JP2011132762A - 水路の臭気遮断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】臭気遮断ゲートがコンパクで構造がシンプルになるとともに、沈砂池の有効面積を増加させることができる水路の臭気遮断装置を提供する。
【解決手段】水面方向の閉じ位置Cと水面から離れる方向の開き位置Oとの間で揺動可能な臭気遮断ゲート15と、上流方向の起立位置と下流方向の倒伏位置との間で揺動可能な起伏ゲート9とが設けられている。起伏ゲート9が起立位置Uに揺動されたときに、臭気遮断ゲート15が閉じ位置Cに揺動されて、その下端部15aが起伏ゲート9の上端部9aに自重でほぼ接する。起伏ゲート9が倒伏位置Dに揺動されたときに、臭気遮断ゲート15が開き位置Oに揺動される。
【選択図】図1

Description

本発明は、水路の臭気遮断装置に関する。
従来、図3に示すように、下水管路(水路)1から沈砂池(水路)2内に流入する臭気を遮断するために、水路上部にヒンジ部3で結合され、下部のフロート4が水面に浮上するようにした臭気遮断ゲート5がある(特許文献1参照)。
この臭気遮断ゲート5は、フロート4で水位変化に自動追従させるとともに、水位が異常に高まる緊急時等には、流水阻害をしないように、電動シリンダ、滑車、ロープ(いずれも不図示)を用いて、臭気遮断ゲート5を水面から離れる方向の開き位置Oに揺動させるようにしている。また、臭気遮断ゲート5を水位変化に自動追従させるためのバランスウェイト(不図示)が設けられている。なお、6は沈砂池流入ゲートであり、通常は開かれている。
ところで、同図に示したように、臭気遮断ゲート5の直ぐ下流位置に、水路底部にヒンジ部7で結合され、袋体8の膨張・収縮により、上流方向の起立位置Uと下流方向の倒伏位置Dとの間で揺動可能な起伏ゲート9を設置する場合がある。なお、10は起立位置保持用のベルトである。
特開2003−56053号公報
しかしながら、臭気遮断ゲート5は、フロート4により水位変化に自動追従させるために、その長さL1(例えば約4m)を長くする必要がある。また、水位変化に追従して上下揺動するために、気密を保つための側部戸当たりの必要面積が大きくなる。さらに、臭気遮断ゲート5を水位変化に自動追従させるためにバランスウェイトが必要で、構造が複雑になる。しかも、バランスウェイトとフロート4とで臭気遮断ゲート5の閉じ・開きを連動させているから、汚物やゴミ等が噛み込むと連動が不確実になりやすい。
特に、臭気遮断ゲート5の直ぐ下流位置に、晴天時には沈砂池2に合流雨水(汚水)を流入させないための起伏ゲート9を設置する場合がある。すなわち、合流式下水道において起伏ゲート9が無いときは、晴天時でも雨水沈砂池2に合流汚水が流入する。このような晴天時には雨水ポンプを運転しないので、雨水沈砂池2の水は滞留して腐敗し、降雨時に、その腐敗した水が雨水ポンプで公共用水域に放流されることが問題となっている。
そこで、起伏ゲート9を設置して、晴天時は起伏ゲート9を起立させ、雨水沈砂池2に合流汚水を流入させないようにし、降雨時に設定水位以上になると、起伏ゲート9を倒伏させて、合流雨水が雨水沈砂池2内に流入するように制御している。これは、合流式下水道の改善対策の一つで、「沈砂池・ポンプ升のドライ化」と呼ばれている。
具体的には、1Q(晴天時計画時間最大汚水量)〜3Q(1Qの3倍)程度までのときは、起伏ゲート9を起立させて雨水沈砂池2に汚水が流入しないようにし、それ以上の合流雨水流入があったときは、起伏ゲート9を倒伏させて雨水沈砂池2に合流雨水を流入させるようにしている。なお、起伏ゲート9の起立時は、汚水沈砂池に合流雨水が流入することになる。
このように、臭気遮断ゲート5の直ぐ下流位置に起伏ゲート9を設置する場合、臭気遮断ゲート5の揺動を妨げない位置まで起伏ゲート9を後退させる必要があるので(例えば設置長さL2は約6m)、沈砂池2の有効面積が減少するという問題があった。
本発明は、前記問題を解消するためになされたもので、臭気遮断ゲートがコンパクで構造がシンプルになるとともに、沈砂池の有効面積を増加させることができる水路の臭気遮断装置を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明は、水路上部にヒンジ結合され、水面方向の閉じ位置と水面から離れる方向の開き位置との間で揺動可能な臭気遮断ゲートと、この臭気遮断ゲートの直ぐ下流位置の水路底部にヒンジ結合され、上流方向の起立位置と下流方向の倒伏位置との間で揺動可能な起伏ゲートとが設けられ、前記起伏ゲートが起立位置に揺動されたときに、臭気遮断ゲートが閉じ位置に揺動されて、その下端部が起伏ゲートの上端部に自重でほぼ接する一方、起伏ゲートが倒伏位置に揺動されたときに、臭気遮断ゲートが開き位置に揺動されるように、起伏ゲートと臭気遮断ゲートとが連動されることを特徴とする水路の臭気遮断装置を提供するものである。
請求項2のように、請求項1において、前記臭気遮断ゲートの下端部と起伏ゲートの上端部とが接する部位には、クッション材が介設されている構成とすることができる。
請求項3のように、請求項1または2において、前記臭気遮断ゲートを閉じ位置で当て止めるストッパが設けられている構成とすることができる。
請求項4のように、請求項1〜3のいずれか一項において、前記臭気遮断ゲートに一端部が連結されたロープの他端部が巻上機に連結されて、起伏ゲートの起立・倒伏の揺動に連動するように、手動または電動の昇降機により臭気遮断ゲートを閉じ・開き揺動させる構成とすることができる。
請求項5のように、請求項1〜3のいずれか一項において、前記起伏ゲートに一端部が連結されたロープの他端部が水路上部の固定滑車を介して水路上部に固定され、この固定部分と固定滑車との間のロープに配置された移動滑車と前記臭気遮断ゲートとが連結具で連結されて、起伏ゲートの起立・倒伏の揺動に連動するように、ロープと連結具により臭気遮断ゲートを閉じ・開き揺動させる構成とすることができる。
本発明によれば、臭気遮断ゲートの直ぐ下流位置に起伏ゲートを設置する場合において、起伏ゲートが起立位置のときに、閉じ位置に揺動された臭気遮断ゲートの下端部が起伏ゲートの上端部に自重でほぼ接するようにしたものである。
したがって、臭気遮断ゲートは、背景技術のように、フロートにより水位変化に自動追従させるものでなく、起立位置の起伏ゲートに自重でほぼ接するだけの長さであるから、臭気遮断ゲートの長さが短くなってコンパクトになる。また、臭気遮断ゲートは、水位変化に追従して上下揺動させるものではなく、起伏ゲートの起立・倒伏に連動して僅かな角度で閉じ・開き揺動させるだけであるから、気密を保つための側部戸当たりの必要面積が小さくなる。さらに、臭気遮断ゲートを水位変化に自動追従させるためのバランスウェイトが不要であるから、構造がシンプルになる。
また、閉じ位置の臭気遮断ゲートの下端部が起立位置の起伏ゲートの上端部に自重でほぼ接する位置まで、起伏ゲートを臭気遮断ゲートに接近させて設置できるから、臭気遮断ゲートの揺動を妨げない位置まで起伏ゲートを後退させる必要がなくなり、沈砂池の有効面積が増加するようになる。
さらに、起伏ゲートが起立位置のときに臭気遮断ゲートを閉じ位置に揺動させ、起伏ゲートが倒伏位置のときに、臭気遮断ゲートを開き位置に揺動させるように、起伏ゲートと臭気遮断ゲートとを連動させることにより、起伏ゲートの起立・倒伏と臭気遮断ゲートの閉じ・開きの連動がスムーズになる。
また、臭気遮断ゲート自体に水圧が作用しないから、例えば鋼製の枠体にゴムシートを貼り付けた構造等のように、臭気遮断ゲートの軽量化が可能になる。
請求項2によれば、臭気遮断ゲートと起伏ゲートの接する部位のクッション材により、各ゲートの損傷や衝突異音の発生が無くなる。
請求項3によれば、臭気遮断ゲートの揺動用ロープ等に伸びや切れが発生しても、臭気遮断ゲートがストッパで閉じ位置で当て止められるから、起伏ゲートとの衝突等を未然に防止することができる。
請求項4によれば、起伏ゲートが起立位置のときに臭気遮断ゲートを閉じ位置に揺動させ、起伏ゲートが倒伏位置のときに、臭気遮断ゲートを開き位置に揺動させるように、手動または電動の昇降機の操作で起伏ゲートと臭気遮断ゲートとを連動させることにより、起伏ゲートの起立・倒伏と臭気遮断ゲートの閉じ・開きの連動がスムーズかつ確実になる。また、連動手段は昇降機とロープだけのシンプルな構造になる。
請求項5によれば、起伏ゲートが起立位置のときに臭気遮断ゲートを閉じ位置に揺動させ、起伏ゲートが倒伏位置のときに、臭気遮断ゲートを開き位置に揺動させるように、ロープだけで起伏ゲートと臭気遮断ゲートとを連動させることにより、起伏ゲートの起立・倒伏と臭気遮断ゲートの閉じ・開きの連動がスムーズかつ確実になる。また、連動手段はロープと移動滑車だけのシンプルな構造になる。
さらに、停電時の非常時において、起伏ゲートの自重による倒伏に連動して、無動力で臭気遮断ゲートを開くことができるから、操作者が不在の場合や非常用電源が無い場合であっても、臭気遮断ゲートを自動的にかつ確実に開くことが可能になる。
本発明の第1実施形態の水路の臭気遮断装置の側面図である。 本発明の第2実施形態の水路の臭気遮断装置の側面図である。 背景技術の水路の臭気遮断装置の側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、背景技術と同一構成・作用の箇所は、同一番号を付して詳細な説明を省略する。
図1は、第1実施形態の水路の臭気遮断装置の側面図である。この臭気遮断装置は、例えば、合流式下水道のポンプ場や処理場において、沈砂池流入ゲート6の上流側の流入水路暗渠部(水路)1に発生する臭気を遮断して、沈砂池(水路)2内に臭気を流入させないようにするものである。
沈砂池流入ゲート6が設置された隔壁13の沈砂池2側の壁面の上部にヒンジ部3で結合され、水面方向(下方向)の閉じ位置C(実線参照)と、水面から離れる方向(上方向)の開き位置O(二点鎖線参照)との間で揺動可能な臭気遮断ゲート15が設けられている。
また、臭気遮断ゲート15の直ぐ下流位置に、水路底部にヒンジ部7で結合され、袋体8の流体(例えばエアー)による膨張・収縮により、上流方向の起立位置Uと下流方向の倒伏位置Dとの間で揺動可能な起伏ゲート9が設置されている。
そして、水量が少ない晴天時に、起伏ゲート9が起立位置Uに揺動されたときに、臭気遮断ゲート15が閉じ位置Cに揺動されて、その下端部15aが起伏ゲート9の上端部9aに自重でほぼ接するようになる。また、設定水位以上の降雨時に、起伏ゲート9が倒伏位置Dに揺動されたときに、臭気遮断ゲート15が開き位置Oに揺動されるように、起伏ゲート9と臭気遮断ゲート15とが連動されるようになっている。
臭気遮断ゲート15の下端部15aと起伏ゲート9の上端部9aとが接する部位には、クッション材16が介設されている。このクッション材16は、臭気遮断ゲート15の下端部15aと起伏ゲート9の上端部9aのいずれか一方、若しくは双方に設けられていてもよい。また、臭気遮断ゲート15を閉じ位置Cで当て止めるストッパ17が設けられている。
起伏ゲート9と臭気遮断ゲート15とを連動させる連動手段としては、臭気遮断ゲート15の下端部15a側にロープ18の一端部が連結され、このロープ18の他端部がスラブ14上の固定具19に連結されている。
このロープ18は、スラブ14上に上向きに設置された電動シリンダ(昇降機)20の滑車21に巻き掛けられている。なお、電動シリンダ20の支持台22には、ロープ18のガイド用滑車23,24が取付けられている。
第1実施形態の臭気遮断装置であれば、起伏ゲート9が起立位置Uのときは、電動シリンダ20の下降でロープ18が引き下げられるから、臭気遮断ゲート15は、自重で閉じ位置Cに揺動するようになって、臭気を遮断するようになる。
また、起伏ゲート9が倒伏位置Dのときは、電動シリンダ20の上昇でロープ18が引き上げられるから、臭気遮断ゲート15は、開き位置Oに揺動されるようになって、流水を阻害しないようになる。なお、起伏ゲート9が故障等で倒伏しないような場合、水流が起伏ゲート9を越流するようになるが、その場合には、起伏ゲート9の上流側の水位をセンサ等で検知したときに、電動シリンダ20で臭気遮断ゲート15を開き位置Oに揺動させることで、流水を阻害しないようになる。なおまた、電動シリンダ20も故障したような場合には、起伏ゲート9を越流する水流で臭気遮断ゲート15が開き方向に自然に持ち上げられるので、流水を阻害しないようになる。
この起伏ゲート9と臭気遮断ゲート15との連動は、電動シリンダ20で臭気遮断ゲート15を開き位置Oに揺動させる電動式の場合には、起伏ゲート9の袋体8を膨張させるタイミングで、電動シリンダ20を下降制御することができる。また、起伏ゲート9の袋体8を収縮させるタイミングで、電動シリンダ20を上昇制御することができる。
さらに、手動式で臭気遮断ゲート15を開き位置Oに揺動させる場合には、起伏ゲート9の袋体8を膨張させるタイミングで、手動ウィンチ(昇降機)等でロープ18を引き下げ、起伏ゲート9の袋体8を収縮させるタイミングで、手動ウィンチ等でロープ18を引き上げることができる。
このように、臭気遮断ゲート15は、背景技術のようにフロートにより水位変化に自動追従させるものでなく、閉じ位置Cの臭気遮断ゲート15の下端部15aが起立位置Uの起伏ゲート9の上端部9aに自重でほぼ接するだけの長さL3であるから、臭気遮断ゲート15の長さ(例えば約3m)が短くなってコンパクトになる。
また、臭気遮断ゲート15は、水位変化に追従して上下揺動させるものではなく、起伏ゲート15の起立・倒伏に連動して僅かな角度で閉じ・開き揺動させるだけであるから、気密を保つための側部戸当たり(臭気遮断ゲート15の揺動範囲)の必要面積が小さくなる。さらに、臭気遮断ゲート15を水位変化に自動追従させるためのバランスウェイトが不要であるから、構造がシンプルになる。
また、閉じ位置Cの臭気遮断ゲート15の下端部15aが起立位置Uの起伏ゲート9の上端部9aに自重でほぼ接する位置まで、起伏ゲート9を臭気遮断ゲート15に接近させて設置できるから、臭気遮断ゲート15の揺動を妨げない位置まで起伏ゲート9を後退させる必要がなくなり(例えば設置長さL4は約4.5m)、沈砂池2の有効面積が増加するようになる。
さらに、起伏ゲート9が起立位置Uのときに臭気遮断ゲート15を閉じ位置Cに揺動させ、起伏ゲート9が倒伏位置Dのときに、臭気遮断ゲート15を開き位置Oに揺動させるように、手動または電動の昇降機(手動ウィンチまたは電動シリンダ20等)の操作で起伏ゲート9と臭気遮断ゲート15とを連動させることにより、起伏ゲート9の起立・倒伏と臭気遮断ゲート15の閉じ・開きの連動がスムーズかつ確実になる。
また、臭気遮断ゲート15自体に水圧が作用しないから、例えば鋼製の枠体にゴムシートを貼り付けた構造等のように、臭気遮断ゲート15の軽量化が可能になる。
さらに、臭気遮断ゲート15と起伏ゲート9の接する部位のクッション材16により、各ゲート9,15の損傷や衝突異音の発生が無くなる。
また、臭気遮断ゲート15の揺動用ロープ18に伸びや切れが発生しても、臭気遮断ゲート15がストッパ17で閉じ位置Cで当て止められるから、起伏ゲート9との衝突等を未然に防止することができる。
さらに、連動手段は、手動ウィンチまたは電動シリンダ20等の昇降機とロープ18だけのシンプルな構造になる。
図2は、第2実施形態の水路の臭気遮断装置の側面図であり、第1実施形態と相違するのは、起伏ゲート9と臭気遮断ゲート15とを連動させる連動手段である。この連動手段としては、起伏ゲート9の上端部9aにロープ25の一端部が連結され、このロープ25の他端部は、スラブ14下の固定滑車26を介してスラブ14下の固定具27に連結されている。
また、固定具27と固定滑車26との間のロープ25に配置された移動滑車28と臭気遮断ゲート15の下端部15aとがロープやシャフト等の連結具29で連結されている。
この移動滑車28にはロープ18の一端部が連結され、このロープ18の他端部は、第1実施形態と同様に、スラブ14上の固定具19に連結されている。また、第1実施形態と同様に、ロープ18は、スラブ14上に上向きに設置された電動シリンダ(昇降機)20の滑車21に巻き掛けられている。
第2実施形態の臭気遮断装置であれば、図2に実線で示すように、起伏ゲート9が起立位置Uのときは、ロープ25が緩められる(引き上げられる)から、臭気遮断ゲート15は、緩められたロープ25によって、移動滑車28とともに自重で閉じ位置Cに揺動するようになり、臭気を遮断するようになる。
また、図2に二点鎖線で示すように、起伏ゲート9が倒伏位置Dのときは、ロープ25が引っ張られる(引き下げられる)から、臭気遮断ゲート15は、移動滑車28とともに開き位置Oに揺動されるようになり、流水を阻害しないようになる。
第2実施形態においても、起伏ゲート9が起立位置Uのときに臭気遮断ゲート15を閉じ位置Cに揺動させ、起伏ゲート9が倒伏位置Dのときに、臭気遮断ゲート15を開き位置Oに揺動させるように、ロープ25だけで起伏ゲート9と臭気遮断ゲート15とを連動させることにより、起伏ゲート9の起立・倒伏と臭気遮断ゲート15の閉じ・開きの連動がスムーズかつ確実になる。また、連動手段は、ロープ25と移動滑車28だけのシンプルな構造になる。
さらに、停電時の非常時において、起伏ゲート9の自重による倒伏に連動して、無動力で臭気遮断ゲート15を開くことができるから、操作者が不在の場合や非常用電源が無い場合であっても、臭気遮断ゲート15を自動的にかつ確実に開くことが可能になる。
なお、ロープ18を電動シリンダ20の滑車21に巻き掛けているのは、起伏ゲート9が故障等で倒伏しないような場合、電動シリンダ20で臭気遮断ゲート15を強制的に開き揺動させることで、流水を阻害しないようにするためである。また、点検時に、起伏ゲート9を起立させた状態で、臭気遮断ゲート15だけを開き揺動させることもできる。
図2では、水路内に固定滑車26と移動滑車28を配置しているが、曝露防止のために、スラブ14上に設けることも可能である。
1 流入水路暗渠部(水路)
2 沈砂池(水路)
3 ヒンジ部
7 ヒンジ部
9 起伏ゲート
9a 上端部
13 隔壁
15 臭気遮断ゲート
15a 下端部
16 クッション材
17 ストッパ
18 ロープ
20 電動シリンダ(昇降機)
25 ロープ
27 固定滑車
28 移動滑車
29 連結具
C 閉じ位置
O 開き位置
U 起立位置
D 倒伏位置

Claims (5)

  1. 水路上部にヒンジ結合され、水面方向の閉じ位置と水面から離れる方向の開き位置との間で揺動可能な臭気遮断ゲートと、この臭気遮断ゲートの直ぐ下流位置の水路底部にヒンジ結合され、上流方向の起立位置と下流方向の倒伏位置との間で揺動可能な起伏ゲートとが設けられ、
    前記起伏ゲートが起立位置に揺動されたときに、臭気遮断ゲートが閉じ位置に揺動されて、その下端部が起伏ゲートの上端部に自重でほぼ接する一方、起伏ゲートが倒伏位置に揺動されたときに、臭気遮断ゲートが開き位置に揺動されるように、起伏ゲートと臭気遮断ゲートとが連動されることを特徴とする水路の臭気遮断装置。
  2. 前記臭気遮断ゲートの下端部と起伏ゲートの上端部とが接する部位には、クッション材が介設されていることを特徴とする請求項1に記載の水路の臭気遮断装置。
  3. 前記臭気遮断ゲートを閉じ位置で当て止めるストッパが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の水路の臭気遮断装置。
  4. 前記臭気遮断ゲートに一端部が連結されたロープの他端部が巻上機に連結されて、起伏ゲートの起立・倒伏の揺動に連動するように、手動または電動の昇降機により臭気遮断ゲートを閉じ・開き揺動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の水路の臭気遮断装置。
  5. 前記起伏ゲートに一端部が連結されたロープの他端部が水路上部の固定滑車を介して水路上部に固定され、この固定部分と固定滑車との間のロープに配置された移動滑車と前記臭気遮断ゲートとが連結具で連結されて、起伏ゲートの起立・倒伏の揺動に連動するように、ロープと連結具により臭気遮断ゲートを閉じ・開き揺動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の水路の臭気遮断装置。
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