JP2014174378A - 電子ペーパー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明電極基材と、対向電極基材と、上記透明電極基材および上記対向電極基材の間に配置された表示媒体層と、上記対向電極基材の上記表示媒体層側とは反対側に配置された配線用基材と、を有し、上記透明電極基材の透明電極側と上記配線用基材の支持基材側とが対向するように配置されている電子ペーパーであり、上記透明電極基材が、上記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、上記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とする電子ペーパーを提供する。
【選択図】図1
Description
なお、図8(a)、(b)は従来の電子ペーパーの一例を示す概略図であり、図8(a)は従来の電子ペーパーの一例を示す概略斜視図であり、図8(b)は図8(a)のX’−X’線断面図である。
また、従来の電子ペーパー100においては、金属配線16として厚みの薄い金属箔テープが用いられる場合が多いことから金属配線16の湾曲等に対する耐性が十分ではなく、金属配線16が切れて断線してしまうという問題がある。
本発明の電子ペーパーは、フレキシブル性を有する透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材と、対向基材および上記対向基材上に形成された対向電極を有する対向電極基材と、上記透明電極基材および上記対向電極基材の間に配置され、表示媒体を有する表示媒体層と、上記対向電極基材の上記表示媒体層側とは反対側に配置され、支持基材、上記支持基材上に形成され上記対向電極と上記支持基材を介して接続されている対向電極用配線、および上記支持基材の上記対向電極用配線側の表面上に形成された透明電極用配線を有する配線用基材と、を有し、上記透明電極基材の上記透明電極側と上記配線用基材の上記支持基材側とが対向するように配置されているものであって、上記透明電極基材が、上記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、上記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とするものである。
図1(b)に例示するように、本発明の電子ペーパー10においては、支持基材4aにビアホールを設け、ビアホール中に導電層5を形成することにより、対向電極2bおよび対向電極用配線42bが接続されることが好ましい。また、図示はしないが、導電層は、透明電極および透明電極用配線の間にも形成されることが好ましい。
また、図1(b)では、表示媒体層3が、表示媒体としてツイストボール3aを有し、さらに溶媒を含む溶媒層3bを有するものであり、さらに一対の表示媒体層用基材3cを有している例について示している。
なお、図2で説明していない符号については、図1(a)、(b)と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
また、透明電極基材の表示部を表示媒体層の大きさと同等とした場合は、電子ペーパーの大きさと表示領域と大きさとを同寸なものとして扱うことができる。
また、本発明によれば、上記接続部においては、透明基材が電子ペーパーの外部に配置されることから、透明電極を保護することができるため、透明電極の断線を抑制することができる電子ペーパーとすることができる。
本発明における透明電極基材は、フレキシブル性を有する透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有するものである。また、上記透明電極基材は、その透明電極側と上記配線用基材の上記支持基材側とが対向するように配置されている。
また、本発明においては、上記透明電極基材が、上記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、上記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とする。
また、本発明の電子ペーパーにおいては、透明電極基材が表示面として用いられる。
(a)接続部
接続部は、後述する表示部から外部に突出するように設けられるものである。また、接続部は、通常、表示媒体層が配置されていない領域に設けられるものである。
上記透明電極基材における接続部の位置としては、表示部から外部に突出するように設けることができれば特に限定されず、電子ペーパーの用途、配線用基材における透明電極用配線の位置等に応じて適宜決定することができる。
本発明においては、接続部Bの位置としては図3(a)、(b)に例示するように透明電極基材1の表示部Aの一部から外部に突出するように設けられていることが好ましく、図3(b)に例示するように、透明電極基材1において接続部Bの一辺が表示部Aの一辺と連続するように、表示部Aの角部から外部に突出するように設けられていることが特に好ましい。接続部に位置する透明電極と透明電極用配線とを好適に接続させることができるからである。
なお、図3(a)、(b)は本発明に用いられる透明電極基材における表示部および接続部について説明する説明図である。
なお、図4は透明電極基材における表示部および接続部について説明する説明図である。
接続部の個数については、電子ペーパーの用途、配線用基材における透明電極用配線のパターン等に応じて適宜決定することができる。
上記接続部の形状については、透明電極用配線の形成位置等に応じて適宜選択することができる。
なお、図5(a)〜(c)は、透明電極基材における接続部の形状の例について説明する説明図である。
上記接続部の外部側の端部の形状については、上記接続部に位置する透明電極と透明電極用配線とを対向させて接続することができる形状であれば特に限定されず、透明電極用配線の接続部分の形状に応じて適宜選択することができる。例えば、接続部Bの外部側の端部の形状としては図5(a)〜(c)に例示するように四辺形状であってもよく、図6(a)に例示するように三角形状であってもよく、図6(b)に例示するように丸みを有する形状であってもよい。また、図6(a)、(b)に例示するように、接続部の外部側の端部の形状が三角形状等である場合は、上述した接続部の外部側の端部の幅p2は、接続部の外部側の端部の形状が変化し始める部分の幅とする。
上記接続部の幅としては、具体的には、1mm〜50mmの範囲内、なかでも3mm〜20mmの範囲内、特に5mm〜10mmの範囲内であることが好ましい。上記接続部の幅が上記範囲に満たない場合は、接続部の強度を十分なものとすることが困難となる可能性があるからである。一方、上記接続部の幅が上記範囲を超える場合は、接続部に位置する透明電極が配線用基材における透明電極用配線以外の構成と接触する可能性があるからである。
なお、接続部の幅が部分的に異なる場合は、接続部の幅の最小値および最大値がそれぞれ上述した範囲内に含まれることが好ましい。
上記接続部の長さとしては、具体的には、1mm〜100mmの範囲内、なかでも3mm〜50mmの範囲内、特に5mm〜30mmの範囲内であることが好ましい。上記接続部の長さが上記範囲に満たない場合は、接続部に位置する透明電極と透明電極用配線とを安定的に接続させることが困難となる可能性があるからである。一方、上記接続部の長さが上記範囲を超える場合は、上記接続部を有する場合も電子ペーパーにおける平面視上の透明電極基材の大きさを表示部の大きさと同等とすることが困難となる可能性があるからである。
上記接続部の長さとは、図5(a)〜(c)、図6(a)、(b)においてp3で示される距離をいう。
上記透明電極基材における表示部は、後述する表示媒体層と平面視上重なるように設けられるものである。
上記表示部としては、表示媒体層の少なくとも一部と平面視上重なっていればよいが、通常は、表示媒体層全体と平面視上重なるように設けられる。
上記透明電極基材は、透明基材と、透明電極とを有するものである。以下、各構成について説明する。
本発明に用いられる透明電極は、後述する透明基材の一方の表面上に形成されるものである。
一方、電子ペーパーが可変の情報表示を行うものである場合、例えばパッシブ駆動によって可変の情報表示を行う場合は、上記透明電極および後述する対向電極のいずれか一方を走査(行)電極、他方を信号(列)電極として用いるものとする。この場合の透明電極の形状については、一般的なパッシブ駆動の電子ペーパーに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、電子ペーパーが固定の情報表示を行う部分と、可変の情報表示を行う部分とを有する場合は、各部分に対応する透明電極が上述した各形態を有する。
なお、固定の情報表示とは、予め、対向電極の形状を特定の形状とし、表示面における上記特定の形状の有無により表現される情報表示をいう。
一方、可変の情報表示とは、マトリックス状の透明電極および対向電極を用いることにより変化させて表現される情報表示をいう。
また、透明電極基材の表示部と接続部とに形成される透明電極は連続的に形成される。
本発明においては、なかでも、透明基材上の全面に透明電極が形成されていることが好ましい。透明電極基材を簡便な方法で形成することができ、また、接続部に位置する透明電極と透明電極用配線を接続させやすいからである。
上記透明電極の可視光領域における透過率としては、具体的には、70%以上、なかでも80%以上、特に85%以上であることが好ましい。透明電極の上記透過率が上記範囲に満たない場合は、本発明の電子ペーパーを用いて所望の表示を行うことが困難となる場合があるからである。
上記透明電極の可視光領域における透過率は、JIS K 7316に準拠した測定方法により測定され、具体的には日本電色工業(株)製ヘイズメーターNDH2000を用いて測定することができる。
上記透明電極のシート抵抗としては、具体的には、10000Ω/□以下、なかでも6000Ω/□以下、特に5000Ω/□以下であることが好ましい。上記透明電極のシート抵抗が上記範囲を超える場合は、表示媒体層における表示媒体を良好に駆動させることが困難となる可能性があるからである。また、透明電極のシート抵抗が上記値以下である場合は、透明基材上に良好な厚みで透明電極を形成することができるからである。透明電極のシート抵抗は、電子ペーパーの用途および透明電極の種類に応じて適宜選択することができる。
上記シート抵抗は、三菱化学株式会社製 表面抵抗計(ロレスタMCP:四端子プローブ)を用い、JIS R1637(ファインセラミックス薄膜の低効率試験方法:4探針法による測定方法)に基づき、測定した値である。
上記透明電極の折り曲げ耐性としては、具体的には、φ5mmで20回屈曲させ、その前後での抵抗値の比 R/R0=1.0(R0は初期値、Rは20回屈曲後の抵抗値)、すなわち上記屈曲前後での抵抗値に変化がないことをいう。
本発明に用いられる透明基材は、フレキシブル性を有し、上述した透明電極を支持するものである。
ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本発明における透明電極基材は、上述した透明基材および透明電極を有していれば特に限定されず、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。
本発明における対向電極基材は、対向基材と、対向基材上に形成された対向電極とを有するものである。
また、本発明における対向電極基材は、後述する配線用基材と別体に形成されたものであってもよく、後述する配線用基材と一体に形成されたものであってもよい。
また、対向電極基材は、後述する表示媒体層と平面視上重なるように設けられるものであり、本発明においては表示媒体層と平面視上の大きさが同等となることが好ましい。
本発明における対向基材は、対向電極を支持するものである。
また、本発明における対向基材は通常、絶縁性を有するものである。
また、本発明においては、必要に応じて対向基材を、上述した表示媒体層の表示媒体の一方の色と同色に着色してもよい。
無機物製基材としては、ガラス基材を挙げることができる。また、ガラスとしては、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等を用いることができ、中でも、無アルカリガラスが好ましい。
一方、樹脂製基材に用いられる樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ガラスエポキシ樹脂等を挙げることができる。
本発明に用いられる対向電極は、対向基材の一方の表面上に形成されるものである。
一方、接着剤層に用いられる接着剤については公知のものを用いることができる。
一方、対向基材上に対向電極用絶縁層を有する対向電極を形成する場合は、例えば、金属箔を所望のパターン状に切り取り、接着剤を用いて対向基材上に接着する方法や、樹脂層として樹脂製基材を準備し、樹脂製基材上に対向電極として金属膜を形成したのち、所望のパターン状に切り取り、接着剤を用いて対向基材上に接着する方法等を挙げることができる。
本発明における対向電極基材は、上述した対向電極、および対向基材を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
上記電子ペーパーにおける対向電極基材の配置としては、表示媒体層中の表示媒体を駆動させることが可能な配置であれば特に限定されず、対向電極基材の対向電極側が表示媒体層と対向するように配置されていてもよく、対向基材側が表示媒体層と対向するように配置されていてもよい。
本発明においては、対向電極基材が配線用基材と別体に形成されたものである場合は、対向電極基材の対向基材側が表示媒体層と対向するように配置されることが好ましい。対向電極と対向電極用配線とを良好に接続させることができるからである。
一方、本発明において、対向電極基材が配線用基材と一体に形成されたものである場合は、対向電極基材の対向電極側が表示媒体層と対向するように配置される。
上記粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、アルファ−シアノアクリレート系粘着剤、マレイミド系粘着剤、スチロール系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、レゾルシノール系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤が挙げられる。なかでも、耐久性及び接着性に優れ低コストであるアクリル系粘着剤を用いることが好ましい。
本発明における配線用基材は、支持基材、上記支持基材上に形成され上記対向電極と上記支持基材を介して接続されている対向電極用配線、および上記支持基材の上記対向電極用配線側の表面上に形成された透明電極用配線を有するものである。また、上記配線用基材は上記対向電極基材の表示媒体層側とは反対側に配置されるものである。
また、本発明における配線用電極は、通常、上述した対向電極基材と平面視上同等の大きさで設けられる。
上記配線用基材に用いられる透明電極用配線は、支持基材の対向電極用配線側の表面上に形成されるものである。
また、透明電極用配線は、通常、支持基材上にパターン状に形成されるものである。上記透明電極用配線の形成位置としては、支持基材上の任意の位置とすることができるが、図1(a)、(b)に例示するように、支持基材4aの端部に透明電極用配線41bを設けることが好ましい。接続部に位置する透明電極と透明電極用配線を好適に接続させることができるからである。
また、透明電極用配線の厚みおよび透明電極用配線の形成方法についても、上述した対向電極の厚みおよびその形成方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
上記配線用基材に用いられる対向電極用配線は、支持基材上に形成されるものであり、支持基材を介して対向電極と接続されるものである。
また、対向電極用配線の厚みおよび対向電極用配線の形成方法についても、上述した対向電極の厚みおよびその形成方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
上記配線用基材に用いられる支持基材は、上述した透明電極用配線および対向電極用配線を支持するものである。
上記支持基材としては、透明性を有していてもよく、透明性を有していなくてもよい。また、上記支持基材としては、フレキシブル性を有する支持基材であってもよく、リジットな支持基材であってもよい。
本発明における配線用基材は、上述した基材、対向電極用配線、および透明電極用配線を有していれば特に限定されず、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。
本発明における透明電極および透明電極用配線の接続方法としては、透明電極基材の接続部に位置する透明電極と透明電極用配線とを対向させて接続させることができる方法であれば特に限定されない。例えば、透明電極と透明電極用配線との間に金属ペーストや導電性接着剤で構成される導電層を介して貼り合わせることにより、透明電極および透明電極用配線を接続させる方法を好適に用いることができる。
上記導電層に用いられる金属ペースト、導電性接着剤については、公知のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる表示媒体層について説明する。上記表示媒体層は、透明電極基材と対向電極基材の間に配置されるものである。
電子ペーパーの表示方式としては、公知のものを適用することができ、例えば、電気泳動方式、ツイストボール方式、粉体移動方式(電子粉流体方式、帯電トナー型方式)、液晶表示方式、サーマル方式(発色方式、光散乱方式)、エレクトロクロミック方式、エレクトロウェッティング方式、磁気泳動方式などが挙げられる。本発明においては、ツイストボール方式が好適に用いられる。
また、ツイストボール方式における表示媒体層は、シリコーン等の水分を寄せ付けない構成材料が用いられることから、大気中の水分による電荷の変化が起こりにくいという利
点がある。
本発明に用いられるツイストボールは、異なる帯電特性を有する2色相を有するものである。また、本発明における電子ペーパーにおいて表示媒体として働くものである。
本発明における溶媒層は、ツイストボールとともに表示媒体層を構成するものである。
本発明に用いられる溶媒層は、溶媒を含むものであれば特に限定されるものではない。上記溶媒層としては、通常、溶媒と、上記溶媒が膨潤させるエラストマー材料で構成されるエラストマーシートとで構成されるものである。
以下、上記溶媒層に用いられる溶媒、およびエラストマーシートについてそれぞれ説明する。
本発明に用いられる溶媒は、上述したツイストボールの回転が円滑となるようにするために用いられるものである。また、通常は後述するエラストマーシートを膨潤させて用いられるものである。
本発明に用いられるエラストマーシートは、上記溶媒で膨潤させることができるエラストマー材料で構成されるものである。また、上記エラストマーシートは、上記ツイストボールが分散されたシート状部材であり、これに上記溶媒で膨潤させることによって用いられるものである。
このようなエラストマーシートの材料としては、シリコーン樹脂、微架橋したアクリル樹脂、微架橋したスチレン樹脂、およびポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。
である。
また、本発明における表示媒体層は、上記ツイストボールと、上記溶媒層とを有するものであれば特に限定されず、他にも必要な部材を追加することができる。
以下、このような部材について説明する。
本発明においては、図1(b)に示すように、表示媒体層3を支持するための表示媒体層用基材3cを有していてもよい。なお、図1(b)においては、表示媒体層用基材3cは表示媒体層3の透明電極基材1側および対向電極基材2側の両方に配置される例について示しているが、図示はしないが、透明電極基材側または対向電極基材側のいずれか一方にのみ配置されていてもよい。
表示媒体層用基材3cを有することにより表示媒体層3の強度を向上させることができるため、電子ペーパー1の耐久性を向上させることができる。
また、表示媒体層用基材としては、ラミネート加工が可能な基材を用いることができる。
ラミネート加工が可能な基材としては、ラミネート加工可能なベースフィルム材料とシーラントフィルム材料が積層された基材を挙げることができる。
また、シーラントフィルム材料としては無延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。また、ポリウレタン、ポリアクリル、エポキシ樹脂、シリコーン等の熱シール性のある材料で構成される塗膜等を用いることも可能である。
なお、ラミネート加工時には、透明基材と対向基材とは積層したベースフィルム材料とシーラントフィルム材料とのうち、シーラントフィルム材料側が対向するように配置されて接着される。
また、対向基材と表示媒体層用基材とをラミネート加工を用いて貼り合わせることもできる。
シール剤は表示媒体層を密封する際に用いられるものであり、通常、表示媒体層に隣接する基材の端部に配置されるものである。
このようなシール剤については、表示媒体層中の溶媒の漏れ等を防止することができるように表示媒体層に隣接する基材とともに表示媒体層を密封することが可能であれば特に限定されない。具体的には、一般的な電子ペーパーに用いられるシール剤と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる表示媒体層の厚みとしては表示媒体を用いて情報表示を行うことが可能であれば特に限定されるものではないが、表示媒体としてツイストボールを有する場合は、50μm〜1000μmの範囲内、なかでも100μm〜700μmの範囲内、特に200μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。上記表示媒体層の厚みが上記範囲に満たない場合は、ツイストボールが所望する方向へ回転するのが困難である可能性があるからであり、上記表示媒体層の厚みが上記範囲を超える場合は、上記背面電極および透明電極間に駆動電圧を印加したとしても、ツイストボールが電気的に反応しにくく、情報表示を行うことが困難となる可能性があるからである。
本発明においては、ラミネート加工により表示媒体層を密封することがより好ましい。
シール剤を用いた密封方法に比べて、より好適に表示媒体層からの溶媒の液漏れ等を防止することが可能となり、また、表示領域についても広範囲なものとすることが可能となる。
本発明の電子ペーパーは、上述した透明電極基材、対向電極基材、表示媒体層、配線用基材を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
本発明の電子ペーパーの製造方法としては、上記構成を有する電子ペーパーを製造することができれば特に限定されず、公知の方法と同様とすることができる。
本発明の電子ペーパーの製造方法の一例について、図を用いて説明する。図7は、本発明の電子ペーパーの製造方法の一例を示す工程図である。図7(a)に例示するように、本発明の電子ペーパーの製造方法においては、まず、透明基材1aおよび透明基材1a上に形成された透明電極1bを有し、上述した表示部Aおよび接続部Bを有する透明電極基材1を準備する。次に、図7(b)に例示するように、対向基材2aおよび対向基材2a上に形成された対向電極2bを有する対向電極基材2、表示媒体を有する表示媒体層3を準備し、透明電極基材1および対向電極基材2の間に表示媒体層3を配置する。次に、図7(c)に例示するように、支持基材4a、支持基材4a上に形成された対向電極用配線42b、および支持基材4aの対向電極用配線42b側の表面上に形成された透明電極用配線41bを有する配線用基材4を準備し、対向電極基材2の表示媒体層3側とは反対側に配線用基材4を配置する。この際、支持基材4aに設けられたビアホール内に導電層5を形成することで、対向電極2bおよび対向電極用配線42bを接続させる。次に、図7(d)に例示するように、透明電極基材1の接続部Bを配線用基材4側に折り曲げて接続部Bに位置する透明電極1bと透明電極用配線41bとを対向させ、導電層(図示なし)を介して貼り合わせることにより、透明電極1bおよび透明電極用配線41bを接続させる。
以上の工程を行うことにより、本発明の電子ペーパー10を製造することができる。
なお、上記説明においては、透明電極基材1および対向電極基材2の間に表示媒体層3を配置したのち、配線用基材4を配置する例について説明したが、図示はしないが、対向電極基材に配線用基材を配置する工程は、透明電極基材および対向電極基材の間に表示媒体層を配置する工程の前に行ってもよい。
本発明の電子ペーパーの用途としては、デジタル機器のディスプレイ、電子ブック、デジタルサイネージ(電子看板)等に用いられる。
表示側の基板(透明電極基材)としてカーボンナノチューブ(CNT)透明導電膜(透明電極)を形成したフィルム基板(透明基材)(厚み:100μm)を、背面側の基板(対向電極基材)としてAl蒸着電極パターン(対向電極)を形成したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(対向基材)(厚み:12μm)を用いた。対向基材の対向電極側とは反対側に透明電極(コモン電極)接続用のAl電極を形成した。
透明電極基材の透明電極面に対し、両面粘着シートを用いてCPP面が外側となるようにPET−CPPフィルム(PETと無軸延伸ポリプロピレン(CPP)との積層フィルム)(パナック製、厚み55μm)を貼り合せた。この際、透明電極基材の1辺に3cm幅でCNT電極が露出している部分(接続部)を形成した。次に、片面にセパレータを有する粘着スペーサシート(厚み188μmのPETフィルム、および上記PETフィルムの両面に形成された厚み100μmのアクリル系粘着剤)(AS−300A、厚み300μm、綜研化学製)の一方の面(セパレータを有さない面)に対しPET−CPPフィルムをCPP面が外側となるように全面に貼り合わせた。上記粘着スペーサシートを対向基材と同サイズに断裁後、対向基材の4辺に枠状になるように粘着スペーサシートをくり抜いた。このとき、粘着スペーサシートは1mm巾とした。粘着スペーサシートのセパレータを剥がし、対向基材の縁に沿って、粘着スペーサシートを貼り合せた。対向基材上に形成した枠状の粘着スペーサシートの枠内にツイストボールシート(TS103K、厚み240μm、綜研化学製)を配置した。さらに、枠内にシリコンオイルを添加した後、透明電極基材のCPP面と対向電極基材のCPP面を対向するように設置し、対向電極基材側から熱ラミネート(ラミネータ表面温度140℃)で貼り合せ、最終封止した。対向基材の外周に沿ってはみ出している3cm幅のCNT電極露出エリアをヒートシールエリアの外側から対抗電極側に180度折り込んだ。CNT電極とコモン電極接続用のAl電極と導電性接着剤を用いて接合し、パネル化して電子ペーパー(パネル)を得た。このパネルはCNT電極露出エリアが折り込まれているため他の3辺と同じ長さの枠形状となっている。多数のパネルを並べて1枚のディプレイパネルとして並べた際に、均一に並べることができ、シームレス化が可能となった。
1a、11a …透明基材
1b、11b …透明電極
2、12 …対向電極基材
2a、12a …対向基材
2b、12b …対向電極
3、13 …表示媒体層
4、14 …配線用基材
4a、14a …支持基材
41b、141b …透明電極用配線
42b、142b …対向電極用配線
10、100 …電子ペーパー
A …表示部
B …接続部
Claims (2)
- フレキシブル性を有する透明基材および前記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材と、
対向基材および前記対向基材上に形成された対向電極を有する対向電極基材と、
前記透明電極基材および前記対向電極基材の間に配置され、表示媒体を有する表示媒体層と、
前記対向電極基材の前記表示媒体層側とは反対側に配置され、支持基材、前記支持基材上に形成され前記対向電極と前記支持基材を介して接続されている対向電極用配線、および前記支持基材の前記対向電極用配線側の表面上に形成された透明電極用配線を有する配線用基材と、を有し、
前記透明電極基材の前記透明電極側と前記配線用基材の前記支持基材側とが対向するように配置されている電子ペーパーであって、
前記透明電極基材が、前記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、前記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、
前記接続部に位置する前記透明電極が、前記接続部を前記配線用基材側に折り曲げて前記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とする電子ペーパー。 - 前記表示媒体層が、前記表示媒体としてツイストボールを有し、さらに溶媒を含む溶媒層を有することを特徴とする請求項1に記載の電子ペーパー。
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