JP2011117643A - 貯湯式給湯機 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱ロスを減少させ、高効率にて加熱運転を行うことのできる貯湯式給湯機を提供する。
【解決手段】圧縮機1、冷媒対水用熱交換器7、減圧装置3、冷媒対空気用熱交換器4を順次接続した冷媒回路と、前記冷媒対水用熱交換器7にて加熱した温水を貯湯する貯湯タンク11と、前記貯湯タンク11内の湯水を前記冷媒対水用熱交換器7を介して循環させる循環手段8とを備え、前記冷媒対水用熱交換器7から前記貯湯タンク11へ湯水を搬送する水配管経路および前記貯湯タンク11から前記冷媒対水用熱交換器7へ湯水を搬送する水配管経路に、三方弁(12、13)を配設したことを特徴とするもので、除霜時の熱ロスを低減すると同時に除霜時間の短縮を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、貯湯用のタンクを備える貯湯式給湯機に関するものである。
現在、貯湯式給湯機としてはガスや電気ヒータ、または灯油等を用いて水を加熱する方式のものが大勢的であるが、近年のエネルギー利用効率化の要望の観点からヒートポンプを利用した貯湯式給湯機が一般世帯に普及していっている。
図5に、従来の温水暖房機能を有する貯湯式給湯機の構成図を示す(例えば、特許文献1参照)。
ヒートポンプを利用した貯湯式給湯機にて加熱運転を行う場合、室外機6内にある圧縮機1で高温・高圧に加熱された冷媒は四方弁2から接続配管15を通じて室内機9内に設置している冷媒対水用熱交換器7で循環ポンプ8にて貯湯タンク11から送られてきた水と熱交換される。
この結果、水は加熱されて湯になり、同時に冷媒温度は低下する。湯は再び貯湯タンク11に戻され、利用されるまで貯湯タンク11に貯められる。温度の下がった冷媒は減圧装置3を通じることにより低温・低圧の二相流に変化し、接続配管15を通じて室外機6内にある冷媒対空気熱交換器4へ送られる。前記冷媒対空気熱交換器4では送風ファン5によって強制的に大気から熱を奪うことにより内部の冷媒は蒸発し気化する。気化した冷媒は四方弁2から再び圧縮機1に吸い込まれ、高温・高圧に加熱されることにより再び水を加熱していく。
ここで外気温度が低い領域で運転を継続する場合、冷媒対空気熱交換器4の温度が氷点下を下回るため大気中の水分が冷媒対空気熱交換器4の表面に霜として付着し、加熱能力を低下させる。この霜を除去するために一定時間ごとまたは所定の冷媒対空気熱交換器4温度に到達した場合に除霜運転を行い、冷媒対空気熱交換器4の温度を上昇させることで霜を除去し、再び加熱運転を行う。
除霜運転時には、圧縮機1で加熱された高温高圧の冷媒を四方弁2を切り替えることにより、冷媒対空気熱交換器4に送ることにより温度を上昇させる。冷媒対空気熱交換器4で熱交換された冷媒は、減圧装置3を通じることにより低温・低圧の二相流に変化し、接続配管15を通じて室内機9内にある冷媒対水用熱交換器7に送られ内部の冷媒は、水と熱交換を行うことにより蒸発し、気化する。気化した冷媒は接続配管15から四方弁2を通じ再び圧縮機1に吸い込まれ、高温・高圧に加熱されることにより再び霜を溶かしていく。
このように除霜時には水から奪った熱を利用して冷媒対空気熱交換器の除霜を行うため、貯湯タンクから冷媒対水用熱交換器間を循環させている水は、除霜時も常に循環させておく必要がある。
特開2008−82653号公報
しかしながら、除霜時に貯湯タンク下部から供給された比較的低い温度の水を、冷媒対水用熱交換器で、さらに温度を下げた後に、高温の湯が貯められている貯湯タンク上部に戻されるため、暖房等に利用する熱ロスが発生する。また、比較的温度の低い水から熱を奪って除霜を行うため、除霜時間が長くなってしまうという問題もある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、除霜時の熱ロスを低減し除霜時間を短縮することにより、全体の効率を向上させることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の貯湯式給湯機は、圧縮機、冷媒対水用熱交換器、減圧装置、冷媒対空気用熱交換器を順次接続した冷媒回路と、前記冷媒対水用熱交換器にて加熱した温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の湯水を前記冷媒対水用熱交換器を介して循環させる循環手段とを備え、前記冷媒対水用熱交換器から前記貯湯タンクへ湯水を搬送する水配管経路および前記貯湯タンクから前記冷媒対水用熱交換器へ湯水を搬送する水配管経路に、三方弁を配設したことを特徴とするもので、除霜時の熱ロスを低減すると同時に除霜時間の短縮を行うことができる。
本発明によれば、貯湯タンク内の熱を損なうことなく冷媒対空気熱交換器の除霜を行うことで、除霜時間の短縮を図ることができ、システム全体の効率を向上させた貯湯式給湯機を提供できる。
本発明の実施の形態1における貯湯式給湯機の貯湯運転時の冷媒・湯水の流れ図 同除霜運転時の冷媒・湯水の流れ図 本発明の実施の形態2における貯湯式給湯機の貯湯運転時の冷媒・湯水の流れ図 同除霜運転時の冷媒・湯水の流れ図 従来の貯湯式給湯機の構成図
第1の発明は、圧縮機、冷媒対水用熱交換器、減圧装置、冷媒対空気用熱交換器を順次接続した冷媒回路と、前記冷媒対水用熱交換器にて加熱した温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の湯水を前記冷媒対水用熱交換器を介して循環させる循環手段とを備え、前記冷媒対水用熱交換器から前記貯湯タンクへ湯水を搬送する水配管経路および前記貯湯タンクから前記冷媒対水用熱交換器へ湯水を搬送する水配管経路に、三方弁を配設したことを特徴とする貯湯式給湯機で、一方向に循環させる循環ポンプを用いて、貯湯タンクから運転モードに適した湯温の湯水を冷媒対水用熱交換器に搬送できるため、除霜時の熱ロスを低減すると同時に除霜時間の短縮を行うことができる。
第2の発明は、それぞれの三方弁は、貯湯タンクの上部と下部との連通を切り替える構成とし、前記それぞれの三方弁の前記冷媒対水用熱交換器を介して連通する流路間に、循環手段を配設したことを特徴とするもので、一方向に循環させる循環ポンプを用いて、貯湯タンク上部から下部、または、貯湯タンク下部から上部へと、任意に循環方向を変化させることができ、除霜時には、貯湯タンク上部から湯水を冷媒対水用熱交換器に搬送し、貯湯タンク下部へ戻すことで、除霜時の熱ロスを低減すると同時に除霜時間の短縮を行うことができる。
第3の発明は、圧縮機、冷媒対水用熱交換器、減圧装置、冷媒対空気用熱交換器を順次接続した冷媒回路と、前記冷媒対水用熱交換器にて加熱した温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の湯水を前記冷媒対水用熱交換器を介して循環させる循環手段とを備え、前記冷媒対水用熱交換器にて温水を加熱する運転時には、前記貯湯タンクの下部から上部に温水が循環するように、また、除霜運転時には、前記貯湯タンクの上部から下部に温水が循環するように、前記循環手段の回転方向を変更することを特徴とする貯湯式給湯機で、簡易な水配管経路にて、貯湯タンク上部から下部、または、貯湯タンク下部から上部へ任意に循環方向を変化させることができるため、除霜時には、貯湯タンク上部から湯水を冷媒対水用熱交換器に搬送し、貯湯タンク下部へ戻すことで、除霜時の熱ロスを低減すると同時に除霜時間の短縮を行うことができる。
第4の発明は、圧縮機、減圧装置、冷媒対空気用熱交換器を室外機に収納し、冷媒対水用熱交換器を室内機に収納したことを特徴とするもので、設置場所の自由度を増すことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機における貯湯運転時の冷媒・湯水の流れ図であり、図2は、除霜運転時の冷媒・湯水の流れ図である。
貯湯式給湯機は、圧縮機1、四方弁2、減圧装置3、冷媒対空気用熱交換器4、送風ファン5からなる室外機6と、冷媒対水用熱交換器7、循環ポンプ8からなる室内機9による加熱手段10と、貯湯タンク11、三方弁A12、三方弁B13からなるタンクユニット14により構成される。室外機6と室内機9は接続配管15を通じて接続されており、室内機9とタンクユニット14は水配管経路16を通じて接続されている。
室外配管温検知手段17は、冷媒対空気用熱交換器4の入口に設置されており、減圧装置3から冷媒対空気用熱交換器4に流入する冷媒温度を検出する。制御手段18は、圧縮機1の運転周波数、循環ポンプ8の回転数、減圧装置3の開度、送風ファン5の回転数、三方弁A12、三方弁A12の流路切替等の動作を制御する。
上記の貯湯式給湯機では、前記圧縮機1より吐出された高温・高圧の過熱ガス冷媒は、四方弁2から接続配管15を通じて室内機9内に設置している前記冷媒対水用熱交換器4に流入し、ここで水道から貯湯タンク11を通じて前記循環ポンプ8から送られてきた水を加熱する。高温・高圧の過熱ガス冷媒は水と前記冷媒対水用熱交換器7内で熱交換を行うことにより温度が低下し液化する。
液化した冷媒は再び接続配管15を通じて前記減圧装置3で減圧され、前記冷媒対空気用熱交換器4に流入し、ここで大気熱を吸熱して蒸発ガス化し、四方弁2を通じて前記圧縮機1へ戻る。一方、前記冷媒対水用熱交換器7で加熱された湯は、前記貯湯タンク11の上部に流入し、この貯湯タンク11で貯湯され、この貯湯タンク11に貯湯された湯は必要に応じて利用部へ供給される。
ここで、外気温度が低い状態で加熱運転を継続すると冷媒対空気用熱交換器4の温度が氷点下を下回るため、表面に霜が付着する。霜の付着がどんどん増加していくと、冷媒対空気用熱交換器4での熱交換性能が低下していくため、加熱能力が減少してしまう。このため、前記室外配管温検知手段17が一定温度を下回った場合、または、加熱運転を開始してから一定時間が経過した場合には、この付着した霜を取り除くために除霜運転を行う
必要がある。
除霜運転時には、図2に示すように、圧縮機1より吐出された高温・高圧の過熱ガス冷媒は、四方弁2を通じて、冷媒対空気用熱交換器4に流入し、冷媒対空気用熱交換器4の温度を上昇させることにより除霜を行う。
温度が低下し液化した冷媒は減圧装置3で減圧された後、接続配管15を通じて室内機9内に設置している冷媒対水用熱交換器7に送られる。冷媒対水用熱交換器7では水から熱を奪って冷媒の温度が上昇することで蒸発し気化した状態で、再び接続配管15から四方弁2を通じて圧縮機1へ戻る。
通常の加熱運転の際には、貯湯タンク11下部から供給された水が、冷媒対水用熱交換器7と熱交換した後貯湯タンク11上部へ戻されるが、除霜時には制御手段18を通じて三方弁A12及び三方弁B13を切り替え、水の流れを貯湯タンク11上部から冷媒対水用熱交換器7を通じて貯湯タンク11下部へ戻す経路へ変更する。
これにより、冷媒対水用熱交換器7で熱交換された比較的低い水が貯湯タンク11下部に戻されるため、従来加熱した湯温を低下させることがなくなり、除霜による熱ロスが減少する。
また、比較的高温の湯から冷媒対水用熱交換器7を通じて熱を奪って除霜を行うため、短時間によって除霜を完了することができ、全体の効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態に示した各種材料や数値などは、必ずしもこれに限定されるものではなく、所定の役割を果たすことができるならば別の材料や数値で何ら問題はない。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2の貯湯式給湯機における貯湯運転時の冷媒・湯水の流れ図であり、図4は、除霜運転時の冷媒・湯水の流れ図である。
貯湯式給湯機の構造については、三方弁が除去され貯湯タンク上部及び下部の水配管経路がそれぞれ1つずつとした以外は実施の形態1と同一である。
上記の貯湯式給湯機では、前記圧縮機1より吐出された高温・高圧の過熱ガス冷媒は、四方弁2から接続配管15を通じて室内機9内に設置している前記冷媒対水用熱交換器7に流入し、ここで水道から貯湯タンク11を通じて前記循環ポンプ8から送られてきた水を加熱する。高温・高圧の過熱ガス冷媒は水と前記冷媒対水用熱交換器7内で熱交換を行うことにより温度が低下し液化する。
液化した冷媒は再び接続配管15を通じて前記減圧装置3で減圧され、前記冷媒対空気用熱交換器4に流入し、ここで大気熱を吸熱して蒸発ガス化し、四方弁2を通じて前記圧縮機1へ戻る。一方、前記冷媒対水用熱交換器7で加熱された湯は、前記貯湯タンク11の上部に流入し、この貯湯タンク11で貯湯され、この貯湯タンク11に貯湯された湯は必要に応じて利用部へ供給される。
ここで、外気温度が低い状態で加熱運転を継続すると冷媒対空気用熱交換器4の温度が氷点下を下回るため、表面に霜が付着する。霜の付着がどんどん増加していくと冷媒対空気用熱交換器4での熱交換性能が低下していくため、加熱能力が減少してしまう。このため、前記室外配管温検知手段17が一定温度を下回った場合、または加熱運転を開始してから一定時間が経過した場合にはこの付着した霜を取り除くために除霜運転を行う必要が
ある。
除霜運転時には、前記圧縮機1より吐出された高温・高圧の過熱ガス冷媒は、四方弁2を通じて前記冷媒対空気用熱交換器4に流入し冷媒対空気用熱交換器4の温度を上昇させることにより除霜を行う。温度が低下し液化した冷媒は、減圧装置3で減圧された後、接続配管15を通じて室内機9内に設置している冷媒対水用熱交換器7に送られる。
冷媒対水用熱交換器7では水から熱を奪って冷媒の温度が上昇することで蒸発し気化した状態で、再び接続配管15から四方弁2を通じて圧縮機1へ戻る。通常の加熱運転の際には、貯湯タンク11下部から供給された水が冷媒対水用熱交換器7と熱交換した後、貯湯タンク11上部へ戻されるが、除霜時には制御手段18を通じて循環ポンプ8の回転方向を切り替え、水の流れを貯湯タンク11上部から冷媒対水用熱交換器7を通じて貯湯タンク11下部へ戻す経路へ変更する。
これにより、冷媒対水用熱交換器7で熱交換された比較的低い水が貯湯タンク11下部に戻されるため、従来加熱した湯温を低下させることがなくなり除霜による熱ロスが減少する。また比較的高温の湯から冷媒対水用熱交換器7を通じて熱を奪って除霜を行うため、短時間によって除霜を完了することができ、全体の効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態に示した各種材料や数値などは、必ずしもこれに限定されるものではなく、所定の役割を果たすことができるならば別の材料や数値で何ら問題はない。
以上のように、本発明にかかる貯湯式給湯機は、必要に応じて水の流路方向を任意に変更することができるため、貯湯タンクを有する製品全般に適用することができる。
1 圧縮機
7 冷媒対水用熱交換器
3 減圧装置
4 冷媒対空気用熱交換器
6 室外機
8 循環ポンプ(循環手段)
9 室内機
10 加熱手段
11 貯湯タンク
12 三方弁A
13 三方弁B
16 水配管経路

Claims (4)

  1. 圧縮機、冷媒対水用熱交換器、減圧装置、冷媒対空気用熱交換器を順次接続した冷媒回路と、前記冷媒対水用熱交換器にて加熱した温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の湯水を前記冷媒対水用熱交換器を介して循環させる循環手段とを備え、前記冷媒対水用熱交換器から前記貯湯タンクへ湯水を搬送する水配管経路および前記貯湯タンクから前記冷媒対水用熱交換器へ湯水を搬送する水配管経路に、三方弁を配設したことを特徴とする貯湯式給湯機。
  2. それぞれの三方弁は、貯湯タンクの上部と下部との連通を切り替える構成とし、前記それぞれの三方弁の前記冷媒対水用熱交換器を介して連通する流路間に、循環手段を配設したことを特徴とする請求項1に記載の貯湯式給湯機。
  3. 圧縮機、冷媒対水用熱交換器、減圧装置、冷媒対空気用熱交換器を順次接続した冷媒回路と、前記冷媒対水用熱交換器にて加熱した温水を貯湯する貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の湯水を前記冷媒対水用熱交換器を介して循環させる循環手段とを備え、前記冷媒対水用熱交換器にて温水を加熱する運転時には、前記貯湯タンクの下部から上部に温水が循環するように、また、除霜運転時には、前記貯湯タンクの上部から下部に温水が循環するように、前記循環手段の回転方向を変更することを特徴とする貯湯式給湯機。
  4. 圧縮機、減圧装置、冷媒対空気用熱交換器を室外機に収納し、冷媒対水用熱交換器を室内機に収納したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の貯湯式給湯機。
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