JP2011124585A - セラミックス配線基板、その製造方法及び半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】熱衝撃(ヒートショック)や冷熱サイクル等によって生じる損傷に対して十分な耐久性があり、信頼性が高く、しかも電子部品と金属回路板との接続信頼性も高いセラミックス配線基板及び半導体モジュールを提供する。
【解決手段】開示されるセラミックス配線基板1は、セラミックス基板11と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなりセラミックス基板11の一面に接合された金属回路板12と、銅又は銅合金からなりセラミックス基板11の他面に接合された金属放熱板13とから構成されている。金属回路板12の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径は、金属放熱板13の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径と等しいか又はそれより小さい。
【選択図】図1

Description

本発明は、セラミックス基板と、このセラミックス基板の両面にそれぞれ接合された金属回路板及び金属放熱板とから構成されたセラミックス配線基板、その製造方法及びこのセラミックス配線基板を用いた半導体モジュールに関する。
近年、例えば、電動車両用インバータとして高電圧、大電流動作が可能なパワー半導体モジュール(IGBT、MOSFET等)が用いられている。パワー半導体モジュールに使用される配線基板としては、窒化アルミニウム(AlN)や窒化珪素(Si)からなる絶縁性のセラミックス基板の一方の面(上面)に回路パターンが形成される金属板(以下、「金属回路板」と称する。)を接合するとともに、他方の面(下面)に放熱用の金属板(以下、「金属放熱板」と称する。)を接合したセラミックス配線基板が広く用いられている。この金属回路板及び金属放熱板としては、銅(Cu)板又はアルミニウム(Al)板等が使用されている。なお、金属回路板及び金属放熱板を総称する場合には、適宜「金属板」と呼ぶことにする。
セラミックス基板と金属板との接合は、例えば、銅直接接合(DBC:Direct Bonding Copper)法や活性金属ろう付け法等が用いられている。ここで、DBC法とは、セラミックス基板と銅板とを不活性ガス又は窒素雰囲気中で共晶温度以上の温度に加熱し、生成したCu−O共晶化合物液相を接合剤として銅板をセラミックス基板の一面又は両面に酸化膜相を介して直接接合するものである。一方、活性金属ろう付け法とは、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)又はハフニウム(Hf)等の活性金属と低融点合金を作る銀(Ag)、銅等の金属を混合又は合金としたろう材を用いて銅板やAl板をセラミックス基板の一面又は両面にろう材相を介して不活性ガス又は真空雰囲気中で加熱圧着接合するものである。そして、金属回路板については、エッチング処理して回路パターンを形成した後、回路パターン上にニッケル(Ni)−リン(P)等のメッキを施し、セラミックス配線基板が作製される。さらに、金属回路板の上面に半導体素子等が搭載されて半導体モジュールが作製される。
ところで、金属板をセラミックス基板に接合したセラミックス配線基板を用いたパワー半導体モジュールにおいては、大電流を流せるように金属板の厚さを0.3〜0.5mmと比較的厚くしている場合が多い。特に、金属板に熱伝導率の高い銅板を用いた場合、熱膨張率が大きく異なるセラミックス基板と銅板を接合すると、接合後の冷却過程で熱応力が発生する。この応力は、セラミックス基板と銅板との接合部付近で圧縮と引張りの残留応力として存在する。この残留応力は、セラミックス基板にクラックを生じさせたり、絶縁耐圧不良を起こしたり、あるいは金属板の剥離の発生原因となり、熱衝撃(ヒートショック)や冷熱サイクル等によって生じる損傷に対して十分な耐久性があるとはいえないため、信頼性に問題があった。
そこで、上記問題を解決するために、従来から、以下に示すような種々の技術が提案されている。まず、従来のセラミックス配線基板には、セラミックス基板と、セラミックス基板の一面又は両面に接合された銅板とから構成されるものであって、上記銅板それぞれの銅の平均結晶粒子径が400μm以上で平均サブ粒界密度が20mm/mm以下であるものがある(例えば、特許文献1参照。)。以下、この技術を第1の従来例と呼ぶ。
また、従来のセラミックス配線基板には、セラミックス基板と、銅板とが、Ag成分と活性金属成分を含むろう材で接合されてなるものであって、銅板の断面における銅の平均結晶粒子径が300μm以上であるものもある(例えば、特許文献2参照。)。以下、この技術を第2の従来例と呼ぶ。
ところが、第1及び第2の従来例のように、銅からなる金属回路板の銅の平均結晶粒子径が300μm以上である場合、金属回路板の上面と下面との間の金属結晶粒界パスが短いことから、金属回路板をろう材を介してセラミック基板上へろう付けする際、ろう材の一部が金属回路板の金属結晶粒界を拡散して金属回路板の表面に流出してしまう。その結果、金属回路板の表面に半導体素子等の電子部品を半田等の接着材やボンディングワイヤを介して強固に接続させることを可能とするためにニッケル等の金属からなるメッキ層を被着させた場合、メッキ層が上記流出したろう材によって均一に被着しないという問題があった。
そのため、上記第1及び第2の従来例では、金属回路板に半導体素子等の電子部品を半田等の接着材を介して接続する際、接着材が金属回路板に広がらずに接着材と金属回路板との接合面積が狭いものとなり、接続の信頼性が悪くなると同時に半田等の接着材中に多数の空隙が形成され、この空隙によって半導体素子等の電子部品が作動時に発生する熱を金属回路板に効率よく伝達放散させることができなくなり、半導体素子等の電子部品自体の温度をその特性に熱劣化等が生じる高温としてしまう。
また、上記第1及び第2の従来例では、電子部品等の電極と金属回路板とを金属細線を介して接続する際、金属回路板はその表面に流出したろう材により表面平坦性が損なわれていることから確実な接続ができず、これによって半導体素子等の電子部品と金属回路板との電気的接続の信頼性が悪くなるという問題も有する。
そこで、上記問題を解決するために、最近では、セラミックス基板と、セラミックス基板の上面に被着された金属層と、この金属層にろう付けされた金属回路板とから構成され、金属回路板の平均結晶粒子径が200μm以下であるセラミックス配線基板が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。以下、この技術を第3の従来例と呼ぶ。
特開平8−139420号公報(請求項1,[0008],[0012]〜[0021]、表1) 特開平11−121889号公報(請求項1,[0009]〜[0017]、表1) 特開2000−340912号公報(請求項1,[0005],[0007]〜[0009],[0019]〜[0021]、図1)
上記したように、第3の従来例によれば、ろう材の金属回路板の表面への流出、これに起因する電子部品と金属回路板との接続信頼性低下という問題を解決することはできる。しかし、上記した第1及び第2の従来例が解決した、熱衝撃等により生じる損傷に対する耐久性低下という課題を解決することはできない。
さらに、第3の従来例では、金属層及びその形成工程が必要であるため、その分コストアップにつながってしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、上述のような課題を解決することができるセラミックス配線基板、その製造方法及び半導体モジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係るセラミックス配線基板は、セラミックス基板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり前記セラミックス基板の一面に接合された金属回路板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり前記セラミックス基板の他面に接合された金属放熱板とから構成されたセラミックス配線基板において、前記金属回路板の前記銅又は前記銅合金の平均再結晶粒子径は、前記金属放熱板の前記銅又は前記銅合金の平均再結晶粒子径と等しいか又はそれより小さく、前記金属回路板の前記セラミックス基板との接合界面近傍における前記銅又は前記銅合金の平均再結晶粒子径は、前記金属回路板の前記銅又は前記銅合金の平均再結晶粒子径より小さく、その比が0.12〜0.5であり、さらに前記金属回路板および金属放熱板の平均再結晶粒子径はいずれも100〜400μmであることを特徴としている。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のセラミックス配線基板に係り、前記銅合金は、前記銅と、少なくともニッケル、亜鉛、ジルコニウム又はスズの何れかを含むことを特徴としている。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のセラミックス配線基板に係り、前記セラミックス基板は、窒化珪素からなることを特徴としている。
また、請求項4記載の発明に係る半導体モジュールは、請求項1乃至3の何れかに記載のセラミックス配線基板と、前記セラミックス配線基板に搭載された半導体素子とからなることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項4に記載の半導体モジュールに係り、前記セラミックス配線基板の前記金属放熱板に、前記銅又は前記銅合金からなる放熱ベース板を結合したことを特徴としている。
また、本発明は上記したセラミックス配線基板を得るための望ましい製造方法にも係る。即ち、請求項6記載の発明に係るセラミックス配線基板の製造方法は、セラミックス基板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり前記セラミックス基板の一面に接合された金属回路板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり前記セラミックス基板の他面に接合された金属放熱板とから構成されたセラミックス配線基板の製造方法において、接合前の初期結晶粒子径の平均値がいずれも11〜15μmの金属回路板および金属放熱板を各々セラミックス基板の一面および他面に配置し、500〜1000℃の温度で加熱して金属回路板および金属放熱板をセラミックス基板に接合する、ことを特徴としている。
また、請求項7記載の発明に係るセラミックス配線基板の製造方法は、請求項6に記載のセラミックス配線基板の製造方法に係り、前記銅合金は、前記銅と、少なくともニッケル、亜鉛、ジルコニウム又はスズの何れかを含むことを特徴としている。
また、請求項8記載の発明は、請求項6に記載のセラミックス配線基板の製造方法に係り、前記セラミックス基板は、窒化珪素からなることを特徴としている。
本発明によれば、熱衝撃(ヒートショック)や冷熱サイクル等によって生じる損傷に対して十分な耐久性があり、信頼性が高く、しかも、電子部品と金属回路板との接続信頼性も高いセラミックス配線基板及び半導体モジュールを提供することができる。また、そのようなセラミック配線基板の製造方法を提供することができる。
本発明の実施例に係るセラミックス配線基板1を適用した電力装置2の構成の一例を示す断面図である。 厚さ方向の熱伝導率が90W/m・Kである窒化珪素基板を用いた場合の半導体モジュールの初期熱抵抗値の金属板の厚さに対する依存性の一例を示す図である。 加工度0%のO材、加工度10%の1/2H材、加工度20%のH材、銅(Cu)−ジルコニウム(Zr)(0.15%)系合金及び銅(Cu)−スズ(Sn)(0.1%)系合金)における熱処理接合温度と再結晶粒子径の関係の一例を示す図である。 加工度10%の1/2H材からなる金属回路板の表面において再結晶化した銅の再結晶粒子の光学顕微鏡観察写真の一例を示す図である。 加工度0%のO材からなる金属放熱板の表面において再結晶化した銅の再結晶粒子の光学顕微鏡観察写真の一例を示す図である。 セラミックス基板と銅板との接合界面のSEM写真の一例を示す図である。
本発明の実施の形態に係るセラミックス配線基板は、セラミックス基板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり、上記セラミックス基板の両面にそれぞれ接合された金属回路板及び金属放熱板とから構成されているものである。この場合、上記金属回路板の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径は、上記金属放熱板の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径と等しいか又はそれより小さく、金属回路板の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径と、金属放熱板の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径の比が0.1〜1.0であることが望ましい。
以下、さらに詳しく本発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の実施の形態で用いられるセラミックス基板の材質としては、窒化珪素(Si)基板が望ましい。この窒化珪素基板の詳細については、後述する。
次に、金属回路板及び金属放熱板は、いずれも銅又は銅を主成分とする銅合金からなるが、本発明の実施の形態では、上記金属回路板の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径と、上記金属放熱板の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径との比が制御されていることに特徴がある。この銅又は銅合金の平均再結晶粒子径の比は、金属回路板及び金属放熱板のそれぞれについて所望の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径を得ることにより制御される。金属回路板及び金属放熱板のそれぞれについて所望の銅又は銅合金の平均再結晶粒子径を得るためには、金属回路板又は金属放熱板としてセラミックス基板に接合する前の圧延された銅板又は銅合金板の銅又は銅合金の初期結晶粒子径と、金属回路板又は金属放熱板としてセラミックス基板に接合する際の接合温度と、加熱条件(温度の制御方法)とを適宜設定すれば良い。この制御手法の詳細については、後述する。
セラミックス配線基板の信頼性を高めるためには、セラミックス基板と銅との熱膨張係数の大きな差異(Si:2.5ppm、Cu:16.9ppm)によって生じる残留応力と発生応力を緩和することが重要になる。この残留応力と発生応力を緩和する有効な手段の1つとして、金属(今の場合、銅)の変形が始まるときの応力の強さを示す降伏強度を低下させることがある。一般に、金属の降伏強度や硬度等の機械的性質は、その金属結晶中の欠陥密度(格子欠陥、固溶粒子及び置換粒子など)の大小に左右され、欠陥密度が小さければ小さいほど低下する。従って、銅の降伏強度を低下させるためには、金属回路板及び金属放熱板を構成する銅の欠陥密度が小さい方が望ましいといえる。
外部応力に対する銅の変形は、銅結晶中の転位の移動によって伝達される。このとき、銅結晶中の欠陥密度が小さい場合には、応力による銅結晶中の転位の移動がスムーズになり、銅が変形しやすくなる。逆に、銅結晶中の欠陥密度が大きい場合には、銅結晶中の転位の移動が欠陥によって妨げられ、銅が変形しにくくなる。
銅板とセラミックス基板とを加熱接合した後、冷却すると、銅板に比べてセラミックス基板の方が収縮率が小さいので、銅板の方が大きく収縮しようとする。このとき、銅の降伏強度が小さい場合には、銅板が変形しやすくなるので、セラミックス基板の変形に追従して銅板が変形しようとし、結果として、セラミックス配線基板の反りは小さく、また、銅板とセラミックス基板の接合界面においてセラミックス基板に加えられる応力値が減少する。一方、銅の降伏強度が大きい場合には、銅板の変形はセラミックス基板の変形に追従しようとせず、銅板の収縮に起因する収縮応力がそのままセラミックス基板に加えられ、結果として、セラミックス配線基板の反りが大きくなり、また、銅板とセラミックス基板の接合界面近傍で銅板がセラミックス基板に加えられる応力値が高くなる。このため、接合処理後にセラミックス基板にクラックが生じたり、あるいは冷熱サイクル試験において低サイクルでの上記クラックが生じる。セラミックス配線基板としての信頼性の観点では、金属放熱板に降伏強度が低く、かつ、冷熱繰り返しに伴う加工硬化度の変化挙動が小さい銅を配置することにより、セラミックス基板に加えられる応力を低減でき、セラミックス配線基板の高寿命化を図ることができる。
以上のことから、接合処理後のセラミックス基板に加えられる応力を低減する観点では、銅の降伏強度が小さく変形しやすいような状態にしておくことが肝要であり、さらに、冷熱サイクル性を向上させる観点では、温度変化による応力を銅の変形に分散させることにより、冷熱繰り返しで銅の加工硬化度を抑制して、セラミックス基板に加えられる応力値の増大を抑止することが肝要である。ここで、加工硬化度とは、金属組織中の欠陥に転位が集中して硬化(降伏応力が高くなる)が進む現象のことをいう。銅の降伏強度、加工硬化度は、用いる銅の結晶組織に大きく関与している。何れも素材の持つ軟化点以上の温度での熱処理を実施した場合には、再結晶成長が促進され再結晶粒子が増大して降伏強度は低下する。この際、同じ温度での熱処理では、素材として用いる銅の初期結晶粒子の大きさに影響を受ける。即ち、銅結晶粒子中に欠陥(転位、格子欠陥、固溶原子など)が存在する場合には、軟化点温度が高く、また熱処理に伴う再結晶粒子の成長挙動は抑制される。ここで、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)、スズ(Sn)などを含んだ銅合金は、銅よりも軟化点温度が高く、粒成長は銅結晶粒子にこれらの金属が固溶するため抑制される。従って、セラミックス配線基板を構成する銅又は銅合金の初期結晶粒子、軟化点及び熱処理温度を規定することにより、セラミックス配線基板の信頼性を高めることが可能となる。以下では、特に矛盾がない限り、「銅」という語は適宜「銅合金」も含むものとする。
ところで、銅結晶中の欠陥の大きなものの1つとして、銅結晶の粒子間に存在する結晶粒界がある。本発明は、熱衝撃に対し良好な耐久性を示すセラミックス配線基板を提供することが目的であるから、本発明の実施の形態では、金属回路板を構成する銅の降伏強度が小さく変形しやすいような状態にするとともに、金属放熱板を構成する銅の加工硬化度の増大を抑制できる状態にするために、上記粒子間に存在する結晶粒界を少なくする必要がある。
銅結晶の粒子間に存在する結晶粒界を少なくするには、銅の結晶粒子径をできるだけ大きくすれば良いが、上記したように、銅の平均結晶粒子径が200μmを超えると、金属回路板の上面と下面との間の金属結晶粒界パスが短くなり、ろう材の金属回路板の表面への流出、これに起因する電子部品と金属回路板との接続信頼性低下という問題があった。これに対し、上記第3の従来例のように、銅の平均結晶粒子径を200μm以下とした場合には、熱衝撃に対し良好な耐久性を示すセラミックス配線基板を提供するという目的が達成できない。
上記した不都合が生じるのは、金属回路板を構成する銅の平均結晶粒子径と、金属放熱板を構成する銅の平均結晶粒子径とについて、金属回路板及び金属放熱板のそれぞれが求められる機能を考慮して、個別に設定及び制御していないためである、と本発明者らは考察した。
そこで、本発明者らは、鋭意検討した結果、以下に示すように、金属回路板を構成する銅の平均結晶粒子径と、金属放熱板を構成する銅の平均結晶粒子径とについて、金属回路板及び金属放熱板のそれぞれが要求される機能を考慮して、個別に設定及び制御するに至った。また、本発明者らは、金属回路板及び金属放熱板のそれぞれの銅の平均再結晶粒子径と、金属回路板及び金属放熱板のセラミックス基板との接合界面近傍におけるそれぞれの銅の平均再結晶粒子径との関係にも着目した。
まず、金属回路板は、(a)半導体モジュール稼動時の冷熱サイクル等においてセラミックス基板に対して強い接合強度を維持する機能と、(b)半導体モジュール組立時に半導体素子及びその他の電子部品が、鉛(Pb)−スズ(Sn)系あるいはスズ(Sn)−銀(Ag)系、スズ(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)系などのはんだを介して接合された場合に強固な接合強度を有する機能と、(c)各電子部品で発生した熱を効率的にセラミックス基板の厚さ方向に伝導できる機能と、が要求される。一方、金属放熱板は、(a)'半導体モジュール稼動時の冷熱サイクル等においてセラミックス基板に対して強い接合強度を維持する機能と、(c)'各電子部品で発生した熱を効率的にセラミックス基板の厚さ方向に伝導できる機能と、が要求される。
金属回路板の機能(a)及び金属放熱板の機能(a)'は、いわゆる接合に介するろう材との濡れ性が高ければ高いほど良い。このろう材との濡れ性は、セラミックス基板との接合面積が広いほど高いことが要求される。この点、金属回路板には回路パターンが形成されるのに対し、金属放熱板は、ほぼその全面がセラミックス基板と接合される。従って、金属放熱板の機能(a)'は金属回路板の機能(a)と等しいか又はより高いことが望ましい。
一方、金属回路板の機能(c)及び金属放熱板の機能(c)'は、金属回路板の機能(c)が金属放熱板の機能(c)'より高い場合には、金属放熱板に熱が滞留することになり、ひいては半導体素子が熱破壊してしまう。従って、金属放熱板の機能(c)'は金属回路板の機能(c)と等しいか又はより高いことが望ましい。
次に、金属回路板の機能(a)〜(c)並びに金属放熱板の機能(a)'及び(c)'と、銅の平均結晶粒子径との関係について考察する。まず、接合に介するろう材には、銀(Ag)−銅(Cu)−チタン(Ti)系の活性金属ろう材を用いることが多い。このろう材とセラミックス基板との濡れ性は、ろう材に含まれるTi量、ろう材粒子径及びセラミックス基板の表面粗さが関与している。一方、ろう材と銅との濡れ性は、銅の再結晶粒子径に依存する。ろう材が銅表面をぬれ拡がる場合には、主としてAg成分が再結晶粒子表面を移動する。この場合、再結晶粒子径が大きいほど、一度に移動する障害が少なく移動パスが大きくなる。このため、ろう材との濡れ性を確保するためには、金属板を構成する銅の再結晶粒子径を大きくすることが肝要であり、金属板を構成する銅の平均結晶粒子径が大きい方が金属板の上記濡れ性が高い。
一方、上記したように、金属放熱板の機能(a)'は金属回路板の機能(a)と等しいか又はより高いことが望ましい。従って、金属回路板の機能(a)と金属放熱板の機能(a)'との観点からは、上記金属回路板の銅の平均再結晶粒子径は、上記金属放熱板の銅の平均再結晶粒子径と等しいか又はそれより小さいことが望ましい。また、金属回路板の機能(a)及び金属放熱板の機能(a)'の観点からは、上記第1及び第2の従来例からもわかるように、金属回路板及び金属放熱板は、銅の平均結晶粒子径が400μm以上又は断面における銅の平均結晶粒子径が300μm以上であることが望ましい。
次に、金属回路板の機能(b)の観点からは、上記第3の従来例からもわかるように、金属回路板の平均結晶粒子径は、200μm以下であることが望ましい。一方、金属回路板の機能(c)及び金属放熱板の機能(c)'の観点からは、銅結晶の粒子間に存在する結晶粒界が熱伝導において抵抗となることから、結晶粒界が少ない方が良い。上記したように、結晶粒界を少なくするには、銅の結晶粒子径をできるだけ大きくすれば良い。
以上の考察から、金属回路板の銅の平均再結晶粒子径は、金属放熱板の銅の平均再結晶粒子径と等しいか又はそれより小さく、金属回路板の銅の平均再結晶粒子径と、金属放熱板の銅の平均再結晶粒子径の比が0.1〜1.0であることが望ましい。この場合、金属回路板の銅の平均再結晶粒子径は、用いる圧延された銅板素材の調質及びセラミックス基板との接合時の接合温度等にもよるが、100〜400μmであることが望ましい。
ここで、金属回路板及び金属放熱板の銅の平均再結晶粒子径のそれぞれの下限については、銅とろう材との濡れ性が良好であるという観点から規定される。一方、金属回路板の銅の平均再結晶粒子径の上限については、接合される半導体素子との関係、例えば、ソルダーレジストが不要となる、半導体素子が規定位置に留まる性質(セルフアライメント)が良好であるという観点から規定される。また、金属放熱板の銅の平均再結晶粒子径の上限については、金属放熱板の変形能を抑制して、冷熱サイクル時のセラミックス配線基板の反りの変形挙動を抑制して耐冷熱サイクル寿命を維持するという観点から規定される。
また、金属回路板の機能(a)〜(c)並びに金属放熱板の機能(a)'及び(c)'のすべてを十分に発揮させるためには、金属回路板及び金属放熱板のセラミックス基板との接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径は、20〜100μmであることが望ましく、さらに30〜80μmであることがより望ましい。即ち、金属回路板及び金属放熱板のセラミックス基板との接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径Dは、金属回路板及び金属放熱板の銅の平均再結晶粒子径Dより小さく、その比(D/D)が0.12〜0.50であることが望ましく、さらに0.2〜0.4であることがより望ましい。
これは、以下に示す理由による。例えば、金属回路板及び金属放熱板とセラミックス基板との接合に活性金属ろう付け法を用いた場合、銀(Ag)−銅(Cu)系ろう材を構成する銀(Ag)成分が銅(Cu)/銀(Ag)−銅(Cu)界面において、銅結晶に固溶しているため、この銀(Ag)成分が銅の再結晶を遅らせる。これにより、金属回路板及び金属放熱板のセラミックス基板との接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径は、他の部分における銅の平均再結晶粒子径よりも小さくなる。
従って、金属回路板の銅の平均再結晶粒子径と金属放熱板の銅の平均再結晶粒子径の比について望ましい形態があり、さらにこれら金属回路板及び金属放熱板(以下、「金属回路板等」と称する。)のそれぞれの銅の平均再結晶粒子径と金属回路板等のセラミックス基板との接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径との間に望ましい形態があるといえる。即ち、金属回路板等の銅の平均再結晶粒子径と金属回路板等のセラミックス基板との接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径の比D/Dが0.12未満となる場合には、接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径と他の部分における銅の平均再結晶粒子径との差が大きくなり、この場合、接合界面近傍での銅の硬度並びに降伏強度が高くなる。このため、冷熱繰り返しに伴い金属回路板等のセラミックス基板への負荷応力が高くなり、耐冷熱サイクル寿命の低下を招聘する。この条件は、金属回路板等とセラミックス基板との接合処理時の温度(以下、「接合処理温度」と称する。)を高く設定した場合に顕著となる。
一方、金属回路板等の銅の平均再結晶粒子径と金属回路板等のセラミックス基板との接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径の比D/Dが0.5を超える場合には、接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径と他の部分における銅の平均再結晶粒子径との差が小さくなる。この場合、セラミックス基板と金属回路板等との接合界面における負荷応力は低減する方向となるが、この条件は、接合処理温度を低く設定した場合に顕著であり、接合処理に用いるろう材の溶融温度の下限値近傍となるため、金属回路板等とセラミックス基板との接合界面において接合不良が生じる。以上説明したことから、上記した比D/Dは、0.12〜0.5であることが望ましい。
さて、セラミックス配線基板を作製するにあたっては、上記したように、DBC法や活性金属ろう付け法等を用いて、セラミックス基板と銅板とを600〜900℃の温度で加熱しつつ接合することにより金属回路板及び金属放熱板を作製した後、金属回路板には、エッチング処理により回路パターンを形成している。銅の再結晶温度が200〜250℃であるので、銅の結晶粒子は、上記加熱接合により大きくなり、上記加熱接合前後において、金属回路板及び金属放熱板を構成する銅の状態は大きく異なっている。
従って、金属回路板及び金属放熱板のそれぞれについて所望の銅の平均再結晶粒子径を得るためには、金属回路板又は金属放熱板としてセラミックス基板に接合する前の圧延された銅板の銅の初期結晶粒子径と、上記加熱接合時の接合温度と、加熱条件(加熱温度の制御方法)とが重要な要素である。
まず、金属回路板又は金属放熱板としてセラミックス基板に接合する前の圧延された銅板素材の銅の初期結晶粒子径は、上記銅板素材の調質の影響を受ける。ここで、調質とは、焼き入れや焼き鈍しなどの熱的操作や圧延などの機械的操作を行うことにより、結晶粒子を微細にして材質を調整し、靱性などを向上させることをいう。銅板素材の場合、硬度等に応じて以下に示す調質を有するものがある。
調質記号
F 製造したまま、加工又は熱処理について特別の調整をしないもの。
O 完全に再結晶又は焼きなまししたもの。
1/4H 引張強さが1/8Hと1/2Hとの中間のもののように加工をしたもの。
1/2H 引張強さが1/4HとHとの中間のもののように加工をしたもの。
3/4H 引張強さが1/2HとHとの中間のもののように加工をしたもの。
H 引張強さが3/4HとEHとの中間のもののように加工をしたもの。
EH 引張強さがHとSHとの中間のもののように加工をしたもの。
SH 引張強さが最大になるように加工をしたもの。
以上説明した銅板素材のうち、F材は市場に流通しておらず、SH材、EH材の流通は少ない。一方、1/4H材及び1/2H材が最も流通し、次いで、3/4H材及びH材の順で流通しており、これらが汎用材といえる。なお、不純物が多く含まれていると銅の結晶粒子の成長を阻害するので、本発明の実施の形態では、純銅に近い無酸素銅板等のように不純物の少ない銅板を使用することが望ましい。
また、金属回路板及び金属放熱板の素材としては、銅板に限らず、上記したように、銅合金板を用いることもできる。この場合、銅合金板としては、銅を主成分とし、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)又はスズ(Sn)等を添加したものが望ましい。銅合金を用いた場合には、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ジルコニウム(Zr)又はスズ(Sn)により、純銅とは異なり、接合温度を上昇させても、銅合金の再結晶の成長が抑えられるので、再結晶粒子径は、微細となる。銅合金を用いた場合、銅のみの場合に比べて、耐熱性、耐腐食性に優れ、また高剛性を有している。特に、銅合金が高剛性であることにより、銅合金を用いたセラミックス配線基板も高剛性となり、半導体モジュール稼動時の冷熱サイクルに対して、セラミックス配線基板の厚さ方向の繰り返し変形(凹凸変形)の挙動が抑えられ、セラミックス基板と金属回路板の接合界面に発生する応力値を低減することができ、ひいては、セラミックス配線基板自体の耐久性が向上し、高寿命となる。
次に、セラミックス基板は、上記したように、実装信頼性及び冷熱サイクル特性の観点から、特に厚さ方向に対する高靭性を有し、かつ、高強度であって、放熱性の観点から高熱伝導性を備えた窒化珪素(Si)基板が好ましく、本発明者らが先に提案した窒化珪素基板を一例として以下に示す。
(a)マグネシウム(Mg)とルテチウム(Lu)及びイットリウム(Y)を含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の希土類元素(RE)を焼結助剤として添加する窒化珪素質焼結体であって、焼結体中にマグネシウム(Mg)を酸化マグネシウム(MgO)換算で0.03〜8.0mol%、ルテチウム(Lu)を酸化ルテチウム(Lu)換算で0.14〜1.30mol%、希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素を酸化物(RE)換算で0.12〜1.30mol%含有し、残部がβ窒化珪素からなる窒化珪素質焼結体を用いた窒化珪素基板。
(b)マグネシウム(Mg)とルテチウム(Lu)及びイットリウム(Y)を含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の希土類元素を焼結助剤として添加する窒化珪素質焼結体であって、焼結体中にマグネシウム(Mg)を酸化マグネシウム(MgO)換算で0.03〜8.0mol%、ルテチウム(Lu)を酸化ルテチウム(Lu)換算で0.14〜1.30mol%、希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素を酸化物(RE)換算で0.12〜1.30mol%含有し、残部がβ窒化珪素からなり、当該焼結体中の総酸素量が2.5質量%以下である窒化珪素質焼結体を用いた窒化珪素基板。
(c)マグネシウム(Mg)とルテチウム(Lu)及びイットリウム(Y)を含む希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の希土類元素を焼結助剤として添加する窒化珪素質焼結体であって、焼結体中にマグネシウム(Mg)を酸化マグネシウム(MgO)換算で0.03〜8.0mol%、ルテチウム(Lu)を酸化ルテチウム(Lu)換算で0.14〜1.30mol%、希土類元素(RE)から選択された少なくとも1種の元素を酸化物(RE)換算で0.12〜1.30mol%含有し、残部がβ窒化珪素からなり、当該焼結体は窒化珪素粒子と粒界相とからなり、当該粒界相に少なくとも(RE、Lu)Si結晶が析出している窒化珪素質焼結体を用いた窒化珪素基板。
(d)上記(a)〜(c)の窒化珪素基板において、希土類元素がガドリウム(Gd)であり、酸化ガドリウム(Gd)換算で0.12〜1.30mol%含有している窒化珪素質焼結体を用いた窒化珪素基板。
(e)上記(c)又は(d)の窒化珪素基板において、焼結体中の総酸素量が2.5質量%以下である窒化珪素焼結体を用いた窒化珪素基板。
また、β分率が30〜100%であり、酸素含有量が0.5wt%以下であり、平均粒子径が0.2〜10μmであり、アスペクト比が10以下である第一の窒化珪素素質粉末1〜50重量部と、平均粒子径が0.2〜4μmの第二のα型窒化珪素粉末99〜50重量部と、マグネシウム(Mg)と、イットリウム(Y)及び希土類元素(RE)からなる群から選ばれた少なくとも1種の元素とを含む焼結助剤とを配合し、1800〜2000℃の温度、0.5〜0.92MPaの窒素加圧雰囲気にて焼結することにより製造した窒化珪素素質焼結体を用いても良い。このような窒化珪素素質焼結体は、当該焼結体が含有するマグネシウム(Mg)を酸化マグネシウム(MgO)に換算し、同じく含有するランタン(La)、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)及びイッテルビウム (Yb)を含む希土類元素を希土類酸化物(RE)に換算したとき、これら酸化物に換算した酸化物含有量の合計が0.6〜10wt%で、かつ、(MgO)/(RE)>1であるものが良く、このような窒化珪素質焼結体を用いた窒化珪素基板がある。
次に、セラミックス基板に上記した窒化珪素基板の何れかを用いた場合の金属回路板及び金属放熱板の厚さについて説明する。金属回路板及び金属放熱板の厚さは、いずれも0.4〜3.0mmであることが望ましい。図2に、厚さ方向の熱伝導率が90W/m・Kである窒化珪素基板(厚さ0.32mm)を用いた場合の半導体モジュールの初期熱抵抗値(Rjc)の金属板の厚さに対する依存性の一例を示す。図2において、例えば、(0.4+0.3)とは、左側の数値が金属回路板の厚さ、右側の数値が金属放熱板の厚さを示している。
図2からは、半導体モジュールの初期熱抵抗値は、金属放熱板の厚さより金属回路板の厚さを厚くした方がより低下しやすいことが分かる。また、図2では、金属回路板の厚さが0.4mm以上において、半導体モジュールの初期熱抵抗値が0.17℃/W以下に急激に低下していることが分かる。これは、以下に示す理由によると考えられる。即ち、半導体モジュールの低熱抵抗化においては、動作している半導体素子の温度を何度まで下げることができるかが重要である。厚さが厚い銅板は、銅板の垂直方向への熱拡散と面内方向への熱拡散とが行われるため、半導体素子からの熱を速やかに吸収する能力に優れている。これに対し、厚さが薄い銅板は、銅板の垂直方向への熱拡散だけが行われるため、セラミックス基板との接合界面で熱が滞留するという不具合が見られる。
以上のことから、金属回路板及び金属放熱板の厚さの下限は、いずれも0.4mmであることが望ましい。
次に、金属回路板及び金属放熱板の厚さの上限について説明する。まず、銅からなる金属回路板及び半導体チップのそれぞれの熱膨張係数に大きな差異(銅:16.9ppm、半導体チップ:6ppm)があるため、金属回路板が厚ければ厚いほど、半導体チップを金属回路板の上面に接合している半田層が歪む量が大きくなる。この結果、冷熱サイクルに対する信頼性が低下してしまう。また、上記したように、窒化珪素基板及び銅からなる金属回路板のそれぞれの熱膨張係数に大きな差異(Si:2.5ppm、Cu:16.9ppm)があるため、金属回路板が厚ければ厚いほど、窒化珪素基板に金属回路板を接合した際の金属回路板と窒化珪素基板との界面における残留応力が大きくなり、冷熱サイクルに対する信頼性が低下してしまう。
一方、銅からなる金属放熱板については、図2に示すように、厚さを2.5mmより厚くしても、熱抵抗値が飽和してしまうため、厚くすることによる熱抵抗値低下の効果は期待できない。また、上記したように、窒化珪素基板及び銅からなる金属放熱板のそれぞれの熱膨張係数に大きな差異(Si:2.5ppm、Cu:16.9ppm)があるため、金属放熱板が厚ければ厚いほど、窒化珪素基板に金属放熱板を接合した際の金属放熱板と窒化珪素基板との界面における残留応力が大きくなり、冷熱サイクルに対する信頼性が低下してしまう。
次に、金属回路板の厚さと金属放熱板の厚さとの関係について説明する。半導体素子の下面と金属回路板の上面との密着性・接合性を保持する(ボイド率:5%以内)ために、金属回路板をセラミックス基板に接合した後のセラミックス配線基板の反り量は、100μm/inch以内に抑える必要がある。以下、その理由について説明する。まず、金属回路板をセラミックス基板に接合する場合、上記したように、セラミックス基板と金属回路板とを約500〜1000℃の温度で加熱した後、冷却する。このとき、金属回路板に比べてセラミックス基板の方が収縮率が小さいので、金属回路板の方が大きく収縮し、セラミックス配線基板は、金属回路板側を内側として反ることになる。次に、回路パターンが形成された金属回路板の上面に半導体チップその他の電子部品を半田付けする場合にも、半田を溶融するため、電子部品と金属回路板とを加熱した後、冷却する。例えば、スズ(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)系半田では、270℃程度まで加温する。この場合のセラミックス配線基板の変形は、最初に持っている反り形状を開放する様になり、逆反り、即ち、セラミックス基板側を内側として反ることになる。
本発明者らは、上記したセラミックス配線基板の変形は、金属回路板の体積と金属放熱板の体積との比を所定の範囲に規定することにより制御できると考えている。具体的には、金属回路板の回路パターンの形状で金属回路板の体積が変化するので、金属回路板の厚さと金属放熱板の厚さとの比によって規定する。本発明者らが鋭意検討した結果、金属回路板の厚さと、金属放熱板の厚さの比が0.8〜1.6であることが望ましいことが分かった。さらに、金属回路板の方が厚いことがより望ましい。
次に、上記構成のセラミックス配線基板の製造方法について説明する。
活性金属ろう付け法の金属回路板及び金属放熱板をそれぞれ構成する銅の初期結晶粒子径は、例えば、10〜100μmである。
ろう材の代表的なものには,銀(Ag)−銅(Cu)−チタン(Ti)系、銅(Cu)−スズ(Sn)−チタン(Ti)系、コバルト(Co)−チタン(Ti)系、ニッケル(Ni)−チタン(Ti)系、アルミニウム合金系等がある。これらの中では、銀(Ag)−銅(Cu)−チタン(Ti)系のろう材が最も多く使われるが、これはいわゆる銀ろうにチタンを添加したものである。チタン量は、多量に添加すると、ろう材そのものが脆化するので、1〜3質量%の範囲が一般的である。
まず、窒化珪素基板の上面にスクリーン印刷等により、ろう材ペーストを予め設計された回路パターン形状に沿って塗布し、所定の厚さのろう材層を形成する。次に、脱脂を行い、バインダー成分を除去する。脱脂中の加熱温度、時間等の処理条件は、バインダー成分によって種々異なるが、処理中の雰囲気については窒素(N)中、アルゴン(Ar)中のような非酸化雰囲気又は真空中での処理を行えば、活性金属が酸化されることなく好適である。また、ろう材ペースト用のバインダーを適宜選定すると、別途脱脂プロセスを設けることなく、ろう付け処理の昇温過程において、所定温度で保持することにより、脱脂・ろう付け処理を同時に行うことができる。
一方、ろう材層のパターンと相似形の回路パターンの銅からなる金属回路板を別途用意する。この金属回路板の回路パターンを予め形成する方法としては、例えば、プレス加工、エッチング法、放電加工等がある。次に、ろう材層が金属回路板と窒化珪素基板との間に配置されるように部材同士を重ねる。また、窒化珪素基板の下面には、ろう材層を形成した後、銅からなる金属放熱板を載置し、それぞれ加圧状態で保持する。これら試料を保持する際には、カーボン製、ステンレス製あるいは高融点金属であるモリブデン製、タングステン製の治具を用いる。
次に、金属回路板と金属放熱板を載置した窒化珪素基板を所定温度と時間にわたって熱処理した後、冷却することにより、窒化珪素基板に金属回路板と金属放熱板を強固にろう材層を介して接合する。この場合、ろう材が窒化珪素基板と銅からなる金属回路板及び金属放熱板を十分に濡らし、また、回路パターンつぶれが発生しないようにするため、さらに両者の熱膨張係数の違いからくる残留応力による耐熱衝撃性の低下を防止するために、接合温度は、700〜800℃、また、冷却速度は、保持温度から400℃までの降温が2℃/min以下であることが好ましい。また、雰囲気については真空中で処理を行うことが活性金属粉末及び銅粉末、銅板が酸化されることなく良好な接合状態を得ることができ、特に10-2Pa以下の真空度で接合することが望ましい。さらに接合時に適度な荷重をかけることで銅からなる金属回路板及び金属放熱板とろう材、窒化珪素基板とろう材がそれぞれより確実に接触でき、良好な接合状態が得られる。重さとしては20〜150g/cmの荷重を採用することができる。保持時間は、接合体をセットするカーボン製治具の形状及び積載量により調整する必要があり、5〜30分が望ましい。
(実施例)
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、これらの実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例に係るセラミックス配線基板1を適用した電力装置2の構成の一例を示す断面図である。セラミックス配線基板1は、窒化珪素基板からなるセラミックス基板11の上面に図示せぬろう材を介して接合された金属回路板12と、下面に図示せぬろう材を介して接合された金属放熱板13とから構成されている。このセラミックス配線基板1の金属回路板12の上面にMOSFET等からなる半導体素子14が半田15により接合されて半導体モジュール3が構成されている。
この半導体モジュール3は、複数のケース端子22が設けられた樹脂ケース21の内部に収納されている。半導体素子14の図示せぬ各端子と金属回路板12に形成された対応する図示せぬ端子との間、半導体素子14の図示せぬ各端子とケース端子22との間及び金属回路板12に形成された図示せぬ端子とケース端子22との間は、それぞれ金等からなるワイヤ16を用いてワイヤーボンディングにより電気的に接続されている。このように構成された樹脂ケース21の内部には、シリコンゲル樹脂等が充填され、樹脂製の蓋23により封止されている。なお、金属放熱板13の下面には、銅又は銅を主成分とする銅合金、モリブデン(Mo)、タングステン(W)等の低熱膨張材からなる放熱ベース板31を半田32、接着剤、あるいはボルト等の締結部材により結合しても良い。図1に示す放熱ベース板31には、ボルト締結穴33が形成されている。
図3に加工度0%のO材(◆印)、加工度10%の1/2H材(■印)、加工度20%のH材(▲印)、銅(Cu)−ジルコニウム(Zr)(0.15%)系合金(×印)及び銅(Cu)−スズ(Sn)(0.1%)系合金(*印)における熱処理温度と再結晶粒子径の関係の一例を示す。ここで、加工度とは、銅板素材又は銅合金板素材の最終板厚さに至る前段の厚さに対する厚さ変化率を示したものをいい、加工度が高いほど結晶粒子径は小さくなる。
図3からは、銅又銅合金の再結晶粒子径は、熱処理(接合)温度が高くなるに従って大きくなるが、銅板素材の調質種又は銅合金板素材の種類によって異なっていることが分かる。従って、例えば、銅の再結晶粒子径を100〜400μmに制御する場合、無酸素銅によるO材では約400〜900℃の間で、1/2H材では約500〜950℃の間で、H材では約500〜1050℃の間でそれぞれ接合処理を行って制御することになる。
一方、図3には図示していない範囲があるが、銅(Cu)−ジルコニウム(Zr)(0.15%)系合金(×印)及び銅(Cu)−スズ(Sn)(0.1%)系合金(*印)における熱処理温度と再結晶粒子径の関係は、処理温度の全範囲に亘ってほぼ同じ傾向を示すため、これらの銅合金の再結晶粒子径を100〜400μmに制御するには、約760〜1200℃の間でそれぞれ接合処理を行って制御することになる。このように、金属板の再結晶粒子径は、銅又は銅合金の種類及び接合温度によって適宜を制御することができる。
次に、本発明の実施例に係るセラミックス配線基板の評価方法について説明する。
初期結晶粒子径及び再結晶粒子径としては、キーエンス社製の超深度レーザ顕微鏡を用いて、金属板の2×2mmの視野において無作為に選択した粒子20個の最長径を測定した平均値を用いた。一方、金属回路板とセラミックス基板との接合界面のボイド率は、日立建機社製の超音波探査映像装置Mi−Scopeを用いて、上記接合界面の白黒の256階調の評価画像についてしきい値を92として2値化処理を行い、反射法にて評価面積(黒色部)に対する白色部の割合を測定することにより得た。
また、熱抵抗については、半導体モジュールを高熱伝導グリースを介して20℃に設定した水冷銅ジャケット上に設置し、半導体モジュールに電流14Aを投入し1秒後の半導体素子にかかる電圧の変化を測定した。そして、予め測定しておいた半導体素子の温度と電圧の関係から素子温度の上昇値を求めることにより熱抵抗を測定した。さらに、冷熱サイクル試験は、−40℃〜125℃で冷熱サイクル試験を1000サイクルまでと3000サイクルまでとを目処に行い、冷熱サイクル試験後、窒化珪素基板のクラック発生の有無を確認した。1000サイクル以上であれば実用に供するので、1000サイクルを良好の判断基準とした。
また、はんだ濡れ性については、以下のように評価した。即ち、まず、金属回路板又は金属放熱板上に、鉛(Pb)−スズ(Sn)系又はスズ(Sn)−銀(Ag)系、スズ(Sn)−銀(Ag)−銅(Cu)系等のはんだペーストを塗布した際の面積を面積Aとする。一方、所定のリフロー条件において温度プロファイル経過後の溶融はんだ部の占有面積を面積Bとする。そして、A/B×100(%)が95%以上となる場合をはんだ濡れ性が良好であると評価した。
次に、金属回路板及び金属放熱板の調質の種類、厚さ、接合温度をパラメータとしてセラミックス配線基板を製造した場合の実施例1〜16の製造条件及び製造結果を表1に示す。
以下、表1について説明する。まず、左から2番目及び3番目の列「金属回路板」及び「金属放熱板」における各数値は、金属回路板及び金属放熱板に用いる銅板素材及び銅合金板素材のそれぞれの調質の種類及び加工度を意味している。即ち、「0%」は加工度0%のO材、「5%」は加工度5%の1/4H材、「10%」は加工度10%の1/2H材、「20%」は加工度20%のH材を意味している。
次に、左から4番目及び5番目の列「金属回路板」及び「金属放熱板」における各数値は、金属回路板及び金属放熱板に用いる銅板素材及び銅合金板素材のそれぞれの厚さをミリメートル単位で表している。また、左から6番目及び7番目の列「金属回路板」及び「金属放熱板」における各数値は、金属回路板及び金属放熱板としてセラミックス基板に接合する前の圧延された銅板素材又は銅合金板素材の銅又は銅合金の初期結晶粒子径を上記した評価方法で測定し、マイクロメートル単位で表している。
次に、左から8番目の列「接合温度(℃)」における各数値は、金属回路板及び金属放熱板をセラミックス基板に接合する際の接合温度を摂氏で表している。また、左から9番目及び10番目の列「金属回路板」及び「金属放熱板」における各数値は、セラミックス基板に金属回路板及び金属放熱板を熱処理して接合することにより金属回路板及び金属放熱板のそれぞれにおいて再結晶した銅又は銅合金の粒子径をマイクロメートル単位で表している。また、左から11番目の列「金属回路板/金属放熱板」における各数値は、対応する「金属回路板」の平均再結晶粒子径と「金属放熱板」の平均再結晶粒子径との比を表している。さらに、最右列「D/D」における各数値は、金属回路板とセラミックス基板との接合界面近傍における接合処理後の銅の再結晶粒子径Dと金属回路板の接合処理後の銅の再結晶粒子径Dとの比を意味している。なお、表1には記載していないが、金属放熱板とセラミックス基板との接合界面近傍における接合処理後の銅の再結晶粒子径と金属放熱板の接合処理後の銅の再結晶粒子径との比についても、D/Dと同様な傾向であった。
また、実施例1〜4は金属回路板及び金属放熱板の調質の種類に注目して、実施例5〜10は金属回路板及び金属放熱板の厚さに注目して、実施例11及び12は上記接合温度に注目して、それぞれセラミックス配線基板を製造した場合の製造条件及び製造結果を示している。さらに、実施例13〜16は金属板の素材として銅合金板素材を用いてセラミックス配線基板を製造した場合の製造条件及び製造結果を示している。実施例13及び14は何れも銅合金板素材として銅(Cu)−ジルコニウム(Zr)(0.15%)系合金を用いた場合、実施例15及び16は何れも銅合金板素材として銅(Cu)−スズ(Sn)(0.1%)系合金を用いた場合である。
表2には、上記した表1に示す実施例1〜16の製造条件及び製造結果に対応した評価結果を示す。
(比較例)
上記実施例1〜16と比較するために、表1の比較例1〜8に示す製造条件に基づいてセラミックス配線基板を作成し、対応する製造結果を得た。また、評価方法も実施例1〜16と同様に行った。以上の製造条件により製造された試料の評価結果を、表2の比較例1〜8に示す。
比較例1及び2は金属回路板及び金属放熱板の厚さに注目して、比較例3〜5はセラミックス基板に金属回路板及び金属放熱板を接合することにより金属回路板及び金属放熱板のそれぞれにおいて再結晶した銅又は銅合金の粒子径に注目して、それぞれセラミックス配線基板を製造した場合の製造条件及び製造結果を示している。また、比較例6及び7は金属回路板の平均再結晶粒子径と平均金属放熱板の再結晶粒子径との比に注目して、比較例8は金属回路板及び金属放熱板とセラミックス基板とのそれぞれの接合界面近傍における接合処理後の銅の再結晶粒子径Dと金属回路板及び金属放熱板の接合処理後のそれぞれの銅の再結晶粒子径Dとの比D/Dに注目して、それぞれセラミックス配線基板を製造した場合の製造条件及び製造結果を示している。さらに、比較例9は金属回路板に再結晶成長の極度に遅い合金を使用するとともに、金属回路板の平均再結晶粒子径と平均金属放熱板の再結晶粒子径との比に注目して、比較例10は接合温度及び上記した比D/Dに注目して、それぞれセラミックス配線基板を製造した場合の製造条件及び製造結果を示している。
表1において、実施例1は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が35μmであって、加工度5%の1/4H材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;280μm、金属放熱板の再結晶粒子径;350μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.80、D/D;0.24がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.5%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.1%、熱抵抗;0.138℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径が280μm、金属放熱板の再結晶粒子径が350μmであり、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径との比が0.80であるため、冷熱サイクルが3000サイクルより多く、熱衝撃(ヒートショック)や冷熱サイクル等によって生じる損傷に対して十分な耐久性があり、信頼性が高く、しかも、電子部品と金属回路板との接続信頼性も高いセラミックス配線基板及び半導体モジュールを構成することができた。また、半導体モジュールを構成した際の熱抵抗が0.2℃/W以下となり、パワー半導体用の放熱基板とし十分に使用可能である値となった。さらに、金属回路板とセラミックス基板との接合界面のボイド率及び金属放熱板とセラミックス基板との接合界面のボイド率が何れも5%以内であるため、半導体素子の下面と金属回路板の上面との密着性・接合性を良好に保持することができるとともに、金属放熱板の下面と放熱ベースの上面との密着性・接合性を良好に保持することができる。
表1において、実施例2は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;250μm、金属放熱板の再結晶粒子径;350μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.71、D/D;0.20がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.6%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;0.9%、熱抵抗;0.140℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例3は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が30μmであって、加工度20%のH材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;180μm、金属放熱板の再結晶粒子径;350μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.51、D/D;0.18がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.2%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;0.8%、熱抵抗;0.142℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例4は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が30μmであって、加工度20%のH材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;180μm、金属放熱板の再結晶粒子径;250μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.72、D/D;0.18がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.3%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.1%、熱抵抗;0.143℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例5は、0.4mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.3mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;245μm、金属放熱板の再結晶粒子径;358μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.68、D/D;0.22がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.4%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.2%、熱抵抗;0.170℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例6は、1.0mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が31μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.8mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が40μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;248μm、金属放熱板の再結晶粒子径;352μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.70、D/D;0.23がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.3%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.1%、熱抵抗;0.115℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例7は、1.2mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、1.0mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;242μm、金属放熱板の再結晶粒子径;355μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.68、D/D;0.25がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.6%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.5%、熱抵抗;0.110℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例8は、1.4mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が33μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、1.2mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;252μm、金属放熱板の再結晶粒子径;352μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.71、D/D;0.27がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.7%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.3%、熱抵抗;0.105℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例9は、2.0mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、2.0mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が40μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;250μm、金属放熱板の再結晶粒子径;361μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.69、D/D;0.3がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.8%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.9%、熱抵抗;0.100℃/W、冷熱サイクル特性;2500サイクルがそれぞれ得られた。
表1において、実施例10は、3.0mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、3.0mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;250μm、金属放熱板の再結晶粒子径;349μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.72、D/D;0.29がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.9%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.8%、熱抵抗;0.080℃/W、冷熱サイクル特性;2000サイクルがそれぞれ得られた。
表1において、実施例11は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が31μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度500℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;120μm、金属放熱板の再結晶粒子径;160μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.75、D/D;0.22がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;2.2%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;2.5%、熱抵抗;0.145℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例12は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が31μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度900℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;320μm、金属放熱板の再結晶粒子径;398μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.80、D/D;0.24がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;0.9%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;0.9%、熱抵抗;0.138℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例13は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が15μmであって、加工度20%のH材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が13μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;110μm、金属放熱板の再結晶粒子径;130μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.84、D/D;0.48がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.1%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.0%、熱抵抗;0.152℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例14は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が15μmであって、加工度20%のH材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が13μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属放熱板を接合温度1000℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;210μm、金属放熱板の再結晶粒子径;280μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.75、D/D;0.39がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.1%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.0%、熱抵抗;0.148℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例15は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が11μmであって、加工度20%のH材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が12μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;105μm、金属放熱板の再結晶粒子径;124μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.85、D/D;0.45がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.0%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;0.9%、熱抵抗;0.158℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
表1において、実施例16は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が11μmであって、加工度20%のH材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が12μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属放熱板を接合温度1000℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;190μm、金属放熱板の再結晶粒子径;240μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.79、D/D;0.36がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.0%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;0.9%、熱抵抗;0.153℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
これに対し、比較例1は、0.3mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.25mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;240μm、金属放熱板の再結晶粒子径;360μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.67、D/D;0.25がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;0.5%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;0.5%、熱抵抗;0.210℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
金属回路板が0.3mmの厚さを有するとともに、金属放熱板が0.25mmの厚さを有しているので、半導体モジュールを構成した際の熱抵抗が0.210℃/Wとなり、パワー半導体用の放熱基板とし使用するには不十分なものとなってしまった。
比較例2は、3.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、3.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;242μm、金属放熱板の再結晶粒子径;358μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.68、D/D;0.29がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;2.6%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;2.8%、熱抵抗;0.070℃/W、冷熱サイクル特性;800サイクルがそれぞれ得られた。
金属回路板が3.5mmの厚さを有するとともに、金属放熱板が3.5mmの厚さを有しているので、半導体チップを金属回路板の上面に接合している半田層が歪む量が大きく、これにより、金属回路板をセラミックス基板に接合した後のセラミックス配線基板の反り量が大きくなり、冷熱サイクル特性が800サイクルと低くなって信頼性が低下してしまった。
比較例3は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度400℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;85μm、金属放熱板の再結晶粒子径;105μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.81、D/D;0.36がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;接合不足、金属放熱板のはんだ濡れ性;接合不足、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;30%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;28%、熱抵抗;0.170℃/W、冷熱サイクル特性;測定不能がそれぞれ得られた。
熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径が85μmと小さく、かつ、金属放熱板の再結晶粒子径も105μmと小さいため、金属回路板及び金属放熱板を構成する銅とろう材との濡れ性が低下し接合不足となるため、冷熱サイクル特性が測定不能な状態になってしまっ
た。
比較例4は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度950℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;328μm、金属放熱板の再結晶粒子径;420μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.78、D/D;0.18がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;2.0%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.5%、熱抵抗;0.142℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
しかしながら、金属放熱板の再結晶粒子径が大きく、所定の温度条件での加熱接合処理時に、ろう材成分、特に銀(Ag)成分が容易に濡れ広がるため、ろう材成分が金属放熱板とセラミックス基板との界面にとどまるのみでなく、金属放熱板の表面にまで周り込む現象が生じた。このろう材のぬれ広がり部は、外観上の問題だけでなく、メッキ層との密着性、はんだ濡れ性、ワイヤーボンディング性を劣化させた。
比較例5は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度1000℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;435μm、金属放熱板の再結晶粒子径;570μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.76、D/D;0.16がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;はんだ流れ、金属放熱板のはんだ濡れ性;はんだ流れ、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;0.8%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;0.7%、熱抵抗;0.142℃/W、冷熱サイクル特性;3000サイクルより大がそれぞれ得られた。
熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径が435μmと大きく、かつ、金属放熱板の再結晶粒子径も570μmと大きいため、金属回路板及び金属放熱板をろう材を介してセラミック基板上へろう付けする際、ろう材の一部が金属回路板及び金属放熱板の金属結晶粒界を拡散して金属回路板及び金属放熱板の表面に流出するはんだ流れが生じてしまった。
比較例6は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;350μm、金属放熱板の再結晶粒子径;250μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;1.40、D/D;0.25がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.2%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;3.5%、熱抵抗;0.142℃/W、冷熱サイクル特性;950サイクルがそれぞれ得られた。
比較例6では、金属回路板の再結晶粒子径よりも金属放熱板の再結晶粒子径が小さくなり、接合処理後の銅自体の塑性変形能は、金属回路板側が大きいので、セラミックス配線基板の反り形状は、金属放熱板側に凹形状(金属回路板側に凸形状)となる。この場合、冷熱サイクル時にセラミックス配線基板に凹凸の変形を繰り返すが、最終的には、より金属回路板側に凸形状の反り量を増大させることになる。この場合、金属回路板とセラミックス基板との界面で応力集中が起こり、冷熱サイクル特性が950サイクルに低下する不具合が生じた。
比較例7は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が32μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が30μmであって、加工度10%の1/2H材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;250μm、金属放熱板の再結晶粒子径;180μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;1.39、D/D;0.20がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;0.9%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;3.6%、熱抵抗;0.154℃/W、冷熱サイクル特性;950サイクルがそれぞれ得られた。
比較例7においも上記した比較例6と同様の事由により冷熱サイクル特性が950サイクルに低下する不具合が生じた。
比較例8は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が36μmであって、加工度0%のOH材からなる金属放熱板を接合温度900℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;375μm、金属放熱板の再結晶粒子径;390μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.96、D/D;0.1がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;1.2%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;1.5%、熱抵抗;0.137℃/W、冷熱サイクル特性;900サイクルがそれぞれ得られた。
比較例8では、D/Dが0.1であるため、接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径と他の部分における銅の平均再結晶粒子径との差が大きくなり、接合界面近傍での銅の硬度並びに降伏強度が高くなる。この結果、冷熱繰り返しに伴い金属回路板及び金属放熱板のセラミックス基板への負荷応力が高くなり、冷熱サイクル特性が900サイクルに低下する不具合が生じた。
比較例9は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が12μmであって、加工度20%の再結晶成長の極度に遅い銅(Cu)−ジルコニウム(Zr)−ニッケル(Ni)系の銅合金からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が35μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度760℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;32μm、金属放熱板の再結晶粒子径;350μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.09、D/D;0.38がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;接合不足、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;2.5%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;2.2%、熱抵抗;0.180℃/W、冷熱サイクル特性;800サイクルがそれぞれ得られた。
比較例9では、金属回路板の再結晶粒子径が小さく、はんだ濡れ性に問題があり、この構成のセラミックス配線基板の金属回路板側に半導体素子を接合させる場合に、半導体素子と金属回路板との界面においてボイド率;6〜10%の接合不良を生じた。このため、冷熱サイクル試験では、冷熱繰り返しに伴い、この接合界面でのボイド率が増大し、800サイクルで半導体素子が剥離する不具合が生じた。
比較例10は、0.6mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が30μmであって、加工度20%のH材からなる金属回路板と、0.5mmの厚さを有し、初期結晶粒子径が39μmであって、加工度0%のO材からなる金属放熱板を接合温度600℃でセラミックス基板の両面に接合した。その結果、表1に示すように、熱処理後の金属回路板の再結晶粒子径;150μm、金属放熱板の再結晶粒子径;225μm、金属回路板の再結晶粒子径と金属放熱板の再結晶粒子径の比;0.67、D/D;0.6がそれぞれ得られた。また、表2に示すように、金属回路板のはんだ濡れ性;良好、金属放熱板のはんだ濡れ性;良好、金属回路板とセラミックス基板との接合界面ボイド率;12.5%、金属放熱板とセラミックス基板のとの接合界面ボイド率;9.8%、熱抵抗;0.152℃/W、冷熱サイクル特性;:測定不能がそれぞれ得られた。
比較例10では、接合温度が低く、セラミックス配線基板を構成する金属回路板及び金属放熱板とセラミックス基板との接合界面でのボイド率が5%を超える不具合が生じた。
なお、D/Dが0.5より大きくなる条件は、再結晶成長が進まない範囲で生じる現象であり、ろう材近傍にある銅(Cu)結晶には、ろう材成分が固溶するため、再結晶粒子成長が抑制される。一方、表面近傍にある銅(Cu)結晶は、銅(Cu)自体の純度が高いため、接合温度の上昇とともに、成長する。従って、加工度が一定である銅又は銅合金を用いた場合には、温度の上昇とともに、D/D比は減少する傾向にある。
表2の結果より、実施例13〜16における初期粒子径(11〜15μm)は、実施例1〜12(30〜40μm)よりも小さくなっている。これにより、実施例13〜16においては、実施例1〜10、12と比べて熱抵抗はやや高くなるものの、1.1%以下という極めて低い接合界面ボイド率が得られることが表2より明らかである。また、表2より、実施例1〜10、12と実施例13〜16においては、熱衝撃や冷熱サイクル等によって生じる損傷に対する耐久性と、高い信頼性、電子部品と金属回路版との高い接続信頼性が得られることは明らかである。
ここで、図4に加工度10%の1/2H材からなる金属回路板の表面において再結晶化した銅の再結晶粒子の光学顕微鏡観察写真の一例を示す。また、図5に加工度0%のO材からなる金属放熱板の表面において再結晶化した銅の再結晶粒子の光学顕微鏡観察写真の一例を示す。図4と図5を比較して分かるように、金属回路板の銅の再結晶粒子に比べて金属放熱板の銅の再結晶粒子の方がサイズが大きい。さらに、図6にセラミックス基板と銅板との接合界面の走査型電子顕微鏡(SEM)写真の一例を示す。図6からは、接合界面近傍に存在する銅の再結晶粒子よりも接合界面から離れた位置に存在する銅の再結晶粒子の方がサイズが大きいことが分かる。これは、上記したように、例えば、金属回路板及び金属放熱板とセラミックス基板との接合に活性金属ろう付け法を用いた場合、ろう材を構成する銀(Ag)成分が銅(Cu)/銀(Ag)−銅(Cu)界面において、銅結晶に固溶しているため、この銀(Ag)成分が銅の再結晶を遅らせ、金属回路板及び金属放熱板のセラミックス基板との接合界面近傍における銅の平均再結晶粒子径は、他の部分における銅の平均再結晶粒子径よりも小さくなるためである。
以上、この実施の形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
1 セラミックス配線基板
2 電力装置
3 半導体モジュール
11 セラミックス基板
12 金属回路板
13 金属放熱板
14 半導体素子
15,32 半田
16 ワイヤ
21 樹脂ケース
22 ケース端子
23 蓋
31 放熱ベース板
33 ボルト締結穴

Claims (8)

  1. セラミックス基板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり前記セラミックス基板の一面に接合された金属回路板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり前記セラミックス基板の他面に接合された金属放熱板とから構成されたセラミックス配線基板において、
    前記金属回路板の前記銅又は前記銅合金の平均再結晶粒子径は、前記金属放熱板の前記銅又は前記銅合金の平均再結晶粒子径と等しいか又はそれより小さく、
    前記金属回路板の前記セラミックス基板との接合界面近傍における前記銅又は前記銅合金の平均再結晶粒子径は、前記金属回路板の前記銅又は前記銅合金の平均再結晶粒子径より小さく、その比が0.12〜0.5であり、さらに前記金属回路板および金属放熱板の平均再結晶粒子径はいずれも100〜400μmであることを特徴とするセラミックス配線基板。
  2. 前記銅合金は、前記銅と、少なくともニッケル、亜鉛、ジルコニウム又はスズの何れかを含むことを特徴とする請求項1に記載のセラミックス配線基板。
  3. 前記セラミックス基板は、窒化珪素からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のセラミックス配線基板。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載のセラミックス配線基板と、前記セラミックス配線基板に搭載された半導体素子とからなることを特徴とする半導体モジュール。
  5. 前記セラミックス配線基板の前記金属放熱板に、前記銅又は前記銅合金からなる放熱ベース板を結合したことを特徴とする請求項4記載の半導体モジュール。
  6. セラミックス基板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり前記セラミックス基板の一面に接合された金属回路板と、銅又は銅を主成分とする銅合金からなり前記セラミックス基板の他面に接合された金属放熱板とから構成されたセラミックス配線基板の製造方法において、
    接合前の初期結晶粒子径の平均値がいずれも11〜15μmの金属回路板および金属放熱板を各々セラミックス基板の一面および他面に配置し、500〜1000℃の温度で加熱して金属回路板および金属放熱板をセラミックス基板に接合する、ことを特徴とするセラミックス配線基板の製造方法。
  7. 前記銅合金は、前記銅と、少なくともニッケル、亜鉛、ジルコニウム又はスズの何れかを含むことを特徴とする請求項6に記載のセラミックス配線基板の製造方法。
  8. 前記セラミックス基板は、窒化珪素からなることを特徴とする請求項6又は7に記載のセラミックス配線基板の製造方法。
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