JP2011117423A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2011117423A
JP2011117423A JP2009277879A JP2009277879A JP2011117423A JP 2011117423 A JP2011117423 A JP 2011117423A JP 2009277879 A JP2009277879 A JP 2009277879A JP 2009277879 A JP2009277879 A JP 2009277879A JP 2011117423 A JP2011117423 A JP 2011117423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lash adjuster
cylinder head
cam carrier
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009277879A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuji Morita
修二 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2009277879A priority Critical patent/JP2011117423A/ja
Publication of JP2011117423A publication Critical patent/JP2011117423A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】油圧式ラッシュアジャスタ位置決め用の部分が占有するスペースや重量の増加を可及的に抑制しながら、ラッシュアジャスタの十分な支持剛性を確保可能とするとともに、シリンダヘッドを、ロッカシャフト使用タイプの内燃機関におけるシリンダヘッドと共用可能とする。
【解決手段】シリンダヘッド3には、ラッシュアジャスタ20のボディにおいてプランジャ変位方向の下端を受け止めて位置決めするための座面3c,3dが設けられる。カムキャリア11には、ラッシュアジャスタ20のボディにおいてプランジャ変位方向と直交する方向を位置決めするための筒状部11e,11fが設けられる。カムキャリア11および筒状部11e,11fには、ラッシュアジャスタ20に対する給油路11g,11hが設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧式のラッシュアジャスタを備える構成の内燃機関(エンジンとも言う)において、前記ラッシュアジャスタを保持するための構造の改良に関する。
内燃機関の動弁機構に用いられるロッカーアームは、その長手方向一端が吸気バルブや排気バルブのステムに当接され、また、長手方向他端がラッシュアジャスタで支持され、さらに、長手方向中間に吸気カムシャフトや排気カムシャフトのカムロブが当接されるような状態で使用される。この種のロッカーアームは、エンドピボッドタイプと呼ばれる。
前記ラッシュアジャスタは、ロッカーアームと吸気バルブや排気バルブとの当接部分のクリアランス(バルブクリアランスあるいはタペットクリアランス)を自動的に適正値に保つためのものであり、一般的に油圧式とされる。
この油圧式のラッシュアジャスタ(HLA)は、シリンダヘッドの適宜場所に埋め込まれた状態で設置される有底円筒形のボディ内に、中空形状のプランジャが上下変位可能に収納されたような構成であり、このプランジャにおいてボディの上方開口から突出した端部つまり略半球形状の突出端に、ロッカーアームの長手方向他端側に設けられている略半球形状のピボット部が嵌合されるようになっている。
このような油圧式のラッシュアジャスタには、一般的に、内燃機関の潤滑油が作動油として供給されるようになっており、吸気バルブや排気バルブの熱伸縮等に応じてプランジャが上下変位することによってバルブクリアランスを適正値に保つようになっている。このプランジャの上下変位に応じて作動油が導入、排出される。このラッシュアジャスタに対する給油路は、シリンダヘッドに設けられている。
このように、シリンダヘッドに、ラッシュアジャスタを保持させるとともに、当該ラッシュアジャスタに対する給油路を設置した構造がある。このような構造では、シリンダヘッドにラッシュアジャスタ保持部分を確保するためのスペースや肉部が必要になり、重量が増加することになる。
なお、内燃機関の動弁機構において、例えば油圧式のラッシュアジャスタの代わりに、ロッカシャフトを用いてロッカーアームを支持させる形態としたものがある。このようなロッカシャフト使用タイプの場合、ロッカーアームは、その長手方向一端が吸気バルブや排気バルブのステムに当接され、また、長手方向他端がロッカシャフトで支持され、さらに、長手方向中間に吸気カムシャフトや排気カムシャフトのカムロブが当接されるような状態で使用される。
ここで、ロッカシャフト使用タイプの内燃機関において、ロッカシャフトを取り付けるための取り付け部をシリンダヘッドに設けるようにすれば、ロッカシャフト使用タイプの内燃機関と、前記した油圧式のラッシュアジャスタ使用タイプの内燃機関とで、カムキャリアを共用化することが可能になる。
但し、その場合、ロッカシャフト使用タイプの内燃機関と、油圧式のラッシュアジャスタ使用タイプの内燃機関とで、シリンダヘッドの形状が異なるものになる関係より、シリンダヘッドがそれぞれタイプ別に専用品として取り扱われるようになり、前記2タイプの内燃機関の製造コストを低減することが困難になると言える。
これに対し、例えば特許文献1に係る従来例では、シリンダヘッド上に取り付けられるロアカムキャリアにラッシュアジャスタを保持させるための保持部を設け、この保持部にラッシュアジャスタに対する給油路を設けるようにしている。この場合には、シリンダヘッドが比較的簡素な構成になるので、前記した2タイプの内燃機関において、シリンダヘッドを共用することが可能になり、前記2タイプの内燃機関の製造コストを低減することが可能になると言える。
特開2007−192105号公報
しかしながら、上記特許文献1に示す従来例のように、ロアカムキャリアに油圧式のラッシュアジャスタを保持させるようにしている場合には、ラッシュアジャスタ保持部によるラッシュアジャスタの支持剛性が不十分になりやすいために、内燃機関の運転中においてラッシュアジャスタのプランジャに荷重が繰り返し作用することによって前記ラッシュアジャスタ保持部が破損しやすくなることが懸念される。
仮に、前記ラッシュアジャスタ保持部を大型化して頑強にすれば、当該保持部によるラッシュアジャスタの支持剛性を向上させることが可能になるものの、当該保持部が占有するスペースが大きくなるとともに、重量が増加することが懸念される。ここに改良の余地がある。
このような事情に鑑み、本発明は、油圧式のラッシュアジャスタを備える内燃機関において、シリンダヘッドやカムキャリアにおいてラッシュアジャスタ位置決め用の部分が占有するスペースや重量の増加を可及的に抑制しながら、ラッシュアジャスタの十分な支持剛性を確保可能とするとともに、シリンダヘッドを、ロッカシャフト使用タイプの内燃機関におけるシリンダヘッドと共用可能とすることを目的としている。
本発明は、シリンダヘッドと、このシリンダヘッド上に取り付けられるカムキャリアと、このカムキャリアに回転自在に搭載されるカムシャフトにより傾動されることで前記シリンダヘッドに搭載されるバルブにそれを開閉させるための動力を伝達するロッカーアームと、このロッカーアームの傾動支点に配置される油圧式のラッシュアジャスタとを備え、前記シリンダヘッドには、前記ラッシュアジャスタのボディにおいてプランジャ変位方向の下端を受け止めて位置決めするための座面が設けられ、前記カムキャリアには、前記ラッシュアジャスタのボディにおいてプランジャ変位方向と直交する方向を位置決めするための筒状部が設けられ、前記カムキャリアおよび前記筒状部には、前記ラッシュアジャスタに対する給油路が設けられている、ことを特徴としている。
なお、油圧式のラッシュアジャスタとは、公知のように、ロッカーアームの傾動動作によって開閉される吸気バルブや排気バルブのバルブクリアランスを自動的に適正値に保つ機能を有するもののことである。
前記構成では、ラッシュアジャスタのボディにおいてプランジャ変位方向の下端の位置決めをシリンダヘッドで行わせ、また、ラッシュアジャスタのボディにおいてプランジャ変位方向と直交する方向の位置決めをカムキャリアで行わせるようにと、役割分担させる形態にしている。このような形態を採用することにより、下記するような作用、効果を得ることが可能になる。
まず、シリンダヘッドに、ラッシュアジャスタのボディにおいてプランジャ変位方向の下端の位置決めのみを行わせるための座面を設けるだけでよいから、この座面をシリンダヘッドに設けても、従来例(シリンダヘッドのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)に比べて、無駄肉をむやみに増やさずに済ませることが可能になる等、シリンダヘッドの形状を比較的簡素にすることが可能になる。そのため、前記座面が占有するスペースや重量の増加は、従来例(シリンダヘッドのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)に比べると可及的に抑制されるようになる。
しかも、シリンダヘッドに設けた座面でラッシュアジャスタのプランジャに作用する荷重を受けさせるようにしているから、ラッシュアジャスタの支持剛性が特許文献1に係る従来例(カムキャリアのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)に比べて向上することになる。
また、カムキャリアに、ラッシュアジャスタのボディにおいてプランジャ変位方向と直交する方向の位置決めのみを行わせるための筒状部を設けるだけでよいから、この筒状部を、特許文献1に係る従来例(カムキャリアのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)のように大型で頑強な形状にせずに済むようになる。言い換えると、本発明のカムキャリアに設けるラッシュアジャスタ位置決め用の筒状部は、前記特許文献1に係る従来例の保持部に比べて小型かつ軽量なものとすることが可能になる。
さらに、本発明の構成要素となるシリンダヘッドは、前記したように簡素な形状になるから、ロッカシャフト使用タイプの内燃機関に用いるシリンダヘッドと共用することが可能になる。つまり、本発明のようにシリンダヘッドを共用可能にする場合の方が、従来例(シリンダヘッドのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)のように、ラッシュアジャスタ使用タイプの内燃機関のカムキャリアをロッカシャフト使用タイプの内燃機関のカムキャリアと共用可能にする場合に比べると、内燃機関の製造コストを低減するうえで有利になる。
好ましくは、前記ラッシュアジャスタのボディは、有底円筒形とされ、前記プランジャは、前記ボディの上側開口から突出する状態とされ、前記筒状部は、前記ラッシュアジャスタのボディが嵌合され、このボディの底部は、前記筒状部の下側開口からシリンダヘッド側へ飛び出す状態とされる。
ここでは、ラッシュアジャスタの構成を特定するとともに、前記カムキャリアの筒状部の形状を特定している。この特定により、前記した作用、効果を得られる理由がより明らかになる。
本発明は、油圧式のラッシュアジャスタを備える内燃機関において、シリンダヘッドやカムキャリアにおいてラッシュアジャスタ位置決め用の部分が占有するスペースや重量の増加を可及的に抑制しながら、ラッシュアジャスタの十分な支持剛性を確保することが可能になるとともに、本発明の構成要素となるシリンダヘッドを、ロッカシャフト使用タイプの内燃機関におけるシリンダヘッドと共用することが可能になる。
本発明を適用した内燃機関の一実施形態の概略構成を示す断面図である。 図1の各ラッシュアジャスタおよびその周辺を拡大して示す図である。 図1のカムキャリア単体を示す斜視図である。 図1においてシリンダヘッドより上側を分解して示す図である。 図4に示すシリンダヘッドを、ロッカシャフト使用タイプの内燃機関に組み込んだ状態を示す図で、図1に対応している。
以下、本発明を実施するための最良の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1から図4に、本発明の一実施形態を示している。図1を参照して本発明の適用対象となる内燃機関の概略構成を説明する。図中、1は内燃機関(エンジンともいう)の全体を示しており、この実施形態で例示している内燃機関1は、直列4気筒DOHCガソリンエンジンである。
シリンダブロック2のシリンダボアとシリンダヘッド3とピストン4とで燃焼室5が確保されている。シリンダヘッド3には、吸気ポート3aを開閉する吸気バルブ6と、排気ポート3bを開閉する排気バルブ7とが搭載されている。なお、吸気バルブ6と排気バルブ7とは1気筒当たりそれぞれ2つずつ搭載されていて、いわゆる4バルブタイプとなっている。
また、吸気バルブ6を開閉動作させる吸気カムシャフト8と、排気バルブ7を開閉動作させる排気カムシャフト9とは、シリンダヘッド3と別体のカムキャリア11に搭載されている。このカムキャリア11にカムキャップ12が例えばボルト等で取り付けられることによって各カムシャフト8,9が回転自在に支持されるようになっている。
この吸気カムシャフト8および排気カムシャフト9は、クランクシャフト10により図示していないタイミングチェーン(あるいはタイミングベルト)を介して回転駆動される。
なお、吸気カムシャフト8および排気カムシャフト9には、それぞれ、八つのカムロブ8a,9aが設けられている。このカムロブ8a,9aの一つ一つが吸気バルブ6と排気バルブ7とを開閉動作させる。各カムシャフト8,9のカムロブ8a,9aと各バルブ6,7との間には、それぞれロッカーアーム13・・・が配設されている。
なお、吸気カムシャフト8の回転中心は、吸気バルブ6の中心軸線の延長線上からオフセット配置されており、また、排気カムシャフト9の回転中心は、排気バルブ7の中心軸線の延長線上からオフセット配置されており、各カムシャフト8,9のカムロブ8a,9aでそれぞれロッカーアーム13を傾動させて、この各ロッカーアーム13で各バルブ6,7を押圧するようになっている。各バルブ6,7は、バルブスプリング14によって閉じる方向へ付勢されている。
前記のロッカーアーム13は、いわゆるエンドピボッドタイプのローラロッカーアームと呼ばれるものであって、その長手方向一端側には各バルブ6,7のステムエンドが当接されるバルブ当接部13bが設けられ、また、長手方向他端側には傾動支点となる略半球形状のピボット部13cが設けられ、さらに長手方向中間には各カムシャフト8,9のカムロブ8a,9aが当接されるローラ13aが回動可能に支持されている。なお、ロッカーアーム13のバルブ当接部13bと各バルブ6,7のステムエンドとの間には、タペット15が介装されている。
このような構成のロッカーアーム13の傾動支点となるピボット部13cは、油圧式のラッシュアジャスタ20・・・で支持されている。
このラッシュアジャスタ20は、バルブクリアランスを自動的に適正値に保つものである。なお、バルブクリアランスとは、吸気バルブ6や排気バルブ7と各ロッカーアーム13のバルブ当接部13bとの間のクリアランス(タペットクリアランスとも言う)、あるいは各カムシャフト8,9のカムロブ8a,9aと各ロッカーアーム13のローラ13aとの間のクリアランスのことである。
このラッシュアジャスタ20は、吸気バルブ6用も排気バルブ7用も共に同じ構成になっており、例えば図2に示すように、主として、ボディ21、プランジャ22、逆止弁23を含んだ周知の構造になっている。
ボディ21は、有底円筒形に形成されており、プランジャ22は、中空形状に形成されており、ボディ21内にプランジャ22がボディ21の中心軸線に沿って変位可能に収納されている。
このプランジャ22においてボディ21の上部開口から外部に突出している部分は、略半球形状とされている。このプランジャ22の外部突出端が、ロッカーアーム13のピボット部13cの凹面に嵌合される。
そして、プランジャ22の内部空間が低圧室24とされ、ボディ21の底部側でプランジャ22の底壁部との間に形成される下側空間が高圧室25とされ、低圧室24と高圧室25とが、プランジャ22の底壁部中央に設けられる底孔22aによって連通されている。この底孔22aは、貫通孔とされている。
逆止弁23は、プランジャ22の底孔22aを必要に応じて開閉するもので、主として、弁体としてのチェックボール26と、ボールリテーナ27と、ボールスプリング28と、プランジャスプリング29とを含んで構成されている。
チェックボール26は、定常時においてプランジャ22の底壁部の底孔22aにおける高圧室側開口を閉塞するようにボールスプリング28とプランジャスプリング29とによって付勢されている。
低圧室24および高圧室25には、作動油が充填されるが、この作動油は、内燃機関1のオイルパン内の潤滑油とされる。
そもそも、内燃機関1では、図示していないが、一般的に、オイルパン内の潤滑油をオイルポンプで吸い上げてメインオイルホールまたはメインギャラリーと呼ばれるシリンダブロック側給油路を介してシリンダブロック2内の必要部位に供給するとともに、シリンダヘッド側給油路を介してシリンダヘッド3内の必要部位に供給するようになっている。
そして、シリンダヘッド3内に供給される潤滑油は、下記するようにカムキャリア11に設けられる給油路11g,11hを経て、各ラッシュアジャスタ20のボディ21の周壁部分に設けられる通路21aとプランジャ22の周壁部分に設けられる通路22bとを通じて低圧室24に導入されるようになっている。この低圧室24内に導入された作動油は、必要に応じて逆止弁23を介して高圧室25に導入される。
このような構成のラッシュアジャスタ20は、吸気バルブ6や排気バルブ7の熱伸縮に応じてプランジャ22が上下スライドすることによって前記バルブクリアランスを自動的に適正値に保つようになっている。
ここで、上述した吸気バルブ6、排気バルブ7、吸気カムシャフト8、排気カムシャフト9、ロッカーアーム13、ラッシュアジャスタ20等を含めて、内燃機関1の動弁機構と言う。この動弁機構は、例えばシリンダヘッド3の上部に取り付けられるシリンダヘッドカバー(図示省略)で外部から隠蔽されている。
ところで、上述した吸気側のロッカーアーム13およびラッシュアジャスタ20の数と、排気側のロッカーアーム13およびラッシュアジャスタ20の数とは、8個ずつであり、合計16個になっている。この数は、言うまでもないが、内燃機関1が直列4気筒DOHCガソリンエンジンの場合に吸気カムシャフト8のカムロブ8aと排気カムシャフト9のカムロブ9aの数が8個ずつになっているので、その数に対応している。
次に、図2から図4を参照して、内燃機関1に対するラッシュアジャスタ20の保持構造を詳細に説明する。
要するに、ラッシュアジャスタ20のボディ21の底部つまりボディ21においてプランジャ22の変位方向での下端側をシリンダヘッド3で受け止めて位置決めさせるようにする一方で、ラッシュアジャスタ20のボディ21においてプランジャ22の変位方向と直交する方向をカムキャリア11に位置決めさせるようにしている。
詳しくは、まず、カムキャリア11には、吸気側の各ラッシュアジャスタ20のボディ21をプランジャ22の変位方向と直交する方向に個別に位置決めするための吸気側筒状部11e・・・と、排気側の各ラッシュアジャスタ20のボディ21をプランジャ22の変位方向と直交する方向に個別に位置決めするための排気側筒状部11f・・・とが設けられている。
そもそも、カムキャリア11は、ラダーフレーム式と呼ばれる構造であり、例えば長方形の外枠11aの内側の長手方向数ヶ所に軸受け梁11b・・・を設けた構成になっている。各軸受け梁11bには、各カムシャフト8,9のジャーナル部が搭載され、各軸受け梁11bにカムキャップ12をボルト等で取り付けることにより、各カムシャフト8,9が回転自在にすべり支持される。この実施形態でのカムキャップ12は、カムキャリア11と同様、吸気カムシャフト8と排気カムシャフト9との両方を押えるような単一の部材とされている。但し、このカムキャップ12は、各カムシャフト8,9の各ジャーナル部それぞれを個別に押えるような複数の部材とすることも可能である。
このカムキャリア11において複数の軸受け梁11bの下部には、2つの架橋部11c,11dが設けられている。この2つの架橋部11c,11dは、長尺な丸棒形状に形成されており、それらはカムキャリア11の長手方向に沿って互いに略平行とされている。
このような2つの架橋部11c,11dのうち、吸気側の架橋部11cの長手方向数ヶ所に前記した多数の吸気側筒状部11e・・・がそれぞれ一体に設けられており、また、排気側の架橋部11dの長手方向数ヶ所に前記した多数の排気側筒状部11f・・・がそれぞれ一体に設けられている。
この両方の筒状部11e,11fは、共に略円筒形状に形成されている。吸気側筒状部11eは、その内孔の中心軸線が吸気バルブ6の中心軸線と略平行になるような姿勢で吸気側の架橋部11cに設けられている。排気側筒状部11fは、その内孔の中心軸線が排気バルブ7の中心軸線と略平行になるような姿勢で排気側の架橋部11dに設けられている。
この両方の筒状部11e,11fの内孔内に、ラッシュアジャスタ20のボディ21が嵌合されるのであるが、ボディ21の底部は前記内孔の下側開口から飛び出す状態とされている。これにより、ラッシュアジャスタ20がカムキャリア11における両方の筒状部11e,11fに、プランジャ22の変位方向と直交する方向で位置決めされるようになっている。
なお、2つの架橋部11c,11dの中心には、各ラッシュアジャスタ20への給油路11g,11hが設けられており、この給油路11g,11hの一部が、両方の筒状部11e,11fの内孔に連通されている。これにより、給油路11g,11hに供給される油が、両方の筒状部11e,11fの内孔と各ラッシュアジャスタ20のボディ21の周壁部分に設けられる通路21aとプランジャ22の周壁部分に設けられる通路22bとを通じて低圧室24に導入されるようになっている。
そして、シリンダヘッド3には、吸気側の各ラッシュアジャスタ20の底部と排気側の各ラッシュアジャスタ20の底部とを個別に位置決めするための座面3c,3dが設けられている。
この座面3c,3dは、シリンダヘッド3に設けられている2つのバルブガイド壁3eを連接する連接壁3fの外面(上面)に設けられている。この座面3c,3dは、それぞれ平坦に形成されており、それにより、この座面3c,3dには、ラッシュアジャスタ20のボディ21の底部が面で当接されるようになっている。このように座面3c,3dでラッシュアジャスタ20の底部を受け止めることによって、ラッシュアジャスタ20のボディ21の底部が位置決めされるようになっているのである。そもそも、ラッシュアジャスタ20のプランジャ22には、内燃機関1の運転時において例えばバルブスプリング14の弾性復元力でもってロッカーアーム13を介してクランクシャフト(図示省略)側に押さえ付けられる荷重が作用するようになる。このような荷重がラッシュアジャスタ20に繰り返し作用するので、前記座面3c,3dでラッシュアジャスタ20を不動に位置決めすることが重要なのである。
以上説明したように本発明を適用した実施形態では、ラッシュアジャスタ20のボディ21の底部の位置決めをシリンダヘッド3で行わせ、また、ラッシュアジャスタ20のボディ21においてプランジャ22変位方向と直交する方向の位置決めをカムキャリア11で行わせるようにと、役割分担させる形態にしている。このような形態を採用することにより、下記するような作用、効果を得ることが可能になる。
(1)シリンダヘッド3に、ラッシュアジャスタ20のボディ21の底部の位置決めのみを行わせるための座面3c,3dを設けるだけでよいから、この座面3c,3dをシリンダヘッド3に設けても、従来例(シリンダヘッドのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)に比べて、無駄肉をむやみに増やさずに済ませることが可能になる等、シリンダヘッド3の形状を比較的簡素にすることが可能になる。そのため、前記座面3c,3dが占有するスペースや重量の増加は、従来例(シリンダヘッドのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)に比べると可及的に抑制されるようになる。
しかも、シリンダヘッド3に設けた平坦な座面3c,3dでラッシュアジャスタ20のプランジャ22に作用する荷重を受けさせるようにしているから、ラッシュアジャスタ20の支持剛性が特許文献1に係る従来例(カムキャリアのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)に比べて向上することになる。そのため、従来例(シリンダヘッドのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)と同様に十分な支持剛性を確保することが可能になるから、ラッシュアジャスタ20本来の機能を正確かつ確実に発揮させることが可能になる。
(2)カムキャリア11に、ラッシュアジャスタ20のボディ21においてプランジャ22変位方向と直交する方向の位置決めのみを行わせるための筒状部11e,11fと、このラッシュアジャスタ20に対する給油路11g,11hを確保するための架橋部11c,11dとを設けているが、筒状部11e,11fについては、特許文献1に係る従来例(カムキャリアのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)のように大型で頑強な形状にせずに済むようになる。言い換えると、本発明のカムキャリア11に設けるラッシュアジャスタ20位置決め用の筒状部11e,11fは、前記特許文献1に係る従来例の保持部に比べて小型かつ軽量なものとすることが可能になる。これにより、シリンダヘッド3側における筒状部11e,11fの占有スペースやカムキャリア11の重量を、特許文献1に係る従来例に示すロアカムキャリアに比べて小さくすることが可能になる等、シリンダヘッド3に対するカムキャリア11の搭載性が向上する。
(3)この実施形態の構成要素となるシリンダヘッド3は、前記したように簡素な形状になるから、例えば図5に示すように、ロッカシャフト16を使用するタイプの内燃機関1に共用することが可能になる。なお、このロッカシャフト16を支持するための支持部としては、カムキャリア11側に設けられる。そして、この場合のロッカーアーム13については、そのピボット部13cが円筒形とされ、このピボット部13cにロッカシャフト16が挿通されるようになる。ちなみに、この実施形態のように2タイプの内燃機関でシリンダヘッド3を共用可能にする場合の方が、従来例(シリンダヘッドのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)のように、2タイプの内燃機関でカムキャリアを共用可能にする場合に比べると、内燃機関1の製造コストを低減するうえで有利になる。
(4)カムキャリア11の筒状部11e,11fの内孔における上下両開口からラッシュアジャスタ20のボディ21をそれぞれ飛び出させているから、給油路11g,11hからラッシュアジャスタ20に対して供給される油がボディ21と筒状部11e,11fとの嵌合面に染み込んだとしても、この油は前記嵌合面の下側から自然に流れ出るようになる。ちなみに、従来例(シリンダヘッドのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)の場合や特許文献1に係る従来例(カムキャリアのみでラッシュアジャスタを保持するタイプ)の場合には、それぞれのラッシュアジャスタ保持部としての凹状部の底側に、当該凹状部とラッシュアジャスタのボディとの嵌合面に染み込んだ油を抜くための油抜き孔を設ける必要がある。この油抜き孔を設けていない場合には、ラッシュアジャスタ20を凹状部内に嵌合する際に空気が抜けなくなるので、凹状部内においてラッシュアジャスタ20の底部が浮いた状態になるおそれがある。さらに、ラッシュアジャスタ20を凹状部内に組み込んだ後でラッシュアジャスタ20と凹状部との嵌合面から凹状部内に油が入り込むと、この油によってラッシュアジャスタ20が凹状部内で浮いた状態になり、ラッシュアジャスタ20の支持が安定しなくなる。つまり、この実施形態の場合には、筒状部11e,11fに前記のような油抜き孔をわざわざ設けずに済むことになるので、カムキャリア11の製造コストを低減するうえで有利になる。
なお、本発明は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲内および当該範囲と均等の範囲で包含されるすべての変形や応用が可能である。以下で例を挙げる。
(1)本発明の適用対象となる内燃機関1は、上記実施形態で説明したガソリンエンジンの他にディーゼルエンジンであってもよいし、また、上記実施形態で説明した直列型の他にV型や水平対向型等であってもよい。
(2)上記実施形態では、吸気側のラッシュアジャスタ20と排気側のラッシュアジャスタ20とをシリンダヘッド3において吸気バルブ6と排気バルブ7との間の領域にまとめて配置した構造を例に挙げている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば吸気側(あるいは排気側)のラッシュアジャスタ20を吸気バルブ6と排気バルブ7との間に配置して、排気側(あるいは吸気側)のラッシュアジャスタ20を排気バルブ7(吸気バルブ6)の外側に配置した構造であっても、本発明を適用することが可能である。
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
3c,3d シリンダヘッドの座面
6 吸気バルブ
7 排気バルブ
8 吸気カムシャフト
9 排気カムシャフト
8a,9a カムロブ
11 カムキャリア
11c カムキャリアの吸気側の架橋部
11d カムキャリアの排気側の架橋部
11e カムキャリアの吸気側の筒状部
11f カムキャリアの排気側の筒状部
11g カムキャリアの吸気側の給油路
11h カムキャリアの排気側の給油路
13 ロッカーアーム
13a ロッカーアームのローラ
13b ロッカーアームのバルブ当接部
13c ロッカーアームのピボット部
20 ラッシュアジャスタ
21 ラッシュアジャスタのボディ
21a ボディの通路
22 ラッシュアジャスタのプランジャ
22b プランジャの通路

Claims (2)

  1. シリンダヘッドと、このシリンダヘッド上に取り付けられるカムキャリアと、このカムキャリアに回転自在に搭載されるカムシャフトにより傾動されることで前記シリンダヘッドに搭載されるバルブにそれを開閉させるための動力を伝達するロッカーアームと、このロッカーアームの傾動支点に配置される油圧式のラッシュアジャスタとを備え、
    前記シリンダヘッドには、前記ラッシュアジャスタのボディにおいてプランジャ変位方向の下端を受け止めて位置決めするための座面が設けられ、
    前記カムキャリアには、前記ラッシュアジャスタのボディにおいてプランジャ変位方向と直交する方向を位置決めするための筒状部が設けられ、
    前記カムキャリアおよび前記筒状部には、前記ラッシュアジャスタに対する給油路が設けられている、ことを特徴とする内燃機関。
  2. 請求項1に記載の内燃機関において、
    前記ラッシュアジャスタのボディは、有底円筒形とされ、前記プランジャは、前記ボディの上側開口から突出する状態とされ、
    前記筒状部は、前記ラッシュアジャスタのボディが嵌合され、このボディの底部は、前記筒状部の下側開口からシリンダヘッド側へ飛び出す状態とされる、ことを特徴とする内燃機関。
JP2009277879A 2009-12-07 2009-12-07 内燃機関 Pending JP2011117423A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009277879A JP2011117423A (ja) 2009-12-07 2009-12-07 内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009277879A JP2011117423A (ja) 2009-12-07 2009-12-07 内燃機関

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2011117423A true JP2011117423A (ja) 2011-06-16

Family

ID=44283020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009277879A Pending JP2011117423A (ja) 2009-12-07 2009-12-07 内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2011117423A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011140904A (ja) * 2010-01-07 2011-07-21 Otics Corp 車両用エンジン
WO2017082131A1 (ja) * 2015-11-09 2017-05-18 いすゞ自動車株式会社 内燃機関のシリンダヘッド構造及び内燃機関
CN111648834A (zh) * 2020-06-22 2020-09-11 东风商用车有限公司 一种凸轮轴座总成及轴承座总成组
EP3596316A4 (en) * 2017-03-16 2021-01-27 Cummins Inc. BLOCK MOUNTED CAM SUPPORT SUSPENDED SYSTEM FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011140904A (ja) * 2010-01-07 2011-07-21 Otics Corp 車両用エンジン
US8522738B2 (en) 2010-01-07 2013-09-03 Otics Corporation Vehicle engine
WO2017082131A1 (ja) * 2015-11-09 2017-05-18 いすゞ自動車株式会社 内燃機関のシリンダヘッド構造及び内燃機関
US10690015B2 (en) 2015-11-09 2020-06-23 Isuzu Motors Limited Cylinder head structure for internal combustion engine and internal combustion engine
EP3596316A4 (en) * 2017-03-16 2021-01-27 Cummins Inc. BLOCK MOUNTED CAM SUPPORT SUSPENDED SYSTEM FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
US10947868B2 (en) 2017-03-16 2021-03-16 Cummins Inc. Block mounted overhead cam support system for internal combustion engines
CN111648834A (zh) * 2020-06-22 2020-09-11 东风商用车有限公司 一种凸轮轴座总成及轴承座总成组

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7424876B2 (en) Pushrod engine with multiple independent lash adjusters for each pushrod
US20070119397A1 (en) Engine and valvetrain with dual pushrod lifters and independent lash adjustment
JP4883330B2 (ja) 内燃機関の可変動弁装置
WO2008035695A1 (en) Cam housing
KR20080079686A (ko) 내연 기관의 캠축 지지 구조 및 이의 조립 방법
US20120152191A1 (en) Variable valve actuation device for internal combustion engine
JP2011117423A (ja) 内燃機関
US7458350B2 (en) Engine/valvetrain with shaft-mounted cam followers having dual independent lash adjusters
US20110083627A1 (en) Vehicle engine
US8567362B2 (en) Vehicle engine
AU2003242499B2 (en) Four-cycle Engine
US8522738B2 (en) Vehicle engine
JP2002054521A (ja) エンジンの燃料ポンプ取付構造
JP2011001908A (ja) 油圧式ラッシュアジャスタ給油構造
JP2011001907A (ja) 油圧式ラッシュアジャスタ給油構造
JP2004293329A (ja) 可変動弁機構を備えたエンジンのシリンダヘッド部構造
JP3133983B2 (ja) 4サイクルエンジンの潤滑装置
JP2005299539A (ja) V型エンジンの可変動弁装置
JP6955940B2 (ja) エンジン
CN112012842B (zh) 气缸盖
JP6327018B2 (ja) エンジンの動弁構造
GB2448325A (en) I.c. engine valvetrain with dual pushrod lifters and independent lash adjustment
JP6932179B2 (ja) ロストモーション機構、動弁装置およびエンジン
JP4957565B2 (ja) 内燃機関の動弁機構
GB2442549A (en) A valvetrain for operating two valves from a single camshaft lobe using a single pushrod