JP5733023B2 - 電子ペーパー用背面電極基材および電子ペーパー - Google Patents
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Description
なお、図17は従来の背面電極基材の一例を示す概略断面図である。また、図17において説明していない符号については、図16と同様とすることができる。
また、上記保護フィルムは、通常、ラミネート加工により配置されるものである。表面に凹凸を有する背面電極基材において、保護フィルムをラミネート加工により配置した場合、図16および図17に示すように、配線電極2β”または配線電極層2”が配置されている部分の保護フィルム4’は、配線電極2β”または配線電極層2”が配置されていない部分の保護フィルム4’に比べて強く引っ張られることとなる。その結果、保護フィルム4’を積層した場合、配線電極2β”または配線電極層2”が配置されている部分にかかる圧力Xは配線電極2β”または配線電極層2”が配置されていない部分にかかる圧力Yに比べて大きくなる。
なお、上記圧力の差は、保護フィルムをラミネート加工により配置した場合に生じやすいものであるが、これに限定されず、例えば表面に凹凸を有する背面電極基材にラミネート加工以外の方法で保護フィルムを配置した場合にも生じるものである。
また、上記圧力の差は、上記背面電極基材を電子ペーパーに用いた場合に、電子ペーパーにかかる圧力の差として現れるものである。
したがって、上述の構成を有する背面電極基材を電子ペーパーに用いた場合は、背面電極基材の上記配線電極等が配置されている部分においては、上記配線電極等が配置されていない部分に比べて大きな圧力がかかるため、部分的にセルギャップが小さくなることから表示媒体の駆動速度が変化してしまうといった問題や、上記圧力により表示媒体の駆動が妨げられるといった問題があった。また、その結果、電子ペーパーに表示される画像等に表示ムラが発生して視認性が低下してしまうといった問題があった。
また、本発明によれば、配線電極層が配線電極用絶縁層および配線電極を備えた積層体であることから、配線電極層を強度に優れたものとすることができ、上記電子ペーパー用背面電極基材の製造時または使用時における配線電極の断線を抑制することが可能となる。
また、本発明によれば、配線電極導電層を電極支持層上に導電性ペーストを用いて直接描画することにより形成することが可能であることから、微細な加工が可能となり、表示電極層のパターン形状が複雑なものであっても、上記パターン形状に対応可能な配線電極導電層とすることが可能となる。よって、本発明の電子ペーパー用背面電極基材を用いた電子ペーパーを、高精細な情報を表示することが可能なものとすることができる。
まず、本発明の電子ペーパー用背面電極基材(以下、単に背面電極基材と称して説明する場合がある。)について説明する。
また、本発明の背面電極基材は、その構成により2つの態様に大別される。以下、各態様について説明する。
まず、本発明の背面電極基材の第1態様について説明する。
本態様の背面電極基材は、表示電極用絶縁層、および上記表示電極用絶縁層上に形成された表示電極を備え、表示情報に対応するパターン形状を有する表示電極層と、上記表示電極層の上記表示電極上に配置された配線電極用絶縁層、および上記配線電極用絶縁層上に形成された配線電極を備え、上記表示電極に電荷を付与することが可能なパターン形状を有する配線電極層と、上記表示電極層の上記表示電極上の、上記配線電極層が配置されている配線電極層配置領域以外の領域に配置され、上記配線電極層の厚みと同等の厚みを有する平坦化層と、上記配線電極層の上記配線電極および平坦化層上に配置された保護フィルムとを有することを特徴とするものである。
図1(a)は本態様の背面電極基材の一例を示す模式図であり、背面電極基材の各層の配置を示す図である。また、図1(b)は図1(a)のA−A線における断面を示す概略断面図である。
図1(a)、(b)に示すように、本態様の背面電極基材10は、表示電極用絶縁層1α、および表示電極用絶縁層1α上に形成された表示電極1βを備え、表示情報に対応するパターン形状を有する表示電極層1と、表示電極層1の表示電極1β上に配置された配線電極用絶縁層2α、および配線電極用絶縁層2α上に形成された配線電極2βを備え、表示電極1βに電荷を付与することが可能なパターン形状を有する配線電極層2と、表示電極層1の表示電極1β上の、配線電極層2が配置されている配線電極層配置領域x以外の領域に配置され、配線電極層2の厚みと同等の厚みを有する平坦化層3と、配線電極層2の配線電極2βおよび平坦化層3上に配置された保護フィルム4とを有することを特徴とするものである。
また本態様においては、図1(a)に示すように、通常、表示電極層1の表示電極1βと配線電極層2の配線電極2βとが、導電性ペーストを含む導電接続層5を用いて接続される。なお、図1(a)においては、表示電極層1の表示電極1βと配線電極層2の配線電極2βとが、表示電極1β直上に位置する配線電極層2に設けられたビアホールV1を介して、導電性ペーストを含む導電接続層5を用いて接続されている例について示している。
また、本態様によれば、配線電極層が配線電極用絶縁層および配線電極を備えた積層体であることから、配線電極層を強度に優れたものとすることができ、上記背面電極基材の製造時または使用時における配線電極の断線を抑制することが可能となる。
以下、本態様の背面電極基材の詳細について説明する。
まず、本態様の背面電極基材の構成について説明する。
本態様における平坦化層は、上記表示電極層の上記表示電極上の、上記配線電極層が配置されている配線電極層配置領域以外の領域に配置されるものであり、配線電極層の厚みと同等の厚みを有するものである。
また、「背面電極基材の表面の平坦性」とは、本態様の背面電極基材を電子ペーパーに用いた場合に、表示媒体層に加わる圧力の違いに起因する表示不良の発生を防止することが可能となる程度に背面電極基材の表面が平坦であることを指す。
本態様における平坦化層の構造について説明する。
より具体的に、平坦化層および配線電極層の膜厚差としては、±30μm以下、好ましくは±20μmの範囲内、より好ましく±10μmの範囲内であることが好ましい。上記膜厚差が上記範囲を超える場合は、保護フィルムの厚み等によらず背面電極基材の表面に所望の平坦性を付与することが困難となる可能性があるからである。
本態様においては、なかでも、図2に示すように、本態様の背面電極基材10を電子ペーパー100に用いた場合に、少なくとも表示媒体層30が配置される表示媒体層配置領域yであって、かつ配線電極層配置領域xを除いた全領域に、平坦化層3を配置することが可能なパターン形状であることが好ましい。
また、この場合は、平坦化層3のパターン形状としては、図2に示すように、配線電極層配置領域xを除く表示媒体層配置領域yの全領域に平坦化層3を配置可能なパターン形状であってもよく、図1(a)等に示すように、配線電極層配置領域xを除く保護フィルム4の全領域に平坦化層3を配置可能なパターン形状であってもよい。
なお、図2は、本態様の背面電極基材を用いた電子ペーパーの一例を示す概略断面図である。なお、図2における背面電極基材10については、図1(a)、(b)で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。また、図2については、後述する「B.電子ペーパー」の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
本態様における平坦化層としては、所望の厚みおよびパターン形状を有することが可能であれば特に限定されず、導電性材料からなる層であってもよく、絶縁性材料からなる層であってもよく、導電性材料からなる層および絶縁性材料からなる層の積層体であってもよい。
なお、平坦化層に用いられる絶縁性材料、導電性材料については、配線電極層における配線電極用絶縁層の材料、配線電極の材料と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、図3は、本態様の背面電極基材の他の例を示す概略断面図であり、説明していない符号については、図1(b)等と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
平坦化層の形成方法については、所望の厚み、およびパターン形状を有する平坦化層を形成することが可能な方法であれば特に限定されない。本態様においては、なかでも、後述する配線電極層と同時に形成されることが好ましい。具体的な形成方法については、後述する配線電極層の形成方法と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様における配線電極層は、上記表示電極層の上記表示電極上に配置された配線電極用絶縁層、および上記配線電極用絶縁層上に形成された配線電極を備え、上記表示電極に電荷を付与することが可能なパターン形状を有するものである。
本態様における配線電極層は、上述した平坦化層と同等の厚みを有するものである。
上記配線電極層の厚みとしては、表示電極層の表示電極上に配置することができ、かつ表示電極層に所望の電荷を付与することが可能な厚みであれば特に限定されない。
後述するように、本態様における表示電極層の表示電極と配線電極層の配線電極との接続方法としては、主として導電性ペーストを含む導電接続層を用いる方法が用いられる。本態様においては、表示電極および配線電極の接続安定性の観点から、表示電極層の表示電極直上に上記ビアホールを有する配線電極層を配置し、上記ビアホールを介して上記表示電極および配線電極を導電接続層を用いて接続させることが好ましい。よって、配線電極層のパターン形状としては、上述したように配線電極層がビアホールを有する形状とすることが好ましいのである。
本態様においては、なかでも、図4(b)に示すように、ビアホールV1が形成されている部分がビアホールV1の形状に沿ったパターン形状を有することが好ましい。このようなパターン形状とすることにより、ビアホールが形成されていない部分における配線電極層の線幅については小さくすることが可能となるため、本態様の背面電極基材を用いた電子ペーパーを小型化する場合や、本態様の背面電極基材に用いられる表示電極層のパターン形状が微細な場合においても、好適に配線電極層を配置することが可能となるからである。
なお、図4(a)、(b)は本態様の背面電極基材に用いられる配線電極層のパターン形状の例を示すパターン図であり、説明していない符号については、図1(a)等と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
具体的に、上記ビアホールの大きさとしては、0.5mm〜20.0mmの範囲内、なかでも1.0mm〜10.0mmの範囲内、特に2.0mm〜5.0mmの範囲内であることが好ましい。上記大きさが上記範囲を超える場合は、導電接続層に用いられる導電性ペースト等の材料が多量に必要となることから製造コストが高くなる場合があるからである。また、上記大きさが上記範囲に満たない場合は、導電接続層を用いて十分に表示電極および配線電極を接続させることが困難となる場合があるからである。
なお、「ビアホールの大きさ」とは、ビアホールの形状において、最も大きい幅を指す。
本態様における配線電極層は、配線電極用絶縁層および配線電極を有するものである。
このような配線電極層としては、配線電極用絶縁層として樹脂製基材を有し、かつ配線電極として導電層を有する態様(以下、Aの態様とする。)と、配線電極用絶縁層として絶縁性を有する粘着層を有し、かつ配線電極として金属基材を有する態様(以下、Bの態様とする。)とを挙げることができる。
以下、各態様について説明する。
本態様の配線電極層は、配線電極用絶縁層として樹脂製基材を有し、かつ配線電極として導電層を有するものである。
本態様における配線電極絶縁層としては、樹脂性基材が用いられる。
上記樹脂製基材としては、透明性を有するものであってもよく、透明性を有さないものであってもよい。
本態様における配線電極としては、導電層が用いられる。また、上記導電層は上記配線電極用絶縁層上に形成されるものである。
本態様の配線電極層は、配線電極用絶縁層として絶縁性を有する粘着層を有し、かつ配線電極として金属基材を有するものである。
本態様における配線電極用絶縁層としては、絶縁性を有する粘着層が用いられる。
本態様における配線電極としては、金属基材が用いられる。
本態様における配線電極層の形成方法としては、上述したパターン形状を有するように配線電極層を形成することが可能な方法であれば特に限定されない。
本態様においては、例えば、配線電極層に用いられる樹脂製基材上全面に配線電極を形成した配線電極層用基板を準備し、配線電極層用基板を所望のパターン形状にカッティングすることにより配線電極層を形成する方法を好適に用いることができる。
また、金属基材を準備し、金属基材を所望のパターン形状にカッティングして配線電極を形成し、配線電極の一方の表面に粘着層からなる配線電極用絶縁層を形成することにより、配線電極層を形成することができる。
本態様における表示電極層は、表示電極用絶縁層、および上記表示電極用絶縁層上に形成された表示電極を備え、表示情報に応じたパターン形状を有するものである。
なお、上記表示電極層は、通常、表示電極用絶縁層上全面に表示電極が形成されているものである。
本態様における保護フィルムは、配線電極層の配線電極上に配置されるものである。
上記保護フィルムがラミネート加工が可能なフィルムであることにより、配線電極上に容易に保護フィルムを配置することが可能となるからである。
また、上述したように、表面に凹凸を有する背面電極基材に保護フィルムをラミネート加工により配置した場合は、その表面にかかる圧力に差を生じやすいものとなる。よって、保護フィルムとしてラミネート加工が可能なフィルムを用いた場合は、本態様における平坦化層を設けることによる効果を大きく発揮することが可能となるからである。
具体的には、ラミネート加工可能なベースフィルム材料としては、ラミネート加工時の加熱圧着による耐熱性の観点からポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
また、シーラントフィルム材料としては無延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。また、ポリウレタン、ポリアクリル、エポキシ樹脂、シリコーン等の熱シール性のある材料からなる塗膜等を用いることも可能である。
なお、保護フィルムを配線電極上に配置する場合は、ベースフィルム材料とシーラントフィルム材料とのうち、シーラントフィルム材料側が対向するように配置されて接着される。
本態様においては、表示電極層の表示電極と配線電極の配線電極とは、通常、導電性ペーストを含む導電接続層を用いて接続されるものである。
本態様に用いられる接続方法としては、配線電極を用いて表示電極に所望の電荷を付与することが可能となるように、両電極を導電接続層を用いて接続することが可能な方法であれば特に限定されない。本態様においては、なかでも、表示電極層の表示電極と、上記表示電極直上に配置された配線電極層の配線電極とを導電接続層を用いて接続する方法が好ましい。上述した方法を用いることにより、導電接続層に用いられる導電性ペーストを多量に用いなくてもよくなることから、製造コストを削減することが可能となり、また容易に両電極を接続させることができるからである。
なお、図5は図1(a)のB−B線における断面を示す断面図であり、説明していない符号については図1(a)、(b)と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様の背面電極基材は、上述した各構成を有することが可能であれば特に限定されるものではなく、他にも必要な構成を適宜選択して追加することができる。
以下、このような構成について説明する。
本態様の背面電極基材は、図6(a)、(b)に示すように、表示電極層用平坦化層6を有していることが好ましい。表示電極層用平坦化層6は、表示電極層1が配置されている表示電極層配置領域z以外の領域に配置され、表示電極層1の厚みと同等の厚みを有するものである。
なお、「表示電極層用平坦化層の厚みが表示電極層の厚みと同等である」ことについては、上述した「平坦化層の厚みが配線電極層の厚みと同等である」ことと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、図6(a)、(b)は、本態様の背面電極基材の他の例を示す概略断面図であり、説明していない符号については、図1(a)、(b)等と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様においては、なかでも、本態様の背面電極基材を電子ペーパーに用いた場合に、背面電極基材において表示媒体層が配置される表示媒体層配置領域であって、かつ表示電極層配置領域を除いた全領域に、表示電極層用平坦化層を配置することが可能なパターン形状であることが好ましい。
表示媒体層上に配置される背面電極基材表面の平坦性をより高いものとすることが可能となることから、上記背面電極基材を用いた電子ペーパーにおいては、表示媒体層に加わる圧力を均一なものとすることが可能となり、表示ムラ等を生じることなく、視認性に優れた情報表示を行うことが可能となるからである。
なお、「表示電極層用平坦化層が表示電極層配置領域を除く表示媒体層配置領域または保護フィルムの全領域に配置される」ことについては、上述した平坦化層の項で説明した配置と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、表示電極層用平坦化層に用いられる絶縁性材料、導電性材料については、表示電極層の表示電極用絶縁層に用いられる絶縁性材料、表示電極に用いられる導電性材料と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
ここで、本態様における表示電極層は、通常、上述した積層体を所望の形状にカッティングすることにより形成されるものであることから、表示電極層用平坦化層を表示電極層の材料と同一の材料からなるものとした場合は、表示電極層が切り出された残りの積層体を表示電極層用平坦化層として用いることができる。よって、表示電極層用平坦化層を表示電極層と同時に形成することが可能となることから、背面電極基材の製造工程を簡便な工程とすることができる。また、表示電極層のパターン形状に沿って好適に表示電極層用平坦化層を配置することが可能となるからである。
本態様においては、図7(a)に示すように、配線電極層2がビアホールV1を有し、かつビアホールV1を介して表示電極層1の表示電極1βおよび配線電極層2の配線電極2βが接続導電層5を用いて接続されている場合は、さらに、配線電極用スペーサ層7を有することが好ましい。
本態様における配線電極用スペーサ層7は、図7(a)に示すように、配線電極層2と保護フィルム4との間に配置され、絶縁性を有するものである。また、配線電極用スペーサ層7は、ビアホールV1直上に配線電極用ビアホールV2を有するものである。さらに、配線電極用スペーサ層7は、その厚みtが、図7(b)、(c)に示すように、配線電極用ビアホールV2の端部に形成された導電接続層5の厚みsと同一、または図7(d)に示すように、導電接続層5の厚みsよりも大きいものである。なお、「配線電極用スペーサ層の厚みが、配線電極用ビアホールの端部に形成された導電接続層の厚みと同一である」とは、図7(b)に示すように、配線電極用ビアホールV2の端部に形成された導電接続層5の厚みsと、配線電極層2表面から配線電極用ビアホールの中央部分に形成された導電接続層5の表面までの厚みs’とが同等の場合だけではなく、図7(c)に示すように、上述の厚みs’が上述の厚みsよりも小さい場合も含む概念である。
また、図示はしないが、配線電極用スペーサ層は、通常、保護フィルムと同様の形状を有するものである。
なお、図7(a)は、本態様の背面電極基材の他の例を示す概略断面図であり、図7(b)〜(d)は図7(a)のC部分の拡大図であり、配線電極用スペーサ層および導電接続層の厚みの関係を示す図である。
具体的には、上記配線電極用スペーサ層と上記配線電極用ビアホール内に形成されている導電接続層との厚みの差が、50μm以下、なかでも30μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。上記厚みの差が上記範囲を超える場合は、本態様の背面電極基材を用いた電子ペーパーに表示不良が発生する可能性があるからである。
なお、配線電極用スペーサ層に用いられる樹脂製基材については、上述した配線電極用絶縁層に用いられる樹脂製基材と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様においては、図9に示すように、表示電極層1と配線電極層2との間に配置された絶縁性を有する表示電極用スペーサ層8を有していることが好ましい。また、表示電極用スペーサ層8は、配線電極層2がビアホールV1を有する場合、ビアホールV1直下に表示電極用ビアホールV3を有するものである。
そこで、本態様においては、表示電極用スペーサ層を設けることにより、上述した配線電極の表示媒体層への影響を十分に阻害することができるとともに、所望の形状を有する配線電極層を所望の形状で形成することが可能となる。
なお、具体的な表示電極用ビアホールの大きさについては、通常、配線電極層に形成されるビアホールの大きさに応じて適宜選択される。
本態様においては、図10に示すように、本態様の背面電極基材10に用いられる各層は粘着層9を介して接着されていてもよい。粘着層を用いた場合は、本態様の背面電極基材の各層間の密着性を高いものとすることが可能となり、その結果、本態様の背面電極基材の強度を高いものとすることができるからである。また、背面電極基材を製造する際に、簡便に各層間を貼り合せることが可能となるからである。
また、図10に示すように、表面電極層1の表面電極用絶縁層1α側の表面に粘着層9が形成されていてもよい。これにより、本態様の背面電極用基材を電子ペーパーの表示媒体層に容易に配置することが可能となるからである。
本態様において、図10に示すように、表示電極層1の表示電極用絶縁層1α側に粘着層9が形成されている場合は、剥離層9’を有することが好ましい。上記剥離層を有することにより、本態様の背面電極基材を取り扱い易いものとすることができる。
本態様の背面電極基材の製造方法としては、上述した各構成を有する背面電極基材を製造することが可能な方法であれば特に限定されない。
例えば、このような背面電極基材の製造方法としては、表示電極用絶縁層、および上記表示電極用絶縁層上に形成された表示電極を備え、表示情報に対応するパターン形状を有する表示電極層を形成する表示電極層形成工程と、配線電極用絶縁層および配線電極を備え、表示電極に電荷を付与することが可能なパターン形状を有する配線電極層を形成し、上記配線電極層を表示電極層の表示電極上に配置する配線電極層形成工程と、上記配線電極層と同等の厚みを有し、上記平坦化層用基板を配線電極層が配置されている配線電極層配置領域以外の領域に配置可能なパターン形状を有する平坦化層を形成し、上記平坦化層を表示電極層の表示電極上に配置する平坦化層形成工程と、上記配線電極層の配線電極および平坦化層上に保護フィルムを配置する保護フィルム配置工程とを有する製造方法を挙げることができる。
次に、本発明の背面電極基材の第2態様について説明する。
本態様の背面電極基材は、表示電極用絶縁層、および上記表示電極用絶縁層上に形成された表示電極を有し、表示情報に対応するパターン形状を有する表示電極層と、上記表示電極層の上記表示電極上に配置され、絶縁性を有する電極支持層と、上記電極支持層上に導電性ペーストを用いて形成され、所定の厚みを有し、かつ上記表示電極に電荷を付与することが可能なパターン形状を有する配線電極導電層と、上記電極支持層上の、上記配線電極導電層が形成されている配線電極導電層形成領域以外の領域に形成され、かつ上記配線電極導電層の厚みと同等の厚みを有する平坦化層と、上記配線電極導電層および上記平坦化層上に配置された保護フィルムとを有することを特徴とするものである。
図12(a)は本態様の背面電極基材の一例を示す模式図であり、背面電極基材の各層の配置を示す図である。また、図12(b)は図12(a)のD−D線における断面を示す概略断面図である。
図12(a)、(b)に示すように、本態様の背面電極基材10は、表示電極用絶縁層1α、および表示電極用絶縁層1α上に形成された表示電極1βを備え、表示情報に対応するパターン形状を有する表示電極層1と、表示電極層1の表示電極1β上に配置され、絶縁性を有する電極支持層2γと、電極支持層2γ上に導電性ペーストを用いて形成され、所定の厚みを有し、かつ表示電極1βに電荷を付与することが可能なパターン形状を有する配線電極導電層2δと、電極支持層2γ上の、配線電極導電層2δが形成されている配線電極導電層形成領域x’以外の領域に形成され、かつ配線電極導電層2δの厚みと同等の厚みを有する平坦化層3と、配線電極導電層2δおよび平坦化層3上に配置された保護フィルム4を有することを特徴とするものである。
また、本態様によれば、配線電極導電層を電極支持層上に導電性ペーストを用いて直接描画することにより形成することが可能であることから、表示電極層のパターン形状が複雑なものであっても、上記パターン形状に対応するように配線電極導電層を配置することが可能となる。よって、本態様の背面電極基材を用いた電子ペーパーを、高精細な情報を表示することが可能なものとすることができる。
以下、本態様の背面電極基材の詳細について説明する。
以下、本態様の背面電極基材の構成について説明する。
なお、本態様における表示電極層、および保護フィルムについては、上述した「I.第1態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様における平坦化層は、上記配線電極導電層が形成されている配線電極導電層形成領域以外の領域に形成されるものであり、上記配線電極導電層の厚みと同等の厚みを有するものである。
なお、本態様において「平坦化層が配線電極導電層の厚みと同等の厚みを有する」ことについては、上述した「I.第1態様」の項で説明した「平坦化層が配線電極層の厚みと同等の厚みを有する」ことと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様における平坦化層の構造について説明する。
本態様においては、図13に示すように、本態様の背面電極基材10を電子ペーパー100に用いた場合に、少なくとも表示媒体層30が配置される表示媒体層配置領域yであって、かつ配線電極導電層形成領域x’を除いた全領域に、平坦化層3を配置することが可能なパターン形状であることが好ましい。
また、この場合は、平坦化層3のパターン形状としては、図13に示すように、配線電極導電層形成領域x’を除く表示媒体層配置領域yの全領域に配置可能なパターン形状であってもよく、図12(a)等に示すように、配線電極導電層形成領域x’を除く保護フィルム4の全領域に配置可能なパターン形状であってもよい。
本態様における平坦化層としては、所望の厚みおよびパターン形状を有することが可能であれば特に限定されず、導電性ペーストや、金属層等の導電性材料からなる層であってもよく、樹脂層等の絶縁性材料からなる層であってもよい。
配線電極導電層と平坦化層とを同時に形成することが可能となることから、本発明の背面電極基材を生産性に優れたものとすることができる。
平坦化層の形成方法については、所望の厚みおよびパターン形状を有する平坦化層を形成することが可能な方法であれば特に限定されない。本態様においては、例えば、配線電極層形成領域以外の領域に、導電性ペーストを用いて所望のパターン形状を有する平坦化層を印刷することによって形成する方法と好適に用いることができる。なお、平坦化層の印刷方法については、一般的な印刷法と同様とすることができる。
本態様に用いられる配線電極導電層は、上記電極支持層上に導電性ペーストを用いて形成されるものであり、所定の厚みを有し、かつ上記表示電極に電荷を付与することが可能なパターン形状を有するものである。
また、上記厚みが上記範囲を超える場合は、本態様の背面電極基材を用いた電子ペーパーを薄型化することが困難となる可能性があるからである。また、配線電極層に割れが生じやすくなる可能性があるからである。
配線電極導電層のパターン形状が線状である場合、配線電極導電層の線幅については、「I.第1態様」の項で説明した配線電極層の線幅と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様における電極支持層は、上記表示電極層の上記表示電極上に配置されるものであり、絶縁性を有するものである。
また、本態様における電極支持層は、通常、表示電極層の表示電極および配線電極導電層を接続させるための電極支持層用ビアホールを有するものである。また、上記電極支持層は、通常、本態様の背面電極基材を電子ペーパーに用いた場合に、表示媒体層全面に連続的に配置されるものである。
本態様の背面電極基材としては、上述した各構成を有するものであれば特に限定されず、必要に応じて上記以外の構成を追加することができる。このような構成としては、例えば、表示電極層用平坦化層、表示電極用スペーサ層、粘着層、剥離層等を挙げることができる。なお、これらの構成については、上述した「I.第1態様」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様の背面電極基材の製造方法としては、上述した各構成を有する背面電極基材を製造することが可能な方法であれば特に限定されない。
このような背面電極基材の製造方法としては、例えば、表示電極用絶縁層、および上記表示電極用絶縁層上に形成された表示電極を有し、表示情報に対応するパターン形状を有する表示電極層を形成する表示電極形成工程と、絶縁性を有する電極支持層を上記表示電極層の上記表示電極上に配置する電極支持層配置工程と、上記電極支持層上に所定の厚みを有し、かつ上記表示電極に電荷を付与することが可能なパターン形状を有する配線電極導電層を導電性ペーストを用いて形成する配線電極導電層形成工程と、上記電極支持層上の、上記配線電極導電層が形成されている配線電極導電層形成領域以外の領域に、上記配線電極導電層の厚みと同等の厚みを有する平坦化層を形成する平坦化層形成工程と、上記配線電極導電層および上記平坦化層上保護フィルムを配置する保護フィルム配置工程とを有する製造方法を挙げることができる。
本発明の背面電極基材は、種々の表示媒体層を有する電子ペーパーに用いることができる。本発明においては、なかでも、表示媒体としてツイストボールを用いた表示媒体層を有する電子ペーパーに用いることが好ましい。表示媒体としてツイストボールを有する表示媒体層は、背面電極基材の保護フィルム側表面の凹凸に起因する表示不良が発生しやすいことから、本発明の背面電極基材の効果を高く発揮することが可能となるからである。
次に、本発明の電子ペーパーについて説明する。
本発明の電子ペーパーは、上述した「A.電子ペーパー用背面電極基材」の項で説明した背面電極基材と、透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有する対向電極基材と、上記背面電極基材と上記対向電極基材との間に配置され、表示媒体を含む表示媒体層とを有することを特徴とするものである。
図2および図13は、本発明の電子ペーパーの一例を示す概略断面図である。図2および図13に示すように、本発明の電子ペーパー100は、背面電極基材10と、透明基材21および透明電極22を有する対向電極基材20と、背面電極基材10と対向電極基材20との間に配置され、表示媒体31を含む表示媒体層30とを有するものである。ここで、背面電極基材10については、図1(a)、(b)および図11(a)、(b)で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、図2および図13においては、表示媒体層30は、ツイストボール31と低極性溶媒層32とを有するものである。また、本発明においては表示媒体層用基材33を有していてもよい。
本発明における背面電極基材については、上述した「A.電子ペーパー用背面電極基材」の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明における対向電極基材は、透明基材と、上記透明基材上に形成された透明電極を有するものである。
まず、上記対向電極基材に用いられる透明基材について説明する。
本発明における対向電極基材に用いられる透明基材としては、所望の透明性を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な電子ペーパーに用いられている透明基材と同様のものを用いることができる。中でも、本発明に用いられる透明基材は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が上記範囲であることにより、本発明の電子ペーパーの表示輝度が低下すること等を防止することができるからである。
ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
次に、上記対向電極基材に用いられる透明電極について説明する。
本発明に用いられる透明電極の材料としては、透明電極を形成することができる導電性材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アルミニウム亜鉛(AZO)等の導電性酸化物、Au、Ni等の金属、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアルキルチオフェン誘導体、ポリシラン誘導体のような導電性高分子等を用いることができ、中でも、ITOが好適に用いられる。
本発明における対向電極基材は、上述した透明電極、および透明基材を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
以下、このような構成としては例えば補助電極を挙げることができる。
なお、補助電極については、一般的な電子ペーパーの対向電極基材に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
次に、表示媒体層について説明する。
上記表示媒体層は、背面電極基材と、対向電極基材との間に配置されるものである。
電子ペーパーの表示方式としては、公知のものを適用することができ、例えば、電気泳動方式、ツイストボール方式、粉体移動方式(電子粉流体方式、帯電トナー型方式)、液晶表示方式、サーマル方式(発色方式、光散乱方式)、エレクトロクロミック方式、エレクトロウェッティング方式、磁気泳動方式などが挙げられる。本発明においては、中でも、ツイストボール方式が好適に用いられる。表示媒体としてツイストボールを有する表示媒体層は、背面電極基材の保護フィルム側表面の凹凸に起因する表示不良が発生しやすいことから、上述した背面電極基材の効果を高く発揮することが可能となるからである。
本発明に用いられるツイストボールは、異なる帯電特性を有する2色相を有するものである。また、本発明における電子ペーパーにおいて表示媒体として働くものである。
本発明における低極性溶媒層は、ツイストボールとともに表示媒体層を構成するものである。
本発明に用いられる低極性溶媒層は、低極性溶媒を含むものであれば特に限定されるものではない。上記低極性溶媒層としては、通常、低極性溶媒と、上記低極性溶媒を膨潤させる、エラストマー材料からなるエラストマーシートとから構成されるものである。
以下、上記低極性溶媒層に用いられる低極性溶媒、およびエラストマーシートについてそれぞれ説明する。
本発明に用いられる低極性溶媒は、上述したツイストボールの回転が円滑となるようにするために用いられるものである。また、通常は後述するエラストマーシートを膨潤させて用いられるものである。
本発明に用いられるエラストマーシートは、上記低極性溶媒で膨潤させることができるエラストマー材料からなるものである。また、上記エラストマーシートは、上記ツイストボールが分散されたシート状部材であり、これに上記低極性溶媒で膨潤させることによって用いられるものである。
このようなエラストマーシートの材料としては、シリコーン樹脂、微架橋したアクリル樹脂、微架橋したスチレン樹脂、およびポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。
また、本発明における表示媒体層は、上記ツイストボールと、上記低極性溶媒層とを有するものであれば特に限定されず、他にも必要な部材を追加することができる。
以下、このような部材について説明する。
本発明においては、図2および図13に示すように、表示媒体層30を支持するための表示媒体層用基材33を有していてもよい。なお、図2および図13においては、表示媒体層用基材33は表示媒体層30の背面電極基材10および対向電極基材20側の両方に配置される例について示しているが、図示はしないが、背面電極基材側または対向電極基材側のいずか一方にのみ配置されていてもよい。
表示媒体層用基材33を有することにより表示媒体層30の強度を向上させることができるため、電子ペーパー100の耐久性を向上させることができる。
また、図2および図13に示すように、表示媒体層用基材33としては、ラミネート加工が可能な基材であることが好ましい。表示媒体層用基材を用いて表示媒体層を密封することが可能となるからである。ラミネート加工が可能な基材については、上述した「A.電子ペーパー用背面電極基材」の保護フィルムの項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
シール剤は表示媒体層を密封する際に用いられるものであり、通常、表示媒体層に隣接する基材の端部に配置されるものである。
このようなシール剤については、表示媒体層中の低極性溶媒の漏れ等を防止することができるように表示媒体層に隣接する基材とともに表示媒体層を密封することが可能であれば特に限定されない。具体的には、一般的な電子ペーパーに用いられるシール剤と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる表示媒体層の膜厚としては、本発明における電子ペーパーにおいてツイストボールを回転させることにより情報表示を行うことが可能であれば特に限定されるものではないが、50μm〜1000μmの範囲内、なかでも100μm〜700μmの範囲内、特に200μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。上記表示媒体層の膜厚が上記範囲に満たない場合は、上記ツイストボールおよび各基材間の距離が小さいことから、ツイストボールが所望する方向へ回転するのが困難である可能性があるからであり、上記表示媒体層の膜厚が上記範囲を超える場合は、上記表示電極および対向電極間に電界を印加したとしても、上記ツイストボールおよび各基材間の距離が大きすぎることにより、本発明における電子ペーパーにおいて、ツイストボールを用いて情報表示を行うことが困難であるからである。
本発明においては、ラミネート加工により表示媒体層を密封することが好ましい。シール剤を用いた密封方法に比べて、より好適に表示媒体層からの低極性溶媒の液漏れ等を防止することが可能となり、また、表示領域についても広範囲なものとすることが可能となる。
本発明の電子ペーパーは上述した背面電極基材、対向電極基材、および表示媒体層を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
このような構成としては、例えば本発明の電子ペーパーを用いてカラー表示を行うことを可能とするカラーフィルタ層、電子ペーパーの表面に反射防止機能、低反射機能、防眩機能、のぞき見防止機能等の光学的機能を付与することが可能な光学機能層、電子ペーパー表面の傷および汚れを防止する表面保護機能を付与することが可能な表面保護層、電子ペーパーの画面に触れることにより情報の入力が可能な利便性を付与するタッチパネル層等を挙げることができる。
なお、通常、これらの構成は、電子ペーパーの表示面側、すなわち対向電極基材側に設けられる。また、これらの構成についてはいずれも公知の構成と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明の電子ペーパーの用途としては、デジタル機器のディスプレイ、電子ブック、デジタル・サイネージ(電子看板)等に用いられる。
本発明における電子ペーパーの製造方法としては、上記構成を有する電子ペーパーを製造することが可能な方法であれば特に限定されず、一般的な電子ペーパーの製造方法と同様とすることができる。
このような電子ペーパーの製造方法としては、例えば背面電極基材を形成する背面電極基材形成工程と、透明電極基材上に透明電極を有する対向電極基材を準備する対向電極基材準備工程と、表示媒体を有する表示媒体層を準備する表示媒体層準備工程と、上記背面電極基材と上記対向電極基材との間に表示媒体層を配置することにより、電子ペーパーを形成する配置工程とを有する製造方法を挙げることができる。
このような電子ペーパーの製造方法としては、例えば上述した図11(a)〜(g)の各工程を経て、図11(g)に示すような背面電極基材10を形成する背面電極基材形成工程と、透明基材21、および透明基材21上に形成された透明電極22を有する対向電極基材20を準備する対向電極基材準備工程(図15(a))と、ツイストボール31および低極性溶媒層32を有する表示媒体層30を準備する表示媒体層準備工程(図15(b))と、背面電極基材10と対向電極基材20との間に表示媒体層30を配置することにより、電子ペーパー100を形成する配置工程(図15(c)、(d))とを有する製造方法を挙げることができる。
また、配置工程においては、図15(c)、(d)に示すように、背面電極基材10の表示電極層用絶縁層1α側に表示媒体層用基材33を配置し、対向電極基材20の透明基材21側に表示媒体層用基材33を配置し、各々の表示媒体層用基材33との間に表示媒体層30を配置して、表示媒体層用基材33にラミネート加工を施すことにより、電子ペーパー100を形成する。
各電極エリア間のスペース部分にある不要なAl蒸着PETフィルムを剥離フィルムから剥離し、表示電極層を作製した。
1α …表示電極用絶縁層
1β …表示電極
2 …配線電極層
2α …配線電極用絶縁層
2β …配線電極
2γ …電極支持層
2δ …配線電極導電層
3 …平坦化層
4 …保護フィルム
10 …背面電極基材
20 …対向電極基材
21 …透明基材
22 …透明電極
30 …表示媒体層
31 …表示媒体
100 …電子ペーパー
Claims (4)
- 表示電極用絶縁層、および前記表示電極用絶縁層上に形成された表示電極を備え、表示情報に対応するパターン形状を有する表示電極層と、
前記表示電極層の前記表示電極上に配置された配線電極用絶縁層、および前記配線電極用絶縁層上に形成された配線電極を備え、前記表示電極に電荷を付与することが可能なパターン形状を有する配線電極層と、
前記表示電極層の前記表示電極上の、前記配線電極層が配置されている配線電極層配置領域以外の領域に配置され、前記配線電極層の厚みと同等の厚みを有する平坦化層と、
前記配線電極層の前記配線電極および平坦化層上に配置された保護フィルムと、
を有し、
前記平坦化層が前記配線電極層と同一の材料からなり、
前記配線電極用絶縁層と前記配線電極とが同一のパターンであることを特徴とする電子ペーパー用背面電極基材。 - 表示電極用絶縁層、および前記表示電極用絶縁層上に形成された表示電極を有し、表示情報に対応するパターン形状を有する表示電極層と、
前記表示電極層の前記表示電極上に配置され、絶縁性を有する電極支持層と、
前記電極支持層上に導電性ペーストを用いて形成され、所定の厚みを有し、かつ前記表示電極に電荷を付与することが可能なパターン形状を有する配線電極導電層と、
前記電極支持層上の、前記配線電極導電層が形成されている配線電極導電層形成領域以外の領域に形成され、かつ前記配線電極導電層の厚みと同等の厚みを有する平坦化層と、
前記配線電極導電層および前記平坦化層上に配置された保護フィルムと
を有し、
前記平坦化層が前記配線電極導電層と同一の材料からなるものであることを特徴とする電子ペーパー用背面電極基材。 - 前記表示電極層が配置されている表示電極層配置領域以外の領域に配置され、前記表示電極層の厚みと同等の厚みを有する表示電極層用平坦化層を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電子ペーパー用背面電極基材。
- 請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の電子ペーパー用背面電極基材と、
透明基材および透明電極層を有する対向電極基材と、
前記電子ペーパー用背面電極基材および前記対向電極基材の間に配置され、表示媒体を含む表示媒体層と
を有することを特徴とする電子ペーパー。
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