JP2011119312A - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Takashi Tadokoro
貴志 田所
Wataru Kobayashi
亘 小林
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Abstract

【課題】従来に製造歩留まりを悪化されることなく、高速変調を行うことが可能な半導体レーザ装置を提供することにある。
【解決手段】半導体基板1上に設けられた活性層2と活性層2上に設けられたクラッド層5とクラッド層5上に設けられたキャップ層6とを有する半導体レーザ装置10を備えた半導体レーザ装置であって、半導体レーザ装置本体10は、キャップ層6上に設けられた成長層側電極7と、半導体基板1の下面に設けられた基板側電極8とを具備し、活性層7は、半導体レーザ素子本体10の素子長L11よりも短く形成され、成長層側電極7は、半導体レーザ素子本体10の素子長L11よりも短く形成され、成長層側電極7および基板側電極8が、活性層2に電流注入を行うものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体レーザ装置に関し、特に歩留まりを劣化させることなく製造できる高速変調可能な半導体レーザ装置に関する。
半導体レーザ装置を使った直接変調方式は構成が簡単で、小型化、低コスト化が可能という利点を持ち、光ファイバを用いた高速伝送システムで広く用いられている。
現在、直接変調レーザ装置を用いた光通信の伝送速度は10Gbpsに達しており、今後100GbE等で利用できる25Gbps以上で直接変調可能な半導体レーザ装置の開発も期待されている。
半導体レーザ装置を高速動作させるには半導体レーザ装置の共振器長を短くすることが有効である(例えば、非特許文献1参照)。そして、25Gbps以上で動作する半導体レーザ装置を得るためには、レーザの共振器長を100μm程度まで短共振器化することが望ましい。
従来、100μmの共振器を実現するためには、へき開により半導体ウエハを100μmの長さに割る必要があった。
K.Y.Lau and A.Yariv, "Ultra-High Speed Semiconductor Lasers", IEEE Journal of Quantum Electronics, 1985年2月, QE-21, No.2, pp.121-138
しかしながら、通常のへき開方法で100μmの共振器長を実現しようとした場合、素子歩留まりが30%程度まで低下してしまい実用化には適さなかった。また、へき開後の取り扱いも困難となり、最終的な製造歩留まりが悪化するといった問題があった。
したがって、本発明は上述したような課題を解決するために為されたものであって、製造歩留まりを悪化させることなしに、25Gbps以上の高速直接変調可能な半導体レーザ装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決する第1の発明に係る半導体レーザ装置は、
半導体基板上に設けられた活性層と前記活性層上に設けられたクラッド層と前記クラッド層上に設けられたキャップ層とを有する半導体レーザ素子本体を備えた半導体レーザ装置であって、
前記半導体レーザ素子本体は、前記キャップ層上に設けられた成長層側電極と、前記半導体基板の下面に設けられた基板側電極とを具備し、
前記活性層は、前記半導体レーザ素子本体の素子長よりも短く形成され、
前記成長層側電極は、前記半導体レーザ素子本体の素子長よりも短く形成され、前記成長層側電極および前記基板側電極が、前記活性層に電流注入を行うものである
ことを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、活性層の長さが短いため、高速な変調動作を実現することができる。具体的には、素子長(レーザ光の伝搬方向における半導体レーザ素子本体の長さ)を175μmにすることでへき開による素子歩留まりは80%以上にすることが出来る。また、一般に高速変調を実現するための目安であるレーザの緩和振動周波数は共振器長の平方根に逆比例する。ここで、図4に、分布帰還型半導体レーザ装置の共振器長が200μmである場合の緩和振動周波数の測定値とバイアス電流からしきい値電流を引き平方根を取ったものとの関係を表したグラフを示す。この図と、緩和振動周波数が共振器長の平方根に逆比例するということから、共振器長を150μmにすることで25Gbps以上の緩和振動周波数が得られると計算できる。また、共振器長を100μm以下にすることで40Gbpsの高速動作も期待できる。
すなわち、上述した課題を解決する第2の発明に係る半導体レーザ装置は、
第1の発明に係る半導体レーザ装置であって、
前記半導体レーザ素子本体の素子長が175μm以上であり、前記活性層の長さが150μm以下である
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第3の発明に係る半導体レーザ装置は、
第1または第2の発明に係る半導体レーザ装置であって、
前記成長層側電極は、前記活性層と同じ長さで形成される
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第4の発明に係る半導体レーザ装置は、
第1乃至第3の発明の何れか1つに係る半導体レーザ装置であって、
前記基板側層側電極は、前記半導体レーザ素子本体の素子長よりも短く形成される
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第5の発明に係る半導体レーザ装置は、
第4の発明に係る半導体レーザ装置であって、
前記基板側層側電極は、前記活性層と同じ長さで形成される
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第6の発明に係る半導体レーザ装置は、
第1乃至第5の発明の何れか1つに係る半導体レーザ装置であって、
前記半導体レーザ素子本体は、前記活性層と前記クラッド層の間の一部に、当該クラッド層との境界が周期構造となるようにして回折格子が形成されたガイド層をさらに具備し、
前記回折格子の長さL1と前記活性層の長さL2との比率(L2/L1)が3以下である
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第7の発明に係る半導体レーザ装置は、
第6の発明に係る半導体レーザ装置であって、
前記ガイド層の端面が前記半導体レーザ素子本体の端面に接していない
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第8の発明に係る半導体レーザ装置は、
第1乃至第7の何れか一つの発明に係る半導体レーザ装置であって、
前記半導体レーザ素子本体が分布帰還型半導体レーザ装置である
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第9の発明に係る半導体レーザ装置は、
第1乃至第5の発明の何れか1つに係る半導体レーザ装置であって、
前記半導体レーザ素子本体がファブリ・ペロー半導体レーザ装置である
ことを特徴とする。
本発明に係る半導体レーザ装置によれば、25Gbps程度の伝送を可能とする直接変調レーザを、従来と同程度の素子サイズで実現することができるため、製造歩留まりを悪化させることなしに高速対応可能なレーザ素子を実現することができる。その結果直接変調方式の利点を生かした、小型で低コストな高速伝送システムを提供することができる。
本発明の第一番目の実施形態に係る半導体レーザ装置の断面図である。 本発明の第二番目の実施形態に係る半導体レーザ装置の断面図である。 本発明の第三番目の実施形態に係る半導体レーザ装置の断面図である。 分布帰還型半導体レーザ装置の共振器長が200μmである場合の緩和振動周波数の測定値とバイアス電流からしきい値電流を引き平方根を取ったものとの関係を表したグラフである。
本発明に係る半導体レーザ装置について、各実施形態で具体的に説明する。
[第一番目の実施形態]
本実施形態に係る半導体レーザ装置について、図1を参照して説明する。
本実施形態では、分布帰還型半導体レーザ装置に適用した場合について説明する。
本実施形態に係る分布帰還型半導体レーザ装置は、従来の分布帰還型半導体レーザ装置と同様の材料系で、従来の分布帰還型半導体レーザ装置と同様の製造方法で製造される。分布帰還型半導体レーザ装置は、例えば図1に示すように、n型InP基板1と、InGaAsP活性層2と、InGaAsPガイド層3と、p型InPクラッド層5と、p型InGaAsPキャップ層6とを備えた半導体レーザ素子本体10を備える。
InGaAsP活性層2はn型InP基板1上に設けられる。InGaAsPガイド層3はInGaAsP活性層2上に設けられる。InGaAsPガイド層3上には、ガイド層3の長さ方向(図中左右方向)、すなわち電流注入することにより活性層2で発振するレーザ光の伝搬方向に沿って溝の深さを周期Λで変化させた回折格子4が形成される。p型InPクラッド層5はInGaAsPガイド層3上および後述するInGaAsP光導波層11上に設けられる。p型InGaAsPキャップ層6はp型InPクラッド層5上に設けられる。n型InP基板1の下面には、当該n型InP基板1の全面に亘って基板側電極8が設けられる。p型InGaAsPキャップ層6上には、成長層側電極7が設けられる。InGaAsP活性層2の側面にはルテニウムをドープしたInP層を成長した埋め込み構造が形成される。半導体レーザ素子本体10の一方の端面10aに高反射膜9が設けられる。高反射膜9により基板側電極8とn型InP基板1とInGaAsP活性層2とInGaAsPガイド層3とp型InPクラッド層5とp型InGaAsPキャップ層6と成長層側電極7の端面が覆われる。半導体レーザ素子本体10の他方の端面10bに反射防止膜12が設けられる。反射防止膜12により基板側電極8とn型InP基板1とInGaAsP光導波層11とp型InPクラッド層5の端面が覆われる。
InGaAsP活性層2は半導体レーザ素子本体10の素子長L11よりも短く形成され、半導体レーザ素子本体10の一方の端面10aから他方の端面10bに向かって長さL12だけ延在して形成される。このように活性層2は半導体レーザ素子本体10の素子長L11よりも短く形成されるため、活性層2に電流注入を行うことにより半導体レーザ素子本体10の一部のみが励起されるため、実効的な共振器長は、活性層2と同一の長さL12となる。
InGaAsPガイド層3はInGaAsP活性層2と対向する箇所に設けられており、長さL12で形成される。p型InGaAsPキャップ層6は、InGaAsP活性層2およびInGaAsPガイド層3と対向する箇所に設けられており、長さL12で形成される。成長層側電極7がInGaAsP活性層2およびInGaAsPガイド層3ならびにp型InGaAsPキャップ層6と対向する箇所に設けられる。成長層側電極7は、半導体レーザ素子本体10の素子長L11よりも短く形成され、長さL12で形成される。
そして、n型InP基板1上には、InGaAsP活性層2の端面2bおよびInGaAsPガイド層3の端面3bに連結し、半導体レーザ素子本体10の他方の端面10bに向かって長さL13で延在するInGaAsP光導波層11が設けられる。これにより、電流注入を行うことにより活性層2で発振したレーザ光はInGaAsP光導波層11および反射防止膜12を通って外部に取り出される。
続いて、上述した層構造の半導体レーザ装置の製造方法について以下に説明する。
最初に、n型InP基板1上に、InGaAsP活性層2、InGaAsPガイド層3を順番に成長させ、InGaAsPガイド層3とInGaAsP活性層2を島状に残してエッチングで周りを除去し、その後周りをInGaAsP光導波層11で埋め込む。その後は通常の方法と同様、InGaAsPガイド層3上に回折格子4を形成する。続いて、p型InPクラッド層5、p型InGaAsPキャップ層6を順番に成長させた後、埋め込み成長が行われることにより、ウエハが完成する。
上記層構造からなるウエハ成長後に、成長層側(p型InGaAsPキャップ層6の上面)に形成する成長層側電極7に対応する部分(p型InGaAsPキャップ層6における成長層側電極7と対向する部分)のみを残し、それ以外の部分(p型InGaAsPキャップ層6における成長層側電極7と対向しない部分)を除去する。その後、成長層側(p型InGaAsPキャップ層6の上面)に成長層側電極7を形成すると共に基板側(n型InP基板1の下面)に基板側電極8を形成し、両端面をレーザ光の伝搬方向と垂直にへき開する。これによって素子(半導体レーザ素子本体10)が切り出される。切り出された素子の一方の端面10aに誘電体多層膜、すなわち高反射膜9を形成し、その他方の端面10bに反射防止膜12を形成することにより分布帰還型半導体レーザ装置が完成する。
本実施形態に係る半導体レーザ装置では、素子長(レーザ光の伝搬方向における半導体レーザ素子本体10の長さ)L11が175μm以上の200μmである。レーザ光の伝搬方向における成長層側電極7および活性層2の長さL12はともに150μmであり、実効的な共振器長は150μmとなる。活性層2の側面にルテニウムをドープしたInP層を成長させて製造した埋め込み構造の分布帰還型半導体レーザ装置の小信号応答特性を測定したところ3dB帯域として23GHzを得ることができ、25Gbpsの伝送に利用可能であることが分かった。
よって、本実施形態に係る半導体レーザ装置によれば、上述した構成としたことで、25Gbps程度の伝送を可能とする直接変調レーザを、従来と同程度の素子サイズである200μmで実現することができるため、製造歩留まりを悪化させることなしに高速対応可能なレーザ素子を実現することができる。その結果直接変調方式の利点を生かした、小型で低コストな高速伝送システムを提供することができる。
成長層側電極7が活性層2と同じ長さL12で形成されることにより、活性層2への電流注入を効率よく行うことができる。
[第二番目の実施形態]
本実施形態に係る半導体レーザ装置について、図2を参照して説明する。
本実施形態では、上述した第一番目の実施形態に係る半導体レーザ装置と同一部材には同一符号を付記しその説明を省略する。
本実施形態に係る半導体レーザ装置は分布帰還型半導体レーザ装置であって、図2に示すように、InGaAsPガイド層23と、p型InPクラッド層25と、基板側電極28とを備えた半導体レーザ素子本体20を備える。
InGaAsPガイド層23は、InGaAsP活性層2とp型InPクラッド層25の間の一部に設けられ、半導体レーザ素子本体20の一方の端面20aから距離L24の位置から半導体レーザ素子本体20の他方の端面20bに向かって長さL25だけ延在して形成される。これにより、InGaAsPガイド層23の一方の端面23aはp型InPクラッド層25で覆われて半導体レーザ素子本体20の端面20aと接触せず、他方の端面20bはInGaAsP光導波層11の一方の端面11aと接触する。InGaAsPガイド層23上には、ガイド層23の長さ方向(図中左右方向)、すなわち電流注入することにより活性層2で発振するレーザ光の伝搬方向に沿って溝の深さを周期Λで変化させた回折格子24が形成される。
続いて、上述した層構造の半導体レーザ装置は、上述した第一番目の実施形態に係る半導体レーザ装置の製造方法と同じ手順で製造される。InGaAsPガイド層23を所定の箇所に成長させるときに、マスクなどを用いる。これにより、分布帰還型半導体レーザ装置が完成する。
本実施形態に係る半導体レーザ装置では、素子長L21が175μm以上の200μmである。活性層2および成長層側電極7の長さL22は100μmであって、実効的な共振器長が150μm以下の100μmである。基板側電極28の長さは、成長層側電極7の長さL22と同一であり100μmである。よって、活性層2の側面にルテニウムをドープしたInP層を成長させて製造した埋め込み構造の分布帰還型半導体レーザ装置とすることで、上述した第一番目の実施形態の半導体レーザ装置と同様に、小信号応答特性を測定すると3dB帯域として23GHzを得ることができ、25Gbpsの伝送に利用可能であると考えられる。
また、回折格子24の長さ(InGaAsPガイド層23の長さ)L25と活性層2の長さL22の比率(L22/L25)を3以下の2としている。この比率(L22/L25)を2にすることでレーザのシングルモード発振確率が50%以上となった。またこの比率を3より大きくするとレーザのシングルモード発振確率が25%以下となり実用上の問題が生じた。さらに、回折格子24を半導体レーザ素子本体20の端面20aに接触する位置に設置した場合とInGaAsP光導波層11の端面11aに接触する位置に配置した場合(図2に示す位置に回折格子24を配置した場合)とを比較すると、InGaAsP光導波層11の端面11aに接触させた場合の方が反射防止膜12を通して出力される光強度が強かった。この素子に40Gbpsの信号の入力したところ良好な光波形が得られ、短距離通信には十分利用可能であることがわかった。なお、回折格子24の長さ(InGaAsPガイド層23の長さ)L25と活性層2の長さL22の比率(L22/L25)の下限値は1である。
基板側電極28は半導体レーザ素子本体20の素子長L21よりも短く形成され、活性層2と同じ長さL22で形成されることにより、活性層2への電流注入を効率良く行うことができる。
[第三番目の実施形態]
本実施形態に係る半導体レーザ装置について、図3を参照して説明する。
本実施形態では、ファブリ・ペロー半導体レーザ装置に適用した場合について説明する。
本実施形態に係るファブリ・ペロー半導体レーザ装置は、従来のファブリ・ペロー半導体レーザ装置と同様の材料で、従来のファブリ・ペロー半導体レーザ装置と同様の製造方法で製造される。ファブリ・ペロー半導体レーザ装置は、例えば図3に示すように、n型InP基板31と、InGaAsP活性層32と、p型InPクラッド層33と、p型InGaAsPキャップ層34とを備えた半導体レーザ素子本体30を備える。
InGaAsP活性層32はn型InP基板31上に設けられる。p型InPクラッド層33は、InGaAsP活性層32および後述するInGaAsP光導波層38上に設けられる。p型InGaAsPキャップ層34はp型InPクラッド層33上に設けられる。n型InP基板31の下面には、基板側電極36が設けられる。p型InGaAsPキャップ層34上には、成長層側電極35が設けられる。活性層32の側面にはルテニウムをドープしたInP層を成長した埋め込み構造が形成される。半導体レーザ素子本体30の一方の端面30aに高反射膜37が設けられる。高反射膜37により基板側電極36とn型InP基板31とInGaAsP活性層32とp型InPクラッド層33とp型InGaAsPキャップ層34と成長層側電極35の端面が覆われる。半導体レーザ素子本体30の他方の端面30bに反射防止膜39が設けられる。反射防止膜39によりn型InP基板31とInGaAsP光導波層38とp型InPクラッド層33の端面が覆われる。
成長層側電極35およびInGaAsP活性層32はともに半導体レーザ素子本体30の一方の端面30aから他方の端面30bに向かって長さL32だけ延在して形成される。活性層32が半導体レーザ素子本体30の素子長L31よりも短く形成され、活性層32に電流注入を行うことにより半導体レーザ素子本体30の一部のみが励起されるため、実効的な共振器長は、活性層32と同一の長さL32となる。
そして、n型InP基板31上には、InGaAsP活性層32の端面32bに連結し、半導体レーザ素子本体30の他方の端面30bに向かって長さL33で延在するInGaAsP光導波層38が設けられる。これにより、電流注入を行うことにより活性層32で発振したレーザ光は光導波層38および反射防止膜39を通って外部に取り出される。
続いて、上述した層構造の半導体レーザ装置の製造方法について以下に説明する。
最初に、n型InP基板31上にInGaAsP活性層32を成長した後、活性層32を島状に残してエッチングして周りを除去し、その後周りをInGaAsP光導波層38で埋め込む。その後通常方法と同様、p型InPクラッド層33、p型InGaAsPキャップ層34を順番に成長させた後、埋め込み成長が行われることにより、ウエハが完成する。
上記層構造からなるウエハ成長後に、成長層側(p型InGaAsPキャップ層34の上面)に形成する成長層側電極35に対応する部分(p型InGaAsPキャップ層34における成長層側電極35と対向する部分)のみを残し、それ以外の部分(p型InGaAsPキャップ層34における成長層側電極35と対向しない部分)を除去する。その後、成長層側(p型InGaAsPキャップ層34の上面)に成長層側電極35を形成すると共に基板側(n型InP基板31の下面)に基板側電極36を形成し、両端面をレーザ光の伝搬方向と垂直にへき開する。これによって素子(半導体レーザ素子本体30)が切り出される。切り出された素子の一方の端面30aに高反射膜37を形成し、その他方の端面30bに反射防止膜39を形成することによりファブリ・ペロー半導体レーザ装置が完成する。
本実施形態に係る半導体レーザ装置は、ファブリ・ペロー半導体レーザ装置であって、素子長(レーザ光の伝搬方向における半導体レーザ素子本体30の長さ)L31が175μm以上の200μmである。活性層32および成長層側電極35の長さL32は100μmであり、実効的な共振器長(レーザ共振器長)は150μm以下の100μmとなる。活性層32の側面にルテニウムをドープしたInP層を成長させて製造した埋め込み構造のファブリ・ペロー半導体レーザ装置の小信号応答特性を測定したところ3dB帯域として20GHzを得ることができた。
したがって、本実施形態に係る半導体レーザ装置によれば、上述した構成にしたことで、25Gbps程度の伝送を可能とする直接変調レーザを、従来と同程度の素子サイズである200μmで実現することができるため、製造歩留まりを悪化させることなしに高速対応可能なレーザ素子を実現することができる。その結果直接変調方式の利点を生かした、小型で低コストな高速伝送システムを提供することができる。
[他の実施形態]
上述した第一番目〜第三番目の実施形態では、基板としてn型InPを具備する半導体レーザ装置を用いて説明したが、基板としてp型InPを具備する半導体レーザ装置とすることも可能である。その際は、キャップ層としてn型InGaAsP,クラッド層としてn型InPを用いれば良い。
また、上記では、ルテニウムをドープした埋め込み層を具備する半導体レーザ装置を用いて説明したが、埋め込み層として鉄をドープしたInP層を具備する半導体レーザ装置とすることも可能である。
上記では、InGaAsPからなる活性層を具備する半導体レーザ装置を用いて説明したが、InGaAlAsからなる活性層を具備する半導体レーザ装置とすることも可能である。
上記では、半導体による埋め込み構造の半導体レーザ装置を用いて説明したが、ポリイミドなどの半導体以外の材料による埋め込み構造の半導体レーザ装置とすることも可能であるし、埋め込み構造を使わずにリッジ構造の半導体レーザ装置とすることも可能である。
上記第一番目および第二番目の実施形態では、回折格子が均一な周期構造を具備する半導体レーザ装置を用いて説明したが、回折格子に位相シフト領域が含まれる構造の半導体レーザ装置とすることも可能である。
上記第一番目〜第三番目の実施形態において、光導波層が活性層と同じ直線導波路でもテーパ状の導波路でも良く、また、途中から曲がった導波路とすることも可能である。
本発明に係る半導体レーザ装置によれば、従来に製造歩留まりを悪化されることなく、高速変調を行うことができるため、通信産業などで有益に利用することができる。
1 半導体基板
2 活性層
3 ガイド層
4 回折格子
5 クラッド層
6 キャップ層
7 成長層側電極
8 基板側電極
9 高反射膜
10 半導体レーザ素子本体
11 光導波層
12 反射防止膜
20 半導体レーザ素子本体
23 ガイド層
24 回折格子
25 クラッド層
28 基板側電極
30 半導体レーザ素子本体
31 半導体基板
32 活性層
33 クラッド層
34 キャップ層
35 成長層側電極
36 基板側電極
37 高反射膜
38 光導波層
39 反射防止膜

Claims (9)

  1. 半導体基板上に設けられた活性層と前記活性層上に設けられたクラッド層と前記クラッド層上に設けられたキャップ層とを有する半導体レーザ素子本体を備えた半導体レーザ装置であって、
    前記半導体レーザ素子本体は、前記キャップ層上に設けられた成長層側電極と、前記半導体基板の下面に設けられた基板側電極とを具備し、
    前記活性層は、前記半導体レーザ素子本体の素子長よりも短く形成され、
    前記成長層側電極は、前記半導体レーザ素子本体の素子長よりも短く形成され、前記成長層側電極および前記基板側電極が、前記活性層に電流注入を行うものである
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 請求項1に記載の半導体レーザ装置であって、
    前記半導体レーザ素子本体の素子長が175μm以上であり、前記活性層の長さが150μm以下である
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の半導体レーザ装置であって、
    前記成長層側電極は、前記活性層と同じ長さで形成される
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の半導体レーザ装置であって、
    前記基板側層側電極は、前記半導体レーザ素子本体の素子長よりも短く形成される
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  5. 請求項4に記載の半導体レーザ装置であって、
    前記基板側層側電極は、前記活性層と同じ長さで形成される
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の半導体レーザ装置であって、
    前記半導体レーザ素子本体は、前記活性層と前記クラッド層の間の一部に、当該クラッド層との境界が周期構造となるようにして回折格子が形成されたガイド層をさらに具備し、
    前記回折格子の長さL1と前記活性層の長さL2との比率(L2/L1)が3以下である
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  7. 請求項6に記載の半導体レーザ装置であって、
    前記ガイド層の端面が前記半導体レーザ素子本体の端面に接していない
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか一項に記載の半導体レーザ装置であって、
    前記半導体レーザ素子本体が分布帰還型半導体レーザ装置である
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
  9. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の半導体レーザ装置であって、
    前記半導体レーザ素子本体がファブリ・ペロー半導体レーザ装置である
    ことを特徴とする半導体レーザ装置。
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