以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら本実施例に限定されるものではない。
先ず最初に、本出願人の先に出願に係る上述した特許文献2を基づいて、図27〜図31を参照しながら、中仕切り部材が配設されていない折り畳みコンテナーについて概説する。なお、図面及び図面中の符号は、特許文献2に示されている図面と符号を使用した。
折り畳みコンテナーは、底部1と、底部1の長辺側土手部1aにヒンジ連結された相対する長側壁2と、同じく、底部1の短辺側土手部1bにヒンジ連結された相対する短側壁3とから構成されており、短辺側土手部1bの高さは、長辺側土手部1aの高さより、低く構成されている。箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、短側壁3を、底部1に重なるように倒し、次いで、長側壁2を、底部1に重ねられた短側壁3に重なるように倒すことにより、折り畳みコンテナーをコンパクトに折り畳むことができるように構成されている。また、折り畳まれた状態から、長側壁2を、略垂直に立て、次いで、短側壁3を略垂直に立てることにより、折り畳まれていた折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てることができるように構成されている。
長側壁2の板状部2aの上部両端角部付近には、それぞれ、コの字状のスリット2fが形成されており、コの字状のスリット2fを形成することにより、スリット2fで囲まれた部分が、片持ち状の係止弾性片2gに形成されている。係止弾性片2gの先端には、係止突部2g1が突設されており、係止突部2g1の係合枠2d側の垂直面は、係合枠2dと略平行な垂直面に形成されている。なお、係止弾性片2gの係止突部2g1は、その先端が、長側壁2の板状部2aの内面(折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた際に、折り畳みコンテナーの内側に位置する面)から突出するように形成されている。
短側壁3には、板状部3aの上下端辺及び左右端辺に沿って、板状部3aの面に対して垂直に延在する周辺リブ3bが延設されている。また、短側壁3には、周辺リブ3bを構成する上部水平部3b2や同じく周辺リブ3bを構成する垂直方向に延在する側部3b1や板状部3aの上方に形成された第1水平リブ3g1や該第1水平リブ3g1の上方に位置する、第1水平リブ3g1より幅狭の第2水平リブ3g2や該第2水平リブ3g2の両端から垂直に、第1水平リブ3g1まで延在する相対する内側垂直リブ3g3等により、後述するロック部材L1が配設される領域が形成されている。更に、短側壁3の側部3b1付近には、側部3b1から上方に向かって傾斜した上部傾斜リブ3g7と、側部3b1から下方に向かって傾斜した下部傾斜リブ3g8とが形成されている。なお、側部3b1には、後述するロック解除本体4の押圧部4bが挿入されるスリット3kが形成されている。なお、3cは、箱型に組み立てられた状態において、長側壁2に形成された係合枠2dと対向するように形成された張出枠3cである。張出枠3cには、嵌合突部3e1〜3e3が突設されており、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態においては、嵌合突部3e1〜3e3が、長側壁2の係合枠2dに穿設された嵌合孔2e1〜2e3に嵌合されるように構成されている。
ロック部材L1は、一対のロック解除本体4と一対のロック解除操作体5とから構成されており、ロック解除本体4は、略方形状の基部4aと押圧部4bと一対の弾性条片4d1からなる矢印状の弾性翼部4dとを有しており、また、ロック解除操作体5は、水平基部5aと押出枠5bと摘み部5cとを有している。
ロック解除本体4は、ロック解除本体4の押圧部4bを、短側壁3の側部3b1に形成されたスリット3kに挿入するとともに、ロック解除本体4の一対の弾性条片4d1の先端部が、それぞれ、上部傾斜リブ3g7と下部傾斜リブ3g8の角部に当接、或いは、接近して位置するように、短側壁3のロック部材配設領域の左右部分に配置する。また、ロック解除操作体5を、ロック解除操作体5の押出枠5bが、ロック解除本体4の基部4aに当接、或いは、接近して位置するように配置するとともに、一対のロック解除操作体5の摘み部5cが、所定の間隙w1を置いて位置するように、ロック解除本体4間に位置するロック部材配設領域に配置する。このようにして、一対のロック解除本体4と一対のロック解除操作体5とからなるロック部材L1が、短側壁3に取り付けられるように構成されている。
箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを折り畳む際には、一対のロック解除操作体5の、互いに所定の間隙w1を置いて配置された摘み部5cを、互いに接近する方向に移動させると、ロック解除操作体5の押出枠5bが、ロック解除本体4を、ロック解除本体4に形成された弾性条片4d1の弾性力に抗して、長側壁2方向に移動させることになる。このロック解除本体4の長側壁2方向への移動により、ロック解除本体4の押圧部4bと対峙している、長側壁2に形成されている係止弾性片2gの係止突部2g1が、ロック解除本体4の押圧部4bに押されて、係止弾性片2gが、外側に弾性変形し、長側壁2に形成された係止弾性片2gの係止突部2g1が、短側壁3の張出枠3cから外れることになり、長側壁2に形成された係止弾性片2gの係止突部2g1が、短側壁3の張出枠3cから外れた時点で、短側壁3を、底部1方向に回動させて、一対の相対する短側壁3を、底部1上に重ねる。次いで、一対の相対する長側壁2を、底部1上に重ねられた一対の相対する短側壁3の上に重ねることにより、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーを折り畳むことができるように構成されている。
次に、本発明の実施例について説明するが、本出願人の先の出願に係る上述した特許文献2を基づいて、中仕切り部材が配設されていない折り畳みコンテナーについて概説した際に使用された図面中の符号については、同じ符号を使用することにする。
先ず最初に、ロック部材L1を構成する一対のロック解除本体4と、上述した特許文献2に記載されているロック解除本体4との相違点について、図1及び図2を用いて説明する。
本発明においては、ロック解除本体4の略方形状の基部4aの下部水平部4a1には、中仕切り部材載置部材S1が形成されている。中仕切り部材載置部材S1は、下部水平部4a1を水平方向に延長することにより形成された水平部s1と、該水平部s1の先端から、下方に、垂直状に垂下された垂直部s2と、該垂直部s2の下端部に、下部水平部4a1から遠ざかる方向に、水平状に延在するブロック状の中仕切り部材載置部s3とを有している。中仕切り部材載置部s3は、垂直部s2に対して略垂直な上部水平面s3aと、該上部水平面s3aの先端から下方に延在する垂直面s3bと、該垂直面s3bの下縁から垂直部s2に延在する傾斜面s3cと、相対する側面s3dと、下部水平面s3eとから形成されている。
一方、ロック部材L1が配設される、短側壁3のロック部材配設領域内に位置する短側壁3の板状部3aには、図3に示されているように、一対の水平方向に延在する横長透孔30が穿設されている。本実施例においては、横長透孔30が、第1水平リブ3g1と内側垂直リブ3g3とにより形成される隅部に、第1水平リブ3g1に沿って穿設されている例が示されている。
図4及び図5に示されているように、横長透孔30には、ロック解除本体4に連接された中仕切り部材載置部材S1を構成する水平部s1が挿入されるとともに、水平部s1が、水平方向に移動可能なように構成されている。横長透孔30に、水平部s1が挿入された際には、中仕切り部材載置部材S1を構成する垂直部s2が、短側壁3の板状部3aの内面(箱型に組み立てられた状態において、折り畳みコンテナーの内側に位置する面)3a1に沿って、且つ、内面3a1に近接して位置するように構成されている。
折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた状態(ロック部材L1の一対のロック解除操作体5の摘み部5cに、所定の間隙w1が形成されている状態)においては、中仕切り部材載置部材S1の水平部s1が、図4に示されているように、横長透孔30の短側壁3の中央寄りに位置し、また、一対のロック解除操作体5を、互いに接近する方向に移動させた際には、中仕切り部材載置部材S1の水平部s1が、横長透孔30の短側壁3の周辺リブ3bを形成する側部3b1寄りに移動するように構成されている。
次に、図6及び図7を用いて、上述した折り畳みコンテナーに配設される中仕切り部材P1について説明する。
中仕切り部材P1は、相対する長辺梁p1aと相対する短辺梁p1bとからなる額縁状の周枠p1と、相対する短辺梁p1bに平行に、且つ、相対する長辺梁p1aに連結された短辺仕切り梁p2と、周枠p1の相対する長辺梁p1aに平行に、且つ、短辺仕切り梁p2と短辺梁p1bとを連結する長辺仕切り梁p3とを有している。なお、本実施例においては、短辺仕切り梁p2が一本と、長辺仕切り梁p3が、4本、形成されている例が示されており、このように構成することにより、中仕切り部材P1には、周枠p1と短辺仕切り梁p2と長辺仕切り梁p3とにより囲まれた物品嵌合嵌合透孔A1が、6個、形成されている。短辺仕切り梁p2や長辺仕切り梁p3の本数は、物品の大きさに応じて、適宜、設定することができる。
中仕切り部材P1の相対する周枠p1の短辺梁p1bの両端部付近には、上述したロック部材L1のロック解除本体4に形成された中仕切り部材載置部材S1の中仕切り部材載置部s3が、通過可能な載置部通過可能切欠き凹部p4が形成されている。載置部通過可能切欠き凹部p4は、短辺梁p1bに沿った奥部垂直面p4aと、奥部垂直面p4aに垂直で、且つ、長辺梁p1a側に位置する垂直側面p4bと、中仕切り部材P1の上面から、相対する垂直側面p4b方向に、下方に傾斜して延在する案内傾斜面p4cとにより形成されている。
折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられ、且つ、短側壁3に配設されたロック部材L1を構成する一対のロック解除操作体5の摘み部5cが、所定の間隙w1を置いて配置された状態において、換言すれば、ロック部材L1により、短側壁3が底部1方向に倒れないように、短側壁3が、長側壁2にロックされたロック状態において、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーの開口部から、水平状態に、中仕切り部材P1を挿入すると、図8及び図9に示されているように、中仕切り部材P1の短辺梁p1bに形成された載置部通過可能切欠き凹部p4を形成する案内傾斜面p4c付近に位置する短辺梁p1bの下面が、ロック解除本体4に連接された中仕切り部材載置部s3の上部水平面s3aに載置され、折り畳みコンテナーに、中仕切り部材P1が水平状に配設されることになる。このように、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーに、中仕切り部材P1が水平状に配設された際には、中仕切り部材載置部材S1の水平部s1が、図4に示されているように、横長透孔30の短側壁3の中央寄りに位置している。
箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーを折り畳む際には、ロック部材L1を構成する一対のロック解除操作体5の摘み部5cを、互いに接近する方向に接近させると、ロック部材L1を構成する一対のロック解除操作体5の押出枠5bが、長側壁2方向に移動し、ロック部材L1のロック解除本体4を、長側壁2方向に押し出すことになる。この、ロック解除本体4の長側壁2方向への移動により、ロック解除本体4の押圧部4bが、長側壁2に形成されている片持ち状の係止弾性片2gの係止突部2g1を、外側に弾性変形させることにより、長側壁2に形成された長側壁2の係止弾性片2gの係止突部2g1が、短側壁3の張出枠3cから外れ、この時点で、短側壁3を、底部1方向に倒すことができるように構成されている。
上述した、ロック部材L1による長側壁2と短側壁3とのロック状態の解除作業の際に、ロック部材L1を構成する一対のロック解除操作体5の摘み部5cを、互いに接近する方向に接近させると、中仕切り部材載置部材S1の水平部s1が、横長透孔30の短側壁3の周辺リブ3bを形成する側部3b1寄りに移動し、ロック部材L1のロック解除本体4に連接された中仕切り部材載置部材S1の中仕切り部材載置部s3が、中仕切り部材P1の相対する周枠p1の短辺梁p1bの両端部付近に形成された載置部通過可能切欠き凹部p4の真下に位置することになる。従って、中仕切り部材載置部材S1の中仕切り部材載置部s3が、中仕切り部材P1の相対する周枠p1の短辺梁p1bの両端部付近に形成された載置部通過可能切欠き凹部p4を通過し、中仕切り部材P1が、図10に示されているように、底部1方向に下降することになる。このようにして、中仕切り部材P1が、底部1に載置されるように下降した後、或いは、底部1に収容された下部仕切り部材Dに載置された後、ロック部材L1による長側壁2と短側壁3とのロック状態が解除された短側壁3を、底部1方向に倒し、次いで、長側壁2を、底部1に重ねられるように倒された短側壁3に重ねるように倒すことにより、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーが、折り畳まれるように構成されている。なお、下部仕切り部材Dには、中仕切り部材P1に形成された物品嵌合嵌合透孔A1に対応して、物品の下端部が嵌合される凹部d1が形成されている。
上述したように、構成することにより、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーを折り畳む際には、単に、ロック部材L1を解除状態とすることにより、中仕切り部材P1を、底部1方向に下降させることができるので、作業者は、中仕切り部材P1に触ることなく、折り畳みコンテナーを折り畳むことができるので、折り畳みコンテナーの折り畳み作業の作業性が向上する。
また、折り畳みコンテナーが折り畳まれた状態においては、中仕切り部材P1が、長側壁2及び短側壁3の下方に位置するので、中仕切り部材P1が、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーから外れるようなことを防止することができる。
更に、折り畳まれた状態の折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てるには、上述したように、長側壁2を垂直方向に回動し、次いで、短側壁3を垂直方向に立てることにより、折り畳みコンテナーを、箱型に組み立てることができる。その後、底部1付近に位置している中仕切り部材P1を上動させると、ロック解除本体4に連接されている中仕切り部材載置部材S1を構成する中仕切り部材載置部s3が、中仕切り部材P1の短辺梁p1bに形成された載置部通過可能切欠き凹部p4の案内傾斜面p4cに当接するように構成されている。この状態から、更に、中仕切り部材P1を上動させると、ロック解除本体4に連接されている中仕切り部材載置部材S1が、載置部通過可能切欠き凹部p4の案内傾斜面p4cに沿って、且つ、ロック解除本体4に形成された弾性翼部4dに抗して、長側壁2方向に移動することになる。そして、中仕切り部材載置部材S1を構成する中仕切り部材載置部s3が、中仕切り部材P1の短辺梁p1bに形成された載置部通過可能切欠き凹部p4の真下に位置した後、更に、中仕切り部材P1を上動させると、中仕切り部材載置部s3が、載置部通過可能切欠き凹部p4を通過し、その後、ロック解除本体4に形成された弾性翼部4dの弾性復元力により、ロック解除本体4が、互いに、接近する方向に移動し、中仕切り部材P1の相対する周枠p1の短辺梁p1bの両端部付近に形成された板載置部挿通可能切欠き凹部p4の中央寄りに位置する周枠p1の短辺梁p1bの下面が、ロック部材L1のロック解除本体4に形成された中仕切り部材載置部材S1の中仕切り部材載置部s3の上面に載置され、中仕切り部材P1が、折り畳みコンテナーに配設されることになる。
上述したように構成されているので、底部1付近に位置している中仕切り部材P1を上動させるだけで、箱型に組み立てられた状態において、中仕切り部材P1の相対する周枠p1の短辺梁p1bの下面を、ロック部材L1のロック解除本体4に形成された中仕切り部材載置部材S1の中仕切り部材載置部s3の上面に載置することができるので、中仕切り部材P1の折り畳みコンテナーへの配設を、簡単に、且つ、迅速に行うことができる。
図12〜図14に示されている別の実施例の中仕切り部材P2は、周枠p1の相対する長辺梁p1aの両端部に、平面形状が、方形状の突出片p5を突設したものである。それ以外の構成は、上述した中仕切り部材P1と同じである。
そして、長側壁2の板状部2aの内面(箱型に組み立てられた際に、折り畳みコンテナーの内部に位置する面)2a1には、下方が開放された、縦長に延在する縦長凹部c4aが形成されており、また、長側壁2がヒンジ連結されている底部1の長辺側土手部1aの内面にも、上方が開放された、縦長に延在する縦長凹部c4bが形成されている。そして、折り畳みコンテナーが、箱型に組み立てられた際には、長側壁2の内面2a1に形成された縦長凹部c4aと、底部1の長辺側土手部1aの内面に形成された縦長凹部c4bとにより、上述した中仕切り部材P2に形成された突出片p5が挿入可能な突出片挿入凹部c4が形成されている。
箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーに、中仕切り部材P2を配設するには、中仕切り部材P2の短辺梁p1bを湾曲変形させて、中仕切り部材P2を、折り畳みコンテナー内に収納するとともに、中仕切り部材P2の相対する長辺梁p1aの両端部に形成された突出片p5を、上述した突出片挿入凹部c4に挿入する。このようにして、中仕切り部材P2が、折り畳みコンテナーに配設されることになる。
上述したように構成されているので、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーに、中仕切り部材P2を配設した際に、中仕切り部材P2が上動しても、中仕切り部材P2の突出片p5が、長側壁2の板状部2aの内面2a1に形成された縦長凹部c4aの天部c4a’に当接するので、中仕切り部材P2が、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーから外れるようなことを防止することができる。
また、中仕切り部材P2の突出片p5が、長側壁2の内面2a1に形成された縦長凹部c4aと底部1の長辺側土手部1aの内面に形成された縦長凹部c4bとにより形成される突出片挿入凹部c4に沿って、中仕切り部材P2が、上下動するように構成されているので、中仕切り部材P2を、安定した状態で上下動することができる。
次に、図15〜図22を用いて、更に別の実施例について説明する。
この実施例においても、箱型に組み立てられた状態から、先に倒される短側壁3に、ロック部材L2が配設されており、この実施例においては、ロック部材L2が上下動する形式のものである。このような形式のロック部材L2は、一例として、特許文献3に開示されている。
先ず最初に、図15を用いて、短側壁3について概説する。
短側壁3の上部水平部3b2の直ぐ下方には、ロック部材配設領域が配設される領域を規制する領域規制用上部水平部3hが形成されているが、このような領域規制用上部水平部3hは、適宜、省略することができる。また、短側壁3には、上述した実施例と同様に、領域規制用上部水平部3hや第1水平リブ3g1やや第2水平リブ3g2や内側垂直リブ3g3や周辺リブ3bを構成する側部3b1等により、後述するロック部材L2が配設される領域が形成されている。
また、第1水平リブ3g1の両端には、垂直方向に延在する垂直リブ3iが垂設されているとともに、垂直リブ3iの下端と短側壁3の側部3b1との間には、連結水平リブ3jが形成されている。更に、連結水平リブ3jの上方に位置する短側壁3の板状部3aには、後述するロック部材L2の中仕切り部材載置部が挿入可能な透孔31が穿設されている。透孔31の下端縁31aは、第1水平リブ3g1まで略達するように構成されている。更に、透孔31の下端縁31aからは、連結水平リブ3jの先端に連結するように、且つ、短側壁3の外面(箱型に組み立てられた際に、折り畳みコンテナーの外側に位置する面)3a2から、遠ざかる方向に、下方に延在する案内傾斜片3mが形成されている。なお、案内傾斜片3mは、垂直リブ3iと側部3b1とを架橋するように構成されている。
次に、図16を用いて、一体成形されたロック部材L2について概説する。
ロック部材L2は、横長のロック部材本体40aと、ロック部材本体40aの相対する垂直面40bから、垂直面40bに垂直に延設された係止バー40cと、ロック部材本体40aの下面40a1から、係止バー40c方向に向かって延在する一対の板状の弾性条片40dとを有している。
次に、図17及び図18を用いて、ロック部材L2に配設される中仕切り部材載置部材S2について説明する。
中仕切り部材載置部材S2は、縦長で板状の垂直基部s10と、垂直基部s10の上端から、水平方向に延在する板状の上端水平部s11と、上端水平部s11の下方に位置するとともに、上端水平部s11と平行に、垂直基部s10から延在する板状の上部水平部s12とを有している。なお、上端水平部s11の先端面s11aと上部水平部s12の先端面s12aとは、垂直基部s10からの突出量が略同一に形成されている。
また、中仕切り部材載置部材S2の垂直基部s10の下端には、垂直基部s10の下端から、上端水平部s11及び上部水平部s12方向に、垂直基部s10から離反方向に延在する板状の弾性部s13が連接されており、弾性部s13の上端には、略逆台形ブロック状の中仕切り部材載置部s30が形成されている。中仕切り部材載置部s30は、上述した上部水平部s12と平行な天部s30aと、垂直基部s10と略平行に形成された垂直基部側垂直側面s30bと、該垂直基部側垂直側壁s30bと相対する、上方から下方に向かって、垂直基部s10に接近する傾斜面s30cと、相対する垂直側面30dとを有している。そして、弾性部s13に、負荷が加わっていない状態においては、中仕切り部材載置部s30の先端s30eが、上端水平部s11の先端面s11a及び上部水平部s12の先端面s12aとから、外側に突出するように構成されている。更に、垂直基部s10と上端水平部s11と上部水平部s12とにより、中仕切り部材載置部材S2には、上述したロック部材L2を構成する係止バー40cが嵌合する係止バー嵌合凹部s30fが形成されている。
次に、ロック部材L2への中仕切り部材載置部材S2の取り付けについて説明する。
ロック部材L2の係止バー40cに、中仕切り部材載置部材S2に形成された係止バー嵌合凹部s30fを嵌合させることにより、図19に示されているように、ロック部材L2の係止バー40cに、中仕切り部材載置部材S2を取り付ける。また、短側壁3に形成されたロック部材配設領域に、中仕切り部材載置部材S2が配設されたロック部材L2を配設することになるが、この際、中仕切り部材載置部材S2に形成された係止バー嵌合凹部s30fの開口部が、短側壁3の板状部3aの内面3a1側に位置するように配置する。
また、中仕切り部材載置部材S2の中仕切り部材載置部s30が、短側壁3の板状部3aに穿設された透孔31に挿入され、且つ、短側壁3の板状部3aを越えて、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナー内に、突出するように構成されているとともに、中仕切り部材載置部s30の下部が、短側壁3に形成された側部3b1と垂直リブ3iと案内傾斜片3mとにより形成される、中仕切り部材載置部挿入凹部3nに挿入されるように構成されている。また、ロック部材L2の一対の板状の弾性条片40dの先端が、図20に示されているように、短側壁3の第1水平リブ3g1に、当接、或いは、接近して位置するように構成されている。
箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーに、中仕切り部材P2を配設した際には、中仕切り部材P2の短辺梁p1bが、短側壁3の板状部3aに穿設された透孔31に挿入され、且つ、図21に示されているように、短側壁3の板状部3aの内面3a1を越えて突出されている中仕切り部材載置部材S2の中仕切り部材載置部s30に載置され、中仕切り部材P2が、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナー内に配設されるように構成されている。なお、公知のように、折り畳みコンテナーが箱型に組み立てられた状態においては、ロック部材L2の係止バー40cが、長側壁2に形成された、下方が開放された係合凹部に嵌合され、短側壁3が、不用意に、底部1方向に倒れないように構成されている。
箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーを折り畳む際には、ロック部材L2を、弾性条片40dの弾性力に抗して、下方に移動させると、中仕切り部材載置部s30の傾斜面s30cが、短側壁3に形成された中仕切り部材載置部挿入凹部3n内に形成された案内傾斜片3mに当接し、図22に示されているように、ロック部材L2を構成する中仕切り部材載置部s30を、短側壁3の内面3a1から引っ込ませて、中仕切り部材P2が、短側壁3の底部1方向に、下動することができるように構成されている。
上述したように構成することにより、作業者が、中仕切り部材P2に触ることなく、ロック部材L2を下降させるだけで、折り畳みコンテナーを折り畳むことができるので、折り畳みコンテナーの折り畳み作業の作業性が向上する。
次に、図23〜図26を用いて、本発明の更に別の実施例について説明する。
本実施例におけるロック部材L3は、上述した図15〜図22に示される実施例に示されているロック部材L2とは、次の点で相違する。なお、共通の部材には、同じ符号が使用されている。
この実施例のロック部材L3も、上述したロック部材L2と同様に、横長のロック部材本体40aと、ロック部材本体40aの相対する垂直面40bから、垂直面40bに垂直に延設された係止バー40cと、ロック部材本体40aの下面40a1から、係止バー40c方向に向かって延在する一対の板状の弾性条片40dとを有している。そして、この実施例のロック部材L3においては、ロック部材本体40aの両端部付近に、後述する中仕切り部材載置部材S3を構成するリンクs40の上端部が挿入可能な、下方が開放されたリンク挿入空間40eが形成されている点で、上述したロック部材L2と相違する。
中仕切り部材載置部材S3は、上端部に、上端ピン孔s40aと、下端部に、下端ピン孔s40bが、それぞれ穿設されたリンクs40を有している。また、中仕切り部材載置部材S3を構成する中仕切り部材載置ブロックs50は、上部水平面s50aと、該上部水平面s50aの先端から下方に延在する垂直面s50bと、該垂直面s50bの下縁から、背面s50c方向に向かって傾斜した傾斜面s50dと、相対する側面s50eとから形成されている。また、背面s50cの中央部には、リンクs40の下端ピン孔s40bに嵌入可能なピンs50fが、背面s50cに垂直に突設されている。ロック部材本体40aの両端部付近に形成されたリンク挿入空間40eに、リンクs40の上端部を挿入した後、リンクs40の上端ピン孔s40aとロック部材本体40aに形成されたピン挿入孔40a2に、ピンs60を嵌入させることにより、リンクs40が、ロック部材本体40aに取り付けられるように構成されている。なお、リンクs40へのロック部材本体40aへの取り付けについては、他の種々の枢支手段を採用することができる。
また、この実施例においても、短側壁3の板状部3aには、上述した実施例における図3や図4に示されているように、一対の水平方向に延在する横長透孔30aが穿設されている。更に、この実施例において使用される中仕切り部材も、上述した実施例の図6に示されている中仕切り部材P1と同様であり、中仕切り部材P1の相対する周枠p1の短辺梁p1bに形成された載置部通過可能切欠き凹部p4は、本実施例の中仕切り部材載置ブロックs50が通過可能に構成されている。
短側壁3に形成されたロック部材配設領域に、ロック部材本体40aと、ピンs60を介して、ロック部材本体40aに枢着されたリンクs40からなる中仕切り部材載置部材S3を、短側壁3の板状部3aの外面3a2から、短側壁3に取り付けた際には、中仕切り部材載置部材S3を構成する中仕切り部材載置ブロックs50が、短側壁3の板状部3aに穿設された横長透孔30aに挿入されるように構成されている。このようにして、短側壁3に形成されたロック部材配設領域に、ロック部材L3を取り付けられた際には、図26に示されているように、中仕切り部材載置部材S3を構成する中仕切り部材載置ブロックs50の先端部が、短側壁3の板状部3aの内面3a1から突出するように構成されている。また、ロック部材L3が、短側壁3に取り付けられた際には、ロック部材本体40aに取り付けられた一対のリンクs40の下端部が、互いに離反するように取り付けられるように構成されている。
図26に示されているように、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーに、中仕切り部材P1を、水平状に配設した際には、中仕切り部材載置部材S3を構成する中仕切り部材載置ブロックs50の上部水平面s50aに、中仕切り部材P1を構成する周枠p1の短辺梁p1bに形成された載置部通過可能切欠き凹部p4より、短辺梁p1bの中央部寄りに位置する裏面が載置され、箱型に組み立てられた折り畳みコンテナーに、中仕切り部材P1が配設されるように構成されている。この状態においては、ロック部材L3が、短側壁3の上部水平部3b2側に位置しており、また、中仕切り部材載置ブロックs50が、短側壁3の板状部3aに穿設された横長透孔30aの短側壁3の中央寄り垂直縁側に位置するように構成されている。更に、ロック部材L3の係止バー40cが、長側壁2に形成された、下方が開放された公知の係合凹部に嵌合され、短側壁3が、不用意に、底部1方向に倒れない、ロック状態となるように構成されている。
上述した状態から、ロック部材L3を下降させると、一対の弾性条片40dの弾勢力に抗して、ロック部材L3が下降し、中仕切り部材載置部材S3を構成する一対のリンクs40の下端部に枢支された中仕切り部材載置ブロックs50が、互いに離反する方向に移動し、中仕切り部材載置ブロックs50が、中仕切り部材P1を構成する周枠p1の短辺梁p1bに形成された載置部通過可能切欠き凹部p4の真下に位置することになる。従って、中仕切り部材載置部材S3の中仕切り部材載置ブロックs50が、中仕切り部材P1に形成された載置部通過可能切欠き凹部p4を通過し、中仕切り部材P1が、底部1方向に下降することになる。このようにして、中仕切り部材P1が、底部1に載置されるように下降した後、或いは、底部1に収容された下部仕切り部材Dに載置された後、ロック部材L3による長側壁2と短側壁3とのロック状態が解除された短側壁3を、底部1方向に倒し、次いで、長側壁2を、底部1に重ねられるように倒された短側壁3に重ねるように倒すことにより、箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーが、折り畳まれるように構成されている。
上述したように構成することにより、作業者が、中仕切り部材P2に触ることなく、ロック部材L2を下降させるだけで、折り畳みコンテナーを折り畳むことができるので、折り畳みコンテナーの折り畳み作業の作業性が向上する。