JP2014174378A - 電子ペーパー - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、電子ペーパーの表示領域の割合を大きくすることができ、透明電極の断線を抑制することができる電子ペーパーを提供することを主目的とする。
【解決手段】透明電極基材と、対向電極基材と、上記透明電極基材および上記対向電極基材の間に配置された表示媒体層と、上記対向電極基材の上記表示媒体層側とは反対側に配置された配線用基材と、を有し、上記透明電極基材の透明電極側と上記配線用基材の支持基材側とが対向するように配置されている電子ペーパーであり、上記透明電極基材が、上記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、上記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とする電子ペーパーを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示領域の割合が大きく、透明電極の断線を抑制することができる電子ペーパーに関する。
近年、電子ペーパーと呼ばれる情報媒体が注目を浴びつつある(例えば特許文献1)。この情報媒体は低消費電力性、曲げ可能なフレキシブル性、薄く軽いなどの優れた特性を有し、しかも書き換え可能という際立った特長を有し、実用化段階に入りつつある。
上記電子ペーパー100は、例えば、図8(a)、(b)に例示するように、透明基材11aおよび透明基材11a上に形成された透明電極11bを有する透明電極基材11、対向基材12aおよび対向基材12a上に形成された対向電極12bを有する対向電極基材12、ならびに透明電極基材11および対向電極基材12の間に配置され、表示媒体を有する表示媒体層13(図8では、表示媒体層13が、ツイストボール13a、溶媒層13b、および表示媒体層用基材13cで構成される例について示す。)を有するものである。また、上記電子ペーパー100においては、通常、対向電極基材12の表示媒体層13側とは反対側に、支持基材14aおよび支持基材14a上に形成された対向電極用配線142bおよび透明電極用配線141bを有する配線用基材14が配置される。また、対向電極12bおよび対向電極用配線142bは支持基材14aにビアホール等を設けて導電性ペースト等で構成される導電層15を用いて接続される。また、透明電極11aは導電性ペーストを用いて金属配線16を固定し、上記金属配線16を配線用基材14側に引き回して透明電極用配線141bと導電層(図示なし)を介して接続される。
なお、図8(a)、(b)は従来の電子ペーパーの一例を示す概略図であり、図8(a)は従来の電子ペーパーの一例を示す概略斜視図であり、図8(b)は図8(a)のX’−X’線断面図である。
ここで、一般に電子ペーパーにおいては、表示媒体層が配置されている領域が表示領域として用いられ、表示媒体層が配置されていない領域が非表示領域として用られる。また、電子ペーパーにおいては、電子ペーパー全体に対する表示領域の割合を大きいことが好まれる。
しかしながら、図8(a)、(b)に例示する従来の電子ペーパー100においては、透明基材11a上に形成された透明電極11bと支持基材14a上に形成された透明電極用配線141bとのそれぞれの表面に金属配線16を配置することにより接続が行われることから、透明電極基材11においては、表示媒体層13と平面視上重なるように配置された表示部Aの外側に金属配線16を配置するためのスペース(金属配線配置部C)を設ける必要がある。そのため、従来の電子ペーパー100においては、表示媒体層13に比べて透明電極基材11が金属配線配置部C分だけ大きくなり、電子ペーパー100全体に対する表示領域の割合を十分に大きくすることが困難となるという問題があった。
また、従来の電子ペーパー100においては、金属配線16として厚みの薄い金属箔テープが用いられる場合が多いことから金属配線16の湾曲等に対する耐性が十分ではなく、金属配線16が切れて断線してしまうという問題がある。
ところで、複数の電子ペーパーを並列に配列させて一の表示媒体とした場合は、各電子ペーパーの透明電極基材および対向電極基材を接触させて配置する構造(シームレス構造)とすることが望まれている。しかしながら、従来の電子ペーパーを用いた場合は、上記金属配線配置部を有することから、各電子ペーパーの透明電極基材同士を接触させて配置することが困難であり、シームレス構造を有する一の表示媒体を得ることが困難であるという問題もある。
特開2011−112792号公報
本発明は、上記実情を鑑みてなされたものであり、電子ペーパーの表示領域の割合を大きくすることができ、透明電極の断線を抑制することができる電子ペーパーを提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、フレキシブル性を有する透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材と、対向基材および上記対向基材上に形成された対向電極を有する対向電極基材と、上記透明電極基材および上記対向電極基材の間に配置され、表示媒体を有する表示媒体層と、上記対向電極基材の上記表示媒体層側とは反対側に配置され、支持基材、上記支持基材上に形成され上記対向電極と上記支持基材を介して接続されている対向電極用配線、および上記支持基材の上記対向電極用配線側の表面上に形成された透明電極用配線を有する配線用基材と、を有し、上記透明電極基材の上記透明電極側と上記配線用基材の上記支持基材側とが対向するように配置されている電子ペーパーであって、上記透明電極基材が、上記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、上記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とする電子ペーパーを提供する。
本発明によれば、上記透明電極基材が上記接続部を有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることから、表示領域の割合が大きい電子ペーパーとすることができ、透明電極の断線を抑制することができる電子ペーパーとすることができる。
上記発明においては、上記表示媒体層が、上記表示媒体としてツイストボールを有し、さらに溶媒を含む溶媒層を有することが好ましい。表示媒体層中での表示媒体の凝集が生じにくく、大気中の水分等による影響も少ないことから良好な表示を行うことができる電子ペーパーとすることができる。
本発明の電子ペーパーは、電子ペーパーの表示領域の割合を大きくすることができ、透明電極の断線を抑制することができるといった作用効果を奏する。
本発明の電子ペーパーの一例を示す概略図である。 本発明の電子ペーパーの他の例を示す概略断面図である。 本発明に用いられる透明電極基材における表示部および接続部について説明する説明図である。 本発明に用いられる透明電極基材における表示部および接続部について説明する説明図である。 本発明に用いられる透明電極基材における接続部の形状の例について説明する説明図である。 本発明に用いられる透明電極基材における接続部の形状の例について説明する説明図である。 本発明の電子ペーパーの製造方法の一例を示す工程図である。 従来の電子ペーパーの一例を示す概略図である。
以下、本発明の電子ペーパーについて説明する。
本発明の電子ペーパーは、フレキシブル性を有する透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材と、対向基材および上記対向基材上に形成された対向電極を有する対向電極基材と、上記透明電極基材および上記対向電極基材の間に配置され、表示媒体を有する表示媒体層と、上記対向電極基材の上記表示媒体層側とは反対側に配置され、支持基材、上記支持基材上に形成され上記対向電極と上記支持基材を介して接続されている対向電極用配線、および上記支持基材の上記対向電極用配線側の表面上に形成された透明電極用配線を有する配線用基材と、を有し、上記透明電極基材の上記透明電極側と上記配線用基材の上記支持基材側とが対向するように配置されているものであって、上記透明電極基材が、上記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、上記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とするものである。
図1(a)、(b)は本発明の電子ペーパーの一例を示す概略図であり、図1(a)は本発明の電子ペーパーの一例を示す概略斜視図であり、図1(b)は図1(a)のX−X線断面図である。図1(a)、(b)に例示するように、本発明の電子ペーパー10は、フレキシブル性を有する透明基材1aおよび透明基材1a上に形成された透明電極1bを有する透明電極基材1と、対向基材2aおよび対向基材2a上に形成された対向電極2bを有する対向電極基材2と、透明電極基材1および対向電極基材2の間に配置され、表示媒体を有する表示媒体層3と、対向電極基材2の表示媒体層3側とは反対側に配置され、支持基材4a、支持基材4a上に形成され対向電極2bと支持基材4aを介して接続されている対向電極用配線42b、および支持基材4aの対向電極用配線42b側の表面上に形成された透明電極用配線41bを有する配線用基材4と、を有し、透明電極基材1の透明電極1b側と配線用基材4の支持基材4a側とが対向するように配置されているものである。また、本発明の電子ペーパー10は、透明電極基材1が、表示媒体層3と平面視上重なるように設けられた表示部Aと、表示部Aから外部に突出するように設けられた接続部Bとを有し、接続部Bに位置する透明電極1bが、接続部Bを配線用基材4側に折り曲げて透明電極用配線41bと対向させることにより接続されていることを特徴とするものである。
図1(b)に例示するように、本発明の電子ペーパー10においては、支持基材4aにビアホールを設け、ビアホール中に導電層5を形成することにより、対向電極2bおよび対向電極用配線42bが接続されることが好ましい。また、図示はしないが、導電層は、透明電極および透明電極用配線の間にも形成されることが好ましい。
また、図1(b)では、表示媒体層3が、表示媒体としてツイストボール3aを有し、さらに溶媒を含む溶媒層3bを有するものであり、さらに一対の表示媒体層用基材3cを有している例について示している。
図2は、本発明の電子ペーパーの他の例を示す概略断面図である。図2に例示するように、本発明の電子ペーパー10は、対向電極基材2が配線用基材4と一体に形成されたものであってもよい。この場合、対向基材2aが支持基材4aとしても共通に用いられ、対向基材2aの表示媒体層3側の表面上に対向電極2bが形成され、対向基材2aの対向電極2b側とは反対側の表面上に対向電極用配線42bおよび透明電極用配線41bが形成される。
なお、図2で説明していない符号については、図1(a)、(b)と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本発明によれば、上記透明電極基材が上記接続部を有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることから、表示領域の割合が大きい電子ペーパーとすることができ、透明電極の断線を抑制することができる電子ペーパーとすることができる。
具体的には、本発明によれば、上記構成を有することにより、透明電極基材の接続部を表示媒体層の側面の位置に合わせて折り曲げ、表示媒体層の側面に沿って接続部を引き回すことができ、透明電極と透明電極用配線との接点を平面視上表示部と重なる位置に設けることができる。よって、本発明の電子ペーパーにおいては、透明電極基材の表示部の外部には、上記配線部を折り曲げた部分が配置される場合はあるものの、上記配線部を折り曲げた部分は、表示部全体の面積に対してごくわずかであることから、平面視上の透明電極基材全体の大きさを表示部の大きさと同等なものとして扱うことができる。よって、本発明の電子ペーパーにおいては、表示領域の割合が大きい電子ペーパーとすることができる。
また、透明電極基材の表示部を表示媒体層の大きさと同等とした場合は、電子ペーパーの大きさと表示領域と大きさとを同寸なものとして扱うことができる。
また、本発明によれば、上記接続部においては、透明基材が電子ペーパーの外部に配置されることから、透明電極を保護することができるため、透明電極の断線を抑制することができる電子ペーパーとすることができる。
また、本発明によれば、上記構成を有することにより、本発明の複数の電子ペーパーを並列に配列させて構成される一の表示媒体とした場合に、各電子ペーパーの透明電極基材および対向電極基材を接触させて配置することが可能となるため、シームレス構造の一の表示媒体とすることができる。
また、本発明によれば、透明電極および透明電極用配線の間に金属配線を配置する場合に比べて、簡便な工程で透明電極および透明電極用配線を接続させることができるため、生産性の高い電子ペーパーとすることができる。
以下、本発明の電子ペーパーの詳細について説明する。
1.透明電極基材
本発明における透明電極基材は、フレキシブル性を有する透明基材および上記透明基材上に形成された透明電極を有するものである。また、上記透明電極基材は、その透明電極側と上記配線用基材の上記支持基材側とが対向するように配置されている。
また、本発明においては、上記透明電極基材が、上記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、上記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、上記接続部に位置する上記透明電極が、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とする。
また、本発明の電子ペーパーにおいては、透明電極基材が表示面として用いられる。
(1)透明電極基材の形状等
(a)接続部
接続部は、後述する表示部から外部に突出するように設けられるものである。また、接続部は、通常、表示媒体層が配置されていない領域に設けられるものである。
上記透明電極基材における接続部の位置としては、表示部から外部に突出するように設けることができれば特に限定されず、電子ペーパーの用途、配線用基材における透明電極用配線の位置等に応じて適宜決定することができる。
本発明においては、接続部Bの位置としては図3(a)、(b)に例示するように透明電極基材1の表示部Aの一部から外部に突出するように設けられていることが好ましく、図3(b)に例示するように、透明電極基材1において接続部Bの一辺が表示部Aの一辺と連続するように、表示部Aの角部から外部に突出するように設けられていることが特に好ましい。接続部に位置する透明電極と透明電極用配線とを好適に接続させることができるからである。
なお、図3(a)、(b)は本発明に用いられる透明電極基材における表示部および接続部について説明する説明図である。
また、本発明においては、透明電極基材の表示部に少なくとも一の接続部が設けられていればよく、図4に例示するように透明電極基材1の表示部Aに二以上の接続部Bが設けられていてもよい。
なお、図4は透明電極基材における表示部および接続部について説明する説明図である。
接続部の個数については、電子ペーパーの用途、配線用基材における透明電極用配線のパターン等に応じて適宜決定することができる。
上記接続部の形状としては、接続部に位置する透明電極を、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げることにより、上記透明電極用配線と対向させることができる形状であれば特に限定されず、図5(a)に例示するように、接続部Bと表示部Aとの境界部分の幅p1が接続部Bの外部側の端部の幅p2と同等となるような矩形状であってもよく、図5(b)に例示するように、上記境界部分の幅p1が上記外部側の端部の幅p2よりも小さくなるようなテーパー形状であってもよく、図5(c)に例示するように上記境界部分の幅p1が上記外部側の端部の幅p2よりも大きくなるようなテーパー形状であってもよい。
上記接続部の形状については、透明電極用配線の形成位置等に応じて適宜選択することができる。
なお、図5(a)〜(c)は、透明電極基材における接続部の形状の例について説明する説明図である。
上記接続部における透明電極用配線との接点としては、接続部を配線用基材側に折り曲げることにより透明電極用配線と対向させることができれば特に限定されず、上記接続部の任意の位置に設けることができる。本発明においては、上記接続部の外部側の端部に上記接点を設けることが好ましい。透明電極と透明電極用配線とを良好に接続させることができるからである。
上記接続部の外部側の端部の形状については、上記接続部に位置する透明電極と透明電極用配線とを対向させて接続することができる形状であれば特に限定されず、透明電極用配線の接続部分の形状に応じて適宜選択することができる。例えば、接続部Bの外部側の端部の形状としては図5(a)〜(c)に例示するように四辺形状であってもよく、図6(a)に例示するように三角形状であってもよく、図6(b)に例示するように丸みを有する形状であってもよい。また、図6(a)、(b)に例示するように、接続部の外部側の端部の形状が三角形状等である場合は、上述した接続部の外部側の端部の幅p2は、接続部の外部側の端部の形状が変化し始める部分の幅とする。
上記接続部の幅としては、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記接続部に位置する上記透明電極と上記透明電極用配線とを対向させることにより接続させることができる幅であれば特に限定されず、電子ペーパーの用途、透明電極基材に用いられる材料等に応じて適宜選択することができる。
上記接続部の幅としては、具体的には、1mm〜50mmの範囲内、なかでも3mm〜20mmの範囲内、特に5mm〜10mmの範囲内であることが好ましい。上記接続部の幅が上記範囲に満たない場合は、接続部の強度を十分なものとすることが困難となる可能性があるからである。一方、上記接続部の幅が上記範囲を超える場合は、接続部に位置する透明電極が配線用基材における透明電極用配線以外の構成と接触する可能性があるからである。
なお、接続部の幅が部分的に異なる場合は、接続部の幅の最小値および最大値がそれぞれ上述した範囲内に含まれることが好ましい。
上記接続部の長さとしては、上記接続部を上記配線用基材側に折り曲げて上記接続部に位置する上記透明電極と上記透明電極用配線とを対向させることにより接続させることができる長さであれば特に限定されず、電子ペーパーの用途、電子ペーパーの構成層の厚み等に応じて適宜選択することができる。
上記接続部の長さとしては、具体的には、1mm〜100mmの範囲内、なかでも3mm〜50mmの範囲内、特に5mm〜30mmの範囲内であることが好ましい。上記接続部の長さが上記範囲に満たない場合は、接続部に位置する透明電極と透明電極用配線とを安定的に接続させることが困難となる可能性があるからである。一方、上記接続部の長さが上記範囲を超える場合は、上記接続部を有する場合も電子ペーパーにおける平面視上の透明電極基材の大きさを表示部の大きさと同等とすることが困難となる可能性があるからである。
上記接続部の長さとは、図5(a)〜(c)、図6(a)、(b)においてp3で示される距離をいう。
(b)表示部
上記透明電極基材における表示部は、後述する表示媒体層と平面視上重なるように設けられるものである。
上記表示部としては、表示媒体層の少なくとも一部と平面視上重なっていればよいが、通常は、表示媒体層全体と平面視上重なるように設けられる。
表示部の形状、大きさ等については、本発明の電子ペーパーの用途等に応じて適宜選択することができる。
(2)透明電極基材の構成
上記透明電極基材は、透明基材と、透明電極とを有するものである。以下、各構成について説明する。
(a)透明電極
本発明に用いられる透明電極は、後述する透明基材の一方の表面上に形成されるものである。
上記電子ペーパーが固定の情報表示を行うものである場合、上記透明電極は、通常、透明基材の全面に形成される。
一方、電子ペーパーが可変の情報表示を行うものである場合、例えばパッシブ駆動によって可変の情報表示を行う場合は、上記透明電極および後述する対向電極のいずれか一方を走査(行)電極、他方を信号(列)電極として用いるものとする。この場合の透明電極の形状については、一般的なパッシブ駆動の電子ペーパーに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、電子ペーパーが固定の情報表示を行う部分と、可変の情報表示を行う部分とを有する場合は、各部分に対応する透明電極が上述した各形態を有する。
なお、固定の情報表示とは、予め、対向電極の形状を特定の形状とし、表示面における上記特定の形状の有無により表現される情報表示をいう。
一方、可変の情報表示とは、マトリックス状の透明電極および対向電極を用いることにより変化させて表現される情報表示をいう。
また、透明電極基材の表示部と接続部とに形成される透明電極は連続的に形成される。
本発明においては、なかでも、透明基材上の全面に透明電極が形成されていることが好ましい。透明電極基材を簡便な方法で形成することができ、また、接続部に位置する透明電極と透明電極用配線を接続させやすいからである。
上記透明電極の透明性としては、後述する表示媒体層における表示媒体による表示を観察することができる程度であれば特に限定されない。
上記透明電極の可視光領域における透過率としては、具体的には、70%以上、なかでも80%以上、特に85%以上であることが好ましい。透明電極の上記透過率が上記範囲に満たない場合は、本発明の電子ペーパーを用いて所望の表示を行うことが困難となる場合があるからである。
上記透明電極の可視光領域における透過率は、JIS K 7316に準拠した測定方法により測定され、具体的には日本電色工業(株)製ヘイズメーターNDH2000を用いて測定することができる。
上記透明電極のシート抵抗としては、電子ペーパーの電極として用いることが可能な程度であれば特に限定されない。
上記透明電極のシート抵抗としては、具体的には、10000Ω/□以下、なかでも6000Ω/□以下、特に5000Ω/□以下であることが好ましい。上記透明電極のシート抵抗が上記範囲を超える場合は、表示媒体層における表示媒体を良好に駆動させることが困難となる可能性があるからである。また、透明電極のシート抵抗が上記値以下である場合は、透明基材上に良好な厚みで透明電極を形成することができるからである。透明電極のシート抵抗は、電子ペーパーの用途および透明電極の種類に応じて適宜選択することができる。
上記シート抵抗は、三菱化学株式会社製 表面抵抗計(ロレスタMCP:四端子プローブ)を用い、JIS R1637(ファインセラミックス薄膜の低効率試験方法:4探針法による測定方法)に基づき、測定した値である。
本発明においては、透明電極基材の接続部を配線用基材側に折り曲げることにより接続部に位置する透明電極と配線用基材上に形成された透明電極用配線とを対向させて接続させることから、上記透明電極としては、透明電極基材を折り曲げによるクラック、断線等を抑制することができる折り曲げ耐性を有することが好ましい。
上記透明電極の折り曲げ耐性としては、具体的には、φ5mmで20回屈曲させ、その前後での抵抗値の比 R/R0=1.0(R0は初期値、Rは20回屈曲後の抵抗値)、すなわち上記屈曲前後での抵抗値に変化がないことをいう。
上記透明電極の材料としては、所望の透明電極を形成することができる材料であれば特に限定されない。上記透明電極の材料としては、具体的には、カーボンナノチューブ、IZO、グラフェン、銀ナノ粒子、ナノワイヤ、カーボンナノリボン、ITO、ZnO、TCO 等を挙げることができ、なかでもカーボンナノチューブを用いることが好ましい。透明電極の折り曲げ耐性を良好なものとすることができるからである。
上記透明電極の厚みとしては、上述した透明性、シート抵抗、折り曲げ耐性を示すことができる程度の厚みであれば特に限定されないが、5nm〜500nmの範囲内、なかでも7nm〜200nmの範囲内、特に10nm〜120nmの範囲内であることが好ましい。上記透明電極の厚みを上述の範囲内とすることにより、良好な透明性、シート抵抗、および折り曲げ耐性を示す透明電極とすることができる。
上記透明電極の形成方法としては、一般的な透明電極の形成方法と同様とすることができる。上記透明電極の材料としてカーボンナノチューブを用いる場合は、カーボンナノチューブを含む透明電極用塗工液を透明基材上に塗布する方法を好適に用いることができる。上記透明電極用塗工液の塗布方法については、公知の塗布法を用いることができるため、ここでの説明は省略する。
(b)透明基材
本発明に用いられる透明基材は、フレキシブル性を有し、上述した透明電極を支持するものである。
本発明における透明基材のフレキシブル性とは、透明電極基材を配線用基材側に折り曲げた場合に、透明基材および透明基材上に形成された透明電極の破損が生じないことをいう。具体的には、φ5mmで20回屈曲させた場合に透明基材の損傷がないことをいい、また、透明基材上に形成された透明電極が上述した折り曲げ耐性を示すことをいう。
上記透明基材としては、フレキシブル性を有し、所望の透明性を有するものであれば特に限定されるものではなく、一般的な電子ペーパーに用いられている透明基材と同様のものを用いることができる。中でも、本発明に用いられる透明基材は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。透過率が上記範囲であることにより、上記電子ペーパーの表示輝度が低下すること等を防止することができるからである。
ここで、透明基材の透過率は、JIS K7361−1(プラスチック−透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
上記透明基材としては、透明樹脂フィルム基材を好適に用いることができる。上記透明樹脂フィルム基材に用いられる樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等を挙げることができる。
このような透明基材の厚みとしては、透明電極基材を配線用基材側に折り曲げることができ、上述した透明電極を形成することができれば特に限定されるものではない。このような透明基材の厚みとしては、10μm〜300μmの範囲内、なかでも15μm〜100μmの範囲内、特に25μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。上記透明基材の厚みが上記範囲に満たない場合は、後述する透明電極を透明基材上に形成することが困難になるからである。また、上記透明基材の厚みが上記範囲を超える場合は、後述する透明電極とは反対側に表示媒体層を配置した場合には、表示媒体を駆動させることが困難となる場合があるからである。また、本発明においては、上記接続部が電子ペーパーの側面に配置される構成をとることから、上記透明基材の厚みが、上記範囲を超える場合は、透明電極基材の平面視上の大きさを表示部と同等として扱うことが困難となる可能性があるからである。
(c)その他の構成
本発明における透明電極基材は、上述した透明基材および透明電極を有していれば特に限定されず、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。
2.対向電極基材
本発明における対向電極基材は、対向基材と、対向基材上に形成された対向電極とを有するものである。
また、本発明における対向電極基材は、後述する配線用基材と別体に形成されたものであってもよく、後述する配線用基材と一体に形成されたものであってもよい。
また、対向電極基材は、後述する表示媒体層と平面視上重なるように設けられるものであり、本発明においては表示媒体層と平面視上の大きさが同等となることが好ましい。
(1)対向基材
本発明における対向基材は、対向電極を支持するものである。
また、本発明における対向基材は通常、絶縁性を有するものである。
本発明に用いられる対向基材は、上記対向基材上に対向電極を形成することができれば特に限定されるものではない。また、上記対向基材としては透明性を有していてもよいし、透明性を有していなくてもよいが、透明性を有していないものがより好ましい。本発明の電子ペーパーは、通常、透明電極基材側を表示面側として用いるものである。よって本発明において、透明電極基材側から電子ペーパーを観察した場合、対向基材は、情報の表示を行う表示媒体層の下層側に配置されるものであることから、対向基材が透明性を有する場合は、対向基材の下層に配置される層の地色が観察され、電子ペーパーに表示される情報が見にくくなる可能性があるからである。
また、本発明においては、必要に応じて対向基材を、上述した表示媒体層の表示媒体の一方の色と同色に着色してもよい。
このような対向基材としては、フレキシブル性を有する基材であってもよく、リジットな基材であってもよい。
このような対向基材としては、無機物製基材であってもよく、樹脂製基材であってもよい。
無機物製基材としては、ガラス基材を挙げることができる。また、ガラスとしては、ソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス等を用いることができ、中でも、無アルカリガラスが好ましい。
一方、樹脂製基材に用いられる樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ガラスエポキシ樹脂等を挙げることができる。
本発明においては、後述する表示媒体層が、表示媒体層用基材を有する場合は、対向基材としてラミネート加工が可能な基材を用いることができる。ラミネート加工が可能な基材については、後述する表示媒体層用基材の項で説明するため、ここでの説明は省略する。
本発明において、対向電極基材が配線用基材と一体に形成されたものである場合は、通常、対向基材に対向電極および対向電極用配線を接続させるためのビアホールが形成される。ビアホールについては、一般的な電子ペーパーに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(2)対向電極
本発明に用いられる対向電極は、対向基材の一方の表面上に形成されるものである。
上記電子ペーパーが固定の情報表示を行うものである場合、上記対向電極は表示電極として用いられ、電子ペーパーにおいて表示される情報に応じたパターン形状を有するものである。
ここで、「電子ペーパーにおいて表示される情報に応じたパターン形状」とは、電子ペーパーの表示面に表示される個々の情報と同様の形状だけではなく、背景に対応する形状を含むものをいう。
また、上記対向電極のパターン形状としては、1つの対向電極を用いて1つの情報を表示することが可能となるようなパターン形状であってもよく、複数の対向電極を用いて1つの情報を表示することが可能となるようなパターン形状であってもよい。
このような対向電極のパターン形状としては、特に限定されず、本発明の電子ペーパー部材の用途等に応じて適宜選択されるものである。具体的には、幾何学形状、文字、数字、符号、標章、絵柄等、および背景に対応する形状を挙げることができる。また、対向電極の形状としては、デジタル表示に用いられる7セグメントを構成する形状を挙げることができる。
一方、電子ペーパーが可変の情報表示を行うものである場合、例えばパッシブ駆動によって可変の情報表示を行う場合は、上述した透明電極および上記対向電極のいずれか一方を走査(行)電極、他方を信号(列)電極として用いるものとする。この場合の対向電極の形状については、一般的なパッシブ駆動の電子ペーパーに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、電子ペーパーが固定の情報表示を行う部分と、可変の情報表示を行う部分とを有する場合は、各部分に対応する対向電極が上述した各形態を有する。
上記対向電極としては、導電性を有する材料で構成され、対向電極に電圧を印加することにより、後述する表示媒体層を用いて情報表示を行うことができるものであれば特に限定されるものではない。このような対向電極としては、対向電極のみで構成されるものであってもよく、対向電極および対向電極用絶縁層を有するものであってもよい。
このような対向電極に用いられる材料としては、導電性を有する材料であれば特に限定されるものではないが、例えばAu、Al、Ag、Ni、Cu等の金属、ITO、SnO、ZnO:Al等の透明導電体、導電剤を溶媒あるいは合成樹脂バインダに混合した導電性ペースト等を挙げることができる。上記導電剤としてはポリメチルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリアリルポリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性高分子電解質、ポリスチレンスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩等のアニオン性高分子電解質や電子伝導性の酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、カーボン微粉末、カーボンナノチューブ、Ag微粉末等が用いられる。
対向電極が対向電極用絶縁層を有する場合、対向電極用絶縁層としては、樹脂層や、接着剤層等を用いることができる。樹脂層に用いられる樹脂材料については、上述した透明基材に用いられる樹脂材料と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
一方、接着剤層に用いられる接着剤については公知のものを用いることができる。
また、上記対向電極の形成方法としては、対向基材上に対向電極を直接形成する場合は、上述した金属、および透明導電体等を金属マスク等を用いてスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、塗布法等で対向基材上に薄膜をパターン状に形成する方法、上記導電性ペーストを用いて対向基材上にパターン状に塗布する方法等を挙げることができる。
一方、対向基材上に対向電極用絶縁層を有する対向電極を形成する場合は、例えば、金属箔を所望のパターン状に切り取り、接着剤を用いて対向基材上に接着する方法や、樹脂層として樹脂製基材を準備し、樹脂製基材上に対向電極として金属膜を形成したのち、所望のパターン状に切り取り、接着剤を用いて対向基材上に接着する方法等を挙げることができる。
上記対向電極の厚みとしては、上記電子ペーパーにより画像表示を行うことができる程度の厚みであれば特に限定されるものではないが、具体的には、50nm〜500μmの範囲内、なかでも100nm〜100μmの範囲内、特に300nm〜50μmの範囲内であることが好ましい。上記対向電極の厚みが上記範囲に満たない場合は、均一な厚みの対向電極を形成することが困難になるからであり、上記範囲を超える場合は、対向電極を形成するために時間がかかり、また、対向電極の材料も多く必要となるため、製造コストが高くなるからである。
(3)その他の構成
本発明における対向電極基材は、上述した対向電極、および対向基材を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
(4)その他
上記電子ペーパーにおける対向電極基材の配置としては、表示媒体層中の表示媒体を駆動させることが可能な配置であれば特に限定されず、対向電極基材の対向電極側が表示媒体層と対向するように配置されていてもよく、対向基材側が表示媒体層と対向するように配置されていてもよい。
本発明においては、対向電極基材が配線用基材と別体に形成されたものである場合は、対向電極基材の対向基材側が表示媒体層と対向するように配置されることが好ましい。対向電極と対向電極用配線とを良好に接続させることができるからである。
一方、本発明において、対向電極基材が配線用基材と一体に形成されたものである場合は、対向電極基材の対向電極側が表示媒体層と対向するように配置される。
対向電極基材が配線用基材と別体に形成されたものである場合、対向電極基材と配線用基材とは、通常、接着層を介して配置される。
上記接着層としては、粘着剤で構成されるものであってもよく、接着剤で構成されるものであってもよい。
上記粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、アルファ−シアノアクリレート系粘着剤、マレイミド系粘着剤、スチロール系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、レゾルシノール系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤が挙げられる。なかでも、耐久性及び接着性に優れ低コストであるアクリル系粘着剤を用いることが好ましい。
また、接着剤としては、例えば、熱硬化性の接着剤であってもよく、光硬化性の接着剤であってもよい。接着剤については公知のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
上記接着層の厚みとしては、対向電極基材および配線用基材を貼り合わせて固定することができる程度であれば特に限定されない。
3.配線用基材
本発明における配線用基材は、支持基材、上記支持基材上に形成され上記対向電極と上記支持基材を介して接続されている対向電極用配線、および上記支持基材の上記対向電極用配線側の表面上に形成された透明電極用配線を有するものである。また、上記配線用基材は上記対向電極基材の表示媒体層側とは反対側に配置されるものである。
また、本発明における配線用電極は、通常、上述した対向電極基材と平面視上同等の大きさで設けられる。
本発明においては、上記配線用基材は、対向電極基材と別体に形成されてもよく、対向電極基材と一体に形成されていてもよい。上記配線用基材が対向電極と一体に形成される場合には、対向基材が配線用基材における支持基材としても共通に用いられ、対向基材の一方の表面上に対向電極が形成され、対向基材の対向電極側とは反対側の表面上に透明電極用配線および対向電極用配線が形成される。
(1)透明電極用配線
上記配線用基材に用いられる透明電極用配線は、支持基材の対向電極用配線側の表面上に形成されるものである。
また、透明電極用配線は、通常、支持基材上にパターン状に形成されるものである。上記透明電極用配線の形成位置としては、支持基材上の任意の位置とすることができるが、図1(a)、(b)に例示するように、支持基材4aの端部に透明電極用配線41bを設けることが好ましい。接続部に位置する透明電極と透明電極用配線を好適に接続させることができるからである。
透明電極用配線の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されず、上述した対向電極の材料と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、透明電極用配線の厚みおよび透明電極用配線の形成方法についても、上述した対向電極の厚みおよびその形成方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(2)対向電極用配線
上記配線用基材に用いられる対向電極用配線は、支持基材上に形成されるものであり、支持基材を介して対向電極と接続されるものである。
上記対向電極用配線は、通常、支持基材上にパターン状に形成される。また、対向電極用配線のパターン形状については、電子ペーパーの用途、対向電極のパターン等に応じて適宜選択することができる。
上記対向電極用配線の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されず、上述した対向電極に用いられる材料と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、対向電極用配線の厚みおよび対向電極用配線の形成方法についても、上述した対向電極の厚みおよびその形成方法と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(3)支持基材
上記配線用基材に用いられる支持基材は、上述した透明電極用配線および対向電極用配線を支持するものである。
上記支持基材としては、透明性を有していてもよく、透明性を有していなくてもよい。また、上記支持基材としては、フレキシブル性を有する支持基材であってもよく、リジットな支持基材であってもよい。
上記支持基材に用いられる基材については、上述した対向基材に用いられる基材と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明においては、対向電極と対向電極用配線とを支持基材を介して接続するために、支持基材には通常、ビアホールが形成される。ビアホールについては、一般的な電子ペーパーに用いられるものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
(4)その他の構成
本発明における配線用基材は、上述した基材、対向電極用配線、および透明電極用配線を有していれば特に限定されず、必要に応じて他の構成を適宜選択して追加することができる。
(5)接続方法
本発明における透明電極および透明電極用配線の接続方法としては、透明電極基材の接続部に位置する透明電極と透明電極用配線とを対向させて接続させることができる方法であれば特に限定されない。例えば、透明電極と透明電極用配線との間に金属ペーストや導電性接着剤で構成される導電層を介して貼り合わせることにより、透明電極および透明電極用配線を接続させる方法を好適に用いることができる。
上記導電層に用いられる金属ペースト、導電性接着剤については、公知のものを用いることができるので、ここでの説明は省略する。
また、本発明における対向電極および対向電極用配線の接続方法としては、対向電極および対向電極用配線を支持基材を介して接続させることができる方法であれば特に限定されない。例えば、平面視上対向電極および対向電極用配線が重なる部分に位置する支持基材にビアホールを設け、ビアホールに上述の導電層を形成し、対向電極および対向電極用配線を導電層を用いて接続する方法を好適に用いることができる。
4.表示媒体層
本発明に用いられる表示媒体層について説明する。上記表示媒体層は、透明電極基材と対向電極基材の間に配置されるものである。
本発明に用いられる表示媒体層は、本発明の電子ペーパーの表示方式に応じて適宜選択されるものである。
電子ペーパーの表示方式としては、公知のものを適用することができ、例えば、電気泳動方式、ツイストボール方式、粉体移動方式(電子粉流体方式、帯電トナー型方式)、液晶表示方式、サーマル方式(発色方式、光散乱方式)、エレクトロクロミック方式、エレクトロウェッティング方式、磁気泳動方式などが挙げられる。本発明においては、ツイストボール方式が好適に用いられる。
ツイストボール方式は、対向電極および透明電極の間に駆動電圧を印加して生じた電界により、異なる帯電特性を有する2色相球状粒子(ツイストボール)を2色相のいずれか1色の相がツイストボール型電子ペーパーの表示面側に向くように回転させることで情報を表示する方式である。
ツイストボール方式は、詳しくは後述するように、表示媒体層において溶媒層中のエラストマーシートに分散されたツイストボールを回転させることにより表示を行うことから、ツイストボールは表示媒体層中である程度固定されているため、電気泳動方式等による表示方式、すなわち、表示媒体である帯電粒子を表示媒体層中で移動させることにより表示を行う方式と比較して、表示媒体の凝集による不具合が起こりにくいという利点がある。
また、ツイストボール方式における表示媒体層は、シリコーン等の水分を寄せ付けない構成材料が用いられることから、大気中の水分による電荷の変化が起こりにくいという利
点がある。
以下、本発明に用いられる電子ペーパーがツイストボール方式の電子ペーパーである場合の表示媒体層について説明する。
ツイストボール方式の電子ペーパーに用いられる表示媒体層は、通常、表示媒体としてツイストボールを有し、さらに溶媒を含む溶媒層を有するものである。
(1)ツイストボール
本発明に用いられるツイストボールは、異なる帯電特性を有する2色相を有するものである。また、本発明における電子ペーパーにおいて表示媒体として働くものである。
本発明に用いられるツイストボールとしては、球状であり、有色彩相と白色相あるいは有色彩相と有色彩相の異なる2色相を有し、異なる2色相が互いに異なる帯電特性を有するものであれば特に限定されるものではない。
このようなツイストボールとしては、例えば、特開2004−197083号公報で提案されているマイクロチャンネル製造方法で製造されるツイストボールと同様とすることができる。
ここで、マイクロチャンネル製造方法は、着色連続相と球状粒子化相とが互いにO/W型又はW/O型の関係にあるものを用い、着色連続相が移送される第1マイクロチャンネルから、第2マイクロチャンネルに流れる流動媒体の球状粒子化相内に、2色の着色連続相を順次吐出させることにより、2色相球状ポリマー粒子で、かつ、電荷的に(±)の極性を有する帯電特性球状粒子であるツイストボールを製造する製造方法である。
上記マイクロチャンネル製造方法においては、重合性樹脂成分を含有する油性又は水性の流動性媒体中に、この媒体に不溶性の着色染顔料を含有する2色に分相させた着色連続相中の重合性樹脂成分を、互いに異なる正負に帯電する重合性モノマーで形成させて、第1マイクロチャンネルに移送させ、次いで、この着色連続相を、第2マイクロチャンネル内を流れる水性又は油性の球状粒子化相中に、連続又は間欠的に順次吐出させる。次いで、球状粒子化相中に吐出させた吐出物は、マイクロチャンネル内での一連の吐出、分散、移送中に球状粒子化されながら、球状粒子化相中に順次球状物化されるので、この球状粒子化相中の重合性樹脂成分をUV照射下および加熱下の少なくともいずれかで重合硬化させることによりツイストボールが適宜調製される。
上記着色連続相は、2色相に分相されている連続色相であって、例えば、黒色と白色、赤色と白色、黄色と白色、青色と白色、緑色と白色、紫色と白色等の何れかの「有彩色相と白色相」から選ばれる何れかの2色の分相色相、あるいは「有色彩相と有色彩相」の異なる2色の分相色相を挙げることができる。このような色相を形成させる着色剤としては、後述する重合性樹脂成分を含有する流動性分散媒体に不溶性又は均一に分散されるのであれば特に限定することなく、適宜選んで用いられる。上記着色剤としては、染料および顔料を用いることができる。
このような染料および顔料としては、例えば、特開2004−197083号公報に記載されたものを用いることができるので、ここでの記載は省略する。
これら着色剤としての染顔料の添加量は、特に限定されるものではなく、また、その着色粒子の用途等によっても所望される色調が異なり、また、上述する着色連続相中での分散性等から、本発明においては、着色連続相中の重合硬化成分である全重合性樹脂成分100重量部当たり、0.1重量部〜80重量部で、好ましくは2重量部〜10重量部の範囲で適宜好適に添加することができる。
上記ツイストボールに用いられる重合性樹脂成分又は重合性モノマーとしては、ツイストボールに用いられる重合性モノマーの官能基又は置換基の種類によって、上記ツイストボールの帯電性が、それぞれ(−)帯電性と(+)帯電性とを示す傾向にあるモノマー種を挙げることができる。従って、少なくとも2種以上の複数種のモノマーを本発明における重合性樹脂成分として使用する場合には、その(+)及び(−)帯電性を示す傾向を周知のうえで、好ましくは、同種帯電性の傾向にあるモノマー同士を複数組み合わせて適宜好適に使用することもできる。
一方、少なくとも1種の官能基および置換基のいずれかを分子内に有する重合性樹脂成分又は重合性モノマーにおいて、その官能基又は置換基としては、例えば、カルボニル基、ビニル基、フェニル基、アミノ基、アミド基、イミド基、ヒドロキシル基、ハロゲン基、スルホン酸基、エポキシ基及びウレタン結合等を挙げることができる。本発明においては、このような重合性モノマーにおける官能基又は置換基を有するモノマー種の単独又は2種以上の複数種を組み合わせて適宜好適に使用することができる。
(−)帯電性の傾向にある重合性モノマーおよび(+)帯電性の傾向にある重合性モノマーとしては、例えば、特開2004−197083号公報に記載されたものを用いることができるので、ここでの記載は省略する。
本発明において、既に上述した第2マイクロチャンネルに着色連続相として吐出された後の重合性樹脂成分の重合時におけるこのような重合性モノマーを他の共重合モノマーに組み合わせて使用する場合には、着色樹脂微粒子に託される所望する帯電性又は電気泳動性にもよるが、重量基準で表して、帯電性の傾向にあるモノマーが、好ましくは全モノマー中1%〜100%の範囲で、更に好ましくは5%〜100%で、特に好ましくは10%〜100%の範囲にある重合性モノマーとの共重合体粒子であれば適宜好適に使用されて、所望するツイストボールを提供することができる。
また、上記ツイストボールは、球状の単分散粒子で、その平均粒子径が体積基準で表して1.0μm〜400μmの範囲内で、好ましくは、20μm〜200μmの範囲内で、更に好ましくは50μm〜120μmの範囲内に適宜調製することができる。また、その平均粒子径のバラツキが著しく低い均斉な粒子を適宜調製される。本発明においては、その均斉度をCv値で表して、20%以下、好ましくは、5%以下、更に好ましくは3%以下の単分散粒子のツイストボールとして適宜好適に用いられる。
(2)溶媒層
本発明における溶媒層は、ツイストボールとともに表示媒体層を構成するものである。
本発明に用いられる溶媒層は、溶媒を含むものであれば特に限定されるものではない。上記溶媒層としては、通常、溶媒と、上記溶媒が膨潤させるエラストマー材料で構成されるエラストマーシートとで構成されるものである。
以下、上記溶媒層に用いられる溶媒、およびエラストマーシートについてそれぞれ説明する。
(a)溶媒
本発明に用いられる溶媒は、上述したツイストボールの回転が円滑となるようにするために用いられるものである。また、通常は後述するエラストマーシートを膨潤させて用いられるものである。
このような溶媒としては、上記ツイストボールの回転を妨げることなく、円滑に回転させることができるものであれば特に限定されるものではなく、例えば低極性溶媒が好適に用いられる。具体的な低極性溶媒としては、ジメチルシリコーンオイル、イソパラフィン系溶媒、および直鎖パラフィン系溶媒、ドデカン、トリデカン等の直鎖アルカンを挙げることができる。
(b)エラストマーシート
本発明に用いられるエラストマーシートは、上記溶媒で膨潤させることができるエラストマー材料で構成されるものである。また、上記エラストマーシートは、上記ツイストボールが分散されたシート状部材であり、これに上記溶媒で膨潤させることによって用いられるものである。
このようなエラストマーシートに用いられる材料としては、上記ツイストボールを分散可能であり、かつ、上記溶媒で膨潤することが可能であれば特に限定されるものではない。
このようなエラストマーシートの材料としては、シリコーン樹脂、微架橋したアクリル樹脂、微架橋したスチレン樹脂、およびポリオレフィン樹脂等を挙げることができる。
また、上記エラストマーシートの厚みとしては、本発明における電子ペーパーがエラストマーシート中に分散されたツイストボールによって情報表示を行うことが可能であれば特に限定されるものではないが、50μm〜1000μmの範囲内、なかでも100μm〜700μmの範囲内、特に200μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。上記エラストマーシートの厚みが上記範囲に満たない場合は、上記ツイストボールが均一に分散されたエラストマーシートとすることが困難であるからであり、上記エラストマーシートの厚みが上記範囲を超える場合は、ツイストボールの回転を妨げるおそれがあるから
である。
(3)その他の部材
また、本発明における表示媒体層は、上記ツイストボールと、上記溶媒層とを有するものであれば特に限定されず、他にも必要な部材を追加することができる。
以下、このような部材について説明する。
(a)表示媒体層用基材
本発明においては、図1(b)に示すように、表示媒体層3を支持するための表示媒体層用基材3cを有していてもよい。なお、図1(b)においては、表示媒体層用基材3cは表示媒体層3の透明電極基材1側および対向電極基材2側の両方に配置される例について示しているが、図示はしないが、透明電極基材側または対向電極基材側のいずれか一方にのみ配置されていてもよい。
表示媒体層用基材3cを有することにより表示媒体層3の強度を向上させることができるため、電子ペーパー1の耐久性を向上させることができる。
また、上記表示媒体層用基材を有することにより、表示媒体層を透明電極基材や対向電極基材と別個の部材として扱うことが可能となる。そのため、対向電極基材を取り換えることにより、異なる情報を表示することが可能となることから、表示媒体層を再利用することが可能となる。
表示媒体層用基材については、上述した透明基材の項で説明したものと同様のものを用いることができる。
また、表示媒体層用基材としては、ラミネート加工が可能な基材を用いることができる。
ラミネート加工が可能な基材としては、ラミネート加工可能なベースフィルム材料とシーラントフィルム材料が積層された基材を挙げることができる。
ラミネート加工可能なベースフィルム材料としては、ラミネート加工時の加熱圧着による耐熱性の観点からポリイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタラート、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。
また、シーラントフィルム材料としては無延伸ポリプロピレンフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。また、ポリウレタン、ポリアクリル、エポキシ樹脂、シリコーン等の熱シール性のある材料で構成される塗膜等を用いることも可能である。
なお、ラミネート加工時には、透明基材と対向基材とは積層したベースフィルム材料とシーラントフィルム材料とのうち、シーラントフィルム材料側が対向するように配置されて接着される。
また、ラミネート加工可能なベースフィルム材料とシーラントフィルム材料が積層された一対の表示媒体層用基材を用いてラミネート加工する場合、それぞれの表示媒体層用基材の材料が同一のベースフィルム材料及びシーラントフィルム材料であることがさらに好ましい。それぞれの表示媒体層用基材が同一のベースフィルム材料及びシーラントフィルム材料であることにより、ラミネート加工を行う際の表示媒体層用基材同士の密着性を向上させることが可能となるからである。
なお、表示媒体層用基材としてラミネート加工が可能な基材以外を用いる場合は、通常、後述するシール剤を用いて表示媒体層が密封される。
本発明においては、表示媒体層が一対の表示媒体層用基材を有する場合は、表示媒体層用基材がラミネート加工が可能な基材であることが好ましい。一対の表示媒体層用基材を用いて表示媒体層をラミネート加工した場合には、表示媒体層の側面には、表示媒体層用基材の積層部分が配置され、従来の電子ペーパーにおいては、透明電極基材の金属配線配置部の面積をより広くする必要がある。また、上記表示媒体層用基材の積層部分と金属配線が接触することにより断線が生じやすいという問題もある。これに対し、本発明においては、上記接続部を折り曲げることにより、透明電極基材の表示部の外部に配置される透明電極基材の面積を小さいものとすることができ、透明基材により透明電極を補強することができることから、上述した断線が生じにくいものとすることができる。
表示媒体層用基材を有する場合、表示媒体層用基材および透明電極基材または表示媒体層用基材および対向電極基材は表示媒体層用接着層を用いて貼り合わされる。表示媒体層用接着層に用いられる接着剤および粘着剤としては、上述した接着層に用いられるものと同様とすることができる。また、表示媒体層用接着層としては、再剥離可能な接着剤を用いて構成することもできる。ここで、「再剥離可能」とは、表示媒体層用基材と透明電極基材または対向電極基材とを接着した後、剥離した場合に、表示媒体層用基材と透明電極基材または対向電極基材とが破損することなく剥離することができるものであることを指す。このような接着剤としては、アクリル系の粘着剤または接着剤、シリコーン系の粘着剤または接着剤、天然ゴム系の粘着剤または接着剤、エチレン-酢酸ビニル(EVA)系の粘着剤または接着剤、ウレタン系の粘着剤または接着剤等を挙げることができる。
また、対向基材と表示媒体層用基材とをラミネート加工を用いて貼り合わせることもできる。
(b)シール剤
シール剤は表示媒体層を密封する際に用いられるものであり、通常、表示媒体層に隣接する基材の端部に配置されるものである。
このようなシール剤については、表示媒体層中の溶媒の漏れ等を防止することができるように表示媒体層に隣接する基材とともに表示媒体層を密封することが可能であれば特に限定されない。具体的には、一般的な電子ペーパーに用いられるシール剤と同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
なお、「表示媒体層に隣接する基材」とは、具体的には、透明電極基材、対向電極基材、または必要に応じて用いられる表示媒体層用基材のいずれかを指す。
(4)表示媒体層
本発明に用いられる表示媒体層の厚みとしては表示媒体を用いて情報表示を行うことが可能であれば特に限定されるものではないが、表示媒体としてツイストボールを有する場合は、50μm〜1000μmの範囲内、なかでも100μm〜700μmの範囲内、特に200μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。上記表示媒体層の厚みが上記範囲に満たない場合は、ツイストボールが所望する方向へ回転するのが困難である可能性があるからであり、上記表示媒体層の厚みが上記範囲を超える場合は、上記背面電極および透明電極間に駆動電圧を印加したとしても、ツイストボールが電気的に反応しにくく、情報表示を行うことが困難となる可能性があるからである。
また、本発明に用いられる表示媒体層の密封方法としては、表示媒体層から溶媒の液漏れ等が発生しないように密封することが可能な方法であれば特に限定されず、例えば表示媒体層に隣接する基材の端部にシール剤を配置することによって密封する方法や、隣接する基材にラミネート加工が可能なものを用い、ラミネート加工することにより密封する方法を挙げることができる。
本発明においては、ラミネート加工により表示媒体層を密封することがより好ましい。
シール剤を用いた密封方法に比べて、より好適に表示媒体層からの溶媒の液漏れ等を防止することが可能となり、また、表示領域についても広範囲なものとすることが可能となる。
5.その他の構成
本発明の電子ペーパーは、上述した透明電極基材、対向電極基材、表示媒体層、配線用基材を有するものであれば特に限定されず、必要な構成を適宜選択して追加することができる。
6.電子ペーパーの製造方法
本発明の電子ペーパーの製造方法としては、上記構成を有する電子ペーパーを製造することができれば特に限定されず、公知の方法と同様とすることができる。
本発明の電子ペーパーの製造方法の一例について、図を用いて説明する。図7は、本発明の電子ペーパーの製造方法の一例を示す工程図である。図7(a)に例示するように、本発明の電子ペーパーの製造方法においては、まず、透明基材1aおよび透明基材1a上に形成された透明電極1bを有し、上述した表示部Aおよび接続部Bを有する透明電極基材1を準備する。次に、図7(b)に例示するように、対向基材2aおよび対向基材2a上に形成された対向電極2bを有する対向電極基材2、表示媒体を有する表示媒体層3を準備し、透明電極基材1および対向電極基材2の間に表示媒体層3を配置する。次に、図7(c)に例示するように、支持基材4a、支持基材4a上に形成された対向電極用配線42b、および支持基材4aの対向電極用配線42b側の表面上に形成された透明電極用配線41bを有する配線用基材4を準備し、対向電極基材2の表示媒体層3側とは反対側に配線用基材4を配置する。この際、支持基材4aに設けられたビアホール内に導電層5を形成することで、対向電極2bおよび対向電極用配線42bを接続させる。次に、図7(d)に例示するように、透明電極基材1の接続部Bを配線用基材4側に折り曲げて接続部Bに位置する透明電極1bと透明電極用配線41bとを対向させ、導電層(図示なし)を介して貼り合わせることにより、透明電極1bおよび透明電極用配線41bを接続させる。
以上の工程を行うことにより、本発明の電子ペーパー10を製造することができる。
なお、上記説明においては、透明電極基材1および対向電極基材2の間に表示媒体層3を配置したのち、配線用基材4を配置する例について説明したが、図示はしないが、対向電極基材に配線用基材を配置する工程は、透明電極基材および対向電極基材の間に表示媒体層を配置する工程の前に行ってもよい。
7.用途
本発明の電子ペーパーの用途としては、デジタル機器のディスプレイ、電子ブック、デジタルサイネージ(電子看板)等に用いられる。
また、本発明の電子ペーパーは、複数の電子ペーパーを並列に配列して構成される一の表示媒体に好適に用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、本発明について実施例および比較例を挙げて説明する。
[実施例]
表示側の基板(透明電極基材)としてカーボンナノチューブ(CNT)透明導電膜(透明電極)を形成したフィルム基板(透明基材)(厚み:100μm)を、背面側の基板(対向電極基材)としてAl蒸着電極パターン(対向電極)を形成したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(対向基材)(厚み:12μm)を用いた。対向基材の対向電極側とは反対側に透明電極(コモン電極)接続用のAl電極を形成した。
透明電極基材の透明電極面に対し、両面粘着シートを用いてCPP面が外側となるようにPET−CPPフィルム(PETと無軸延伸ポリプロピレン(CPP)との積層フィルム)(パナック製、厚み55μm)を貼り合せた。この際、透明電極基材の1辺に3cm幅でCNT電極が露出している部分(接続部)を形成した。次に、片面にセパレータを有する粘着スペーサシート(厚み188μmのPETフィルム、および上記PETフィルムの両面に形成された厚み100μmのアクリル系粘着剤)(AS−300A、厚み300μm、綜研化学製)の一方の面(セパレータを有さない面)に対しPET−CPPフィルムをCPP面が外側となるように全面に貼り合わせた。上記粘着スペーサシートを対向基材と同サイズに断裁後、対向基材の4辺に枠状になるように粘着スペーサシートをくり抜いた。このとき、粘着スペーサシートは1mm巾とした。粘着スペーサシートのセパレータを剥がし、対向基材の縁に沿って、粘着スペーサシートを貼り合せた。対向基材上に形成した枠状の粘着スペーサシートの枠内にツイストボールシート(TS103K、厚み240μm、綜研化学製)を配置した。さらに、枠内にシリコンオイルを添加した後、透明電極基材のCPP面と対向電極基材のCPP面を対向するように設置し、対向電極基材側から熱ラミネート(ラミネータ表面温度140℃)で貼り合せ、最終封止した。対向基材の外周に沿ってはみ出している3cm幅のCNT電極露出エリアをヒートシールエリアの外側から対抗電極側に180度折り込んだ。CNT電極とコモン電極接続用のAl電極と導電性接着剤を用いて接合し、パネル化して電子ペーパー(パネル)を得た。このパネルはCNT電極露出エリアが折り込まれているため他の3辺と同じ長さの枠形状となっている。多数のパネルを並べて1枚のディプレイパネルとして並べた際に、均一に並べることができ、シームレス化が可能となった。
1、11 …透明電極基材
1a、11a …透明基材
1b、11b …透明電極
2、12 …対向電極基材
2a、12a …対向基材
2b、12b …対向電極
3、13 …表示媒体層
4、14 …配線用基材
4a、14a …支持基材
41b、141b …透明電極用配線
42b、142b …対向電極用配線
10、100 …電子ペーパー
A …表示部
B …接続部

Claims (2)

  1. フレキシブル性を有する透明基材および前記透明基材上に形成された透明電極を有する透明電極基材と、
    対向基材および前記対向基材上に形成された対向電極を有する対向電極基材と、
    前記透明電極基材および前記対向電極基材の間に配置され、表示媒体を有する表示媒体層と、
    前記対向電極基材の前記表示媒体層側とは反対側に配置され、支持基材、前記支持基材上に形成され前記対向電極と前記支持基材を介して接続されている対向電極用配線、および前記支持基材の前記対向電極用配線側の表面上に形成された透明電極用配線を有する配線用基材と、を有し、
    前記透明電極基材の前記透明電極側と前記配線用基材の前記支持基材側とが対向するように配置されている電子ペーパーであって、
    前記透明電極基材が、前記表示媒体層と平面視上重なるように設けられた表示部と、前記表示部から外部に突出するように設けられた接続部とを有し、
    前記接続部に位置する前記透明電極が、前記接続部を前記配線用基材側に折り曲げて前記透明電極用配線と対向させることにより接続されていることを特徴とする電子ペーパー。
  2. 前記表示媒体層が、前記表示媒体としてツイストボールを有し、さらに溶媒を含む溶媒層を有することを特徴とする請求項1に記載の電子ペーパー。
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