JP2011130797A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】裏面シートの色彩が肌当接面側から視認可能になされていることによって、装着時の位置合わせが容易になされている吸収性物品を提供する。
【解決手段】吸収性物品は、肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート3、及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収性コア4を具備する。吸収性物品の肌当接面における、該吸収性物品の平面視において吸収性コア4と重なる領域に、表面シート及び吸収性コア4が裏面シート3に向かって一体的に凹陥した、凹陥部5が形成されている。凹陥部5は、吸収性物品の肌当接面側から該凹陥部5を介して裏面シート3の色彩を視認可能な透明性を有している。吸収性物品の肌当接面を目視したときに凹陥部5を介して視認される、裏面シート3の色調が、該凹陥部5全体で一様ではない。
【選択図】図6

Description

本発明は、生理用ナプキン、使い捨ておむつ、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキン等の吸収性物品として、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収体を具備し、実質的に縦長のものが知られている。また、斯かる構成の吸収性物品において、漏れ防止性や装着性の向上等を目的として、その肌当接面側に、表面シート及び吸収体を圧密化してなる溝部を形成することが知られている(例えば特許文献1参照)。
また、吸収性物品の所定部位に、印刷等により外部から視認可能な色彩や図柄を施すことが知られている。例えば特許文献2には、表面シート若しくは吸収性コアの一部、又は表面シートと吸収体との間に配置された挿入物が着色されており、その着色部分が少なくとも異なる二つの色調を有し且つ表面シート側から視認可能な吸収性物品が記載されている。特許文献2に記載の吸収性物品によれば、使用者が該吸収性物品の表面シート側を見たときに、着色部分の色調が作用して該吸収性物品内に深みの知覚が創り出され、これにより、分泌物が該吸収性物品の内側深くに引っ張られて使用者の体から離れることで、使用者は該吸収性物品の使用前及び使用中に安心感を得ることができるとされている。
また特許文献3には、吸収体の周縁よりも外方に位置する外側領域における、裏面シートの肌当接面側(吸収体との対向面側)又は表面シートの非肌当接面側(着用者の衣類との対向面側)に、印刷されたグラフィック(記号若しくは文字、又は少なくとも2つの色の差若しくは変化などにより構成されるイメージ又はデザイン)を有し、該グラフィックが表面シート側から視認可能になされている吸収性物品が記載されている。特許文献3に記載の吸収性物品によれば、グラフィックを見た使用者に感情的な効果を与え、使用者の憂鬱な気分を軽減することができるとされている。
また特許文献4には、表面シート、裏面シート及び両シート間に介在配置された吸収体を具備するナプキン本体と、該ナプキン本体を該裏面シートが外側となる状態に畳んで包装した包装シートとを具備する包装生理用ナプキンにおいて、前記裏面シートの吸収体面側全体に図柄を印刷し、該図柄を外面側から透かして見えるようにすると共に、前記包装シートを透して前記裏面シートに設けた図柄を視認できるように前記包装シートの透明度を設定した包装生理用ナプキンが記載されている。特許文献4に記載の包装生理用ナプキンによれば、吸収体が吸収した経血のシミを図柄でカムフラージュすることができると共に、包装を解く前後の状態においてその図柄を外に見せることができて外観をカムフラージュすることができるとされている。
特許第3053561号公報 特開2005−512682号公報 特開2005−523139号公報 特許第3862567号公報
生理用ナプキン等の吸収性物品は、適切な位置に装着されて初めてその効果が十分に発揮される。しかし、従来の吸収性物品には、一見して前後が判別し難いものが少なく無く、装着時の位置合わせにおいてミスを誘発し、漏れを起こし易いものが多かった。特許文献2〜4に記載されている技術は、主として、使用者に液吸収性等の機能が強化されていることを認識させて防漏性に対して安心感を与える、あるいは吸収した経血等の排泄液の隠蔽性の向上を目的として、吸収性物品の所定部位に印刷等により外部から視認可能な色彩や図柄を施す技術であり、装着時の位置合わせの点では改良の余地があった。
従って本発明の課題は、裏面シートの色彩が肌当接面側から視認可能になされていることによって、装着時の位置合わせが容易になされている吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収性コアを具備する実質的に縦長の吸収性物品であって、前記吸収性物品の肌当接面における、該吸収性物品の平面視において前記吸収性コアと重なる領域に、前記表面シート及び該吸収性コアが前記裏面シートに向かって一体的に凹陥した、凹陥部が形成されており、前記凹陥部は、前記吸収性物品の肌当接面側から該凹陥部を介して前記裏面シートの色彩を視認可能な透明性を有しており、前記吸収性物品の肌当接面を目視したときに前記凹陥部を介して視認される、前記裏面シートの色調が、該凹陥部全体で一様ではない吸収性物品を提供することにより、前記課題を解決したものである。
本発明の吸収性物品によれば、裏面シートの色彩が肌当接面側から視認可能になされていることによって、装着時の位置合わせを容易に行うことができ、また、使用者に防漏性等の機能に対する安心感を与えることができる。
図1は、本発明の吸収性物品の第1実施形態である生理用ナプキンの肌当接面側(表面シート側)を模式的に示す平面図である。 図2は、図1のI−I線断面を模式的に示す断面図である。 図3は、図2の一部(線状の溝部)を拡大して模式的に示す平面図である。 図4は、図2の一部(線状の溝部及びその近傍)を拡大して模式的に示す斜視図である。 図5は、図3のII−II線断面を模式的に示す断面図である。 図6は、図1に示すナプキンが備えている裏面シートの一面(肌当接面)を模式的に示す平面図である。 図7は、図1に示すナプキンが備えている表面シートの肌当接面側を模式的に示す斜視図である。 図8は、図7に示す表面シートの肌当接面の一部を拡大して模式的に示す平面図である。 図9(a)及び図9(b)は、それぞれ、図3のIII−III線断面を模式的に示す断面図である。 図10は、本発明の吸収性物品の第2実施形態である生理用ナプキンの肌当接面側(表面シート側)を模式的に示す平面図である。 図11は、図10に示すナプキンが備えている裏面シートの一面(肌当接面)を模式的に示す平面図である。 図12は、本発明の吸収性物品の第3実施形態である生理用ナプキンが備えている裏面シートの一面(肌当接面)を模式的に示す平面図である。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である生理用ナプキンに基づき図面を参照して説明する。第1実施形態のナプキン1は、図1及び図2に示すように、肌当接面を形成する表面シート2、非肌当接面を形成する裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に介在された液保持性の吸収性コア4を具備し、実質的に縦長の形状(図1に示す如き平面視において一方向に長い形状)をしている。ナプキン1は、前方部A、中央部C、後方部Bを長手方向に有している。前方部A、中央部C、後方部Bは、ナプキン1を長手方向に3分割した場合の各領域に略相当する。
尚、本明細書において、肌当接面は、生理用ナプキン(吸収性物品)又はその構成部材における、生理用ナプキンの装着時に装着者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、生理用ナプキン又はその部材における、生理用ナプキンの装着時に肌側とは反対側(衣類側)に向けられる面である。また、長手方向は、生理用ナプキン又はその構成部材の長辺に沿う方向であり、幅方向は、該長手方向と直交する方向である。図中、符号Xで示す方向は、物品長手方向(ナプキン長手方向)であり、符号Yで示す方向は、物品幅方向(ナプキン幅方向)である。
表面シート2及び裏面シート3は、吸収性コア4よりも大きな寸法を有し、吸収性コア4の周縁から延出し、それらの延出部の端部において互いにヒートシール等により接合されてエンドシール部を形成している。表面シート2及び裏面シート3それぞれと吸収性コア4との間は接着剤によって接合されていても良い。裏面シート3の非肌当接面3b(ナプキン1の非肌当接面)の所定箇所(例えば吸収性コア4の下方、特に中央領域)には、ナプキン1を下着等の着衣に固定する粘着部(図示せず)が設けられている。該粘着部は、ホットメルト粘着剤等を所定箇所に塗布することにより設けられており、ナプキン1の使用前においてはフィルム、不織布、紙などからなる剥離シート(図示せず)によって被覆されている。
吸収性コア4は、図1に示すように、平面視において角が丸みを帯びた略矩形形状をしており、ナプキン1の平面視における形状と略同じ形状をしている。吸収性コア4は、液透過性のコアラップシート(図示せず)でその全体が被覆されていても良く、その場合、吸収性コア4とコアラップシートとの間は、所定の部位においてホットメルト粘着剤等の接合手段により接合されていても良い。コアラップシートとしては、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、開孔フィルム等を用いることができる。
図1及び図2に示すように、ナプキン1の肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)における、該ナプキン1の平面視において吸収性コア4と重なる領域には、表面シート2及び吸収性コア4が裏面シート3に向かって一体的に凹陥した、凹陥部5が形成されている。凹陥部5においては、表面シート2及び吸収性コア4が熱融着等により一体化している。凹陥部5の形成は、経血等の排泄液の拡散防止、装着時の身体に対する密着性の向上等に特に有効である。凹陥部5は、熱を伴うか又は伴わないエンボス、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。
第1実施形態においては、凹陥部5が線状の溝部5となっている。ここで、「線状」とは、溝部(凹陥部)の形状が平面視において直線に限られず、曲線を含み、各線は、連続線でも破線でも良い。線状の溝部5は、図1に示すように、平面視において、ナプキン幅方向Yに延びる幅方向溝部5a,5bとナプキン長手方向Xに延びる長手方向溝部5c,5cとを含んで構成される、長楕円形状の閉じた環を形成している。幅方向溝部5aは前方部Aに位置し、幅方向溝部5bは後方部Bに位置し、両溝部5a,5bは何れも、平面視においてナプキン長手方向Xの外方に向かって凸の円弧状をしており、該凸の頂部がナプキン1の幅方向中央に位置している。長手方向溝部5c,5cは、ナプキン1の幅方向の左右両側に位置し、平面視において略直線状である。幅方向溝部5a,5b及び長手方向溝部5c,5cはそれぞれの端部で連結され、平面視において連続した溝部からなる閉じた環を形成しており、該環の中に、ナプキン1の使用時に使用者の排泄部と対向する、排泄部対向部(図示せず)が存している。即ち、前記排泄部対向部は、線状の溝部5によって包囲されている。
線状の溝部5は、図3に示すように、表面シート2における凹陥していない肌当接面2aからの凹陥深さが相対的に深い深凹陥部51と、該凹陥深さが相対的に浅い浅凹陥部52とが一方向(線状方向)に交互に連なって形成されている。深凹陥部51は、線状の溝部5の形成時におけるエンボス加工において、浅凹陥部52の形成時よりも高圧で圧搾された部分であり、浅凹陥部52よりも高密度で且つ厚みが小さい。このように、線状の溝部5中に多数の凹陥部51,52が形成されていることにより、凹陥部の液拡散防止効果により防漏性が向上し、また適度な剛性を得ることができフィット性が向上する。
深凹陥部51及び浅凹陥部52は、図3に示すように、何れも平面視において四辺形状をしている。深凹陥部51の線状方向の長さL1は、好ましくは0.5〜7mm、更に好ましくは1〜4mmであり、浅凹陥部52の線状方向の長さL2は、好ましくは1〜10mm、更に好ましくは2〜5mmである。両長さの比(L1/L2)は、好ましくは0.1〜1.2、更に好ましくは0.4〜1である。また、線状の溝部5(凹陥部51,52)の幅(線状方向と直交する方向の長さ)Tは、好ましくは0.5〜10mm、更に好ましくは1〜5mmである。線状の溝部5の幅は、溝部5全体に亘って同じであっても良く、あるいは溝部5の一部で相対的に幅狭になっている等、変化があっても良い。第1実施形態においては、図1に示すように、線状の溝部5の幅はその全体に亘って略同じである。
また、深凹陥部51の凹陥深さD1(図5参照。後述する底壁部51aの凹陥深さ。)は、好ましくは2〜10mm、更に好ましくは3〜8mmであり、浅凹陥部52の凹陥深さD2(図5参照)は、好ましくは1〜9mm、更に好ましくは2〜8mmである。尚、凹陥深さD1及びD2は、表面シート2における凹陥していない肌当接面2aからの、当該部位の凹陥深さを意味する。また、両深さの比(D2/D1)は、好ましくは0.05〜0.8、更に好ましくは0.1〜0.5である。
尚、線状の溝部(凹陥部)の各部の寸法は、肉眼で定規等を使って計測しても良いが、好ましくは光学顕微鏡を用いて計測する。例えばKEYENCE デジタルマイクロスコープ VHX−1000を用いて計測することができ、拡大観察時の寸法測定には、デジタルマイクロスコープ内の寸法測定システムを使用することができる。
第1実施形態においては、深凹陥部51は、図4及び図5に示すように、略平坦な底壁部51aと、該底壁部51aの線状方向の前後端それぞれから斜め上方に向かって立設する傾斜側壁部51b、51bとを有している。底壁部51aは、線状の溝部5の形成時におけるエンボス加工において、傾斜側壁部51bの形成時よりも高圧で圧搾された部分であり、傾斜部51bよりも高密度で且つ厚みが小さい。即ち、線状の溝部5は、密度が高い順あるいは厚みが小さい順に、底壁部51a、傾斜側壁部51b、浅凹陥部52を含んで構成されている。斯かる線状の溝部5の形状は、エンボス加工で用いる型の形状をこれに対応させることによって得られる。
また、図5に示すように、裏面シート3における深凹陥部51(底壁部51a)に対応する部分31は、該裏面シート3における浅凹陥部52に対応する部分32よりも、ナプキン1の肌当接面(表面シート2側)に向かって深く凹陥している。ここで、裏面シートにおける深凹陥部あるいは浅凹陥部に対応する部分とは、裏面シート3における、深凹陥部51(浅凹陥部52)の下方あるいは裏面(非肌当接面)側に位置する部分である。このような、裏面シート3の肌当接面側への凹陥の程度の違いにより、線状の溝部5においては、ナプキン1の肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)と裏面シート3の肌当接面(吸収性コア4との対向面)3aとの間隔は、深凹陥部51(底壁部51a)において相対的に短く、浅凹陥部52において相対的に長くなっている。尚、裏面シート3の前記部分32は、表面シート2側に向かって凹陥しておらず平坦であっても良い。
前記部分31の表面シート2側への凹陥深さD3(図5参照)は、好ましくは0.1〜1mm、更に好ましくは0.2〜0.5mmであり、前記部分32の表面シート2側への凹陥深さD4(図5参照)は、好ましくは0〜0.5mm、更に好ましくは0.1〜0.4mmである。凹陥深さD3及びD4は、裏面シート3における凹陥していない非肌当接面3bからの、当該部位の凹陥深さを意味する。尚、図5中、非肌当接面3bから下方に離間して記載されている、方向Xに延びる短い直線sは、図示していない、「凹陥していない非肌当接面3b」の位置を示している。また、両深さの比(D4/D3)は、好ましくは0.5〜1、更に好ましくは0.6〜0.9である。深さD3,D4は、それぞれ前述した方法によって計測することができる。
そして、このように裏面シート3の少なくとも深凹陥部51の下方に位置する部分31が、表面シート2側へ凹陥していることに起因して、第1実施形態においては、裏面シート3が線状の溝部5に沿うように変形(表面シート2に向かって凹陥)している。従って、図示していないが、ナプキン1をその非肌当接面側(裏面シート3の非肌当接面3b側)から目視した場合、裏面シート3の非肌当接面3b上に、線状の溝部5によって形作られた閉じた環(図1参照)と同形状の変形部分(凹陥部)を視認することができる。この裏面シート3の表面シート2側への変形の程度は、裏面シート3の非肌当接面3bの平面視において、線状の溝部5と同形状の凹陥部が視認できれば良く、該凹陥部は連続線でも破線でも良い。
このような、裏面シート3の線状の溝部5に沿う変形が生じていることは、後述する線状の溝部(凹陥部)5の透明性の向上、延いては溝部5を介しての裏面シート3の視認性の向上に有利に作用する。斯かる裏面シート3の変形は、表面シート2、吸収性コア4及び裏面シート3の積層体に対して一体的にエンボス加工を施すことによって得られる。更に必要に応じ、吸収性コア4と裏面シート3との間に接着剤を配することができ、その場合、吸収性コア4と裏面シート3との密着性が向上し、裏面シート3が線状の溝部5に沿い易くなる。該接着剤は、吸収性コア4と裏面シート3との間における、線状の溝部5に対応する部分の全体に連続的に配しても良く、あるいは線状の溝部5に沿って所定間隔を置いて離散的に配しても良い。
線状の溝部(凹陥部)5は、ナプキン1の肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)側から該溝部5を介して裏面シート3の色彩を視認可能な透明性を有している。前記透明性を有している部分は、溝部5の形成時に表面シート2及び吸収性コア4が主に強く圧縮された結果、薄膜化され可視化されている。前記透明性は、透明度TPによって評価することができ、透明度TPの値が大きいほど、透明性が高く、シースルー効果が高い。透明度TPは、下記測定方法によって測定される背黒色値LB、背白色値LW及び黒色測定値L0を用い、下記(式1)によって算出される。
(式1) 透明度TP={(LW−L0)/(LW−LB)}×100
<背黒色値LB、背白色値LW及び黒色測定値L0の測定方法>
1.測定装置の調整
測定には、日本電色工業(株)のハンディ型簡易分光色差計NF333を操作法ペンタイプで使用した。光源としてC/2を用いた。NF333のペンタイプセンサーの先端部分においては、φ4mmの先端径を選択し、この先端部分に、L*値24、a*値−1、b*値0の黒色紙(φ4mmで測定、厚み0.35mm)による、中央にφ1mmの円孔が形成された円孔プレートを取り付けて測定装置とした。円孔プレートは、平坦なプレート(吉成印刷(株)より入手、厚み0.35mm)に円孔を形成して作製されたもので、円孔の形成によってプレートの表裏面に盛り上り形状が形成された場合は、その盛り上がり形状をフェザー安全剃刀(株)の「FAS−10」等の刃物で取り除き、円孔プレートを平坦な形状に調整しておく。尚、φ4mmの先端径でのNF333に付属の標準板における測定において、白色基準板の測定値は、L*値96、a*値−1、b*値2であり、黒色基準板の測定値は、L*値0、a*値0、b*値6であった。これらの測定値は、何れも3回測定の平均値である。
2.測定サンプルの準備
測定対象は、吸収性物品(生理用ナプキン)に形成された線状の溝部(凹陥部)である。通常、生理用ナプキンに形成された溝部は、表面シート側から裏面シート側に向かって凹陥し且つ幅2〜6mm程度の幅で線状の連続した窪みとなっているところ、このような溝部の底部に前記分光色差計NF333の先端部分を押し当てて正確な測定を行うことは困難である。そこで、生理用ナプキンの溝部の底部を切り出して測定サンプルとし、該測定サンプルを、前記円孔プレートの円孔部分に固定して使用する。測定サンプルの前記円孔プレートへの固定には、例えばニチバン(株)の「ナイスタックNW−15」等の汎用両面テープを使用し、測定用の円孔部分から両面テープを取り除く。あるいは、前述した測定装置の調整において、φ1mmの孔をあける前に予め両面テープを固定して円孔プレート及び両面テープに孔を形成してから、盛り上がり形状を取り除く。
3.測定の手順
以下の手順で背黒色値LB、背白色値LW及び黒色測定値L0を測定する。前記分光色差計NF333のペンタイプセンサー(NF333に付属のターゲットプレートを使用。該ターゲットプレートの使用により測定位置を決定し易くなる。)の先端部分に、測定サンプルが固定されていない前記円孔プレートを取り付け、その状態で該円孔プレートに、分光色差計NF333に付属の標準黒色板を当ててL*値を3回測定し、それらの平均値を背黒色値LBとした。また、標準黒色板に代えて、分光色差計NF333に付属の標準白色板を用いた以外は前記と同様にしてL*値を3回測定し、それらの平均値を背白色値LWとした。次いで、前述したように、測定サンプルを円孔プレートの円孔部分に固定し、該円孔プレートを、前記ペンタイプセンサーの先端部分に取り付けてL*値を3回測定し、それらの平均値を黒色測定値L0とした。尚、複数種の測定サンプルについて背黒色値LB、背白色値LW及び黒色測定値L0を測定する場合、ペンタイプセンサーのφ4mmの測定先端(前記黒色紙)及び円孔プレートを、測定サンプルの数だけ用意し、測定サンプル毎に該測定先端及び円孔プレートを交換することが好ましい。
線状の溝部5においては、少なくとも深凹陥部51が前記透明性を有している。一般に、透明性は当該部分の厚みによって左右されるところが大きく、厚みが小さいほど透明性が高くなる傾向があるところ、深凹陥部51は、線状の溝部5において相対的に厚みの小さい部分であり、前記透明性が相対的に高い部分である。また、深凹陥部51は、前述したように厚みが小さい順に、底壁部51a、傾斜側壁部51bを含んで構成されているところ、少なくとも底壁部51aが前記透明性を有していれば良い。前記透明性を有している底壁部51aは、透明度TPが、好ましくは40〜99、より好ましくは45〜95、更に好ましくは60〜95である。
線状の溝部5における底壁部51a以外の部分(傾斜側壁部51b、浅凹陥部52)は、1)前記透明性を有していても良く、あるいは2)前記透明性を有しておらず、前記透明性よりも低い透明性(以下、半透明性ともいう)を有しているか、又は非透明であっても良い。ここで、「半透明性を有している」とは、透明度TPが、好ましくは10〜40、より好ましくは15〜35、更に好ましくは20〜30である。また、「非透明である」とは、ナプキン1の肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)側から当該部分を介して裏面シート3の色彩を視認できない場合を意味し、具体的には、透明度TPが10未満の場合を意味する。尚、傾斜側壁部51b及び浅凹陥部52が前記透明性を有しているか否かにかかわらず、線状の溝部5においては、通常、透明性の高い順に、底壁部51a、傾斜側壁部51b、浅凹陥部52となる。線状の溝部5の透明性は、エンボス加工における圧搾圧力、厚み、材料等を適宜調整することによって調整可能である。
線状の溝部(凹陥部)5に、ナプキン1の肌当接面側から溝部5を介して裏面シート3の色彩を視認可能な透明性を付与する方法としては、前述した表面シート2及び吸収性コア4の薄膜化以外に、例えば、溝部5(深凹陥部51、浅凹陥部52)を構成する壁部のフィルム化が挙げられる。例えば、深凹陥部51の圧搾形成時に、表面シート2及び吸収性コア4の構成繊維を溶融し、これらをフィルム化することで、少なくとも底壁部51aが透明フィルム化し、これにより溝部5に前記透明性を付与することができる。この溝部5のフィルム化においては、深凹陥部51(底壁部51a)は、目視で構成繊維の存在が確認できない程度まで溶融されることが好ましい。
線状の溝部5に前記透明性を付与する他の方法としては、溝部5(深凹陥部51、浅凹陥部52)を構成する壁部(例えば底壁部51a)の構成繊維を、一方向、例えば、溝部5の線状方向(物品長手方向)に沿って配向させる方法が挙げられる。この方法によれば、前記のように溝部5の壁部をフィルム化させずに、溝部5の透明性を高めることが可能である。例えば、深凹陥部51における表面シート2の繊維配向方向を概ね一方向(例えば表面シート2の製造時における、繊維ウエブのカーディング方向)に揃え、且つ、吸収性コア4における深凹陥部51に対応する部分(深凹陥部51の下方に位置し且つ圧縮された部分)の繊維配向方向を該一方向に揃えることにより、ナプキン1の肌当接面側(表面シート2側)から入射し且つ裏面シート3の肌当接面3aで反射した反射光が、該肌当接面3aの上方に位置する吸収性コア4及び表面シート2を透過し易くなるため、該肌当接面3aに施された色彩や図柄の溝部5を介しての視認性が一層向上する。溝部5は線状で細長いことから、溝部5を構成する壁部の構成繊維は、溝部5の線状方向に平行な繊維配向を有することが、前記視認性の向上の点で好ましい。また、溝部5を構成する壁部の構成繊維の配向は、溝部5の形成前(圧縮前)は三次元的に配向されていたものが、溝部5の形成(圧縮)によって、二次元的に配向(面内配向)あるいはそれに近い配向となったものでも構わない。
また、線状の溝部5の幅方向(線状方向と直交する方向)の断面形状は、「ナプキン1の肌当接面側から溝部5を介しての裏面シート3の色彩の視認性」に影響を与える。溝部5の幅T(図3参照)が、ナプキン1の肌当接面側から非肌当接面側(底壁部51a)に向かうに従って漸次減少していると、底壁部51aのナプキン肌当接面側からの視認性が高まる。斯かる観点から、溝部5の幅方向の断面形状の好ましい一例として、図9(a)に示す如き、逆さ富士形状が挙げられる。
線状の溝部5の好ましい形態として、次の形態(A)及び(B)が挙げられる。
形態(A):底壁部51aが前記透明性を有し、傾斜側壁部51b及び浅凹陥部52が前記半透明性を有している形態。
形態(B):底壁部51aが前記透明性を有し、傾斜側壁部51bが前記半透明性を有し、浅凹陥部52が非透明である形態。
前記形態(A)及び(B)において、前記半透明性を有している部分は、該部分が透明度TPを算出可能な大きさを有している場合には、透明度TPが好ましくは10〜40、より好ましくは15〜35、更に好ましくは20〜30であり、該部分が透明度TPを算出可能な大きさを有していない場合には、透明部分(底壁部51a)の透明度TPと非透明部分(浅凹陥部52)の透明度TPとの合計値を2で割って算出された値が、好ましくは10〜40、より好ましくは15〜35、更に好ましくは20〜30である。
線状の溝部5における前記透明性を有している部分の平面視における全面積は、線状の溝部5の平面視における全面積(ナプキン1をその肌当接面側から見たときに視認できる線状の溝部5の(底部)全面積)の40〜80%、特に50〜60%であることが、裏面シート3の視認性と溝による防漏性(拡散制御性)とのバランスの観点から好ましい。線状の溝部5において、前記透明性を有している部分の面積率が少なすぎると、裏面シート3の視認性が低下し、その結果、後述するように裏面シート3の色調を観察することが困難になり、逆に、前記透明性を有している部分の面積率が多すぎると、厚みが薄い部分が多いことになるため、拡散制御、即ち、ナプキン1の長手方向への導液と、浅凹陥部52を主に通した吸収性コア4の幅方向側部域の適度な導液とによる防漏性が充分に機能しないおそれがある。
また、線状の溝部5に前記半透明性を有している部分が存在している場合、前記透明性を有している部分(底壁部51a)の平面視における全面積と前記半透明性を有している部分の平面視における全面積との合計は、線状の溝部5の平面視における全面積の50〜100%、特に55〜90%であることが、裏面シート3の視認性と溝部5の(急激な厚み変化が抑えられていることによる)成形安定性の観点から好ましい。
第1実施形態においては、ナプキン1の肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)を目視したときに、線状の溝部(凹陥部)5を介して視認される、裏面シート3の色調(色彩の濃淡、明暗、強弱等)が、該線状の溝部5全体で一様ではない。即ち、図1に示す如きナプキン1の肌当接面側の目視による平面視において、線状の溝部5から視認される裏面シート3の色調は、該平面視で視認可能な線状の溝部5の全体で同じではなく、部分的に異なっている。
このような、ナプキン1の肌当接面側の平面視における、線状の溝部5を介しての裏面シート3の非一様な色調は、線状の溝部5の位置、形状及び透明性、並びに裏面シート3の色調等に左右される。また、裏面シート3の色調は、裏面シート3に施されている色彩の色相やその濃度、図柄の密集度等に左右される。従って、これらの因子を適宜調整し、更に場合によっては組み合わせることによって、前述した、線状の溝部5を介しての裏面シート3の非一様な色調が得られる。線状の溝部5を介しての裏面シート3の非一様な色調に影響を及ぼす因子のうち、線状の溝部5については前述した通りである。例えば、仮に裏面シート3の色調それ自体が略一様であっても、深凹陥部51の凹陥深さD1をナプキン長手方向Xで変化させるなどして、溝部5の透明性を非一様にすることにより、溝部5を介して視認される裏面シート3のナプキン長手方向Xの色調に変化を与えることが可能である。また、溝部5の非一様な透明性と裏面シート3の色調の変化とを組み合せることにより、溝部5を介しての裏面シート3の非一様な色調を実現することも可能である。更にまた、溝部5の透明性が仮に略一様であったとしても、裏面シート3の色調を非一様にすることにより、溝部5を介しての裏面シート3の色調を非一様にすることが可能である。
透明性の線状の溝部5を介しての裏面シート3の非一様な色調に影響を及ぼす因子のうち、線状の溝部5については前述した通りであり、以下では、裏面シート3について説明する。
図6には、第1実施形態のナプキン1が備えている裏面シート3の肌当接面3a(吸収性コア4との対向面)が模式的に示されている。尚、図6では、説明容易のため、吸収性コア4及び溝部5を二点破線で示しているが、実際の裏面シート3の肌当接面3aには、このような、吸収性コア4及び溝部5の存在を示す図柄は存在していない。第1実施形態においては、肌当接面3aに、印刷により肌当接面3aの地色(通常は白色)以外の色彩が付与されており、図6に示すように、前方部A及び後方部Bの方が、中央部Cよりも該色彩の濃度が高くなっている。より具体的には、裏面シート3をナプキン長手方向Xに二分する仮想直線Qを引いた場合に、仮想直線Qからナプキン長手方向Xの前端側及び後端側それぞれに向かうに従って肌当接面3aの色彩が徐々に濃く鮮明になるように、ナプキン長手方向Xに色彩のグラデーションがかけられており、これにより、肌当接面3aの色調が該肌当接面3a全体で非一様となっている。肌当接面3aの色彩のグラデーションにおいて色彩の濃度が最も低い部分である、仮想直線Qと重なる部分及びその近傍は、肌当接面3aの地色(白色)、又は地色以外の色彩で且つその濃度が低いものとすることができる。
第1実施形態のナプキン1においては、裏面シート3がこのように構成されていることによって、線状の溝部5が前述の通り構成されていることと相俟って、図1に示す如きナプキン1の肌当接面側の平面視において、長楕円形状の閉じた環(線状の溝部5)を介して視認される、裏面シート3の色調は、幅方向溝部5a,5bと長手方向溝部5c,5cとで異なっている。より具体的には、裏面シート3の肌当接面3aの色彩の濃度が相対的に高い前方部A及び後方部Bに位置する、幅方向溝部5a,5bの方が、該濃度が相対的に低い中央部Cに位置する、長手方向溝部5c,5cよりも、裏面シート3の色彩が濃く見える。そのため、幅方向溝部5a,5bの方が、長手方向溝部5c,5cよりも視認され易い。
裏面シート3の肌当接面3aに印刷によって施される色彩は、線状の溝部5を介しての視認性の向上の観点から、濃い色相のものが好ましい。具体的には、前述した方法に従った透明度TPの算出時(背黒色値LB、背白色値LW、黒色測定値L0の測定時)に同時に測定値が得られる、a*値又はb*値の絶対値が、8以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。また、色の識別の容易さの観点から、下記(式2)で算出される色濃度値が+15%以上であることが好ましく、+25%以上がより好ましく、+35%以上であることがより好ましい。また、より視認性を高くできる色としては、a*値又はb*値がマイナスであることが、低い透明度であっても色の識別ができることから好ましい。
(式2) (色濃度値)={(測定サンプルのa*値又はb*値)/(基準のa*値又はb*値)}×100
前記(式2)において、「測定サンプルのa*値又はb*値」としては、両値のうちの絶対値が大きな方を色濃度値の算出に使用し、「基準のa*値又はb*値」としては、測定サンプルがa*値であればa*値を使用し、b*値であればb*値を使用する。「基準のa*値及びb*値」は、前記円孔プレートに測定サンプルを固定していない状態で、前述した方法に準じて裏面シートについて測定して得る。
裏面シート3の肌当接面3aへの色彩の印刷方法としては、特に制限されず、例えばスクリーン印刷法、インクジェット印刷法、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、平版印刷等の公知の印刷方法を用いることができる。
裏面シート3としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。特に、裏面シート3に印刷によって色彩や図柄を施す場合には、印刷された色彩や図柄の鮮明性、延いては線状の溝部5を介しての視認性の向上の観点から、裏面シート3としては、高白色度を有する透湿性シートが好ましい。ここで、高白色度を有するとは、白色度が80以上、好ましくは90以上の場合を意味する。該白色度は、前述した背黒色値LB等の測定方法に準じ、測定径8mmの先端径を使用した色差計測(標準白色板)のL*値で規定するシートの白色度を意味する。また、透湿性シートは、JIS透湿度試験方法(Z0208、カップ法40℃)で規定する透湿度が240g/m2・24hr以上、好ましくは720g/m2・24hr以上のシートである。高白色度を有する透湿性シートの具体例としては、硫酸バリウムや炭酸カルシウム等の粒状物をフィルム形成用樹脂に混合後、その混合物を延伸して得られるポリエチレン製フィルム等が挙げられる。裏面シート3の坪量は、好ましくは10〜100g/m2、更に好ましくは15〜50g/m2である。
以下、第1実施形態のナプキン1が備えている表面シート2について、図7及び図8を参照して説明する。表面シート2は、単層構造の不織布からなり、図7に示すように、その一面2a側に、その構成繊維が圧着又は接着されて形成された線状の凹部(エンボス部)20が多数形成されている。表面シート2の一面2aは、ナプキン1の肌当接面を形成する面である。ここで、「線状」とは、凹部20の形状が平面視において直線に限られず、曲線を含み、各線は、連続線でも良く、あるいは長方形、正方形、円形、十字等の多数の小凹部が間隔を置かずに連なって全体として連続線を形成していても良い。
線状の凹部20は、構成繊維が圧着又は接着されて形成されている。ここで、繊維を圧着する手段としては、熱を伴うか又は伴わないエンボス加工、超音波エンボス加工等が挙げられる。一方、繊維を接着する手段としてはホットメルトや各種接着剤による結合が挙げられる。第1実施形態に係る表面シート2における線状の凹部20は、カード法によって形成した繊維ウエブに熱エンボス加工を施して形成されている。線状の凹部20においては、表面シート2の構成繊維が熱融着により一体化している。線状の凹部20における構成繊維は、その熱融着成分が溶融して繊維の形態を維持していない。
多数の線状の凹部20は、図7に示すように格子状に形成されている。より具体的には、表面シート2は、図8に示すように、線状の凹部20として、互いに平行に且つ所定の間隔で形成された多数本の第1線状の凹部20aと、互いに平行に且つ所定の間隔で形成された多数本の第2線状の凹部20bとを有しており、第1線状の凹部20aと第2線状の凹部20bとが角度αをなして互いに交差している。第1線状の凹部20aの幅W1と第2線状の凹部20bの幅は同じであり、第1線状の凹部20aどうし間の間隔W2と第2線状の凹部20bどうし間の間隔も同じである。
このように、表面シート2において多数の線状の凹部20が格子状に形成されていると、このような格子状に形成された凹部(エンボス部)が存していない場合に比して、表面シート2はナプキン幅方向Yに延び難くなる。表面シート2のナプキン幅方向Yへの延び難さは、前述した、線状の溝部(凹陥部)5を介しての裏面シート3の視認性に少なからず影響を及ぼす。即ち、表面シート2がナプキン幅方向Yに延び難いものである(一面2a側に多数の線状の凹部20が格子状に形成されているものである)場合、溝部5を固定点の一つとして表面シート2が十分に張られた状態で吸収性コア4上に固定されるため、図9(a)に示すように、表面シート2によるナプキン幅方向Yに沿う吸収性コア4に作用する押圧力Fによって、吸収性コア4が溝部5の内方に突出することが効果的に防止され、その結果、線状の溝部5を介しての裏面シート3の視認性が向上する。これに対し、表面シート2の一面2a側に多数の線状の凹部20が格子状に形成されておらず、表面シート2がナプキン幅方向Yに延び易いものである場合、前記押圧力Fが比較的小さいため、図9(b)に示すように、吸収性コア4が溝部5の内方に突出し易く、その結果、溝部5を介しての裏面シート3の視認性が低下するおそれがある。
第1及び第2線状の凹部20a,20bの幅W1(一方のみ図示)は、該凹部20a,20bにおいて繊維を確実に固定するために0.2〜2mm、特に0.5〜1mmであることが好ましく、第1線状の凹部20aどうし間の間隔W2及び第2線状の凹部20bどうし間の間隔は、2〜20mm、特に5〜10mmであることが好ましい。W1及びW2は、線に対して直交する方向に計測される。線の幅は交点部分から変化があっても良いが、W1は交点と交点の中点で計測される。W2は後述する区画領域22の対辺同士を結ぶ線で計測される。
このように、表面シート2には多数の線状の凹部20が格子状に形成されており、該線状の凹部20によって表面シート2が多数の領域に区画化され、区画領域22,22・・が形成されている。個々の区画領域22は、それぞれ周囲を線状の凹部20に囲まれた領域であり、平面視において菱形形状である。菱形の区画領域22の対角線P1(ナプキン幅方向Yに延びる対角線)とP2(ナプキン長手方向Xに延びる対角線)との比(P1/P2)は、0.4〜1.3、特に0.5〜1であることが好ましい。
個々の区画領域22の面積は、0.2〜2cm2であることが好ましい。また、線状の凹部20の面積率は20%以下、特に10%以下であることが、表面シート2中に液が残りにくくなることから好ましい。凹部20の面積率が高すぎると、区画領域22の構成繊維が押さえ付けられて、表面シート2の中に液が残り易くなる。また、凹部20の面積率は、1%以上、特に3%以上であることが、液の吸い込み性が向上することから好ましい。凹部20の面積率が低すぎると、線状の凹部20の幅が細くなり該部分のエンボスの強度が確保できないので、液の吸い込み性が悪化する。凹部20の面積率は、実物の写真を画像解析して得ることができる。このとき、凹部20に繊維の欠損部分がある場合は手動補正を行い、繊維があるものと仮定して測定する。
各区画領域22の中央部は、該区画領域22を囲む凹部20に対して相対的に隆起して凸部(図示せず)となっていても良い。即ち、表面シート2は、その一面2aが多数の凹部20及び前記凸部を有する凹凸形状となっており、他面2bが略平坦となっていても良い。その場合、前記凸部内は、表面シート2の構成繊維で満たされている。このように、線状の凹部20と前記凸部とが、表面シート2の一方向及び該一方向と交差する方向それぞれにおいて交互に配置されていることで、ナプキン1の装着者の肌との接触面積が低減して蒸れやかぶれが効果的に防止される。また、前記凸部(区画領域22)が、線状の凹部20によって包囲され、平面視において閉じた形状をしていることにより、前記凸部が凹部20によって包囲されていない場合に比して、前記凸部における構成繊維が表面シート2の厚み方向に向かって伸張しやすくなるため前記凸部の厚みが増し、これにより、液が素早く透過し、且つ、液残りが少なく、表面シート2の肌との接触面積が減少するという効果、あるいは、前記凸部が規則正しいパターンで形成されるため、視覚的な印象が良好となるという効果、等が奏される。
表面シート2の一面2aに前述の如き凹凸形状を付与するためには、表面シート2の構成繊維として、加熱によってその長さが伸びる熱伸長性繊維を用いることが好ましい。熱伸長性繊維は、熱融着性繊維であることが好ましい。熱伸長性繊維としての熱融着性繊維は、熱融着成分と該熱融着成分よりも融点の高い高融点成分とからなる複合繊維(熱伸長性複合繊維)であることが好ましく、より好ましくは、熱融着成分を鞘、高融点成分を芯とする芯鞘型複合繊維が用いられる。熱融着成分及び高融点成分は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱融着成分としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、又はこれらのランダム若しくはブロック共重合体等が挙げられる。高融点成分としては、例えば、ポリエチレンテレフテレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン−6やナイロン−66などのポリアミド等が挙げられる。熱伸長性複合繊維の好ましい例は、特開2005−350836号公報の段落〔0024〕〜〔0040〕に記載されている。
表面シート2の構成繊維として熱伸長性繊維を用いる場合、即ち、表面シート2の一面2a側に前述の如き凹凸形状を付与する場合、斯かる表面シート2は、熱伸長性繊維を含むウエブに線状の凹部20を形成した後、該ウエブを加熱処理する工程を経て製造することができる。斯かる凹凸形状を有する表面シート2の製造方法の詳細については、例えば本出願人の先の出願に係る特願2009‐239846号公報に記載されている。表面シート2の坪量は、好ましくは20〜50g/m2、更に好ましくは25〜40g/m2である。
本発明に係る表面シートは、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、区画領域22の平面視形状は、菱形に制限されず、長方形、正方形、平行四辺形、楕円形、三角形等の任意の形状とすることができる。また、一枚の表面シートに、菱形形状の区画領域と平行四辺形状の区画領域とを組み合わせて設ける等、平面視形状の異なる複数種類の区画領域を設けることもできる。
第1実施形態のナプキン1が備えている吸収性コア4としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、木材パルプ、合繊繊維等の親水性繊維からなる繊維集合体、又は該繊維集合体に粒子状等の高吸水性樹脂を保持させたもの等を用いることができる。吸収性能等の観点から、吸収性コア4の坪量は、好ましくは70〜500g/m2、更に好ましくは100〜300g/m2である。
線状の溝部(凹陥部)5の透明性、延いては線状の溝部5を介しての裏面シート3の視認性の向上の観点から、吸収性コア4は、繊維材料を主体として構成されていることが好ましい。ここで、繊維材料を主体として構成されているとは、1)吸収性コア4の厚み方向両端部(上層部及び下層部)以外に繊維材料(パルプ繊維等)が重なりあって密着した紙状の構造を形成している、又は2)吸収性コア4内の粒子状物(高吸水性樹脂等)を除いて、吸収性コア4の60質量%以上、好ましくは80質量%以上が繊維材料である場合を意味する。繊維材料としては、例えば、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ等の木材パルプ;麦わらパルプ、バガスパルプ等の非木材系パルプ;ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリビニルアルコール等のポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリエチレン−ポリプロピレン複合繊維、ポリエチレン−ポリエステル複合繊維、低融点ポリエステル−ポリエステル複合繊維、繊維表面が親水性であるポリビニルアルコール−ポリプロピレン複合繊維、並びにポリビニルアルコール−ポリエステル複合繊維等の合成繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも特に繊維が偏平な断面形状を有する木材パルプや比較的変形が容易なポリオレフィン系(ポリエチレンやポリプロピレン)繊維が好ましい。
吸収性コア4は、繊維材料に加えて、高吸水性樹脂を含んでいても良い。吸収性コア4における高吸水性樹脂の重量割合は、通常0〜70%程度であるが、溝部(凹陥部)5の透明性を高める観点から20〜70%が好ましい。また、溝部5の透明性を高めるために、吸収性コア4内においては、繊維材料と高吸水性樹脂とを層状とせず平面方向及び厚み方向に分散して配置することが好ましい。厚み方向両端部に配置可能な紙材料は20g/m2程度を上限として、紙同士が直接重ねられる構造を有さない構成が可能である。また、高吸水性樹脂は、元来、溝部(凹陥部)5の透明性を低下させにくい吸収材料であるが、溝部5形成時の熱や圧力による変形が繊維材料ほど高くないため光の散乱が起こりやすく、高吸水性樹脂に起因する透明性の低下を一層確実に防止する観点から、繊維状よりも粒子状が好ましい。また、粒子状の高吸水性樹脂は、複数の粒子状物が凝集して形成されたものよりも、高吸水性樹脂の重合体が粉砕等により粒子状とされたものが好ましい。
第1実施形態のナプキン1は、通常のこの種の生理用ナプキンと同様に下着に装着して使用する。第1実施形態のナプキン1は、その肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)を目視したときに、線状の溝部(凹陥部)5を介して視認される、裏面シート3の色調が、該線状の溝部5の全体で一様ではなく、部分的に異なっているため、装着時の位置合わせを容易に行うことができる。即ち、第1実施形態のナプキン1は、図1に示す如き肌当接面の平面視において、前記排泄部対向部を包囲するように環を形成している、溝部5a,5b,5cのうち、前方部Aに位置する幅方向溝部5a及び後方部Bに位置する幅方向溝部5bの方が、中央部Cに位置する長手方向溝部5c,5cよりも、裏面シート3の色彩が濃く見えるため、前記排泄部対向部の存在及びその前後方向が使用者に認識され易く、これにより、ナプキン装着時の位置合わせを容易に行うことができ、またこの作用効果に伴って、使用者に防漏性等の機能に対する安心感を与えることができる。特に、第1実施形態においては、表面シート2の一面2aに多数の線状の凹部20が格子状に形成されているため、線状の溝部5を介しての裏面シート3の視認性に優れており、前記効果が一層確実に奏される。
以下に、本発明の生理用ナプキンの他の実施形態について図10〜図12を参照して説明する。後述する他の実施形態については、前述した第1実施形態と異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
図10は、本発明の吸収性物品の第2実施形態である生理用ナプキンの図1相当図、図11は、図10に示すナプキンが備えている裏面シートの一面(肌当接面)を模式的に示す平面図である。第2実施形態のナプキン1の肌当接面における、該ナプキン1の平面視において吸収性コア4と重なる領域には、線状の溝部(凹陥部)5として、図10に示すように、ナプキン幅方向Yに延びる幅方向溝部5d,5e,5g、及びナプキン長手方向Xに延びる長手方向溝部5f,5hが形成されている。幅方向溝部5d,5e,5gは、平面視においてナプキン長手方向Xの外方に向かって凸の円弧状をしており、幅方向溝部5d,5e,5gそれぞれの凸の頂部は、ナプキン1の幅方向中央に位置している。長手方向溝部5fは、平面視においてナプキン幅方向Yの外方に向かって凸の円弧状をしている。長手方向溝部5fと5hとは、繋がっておらず連続していないものの、両溝部5f,5hは近接しており、実質的にナプキン長手方向Xに延びる1本の線状の溝部を形成している。
幅方向溝部5d,5e及び長手方向溝部5f,5fは、それぞれの端部で連結されて閉じた環を形成しており、該環の中に、前記排泄部対向部(図示せず)が存している。該環は、前方部A及び中央部Cに位置している。また、幅方向溝部5g及び長手方向溝部5h,5hは、それぞれの端部で連結されて、全体として平面視においてナプキン1の長手方向後端に向かって凸の略U字状をしている。この略U字状の溝部は、少なくとも後方部Bに位置している。
また、第2実施形態においては、裏面シート3の肌当接面3aは、図11に示すように、相対的に色彩の濃い部分(濃色部分)35と、相対的に色彩の薄い部分(淡色部分)36とを有している。濃色部分35は、肌当接面3aの所定部位を、印刷により、肌当接面3aの地色(通常は白色)以外で且つ淡色部分36よりも濃い色相の色彩で塗り潰した部分であり、平面視において閉じた長楕円形状の環を形成しており、濃色部分35全体の色調は一様である。環状の濃色部分35は、前方部Aから中央部Cに亘ってナプキン1の幅方向中央に位置し、幅方向溝部5d,5eと重なっているが、他の溝部(5f,5g,5h)とは実質的に重なっていない。濃色部分35の色彩としては濃い色相のものが好ましく、例えば、第1実施形態において裏面シート3の肌当接面3aに印刷によって施される色彩と同様のものを採用することができる。
裏面シート3の肌当接面3aにおける、濃色部分35以外の部分は、淡色部分36となっている。淡色部分36には、図11で拡大して示すように、平面視において星型の図柄36aが、印刷により多数施されている。淡色部分36における、図柄36aが施されていない部分の色彩は、裏面シート3の肌当接面3aの地色(通常は白色)である。
図柄36aは、ナプキン1の肌当接面(表面シート2の肌当接面2a)を目視したときに、視認できないようになされている。より具体的には、ナプキン1を水平な台の上に置き、該ナプキン1の肌当接面の上方30cmの高さから該肌当接面を目視したときに、線状の溝部5を含む該肌当接面の全域において図柄36aを視認できないようになされている。このように、ナプキン1の肌当接面を目視したときに図柄36aを視認できないようにすることは、表面シート2の厚みや材質(透明性)、図柄36aの色彩の色相やその濃度、密集度等を調整することにより実現することができる。尚、図柄36aは、ナプキン1の非肌当接面(裏面シート3の非肌当接面3b)を目視したときには、視認できても良く、視認できなくても良い。
図柄36aは、ナプキン1の肌当接面を目視したときに視認不可とする観点から、次のようなものが好ましい。
図柄36aは、比較的暖色系の色彩のものが好ましく、より具体的には、b*値が正の値であるものが好ましい。
また、図柄36aは、25cm2当たり、2〜100個、特に5〜50個配置されていることが好ましい。
また、図柄36aの平面視における形状は、星型に限定されず、例えば菱型、三日月型等とすることができ、また、異なる2種以上の形状を組み合わせても良い。但し、図柄36aのナプキン1の肌当接面側からの視認性、特に線状の溝部5を介しての視認性を低下させる観点から、図柄36aの平面視における形状は、例えばハート型のような、角部が丸みを帯びた形状よりも、星型のような、角部が尖った形状が好ましい。一般に、角部が尖った形状の図柄は、角部が丸みを帯びた形状よりも、線状の溝部5のような狭い領域を介しての視認性に劣る。
第2実施形態のナプキン1においては、線状の溝部5及び裏面シート3が前述の如く構成されていることによって、図10に示す如きナプキン1の肌当接面側の平面視において、線状の溝部5を介して視認される、裏面シート3の色調は、幅方向溝部5d,5eと他の溝部5f,5g,5hとで異なっている。より具体的には、前記排泄部対向部(図示せず)を挟んでナプキン長手方向Xの前後に位置する、幅方向溝部5d,5eは、裏面シート3の濃色部分35と重なっているため、淡色部分36と重なっている長手方向溝部5f,5h,5gよりも、裏面シート3の色彩が濃く見える。即ち、幅方向溝部5d,5eと長手方向溝部5f,5fとによって構成される、前記排泄部対向部を内包する閉じた環においては、幅方向溝部5d,5eの方が、長手方向溝部5f,5fよりも、裏面シート3の色彩が鮮明で視認され易く、これにより、前記排泄部対向部の存在及びその前後方向が使用者に認識され易い。第2実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
図12は、本発明の吸収性物品の第3実施形態である生理用ナプキンが備えている裏面シートの一面(肌当接面)を模式的に示す平面図である。第3実施形態のナプキンは、裏面シート3の肌当接面3aのデザインが第1実施形態と異なる。第3実施形態においては、裏面シート3の肌当接面3aに、個々に独立した多数のハート型の図柄37a,38aが印刷により施されており、且つ図柄37aの単位面積当たりの個数が相対的に少ない低密度印刷部37と、図柄38aの単位面積当たりの個数が相対的に多い高密度印刷部38とが形成されている。高密度印刷部38は、第3実施形態のナプキンの幅方向中央に位置し、低密度印刷部37は、該高密度印刷部38を挟んで該ナプキンの幅方向左右両側に位置している。
図柄37aと図柄38aとは、平面視における大きさが異なっており、図柄37aの方が図柄38aよりも大きいが、平面視における形状並びに色彩の色相及び濃度等は同じである。図柄37a、38aの色彩は、裏面シート3の肌当接面3aの地色(通常は白色)とは異なる色彩である。図柄37a、38aの色彩としては濃い色相のものが好ましく、第1実施形態において裏面シート3の肌当接面3aに印刷によって施される色彩と同様のものを採用することができる。
平面視において長楕円形状の閉じた環を形成している、幅方向溝部5a,5b及び長手方向溝部5c,5cのうち、幅方向溝部5a,5bは高密度印刷部38と重なっており、長手方向溝部5c,5cは低密度印刷部37と重なっている。より具体的には、低密度印刷部37は、裏面シート3の肌当接面3aにおける、長手方向溝部5c,5cそれぞれと重なる部分及びその近傍(好ましくは長手方向溝部5cと重なる部分からmm以内の部分)に、該肌当接面3aのナプキン長手方向Xの全長に亘って形成されている。一方、高密度印刷部38は、これら左右一対の低密度印刷部37,37に挟まれた部分の略全域に形成されており、幅方向溝部5a,5bのナプキン幅方向Yの両端部を除く略全体を横断している。
高密度印刷部38における図柄の印刷パターンは、比較的小さい図柄38aが所定範囲に密集している印刷パターンであるため、線状の溝部5(幅方向溝部5a,5b)を介して図柄38aが視認される確率は相対的に高い。これに対し、低密度印刷部37における図柄の印刷パターンは、比較的大きい図柄37aがある程度離間して配置されている印刷パターンであるため、線状の溝部5(長手方向溝部5c,5c)を介して図柄37aが視認される確率は相対的に低い。第3実施形態においては、このような図柄の見える確率の高低差を利用して、線状の溝部5を介しての裏面シート3の非一様な色調を実現している。
低密度印刷部37において、図柄37aの単位面積(25cm2)当たりの個数は、好ましくは30個以下、更に好ましくは2〜20個である。また、低密度印刷部37において、隣接する図柄37a,37a間の距離は、好ましくは3mm以上、更に好ましくは5〜10mmである。
一方、高密度印刷部38において、図柄38aの単位面積(25cm2)当たりの個数は、好ましくは20個以上、更に好ましくは30〜100個である。また、高密度印刷部38において、隣接する図柄38a,38a間の距離は、好ましくは10mm以下、更に好ましくは2〜8mmである。
また、図柄38aと図柄37aとの面積比(38a/37a)は、好ましくは0.5〜3、更に好ましくは1〜2である。また、図柄37a,38aの平面視における形状は、ハート型に限定されず、例えば菱型、三日月型等とすることができ、また、異なる2種以上の形状を組み合わせても良い。但し、少なくとも高密度印刷部38の図柄38aについては、ナプキン1の肌当接面側からの視認性、特に線状の溝部5を介しての視認性を向上させる観点から、その平面視における形状は、例えば星型のような、角部が尖った形状(一部を見ただけでは全体形状を認識(想起)し難い形状)よりも、ハート型のような、角部が丸みを帯びた形状が好ましい。
第3実施形態のナプキンにおいては、裏面シート3がこのように構成されていることによって、線状の溝部5が前述の通り構成されていることと相俟って、ナプキンの肌当接面側の平面視において、長楕円形状の閉じた環(線状の溝部5)を介して視認される、裏面シート3の色調は、幅方向溝部5a,5bと長手方向溝部5cとで異なっている。より具体的には、前記排泄部対向部(図示せず)を挟んでナプキン長手方向Xの前後に位置する、幅方向溝部5a,5bは、その略全体が裏面シート3の高密度印刷部38と重なっているため、高密度印刷部38を構成している図柄38aが該幅方向溝部5a,5bから比較的視認され易いのに対し、長手方向溝部5cは、その略全体が裏面シート3の低密度印刷部37と重なっているため、低密度印刷部37を構成している図柄37aが該長手方向溝部5cから比較的視認され難い。その結果、幅方向溝部5a,5bの方が、長手方向溝部5cよりも視認され易く、これにより、前記排泄部対向部の存在及びその前後方向が使用者に認識され易い。第3実施形態によっても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、前記実施形態では、凹陥部は線状の溝部であったが、本発明に係る凹陥部はこれに制限されず、例えば、平面視において線状ではない図柄を有しているものであっても良い。また、前記実施形態では、裏面シート3の肌当接面3aに色彩や図柄が施されていたが、裏面シート3の非肌当接面3bに色彩や図柄が施されていても良く、あるいは両面3a,3bそれぞれに色彩や図柄が施されていても良い。また、前述した一の実施形態のみが有する部分は、適宜相互に利用できる。
また、線状の溝部によってナプキン1の肌当接面上に形成される「環」に関し、前記実施形態では、幅方向溝部5a,5b(5d,5e)と長手方向溝部5c,5c(5f,5f)とが繋がって、連続した線状の溝部からなる閉じた環を形成していたが、本発明に係る「環」は、このような閉じた環に制限されず、幅方向溝部5a,5b(5d,5e)と長手方向溝部5c,5c(5f,5f)とは繋がっていなくても良く、これらの溝部は、実質的な環を形成している程度に近接していれば良い。従って、例えば、第2実施形態における溝部5e,5g,5hは、「環」を形成していると言える(図10参照)。
また、第2実施形態において、淡色部分36には、所定形状の図柄36aが印刷により多数施されていたが、このような図柄は無くても良く、淡色部分36は、裏面シート3の地色(通常は白色)そのままであっても良い。また、淡色部分36は、肌当接面3aの所定部位を、印刷により、肌当接面3aの地色以外で且つ濃色部分35よりも薄い色相の色彩で塗り潰した部分であっても良い。
また、ナプキン1の肌当接面側の長手方向に沿った両側部に、該長手方向に延びる一対の立体ギャザーが配されていても良い。立体ギャザーは、例えば、ナプキン1の幅方向の一端部が固定された帯状シートと、該帯状シートの該幅方向の他端部(自由端部)に伸長状態で固定された1本又は複数本の立体ギャザー形成用弾性部材とを具備する構成とすることができる。また、前記実施形態では、本発明の吸収性物品の適用例の一つとして生理用ナプキンを挙げたが、例えば使い捨ておむつ、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド等にも適用できる。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
2a 表面シートの肌当接面
2b 表面シートの非肌当接面
20 表面シートの線状の凹部
22 表面シートの区画領域
3 裏面シート
3a 裏面シートの肌当接面
3b 裏面シートの非肌当接面
35 濃色部分
36 淡色部分
36a 淡色部分の図柄
37 低密度印刷部
37a 低密度印刷部の図柄
38 高密度印刷部
38a 高密度印刷部の図柄
4 吸収性コア
5 溝部
5a,5b,5d,5e,5g 幅方向溝部
5c,5f,5h 長手方向溝部
51 深凹陥部
51a 底壁部
51b 傾斜側壁部
52 浅凹陥部
A 前方部
B 後方部
C 中央部
X ナプキン長手方向
Y ナプキン幅方向

Claims (6)

  1. 肌当接面を形成する表面シート、非肌当接面を形成する裏面シート、及び両シート間に介在配置された液保持性の吸収性コアを具備する実質的に縦長の吸収性物品であって、
    前記吸収性物品の肌当接面における、該吸収性物品の平面視において前記吸収性コアと重なる領域に、前記表面シート及び該吸収性コアが前記裏面シートに向かって一体的に凹陥した、凹陥部が形成されており、
    前記凹陥部は、前記吸収性物品の肌当接面側から該凹陥部を介して前記裏面シートの色彩が視認可能な透明性を有しており、
    前記吸収性物品の肌当接面を目視したときに前記凹陥部を介して視認される、前記裏面シートの色調が、該凹陥部全体で一様ではない吸収性物品。
  2. 前記凹陥部が線状の溝部であり、該線状の溝部は、前記表面シートにおける凹陥していない肌当接面からの凹陥深さが相対的に深い深凹陥部と、該凹陥深さが相対的に浅い浅凹陥部とが一方向に連なって形成されており、且つ少なくとも該深凹陥部が前記透明性を有している請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記裏面シートにおける前記深凹陥部に対応する部分は、該裏面シートにおける前記浅凹陥部に対応する部分よりも、前記吸収性物品の肌当接面に向かって深く凹陥しており、且つ前記裏面シートが前記線状の溝部に沿うように変形している請求項2記載の吸収性物品。
  4. 前記線状の溝部における前記透明性を有している部分は、該線状の溝部の平面視における全面積の40〜80%である請求項2又は3記載の吸収性物品。
  5. 前記線状の溝部は、前記吸収性物品の平面視において、物品幅方向に延びる幅方向溝部と物品長手方向に延びる長手方向溝部とを含んで構成される、環を形成しており、
    前記吸収性物品の肌当接面を目視したときに前記環を介して視認される、前記裏面シートの色調は、前記幅方向溝部と前記長手方向溝部とで異なっている請求項2〜4の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 前記裏面シートの一面に、個々に独立した多数の図柄が印刷により施されており、且つ該図柄の単位面積当たりの個数が相対的に少ない低密度印刷部と、該図柄の単位面積当たりの個数が相対的に多い高密度印刷部とが形成されており、
    前記高密度印刷部が、前記吸収性物品の幅方向中央に位置し、前記低密度印刷部が、該高密度印刷部を挟んで該吸収性物品の幅方向左右両側に位置しており、
    前記環を構成する前記幅方向溝部が、前記高密度印刷部と重なっており、前記環を構成する前記長手方向溝部が、前記低密度印刷部と重なっている請求項5記載の吸収性物品。
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