JP2011128607A - 光学シート及びこれを用いたバックライトユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】裏面側に積層される他の光学シート等とのスティッキングを防止しつつ、この他の光学シート等表面への傷付きを防止できる光学シートの提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、透明な基材層と、基材層の一方の面側に積層される光学層と、基材層の他方の面側に積層されるスティッキング防止層とを備え、このスティッキング防止層の表面全面に微細凹凸形状を有する光学シートであって、スティッキング防止層が、相分離する第1成分、第2成分及び第3成分を含む硬化性組成物を塗工し、硬化させることにより形成され、これらの第1成分、第2成分及び第3成分が、それぞれ独立に、ポリマー、オリゴマー及びモノマーからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高いスティッキング防止機能及び傷付き防止機能を有する光学シート及びこれを用いたバックライトユニットに関する。
液晶表示装置は、テレビやパソコン等の画面の表示装置として広く用いられており、表示画面を直接見る直視型とスクリーンに映し出した映像を見る投影型とに大きく分類される。直視型の液晶表示装置にはバックライトの光を透過する透過型、バックライトを持たずに自然光や室内灯などの反射光を用いる反射型、及び明るい所では反射型、暗い所では透過型になる半透過型がある。一方、投影型の液晶表示装置には、前面のスクリーンに映像を映し出すフロント型と、ディスプレイキャビネット内にスクリーンを取り込み、映像を映し出すリア型とがある。今日では、直視型、この中でも透過型の液晶表示装置が主流として一般的に用いられている。
透過型の液晶表示装置は、液晶層を背面から照らすバックライト方式が普及し、液晶層の下面側にエッジライト型(サイドライト型)、直下型等のバックライトユニットが装備されている。このエッジライト型のバックライトユニット20は、一般的には図2に示すように、光源としてのランプ21と、このランプ21に端部が沿うように配置される方形板状の導光板22と、この導光板22の表面側に積層される複数枚の光学シート23とを装備している。光源としてのランプ21としては、LED(発光ダイオード)や冷陰極管等が使用されているが、小型化及び省エネルギー化の観点などから現在ではLEDが一般的に用いられている。この光学シート23は、透過光線に対して拡散、屈折等の光学的機能を有しており、(1)導光板22の表面側に配設され、法線方向側への屈折機能を有するプリズムシート24、(2)プリズムシート24の表面側に配設され、主に光拡散機能を有する光拡散シート25などが用いられている。
また図示していないが、上述の導光板22の導光特性や光学シート23に備える光学シートの光学的機能などを考慮し、光拡散シートやプリズムシートなどの光学シート23がさらに多く配設されるバックライトユニットもある。
このバックライトユニット20の機能を説明すると、まず、ランプ21より導光板22に入射した光線は、導光板22裏面の反射ドット又は反射シート(図示されず)及び各側面で反射され、導光板22表面から出射される。導光板22から出射した光線はプリズムシート24に入射し、表面に形成された複数の突条のプリズム部によって法線方向側へ屈折され、表面より出射される。その後、プリズムシート24表面から出射された光線は、光拡散シート25に入射し、拡散され表面より出射され、さらに上方の図示していない液晶層全面を照明するものである。
プリズムシート24表面に重ねて配設される光拡散シート25は、一般的には、図2(b)に示すように、透明な合成樹脂製の基材層26と、この基材層26の表面に積層される光学層27と、基材層26の裏面に積層されるスティッキング防止層28とを備えている。この光学層27は、一般的にはバインダー29中に樹脂ビーズ30が分散した構造を有し、透過光線に対して光拡散機能等を奏するよう構成されている。また、スティッキング防止層28は、バインダー31中に少量のビーズ32が離間して分散し、このビーズ32の下部がバインダー31の裏面から突出した構造を有している。このスティッキング防止層28は、光拡散シート25裏面が他の光学シート等(プリズムシート24)の表面と密着、すなわちスティッキングして干渉縞が生じたり、製造工程でロール状に巻回して保存した際にブロッキング(付着)が生じたりするという不都合を防止している。なお、プリズム部の頂点は鋭角ではなく、若干の平面あるいは曲面を形成しているため、プリズムシート24表面側と光拡散シート25の裏面側とは面と面とで帯状に接触し、その帯状の面においてスティッキングが発生することとなる。
上記光拡散シート25のスティッキング防止層28に分散するビーズ32としてはアクリルビーズ等が一般的に用いられており、比較的硬質であることから、裏面に突出したビーズ32によって当該光拡散シート25の裏面側に積層されるプリズムシート24等の表面(プリズム部頂点部分)に傷を付けてしまうことがある。また、スティッキング防止層28に分散するビーズ32が、プリズムシート24のプリズム部頂点と接触することで脱落し、このビーズ32の脱落部分が傷付けの発生要因ともなっている。この光学シートへの傷付きは、液晶表示装置の輝度ムラを生じさせることとなる。
そこで、裏面側に積層されるプリズムシート等や他の光学シートや導光板の傷付けを防止するために、傷付き防止層を裏面に設けた光学シート(特開2004−85626号公報等参照)や、塗工液として塗布し硬化させることによって表面に微細な凹凸を形成するアンチブロッキング性硬化性樹脂組成物(特開2007−182519号公報等参照)が開発されている。
しかしながら、上記の傷付き防止層を設けた光学シートにおいても、スティッキングを防止するための微細なビーズが存在するため他の光学シート等への傷付けを十分に防止することができない。また、上記アンチブロッキング性硬化性樹脂組成物によって表面に凹凸を形成する場合は、表面の凹凸が微細すぎてスティッキング防止性能が十分ではなく、また、光学シートの輝度向上のために上記アンチブロッキング性硬化性樹脂組成物の塗膜を薄くすると、形成される凹凸がさらに微細になり、スティッキング防止性能がさらに不足するという不都合が存在する。
特開2004−85626号公報 特開2007−182519号公報
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、裏面側に積層される他の光学シート等とのスティッキングを防止しつつ、この他の光学シート等表面への傷付きを防止できる光学シート、及びこの光学シートを用いて傷付きによる輝度ムラ、干渉縞の発生等を防止し、高品質なバックライトユニットを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
透明な基材層と、この基材層の一方の面側に積層される光学層と、基材層の他方の面側に積層されるスティッキング防止層とを備え、このスティッキング防止層の表面全面に微細凹凸形状を有する光学シートであって、
上記スティッキング防止層が、相分離する第1成分、第2成分及び第3成分を含む硬化性組成物を塗工し、硬化させることにより形成され、
これらの第1成分、第2成分及び第3成分が、それぞれ独立に、ポリマー、オリゴマー及びモノマーからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする光学シートである。
当該光学シートは、相分離する第1成分、第2成分及び第3成分を含み、これらの第1成分、第2成分及び第3成分が、それぞれ独立に、ポリマー、オリゴマー及びモノマーからなる群より選択される少なくとも1種である硬化性組成物を塗工し、硬化させることにより形成されるスティッキング防止層を有している。このような3つの成分を含む硬化性組成物を塗工し硬化させることによって、スティッキング防止層表面における凹凸が効果的に形成される。従って、当該光学シートは、高いスティッキング防止性能を発揮し、スティッキング防止層側に積層される他のシートとのスティッキングを好適に防止することができる。また、それとともに、当該光学シートは、スティッキング防止層表面の凹凸に起因する傷付きを防止することができる。さらに、当該光学シートは、このような3つの成分を含む硬化性組成物を塗工し硬化させることにより、当該硬化性組成物の塗膜厚さを薄くして、スティッキング防止層を薄く形成させる場合でも、十分な凹凸を形成させることができ、その結果、十分なスティッキング防止性能を確保することができる。このように、当該光学シートは、スティッキング防止層の厚さを薄くすることができるので、スティッキング防止層を設けることによる輝度の低下を防止することができる。また、このような硬化性組成物を塗工し硬化させることによって、所望する好適な厚さ及び表面粗さを有するスティッキング防止層を形成させることができる。
上記硬化性組成物において、第1成分がポリマーであり、第2成分がモノマー又はオリゴマーであり、第3成分が極性基を有するモノマー又はオリゴマーであるとよい。当該光学シートは、硬化性組成物の各成分として上記のものを用いることにより、特に、ポリマー成分及び極性基を有するモノマー又はオリゴマー成分を併用することによって、スティッキング防止層表面の凹凸を大きくすることができ、その結果、当該光学シートのスティッキング防止性能を向上させることができる。
上記第3成分が極性基を有するモノマー又はオリゴマーである場合において極性基が、ウレタン基、イソシアヌレート基、ウレア基、カーボネート基、アミド基、エステル基、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、イミノ基及びアミノ基からなる群から選択される少なくとも1種であるとよい。第3成分のモノマー又はオリゴマーが有する極性基として、これらの官能基を選択することによって、スティッキング防止層表面の凹凸をさらに大きくすることができ、その結果、当該光学シートのスティッキング防止性能をさらに向上させることができる。
上記硬化性組成物において、第1成分、第2成分及び第3成分のすべてが(メタ)アクリロイル基を有するとよい。第1成分、第2成分及び第3成分がいずれも(メタ)アクリロイル基を有することによって、各成分から形成されたそれぞれの樹脂相が互いに、重合によって形成される共有結合で強固に結合する。従って、当該光学シートによれば、スティッキング防止層の強度が向上するとともに、スティッキング防止層表面の凹凸をさらに大きくすることができ、当該光学シートのスティッキング防止性能がさらに向上する。また当該光学シートは、スティッキング防止層を形成する樹脂がすべて(メタ)アクリロイル基を有する樹脂であることによって、高い輝度が確保できる。
上記硬化性組成物において、第3成分がウレタン(メタ)アクリレートであるとよい。当該光学シートによれば、第3成分の極性基を有するモノマー又はオリゴマーとして、ウレタン−(メタ)アクリレートを用いることによって、スティッキング防止層表面の凹凸がさらに大きくなり、当該光学シートのスティッキング防止性能をさらに向上させることができる。
上記第3成分がマトリックス相になり、第2成分がマトリックス相中に分散するドメイン相になり、第1成分がドメイン相中に分散する粒状相になるとよい。当該硬化性組成物の各成分から、これらの相が形成されることにより、スティッキング防止層表面の凹凸が特に効果的に形成されるので、当該光学シートのスティッキング防止性能をさらに高くすることができる。
上記硬化性組成物において、第1成分、第2成分及び第3成分相互間の溶解度パラメータ(SP値)の差がすべて0.3以上であるとよい。上記硬化性組成物の各成分のSP値が互いに一定値以上の差を有することによって、硬化性組成物を塗工し硬化した際に、各成分が効果的に相分離し、スティッキング防止層表面の凹凸が大きくなる。その結果、当該光学シートは、高いスティッキング防止性能を発揮することができる。
上記硬化性組成物において、第1成分、第2成分及び第3成分の合計量を基準とする第1成分の質量比が、0.1質量%以上10質量%以下、第2成分の質量比が10質量%以上50質量%以下、かつ第3成分の質量比が40質量%以上89.9質量%以下であるとよい。上記硬化性組成物において、3つの成分の配合比が上記範囲内であることにより、硬化性組成物を塗工し硬化した際に、相分離がさらに効果的に起こり、スティッキング防止層表面の凹凸がさらに大きくなる。その結果、当該光学シートは、さらに高いスティッキング防止性能を発揮することができる。
従って、ランプから発せられる光線を分散させて表面側に導く液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、当該光学シートを備えていると、当該光学シートの高い傷付き防止性により、他の光学シート等の傷付きによる輝度ムラの発生や、干渉縞の発生を防止することができ、液晶表示画面の高品質化が実現できると共に、製造、運搬、保存等の際の取扱いが容易になる。
ここで、「光学層」とは、透過光線に対して所定の光学的機能を奏する層を意味し、具体的には(a)バインダー中に光拡散剤を有する光拡散層、(b)エンボス加工により表面に略均一に形成された微細凹凸を有する光拡散層、(c)三角柱状のプリズム部をストライプ状に有するプリズム層などが該当し、基材層と一定成形される場合も含む概念である。また、「算術平均粗さ(Ra)」及び「十点平均粗さ(Rz)」は、JIS B0601−1994に準じ、「粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)」及び「二乗平均平方根粗さ(Rq)」はJIS B0601−2001に準じ、カットオフλc2.5mm、評価長さ12.5mmの値である。「鉛筆硬度」は、JIS K5400の試験方法8.4に準じた鉛筆ひっかき値である。
以上説明したように、本発明の光学シートは、スティッキング防止層表面に十分な凹凸を有し、しかも、スティッキング防止層の厚さを薄くしても、十分な凹凸形成を確保できるので、他のシート等に対する高いスティッキング防止機能を確保しつつ、この他のシート等の表面への傷付きを防止することができる。また本発明のバックライトユニットは、光学シート、導光板等の傷付きによる輝度ムラや干渉縞の発生を防止することができ、また、製造、運搬、保存等の際の取扱いが容易になる。
本発明の一実施形態に係る光学シートを示す模式的断面図である。 (a)は、一般的なエッジライト型バックライトユニットを示す模式的斜視図、(b)は一般的な光拡散シートを示す模式的断面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳説する。
図1の光学シート1は、基材層2と、この基材層2の一方の面側に積層される光学層3と、この基材層2の他方の面側に積層されるスティッキング防止層4とを備えている。
基材層2は、光線を透過させる必要があるので透明、特に無色透明のガラス又は合成樹脂から形成されている。かかる基材層2に用いられる合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、セルロースアセテート、耐候性塩化ビニル等が挙げられる。中でも、透明性に優れ、強度が高いポリエチレンテレフタレートが好ましく、撓み性能が改善されたポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
基材層2の厚み(平均厚み)は、特には限定されないが、例えば10μm以上500μm以下、好ましくは35μm以上250μm以下、特に好ましくは50μm以上188μm以下とされる。基材層2の厚みが上記範囲未満であると、光学層3を形成するための樹脂組成物を塗工した際にカールが発生しやすくなってしまう、取扱いが困難になる等の不都合が発生する。逆に、基材層2の厚みが上記範囲を超えると、液晶表示装置の輝度が低下してしまうことがあり、またバックライトユニットの厚みが大きくなって液晶表示装置の薄型化の要求に反することにもなる。
スティッキング防止層4は、表面全面に微細凹凸形状7を有している。このため、この光学シート1をプリズムシート等の他の光学シートや導光板等の表面に重ねて配設すると微細凹凸形状7の凸部が他の光学シート等の表面に当接し、光学シート1の裏面全面が他の光学シート等と当接することがない。これにより、光学シート1と他の光学シート等とのスティッキングが防止され、液晶表示装置の画面の輝度ムラが抑えられる。
<スティッキング防止層形成用硬化性組成物>
当該スティッキング防止層4は、相分離する第1成分、第2成分及び第3成分を含む硬化性組成物を塗工し、硬化させることによって形成される。このような硬化性組成物によれば、スティッキング防止層表面における凹凸が効果的に形成される。また、このような硬化性組成物を塗工し硬化させることによって、所望する好適な厚さ及び表面粗さを有するスティッキング防止層を形成させることができる。
当該硬化性組成物に含まれる第1成分、第2成分及び第3成分は、塗工し硬化することにより、相分離するものである。このように3つの各成分が相分離することによって、スティッキング防止層表面において、十分な凹凸が形成され、当該光学シートは高いスティッキング防止性能が発揮される。また、そのような相分離が起こることによって、当該硬化性組成物の塗膜厚さを薄くし、得られるスティッキング防止層の厚さが薄い場合においても、十分な凹凸が形成され、スティッキング防止性能が確保される。このような相分離は、当該硬化性組成物を基材層に塗工した際に、各成分の物性等の差異に起因して起こってもよく、その後の硬化の際に、形成された樹脂の物性等の差異に起因して起こってもよい。
当該硬化性組成物に含まれる3つの成分が塗工し硬化して相分離するに際し、マトリックス相中にドメイン相が分散し、ドメイン相中に粒状相が分散する二重海島構造を形成することが好ましい。そのような二重海島構造を形成することにより、スティッキング防止層表面の凹凸がより効果的に形成され、当該光学シートのスティッキング防止性能がより向上する。
当該硬化性組成物は、それぞれ独立に、ポリマー、オリゴマー及びモノマーからなる群より選ばれる少なくとも1種である第1成分、第2成分及び第3成分を含んでいる。
上記ポリマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば、(メタ)アクリル重合体、ポリオレフィン、ポリスチレン、スチレン共重合体、ノルボルネン樹脂、ポリカーボネート、ポリエーテル樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリシロキサン、ポリシラン、ポリアミド、ポリイミド、メラミン樹脂又はフッ素樹脂などが挙げられる。(メタ)アクリル重合体としては、(メタ)アクリルモノマーの単独重合体又は共重合体、(メタ)アクリルモノマーと他のエチレン性不飽和二重結合を有するモノマーとの共重合体などが挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体などが挙げられる。ポリエーテル樹脂としてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどが挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂などが挙げられる。ポリマーとしては、これらポリマーの構造単位を2種以上有する共重合体であってもよく、これらポリマーの構造単位とそれ以外のモノマー単位とからなる共重合体であってもよい。この中で、凹凸形成が促進され、当該光学シートのスティッキング防止性能が高く、また透明性に優れ得られる光学シートの輝度が高くなる観点から、(メタ)アクリル重合体が好ましく、(メタ)アクリルモノマーの共重合体がさらに好ましい。ポリマーとしては、1種類又は複数種のものを用いることができる。
上記ポリマーの重量平均分子量の下限としては、2,000が好ましく、5,000がより好ましい。一方、ポリマーの重量平均分子量の上限としては、100,000が好ましく、50,000がより好ましい。ポリマーの重量平均分子量が上記下限より小さいと、形成されるスティッキング防止層の凹凸が微細になり過ぎるため、スティッキング防止性能が低下するおそれがある。逆に、ポリマーの重量平均分子量が上記上限を超えると、スティッキング防止層の凹凸物の硬度が高くなり、スティッキング防止層と接する光学シートの表面の傷付けが起こるおそれがある。
上記オリゴマーとしては、上記ポリマーの低分子量のもの等を挙げることができる。オリゴマーとしては、繰り返し単位の数が3〜10であり、重量平均分子量が8,000以下のものが好ましい。オリゴマーとしては、これらのオリゴマーの構造単位を2種以上有する共重合体でもよく、これらのオリゴマーの構造単位とそれ以外のモノマー単位とからなる共重合体でもよい。オリゴマーとしては1種類又は複数種のものを用いることができる。
上記モノマーとしては、重合可能な官能基を有している化合物である限り、用いることができる。重合可能な官能基としては、例えば、不飽和二重結合、エポキシ基などが例示されるが、成分内又は成分間で強固な結合が形成され、当該スティッキング防止層の強度が高くなる観点から、不飽和二重結合が好ましい。その中でも、得られる光学シートの輝度が高くなる点で、(メタ)アクリロイル基が特に好ましい。また、モノマーとしては、スティッキング防止層表面の凹凸が大きくなる点で、多官能性モノマーが好ましい。多官能性モノマーとしては、多価アルコールなどの(メタ)アクリレートエステルなどが挙げられ、具体的には、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2官能(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の5官能(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート等の6官能(メタ)アクリレートなどが例示される。当該モノマーは、重合可能な官能基以外の官能基、例えば、ウレタン基、イソシアヌレート基、ウレア基、カーボネート基、アミド基、エステル基、カルボキシル基、エーテル基、イミノ基、アミノ基、ヒドロキシル基などを分子内に有していてもよい。また、当該モノマーは、フッ素、塩素等のハロゲン、ケイ素、イオウ、リンなどの原子を有していてもよい。
硬化性組成物に含まれる第1成分、第2成分及び第3成分は、それぞれ、互いに反応する官能基を有していることが好ましい。各々の成分がこのような官能基を有していることによって、得られるスティッキング防止層の強度が上がり、耐久性を向上させることができる。このような反応する官能基の組み合わせとしては、例えば、エチレン性不飽和基とエチレン性不飽和基、活性水素を有する官能基(水酸基、アミノ基、チオール基、カルボキシル基など)とエポキシ基、活性水素を有する官能基とイソシアネート基、活性水素を有する官能基と活性水素を有する官能基、シラノール基とシラノール基、シラノール基とエポキシ基、活性メチレン基とアクリロイル基、オキサゾリン基とカルボキシル基などが挙げられる。この中で、生成する結合が強固であり、スティッキング防止層表面の凹凸形成が促進されることから、互いに反応する官能基としては、エチレン性不飽和基とエチレン性不飽和基の組み合わせが好ましい。このようなエチレン性不飽和基としては、特に限定されないが、得られる光学シートの輝度がより高くなる点で、(メタ)アクリロイル基が好ましい。第1成分、第2成分及び第3成分のすべてがエチレン性不飽和基を有していることが好ましい。これにより、スティッキング防止層の強度がさらに向上するとともに、スティッキング防止層表面の凹凸形成がさらに促進される。また、第1成分、第2成分及び第3成分のすべてが(メタ)アクリロリル基を有することが特に好ましい。当該硬化性組成物の3成分のすべてがそのような官能基を有することによって、当該スティッキング防止層の強度及び凹凸形成が向上するとともに、得られる光学シートの輝度を高くすることができる。
当該硬化性組成物においては、第1成分はポリマー、第2成分がモノマー又はオリゴマー、及び第3成分がモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。当該硬化性組成物の各成分がこのような組合せである場合には、第2成分及び第3成分からマトリックス相、及びこのマトリックス相中に分散するドメイン相が形成され、第1成分からこのドメイン相中に分散する粒状相が形成される。当該硬化性組成物の各成分にこれらのものを採用することによって、スティッキング防止層表面の凹凸形成がさらに効果的に起こり、得られる光学シートのスティッキング防止性能がさらに高くなる。当該硬化性組成物にこれらの成分を用いることによって、スティッキング防止層表面の凹凸形成がさらに効果的に起こる理由は必ずしも明らかではないが、第1成分のポリマーに起因して粒状相が生成し、第2成分及び第3成分のモノマー又はオリゴマーがそれぞれ重合することによって収縮等が起こり、これらが相乗的に働いて効果的な凹凸形成が起こることなどが考えられる。
また、当該硬化性組成物においては、第1成分がポリマーであり、第2成分がモノマー又はオリゴマーであり、第3成分が極性基を有するモノマー又はオリゴマーであることが特に好ましい。当該硬化性組成物の各成分がこのような組合せである場合には、硬化性組成物を塗工し硬化することにより、第3成分がマトリックス相になり、第2成分がマトリックス相中に分散するドメイン相になり、第1成分がドメイン相中に分散する粒状相になる。第3成分のモノマー又はオリゴマーが極性基を有することにより、硬化性組成物の塗工又は硬化時における相分離がさらに促進されるため、凹凸がさらに大きくなり、得られる光学シートのスティッキング防止性能が向上する。
上記極性基とは、酸素、窒素、イオウ、ハロゲン等電気陰性度の高い原子によって分極が生じている有機基であれば特に限定されないが、例えばウレタン基、イソシアヌレート基、ウレア基、カーボネート基、アミド基、エステル基、カルボキシル基、酸無水物基、エーテル基、エポキシ基、イミノ基又はアミノ基などが挙げられる。この中で、当該硬化性組成物の塗工、硬化時の相分離が特に効果的であり、得られる光学シートのスティッキング防止性能に優れる点で、ウレタン基又はイソシアヌレート基が好ましい。第3成分の極性基を有するモノマー又はオリゴマーの具体例としては、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。この中で、当該硬化性組成物の塗工、硬化時の相分離が特に効果的であり、スティッキング防止層表面の凹凸形成が大きくなり、得られる光学シートのスティッキング防止性能が特に優れる点で、ウレタン(メタ)アクリレートが特に好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレートは、1分子中に、ウレタン基(−N−CO−O−)と(メタ)アクリロイル基の両方の官能基を有するモノマー又はオリゴマーである。ウレタン(メタ)アクリレートは、例えば、多官能性イソシアネートと、(メタ)アクリロイル基及びヒドロキシル基やアミノ基等の活性水素を有する化合物と、必要に応じてポリオールを反応させることによって得ることができる。多官能イソシアネートとしては、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。また、これらの多官能性イソシアネートのビュレット体やイソシアヌレート基を含有する多官能性イソシアネート3量体等の変性物も用いることができる。
(メタ)アクリロイル基及び活性水素を有する化合物としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。必要に応じて用いるポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジオールなどのポリアルキレングリコール等が挙げられる。
ウレタン(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネートとエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートとの反応物、イソホロンジイソシアネートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応物、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体とポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートとの反応物、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体とポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとの反応物、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、イソホロンジイソシアネート又はその多量体とペンタエリスリトール多官能性(メタ)アクリレート等の反応物等が挙げられる。
スティッキング防止層表面の凹凸形成が促進される場合として、当該硬化性組成物に含まれる第1成分、第2成分及び第3成分の各成分の溶解度パラメータ(SP値)、ポリマーのガラス転移温度(Tg)、表面張力又は分子量が一定の差異を有する場合等が挙げられる。
当該硬化性組成物に含まれる第1成分、第2成分及び第3成分相互間の溶解度パラメータ(SP値)の差がすべて0.3以上であることが好ましく、0.4以上であることがさらに好ましい。3つの各成分のSP値がそれぞれ一定値以上の差異を有することによって相分離が促進され、スティッキング防止層表面の凹凸形成が大きくなり、得られる光学シートのスティッキング防止性能を向上させることができる。SP値は、例えば、Fedorsの方法によって求めることができる。当該方法は、POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE,FEBRUARY,1974,vol.14,Issue2、p.147−154に記載されている。
当該硬化性組成物の3成分のうち、ポリマー成分が含まれる場合には、そのガラス転移温度(Tg)が、0℃以上であることが好ましい。当該ポリマー成分のTgが0℃以上であることにより、当該硬化性組成物の相分離が効果的に起こるため、得られる光学シートのスティッキング防止性能が向上する。また、当該硬化性組成物の3成分のうち、ポリマー成分が2成分以上含まれる場合には、それらポリマー成分相互間のガラス転移温度(Tg)の差が、すべて10℃以上であることが好ましく、すべて20℃以上であることがより好ましい。
当該硬化性組成物に含まれる第1成分、第2成分及び第3成分の配合比としては、第1成分、第2成分及び第3成分の合計量を基準とする第1成分の質量比が0.1質量%以上10質量%以下、第2成分の質量比が10質量%以上50質量%以下、かつ第3成分の質量比が40質量%以上89.9質量%以下であることが好ましい。また、第1成分の質量比が0.1質量%以上5質量%以下、第2成分の質量比が12質量%以上50質量%以下、かつ第3成分の質量比が49.9質量%以上87.9質量%以下がより好ましい。第1成分の質量比が0.1質量%以上3質量%以下、第2成分の質量比が20質量%以上50質量%以下、かつ第3成分の質量比が49.9質量%以上79.9質量%以下がさらに好ましい。3つの成分の配合比が上記範囲内にあることによって、スティッキング防止層表面の凹凸がさらに効果的に形成され、得られる光学シートのスティッキング防止性能がさらに向上する。また、第2成分がモノマー又はオリゴマーであり、第3成分が極性基を有するモノマー又はオリゴマーである場合の第2成分及び第3成分の配合比としては、第2成分の質量に対する第3成分の質量比が1以上であることが好ましく、1.2以上であることがさらに好ましく、1.3以上であることが特に好ましい。当該硬化性組成物の第2成分及び第3成分がそのような配合比であることによって、相分離がさらに効果的に起こり、スティッキング防止層表面の凹凸が大きくなるため、当該光学シートのスティッキング防止性能がさらに向上する。
当該硬化性組成物は、塗工を容易にする観点から、さらに溶剤を含んでいてもよい。当該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール、フェネトール、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールジアセテート等のエステル;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等のアミド;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。この中で、溶解性の点から芳香族炭化水素、ケトン、エステル、アルコール、エーテルが好ましく、ケトンが特に好ましい。これらの溶媒は、1種又は複数種を用いることができる。
当該硬化性組成物は、少なくとも1つの成分が不飽和二重結合を有している場合には、硬化を行うため、重合開始剤を含んでいてもよい。このような重合開始剤として、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等の光重合開始剤;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系、ベンゾイルパーオキサイド等のパーオキサイド系熱重合開始剤が挙げられる。また、当該硬化性組成物は、硬化剤、触媒、光増感剤等を含んでいてもよい。
スティッキング防止層4の平均厚さの下限としては、0.5μmが好ましく、1μmが特に好ましく、1.5μmがさらに好ましい。一方、スティッキング防止層4の平均厚さの上限としては、4μmが好ましく、3.5μmが特に好ましく、3μmがさらに好ましい。スティッキング防止層4の平均厚さが上記下限より小さいと、後述する樹脂及びモノマー又はオリゴマーの塗工及び硬化による微細凹凸形状7の形成の際に、十分な大きさの凹凸形状の形成が困難となる。逆に、スティッキング防止層4の平均厚さが上記上限を超えると、このスティッキング防止層4による光吸収量が増加するため、光線透過率が低下してしまう。
スティッキング防止層4表面の算術平均粗さ(Ra)の下限としては、0.03μmが好ましく、0.05μmがさらに好ましく、0.08μmが特に好ましい。一方、この算術平均粗さ(Ra)の上限としては、0.3μmが好ましく、0.25μmがさらにに好ましく、0.2μmが特に好ましい。スティッキング防止層4表面の算術平均粗さ(Ra)が上記下限より小さいと、微細凹凸形状7が小さくなるため、凸部以外の部分も他の光学シート等の表面と当接し、スティッキング防止機能が発揮されないおそれがある。逆にスティッキング防止層4表面の算術平均粗さ(Ra)が上記上限を超えると、凹凸形状が粗くなり、裏面に配設される他の光学シート等表面の傷付けが生じるおそれがある。
スティッキング防止層4表面の粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)の下限としては、40μmが好ましく、80μmがさらに好ましく、120μmが特に好ましい。一方、この粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)の上限としては、400μmが好ましく、280μmがさらに好ましく、240μmが特に好ましい。スティッキング防止層4表面の粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)が上記範囲の比較的小さい値をとることで、表面全面に微細凹凸形状7が島状かつ一様に形成されることとなり、算術平均粗さ(Ra)が上記範囲の比較的小さい値である場合においても、導光板表面等との密着(スティッキング)による干渉縞発生を防止することができる。
特に、算術平均粗さ(Ra)を比較的小さくした際に、粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)を上記範囲とし、表面全面に微細凹凸形状7が島状かつ一様に形成されることで、スティッキング防止層4がプリズムシート表面の帯状のプリズム部頂点と接するときにも、帯状部分において当接する部分と当接しない部分とを作り出すことができる。従って、当該光学シート1によれば、プリズムシート表面(プリズム部側の面)に対するスティッキング防止機能を効果的に発揮することができる。
この粗さ曲面要素の平均長さ(RSm)が上記下限より小さいと、各凸部分のサイズが小さくなることで当接する他の光学シート等の表面の傷付けを発生させるおそれがある。また、プリズムシート表面(プリズム部側の面)がスティッキング防止層4と接する場合に、スティッキング防止層4と接する帯状のプリズム部頂点において、当接する部分と当接しない部分とが生じないおそれがある。逆に、この粗さ曲面要素の平均長さ(RSm)が上記上限を超えると微細な凹凸形状が十分に形成されず、凸部以外の面において他の光学シート等表面と当接することで、干渉縞が生じるおそれがある。
スティッキング防止層4表面の十点平均粗さ(Rz)の下限としては、0.2μmが好ましく、0.3μmが特に好ましく、0.4μmがさらに好ましい。一方、この十点平均粗さ(Rz)の上限としては、1.4μmが好ましく、1μmが特に好ましく、0.8μm更らに好ましい。スティッキング防止層4表面の十点平均粗さ(Rz)が上記下限より小さいと、スティッキング防止層4表面の微細凹凸形状7において、凸部以外の部分が、他の光学シート等の表面と当接することによってスティッキングが生じるおそれがある。逆に、この十点平均粗さ(Rz)が上記上限より大きいと、凹凸形状が粗くなりすぎて、裏面側に積層される他の光学シート等の表面の傷付けを生じるおそれがある。
スティッキング防止層4の十点平均粗さ(Rz)の算術平均粗さ(Ra)に対する比(Rz/Ra)の下限としては3が好ましく、4が特に好ましく、5がさらに好ましい。一方、この比の上限としては10が好ましく、9が特に好ましく、8がさらに好ましい。スティッキング防止層4の十点平均粗さ(Rz)の算術平均粗さ(Ra)に対する比(Rz/Ra)を上記範囲と小さい値とすることで、当該光学シート1は、高さが比較的均等な凹凸形状を一様に備えることとなる。従って当該光学シート1は、スティッキング防止層4の微細凹凸形状7における凸部分の中でも特に突出した部分へ力が集中することによって生じる他のシートの傷付きを防止することができる。また、突出した凸部分が脱落することによる他の光学シート等表面の傷付けを防止することができる。スティッキング防止層4の十点平均粗さ(Rz)の算術平均粗さ(Ra)に対する比(Rz/Ra)が上記下限より小さいと、この微細凹凸形状7の十分な形成が困難となる。逆に、この比(Rz/Ra)が上記上限を超えると、微細凹凸形状7における凸部分の高さの差が顕著になり、その部分に力が集中することで、他の光学シート等の表面への傷付けが生じるおそれがある。
スティッキング防止層4表面の二乗平均平方根粗さ(Rq)の下限としては、0.04μmが好ましく、0.07μmが特に好ましく、0.1μmがさらに好ましい。一方、この二乗平均平方根粗さ(Rq)の上限としては、0.4μmが好ましく、0.3が特に好ましく、0.2がさらに好ましい。当該光学シート1によれば、スティッキング防止層4表面の二乗平均平方根粗さ(Rq)が上記範囲と小さい値を有することで、微細凹凸形状7の傾斜がなだらかに形成されることとなり、積層する他の光学シートの傷付きを防止することができる。スティッキング防止層4表面の二乗平均平方根粗さ(Rq)が上記下限より小さいと、微細凹凸形状7の形成が十分ではないためスティッキング防止機能が低下するおそれがある。逆にこの二乗平均平方根粗さ(Rq)が上記上限を超えると、微細凹凸形状7に急な傾斜部分が生じることで、この急傾斜付近で導光板等表面の傷付けを生じるおそれがある。
スティッキング防止層4表面の各凸部分の平均高さ(h)の下限としては、0.5μmが好ましく、0.7μmが特に好ましく、1μmがさらに特に好ましい。また、この平均高さ(h)の上限としては、3μmが好ましく、2.5μmがさらに好ましく、2μmがさらに特に好ましい。当該光学シートによれば、このようにスティッキング防止層4表面の各凸部分の平均高さ(h)を上記のように比較的小さくすることで、他の光学シート等表面の傷付けを低減することができ、また傷付けが生じた際の、傷の深さを浅くすることができる。各凸部分の平均高さ(h)が上記下限より小さいと、十分なスティッキング防止機能を発揮することができない。逆に、この平均高さ(h)が上記上限を超えると、他の光学シート表面の傷付けを生じさせ、また、この生じる傷が深いものとなるおそれがある。なお、この平均高さ(h)は、レーザー顕微鏡で所定面積中を観察し、観察される複数の凸部分中、高さが高い上位16個の凸部分の平均高さによって算出される。
スティッキング防止層4表面の各凸部分の平均突起径(r)の下限としては、2μmが好ましく、2.5μmが特に好ましく、3μmがさらに特に好ましい。一方、この平均突起径(r)の上限としては、5μmが好ましく、4.5μmが特に好ましく、4μmがさらに特に好ましい。当該光学シートによれば、このようにスティッキング防止層4表面の各凸部分の平均突起径(r)を上記のように比較的小さくすることで、他の光学シート等表面の傷付けを低減することができ、また、この生じる傷の傷幅を狭いものとすることができる。各凸部分の平均突起径(r)が上記下限より小さいと、十分なスティッキング防止機能を発揮することができない。逆に、この平均突起径(r)が上記上限を超えると、他の光学シート表面の傷付けを生じさせ、また、この生じる傷の傷幅が広いものとなる。なお、この平均突起径(r)は、レーザー顕微鏡で所定面積中を観察し、観察される複数の凸部分中、高さが高い上位16個の凸部分の平均突起径によって算出される。また、突起径(r)とは、凸部分の高さ(h)の90%の高さ(0.9h)において切断された断面の直径をいい、各突起径の平均はこのフェレー径(一定方向の平行線で投影像を挟んだときの間隔)から算出する。
スティッキング防止層4表面の各凸部分の平均径(r)の下限としては、40μmが好ましく、60μmが特に好ましく、70μmがさらに特に好ましい。一方この平均径(r)の上限としては、200μmが好ましく、150μmが特に好ましく、120μmがさらに特に好ましい。当該光学シートによれば、このようにスティッキング防止層4表面の各凸部分の平均径(r)を上記のように比較的大きくすることで、他の光学シート表面に傷付けが生じた際の、傷深さを浅く抑えることができる。各凸部分の平均径(r)が上記下限より小さいと、十分なスティッキング防止機能を発揮することができない。逆に、この平均径(r)が上記上限を超えると、他の光学シート表面への傷付けが発生しやすくなるとともに、この傷深さが深くなってしまう。なお、この平均径(r)は、レーザー顕微鏡で所定面積中を観察し、観察される複数の凸部分中、高さが高い上位16個の凸部分の平均径によって算出される。また、各径とは、凸部分の高さ(h)の5%の高さ(0.05h)において切断された断面の直径をいい、各径の平均はこのフェレー径(一定方向の平行線で投影像を挟んだときの間隔)から算出する。
スティッキング防止層4表面の各凸部分の高さ比(h/r)の下限としては、1/400が好ましく、1/200が特に好ましく、1/150がさらに特に好ましく、1/120がさらに特に好ましい。また、この高さ比(h/r)の上限としては、1/10が好ましく、1/30が特に好ましく、1/60がさらに特に好ましく、1/80がさらに特に好ましい。当該光学シートによれば、このようにスティッキング防止層4表面の各凸部の高さ比(h/r)を上記のように小さくすることで、他の光学シート表面の傷付けの発生を抑えるとともに、傷付けが生じた場合の傷自体の大きさを小さく抑えることができる。この高さ比(h/r)が上記下限より小さいと、十分なスティッキング防止機能を発揮させることができないおそれがある。逆に、この高さ比(h/r)が上記上限を超えると、他の光学シート表面に傷付けを生じやすくなるとともに、この傷自体の大きさが拡大する。
また、当該スティッキング防止層4表面の凸部分は、このように比較的小さい平均高さ(h)、比較的小さい平均突起径(r)、比較的大きい平均径(r)及び小さい高さ比(h/r)を備えることで、この層と接する面における摩擦力を向上させることができる。このようなスティッキング防止層4を備える当該光学シート1によれば、このスティッキング防止層4及びこの層と接する他の光学シートやプリズムシートの間の摩擦が高まることで、スリップを防止し、その結果、このシート間で生じる微細なズレを抑えることで、他の光学シート又はプリズムシート表面の傷付けを抑えることができる。
スティッキング防止層4表面の凸部分の存在密度の下限としては、40個/mmが好ましく、60個/mmが特に好ましく、80個/mmがさらに特に好ましい。また、この凸部分の存在密度の上限としては、500個/mmが好ましく、400個/mmが特に好ましく、300個/mmがさらに特に好ましい。スティッキング防止層4表面の凸部分の存在密度が上記下限より小さいと、十分なスティッキング防止機能を発揮することができなくなるおそれがある。逆に、この凸部分の存在密度が上記上限より大きいと、他の光学シート等の表面の傷付けを生じやすくなる。なお、この凸部分の存在密度は、レーザー顕微鏡において1000倍に拡大して観察した視野内の凸部分の個数を計測し、その視野面積を用いて算出する。
なお、上記平均高さ(h)、平均突起径(r)、平均径(r)及び存在密度を算出する際の凸部分とはスティッキング防止層4表面における高さ0.2μm以上の突起をいう。
スティッキング防止層4表面の鉛筆硬度の下限としては、基材層2がガラスである場合は、Hが好ましく、2Hが特に好ましい。一方この鉛筆硬度の上限としては、5Hが好ましく、4Hが特に好ましい。また、基材層2がポリエチレンテレフタレート等合成樹脂である場合は、スティッキング防止層4表面の鉛筆硬度の下限としては、Bが好ましく、HBが特に好ましい。一方この場合の鉛筆硬度の上限としては、3Hが好ましく、2Hが特に好ましい。当該光学シート1によれば、スティッキング防止層4表面が上記形状であることに加え、鉛筆硬度が上記範囲であることで、効果的にスティッキング防止機能を発揮しつつ、積層する他のシートの傷付きを防止することができる。スティッキング防止層4表面の鉛筆硬度が上記下限より小さいと、凹凸が微細なため先端等が脆くなり掛けてしまい、その結果導光板等の表面への傷付けが生じるおそれがある。逆にこの鉛筆硬度が上記上限を超えると、高い硬度を有する微細な凹凸形状そのものによって、導光板等の表面への傷付けを生じるおそれがある。
光学層3は、バインダー5と、このバインダー5中に分散する光拡散剤6とを有している。このように光学層3に光拡散剤6を分散させることにより、この光学層3を裏側から表側に透過する光線を均一に拡散させることができる。また、光拡散剤6によって光学層3の表面に微細凹凸が略均一に形成され、この微細凹凸の各凹部及び凸部がレンズ状に形成されている。かかる微細凹凸のレンズ的作用によって、当該光学シート1は、優れた光拡散機能を発揮し、この光拡散機能に起因して透過光線を法線方向側へ屈折させる屈折機能及び透過光線を法線方向に巨視的に集光させる集光機能をも有している。
光拡散剤6は、光線を拡散させる性質を有する粒子であり、無機フィラーと有機フィラーに大別される。無機フィラーとしては、具体的には、シリカ、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化バリウム、マグネシウムシリケート、又はこれらの混合物を用いることができる。有機フィラーの具体的な材料としては、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル等を用いることができる。中でも、透明性が高いアクリル樹脂が好ましく、ポリメチルメタクリレート(PMMA)が特に好ましい。
バインダー5は、基材ポリマーを含むポリマー組成物を硬化(架橋等)させることで形成される。このバインダー5によって、基材層2の表面全面に光拡散剤6が略等密度に配置固定される。なお、このバインダー5を形成するためのポリマー組成物は、その他に例えば微小無機充填剤、硬化剤、可塑剤、分散剤、各種レベリング剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、粘性改質剤、潤滑剤、光安定化剤等が適宜配合されてもよい。
次に、当該光学シート1の製造方法について説明する。当該光学シート1の製造方法としては、一般的には、(a)バインダー5を構成するポリマー組成物に光拡散剤6を混合することで光学層用塗工液を製造する工程と、(b)この光学層用塗工液を基材層2の表面に塗工することで光学層3を積層する工程と、(c)上記スティッキング防止層形成用硬化性組成物を製造する工程と、(d)このスティッキング防止層形成用組成物を基材層2の裏面に塗工することでスティッキング防止層4を積層し、硬化させることでこの表面に微細な凹凸形状を形成する工程とを有する。
当該光学シート1は、スティッキング防止層の表面全面に上記性状の微細凹凸形状を有するため、このなだらかかつ均等に形成される凸部分が他方の面側に重ねて配設される導光板等とのスティッキングを防止し、かつ導光板等の表面の傷付きを防止することができる。さらに、当該光学シート1自体が巻いたり、重ねたりすることで、当該光学シート1同士が擦れ合っても、互いに傷付け合うことや、ブロッキングすることが防止される。
従って、図2(a)に示すようなランプ21、導光板22、光拡散シート25及びプリズムシート24を備え、ランプ21から発せられる光線を分散させて表面側に導く液晶表示装置用のバックライトユニット20において、光拡散シート25として上記光学シート1を用いると、光学シート1の良好な傷付き防止性によりプリズムシート24表面の傷付きが低減され、その結果、傷付きによる輝度ムラの発生が低減され、品質が高められる。
なお、本発明の光学シートは上記実施形態に限定されるものではなく、例えばプリズムシート(屈折性光学シート)、マイクロレンズシート、偏光シート、反射偏光シート、反射シート、位相差シート、視野拡大シート等の他の形態の光学シートの一の面に上記スティッキング防止層を備えることも可能である。一の面(光学層とは反対側の面)に積層されるスティッキング防止層によって、種々の形態の光学シートに傷付き防止性及びスティッキング防止性を付与することができる。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
(合成例1[不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−1)の合成])
攪拌機、温度計、窒素導入管、冷却器及び滴下ロートを備えた2L反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテル100質量部を仕込んで、窒素置換を行った後、110℃に加熱した。次に、イソボルニルメタクリレート50質量部、メチルメタクリレート1質量部及びメタクリル酸3質量部からなる混合物と、重合開始剤であるt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル20質量部からなる混合物をそれぞれ同時に3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに1時間、110℃で反応させた。その後さらに、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.1質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル5質量部からなる混合物を滴下してから110℃で30分反応させた。
この反応混合物に、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.5質量部、ハイドロキノン0.03質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル2質量部からなる混合物を加えてから、空気をバブリングしながら、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル7質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル2質量部からなる混合物を1時間かけて滴下した後、さらに5時間反応させた。このようにして、不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−1)を得た。不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−1)の数平均分子量は6000、重量平均分子量は20000、SP値は9.6、Tgは95℃であった。
(合成例2[アクリル共重合体(A−2)の合成])
攪拌機、温度計、窒素導入管、冷却器及び滴下ロートを備えた2L反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテル100質量部を仕込んで、窒素置換を行った後、110℃に加熱した。次に、イソボルニルメタクリレート50質量部、メチルメタクリレート1質量部、メタクリル酸3質量部からなる混合物と、重合開始剤であるt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート3質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル20質量部からなる混合物をそれぞれ同時に3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに30分間、110℃で反応させた。このようにして、アクリル共重合体(A−2)を得た。アクリル共重合体(A−2)の数平均分子量は3000、重量平均分子量は5500、SP値は10.1、Tgは117℃であった。
(合成例3[不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−3)の合成])
攪拌機、温度計、窒素導入管、冷却器及び滴下ロートを備えた2L反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテル100質量部を仕込んで、窒素置換を行った後、110℃に加熱した。次に、イソボルニルメタクリレート25質量部、メチルメタクリレート1質量部、エチルヘキシルアクリレート25質量部及びメタクリル酸3質量部からなる混合物と、重合開始剤であるt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル20質量部からなる混合物をそれぞれ同時に3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに1時間、110℃で反応させた。その後さらに、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.1質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル5質量部からなる混合物を滴下してから110℃で30分反応させた。
この反応混合物に、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.5質量部、ハイドロキノン0.03質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル2質量部からなる混合物を加えてから、空気をバブリングしながら、グリシジルメタクリレート5質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル2質量部からなる混合物を1時間かけて滴下した後さらに5時間反応させた。このようにして不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−3)を得た。不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A―3)の数平均分子量は4300、重量平均分子量は9000、SP値は10.1、Tgは6℃であった。
(合成例4[不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−4)の合成])
攪拌機、温度計、窒素導入管、冷却器及び滴下ロートを備えた2L反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテル100質量部を仕込んで、窒素置換を行った後、110℃に加熱した。次に、イソボルニルメタクリレート50質量部、メチルメタクリレート1質量部、及びメタクリル酸3質量部からなる混合物と、重合開始剤であるt−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル20質量部の混合物をそれぞれ同時に3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに1時間、110℃で反応させた。その後さらに、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.1質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル5質量部からなる混合物を滴下してから110℃で30分反応させた。
この反応混合物に、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.5質量部、ハイドロキノン0.03質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル2質量部からなる混合物を加え、空気をバブリングしながら、グリシジルメタクリレート5質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル2質量部からなる混合物を1時間かけて滴下した後、さらに5時間反応させた。このようにして、不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−4)を得た。不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−4)の数平均分子量は1700、重量平均分子量は2500、SP値は10.4、Tgは121℃であった。
(合成例5[ウレタンアクリレート(C−1)の合成])
攪拌機、温度計及び冷却器を備えた2L反応容器に、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(武田薬品工業株式会社製「タケネートD−170N」:イソシアネート基(−NCO)含有量:20.9質量%)50質量部、ポリエチレングリコールモノアクリレート(日本油脂株式会社製「ブレンマーAE−150」:水酸基価264mgKOH/g、エチレンオキサイド換算繰返し単位数:3.4)42質量部、ジブチルスズラウレート0.02質量部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.02質量部を仕込み、70℃で5時間反応を行った。このようにして、ウレタンアクリレート(C−1)を得た。
(合成例6[ウレタンアクリレート(C−2)の合成])
攪拌機、温度計及び冷却器を備えた2L反応容器に、トルエン50質量部、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性タイプ(武田薬品工業株式会社製「タケネートD−170N」)50質量部、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(ダイセル化学工業株式会社製「プラクセルFA1」)63質量部、ジブチルスズラウレート0.02質量部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.02質量部を仕込み、70℃で5時間反応を行った。その後、トルエン63質量部を加えて、固形分50質量%のウレタンアクリレート(C−2)を得た。ウレタンアクリレート(C−2)におけるアクリレートモノマー残基当たりのカプロラクトン単位の繰り返し数は1である。
(合成例7[ウレタンアクリレート(C−3)の合成])
攪拌機、温度計及び冷却器を備えた2L反応容器に、トルエン50質量部及びステアリルアルコール(日本油脂株式会社製「NAA−46」、水酸基価:207)4.2質量部を加え、40℃まで昇温してステアリルアルコールを完全に溶解させた。次に、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性タイプ(武田薬品工業株式会社「タケネートD−170N」)50質量部を加え、70℃で30分間反応させた。さらに、カプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート(ダイセル化学工業株式会社製「プラクセルFA5」179質量部、ジブチルスズラウレート0.02質量部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.02質量部を加え、70℃で3時間反応させた。その後、トルエン118質量部を加えて、固形分50質量%のウレタンアクリレート(C−3)を得た。ウレタンアクリレート(C−3)におけるアクリレートモノマー残基当たりのカプロラクトン単位の繰り返し数は3である。
[実施例1]
ポリエステルポリオールを基材ポリマーとするバインダー樹脂配合物(東洋紡績(株)の「バイロン」)100質量部、平均粒子径が20nmのコロイダルシリカ(扶桑化学工業(株)の「PL−1」)50質量部、硬化剤(日本ポリウレタン(株)の「コロネートHX」)5質量部及び光安定化剤(大塚化学(株)の「PUVA−1033」)5質量部を含むポリマー組成物中に、平均粒子径15μmのアクリル系樹脂ビーズ(積水化成品工業(株)の「MBX−15」)50質量部を混合して塗工液を作製し、この塗工液をロールコート法によって厚さ100μmの透明ポリエステル製の基材層(東洋紡績(株)の「A−4300」)の表面に15g/m(固形分換算)塗工し、硬化させることで光学層を形成した。
また、合成例1の不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−1)0.6質量部及び多官能不飽和二重結合含有モノマーであるペンタエリスリトールトリアクリレート(B−1)41.9質量部を含む溶液を、合成例5のウレタンアクリレート(C−1)57.7質量、光開始剤である2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(チバガイギー社製「IRGACURE907」)7質量部及び1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン(チバガイギー社製「IRGACURE184」)3質量部を含む溶液に滴下することによって、メチルエチルケトン(MEK)とメチルイソブチルケトン(MIBK)の混合溶媒(混合比:MEK/MIBK=1:1質量比)中に不揮発成分率が50質量%になるように第1、第2及び第3成分を含む塗工液を作製した。この塗工液をロールコート法により上記基材層の裏面に2g/m(固形分換算)塗工しUV照射により硬化させることで平均厚さが2.8μmのスティッキング防止層を形成した。これにより実施例1の光学シートを得た。
[実施例2〜8]
表1に記載されているとおりの第1成分のアクリル共重合体、第2成分及び第3成分のモノマー又はオリゴマーの種類をそれぞれの配合量で用いた以外は、実施例1と同様にして、スティッキング防止層形成用塗工液を作製して用いた以外は、実施例1と同様にして、それぞれの実施例に係る光学シートを得た。実施例7においては、第3成分として、ウレタンアクリレート(C−2)とウレタンアクリレート(C−3)とを、混合比(C−2/C−3)=3/1(質量比)で併用した。また、実施例8では、第3成分としてメタクリル酸メチル(C―4)を用いた。
[比較例1]
実施例1において、スティッキング防止層形成用塗工液の調製に際し、第3成分であるウレタンアクリレート(C−1)を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係る光学シートを得た。
[比較例2]
ポリエステルポリオールを基材ポリマーとするバインダー樹脂配合物(東洋紡績(株)の「バイロン」)100質量部、平均粒子径が20nmのコロイダルシリカ(扶桑化学工業(株)の「PL−1」)50質量部、硬化剤(日本ポリウレタン(株)の「コロネートHX」)5質量部及び光安定化剤(大塚化学(株)の「PUVA−1033」)5質量部を含むポリマー組成物中に、平均粒子径5μmのアクリル系樹脂ビーズ(積水化成品工業(株)の「MBX−5」)10質量部を混合して塗工液を作製し、この塗工液をロールコート法により上記基材層の裏面に2g/m(固形分換算)塗工し、硬化させることでスティッキング防止層を形成した以外は実施例1と同様にして、スティッキング防止層の平均厚さが3.0μmの比較例2の光学シートを得た。
(特性の評価)
上記実施例1〜8及び比較例1、2の光学シートを用い、スティッキング防止層表面の樹脂相分離構造を観察し、表面性状の算術平均粗さ(Ra)、粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)、十点平均粗さ(Rz)、二乗平均平方根粗さ(Rq)及び鉛筆硬度を測定し、また、これらの光学シートをバックライトユニットに組み込んだ際の正面輝度、及び光学シートが及ぼす他の光学シートへの影響(密着性、干渉縞の発生、傷付きの発生)を評価した。その結果を下記表1に示す。
スティッキング防止層表面の樹脂相分離構造を電子顕微鏡で観察し、以下の観点で評価した。
A:二重海島構造(マトリックス相−ドメイン相−粒状相)の形成が認められた。
B:二重海島構造(マトリックス相−ドメイン相−粒状相)形成が認められなかった。
表面性状の「算術平均粗さ(Ra)」及び「十点平均粗さ(Rz)」は、JIS B0601−1994に準じ、「粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)」及び「二乗平均平方根粗さ(Rq)」はJIS B0601−2001に準じ、カットオフλc2.5mm、評価長さ12.5mmとし、株式会社東京精密製の触針式表面粗さ測定器「サーフコム470A」を用いて測定した。「鉛筆硬度」は、JIS K5400の試験方法8.4に準じて測定した。
また、光学シートをバックライトユニットに組み込んだ際の正面輝度、及び光学シートが及ぼす液晶表示装置画面の品位は、これらの光学シートを、実際にエッジライト型バックライトユニットに組み込み(光学シートとしては、導光板の表面に積層した恵和(株)製のプリズムシートH505、及びこの表面に積層した実施例又は比較例の光学シート[光拡散シート]を用いた。)、正面輝度、プリズムシートとの密着性及び干渉縞の発生を確認した。
プリズムシートとの密着性は、気温40℃、湿度90%の状態で48時間放置した後の密着性を以下の観点で評価した。
◎:全く密着していない
○:密着している部分もある
△:一定程度密着している
×:強く密着している。
干渉縞の発生は目視にて以下の観点で評価した。
◎:全く干渉縞が発生していない
○:注視してみるとわずかに干渉縞が確認できる
△:注視しなくとも干渉縞が確認できる
×:はっきりと干渉縞が確認できる。
傷付きの発生は、これらの光学シートのスティッキング防止層と、恵和(株)製のプリズムシートH505の表面(プリズム部側の面)とを100回こすり合わせた後のプリズム部の傷付きの有無を顕微鏡にて観察し、以下の観点で評価した。
◎:全く傷付きが観測されない
○:わずかな傷付きが観測される
△:傷付きが観測される
×:はっきりと傷付きが観測される。
Figure 2011128607
上記表1に示すように、実施例1〜8の光学シートは、バックライトユニットに組み込んだ際に高い正面輝度を有することに加え、他の光学シートとの密着性や干渉縞の発生を抑え、さらに他の光学シート表面の傷付きを低減させていることが示されている。
[実施例9〜16]
実施例1において、スティッキング防止層用塗工液の成分である不飽和二重結合含有アクリル共重合体(A−1)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(B−1)及びウレタンアクリレート(C−1)の配合量を下記表2に示す通りとし、スティッキング防止層用塗工液の不揮発成分率を60質量%となるようにし、かつ形成されるスティッキング防止層の平均厚さが2μmになるようにした以外は、実施例1と同様にして、実施例9〜16の光学シートを得た。
[特性の評価]
上記得られた実施例9〜16の光学シートの全てについて、上記電子顕微鏡観察により、スティッキング防止層表面における二重海島構造の形成が認められた。また、上記と同様に、表面性状の算術平均粗さ(Ra)、粗さ曲線要素の平均長さ(RSm)、十点平均粗さ(Rz)、二乗平均平方根粗さ(Rq)及び鉛筆硬度を測定し、さらに、これらの光学シートをバックライトユニットに組み込んだ際の正面輝度、及び光学シートが及ぼす他の光学シートへの影響(密着性、干渉縞の発生、傷付きの発生)を、上記評価基準に従い評価した。加えて、スティッキング防止層表面の各凸部分の平均高さ(h)、平均突起径(r)、平均径(r)、及び存在密度を測定した。各凸部分についての測定には、レーザー顕微鏡「VK−8500」(キーエンス社製)を用いた。その結果を下記表2に示す。
Figure 2011128607
上記表2の結果から、光学シートを形成する成分の配合量比を変えることにより、高い正面輝度及び傷付き防止性を維持しつつ、スティッキング防止層の表面性状を調整することができ、積層させる他の光学シート等に合わせて設計することで、密着防止性等をさらに向上できることが示された。
以上のように、本発明の光学シートは、液晶表示装置のバックライトユニットの構成要素として有用であり、特に透過型液晶表示装置に好適に用いることができる。
1 光学シート
2 基材層
3 光学層
4 スティッキング防止層
5 バインダー
6 光拡散剤
7 微細凹凸形状

Claims (9)

  1. 透明な基材層と、この基材層の一方の面側に積層される光学層と、基材層の他方の面側に積層されるスティッキング防止層とを備え、このスティッキング防止層の表面全面に微細凹凸形状を有する光学シートであって、
    上記スティッキング防止層が、相分離する第1成分、第2成分及び第3成分を含む硬化性組成物を塗工し、硬化させることにより形成され、
    これらの第1成分、第2成分及び第3成分が、それぞれ独立に、ポリマー、オリゴマー及びモノマーからなる群より選択される少なくとも1種であることを特徴とする光学シート。
  2. 第1成分がポリマーであり、第2成分がモノマー又はオリゴマーであり、第3成分が極性基を有するモノマー又はオリゴマーである請求項1に記載の光学シート。
  3. 上記極性基が、ウレタン基、イソシアヌレート基、ウレア基、カーボネート基、アミド基、エステル基、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、イミノ基及びアミノ基からなる群より選択される少なくとも1種である請求項2に記載の光学シート。
  4. 上記第1成分、第2成分及び第3成分のすべてが(メタ)アクリロイル基を有する請求項1、請求項2又は請求項3に記載の光学シート。
  5. 上記第3成分が、ウレタン(メタ)アクリレートである請求項2、請求項3又は請求項4に記載の光学シート。
  6. 上記第3成分がマトリックス相になり、第2成分がマトリックス相中に分散するドメイン相になり、第1成分がドメイン相中に分散する粒状相になる請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の光学シート。
  7. 上記第1成分、第2成分及び第3成分相互間の溶解度パラメータ(SP値)の差が、すべて0.3以上である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の光学シート。
  8. 上記第1成分、第2成分及び第3成分の合計量を基準とする第1成分の質量比が、0.1質量%以上10質量%以下、第2成分の質量比が10質量%以上50質量%以下、かつ第3成分の質量比が40質量%以上89.9質量%以下である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の光学シート。
  9. ランプから発せられる光線を分散させて表面側に導く液晶表示装置用のバックライトユニットにおいて、
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の光学シートを備えていることを特徴とする液晶表示装置用のバックライトユニット。
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