JP2011113090A - 電子写真用トナー、および電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

電子写真用トナー、および電子写真用トナーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】従来よりも瞬時に画像を消去することができる消去可能な電子写真用トナーを実現できる技術を提供する。
【解決手段】ロイコ染料と、前記ロイコ染料と反応して発色を起こす顕色能を有する構造と、前記ロイコ染料と前記顕色能を有する構造との接触を阻害して消色させる消色能を有する構造とを有する発色消色制御剤とを、分散液中において加熱して発色させることにより、トナーに色を付与する着色剤を構成し、分散液中の前記着色剤を高圧式微粒化法により微粒子化し、分散液中の微粒子化された前記着色剤を、前記発色消色制御剤の結晶化が生じないような冷却速度で、発色消色制御剤の融解開始温度よりも低い温度まで冷却することにより、発色が保持されている着色剤微粒子を取得し、前記着色剤微粒子と、バインダー樹脂微粒子と、離型剤微粒子とを凝集および融着させることにより製造される消色可能な電子写真用トナー。
【選択図】なし

Description

この明細書に記載の実施形態は、消色により記録媒体に形成した画像を消去することができる電子写真用トナーについての技術に関する。
ロイコ染料、顕色剤、また、必要に応じて消色剤を含有し、消色により記録媒体に形成された画像を消去可能である電子写真用トナーの製造方法には、通常、溶融混練法が採用されている。溶融混練法は、バインダー樹脂、ロイコ染料、顕色剤、ワックスなどの離型剤、帯電制御剤等を溶融混練し、冷却後に、微粉砕し、分級して所望のトナー粒子を製造する方法である。
しかしながら、溶融混練法による、混練時の混練物の温度と消色開始温度との間に十分な温度差がない場合、局所的に加熱された部分でロイコ染料と顕色剤の結合が切れ、無色粒子が発生する場合があった。また、消色剤の作用によって消色させるためには、ロイコ染料と顕色剤が分離するとともに、顕色剤と消色剤が接触する必要がある。しかしながら、加熱により溶融したバインダー樹脂中を顕色剤および消色剤が拡散するのに時間を要し、その結果、消色するまでに多くの時間が必要であった。
この明細書は上述した問題点を解決するためになされたものであり、瞬時に画像を消去することができる消去可能な電子写真用トナーを実現できる技術を提供する。
この明細書は、ロイコ染料と、前記ロイコ染料と反応して発色を起こす顕色能を有する構造と、前記ロイコ染料と前記顕色能を有する構造との接触を阻害して消色させる消色能を有する構造とを有する発色消色制御剤とを分散媒中に分散させるとともに、得られた分散液を加熱することによりトナーに色を付与する着色剤を構成し、分散液中の前記着色剤を高圧式微粒化法により微粒子化し、分散液中の微粒子化された前記着色剤を、前記発色消色制御剤の結晶化が生じないような冷却速度で、発色消色制御剤の融解開始温度よりも低い温度まで冷却することにより、発色が保持されている着色剤微粒子を取得し、前記着色剤微粒子と、バインダー樹脂微粒子と、離型剤微粒子とを凝集および融着させる消色可能な電子写真用トナーの製造方法に関する。
本実施形態の電子写真用トナーの製造方法の一例に係る処理フローである。 本実施形態に係る実施例および比較例の構成、および実施例のトナーを用いて画像形成を行った場合の画像濃度を示す表である。
本実施形態の消色可能な電子写真用トナー(以下、単にトナーとも称す)の製造方法においては、 ロイコ染料と、前記ロイコ染料と反応して発色を起こす顕色能を有する構造と、前記ロイコ染料と前記顕色能を有する構造との接触を阻害して消色させる消色能を有する構造とを有する発色消色制御剤とを液中に分散させるとともに、得られた分散液を加熱することによりトナーに色を付与する着色剤を構成し、分散液中の前記着色剤を高圧式微粒化法により微粒子化し、分散液中の微粒子化された前記着色剤を、前記発色消色制御剤の結晶化が生じないような冷却速度で、発色消色制御剤の融解開始温度よりも低い温度まで冷却することにより、発色が保持されている着色剤微粒子を取得し、前記着色剤微粒子と、バインダー樹脂微粒子と、離型剤微粒子とを凝集および融着させる。
以下、実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態においては、ロイコ染料と、発色消色制御剤と、バインダー樹脂と、離型剤とを含むトナーを製造する。まず、トナーの構成成分について、説明する。
使用されるロイコ染料は、当業者が適宜設定できる。例えば、ジフェ二ルメタンフタリド類、フェニルインドリルフタリド類、インドリルフタリド類、ジフェニルメタンアザフタリド類、フェニルインドリルアザフタリド類、フルオラン類、スチリノキノリン類、ジアザローダミンラクトン類等が挙げられる。
具体的には、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−〔2−エトキシ−4−(N−エチルアニリノ)フェニル〕−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3,6−ジフェニルアミノフルオラン、3,6−ジメトキシフルオラン、3,6−ジ−n−ブトキシフルオラン、2−メチル−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、2−N,N−ジベンジルアミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−メチル−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(2−クロロアニリノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(3−トリフルオロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−メチルアニリノ)−6−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)フルオラン、1,3−ジメチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−キシリジノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンツ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−(3−メトキシ−4−ドデコキシスチリル)キノリン、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジエチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジエチルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(N−エチル−N−i−アミルアミノ)−4−メチル−、スピロ〔5H−(1)ベンゾピラノ(2,3−d)ピリミジン−5,1′(3′H)イソベンゾフラン〕−3′−オン,2−(ジ−n−ブチルアミノ)−8−(ジ−n−ブチルアミノ)−4−フェニル、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−ブチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−ペンチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,5,6,7−テトラクロロフタリド等である。さらに、ピリジン系、キナゾリン系、ビスキナゾリン系化合物等を挙げることができる。これらは、2種以上混合して使用しても良い。
また、本実施形態に係る発色消色制御剤は、ロイコ染料と反応して発色を起こす顕色能を有する構造と、前記ロイコ染料と前記顕色能を有する構造との接触を阻害して消色させる消色能を有する構造とを有する化合物である。顕色能を有する構造は、例えば、フェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基を挙げることができる。また、消色能を有する構造としては、例えば、長鎖型の脂肪族炭化水素基を挙げることができる。当該脂肪族炭化水素基は、直鎖であってもよいし、分枝鎖であってもよい。具体的な長鎖型の脂肪族炭化水素基としては、例えば長鎖型のアルキル基や、長鎖型のアルケニル基を例示することができる。
なお、発色消色制御剤は、顕色能を有する構造と消色能を有する構造との他に、他の官能基も有してもよい。例えば、顕色能を有する構造と消色能を有する構造との間の連結部分に、連結基を介していてもよい。当該連結基としては、例えば尿素基(-NHCONH-)やアミド基(-NHCO-)などが挙げられる。
また、長鎖型の脂肪族炭化水素基中にも、同様の連結基や芳香族基が含まれていてもよい。また、長鎖型の脂肪族炭化水素基は、炭化水素基に結合している置換基を有してもよい。置換基としては、例えば、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基等が挙げられる。
具体的な発色消色制御剤としては、例えば以下のような構造の化合物が挙げられる。
(A)
式(A)中、Rは長鎖型の脂肪族炭化水素基を表わす。
ここで、本実施形態においては、長鎖型の脂肪族炭化水素基は、含まれる脂肪族炭化水素基の炭素数が12〜28であることが好ましく、16〜24であることがより好ましい。含まれる脂肪族炭化水素基の炭素数が12未満である場合、結晶化度が低くなり、炭素数が12〜28である場合よりも消色性が低下する。また、28より含まれる脂肪族炭化水素基の炭素数が多い場合、顕色剤の融点が高くなり、炭素数が12〜28である場合よりも消色性が低下する。なお、長鎖の脂肪族炭化水素基が1つ以上の連結基または芳香族基を含む場合、含まれる脂肪族炭化水素基の炭素数とは、連結基または芳香族基を介して結合する炭化水素基の炭素数の総和をいう。
本実施形態に係るトナーを構成するバインダー樹脂は、特に限定されず当業者が適宜設定することができる。
例えば、該バインダー樹脂は、ジカルボン酸成分とジオール成分とをエステル化反応を経て重縮合して得られるポリエステル系樹脂、または、ポリスチレン系樹脂とすることができる。
このうち、ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、フタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、ピメリン酸、シュウ酸、マロン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の脂肪族カルボン酸、等が挙げられる。
また、ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチングリコール、トリメチレングリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ジオール、ビスフェノールA等のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド付加物等を挙げることができる。
また、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)やグリセリン等の3価以上の多価のカルボン酸や多価のアルコール成分を用いて、上記のポリエステル成分を架橋構造にしてもよい。
本実施形態のトナーにおいては、組成の異なる2種類以上のポリエステル系樹脂を混合して使用してもよい。
また、本実施形態のトナーにおいて、ポリエステル系樹脂は、非晶性でも結晶性でも良い。
また、ポリスチレン系樹脂としては、芳香族ビニル成分と(メタ)アクリル酸エステル成分とを共重合させたものが好ましい。芳香族ビニル成分として、スチレン、α-メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−クロロスチレン等が挙げられる。アクリル酸エステル成分として、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ブチルメタクリレート、エチルメタクリレート、メチルメタクリレート等が挙げられる。この中ではブチルアクリレートを用いるのが一般的である。重合方法としては、一般的に溶液重合法が採られ、各成分の単量体を、溶剤中でラジカル重合することにより得られる。
なお、ポリエステル系樹脂およびポリスチレン系樹脂のガラス転移温度は、40℃以上65℃以下が望ましく、45℃以上60℃以下がより望ましい。ガラス転移温度が40℃より低い場合、範囲内にある場合よりも保存保管性が低下し、トナーが固まってしまう。一方、ガラス転移温度が65℃より高い場合、範囲内にあるよりも定着温度が高くなってしまう。
ポリエステル系樹脂の重量平均分子量Mwは4000以上80000以下が望ましい。一方、ポリスチレン系樹脂の重量平均分子量Mwは10000以上70000以下がより望ましい。重量平均分子量Mwが4000(ポリスチレン系樹脂の場合は10000)未満である場合、範囲内にあるよりもトナーの耐熱保存性が低下する。また、重量平均分子量Mwが80000(ポリスチレン系樹脂の場合は70000)より大きい場合、範囲内にある場合よりも定着温度が高くなるため、定着処理における電力消費量を抑える観点から好ましくない。
また、本実施形態に係るトナーに含有される離型剤についても特に限定されない。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、または、それらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、ライスワックスの如き植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろうの如き動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ぺトロラクタムの如き鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの如き脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、脱酸カルナバワックスの如き脂肪酸エステルを一部または全部を脱酸化したものなどがあげられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸、ブラシジン酸、エレオステアリン酸、パリナリン酸の如き不飽和脂肪酸、ステアリルアルコール、エイコシルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコールの如き飽和アルコール、ソルビトールの如き多価アルコール、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N′−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N′−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N′−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド、ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(−般に金属石けんといわれているもの)、脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス、ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物、植物性油脂を水素添加することによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物が挙げられる。
このほか、本実施形態のトナーは、帯電制御剤、および外添剤等の他の成分が保持されていてもよい。
帯電制御剤としては、含金属アゾ化合物が用いられ、金属元素が鉄、コバルト、クロムの錯体、錯塩、あるいはその混合物が望ましい。また、帯電制御剤として、含金属サリチル酸誘導体化合物も用いることができる。金属サリチル酸誘導体化合物を用いる場合、その金属元素は、ジルコニウム、亜鉛、クロム、ボロンの錯体、錯塩、あるいはその混合物が望ましい。当該帯電制御剤の配合により、摩擦帯電電荷量を制御することができる。
また、外添剤は、例えば、流動性や帯電性を調整するために、トナー粒子に対して0.01〜20質量%の無機微粒子を外添混合することができる。このような無機微粒子としてはシリカ、チタニア、アルミナ、チタン酸ストロンチウム、酸化錫等を単独であるいは2種以上混合して使用することができる。無機微粒子は疎水化剤で表面処理されたものを使用することが環境安定性向上の観点から好ましい。また、このような無機微粒子以外に1μm以下の樹脂微粒子をクリーニング性向上のために外添してもよい。
続いて、本実施形態のトナーの製造方法における工程の一例について、図1のフローを用いて説明する。
Act101において、まず、ロイコ染料と、発色消色制御剤とを、混練して素粒子を構成した後、該素粒子を粉砕することにより、ロイコ染料と、発色消色制御剤との混合粒子を形成する。なお、ロイコ染料と、発色消色制御剤との混合割合は特に限定されないが、ロイコ染料1質量部に対し、発色消色制御剤1〜6質量部であることが好ましい。また、ロイコ染料と、発色消色制御剤とを混練する際の加熱温度は、ロイコ染料と発色消色制御剤の具体的な種類に応じて当業者が適宜設定できる。
次に、形成したロイコ染料と、発色消色制御剤との混合粒子を、分散媒中において温度(Ta)で加熱し発色させ、着色剤を構成する。続いて、高圧式微粒化法により分散媒中において着色剤を微粒子化した後、ロイコ染料と発色消色制御剤とが凝集または結晶化する温度よりも低い温度まで冷却し、着色剤の微粒子を取得する。
なお、本明細書において、着色剤とは、トナーに色を付与する1種の化合物または組成物をいう。本実施形態において、着色剤は、ロイコ染料と、発色消色制御剤とを有する。
また、高圧式微粒化法とは、圧力(例えば10MPa〜300MPa)をかけながら粒子を微粒子化する方法であり、例えば高圧式微粒化機を用いて行うことができる。
高圧式微粒化機とは、高圧ポンプにより、10MPa〜300MPaの圧力をかけながら、微粒子構成部分(ジェネレータ、例えば微小なノズル)を通過させることによりせん断をかけ、微粒子化する装置である。
また、高圧式微粒化機は、一般に、せん断をかけるジェネレータの下流に冷却部を備えている。本実施形態においては高圧式微粒化法により微粒子化された着色剤は続いて冷却処理に供されるが、高圧式微粒化機を用いる場合、当該冷却部において冷却処理を行うことができる。冷却部は、例えば、周囲に冷却媒体を流すことにより内部を流れる分散液中の微粒子を冷却する冷却用コイルとすることができる。
具体的な高圧型微粒化機としては、例えば、ナノマイザー(吉田機械興行社製)、アルティマイザー(スギノマシン社製)、NANO3000(美粒社製)、マイクロフルイダイザー(みずほ工業社製)、ホモゲナイザー(イズミフードマシナリー社製)等を挙げることができる。
本実施形態においては、加熱処理、微粒子化処理、および冷却処理を、当該高圧式微粒化機に、ジェネレータの上流に配置される加熱システムを付加した装置を用いて連続的に行うことができる。加熱システムは、例えばオイルバスとすることができ、当該オイルバスにより分散液の配管またはホッパーを加熱する構成である。
以下、着色剤微粒子を得るための具体的な工程の一例について説明する。
まず、Act102において、ロイコ染料と、発色消色制御剤との混合粒子を分散媒に分散させ、分散液を得る。分散媒は当業者が適宜設定することができるが、例えば界面活性剤を含むイオン交換水とすることができる。
次に、得られた分散液を加熱システムを付加した高圧式微粒化機に供し、加熱処理をまず行い、ロイコ染料を発色させて着色剤を構成する(Act103)。加熱温度は、ロイコ染料と、発色消色制御剤とが溶融混合して、分子同士(より具体的にはロイコ染料と発色消色制御剤の顕色能を有する構造との間)で接触反応が起こり、その結果発色が起こる温度に設定する。具体的な加熱温度(Ta)は、ロイコ染料と、発色消色制御剤それぞれの具体的な化合物の構造等に応じて、発色開始温度以上且つロイコ染料の熱分解が開始する温度以下の範囲内で適宜設定される。
次いで、加熱した着色剤粒子を含む分散液を、高圧式微粒化機のジェネレータにおいて微粒子化する(Act104)。なお、生成される微粒子の大きさは、所望されるトナーの性質や粒度分布等に応じて適宜設定することができるが、1.2μm以下であることが好ましい。1.2μmより大きい場合、凝集、融着後に得られるトナーの体積平均粒径が大きくなったり、粒度分布がブロードになったりする傾向がある。また、好ましい微粒子の大きさの下限値については特に限定されないが、例えば凝集工程での粒径制御の容易性等の観点から0.04μm以上であることが好ましい。
また、微粒子の大きさは、例えば、後述する冷却処理後に得られる微粒子の大きさ(例えば、体積平均粒径)の該測定結果に基づき圧力を調整することにより設定することができる(フィードバック制御)。
続いて、Act105において、微粒子化した着色剤を、高圧式微粒化機の冷却部において、発色消色制御剤の凝集または結晶化が生じないような冷却速度で冷却しながら、発色消色制御剤の融解開始温度よりも低い温度まで冷却する。当該冷却処理によって、加熱処理により生じた発色を安定化することができる。
ここで、本明細書において、溶融開始温度とは、本実施形態に係る発色消色制御剤について融解ピーク温度に至る吸熱が開始される温度であり、より具体的には、JIS−K−7121で規定される補外融解開始温度である。補外融解開始温度は、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、融解ピークの低温側の曲線に勾配が最大となる点で引いた接線の交点の温度である。
また、当該冷却処理において、発色消色制御剤の凝集または結晶化が生じないような冷却速度で冷却を行わない場合、発色消色制御剤がロイコ染料と分離して凝集あるいは結晶化し、その結果発色した色が消えてしまう。長鎖型の炭化水素基を有する発色消色制御剤を用いる場合、具体的な冷却速度は、5℃/sec以上に設定することが好ましい。
また、特に限定されないが、冷却速度の上限は、80℃/sec以下に設定されることが、急激な相変化により引き起こされる冷却部での詰りを防止する観点から好ましい。
当該冷却処理においては、具体的な冷却目標温度(冷却処理後の分散液の温度)は、発色消色制御剤の融解開始温度よりも20℃以上低い温度に設定することが、消色反応の抑制の観点から好ましい。
すなわち、発色消色制御剤の結晶化が完全に終了する温度以下まで冷却することが望ましい。
なお、冷却目標温度の下限値は特に限定されないが、分散液の安定性の点から例えば5℃以上とすることができる。
次に、得られた分散液に分散している着色剤微粒子と、バインダー樹脂微粒子と、離型剤微粒子とを乳化凝集法により凝集させる(Act106)。続いて、融着して最終的な目的物であるトナーの形状を制御する(Act107)。
Act106においては、まず、着色剤の分散液と、微粒子化したバインダー樹脂の分散液と、微粒子化した離型剤の分散液とを混合して攪拌することにより、各成分を混合分散液中で乳化分散させる。続いて、混合分散液中に凝集剤を添加し、加熱して凝集反応を行う。
凝集剤の種類、添加量は、ロイコ染料、発色消色制御剤、バインダー樹脂、離型剤の種類や各微粒子の分散安定性に応じて当業者が適宜設定できる。また、凝集処理における加熱温度も、ロイコ染料、発色消色制御剤、バインダー樹脂、離型剤の種類に応じて、当業者が適宜設定することができる。
次いで、Act107において、加熱によりバインダー樹脂の流動性を高めることにより、凝集した各微粒子を融着させる。融着処理における加熱温度は、使用されるバインダー樹脂の種類(より具体的には、使用されるバインダー樹脂のガラス転移温度)に応じ、当該バインダー樹脂のガラス転移温度以上であって着色剤の消色開始温度(ロイコ染料から解離した発色消色制御剤が、単独で凝集または結晶化する温度)以下の範囲で適宜設定することができる。
そして、Act108において、このようにして得られる融着された微粒子を、洗浄、乾燥することにより、トナーを生成する。生成されたトナーには、必要に応じ、外添剤が外添される。
なお、帯電制御剤等を含有させる場合には、例えば凝集処理の段階において合わせて混合するようにしてもよい。
本実施形態のトナーの製造方法により得られるトナーは、通常のトナーと同様に、例えばMFP(Multi Function Peripheral)などの画像形成装置に搭載されて、記録媒体への画像形成用に用いられる。
画像形成工程においては、例えば画像形成装置に搭載される定着器において記録媒体に転写された本実施形態のトナーによるトナー像が定着温度で加熱される結果、バインダー樹脂が溶融して記録媒体に浸透し、その後該バインダー樹脂が固化して記録媒体に画像が形成される(定着処理)。
また、記録媒体に形成された画像は、トナーの消色処理を行うことにより消去することができる。具体的な消色処理は、消色開始温度以上の加熱温度(Td)で画像が形成された記録媒体を加熱することにより行うことができる。例えば、画像形成装置において、搭載される定着器の加熱温度を消色開始温度に設定するとともに、該定着器を画像が形成された記録媒体を通過させることで、消色処理を行うことができる。
続いて、本実施形態のトナーの製造方法について、例を挙げて説明する。しかしながら、以下の実施例により本発明が何ら限定されるものではない。
実施例1
長鎖型の炭化水素基を有する発色消色制御剤の合成
1−オクタデシルイソシアネート1 molとp-アミノフェノール1.2molを塩化メチル中で公知の条件で反応させ、メタノールと塩化メチレンの混合溶液で抽出し、発色消色制御剤として、融点が143℃である以下の式(B)に示す構造を有する化合物を得た。
(B)
着色剤微粒子の生成
ロイコ染料としてクリスタルバイオレットラクトン(CVL、保土谷化学工業社製)を用いた。CVL 1 kgと合成した発色消色制御剤1.5 kgを20Lヘンシェルミキサーを用いて混合し、130℃に加熱した加圧ニーダーを用いて30分混合し、無色の混練物を得た。得られた無色の混練品をハンマーミル(奈良機械製作所社製)を用いて平均体積粒径1. mmに粗粉砕し、無色の粗粒子を得た。続いて、パルペライザ(ホソカワミクロン社製)を用いて更に粉砕し、平均体積粒径68μmの無色の中砕粒子を得た。
得られた無色の中砕粒子10質量部、アニオン性界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1質量部、およびイオン交換水89質量部をホモジナイザー(IKA社製)を用いて攪拌し、CVLおよび発色消色制御剤の分散液1を得た。
次に得られた分散液1を加熱システム(オイルバス)を追加した高圧式微粒化機である、ナノマイザー(吉田機械興業社製、YSNM−200AR)を用いて加熱処理、微粒子化処理、および冷却処理を連続して行い、着色剤の微粒子を含む分散液を得た。当該ナノマイザーは、オイルバス中に浸された10mの熱交換用配管、径100μmのノズル(ジェネレータ)を含む高圧配管、および周囲に冷却媒体を流すことができる冷却コイル(長さ20m、容量158cc)を備える。
加熱処理におけるオイルバスの温度(以下、加熱媒体の制御温度とも称す)は、180℃に設定した。
また、ジェネレータにおける処理圧力は120 MPaに設定し、微粒子化処理を1度のみ行った。また、流量は250cc/minであった。
微粒子化後、冷却コイル(冷却媒体:シリコンオイル/制御温度:2度)において、生成した着色剤微粒子を含む分散液を冷却した。冷却処理後の分散液の温度は32℃であり、当該ナノマイザーにおいて、流量が250cc/minである場合、19secで分散液は冷却コイルを通過するため、冷却速度は7.8℃/secであった。
得られた着色剤微粒子の体積平均粒径をSALD7000(島津製作所製)を用いて測定したところ、0.364μmであった。
バインダー樹脂微粒子の生成
ポリエステル樹脂(花王社製、ガラス転移温度62℃、酸価20)20質量部、アニオン性界面活性剤(花王社製、ネオペレックスG−65)4質量部、アミン化合物(和光純薬社製、トリエチルアミン)1質量部、イオン交換水75質量部をクレアミックスの回転数を18, 000 rpmに設定して30分間攪拌して冷却し、バインダー樹脂微粒子の分散液を得た。分散液中のバインダー樹脂微粒子の体積平均粒径をSALD7000を用いて測定した結果、0.112 μmであった。
離型剤微粒子の生成
エステルワックス(東亜化成社製、カルナバウワックス)20質量部、アニオン性界面活性剤(花王社製、ネオペレックスG−65)1質量部をイオン交換水79質量部と混合し、加熱しながらホモジナイザーを用いて10分処理し、体積平均粒径0.152 μm(SALD7000を用いて測定)のワックス微粒子を含む分散液を得た。
凝集処理および融着処理
バインダー樹脂微粒子分散液77.0質量部、ワックス微粒子分散液3.8質量部、および着色剤微粒子分散液19.2質量部を混合し、1Lのフラスコ内に投入した。パドル翼を用いて300 rpmで攪拌し、30℃で温度が安定したことを確認後、5%硫酸マグネシウム水溶液40質量部を添加し、70℃まで除々に温度を上げ、体積平均粒子径5.4μmの凝集粒子を得た。体積平均粒径は、コールターカウンター(アパーチャー径100μm)を用いて測定した。
次に、着色剤微粒子の体積平均粒径を保持するための分散剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを2質量部添加した。その後、90℃まで昇温させ、3時間放置して融着処理を行った。次いで、微粒子を遠心分離器を用いて洗浄水の導電率が50 μS/cmとなるまで洗浄し、続いて真空乾燥機を用いて含水率が0.3wt%になるまで乾燥し、体積平均粒径が5.5 μmのトナー粒子を得た。
なお、得られたトナー粒子には、シリカ(R972 日本アエロジル社製)4質量部をヘンシェルミキサーを用いて外添した。続いて、振動篩を用いて粗大粉を除去する処理を行った。
実施例2
着色剤微粒子の生成過程において、ジェネレータにおける処理圧力を100 MPaに設定するとともに、ジェネレータおよび冷却コイルにおける流量を160cc/minに設定して冷却速度を5 ℃/secとした以外は、実施例1と同様の方法でトナーを製造した。
実施例3
着色剤微粒子の生成過程において、ジェネレータにおける処理圧力を150 MPaに設定するとともに、ジェネレータおよび冷却コイルにおける流量を320cc/minに設定して冷却速度を10 ℃/secとした以外は、実施例1と同様の方法でトナーを製造した。
実施例4
着色剤微粒子の生成過程において、ジェネレータにおける処理圧力を200 MPaに設定するとともに、ジェネレータおよび冷却コイルにおける流量を384cc/minに設定して冷却速度を12 ℃/secとした以外は、実施例1と同様の方法でトナーを製造した。
実施例5
着色剤微粒子の生成過程において、冷却コイルの長さを5mに設定するとともに、冷却媒体の制御温度を110℃に設定して冷却速度を7.8 ℃/secとして126℃まで冷却した以外は実施例1と同様の方法でトナーを製造した。
実施例6
着色剤微粒子の生成過程において、ジェネレータにおける処理圧力を125 MPaに設定し、ジェネレータおよび冷却コイルにおける流量を260cc/minに設定し、冷却コイルの長さを5mに設定し、および冷却媒体の制御温度を110℃に設定して冷却処理における冷却速度を7.8℃/secとして123℃まで冷却した以外は実施例5と同様の方法でトナーを製造した。
実施例7
着色剤微粒子の生成過程において、冷却媒体の制御温度を70℃に設定して冷却処理における冷却速度を8.2℃/secとして90℃まで冷却した以外は実施例1と同様の方法でトナーを製造した。
実施例8
着色剤微粒子の生成過程において、加熱媒体の制御温度を150℃に設定するとともに冷却媒体の制御温度を30℃に設定して冷却処理における冷却速度を7.9℃/secとして60℃まで冷却した以外は実施例1と同様の方法でトナーを製造した。
実施例9
着色剤微粒子の生成過程において、冷却媒体の制御温度を-10℃に設定して冷却処理における冷却速度を8.6℃/secとして20℃まで冷却した以外は実施例1と同様の方法でトナーを製造した。
比較例1
着色剤微粒子の生成過程において、ジェネレータにおける処理圧力を80 MPaに設定し、ジェネレータおよび冷却コイルにおける流量を96cc/minに設定し、および冷却媒体の制御温度を2℃に設定して冷却処理における冷却速度を3 ℃/secとした以外は、実施例1と同様の方法でトナーを製造した。
評価
各実施例および比較例のトナーを東芝テック社製MFP(e−STUDIO 281C)に搭載し、紙にベタ画像を形成させた。
このときの定着温度は、110℃に設定した。
実施例または比較例の各トナーを用いた画像処理により紙に形成された各画像の濃度を、マクベス濃度計(Gretag Macbeth社製、ブルーフィルター使用)を用いて測定した。
また、続いて、ベタ画像を形成させた紙を上記MFPの給紙カセットにセットした後、新たな画像が出力されないようにした状態でMFPを稼働させて紙を定着器を通過させることにより、消色処理を行った。当該消色処理の際における定着器の温度は、150℃に設定した。
各紙について、消色処理の結果を目視により確認した。
結果を図2に示す。図2に示すように、実施例のトナーにおいてはCVLの発色を維持した状態で製造することができた。
また、画像形成処理により紙に画像を形成させるとともに、消色処理により当該画像を消去することができた。
一方、比較例のトナーにおいては、加熱処理により生じたCVLの発色は、冷却処理後には維持することができなかった。また、画像形成処理においても画像を形成することはできなかった。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の様々な形で実施することができる。そのため、前述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する全ての変形、様々な改良、代替および改質は、すべて本発明の範囲内のものである。
以上に詳述したように、この明細書に記載の技術によれば、瞬時に画像を消去することができる消色可能トナーの製造方法を提供することができる。
米国特許出願公開第2008/0171282号明細書
古屋浩美ら、発色型リライタブル感熱記録媒体の発色・消色特性の向上、Ricoh Technical Report No. 25

Claims (12)

  1. ロイコ染料と、前記ロイコ染料と反応して発色を起こす顕色能を有する構造と、前記ロイコ染料と前記顕色能を有する構造との接触を阻害して消色させる消色能を有する構造とを有する発色消色制御剤とを分散媒中に分散させるとともに、得られた分散液を加熱することによりトナーに色を付与する着色剤を構成し、
    分散液中の前記着色剤を高圧式微粒化法により微粒子化し、
    分散液中の微粒子化された前記着色剤を、前記発色消色制御剤の結晶化が生じないような冷却速度で、発色消色制御剤の融解開始温度よりも低い温度まで冷却することにより、発色が保持されている着色剤微粒子を取得し、
    前記着色剤微粒子と、バインダー樹脂微粒子と、離型剤微粒子とを凝集および融着させることにより製造される消色可能な電子写真用トナー。
  2. 請求項1に記載のトナーにおいて、
    前記発色消色制御剤が、前記消色能を有する構造として長鎖型の脂肪族炭化水素基を有する消色可能な電子写真用トナー。
  3. 請求項2に記載のトナーにおいて、
    前記発色消色制御剤が、前記長鎖型の脂肪族炭化水素基として炭素数12〜28の脂肪族炭化水素基を有する消色可能な電子写真用トナー。
  4. 請求項1に記載のトナーにおいて、
    微粒子化された前記着色剤を、5℃/sec以上の冷却速度で冷却することにより製造される消色可能な電子写真用トナー。
  5. 請求項4に記載のトナーにおいて、
    微粒子化された前記着色剤を、5〜80℃/secの冷却速度で冷却することにより製造される消色可能な電子写真用トナー。
  6. 請求項1に記載のトナーにおいて、
    微粒子化された前記着色剤を、前記発色消色制御剤の融解開始温度より20℃以上低い温度まで冷却することにより製造される消色可能な電子写真用トナー。
  7. ロイコ染料と、前記ロイコ染料と反応して発色を起こす顕色能を有する構造と、前記ロイコ染料と前記顕色能を有する構造との接触を阻害して消色させる消色能を有する構造とを有する発色消色制御剤とを分散媒中に分散させるとともに、得られた分散液を加熱することによりトナーに色を付与する着色剤を構成し、
    分散液中の前記着色剤を高圧式微粒化法により微粒子化し、
    分散液中の微粒子化された前記着色剤を、前記発色消色制御剤の結晶化が生じないような冷却速度で、発色消色制御剤の融解開始温度よりも低い温度まで冷却することにより、発色が保持されている着色剤微粒子を取得し、
    前記着色剤微粒子と、バインダー樹脂微粒子と、離型剤微粒子とを凝集および融着させる消色可能な電子写真用トナーの製造方法。
  8. 請求項7に記載の方法において、
    前記発色消色制御剤が、前記消色能を有する構造として長鎖型の脂肪族炭化水素基を有する消色可能な電子写真用トナーの製造方法。
  9. 請求項8に記載の方法において、
    前記発色消色制御剤が、前記長鎖型の脂肪族炭化水素基として炭素数12〜28の脂肪族炭化水素基を有する消色可能な電子写真用トナーの製造方法。
  10. 請求項7に記載の方法において、
    微粒子化された前記着色剤を、5℃/sec以上の冷却速度で冷却する消色可能な電子写真用トナーの製造方法。
  11. 請求項10に記載の方法において、
    微粒子化された前記着色剤を、5〜80℃/secの冷却速度で冷却する消色可能な電子写真用トナーの製造方法。
  12. 請求項7に記載の方法において、
    微粒子化された前記着色剤を、前記発色消色制御剤の融解開始温度より20℃以上低い温度まで冷却する消色可能な電子写真用トナーの製造方法。
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