JP2011125744A - 遊技機データ管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ラウンド抽選を行なう遊技機を適切に管理可能とする遊技機データ管理装置を提供する。
【解決手段】 ホールコンピュータ1又は台別情報表示端末3は、大当たりのラウンド数が抽選によって変動するように構成されたパチンコ遊技機4を管理する。パチンコ遊技機4側から出力されるセーフ信号および大当たり中信号に基づいて、大当たり中セーフ数を計上する。その大当たり中セーフ数に基づいて、パチンコ遊技機4の大当たり時に実際に遊技が行なわれたラウンド数を特定する。特定されたラウンド数は、台別情報表示端末3に表示される。
【選択図】 図12

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機のデータを管理するための装置に関する。
たとえば下記特許文献1に記載されているように、パチンコ遊技機およびスロットマシン等の遊技機の稼働データを管理するデータ管理装置はよく知られている。こうした管理装置は、打込玉数、払出玉数および大当たり回数等の稼働データを遊技機側から取得し、これを加工することにより出玉率や差玉数といった、管理者に有意なデータを作成する。
また、上記のデータ管理装置は、パチンコ遊技機の出玉数を大当たり時と通常時とで区別して管理することも可能である。大当たり時の出玉数の統計をとっていけば、大当たり時の出玉数が適正かどうか、換言すれば、大入賞口周りの釘調整が適正かどうかを知ることができる。ただし、このことは、従来のセブン機のように、いったん大当たりしたら最大ラウンドまでほぼ確実に遊技可能なパチンコ遊技機にしか当てはまらない。
そこで、遊技されたラウンド数が大当たり毎に変化する第2種パチンコ遊技機(いわゆるハネ物)について、1ラウンド中のハネ部材の平均開放回数や、1ラウンド中に役物(中央入賞装置)に入賞した平均玉数、さらには平均継続率(平均ラウンド数)を計上するように構成された管理装置が提案されている(特許文献2、特許文献3)。
特開平1−250284号公報 特開平7−59933号公報 特開2001−246118号公報
特許文献2や特許文献3に開示されている技術では、パチンコ遊技機から出力されるラウンド信号によってラウンド数の判定を行なう。しかしながら、ラウンド信号を出力するように構成されたパチンコ遊技機は、現実には稀有である。データ管理装置の方でも、コスト面の問題から、ラウンド信号を見るようなハードウェア構成となっておらず、実際には、ラウンド数等の管理を行なうに至っていなかった。
ところで、いったん大当たりが発生したら確実に最大ラウンドまで遊技可能だったセブン機(第1種遊技機)についても、昨今見直しがなされ、遊技可能な最大ラウンド数が異なる、複数の大当たりを設ける動きがある。今後は、あるときには1ラウンドで大当たりが終了するが、あるときには8ラウンドや15ラウンドまで大当たりが続くといった遊技性を持つセブン機の市場導入が予想される。この煽りを受けて、ラウンド数やラウンド毎の出玉等を管理することが、今後、益々重要性を帯びてくると考えられるが、ハードウェアの改良で対応するには、コスト面のハードルが高い。
上記事情に鑑み、本発明は、遊技機からラウンド信号を受信せずともラウンド数を把握することが可能であり、ラウンド抽選を行なう遊技機を適切に管理可能とする遊技機データ管理装置を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために本発明は、
遊技領域に遊技媒体である玉を打ち込むことで遊技を行い、大当たりとなったときに行なえる単位遊技の回数であるラウンド数がラウンド抽選によって変動するように構成された遊技機を管理する遊技機データ管理装置であって、
遊技機側から出力されるアウト信号、セーフ信号および大当たり中信号に基づいて、大当たり中に打ち込まれた玉数を表わす大当たり中アウト数および大当たり中に払い出された玉数を表わす大当たり中セーフ数を計上する遊技データ取得手段と、
その大当たり中アウト数、大当たり中セーフ数、若しくは大当たり中アウト数と大当たり中セーフ数との差分である大当たり中出玉数が、ラウンド数毎に設定された予想範囲のいずれに属するかにより、遊技機の大当たり時に実際に遊技が行なわれたラウンド数を特定するラウンド数特定手段と、
特定のラウンド数の大当たり中出玉数のみを抽出して合計し、そのラウンド数の大当たり発生回数で除することによりラウンド数別の大当たり中平均出玉数を導出して記録するラウンド数別平均出玉数導出手段と、
このラウンド数別平均出玉数導出手段により導出されたラウンド数別の大当たり中平均出玉数を出力するデータ出力手段と、
を備えたことを主要な特徴とする。
上記本発明によれば、大当たり中のセーフ数からラウンド数を特定するので、遊技機からラウンド信号を受信することを要しない。したがって、本発明を実施し得るように、既存の遊技店の管理装置を改良する場合でも、実質的なハードウェアの改良を伴わずに、遊技が行なわれた大当たりの正確なラウンド数を特定することができる。また、各遊技機の1日の収支等と、ラウンド数の平均値とを比較したりすることにより、意図した調整通りに玉(メダル)が出たのか、あるいは平均ラウンド数が設計値よりも大きいため、予想外に玉が出たのかといった副次的な知見を得ることも可能になる。
また、上記管理装置は、
遊技領域に遊技媒体である玉を打ち込むことで遊技を行い、大当たりとなったときにのみ開放する大入賞口と、大当たり時および非大当たり時の両方で入賞可能な普通入賞口とが設けられ、大当たりとなったときに行なえる単位遊技の回数であるラウンド数がラウンド抽選によって変動するように構成されたパチンコ遊技機を管理する遊技機データ管理装置であって、
パチンコ遊技機側から出力されるアウト信号、セーフ信号および大当たり中信号に基づいて、パチンコ遊技機が通常状態のときに打ち込まれた玉数を表わす通常中アウト数、通常状態のときに払い出された玉数を表わす通常中セーフ数、大当たり中に打ち込まれた玉数を表わす大当たり中アウト数、並びに大当たり中に払い出された玉数を表わす大当たり中セーフ数を計上する遊技データ取得手段と、
通常中セーフ数を通常中アウト数で除することにより、通常状態のときの玉の消費速度の目安を表わすベースを導出するベース導出手段と、
大当たり中アウト数とベースから、パチンコ遊技機の大当たり中に、普通入賞口への入賞に起因する普通セーフ数がどれだけ払いだされたのかを調べ、大当たり中セーフ数から普通セーフ数を控除した純大当たり中セーフ数がラウンド数毎に設定された予想範囲のいずれに属するかにより、パチンコ遊技機の大当たり時に実際に遊技が行なわれたラウンド数を特定するラウンド数特定手段と、
特定されたラウンド数を出力するデータ出力手段と、
を備える場合がある。
上記のような構成によれば、大当たり中の純粋な出玉に基づいてラウンド数を特定するので、普通入賞口に玉が入賞することが原因で、実際に行なわれたラウンド数と、本管理装置が特定するラウンド数とが不一致となる可能性を大幅に低減することができるので、正確なラウンド数を導出することに資する。
より具体的に、ラウンド数特定手段は、1ラウンドの単位遊技で大入賞口に許容される最大入賞個数と、パチンコ遊技機の大入賞口の賞球数とから決定される、パチンコ遊技機の設計上の1ラウンドあたりのセーフ数で、純大当たり中セーフ数を除することにより、ラウンド数を特定するように構成することができる。
遊技機システムの全体概略図。 図1の遊技機システムの構成を示すブロック図。 パチンコ遊技機の構成を示すブロック図。 パチンコ遊技機側から出力される信号の種類を示す概念図。 大当たり履歴を示す帳票の例。 ラウンド数の判定を行なう際に参照する基本データファイルの概念図。 ラウンド抽選を考慮した平均出玉数を示す帳票の例。 複数の台のデータを一覧できるようにした帳票の例。 同じく、複数の台のデータを一覧できるようにした帳票の例。 同じく、複数の台のデータを一覧できるようにした帳票の例。 ラウンド抽選を考慮した出玉率等を示す帳票の例。 発生し得るラウンド数が連続的な場合の大当たり履歴を示す帳票の例。 台別情報表示端末の外観模式図および表示例。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1は、遊技機システム100の全体概略図である。遊技機システム100は、ホールコンピュータ1(遊技機データ管理装置)と、複数台のパチンコ遊技機4と、集中情報表示装置6と、それらを相互に接続する通信網10とを備えている。パチンコ遊技機4とホールコンピュータ1との通信経路上には、中継装置2と台別情報表示端末3とが配置されている。遊技機システム100は、これら中継装置2、台別情報表示端末3を含む。中継装置2は、複数のパチンコ遊技機4に対して1台だけ設け、各パチンコ遊技機4からのデータを一時的または継続的に蓄積するように構成されていてもよい。さらに、中継装置2および台別情報表示端末3の一方を他方に兼用することも可能である。なお、通信の概念にはパチンコ遊技機4からホールコンピュータ1への一方向の通信を含むものとする。
図2に示すのは、図1の遊技機システム100のブロック図である。ホールコンピュータ1は、CPU101、ROM102、RAM103、入出力インターフェイス105(I/O)、HDD104(ハードディスクドライブ)を含み、これらはバスを介して相互通信を行なう。入出力インターフェイス105を介してプリンタ106、モニタ107、マウス/キーボード108(入力手段)などが接続される。HDD104には、アプリケーションプログラム格納領域、遊技データ管理領域が割り振られている。パチンコ遊技機4から中継装置2等を経由して送られてくる遊技データを集計(累計)することで、図5等に示すような帳票を出力するためのデータファイルがRAM103のワークエリアを用いて作成され、HDD104の遊技データ管理領域に保存される。大当たり履歴等の稼働データが記述された帳票は、モニタ107に表示出力されプリンタ106に印字出力される。ホールコンピュータ1のCPU101は、プリンタ106およびモニタ107とともに、データファイルの内容を出力するデータ出力手段を構成する。
中継装置2は、CPU211、ROM212、RAM213および入出力インターフェイス214を含む制御部201を備えている。台別情報表示端末3は、CPU311、ROM312、RAM313および入出力インターフェイス314を含む制御部301、表示基板302および液晶表示部303を含んで構成されている。台別情報表示端末3の液晶表示部303には、大当たり回数、確率変動回数、確率変動中の大当たり回数、前回大当たりからのスタート回数などのデータが表示される。
ホールコンピュータ1、中継装置2、台別情報表示端末3、パチンコ遊技機4および集中情報表示装置6は、通信網10,11,12により通信可能に接続されている。通信網10,11は、たとえばRS422、RS485規格などのシリアル通信を採用することができる。ただし、これに限定されるわけではなく、たとえばBluetooth(登録商標)などの無線通信網を形成してもよい。また、カードユニット61からの信号が通信網12a、アウト玉回収部62からの信号が通信網12bを介して台別情報表示端末3に入力されるようになっている(図3、図4参照)。
パチンコ遊技機4で発生する遊技データは、そのパチンコ遊技機4の稼働履歴を示すデータであり、台別情報表示端末3を介して中継装置2に送られる。遊技機システム100では、その通信方式としてポーリング/セレクティング方式が採用されている。主局であるホールコンピュータ1は、従局である中継装置2に対して、送信要求の有無の質問(ENQ)をする。ホールコンピュータ1は、肯定応答を返した中継装置2に対し、送信許可(ENQ)を与える。そして、データの送信が許可された中継装置2は、ホールコンピュータ1にデータを送信する。このような処理が、遊技店内に設置されたすべての中継装置2に対して順番に、かつ定期的に行われる。これにより、ホールコンピュータ1は、パチンコ遊技機4側から出力される遊技データを、パチンコ遊技機4の1台1台について計上する。なお、パチンコ遊技機4と台別情報表示端末3との通信、台別情報表示端末3と中継装置2との通信に関しては、リアルタイム通信とすることができる。
次に、図3に示すのは、パチンコ遊技機4の構成を示すブロック図である。パチンコ遊技機4は、主制御基板20、賞球制御基板31、表示制御基板32および音声制御基板33を含んで構成される。主制御基板20は、主制御回路21、情報出力回路27およびスイッチ回路28を含んで構成される。主制御回路21は、CPU22、ROM23、RAM24および入出力インターフェイス25等を備えたワンチップマイコンで構成することができる。
遊技者が遊技を開始し、始動入賞口(図示省略)に玉が入賞した場合、その入賞がスタート入賞検知部29に検知され、スイッチ回路28を介してスタート入賞検知信号が主制御回路21に入力される。主制御回路21では、スタート入賞検知信号が入力されることに基づき、大当たりを発生させるか否かを決定するための大当たり抽選処理が実行される。その抽選結果に応じて、CPU22より表示制御基板32および音声制御基板33に対して制御信号が出力され、表示部36(液晶表示部)が変動および停止するとともに、アンプ/スピーカ37より音声が出力される。主制御回路21のCPU22から賞球制御基板31に対して賞球制御信号が入力されると、賞球装置35より所定個数の賞球が排出される。また、賞球基板31および賞球装置35は玉貸機に兼用されている。すなわち、カードユニット61より玉貸し要求信号が賞球基板31に入力されると、賞球装置から所定個数の玉が貸し出される。この貸玉動作にともない、カードユニット61は、台別情報表示端末3に貸し出した玉数に応じた玉貸信号を出力する。なお、この玉貸信号がパチンコ遊技機4から出力される構成としてもよい。また、カードユニット61の代わりに、またはカードユニット61とともに、パチンコ遊技機4と通信しない独立した玉貸機を設けることも可能である。
パチンコ遊技機4は、始動入賞口に玉が入賞すると表示部36の変動表示が開始され、同数字(キャラクタ)の3つ揃いなどで定義される大当たり図柄が確定表示された場合に大当たりが発生する機種である。大当たりが発生することに応じて、大入賞口開閉用ソレノイド38(図3参照)が駆動され、大入賞口が開放する。大当たり中は、大入賞口を一定時間(30秒程度)または一定個数(10個程度)の玉が入賞するまで開放するサイクル遊技(単位遊技)が行なわれる。一回のサイクル遊技中に、大入賞口の内部に設けられたVゾーンを玉が通過すると、サイクル遊技を再度行なえる権利が付与される。
パチンコ遊技機4において、大当たりとなったときに行なえるサイクル遊技の回数(ラウンド数という)の最大値は、大当たりに当選することに応じて実行されるラウンド抽選処理によって変動する。具体的には、1ラウンド、8ラウンドまたは15ラウンドの大当たりが発生可能となっている。したがって、ラウンド抽選処理で決定されるラウンド数に応じて、大当たり時の出玉数の多寡が決まることになる。
図4に示すごとく、パチンコ遊技機4側から、セーフ信号、アウト信号、玉貸信号、スタート信号および大当たり中信号が台別情報表示端末3に出力される。大当たり中信号のアクティブ/非アクティブの切り換わりにより、パチンコ遊技機4で大当たりが発生しているかどうかを、パチンコ遊技機4の外部から識別できる。これらの信号は、情報出力回路27、外部出力端子26および通信網12を介して台別情報表示端末3、さらには中継装置2に伝達されるので、ホールコンピュータ1は、中継装置2に問い合わせることで、パチンコ遊技機4の遊技状態を認識する。
また、アウト信号は、パチンコ遊技機4に所定個数の玉が打ち込まれることに応じて出力される信号である。アウト玉は、たとえばアウト玉回収部62に設けられたセンサによりカウントされる。アウト玉回収部62は、たとえば玉を10個検知すると1パルスのアウト信号を台別情報表示端末3に出力する。台別情報表示端末3がパチンコ遊技機4側からアウト信号を取得すると、中継装置2を介して、ホールコンピュータ1は、そのパチンコ遊技機4でアウト玉が10個発生したことを認識する。本実施形態では、アウト信号がアウト玉回収部62から出力される構成としているが、パチンコ遊技機4から直接出力する構成も可能である。また、セーフ信号は、パチンコ遊技機4から所定個数の玉が払い出されることに応じて出力される信号である。台別情報表示端末3がパチンコ遊技機4側からセーフ信号を取得すると、中継装置2を介して、ホールコンピュータ1は、そのパチンコ遊技機4でセーフ玉が10個発生したことを認識する。なお、セーフ信号は、パチンコ遊技機4の主制御基板20から出力される場合と、パチンコ遊技機4への玉の補給設備から出力されている場合とのいずれも採用できる。なお、以下においては、パチンコ遊技機4に打ち込まれた玉数をアウト数、パチンコ遊技機4から払い出された玉数をセーフ数という。
図5の帳票に示すごとく、ホールコンピュータ1は、パチンコ遊技機4のアウト数およびセーフ数を、大当たり時と通常時とで区別して記録する。その区別は、パチンコ遊技機4側から出力されるアウト信号、セーフ信号および大当たり中信号に基づく。大当たり中信号がアクティブであれば、そのとき発生したアウト玉やセーフ玉は大当たり中のものとして分類でき、大当たり中信号が非アクティブであれば、そのとき発生したアウト玉やセーフ玉は通常中のものとして分類できる。図5等の帳票がモニタ106等に出力されるので、遊技店の管理者は、翌日の釘調整等を行なう目安としてその帳票を利用できる。
また、大当たり中のセーフ数とアウト数から、大当たり中の出玉数、さらには1回の大当たりにかかる平均出玉数を求めることができるが、遊技機システム100においては、先に述べたラウンド抽選処理の影響を受けるため、短期的に見ると大当たり中の平均出玉数が大きくバラつく。ところが、以下に説明する手順で大当たり1回あたりの平均出玉数を導出することにより、少ない大当たり回数でも、釘調整を反映した高精度な平均出玉数を導出することができる。
まず、図5の帳票に記されたデータの説明を行なう。
<通常中アウト数>
大当たり信号が非アクティブである通常の遊技状態におけるアウト数。
<通常中セーフ数>
大当たり信号が非アクティブである通常の遊技状態におけるセーフ数。
<通常中差玉数>
(通常中アウト数)−(通常中セーフ数)
<ベース>
((通常中セーフ数)/(通常中アウト数))*100で定義される非大当たり時のセーフ数の多寡を示す指数。
<スタート回数>
パチンコ遊技機4で実行された大当たり抽選処理の回数。
<大当たり中アウト数>
大当たり信号がアクティブの期間におけるアウト数。
<大当たり中セーフ数>
大当たり信号がアクティブの期間におけるセーフ数。
<大当たり中出玉数>
(大当たり中セーフ数)−(大当たり中アウト数)
<ラウンド数>
大当たり中のサイクル遊技が行なわれた回数。簡単には大入賞口の開放回数。
ホールコンピュータ1は、中継装置2に定期的な問い合わせを行なうので、パチンコ遊技機4に関する遊技データ(玉数データ、スタート回数データ、大当たり発生データ)は、問い合わせ時期に応じた時系列データの形でRAM103やHDD104等の記憶装置に保存される。そのようにして集められた素データから必要なデータを抽出して編集することにより、図5の帳票に記述されている出玉数等の内容を持つ大当たり履歴データファイルを作成する。こうした処理を、遊技店の営業終了後の閉店時処理で全台について一括して行なう場合と、営業中にリアルタイムで行なう場合とがあるが、本実施形態では後者としている。そうすれば、台別情報表示端末3の液晶表示部303に、当日の大当たりの履歴として、以下で説明するラウンド数を付加して表示することが可能である。
図5に示すごとく、パチンコ遊技機4の大当たりの履歴が、大当たりの発生時刻とともに記録される。1回の大当たりに対応して記録されている上下段の各データは、上段が先の大当たりから次の大当たりまでの期間の集計であり、下段が1日の総計を示している。この帳票に記述されるように、ホールコンピュータ1は、通常時に打ち込まれた玉数を表わす通常中アウト数と、同じく通常時に払い出された玉数を表わす通常中セーフ数と、それらの差である通常中差玉数とを計上し記録する。同様にして、大当たり中に打ち込まれた玉数を表わす大当たり中アウト数と、大当たり中に払い出された玉数を表わす大当たり中セーフ数とを履歴データとして計上し記録する。大当たり中アウト数と大当たり中セーフ数との差分を取り、大当たり中の出玉数として記録する(CPU101:大当たり中出玉数導出手段)。
また、通常中セーフ数を通常中アウト数で除することにより、通常時の玉の消費速度を表わすベースを導出して記録する(CPU101:ベース導出手段)。ベースが大きければ、通常時の玉の払出が多いことを意味するので、ベースが小さい場合に比して、同じ玉数でも長い時間遊技を行なえることになり、いわゆる“玉持ちの良い台”ということになる。
また、前述したごとく、パチンコ遊技機4は、大当たり時のラウンド数が変化する遊技機なので、ホールコンピュータ1は、発生履歴が記録された全ての大当たりについて、それらが何ラウンドの大当たりなのかを、大当たり中の出玉数がラウンド数毎に設定された予想出玉範囲のいずれに属するかを判定することにより個別に特定し、記録する(CPU101:ラウンド数特定手段)。本実施形態では、図6に示すごとく、大当たり中出玉数が0〜300個の場合には1ラウンドの大当たりであると判定し、大当たり中出玉数が310〜1300個の場合には8ラウンドの大当たりであると判定し、大当たり中出玉数が1310個以上の場合には15ラウンドの大当たりであると判定する。この判定の結果を、大当たり履歴データファイルのラウンド数の属性を持つフィールドに記録する。また、大当たり中出玉数に代えて、大当たり中アウト数または大当たり中セーフ数から、各大当たりのラウンド数を特定するようにしてもよい。また、パチンコ遊技機4から、ラウンド数を示すラウンド信号が出力される場合には、そのラウンド信号からラウンド数を特定するようにしてもよい。
なお、大当たり履歴データファイルの更新、すなわち大当たりの発生に基づく新規レコードの作成(大当たり中出玉数の導出処理やラウンド数の判定処理等を含む)は、大当たり信号がアクティブから非アクティブに切り替わることを契機にして行なうようにすればよい。そうすれば、先の大当たりが何ラウンドだったのかをモニタ107等に、図5の帳票の形で直ちに表示出力することが可能となる。また、そのようにすれば、台別情報表示端末3に大当たりの履歴とともにラウンド数を表示することが可能となる。
また、図6に示す振り分け率(各ラウンド数の選択確率)は、パチンコ遊技機4のプログラム上の設計値なので、新台入替時等に基本データファイルに予め入力しておき、ラウンド数を特定する処理の実行時に、その基本データファイルが参照されるようにするとよい。あるいは、ラウンド数を特定する処理の実行プログラムに、振り分け率を直接記述しておくことも可能である。また、基準出玉数は、各ラウンドの大当たりの予測出玉数であり、これについても新台入替時等に予め基本データファイルに入力しておくことができるし、プログラムに直接記述しておくこともできる。また、振り分け率や大当たり確率等のパチンコ遊技機4の基本設計データを記録したファイルを、遊技機メーカが管理するインターネットサイト上のサーバコンピュータからダウンロードし、ラウンド数を特定する処理の実行時に、そのダウンロードファイルを参照する構成としてもよい。この場合、ホールコンピュータ1には、インターネット接続に必要なモデムを設けることになる。なお、図6で示す基準出玉数は、以下に説明するように、大当たり時の平均出玉数を推定する処理で使用する場合が出てくるデータである。
上記の手順で、全ての大当たりについてラウンド数を特定する一方、図7に示すような帳票を得るための平均出玉数データファイルを作成する。すなわち、パチンコ遊技機4に関し、先の処理で特定したラウンド数と、大当たり中出玉数とに基づき、1回の大当たりまたは1ラウンドのサイクル遊技で遊技者が獲得すると推定される平均出玉数を導出する。まず、図7の帳票に示すごとく、遊技店の一営業日の範囲内で履歴が記録されている全ての大当たりについて、先に特定したラウンド数別に区分し、各ラウンド数の大当たりが合計何回発生したのかを集計する。たとえば、図5の帳票に示す大当たり履歴では、1ラウンドの大当たりが3回、8ラウンドの大当たりが0回、15ラウンドの大当たりが4回発生している。図5の帳票にかかる大当たり履歴データファイルで、各ラウンド数の大当たりが何回発生しているかを検索するとともに、図7の帳票にかかる平均出玉数データファイルの回数フィールドに結果を記録する。なお、一営業日の代わりに、たとえば夕方5時以降といった特定の時間帯で、同様の処理を行なうようにしてもよい。さらには、最後に釘調整を行なった日付を記録しておき、その日から当日までの複数の営業日にまたがって同様の処理を行ない、データを導出するようにしてもよい。
次に、現実のデータから、ラウンド数別の大当たり中平均出玉数(実データ)を導出して記録する(CPU101:ラウンド数別平均出玉数導出手段)。具体的には、図5に示すデータから、特定のラウンド数の大当たり中出玉数のみを抽出して合計し、そのラウンド数の大当たり発生回数で除する。この処理を、全てのラウンド数について順番に行なう。
ところで、図5からも分かるように、大当たりの発生回数が少ないとき等には、大当たり発生回数がゼロのラウンド数が出てくる。この場合、実データから大当たり中の平均出玉数を導出することが無理であるため、大当たりが発生していないそのラウンド数にかかるラウンド数別平均出玉数として、予め定められた基準値を代用する。その基準値には、図6のごとき基本データファイルに記述された基準出玉数を用いることができる。基本データファイルで特定ラウンドの大当たりにかかる基準出玉数を参照し、これを実データの大当たり中の平均出玉数として一時的に代用する。大当たりが発生する度に、図7の帳票(平均出玉数データファイル)の更新処理を行なうので、その代用は一時的なものとなる。なお、基準出玉数は、本実施形態のごとく固定としてもよいが、過去の一定期間(たとえば1週間)の実データから求まるラウンド数別の平均出玉数を基準出玉数として用いるようにしてもよい。また、基準出玉数として、同一機種の平均値、過去の同一機種の平均値を用いるようにしてもよい。
上記のように、実データからラウンド別平均出玉数が導出できるが、これらを合計して平均ラウンド数で除したとしても、台の釘調整を反映した大当たり1回あたりの出玉数になりにくい。ラウンド振り分けの影響を強く受けるためである。そこで、実データからラウンド数別の平均出玉数を導出したのち、それらに各ラウンド数の振り分け率を乗ずることにより、補正されたラウンド数別の平均出玉数(補正平均出玉数)を求め、それら補正平均出玉数の合計を、大当たり1回で遊技者が獲得すると推定される平均出玉数(補正出玉数)とする。このようにすれば、ラウンド抽選が大当たり中の出玉数に及ぼす影響を修正することができ、パチンコ遊技機4の釘調整を反映した理論上の大当たり中平均出玉数を知ることができる。
また、こうした演算操作は、ラウンド数別の大当たり中平均出玉数を、ラウンド振り分け率で規格化していると見ることができる。なお、図7に示すごとく、補正平均出玉数とともに、参照平均出玉数を表示するようにしてもよい。参照平均出玉数は、一定期間(たとえば1週間)におけるラウンド別平均出玉数に振り分け率を乗じた値とすることができる。
また、現実のデータから平均出玉数を推定する手順としては、次のような手順も好適に採用することができる。まず、履歴が記録された全大当たりについて、ラウンド数を特定する。一方で、大当たり中アウト数と大当たり中セーフから大当たり中の出玉数を導出し、その合計を求める。大当たり中の出玉数の合計を、発生した大当たりのラウンド数の合計で除すると、1ラウンドのサイクル遊技で遊技者が獲得すると推定される平均出玉数を導出できる。1ラウンドあたりの平均出玉数に、ラウンド抽選のプログラムから見積もられる平均ラウンド数(本実施形態であれば8ラウンド)を乗じることにより、1回の大当たりにかかる平均出玉数を導出できる。この手順によれば、特定のラウンド数にかかる大当たりが発生していない場合でも、実際に得られる遊技データと設計上の平均ラウンド数から、台に固有の釘調整を強く反映した1ラウンドあたりの平均出玉数、ひいては大当たり1回にかかる平均出玉数を導出できる利点がある。
ところで、大当たり1回にかかる平均出玉数(補正出玉数)は、後述する割数などを参照する場合には、平均ラウンド数での出玉数としなければならない。しかしながら、大入賞口まわりの釘調整のためには、ラウンド抽選を行なわない(たとえば15ラウンドに固定)パチンコ遊技機などと同じラウンド数であった場合の出玉数を算出するようにしてもよい。このようにすれば、ラウンド抽選を行なう機種か否かに関わらず、同じ尺度で大入賞口周りの釘調整が可能となり、データ把握が容易となる。
次に、図8、図9および図10に示すのは、複数の台のデータを一覧できるようにした帳票の例である。大当たり中平均出玉数のうち、補正データとして示しているものは、図7で導出した値である。売上データは、図4の玉貸信号に基づいて計上される売上玉数から導出できる(CPU101:売上データ導出手段)。また、割数は、売上玉数に対する景品玉数の割合を示す値であり、その大小によれば、遊技客に還元した出玉が適正かどうかを知ることができるから、釘調整を行なう上で有意なデータである。なお、景品玉数とは、遊技者が獲得して景品と交換したであろう玉数のことである。具体的には、売上玉数から差玉数を減じたのが、景品玉数である。
これまで説明してきたように、パチンコ遊技機4は、ラウンド抽選を行なう遊技機であるため、割数にもその影響が及び、台の釘調整が反映され難い。正確な割数が不明の場合、翌日の釘調整を行なうのにとても不便である。そこで、本発明にかかるホールコンピュータ1では、図8に示すごとく、現実のデータから得られる割数に補正をかけることで、ラウンド抽選で大当たり時のラウンド数が理論上の平均値からバラついた場合でも、釘調整を反映しやすいRD割数という概念を導入している。
また、割数と同様に、総セーフ数を総アウト数で除することで求まる「出玉率」という指数が、遊技店における営業活動上で重要であることは周知である。ホールコンピュータ1においても、そうした出玉率を求めて出力できる構成となっている。出玉率は、本質的に大当たり抽選の影響を受けてバラつくので、もともと釘調整を反映しにくい。しかも、本実施形態で述べるパチンコ遊技機4のごとく、ラウンド抽選を行なう遊技機が対象の場合、そのラウンド抽選の寄与分が重畳されることになって、台毎の出玉率のバラつきが益々大きくなる。そこで、ホールコンピュータ1では、図11に示すごとく、現実のデータから得られる割数に補正をかけることで、ラウンド抽選で大当たり時のラウンド数が理論上の平均値からバラついた場合でも、釘調整を反映しやすいRD出玉率という概念を導入している。
以下、RD出玉率とRD割数について説明を行なう前に、図8〜図11の帳票に記された一部データの説明を行なう。
<平均スタート回数>
アウト玉1000個に対するスタート回数
<客滞率>
下式で定義される、売上に対する通常中の差玉の割合。
100*(通常中差玉数)/(売上玉数)
<RDアウト>
下式で定義される、大当たり1回につき発生すると推定されるアウト数
100*((大当たり確率)/(平均スタート回数))+(大当たり中平均アウト数)
<RDセーフ>
下式で定義される、大当たり1回につき発生すると推定されるセーフ数
100*((大当たり確率)/(平均スタート回数))*((ベース)/100)+(大当たり中平均セーフ数)
<RD出玉率>
100*(RDセーフ)/(RDアウト)
<RD売上玉>
{(100−(ベース))/100}*{100*(大当たり確率)/(平均スタート回数)}*{(総アウト数)/(RDアウト数)}/{(客滞率/100)}
<RD割数>
10*{(RD売上玉)−((総アウト数)*(1−(RD出玉率)))}/(RD売上玉)
まず、総アウト数と、総スタート回数とから、一定数量のアウト玉(本実施形態では1000個)に対して大当たり抽選処理が実行された回数を平均スタート回数として導出する(CPU101:平均スタート回数導出手段)。総アウト数は、大当たり中かどうかを問わない全てのアウト数をいう。これは、総セーフ数についても同様である。総スタート回数は、営業開始時からの合計スタート回数である。
次に、パチンコ遊技機4のプログラム上の大当たり確率と、平均スタート回数とから、大当たりを1回発生させるまでに通常状態で平均的に発生すると推定されるアウト数(通常時平均アウト数)を導出する(CPU101:通常時平均アウト数導出手段)。そして、図5で示した大当たり中アウト数およびラウンド数、並びに図6の基本データファイルに記述されたラウンド振り分け率を参照し、1回の大当たり中で平均的に発生すると推定されるアウト数(大当たり中平均アウト数)を導出し、図10の帳票にかかる遊技データファイルに記録する(CPU101:大当たり中平均アウト数導出手段)。
具体的には、図10の帳票に示すごとく、1ラウンドと判定された大当たりにおける累計アウト数である1ラウンドアウト数と、8ラウンドと判定された大当たりにおける累計アウト数である8ラウンドアウト数と、15ラウンドと判定された大当たりにおける累計アウト数である15ラウンドアウト数とを導出し、記録する。そして、ラウンド数別の平均アウト数を求め、それらにラウンド数毎の振分率を乗じた値の総和を、大当たり中の平均アウト数(補正データ)とする。さらに、通常時平均アウト数と大当たり中平均アウト数との和から、大当たり1回を基準としたトータルの平均アウト数、すなわちラウンド振り分け率で規格化されたRDアウト数を導出することができる(CPU101:平均アウト数導出手段)。
また、次のような方法で大当たり中平均アウト数を導出してもよい。すなわち、大当たり中の総アウト数を、総ラウンド数で除することにより、1ラウンドあたりの平均アウト数を導出する。この平均アウト数に、パチンコ遊技機4の設計上の平均ラウンド数を乗じることで、大当たり中平均アウト数が求まる。なお、帳票の出力例に示す数値は、四捨五入等の処理を行なっていることを断っておく。
次に、パチンコ遊技機4の設計上の大当たり確率と、ベースと、平均スタート回数とから、大当たりを1回発生させるまでに通常状態で平均的に発生すると推定されるセーフ数(通常時平均セーフ数)を導出する(CPU101:通常時平均セーフ数導出手段)。そして、図5で示した大当たり中のセーフ数およびラウンド数、並びに図6の基本データファイルに記述されたラウンド振り分け率を参照し、1回の大当たり中で平均的に発生すると推定されるセーフ数(大当たり中平均セーフ数)を導出し、図10の帳票にかかる遊技データファイルに記録する(CPU101:大当たり中平均セーフ数導出手段)。
具体的には、図10の帳票に示すごとく、1ラウンドと判定された大当たりにおける累計セーフ数である1ラウンドセーフ数と、8ラウンドと判定された大当たりにおける累計セーフ数である8ラウンドセーフ数と、15ラウンドと判定された大当たりにおける累計セーフ数である15ラウンドセーフ数とを導出し、記録する。そして、ラウンド数別の平均セーフ数を求め、それらにラウンド数毎の振分率を乗じた値の総和を、大当たり中の平均セーフ数(補正データ)とする。さらに、通常時平均セーフ数と大当たり中平均セーフ数との和から、大当たり1回を基準としたトータルの平均セーフ数、すなわちラウンド振り分け率で規格化されたRDセーフ数を導出することができる(CPU101:平均セーフ数導出手段)。
また、次のような方法で大当たり中平均セーフ数を導出してもよい。すなわち、大当たり中の総セーフ数を、総ラウンド数で除することにより、1ラウンドあたりの平均セーフ数を導出する。この平均セーフ数に、パチンコ遊技機4の設計上の平均ラウンド数を乗じることで、大当たり中平均セーフ数が求まる。
最後に、上記のようにして導出したRDアウト数とRDセーフ数との比率から、パチンコ遊技機4の理論上の出玉率、すなわちラウンド振り分け率で規格化されたRD出玉率が得られる(CPU101:出玉率導出手段)。RDアウト数、RDセーフ数およびRD出玉率の導出結果は、図11の帳票にかかるデータファイルに記録される。大当たり1回を基準としたアウト数とセーフ数を求め、全体の理論上の出玉率としたことの根拠は、以下の通りである。理論上の全体のアウト数とセーフ数は、大当たり1回を基準としたアウト数(セーフ数)に理論上大当たりすると推定される大当たり回数を乗じた数値となる。出玉率は全体のアウト数とセーフ数との比率なので、双方を理論上の大当たり回数で除することにより、大当たり1回を基準としたアウト数とセーフ数との比率になる。
次に、RD割数について説明する。RD割数という概念を導入する前提として、RD売上玉という概念の導入を要する。図4等で説明したごとく、ホールコンピュータ1は、パチンコ遊技機4の1台1台に併設された玉貸出装置61から出力される玉貸信号に基づき、遊技者に対して貸し出された玉数を表わす売上玉数(貸玉数)を計上して記録する。売上玉数に玉1個の貸出金額を乗ずることで、図8等に示す売上金額が求まる。そして、上記の売上玉数と、前述したRD売上玉を導出する演算式に基づき、RD売上玉を導出する。さらに、前述したRD割数を導出する演算式に基づき、RD割数を導出する(CPU101:割数導出手段)。
このように、RD割数やRD出玉率は、実際に得られたデータを、ラウンド抽選によるバラつきが減殺される方向に修正した結果であるから、現実のデータよりもパチンコ遊技機4の釘調整を強く反映したものとなる。したがって、遊技店の管理者は、現実のデータから得られる割数や出玉率と、新たに導入された概念であるRD割数やRD出玉率とを比較することにより、釘調整通りに玉が出たのかどうかを知ることが可能となるとともに、それらのデータを参照しつつ翌日の釘調整を適正に行なえるようになる。
以上の例においては、パチンコ遊技機4の取り得るラウンド数が、1ラウンド、8ラウンド、15ラウンドというように離散的だったので、大当たり中の出玉数を基準値と比較する簡単な処理でラウンド数を特定することができた。しかしながら、図12の帳票の例に示すごとく、1ラウンドから15ラウンドまでの15通りなど、取り得るラウンド数が多数あって離散的でない場合、前述の手順では正確なラウンド数を特定できない可能性が大きくなる。なぜなら、パチンコ遊技機4の出玉は、大当たり中に開放する大入賞口だけでなく、始動入賞口等の他の普通入賞口に起因するものがあるからである。さらに、ほぼ確実に上限個数の玉が大入賞口に入賞するといっても、適度に入賞しにくい釘調整であれば、上限数の入賞までに相当の打玉数を要するので、その分、1ラウンドあたりの出玉が減るし、逆に極めて入賞しやすい釘調整であれば、上限数の入賞までに要する打玉数も少なくて済み、その分、1ラウンドあたりの出玉が増す。そうだとすれば、単純に基準値と比較しただけでは、常に正確なラウンド数を導出することは困難であろう。そこで、以下においては、ラウンド数を特定するためのより好適な処理について説明する。
結論からいえば、大当たり中の純粋なセーフ数(純大当たり中セーフ数)を求め、それに基づいてラウンド数を特定するというのが、以下の処理である。純大当たり中セーフ数とは、大当たり中セーフ数から大入賞口以外の普通入賞口の寄与分を控除したセーフ数のことである。
図12の帳票は、先に説明した図5の帳票に対応するものであるが、それと同様に、通常中アウト数、通常中セーフ数、ベース、大当たり中出玉数および大当たり中アウト数が記録されている。図12の帳票には、大当たり中セーフ数が記述されていないが、大当たり中出玉数は、大当たりセーフ数から大当たり中アウト数を減じた値であるから、実質的には大当たり中セーフ数が記述されているに等しい。また、ラウンド数のフィールドに示すごとく、様々なラウンド数の大当たりが発生していることが分かる。
さて、大当たり中セーフ数から、大当たりとなったときにのみ開放する大入賞口の寄与分(純大当たり中セーフ数)と、大当たり時および非大当たり時の両方で入賞可能な普通入賞口の寄与分とを分離するには、通常時の玉の消費速度を表わすベースを用いる。先に述べたように、ベースは、((通常中セーフ数)/(通常中アウト数))*100で定義されるように、通常時のセーフ数とアウト数との比率を表わす指数である。したがって、大入賞口が大当たり時にのみ開放するという前提のもとで、大当たり中セーフ数における普通入賞口の寄与分を、大当たり中アウト数とベースから逆算する。つまり、大当たり中アウト数にベースを乗じれば、パチンコ遊技機4の大当たり中に、普通入賞口への入賞に起因する普通セーフ数がどれだけ払いだされたのかを推定する。
そして、現実の大当たり中セーフ数から普通セーフ数を控除すれば、目的とする純大当たり中セーフ数を導出することができる。さらに、図6で示した基本データファイルに予め入力しておくパチンコ遊技機4の基本データは、大当たり中の1ラウンドで大入賞口に入賞が許容される最大入賞個数と、その大入賞口の賞球数とから決定される設計上の1ラウンドあたりのセーフ数(1ラウンド理論セーフ数という)を例示できる。そして、ラウンド数を特定する処理を行なう際には、そうした基本データファイルで1ラウンド理論セーフ数を参照し、先に導出した純大当たり中セーフ数を、その1ラウンド理論セーフ数で除することにより、ラウンド数を特定できる。もちろん、1ラウンド理論セーフ数自体を、ラウンド数を特定するためのプログラムコードに書き込んでおくことも可能である。また、前述したごとく、理論セーフ数等のパチンコ遊技機4の基本設計データを記録したファイルを、遊技機メーカが管理するインターネットサイト上のサーバコンピュータからダウンロードし、ラウンド数を特定する処理の実行時に、そのダウンロードファイルを参照する構成としてもよい。
また、次のような方法も採用し得る。すなわち、純大当たり中セーフ数を、ラウンド数別に予め設定された範囲の基準セーフ数と比較することにより、ラウンド数を特定するようにしてもよい。この場合、ラウンド数が小数点以下を伴うことがなくなるので好適である。
特定されたラウンド数は、図5の帳票に対応した大当たり履歴データファイルに記録される。この記録を用い、図13に示す台別情報表示端末3に、過去に発生した複数の大当たりについて、それらのラウンド数を表示させることができる。図13(a)に示すごとく、台別情報表示端末3は、操作部304a,304b、液晶表示部303およびランプ部305を備える。操作部304a,304bは、係員呼出ボタン、データ表示切替ボタン等を含む。液晶表示部303には、図13(b)の表示例に示すごとく、現在のスタート回数、本日の平均ラウンド数、本日の大当たり回数、本日のラウンド合計、前日と前々日の大当たり回数とラウンド合計、過去最高の大当たり回数とラウンド合計、確変が継続している期間の催告獲得玉数などのデータが表示されている。平均ラウンド数は、実際のデータを平均したラウンド数である。また、グラフで示すのは、過去の大当たり間スタート回数である。その大当たり間スタート回数に対応する形で、発生した大当たりのラウンド数が表示されている。こうした詳細なデータを表示することにより、遊技者に台選びの目安を示せるので、遊技店のサービスの一つとして極めて有意である。
また、台別情報表示端末3と同様のデータを、集中情報表示装置6で表示するようにしてもよい。集中情報表示装置6は、遊技店内の全台または複数台のデータを表示することが可能である。
なお、上記のラウンド数を特定する手順は、大当たり時に、普通入賞口に入賞しなかった玉が大入賞口に入賞するということが前提となっている。しかしながら、大入賞口が遊技盤面の比較的上部付近に設けられ、その大入賞口に入賞できなかった玉が普通入賞口に入賞する構成となる場合が考えられる。そうした場面では、次のような手順を好適に採用できる。まず、大当たり中アウト数から、理論上の大入賞口への入賞個数を差し引いた補正大当たり中アウト数に、ベースを乗じて普通セーフ数を導出する。そして、この普通セーフ数と、大当たり中セーフ数とから、純大当たり中セーフ数を導出する。
以上に説明した実施形態では、ラウンド数を特定する処理等をホールコンピュータ1に専属して行なわせるようにしたが、ホールコンピュータ1が行なうそうした処理の一部または全部を、台別情報表示端末3に行なわせ、ホールコンピュータ1は結果のみを取得するような構成とすることも可能である。
また、ラウンド抽選の例として、電気的な処理による抽選(くじ)を示したが、次のような別例も考え得る。たとえば、内部に玉の入賞孔を3つ(複数)を備えた振分装置(いわゆるクルーン)を遊技盤上に設け、大当たりの発生とともに、その振分装置に玉を1個だけ入賞させるようにする。そして、その振分装置内部での物理的な振分動作により、大当たりのラウンド数が変化するようにする。振分装置内の入賞口と、ラウンド数とが1対1で対応させる。
また、スロットマシン等の他の遊技機に本発明を適用してもよい。また、本実施形態は、いわゆるセブン機の管理を例に記載されているが、いわゆるハネ物(第2種パチンコ遊技機)の管理に、本発明の管理装置を適用してよいことはもちろんである。また、一の大当たり終了後に確率変動状態や時間短縮状態が発生するパチンコ遊技機のための管理装置に、本発明を適用してもよい。確率変動状態とは、通常状態とは異なる大当たり確率に変化した状態をいう。時間短縮状態とは、単位時間あたりに実行される大当たり抽選処理の回数が、通常状態よりも高くなるように制御がされる状態をいう。こうした特別状態を考慮する場合には、補正された平均出玉率等の大当たり1回にかかるデータは、大当たりとなるまでのデータと、大当たり中のデータと、確変等の特別状態に伴うデータとを含むことになる。
1 ホールコンピュータ(遊技機データ管理装置)
3 台別情報表示端末
4 パチンコ遊技機
101 CPU(遊技データ取得手段、大当たり中出玉数導出手段、ラウンド数特定手段、平均出玉数導出手段、データ出力手段、ラウンド数別平均出玉数導出手段、平均スタート回数導出手段、通常時平均アウト数導出手段、大当たり中平均アウト数導出手段、平均アウト数導出手段、通常時平均セーフ数導出手段、大当たり中平均セーフ数導出手段、平均セーフ数導出手段、出玉率導出手段、売上データ導出手段、割数導出手段)
103 RAM(主記憶装置)
104 HDD(補助記憶装置)
106 モニタ
107 プリンタ

Claims (1)

  1. 遊技領域に遊技媒体である玉を打ち込むことで遊技を行い、大当たりとなったときに行なえる単位遊技の回数であるラウンド数がラウンド抽選によって変動するように構成された遊技機を管理する遊技機データ管理装置であって、
    前記遊技機側から出力されるアウト信号、セーフ信号および大当たり中信号に基づいて、大当たり中に打ち込まれた玉数を表わす大当たり中アウト数および大当たり中に払い出された玉数を表わす大当たり中セーフ数を計上する遊技データ取得手段と、
    前記大当たり中アウト数、前記大当たり中セーフ数、若しくは前記大当たり中アウト数と前記大当たり中セーフ数との差分である大当たり中出玉数が、ラウンド数毎に設定された予想範囲のいずれに属するかにより、前記遊技機の大当たり時に実際に遊技が行なわれたラウンド数を特定するラウンド数特定手段と、
    特定のラウンド数の大当たり中出玉数のみを抽出して合計し、そのラウンド数の大当たり発生回数で除することによりラウンド数別の大当たり中平均出玉数を導出して記録するラウンド数別平均出玉数導出手段と、
    このラウンド数別平均出玉数導出手段により導出されたラウンド数別の大当たり中平均出玉数を出力するデータ出力手段と、
    を備えたことを特徴とする遊技機データ管理装置。
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