を示し、2はクリップ部材、3はキャップ本体を示す。
キャップ本体3の側面には、筆記具の中心軸線に対して対称に配置され、クリップ部材2を介して筆記具用キャップ1内部と連通する2つの貫通孔3aが設けられている。キャップ本体3に貫通孔3aが設けられていることによって、筆記具用キャップ1の筆記具本体に対する着脱時に、貫通孔3aを介して筆記具用キャップ1内の空気が自由に出入りできるようになる。そのため、筆記具用キャップ1内圧の上昇又は低下がなく、筆記具用キャップ1をスムーズに着脱することが可能となる。また、2つの貫通孔3aが軸対称に配置されることによって、2つの穴から空気の出入りが均等に行われ、軸対称に配置されていない場合に較べてよりスムーズな着脱が可能となる。なお、本実施形態では、貫通孔は2つであるが、1つ又は3つ以上であってもよく、外表面のどこに設けられていてもよい。
キャップ本体3の側面には、さらに、美的効果及び滑り止めのため、外周面に複数のディンプル3bが形成されている。ディンプルの代わりに、外周面周りに螺旋状に形成された溝による模様や、外周面に沿って環状に形成された溝による模様、又は、長手方向に延びる直線状に形成された溝を外周面に周りに複数配置した模様等であってもよい。
図2は、筆記具用キャップ1の正面図であり、図3はその平面図、図4はその底面図、図5はその右側面図、図6は、シールゴム8を装着した筆記具用キャップ1の右側面図であり、図7は、筆記具用キャップ1の左側面図であり、図8は、筆記具用キャップ1の断面図であり、図9は、筆記具用キャップ1のクリップ部材の斜視図である。
なお、本明細書では、筆記具用キャップの閉鎖端側を先端又は前側とし、筆記具用キャップの開口端側を後端又は後側とする。
図2乃至図9を参照しながらクリップ部材2について説明する。クリップ部材2は、第1基部4、第2基部5、第1基部4及び第2基部5間を連結する複数の梁部6、及び第1基部4の外周面に一体的に形成された挟持部7からなる。なお、本実施形態では、第1基部4及び第2基部5は環状に形成されており、以下、第1環状部4及び第2環状部5と称す。
第1環状部4は、後側の口径が前側の口径よりも大きく、その外観は略テーパー形状となっており、筆記具本体を受容するように構成されている。第1環状部4の内壁は、前端部及び後端部から内方に所定長さだけ略円筒形状に形成され、これら円筒形状で形成された領域間はテーパー状に形成されている。また、キャップ本体3の貫通孔に対応する部分には、筆記具用キャップ1の外部と内部とが連通するように、貫通孔と同様の形状をした切り欠き部(図示せず)が形成されている。さらに、後側の円筒形状の内壁部分には、長手方向に亘って中心軸線に向かって突出したガイド突起4bが等間隔に複数設けられている。ガイド突起4bについては後述する。
第2環状部5は、第1環状部4の後端部側の円筒形状と略同等の内径及び外径を有する略円筒形状に形成され、第1環状部4及び第2環状部5間を連結する複数の梁部6と共に、第1環状部4より後端側のキャップ本体3を補強している。
梁部6は、少なくとも1つ設けられ、本実施形態においては矩形であるが、楕円形等その他の形状であってもよい。梁部6を設けることによって、対応するキャップ本体3部分を補強することができ、且つ、各梁部6間のクリップ部材2の材料の節約及びクリップ部材2の軽量化が図れる。
挟持部7は、キャップ本体3との間に書類や衣類等の物品を、挟持することができるような弾性を有するように構成されている。挟持部7の後端には玉部7aが一体的に形成される。
クリップ部材2を形成する材料として、ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン等の合成樹脂が挙げられる。しかしながら、挟持部7の屈曲時等における破断防止のため、弾性材料、特に以下に示すキャップ本体と同じ弾性材料を用いて形成してもよい。
キャップ本体3は、筆記具のペン先を保護するように、一端が閉鎖された弾性体からなる筒状の部材であり、その側面に取付穴3cが形成されている。キャップ本体3内にクリップ部材2の第1環状部4及び第2環状部5と梁部6が配置され、クリップ部材2の挟持部7が取付穴3cを介してキャップ本体3の外に延びるように設けられている。すなわち、キャップ本体3は、クリップ部材2の第1環状部4の前側の開口を閉鎖すると共に第2環状部5を越えて長手方向後端側に所定長さだけ円筒状に延び、筆記具本体が挿入される開口を形成している。
クリップ部材2の玉部7aに対向するキャップ本体3の外周面には、玉部7aに対応する形状をした凹部3dを形成してもよい。玉部7a及び凹部3dが対応する形状を有することによって、書類や衣類等の挟持される物品も同様の形状に変形されて、よりしっかりと挟持され、外れにくくなる。さらに、第2環状部5の後端が、凹部3dを越えて長手方向後端側に延びるようにクリップ部材2を形成することによっても、よりしっかりと挟持されるようになる。
キャップ本体3を形成する材料として、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等のゴム材質やスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといった弾性材料、2種以上の弾性材料の混合物、及び、弾性材料と合成樹脂との混合物が挙げられる。
本実施形態の筆記具用キャップ1は、揮発性の高いインクを使用したボールペン等であることから、筆記具先端の筆記部からのインクの揮発を防止するために、シールゴム8がキャップ本体3内に配置されている。
本実施形態におけるシールゴム8は任意の弾性材料からなる弾性体からなり、図8に示されるように、両面に同軸に円形の凹部を有する略円板状であり、H型の縦断面形状を有している。なお、シールゴム8は、球状等その他形状であってもよい。
図8を参照すると、キャップ本体3の先端内壁には、長手方向に亘って中心軸線に向かって延びる複数のリブ3eが設けられ、シールゴム8を弾性変形させつつ挟持する構造となっている。リブ3eは、等間隔に配列され、3つ以上あることが好ましい。
キャップ本体3内にシールゴム8を配置した状態で筆記具用キャップ1に筆記具本体を挿入すると、筆記具先端の筆記部がシールゴム8と係合する。すなわち、筆記部がシールゴム8の中央部分を押圧すると、シールゴム8は弾性変形し、筆記部がシールゴム8内に埋没する。その結果、筆記部からのインクの揮発を防止することが可能となる。
さらに、製造工程においてシールゴム8をキャップ本体3内へ配置するとき、キャップ本体3が弾性体からなることから、シールゴム8の挿入時にキャップ本体3も弾性変形するため、シールゴム8の寸法公差が多少大きくても確実に配置することが可能となる。
なお、インクの揮発防止が必要のない筆記具の場合、筆記具用キャップはシールゴム8及びリブ3eを有していなくてもよい。
図10は、第2環状部5を延伸させた筆記具用キャップ1の斜視図であり、図11は、第2環状部5を延伸させた筆記具用キャップ1の断面図であり、図12は、第2環状部5を延伸させた筆記具用キャップのクリップ部材2の斜視図である。図10乃至図12は、筆記具用キャップ1の第2環状部5を延伸させた点以外は、上述の実施形態と同様である。
図10乃至図12に示された筆記具用キャップ1では、クリップ部材2の第2環状部5を長手方向後端側に延伸させ且つその後端部には径方向外側に突出する凸部であるフランジ部5aが形成されている。フランジ部5aの分だけキャップ本体3の全長を短く形成することによって、筆記具用キャップ1の全長は上述の実施形態と変わらない。フランジ部5aの外周面は、キャップ本体3のフランジ部5a近傍の外周面と同一面を形成するように形成される。
なお、上述のフランジ部5aは、外周面がその他のキャップ本体3部分と同一面を形成するよう径方向の断面形状が長方形であったが、その他の断面形状、例えば円弧を有する形状や多角形の一部を有するような形状であってもよい。
筆記具用キャップ1の第2環状部5をキャップ本体3よりも長手方向後端側に延伸させることによって、筆記具用キャップ1の開口端部が補強され、開口端部の撓みが防止されることから、使用者が筆記具用キャップ1をしっかりと保持することが可能となる。また、キャップ本体3とは異なる素材を用いることによって、開口端部がその他のキャップ本体3部分とは異なる質感を有することから、装飾効果を得ることもできる。
図13は、筆記具用キャップを装着した筆記具全体の断面図である。筆記具用キャップ1に筆記具本体9を挿入する際には、筆記具用キャップ1の中心軸線と筆記具本体9の中心軸線とが一致するように、真っ直ぐに挿入されることが望ましい。しかしながら、時として、筆記具用キャップ1に筆記具本体9が真っ直ぐ挿入されず、2つの中心軸線が斜めになった状態で挿入される。このため、両者をうまく嵌合させることができない場合がある。
そこで、上述のように、クリップ部材2の第1環状部4にガイド突起4bを設け、筆記具用キャップ1に筆記具本体9が斜めに挿入された場合であっても、最終的に嵌合が完了するときには両者の中心軸線は一致した状態に案内されるように構成される。すなわち、クリップ部材2の第1環状部4にガイド突起4bが設けられていることによって、ガイド突起4b頂点部分を通るクリップ部材2の第1環状部4の実質的な内径が、ガイド突起4bを有さない通常のキャップの内径と比較して小さくなる。そのため、第1環状部4と筆記具本体9との間のゆるみ(遊び)が少なくなり、筆記具本体9の挿入時に両中心軸線が形成し得る角度がより小さくなる。従って、筆記具本体9が斜めに挿入された場合において、第1環状部4のガイド突起4bと当接した筆記具本体9の外周との間の摩擦抵抗がより小さくなり、嵌合がスムーズに行われる。
また、ガイド突起4bを有することによって、筆記具本体9の外周との接触面積もより小さくなり、そのため摩擦抵抗もより小さくなる。なお、ガイド突起4bはその他の形状を有してもよく、その形状及び長手方向の長さは実験によって、筆記具本体9が斜めに挿入された場合であっても嵌合不良を起こさないように最適化される。
なお、本実施形態における筆記具用キャップ1の筆記具本体9との嵌合に関し、従来公知の嵌合構造を、クリップ部材2の第2環状部5よりも長手方向後端側のキャップ本体3の内壁又はクリップ部材2の第2環状部5の内壁に形成してもよい。
ガイド突起4bは、筆記具用キャップ1に対する筆記具本体9のセンタリングにも役立つ。すなわち、ガイド突起4bを有することによって、上述のように第1環状部4と筆記具本体9との間のゆるみが少なくなり、正確にセンタリングをすることができる。また、筆記具本体9のセンタリングは主にクリップ部材2の第1環状部4に設けられたガイド突起4bによって行われることから、筆記具用キャップ1の全長によらずセンタリングを行うことが可能となる。
さらに、このガイド突起4bは、例えば筆記時に、筆記具用キャップ1を筆記具本体9の後端部9dに取り付けた場合に、安定した圧入による嵌合を提供する。従って、ガイド突起4b頂点部分を通るクリップ部材2の第1環状部4の内径と、筆記具本体9の後端部9dの外径との関係に加え、図13における圧入距離Lの長さを最適に設計することによって、所望の嵌合力を得ることが可能となる。嵌合力を設定する1つの指針として、筆記具用キャップ1を筆記具本体9の後端部9dに嵌合した状態で、後述するように、キャップ本体3の頂部等を筆跡の消去部材として使用し、紙面等を擦過した場合に、安定しているか否かということが挙げられる。
筆記具用キャップ1は、例えば、2色成形によって作製することができる。2色成形を用いた場合には、まず、クリップ部材2を1次成形し、その後、キャップ本体3を2次成形することによって、筆記具用キャップが形成される。
2色成形は、通常、1次成形用及び2次成形用の金型とコアピンを用い、コアピン先端周りに筆記具用キャップを成形するが、射出成形時に、コアピンが一端でしか保持されていない場合は、コアピンの曲がり等が生じ、正確な寸法形状に成形できない場合がある。すなわち、射出成形時にコアピンの先端部は、通常、固定されておらず、他端によってのみ保持されている。
そこで、射出成形時に、金型からキャビティ内へ突出する固定ピンがコアピン先端に当接し支持することによって、コアピンの先端部を固定し、射出成形時のコアピンの曲がりを防止している。なお、射出成形中もコアピン先端には固定ピンが当接しているため、成形品は固定ピンの形状で空隙を有する。これを利用し、固定ピンの横断面形状を選択することによって、1次成形ではクリップ部材2の切り欠き部4aを、2次成形ではキャップ本体3の貫通孔3aを、成形することができる。なお、固定ピンはコアピン側に設けられてもよい。
筆記具用キャップ1の表面の大部分を占めるキャップ本体3が、弾性材料からなることから、筆記具用キャップ1及びそれを装着した筆記具は滑りにくい。また、クリップ部材2が第1環状部4、第2環状部5、及び梁部6を有することによって、挟持動作時に特に負荷がかかる部分が補強されるため、強度を確保することができ、物品を安定して挟持することができる。従って、筆記具を持った手や、収納した胸ポケット等からの脱落の危険性が、従来の筆記具に較べて少なくなるという利点がある。
本実施形態では、第1基部4及び第1基部5を環状に形成したが、キャップ本体を補強することができる任意の形状、例えば、C字型の横断面を有する形状であってもよい。また、本実施形態では、2つの基部を有していたが、3つ以上であってもよく、その場合には、それら基部間は少なくとも1つの梁部によってそれぞれ連結されている。
また、例えば、通常、使用者が良く行う動作であるが、掌、中指、薬指、及び小指で筆記具本体を把持し、人差し指と親指で筆記具用キャップを着脱する場合にも、滑りにくく、容易に着脱ができるという利点もある。さらに、例えば、振動や衝撃に弱いボールペン等において、筆記具がキャップ頂部から垂直に落下した場合等、筆記具本体への衝撃は弾性体からなる筆記具用キャップによって緩和され、且つ、クリップ部材2によって強度も確保される。それによって、筆記部からの液漏れ等の不具合が発生する危険性も軽減されるという利点もある。
さらに、筆記具用キャップの大部分が弾性体によって覆われていることから、弾性体に覆われている任意の部分で擦過することによって、筆記具によって描かれた筆跡を消去する消去部材として用いることができる。例えば、当該筆記具用キャップを、鉛筆による筆跡の消去に用いることができ、また、熱によって変色するインクを有する筆記具に用いた場合には、紙面を擦過することによって摩擦熱を生じさせ、紙面上に描かれた筆跡を変色させることができる。なお、キャップ表面の表面粗さは、Ra=0.009μm〜0.014μmが望ましい。0.009μmより滑らかだと紙面上を滑り、0.014μm以上であると紙面を不用意に引っ掛けるおそれがある。また、JIS K6253 Dに規定されたデュロメータ硬度を35〜90とすることで、キャップ全体の剛性を向上させつつ、紙面を傷めずに摩擦熱を容易に発生させることができる。
なお、弾性体に覆われている部分を消去部材として用いる場合、通常、消しゴム付き鉛筆等に見られるような、筆記具本体の筆記部とは反対側の端部への消去部材の嵌合を行っていないため、消去部材が外れる等の不具合も生じないという利点もある。
また、キャップ本体3の射出成形において、金型のキャビティ内への入口であるゲート部をキャップ本体3の頂部ではなく、側面、例えばキャップ本体を45°に傾斜しても筆記面又は紙面に当接しない位置に配置することによって、頂部表面を滑らかな外観にすることができる。また、頂部を消去部材として使用する際には、いわゆるゲート残り(又はゲート跡)によって紙面を傷つける等の問題なく、使用することが可能となる。
次に、別の実施形態による筆記具用キャップについて説明する。図14は筆記具用キャップの斜視図であり、図15は、図14に示される筆記具用キャップの断面図であり、図16は、図14に示される筆記具用キャップのクリップ部材の斜視図であり、図17は、図14に示される筆記具用キャップを装着した筆記具全体の断面図である。
10は筆記具用キャップ全体を示し、12はクリップ部材、13はキャップ本体を示す。以下の記載では、最初の実施形態による筆記具用キャップ1と異なる点について主に説明し、言及していない構成や効果は最初の実施形態と同様である。
キャップ本体13の側面には、美的効果のために、キャップ本体13の中心軸線に対して傾斜した環状の段差13gが設けられている。
クリップ部材12は、基部14及び基部14の外周面に一体的に形成された挟持部15からなる。なお、本実施形態では、基部14は環状に形成されており、以下、環状部14と称す。
環状部14は、後側の口径が前側の口径よりも大きく、その外観は略テーパー形状となっており、筆記具先端を受容するように構成されている。環状部14の内壁は、前端部及び後端部から内方に所定長さだけ略円筒形状で形成され、これら円筒形状で形成された領域間はテーパー状に形成されている。さらに、後側の円筒形状の内壁部分には、長手方向に亘って中心軸線に向かって突出したガイド突起14bが等間隔に複数設けられている。ガイド突起14bの特徴及び効果は、上述の実施形態の筆記具用キャップ1におけるガイド突起4bと同様であるため説明は省略する。
挟持部15は、キャップ本体13との間に書類や衣類等の物品を、挟持することができるような弾性を有するように構成されている。
クリップ部材12を形成する材料として、ポリカーボネート、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン等の合成樹脂が挙げられる。しかしながら、挟持部15の屈曲時等における破断防止のため、弾性材料、特に以下に示すキャップ本体と同じ弾性材料を用いて形成してもよい。
キャップ本体13は、筆記具のペン先を保護するように、一端が閉鎖された弾性体からなる筒状の部材であり、その側面に取付穴13cが形成されている。キャップ本体13内にクリップ部材12の環状部14が配置され、クリップ部材12の挟持部15が取付穴13cを介してキャップ本体13の外に延びるように設けられている。すなわち、キャップ本体13は、クリップ部材12の環状部14の前側の開口を閉鎖すると共に後側の開口から所定長さだけ円筒状に延び、筆記具本体が挿入される開口を形成している。取付穴13cは、上述の実施形態における取付穴3cよりも大きく形成され、環状部14の一部が露出し、美的効果を奏している。
キャップ本体13を形成する材料として、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等のゴム材質やスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといった弾性材料、2種以上の弾性材料の混合物、及び、弾性材料と合成樹脂との混合物が挙げられる。
筆記具用キャップ10は、シールゴム16及びそれを保持するリブ13eを有してもよいが、シールゴム16及びリブ13eの特徴及び効果は、上述の実施形態の筆記具用キャップ1におけるシールゴム6及びリブ3eと同様であるため説明は省略する。
本実施形態では、基部14を環状に形成したが、キャップ本体を補強することができる任意の形状、例えば、C字型の横断面を有する形状であってもよい。また、本実施形態における筆記具用キャップ10の筆記具本体との嵌合に関し、最初の実施形態と同様の構造を採用することが可能である。しかしながら、図17に示されるような従来公知の嵌合構造を、クリップ部材12の環状部14よりも長手方向後端側のキャップ本体13の内壁又はクリップ部材12の環状部14の内壁に形成してもよい。
なお、当然のことながら、本実施形態における筆記具用キャップ10のクリップ部材12の環状部14についても、図10乃至図12に示されるような開口端部にフランジ部5aを有する構造であってもよい。
1 筆記具用キャップ
2 クリップ部材
3 キャップ本体
3c 取付穴
4 第1環状部、第1基部
5 第2環状部、第2基部
6 梁部
7 挟持部

Claims (8)

  1. ペン先を保護するための筒状のキャップ本体であって側面に取付穴が形成された弾性体からなるキャップ本体と、第1基部及び第2基部と前記第1基部及び前記第2基部間を連結する少なくとも1つの梁部と前記第1基部外側面に設けられた挟持部とを備えたクリップ部材とを具備し、前記第1基部及び前記第2基部が筆記具先端を受容し且つ前記挟持部が前記取付穴を介して前記キャップ本体外に延びるように前記クリップ部材を前記キャップ本体に対して設けた筆記具用キャップ。
  2. 前記第1基部及び前記第2基部が環状に形成されている請求項1に記載の筆記具用キャップ。
  3. 前記挟持部の後端には玉部が形成され、前記キャップ本体の外周面には前記玉部に対応する形状の凹部が形成され、前記玉部及び前記凹部が対向して配置された請求項1又は2に記載の筆記具用キャップ。
  4. 前記第2基部が、前記凹部を越えて長手方向開口端側に延びている請求項3に記載の筆記具用キャップ。
  5. 当該筆記具用キャップの外表面に、その内部と連通する少なくとも1つの貫通孔を形成した請求項1から4のいずれか1つに記載の筆記具用キャップ。
  6. 前記キャップ本体先端部分の内壁によって保持され、当該筆記具用キャップを筆記具本体に装着すると、筆記具先端の筆記部と係合して筆記部をシールするシール部材をさらに具備した請求項1から5のいずれか1つに記載の筆記具用キャップ。
  7. 前記キャップ本体が、その先端の頂部近傍に対応する場所以外にゲート部を有する型を用いて射出成形される請求項1から6のいずれか1つに記載の筆記具用キャップ。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載のキャップを装着した筆記具。
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