JP2011118287A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】定着ローラに温度勾配が発生した場合であっても、トナーの定着性や光沢を維持し、画像品質の低下を防ぐこと。
【解決手段】画像形成部20により用紙に形成された未定着トナー像を当該用紙に定着するための定着ローラ(加熱ローラ312,加圧ローラ313)と、定着ローラを加熱するヒータランプH1,H2と、用紙が通紙される通紙範囲内における定着ローラの温度を検知するセンサS1,S2,S3と、を備えた定着装置であって、センサS1,S2,S3により検知された定着ローラの温度が定着ローラの動作温度範囲を超えた場合、当該動作温度範囲内に入るように用紙の通紙方向と直交する直交方向に定着ローラを移動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来より、用紙に転写されたトナーを加熱定着させる定着装置において、定着ローラが過熱状態になることを防ぐために、定着ローラの温度を制御する技術が知られている。例えば、多様な幅の記録材における端部昇温、特に通紙基準位置を無視して記録材がセットされた場合の定着ローラの端部昇温を確実に検出して制御することが可能な技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−133581号公報
定着ローラは、装置毎における機差バラツキ(定着ランプの配光精度、機械的取り付け精度、配風、熱膨張、紙の通紙位置のバラツキ等)によって、温度勾配が変わることが知られている。このため、定着ローラにおける用紙を通紙する通紙範囲において、定着ローラの動作温度範囲を超えてしまうこともある。この場合、トナーの定着性や光沢が狙い値を外れ、画像品質の低下を招いてしまうという問題がある。
本発明の目的は、上記課題を鑑みてなされたものであり、定着ローラに温度勾配が発生した場合であっても、トナーの定着性や光沢を維持し、画像品質の低下を防ぐことである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の定着装置は、
画像形成部により用紙に形成された未定着トナー像を当該用紙に定着するための定着ローラと、
前記定着ローラを加熱する加熱部と、
前記用紙が通紙される通紙範囲内における前記定着ローラの温度を検知する検知部と、を備え、
前記検知部により検知された前記定着ローラの温度が前記定着ローラの動作温度範囲を超えた場合、当該動作温度範囲内に入るように前記用紙の通紙方向と直交する直交方向に前記定着ローラを移動させる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、
前記定着ローラが前記直交方向に揺動する場合で、前記検知部により検知された前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲を超えた場合、前記動作温度範囲内に入るように前記直交方向に前記定着ローラを移動させる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の定着装置において、
揺動中は前記定着ローラの移動を行わず、揺動中ではないときに前記定着ローラの移動を行う。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の定着装置において、
前記定着ローラを移動させる際、前記定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で前記定着ローラを移動させる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の定着装置において、
前記用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、前記定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で前記定着ローラを移動させ、前記用紙が前記定着ローラに挟持されている状態のときは、前記定着ローラが揺動する速度と同じ速度で前記定着ローラを移動させる。
請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の定着装置において、
前記用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、前記定着ローラを移動させ、前記用紙が前記定着ローラに挟持されている状態のときは、前記定着ローラを移動させない。
請求項7に記載の発明は、請求項2から6のいずれか一項に記載の定着装置において、
前記定着ローラの揺動とは、基準位置を中心として、揺動動作範囲内において前記定着ローラを前記直交方向に往復移動させる動作である。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の定着装置において、
前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように、前記揺動動作範囲を変更する。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の定着装置において、
前記用紙の用紙幅に応じて、前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように、前記加熱部の加熱状態を制御するとともに前記揺動動作範囲を変更する。
請求項10に記載の発明は、請求項1から9のいずれか一項に記載の定着装置において、
前記検知部は、
前記通紙範囲内における前記定着ローラの所定位置の温度差を検知し、
前記検知部により検知された温度差が前記動作温度範囲を示す許容値を超えた場合、当該許容値を超えないように前記定着ローラ上における前記通紙範囲を変更する。
請求項11に記載の発明は、請求項1から10のいずれか一項に記載の定着装置において、
前記定着ローラの移動に関する制御、前記定着ローラの揺動に関する制御及び前記通紙範囲に関する制御の少なくとも1つを行う第1の制御部を備える。
請求項12に記載の発明の画像形成装置は、
画像形成部により用紙に形成された未定着トナー像を当該用紙に定着するための定着ローラと、
前記定着ローラを加熱する加熱部と、
前記用紙が通紙される通紙範囲内における前記定着ローラの温度を検知する検知部と、
前記検知部により検知された前記定着ローラの温度が前記定着ローラの動作温度範囲を超えた場合、前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように前記用紙の通紙方向と直交する直交方向に前記定着ローラを移動させる第2の制御部と、
を備える。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の画像形成装置において、
前記第2の制御部は、
前記定着ローラが前記直交方向に揺動する場合で、前記検知部により検知された前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲を超えた場合、前記動作温度範囲内に入るように前記直交方向に前記定着ローラを移動させる。
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の画像形成装置において、
前記第2の制御部は、
揺動中は前記定着ローラの移動を行わず、揺動中ではないときに前記定着ローラの移動を行う。
請求項15に記載の発明は、請求項13又は14に記載の画像形成装置において、
前記第2の制御部は、
前記定着ローラを移動させる際、前記定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で前記定着ローラを移動させる。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の画像形成装置において、
前記第2の制御部は、
前記用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、前記定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で前記定着ローラを移動させ、前記用紙が前記定着ローラに挟持されている状態のときは、前記定着ローラが揺動する速度と同じ速度で前記定着ローラを移動させる。
請求項17に記載の発明は、請求項12から15のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記第2の制御部は、
前記用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、前記定着ローラを移動させ、前記用紙が前記定着ローラに挟持されている状態のときは、前記定着ローラを移動させない。
請求項18に記載の発明は、請求項13から17のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記定着ローラの揺動とは、基準位置を中心として、揺動動作範囲内において前記定着ローラを前記直交方向に往復移動させる動作である。
請求項19に記載の発明は、請求項18に記載の画像形成装置において、
前記第2の制御部は、
前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように、前記揺動動作範囲を変更する。
請求項20に記載の発明は、請求項19に記載の画像形成装置において、
前記第2の制御部は、
前記用紙の用紙幅に応じて、前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように、前記加熱部の加熱状態を制御するとともに前記揺動動作範囲を変更する。
請求項21に記載の発明は、請求項12から20のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記検知部は、
前記通紙範囲内における前記定着ローラの所定位置の温度差を検知し、
前記第2の制御部は、
前記検知部により検知された温度差が前記動作温度範囲を示す許容値を超えた場合、当該許容値を超えないように前記定着ローラ上における前記通紙範囲を変更する。
本発明によれば、定着ローラに温度勾配が発生した場合であっても、トナーの定着性や光沢を維持し、画像品質の低下を防ぐことができる。
本発明に係る画像形成装置の構成を示す図である。 画像形成装置の内部構成を示す図である。 (A)は、定着ローラの温度分布の中心と用紙の通紙範囲の中心とが等しい場合における定着ローラの温度分布を示した図である。(B)は、定着ローラの温度分布の中心と用紙の通紙範囲の中心とがずれた場合における定着ローラの温度分布を示した図である。(C)は、定着ローラを直交方向に移動させた場合における定着ローラの温度分布を示した図である。 第1の定着ローラ移動制御処理を示すフローチャートである。 第2の定着ローラ移動制御処理を示すフローチャートである。 ローラ移動制御処理を示すフローチャートである。 ローラ移動動作処理を示すフローチャートである。 (A)は、揺動量変更処理のフローチャートを示した図である。(B)は、定着ローラの揺動量の概略を示した図である。 (A)は、用紙幅が幅広の場合における定着ローラの揺動制御を示した図である。(B)は、用紙幅が幅狭の場合における定着ローラの揺動制御を示した図である。 (A)は、定着ローラを移動させて通紙範囲の制御を行う場合を示した図である。(B)は、用紙を移動させて通紙範囲の制御を行う場合を示した図である。 (A)は、第1の通紙範囲制御処理のフローチャートを示した図である。(B)は、第2の通紙範囲制御処理のフローチャートを示した図である。(C)は、第3の通紙範囲制御処理のフローチャートを示した図である。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1に、本実施の形態における画像形成装置1の機能構成例を示す。図1に示すように、画像形成装置1は、給紙部10と、画像形成部20と、定着部30と、第2の制御部としての制御部40と、を備えて構成される。
給紙部10は、給紙トレイ11と、給紙ローラ12と、給紙駆動モータ13と、を備えて構成される。給紙トレイ11は、用紙を収納する。給紙ローラ12は、給紙トレイ11に格納された用紙を最上部から1枚ずつ画像形成部20へ向けて搬送する。給紙駆動モータ13は、制御部40の指示に基づいて、給紙トレイ11、給紙ローラ12を駆動する。
画像形成部20は、タンデム方式で用紙に画像形成を行うものであり、画像処理部21と、書き込み部22と、感光体ドラム23と、中間転写ベルト24と、レジストローラ25と、二次転写ローラ26と、駆動モータ27と、を備えて構成される。
画像処理部21は、画像読取部(図示省略)により読み取られた原稿画像にアナログ処理、A/D変換処理、シェーディング補正、画像圧縮処理等の各種画像処理を施す。そして、画像処理部21は、画像処理が施されたデータをY(イエロー)、M(マゼンダ)、C(シアン)、K(クロ)の各色に色分解し、出力用画像データとして書き込み部22に出力する。
書き込み部22は、出力用画像データに基づくレーザー光をY,M,C,Kの感光体ドラム23にそれぞれ書き込むことで、各色の静電潜像を各感光体ドラム23に形成する。なお、図示していないが、各感光体ドラム23の周囲には現像手段が備えられており、感光体ドラム23上に形成された静電潜像を現像手段で現像することで、感光体ドラム23上にトナー像が形成される。
中間転写ベルト24は、複数のローラにより巻回されて回動可能に支持されている。中間転写ベルト24が各感光体ドラム23に当接しながら回動すると、一次転写ローラ(図示せず)により感光体ドラム23上のトナー像が中間転写ベルト24に転写される。
二次転写ローラ26は、レジストローラ25を介して搬送された用紙に対して、中間転写ベルト24上に形成されたトナー像を転写する。用紙上に形成されたトナー像は、後述する定着部30で熱定着される。
駆動モータ27は、制御部40の指示に基づいて、用紙へ画像形成するために画像形成部20の各部を駆動する。
定着部30は、定着装置としての第1定着部310と、第2定着部320と、を備えて構成される。第1定着部310は、加熱ローラ312と、加圧ローラ313と、温度センサ314と、定着駆動モータ315と、を備えて構成される。
加熱ローラ312は、加熱するためのヒータランプ(図示省略)を内部に有する。加圧ローラ313は、加熱ローラ312に圧接して定着ニップを形成する。
加熱ローラ312と加圧ローラ313とは、回転駆動することで用紙を定着ニップから通過させる。用紙上のトナー像(未定着トナー像)は、定着ニップを通過する際に加圧及び加熱されることで熱定着される。
温度センサ314は、加熱ローラ312の温度を検知する。定着駆動モータ315は、制御部40の指示に基づいて、加熱ローラ312及び加圧ローラ313の回転駆動や用紙の搬送駆動を行う。
第2定着部320は、加熱ローラ322と、加圧ローラ323と、温度センサ324と、定着ローラ揺動モータ325と、定着駆動モータ326と、を備えて構成される。以下、第1定着部310と異なる部分を主として説明する。
加熱ローラ322は、加熱部としてのヒータランプH1,H2を有する。温度センサ324は、加熱ローラ322の温度を検知する。温度センサ324は、検知部としてのセンサS1,S2,S3により構成される。
駆動部として機能する定着ローラ揺動モータ325は、制御部40の指示に基づいて、用紙の通紙方向と直交する方向(直交方向)に第2定着部320を移動、又は揺動させる。
定着駆動モータ326は、制御部40の指示に基づいて、加熱ローラ322及び加圧ローラ323の回転駆動や用紙の搬送駆動を行う。
以下、本実施の形態では、加熱ローラ322と加圧ローラ323を総称して「定着ローラ」と記す。
また、第2定着部320が通紙方向に対して直交する方向に移動すると、定着ローラも第2定着部320の移動に伴って同方向に移動する。以下、第2定着部320の移動に伴う定着ローラの移動を「定着ローラの移動」と記す。また、第2定着部320が通紙方向に対して直交する方向に揺動すると、定着ローラも第2定着部320の揺動に伴って同方向に揺動する。以下、第2定着部320の揺動に伴う定着ローラの揺移動を「定着ローラの揺動」と記す。
ここで、定着ローラの移動とは、定着ローラの基準位置(初期位置)に対し、用紙の通紙方向と直交する方向に所定距離だけ定着ローラが移動することをいう。
また、定着ローラの揺動とは、定着ローラの基準位置を中心として、用紙の通紙方向と直交する方向に定着ローラが所定の範囲内で連続的に往復移動することをいう。
制御部40は、各機能部の動作の制御と、各機能部間のデータ入出力の制御等を行うことで画像形成装置1を統括的に管理・制御する。
次に、図2を参照して、画像形成装置1の制御ブロック図について説明する。
図2に示すように、画像形成装置1は、制御部40と、給紙部10と、画像形成部20と、定着部30と、を備えて構成される。以下、図1と異なる部分を主として説明する。
制御部40は、CPU(Central Processing Unit)41と、RAM(Random Access Memory)42と、ROM(Read Only Memory)43と、を備えて構成されている。
CPU41は、ROM43に格納されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムを読み出してRAM42に展開し、RAM42に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行し、画像形成装置1の各部を集中制御する。
RAM42は、揮発性のメモリであって、CPU41により実行される各種プログラムやこれら各種プログラムに係るデータ等を格納するワークエリアを有し、その情報を一時的に記憶する。ROM43は、CPU41により実行される各種プログラムを記憶する。
次に、図3を参照して、プリント時(画像形成時)において、通紙範囲内(用紙が通紙される範囲内)での定着ローラ上の温度分布について説明する。以下、第2定着部320における定着ローラ上の温度分布について説明する。
定着ローラの温度は、温度センサ324のS1、S2、S3により測定される。以下、本実施の形態では、矢印で示す用紙の通紙方向に対して図面右側をR側、左側をL側とし、定着ローラのL側からR側にかけて、定着ローラの軸方向に沿ってセンサS1,S2,S3が順に配置されている。そして、このセンサS1,S2,S3の検知に基づく温度分布値を、図面下方に示している。また、定着ローラの動作温度範囲の上限値をn(定着ローラ温度上限n)、定着ローラの動作温度範囲の下限値をm(定着ローラ温度下限m)とする。また、便宜的に、センサS1に対向する定着ローラの位置を「A部」、センサS3に対向する定着ローラの位置を「B部」とよぶ。
図3(A)は、定着ローラの中心と用紙の通紙範囲の中心とが等しい場合における定着ローラの温度分布を示した図である。この場合、定着ローラの温度分布はほぼ左右対称となる。このため、定着ローラの温度分布は、定着ローラ温度上限nと定着ローラ温度下限mの範囲内となり、定着ローラを移動させる必要はない。
図3(B)は、機械的取り付け誤差を原因として、定着ローラの中心と用紙の通紙範囲の中心とがずれた場合における定着ローラの温度分布を示した図である。この場合、定着ローラの温度分布は左右で勾配ができる。そうすると、用紙の通紙範囲における定着ローラのR側が温度下限mを超える(制御温度範囲をオーバーする)可能性がある。
図3(C)は、図3(B)の状態の状態において、定着ローラを軸方向(直交方向)にR側に移動させた場合における定着ローラの温度分布を示した図である。ここでは、基準位置から移動距離aだけ、定着ローラをR側に移動させた例を示している。定着ローラを軸方向に移動させることで、通紙範囲内における定着ローラの温度勾配を抑えるとともに、通紙範囲内における定着ローラの温度分布を動作温度範囲内に入るように制御することができる。
なお、ここでは機械的取り付け誤差を原因とした場合の温度勾配の例を示したが、定着ランプの配光精度や配風、熱膨張といった機差バラツキによっても温度勾配が生じることもあるため、こういった場合であっても同様に定着ローラを移動させることで、温度勾配を抑えることができる。
次に、図4を参照して、制御部40で実行される第1の定着ローラ移動制御処理について説明する。第1の定着ローラ移動制御処理は、定着ローラの温度が動作温度範囲を超えた場合、動作温度範囲内に入るように第2定着部320の定着ローラを直交方向に移動させる処理である。
予め、定着ローラの動作温度範囲がm<t<n(mは定着ローラ温度下限、nは定着ローラ温度上限)として設定されているものとする。
例えば、画像形成装置1において画像形成動作の全体制御処理が実行されているときに、第1の定着ローラ移動制御処理を実行するフラグをCPU41が検知したことをトリガとして、ROM43から読み出されて適宜RAM42に展開された第1の定着ローラ移動制御プログラムと、CPU41との協働により第1の定着ローラ移動制御処理が実行される。
先ず、定着ローラA,B部の温度が検出される(ステップS11)。具体的には、温度センサS1,S3により、定着ローラA部,B部の温度が検出される。そして、定着ローラA部の温度>nであるか否かが判別される(ステップS12)。
ステップS12において、定着ローラA部の温度>nであると判別された場合(ステップS12;YES)、定着ローラがR側方向に移動される(ステップS13)。具体的には、CPU41からの指示に基づいて、定着ローラ揺動モータ325により第2定着部320がR側方向に移動される。
ステップS13の実行後、定着ローラA部の温度≦nであるか否かが判別される(ステップS14)。ステップS14において、定着ローラA部の温度≦nでないと判別された場合(ステップS14;NO)、ステップS13を繰り返す。
ステップS14において、定着ローラA部の温度≦nであると判別された場合(ステップS14;YES)、定着ローラの移動が停止される(ステップS15)。ステップS15の実行後、リターンされる。
ステップS12において、定着ローラA部温度>nでないと判別された場合(ステップS12;NO)、定着ローラA部温度<mであるか否かが判別される(ステップS16)。
ステップS16において、定着ローラA部温度<mであると判別された場合(ステップS16;YES)、定着ローラがL側方向に移動される(ステップS17)。具体的には、CPU41からの指示に基づいて、定着ローラ揺動モータ325により第2定着部320がL側方向に移動される。
ステップS17の実行後、定着ローラA部温度≧mであるか否かが判別される(ステップS18)。ステップS18において、定着ローラA部温度≧mであると判別された場合(ステップS18;YES)、ステップS15に移行される。ステップS18において、定着ローラA部温度≧mでないと判別された場合(ステップS18;NO)、ステップS17を繰り返す。
ステップS16において、定着ローラA部温度<mでないと判別された場合(ステップS16;NO)、定着ローラB部温度>nであるか否かが判別される(ステップS19)。ステップS19において、定着ローラB部温度>nであると判別された場合(ステップS19;YES)、定着ローラがL側方向に移動される(ステップS20)。
ステップS20の実行後、定着ローラB部温度≦nであるか否かが判別される(ステップS21)。ステップS21において、定着ローラB部温度≦nであると判別された場合(ステップS21;YES)、ステップS15に移行される。ステップS21において、定着ローラB部温度≦nでないと判別された場合(ステップS21;NO)、ステップS20を繰り返す。
ステップS19において、定着ローラB部温度>nでないと判別された場合(ステップS19;NO)、定着ローラB部温度<mであるか否かが判別される(ステップS22)。ステップS22において、定着ローラB部温度<mでないと判別された場合(ステップS22;NO)、リターンされる。
ステップS22において、定着ローラB部温度<mであると判別された場合(ステップS22;YES)、定着ローラがR側方向に移動される(ステップS23)。ステップS23の実行後、定着ローラB部温度≧mであるか否かが判別される(ステップS24)。ステップS24において、定着ローラB部温度≧mでないと判別された場合(ステップS24;NO)、ステップS23を繰り返す。
ステップS24において、定着ローラB部温度≧mであると判別された場合(ステップS24;YES)、ステップS15に移行される。
次に、図5を参照して、画像形成装置1で実行される第2の定着ローラ移動制御処理について説明する。第2の定着ローラ移動制御処理は、定着ローラが揺動動作中か否かを判別し、定着ローラが揺動動作中の場合は揺動を停止して定着ローラを軸方向に移動させる処理である。なお、定着ローラの揺動動作とは、上述したように、定着ローラの基準位置を中心として、定着ローラを軸方向に沿って所定範囲内で往復移動させる制御である。これにより、通紙される用紙に対する定着ローラの接触位置が用紙毎(あるいは複数枚毎)に変わり、用紙のエッジにより形成される傷が定着ローラ上で分散されるため、定着ローラの寿命を延ばすことが可能となる。この揺動動作は、用紙を通紙しない動作中、たとえばスタンバイ時や非画像形成時には行わないことが望ましい。以下、第1の定着ローラ移動制御処理と異なる部分を主として説明する。
例えば、画像形成装置1において画像形成動作の全体制御処理が実行されているときに、第2の定着ローラ移動制御処理を実行するフラグをCPU41が検知したことをトリガとして、ROM43から読み出されて適宜RAM42に展開された第2の定着ローラ移動制御プログラムと、CPU41との協働により第2の定着ローラ移動制御処理が実行される。
ステップS31,32は第1の定着ローラ移動制御処理のステップS11,12と同様である。ステップS32において、定着ローラA部の温度>nであると判別された場合(ステップS32;YES)、定着ローラが揺動動作中であるか否かが判別される(ステップS33)。具体的には、定着ローラが揺動動作中であることを示すフラグをCPU41が検知したか否かに基づいて、本ステップの判別が行われる。
ステップS33において、定着ローラが揺動動作中でないと判別された場合(ステップS33;NO)、ステップS35に移行される。ステップS33において、定着ローラが揺動動作中であると判別された場合(ステップS33;YES)、定着ローラの揺動が停止される(ステップS34)。具体的には、CPU41からの指示に基づいて、定着ローラ揺動モータ325により定着ローラの揺動が停止される。
ステップS35,36,37は、第1の定着ローラ移動制御処理のステップS13,14,15と同様である。ステップS37の実行後、定着ローラの揺動が再開される(ステップS38)。具体的には、CPU41からの指示に基づいて、定着ローラ揺動モータ325により定着ローラの揺動が再開される。ステップS38の実行後、リターンされる。
ステップS39は、第1の定着ローラ移動制御処理のステップS16と同様である。ステップS39において、定着ローラA部温度<mであると判別された場合(ステップS39;YES)、定着ローラが揺動動作中であるか否かが判別される(ステップS40)。
ステップS40において、定着ローラが揺動動作中でないと判別された場合(ステップS40;NO)、ステップS42に移行される。ステップS40において、定着ローラが揺動動作中であると判別された場合(ステップS40;YES)、定着ローラの揺動が停止される(ステップS41)。
ステップS42,43は、第1の定着ローラ移動制御処理のステップS17,18と同様である。ステップS43において、定着ローラA部温度≧mと判別された場合(ステップS43;YES)、ステップS37に移行される。ステップS43において、定着ローラA部温度≧mでないと判別された場合(ステップS43;NO)、ステップS42を繰り返す。
ステップS44は、第1の定着ローラ移動制御処理のステップS19と同様である。ステップS44において、定着ローラB部温度>nであると判別された場合(ステップS44;YES)、定着ローラが揺動動作中であるか否かが判別される(ステップS45)。
ステップS45において、定着ローラが揺動動作中でないと判別された場合(ステップS45;NO)、ステップS47に移行される。ステップS45において、定着ローラが揺動動作中であると判別された場合(ステップS45;YES)、定着ローラの揺動が停止される(ステップS46)。
ステップS47,48は、第1の定着ローラ移動制御処理のステップS20,21と同様である。ステップS48において、定着ローラB部温度≦nと判別された場合(ステップS48;YES)、ステップS37に移行される。ステップS48において、定着ローラB部温度≦nでないと判別された場合(ステップS48;NO)、ステップS47を繰り返す。
ステップS49は、第1の定着ローラ移動制御処理のステップS22と同様である。ステップS49において、定着ローラB部温度<mであると判別された場合(ステップS49;YES)、定着ローラが揺動動作中であるか否かが判別される(ステップS50)。
ステップS50において、定着ローラが揺動動作中でないと判別された場合(ステップS50;NO)、ステップS52に移行される。ステップS50において、定着ローラが揺動動作中であると判別された場合(ステップS50;YES)、定着ローラの揺動が停止される(ステップS51)。
ステップS52,53は、第1の定着ローラ移動制御処理のステップS23,24と同様である。ステップS53において、定着ローラB部温度≧mと判別された場合(ステップS53;YES)、ステップS37に移行される。ステップS53において、定着ローラB部温度≧mでないと判別された場合(ステップS53;NO)、ステップS52を繰り返す。
ここで、第1の定着ローラ移動制御処理のステップS13,17,20,23又は第2の定着ローラ移動制御処理のステップS35,42,47,52に置き換わる処理として、図6又は図7に示す処理を実行することとしてもよい。
先ず、図6を参照して、ローラ移動制御処理について説明する。ローラ移動制御処理は、定着ローラを移動させる際に用紙が定着ローラに挟持されていない場合、定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で定着ローラを移動させる処理である。
先ず、定着ローラを移動させる際に、用紙が定着ローラに挟持状態であるか否かが判別される(ステップS71)。具体的には、加熱ローラ322と加圧ローラ323とに用紙が挟持されている状態(挟持状態)を示す情報がCPU41により検知されたか否かに基づいて、本ステップの判別が行われる。
ステップS71において、用紙が定着ローラに挟持状態でないと判別された場合(ステップS71;NO)、揺動速度より速い速度(|移動速度|>|揺動速度|)で定着ローラをR側またはL側に移動させる(ステップS72)。このように、用紙の狭持状態ではない場合は、定着ローラの移動速度を速めることで、定着ローラの温度制御を効率的に行うことができる。ステップS72の実行後、リターンされる。
ステップS71において、用紙が定着ローラに挟持状態であると判別された場合(ステップS71;YES)、揺動速度と同じ速度(|移動速度|=|揺動速度|)で定着ローラを移動させる(ステップS73)。このように、用紙の狭持状態である場合は、移動速度を揺動速度と同じレベルにすることで、用紙へのダメージを抑えて移動させることができる。ステップS73の実行後、リターンされる。
次に、図7を参照して、ローラ移動動作処理について説明する。ローラ移動動作処理は、定着ローラの移動動作を制御するための処理である。
先ず、用紙が定着ローラに挟持状態であるか否かが判別される(ステップS74)。ステップS74において、用紙が定着ローラに挟持状態でないと判別された場合(ステップS74;NO)、定着ローラをR側またはL側に移動させる(ステップS75)。ステップS75の実行後、リターンされる。
ステップS74において、用紙が定着ローラに挟持状態であると判別された場合(ステップS74;YES)、定着ローラを移動させない(ステップS76)。ステップS76の実行後、リターンされる。
このように、用紙の狭持状態である場合は、定着ローラを移動させないことで、用紙へのダメージを与えることなく、定着ローラの温度制御を行うことができる。
次に、図8を参照して、制御部40で実行される揺動量変更処理について説明する。図8(A)は、揺動量変更処理のフローチャートを示した図である。図8(B)は、定着ローラの揺動量の概略を示した図である。揺動量変更処理は、定着ローラの温度値に基づいて、揺動動作範囲(揺動量)を変更する処理である。なお、本図8では省略しているが、図3と同様にセンサS1,S2,S3が配置されており、センサS1,S2,S3により定着ローラの温度検知を行う構成になっている。
例えば、制御部40において画像形成動作の全体制御処理が実行されているときに、揺動量変更処理を実行するフラグをCPU41が検知したことをトリガとして、ROM43から読み出されて適宜RAM42に展開された揺動量変更プログラムと、CPU41との協働により揺動量変更処理が実行される。
通常は、基準位置(図8(B)の通常状態)からL側へw分、R側へx分だけ定着ローラが揺動しているものとする。すなわち、初期においては、基準位置を中心として、基準位置からL側、R側にそれぞれ揺動量w、xの範囲内で、定着ローラが揺動している。
先ず、L側への揺動量w時(図8(B)のL側揺動量通常時)の定着ローラA,B部の温度が、センサS1,S3によって検出される(ステップS81)。そして、定着ローラA部温度がm<t<nであるか否かが判別される(ステップS82)。ステップS82において、定着ローラA部温度がm<t<nでないと判別された場合(ステップS82;NO)、リターンされる。
ステップS82において、定着ローラA部温度がm<t<nであると判別された場合(ステップS82;YES)、定着ローラB部温度がm<t<nであるか否かが判別される(ステップS83)。
ステップS83において、定着ローラB部温度がm<t<nでないと判別された場合(ステップS83;NO)、リターンされる。ステップS83において、定着ローラB部温度がm<t<nであると判別された場合(ステップS83;YES)、定着ローラのL側方向の揺動量をwからyに変更する(ステップS84)。具体的には、図8(B)のL側揺動量拡大時に示すように、定着ローラのL側方向の揺動量がwからyに変更され、y分揺動する。
ステップS84の実行後、R側の揺動量x時の定着ローラA,B部の温度がセンサS1,S3によって検出される(ステップS85)。具体的には、図8(B)のR側揺動量通常時に示すように、定着ローラがR側へx分揺動したときの定着ローラA,B部の温度が検出される。
ステップS85の実行後、定着ローラA部温度がm<t<nであるか否かが判別される(ステップS86)。ステップS86において、定着ローラA部温度がm<t<nでないと判別された場合(ステップS86;NO)、リターンされる。
ステップS86において、定着ローラA部温度がm<t<nであると判別された場合(ステップS86;YES)、定着ローラB部温度がm<t<nであるか否かが判別される(ステップS87)。ステップS87において、定着ローラB部温度がm<t<nでないと判別された場合(ステップS87;NO)、リターンされる。
ステップS87において、定着ローラB部温度がm<t<nであると判別された場合(ステップS87;YES)、定着ローラのR側方向の揺動量をxからzに変更する(ステップS88)。具体的には、図8(B)のR側揺動量拡大時に示すように、定着ローラのR側方向の揺動量がxからzに変更され、z分揺動する。ステップS88の実行後、リターンされる。
次に、図9を参照して、用紙幅に応じた定着ローラの揺動制御について説明する。図9(A)は、用紙幅が幅広の場合における定着ローラの揺動制御を示した図である。図9(B)は、用紙幅が幅狭の場合における定着ローラの揺動制御を示した図である。
先ず、図9(A)を参照して、最大の用紙幅をもつ用紙を通紙する場合における揺動制御について説明する。この場合、CPU41の指示に基づいて、ヒータランプH1,H2の両方が点灯されるとともに(ヒータランプH1,H2が加熱されるとともに)、基準位置を中心として揺動量がL側、R側ともにw1となるように制御される。なお、ヒータランプH1は定着ローラにおける通紙範囲の中心部分を加熱するヒータであり、ヒータランプH2は定着ローラにおける通紙範囲の両端部分を過熱するヒータである。
ここで、最大の用紙幅をもつ用紙が通紙された後の次のジョブにおいては、当該用紙より大きな用紙幅の用紙が通紙されることはない。このため、最大の用紙幅をもつ用紙が通紙されるときに揺動量を大きく取ったとしても通紙範囲外の温度変動は許容される。したがって、最大の用紙幅をもつ用紙を通紙するときは、揺動量をw1とする。
次に、図9(B)を参照して、通紙する用紙の用紙幅が図9(A)の用紙よりも幅狭の場合における揺動制御について説明する。この場合、CPU41の指示に基づいて、ヒータランプH1のみが点灯され(ヒータランプH1のみが加熱されるとともに)、揺動量がw2となるように制御される。揺動量はw1>w2である。
ここで、例えば、用紙幅が幅狭の用紙が通紙された後の次のジョブにおいて、図9(A)の用紙のように、幅広の用紙が通紙されたとする。このとき、用紙幅が幅狭のときに揺動量を大きくとると(揺動量w1とすると)、ヒータランプH1の配光が落ちる部分の温度変動が大きくなり、用紙端部付近の温度勾配が出やすくなる。このため、用紙幅が幅狭の場合は、定着ローラの揺動量を小さくする(揺動量w2にする)必要がある。
次に、図10及び図11を参照して、定着ローラの温度差による通紙範囲の制御処理について説明する。図10(A)は、定着ローラを移動させて通紙範囲の制御を行う場合を示した図である。以下、通紙範囲内における定着ローラの所定位置(温度センサS1により温度検知されるA部及び温度センサS3により温度検知されるB部)の温度の差を定着ローラの温度差と定義する。図10(A)の場合、温度センサS3の温度値が温度センサS1の温度値よりも大きい。このため、定着ローラをL側に移動させることで、定着ローラの温度差を縮小させることができる。
図10(B)は、用紙の通紙位置を移動させて通紙範囲の制御を行う場合を示した図である。この場合、用紙の通紙位置をR側に移動させることで定着ローラの温度差を縮小させることができる。なお、用紙の通紙位置の移動は、既知の技術により実現することが可能であり、例えば、給紙部10における給紙トレイ11の設置位置を変更したり、定着ローラ突入前における用紙の搬送位置を変更したりするなどが挙げられる。
図11は、第1,第2,第3の通紙範囲制御処理を示した図である。先ず、図11(A)を参照して、第1の通紙範囲制御処理について説明する。第1の通紙範囲制御処理は、温度差が許容値を超えた場合、当該許容値を超えないように定着ローラを移動させて通紙範囲を制御する処理である。第1の通紙範囲制御処理は、図10(A)に示す制御に該当する。
例えば、制御部40において画像形成動作の全体制御処理が実行されているときに、第1の通紙範囲制御処理を実行するフラグをCPU41が検知したことをトリガとして、ROM43から読み出されて適宜RAM42に展開された第1の通紙範囲制御プログラムと、CPU41との協働により第1の通紙範囲制御処理が実行される。
以下の処理では、予め、センサS1の測定温度値(センサS1温度)と、センサS3の測定値(センサS3温度)との差の許容値zが定められているものとする。具体的には、許容値zは、定着ローラの動作温度範囲を示す値(定着ローラ温度上限n−定着ローラ温度下限m)である。
先ず、センサS1温度−センサS3温度>zであるか否かが判別される(ステップS91)。ステップS91において、センサS1温度−センサS3温度>zでないと判別された場合(ステップS91;NO)、センサS3温度−センサS1温度>zであるか否かが判別される(ステップS92)。
ステップS92において、センサS3温度−センサS1温度>zでないと判別された場合(ステップS92;NO)、リターンされる。ステップS92において、センサS3温度−センサS1温度>zであると判別された場合(ステップS92;YES)、定着ローラがL側に移動される(ステップS93)。ステップS93の実行後、リターンされる。
ステップS91において、センサS1温度−センサS3温度>zであると判別された場合(ステップS91;YES)、定着ローラがR側に移動される(ステップS94)。ステップS94の実行後、リターンされる。
図11(B)は、第2の通紙範囲制御処理を示した図である。第2の通紙範囲制御処理は、温度差が許容値を超えた場合、当該許容値を超えないように給紙トレイ11を移動させて通紙範囲を制御する処理である。第2の通紙範囲制御処理は、図10(B)に示す制御に該当する。以下、第1の通紙範囲制御処理と異なる部分を主として説明する。
ステップS101,102は、第1の通紙範囲制御処理のステップS91,92と同様である。ステップS102において、センサS3温度−センサS1温度>zであると判別された場合(ステップS102;YES)、給紙トレイ11がR側に移動される(ステップS103)。具体的には、CPU41の指示に基づいて、給紙駆動モータ13により給紙カセットがR側に移動される。ステップS103の実行後、リターンされる。
ステップS101において、センサS1温度−センサS3温度>zであると判別された場合(ステップS101;YES)、給紙トレイ11がL側に移動される(ステップS104)。ステップS104の実行後、リターンされる。
図11(C)は、第3の通紙範囲制御処理を示した図である。第3の通紙範囲制御処理は、温度差が許容値を超えた場合、当該許容値を超えないように、定着突入前の用紙を移動させて通紙範囲を制御する処理である。第3の通紙範囲制御処理は、図10(B)に示す制御に該当する。以下、第1の通紙範囲制御処理と異なる部分を主として説明する。
ステップS201,202は、第1の通紙範囲制御処理のステップS91,92と同様である。ステップS202において、センサS3温度−センサS1温度>zであると判別された場合(ステップS202;YES)、用紙がR側に移動される(ステップS203)。具体的には、CPU41の指示に基づいて、用紙の搬送路をR側に移動させることにより、定着突入前(第2定着部320に突入する前)の用紙がR側に移動される。ステップS203の実行後、リターンされる。
ステップS201において、センサS1温度−センサS3温度>zであると判別された場合(ステップS201;YES)、用紙がL側に移動される(ステップS204)。ステップS204の実行後、リターンされる。
以上、本実施の形態によれば、定着ローラの温度が動作温度範囲内に入るように定着ローラを直交方向に移動させる。このため、定着ローラに温度勾配が発生した場合であっても、トナーの定着性や光沢を維持し、画像品質の低下を防ぐことができる。
また、定着ローラが揺動中の場合であっても、揺動動作を一旦停止させた後に定着ローラを移動させて定着ローラの温度制御をするので、確実にトナーの定着性や光沢を維持し、画像品質の低下を防ぐことができる。
また、用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、揺動速度よりも速い速度で定着ローラを移動させるので、定着ローラの温度が動作温度範囲内に入るように早く制御すること(持っていくこと)ができる。
また、用紙が定着ローラに挟持されているか状態か否かに応じて、定着ローラの移動を制御することができる。
また、動作温度範囲内に入るように揺動幅を変更させるので、定着ローラの動作温度範囲内であれば、揺動幅を大きくすることで、用紙端部が定着ローラに接触することによる傷の発生を分散させることができる。したがって、定着ローラの寿命を延長することができる。
また、用紙幅に応じて、ヒータランプの加熱状態(点灯状態)を制御するとともに、揺動動作範囲を変更する。このため、例えば、次のジョブで用紙幅の異なる用紙が通紙された場合であっても、定着ローラの動作温度範囲内を超えることはないので、トナーの定着性や光沢を維持し、画像品質の低下を防ぐことができる。
また、温度差(センサS1温度とセンサS3温度との差)が許容値zを超えないように)、通紙範囲を変更するので、トナーの定着性や光沢を維持し、画像品質の低下を防ぐことができる。
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る定着装置及び画像形成装置の一例であり、これに限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、画像形成装置1の制御部40により第1定着部310および第2定着部320を制御する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、第1定着部310又は第2定着部320に別途制御部を備える構成としてもよい。この構成の場合、図4〜図13で示した各制御処理は、第1の制御部としての第1定着部310又は第2定着部320の制御部が実行する構成となる。
また、上記実施の形態における図5では、定着ローラの揺動が停止してから定着ローラをR軸又はL軸に移動することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、定着ローラの揺動を停止させずに、定着ローラをR軸又はL軸に移動させることとしてもよい。
また、上記実施の形態では、第2定着部320を移動および揺動させる構成としたが、第1定着部310も第2定着部320と同様の構成を備え、移動および揺動させるようにしても構わない。
その他、本実施の形態における、定着装置及び画像形成装置の細部構造及び詳細動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 画像形成装置
S1,S2,S3 温度センサ
8 中間転写ベルト
10 給紙部
11 給紙トレイ
12 給紙ローラ
13 給紙駆動モータ
20 画像形成部
21 画像処理部
22 書き込み部
23 感光体ドラム
24 中間転写ベルト
25 レジストローラ
26 二次転写ローラ
27 駆動モータ
30 定着部
40 制御部
41 CPU
42 RAM
43 ROM
310 第1定着部
311 ヒータランプ
312 加熱ローラ
313 加圧ローラ
314,324 温度センサ
315,326 定着駆動モータ
320 第2定着部
322 加熱ローラ
323 加圧ローラ
325 定着ローラ揺動モータ
H1,H2 ヒータランプ

Claims (21)

  1. 画像形成部により用紙に形成された未定着トナー像を当該用紙に定着するための定着ローラと、
    前記定着ローラを加熱する加熱部と、
    前記用紙が通紙される通紙範囲内における前記定着ローラの温度を検知する検知部と、を備え、
    前記検知部により検知された前記定着ローラの温度が前記定着ローラの動作温度範囲を超えた場合、当該動作温度範囲内に入るように前記用紙の通紙方向と直交する直交方向に前記定着ローラを移動させる定着装置。
  2. 前記定着ローラが前記直交方向に揺動する場合で、前記検知部により検知された前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲を超えた場合、前記動作温度範囲内に入るように前記直交方向に前記定着ローラを移動させる請求項1に記載の定着装置。
  3. 揺動中は前記定着ローラの移動を行わず、揺動中ではないときに前記定着ローラの移動を行う請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記定着ローラを移動させる際、前記定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で前記定着ローラを移動させる請求項2又は3に記載の定着装置。
  5. 前記用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、前記定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で前記定着ローラを移動させ、前記用紙が前記定着ローラに挟持されている状態のときは、前記定着ローラが揺動する速度と同じ速度で前記定着ローラを移動させる請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、前記定着ローラを移動させ、前記用紙が前記定着ローラに挟持されている状態のときは、前記定着ローラを移動させない請求項1から4のいずれか一項に記載の定着装置。
  7. 前記定着ローラの揺動とは、基準位置を中心として、揺動動作範囲内において前記定着ローラを前記直交方向に往復移動させる動作である請求項2から6のいずれか一項に記載の定着装置。
  8. 前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように、前記揺動動作範囲を変更する請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記用紙の用紙幅に応じて、前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように、前記加熱部の加熱状態を制御するとともに前記揺動動作範囲を変更する請求項8に記載の定着装置。
  10. 前記検知部は、
    前記通紙範囲内における前記定着ローラの所定位置の温度差を検知し、
    前記検知部により検知された温度差が前記動作温度範囲を示す許容値を超えた場合、当該許容値を超えないように前記定着ローラ上における前記通紙範囲を変更する請求項1から9のいずれか一項に記載の定着装置。
  11. 前記定着ローラの移動に関する制御、前記定着ローラの揺動に関する制御及び前記通紙範囲に関する制御の少なくとも1つを行う第1の制御部を備える請求項1から10のいずれか一項に記載の定着装置。
  12. 画像形成部により用紙に形成された未定着トナー像を当該用紙に定着するための定着ローラと、
    前記定着ローラを加熱する加熱部と、
    前記用紙が通紙される通紙範囲内における前記定着ローラの温度を検知する検知部と、
    前記検知部により検知された前記定着ローラの温度が前記定着ローラの動作温度範囲を超えた場合、前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように前記用紙の通紙方向と直交する直交方向に前記定着ローラを移動させる第2の制御部と、
    を備える画像形成装置。
  13. 前記第2の制御部は、
    前記定着ローラが前記直交方向に揺動する場合で、前記検知部により検知された前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲を超えた場合、前記動作温度範囲内に入るように前記直交方向に前記定着ローラを移動させる請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記第2の制御部は、
    揺動中は前記定着ローラの移動を行わず、揺動中ではないときに前記定着ローラの移動を行う請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記第2の制御部は、
    前記定着ローラを移動させる際、前記定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で前記定着ローラを移動させる請求項13又は14に記載の画像形成装置。
  16. 前記第2の制御部は、
    前記用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、前記定着ローラが揺動する速度よりも速い速度で前記定着ローラを移動させ、前記用紙が前記定着ローラに挟持されている状態のときは、前記定着ローラが揺動する速度と同じ速度で前記定着ローラを移動させる請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記第2の制御部は、
    前記用紙が前記定着ローラに挟持されていない状態のときは、前記定着ローラを移動させ、前記用紙が前記定着ローラに挟持されている状態のときは、前記定着ローラを移動させない請求項12から15のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  18. 前記定着ローラの揺動とは、基準位置を中心として、揺動動作範囲内において前記定着ローラを前記直交方向に往復移動させる動作である請求項13から17のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  19. 前記第2の制御部は、
    前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように、前記揺動動作範囲を変更する請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記第2の制御部は、
    前記用紙の用紙幅に応じて、前記定着ローラの温度が前記動作温度範囲内に入るように、前記加熱部の加熱状態を制御するとともに前記揺動動作範囲を変更する請求項19に記載の画像形成装置。
  21. 前記検知部は、
    前記通紙範囲内における前記定着ローラの所定位置の温度差を検知し、
    前記第2の制御部は、
    前記検知部により検知された温度差が前記動作温度範囲を示す許容値を超えた場合、当該許容値を超えないように前記定着ローラ上における前記通紙範囲を変更する請求項12から20のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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