JP2011127247A - 塗工紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、坪量が30g/m以上50g/m未満、特に基紙坪量が20g/m以上40g/m未満と軽量でありながら、局所的な裏抜けが少なく、不透明度および白色度に優れた塗工紙を得ることを課題とする。
【解決手段】基紙および基紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗工層を設けた、坪量が30g/m以上50g/m未満の塗工紙において、前記基紙に填料として、凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合粒子を含有し、前記塗工層の表面の顔料粒子を、電子顕微鏡で撮影して測定した粒子径において、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の顔料粒子が、全体の3%以上40%未満とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、坪量が30g/m以上50g/m未満と軽量でありながら、印刷を行った後も局所的に印刷インキが裏抜けすることなく、印刷見栄えに優れた塗工紙に関する。さらには、白色度および印刷光沢度(特に白紙光沢からの上昇幅)に優れた塗工紙に関する。
近年、省資源化による環境負荷の低減、二酸化炭素排出量の削減の取り組みから、紙分野においては、従来と同程度の品質でありながら、より軽量である紙が求められている。塗工紙分野においては、軽量化を行っても印刷時に断紙しない程度の引張強度や、高精細な印刷物を得るための白色度、不透明度、白紙光沢度が重要であり、印刷後の印刷物においては印刷不透明度、印刷光沢度、裏抜け、印字濃度(着肉性)などの品質を満足する必要がある。加えて、印刷時にパイリング(紙紛)が発生しない程度の表面強度が求められている。
塗工紙は、塗工液の塗工量や塗工層表面の平坦化処理の度合い、要求品質に応じて、アート紙(A1グレード)、塗工紙(A2グレード)、軽量塗工紙(A3グレード)、微塗工紙に分類され、A1グレードの塗工紙は、高級美術書や、雑誌の表紙、口絵、カレンダー、ポスター、ラベル、煙草包装用などの、高精細な印刷を要求されるものに使用され、A2グレードの塗工紙はカタログ、パンフレット等の見栄えが必要とされる商業印刷等に使用され、A3グレードの塗工紙および微塗工紙は、チラシ等の商業印刷等に利用されている。
近年の不況下において、より安価な塗工紙に対する要求が高くなっている。より安価な紙とは、単位面積あたりの重量(坪量)が少ない紙である。A3グレードおよび微塗工紙においては、現在51.2g/m〜79.1g/mの坪量が一般的であり、チラシやダイレクトメール用途においては、更に軽量な48g/m〜51.2g/m程度の微塗工紙が使用されている。しかしながらこれら坪量が50g/m未満の微塗工紙は、紙厚が薄く、また塗工量が少なく被覆性が低いため、印刷インキが基紙内部にまで浸透しやすいだけでなく、特に浸透性が高い部分においては印刷インキが裏面にまで浸透する、局所的な裏抜けが発生しやすい問題があった。
基紙の坪量を増加させ塗工量を低減することで、上述した局所的な裏抜けを改善することも可能だが、この場合はさらに塗工量が少なくなるため印刷インキの着肉ムラが発生しやすく、印刷物の見栄えが悪化する問題がある。着肉ムラが発生しないようにするためには、塗工量は片面あたり5g/m以上必要であり、この場合、基紙の坪量は20g/m以上40g/m未満となる。この程度にまで低い基紙坪量の範囲において、充分に局所的な裏抜けを防止する技術は見出されていなかった。
坪量が30g/m以上50g/m未満、基紙坪量が20g/m以上40g/m未満の塗工紙において裏抜けを防止するために、基紙に使用するパルプのうち、不透明度が高い機械パルプを含有させる方法が開示されている(特許文献1を参照)が、ピッチ分が多い機械パルプを単に配合するだけでは断紙を防止しにくいだけでなく、塗工層表面に機械パルプの硬い繊維に起因する毛羽立ちやラフニング(印刷後に繊維が浮き出る)などが発生し、印刷後の見栄えが悪い塗工紙となる。
また、填料として高不透明度を有する酸化チタンや製紙スラッジ由来の再生粒子を基紙に含有させる方法(特許文献2を参照)が開示されているが、単にこれら不透明度填料を含有させただけでは、充分な不透明度が得られなかった。加えて二酸化チタンを含有させるとコストが上昇し、採算が悪化する問題がある。
また、填料としてさらに不透明度が高い紡錘凝集型軽質炭酸カルシウムまたは針状凝集型軽質炭酸カルシウムを含有させる方法(特許文献3を参照)が開示されているが、これら複雑な形状を有する高不透明度填料は、パルプ繊維同士の水素結合を阻害しやすいため引張強度が低下しやすく、単に含有させたのみでは印刷時に断紙が発生しやすくなる。特に本発明のごとく坪量が30g/m以上50g/m未満、特に基紙坪量が20g/m以上40g/m未満と軽量な塗工紙においては、充分に断紙を防止できなかった。
顔料として、脱墨フロスを主原料に製造し、カルシウム、ケイ素およびアルミニウムを主成分とする、高不透明度を有する再生粒子を塗工層に含有させる技術が開示されているが(特許文献4を参照)、単にこれら再生粒子を特定量含有させるだけでは、上述の凝集型填料と同様に、充分な不透明度向上効果および断紙防止効果を得ることはできなかった。
特開2005−154951号公報 特開2007−146354号公報 特開2008−274523号公報 特開2007−197888号公報
本発明は、坪量が30g/m以上50g/m未満、特に基紙坪量が20g/m以上40g/m未満と軽量でありながら、局所的な裏抜けが少なく、不透明度および白色度に優れた塗工紙を得ることを課題とする。
基紙および基紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗工層を設けた、坪量が30g/m以上50g/m未満の塗工紙において、前記基紙に填料として、凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合粒子を含有し、前記塗工層の表面の顔料粒子を、電子顕微鏡で撮影して測定した粒子径において、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の顔料粒子が、全体の3%以上で40%未満とする。
好ましくは、前記顔料としてさらに、前記塗工層の表面の顔料粒子を、電子顕微鏡で撮影して測定した粒子径において、粒子径0.9μm以上1.5μm未満の有機顔料を含有し、前記粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子に対する前記有機顔料の割合が1〜4とする。
好ましくは、前記基紙の灰分が8〜15質量%であり、前記塗工層が両面あたり8〜14g/mとする。
本発明によれば、坪量が30g/m以上50g/m未満、基紙坪量が20g/m以上40g/m未満と軽量でありながら、局所的な裏抜けが少なく、不透明度および白色度に優れた塗工紙を得ることができる。
本発明で好適に用いる、再生粒子または再生粒子凝集体の製造設備の概要図である。 第2燃焼炉の概要図で、(a)は縦断面図、(b)は内面の展開図である。
(パルプ)
本発明では、一般に製紙用途で使用される化学パルプや機械パルプ、脱墨古紙パルプを用いることができる。このなかでも機械パルプを用いると、不透明度を向上させつつ白色度の低下を最小限に抑えることができるため好ましい。
機械パルプとしては、例えば、ストーングランドパルプ(SGP)、加圧ストーングランドパルプ(PGW)、リファイナーグランドパルプ(RGP)、ケミグランドパルプ(CGP)、サーモグランドパルプ(TGP)、グランドパルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)等が挙げられる。この中でもサーモメカニカルパルプを用いると、異物が少なく繊維同士の強度低下が少ないため、本発明のごとく坪量が30g/m以上50g/m未満の塗工紙においては、断紙を防止しやすいため好ましい。
機械パルプを含有させ、高い不透明度向上効果および白色度低下効果を得るためには、機械パルプを全パルプのうち質量換算で5〜40質量%含有させることが好ましく、さらには15〜25質量%含有させることが好ましい。機械パルプ含有量が5質量%を下回ると、白紙不透明度や印刷不透明度が低下しやすいだけでなく、印刷後に裏抜けが発生しやすくなる。40質量%を超過すると不透明度は向上しやすいが、白色度、着肉ムラ、印刷光沢度が低下しやすいため好ましくない。
なお、本発明で言う機械パルプの含有量とは、JIS P 8120(1998)紙、板紙及びパルプ−繊維組成試験方法に準拠してC染色液を用いた判別法により判別した機械パルプの繊維配合率を指す。この場合、脱墨古紙パルプ由来の機械パルプも含有されるが、本発明で言う機械パルプ含有量とは、この古紙由来の機械パルプも含むものである。
機械パルプ以外には、従来一般に製紙用途で使用される化学パルプを使用することが好ましい。
化学パルプとしては、例えば、未晒針葉樹パルプ(NUKP)、未晒広葉樹パルプ(LUKP)、晒針葉樹パルプ(NBKP)、晒広葉樹パルプ(LBKP)等を原料パルプとして使用することができる。より白色度の高い塗工紙を得るためには、晒パルプであるNBKP、LBKPを用いることが好ましい。
但し、NBKPは機械パルプに比べて不透明度が低いため、塗工紙の不透明度を向上させるために含有量は40質量%を上限とすることが好ましく、NBKPを含有させ引張強度を向上させるために下限は15質量%であることが好ましい。含有量が15質量%を下回ると、本発明のごとく坪量が30g/m以上50g/m未満と低い塗工紙においては、引張強度が低下しやすく印刷時に断紙する可能性がある。40質量%を超過すると白紙不透明度および印刷不透明度が低下しやすく、裏面の印刷が透けて見えるため、印刷後の見栄えに劣る塗工紙となりやすい。
また、化学パルプや機械パルプを使用した古紙から再生される古紙パルプも使用することができ、例えば、雑誌古紙、チラシ古紙、オフィス古紙、上白古紙等から製造される離解・脱墨古紙パルプ、離解・脱墨・漂白古紙パルプ等が挙げられる。但し、一般に古紙パルプは白色度が低く不透明性も機械パルプに劣るため、多量に含有させることは好ましくない。
さらに、本発明に用いるパルプは、塗工紙をJIS P 8220:1998「パルプ−離解方法」で離解して得られたパルプ繊維について、FiberLab.(Kajaani社)を用いて測定した中心線繊維長を繊維長とし、このパルプ繊維について、重さ加重の繊維長分布を求め、繊維長0.05mmごとに集計し、繊維長0.15mm以上0.60mm未満の範囲に最大値を有するパルプであることが好ましい。特に好ましくは0.20mm以上0.55mm未満の範囲に最大値を有することが好ましい。パルプ繊維の繊維長分布における最大値をこの範囲内とすることで、パルプ繊維同士の絡み合いが良好となり、坪量が30g/m以上50g/m未満の塗工紙であっても局所的なインキの裏抜けを防止しやすくなる。後述するが、本発明のごとく基紙に填料として、粒子の形状が複雑である凝集型炭酸カルシウムを含有すると、パルプ繊維同士の水素結合を阻害しやすいが、繊維長分布の最大値を上記範囲内とすることで、充分な絡み合いが得られ、充分に局所的なインキの裏抜けを防止しやすいため好ましい。
繊維長0.15mm未満の繊維が多く、繊維長0.15mm以上0.60mm未満の範囲に最大値を有していない場合は、微細繊維が多いため表面強度が低下しやすく、パイリングが発生しやすいため好ましくない。繊維長0.60mm以上の繊維が多く、繊維長0.15mm以上0.60mm未満の範囲に最大値を有していない場合は、長繊維が多いため不透明度が低下しやすいだけでなく、裏抜けも防止しにくくなる。
繊維長0.10mm以上0.65mm未満の範囲に最大値を有するパルプ繊維を好適に得るには、従来一般に使用されている叩解方法を用いてフリーネスを調整すれば良く、例えばビーター、コニカルリファイナー、円筒型リファイナー、ディスクリファイナー(SDR、DDR)を用いることができる。例えばTMPの場合、DDRを用いてフリーネスを約30〜300mlにまで叩解すれば良い。叩解して得られたパルプ繊維は、異なる繊維長を有する他のパルプと混合して用いることもでき、その場合は混合後のパルプ繊維が、離解後の繊維長で0.15mm以上0.60mm未満の範囲に最大値を有するよう、繊維長の異なる他のパルプとの配合割合を調整すれば良い。
(填料)
本発明においては、填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合無機粒子を含有する。特に凝集型炭酸カルシウムおよびシリカ複合無機粒子を併用すると、インキ吸収性が高いため、より局所的なインキ裏抜けを防止しやすいため好ましい。
(凝集型炭酸カルシウム)
製紙用途において一般に填料として使用される炭酸カルシウムは、一次粒子のみで形成されており二次粒子を形成していない。本発明においては、これら炭酸カルシウムが凝集して二次粒子を形成した凝集型炭酸カルシウムを使用することができる。例えば一般的に填料として使用される紡錘状の一次粒子では、一次粒子の粒子径が0.05〜0.5μm程度であるが、一次粒子が凝集して形成した凝集型炭酸カルシウム(二次粒子)の粒子径は2.0〜6.0μm程度となる。このような凝集型炭酸カルシウムとしては、特開平07−197398号または特開2008−156204号に記載のものを用いることができる。
凝集型炭酸カルシウムには、一次粒子を有機系凝集剤または無機系凝集剤で凝集させ、凝集状二次粒子を形成させたもの(例えば特開2007−239150号広報、特開2007−023428号広報等を参照)や、一次粒子同士を炭酸化工程にて反応させて結合させ、凝集状二次粒子を形成させたもの(特開2008−156204号を参照)が挙げられるが、本発明においては、一次粒子同士を炭酸化工程にて反応させて結合させて得られた凝集型炭酸カルシウムを用いると、よりインキ吸収性に優れ、例えば坪量が30g/m以上50g/m未満と軽量な塗工紙、特に基紙坪量が20g/m以上40g/m未満と低坪量の基紙であっても充分にインキを吸収することができるため、局所的なインキの裏抜けが防止できるため好ましい。
(シリカ複合無機粒子)
シリカ複合無機粒子としては、シリカとシリカ以外の無機粒子とを複合させたものであれば特に限定されず、例えばシリカ−炭酸カルシウム複合粒子、シリカ−二酸化チタン複合粒子や、後述するシリカと再生粒子とを複合させたシリカ複合再生粒子を用いてもよい。
シリカ複合無機粒子は、平均粒子径1.7μm以上35.0μm未満が好ましく、3.0μm以上10.0μm未満がより好ましく、さらには5.0μm以上8.0μm以下のものを用いると、より不透明度に優れた塗工紙が得られるため特に好ましい。平均粒子径が1.7μmを下回ると、粒子が小さすぎてパルプ繊維の網目から脱落しやすく歩留りが低下し、十分な不透明度向上効果がえられにくいため好ましくない。35.0μm以上では、パルプ繊維の間隙にシリカ複合無機粒子が吸着されにくくなり、十分な不透明度が得られにくいため好ましくない。
シリカ複合無機粒子の添加量としては、絶乾の原料パルプに対して0.5〜3.0質量%が好ましく、0.7〜1.5質量%がより好ましい。0.5質量%を下回ると、印刷不透明度や裏抜けが低下しやすいだけでなく、白紙不透明度も低下しやすいため好ましくない。3.0質量%を超過すると、不透明度は向上しやすいが粒子が脱落しやすくなり、表面強度が低下しやすいため好ましくない。
シリカ複合無機粒子として、例えば特許第3907688号公報や、特許第3935496号公報にて開示した、製紙スラッジや脱墨フロスを主原料に脱水・乾燥・焼成・粉砕して得られたカルシウム・シリカ・アルミナを主成分とする再生粒子にシリカを複合させた、シリカ複合再生粒子を用いる場合、好ましくは次のとおり、鉱酸の添加を2段階で行って製造されたシリカ複合再生粒子を用いると、より不透明度に優れた塗工紙が得られやすいため好ましい。
シリカ複合粒子について、シリカ複合再生粒子を例に取り、製造方法も示しながらさらに詳説する。
(シリカ複合処理工程)
特許第3907688号公報や、特許第3935496号公報にて開示した製紙スラッジや脱墨フロスを主原料とする再生粒子を珪酸アルカリ水溶液に添加・分散しスラリーとするとともに、撹拌しながら50℃〜100℃の温度範囲で、鉱酸を添加する。より望ましくは少なくとも2段階に分けて添加し、シリカ複合の反応を行う。
本形態の再生粒子の填料用途等への好適な粒子径は、粒子径1.7μm以上35.0μm未満が好ましく、3.0μm以上10.0μm未満がより好ましく、特に好適には5.0μm以上8.0μm以下である。再生粒子の粒子径は、レーザー解析式粒度分布測定装置「SALD−2200型」島津製作所社製により測定した体積平均粒子径である。
再生粒子の粒子径が1.7μmより小さいと、シリカ複合時に十分な粒度がえられないおそれがあるほか、再生粒子表面の細孔が微小なシリカ粒子で埋められてしまい、再生粒子の多孔性が失われてしまうおそれがある。本発明の範囲内であると、シリカ複合反応を十分に促進できる。他方、過度に大きい粒子径では過大なシリカ複合再生粒子が生じやすく、不透明性が低下する恐れがある。
シリカ複合は、再生粒子表面に粒子径10〜20nm(走査型電子顕微鏡による実測の粒子径)のシリカゾル粒子を生成させる反応操作である。シリカゾル粒子の粒子径は、反応時の撹拌条件、鉱酸の添加条件などによりコントロール可能である。
本発明者等は、従来は内添する微細粒子の全細孔による細孔容積が吸油量や不透明度の指標とされていた知見を越えて、実質の吸油性は無機微粒子の細孔容積だけでなく、無機微粒子の粒子間に油を保持する能力の寄与が高いことを知見し、鋭意検討を重ね、本発明にて好適に用いることができるシリカ複合再生粒子においては、細孔半径が10,000オングストローム以下の細孔が前記の実質の吸油性に大きく寄与していることを見出している。
本発明においてえられるシリカ複合再生粒子の細孔容積は、水銀圧入式ポロシメーター(テルモ社製「PASCAL 140/240」)を用いた測定値で、10,000Å以下の領域の細孔容積が0.30〜1.10cc/gであり、好適には0.43〜1.03cc/g、より好ましくは0.47〜1.00cc/gである。
10,000Å以下の領域の細孔容積が0.30cc/g未満では、十分な吸油量の発現がえられず、1.10cc/gを超えると吸油量の向上が見られるものの、不透明度の低下が生じやすい。
本発明における好適な態様においては、えられるシリカ複合再生粒子の粒子径を3.0μm以上10.0μm未満の範囲とすること、さらにはシリカ複合再生粒子に含まれる酸化物換算でのシリカの比率を6.0〜42.0質量%とすることで、高い吸油量と不透明度向上効果をえることができる。
珪酸アルカリ水溶液に関しては特に限定されないが、珪酸ナトリウム溶液(3号水ガラス)が入手に容易である点で望ましい。珪酸アルカリ溶液の濃度は水溶液中の珪酸分(SiO2換算)で3〜10質量%が好適である。10質量%を超えると再生粒子とシリカとが複合された複合体ではなく、再生粒子がホワイトカーボンで複合されてしまい、芯部の再生粒子の多孔性、光学的特性が発揮されなくなってしまう危険性がある。また、3質量%未満では複合粒子中のシリカ成分が低下するため、シリカ複合再生粒子が形成しにくくなってしまう。
再生粒子または再生粒子凝集体を珪酸アルカリ水溶液に添加、分散しスラリーを調製する場合におけるスラリー濃度は、8〜14質量%が望ましい。スラリー濃度を調整することにより、形成される再生粒子のシリカ複合再生粒子の粒径がコントロールされると同時に再生粒子とシリカの組成比率が決まる。本発明で使用される鉱酸としては希硫酸、希塩酸、希硝酸などの鉱酸の希釈液等が挙げられるが、価格、ハンドリングの点で希硫酸が最も望ましい。さらに、希硫酸を使用する場合の添加時の濃度は、生産効率向上と複合シリカの均質性の面から4〜10N程度の濃度で鉱酸を添加することが好ましい。4N未満では反応が遅く、10Nを超えると局部的な反応が生じ、不定形や偏在するシリカ複合粒子が発生しやすい問題が生じる場合がある。また、鉱酸添加量が多いほど短時間内にシリカが析出するので、それらの条件に併せて添加速度を調整することが望ましい。5分以内の添加は、均一な反応系の構成が不十分になる。
本発明で好適に用いる再生粒子または再生粒子凝集体は、カルシウム、アルミニウム、シリカを構成元素として含有しているために、過度の濃度の鉱酸添加は、再生粒子の変質を生じる恐れがある。
前述のように、本発明は、再生粒子または再生粒子凝集体に対して珪酸アルカリ水溶液を固形分比で、100:5から100:15の割合で添加・分散しスラリーとするとともに、撹拌しながら50〜100℃の温度範囲で、鉱酸を少なくとも2段階に分けて添加し、シリカ複合の反応を行うものである。
再生粒子または再生粒子凝集体に対する珪酸アルカリ水溶液の割合が、固形分比で100:5より少ないと、えられるシリカ複合再生粒子のシリカ複合効果が低く不透明性の向上効果がえられにくく、100:15を超える割合では、吸油量が増加する傾向が顕著になるため、本件発明において好適に用いられる塗工紙の基紙として用いた場合に塗工液の基紙への浸透が過度になり、塗工面の平坦性や基紙表面の複合性が損なわれ、印刷時の湿し水の吸収性にムラが発生して断紙しやすくなる可能性がある。
再生粒子を珪酸アルカリ水溶液に添加する段階において、珪酸アルカリ水溶液の温度を50℃以上の温度に加温することもできるし、その後に加熱することもできる。予め、珪酸アルカリ水溶液の温度を50℃以上の温度に加温した状態で、多孔性の再生粒子を添加すると、加熱による流動性が向上するため、スラリーを均質化させることが容易になり、より均質な珪酸アルカリおよび再生粒子の混合スラリーをえることができる。
他方で、均質化した珪酸アルカリと再生粒子のスラリーを調製した後に、加熱撹拌することもできる。この場合の熱源としては、公知の熱源が利用できるが、例えば工場内の生蒸気(例として13kg/cm、190℃)を吹き込むことにより、昇温時間の短縮が図れるとともに、再生粒子スラリーを添加した際の温度低下を防ぎ、迅速に昇温と反応を進めることが可能になり、生産効率向上が図れる。
本発明でシリカ複合再生粒子を製造する反応温度に関しては、50〜100℃のスラリー温度範囲、特に50〜98℃のスラリー温度範囲が望ましい。本発明者らの鋭意検討の結果から、本発明に使用する再生粒子との反応温度はシリカの生成、結晶成長速度および形成されたシリカ複合再生粒子の力学的強度に影響を及ぼす。反応温度が50℃未満ではシリカの生成・成長速度が生じないかまたは遅く、シリカ複合再生粒子のシリカ複合性に劣り、充分に複合しにくく、填料内添紙の抄造時にかかる剪断力で複合が壊れやすい。100℃を超えると、水系反応であるためオートクレーブを使用しなければならないため反応工程が複雑になってしまう。しかも、過度に反応が進み、緻密なシリカ複合再生粒子形態となり、えられるシリカ複合再生粒子の不透明度が低下し目的のものが行われにくい。
本発明では、鉱酸の少なくとも2段の添加と、その際の温度管理を行うのが望ましい。すなわち、第1段階目の鉱酸添加時のスラリー温度が50〜75℃であり、第2段階目以降の鉱酸添加時のスラリー温度が少なくとも第1段階目よりも10℃以上昇温することが望ましい。具体的に望ましい温度条件としては、第1段階の液温を50〜75℃、第2段階を70以上〜100℃と鉱酸の添加段数に併せて昇温させること、反応の最終段階で90℃以上98℃以下の温度状態にすることであり、これらの温度条件によって、より均質なシリカ複合再生粒子をえることができる。
最終反応液のpHは8.0〜11.0が好ましく、8.3〜10.0がより好ましく、8.5〜9.0が最も好ましい。
従来の珪酸アルカリと鉱酸を反応させてえられるホワイトカーボンの製造においては、珪酸アルカリと鉱酸の反応を完了させるため、pH5.5〜7.0になるまで硅酸アルカリ中に鉱酸を添加する方法が採用されているが、pHが7.0以下と酸性領域になるまで鉱酸を添加すると、再生粒子に含まれるカルシウム成分が水酸化カルシウムに変化しやすくなり、えられるシリカ複合再生粒子の粒子径が過度に低下したり、形状が不均質になり、紙への歩留り低下や紙粉の発生、十分な不透明性がえられにくくなるため好ましくない。pHが11.0を超えると、硅酸アルカリと鉱酸の反応が鈍り、再生粒子表面にシリカが複合しにくくなるため、十分な不透明性がえられにくい問題が生じやすい。
鉱酸の添加を1段階で行う場合、鉱酸の添加時間を、pHが1低下するのに40分以上添加時間がかかるように添加量を設定することが好ましい。
本発明において前述のように鉱酸は2段階以上で添加するのが望ましい。この場合、各段階における鉱酸の添加量を均等に添加することが均質なシリカ複合をえるうえで好ましい。また、1段階の添加(硅酸アルカリ水溶液に対して鉱酸が20〜50%の中和率となるまでの添加)後に、5分〜20分程度の保留時間を作ることで、シリカ複合反応に保留状態を設け、再生粒子表面に均質にシリカを複合させ、第2段階目の鉱酸添加により、さらにシリカの積層複合化を促進させることが可能になり、再生粒子の表面に、より均一にシリカを複合することができる。
1段階の鉱酸添加時間は、10分〜45分の時間がかかるように添加量を設定することが、再生粒子表面にシリカを均等に複合させるにおいて好ましい。2段階以上で鉱酸を添加する場合も、鉱酸の添加時間をpHの変動においてpHが1低下するのに10〜120分程度の時間がかかるように添加量を設定することが、均質なシリカ複合に好ましい。
本反応工程における撹拌は、例えば未反応ゾーンを作らないため、撹拌羽根を逆転させるなどして乱流を生じさせ、あるいは邪魔板を撹拌槽内に設けるなどの撹拌手段を採用することが好ましい。
得られるシリカ複合再生粒子の粒子径は1.7μm以上35.0μm未満が好ましく、3.0μm以上10.0μm未満がより好ましく、5.0〜8.0μmが特に好ましい。シリカ複合再生粒子はカルシウム、ケイ素およびアルミニウムが、酸化物換算で40〜83:6〜42:7〜18の質量%割合が好ましい。成分分析は、堀場製作所製のX線マイクロアナライザーを用い、加速電圧(15KV)にて元素分析を行い、構成成分より酸化物換算した値である。
シリカ複合再生粒子の粒子径が1.7μm未満では、シリカ複合の効果が十分に発現できず、吸油量及び不透明度の向上効果が得にくい。シリカ複合再生粒子の粒子径が35.0μm以上では、塗工紙用の基紙に用いる填料としては、塗工液の吸収能力が過大となり、塗工層表面の平坦性を阻害するだけでなく、引張り、引裂き等の所謂紙質強度の低下や紙粉、抄紙設備の汚損をまねく問題が発現しやすい。
シリカ成分を複合させた後における、酸化物換算でのシリカ(珪素)の比率を6.0〜42.0質量%とすることで、えられるシリカ複合再生粒子を用いた塗工紙の印刷不透明度の向上効果をえることができる。
好適にはシリカ成分の割合を38.0〜42.0質量%、さらに好適には39.0〜42.0質量%とすることが好ましい。シリカ成分の比率が6.0質量%未満では、十分にシリカ複合が行なえていないため、吸油量、不透明度の向上がえられにくく、シリカ成分の比率が42.0質量%を超えると微細なシリカ粒子の充填が過度となり吸油量、不透明度の低下をまねく問題が生じる場合がある。不透明度が低下すると、塗工紙においては填料含有量を増加させる必要があり、より繊維同士の結合を阻害しやすくなり、印刷時の断紙を防止する効果が得られにくいため好ましくない。
シリカ複合による付随効果として、シリカ複合により、白色度が向上する。白色度向上により白紙不透明度は低下する傾向が生じるものの、高い吸油量を有するシリカ複合再生粒子を用いることで、塗工紙に用いられるオフセットインクを用紙内部で吸収できるため、印刷不透明度をさらに向上させることができる。
シリカを再生粒子に複合させることで、再生粒子のもつカチオン性部位とシリカのアニオン性により繊維間結合を適度に阻害し、嵩高性を発揮する。
(用途または適用)
本発明のシリカ複合再生粒子は、元来ポーラスな再生粒子の表面をシリカで複合したものであることから比表面積が大きく、これを内添用の填料として使用すると、紙厚、白色度および不透明度が高い塗工紙をえることができる。
さらに、シリカ複合再生粒子の吸油量は、50〜180ml/100gの範囲が好ましい。これは、この範囲のシリカ複合再生粒子を内添填料として使用する場合、紙層中において、シリカ複合再生粒子が紙層中に含浸されるインクのビヒクル分や有機溶剤等を吸収し、用紙の印刷不透明度が低下するのを抑制し、また、インクのビヒクル分や有機溶剤等を吸収することで、インク乾燥性やニジミの防止効果が顕著になるためである。一方、吸油量が50ml/100g未満の場合には上記の効果が十分でなく、シリカ複合再生粒子がインクの吸収・乾燥性を阻害する傾向が生じる場合がある。また吸油量が180ml/100gを超えると、インクの吸収性が高いためインクの沈みこみ、いわゆる発色性が劣る問題が生じる場合があるだけでなく、印刷時に湿し水を吸収しやすくなり、断紙を防止しにくいため好ましくない。
シリカ複合粒子の吸油量は、シリカ複合反応工程における反応温度、添加時間、保留時間、pH、粘度調整や、用いる再生粒子の燃焼手段、粒子径などにより調整可能であるが、シリカ複合反応において10,000Å以下の細孔容積が0.30〜1.10cc/gとなるように調整すると、高い吸油量を示し、紙の不透明度を向上できるシリカ複合再生粒子を得ることができ、このシリカ複合再生粒子を含有したシリカ複合再生粒子内添紙においては、高い不透明度を得ることができる。
以上、シリカ含有粒子として好適に用いるシリカ複合粒子の製造方法を詳述した。前述のとおり、シリカと複合させる粒子としては、好ましくは再生粒子または再生粒子凝集体であるが、他にも従来一般に製紙用途で使用する填料を用いることができる。すなわち、炭酸カルシウム(重質および軽質)、クレー、タルクなどを用いても良い。本発明においては、これら無機粒子を上述の方法でシリカ複合して得られたシリカ複合粒子をシリカ含有無機粒子として用いることができる。
このようにシリカを複合した粒子は、粒子表面がシリカで複合されているためワイヤー磨耗度が低くでき、填料として好適に使用することができる。紙に内添する無機粒子においては、粒子が硬いと抄紙機のワイヤー(網部)を傷つけやすくなり、ワイヤー寿命を縮めるため好ましくない。しかしながら本発明のごとく、ワイヤーを傷つけにくい柔らかい無機粒子である、シリカで複合した無機粒子、好ましくはシリカ複合再生粒子やシリカ複合再生粒子凝集体を用いることで、ワイヤー寿命を延長させることができる。
ワイヤー磨耗度は、プラスチックワイヤー磨耗度で評価することができる。プラスチックワイヤー磨耗試験機は、昭和52年1月17日には既に販売されていた日本フィルコン社製のプラスチックワイヤー磨耗試験機(日本フィルコン式ワイヤー磨耗試験機とも言われる)を用いる。また、試験ワイヤーは日本フィルコン社製のプラスチックワイヤーであるOS−H60を使用する。測定条件は3時間、スラリー濃度は2質量%で行う。数値が大きいほど磨耗度が高いことを示す。
シリカと複合させる無機粒子として、磨耗度が約80mgの再生粒子凝集体を用いると、シリカ複合により磨耗度を約20mgにまで低下させることができ、無機粒子として充分に使用可能な粒子を得ることができる。尚、重質炭酸カルシウムのワイヤー磨耗度は100mg以上、軽質炭酸カルシウムは約50mg、ホワイトカーボンは約15mgであり、おおむね50mg以下であれば、無機粒子として使用できる。
上述のとおり、シリカ含有無機粒子として、シリカおよびシリカ以外の無機粒子からなる複合粒子、好ましくはシリカ複合再生粒子またはシリカ複合再生粒子凝集体を用いると、高い不透明度を得ることができるため、坪量が30g/m以上50g/m未満と軽量な塗工紙であっても、坪量が50g/m以上の塗工紙と同程度にまで、局所的なインキ浸透による裏抜けを防止した塗工紙となりやすいため好ましい。
これらシリカ複合無機粒子や凝集型炭酸カルシウムを填料として使用する場合、基紙に対する含有量は特に限定されないが、基紙100質量%に対して灰分が8〜15質量%となるよう添加することが好ましく、さらには10〜13質量%がより好ましい。灰分が8質量%未満では、印刷不透明度が低下しやすく、裏抜けが発生しやすいため好ましくない。灰分が15質量%を超過すると、本発明のごとく坪量が30g/m以上50g/m未満と低い塗工紙においては、引張強度が低下しやすく印刷時に断紙する可能性がある。
尚、上記填料の含有量は、JISP8251「紙、板紙及びパルプ−灰分試験方法−525℃燃焼法」に準じて測定した灰分含有量である。
上述のごとく、本発明においては、填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合粒子を含有させ、好ましくはこれらを併用することで不透明度向上効果が得られるが、単にこれら填料を含有させたのみでは、充分に印刷不透明度を向上できなかった。そのため、後述するが、塗工顔料として粒子径3.0μm以上の割合を顔料全体の3%以上40%未満とすることで、印刷インキの吸収性を抑えつつ、かつ不透明度を高くできたため、例えば坪量が30g/m以上50g/m未満の塗工紙においても、局所的な印刷インキの裏抜けを防止できる塗工紙を得ることができる。
(下塗り塗工)
以上のようにして製造された基紙に、基紙表面のサイズ性や平滑性、白色度を向上させる目的で、従来一般に製紙用途で用いる、水溶性高分子を主成分とするクリア塗工層や、顔料と接着剤を主成分とする顔料塗工層を下塗り塗工しても良い。下塗り塗工層は、単層でも良く、複数層であっても良い。
(上塗り塗工)
本発明においては、基紙上に顔料および接着剤を主成分とする塗工層を設ける。
(顔料)
本発明では、塗工層の表面の顔料粒子を電子顕微鏡で撮影して測定した粒子径において、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子の割合が顔料全体の3%以上40%未満となるよう、比較的粒子径の大きい顔料を多く含有させる。顔料の種類は特に限定されず、上記粒子径の範囲内であれば、一般に塗工顔料として用いるものを使用することができる。
粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の粒子が、顔料粒子のうち3%以上40%未満とするには、例えば市販されている二級クレーやHCクレーなどを、顔料100質量部のうち50〜90質量部、好ましくは60〜80質量部と多く含有させることで達成できる。このようなクレーとしては、例えば、HYDRASPERSE(HUBER社製、平均粒子径1.8μm、アスペクト比6)、UW−90(エンゲルハード社製、平均粒子径1.6μm、アスペクト比5)、CAPIM NP(リオカピム社製、平均粒子径2.2μm、アスペクト比20)、KCS(イメリス社製、平均粒子径2.7μm、アスペクト比14)などが挙げられる。
粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の粒子が、顔料全体の3%を下回ると、基紙表面が顔料で充分被覆されないため、白色度や光沢度にムラが発生して、見栄えに劣る塗工紙となる。40%を超過すると、塗工層中に顔料の重なり合いに起因する空隙が多くなり、印刷インキが沈み込みやすいため基紙にまで浸透するインキが多くなり印刷不透明度に劣るだけでなく、塗工層表面の平坦性が低く、充分な白紙光沢度や見栄えが得られない。
粒子径1.5μm未満の顔料粒子が多く、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子が3%を下回ると、白色度や光沢度にムラが発生して、見栄えに劣る塗工紙となる。3.0μm以上の粒子が多く、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子が40%を超過すると、塗工層中に顔料の重なりに起因する空隙が多くなりすぎて、印刷インキが沈み込みやすいため基紙にまで浸透するインキが多くなり印刷不透明度に劣るだけでなく、塗工層表面の平坦性が低く、充分な白紙光沢度や見栄えが得られない。
粒子径3μm以上の粒子を多く含む顔料としては、一般に顔料として用いられている平板状の無機粒子を使用でき、例えばクロライトやタルクなどが挙げられる。但し特開2005−133226号広報のごとく、平均粒子径が3〜9μmのクロライトを顔料として含有させると、粒子径3.0μm以上の粒子が多くなりすぎて、印刷不透明度が低下しやすいため好ましくない。このため、粒子径3.0μm以上の粒子の割合は、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の顔料よりも少なくなることが好ましく、より好ましくは6%以下、さらに好ましくは1%以下である。なお、塗工層に含まれる顔料の粒子径とは、塗工層表面の顔料粒子を電子顕微鏡で撮影し、撮影した粒子の直径を測定して得られた粒子径を指す。
粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子としては、従来一般に塗工顔料として使用している顔料を使用することができる。例えば炭酸カルシウム、サチンホワイト、亜硫酸カルシウム、石膏、硫酸バリウム、ホワイトカーボン、焼成カオリン、構造化カオリン、珪藻土、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、ベントナイト、セリサイト等の無機顔料や、ポリスチレン樹脂微粒子、尿素ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子、多孔質微粒子等の有機顔料等、または前述した再生粒子や再生粒子凝集体の中から、一種又は二種以上を適宜選択して配合しても良い。上記顔料の中には粒子径3.0μmを超過するものが含まれるが、この場合は湿式粉砕機(例えばプラネタリーミル、セイシン企業製)を用いて粉砕することで、粒子径を1.5μm以上3.0μm未満に調整可能である。
上述のごとく、填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合炭酸カルシウムを用いることに加え、顔料として、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子を、顔料全体の3%以上40%未満含有させることで平坦性の高い塗工層となるため、インキ吸収性を緩やかにでき、基紙内部への急激なインクの吸収に起因する局所的な裏抜けを防止でき、かつ填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合炭酸カルシウムを用いることにより、インキが多少基紙に吸収されても局所的な裏抜けを防止することかできる。この構成とすることにより、例えば坪量が30g/m以上50g/m未満、特に基紙坪量が20g/m以上40g/m未満と軽量な塗工紙であっても、十分な不透明性を有する塗工紙を得ることかできる。
(再生粒子、再生粒子凝集体)
また、上記粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の粒子として、前述した、従来一般に塗工顔料として使用している顔料に加えて、再生粒子や再生粒子凝集体を併用することが好ましい。特に再生粒子凝集体は、個々の粒子が幾つか集まって凝集した凝集体を形成しており、ランチュウの肉瘤状のような、不定形な形をしている。この不定形性により隣接する顔料との間に隙間が生まれ、印刷インキの吸収性を若干向上でき、局所的な印刷インキの吸収を防止しやすいため好ましい。
再生粒子または再生粒子凝集体の含有量は、顔料100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、3〜8質量部がより好ましい。1質量部下回ると顔料同士の隙間が少なく塗工層表面の印刷インキ吸収性が低下しやすくなり、塗工層の薄い部分にインキの吸収が集中してしまい、局所的に裏抜けが発生しやすくなるため好ましくない。10質量部を超過すると、印刷不透明性の低下や裏抜けが発生しやすいだけでなく、パイリングの発生や白色度の低下が起こりやすいため好ましくない。
上述のごとく、填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合炭酸カルシウムを用い、かつ顔料として粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子を顔料全体の3%以上40%未満含有させることに加えて、顔料として不定形な形状を有する再生粒子または再生粒子凝集体を顔料全体の1〜10質量部、好ましくは3〜8質量部併用することが好ましく、さらには再生粒子または再生粒子凝集体の粒子径が1.5μm以上3.0μm未満であると、より局所的な裏抜けが発生しにくい、印刷不透明性が高い塗工紙が得られやすいため好ましい。
(有機顔料)
また、上記粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の粒子以外にも、不透明性に優れた顔料である、有機顔料を含有させることが好ましい。有機顔料のなかでも、よりクッション性が高く不透明度を向上させやすい、中空の有機顔料を含有させることが好ましい。上述した1.5μm以上3.0μm未満の粒子と中空の有機顔料とを混合させることで、1.5μm以上3.0μm未満の粒子の間に有機顔料が入り込みやすく、1.5μm以上3.0μm未満の粒子の間に隙間ができ、印刷インキの吸収性を向上させやすい。
有機顔料はクレーなどの無機顔料に比べて変形しやすいため、一般的には光沢度を向上させるために使用される。特に有機顔料の内部が空洞である中空有機顔料は、内部が密に詰った密実有機顔料に比べて変形しやすいため、特に光沢度を向上できる利点がある。本発明では、この有機顔料を、光沢度を向上させる目的ではなく、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子の間にクッション性を有する粒子を含有させ、局所的な印刷インキの浸透を防止する目的で用いている。
有機顔料は上述のとおり変形しやすいため、クッション性を有したまま塗工層に留めるためには、一般的に塗工後に実施される平坦化処理(カレンダー処理)を行わないことが好ましく、行ったとしても緩やかな条件に留めることが好ましい。平坦化条件は塗工層の顔料構成や接着剤の種類および含有量により異なり、一律に条件を決めることはできないが、得られた塗工紙において75度白紙光沢度が30%以下となるよう、軽度な平坦化処理に留めることが好ましい。光沢度が30%以上にまで平坦化を進めると、有機顔料が潰れ、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の顔料同士に隙間が生じにくくなり、印刷インキの浸透性にムラが発生しやすくなるため好ましくない。
密実型の有機顔料を用いると、中空型と比べて潰れにくいメリットがあるものの、クッション性に劣るため1.5μm以上3.0μm未満の粒子の間に入っても粒子間に留まりにくいため十分な空隙が得られにくく、局所的なインキ浸透性を防止しにくいため好ましくない。
クッション性を付与することで印刷インキの浸透性を均一に調整できるとの効果は、化学的に合成され粒子径をほぼ均一に調整できる、有機顔料のような合成顔料を用いることで得られやすい。天然の顔料を磨砕して得られた、粒子径分布がブロードな天然顔料では、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子径を有する顔料の間に入り込んだとしても、均一な空隙が得られにくく、印刷インキの浸透性を均一に調整できない。この場合、印刷インキが浸透しやすい部分と浸透しにくい部分が発生し、浸透しやすい部分において、局所的に多くのインキが浸透することで、局所的な裏抜けが発生しやすくなるため好ましくない。粒子径分布がシャープでクッション性がある、例えば中空有機顔料を混合させることで、塗工層中に粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の粒子が多く存在しても、印刷インキを適度に浸透させることができるため、印刷インキの吸収性に局所的なムラが発生せず、印刷不透明度が向上しやすくなる。
有機顔料としては、従来一般に製紙用途で使用されているものを使用することができる。例えば芳香族ビニル単量体、脂肪族共役ジエン単量体、エチレン性不飽和カルボン酸単量体等を共重合させた、粒子径0.1μm〜5.0μm程度のものが挙げられる。
有機顔料の粒子径としては、特に限定されるものではなく一般に塗工顔料として使用できるものであれば制限はないが、好ましくは粒子径が0.9μm以上1.5μm未満、より好ましくは1.0μm以上1.4μm未満のものを用いることが好ましい。粒子径が0.9μmを下回ると顔料間に適度な空隙が得られないため、塗工層表面における印刷インキ浸透性が全体的に低下し、一部の印刷インキが浸透しやすい部分にインキが集中して浸透する可能性があり、局所的な裏抜けが発生しやすい。加えて、白紙光沢度および印刷光沢度が低下しやすくなるため好ましくない。有機顔料の粒子径が1.5μmを超過すると隙間が大きくなりすぎて、印刷インキを基紙に吸収させやすくなり、印刷不透明度が低下しやすくなるため好ましくない。
有機顔料の含有量は、顔料100質量部に対して1〜10質量部が好ましく、2〜8質量部がより好ましい。1質量部下回ると裏抜けが発生しやすいだけでなく、印刷不透明度および印刷光沢度が低下しやすいため好ましくない。10質量部を超過すると、塗料濃度が低下しやすく、塗工ムラが発生して着肉ムラが起こりやすいため好ましくない。
上述のごとく、填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合炭酸カルシウムを用い、かつ顔料として粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子を顔料全体の3%以上40%未満含有させることに加えて、顔料として有機顔料を用いること、好ましくは粒子径が0.9μm以上1.5μm未満、より好ましくは1.0μm以上1.4μm未満の有機顔料を、顔料100質量部に対して1〜10質量部、好ましくは2〜8質量部用いることで、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子の間に粒径が均一な顔料を存在させることができ、適度にインキ吸収性を持たせる一方で、局所的に発生する、インキが基紙内部にまで浸透することで発生する裏抜けを防止しやすいため好ましい。また、填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合炭酸カルシウムを用いているため、塗工層に適度なインキ吸収性を持たせたとしても、得られる塗工紙は充分に印刷不透明度が高いため好ましい。
特に、填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合炭酸カルシウムを用い、かつ顔料として粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子を顔料全体の3%以上40%未満含有させることに加えて、顔料として粒子径が1.0μm以上5.0μm未満、好ましくは2.0μm以上3.0μm未満、特に好ましくは1.5μm以上3.0μm未満であり、不定形な形状を有する再生粒子または再生粒子凝集体を、顔料100質量部に対して1〜10質量部、好ましくは3〜8質量部用い、かつ有機顔料として、粒子径が0.9μm以上1.5μm未満、好ましくは1.0μm以上1.4μm未満のものを、顔料100質量部に対して1〜10質量部、好ましくは2〜8質量部用いることで、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子や不定形な形状を有する再生粒子または再生粒子凝集体などの粒子の間に、粒子径が0.9μm以上1.5μm未満の有機顔料が入り込むことで、よりインキ吸収性を若干向上できるため、局所的に印刷インキが基紙内部にまで浸透することを防止でき、局所的な裏抜けが発生しにくく、また高い印刷不透明度を得られやすいため好ましい。
顔料としては上述した、粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の粒子や再生粒子、再生粒子凝集体、有機顔料以外にも、一般に製紙用途で用いる塗工顔料を併用することができる。例えば軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、クレー、焼成クレー、合成ゼオライト、シリカ等の無機填料や、ポリスチレンラテックス、尿素ホルマリン樹脂等を用いることができる。これら顔料は1種類、または2種類以上を組み合わせて用いても良い。
(接着剤)
接着剤としては従来一般に製紙用途で用いるものを使用することができる。すなわち、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酵素変性澱粉、生澱粉などの澱粉またはその誘導体;カゼイン、大豆蛋白等の蛋白質類;スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体ラテックス等の共役ジエン系ラテックス;アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルの重合体ラテックス若しくは共重合体ラテックス等のアクリル系ラテックス、エチレン−酢酸ビニル重合体ラテックス等のビニル系ラテックス、あるいはこれらの各種共重合体ラテックスをカルボキシル基等の官能基含有単量体で変性したアルカリ部分溶解性又は非溶解性のラテックス等のラテックス類;ポリビニルアルコール、オレフィン−無水マレイン酸樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ウレタン樹脂等の合成樹脂系接着剤;酸化澱粉、陽性化澱粉、エステル化澱粉、デキストリン等の澱粉類;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体等の、通常製紙用途に用いられる接着剤が挙げられ、これらの中から一種又は二種以上を適宜選択して併用することができる。
(塗工量)
上述の顔料および接着剤を主成分とした塗料を基紙上に塗布し、顔料塗工層を設ける。
塗工量(固形分量)は、両面合計で、好ましくは8.0〜14.0g/m、より好ましくは10.0〜13.0g/mである。塗工量が8.0g/m未満では、印刷インキが局所的に浸透しやすく局所的な裏抜けが発生しやすいだけでなく、印刷不透明度や印刷光沢が低下しやすく着肉ムラも発生しやすいため好ましくない。14.0g/mを超えると、基紙の量が少なくなるため引張強さが低下して印刷時に断紙しやすくなるだけでなく、紙にコシがなくなるため印刷作業性(印刷後の印刷物を結束してまとめる際に不揃いとなる)が悪化しやすいため好ましくない。
上述のごとく、本発明においては、填料として凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合粒子を含有させ、かつ顔料として粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の粒子が顔料全体の3%以上40%未満であり、顔料として粒子径が0.9μm以上1.5μm未満の中空有機顔料を、顔料のうち1〜10質量%、好ましくは2〜8質量部用いることで、塗工層表面のインキ吸収性を若干向上できるため、印刷インキが局所的に基紙内部にまで浸透しにくくなり、局所的な裏抜けが発生しにくいだけでなく、インキが浸透しやすいことで発生する印刷不透明度低下についても、高不透明度を有する填料による印刷不透明度向上で補えるため、印刷不透明度に優れる塗工紙が得られやすいため好ましい。
また、上記粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の粒子として、前述した、従来一般に塗工顔料として使用している顔料にさらに、粒子径が1.0μm以上5.0μm未満、好ましくは2.0μm以上3μm未満、特に好ましくは1.5μm以上3.0μm未満であり、不定形な形状を有する再生粒子または再生粒子凝集体を、顔料100質量%に対して1〜10質量%、好ましくは3〜8質量%含有させることで、印刷インキの吸収性をさらに向上でき局所的な裏抜けをより防止しやすいだけでなく、高不透明度を有する填料により、充分に高い印刷不透明度を有する塗工紙が得られるため好ましい。
次に、本発明の塗工紙を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
まず、原料パルプとして、NBKPを20質量%、BTMPを表2に記載の割合(質量比)およびLBKPを混合して100質量%とし、このパルプ100質量%(絶乾量)に対して、各々固形分で、表2に記載の種類と量の填料、および、内添サイズ剤(品番:AK−720H、ハリマ化成(株)製)0.02質量%、カチオン化澱粉(品番:アミロファックスT−2600、アベベジャパン(株)製)1.0質量%、及び歩留向上剤(品番:NP442、日産エカケミカルス(株)製)0.02質量%を添加してパルプスラリーを得た。尚、NBKPのフリーネスは500ml、LBKPのフリーネスは400ml、BTMPのフリーネスは160mlに調整した。
次に、ギャップフォーマからなるワイヤーパート、オープンドローのないストレートスルー型のプレスパート、シングルデッキドライヤーからなるプレドライヤーパートを経て基紙を製造した。基紙の灰分は表2に記載のとおりであった。なお、灰分はJISP8251:2003「紙,板紙及びパルプ−灰分試験方法−525℃燃焼法」に記載の方法に準じて測定した。
表2に填料として記載した炭酸カルシウムおよびホワイトカーボンは次を用いた。
・凝集炭カル
凝集型炭酸カルシウム、品番:TP−NPF、奥多摩工業社製。
・紡錘炭カル
紡錘型軽質炭酸カルシウム、品番:TP−121―6S、奥多摩工業社製。
・シリカ複合
表2に記載した「シリカ複合」は、次の製造方法で得られたシリカ複合再生粒子を使用した。
[再生粒子の製造]
被処理物(原料)として、製紙スラッジまたは脱墨フロスを予め分別して用い、脱水工程を経て、図1および図2の製造設備により、表1に示す条件にて、有機成分の熱処理工程、第1燃焼工程および第2燃焼工程を適宜用い順次経て、湿式粉砕処理を施し、再生粒子をえた。製造例2、3および製造例6、7の有機成分の熱処理工程において用いた内熱キルンは、本体が横置きで中心軸周りに回転する内熱キルン炉であり、この内熱キルン炉一端の原料供給口から、製紙スラッジを供給するとともに熱風を吹き込む並流方式を採用した。
また、第1燃焼工程において用いた内熱キルンは、本体が横置きで中心軸周りに回転する内熱キルン炉である。さらに、第2燃焼工程において用いた外熱キルン炉は、本体が横置きで中心軸周りに回転する外熱キルン炉であり、この外熱キルン炉としては、特に内部に平行リフターを有する外熱電気方式のキルン炉を採用した。湿式粉砕処理は、セラミックボールミルを用いて行った。製造例4における脱墨フロスは、上級古紙脱墨フロスを製紙スラッジに混在する前に予め分別して用いた。
1次燃焼温度は、1次燃焼炉出口温度を測定した。2次燃焼温度は、2次燃焼炉出口温度を測定した。酸素濃度は、1次燃焼炉出口酸素濃度、2次燃焼炉出口酸素濃度を測定した。
[シリカ複合再生粒子の製造]
表1に示す条件で、珪酸アルカリ水溶液として珪酸ナトリウム溶液(3号水ガラス)38%濃度、再生粒子スラリー20%濃度を混合し、希釈水を加え表1に示すとおり珪酸アルカリと再生粒子からなるスラリーを所定の反応開始濃度、反応開始pHに調整したのち、鉱酸として所定規定度の硫酸を添加、撹拌しシリカ複合再生粒子を製造した。スラリーの撹拌は公知のミキサーを使用し。スラリーのpHは、堀場製作所製のpH計にて、反応温度は公知の温度計にて測定した。1次反応工程では、珪酸アルカリ水溶液と鉱酸の中和率が表1に示す割合になるように鉱酸を添加した。
保留時間は、1次反応工程で行なう鉱酸の添加を終え、2次反応工程で鉱酸を再び添加するまでの時間をいう。
2次反応工程においては、反応終了pHになるように、所定の時間をかけて1次反応工程と同じ鉱酸を添加した。表1に示す、完成原料の10%濃度スラリー粘度は、2次反応工程を経て反応を終えたシリカ複合再生粒子スラリーを脱水濾過し、固形分濃度を10%に調整したスラリーをB型粘度計により測定した値(測定温度25℃)である。
[再生粒子およびシリカ複合再生粒子の測定]
再生粒子およびシリカ複合再生粒子の成分分析結果を表1に示す。各工程の無機構成成分は堀場製作所製のX線マイクロアナライザーを用い、加速電圧(15KV)にて元素分析を行い、構成成分より酸化物換算した。
比表面積および細孔容積は、水銀圧入式ポロシメーター(テルモ社製「PASCAL 140/240」)を用い、試料を濾過した後、真空乾燥して測定した。
吸油量はJIS K 5101−13−2記載の練り合わせ法によるものである。すなわち105℃〜110℃で2時間乾燥した試料2g〜5gをガラス板に取り、精製アマニ油(酸化4以下のもの)をビュレットから少量ずつ試料の中央に滴下しその都度ヘラで練り合わせる。滴下練り合わせの操作を繰り返し、全体が初めて1本の棒状にまとまったときを終点として、精製アマニ油の滴下量を求め、次の式によって吸油量を算出する。
吸油量=[アマニ油量(ml)×100]/試料(g)
粒子径は、レーザー粒度分布測定装置(レーザー解析式粒度分布測定装置「SALD−2200型」島津製作所社製)にて粒度分布を測定し、全粒子の体積に対する累積体積が50%になるときの粒子径(d50)として求められる。測定試料の調製は、0.1%ヘキサメタ燐酸ソーダ水溶液に、シリカ複合再生粒子を添加し、超音波で1分間分散した。
硬質物質の測定には、X線回析装置(理学電気製、RAD2X)を用いた。測定条件:Cu−Kα−湾曲モノクロメーター 40KV−40mA、発散スリット・1mm SS・1mm RS・0.3mm、走査速度・0.8度/分、走査範囲・2シータ=7〜85度、サンプリング・0.02度である。
表1に示す生産性は、えられたシリカ複合再生粒子の濾液中に含まれる未反応薬品量から換算したシリカ複合反応の歩留りから、歩留り95%以上を◎、80%以上95%未満を○、70%以上80%未満を△、70%未満を×とした。
なお、表2において内添填料として用いたシリカ複合再生粒子(表2ではシリカ複合と記載した)は表1記載の製造例1である。
Figure 2011127247
基紙の両面に、澱粉(酸化澱粉、SK−20、日本コーンスターチ社製)を、両面合計で、0.4g/mとなるようフィルム転写型ロールコーターで下塗り塗工した。この下塗り塗工後、アフタードライヤーパートで乾燥し、プレカレンダーパートで、ニップ圧20kN/mで平坦化処理を行った。
表2に記載の種類および粒子径を有する顔料を、表2に記載の割合と炭酸カルシウムとを混合して100質量部とし、顔料100質量部に対して接着剤(スチレン−ブタジエンラテックス、品番:XY4、日本A&L社製)7質量部、澱粉(品番:コートマスターK96F、三晶社製)5質量部を混合した上塗り塗工液を、両面合計で、表2に記載の塗工量(固形分量)となるようフィルム転写型ロールコーターを用いて塗工した。乾燥後にソフトカレンダーを用い、ニップ圧30kN/m、ロール温度80℃で2ニップの平坦化処理を行い、塗工紙を得た。実施例29のみ、プレカレンダー処理を行わなかった。なお、顔料および接着剤の詳細は次の通りである。
(顔料)
・炭酸カルシウム
重質炭酸カルシウム、品番:ハイドロカーブ90、備北粉化工業(株)製、平均粒子径1.3μm。
・デラミクレー
品番:カピムCC、イメリス社製、平均粒子径3.2μm。
・HCクレー
品番:HYDRASPERSE、HUBER社製、平均粒子径1.8μm。
・微粒クレー
品番:アマゾンプラス、カダム社製、平均粒子径0.3μm。
・PP
有機顔料、品番:AE852、JSR社製、粒子径1.1μm。
・再生粒子
表1記載の製造例1を用いた。
なお、ここでいう顔料の平均粒子径は、レーザー粒度分布測定装置(レーザー解析式粒度分布測定装置「SALD−2200型」島津製作所社製)にて粒度分布を測定し、全粒子の体積に対する累積体積が50%になるときの粒子径(d50)として求た。表2〜表4に記載の実施例14〜17は、有機顔料の粒子径を表2に記載のとおり変更した以外は、実施例1と同じ有機顔料を用いた。
表3に記載した、離解パルプの繊維長分布における最大値の範囲は、次のとおり求めた。塗工紙をJIS P 8220:1998「パルプ−離解方法」で離解して得られたパルプ繊維について、FiberLab.(Kajaani社)を用いて測定した中心線繊維長を繊維長とし、このパルプ繊維について、重さ加重の繊維長分布を求め、繊維長0.05mmごとに集計した。最も繊維が多い範囲を最大値の範囲とした。
表3に記載した、粒子径0.9μm以上1.5μm未満のPPの割合、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子の割合、粒子径3.0μm以上の粒子の割合は、次のとおり測定した。塗工紙をA4サイズに切り出し、用紙短辺を上辺として、上辺から下にAcm、左辺からAcmの地点で、縦横5mm角のサンプルを切り出した。ここでAは1〜20の整数であり、合計20サンプルを採取した。切り出したサンプルの表面を、走査電子顕微鏡(型番:S−2150、(株)日立製作所製)を用いて倍率12000倍で写真撮影した。写真の上辺から下にBcm、左辺からBcmの地点に最も近く、かつ粒子全体が判る程度に撮影されている顔料粒子について、粒子径を測定した。ここでBは1〜5の整数であり、1サンプルから5個の顔料粒子の粒子径を求め、合計100点の顔料粒子について粒子径を求めた。この100点の粒子のうち、粒子径が1.5μm以上3.0μm未満の範囲にある粒子数の割合を算出した。再生粒子、炭酸カルシウム、カオリンクレー等、複数種類の顔料を併用した場合には、どの粒子がいずれの顔料であるかを、粒子形状で判断することができる。再生粒子は脱墨フロス由来のカルシウム、ケイ素及びアルミニウムからなる、凝集塊状の粒子であり、炭酸カルシウムは不定形の略球状粒子であり、クレーは多角形状を主に有し、有機顔料は球状である。上記形状は、倍率12000倍で充分判別可能である。また、電子顕微鏡を用いて測定した粒子径は、顔料単体をスラリー化してからレーザー法を用いて粒度分布測定器で測定した粒子径よりも小さい値となっている。
得られた塗工紙について、各物性を以下の方法にて調べた。結果は表4に示す。
(a)坪量
JIS P 8124:1998「紙及び板紙−坪量測定方法」に記載の方法に準拠して測定した。
(b)引張強度
JIS P 8113:2006「紙及び板紙−引張特性の試験方法−第2部:定速伸張法」に記載の方法に準拠して、塗工紙の流れ方向(縦方向)について測定した。引張強度が2.6kN/m以上であれば引張強度に優れ、2.4kN/m以上であれば引張強度が良く実使用可能であり、2.4kN/mを下回ると引張強度が弱く、実使用不可能となる。
(c)白色度
JIS P 8148:2001「紙,板紙及びパルプ−ISO白色度(拡散青色光反射率)の測定方法」に記載の方法に準拠して測定した。白色度が79%以上であれば白色度が高いため見栄えに優れ、77%以上であれば白色度が高いため見栄えが良く、77%未満であれば白色度に劣り見栄えが悪くなり実使用不可能となる。
(d)不透明度
JIS P 8149:2000「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に記載の方法に準拠して測定した。なお、80%以上であれば不透明性に特に優れ、79%以上であれば不透明性が良く使用可能であり、79%未満であれば不透明性に劣るため見栄えが悪い塗工紙となり、実使用不可能となる。
(e)パイリング
オフセット輪転印刷機(型番:LR−435/546SII、小森コーポレーション社製)を使用し、カラーインク(品番:WEB ACTUS MAJOR、東京インキ社製)にて、印刷速度1000rpmでカラー4色オフセット印刷を1万7千メートル行った。得られた印刷物について、次のとおりパイリングの発生状況を評価した。
◎:パイリングがほとんどなく、表面強度に優れる。
○:パイリングが若干発生したが、表面強度が良く実使用可能。
×:パイリングが多く発生し、表面強度が弱く実使用不可能。
(f)着肉ムラ
上記パイリング評価で用いた印刷物の印刷面について、目視及びルーペ(10倍)にて着肉ムラの程度を観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:着肉ムラがほとんどなく、図柄の美粧性に優れる。
○:着肉ムラが若干発生したが、図柄の美粧性が良い。
△:着肉ムラが多少発生したが、図柄に美粧性があると言え、実使用可能。
×:着肉ムラが多く発生し、図柄の見栄えが悪く実使用不可能。
(g)局所的な裏抜け
上記パイリング評価で用いた印刷物について、目視にて局所的な裏抜けの程度を観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎:局所的な裏抜けが発生していない。
○:局所的な裏抜けが若干発生したものの、実使用可能。
×:局所的な裏抜けが発生し、実使用不可能。
(h)印刷不透明度
次の条件で塗工紙に印刷を行って印刷試験体を作製した。
・印刷機:RI‐3型、(株)明製作所製
・インキ:WebRexNouverHIMARKプロセス(藍)、大日精化社製
・インキ量:上段ロールに0.3ml、下段ロールに0.2ml
・試験方法:上段、下段ロールでそれぞれインキを各3分間練り(2分間練った後、ロールを反転させてさらに1分間練る)、回転速度30rpmで2色同時印刷を行った。
前記印刷試験体について、JIS P 8149:2000「紙及び板紙−不透明度試験方法(紙の裏当て)−拡散照明法」に記載の方法に準拠して測定した。
印刷不透明度が77%以上であれば印刷不透明度が高く美粧性に優れ、印刷不透明度が75%以上であれば印刷不透明度が高く美粧性が良く実使用可能であり、印刷不透明度が75%未満であれば印刷不透明度が低く美粧性に劣る。
(i)印刷光沢度およびΔG
前記印刷不透明度にて調製した印刷試験体および調整前の試験体について、JIS P 8142:2005「紙及び板紙−75度鏡面光沢度の測定方法」の方法に準じて光沢度を測定した。印刷前後の光沢度差(印刷光沢度−白紙光沢度)を測定し、ΔGとした。印刷光沢度のΔEが12%以上であれば白紙光沢度と印刷光沢度の差が大きく見栄えに優れ、ΔEが10%以上であれば白紙光沢度と印刷光沢度の差が大きく見栄えが良く、ΔEが10%未満であれば白紙光沢度と印刷光沢度の差が小さく見栄えに劣る。
Figure 2011127247
Figure 2011127247
Figure 2011127247
実施例の塗工紙はいずれも、基紙に填料として、凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合粒子を含有し、塗工層の表面の顔料粒子を、電子顕微鏡で撮影して測定した粒子径において、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の顔料粒子が、全体の3%以上で40%未満であるため、坪量が30g/m以上50g/m未満でありながら、局所的な裏抜けが発生せず、引張強度、白色度、不透明度が高く、パイリング、着肉ムラが少なく、印刷不透明度および印刷光沢度、印刷光沢度差が大きい塗工紙である。
これに対して、比較例の塗工紙は、基紙に填料として、凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合粒子を含有ていないか、塗工層の表面の顔料粒子を、電子顕微鏡で撮影して測定した粒子径において、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の顔料粒子が、全体の3%以上で40%未満でないため、局所的な裏抜けが発生し、引張強度、白色度、不透明度、パイリング、着肉ムラ、印刷不透明度、印刷光沢度、印刷光沢度差のいずれかまたは複数の項目に劣る塗工紙である。
なお、表2〜表4に記載の市販品1は、坪量が50g/m以上の一般に使用されている塗工紙である。
本発明によれば、坪量が30g/m以上50g/m未満、特に基紙坪量が20g/m以上40g/m未満と軽量でありながら、局所的な裏抜けが少なく、印刷不透明度および白色度に優れた塗工紙を提供することができる。

Claims (3)

  1. 基紙および基紙上に顔料と接着剤を主成分とする塗工層を設けた、坪量が30g/m以上50g/m未満の塗工紙において、
    前記基紙に、凝集型炭酸カルシウムおよび/またはシリカ複合粒子を含有し、
    前記塗工層の表面の顔料粒子を、電子顕微鏡で撮影して測定した粒子径において、粒子径1.5μm以上3.0μm未満の顔料粒子が、全体の3%以上40%未満であることを特徴とする、塗工紙。
  2. 前記顔料としてさらに、前記塗工層の表面の顔料粒子を、電子顕微鏡で撮影して測定した粒子径において、粒子径0.9μm以上1.5μm未満の有機顔料を含有し、
    前記粒子径1.5μm以上3.0μm未満の粒子に対する前記有機顔料の割合が1〜4であることを特徴とする、請求項1に記載の塗工紙。
  3. 前記基紙の灰分が8〜15質量%であり、前記塗工層が両面あたり8g/m以上14g/m未満であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の塗工紙。
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