JP2011113631A - ワイヤグリッド型偏光子および光ヘッド装置 - Google Patents

ワイヤグリッド型偏光子および光ヘッド装置 Download PDF

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Abstract

【課題】入射する光のうち互いに直交する2つの直線偏光成分の一方の偏光透過率を高く、かつ、他方の偏光透過率が低い特性を有するワイヤグリッド型偏光子および、該ワイヤグリッド型偏光子を用いた光ヘッド装置を提供する。
【解決手段】1つの方向に一定の間隔で周期的に配置されるように延伸され、断面形状が三角形または台形の格子形状からなるグリッド構造層を有する透光性基板の1つの側面に金属層を有し、入射する光のうち互いに直交する2つの直線偏光の偏光透過率をTp,Tsとするとき、660nm/785nmの光に対してTp(1−Ts)≧0.94および/または、405nmの光に対してTp(1−Ts)≧0.85の特性を有するワイヤグリッド型偏光子を提供するとともに、該ワイヤグリッド型偏光子を用いて安定した記録・再生ができる光ヘッド装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入射する光のうち、特定の偏光方向の光のみを透過する偏光子として、ワイヤグリッド型偏光子に関し、また、光ストレージを扱う光学系として、「Blu−ray」(登録商標:以下BD)などの高密度光記録媒体および、CD、DVD、光磁気ディスクなどの光記録媒体(以下、「光ディスク」という)に情報の記録および/または再生(以下、「記録・再生」という。)を行う光ヘッド装置に関する。
光ディスクを扱う光学系や、液晶ディスプレイをはじめとする画像表示機能を有する光学系において、半導体レーザなどの光源より出射される光のうち、特定の直線偏光の光のみを透過させる偏光子が使用されている。例えば、光ディスクの記録・再生を行う光ヘッド装置において、光ディスクの情報記録面に集光する光の強度が安定すると、安定した記録・再生を行うことができる。ところが、半導体レーザから出射する光の偏光状態が温度の変化などによって動作中に変動すると、半導体レーザから光ディスクに至るまでの光路中に配置された偏光依存性を有する光学部品によって、透過する光が所望の偏光状態から変化するため、光ディスクの情報記録面に集光する光の強度が変動し、安定した記録・再生を行うことができなくなる。このため、半導体レーザの光出射側の近傍に偏光子(偏光板)を配置し、例えば、特定の直線偏光の光のみを直進透過させることで、光ディスクに集光する光の強度を安定化させる光ヘッド装置が実現されている。
この偏光子としては、例えば、特定の偏光方向の光を吸収する吸収型の偏光子があり、ヨウ素などの二色性色素を、樹脂フィルムに挟んで延伸して作製されるものが知られている。また、この他に、特定の偏光方向の光を回折する回折型の偏光子として偏光性回折格子がある。偏光性回折格子は、例えば、光ヘッド装置において、光ディスクで反射された光が半導体レーザの方向に戻ってくると、半導体レーザから出射する光と戻り光との間で発振ノイズが発生してしまう可能性があるが、偏光性回折格子と1/4波長板とを組み合わせて、この発振ノイズを低減する例も示されている((社)応用物理学会 日本光学会 光設計研究グループ監修「回折光学素子入門 増補改訂版」pp.216−217)。
しかし、従来の吸収型の偏光子は、特定の偏光方向(例えば、第1の偏光方向)の光を透過して、第1の偏光方向と直交する第2の直線偏光の光を吸収する場合、第1の直線偏光の光に対しても、一定の割合の吸収が発生してしまい、透過させるべき第1の直線偏光の光の透過率(特定の偏光方向の透過率を「偏光透過率」という。)を十分に高くすることができない、という問題があった。また、回折型の偏光子である偏光性回折格子は、第1の直線偏光の光において、高い偏光透過率が得られるが、第2の直線偏光の光が回折されて光ヘッド装置などの光学装置においてノイズとなる、という問題があった。
そして、上記のような問題の発生が小さい偏光子として、特定の偏光方向の光を反射する反射型の偏光子がある。反射型の偏光子のうち、特定の直線偏光の光を反射するものとして、例えば、複屈折性樹脂の積層体からなる偏光子、ワイヤグリッド型の偏光子がある。また、直線偏光の光ではなく、特定の円偏光の光を反射するものとして、コレステリック相液晶からなる偏光子もある。この中で、所望の偏光方向の光に対して高い偏光透過率が得られるとともに、所望の偏光方向と直交する偏光方向の光に対して低い偏光透過率(高い偏光反射率)が得られるものとして、透明基板上に複数の金属部(金属細線)が平行に配列した構造を有する、ワイヤグリッド型偏光子が注目されている。なお、互いに直交する2つの偏光方向の偏光透過率の比を、消光比または偏光分離能ともいう。
ワイヤグリッド型偏光子は一般的に、この金属細線のピッチが、入射する光の波長よりも十分に短い場合、入射する光のうち、金属細線の長手方向と直交する電場ベクトルを有する(第1の直線偏光の)成分は透過させ、金属導体(細線)の長手方向の電場ベクトルを有する(第2の直線偏光の)成分を反射する機能を有する。また、上記の特性とは異なり、上記の第1の直線偏光の成分は吸収または反射させ、上記の第2の直線偏光の成分を透過する機能を有するものもある。後者の機能を有するものとして、具体的に、金属1次元格子を用いた光学ピックアップ装置があって、とくにCD用の波長780nmの光に対して、この金属1次元格子となる金属導体のピッチを比較的広くしても、所望の光学特性が得られることが報告されている(特許文献1)。
また、平面基板上に、例えば、Alからなる金属ワイヤと、MgFからなる誘電層とが、平面基板と平行に交互に積層された構造が、周期的な間隔を置いて配置されたワイヤグリッド型偏光子が報告されている(特許文献2)。このワイヤグリッド型偏光子は、基板面の法線より斜め方向から入射する、波長780nmより短波長側の可視光領域の光のうち、第1の直線偏光方向(p偏光)の光に対して高い透過率を示すとともに、第2の直線偏光(s偏光)の光に対して低い透過率(高い反射率)を示す。
特許第3519618号公報 特許第4152645号公報
特許文献1に係る光ヘッド装置に用いられる金属1次元格子は、格子の厚さ(h)と格子周期(d)の比h/d=0.1付近からの共鳴領域を用いて、dの値を大きくできるとしている。しかし、この共鳴領域を利用する金属1次元格子の場合、入射する光の波長をλとして、λ/dが1.4程度となるdを設定すると、実際には回折光も生じてしまうので、ノイズ(迷光)となる。また、不要な回折光を生じさせずに所望の特性を得るには、dの値を小さくしなければならず、さらに、入射する光のピーク波長の変動によって、偏光透過率が大きく変動しやすい。したがって、特許文献1の金属1次元格子では、入射する光に対して回折光を発生させずかつ、安定した偏光透過率を得ることが困難であるという問題があった。さらに、入射光が紫外線の領域(450nm以下)とする場合、dの値をより小さくしなければならず、製造上、高い精度が要求される、という問題があった。
また、特許文献2に係るワイヤグリッド型偏光子は、可視光領域の光において、p偏光の光とs偏光の光の透過ビームコントラストが均一性を有するものの、高い透過率となるp偏光の光の偏光透過率は83%程度である。しかしながら、p偏光の光に対する偏光透過率である83%は、とくに高いものではない。さらに、可視光領域よりも短い波長であり、例えば、光ヘッド装置のBD用の波長帯域に含まれる波長400nmの光に対して、p偏光の光の透過率はさらに低くなる傾向がある。したがって、可視光領域の波長の光および可視光領域よりも短い波長の光のうち、第1の直線偏光(p偏光)の光に対して、さらに高い偏光透過率を有するとともに、第2の直線偏光(s偏光)の光に対して低い偏光透過率(高い偏光反射/吸収率)を有するワイヤグリッド型偏光子が望まれていた。
また、従来のワイヤグリッド型偏光子は、例えば、波長400nm近傍の光に対して高い偏光透過率を得るためには、金属細線を有する回折格子のピッチを80nmよりも短くなるように加工しなければならない。ここで、例として、透明基板上に金属部(金属細線)が形成された構成を有するワイヤグリッド型偏光子の偏光透過率について考える。図19は、従来のワイヤグリッド型偏光子200の断面模式図であって、透明基板201上に矩形状となる金属部202が周期的なピッチpで形成された単純ワイヤグリッド、と称される構成を有する。また、金属部202は、幅w、高さhを有する。
ワイヤグリッド型偏光子の光学特性は、厳密結合波(RCWA:Rigorous Coupled Wave Analysis)法に基づくシミュレーションによって求めることが知られている。ここで、米国G-solver社のソフトウエアG-solverを用いて、例として、金属部202の材料をAlとし、ワイヤグリッド型偏光子200のピッチp、幅wおよび高さhを変えたときの偏光透過率について計算した。具体的に、図20(a)は、波長405nmの光が、透明基板201の面の法線方向から入射するとき、透過させる第1の直線偏光(P偏光)の光の偏光透過率Tp、図20(b)は、遮断(反射)させる第2の直線偏光(S偏光)の光の偏光透過率Tsの特性を示したものである。なお、このとき、デューティ(w/p)は、0.5とした。
偏光子としては、Tpが高く、Tsが低い特性を有するものが好ましい。ここで、図20(a)より、Tpを高くするには、金属部202のピッチpを短くすることが好ましく、また、図20(b)より、Tsを低くするには金属部202の高さhを高くすることが好ましいことがわかる。また、図21(a)は、波長650nmの光が、透明基板201の面の法線方向から入射するときのS偏光の光の偏光透過率Tp、図21(b)は、同条件でのS偏光の光の偏光透過率Tsの特性を示したものである。さらに、図21(c)は、波長785nmの光が、透明基板201の面の法線方向から入射するときのS偏光の光の偏光透過率Tp、図21(d)は、同条件でのS偏光の光の偏光透過率Tsの特性を示したものである。図21(a)〜図21(d)においても、Tpを高くするには、金属部202のピッチpを短く、そして、Tsを低くするには金属部202の高さhを高くすることが好ましい。
また、偏光子の特性を示す指標として、消光比(またはコントラスト)CRがあり、CR=Tp/Tsで表される。このCRは、偏光子の用途によって異なるが、例えば、液晶ディスプレイ、液晶プロジェクタなどの表示装置においては、消光比を上げるため、Tpの値を高くするよりも、優先的にTsの値を低くできる偏光子を用いて、高いCRを得ている。
また、偏光子の特性として上記のように優先的にTsの値を低くすることでCRを高くするものに対して、優先的にTpの値が高い偏光子を得るためには、図20(a)より、ピッチpが短い方が好ましい。しかし、高いTpを得るためには、金属部202のピッチpを100nm以下にしなければならず、そのために高い精度での製造が困難となり、安定した光学特性が得られない、という問題があった。また、高い精度での製造ができたとしても、図21(a)〜図21(d)より、650nmおよび、785nmの光に対し、ピッチpが100nm以下においてTpが0.9程度の値を示すものの、それでも十分に大きなTpの値が得られない、という問題があった。
本発明は、従来技術のかかる問題を解決するためになされたものであり、入射する光に対する偏光透過率および偏光分解能が高く、かつ互いに直交する偏光成分に対する消光比が高いワイヤグリッド型偏光子を提供する。さらに、このワイヤグリッド型偏光子を用いることで、光利用効率が高く安定した記録・再生ができる光ヘッド装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、一方の平面に、1つの方向に一定の間隔で周期的に配置されるように延伸され、断面形状が三角形または台形の格子形状からなるグリッド構造層を有する透光性基板と、前記グリッド構造層のうち1つの側面上に金属を含む金属部と、を有し、前記透光性基板に入射する光を、前記グリッド構造層の格子の長手方向と平行する第1の直線偏光の光と、前記第1の直線偏光と直交する第2の直線偏光の光の成分に分け、前記第1の直線偏光の光の偏光透過率をTp、前記第2の直線偏光の光の偏光透過率をTsとするとき、前記第2の直線偏光の光を反射し、可視光領域を含み長波長側の光に対して、Tp(1−Ts)が、0.94以上となるワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、前記透光性基板に、660nmの光および785nmの光が入射するとき、Tp(1−Ts)が、0.94以上となる上記のワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、前記透光性基板に、405nmの光が入射するとき、Tp(1−Ts)が0.85以上となる上記のワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、前記金属部は、Alを主成分とする材料からなる上記のワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、前記透光性基板は、第1の光学材料部と、前記第1の光学材料部に前記グリッド構造層を有する第2の光学材料部が積層される構成を有する上記のワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、前記透光性基板は、前記第2の光学材料部の前記グリッド構造層上に保護膜が積層される構成を有する上記のワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、一方の平面に、1つの方向に一定の間隔で周期的に配置されるように延伸され、断面形状が三角形または台形の格子形状からなるグリッド構造層を有する透光性基板と、前記グリッド構造層のうち1つの側面上に金属を含む金属部と、を有し、前記透光性基板に入射する光を、前記グリッド構造層の格子の長手方向と平行する第1の直線偏光の光と、前記第1の直線偏光と直交する第2の直線偏光の光の成分に分け、前記第1の直線偏光の光の偏光透過率をTp、前記第2の直線偏光の光の偏光透過率をTsとするとき、前記第2の直線偏光の光を吸収し、可視光領域より短い波長の光に対して、Tp(1−Ts)が、0.85以上となるワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、前記透光性基板に、405nmの光が入射するとき、Tp(1−Ts)が、0.85以上となる上記のワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、前記金属部は、Ge、a−Si、Mo、Os、PbS、SiGe、Wのうちいずれかの材料からなる上記のワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、前記透光性基板は、前記第2の光学材料部の前記グリッド構造層上に保護膜が積層される構成を有する上記のワイヤグリッド型偏光子を提供する。
また、光源と、前記光源から発射する光を光ディスクに集光させる対物レンズと、前記光源から発射する光を光ディスクの方向に導くとともに、前記光ディスクで反射された光を受光する光検出器の方向に偏向するビームスプリッタと、を備える光ヘッド装置において、前記光源と前記ビームスプリッタとの間の光路中に上記のワイヤグリッド型偏光子が配置される光ヘッド装置を提供する。
さらに、光源と、前記光源から発射する光を光ディスクに集光させる対物レンズと、前記光源から発射する光を光ディスクの方向とモニタ用光検出器の方向と、に分岐するビームスプリッタと、前記光ディスクから反射された光を受光する光検出器と、前記モニタ用光検出器で検出した光の光量に応じて前記光源から発射される光の光量を制御する光量制御手段と、を備える光ヘッド装置において、前記光源と前記ビームスプリッタとの間の光路中および/または、前記ビームスプリッタと前記モニタ用光検出器の光路中に上記のワイヤグリッド型偏光子が配置される光ヘッド装置を提供する。
本発明は、入射する光に対する偏光透過率および偏光分解能が高く、かつ互いに直交する偏光成分に対する消光比が高いワイヤグリッド型偏光子、そして、光ディスクを記録・再生する光ヘッド装置において、光利用効率が高く、かつ、光ディスクに集光する光量を安定させることによって安定した記録・再生を実現できる効果を有する光ヘッド装置を提供することができる。
ワイヤグリッド型偏光子の斜視模式図(第1の実施形態)。 ワイヤグリッド型偏光子の製造工程図(第1の実施形態)。 ワイヤグリッド型偏光子の斜視模式図(第2の実施形態)。 ワイヤグリッド型偏光子の製造工程図(第2の実施形態)。 ワイヤグリッド型偏光子の斜視模式図(第3の実施形態)。 ワイヤグリッド型偏光子の製造工程図(第3の実施形態)。 (a)1つの光源(半導体レーザ素子)およびワイヤグリッド型偏光子を用いる光ヘッド装置。(b)2つの光源(半導体レーザ素子)およびワイヤグリッド型偏光子を用いる光ヘッド装置。 2つの光源(半導体レーザ素子)およびワイヤグリッド型偏光子を用いる他の光ヘッド装置。 (a)実施例1に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例1に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 (a)実施例8に係るワイヤグリッド型偏光子のAlの蒸着角度θに対する偏光透過率の特性を示すグラフ(405nm)。(b)実施例8に係るワイヤグリッド型偏光子のAlの蒸着角度θに対する偏光分離能の特性を示すグラフ(405nm)。 (a)実施例9に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例9に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 実施例10に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例10に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 実施例11に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例11に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 実施例12に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例12に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 実施例13に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例13に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 実施例14に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例14に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 実施例15に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例15に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 実施例17に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光透過率の特性を示すグラフ。(b)実施例17に係るワイヤグリッド型偏光子に入射する光の波長に対する偏光分離能の特性を示すグラフ。 従来のワイヤグリッド型偏光子の断面模式図。 (a)従来のワイヤグリッド型偏光子における、ピッチ(p)高さ(h)に対する、P偏光方向の偏光透過率Tpの特性(405nm)。(b)従来のワイヤグリッド型偏光子における、ピッチ(p)高さ(h)に対する、S偏光方向の偏光透過率Tsの特性(405nm)。 (a)従来のワイヤグリッド型偏光子における、ピッチ(p)高さ(h)に対する、P偏光方向の偏光透過率Tpの特性(650nm)。(b)従来のワイヤグリッド型偏光子における、ピッチ(p)高さ(h)に対する、S偏光方向の偏光透過率Tsの特性(650nm)。(c)従来のワイヤグリッド型偏光子における、ピッチ(p)高さ(h)に対する、P偏光方向の偏光透過率Tpの特性(785nm)。(d)従来のワイヤグリッド型偏光子における、ピッチ(p)高さ(h)に対する、S偏光方向の偏光透過率Tsの特性(785nm)。
(ワイヤグリッド型偏光子の第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子の構成を示す斜視模式図である。ワイヤグリッド型偏光子10は、一方の面に、断面が三角形状または台形形状のパターンが周期的に形成された格子形状を有する透光性基板11と、この三角形状または台形形状の格子パターンのうち、一方の側面に形成された金属部12と、を有する。また、透光性基板11のうち、格子パターン形状とは反対側の面に、反射防止膜13を備えると、界面反射が抑制され、入射する光の利用効率が向上するので、好ましい。
透光性基板11のうち、格子パターン形状を構成する部分、つまり、図1において高さがHとなる層をグリッド構造層11aとすると、グリッド構造層11aは、頭頂部が30nm以下の平面となる台形形状であることが好ましく、頭頂部が10nm以下の平面となる台形形状がより好ましく、三角形状(頭頂部の幅が0)であればさらに好ましい。例えば、台形形状の場合、頭頂部の平面の幅が30nmより大きい場合、金属部12が頭頂部にも形成され、後述する所望の偏光透過率が得られなくなることがある。
図1において、グリッド構造層11aの断面を三角形状とし、周期的な格子の1周期に相当するピッチをPとし、三角形状の高さ、幅をそれぞれH、Wとする。また、デューティ(Duty)をW/Pとして表す。また、グリッド層11aの断面が台形形状である場合、さらにグリッド層11aの頭頂部の幅をWtとし、Wt<Wの関係とする。以下、グリッド層11aが三角形状の場合、つまり、Wt=0として説明する。ここで、まず、ピッチPは、可視光領域より短い波長に比べて短い距離とすることで、入射する光に対して後述する所望の光学特性を得ることができる。
また、ピッチPは、短くしようとすると、グリッド構造層11aを作製するためのモールドの形状に高い精度が要求され、グリッド構造層11aの作製上の困難性が生じるため、偏光子として光学特性が安定しない場合がある。一方で、ピッチPを長くすると、所望の直線偏光の光に対して高い偏光透過率を得ることが困難となる。そのため、例えば、ここで、λを可視光領域よりも短い波長とすると、ピッチPは、0.2λ〜0.5λの範囲が好ましく、0.3λ〜0.4λの範囲がより好ましい。なお、ここでは、高い偏光透過率を得る直線偏光の光を、格子の長手方向と直交する方向(X軸方向)の直線偏光の光とする。
このように可視光領域の波長λに対して上記のピッチPを与え、それに合わせてH、W、Wtを調整し設定することによって、図1において、ワイヤグリッド型偏光子10に、Z方向に光が入射する場合、X軸方向の電磁波成分となる直線偏光の光(=P偏光の光)に対して高い偏光透過率Tpが得られるとともに、Y軸方向の電磁波成分となる直線偏光の光(=S偏光の光)に対して低い偏光透過率Ts(高い偏光反射率/偏光吸収率)が得られる。高さHは、その値が大きいほど高いTp、低いTsが得られ、また、幅Wは、その値が小さいほど高いTp、低いTsが得られる。つまり、アスペクト比H/Wの値が大きいほど所望の特性が得られる。また、ワイヤグリッド型偏光子の作製においては、H≧2Wの関係、そして、W≦0.5P(Duty≦0.5)が好ましい。さらに、3W≧H≧2W、0.25≦W/P≦0.5であるとより好ましい。
例えば、可視光領域よりも短い波長の光として、λ=405nmとする場合、ピッチPは80〜200nmの範囲が好ましく、120〜160nmの範囲がより好ましい。また、このとき、入射する光の波長が例えば、光ヘッド装置に用いられる青色レーザの波長の光として、波長405nmの光または、波長660nmの光および波長785nmの光に対して、高いTp、低いTsが得られる。
透光性基板11としては、入射する光に対して透明であれば、樹脂板、樹脂フィルムなど種々の材料を用いることができるが、ガラスや石英ガラスなどの光学的等方性材料を用いると、透過光に複屈折性の影響を与えないため好ましい。金属部12は、周囲の媒質によって種々の金属材料を用いることができるが、一般的には屈折率が低いことが好ましい。また、図1に示すように、金属部12を、グリッド構造層11aの一方の側面に形成することで、金属部12のうち、グリッド構造層11aと対向する側の媒質は空気(屈折率=1)となる。そのため、例えば、金属をガラス基板や樹脂基板(屈折率≒1.5)に埋め込むような構造に比べ、偏光子として所望の光学特性が得られやすい。
例えば、ワイヤグリッド型偏光子10が偏光反射機能を発生する光反射型である場合、AlまたはAl合金が好ましく用いられる。例えば、Alは、波長405nmの光に対して、屈折率(n)が0.50932、消衰係数(k)が4.9534を有し、ワイヤグリッド型偏光子10の金属部12とすると、非常に高い偏光分離能、つまり一方の直線偏光の光に対して高い透過率を示すとともに、直交する他方の直線偏光の光に対して低い透過率(高い反射率)を示す。また、Alは表面部が自己的に酸化し、その部分が保護膜として機能する。また、金属部12として、Alの機械的性質の1つである、硬さの度合いをより高めるために、Al合金を用いてもよい。
また、光反射型のワイヤグリッド型偏光子10は、透光性基板11の面の法線方向に対して斜め方向から光が入射する場合、P偏光の光を高い透過率で透過させるとともに、S偏光の光を高い反射率で正規反射させる偏光ビームスプリッタとして機能させることもできる。なお、ワイヤグリッド型偏光子10は、偏光ビームスプリッタとして機能するものに限らず、透光性基板11の面の法線方向に対して斜め方向から光が入射する場合、入射する光のうち、格子の長手方向と平行となる光の成分がS偏光の光であり、それを直交する光がP偏光の光と定義する。
また、ワイヤグリッド型偏光子10が偏光吸収機能を発生する光吸収型である場合、偏光吸収機能を発生させる金属部12としては、対象となる波長(例えば405nm)の光に対して、高い屈折率(n)と高い消衰係数(k)を有する材料が好ましい。金属部12の材料として、例えば、Mo、W、Ta、Os、a−Si(アモルファスシリコン)、GaAs、InP、PbS、GeまたはSi合金、Ge合金などが挙げられる。この中で、とくに、Ge、SiGe合金は、入手性、加工容易性の面から好ましく用いられる。
ワイヤグリッド型偏光子10の構造については、グリッド構造層11aが三角形状のパターンであるとき、金属部12を三角形状のパターンの一方の側のほぼ全面に蒸着されて形成されることが好ましい。ここで、透光性基板11のうち、格子パターンのない側の平面を基準として、金属部12の厚さ方向(蒸着方向)の角度θを与えたとき、三角形状のパターンの一方の側のほぼ全面に蒸着される角度の閾値をθtをとすると、θtは、
θt=Tan−1(H/(P(1−0.5W/P))) ・・・ (1)
で表すことができ、上記の式(1)をほぼ満たすように金属部12を形成するとよい。
また、上記の式(1)において、このθが閾値θtよりも大きくなると、図1において、透光性基板11の平面の法線方向(Z軸方向)に進行する、P偏光の光に対する偏光透過率Tpが低下するとともに、S偏光の光に対する偏光透過率Tsも低下する。一方、θが閾値θtよりも小さくなると、P偏光の光に対する偏光透過率Tpは大きく低下しないが、S偏光の光に対する偏光透過率Tsが高くなるため、所望の特性が得られない。したがって、θt、θの単位を[°]とするとき、θt−8≦θ≦θt+8の範囲であると好ましく、θt−5≦θ≦θt+5の範囲であるとより好ましい。
また、θ=θtとするとき、蒸着方向に形成される金属部12の厚さTを最適な値とすることで、偏光子としての所望の光学特性が得られる。所望の光学特性としては、Tpの値が、とくに可視光領域の光およびそれよりも短い波長の光に対して高いとともに、同波長の光に対してTsの値が低いことがよく、Tp(1−Ts)の値が大きいことが好ましい。具体的に、Tp(1−Ts)の値は、0.85以上が好ましく、0.9以上であるとより好ましく、0.94以上であるとさらに好ましい。例えば、ワイヤグリッド型偏光子10に入射する光が、光ヘッド装置に用いられる波長の光として、λ=405nmの光、赤色となるλ=660nmの光、近赤外となる波長λ=785nmとし、金属部12の材料がAlの場合、厚さTが30nm程度であると、Tp(1−Ts)を最大に近い値とすることができる。
また、例えば、金属部12としてAlを用いてS偏光の光を反射する機能を発生させる場合、λ=660nmの光および/またはλ=785nmの光に対して、Tp(1−Ts)≧0.94を満足する特性を得ることができ、さらに、λ=405nmの光に対応できるワイヤグリッド型偏光子の構造とすると、λ=405nmの光に対して、Tp(1−Ts)≧0.85を満足する特性を得ることができる。金属部12としては、屈折率(n)が低く、消衰係数(k)が高い材料が好ましく、Agなどもその対象となるものであるが、Alがとくに消衰係数が高く好ましく用いられる。
また、金属部12として、例えばGeを用いてS偏光の光を吸収する機能を発生させる場合、λ=405nmの光に対応できるワイヤグリッド型偏光子の構造とすると、例えば、λ=405nmの光に対してTp(1−Ts)≧0.85を満足する特性が得られる。
次に、ワイヤグリッド型偏光子10の製造方法の例について説明する。図2は、ワイヤグリッド型偏光子10を得るための製造工程を示した模式図であって、図2(a)〜図2(f)の順に進む。図2(a)は、図1の透光性基板11の加工前の透光性基板21である。なお、図示しないが、最初に、透光性基板11の一方の平面に反射防止膜に相当する光学多層膜などを形成する工程があってもよい。図2(b)は、透光性基板21上に硬化性樹脂22が形成されたものであり、透光性基板21に硬化性樹脂22を塗布し、スピンコーター等で均一の膜厚を得る。図2(c)は、硬化性樹脂22にモールド金型23を押し当て、その状態でUV光24を照射する工程(光インプリント工程)を示す。なお、モールド金型23の材料としてはSiや石英、PETなどの樹脂フィルム上に形成された樹脂モールドなどが用いられる。また、硬化性樹脂としては、UV光で硬化するUV光硬化性樹脂や、熱によって硬化する熱硬化性樹脂、ゾルゲル材料を用いて、モールド金型23を押し当てて、熱硬化させる工程としてもよい。
図2(d)は、モールド金型23を離型する工程を示すものであり、透光性基板21上に、三角形状の格子パターンが形成された樹脂22aを得る。図2(e)は、透光性基板21の平面の法線方向に沿って、樹脂22a側からドライエッチングなどエッチング加工を施す工程を示すものであり、エッチングガス25などにより、透光性基板21の表面がエッチングされて三角形状の格子パターンであるグリッド構造層11aを有する透光性基板11を得る。図2(f)は、グリッド構造層11aの一方の側の面に金属部12を形成する工程を示すものであり、透光性基板11のうち、グリッド構造層11aと対向する側の平面を基準に角度θt方向から、厚さTの金属部12を真空蒸着などで形成することで、ワイヤグリッド型偏光子10を得ることができる。なお、金属部12は、斜方蒸着に限らず、スパッタ蒸着、プラズマ源から放射する角度を調整したマスクによって選択的に成膜する方法であってもよい。
(ワイヤグリッド型偏光子の第2の実施形態)
図3は、本実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子の構成を示す斜視模式図である。ワイヤグリッド型偏光子30は、一方の面に、断面が三角形状または台形形状のパターンが周期的に形成された格子形状を有する透光性基板31と、この三角形状または台形形状の格子パターンのうち、一方の側面に形成された金属部32と、を有する。また、透光性基板31のうち、格子パターン形状とは反対側の面に、反射防止膜33を備えると、界面反射が抑制され、入射する光の利用効率が向上するので、好ましい。また、透光性基板31は、第1の光学材料部31aと第2の光学材料部31bからなり、例えば、第1の光学材料部31aは平面基板形状を有し、第2の光学材料部31bは、格子パターンとなるグリッド構造層31cを含む。そして、第1の光学材料部31aの屈折率と第2の光学材料部31bの屈折率が略等しくなる材料の組み合わせとすると、これらの間の界面反射が抑制され好ましい。本実施形態では、後述するように製造工程においてエッチングを施さないので、格子パターンの形状が変化しにくく、より安定した光学特性を得ることができる。
また、図3において、格子ピッチをP、三角形状の高さ、幅をそれぞれH、Wとする場合、所望の光学特性を得るために与えられる、これらの好ましい値の範囲については、第1の実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子10と同じである。第1の光学材料部31aとしては、入射する光に対して透明であれば、樹脂板、樹脂フィルムなど種々の材料を用いることができるが、ガラスや石英ガラスなどの光学的等方性材料を用いると、透過光に複屈折性の影響を与えないため好ましい。また、第2の光学材料部31bとしては、加工の容易性の点から、入射する光に対して透明な樹脂材料からなることが好ましい。金属部32としては、第1の実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子10の金属部12と同様に、Al、Geなどが用いられる。
次に、ワイヤグリッド型偏光子30の製造方法について説明する。図4は、ワイヤグリッド型偏光子40を得るための製造工程を示した模式図であって、図4(a)〜図4(e)の順に進む。図4(a)は、図3の第1の光学材料部31aに相当する透明基板であり、図示しないが、最初に、第1の光学材料部31aの一方の平面に反射防止膜に相当する光学多層膜などを形成する工程があってもよい。図4(b)は、第1の光学材料部31a上に硬化性樹脂41が形成されたものであり、第1の光学材料部31aに硬化性樹脂41を塗布し、スピンコーター等で均一の膜厚を得る。図4(c)は、硬化性樹脂41にモールド金型42を押し当て、その状態でUV光43を照射する工程(光インプリント工程)を示す。なお、モールド金型42の材料としてはSiや石英、PETなどの樹脂フィルム上に形成されたモールドなどが用いられる。また、UV光硬化性樹脂の代わりに熱硬化性樹脂やゾルゲル材料を用いて、モールド金型42を押し当てて、熱硬化させる工程としてもよい。
図4(d)は、モールド金型42を離型する工程を示すものであり、第1の光学材料部31a上に、三角形状の格子パターンであるグリッド構造層31cが形成された、樹脂からなる第2の光学材料部31bを得る。図4(e)は、グリッド構造層31cの一方の側の面に金属部32を形成する工程を示すものであり、第1の光学材料部31aの平面を基準に角度θt方向から、厚さTの金属部32を真空蒸着などで形成することで、ワイヤグリッド型偏光子30を得ることができる。なお、金属部32は、斜方蒸着に限らず、スパッタ蒸着、プラズマ源から放射する角度を調整したマスクによって選択的に成膜する方法であってもよい。
(ワイヤグリッド型偏光子の第3の実施形態)
図5は、本実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子の構成を示す斜視模式図である。ワイヤグリッド型偏光子50は、ワイヤグリッド型偏光子30の構成に対して保護膜51aを有する構造であって、ワイヤグリッド型偏光子30と同じものには同一の番号を付して説明の重複を避ける。具体的に、ワイヤグリッド型偏光子50は、透光性基板51が、グリッド構造層31c側の面を覆うように保護膜51aが形成され、保護膜51a上の一方の側面に金属部52を有する。保護膜51aは、第2の光学材料部31bが樹脂材料で構成される場合、樹脂材料の機械的損傷または光学的損傷を抑制でき安定した光学特性を得ることができる。保護層51aとしては、例えば、SiO、ZrO、Taなどの材料が用いられる。
次に、ワイヤグリッド型偏光子50の製造方法について説明する。図6は、ワイヤグリッド型偏光子50を得るための製造工程を示した模式図であって、図6(a)〜図6(f)の順に進む。まず、図6(a)〜図6(d)は、図4(a)〜図4(d)と同じ工程であるので、第2の実施形態に係る、ワイヤグリッド型偏光子30における製造方法の説明に基づき、ここでは説明を省略する。図6(e)は、樹脂からなる第2の光学材料部31bのうち、グリッド構造層31c側に保護膜51aを形成する工程を示すものであり、第2の光学材料部31bを覆うように真空蒸着、スパッタ蒸着などの方法で、保護膜51aを形成する。図6(f)は、保護膜51aのうち、グリッド構造層31cの一方の側に対応する面に金属部52を形成する工程を示すものであり、第1の光学材料部31aの平面を基準に角度θt方向から、厚さTの金属部52を真空蒸着などで形成することで、ワイヤグリッド型偏光子50を得ることができる。なお、金属部52は、斜方蒸着に限らず、スパッタ蒸着、プラズマ源から放射する角度を調整したマスクによって選択的に成膜する方法であってもよい。
(光ヘッド装置の実施形態)
図7(a)および図7(b)は、本実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子10、30または50を用いた光ヘッド装置の構成を示す模式図である。図7(a)に示す、光ヘッド装置60aは、BD用の405nm波長帯の光、DVD用の660nm波長帯の光、CD用の785nm波長帯の光のうち、少なくとも1つを発射する半導体レーザ素子等の光源61から発射された光がワイヤグリッド型偏光子55を透過し、特定の偏光方向となった光が、偏光ビームスプリッタ63に入射する。ここで、光源61は、例えば660nm波長帯の光のみを発射する1波長レーザであってもよく、660nm波長帯の光と、785nm波長帯の光を発射する2波長レーザ、さらに405nm波長帯の光も発射する3波長レーザとしてもよい。また、光源61と、ワイヤグリッド型偏光子55と、を一体化した構造を有するものであってもよく、例えば、CANパッケージ内に実装するものであってもよい。
ここで、光源61からは、P偏光の光が発射されるものとするが、使用温度の変化等によってS偏光の光の成分も発生し、実際には楕円偏光の光が発射される場合も含む。このとき、ワイヤグリッド型偏光子55は、P偏光の光を透過し、P偏光と直交するS偏光の光を遮断するものとして説明する。これによって、光源61で発生した一部のS偏光の光が、ワイヤグリッド型偏光子55で遮断され、P偏光の光のみが透過する。なお、ワイヤグリッド型偏光子55は、前述したワイヤグリッド型偏光子10、30または50を配置することができる。なお、ワイヤグリッド型偏光子55は、光が基板面の法線方向から入射する配置に限らず、大きな非点収差を発生しない程度であれば基板面の法線方向から傾けて配置してもよい。この場合は、正規反射するS偏光の光のうち光源61に戻る光量が低減するので、光源61からの光の発振を安定化させることができる。
ワイヤグリッド型偏光子55を透過したP偏光の光が偏光ビームスプリッタ63に入射すると、偏光ビームスプリッタ63の特定の反射率RBP[%]で光ディスク67の方向へ向かって反射する。偏光ビームスプリッタ63で反射されたP偏光の光は1/4波長板65を透過して円偏光(ここでは右回りの円偏光、とする)の光となって対物レンズ66により光ディスク67の情報記録面に集光する。なお、対物レンズ66の配置によって、偏光ビームスプリッタ63と1/4波長板65との間の光路中に、進行方向を90°偏向させる図示しない立ち上げミラーを配置してもよい。
そして、光ディスク67で反射された戻り光は、左回りの円偏光の光となって再び対物レンズ66および1/4波長板65を透過してS偏光の光となり、偏光ビームスプリッタ53を特定の透過率TBS[%]で直進透過して、光検出器68に集光される。この場合、偏光ビームスプリッタ63の特性として、透過率TBSは100[%]に近い特性であれば、光検出器68で検出する光量が大きくなって光の利用効率が高くなるので、好ましい。また、偏光ビームスプリッタ63でS偏光の光の一部が、ワイヤグリッド型偏光子55側に反射されても、S偏光の光を十分に反射または吸収できるため、光源61側に光が進行しないので、光源61からの発射する光の安定化も併せて実現できる。
また、ワイヤグリッド型偏光子55を透過したP偏光の光の一部は、偏光ビームスプリッタ63を透過率TBP(≠0)[%]で直進透過して、モニタ用光検出器64に到達する。このとき、偏光ビームスプリッタ63に入射する光は、ほとんどがP偏光の光の成分であるので、このRBPとTBPとの比は、偏光ビームスプリッタ63に入射する全光量に対して、光ディスク67側とモニタ用光検出器64側に分岐するそれぞれの光量の比と等しい。したがって、モニタ用光検出器64で受光する光の光量を一定に保つように、図示しない光量制御手段によって、光源61から発射する光の光量を制御することで、光ディスク57の情報記録面に集光させる光の光量を一定に保つことができる。
また、光源61と偏光ビームスプリッタ63との間の光路中にワイヤグリッド型偏光子55を配置する代わりに、偏光ビームスプリッタ63とモニタ用光検出器64との間の光路中に同じ機能を有するワイヤグリッド型偏光子56を配置してもよい。さらに、光源61と偏光ビームスプリッタ63との間の光路中にワイヤグリッド型偏光子55を配置するとともに、偏光ビームスプリッタ63とモニタ用光検出器64との間の光路中にワイヤグリッド型偏光子56を配置してもよい。このようにすると、モニタ用光検出器64で検出される光に重畳するノイズとなる光成分を低減させることもでき、より安定した記録・再生が可能な光ヘッド装置を実現できる。
光ヘッド装置の構成は、図7(a)に限らず、図7(b)に示す光ヘッド装置60bの構成であってもよい。光ヘッド装置60bは、光ヘッド装置60aに対して、光源からワイヤグリッド型偏光子に至るまでの光路が異なる以外は同じ構成であり、光ヘッド装置60aと同じものには同じ番号を付して、説明の重複を避ける。光ヘッド装置60bは、特定の波長帯の光を発射する光源61a、61bがそれぞれ独立に配置されたものであり、例えば、ダイクロイックプリズム62によって、例えば、光源61aから発射する405nm波長帯の光は直進透過させ、光源61bから発射する660nm波長帯の光は反射させ、これらの波長の光の光軸をほぼ揃えるように調整するものである。したがって、ワイヤグリッド型偏光子55に入射する、複数の波長帯の光は、光ヘッド装置60aと同じ光路を辿って、モニタ用光検出器64および光検出器68へ到達する。
また、さらに、もう一つの波長帯の光、例えばCD用の785nm波長帯の光を発射する光源があって、互いに異なる3つの波長帯の光に共通する光路中にワイヤグリッド型偏光子55を配置し、各波長の光に対して所望の特性を得るものであってもよい。例えば、光ヘッド装置60aの光源61が、3つの波長帯の光を発射する半導体レーザであったり、光ヘッド装置60bの光源61bは、2つの波長帯の光を発射する半導体レーザであったりしてもよい。なお、405nm波長帯は385nm〜430nm、660nm波長帯は630nm〜690nm、785nm波長帯は760nm〜810nmの範囲とする。
図8は、本実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子10、30または50を用いた別の光ヘッド装置70の構成を示す模式図である。図8において、とくに、ワイヤグリッド型偏光子10、30または50に相当するワイヤグリッド型偏光子55は、BD用/DVD用/CD用の3つの異なる波長帯の光に共通する光路中に配置される。光ヘッド装置70は、405nm波長帯の光を発射する光源71aと、660nm波長帯の光および785nm波長帯の光を発射する光源71bとを有し、405nm波長帯の光を透過させるとともに、660nm波長帯の光および785nm波長帯の光を反射させるダイクロイックプリズム72によって、これら3つの波長帯の光の光軸をほぼ揃えて、ワイヤグリッド型偏光子55に入射する。このとき、入射する光のうち、特定の偏光方向(例えばP偏光)の光の成分が大部分となるように光源71a、71bを調整すると、光利用効率が高くなり好ましい。
ここで、ワイヤグリッド型偏光子55は、P偏光の光を透過し、P偏光と直交するS偏光の光を遮断するので、P偏光の光が偏光ビームスプリッタ73を透過し、コリメータレンズ74で平行光となって、ダイクロイックプリズム75に入射する。なお、コリメータレンズ74は、発散(収束)光を平行光とすることで、複数の波長帯の光の光路長を容易に変更できる。ダイクロイックプリズム75は、例えば、405nm波長帯の光を反射し、660nm波長帯および785nm波長体の光を直進透過させる機能を有する。つまり、この場合、光ディスク79aはBDに相当し、光ディスク79bはDVD/CDに相当する。ダイクロイックプリズム75で反射された405nm波長帯の光は1/4波長板77aおよび対物レンズ78aを透過して光ディスク79aの情報記録層に集光する。また、ダイクロイックプリズム75を直進透過した660nm波長帯の光および785nm波長帯の光は、反射ミラー76で反射し、1/4波長板77bおよび対物レンズ78bを透過して光ディスク79bの情報記録層に集光する。
光ディスク79a、79bを反射した各波長帯の光は、対物レンズ78a、78bを透過し、1/4波長板77a、77bを透過してS偏光の光となる。そして、各波長帯のS偏光の光は、往路とは逆方向の光路を辿り、偏光ビームスプリッタ73で反射して、光検出器80に集光する。また、図示しないが、光ヘッド装置70において、例えば、モニタ用光検出器を、光検出器80と偏光ビームスプリッタ73との並びの延長光路上に備えてもよい。その場合、偏光ビームスプリッタ73とモニタ用光検出器との間の光路中に図示しないが、ワイヤグリッド型偏光子55と同機能を有するワイヤグリッド型偏光子が備えられてもよい。
このように、例示した光ヘッド装置60a、60b、70において、ワイヤグリッド型偏光子55に、405nm波長帯の光だけでなく、660nm波長帯の光および/または785nm波長帯の光が入射する場合、ワイヤグリッド型偏光子55、56は、これらの波長帯の光に対して十分な偏光透過率、偏光分離能を有しているとよい。十分な偏光透過率とは、上記の説明のようにP偏光の光を透過させる偏光方向の光とすると、660nm波長帯および785nm波長帯において、Tp(1−Ts)≧0.94の関係を満たすことが好ましく、さらに、405nm波長帯においてTp(1−Ts)≧0.85の関係を満たすとより好ましい。
なお、光ヘッド装置60a、60b、70では、ワイヤグリッド型偏光子55、56を配置する例を示したが、これに限らない。例えば、3つの波長帯の光を用いる光ヘッド装置において、異なる光路であるBD用の光路、DVD/CD用の光路において、異なる偏光成分の光を使用する目的などで、光ヘッド装置中に複数のワイヤグリッド型偏光子を用いてもよい。さらに、吸収機能を発生するワイヤグリッド型偏光子を、複数の波長帯の光に共通する光路中に配置して、例えば、405nm波長帯の光に対して偏光子としての機能を発生させ、660nm波長帯の光および/または785nm波長帯の光に対して、偏光方向による大きな偏光透過率の隔たりがなく透過させる、波長選択性の機能を発生させてもよい。
(第1の実施形態に係る反射型ワイヤグリッド型偏光子の実施例:実施例1〜8)
(実施例1〜実施例7)
本実施例では、第1の実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子10について、入射する光のうち、P偏光の光に対して高い偏光透過率を得るとともに、S偏光の光に対して低い偏光透過率が得られるように設計する。まず、図1に示すワイヤグリッド型偏光子10における透光性基板11に相当する石英ガラス基板の一方の面に、TaとSiOとを交互に積層した反射防止膜13を形成する。その後、反射防止膜13と対向する面にUV光硬化性樹脂を塗布し、スピンコーターによって均一な膜厚とする。
次に、断面が三角形状または台形形状となる溝の深さが120nm、溝の幅が36nm、三角形状または台形形状となるピッチが120nmの格子形状を有する、Siからなるモールド金型をUV光硬化性樹脂に押し当てる。そして、モールド金型を押し当てた状態で、波長約365nmのUV光を露光し、UV光硬化性樹脂を硬化させる。そして、UV光硬化性樹脂をエッチングして石英ガラス基板にモールド金型と同じ形状を転写することによって、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nmのグリッド構造層11aを得る。このとき、溝の底部の幅のみが異なるモールド金型を複数用意し、溝の底部の幅に相当するグリッド構造層11aの頭頂部の幅Wt[nm]が異なる複数の透光性基板11を得る。そして、Alの蒸着角度θ[°]、Alの蒸着膜厚T[nm]を変化させて、表1に示す実施例1〜実施例7の条件を与える。なお、Wt=0(実施例1)の場合、グリッド構造層11aの断面形状は三角形状となる。
Figure 2011113631
実施例1〜7の構造を有するワイヤグリッド型偏光子10について、透光性基板11の平面の法線方向から波長λ=405nmの光、波長λ=660の光および波長λ=785nmの光を入射させ、各波長における、P偏光の光の偏光透過率TpおよびS偏光の光の偏光透過率Tsを計算した結果を表2に示す。
Figure 2011113631
この結果より、660nmの光および785nmの光に対し、Tp(1−Ts)は、いずれも約0.94以上を示し、高い偏光分離能が得られる。また、405nmの光に対し、実施例1〜実施例3、つまり頭頂部の幅Wtが10nm以下の条件において、Tp(1−Ts)は、いずれも約0.85以上の高い偏光分離能が得られる。このように、グリッド構造層11aの断面は、台形形状である場合、頭頂部が30nm以下であると660nmの光、785nmの光に対して所望の高い偏光分離能が得られ、10nm以下であるとさらに、405nmの光に対しても所望の高い偏光分離能が得られる。
また、図9(a)には、実施例1のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図9(b)には、実施例1のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。この結果より、広い波長範囲にわたって高いTpおよび低いTsが得られ、さらに高いTp(1−Ts)の値を得ることができる。具体的に、波長が545nm以上の光に対して、Tp(1−Ts)が0.94以上となる。また、波長が370nm以上の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となる。
(実施例8)
次に、実施例8として、実施例1と同様の方法で、石英ガラス面に、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nm(デューティ:W/P=0.3)となる、断面が三角形状のグリッド構造層11aを得る。そして、Alの膜厚T=30nmとして、蒸着角度θを30〜60[°]の範囲で変えて、得られたワイヤグリッド型偏光子に対して、波長405nmの光を入射したときの偏光透過率(Tp,Ts)、偏光分離能をシミュレーションした結果を、それぞれ、図10(a)、図10(b)に示す。
図10(a)は、蒸着角度θに対する偏光透過率Ts,Tpの特性を示すグラフであり、図10(b)は、蒸着角度θに対する偏光分離能Tp(1−Ts)の特性を示すグラフである。この結果より、本実施例では、蒸着角度θが49.6°において最も高い偏光分離能を示すことが確認できた。そして、この最適となる蒸着角度θt[°]を与えるとき、θtを基準にして、角度の変化量Δθが8[°]以内であれば、Tp(1−Ts)が0.85以上となるので、好ましく、5[°]以内であればより好ましい。
(第1の実施形態に係る吸収型ワイヤグリッド型偏光子の実施例:実施例9〜15)
(実施例9)
本実施例では、実施例9として、第1の実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子10について、入射する光のうち、P偏光の光に対して高い偏光透過率Tpを得るとともに、S偏光の光に対して、光を吸収することで低い偏光透過率Tsが得られるように設計する。入射するS偏光の光を吸収する吸収型のワイヤグリッド型偏光子10としては、金属部12としてGeをグリッド構造層11aに蒸着するところが実施例1〜実施例8とは異なるが、その他の基本的な構成、製造方法は同じである。
次に、実施例9として、実施例1と同様の方法で、石英ガラス面に、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nm(デューティ:W/P=0.3)となる、断面が三角形状のグリッド構造層11aを得る。そして、Geの膜厚T=20nm、蒸着角度θを44°として、金属部12を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得る。そして、得られたワイヤグリッド型偏光子に対して、405nmの光、660nmの光および785nmの光を入射したときの偏光透過率(Tp,Ts)、偏光分離能の指標であるTp(1−Ts)のシミュレーション結果を表3に示す。また、図11(a)には、実施例9のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図11(b)には、実施例9のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。
Figure 2011113631
この結果より、本実施例では、入射する光の波長が600nm以下において高い偏光分離能を示す。とくに、405nmの光に対して、Tp(1−Ts)が0.915と高い値を示すことが確認できる。また、波長が310〜590nmの範囲の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となることが確認できる。
(実施例10)
本実施例では、入射するS偏光の光を吸収する吸収型のワイヤグリッド型偏光子10の金属部12としてGeの代わりにa−Siをグリッド構造層11aに蒸着するところが実施例9とは異なるが、その他の基本的な構成、製造方法は同じである。具体的に、実施例10として、実施例1と同様の方法で、石英ガラス面に、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nm(デューティ:W/P=0.3)となる、断面が三角形状のグリッド構造層11aを得る。そして、a−Siの膜厚T=25nm、蒸着角度θを44°として、金属部12を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得る。
そして、図12(a)には、実施例10のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図12(b)には、実施例10のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。この結果より、本実施例では、波長が370〜490nmの範囲の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となることが確認できる。
(実施例11)
本実施例では、入射するS偏光の光を吸収する吸収型のワイヤグリッド型偏光子10の金属部12としてGeの代わりにMoをグリッド構造層11aに蒸着するところが実施例9とは異なるが、その他の基本的な構成、製造方法は同じである。具体的に、実施例11として、実施例1と同様の方法で、石英ガラス面に、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nm(デューティ:W/P=0.3)となる、断面が三角形状のグリッド構造層11aを得る。そして、Moの膜厚T=25nm、蒸着角度θを44°として、金属部12を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得る。
そして、図13(a)には、実施例11のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図13(b)には、実施例11のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。この結果より、本実施例では、波長が360〜790nmの範囲の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となることが確認できる。
(実施例12)
本実施例では、入射するS偏光の光を吸収する吸収型のワイヤグリッド型偏光子10の金属部12としてGeの代わりにOsをグリッド構造層11aに蒸着するところが実施例9とは異なるが、その他の基本的な構成、製造方法は同じである。具体的に、実施例12として、実施例1と同様の方法で、石英ガラス面に、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nm(デューティ:W/P=0.3)となる、断面が三角形状のグリッド構造層11aを得る。そして、Osの膜厚T=25nm、蒸着角度θを44°として、金属部12を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得る。
そして、図14(a)には、実施例12のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図14(b)には、実施例12のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。この結果より、本実施例では、波長が360〜560nmの範囲の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となることが確認できる。
(実施例13)
本実施例では、入射するS偏光の光を吸収する吸収型のワイヤグリッド型偏光子10の金属部12としてGeの代わりにPbSをグリッド構造層11aに蒸着するところが実施例9とは異なるが、その他の基本的な構成、製造方法は同じである。具体的に、実施例13として、実施例1と同様の方法で、石英ガラス面に、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nm(デューティ:W/P=0.3)となる、断面が三角形状のグリッド構造層11aを得る。そして、PbSの膜厚T=25nm、蒸着角度θを44°として、金属部12を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得る。
そして、図15(a)には、実施例13のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図15(b)には、実施例13のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。この結果より、本実施例では、波長が360〜540nmの範囲の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となることが確認できる。
(実施例14)
本実施例では、入射するS偏光の光を吸収する吸収型のワイヤグリッド型偏光子10の金属部12としてGeの代わりにSiGeをグリッド構造層11aに蒸着するところが実施例9とは異なるが、その他の基本的な構成、製造方法は同じである。なお、SiGeは、SiとGeの組成比が65:35の割合のものを用いる。具体的に、実施例14として、実施例1と同様の方法で、石英ガラス面に、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nm(デューティ:W/P=0.3)となる、断面が三角形状のグリッド構造層11aを得る。そして、SiGeの膜厚T=25nm、蒸着角度θを44°として、金属部12を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得る。
そして、図16(a)には、実施例14のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図16(b)には、実施例14のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。この結果より、本実施例では、波長が360〜440nmの範囲の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となることが確認できる。
(実施例15)
本実施例では、入射するS偏光の光を吸収する吸収型のワイヤグリッド型偏光子10の金属部12としてGeの代わりにWをグリッド構造層11aに蒸着するところが実施例9とは異なるが、その他の基本的な構成、製造方法は同じである。具体的に、実施例15として、実施例1と同様の方法で、石英ガラス面に、高さH=120nm、幅W=36nm、ピッチP=120nm(デューティ:W/P=0.3)となる、断面が三角形状のグリッド構造層11aを得る。そして、Wの膜厚T=25nm、蒸着角度θを44°として、金属部12を形成し、ワイヤグリッド型偏光子を得る。
そして、図17(a)には、実施例15のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図17(b)には、実施例15のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。この結果より、本実施例では、波長が360〜720nmの範囲の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となることが確認できる。
(第2の実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子の実施例:実施例16)
本実施例では、実施例16として、第2の実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子30について、入射する光のうち、P偏光の光に対して高い偏光透過率Tpを得るとともに、S偏光の光に対して低い偏光透過率Tsが得られるように設計する。入射するS偏光の光を反射する反射型のワイヤグリッド型偏光子30としては、透光性基板31を構成する、第1の光学材料部として石英ガラス基板を有し、第2の光学材料部として、硬化後の屈折率が1.5となる透明樹脂を用いる。
まず、図3に示すワイヤグリッド型偏光子30における第1の光学材料部31aに相当する屈折率約1.5の石英ガラス基板の一方の面に、TaとSiOとを交互に積層した反射防止膜33を形成する。その後、反射防止膜33と対向する面にUV光硬化性樹脂を塗布し、スピンコーターによって均一な膜厚とする。
次に、断面が三角形状となる溝の深さが120nm、溝の幅が36nm、三角形状となるピッチが120nmの格子形状を有する、Siからなるモールド金型をUV光硬化性樹脂に押し当てる。そして、モールド金型を押し当てた状態で、波長約365nmのUV光を露光し、UV光硬化性樹脂を硬化させ、グリッド構造層31cを有する第2の光学材料部31bを得る。このとき、UV光硬化性樹脂の屈折率は約1.5である。次に、金属部32としてAlをグリッド構造層31cに蒸着角度θ=44°で厚さT=36nm蒸着することで実施例1と同様の光学特性を有するワイヤグリッド型偏光子30を得ることができる。
(第3の実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子の実施例:実施例17)
本実施例では、実施例17として、第3の実施形態に係るワイヤグリッド型偏光子50について、入射する光のうち、P偏光の光に対して高い偏光透過率Tpを得るとともに、S偏光の光に対して低い偏光透過率Tsが得られるように設計する。入射するS偏光の光を反射する反射型のワイヤグリッド型偏光子50としては、第1の光学材料部31aとして石英ガラス基板を有し、第2の光学材料部32bとして、硬化後の屈折率が1.5となる透明樹脂を用いる。
まず、図5に示すワイヤグリッド型偏光子50における第1の光学材料部31aに相当する屈折率約1.5の石英ガラス基板の一方の面に、TaとSiOとを交互に積層した反射防止膜33を形成する。その後、反射防止膜33と対向する面にUV光硬化性樹脂を塗布し、スピンコーターによって均一な膜厚とする。
次に、断面が三角形状となる溝の深さが120nm、溝の幅が36nm、三角形状となるピッチが120nm(デューティ:W/P=0.3)の格子形状を有する、Siからなるモールド金型をUV光硬化性樹脂に押し当てる。そして、モールド金型を押し当てた状態で、波長約365nmのUV光を露光し、UV光硬化性樹脂を硬化させ、グリッド構造層31cを有する第2の光学材料部31bを得る。このとき、UV光硬化性樹脂の屈折率は約1.5である。次に、第2の光学材料部31bのグリッド構造層31c側に、厚さDが約10nmとなるように保護膜51aとなるSiOを形成し、透光性基板51を得る。そして、金属部52としてAlをSiO上に蒸着角度θ=50°で厚さT=27nm蒸着して、ワイヤグリッド型偏光子50を得ることができる。
そして、本実施例で得られたワイヤグリッド型偏光子に対して、405nmの光、660nmの光および785nmの光を入射したときの偏光透過率(Tp,Ts)、偏光分離能の指標であるTp(1−Ts)のシミュレーション結果を表4に示す。また、図18(a)には、実施例17のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とするとき、縦軸にTpおよびTsを与えたグラフを示す。さらに、図18(b)には、実施例17のワイヤグリッド型偏光子について、横軸を波長λとして300〜900nmの範囲とし、縦軸にTp(1−Ts)を与えたグラフを示す。
Figure 2011113631
この結果より、本実施例では、入射する光の波長が300〜900nmにおいて高い偏光分離能を示すことが確認できた。具体的に、波長が490nm以上の光に対して、Tp(1−Ts)が0.94以上となる。また、波長が360nm以上の光に対して、Tp(1−Ts)が0.85以上となる。また、第2の光学材料部31bとなる(UV光硬化性)樹脂材料の機械的な損傷を低減できる。
以上のように、本発明に係るワイヤグリッド型偏光子は、入射する光のうち、互いに直交する第1の直線偏光の光と、第2の直線偏光の光のうち、とくに透過させる成分の光である第1の直線偏光の光の偏光透過率が高く、かつ、第2の直線偏光の光の偏光透過率を低くできる。とくに、光ヘッド装置に利用する波長の光に対して、所望の偏光透過率特性を有するワイヤグリッド型偏光子を用いることで、光利用効率が高く安定した記録・再生を行う光ヘッド装置を実現でき、有用である。
10、30、50、55、56、200 ワイヤグリッド型偏光子
11、31、51 透光性基板
11a、31c グリッド構造層
12、32、52、202 金属部
13、33 反射防止膜
21 加工前の透光性基板
22、22a、41、41a (硬化性)樹脂
23、42 モールド金型
24 UV光
25 エッチングガス
31a 第1の光学材料部
31b 第2の光学材料部
51a 保護膜
60a、60b、70 光ヘッド装置
61、61a、61b、71a、71b 光源
62、72、75 ダイクロイックプリズム
63、73 偏光ビームスプリッタ
64 モニタ用光検出器
65、77a、77b 1/4波長板
66、78a、78b 対物レンズ
67、79a、79b光ディスク
68、80 光検出器
74 コリメータレンズ
76 反射ミラー
201 透明基板

Claims (13)

  1. 一方の平面に、1つの方向に一定の間隔で周期的に配置されるように延伸され、断面形状が三角形または台形の格子形状からなるグリッド構造層を有する透光性基板と、
    前記グリッド構造層のうち1つの側面上に金属を含む金属部と、を有し、
    前記透光性基板に入射する光を、前記グリッド構造層の格子の長手方向と平行する第1の直線偏光の光と、前記第1の直線偏光と直交する第2の直線偏光の光の成分に分け、前記第1の直線偏光の光の偏光透過率をTp、前記第2の直線偏光の光の偏光透過率をTsとするとき、前記第2の直線偏光の光を反射し、
    可視光領域を含み長波長側の光に対して、Tp(1−Ts)が、0.94以上となるワイヤグリッド型偏光子。
  2. 前記透光性基板に、660nmの光および785nmの光が入射するとき、Tp(1−Ts)が、0.94以上となる請求項1に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  3. 前記透光性基板に、405nmの光が入射するとき、Tp(1−Ts)が0.85以上となる請求項1または請求項2に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  4. 前記金属部は、Alを主成分とする材料からなる請求項1〜3いずれか1項に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  5. 前記透光性基板は、第1の光学材料部と、前記第1の光学材料部に前記グリッド構造層を有する第2の光学材料部が積層される構成を有する請求項1〜4いずれか1項に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  6. 前記透光性基板は、前記第2の光学材料部の前記グリッド構造層上に保護膜が積層される構成を有する請求項5に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  7. 一方の平面に、1つの方向に一定の間隔で周期的に配置されるように延伸され、断面形状が三角形または台形の格子形状からなるグリッド構造層を有する透光性基板と、
    前記グリッド構造層のうち1つの側面上に金属を含む金属部と、を有し、
    前記透光性基板に入射する光を、前記グリッド構造層の格子の長手方向と平行する第1の直線偏光の光と、前記第1の直線偏光と直交する第2の直線偏光の光の成分に分け、前記第1の直線偏光の光の偏光透過率をTp、前記第2の直線偏光の光の偏光透過率をTsとするとき、前記第2の直線偏光の光を吸収し、
    可視光領域より短い波長の光に対して、Tp(1−Ts)が、0.85以上となるワイヤグリッド型偏光子。
  8. 前記透光性基板に、405nmの光が入射するとき、Tp(1−Ts)が、0.85以上となる請求項7に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  9. 前記金属部は、Ge、a−Si、Mo、Os、PbS、SiGe、Wのうちいずれかの材料からなる請求項7または請求項8に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  10. 前記透光性基板は、第1の光学材料部と、前記第1の光学材料部に前記グリッド構造層を有する第2の光学材料部が積層される構成を有する請求項7〜9いずれか1項に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  11. 前記透光性基板は、前記第2の光学材料部の前記グリッド構造層上に保護膜が積層される構成を有する請求項10に記載のワイヤグリッド型偏光子。
  12. 光源と、
    前記光源から発射する光を光ディスクに集光させる対物レンズと、
    前記光源から発射する光を光ディスクの方向に導くとともに、前記光ディスクで反射された光を受光する光検出器の方向に偏向するビームスプリッタと、を備える光ヘッド装置において、
    前記光源と前記ビームスプリッタとの間の光路中に請求項1〜11いずれか1項に記載のワイヤグリッド型偏光子が配置される光ヘッド装置。
  13. 光源と、
    前記光源から発射する光を光ディスクに集光させる対物レンズと、
    前記光源から発射する光を光ディスクの方向とモニタ用光検出器の方向と、に分岐するビームスプリッタと、
    前記光ディスクから反射された光を受光する光検出器と、
    前記モニタ用光検出器で検出した光の光量に応じて前記光源から発射される光の光量を制御する光量制御手段と、を備える光ヘッド装置において、
    前記光源と前記ビームスプリッタとの間の光路中および/または、前記ビームスプリッタと前記モニタ用光検出器の光路中に請求項1〜11いずれか1項に記載のワイヤグリッド型偏光子が配置される光ヘッド装置。
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