JP2013195459A - 看板 - Google Patents

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Hironori Kobayashi
弘典 小林
Atsushi Baba
淳 馬場
Yasushi Nakajima
裕史 中島
Kazuhiro Matsuoka
和広 松岡
Makoto Shoji
誠 庄司
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Abstract

【課題】本発明は、簡便な工程で製造することが可能であり、少ない消費電力で、優れた注意喚起の機能や宣伝広告等の機能を発揮することが可能な看板を提供することを主目的とする。
【解決手段】板状の表示部および上記表示部を支持する支持部を有する本体部と、透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材、背面基材および上記背面基材上に形成された背面電極を有する背面電極基材、ならびに上記透明電極基材および上記背面電極基材の間に形成され、表示媒体を含む表示媒体層を有する電子ペーパーと、上記電子ペーパーの上記背面電極基材側の表面上に配置された貼着層とを有し、上記表示部上に上記電子ペーパーが上記貼着層を用いて貼着されていることを特徴とする看板を提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、少ない消費電力で、優れた注意喚起の機能や宣伝広告等の機能を発揮することが可能な看板に関する。
看板は、歩行者や車両等の乗車者が一別するだけで重要な情報を得ることができるため、従来から道路工事現場等に設置され、歩行者等に対して注意喚起を行う手段として用いられたり、店頭等に設置され、商品やサービスの宣伝広告等の手段として用いられている。
看板としては、板状の表示部と、表示部を支持する支持部とを有し、表示部の表示面にペンキ等を用いて、文字や絵柄等が描かれたものが従来から知られている。
しかしながら、上述した構成を有する看板は、表示されている情報の視認性が十分ではなく、注意喚起の機能や宣伝広告等の機能を十分に発揮することが難しい場合があるという問題がある。
また、高い注意喚起の機能や宣伝広告等の機能を発揮することが可能な看板としては、LEDランプ等を光源として使用した電光掲示板を用いた、いわゆる電光掲示板タイプの看板等が採用されている(例えば、特許文献1)が、上記電光掲示板タイプの看板は日中においても情報の表示を行うためには光源を点灯させておく必要があるため、消費電力が大きくなるという問題がある。
また、電光掲示板タイプの看板は、必要な部材、装置等が大掛かりなものとなるため、製造工程が煩雑であり、また薄膜化や軽量化が困難であるという問題もある。
特開2010−26863号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、簡便な工程で製造することが可能であり、少ない消費電力で、優れた注意喚起の機能や宣伝広告等の機能を発揮することが可能な看板を提供することを主目的とする。
本発明は、板状の表示部および上記表示部を支持する支持部を有する本体部と、透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材、背面基材および上記背面基材上に形成された背面電極を有する背面電極基材、ならびに上記透明電極基材および上記背面電極基材の間に形成され、表示媒体を含む表示媒体層を有する電子ペーパーと、上記電子ペーパーの上記背面電極基材側の表面上に配置された貼着層と、を有し、上記表示部上に上記電子ペーパーが上記貼着層を用いて貼着されていることを特徴とする看板を提供する。
本発明によれば、上記表示部上に上記電子ペーパーが上記貼着層を用いて貼着されていることから、電子ペーパーを用いて表示を経時的に変化させることが可能となる。したがって、看板の意匠性を経時的に変化させることが可能となるため、注意喚起の機能や宣伝広告等の機能を良好なものとすることができる。また、電子ペーパーを用いることにより、主として表示される情報の書き換え時に電力を用いればよく、表示時においては電力を使用しない、もしくは消費電力を極めて少ないものとすることができる。よって、表示に用いられる消費電力の少ない看板とすることが可能となる。また、表示部上に電子ペーパーを貼着層を用いて貼着することにより、簡便な工程で注意喚起の機能や宣伝広告等の機能等が良好な看板を製造することができる。
本発明においては、前記表示媒体層が、前記表示媒体として異なる帯電特性を有する2色相を有するツイストボールを有し、さらに低極性溶媒を含む低極性溶媒層を備えることが好ましい。表示媒体層の耐候性を良好なものとすることができ、本発明の看板を屋外で用いた場合に電子ペーパーの劣化を抑制することができるからである。
本発明においては、簡便な工程で製造することが可能であり、少ない消費電力で、優れた注意喚起の機能や宣伝広告等の機能を発揮することが可能な看板を提供することが可能となるといった効果を奏する。
本発明の看板の一例を示す概略図である。 図1(a)のA−A線断面図である。 図1に例示する電子ペーパーにおける背面電極の一例を示す概略平面図である。 本発明の看板の表示方法について説明する説明図である。 本発明の看板の他の例を示す概略図である。 本発明の看板の他の例を示す概略斜視図である。 本発明に用いられる電子ペーパーの他の例を示す概略断面図である。
以下、本発明の看板について説明する。
本発明の看板は、板状の表示部および上記表示部を支持する支持部を有する本体部と、透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材、背面基材および上記背面基材上に形成された背面電極を有する背面電極基材、ならびに上記透明電極基材および上記背面電極基材の間に形成され、表示媒体を含む表示媒体層を有する電子ペーパーと、上記電子ペーパーの上記背面電極基材側の表面上に配置された貼着層と、を有し、上記表示部上に上記電子ペーパーが上記貼着層を用いて貼着されていることを特徴とする看板を提供する。
ここで、本発明の看板について図を用いて説明する。図1は本発明の看板の一例を示す概略図であり、図1(a)は本発明の看板の一例を示す概略斜視図であり、図1(b)は図1(a)の側面図、図2は図1(a)のA−A線断面図である。また、図3は、図1に例示する電子ペーパーにおける背面電極の一例を示す概略平面図である。図1および図2に例示するように、本発明の看板100は、板状の表示部11および表示部11を支持する支持部12を有する本体部10と、透明基材21aおよび透明基材21a上に形成された透明電極21bを有する透明電極基材21、背面基材22aおよび背面基材22a上に形成された背面電極22bを有する背面電極基材22、ならびに透明電極基材21および背面電極基材22の間に形成され、表示媒体23aを含む表示媒体層23を有する電子ペーパー20と、電子ペーパー20の背面電極基材22側の表面上に配置された貼着層30とを有し、表示部11上に電子ペーパー20が貼着層30を用いて貼着されていることを特徴とする。
図2に例示する電子ペーパー20は、表示媒体23aとしてツイストボールを含み、さらに低極性溶媒層23b、表示媒体層用基材23cを有する表示媒体層23を有する。また、電子ペーパー20は、通常、表示媒体層23を用いて2色表示を行うものである。なお、図2においては表示媒体層23を簡略化して示しており、すべてのツイストボールが同一方向を向いた状態で示しているが、実際には、電子ペーパーにおける表示に対応する方向を向いた状態となるものである。
また、本発明に用いられる電子ペーパー20は、透明電極基材21、背面電極基材22および表示媒体層23を保護するための保護部24が設けられていることが好ましい。図2においては、保護部24として、透明電極基材21の表示媒体層23側とは反対側の表面上に配置された第1保護層24aと、背面電極基材22の表示媒体層23側とは反対側の表面上に配置された第2保護層24bと、第1保護層24aおよび第2保護層24bの間を封止する封止部材24cとを有する例について示している。
また、図1および図2に例示する看板に用いられる電子ペーパー20は、図3に例示するように、12/5の表示、〜の表示、12/10の表示に対応する12/5の形状、〜の形状、12/10の形状と背景の形状とを有する背面電極22bを有するものである。
本発明によれば、上記表示部上に上記電子ペーパーが上記貼着層を用いて貼着されていることから、電子ペーパーを用いて表示を経時的に変化させることが可能となる。したがって、看板の意匠性を経時的に変化させることが可能となるため、注意喚起の機能や宣伝広告等の機能を良好なものとすることができる。また、電子ペーパーを用いることにより、主として表示される情報の書き換え時に電力を用いればよく、表示時においては電力を使用しない、もしくは消費電力を極めて少ないものとすることができる。よって、表示に用いられる消費電力の少ない看板とすることが可能となる。また、表示部上に電子ペーパーを貼着層を用いて貼着することにより、簡便な工程で注意喚起の機能や宣伝広告等の機能等が良好な看板を製造することができる。
ここで、本発明の看板を用いて表示をする方法について具体例を挙げて説明する。図4は図1等に例示する看板の表示方法について説明する説明図である。以下、図1に例示する看板において、電子ペーパーを用いて日付情報を表示する表示方法の一例について説明する。
まず、電子ペーパーにおける12/5の形状、〜の形状、12/10の形状、背景の形状の背面電極および透明電極間に同一方向の駆動電圧を印加することにより、表示媒体層中の表示媒体を駆動し、図4(a)に例示するように異なる2色のうち、一方の色のみを電子ペーパー20に表示する。次に、12/5の形状の背面電極および透明電極間に、他の背面電極および透明電極間とは逆方向の駆動電圧を印加することにより、12/5の形状の背面電極に対応する位置に存在する表示媒体層中の表示媒体の状態のみを変化させて、電子ペーパー20に表示される情報を書き換え、図4(b)に例示するように12/5の表示を他方の色で電子ペーパー20に表示する。同様にして、〜の形状および12/10の形状の背面電極および透明電極の間に、それぞれ12/5の形状の背面電極および透明電極間に印加した駆動電圧と同一方向の駆動電圧を印加することにより、〜の形状および12/10の形状の背面電極に対応する位置に存在する表示媒体層中の表示媒体の状態を変化させて、電子ペーパー20に表示される情報を書き換え、図4(c)、(d)に例示するように〜の表示および12/10の表示をそれぞれ他方の色で電子ペーパー20に表示する。次に、各表示の形状の背面電極および透明電極間に加える駆動電圧と、背景の形状の背面電極および透明電極間に加える駆動電圧との方向を反転させることにより、各表示の形状の背面電極および背景の形状の背面電極に対応する位置に存在する表示媒体層中の表示媒体の状態を変化させて、図4(e)に例示するように、図4(d)における2色表示の各色を反転させて電子ペーパー20に表示する。さらに、各表示の形状の背面電極および透明電極間に印加する駆動電圧を背景の形状の背面電極および透明電極間に印加される駆動電圧と同一方向とすることにより、表示媒体層中の表示媒体の状態を変化させて、図4(f)に例示するように、2色の色のうち他方の色のみを電子ペーパー20に表示する。
なお、上記表示方法は一例であり、本発明の看板を用いた表示方法は上記表示方法に限定されるものではない。
このように、本発明の看板は、電子ペーパーを用いることにより、看板の意匠性を経時的に変化させることができる。したがって、看板に表示される情報の視認性を向上させ、人目を引きやすくすることができることから、注意喚起の機能や、宣伝広告等の機能を良好に発揮することが可能となる。
以下、本発明の看板について詳細に説明する。
I.電子ペーパー
まず、本発明に用いられる電子ペーパーについて説明する。ここで、電子ペーパーとは、主として異なる色の表示を行い、情報を電気的に書き換えることが可能な表示素子をいう。また、電子ペーパーは、外光の反射光を利用するものであり、主として情報の書き換えの際に電力を用い、表示中には電力を消費しないか、もしくは極めて少ない電力で足りることから、消費電力が少ないといった利点を有する。
1.電子ペーパーの貼着位置
まず、本発明の看板における電子ペーパーの貼着位置について説明する。上記電子ペーパーは、看板の表示面として用いられる表示部上に貼着されるものである。具体的な電子ペーパーの貼着位置としては、本体部の形態により適宜選択することができる。
例えば、板状の表示部において、図1に例示するように表示部11の一部に電子ペーパー20が貼着されていてもよく、図示はしないが、表示部の全面に電子ペーパーが貼着されていてもよい。また、図5に例示するように、同一の表示部11内に複数の電子ペーパー20が貼着されていてもよい。
なお、図5は本発明の看板の他の例を示す概略図であり、表示部の正面からみた場合の図である。図5において説明していない符号については図1等と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明における本体部10が、図6に例示するように複数の表示部11(図6においては3つの表示部)を有する場合は、少なくとも一の表示部上に電子ペーパーが貼着されていればよい。
なお、図6は本発明の看板の他の例を示す概略斜視図である。図6において説明していない符号については図1等と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、図示はしないが、本発明における本体部が、一の表示部の両面を用いて表示を行うものである場合は、表示部の片面のみに電子ペーパーが貼着されていてもよく、両面に電子ペーパーが貼着されていてもよい。
2.電子ペーパーの各構成
次に、本発明に用いられる電子ペーパーの各構成について説明する。上記電子ペーパーは、透明電極基材と、背面電極基材と、表示媒体層とを少なくとも有するものである。
(1)透明電極基材
まず、透明電極基材について説明する。上記透明電極基材は、透明基材と、透明基材上に形成された透明電極とを有するものである。また、上記電子ペーパーにおいては、透明電極基材側の面が表示面として用いられる。
(a)透明基材
上記透明電極基材に用いられる透明基材について説明する。
本発明における透明電極基材に用いられる透明基材としては、所望の透明性を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な電子ペーパーに用いられている透明基材と同様のものを用いることができる。中でも、本発明に用いられる透明基材は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が上記範囲であることにより、上記電子ペーパーの表示輝度が低下すること等を防止することができるからである。
ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本発明に用いられる透明基材は、リジットな透明基材であってもよく、あるいは、フレキシブル性を有する透明な基材であってもよい。
中でも、本発明においては、フレキシブルを有する透明な基材を用いることが好ましい。フレキシブルを有する透明な基材を用いることにより、上記電子ペーパーにフレキシブル性を付与することが可能となり、加工性を向上させることが可能となるからである。
このような透明基材としては、無機物製透明基材や、樹脂製透明基材を挙げることができる。
無機物製透明基材としては、ガラス基材を挙げることができる。また、ガラスとしては、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等を用いることができ、中でも、無アルカリガラスが好ましい。
一方、樹脂製透明基材に用いられる樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。
また、樹脂製透明基材を用いる場合は、ラミネート加工が可能なものであることが好ましい。透明基材を後述する表示媒体層用基材と兼用させる場合や、表示媒体層と積層させる場合、ラミネート加工を用いることができ、簡便な工程で電子ペーパーを形成することが可能となるからである。
ラミネート加工が可能な透明基材としては、ラミネート加工可能なベースフィルム材料とシーラントフィルム材料が積層された基材を挙げることができる。
ラミネート加工可能なベースフィルム材料としては、ラミネート加工時の加熱圧着による耐熱性の観点からポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
また、シーラントフィルム材料としては無延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。また、ポリウレタン、ポリアクリル、エポキシ樹脂、シリコーン等の熱シール性のある材料からなる塗膜等を用いることも可能である。
なお、ラミネート加工時には、透明基材と対向基材とは積層したベースフィルム材料とシーラントフィルム材料とのうち、シーラントフィルム材料側が対向するように配置されて接着される。
また、ラミネート加工可能なベースフィルム材料とシーラントフィルム材料が積層された透明基材および後述する対向基材を用いてラミネート加工する場合、上記透明基材および後述する対向基材の材料が同一のベースフィルム材料及びシーラントフィルム材料であることがさらに好ましい。上記透明基材および後述する対向基材の材料が同一のベースフィルム材料及びシーラントフィルム材料であることにより、ラミネート加工を行う際の透明基材および対向基材の密着性を向上させることが可能となるからである。
このような透明基材の厚みとしては、後述する透明電極を形成することができれば特に限定されるものではない。このような透明基材の厚みとしては、10μm〜300μmの範囲内、なかでも15μm〜100μmの範囲内、特に25μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。上記透明基材の厚みが上記範囲に満たない場合は、後述する透明電極を透明基材上に形成することが困難になるからである。また、上記透明基材の厚みが上記範囲を超える場合は、電子ペーパーが厚膜になり表示部上に貼着させることが困難となる場合や、後述する透明電極とは反対側に表示媒体層を配置した場合には、表示媒体を駆動させることが困難となる場合があるからである。
(b)透明電極
次に、上記透明電極基材に用いられる透明電極について説明する。本発明においては、通常、透明電極は透明基材上の全面に形成される。
本発明に用いられる透明電極の材料としては、透明電極を形成することができる導電性材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化アルミニウム亜鉛(AZO)等の導電性酸化物、Au、Ni、Ag等の金属、ポリアニリン、ポリアセチレン、ポリアルキルチオフェン誘導体、ポリシラン誘導体のような導電性高分子、カーボンナノチューブやグラフェン等を用いることができ、中でも、ITOが好適に用いられる。
本発明に用いられる透明電極の厚みとしては、透明電極として機能することができれば特に限定されるものではないが、15nm〜200nmの範囲内であることが好ましい。透明電極の厚みが上記範囲に満たない場合は、透明電極を均一な厚みで形成することが困難であるからであり、透明電極の厚みが上記範囲を超える場合は、透明電極の成膜に用いられる時間や材料が多くなるため、製造コストが高くなるからである。
本発明に用いられる透明電極の形成方法としては、所望の厚みで透明電極を形成することができる方法であれば特に限定されるものではない。このような透明電極の形成方法としては、一般的な電極の成膜方法を用いることができ、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等のPVD法や、CVD法、導電ペーストを塗布する方法等が挙げられる。
(c)その他の構成
本発明における透明電極基材は、上述した透明電極、および透明基材を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
このような構成としては例えば補助電極、配線等を挙げることができる。
ここで、補助電極とは、導電性材料を用いてメッシュ状に形成された電極であり、透明電極に積層させて形成されるものである。上記補助電極を透明電極とともに用いることで、上記透明電極基材の導電性を向上させることが可能となる。
なお、補助電極については、一般的な電子ペーパーの透明電極基材に用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、透明電極基材に用いられる配線については、一般的な電子ペーパーに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(d)その他
上記電子ペーパーにおける透明電極基材の配置としては、表示媒体層中の表示媒体を駆動させることが可能な配置であれば特に限定されず、透明電極基材の透明電極側が表示媒体層と対向するように配置されていてもよく、透明基材側が表示媒体層と対向するように配置されていてもよい。透明基材側が表示媒体層と対向するような配置とすることにより、透明電極が表示媒体層と直接接触しないため、透明電極の材料が表示媒体層の低極性溶媒中に溶出しないことから、上記電子ペーパーの表示品質の低下を防止することが可能となる。また、透明電極側が表示媒体層と対向するように配置されているような配置とすることにより、駆動電圧を下げることが可能となる。
(2)背面電極基材
本発明における背面電極基材は、背面基材と、背面基材上に形成された背面電極とを有するものである。
(a)背面基材
本発明における背面基材は、背面電極を支持するものである。
また、本発明における背面基材は通常、絶縁性を有するものである。
本発明に用いられる背面基材は、上記背面基材上に背面電極を形成することができれば特に限定されるものではない。また、上記背面基材としては透明性を有していてもよいし、透明性を有していなくてもよいが、透明性を有していないものがより好ましい。本発明における電子ペーパーは、通常、透明電極基材側を表示面側として用いるものである。よって本発明において、透明電極基材側から電子ペーパーを観察した場合、背面基材は、情報の表示を行う表示媒体層の下層側に配置されるものであることから、背面基材が透明性を有する場合は、背面基材の下層に配置される層や表示部の地色が観察され、電子ペーパーに表示される情報が見にくくなる可能性があるからである。
また、本発明においては、必要に応じて背面基材を、後述する表示媒体層の一方の色と同色に着色してもよい。
このような背面基材としては、フレキシブル性を有する基材であってもよく、リジットな基材であってもよいが、フレキシブル性を有する基材であることが好ましい。本発明における電子ペーパーを加工性に優れたものとすることができるからである。
このような背面基材としては、無機物製基材であってもよく、樹脂製基材であってもよい。無機物製基材および樹脂製基材の材料については、具体的には、上述した透明基材の項で説明した無機物材料、樹脂材料等を挙げることができる。
また、本発明においては、背面基材としては、ラミネート加工可能な基材を用いることもできる。ラミネート加工可能な基材については、上述した透明基材の項で説明したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(b)背面電極
本発明に用いられる背面電極は、背面基材上に形成されるものである。
ここで、本発明における電子ペーパーは、通常、固定の情報を表示する、いわゆるセグメント用電子ペーパーとして用いられ、上記背面電極は表示電極として用いられる。
また、上記背面電極は、通常、電子ペーパーにおいて表示される情報に応じたパターン形状を有するものである。
ここで、「電子ペーパーにおいて表示される情報に応じたパターン形状」とは、電子ペーパーの表示面に表示される個々の情報と同様の形状だけではなく、背景に対応する形状を含むものをいう。
また、上記背面電極のパターン形状としては、1つの背面電極を用いて1つの情報を表示することが可能となるようなパターン形状であってもよく、複数の背面電極を用いて1つの情報を表示することが可能となるようなパターン形状であってもよい。
このような背面電極のパターン形状としては、特に限定されず、本発明の看板の用途等に応じて適宜選択されるものである。具体的には、幾何学形状、文字、数字、符号、標章、絵柄等、および背景に対応する形状を挙げることができる。また、背面電極の形状としては、デジタル表示に用いられる7セグメントを構成する形状を挙げることができる。また、背景に対応する形状を有する背面電極としては、図3に例示するように一の背面電極22bを用いてもよく、図示はしないが複数の背面電極で分割されたものであってもよい。
上記背面電極としては、導電性を有する材料からなり、背面電極に電圧を印加することにより、後述する表示媒体層を用いて情報表示を行うことができるものであれば特に限定されるものではない。このような背面電極としては、背面電極のみからなるものであってもよく、背面電極および背面電極用絶縁層を有するものであってもよい。
このような背面電極に用いられる材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではないが、例えばAu、Al、Ag、Ni、Cu等の金属、ITO、SnO、ZnO:Al等の透明導電体、導電剤を溶媒あるいは合成樹脂バインダに混合した導電性ペースト等を挙げることができる。上記導電剤としてはポリメチルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリアリルポリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性高分子電解質、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩等のアニオン性高分子電解質や電子伝導性の酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、カーボン微粉末、カーボンナノチューブ、Ag微粉末等が用いられる。
背面電極が背面電極用絶縁層を有する場合、背面電極用絶縁層としては、樹脂層や、接着剤層等を用いることができる。樹脂層に用いられる樹脂材料については、上述した透明基材に用いられる樹脂材料と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
一方、接着剤層に用いられる接着剤については公知のものを用いることができる。
また、上記背面電極の形成方法としては、背面基材上に背面電極を直接形成する場合は、上述した金属、および透明導電体等を金属マスク等を用いてスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法等で背面基材上に薄膜をパターン状に形成する方法、上記導電性ペーストを用いて背面基材上にパターン状に塗布する方法等を挙げることができる。
一方、背面基材上に背面電極用絶縁層を有する背面電極を形成する場合は、例えば、金属箔を所望のパターン状に切り取り、接着剤を用いて背面基材上に接着する方法や、樹脂層として樹脂製基材を準備し、樹脂製基材上に背面電極として金属膜を形成したのち、所望のパターン状に切り取り、接着剤を用いて背面基材上に接着する方法等を挙げることができる。
上記背面電極の膜厚としては、上記電子ペーパーにより画像表示を行うことができる程度の膜厚であれば特に限定されるものではないが、具体的には、50nm〜500μmの範囲内、なかでも100nm〜100μmの範囲内、特に300nm〜50μmの範囲内であることが好ましい。上記背面電極の膜厚が上記範囲に満たない場合は、均一な膜厚の背面電極を形成することが困難になるからであり、上記範囲を超える場合は、背面電極を形成するために時間がかかり、また、背面電極の材料も多く必要となるため、製造コストが高くなるからである。
(c)その他の構成
本発明における背面電極基材は、上述した背面電極、および背面基材を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
このような構成としては例えば配線等を挙げることができる。
上記配線は背面電極と後述する制御部とを接続させるために形成されるものである。上記背面電極が表示に応じたパターン形状を複数有する場合、上記配線としては、個々の背面電極をそれぞれ制御部で制御することが可能となるように形成してもよく、複数の背面電極を一括して制御部で制御することができるように形成してもよい。
また、上記配線は背面基材上に形成してもよく、配線用絶縁層上に形成して背面基材上に配置してもよい。なお、配線用絶縁層の材料については上述した背面電極用絶縁層に用いられる材料と同様とすることができる。
配線の材料、形状、形成方法等については、一般的な電子ペーパーに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(d)その他
上記電子ペーパーにおける背面電極基材の配置としては、表示媒体層中の表示媒体を駆動させることが可能な配置であれば特に限定されず、背面電極基材の背面電極側が表示媒体層と対向するように配置されていてもよく、背面基材側が表示媒体層と対向するように配置されていてもよい。なかでも、背面基材側が表示媒体層と対向するように配置されていることが好ましい。このような配置とすることにより、背面電極が表示媒体層と直接接触しないため、背面電極の材料が表示媒体層の低極性溶媒中に溶出しないことから、本発明における電子ペーパーの表示品質の低下を防止することが可能となる。
また、背面電極基材の背面電極側は、パターン状に背面電極が形成されているため、表面凹凸を有する。したがって、背面電極基材の背面基材側と表示媒体層とが対向するように配置することにより、上記表面凹凸による電子ペーパーの表示の劣化を防止することができる。
(3)表示媒体層
本発明に用いられる表示媒体層について説明する。上記表示媒体層は、透明電極基材と背面電極基材の間に配置されるものである。
本発明に用いられる表示媒体層は、本発明の電子ペーパーの表示方式に応じて適宜選択されるものである。
電子ペーパーの表示方式としては、公知のものを適用することができ、例えば、電気泳動方式、ツイストボール方式、粉体移動方式(電子粉流体方式、帯電トナー型方式)、液晶表示方式、サーマル方式(発色方式、光散乱方式)、エレクトロクロミック方式、エレクトロウェッティング方式、磁気泳動方式などが挙げられる。本発明においては、中でも耐候性が良好なものが好ましく、具体的には、ツイストボール方式が好適に用いられる。
ここで、電子ペーパーの耐候性が良好であるとは、駆動可能な温度範囲が広かったり、太陽光による退色や駆動への影響が少ないことをいう。
なお、ツイストボール方式は、背面電極および透明電極の間に駆動電圧を印加して生じた電界により、異なる帯電特性を有する2色相球状粒子(ツイストボール)を2色相のいずれか1色の相がツイストボール型電子ペーパーの表示面側に向くように回転させることで情報を表示する方式である。
ツイストボール方式は、詳しくは後述するように、表示媒体層において低極性溶媒層中のエラストマーシートに分散されたツイストボールを回転させることにより表示を行うことから、ツイストボールは表示媒体層中である程度固定されているため、電気泳動方式等による表示方式、すなわち、表示媒体である帯電粒子を表示媒体層中で移動させることにより表示を行う方式と比較して、表示媒体の凝集による不具合が起こりにくいという利点がある。
また、ツイストボール方式における表示媒体層は、シリコーン等の水分を寄せ付けない構成材料が用いられることから、大気中の水分による電荷の変化が起こりにくいという利点がある。よって、このような利点を有することからも、本発明においては、ツイストボール方式が好適に用いられる。
以下、本発明の電子ペーパーがツイストボール方式の電子ペーパーである場合の表示媒体層について説明する。
ツイストボール方式の電子ペーパーに用いられる表示媒体層は、通常、2色相のツイストボール、および低極性溶媒を含む低極性溶媒層を備えるものである。
(a)ツイストボール
本発明に用いられるツイストボールは、異なる帯電特性を有する2色相を有するものである。また、本発明における電子ペーパーにおいて表示媒体として働くものである。
本発明に用いられるツイストボールとしては、球状であり、有色彩相と白色相あるいは有色彩相と有色彩相の異なる2色相を有し、異なる2色相が互いに異なる帯電特性を有するものであれば特に限定されるものではない。
このようなツイストボールとしては、例えば、特開2004−197083号公報で提案されているマイクロチャンネル製造方法で製造されるツイストボールと同様とすることができる。
ここで、マイクロチャンネル製造方法は、着色連続相と球状粒子化相とが互いにO/W型又はW/O型の関係にあるものを用い、着色連続相が移送される第1マイクロチャンネルから、第2マイクロチャンネルに流れる流動媒体の球状粒子化相内に、2色の着色連続相を順次吐出させることにより、2色相球状ポリマー粒子で、かつ、電荷的に(±)の極性を有する帯電特性球状粒子であるツイストボールを製造する製造方法である。
上記マイクロチャンネル製造方法においては、重合性樹脂成分を含有する油性又は水性の流動性媒体中に、この媒体に不溶性の着色染顔料を含有する2色に分相させた着色連続相中の重合性樹脂成分を、互いに異なる正負に帯電する重合性モノマーで形成させて、第1マイクロチャンネルに移送させ、次いで、この着色連続相を、第2マイクロチャンネル内を流れる水性又は油性の球状粒子化相中に、連続又は間欠的に順次吐出させる。次いで、球状粒子化相中に吐出させた吐出物は、マイクロチャンネル内での一連の吐出・分散・移送中に球状粒子化されながら、球状粒子化相中に順次球状物化されるので、この球状粒子化相中の重合性樹脂成分をUV照射下及び/又は加熱下に重合硬化させることによりツイストボールが適宜調製される。
上記着色連続相は、2色相に分相されている連続色相であって、例えば、黒色と白色、赤色と白色、黄色と白色、青色と白色、緑色と白色、紫色と白色等の何れかの「有彩色相と白色相」から選ばれる何れかの2色の分相色相、あるいは「有色彩相と有色彩相」の異なる2色の分相色相を挙げることができる。このような色相を形成させる着色剤としては、後述する重合性樹脂成分を含有する流動性分散媒体に不溶性又は均一に分散されるのであれば特に限定することなく、適宜選んで用いられる。上記着色剤としては、染料および顔料を用いることができる。
このような染料および顔料としては、例えば、特開2004−197083号公報に記載されたものを用いることができるので、ここでの記載は省略する。
これら着色剤としての染顔料の添加量は、特に限定されるものではなく、また、その着色粒子の用途等によっても所望される色調が異なり、また、上述する着色連続相中での分散性等から、本発明においては、着色連続相中の重合硬化成分である全重合性樹脂成分100重量部当たり、0.1重量部〜80重量部で、好ましくは2重量部〜10重量部の範囲で適宜好適に添加することができる。
上記ツイストボールに用いられる重合性樹脂成分又は重合性モノマーとしては、ツイストボールに用いられる重合性モノマーの官能基又は置換基の種類によって、上記ツイストボールの帯電性が、それぞれ(−)帯電性と(+)帯電性を示す傾向にあるモノマー種を挙げることができる。従って、少なくとも2種以上の複数種のモノマーを本発明における重合性樹脂成分として使用する場合には、その(+)及び(−)帯電性を示す傾向を周知のうえで、好ましくは、同種帯電性の傾向にあるモノマー同士を複数組み合わせて適宜好適に使用することもできる。
一方、少なくとも1種の官能基及び/又は置換基を分子内に有する重合性樹脂成分又は重合性モノマーにおいて、その官能基又は置換基としては、例えば、カルボニル基,ビニル基,フェニル基,アミノ基,アミド基,イミド基,ヒドロキシル基,ハロゲン基,スルホン酸基,エポキシ基及びウレタン結合等を挙げることができる。本発明においては、このような重合性モノマーにおける官能基又は置換基を有するモノマー種の単独又は2種以上の複数種を組み合わせて適宜好適に使用することができる。
(−)帯電性の傾向にある重合性モノマーおよび(+)帯電性の傾向にある重合性モノマーとしては、例えば、特開2004−197083号公報に記載されたものを用いることができるので、ここでの記載は省略する。
本発明において、既に上述した第2マイクロチャンネルに着色連続相として吐出された後の重合性樹脂成分の重合時におけるこのような重合性モノマーを他の共重合モノマーに組み合わせて使用する場合には、着色樹脂微粒子に託される所望する帯電性又は電気泳動性にもよるが、重量基準で表して、帯電性の傾向にあるモノマーが、好ましくは全モノマー中1%〜100%の範囲で、更に好ましくは5%〜100%で、特に好ましくは10%〜100%の範囲にある重合性モノマーとの共重合体粒子であれば適宜好適に使用されて、所望するツイストボールを提供することができる。
また、上記ツイストボールは、球状の単分散粒子で、その平均粒子径が体積基準で表して1.0μm〜400μmの範囲内で、好ましくは、20μm〜200μmの範囲内で、更に好ましくは50μm〜120μmの範囲内に適宜調製することができる。また、その平均粒子径のバラツキが著しく低い均斉な粒子を適宜調製される。本発明においては、その均斉度をCv値で表して、20%以下、好ましくは、5%以下、更に好ましくは3%以下の単分散粒子のツイストボールとして適宜好適に用いられる。
(b)低極性溶媒層
本発明における低極性溶媒層は、ツイストボールとともに表示媒体層を構成するものである。
本発明に用いられる低極性溶媒層は、低極性溶媒を含むものであれば特に限定されるものではない。上記低極性溶媒層としては、通常、低極性溶媒と、上記低極性溶媒を膨潤させる、エラストマー材料からなるエラストマーシートとから構成されるものである。
以下、上記低極性溶媒層に用いられる低極性溶媒、およびエラストマーシートについてそれぞれ説明する。
(i)低極性溶媒
本発明に用いられる低極性溶媒は、上述したツイストボールの回転が円滑となるようにするために用いられるものである。また、通常は後述するエラストマーシートを膨潤させて用いられるものである。
このような低極性溶媒としては、上記ツイストボールの回転を妨げることなく、円滑に回転させることができるものであれば特に限定されるものではない。このような低極性溶媒としては、ジメチルシリコーンオイル、イソパラフィン系溶媒、および直鎖パラフィン系溶媒、ドデカン、トリデカン等の直鎖アルカンを挙げることができる。
(ii)エラストマーシート
本発明に用いられるエラストマーシートは、上記低極性溶媒で膨潤させることができるエラストマー材料からなるものである。また、上記エラストマーシートは、上記ツイストボールが分散されたシート状部材であり、これに上記低極性溶媒で膨潤させることによって用いられるものである。
このようなエラストマーシートに用いられる材料としては、上記ツイストボールを分散可能であり、かつ、上記低極性溶媒で膨潤することが可能であれば特に限定されるものではない。
このようなエラストマーシートの材料としては、シリコーン樹脂、微架橋したアクリル樹脂、微架橋したスチレン樹脂、およびポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。
また、上記エラストマーシートの膜厚としては、本発明における電子ペーパーがエラストマーシート中に分散されたツイストボールによって情報表示を行うことが可能であれば特に限定されるものではないが、50μm〜1000μmの範囲内、なかでも100μm〜700μmの範囲内、特に200μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。上記エラストマーシートの膜厚が上記範囲に満たない場合は、上記ツイストボールが均一に分散されたエラストマーシートとすることが困難であるからであり、上記エラストマーシートの膜厚が上記範囲を超える場合は、ツイストボールの回転を妨げるおそれがあるからである。
(c)その他の部材
また、本発明における表示媒体層は、上記ツイストボールと、上記低極性溶媒層とを有するものであれば特に限定されず、他にも必要な部材を追加することができる。
以下、このような部材について説明する。
(i)表示媒体層用基材
本発明においては、図2に示すように、表示媒体層23を支持するための表示媒体層用基材23cを有していてもよい。なお、図2においては、表示媒体層用基材23cは表示媒体層23の透明電極基材21側および背面電極基材22側の両方に配置される例について示しているが、図示はしないが、透明電極基材側または背面電極基材側のいずれか一方にのみ配置されていてもよい。
表示媒体層用基材23cを有することにより表示媒体層23の強度を向上させることができるため、電子ペーパー20の耐久性を向上させることができる。
また、上記表示媒体層用基材を有することにより、表示媒体層を透明電極基材や背面電極基材と別個の部材として扱うことが可能となる。そのため、背面電極基材を取り換えることにより、異なる情報を表示することが可能となることから、表示媒体層を再利用することが可能となる。
表示媒体層用基材については、上述した透明基材の項で説明したものと同様のものを用いることができる。なかでも、ラミネート加工が可能なものであることが好ましい。
なお、表示媒体層用基材としてラミネート加工が可能なもの以外を用いる場合は、通常、後述するシール剤を用いて表示媒体層が密封される。
なお、表示媒体層用基材を有する場合、表示媒体層用基材および透明電極基材または表示媒体層用基材および背面電極基材は粘着層等を用いて貼り合わされてもよく、ラミネート加工で積層されてもよい。また、上記粘着層等としては、後述する貼着層に用いられる剥離可能な接着剤を用いたものであることが好ましい。表示媒体層、透明電極基材および背面電極基材を再利用することが可能となるからである。
(ii)シール剤
シール剤は表示媒体層を密封する際に用いられるものであり、通常、表示媒体層に隣接する基材の端部に配置されるものである。
このようなシール剤については、表示媒体層中の低極性溶媒の漏れ等を防止することができるように表示媒体層に隣接する基材とともに表示媒体層を密封することが可能であれば特に限定されない。具体的には、一般的な電子ペーパーに用いられるシール剤と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、「表示媒体層に隣接する基材」とは、具体的には、透明基材、背面基材、または必要に応じて用いられる表示媒体層用基材のいずれかを指す。
(d)表示媒体層
本発明に用いられる表示媒体層の膜厚としては表示媒体を用いて情報表示を行うことが可能であれば特に限定されるものではないが、50μm〜1000μmの範囲内、なかでも100μm〜700μmの範囲内、特に200μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。上記表示媒体層の膜厚が上記範囲に満たない場合は、上記ツイストボールおよび各基材間の距離が小さいことから、ツイストボールが所望する方向へ回転するのが困難である可能性があるからであり、上記表示媒体層の膜厚が上記範囲を超える場合は、上記背面電極および透明電極間に駆動電圧を印加したとしても、上記ツイストボールおよび各基材間の距離が大きすぎることにより、上記電子ペーパーにおいて、ツイストボールを用いて情報表示を行うことが困難であるからである。
また、本発明に用いられる表示媒体層の密封方法としては、表示媒体層から低極性溶媒の液漏れ等が発生しないように密封することが可能な方法であれば特に限定されず、例えば表示媒体層に隣接する基材の端部にシール剤を配置することによって密封する方法や、隣接する基材にラミネート加工が可能なものを用い、ラミネート加工することにより密封する方法を挙げることができる。
本発明においては、ラミネート加工により表示媒体層を密封することがより好ましい。シール剤を用いた密封方法に比べて、より好適に表示媒体層からの低極性溶媒の液漏れ等を防止することが可能となり、また、表示領域についても広範囲なものとすることが可能となる。
(4)その他の構成
本発明に用いられる電子ペーパーは、上述した透明電極基材、背面電極基材、および表示媒体層を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
(a)保護部
本発明の看板は、主に、屋外に設置して用いられるものであることから、本発明に用いられる電子ペーパーは、より高い耐候性、耐水性、耐傷性、および耐衝撃性を備えることが好ましく、透明電極基材、背面電極基材および表示媒体層を保護することが可能な屋外環境に対する耐久性を備える保護部を有することが好ましい。
ここで、「保護部が屋外環境に対する耐久性を備える」とは、上記保護部を有する電子ペーパーを屋外に365日間設置した場合に、日光や大気中の水分等によって保護部の内部に設置された電子ペーパーの表示特性が低下しない程度の耐久性を備えることを指す。
また、「保護部が屋外環境に対する耐久性を備える」ことについては、例えば、サンシャインウェザーメーターを用い、JIS−B−7350に準じた促進耐候性試験で、保護部内に配置された電子ペーパーの応答速度が遅くならないこと(例えば速度が半減しないこと)、電子ペーパーの黄変が無いこと、電子ペーパーが大きく退色しないことにより確認することができる。
このような保護部としては、上述した各構成を保護することが可能なものであれば特に限定されないが、図2に例示するように、透明電極基材21の表示媒体層23側とは反対側の表面上に配置された第1保護層24aと、背面電極基材22の表示媒体層23側とは反対側の表面上に配置された第2保護層24bと、第1保護層24aおよび第2保護層24bの間を封止する封止部材24cとを有することが好ましい。上述した保護部を有することにより、電子ペーパーに、より高い耐候性、耐水性、耐傷性、および耐衝撃性を付与することが可能となるからである。また、上記各特性を高いものとすることにより、電子ペーパーを屋外で好適に用いることが可能となり、本発明の看板に好適に用いることが可能となる。
(i)第1保護層
上記第1保護層は、電子ペーパーにおいて、透明電極基材の表示媒体層側とは反対側の表面上に配置されるものであり、通常、電子ペーパーの表示面の最外層に配置されるものである。
上記第1保護層としては、フレキシブル性を有するものであってもよく、リジットなものであってもよい。
第1保護層がフレキシブル性を有する場合は、上記電子ペーパーを曲面構造を有する表示部の表面上に貼着させることができる。よって、曲面構造を有する看板の意匠性を経時的に変化させることが可能な電子ペーパーとすることができる。
一方、第1保護層がリジットなものである場合は、第1保護層における耐候性、耐水性、耐傷性、および耐衝撃性等をより良好なものとすることができ、電子ペーパーをより好適に保護することができる。
このような第1保護層としては、透明性、耐候性、耐水性、耐傷性、および耐衝撃性を有するものである。
上記第1保護層の透明性としては、表示媒体層により表示された情報を第1保護層を介して観察することが可能な程度であれば特に限定されない。具体的な第1保護層の透明性については、上述した透明基材の透明性と同等とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、上記第1保護層の耐水性としては、本発明の看板を屋外で用いた場合に、大気中の水分により電子ペーパーにおける透明電極基材、背面電極基材および表示媒体層の劣化を抑制することが可能となる程度であれば特に限定されない。このような耐水性としては、IEC(国際電気標準会議)によって定められている防水・防塵の保護規格でIPX6以上を示すことが好ましい。
また、上記第1保護層の耐候性としては、本発明の看板を屋外で用いた場合に、電子ペーパーにおける透明電極基材、背面電極基材および表示媒体層の劣化を抑制することが可能となる程度であれば特に限定されない。このような耐候性としては、サンシャインウェザーメーターを用い、JIS−B−7350に準じた促進耐候性試験を行った場合に、第1保護層の変形、変色、劣化等の性質の変化がないことが好ましい。また、保護部内に配置される電子ペーパーに大きく退色が無いことが好ましい。
また、上記第1保護層の耐傷性としては、第1保護層表面の傷により電子ペーパーによって表示された情報の視認性の低下を抑制することが可能な程度であれば特に限定されない。このような耐傷性としては、JIS K5600−5−4に準じた鉛筆硬度試験で2H以上であることが好ましい。
また、上記第1保護層の耐衝撃性としては、本発明の看板を屋外で用いた場合に、第1保護層の割れ、ひび等の発生を抑制することが可能な程度であれば特に限定されない。このような耐衝撃性としては、JIS K7110に準じた振り子衝撃試験で異常がないことが好ましい。
このような第1保護層の材料としては、一般的な樹脂製透明基材を挙げることができる。上記樹脂製透明基材に用いられる樹脂としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチロール、塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、トリアセチルセルロース(TAC)等を挙げることができる。また、本発明においては上述したなかでも、好ましい樹脂として、アクリル樹脂、ポリカーボネート等を挙げることができる。上述した樹脂を用いた場合は、第1保護層を黄変の生じにくいものとすることが可能となるからである。
第1保護層の厚みとしては、所望の透明性を有し、上述した耐候性等の種々の特性を備えることが可能な程度の厚みであれば特に限定されないが、0.2mm〜5mmの範囲内、なかでも0.5mm〜3mmの範囲内、特に1mm〜2mmの範囲内であることが好ましい。
第1保護層が薄すぎる場合は、本発明の電子ペーパー部材の使用時に第1保護層が破損し易くなる可能性があるからであり、第1保護層が厚すぎる場合は、本発明の電子ペーパーを薄膜、軽量なものとすることが困難となり、その加工性が低下する可能性があるからである。
(ii)第2保護層
次に、本発明に用いられる第2保護層について説明する。本発明における第2保護層は、背面電極基材の表示媒体層側とは反対側の表面上に配置されるものである。
上記第2保護層としては、フレキシブル性を有するものであってもよく、リジットなものであってもよい。第2保護層がフレキシブル性を有する場合、もしくはリジットなものである場合の各利点については上述した第1保護層の項で記載したものと同様とすることができる。
また、本発明においては第1保護層および第2保護層の両方がフレキシブル性を有するもの、またはリジットなものとなるように選択してもよく、第1保護層または第2保護層のいずれか一方がフレキシブル性を有するものとなり、他方がリジットなものとなるように選択してもよいが、第1保護層および第2保護層の両方がフレキシブル性を有するもの、またはリジットなものとなるように選択することがより好ましい。
上記第2保護層としては、耐候性および耐水性を有し、第1保護層および封止部材とともに電子ペーパーを密封することが可能なものであれば特に限定されない。
第2電極層の耐候性および耐水性については、第1電極層の耐候性と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
上記第2保護層の材料としては、一般的な樹脂製基材を用いることができるので、ここでの説明は省略する。好ましくは第1保護層の項で説明した樹脂製基材と同様とすることができる。
第2保護層の厚みについては上述した第1保護層の厚みと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(iii)封止部材
封止部材は第1保護層および第2保護層間を封止するものである。
このような封止部材としては、耐候性および耐水性を有し、第1保護層および第2保護層間を封止し、第1保護層、第2保護層および封止部材によって囲まれた空間を密封することが可能なものであれば特に限定されない。封止部材の耐候性および耐水性については上述した第1保護層の耐候性および耐水性と同様とすることができる。
上記封止部材としては、例えば、第1保護層および第2保護層の周囲に形成され、かつ第1保護層及び第2保護層の間に形成された硬化型接着剤層であってもよく、第1保護層および第2保護層の外周を覆うように配置された封止テープ等であってもよい。
硬化型接着剤としては、熱硬化型接着剤、光硬化型接着剤を挙げることができる。具体的には、ポリイミド系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などが挙げられる。
また、硬化型接着剤層の高さを確保するために、粒状のスペーサを上述した接着剤に混合することができる。
また、封止テープについては一般的なものを用いることができる。
上述した硬化型接着剤層、封止テープについては併用してもよい。また、本発明においては、上述した封止部材と併用して、ボルトおよびナットを用いて第1保護層および第2保護層を固定してもよい。これにより、第1保護層、第2保護層および封止部材によって囲まれた空間の密封性をより良好なものとすることができる。
封止部材の形成方法については、一般的な封止部材の形成方法等と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(iv)その他の構成
本発明における保護部は、上述した第1保護層、第2保護層、および封止部材を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
このような構成としては、例えば、図2に例示するように第1保護層24aの透明電極基材21側とは反対側に配置された装飾層25を挙げることができる。上記装飾層は、主に、表示媒体層のラミネート部分等に対応する箇所に配置される。上記装飾層を有することにより、上述したラミネート部分等の外観上好ましくない部分を隠すことができるため、電子ペーパーの外観をより良好なものとすることができる。
上記装飾層としては、例えば、樹脂製フィルム基材に所望の色の着色剤等を用いて着色層を形成し、これを粘着層等を介して貼り合わせたもの、上述した第1保護層の表面上に直接着色剤を用いて着色層を形成したもの等を挙げることができる。着色層、粘着層については、一般的なものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(v)その他
上記保護部においては、少なくとも第1保護層と透明電極基材または第2保護層と背面電極基材との少なくとも一方が粘着層等を介して貼り合わせられて用いられる。粘着層については一般的な電子ペーパーに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。なお、第1保護層と透明電極基材とを貼り合わせる場合、上記粘着層としては透明性を有するものが用いられる。
また、上記保護部を有する場合は、後述する貼着層は第2保護層の背面電極基材側とは反対側の表面上に配置される。
(vi)他の態様の保護部
上記電子ペーパーに用いられる保護部としては、上述した第1保護層、第2保護層および封止部材を有するもの以外にも、例えば、図7に例示するように、保護フィルム24dを挙げることができる。保護フィルム24dは、透明電極基材21および背面電極基材22のうち、両方の表示媒体層23側とは反対側の表面上に配置してもよく、図示はしないが、いずれか一方の電極基材の表示媒体層側とは反対側の表面上に配置してもよい。また、保護フィルム24dを背面電極側に配置する場合は、通常、保護フィルムの背面電極22側とは反対側に貼着層30が配置されて、表示部11上に貼着される。
なお、図7は本発明に用いられる電子ペーパーの他の例について説明する説明図であり、説明していない符号については図2における符号と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
保護フィルムに用いられる材料としては、上述した透明基材等に用いられる樹脂材料から構成されるフィルム等を挙げることができる。なかでも、上述したラミネート可能な基材であることが好ましい。
(b)フロントライト
本発明に用いられる電子ペーパーは、透明電極基材側の表示媒体層側とは反対側の表面上にフロントライトを有していてもよい。フロントライトを用いることにより、電子ペーパーを暗い環境でも用いることが可能となる。
上記フロントライトとしては、導光板と、光源とを有するものを挙げることができる。上記光源としては、一般的な光源を用いることができ、具体的には、LED、蛍光灯、白熱灯、水銀灯、棒状導光体等を挙げることができる。
また、導光板としては、一般的なフロントライトに用いられる導光板を挙げることができ、具体的には、透明基材の表面上に白色インク等を用いて反射ドットを印刷したものや、透明基材の表面に微細な凹凸を形成したもの、透明基材表面にドット状の凹部を形成したもの等を挙げることができる。本発明においては、なかでも、透明基材の表面にドット状の凹部を形成した導光板を好適に用いることができる。このような導光板に用いられる透明基材、ドット状の凹部形状、および形成方法等については、特開2011−228089号公報に記載されているものと同様とすることができる。
本発明に用いられる電子ペーパーが、上述した保護部とフロントライトとを有する場合は、保護部の第1保護層がフロントライトの導光板を兼ねていてもよい。この場合、上述した第1保護層の表面上に反射ドットが印刷されたり、第1保護層の表面に微細な凹凸やドット状の凹部等が形成される。また、この場合、フロントライトの光漏れを抑制する観点から、電子ペーパーの透明電極基材と第1保護層との間には空気の層を有することが好ましい。よって、透明電極基材と第1保護層とを貼り合わせる場合は、部分的に接着剤を配置して接着させることが好ましい。また、背面電極基材と第2保護層とを貼り合わせることにより、透明電極基材と第1保護層との間に空間を設けることも好ましい。
(c)制御部
本発明に用いられる電子ペーパーは、通常、背面電極および透明電極間に印加される駆動電圧を制御するための制御部を有する。また、上記制御部は通常透明電極や背面電極と配線電極を介して接続されているものである。
上記制御部については一般的な電子ペーパーに用いられているものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明においては、上記制御部が人感センサを有するものであってもよい。人感センサを有することにより、通行人等の距離に応じて、電子ペーパーの表示面に表示される情報を変化させることができるため、より良好な注意喚起の機能、宣伝広告等の機能を発揮することが可能となる。
人感センサについては、公知のものを使用することができるので、ここでの説明は省略する。
(d)電池電源
上記電子ペーパーは、主として表示される情報の書き換えの際に電力を用い、表示中はほとんど電力を用いないものである。よって、上記電子ペーパーは消費電力が少ないことから、電源として電池電源を用いることが可能となる。
上記電池電源に用いられる電池としては、太陽電池、蓄電池、乾電池等の一般的な電池を用いることができる。
(5)電子ペーパーの形成方法
本発明に用いられる電子ペーパーの形成方法としては、一般的な電子ペーパーの形成方法と同様とすることができる。
II.貼着層
次に、本発明に用いられる貼着層について説明する。
本発明に用いられる貼着層は、電子ペーパーの背面電極基材側の表面上に配置されるものであり、通常、電子ペーパーの背面電極基材側の最外層に配置される。
上記貼着層としては、表示部上に電子ペーパーを貼着することが可能なものであれば特に限定されないが、表示部上から電子ペーパーを剥離可能なものであることが好ましい。電子ペーパーを剥離可能とすることで、電子ペーパーを貼り替えることにより、本発明の看板を用いて種々の表示を容易に行うことが可能となるからである。また、本体部や電子ペーパーを再利用することが可能となるため、コスト的にも有利な看板とすることが可能となる。
ここで、「剥離可能」とは、貼着層を用いて表示部上に電子ペーパーを貼着した後に電子ペーパーを剥離した場合に、電子ペーパーおよび表示部が破損等することなく電子ペーパーを剥離することができることをいう。
剥離可能な貼着層としては、磁石からなるものや、剥離可能な接着剤からなるもの等を挙げることができる。
剥離可能な接着剤としては、具体的にはアクリル系の粘着剤または接着剤、シリコーン系の粘着剤または接着剤、天然ゴム系の粘着剤または接着剤、エチレン−酢酸ビニル(EVA)系の粘着剤または接着剤、ウレタン系の粘着剤または接着剤を挙げることができる。
本発明においては、上述した貼着層としては、磁石からなるものであることがより好ましい。電子ペーパーを表示部上に容易に貼着することができるからである。また、貼着層を繰り返し用いることができるからである。
上記貼着層が磁石からなるものである場合、貼着層は、通常、接着剤等を用いて電子ペーパーの背面電極基材側の表面上に配置される。
III.本体部
本発明に用いられる本体部は、板状の表示部と、表示部を支持する支持部とを有するものである。また、上記本体部は、地面上に設置した際に自立可能なものである。
このような本体部としては、図1に例示するように一の表示部を有するものであってもよく、図6等に例示するように複数の表示部を有するものであってもよい。
また、一の表示部を有する場合は、少なくとも表示部の片面を表示面として用いることができればよく、片面のみを表示面に用いてもよく、両面を表示面に用いてもよい。
上記表示部の形状および大きさについては、本発明の看板の用途等に応じて適宜選択することができる。
また、上記表示部の材料としては、板状であれば特に限定されず、例えば、スチール、ステンレス、アルミニウム合金等の金属、合成樹脂、木、紙、発泡スチロール等の板を挙げることができる。本発明においては、なかでも金属板を用いることが好ましい。上述した貼着層として磁石からなるものを用いることにより、容易に表示部から電子ペーパーを着脱することが可能となるからである。
また、上述した貼着層が磁石からなるものであって、上記表示部が磁石を用いて貼着させることが困難な材質からなる場合は、上記表示部の貼着層に対応する位置に鉄等の金属層や磁石等が配置されていることも好ましい。
支持部としては、表示部を支持することができ、本発明の看板を地面上に設置した場合に自立させることが可能なものであれば特に限定されない。
IV.看板
本発明の看板は、上述した電子ペーパー、貼着層、および本体部を有するものであれば特に限定されなく、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
本発明の看板を用いた表示方法としては、電子ペーパーを用いて経時的に表示される情報を変化させることが可能な表示方法であれば特に限定されず、例えば、表示情報を部分的に増減させて表示する方法や、2色表示を反転させて表示する方法等を挙げることができる。
また、本発明の看板は、上述した表示方法や、表示変化に係る時間等を調整することが可能となる。そのため、例えば災害等の緊急時においては、上記看板を用いて通常時と異なる表示を行うことができることから、上記看板を警報等のために用いることが可能となる。このような表示方法の一例としては通常時に背景の色を1色のみ用いている場合は緊急時に他の1色が表示されるといった表示方法等を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
本発明の看板は、上述したように、電子ペーパーが貼着されていることにより、上述した警報機能を有することが可能となる。
本発明の看板の用途としては、特に限定されず、例えば、工事現場用看板、店頭での広告用看板、土砂崩れ等の危険がある場所、交通サイン等を挙げることができる。本発明においては、なかでも工事現場用看板に用いられることが好ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例を挙げて説明する。
黒色でプラスに帯電した黒色相と、白色でマイナスに帯電した白色相とを有する平均粒子径が約90μmのツイストボールを準備した。これを熱硬化型シリコーン樹脂中に分散し、コーターによりガラス上に塗布し、熱処理することで、膜厚300μmのツイストボールが分散されたシートを作製した。次いで、上記シートをシリコーンオイル中に24時間浸漬し、膨潤させてツイストボール層を得た。
次に、ITO膜がPET面に形成されたラミネートフィルム(CPPおよびPETの積層フィルム)(透明電極基材)を準備した。
次に、アルミニウム膜(背面電極)がPET面に表示絵柄に応じて形成されたラミネートフィルム(CPPおよびPETの積層フィルム)(背面電極基材)を準備した。
次に、透明電極基材のCPP面と、背面電極基材のCPP面が対向するようにしてツイストボール層を挟みこみラミネートを行った。その後、表示絵柄に応じて導電テープおよびリード線を用いて配線した。
次に、1mm厚のアクリル樹脂板を2枚用意し、一枚は電子ペーパーのITO膜に粘着剤を介してラミネートし、熱硬化型の硬化型接着剤層(封止部材)によりもう一枚のアクリル樹脂板と接合した。なお、ITO膜型に配置されたアクリル樹脂板および粘着剤は透明性を有するものである。次いで、板状のマグネットを粘着剤を介して背面のアクリル樹脂にラミネートし、看板の表示部に貼着した。以上の手順により、本発明の看板を得た。
10 …本体部
11 …表示部
12 …支持部
20 …電子ペーパー
21 …透明電極基材
21a …透明基材
21b …透明電極
22 …背面電極基材
22a …背面基材
22b …背面電極
23 …表示媒体層
30 …貼着層
100 …看板

Claims (2)

  1. 板状の表示部および前記表示部を支持する支持部を有する本体部と、
    透明基材および前記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材、背面基材および前記背面基材上に形成された背面電極を有する背面電極基材、ならびに前記透明電極基材および前記背面電極基材の間に形成され、表示媒体を含む表示媒体層を有する電子ペーパーと、
    前記電子ペーパーの前記背面電極基材側の表面上に配置された貼着層と、
    を有し、
    前記表示部上に前記電子ペーパーが前記貼着層を用いて貼着されていることを特徴とする看板。
  2. 前記表示媒体層が、前記表示媒体として異なる帯電特性を有する2色相を有するツイストボールを有し、さらに低極性溶媒を含む低極性溶媒層を備えることを特徴とする請求項1に記載の看板。
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