JP2011116160A - バラ積み船、バラ積み用バージ及び貨物倉の設計方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリマーペレット等の比較的比重の小さいバラ積み乾貨物を積載するバラ積み船及びバラ積みバージにおいて、効率よく輸送できるバラ積み船、バラ積みバージ及びその貨物倉の設計方法を提供する。
【解決手段】バラ積み乾貨物を搭載する貨物倉10を構成する部分を船体とは別体で製造して船体に搭載する自立型タンクで形成したバラ積み船1において、前記自立型タンク10を、壁面の内部側に突出する骨部材を設けずに壁面の内部側を平滑に形成した上部筒状体11と、下部に排出口15を備えた下部ホッパー12とで構成すると共に、前記上部筒状体11の横断面形状を、2個又は4個の円弧と、この隣接する円弧を接続する四角形とで形成し、前記四角形の内部に骨部材を配置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、従来技術では、損傷と汚染を嫌って袋詰めで輸送されていたポリマーペレット等の粉粒体をバラ積みで輸送する際に、貨物倉の形状を工夫して船体に対する貨物倉の容積効率を大きくすることができるバラ積み船、バラ積み用バージ及び貨物倉の設計方法に関する。
従来技術において、ポリマーペレットを船舶で海上輸送する場合には、ポリマーペレットを袋詰めして、この袋を搭載したコンテナをコンテナ船でコンテナ輸送している。
このポリマーペレットは、高圧で製造される低密度ポリエチレン(比重が約0.92)、低圧で製造される高密度ポリエチレン(比重が約0.95)、透明で結晶性(95%)のあるポリプロピレン(比重が約0.9)などのポリマーと呼ばれるものを、大きさがφ3mm×L3mm〜φ6mm×L6mm程度のペレット状に形成したものである。このポリマーペレットの物性は、比重が約0.9〜1.0であり、かさ比重は約0.5程度と比較的軽く、安息角も約30度程度である。
このポリマーの性質は、可燃性のため、粉塵状態では爆発混合気を形成して危険状態となる場合があるが、ペレット状態では、常温での取り扱いで危険性は無く、また、生理学的に不活性であり、人体への特別な毒性はない。また、水との反応性や自己反応性や爆発性はなく、常温では安定している。しかし、ペレットがこぼれた場合には、足を滑らせて転倒する可能性があるので、漏出防止と漏出時の回収は重要である。特に、輸送時に水域に漏出した場合には、動物が飲み込むと窒息する可能性があるので、注意が必要である。
多くのポリマーの場合、表面に水分が付着したままで成形すると、製品の表面不良や外観不良や機械的物性(強度)不良などが生じる。また、ペレットの損傷により砕けた細かいポリマーがコンタミネーション(汚染物質)となることから、ペレットの表面の損傷も嫌われるので、ペレット表面の欠陥防止のため、管や貨物倉の内面でのペレット磨耗を避けることが望ましい。更に、錆やペイント片や別種類のペレットの混入を嫌うので、塗装や錆や他種との混合を避ける必要がある。
そのため、前述のように、従来技術では、ポリマーペレットの海上及び水上輸送では、ポリマーペレットを袋詰めして、この袋を搭載したコンテナをコンテナ船でコンテナ輸送している。
しかしながら、この袋とコンテナを使用する輸送方法では、ペレットの袋詰め作業や、コンテナへの収納作業や、開封のための袋の破断作業や、袋からのペレット取り出し作業等のために、人手や機械による作業が必要となり、効率が悪いという問題がある。また、ペレットの小口運搬時に使用する袋等の包装資材が資源の無駄遣いになるという問題もある。今後も、ポリマーペレットの需要は世界的に伸びてきており、効率的な海上輸送方法が業界で望まれている。
一方、このような、かさ比重が0.5程度と非常に軽量な粉粒体を船でバラ積みにて輸送しようとすると、重心位置が高くなり、更に、粉粒体は船倉内で横移動し易いため、横揺れに伴って貨物が移動するという、水槽の自由表面影響に近い現象が生じ易いので、横揺れに対して十分な復原力を持つことができなくなるという問題があり、十分な復原力を保てる重心位置とする必要がある。
また、損傷や汚染を嫌うので、従来技術のバラ積み船のように骨部材が貨物倉に突出していたり、風雨密ハッチカバーのみで外気と隔離されていたりする船倉に搭載して輸送することは、貨物の品質管理上好ましくないと考えられていた。更に、従来技術のバラ積み船における荷役で、荷役用グラブ等で貨物を荷揚げすることも貨物の品質管理上好ましくない。更に、商品価値を高めるためには、乾燥状態で輸送するのが望ましいという課題もある。
従って、ポリマーペレット等のバラ積み乾貨物を貨物倉でバラ積みして輸送することを考えた場合には、このバラ積み乾貨物をバラ積みする貨物倉の壁面の内部側に補強部材を設けることは、積み荷荷役の際にバラ積み乾貨物が補強部材に衝突して損傷したり、揚げ荷荷役の際にバラ積み乾貨物が補強部材に邪魔されて残ったりし易いので好ましくない。
そのため、補強部材を貨物倉の壁面の外側に設けることが考えられるが、この方法を採ると、この補強部材を配置するスペースが船体の貨物倉用のスペースに必要となるため、貨物倉の容積が小さくなり、かさ比重の小さな貨物運搬では重要な容積効率が小さくなる。従って、貨物倉用スペースの有効利用のためには、この貨物倉の壁面の補強部材は無くすか、有ってもできるだけ小さくすることが望ましい。
更に、ポリマーペレット等の損傷や汚染を嫌うバラ積み乾貨物の場合には、貨物倉の内面を塗装の無く、錆も発生しない壁面とすることが要求され、船体構造の鋼材とは別の材料、例えば、クラッド鋼やアルミニウム合金などの耐蝕材料で壁面を形成することが好ましい。そのため、船体一体型の貨物倉よりも、貨物倉を構成する部分を船体とは別体で製造して船体に搭載する自立型タンクで形成することが有利である考えられる。
この自立型タンクに関連して、原油等を搭載する二重船殻タンカーの船殻と自立型貨物タンクを別ブロックに分けて、建屋等で別個に製造した貨物タンクを枠で区画された船殻内に隙間無く嵌め込むことで船体を構成し、更に、補強用鋼材をバラストタンク内に少なくして貨物タンク内に多くする自立型貨物タンク搭載二重船殻タンカーが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
この自立型貨物タンクは横断面が矩形形状であるが、内部側に補強用鋼材が配置されており、ポリマーペレット等のバラ積み乾貨物の荷役には適さないという問題がある。
一方、陸上の穀物用等の粉粒体を貯蔵するサイロでは強度的に有利な円筒状のサイロが一般的に用いられている。しかしながら、船舶の場合には貨物倉の配置の関係から必ずしも、貨物倉用のスペースの水平断面が正方形にならず、むしろ、長方形になる場合が多い。そのため、強度的には有利である円筒状の自立型タンクを搭載すると、貨物倉として使用できる容積が、貨物倉用の容積に比べて小さくなってしまう。その結果、ポリマーペレットのような比較的比重の軽いバラ積み乾貨物を船舶で輸送する場合には、貨物倉の容積をできるだけ大きくすることが輸送効率の向上のために必要であるので、円筒状の貨物倉ではバラ積み貨物の積載量が減少して輸送効率が悪化し、運航コストが高くなるという問題がある。
特開平8−026181号公報
本発明は、上述の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、ポリマーペレット等の比較的比重の小さいバラ積み乾貨物を積載するバラ積み船及びバラ積みバージにおいて、貨物層を構成する自立型タンクの形状を工夫することにより、貨物倉の壁面の強度を保ちながら、貨物倉の容積を大きくすることができ、バラ積み乾貨物を効率よく輸送できるバラ積み船、バラ積みバージ及び貨物倉の設計方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明のバラ積み船は、バラ積み乾貨物を搭載する貨物倉を構成する部分を船体とは別体で製造して船体に搭載する自立型タンクで形成したバラ積み船において、前記自立型タンクを、壁面の内部側に突出する骨部材を設けずに壁面の内部側を平滑に形成した上部筒状体と、下部に排出口を備えた下部ホッパーとで構成すると共に、前記上部筒状体の横断面形状を、2個又は4個の円弧と、この隣接する円弧を接続する四角形とで形成し、前記四角形の内部に骨部材を配置して構成する。
通常の横断面形状に直線部を有する貨物倉においては、バラ積み乾貨物を積載して内圧を受けたときの強度を維持するために、この直線部で形成される平面の壁面には補強用の骨部材を設ける必要が生じるが、この円弧形状の側壁を有する上部筒状体の場合には、円弧部分はシェル構造によって強度を保つことができるので、大きな平面を持つ角柱の壁面に比べて強度が大きくなり、上部筒状体の外側に設ける骨部材が不要、又は、角柱形状の上部筒状体に比べて小さく若しくは少なくすることができる。
更に、四角形を形成する平面においては、この平面を補強する骨部材を四角形の内部に配置するので、円弧部分のバラ積み乾貨物を積載する部分においては骨部材を無くすことができる。
また、上記のバラ積み船において、前記円弧を同径とし、前記四角形を長方形とすると、長方形の貨物倉用のスペースに内接させることができる。なお、円弧の径を異ならせることにより、長方形ではない四角形の貨物用のスペースに内接させることができる。この場合には、異なる円弧を接続する四角形は長方形でなく台形等になることがある。
また、上記のバラ積み船において、前記四角形の側方部分を円弧と接続する接続用側壁と3面の側壁とを有するボックス構造とし、前記四角形の上端部分を2つの内側側壁と底板を有する上部スツールとし、前記四角形の下端部分を2つの内側側壁と天井板を有する下部スツールとすると共に、前記ボックス構造と前記上部スツールの底板と前記下部スツールの天井板とで囲まれた部分をコルゲート側壁で構成し、更に、該コルゲート側壁と前記下部スツールとの間に斜板を設けると、これらの構造により、骨部材が上部筒状体の外側に配置されることを防止すると共に、円弧状側壁と内部隔壁で囲まれたバラ積み乾貨物を搭載する空間側に骨部材が配置されないようにする。また、コルゲート側壁を設けることにより、2個の平面状の内部隔壁を設けて四角形を構成する構造よりも軽量化できる。
また、上記の目的と達成するためのバラ積みバージは、上記のいずれかのバラ積み船を、推進装置を持たないバージ船として形成することで得られる。この構成のバラ積み用バージは、上記のバラ積み船と同様な効果を奏することができる。
上記の目的を達成するための貨物倉の設計方法は、バラ積み乾貨物を搭載する貨物倉を構成する部分を船体とは別体で製造して船体に搭載する自立型タンクで形成したバラ積み船又はバラ積みバージの貨物倉の設計方法において、前記自立型タンクを、壁面の内部側に突出する骨部材を設けずに壁面の内部側を平滑に形成した上部筒状体と、下部に排出口を備えた下部ホッパーとで構成すると共に、前記上部筒状体の横断面形状を、2個又は4個の円弧と、この隣接する円弧を接続する長方形とで形成し、前記長方形部分に骨部材を配置することを特徴とする方法である。
また、上記の貨物倉の設計方法において、前記円弧を同径とし、前記四角形を長方形とする。
また、上記の貨物倉の設計方法において、前記四角形の側方部分を円弧と接続する接続用側壁と3面の側壁とを有するボックス構造とし、前記四角形の上端部分を2つの内側側壁と底板を有する上部スツールとし、前記四角形の下端部分を2つの内側側壁と天井板を有する下部スツールとすると共に、前記ボックス構造と前記上部スツールの底板と前記下部スツールの天井板とで囲まれた部分をコルゲート側壁で構成し、更に、該コルゲート側壁と前記下部スツールとの間に斜板を設けて構成する。
これらの貨物倉の設計方法により、貨物倉の壁面の強度を保ちながら、補強用の骨部材を省略又は小さく若しくは少なくでき、従って、船の容積を有効に利用して、ポリマーペレット等の損傷や汚染を嫌うバラ積み乾貨物を、内部側に骨部材がない貨物倉でバラ積み荷役して効率よく輸送することができる。
本発明のバラ積み船、バラ積み用バージ及び貨物倉の設計方法によれば、バラ積み乾貨物を搭載する自立型タンクの上部筒状体を円弧形状の壁面を有して形成するので、強度を十分に確保しながら補強部材を省略又は小さく又は少なくすることができ、貨物倉用の容積に対して、バラ積み乾貨物の積載用の容積を、円柱形状の上部柱状体よりも大きくできるので、船の容積を有効に利用して、ポリマーペレット等の損傷や汚染を嫌うバラ積み乾貨物を、内部側に骨部材がない貨物倉でバラ積み荷役して効率よく輸送することができる。
本発明の実施の形態のバラ積み船における貨物倉の配置を示した船体の側断面図である。 図1のバラ積み船の貨物倉の配置を示した船体の水平面図である。 図1のバラ積み船の貨物倉の構造を示した船体の横断面図である。 貨物倉の覆い構造を持たないバラ積み船の貨物倉の構造を示した船体の横断面図である。 貨物倉の覆い構造を持たないバラ積み船の貨物倉の構造を示した船体の側断面図である。 第1のタイプの自立型タンクの形状を示した斜視図である。 第1のタイプの自立型タンクの形状を示した側面図である。 第1のタイプの自立型タンクの横断面図の形状を示した図である。 第1のタイプの自立型タンクを2個並べた構成を示した斜視図である。 第1のタイプの自立型タンクを2個並べた構成を示した横断面図である。 第2のタイプの自立型タンクの形状を示した斜視図である。 第2のタイプの自立型タンクの上部スツール及び下部スツールの部分の横断面図の形状を示した図である。 第2のタイプの自立型タンクのコルゲートの部分の横断面図の形状を示した図である。 第3のタイプの自立型タンクの形状を示した斜視図である。 第3のタイプの自立型タンクの横断面図の形状を示した図である。 バラ積み乾貨物の輸送方法に使用するバラ積み船と陸上荷役設備の構成を示した斜視図である。
以下、図面を参照して本発明に係るバラ積み船、バラ積み用バージ及び貨物倉の設計方法について説明する。なお、ここでは、推進装置を有するバラ積み船について説明しているが、本発明は、推進装置を持たないバラ積み用バージに関しても同様に適用できる。なお、図面は説明のための図であり、必ずしも実船で用いる船型や貨物倉の寸法比で作図したものではない。また、図16も荷役方法を説明するための図であり、図1〜図15の船体構造や貨物倉の構造とは貨物倉の形状や排出口の異なる船体構造となっている。
図1〜図5に示すように、本発明に係るの実施の形態のバラ積み船1は、バラ積み乾貨物を搭載する貨物倉10を備えて構成される。なお、図4及び図5に示すバラ積み船1は、図1〜図3に示すバラ積み船1において、貨物倉10の上部に覆い構造7を設けない構造となっている。
この貨物倉10は個々の別体の自立型タンクとして形成し、この別体の自立型タンク構造の貨物倉10を船体に搭載して固定する。つまり、バラ積み乾貨物を搭載する貨物倉10を構成する部分を船体とは別体で製造して船体に搭載する自立型タンクで形成する。
この貨物倉(自立型タンク)10は、船長方向に1個毎又は複数個毎に(図1から図5では1個毎)隔壁6を介して並べて配置される。また、船幅方向に関しても、貨物倉10を複数(図1から図5では2個)配置する。この幅方向に関しては、貨物倉10を複数配置することにより、個々の貨物倉10の横幅を小さくして、荒天時の船体動揺等による貨物倉10の内部におけるバラ積み乾貨物の移動範囲を少なくする。これにより、バラ積み乾貨物の横移動量を抑えて、横揺れに対する復原性能を確保する。
また、貨物倉10を、船側外板4と離間して配置して、バラストタンク等の液体タンクに対して隣接させないように配置する。これにより、海水、水、バラスト水、燃料等の液体に貨物倉壁が接しないように構成し、バラストタンクにバラスト水を入れた場合等でも、貨物倉10の貨物倉壁が冷却されて結露が生じることを防止する。
この貨物倉10は、図3及び図5に示すように、垂直に形成された側壁部11、バラ積み乾貨物を投入する投入口14aを有する天井部14と、排出のための排出口15に絞られる傾斜部12とで囲まれた区画として形成される。つまり、貨物倉壁は、傾斜部12と側壁部11と傾斜部13と天井部14とで構成される。この構成により、貨物倉(自立型タンク)10は、側壁部(上部筒状体)11と、下部に排出口15を備えた傾斜部12(下部ホッパー)とで構成されることになる。
この貨物倉10の側壁部11と傾斜部12の貨物倉壁では、内側に突出する骨部材を設けずに、また、板耳を出さずに形成する。これにより、バラ積み乾貨物の残留量を減らし、且つ、シャドーエリアがないので、水もしくは圧縮空気による洗浄にて残留物を洗い流すことができ、貨物積み替え時のコンタミネーションを防ぐことができる。
また、側壁部11の外部においても、後に述べるように、貨物倉10の側壁部(上部筒状体)11の横断面形状を、円弧で形成して、外部に露出する直線部が著しく小さい形状とすることにより、壁面補強用の骨部材を貨物倉の外側に設けなくて済むように構成する。この構成により、できるだけ貨物倉10の容積を大きくする。
なお、貨物倉壁の外部に骨部材を設ける必要がある場合でも、全て貨物倉10の外側に配置して、貨物倉10の内面を平滑に形成する。つまり、側壁部11と傾斜部12の骨部材は全て貨物倉10の外側、即ち、貨物倉10同士の間、又は貨物倉10と船体側の間に配置する。
そして、本発明においては、貨物倉壁、特に側壁部11の外部においても、壁面補強用の骨部材を設けないように、また、骨部材を設けるにしても小さくて済むように、貨物倉(自立型タンク)10を、内部側に突出する骨部材を設けずに内部側を平滑に形成した側壁部(上部筒状体)11と、下部に排出口15を備えた傾斜部(下部ホッパー)12とで構成し、それと共に、側壁部11の横断面形状を、2個又は4個の円弧と、隣接する円弧を接続する四角形とで形成し、この四角形の内部に骨部材を配置して構成する。この構成は比較的製作し易い円弧と平板の組合せであるので、工作性が向上する。
第1のタイプは、図6〜図8に示すように、側壁部11の横断面形状を、2個の円弧と、この隣接する円弧を接続する四角形とで形成し、この四角形の内部に骨部材を配置して構成する。この構成では、2個の円弧状側壁11aと、2個の平面状の接続用側壁11bと、2個の平面状の内部隔壁11cとにより側壁部11が構成される。
この接続用側壁11bと内部隔壁11cとで囲まれた部分(図7及び図10の斜線部)に、接続用側壁11bと内部隔壁11cの補強用の骨部材を配置する。これにより、骨部材が側壁部11の外側に配置されることを防止すると共に、円弧状側壁11aと内部隔壁11cで囲まれたバラ積み乾貨物を搭載する空間側に骨部材が配置されないようにする。図9及び図10は、この第1のタイプの側壁部11を持つ貨物倉10を2個平行に並べた構成を示す。
第2のタイプは、図11〜図13に示すように、第1のタイプと同様に、側壁部11の横断面形状を、2個の円弧と、この隣接する円弧を接続する四角形とで形成し、この四角形の内部に骨部材を配置して構成するが、この第2のタイプの構成では、、四角形部分の上端部を2つの内側側壁11cと底板を有する上部スツール11eで、四角形部分の下端部を2つの内側側壁11cと天井板を有する下部スツール11fで構成し、この上部スツール11eと下部スツール11fの間においては、円弧との接続部を、接続用側壁11bと3面の側壁を有するボックス構造11dで構成する。あるいは、円弧との接続部は、接続用側壁11bと3面の側壁を有するボックス構造11dとし、ボックス構造11dの間の四角形部分の上端部を2つの内側側壁11cと底板を有する上部スツール11eで、ボックス構造11dの間の四角形部分の下端部を2つの内側側壁11cと天井板を有する下部スツール11fで構成する。この上部スツール11eの底板と下部スツール11fの天井板との間をコルゲート側壁11gで構成する。
つまり、この構成では、外周側は、2個の円弧状側壁11aと、2個のボックス構造11dの接続用側壁11bとで構成され、四角形部分は、横方向をボックス構造11dで、ボックス構造11dの間の上下方向を上部スツール11eと下部スツール11fで、それぞれ囲まれたコルゲート側壁1gで構成される。また、コルゲート側壁11gと下部スツール11fの接合部分に斜板11hを設けて、揚げ荷荷役時にバラ積み乾貨物が滞留することなく傾斜部12に滑り落ちる構造とする。
このボックス構造11d、上部スツール11e、下部スツール11fを構成する平面は比較的小さな平面になるので、この平面を補強する骨部材は不要となるか、または小さく若しくは少なくなり、必要としても内部側に配置することができる。また、コルゲート側壁11gは構造的に強いので骨部材を必要としない。また、斜板11hにおいても、骨部材は省略又は下部側に設けられる。
これらの構造により、骨部材が側壁部11の外側に配置されることを防止すると共に、円弧状側壁11aと内部隔壁11cで囲まれたバラ積み乾貨物を搭載する空間側に骨部材が配置されないようにする。また、コルゲート側壁11gを設けることにより、第1のタイプの2個の平面状の内部隔壁11cを設ける構造よりも軽量化できる。
第3のタイプは、図14及び図15に示すように、側壁部11の横断面形状を、4個の円弧と、この隣接する円弧を接続する四角形とで形成し、この四角形の内部に骨部材を配置して構成する。この構成では、4個の円弧状側壁11aと、4個の平面状の接続用側壁11bと、八つの平面状の内部隔壁11cとにより側壁部11が構成される。なお、同じ直線上にある内部隔壁11c同士を接続して4個の内部隔壁11cとしてもよい。
この接続用側壁11bと内部隔壁11cとで囲まれた部分(図15の斜線部)に、接続用側壁11bと内部隔壁11cの補強用の骨部材を配置する。これにより、骨部材が側壁部11の外側に配置されることを防止すると共に、円弧状側壁11aと内部隔壁11cで囲まれたバラ積み乾貨物を搭載する空間側に骨部材が配置されないようにする。なお、中央の四角柱部分は、バラ積み乾貨物を搭載する空間としては使用し難いので、骨部材を配置してもよい。
なお、図示はしないが、この第3のタイプにおいて、接続用側壁11bと内部隔壁11cの構成の代わりに、第2のタイプと同様に接続用側壁11bを有するボックス構造11d、上部スツール11e、下部スツール11f、コルゲート側壁11g、斜板11hの構
成を用いてもよい。
また、上記のバラ積み船に置いて、円弧を同径とし、四角形を長方形とすると、長方形の貨物倉用のスペースに内接させることができる。この場合は、貨物倉10の断面形状は、同径の2個の円弧を平行な線で繋ぎあわせた形状となる。この平行な線部分は内側に骨部材を設けた二重張り構造となる。つまり、2個の円弧の場合には、側壁部11は、一部切断した円筒型サイロを2個、二重張り構造で結合した、Bi−lobe型の側壁部となる。
なお、円弧の径を異ならせることにより、長方形ではない台形等の四角形の貨物用のスペースに内接させることができる。この場合には、異なる円弧を接続する四角形は長方形でなく台形等になることがある。
上記の構成においては、図7に示すように、2個の円弧を用いて、側壁部11の横断面形状が長方形(長辺の長さをL1、短辺の長さをL2とし、L2<L1<2.0×L2とする)に内接させる場合には、円弧状側壁11aの円弧の半径RがR=L2/2で決まり、接続用側壁11bの幅B1が、内部隔壁11cの幅B2に依存する補強用の骨部材の大きさで決まる。幅B1と幅B2とは必ずしも1回では決まらないが、何回か試行錯誤することで容易に決定できる。
また、図15に示すように、4個の円弧を用いて、側壁部11の横断面形状が長方形(長辺の長さをL1、短辺の長さをL2とする)に内接させる場合には、円弧状側壁11aの円弧の半径をRとし、接続用側壁11bの幅をB1、B3とすると、(L1−B1)/4<R<(L1−B1)/2、かつ、(L2−B3)/4<R<(L2−B3)/2で決まり、即ち、L1>L2で、一般的にB1とB3は略同じとなるので、(L1−B1)/4<R<(L2−B3)/2で決まる。また、接続用側壁11bの幅B1、B3が、内部隔壁11cの幅B2、B4に依存する補強用の骨部材の大きさで決まる。半径Rと幅B1と幅B2、及び、幅B3と幅B4とは必ずしも1回では決まらないが、何回か試行錯誤することで容易に決定できる。また、側壁部11の容積が最大になる半径Rは、R=(L1−B1)/4とR=(L2−B3)/2の間にある。
上記の構成によれば、円弧状側壁11aを有する側壁部11の場合には、円弧部分はシェル構造によって強度を保つことができるので、大きな平面を持つ角柱の壁面に比べて強度が大きくなり、側壁部11の外側に設ける骨部材が不要、又は、角柱形状の上部筒状体に比べて小さくすることができる。つまり、通常の横断面形状に直線部を有する貨物倉においては、バラ積み乾貨物を積載して内圧を受けたときの強度を維持するために、この直線部で形成される平面の壁面に補強用の骨部材を設ける必要が生じるが、この構成の円弧状側壁11aではその必要はなくなる。更に、四角形を形成する平面状の接続用側壁11bと平面状の内部隔壁11cにおいては、これらの平面を補強する骨部材を四角形の内部に配置するので、バラ積み乾貨物を積載する部分の壁面の内部側において骨部材を無くすことができ、また、側壁部11の外側部分においても骨部材を無くすことができる。
従って、この円弧と四角形で形成される横断面を有する側壁部(上部筒状体)11を持つ貨物倉(独立型タンク)10の構成によれば、構造的な強度を保ちながら、船の貨物倉用の容積に対して、貨物倉10の容積を大きく確保できるので、船の容積を有効に利用して効率よく輸送することができる。
また、船体の幅方向に関して、円弧が並ぶように貨物倉10を配置することにより、荒天時の船体動揺等による貨物倉10の内部におけるバラ積み乾貨物の移動範囲を少なくすることができ、これにより、バラ積み乾貨物の横移動量を抑えて、横揺れに対する復原性能を向上させることができる。
また、貨物倉10の貨物倉壁は、側壁部11の横断面形状を、一つ又は複数の外側に凸の曲線のみで形成することにより、側壁部11に必要な強度をシェル構造で持たせることにより、比較的強度は弱いが耐蝕性に優れたアルミニウム合金等で構成することができるようになる。また、強度が必要な場合には、例えば、二種類の性質の異なる金属を張り合わせたクラッド鋼(圧着鋼)を用いて、内側の表面側の金属をステンレス(SUS)材等の錆びない金属とする。これらの構成により、錆を嫌うバラ積み乾貨物でも輸送できるようになる。
この個々の貨物倉10を別体で製造して船体に搭載する別体の容器方式(自立型タンク方式)を採用することにより、貨物倉を構成する耐錆材料で形成される部分を船体と別体で製造してから、船体に搭載することができる。特に、アルミニウム合金等船体を構成する鋼材と異なる材料を用いたり、耐錆材料としてクラッド鋼等特殊な鋼材を用いたりして、貨物倉10の貨物倉壁を形成する場合には、個々の貨物倉10を別に製造して、耐錆金属で形成される部分が略完成した貨物倉10を船体に搭載することにより、製造が著しく容易となる。また、耐錆材料としてFRPなどの非金属材料で形成した貨物倉10を用いることも可能となる。
更に、貨物倉10を上甲板から突出させると共に、貨物倉10の側壁部11と上甲板5との間を水密若しくは風雨密構造で構成する。これにより、上甲板5を貨物倉10の上部構造とするよりも、船体構造の鋼材が削減され製造原価を低減できる。また、貨物倉10を完全に上甲板5やハッチカバー(図示しない)で覆う構造よりも、構造が単純化するので、船体重量を軽減でき、また、船体の重心を下げることができる。その結果、船体の横揺れに関する復原性能を容易確保できるようになる。ただし、貨物倉10の上部が暴露されるため、貨物倉10内の温度上昇に配慮する必要が有り、遮熱塗料などによる防熱施工を行うこともありうる。
また、図1〜図3に示すように、貨物倉10の上部に覆い構造7を設けると、貨物倉10の天井部14が大気中に露出しないので、湿度を嫌うバラ積み乾貨物の場合には特に湿気防止の効果を奏することができる。
貨物倉10の上部の投入口14aには、積み荷荷役時に陸上側のバラ積み用配管と接続可能な投入用配管31を設ける。この投入用配管31には、接続フランジ31aを設ける。積み荷荷役時に、この投入用配管31に陸上荷役設備からの積み荷荷役用配管(図16の52)を接続し、バラ積み乾貨物を自然落下により、貨物倉10内に収納する。この投入口14aは、バラ積み乾貨物を均等に貨物倉10内に収納できるように、傾斜部12の中央、即ち、排出口15の直上に設けるのが好ましい。
また、貨物倉10の下部の傾斜部12は、逆円錐形状や逆角錐形状に形成する。この傾斜部12に備えた排出部の排出口15には、積み荷荷役で貨物倉に貯蔵中のバラ積み乾貨物が気体輸送管に落下するのを防止するために、排出バルブ21aを設ける。この排出バルブ21aは、例えば、ロータリーバルブ等の定量排出バルブで形成する。この排出バルブ21aを有する排出用配管21を介して気体輸送管22を排出口15に接続し、揚げ荷荷役時には、貨物倉10内のバラ積み乾貨物を重力により傾斜部12を滑らせて排出口15に移動させると共に、排出バルブ21aにより気体輸送管22で輸送可能な量に調整しながら、バラ積み乾貨物を気体輸送管22に排出して、気体輸送により陸上の荷役設備に輸送する。この気体輸送に関しては空気等を用いた気体圧送式を用いるが、この気体圧送式の替りに真空吸引式としてもよい。
なお、水分を嫌うバラ積み乾貨物の場合には、気体輸送管22に乾燥空気を送る。この場合、積み荷時や揚げ荷時等の荷役時は陸上施設の空気乾燥設備やブロワーやコンプレッサーといった送風装置から乾燥空気を貨物倉10内や気体輸送管22内に供給し、荷役時以外と運航時には、船に搭載した空気乾燥機と送風機から乾燥空気を貨物倉10内に供給し、貨物倉10内のバラ積み乾貨物が湿気を持つのを防止する。なお、真空吸引式の場合には、送風装置の替りに真空ポンプを用いる。
また、陸上施設に空気乾燥設備や送風装置を持っていない港湾に寄港する可能性がある場合は、このような港でも自力で荷役できるように、1乃至2の貨物倉10の荷揚げを行えるだけの容量を持つ空気乾燥設備と送風装置をバラ積み船1内に設けることが好ましい。
また、排出口15を一つの貨物倉10に1個若しくは複数個(図1〜図5では1個(1番前)又は4個(2番目)又は2個(その他))設ける。一つの貨物倉10が複数の排出口15を持つ場合の排出口15の配置は船体前後方向であっても、船体横方向であってもその他の方向であってもよいが、気体輸送管22の配置に合わせて配置する。排出口15を複数個設けることにより1個の場合よりも、排出口15の周辺の傾斜部12の高さを低くすることができ、貨物倉10及びバラ積み乾貨物を積んだ状態における貨物倉10全体の重心位置を低くすることができる。
これにより、かさ比重が小さいバラ積み乾貨物を搭載すると、重心位置が高くなり、船体の横揺れに関する復原性能が悪化するが、この悪化の程度を減少させることができる。その結果、船全体の重心の低下と船体の横揺れに関する復原性能を確保できる。また、傾斜部12の高さを低くすることで、傾斜部12の外側周囲にできるデッドスペースを小さくすることができる。
次に、バラ積み乾貨物の輸送方法について説明する。この輸送方法は、上記のバラ積み船1を用いて行う輸送方法であり、次のようなバラ積み乾貨物の積み荷荷役と揚げ荷荷役を行う。
図16を参照しながら、バラ積み乾貨物の積み荷荷役と揚げ荷荷役について説明する。先ず、積み荷荷役は、陸上荷役設備の積み荷用陸上設備50のバラ積み乾貨物用貯蔵容器51の下部とバラ積み船1の貨物倉10の天井部14に設けられた投入用配管31に積み荷荷役用配管52を接続し、積み荷用送風装置53から乾燥空気Aを送って、気体輸送によりバラ積み乾貨物Bを投入用配管31の先端の投入口14に搬送する。投入口14に搬送されたバラ積み乾貨物Bは自然落下により、貨物倉10に収納される。
各貨物倉10にバラ積み乾貨物Bが収納されたら、投入用配管31を閉じて、積み荷荷役用配管52を外して、この貨物倉10に関する積み荷荷役を終了する。各貨物倉10の積み荷荷役を終了したら、出港準備を行って航海に移る。
次に、揚げ荷荷役について説明する。入港した後に、陸上荷役設備の揚げ荷用陸上設備60の揚げ荷用送風装置61に接続された空気送入管62を、バラ積み船1の空気供給口23(図16では、船体上部の側面の上側)に接続する。また、一時貯蔵容器63の上部に接続された揚げ荷用配管64をバラ積み船1の貨物排出口24(図16では、船体上部の側面の下側)に接続する。
接続後、揚げ荷用送風装置61を駆動し、乾燥空気Aを空気供給口23から気体輸送管22に送ると共に、バラ積み乾貨物Bを貨物倉10の排出口15から、排出バルブ21aで流量を調整しながら気体輸送管22に供給する。これにより、気体輸送によりバラ積み乾貨物Bを気体輸送管22、貨物排出口24、揚げ荷用配管64経由で、一時貯蔵容器63に搬送する。
この一時貯蔵容器63からは、貯蔵用送風装置65の駆動により、バラ積み乾貨物Bを貯蔵用配管66経由で貯蔵容器67の上部に搬送し、貯蔵容器67に貯蔵する。この貯蔵容器67に貯蔵されたバラ積み乾貨物Bは、貨車68等で各所に搬送される。
貨物倉10のバラ積み乾貨物Bを揚げ荷した後は、空気供給口23の流通を閉じた後、揚げ荷用配管64の取外しと貨物排出口24の閉鎖を行う。これにより揚げ荷荷役を終了し、出港の準備をして航海に移る。
上記の構成のバラ積み船1及びバラ積み乾貨物の輸送方法によれば、従来技術では、損傷や汚染を回避するために袋詰めとコンテナ輸送を行っていた、ポリマーペレット等の粉粒体も、粉粒体に損傷を与えることなくバラ積みして輸送することができ、従来技術で行われている粉粒体の袋詰め作業や袋のコンテナ収納作業、袋からの粉粒体の取り出し作業等を無くして、輸送時の作業効率を向上させることができる。また、上記のバラ積み船1と同様な貨物倉10の構成を持ち、且つ、推進装置を持たないバラ積み用バージを形成した場合には、このバラ積みバージも上記のバラ積み船1と同様の効果を奏することができる。
そして、上記のバラ積み船、バラ積み用バージ及び貨物倉の設計方法によれば、バラ積み乾貨物を搭載する貨物倉(自立型タンク)11の側壁部(上部筒状体)11を円弧状側壁11aを有して形成するので、強度を十分に確保しながら補強用の骨部材を省略又は小さく又は少なくすることができ、貨物倉用の容積に対して、バラ積み乾貨物の積載用の容積を、円柱形状の側壁部よりも大きくできるので、船の容積を有効に利用して、ポリマーペレット等の損傷や汚染を嫌うバラ積み乾貨物を、内部側に骨部材がない貨物倉でバラ積み荷役して効率よく輸送することができる。
本発明のバラ積み船、バラ積み用バージ及びその貨物倉の設計方法は、上記のような、ポリマーペレットのような比較的比重が小さく、かつ、損傷や汚染を嫌うバラ積み乾貨物を効率よく輸送できるという効果を奏することができるので、ポリマーペレット等の粉粒体等の輸送に使用するバラ積み船、バラ積み用バージ及びその貨物倉の設計方法として利用することができる。
1 バラ積み船
2 船底板
3 二重底(内底板)
4 船側外板
5 上甲板
6 隔壁
7 覆い構造
10 貨物倉(自立型タンク)
11 側壁部(上部筒状体)
11a 円弧状側壁
11b 接続用側壁
11c 内側側壁
11d ボックス構造
11e 上部スツール
11f 下部スツール
11g コルゲート側壁
11h 斜板
12 傾斜部(下部ホッパー)
13 船側側上部の傾斜部
14 天井部
14a 投入口
15 排出口
21 排出用配管
21a 排出バルブ
22 気体輸送管
23 空気供給口
24 貨物排出口
31 投入用配管
A 乾燥空気
B バラ積み乾貨物

Claims (7)

  1. バラ積み乾貨物を搭載する貨物倉を構成する部分を船体とは別体で製造して船体に搭載する自立型タンクで形成したバラ積み船において、
    前記自立型タンクを、壁面の内部側に突出する骨部材を設けずに壁面の内部側を平滑に形成した上部筒状体と、下部に排出口を備えた下部ホッパーとで構成すると共に、
    前記上部筒状体の横断面形状を、2個又は4個の円弧と、この隣接する円弧を接続する四角形とで形成し、
    前記四角形の内部に骨部材を配置することを特徴とするバラ積み船。
  2. 前記円弧を同径とし、前記四角形を長方形とすることを特徴とする請求項1記載のバラ積み船。
  3. 前記四角形の側方部分を円弧と接続する接続用側壁と3面の側壁とを有するボックス構造とし、前記四角形の上端部分を2つの内側側壁と底板を有する上部スツールとし、前記四角形の下端部分を2つの内側側壁と天井板を有する下部スツールとすると共に、前記ボックス構造と前記上部スツールの底板と前記下部スツールの天井板とで囲まれた部分をコルゲート側壁で構成し、更に、該コルゲート側壁と前記下部スツールとの間に斜板を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のバラ積み船。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のバラ積み船を、推進装置を持たないバージ船として形成することを特徴とするバラ積みバージ。
  5. バラ積み乾貨物を搭載する貨物倉を構成する部分を船体とは別体で製造して船体に搭載する自立型タンクで形成したバラ積み船又はバラ積みバージの貨物倉の設計方法において、
    前記自立型タンクを、壁面の内部側に突出する骨部材を設けずに壁面の内部側を平滑に形成した上部筒状体と、下部に排出口を備えた下部ホッパーとで構成すると共に、
    前記上部筒状体の横断面形状を、2個又は4個の円弧と、この隣接する円弧を接続する四角形とで形成し、
    前記四角形の内部に骨部材を配置することを特徴とする貨物倉の設計方法。
  6. 前記円弧を同径とし、前記四角形を長方形とすることを特徴とする請求項5記載の貨物倉の設計方法。
  7. 前記四角形の側方部分を円弧と接続する接続用側壁と3面の側壁とを有するボックス構造とし、前記四角形の上端部分を2つの内側側壁と底板を有する上部スツールとし、前記四角形の下端部分を2つの内側側壁と天井板を有する下部スツールとすると共に、前記ボックス構造と前記上部スツールの底板と前記下部スツールの天井板とで囲まれた部分をコルゲート側壁で構成し、更に、該コルゲート側壁と前記下部スツールとの間に斜板を設けて構成することを特徴とする請求項5又は6に記載の貨物倉の設計方法。
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