JP2011112792A - ツイストボール型電子ペーパー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明性を有するフィルムからなる第1基材、および上記第1基材の一方の表面に形成された透明電極を有する透明電極側基材と、絶縁性を有するフィルムからなる第2基材、および上記第2基材の一方の表面に形成された対向電極を有する対向電極側基材と、ツイストボールおよび低極性溶媒を含む低極性溶媒層からなるツイストボール層とを有し、上記ツイストボール層は、上記第1基材および上記第2基材により密封され、上記対向電極側基材は、上記対向電極が上記ツイストボール層とは反対側となるように配置されていることを特徴とするツイストボール型電子ペーパーを提供することにより、上記目的を達成する。
【選択図】図1
Description
この情報媒体の構成にはいくつか種類があり、その中に、例えば2色相球状粒子(ツイストボール)を用いた構成がある(例えば、特許文献1〜特許文献2)。
図9に示す電子ペーパー100は、固定基板200上に表示電極111bを形成し、これを第2基材111a上にシール剤105や粘着剤106等を介して配置する構成としている。
また、図10に示した電子ペーパー100は、低極性溶媒とツイストボール103とから成るツイストボール層102をフィルム状の第1基材101aとフィルム状の第2基材111aで密閉し、固定基板200上に形成された表示電極111bが粘着剤106を介して配置される構成としている。なお、図9および図10において説明しない符号については図8と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
上記構成によって、低極性溶媒とツイストボール103とから成るツイストボール層102は第1基材101aと第2基材111aとによって完全に封止されているため、図8で示したような表示電極111bと配線300との接続に用いる貫通孔を完全に塞ぐ工程を必要としない。また、上記構成によって、ツイストボール層102および表示電極111bが直接接触することがなくなるため、ツイストボール層102の低極性溶媒中に表示電極材料が溶出するのを防止することが可能となる。
さらに、本発明のツイストボール型電子ペーパーがセグメント用途に用いられる電子ペーパー(以下、セグメント用電子ペーパーと称する場合がある。)である場合は、上記対向電極側基材が、上記対向電極が上記ツイストボール層とは反対側となるように配置されていることにより、配線の取り出しを容易に行うことができる。
また、本発明のツイストボール型電子ペーパーがセグメント用電子ペーパーである場合には、上記対向電極側基材は、上記ツイストボール部材の保持基材の外側に、上記対向電極が上記ツイストボール部材とは反対側となるように配置されていることにより、配線の取り出しを容易に行うことができる。
さらに、本発明によれば、上記対向電極側基材が上記ツイストボール部材の保持基材の外側に配置されていることから、上記ツイストボール部材に配置されている対向電極側基材を取り換えるのみで、ツイストボール型電子ペーパーを容易に再利用することが可能となる。
また、本発明のツイストボール型電子ペーパーがセグメント用電子ペーパーである場合には、上記対向電極側基材が、上記対向電極が上記ツイストボール層とは反対側となるように配置されていることから、対向電極の配線の取り出しを容易に行うことが可能となる。
さらに、本発明のツイストボール型電子ペーパーは、上記対向電極側基材が上記ツイストボール部材の保持基材の外側に配置されているという構成を有することから、上記対向電極側基材を取り換えるのみで、容易に再利用を行うことが可能となる。
本発明の電子ペーパーは、対向電極の配置の位置により2つの態様に大別される。以下、各態様の電子ペーパーについてそれぞれ説明する。
本態様の電子ペーパーは、透明性を有するフィルムからなる第1基材、および上記第1基材の一方の表面に形成された透明電極を有する透明電極側基材と、絶縁性を有するフィルムからなる第2基材、および上記第2基材の一方の表面に形成された対向電極を有する対向電極側基材と、ツイストボールおよび低極性溶媒を含む低極性溶媒層からなるツイストボール層とを有し、上記ツイストボール層は、上記第1基材および上記第2基材により密封され、上記対向電極側基材は、上記対向電極が上記ツイストボール層とは反対側となるように配置されていることを特徴とするものである。
また、図1においては、第1基材11および第2基材21をラミネート加工することにより、上記ツイストボール層3が密封されている例について示しているが、図2に示すように、第1基材11および第2基材21の間にシール剤4を配置させることにより、上記ツイストボール層3が密封されていてもよい。なお、図2において説明しない符号については図1と同様とすることができるのでここでの記載は省略する。
なお、図3において説明しない符号については、図1と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
また、図示しないが、透明電極12と対向電極22間に上述した電界と逆方向の電界を印加すると、ツイストボールの黒色相は第1基材側を向き、ツイストボールの白色相は第2基材側を向くようになる。
このようにツイストボールを用いた電子ペーパーにおいては、ツイストボールの向きを制御することによって画像表示を行うことが可能となる。
なお、図4においては、第1基材11および第2基材21をラミネート加工することにより、ツイストボール層3が密封されていることを簡略化して示している。また、図4において説明しない符号については図1と同様とすることができるため、ここでの記載は省略する。
なお、図8はセグメント用電子ペーパーの一例を示しているが、図示はしないがパッシブ駆動型の電子ペーパーにおいても、対向電極とツイストボール層とが直接接触している構成とした場合は、電子ペーパーの表示品質が劣化する可能性があるといった問題があった。
なお、図9および図10はセグメント用電子ペーパーの一例を示しているが、図示はしないが、パッシブ駆動型の電子ペーパーにおいても、対向電極の凹凸による電子ペーパーの製造時の歩留まりの低下や、電子パーパーの画像表示の劣化については問題とされている。
さらに、本態様の電子ペーパーがセグメント用電子ペーパーである場合、上記対向電極が上記ツイストボール層とは反対側となるように配置されていることにより、対向電極の配線を容易に取り出すことが可能である。
以下、本態様の電子ペーパーの各構成について説明する。
本態様に用いられる対向電極側基材は、絶縁性を有するフィルムからなる第2基材、および上記第2基材の一方の表面に形成された対向電極を有するものである。このような対向電極側基材は、上記対向電極が後述するツイストボール層とは反対側になるように配置されて用いられる。
本態様に用いられる対向電極は、後述する第2基材上に形成されるものである。
本態様においては、上記対向電極に用いられる材料としては、なかでも、導電性とフィルム基材上に形成することを考慮して基材の伸縮に耐えうる柔軟性のある導電性材料、特にAu、Cu、Al、Ag等の金属、カーボンやAg微粉末等を合成樹脂バインダに混合した導電性ペースト等が好ましい。
一方、後述する第2基材上に接着剤等を介して対向電極を形成する場合は、上記金属からなる金属箔を所定の形状に切り取り、これを第2基材上に接着剤等によって貼りつける方法等が挙げられる。
また、上記対向電極を第2基材とは別のフィルムを介して上記第2基材上に配置する場合は、上記フィルムに対向電極をパターン状に形成し、これを接着剤等を介して第2基材上に配置する方法、上述した金属および透明導電体等が全面に蒸着されたフィルムを所定の形状に切り取り、これを第2基材上に接着剤等によって貼りつける方法が挙げられる。なお、上記対向電極が形成されるフィルムとしては、第2基材と同様の材料からなるものとすることができる。また、上記接着剤等については、一般的な電極部材において樹脂基材上に電極を貼りつける際に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本態様に用いられる第2基材は、絶縁性を有するフィルムからなり、第2基材の一方の表面上に上記対向電極が形成されているものである。また、後述する透明電極側基材に用いられる第1基材とともに、後述するツイストボール層を密封するものである。
また、本態様においては、必要に応じて第2基材を、画像表示に用いられるツイストボールの一方の色と同色に着色してもよい。
上述した第2基材の材料のうち、ラミネート加工可能なベースフィルム材料としては、ラミネート加工時の加熱圧着による耐熱性の観点からポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
また、シーラントフィルム材料としては無延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。また、ポリウレタン、ポリアクリル、エポキシ樹脂、シリコーン等の熱シール性のある材料からなる塗膜等を用いることも可能である。
ここで、ラミネート加工時には、当然のことながら、第1基材および第2基材は積層したベースフィルム材料とシーラントフィルム材料とのうち、シーラントフィルム材料側が対向するように配置されて接着される。
また、ラミネート加工可能なベースフィルム材料とシーラントフィルム材料が積層された上記第2基材および後述する第1基材を用いてラミネート加工する場合、上記第2基材および後述する第1基材の材料が同一のベースフィルム材料及びシーラントフィルム材料であることがさらに好ましい。上記第2基材および後述する第1基材の材料が同一のベースフィルム材料及びシーラントフィルム材料であることにより、ラミネート加工を行う際の第2基材および第1基材の密着性を向上させることが可能となるからである。
本態様に用いられる透明電極側基材は、透明性を有するフィルムからなる第1基材、および上記第1基材の一方の表面に形成された透明電極を有するものである。
なお、本態様においては、本態様の電子ペーパーがセグメント用電子ペーパーである場合は、透明電極側基材を共通電極側基材として用いるものとする。
本態様に用いられる第1基材は、透明性を有するフィルムからなり、第1基材の一方の表面に後述する透明電極が形成されているものである。また、上述した対向電極側基材に用いられる第2基材とともに、後述するツイストボール層を密封するものである。
上記第1基材が絶縁性を有していることにより、本態様の電子ペーパーにおいては、ツイストボール層中のツイストボールによる画像表示を好適に行うことが可能である。
本態様に用いられる透明電極は、上記第1基材上に形成されるものである。ここで、本態様の電子ペーパーがセグメント用電子ペーパーである場合、上記透明電極は共通電極として用いられるものとする。また、本態様の電子ペーパーがパッシブ駆動型の電子ペーパーである場合は、上述した対向電極および透明電極のいずれか一方を走査(行)電極、他方を信号(列)電極として用いるものとする。
一方、上記透明電極が、パッシブ駆動型の電子ペーパーに用いられる電極である場合は、上述した対向電極が有するパターンに対応したパターンを有するように形成されるものである。このような透明電極のパターンとしては、一般的なパッシブ駆動型の表示装置に用いられる透明電極が有するパターンと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
このような透明電極の形成方法としては、上記透明電極を上記第1基材上に直接形成する場合は、上述した透明導電体を用いてスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法等により上記第1基材上に薄膜を形成する方法を挙げることができる。
また、上記透明電極を透明性を有するフィルム上に形成し、上記透明電極が形成された透明性を有するフィルムを上記第1基材上に配置する場合は、上記透明電極を上記第1基材上に直接形成する場合と同様の方法で、透明性を有するフィルム上に透明電極を形成し、これを接着剤等を用いて第1基材上に貼りつける方法、上記透明電極が形成された透明性を有するフィルムおよび上記第1基材をラミネート加工する方法等が挙げられる。なお、上記透明性を有するフィルムとしては、具体的には、上述した第1基材と同様の材料からなるものを用いることができる。また、透明性を有する接着剤等についても、一般的な樹脂基材どうしを貼り合わせる際に用いられるものと同様とすることができるのでここでの記載は省略する。
本態様に用いられる透明電極側基材の配置としては、本態様の電子ペーパーを用いて所望する表示を行うことができるのであれば特に限定されるものではない。例えば、本態様の電子ペーパーにおいて、透明電極が後述するツイストボール層側になるように上記透明電極側基材を配置してもよいし、また例えば、上記透明電極が上記ツイストボール層とは反対側になるように上記透明電極側基材を配置してもよい。本態様の電子ペーパーにおいては、上記透明電極が上記ツイストボール層とは反対側になるように上記透明電極側基材が配置されていることがより好ましい。このような配置とすることにより、透明電極がツイストボール層と直接接触しないため、透明電極の材料がツイストボール層の低極性溶媒中に溶出しないことから、本態様の電子ペーパーの表示品質の低下を防止することが可能となる。
また上記透明電極の材料として、低極性溶媒に溶出しにくい材料が用いられている場合は、上記透明電極が後述するツイストボール層側になるように上記透明電極側基材を配置してもよい。
本態様に用いられるツイストボール層は、ツイストボールおよび低極性溶媒を含む低極性溶媒層からなるものであり、上記透明電極側基材に用いられる第1基材および対向電極側基材に用いられる第2基材により密封されるものである。
一方、上記ツイストボール層をラミネート加工により密封した場合は、上記第1基材および第2基材によってラミネートされたツイストボール層の扱いが容易になる。
また、シール剤を用いた密封方法についても、一般的な基材どうしを貼り合わせることによる密封方法と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
以下、このようなツイストボール層に用いられるツイストボール、および低極性溶媒層についてそれぞれ説明する。
本態様に用いられるツイストボールは、ツイストボール層に含まれるものであり、本態様の電子ペーパーにおいて表示媒体として働くものである。
本態様に用いられる低極性溶媒層は、低極性溶媒を含むものであれば特に限定されるものではない。上記低極性溶媒層としては、通常、低極性溶媒と、上記低極性溶媒を膨潤させる、エラストマー材料からなるエラストマーシートとから構成されるものである。
以下、上記低極性溶媒層に用いられる低極性溶媒、およびエラストマーシートについてそれぞれ説明する。
本態様に用いられる低極性溶媒は、上述したツイストボールの回転が円滑となるようにするために用いられるものである。また、通常は後述するエラストマーシートに膨潤させて用いられるものである。
本態様に用いられるエラストマーシートは、上記低極性溶媒を膨潤させることができるエラストマー材料からなるものである。また、上記エラストマーシートは、上記ツイストボールが分散されたシート状部材であり、これに上記低極性溶媒を膨潤させることによって用いられるものである。
このようなエラストマーシートの材料としては、シリコーン樹脂、(微架橋した)アクリル樹脂、(微架橋した)スチレン樹脂、およびポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。
本態様に用いられるツイストボール層の膜厚としては、本態様の電子ペーパーにおいてツイストボールを回転させることにより画像表示を行うことが可能であれば特に限定されるものではないが、50μm〜1000μmの範囲内、なかでも100μm〜700μmの範囲内、特に200μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。上記ツイストボール層の膜厚が上記範囲に満たない場合は、上記ツイストボールおよび各基材間の距離が小さいことから、ツイストボールが所望する方向へ回転するのが困難である可能性があるからであり、上記ツイストボール層の膜厚が上記範囲を超える場合は、上記透明電極および対向電極間に電界を印加したとしても、上記ツイストボールおよび各基材間の距離が大きすぎることにより、本態様の電子ペーパーにおいて、ツイストボールを用いて画像表示を行うことが困難であるからである。
本態様の電子ペーパーは、上述した対向電極側基材、ツイストボール層、および透明電極側基材を有するものであれば特に限定されるものではなく、必要な部材を適宜追加することが可能である。
本態様の電子ペーパーの用途としては、デジタル機器のディスプレイ、電子ブック、デジタル・サイネージ(電子看板)等に用いられる。
本態様の電子ペーパーは、透明性を有するフィルムからなる第1基材および上記第1基材の一方の表面に形成された透明電極を有する透明電極側基材、絶縁性を有するフィルム状の保持基材、および、ツイストボールおよび低極性溶媒を含む低極性溶媒層からなるツイストボール層を有し、上記第1基材および上記保持基材により上記ツイストボール層が密封されてなるツイストボール部材と、絶縁性を有するフィルムからなる第2基材、および上記第2基材の一方の表面に形成された対向電極を有する対向電極側基材と、を有し、上記対向電極側基材は、上記ツイストボール部材の保持基材の外側に、上記対向電極が上記ツイストボール部材とは反対側となるように配置されていることを特徴とするものである。
さらに、本態様の電子ペーパーがセグメント用電子ペーパーである場合は、上記対向電極側基材は、上記ツイストボール部材の保持基材の外側に、上記対向電極が上記ツイストボール部材とは反対側となるように配置されていることから、対向電極から容易に配線を取り出すことが可能である。また、本態様においては、上記対向電極側基材が保持基材上に配置されている構成を有することから、上記対向電極側基材を取り換えるのみで新たな画像表示を行うことが可能であり、電子ペーパーの再利用を容易に行うことが可能である。
本態様に用いられるツイストボール部材は、透明性を有するフィルムからなる第1基材および上記第1基材の一方の表面に形成された透明電極を有する透明電極側基材、絶縁性を有するフィルム状の保持基材、および、ツイストボールおよび低極性溶媒を含む低極性溶媒層からなるツイストボール層を有するものであり、上記第1基材および保持基材により上記ツイストボール層が密封されてなるものである。
ここで、上記透明電極側基材については、「1.第1態様の電子ペーパー」の項で記載したものと同様とすることができるのでここでの記載は省略する。
本態様に用いられる保持基材は、絶縁性を有するフィルム状の部材であり、上記透明電極側基材に用いられる第1基材とともに上記ツイストボール層を密封し、ツイストボール部材とするために用いられるものである。また、上記保持基材は、ツイストボール層とは反対側に上記対向電極側基材が配置されるものである。
本態様に用いられるツイストボール層は、ツイストボールおよび低極性溶媒を含み、上記透明電極側基材の第1基材および保持基材により密封されているものである。
本態様に用いられる対向電極側基材は、第2基材と対向電極とを有し、上記ツイストボール部材の保持基材の外側に、上記対向電極が上記ツイストボール部材とは反対側となるように配置されているものである。
本工程においては、特に対向電極側基材および保持基材を再剥離可能な接着剤を介して設置する方法を用いることが好ましい。本態様の電子ペーパーは、対向電極側基材を取り換えることにより、電子ペーパーの再利用を可能としたものであり、上記対向電極側基材および保持基材が再剥離可能な接着剤を介して配置されていることにより、上記対向電極側基材を容易に取り換えることが可能となるからである。
ここで、「再剥離可能」とは、保持基材と第2基材とを接着した後、剥離した場合に、保持基材および第2基材が破損することなく剥離することができるものであることを指す。このような接着剤としては、アクリル系の粘着剤または接着剤、シリコーン系の粘着剤または接着剤、天然ゴム系の粘着剤または接着剤、エチレン-酢酸ビニル(EVA)系の粘着剤または接着剤、ウレタン系の粘着剤または接着剤等を挙げることができる。また、上記再剥離可能な接着剤は対向電極側基材上に塗布されていることが好ましい。保持基材表面上に上記再剥離可能な接着剤が残存しないことにより、上記ツイストボール部材を再利用しやすいものとすることができるからである。
本態様の電子ペーパーは、上記ツイストボール部材、および対向電極側基材を有するものであれば、特に限定されるものではなく、必要な部材を適宜追加することができる。このような部材としては、上記ツイストボール部材を密封するために用いられるシール剤を挙げることができる。このようなシール剤については、一般的な基材どうしを貼り合わせて密封させる際に用いられるシール剤と同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本態様の電子ペーパーの用途としては「1.第1態様の電子ペーパー」の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの記載は省略する。
本態様においては、ポスター、車内広告等のセグメント用途に用いることがより好ましい。
黒色でプラスに帯電した黒色相と、白色でマイナスに帯電した白色相とを有する平均粒子径が約100μmのツイストボールを準備した。これを熱硬化型シリコーン樹脂中に分散し、コーターによりガラス上に塗布し、熱処理することで、膜厚300μmのツイストボールが分散されたシートを作製した。次いで、上記シートをシリコーンオイル中に24時間浸漬し、膨潤させてツイストボール層を得た。
次に、アルミニウム膜(対向電極)がPET面に表示絵柄に応じて形成されたラミネートフィルム(CPP/PET)(対向電極側基材)を準備した。
青色着色剤と黒色着色剤を混合してプラスに帯電した有色彩相と、白色でマイナスに帯電した白色相とを有する平均粒子径が約100μmのツイストボールを準備した。これを熱硬化型シリコーン樹脂中に分散し、コーターによりガラス上に塗布し、熱処理することで、膜厚300μmのツイストボールが分散されたシートを作製した。次いで、上記シートをシリコーンオイル中に24時間浸漬し、膨潤させてツイストボール層を得た。
次に、透明電極側基材のITO膜が製膜されていない側、および対向電極側基材のアルミニウム膜が製膜されていない側の表面に粘着剤を塗布し、ツイストボール層のラミネートフィルムに貼り合わせた。その後、対向電極側基材の表示絵柄に応じて導電テープおよびリード線を用いて配線を行った。
11 … 第1基材
12 … 透明電極
2 … 対向電極側基材
21 … 第2基材
22 … 対向電極
3 … ツイストボール層
3a … ツイストボール
3b … 低極性溶媒層
4 … シール剤
10 … 電子ペーパー
20 … 保持基材
30 … ツイストボール部材
Claims (5)
- 透明性を有するフィルムからなる第1基材、および前記第1基材の一方の表面に形成された透明電極を有する透明電極側基材と、
絶縁性を有するフィルムからなる第2基材、および前記第2基材の一方の表面に形成された対向電極を有する対向電極側基材と、
ツイストボールおよび低極性溶媒を含む低極性溶媒層からなるツイストボール層とを有し、
前記ツイストボール層は、前記第1基材および前記第2基材により密封され、
前記対向電極側基材は、前記対向電極が前記ツイストボール層とは反対側となるように配置されていることを特徴とするツイストボール型電子ペーパー。 - 前記第1基材および前記第2基材がラミネート加工可能な材料からなり、前記第1基材および前記第2基材をラミネート加工することによって前記ツイストボール層が密封されていることを特徴とする請求項1に記載のツイストボール型電子ペーパー。
- 透明性を有するフィルムからなる第1基材および前記第1基材の一方の表面に形成された透明電極を有する透明電極側基材、絶縁性を有するフィルム状の保持基材、および、ツイストボールおよび低極性溶媒を含む低極性溶媒層からなるツイストボール層を有し、前記第1基材および前記保持基材により前記ツイストボール層が密封されてなるツイストボール部材と、
絶縁性を有するフィルムからなる第2基材、および前記第2基材の一方の表面に形成された対向電極を有する対向電極側基材と、を有し、
前記対向電極側基材は、前記ツイストボール部材の保持基材の外側に、前記対向電極が前記ツイストボール部材とは反対側となるように配置されていることを特徴とするツイストボール型電子ペーパー。 - 前記対向電極側基材が、再剥離可能な接着剤を介して前記保持基材の前記ツイストボール部材とは反対側の表面上に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のツイストボール型電子ペーパー。
- 前記第1基材および前記保持基材がラミネート加工可能な材料からなり、前記第1基材および前記保持基材をラミネート加工することによって前記ツイストボール層が密封されていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のツイストボール型電子ペーパー。
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