JP2011123157A - 画像形成装置 - Google Patents

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Yasuhisa Ebara
康久 荏原
Kensho Funamoto
憲昭 船本
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哲治 西川
Yasuhiro Maebatake
康広 前畠
Jun Yasuda
純 安田
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裕亮 村上
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Abstract

【課題】K用の感光体と中間転写ベルトとを同じ共用駆動モータ15によって駆動して低コスト化を図りつつ、温度変化に起因する各色トナー像の重ね合わせずれを軽減する。
【解決手段】共用駆動モータ155の回転速度を検知するFG信号発電器172を設け、中間転写ベルト8の無端移動に伴って従動回転する従動ローラ14の回転角速度を検知する従動エンコーダー171による検知結果に基づいて、中間転写ベルト8を目標速度で走行させ得る速度で共用駆動モータ155を駆動することに加えて、FG信号発電器172から発せられるFG信号の周波数に応じた駆動速度で、Y,C,M用の感光体モータ154Y,C,Mの駆動をそれぞれ制御するように、演算部200a及びドライバ部200bからなる駆動制御部を構成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、中間転写ベルトや紙搬送ベルトなどといった表面を無端移動させる無端移動体を駆動する駆動源の駆動を、その無端移動速度の検知結果に基づいて制御する画像形成装置に関するものである。
従来、イエロー(Y),シアン(C),マゼンタ(M),黒(K)用の4つの感光体に形成したY,C,M,Kトナー像を、無端移動体たる中間転写ベルトに重ね合わせて転写してカラー画像を得る画像形成装置が知られている。この種の画像形成装置では、ベルトループ内側で中間転写ベルトを支持しながら張架している駆動ローラを回転駆動させるのに伴って、中間転写ベルトを無端移動せしめている。かかる構成において、中間転写ベルトの駆動源となっているベルト駆動モータを単に目標駆動速度で駆動するだけだと、温度変化に伴って中間転写ベルトの走行速度を変化させてしまう。これは次に説明する理由による。即ち、中間転写ベルトを張架しながら自らの回転駆動に伴って無端移動せしめる駆動ローラは、温度変化に伴ってその径を微妙に変化させる。すると、駆動ローラ1回転あたりのベルト駆動量がそれに伴って変化するため、中間転写ベルトの走行速度(以下、ベルト速度という)が変化してしまうのである。このようにしてベルト速度が変化すると、各色トナー像の重ね合わせずれ(色ずれ)を引き起こしてしまう。
一方、従来、ベルト速度を速度検知手段によって検知しながら、検知結果をベルト駆動モータの駆動速度にフィードバックすることで、中間転写ベルトを所定の目標速度で走行させる画像形成装置が知られている(例えば特許文献1や特許文献2に記載のもの)。かかる構成では、たとえ温度変化に伴って駆動ローラの径が変化したとしても、中間転写ベルトを目標速度で走行させることができる。
本発明者らは、このようにして中間転写ベルトを目標速度で走行させる構成において、低コスト化の観点から、K用の感光体と、中間転写ベルトとで駆動モータを共用することを検討している。ところが、かかる構成では、温度変化に伴う駆動ローラの径変化に追従させてベルト駆動モータの駆動速度を変化させると、同時にK用の感光体の駆動速度も変化させて、K用の感光体の線速を変化させてしまう。この変化により、K用の感光体と、他色の感光体との間に線速差を発生させると、Kトナー像と他色のトナー像との重ね合わせずれを却って悪化させてしまうおそれがある。
本発明は、以上の背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次のような画像形成装置を提供することである。即ち、K用の感光体などの特定色の像担持体と、中間転写ベルトなどの無端移動体とで駆動源を共用して低コスト化を図りつつ、温度変化に起因する各色可視像の重ね合わせずれを軽減することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、自らの移動する表面に互いに異なる色の可視像を担持する複数の像担持体と、それら像担持体の表面に可視像を形成する可視像形成手段と、それら像担持体のうち、特定色の可視像を担持する像担持体を駆動するための駆動力を発揮する第1駆動源と、他の像担持体の全て又は一部を駆動するための駆動力を発揮する第2駆動源と、自らの表面をそれら像担持体との対向位置に順次移動させるように無端移動させる無端移動体と、それら像担持体の表面に担持された可視像を前記無端移動体の表面、あるいはこれに保持される記録部材、に重ね合わせて転写せしめる転写手段と、前記無端移動体の表面移動速度を検知する速度検知手段と、これによる検知結果に基づいて、前記無端移動体の駆動を制御する駆動制御手段とを備える画像形成装置において、前記第1駆動源の駆動軸の回転速度を検知する回転速度検知手段を設け、前記第1駆動源を、前記無端移動体の駆動源として共用し、且つ、前記速度検知手段による検知結果に基づいて前記第1駆動源の駆動を制御することで前記無端移動体の駆動を制御することに加えて、前記回転速度検知手段による検知結果に応じた駆動速度で前記第2駆動源の駆動を制御するように、前記駆動制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、無端移動体の表面に担持される可視像を検知する像検知手段を設けるとともに、複数の像担持体に所定の基準像を形成して前記無端移動体の表面に転写した後、それぞれの基準像を前記像検知手段によって検知したタイミングに基づいてそれぞれの基準像における互いの相対的な位置ずれ量を算出し、前記第2駆動源の駆動速度についてその算出結果に応じた駆動速度差を設けた値に設定する速度設定処理を実施する速度設定制御手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、複数の前記像担持体としてそれぞれ、光走査によって潜像を担持する感光体を用いるとともに、それら感光体に対して光走査による潜像を書き込む光書込手段と、それら感光体の表面に形成された潜像を互いに異なる色に現像する複数の現像手段とを前記可視像形成手段に設けたことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項3の画像形成装置において、複数の前記基準像における互いに相対的な位置ずれ量の算出結果に基づいて、前記光書込手段による潜像書込タイミングの設定値を補正して、前記位置ずれ量を低減する補正処理を実施するタイミング補正手段を設けるとともに、前記速度設定処理として、前記第1駆動源によって駆動される感光体と、前記第2駆動源によって駆動される感光体との間に、前記補正処理では低減し切れない微妙な位置ずれ量を補正し得る線速差をもたせる値に、前記第2駆動源の駆動速度を設定する処理を実施するように、前記速度設定制御手段を構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の画像形成装置において、前記位置ずれ量の算出結果を所定の数値の加算によって補正した結果に基づいて、前記補正処理や前記速度設定処理を実施するように、前記タイミング補正手段及び速度設定制御手段を構成したことを特徴とするものである。
これらの発明においては、特定色の像担持体を駆動するための駆動力を発揮する第1駆動源を、無端移動体の駆動源としても利用することで、特定色の像担持体と、無端移動体とで駆動源を共用して低コスト化を図ることができる。
また、無端移動体の表面移動速度を検知した結果に基づいて第1駆動源の駆動速度を調整して無端移動体の表面を目標速度で移動させる過程で、その駆動速度の調整によって特定色の像担持体の線速を変化させてしまった場合には、その変化を回転速度検知手段によって検知する。そして、その変化に追従して第2駆動源の駆動速度を調整して他の像担持体の線速も変化させることで、特定色の像担持体と他色の像担持体との線速差の増大化を軽減して、線速差による各色可視像の重ね合わせずれを軽減することができる。
よって、特定色の像担持体と、無端移動体とで駆動源を共用して低コスト化を図りつつ、温度変化に起因する各色可視像の重ね合わせずれを軽減することができる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタのY用のプロセスユニットを示す拡大構成図。 同プリンタの、転写ユニットと、各色の感光体と、プリンタ本体内に支持された各ギヤとを示す模式図。 同プリンタの駆動制御部とこれに電気接続される各種機器とを示す模式図。 光書込位置とニップ中心位置との関係を説明するための拡大模式図。 第1変形例に係るプリンタの転写ユニットと、各色の感光体と、プリンタ本体内に支持された各ギヤとを示す模式図。 同プリンタにおける駆動制御部とこれに電気接続される各種機器とを示す模式図。 第2変形例に係るプリンタにおける駆動制御部とこれに電気接続される各種機器とを示す模式図。 実施例に係るプリンタの転写ユニットを上下反転させて示した拡大斜視図。 同プリンタのY,C,M,K用の感光体に対する副走査方向における光走査開始位置の相対位置関係を示す模式図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタ(以下、単にプリンタという)の実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。同図において、このプリンタは、イエロー,シアン,マゼンタ,黒(以下、Y,C,M,Kと記す)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット6Y,C,M,Kを備えている。これらは、画像形成物質として、互いに異なる色のY,C,M,Kトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Yトナー像を生成するためのプロセスユニット6Yを例にすると、図2に示すように、像担持体たるドラム状の感光体1Y、ドラムクリーニング装置2Y、除電装置(不図示)、帯電装置4Y、現像器5Y等を備えている。プロセスユニット6Yは、プリンタ本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
帯電装置4Yは、図示しない駆動手段によって図中時計回りに回転駆動される感光体1Yの表面を一様帯電せしめる。一様帯電せしめられた感光体1Yの表面は、レーザー光Lによって露光走査されてY用の静電潜像を担持する。このYの静電潜像は、Yトナーと磁性キャリアとを含有するY現像剤を用いる現像器5YによってYトナー像に現像される。そして、後述するベルト部材としての中間転写ベルト8上に中間転写される。ドラムクリーニング装置2Yは、中間転写工程を経た後の感光体1Y表面に残留したトナーを除去する。また、上記除電装置は、クリーニング後の感光体1Yの残留電荷を除電する。この除電により、感光体1Yの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。他色のプロセスユニット(6C,M,K)においても、同様にして感光体(1C,M,K)上に(C,M,K)トナー像が形成されて、中間転写ベルト8上に中間転写される。
現像器5Yは、そのケーシングの開口から一部露出させるように配設された現像ロール51Yを有している。また、互いに平行配設された2つの搬送スクリュウ55Y、ドクターブレード52Y、トナー濃度センサ(以下、Tセンサという)56Yなども有している。
現像器5Yのケーシング内には、磁性キャリアとYトナーとを含む図示しないY現像剤が収容されている。このY現像剤は2つの搬送スクリュウ55Yによって撹拌搬送されながら摩擦帯電せしめられた後、上記現像ロール51Yの表面に担持される。そして、ドクターブレード52Yによってその層厚が規制されてからY用の感光体1Yに対向する現像領域に搬送され、ここで感光体1Y上の静電潜像にYトナーを付着させる。この付着により、感光体1Y上にYトナー像が形成される。現像器5Yにおいて、現像によってYトナーを消費したY現像剤は、現像ロール51Yの回転に伴ってケーシング内に戻される。
2つの搬送スクリュウ55Yの間には仕切壁が設けられている。この仕切壁により、現像ロール51Yや図中右側の搬送スクリュウ55Y等を収容する第1供給部53Yと、図中左側の搬送スクリュウ55Yを収容する第2供給部54Yとがケーシング内で分かれている。図中右側の搬送スクリュウ55Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、第1供給部53Y内のY現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像ロール51Yに供給する。図中右側の搬送スクリュウ55Yによって第1供給部53Yの端部付近まで搬送されたY現像剤は、上記仕切壁に設けられた図示しない開口部を通って第2供給部54Y内に進入する。第2供給部54Y内において、図中左側の搬送スクリュウ55Yは、図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、第1供給部53Yから送られてくるY現像剤を図中右側の搬送スクリュウ55Yとは逆方向に搬送する。図中左側の搬送スクリュウ55Yによって第2供給部54Yの端部付近まで搬送されたY現像剤は、上記仕切壁に設けられたもう一方の開口部(図示せず)を通って第1供給部53Y内に戻る。
透磁率センサからなる上述のTセンサ56Yは、第2供給部54Yの底壁に設けられ、その上を通過するY現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。トナーと磁性キャリアとを含有する二成分現像剤の透磁率は、トナー濃度と良好な相関を示すため、Tセンサ56YはYトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。この制御部は、Tセンサ56Yからの出力電圧の目標値であるY用Vtrefを格納したRAMを備えている。このRAM内には、他の現像器に搭載された図示しないTセンサからの出力電圧の目標値であるC用Vtref、M用Vtref、K用Vtrefのデータも格納されている。Y用Vtrefは、後述するY用のトナー搬送装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上記制御部は、Tセンサ56Yからの出力電圧の値をY用Vtrefに近づけるように、図示しないY用のトナー搬送装置を駆動制御して第2供給部54Y内にYトナーを補給させる。この補給により、現像器5Y内のY現像剤中のYトナー濃度が所定の範囲内に維持される。他のプロセスユニットの現像器についても、C,M,K用のトナー搬送装置を用いた同様のトナー補給制御が実施される。
先に示した図1において、プロセスユニット6Y,C,M,Kの図中下方には、光書込手段としての光書込ユニット7が配設されている。光書込ユニット7は、画像情報に基づいて発したレーザー光Lを、プロセスユニット6Y,C,M,Kにおけるそれぞれの感光体に照射して露光する。この露光により、感光体1Y,C,M,K上にY,C,M,K用の静電潜像が形成される。なお、光書込ユニット7は、光源から発したレーザー光Lを、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。
光書込ユニット7の図中下側には、紙収容カセット26、これらに組み込まれた給紙ローラ27など有する紙収容手段が配設されている。紙収容カセット26は、シート状の記録体たる記録シートPを複数枚重ねて収納しており、それぞれの一番上の記録シートPには給紙ローラ27を当接させている。給紙ローラ27が図示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめられると、一番上の記録シートPが給紙路70に向けて送り出される。
この給紙路70の末端付近には、レジストローラ対28が配設されている。レジストローラ対28は、記録シートPを挟み込むべく両ローラを回転させるが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、記録シートPを適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
プロセスユニット6Y,C,M,Kの図中上方には、中間転写ベルト8を張架しながら無端移動せしめる転写ユニット15が配設されている。転写手段としての転写ユニット15は、中間転写ベルト8の他に、2次転写バイアスローラ19、ベルトクリーニング装置10などを備えている。また、4つの1次転写バイアスローラ9Y,C,M,K、駆動ローラ12、クリーニングバックアップローラ13、従動ローラ14、テンションローラ11なども備えている。中間転写ベルト8は、これらのローラに張架されながら、駆動ローラ12の回転駆動によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。1次転写バイアスローラ9Y,C,M,Kは、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を感光体1Y,C,M,Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス)の転写バイアスを印加する方式のものである。1次転写バイアスローラ9Y,C,M,Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。無端移動体たる中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY,C,M,K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、感光体1Y,C,M,K上のY,C,M,Kトナー像が重ね合わせて1次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
駆動回転体としての駆動ローラ12は、2次転写ローラ19との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された可視像たる4色トナー像は、この2次転写ニップで記録シートPに転写される。そして、記録シートPの白色と相まって、フルカラートナー像となる。2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、記録シートPに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、ベルトクリーニング装置10によってクリーニングされる。2次転写ニップで4色トナー像が一括2次転写された記録シートPは、転写後搬送路71を経由して定着装置20に送られる。
定着装置20は、内部にハロゲンランプ等の発熱源を有する定着ローラ20aと、これに所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ20bとによって定着ニップを形成している。定着装置20内に送り込まれた記録シートPは、その未定着トナー像担持面を定着ローラ20aに密着させるようにして、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化せしめられて、フルカラー画像が定着せしめられる。
定着装置20内でフルカラー画像が定着せしめられた記録シートPは、定着装置20を出た後、排紙路72と反転前搬送路73との分岐点にさしかかる。この分岐点には、第1切替爪75が揺動可能に配設されており、その揺動によって記録シートPの進路を切り替える。具体的には、爪の先端を反転前送路73に近づける方向に動かすことにより、記録シートPの進路を排紙路72に向かう方向にする。また、爪の先端を反転前搬送路73から遠ざける方向に動かすことにより、記録シートPの進路を反転前搬送路73に向かう方向にする。
第1切替爪75によって排紙路72に向かう進路が選択されている場合には、記録シートPは、排紙路72から排紙ローラ対100を経由した後、機外へと配設されて、プリンタ筺体の上面に設けられたスタック50a上にスタックされる。これに対し、第1切替爪75によって反転前搬送路73に向かう進路が選択されている場合には、記録シートPは反転前搬送路73を経て、反転ローラ対21のニップに進入する。反転ローラ対21は、ローラ間に挟み込んだ記録シートPをスタック部50aに向けて搬送するが、記録シートPの後端をニップに進入させる直前で、ローラを逆回転させる。この逆転により、記録シートPがそれまでとは逆方向に搬送されるようになり、記録シートPの後端側が反転搬送路74内に進入する。
反転搬送路74は、鉛直方向上側から下側に向けて湾曲しながら延在する形状になっており、路内に第1反転搬送ローラ対22、第2反転搬送ローラ対23、第3反転搬送ローラ対24を有している。記録シートPは、これらローラ対のニップを順次通過しながら搬送されることで、その上下を反転させる。上下反転後の記録シートPは、上述の給紙路70に戻された後、再び2次転写ニップに至る。そして、今度は、画像非担持面を中間転写ベルト8に密着させながら2次転写ニップに進入して、その画像非担持面に中間転写ベルトの第2の4色トナー像が一括2次転写される。この後、転写後搬送路71、定着装置20、排紙路72、排紙ローラ対100を経由して、機外のスタック部50a上にスタックされる。このような反転搬送により、記録シートPの両面にフルカラー画像が形成される。
転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部50aとの間には、ボトル支持部31が配設されている。このボトル支持部31は、Y,C,M,Kトナーを収容するトナー収容部たるトナーボトル32Y,C,M,Kを搭載している。トナーボトル32Y,C,M,Kは、互いに水平よりも少し傾斜した角度で並ぶように配設され、Y、C、M、Kという順で配設位置が高くなっている。トナーボトル32Y,C,M,K内のY,C,M,Kトナーは、それぞれ後述するトナー搬送装置により、プロセスユニット6Y,C,M,Kの現像器に適宜補給される。これらのトナーボトル32Y,C,M,Kは、プロセスユニット6Y,C,M,Kとは独立してプリンタ本体に脱着可能である。
本プリンタにおいては、モノクロ画像を形成するモノクロモードと、カラー画像を形成するカラーモードとで、感光体と中間転写ベルト8との接触状態を異ならせるようになっている。具体的には、転写ユニット15における4つの1次転写バイアスローラ9Y,C,M,Kのうち、K用の1次転写バイアスローラ9Kについては、他の1次転写バイアスローラとは別に、図示しない専用のブラケットで支持している。また、Y,C,M用の3つの1次転写バイアスローラ9Y,C,Mについては、それらを図示しない共通の移動ブラケットで支持している。この移動ブラケットについては、図示しないソレノイドの駆動によって、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mに近づける方向と、感光体1Y,C,Mから遠ざける方向とに移動させることが可能である。移動ブラケットを感光体1Y,C,Mから遠ざける方向に移動させると、中間転写ベルト8の張架姿勢が変化して、中間転写ベルト8がY,C,M用の3つの感光体1Y,C,Mから離間する。但し、K用の感光体1Kと中間転写ベルト8とは接触したままである。モノクロモードにおいては、このように、K用の感光体1Kだけを中間転写ベルト8に接触させた状態で、画像形成動作を行う。このとき、4つの感光体のうち、K用の感光体1Kだけを回転駆動させ、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mについては、駆動を停止させている。
上述の移動ブラケットを3つの感光体1Y,C,Mに近づける方向に移動させると、中間転写ベルト8の張架姿勢が変化して、それまで3つの感光体1Y,C,Mから離間していた中間転写ベルト8がそれら3つの感光体1Y,C,Mに接触する。このとき、K用の感光体1Kと中間転写ベルト8とは接触したままである。カラーモードにおいては、このように、4つの感光体1Y,C,M,Kの全てを中間転写ベルト8に接触させた状態で、画像形成動作を行う。かかる構成においては、移動ブラケットや上述したソレノイドなどが、感光体と中間転写ベルト8とを接離させる接離手段として機能している。
本プリンタは、4つのプロセスユニット6Y,C,M,Kや、光書込ユニット7などの駆動を制御する制御手段としての図示しないメイン制御部を備えている。このメイン制御部は、演算手段たるCPU(Central Processing Unit)、データ記憶手段たるRAM(Random Access Memory)、データ記憶手段たるROM(Read Only Memory)などを具備しており、ROMに記憶しているプログラムに基づいて、各機器の駆動を制御する。
また、メイン制御部とは別に、図示しない駆動制御部を有している。そして、この駆動制御部は、CPUや、ROM、データ記憶手段たる不揮発性RAMなどを具備しており、ROMに記憶しているプログラムに基づいて、後述する共用駆動モータや各色の感光体モータの駆動を制御する。
次に、実施形態に係るプリンタの特徴的な構成について説明する。
図3は、転写ユニット15と、各色の感光体1Y,C,M,Kと、プリンタ本体内に支持された各ギヤとを示す模式図である。図中時計回り方向に回転駆動される感光体1Y,C,M,Kの回転軸部材には、感光体ギヤ151Y,C,M,Kが固定されている。感光体ギヤ151Y,C,M,Kが原動側からの回転駆動力を受け入れることで、感光体1Y,C,M,Kが図中時計回り方向に回転駆動される。
4つの感光体1Y,C,M,Kのうち、Y,C,M用の3つの感光体1Y,C,Mに対しては、Y,C,M専用の感光体モータ154Y,C,Mのモータ軸ギヤが直接噛み合っている。これにより、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mは、それぞれ第2駆動源としての専用の感光体モータ154Y,C,Mによって回転駆動される。
K用の感光体1Kの感光体ギヤ151Kには、第1駆動源としての共用駆動モータ155のモータ軸ギヤが噛み合っている。つまり、K用の感光体1Kは、共用駆動モータ155の回転駆動力によって回転駆動される。この共用駆動モータ155のモータ軸ギヤには、K用の感光体ギヤ151Kの他に、第1中継ギヤ156が噛み合っている。
中間転写ベルト8を張架しながら自らの回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動させる駆動ローラ12の回転軸部材には、駆動ローラギヤ158が固定されている。この駆動ローラギヤ158は、駆動ローラ12に付与する回転駆動力を原動側から受け入れるべく、第2中継ギヤ157に噛み合っている。そして、第2中継ギヤ157は、上述した第1中継ギヤ156に噛み合っている。このような噛み合いにより、共用駆動モータ155の回転駆動力が、第1中継ギヤ156と第2中継ギヤ157と駆動ローラギヤ158とを介して駆動ローラ12に伝わった後、中間転写ベルト8に伝わる。即ち、本プリンタにおいては、第1駆動源たる共用駆動モータ155を、K用の感光体1Kと中間転写ベルト8とで共用している。
図4は、駆動制御手段としての駆動制御部と、これに電気接続される各種機器とを示す模式図である。同図において、中間転写ベルト21のループ内側でベルトを張架しながら、ベルトの無端移動に伴って従動回転する従動ローラ14の回転軸部材には、周知の技術によって従動ローラ14の回転角速度を検知するロータリーエンコーダーからなる従動エンコーダー171が固定されている。従動ローラ14の回転角速度と線速とは相関関係にあり、且つ従動ローラ14の線速と中間転写ベルト8の線速とは同じであることから、従動エンコーダー171は、中間転写ベルト8の表面移動速度を検知する速度検知手段として機能している。これに代えて、ベルト表面にて周方向に所定のピッチで配設された複数の目印を具備するスケールの各目印を光学的に検知する光学センサなどを速度検知手段として用いてもよい。
従動エンコーダー171による回転角速度の検知結果は、駆動制御部のドライバ部200bに出力される。駆動ローラ12に偏心があると、中間転写ベルト8の走行速度には、駆動ローラ1回転あたりに1周期分のサインカーブを描くような特性の速度変動が発生する。そして、この速度変動は、各色トナー像の重ね合わせずれの原因になる。そこで、本プリンタでは、その速度変動を従動エンコーダー171に検知すると、速度変動とは逆位相のモータ回転速度変動を発生させるように、ドライバ部200bが共用駆動モータ155の駆動速度を調整する。これにより、駆動ローラ12の偏心に起因するベルト速度変動を抑えて、重ね合わせずれの発生を軽減することができる。
このようにして共用駆動モータ155の駆動速度を調整すると、駆動ローラ12の偏心によるベルト速度変動を軽減できる代わりに、K用の感光体1Kの線速に、駆動ローラ1回転あたりに1周期分のサインカーブを描く速度変動を発生させてしまう。そして、この速度変動が起こると、Kトナー像の形状を感光体回転方向に伸縮させてしまう。そこで、プリンタでは、その伸縮を軽減する対策として、K用の感光体1Kの表面がレーザー光Lによる光書込位置に進入してからK用の1次転写ニップの中心に至るまでの時間を、駆動ローラ12の1周期と同じにしている。具体的には、図5において、P1は、感光体1Kに対するレーザー光Lによる光書込位置を示している。また、P2は、K用の1次転写ニップにおける感光体表面移動方向の中心位置(以下、ニップ中心位置という)を示している。共用駆動モータ155の駆動速度をベルト速度の検知結果に応じてコントロールすると、K用の感光体1Kの線速に駆動ローラ1回転周期のサインカーブ状の速度変動を発生させてしまうことは既に述べた通りである。ある時点t1において、光書込位置P1においてその速度変動のプラス側のピークを迎えたとする。このとき、感光体1Kの線速はプラス側のピークを迎えて最大になっているため、光書込位置P1にて書き込まれる潜像の長さが通常よりも感光体表面移動方向に引き伸ばされる。このようにして、通常よりも引き伸ばされた形状になった潜像箇所は、その後、駆動ローラ1回転周期が経過した時点t2において、ニップ中心位置P2に到達する。このときの感光体1Kの線速もプラス側のピークを迎えて最大になる。すると、中間転写ベルト8の線速よりも感光体1Kの線速の方が速くなって、感光体1Kの表面上のトナー像が通常よりも縮んだ状態で中間転写ベルト8の表面に1次転写される。このときの収縮率は、先の光書込位置P1における潜像の引き伸ばし率と同じであるため、光書込位置P1における引き伸ばしがニップ中心位置P2における収縮で相殺される。これにより、ベルト上のトナー像は正常な形状になる。光書込位置P1で感光体1Kがピーク速度を迎えたときに書き込まれた潜像箇所について説明したが、他の潜像箇所も同様にして、光書込位置P1における伸縮が、ニップ中心位置P2における伸縮で相殺される。なお、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mも同様にして、光書込位置P1からニップ中心位置P2に至るまでの時間を、駆動ローラ1回転周期と同じにしている。
このように、K用の感光体1Kにおける光書込位置P1からニップ中心位置P2に至るまでの時間を駆動ローラ1回転周期と同じにすることで、K用の感光体1Kに対して駆動ローラ1回転と同じ周期のサインカーブ状の速度変動を発生させることによるKトナー像の形状の乱れを抑えることができる。
しかしながら、共用駆動モータ155の駆動速度をベルト速度に合わせて調整すると、感光体1Kに駆動ローラ1回転周期の速度変動を発生させてしまうこととは別の問題が発生する。具体的には、駆動ローラ12としては、中間転写ベルト8のスリップの発生をできるだけ抑える目的から、ローラ部をゴムなどの摩擦抵抗の大きな材料で構成したものを用いるのが一般的である。このような駆動ローラ12は、温度変化に伴って径を微妙に変化させ易い。そして、駆動ローラ12の径が微妙に変化すると、中間転写ベルト8を目標速度で走行させ得る駆動ローラ12の回転速度が変化するため、ドライバ部200bによる駆動ローラ12の平均駆動速度も変化する。よって、共用駆動モータ155の駆動速度をベルト速度に合わせて調整すると、感光体1Kの平均線速が経時的に変化する。そして、これにより、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mの平均線速と、K用の感光体1Kの平均線速とに大きな誤差を発生させてしまうので、中間転写ベルト8の走行速度を安定化させているにもかかわらず、重ね合わせずれを却って悪化させてしまうこともある。
そこで、本プリンタにおいては、先に図4に示したように、共用駆動モータ155として、FG信号発電器172を内蔵したものを用いている。FG信号発電器172は周知のように、共用駆動モータ155の回転速度に応じた周期の繰り返しパルス信号からなるFG信号を発生させるものである。つまり、FG信号発電器172は、第1駆動源たる共用駆動モータ155の回転速度を検知する回転速度検知手段として機能している。FG信号発電器172に代えて、ロータリーエンコーダーなどを用いてもよい。
FG信号発電器172から発せられるFG信号は、駆動制御部の演算部200aに入力される。演算部200aは、FG信号に基づいて共用駆動モータ155の回転周波数(平均周波数)を把握すると、Y,C,M用の感光体モータ154Y,C,Mを、その回転周波数と同じ周波数で回転させるように駆動制御する。これにより、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mを、K用の感光体1Kの平均線速と同じ線速で回転させる。かかる構成では、温度変化にかかわらず、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mを、K用の感光体1Kの平均線速と同じ線速で回転させて、線速差による重ね合わせずれの発生を解消することができる。
図6は、実施形態に係るプリンタの第1変形例における転写ユニット15と、各色の感光体1Y,C,M,Kと、プリンタ本体内に支持された各ギヤとを示す模式図である。また、図7は、第1変形例における駆動制御部と、これに電気接続される各種機器とを示す模式図である。第1変形例に係るプリンタは、Y,C,M用の3つの感光体1Y,C,Mをそれぞれ個別のモータによって駆動するのではなく、共通のカラー感光体モータ154YCMによって駆動する点が実施形態と異なっている。
カラー感光体モータ154YCMのモータギヤは、C用の感光体ギヤ151Cと、M用の感光体ギヤ151Mとに噛み合っていることで、それらギヤに回転駆動力を直接的に伝達する。一方、Y用の感光体ギヤ151Yは、感光体中継ギヤ159を介してC用の感光体ギヤ151Cに噛み合っている。これにより、カラー感光体モータ154YCMの回転駆動力が、C用の感光体ギヤ151Cと感光体中継ギヤ159とを介してY用の感光体ギヤ151Yに伝達されて、Y用の感光体1Yが回転駆動される。
駆動制御部の演算部200aは、FG信号発電器172から送られてくるFG信号の平均周波数と同じ周波数でカラー感光体モータ154YCMを回転駆動させる。これにより、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mを、K用の感光体1Kの平均線速と同じ線速で回転させる。かかる構成では、実施形態に係るプリンタに比べて、感光体モータの数を減らして低コスト化を図ることができる。
図8は、実施形態に係るプリンタの第2変形例における駆動制御部と、これに電気接続される各種機器とを示す模式図である。第2変形例に係るプリンタは、Y,C,M,K用の4つのプロセスユニットの他に、5色目のトナー像を形成するための第5プロセスユニットを備えている点が実施形態と異なっている。第5プロセスユニットの感光体である第5感光体101は、専用の駆動源である第5用感光体モータ159によって回転駆動力が供給される。この第5用感光体モータ159は、Y,C,M用の感光体モータ154Y,C,Mと同様に、演算部200aにより、共用駆動モータ155の平均周波数と同じ周波数で回転するように駆動制御される。
次に、実施形態に係るプリンタに、より特徴的な構成を付加した実施例のプリンタについて説明する。なお、以下に特筆しない限り、実施例に係るプリンタの構成は実施形態と同様である。
実施例に係るプリンタのメイン制御部は、所定のタイミングが到来する毎に、速度設定処理を実施するようになっている。この速度設定処理では、まず、図1に示した感光体1Y,C,M.Kを回転させながら一様帯電せしめる。そして、所定の画素パターンかからなるY,C,M,K基準トナー像を形成するための静電潜像を、レーザー光の走査によって4つの感光体1Y,C,M,Kにそれぞれ形成せしめる。そして、これらの現像によって感光体1Y,C,M,K上で得られたY,C,M,K基準トナー像を、それぞれ中間転写ベルト8上に転写せしめる。
図9は、実施例に係るプリンタの転写ユニット15を上下反転させて示した拡大斜視図である。感光体1Y,C,M,Kに対する基準トナー像用の光走査は、図示のように、それぞれ、Y,C,M,K基準トナー像がそれぞれ中間転写ベルト8上でベルト移動方向に等間隔で転写されるようなタイミングで開始される。中間転写ベルト8上に等間隔に並ぶように転写されたY,C,M,K基準トナー像Ty,Tc,Tm,Tkは、反射型フォトセンサからなるトナー像検知センサ69によって順次検知される。通常であれば、トナー像検知センサ69によるY,C,M,K基準トナー像の検知間隔は等しくなる。しかし、温度変化によって光書込ユニット内におけるレーザー光の光路が変動したり、プロセスユニット6Y,C,M,Kががたついたりすると、感光体1Y,C,M,Kに対する光書込位置が互いに相対的にずれて、Y,C,M,K基準トナー像が等間隔に形成されなくなる。そして、トナー像検知センサ69によるY,C,M,K基準トナー像の検知間隔が等しくなくなる。このような状態では、プリントアウト時の各色トナー像に重ね合わせずれが発生することになる。そこで、メイン制御部は、Y,C,M,K基準トナー像のトナー像検知センサ69による検知間隔のバラツキに基づいて、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mについて、Yドット,Cドット,MドットをKドットにピタリと重ね合わせることができる感光体1Kとの線速差をもたせる。これにより、Y,C,Mトナー像をKトナー像に精度良く重ね合わせるようにする。
この速度設定処理は、図示しないプリンタの主電源が投入された直後や、主電源が投入された状態で所定時間が経過する毎に実施される。この速度設定処理では、まず、各感光体や中間転写ベルト8の駆動が開始された後、Y,C,M,K基準トナー像を形成するための光書込が各感光体に対して行われる。この光書込によって得られた静電潜像は、それぞれ対応する現像器によって現像されてY,C,M,K基準トナー像になった後、それぞれ中間転写ベルト8上に転写される。中間転写ベルト8上に転写されたY,C,M,K基準トナー像は、それぞれトナー像検知センサ69によって順次検知される。この検知の過程において、メイン制御部は、Y基準トナー像検知時点からK基準トナー像検知時点までの時間であるYK検知間隔、M基準トナー像検知時点からK基準トナー像検知時点までの時間であるMK検知間隔をそれぞれ計測する。また、C基準トナー像検知時点からK基準トナー像検知時点までの時間であるCK検知間隔も計測する。そして、YK検知間隔、MK検知間隔、CK検知間隔からそれぞれ所定値X1、X2、X3を減算して、YK転写ずれ量D1、CK転写ずれ量D2、MK転写ずれ量D3をそれぞれ算出する。これらの転写ずれ量がそれぞれ「ゼロ」である場合には、K基準トナー像と、Y,C,M基準トナー像とに転写ずれがないことになる。
メイン制御部のRAMには、各転写ずれ量D1、D2、D3について、それぞれその転写ずれ量の値と、予めの試験によって確認されている適切な駆動速度差補正値とを関連付けるずれ補正データテーブルが記憶されている。これら駆動速度差補正値は、その値だけの駆動速度差を共用駆動モータ155とY,C,M用の感光体モータ154Y,C,Mとの間に設けることで、Y,C,Mトナー像をKトナー像にピッタリと重ね合わせることができることを示している。メイン制御部は、各転写ずれ量D1,D2,D3を算出すると、YK転写ずれ量D1に対応する駆動速度差をYK用補正データテーブルから特定する。C,M用の感光体モータ154C,Mについても、同様の処理を行って、共用駆動モータ155との駆動速度差を特定する。その後、次回のプリントジョブ時には、Y,C,M用の感光体モータ154Y,C,Mを、共用駆動モータ155の駆動速度に対し、予め特定しておいた駆動速度差を設けた駆動速度で駆動する。
次に、実施例に係るプリンタに、より特徴的な構成を付加した具体例のプリンタについて説明する。
図10は、感光体1Y,C,M,Kに対する副走査方向における光走査開始位置の相対位置関係を示す模式図である。図中○で囲ったY,C,M,Kのアルファベットは、それぞれ感光体1Y,C,M,Kに対する1ドット目のレーザースポットの中心位置を示している。また、同図において、点線の○で囲ったCは、C用の感光体1Cに対する1ドット目のレーザースポットの照射予定中心位置を示している。また、同時において、L1は、1ドットの副走査方向における長さを示している。また、(L1/2)は、言うまでもなく、L1の半分の長さを示している。
同図において、C用の感光体1Cに対する1ドット目のレーザースポットの中心位置が図中点線の○で囲ったCの位置であると、Cトナー像とKトナー像とは、副走査方向において(L1/2)以上、即ち、1ドットのサイズの半分以上の重ね合わせずれが発生してしまう。このような副走査方向におけるずれを解消するべく、単純に、レーザー光の照射時間をその分だけずらすといったことを行うことはできない。レーザー光は主走査方向に移動しているため、予定の照射開始タイミングからわずかにずらして照射を開始すると、主走査方向における端部よりも中央よりから、端部に対応する光書込を行ってしまうからである。照射開始タイミングをずらすには、少なくとも、1ドット分(1ライン)単位のタイミングでずらす必要があるのである。ここで、C用の感光体1Cに対する照射開始タイミングを当初の予定から1ドット分だけ遅らせたとする。すると、C用の感光体1Cに対する光書込開始位置が、図中において点線の○で囲ったCの位置から、実線○で囲ったCの位置に、シフトする。そして、Cトナー像とKトナー像との重ね合わせずれが、(L1/2)よりも短い長さになる。即ち、重ね合わせずれが低減されるのである。このように照射開始タイミングをずらすことで、感光体間に線速差をもたせることなく、重ね合わせずれ量を(L1/2)以下に留めることができる。Mトナー像とKトナー像、Cトナー像とKトナー像との関係においても、同様にして、感光体間に線速差をもたせることなく、重ね合わせずれ量を(L1/2)以下に留めることができる。
そこで、具体例に係るプリンタにおいては、上述の速度設定処理において、各基準トナー像の検知タイミングに基づいて、Y,C,Mの3色のうち、Kとの重ね合わせずれが(L1/2)以上になる演算結果となったものについては、次のような処理を行うようになっている。即ち、まず、図10に示したように、予定の照射開始タイミングよりも1ドット分だけ、照射開始タイミングを早めるあるいは遅らせる設定をする。これにより、感光体の駆動速度を変化させることなく、(L1/2)以上の長さで生ずるはずであった重ね合わせずれ量を、(L1/2)以下に留め得る設定にする。
但し、このような設定をしたとしても、(L1/2)以下の長さで、重ね合わせずれが発生してしまう。そこで、この(L1/2)以下の長さの重ね合わせずれ量について、Y、M又はC用の感光体1Y、1M又は1Cの駆動速度の設定を変更して、K用の感光体1Kの駆動速度(標準速度)とに線速差をもたせる。
かかる構成では、(L1/2)以上の重ね合わせずれを感光体の線速差によってのみ抑える場合に比べて、線速差を小さくしつつ、重ね合わせずれを感光体の線速によってのみ抑える場合と同様に重ね合わせずれを抑えることができる。
ところで、完成直後のプリンタであっても、製造ロットの違いなどに起因して、トナー像検知センサ69の検知感度や、各感光体に対する駆動負荷などが標準のものよりも大きく異なっていると、上述したずれ補正データテーブルの関係が得られなくなる。そして、このことにより、通常通りに速度設定処理をしたのでは、重ね合わせずれが良好に低減されないといった事態が起こってしまう。但し、この場合には、一般に、速度設定処理後の重ね合わせずれ量が、一定の値になることが殆どである。そこで、具体例に係るプリンタにおいては、このような場合には、上述のYK転写ずれ量D1、CK転写ずれ量D2、あるいは、MK転写ずれ量D3に所定の数値の加算を加算して補正するようになっている。これらずれ時間に所定の数値を加算することは、駆動速度に所定の数値を加算することと同じである。かかる構成では、トナー像検知センサ69の検知感度や、各感光体に対する駆動負荷に製品毎の誤差がある場合でも、各色トナー像の重ね合わせずれを良好に抑えることができる。
以上、実施例に係るプリンタにおいては、無端移動体たる中間転写ベルト8の表面に担持されるトナー像を検知する像検知手段としてのトナー像検知センサ69を設けている。そして、各色の感光体に所定の基準トナー像を形成して中間転写ベルト8の表面に転写した後、それぞれの基準トナー像をトナー像検知センサ69によって検知したタイミングに基づいてそれぞれの基準トナー像における互いの相対的な位置ずれ量を算出し、第2駆動源たるY,C,M用の感光体モータ1Y,C,Mの駆動速度についてそれぞれ位置ずれ量に応じた駆動速度差を設けた値に設定する速度設定処理を実施する速度設定制御手段として、メイン制御部を機能させている。かかる構成では、温度変化などによって各色感光体に対する光走査位置が互いに相対的にずれたとしても、Y,C,M用の感光体1Y,C,Mと、K用の感光体1Kとの間にそのずれ量に応じた線速差を設けて、そのずれに起因する重ね合わせずれを軽減することができる。
また、具体例に係るプリンタにおいては、複数の基準トナー像における互いに相対的な位置ずれ量の算出結果に基づいて、光書込ユニットによる潜像書込タイミングの設定値を補正して、その位置ずれ量を低減する補正処理を実施するタイミング補正手段としてメイン制御部を機能させている。そして、上記速度設定処理として、共用駆動モータ155によって駆動されるK用の感光体1Kと、Y,C,M用の感光体モータ154Y,C,Mによって駆動される感光体1Y,C,Mとの間に、前記補正処理では低減し切れない微妙な位置ずれ量を補正し得る線速差をもたせる値に、Y,C,M用の感光体モータ154Y,C,Mの駆動速度を設定する処理を実施するように、メイン制御部を構成している。かかる構成では、既に説明したように、実施例に係るプリンタに比べて、少ない感光体線速差によってトナー像の重ね合わせずれを軽減することができる。
また、具体例に係るプリンタにおいては、上記位置ずれ量の算出結果を所定の数値の加算によって補正した結果に基づいて、上記補正処理や上記速度設定処理を実施するように、メイン制御部を構成している。かかる構成では、既に説明したように、トナー像検知センサ69の検知感度や、各感光体に対する駆動負荷に製品毎の誤差がある場合でも、各色トナー像の重ね合わせずれを良好に抑えることができる。
1Y,C,M,K:感光体(像担持体)
8:中間転写ベルト(無端移動体)
15:転写ユニット(転写手段)
154Y,C,M:感光体モータ(第2駆動源)
155:共用駆動モータ(第1駆動源)
171:従動エンコーダー(速度検知手段)
172:FG信号発電器(回転速度検知手段)
200:駆動制御部(駆動制御手段)
特開2004−220006号公報 特開3965357号公報

Claims (5)

  1. 自らの移動する表面に互いに異なる色の可視像を担持する複数の像担持体と、それら像担持体の表面に可視像を形成する可視像形成手段と、それら像担持体のうち、特定色の可視像を担持する像担持体を駆動するための駆動力を発揮する第1駆動源と、他の像担持体の全て又は一部を駆動するための駆動力を発揮する第2駆動源と、自らの表面をそれら像担持体との対向位置に順次移動させるように無端移動させる無端移動体と、それら像担持体の表面に担持された可視像を前記無端移動体の表面、あるいはこれに保持される記録部材、に重ね合わせて転写せしめる転写手段と、前記無端移動体の表面移動速度を検知する速度検知手段と、これによる検知結果に基づいて、前記無端移動体の駆動を制御する駆動制御手段とを備える画像形成装置において、
    前記第1駆動源の駆動軸の回転速度を検知する回転速度検知手段を設け、前記第1駆動源を、前記無端移動体の駆動源として共用し、且つ、前記速度検知手段による検知結果に基づいて前記第1駆動源の駆動を制御することで前記無端移動体の駆動を制御することに加えて、前記回転速度検知手段による検知結果に応じた駆動速度で前記第2駆動源の駆動を制御するように、前記駆動制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    無端移動体の表面に担持される可視像を検知する像検知手段を設けるとともに、
    複数の像担持体に所定の基準像を形成して前記無端移動体の表面に転写した後、それぞれの基準像を前記像検知手段によって検知したタイミングに基づいてそれぞれの基準像における互いの相対的な位置ずれ量を算出し、前記第2駆動源の駆動速度についてその算出結果に応じた駆動速度差を設けた値に設定する速度設定処理を実施する速度設定制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    複数の前記像担持体としてそれぞれ、光走査によって潜像を担持する感光体を用いるとともに、
    それら感光体に対して光走査による潜像を書き込む光書込手段と、それら感光体の表面に形成された潜像を互いに異なる色に現像する複数の現像手段とを前記可視像形成手段に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3の画像形成装置において、
    複数の前記基準像における互いに相対的な位置ずれ量の算出結果に基づいて、前記光書込手段による潜像書込タイミングの設定値を補正して、前記位置ずれ量を低減する補正処理を実施するタイミング補正手段を設けるとともに、
    前記速度設定処理として、前記第1駆動源によって駆動される感光体と、前記第2駆動源によって駆動される感光体との間に、前記補正処理では低減し切れない微妙な位置ずれ量を補正し得る線速差をもたせる値に、前記第2駆動源の駆動速度を設定する処理を実施するように、前記速度設定制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    前記位置ずれ量の算出結果を所定の数値の加算によって補正した結果に基づいて、前記補正処理や前記速度設定処理を実施するように、前記タイミング補正手段及び速度設定制御手段を構成したことを特徴とする画像形成装置。
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