JP2011105505A - 噛合チェーン式進退作動装置 - Google Patents

噛合チェーン式進退作動装置 Download PDF

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智之 佐治
Takashi Ueda
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Naoto Shibata
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Keishi Takeuchi
佳史 竹内
Toru Wada
亨 和田
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Abstract

【課題】安定した進退動作を実現するとともに協働機構を簡素化し、装置設計の高い自由度を確保するとともに装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減する噛合チェーン式進退作動装置を提供すること。
【解決手段】一対の噛合チェーン150と、一対の噛合チェーン150の一方を進退自在に駆動する駆動スプロケット140と、駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン150に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190とを備え、駆動スプロケット140とチェーンガイド190とが、一対の噛合チェーン150のチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されている噛合チェーン式進退作動装置100。
【選択図】図2

Description

本発明は、各種製造分野の製造設備、運輸分野の移送設備、医療福祉分野の介護設備、芸術分野の舞台設備などに用いてワークを設置面に対して平行に進退動させる駆動装置であって、特に、噛合チェーンを進退動作の駆動媒体として採用した噛合チェーン式進退作動装置に関する。
従来、駆動装置として、相互に噛み合って一体的に昇降する一対の昇降駆動用噛合チェーンを用いて重量物などのワークを昇降移動させる噛合チェーン式昇降装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
この従来の噛合チェーン式昇降装置500に用いられる一対の昇降駆動用噛合チェーン550は、図5に示すように、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に対してそれぞれ対向配置された一対の昇降用スプロケット540によりそれぞれ駆動されるように設計されている。
特開2009−255997号公報(特許請求の範囲、図3)
ところが、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550をタイミング良く相互に噛み合せるために、一対の昇降用スプロケット540間で回転位相の同期を図る必要があり、このような回転位相の調整作業に過分な作業負担を要するという装置組立および保守メンテナンス上の課題があった。
また、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550を相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために、相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーン550の左右両側に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置するとともに、一対の昇降用スプロケット540を相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置500では、電気モータ等の単一の駆動源(図示しない)により装置全体を駆動する場合、一対の昇降用スプロケット540の回転軸530を相互に連動させるギア群564の設置を必要とし、このようなギア群564の設置のために装置構成が複雑になり、装置組立および保守メンテナンスの作業負担を過分に必要とするという装置組立および保守メンテナンス上の課題があった。
さらに、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、前述したギア群564を一対の昇降用スプロケット540の各回転軸530に取り付けられた一対のギア564aから構成する場合、図5に示すように、一対の昇降用スプロケット540の相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーン550を配置している分だけ、ギア564aの径が昇降用スプロケット540の径より不可避的に大きくなり、この昇降用スプロケット540より大径なギア群564が噛合チェーン式昇降装置500の設置面付近でワークの進退動作を阻害するという装置駆動上の課題があった。
そして、昇降用スプロケット540により昇降駆動用噛合チェーン550がチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、昇降駆動用噛合チェーン550を昇降用スプロケット540に巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が昇降駆動用噛合チェーン550に生じ、このようなコーダルアクションに起因して昇降駆動用噛合チェーン550に脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるという装置駆動上の解決すべき課題があった。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、安定した進退動作を実現するとともに協働機構を簡素化し、装置設計の高い自由度を確保するとともに装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減する噛合チェーン式進退作動装置を提供することである。
請求項1に係る本発明は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、該一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、該駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備えた噛合チェーン式進退作動装置であって、前記駆動スプロケットとチェーンガイドとが、前記一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項2に係る本発明は、請求項1に記載の構成に加えて、前記一対の噛合チェーンを相互に誘導するチェーン誘導プレートが、前記偏向位置の股間領域に配置されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項3に係る本発明は、請求項1または請求項2に記載の構成に加えて、前記チェーンガイドが、前記駆動スプロケットの歯底円と同径のチェーン誘導面を備えていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項4に係る本発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の構成に加えて、前記噛合チェーンが、フック状内歯プレートと該フック状内歯プレートに対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレートと前記フック状内歯プレート同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュと前記フック状外歯プレートにチェーン幅方向で連結固定される連結ピンとを用いてそれぞれチェーン幅方向に複列で編成されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項1に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備え、駆動スプロケットとチェーンガイドとが、一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されていることにより、一対の噛合チェーンの一方にのみ駆動スプロケットを設置すればよく、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置と比較して装置全体の部品点数が低減するため、装置構成を簡素化して他構成部材の設計や装置全体の設置場所等に関する高い自由度を確保できるとともに、装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減できる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置では、一対の昇降用スプロケット間で回転位相の同期を図る必要があったが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、このような駆動スプロケットの位相調整を必要としないため、装置組立および調整に係る作業負担を低減でき、また、一対の駆動スプロケット間における回転位相のズレに起因した一対の噛合チェーン間の噛合振動の発生を回避するため、安定した進退動作を実現できる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置は、一対の昇降駆動用噛合チェーンを相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために、相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーンの左右両側に昇降用スプロケットをそれぞれ設置するとともに、一対の昇降用スプロケットを相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置では、電気モータ等の単一の駆動源により装置全体を駆動する際に、一対の昇降用スプロケットの回転軸を相互に連動させるギア群の設置を必要としていたが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、一対の噛合チェーンの一方に駆動スプロケットを設置すればよいため、前述したギア群の設置を必要とせず、装置全体の部品点数を低減でき、装置構成を簡素化して装置組立および保守メンテナンスの作業負担を低減できる。
さらに、従来の昇降用スプロケットでは、前述したギア群を一対の昇降用スプロケットの各回転軸に取り付けられた一対のギアから構成する場合、一対の昇降用スプロケットの相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーンを配置している分だけ、ギアの径が昇降用スプロケットの径より不可避的に大きくなるが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、このようなギア群を必要としないため、駆動スプロケットより大径なギア群が噛合チェーン式進退作動装置の設置面付近でワークの進退動作を阻害することを回避して、ワークを支持する噛合チェーンの先端部分を設置面に対してより近接した位置まで接近させることができ、噛合チェーン式進退作動装置の前後に設置される関連設備との間における同期を容易にして、ワークの搬入搬出に係る作業負担を大幅に軽減できる。
そして、駆動スプロケットにより噛合チェーンがチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、噛合チェーンを駆動スプロケットに巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が噛合チェーンに生じ、このようなコーダルアクションに起因して噛合チェーンに脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるが、一対の噛合チェーンの一方にのみ駆動スプロケットを設置した本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、一対の噛合チェーンの両方に駆動スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式進退作動装置と比較して、このようなコーダルアクションによる不都合が軽減されるため、安定した進退駆動を実現できる。
請求項2に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、請求項1に記載の噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、一対の噛合チェーンを相互に誘導するチェーン誘導プレートが偏向位置の股間領域に配置されていることにより、偏向位置の股間領域側からも一対の噛合チェーンを確実に誘導するため、一対の噛合チェーン間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
請求項3に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、請求項1または請求項2に記載の噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、チェーンガイドが駆動スプロケットの歯底円と同径のチェーン誘導面を備えていることにより、一対の噛合チェーンが左右対称な軌道で進退走行するため、一対の噛合チェーン間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
請求項4に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、噛合チェーンが、フック状内歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレートとフック状内歯プレート同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュとフック状外歯プレートにチェーン幅方向で連結固定される連結ピンとを用いてそれぞれチェーン幅方向に複列で編成されていることにより、一対の噛合チェーンの一方を構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートが、これに対向する他方の噛合チェーンを構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン幅方向に亘ってチャック状に強固に噛み合うため、噛合チェーンのチェーン幅方向に生じがちな座屈を確実に抑制して優れたチェーン耐久性を実現できる。
本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置の全体斜視図。 図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図。 噛合チェーンの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図。 図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図。 従来の噛合チェーン式昇降装置500を示す一部拡大図。
本発明の噛合チェーン式進退作動装置は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備え、駆動スプロケットとチェーンガイドとが、一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されて、安定した進退動作を実現するとともに協働機構、すなわち、協働する機構を簡素化し、装置設計の高い自由度を確保するとともに装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減するものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
たとえば、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、一対の駆動スプロケットにより相互に噛み合わせて一体化するとともに一対の駆動スプロケットにより相互に噛み外れて分岐するものであれば、その具体的なチェーン形態は如何なるものであっても良く、例えば、チェーン幅方向に1列の単列であるもの、チェーン幅方向に2列以上の複列であるものなど何れであっても構わないが、チェーン幅方向に2列以上の複列であるものを採用する場合には、一対の噛合チェーンの一方を構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートが、これに対向する他方の噛合チェーンを構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン幅方向の複列に亙ってそれぞれフック状に多重かつ強固に噛み合うため、噛合チェーンのチェーン幅方向に生じがちな座屈を確実に抑制して優れたチェーン耐久性を実現できるので、より好ましい。
また、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、ローラを有していないもの、すなわち、ブシュのみを有するもの、ローラを有するものなど何れであっても構わないが、ブシュのみを有するものを採用する場合には、チェーン部品点数が低減して、チェーン重量の軽量化を図ることができる。
さらに、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、チェーン幅方向およびチェーン長手方向にそれぞれ複数配置されたプレートを連結ピンにより屈曲自在に連結してなるサイレントチェーンであっても良く、この場合、サイレントチェーンを構成するプレートは、駆動スプロケットと噛み合う噛合歯および対向する噛合チェーンと噛み合うフック部を有し、噛合チェーンを構成する連結ピンによりチェーンガイドおよびチェーン誘導プレートに接触して誘導案内されるように設計されている。
また、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられるチェーンガイドは、一方の噛合チェーンを円滑に誘導案内するものであれば、左右一対の噛合チェーンを左右非対称な軌道で進退走行させるように形成されたものであってもよいが、駆動スプロケットの歯底円と同径のチェーン誘導面を備えている場合には、一対の噛合チェーンが左右対称な軌道で進退走行するため、一対の噛合チェーン間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
そして、本発明の噛合チェーン式進退作動装置は、設置面が据え置き設置形態となる床面であっても、吊り下げ設置形態となる天井面であっても昇降動作に何ら支障はなく、さらには、片持ち支持形態となる垂直壁面であっても前述した昇降動作に相当する進退動作に何ら支障はない。
また、前述したような吊り下げ設置形態、片持ち支持形態を採用した場合には、据え置き設置形態を採用した場合に用いられる昇降テーブルは必須の構成要素ではなく、他の手段を用いてワークを噛合チェーンの端部に直接的または間接的に取り付ければ良い。
以下、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100を図面に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置の全体斜視図であり、図2は、図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図であり、図3は、噛合チェーンの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図であり、図4は、図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍を示す一部拡大図である。
まず、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100は、図1に示すように、ワークとしての重量物(図示していない)を搭載する昇降テーブル110を設置面に対して平行に昇降させるために設置するものである。
そして、本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100は、図1および図2に示すように、前述した昇降テーブル110が平行に昇降する設置面に据え付けたベースプレート120と、このベースプレート120に対して平行に設置された回転軸130を中心に正逆回転して後述する一対の噛合チェーン150の一方を進退自在に駆動する駆動スプロケット140と、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーン150と、この噛合チェーン150の上端に設置されて一体に昇降する前述した昇降テーブル110と、駆動スプロケット140を回転させる従動側スプロケット163に動力を伝達する動力伝達チェーン162と、この動力伝達チェーン162を駆動する駆動源としての駆動モータ160と、一対の噛合チェーン150の偏向位置の股間領域に配置されて一対の噛合チェーン150を相互に誘導するチェーン誘導プレート170と、駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン150に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190とを基本的な装置構成として備え、ワークを搭載した昇降テーブル110を一対の噛合チェーン150で直接的に支持して押し上げることで駆動モータ160のモータトルクを無駄なく伝達するようになっている。
駆動スプロケット140とチェーンガイド190とは、図2および図4に示すように、一対の噛合チェーン150のチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されている。
駆動スプロケット140は、図4に示すように、後述する噛合チェーン150を構成するブシュ152に噛み合うように設計されている。
チェーンガイド190は、図4に示すように、駆動スプロケット140の歯底円と同径のチェーン誘導面191を備え、このチェーン誘導面191により後述する噛合チェーン150を構成するブシュ152を誘導案内するように設計されている。
前述した一対の噛合チェーン150は、昇降テーブル110に対して左右2組配置され、所謂、2本突き状態になっている。
これにより、ワークが昇降テーブル110上に偏在した状態で搭載されている場合や昇降テーブル110の最上昇位置近傍において昇降テーブル110の幅方向に生じがちな横揺れの虞れがある場合であっても、昇降テーブル110の左右両側にそれぞれ配置された一対の噛合チェーン150が、搭載されたワークを含めた全荷重を二分してその負荷を分担軽減した自立状態で昇降するようになっている。
前述した動力伝達チェーン162は、モータ側スプロケット161から従動側スプロケット163へ動力伝達するための2組のローラチェーンからなるものであって、所謂、2本掛け状態になっている。
これにより、モータ側スプロケット161から従動側スプロケット163へ伝達する動力を二分して伝動負荷を軽減している。
しかも、2組配置された動力伝達チェーン162の一方が切断しても他方の動力伝達チェーン162が昇降テーブル110を落下しないように動力伝達するようになっている。
なお、図1および図2に示す符号161は、減速機構を備えた駆動モータ160の出力軸側に同軸配置した一対のモータ側スプロケット161である。
そして、本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100では、図2および図4に示すように、一対の噛合チェーン150を誘導移動させるチェーン誘導プレート170が、一対の噛合チェーン150の偏向位置の股間領域に設けられており、上昇駆動時に一対の噛合チェーン150を相互に噛み合わせて一体に自立状態で上昇させるとともに、一対の噛合チェーン150を相互に噛み外して分岐させるようになっている。
さらに、前述したような減速機構を備えた駆動モータ160は、図1に示すように、昇降テーブル110の最下降位置の周辺域、すなわち、昇降テーブル110の投影傘下の領域外に離間配置されている。
また、前述したチェーン収納手段180も、図1に示すように、駆動モータ160と同様に、昇降テーブル110の最下降位置の周辺域、すなわち、昇降テーブル110の投影傘下の領域外に離間配置されている。
すなわち、相互に噛み外れて分岐した一対の噛合チェーン150の一方は、駆動モータ160側に配置した巻き取り型のチェーン収納ボックス181からなるチェーン収納手段180内に収納されるとともに、一対の噛合チェーン150の他方も、同様に、駆動モータ160と対向する反対側に配置した巻き取り型のチェーン収納ボックス181からなるチェーン収納手段180内に収納されるように構成されている。
したがって、これらの駆動モータ160やチェーン収納手段180の高さ寸法分に配慮することなく、昇降テーブル110の最下降位置を低くすること、すなわち、昇降テーブル110の低床化が可能となるため、昇降テーブル110に対してワークを搬出搬入する作業負担が大幅に軽減され、昇降機構の保守メンテナンスの際に駆動モータ160やチェーン収納手段180が作業障害要因にならず安全且つ簡便なメンテナンス作業が行えるようになっている。
さらに、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100で用いた一対の噛合チェーン150は、図2乃至図4に示すように、左右一対で離間配置されるフック状内歯プレート151に前後一対のブシュ152を圧入嵌合してなる内リンクユニット153がチェーン幅方向の最も外側に配置されたフック状外歯プレート154の前後一対のピン孔に圧入嵌合する前後一対の連結ピン155によりチェーン長手方向に多数連結されたものである。
また、一対の噛合チェーン150は、図2および図3に示すように、水平方向から垂直方向へ偏向しながら相互に対向するフック状内歯プレート151同士およびフック状外歯プレート154同士をそれぞれ噛み合せて一体に自立状態で上昇するようになっており、また、垂直方向から水平方向へ偏向しながらフック状内歯プレート151同士およびフック状外歯プレート154同士をそれぞれ噛み外して分岐するようになっている。
このようにして得られた本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーン150と、一対の噛合チェーン150の一方を進退自在に駆動する駆動スプロケット140と、駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン150に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190とを備え、駆動スプロケット140とチェーンガイド190とが、一対の噛合チェーン150のチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されている。
したがって、一対の噛合チェーン150の一方にのみ駆動スプロケット140を設置すればよく、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500と比較して装置全体の部品点数が低減するため、装置構成を簡素化して他構成部材の設計や装置全体の設置場所等に関する高い自由度を確保できるとともに、装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減できる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降用スプロケット540間で回転位相の同期を図る必要があったが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、このような駆動スプロケット140の位相調整を必要としないため、装置組立および調整に係る作業負担を低減でき、また、一対の駆動スプロケット140間における回転位相のズレに起因した一対の噛合チェーン150間の噛合振動の発生を回避するため、ワークの安定した進退動作を実現できる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500は、一対の昇降駆動用噛合チェーン550を相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために、相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーン550の左右両側に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置するとともに、一対の昇降用スプロケット540を相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置500では、電気モータ等の単一の駆動源により装置全体を駆動する際に、一対の昇降用スプロケット540の回転軸530を相互に連動させるギア群564の設置を必要としていたが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、一対の噛合チェーン150の一方に駆動スプロケット140を設置すればよいため、前述したギア群564の設置を必要とせず、装置全体の部品点数を低減でき、装置構成を簡素化して装置組立および保守メンテナンスの作業負担を低減できる。
さらに、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、前述したギア群564を一対の昇降用スプロケット540の各回転軸530に取り付けられた一対のギア564aから構成する場合、一対の昇降用スプロケット540の相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーン550を配置している分だけ、ギア564aの径が昇降用スプロケット540の径より不可避的に大きくなるが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、このようなギア群564を必要としないため、駆動スプロケット140より大径なギア群564が噛合チェーン式進退作動装置100の設置面付近で昇降テーブル110の進退動作を阻害することを回避して、ワークを支持する昇降テーブル110を設置面に対してより近接した位置まで接近させることができ、噛合チェーン式進退作動装置100の前後に設置される関連設備との間における同期を容易にして、ワークの搬入搬出に係る作業負担を大幅に軽減できる。
そして、駆動スプロケット140により噛合チェーン150がチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、噛合チェーン150を駆動スプロケット140に巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が噛合チェーン150に生じ、このようなコーダルアクションに起因して噛合チェーン150に脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるが、一対の噛合チェーン150の一方にのみ駆動スプロケット140を設置した本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500と比較して、このようなコーダルアクションによる不都合が軽減されるため、ワークの安定した進退駆動を実現できる。
チェーンガイド190が、駆動スプロケット140の歯底円と同径のチェーン誘導面191を備えている。
したがって、一対の噛合チェーン150が左右対称な軌道で進退走行するため、一対の噛合チェーン150間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
一対の噛合チェーン150を相互に誘導するチェーン誘導プレート170が、偏向位置の股間領域に配置されている。
したがって、偏向位置の股間領域側からも一対の噛合チェーン150を確実に誘導するため、一対の噛合チェーン150間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
噛合チェーン150が、フック状内歯プレート151と、フック状内歯プレート151に対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレート154と、フック状内歯プレート151同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュ152と、フック状外歯プレート154にチェーン幅方向で連結固定される連結ピン155とから構成されている。
したがって、一対の噛合チェーン150の一方を構成するフック状外歯プレート154とフック状内歯プレート151が、これに対向する他方の噛合チェーン150を構成するフック状外歯プレート154とフック状内歯プレート151に対してチャック状に強固に噛み合うため、チェーン相互間における不用意な噛み外れを回避して安定した進退動作を実現できるなど、その効果は甚大である。
100 ・・・ 噛合チェーン式進退作動装置
110 ・・・ 昇降テーブル
120 ・・・ ベースプレート
130 ・・・ 回転軸
140 ・・・ 駆動スプロケット
150 ・・・ 噛合チェーン
151 ・・・ フック状内歯プレート
152 ・・・ ブシュ
153 ・・・ 内リンクユニット
154 ・・・ フック状外歯プレート
155 ・・・ 連結ピン
160 ・・・ 駆動モータ
161 ・・・ モータ側スプロケット
162 ・・・ 動力伝達チェーン
163 ・・・ 従動側スプロケット
170 ・・・ チェーン誘導プレート
180 ・・・ チェーン収納手段
190 ・・・ チェーンガイド
191 ・・・ チェーン誘導面
本発明は、各種製造分野の製造設備、運輸分野の移送設備、医療福祉分野の介護設備、芸術分野の舞台設備などに用いてワークを設置面に対して平行に進退動させる駆動装置であって、特に、噛合チェーンを進退動作の駆動媒体として採用した噛合チェーン式進退作動装置に関する。
従来、駆動装置として、相互に噛み合って一体的に昇降する一対の昇降駆動用噛合チェーンを用いて重量物などのワークを昇降移動させる噛合チェーン式昇降装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
この従来の噛合チェーン式昇降装置500に用いられる一対の昇降駆動用噛合チェーン550は、図5に示すように、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に対してそれぞれ対向配置された一対の昇降用スプロケット540によりそれぞれ駆動されるように設計されている。
特開2009−255997号公報(特許請求の範囲、図3)
ところが、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550をタイミング良く相互に噛み合せるために、一対の昇降用スプロケット540間で回転位相の同期を図る必要があり、このような回転位相の調整作業に過分な作業負担を要するという装置組立および保守メンテナンス上の課題があった。
また、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550を相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために、相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーン550の左右両側に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置するとともに、一対の昇降用スプロケット540を相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置500では、電気モータ等の単一の駆動源(図示しない)により装置全体を駆動する場合、一対の昇降用スプロケット540の回転軸530を相互に連動させるギア群564の設置を必要とし、このようなギア群564の設置のために装置構成が複雑になり、装置組立および保守メンテナンスの作業負担を過分に必要とするという装置組立および保守メンテナンス上の課題があった。
さらに、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、前述したギア群564を一対の昇降用スプロケット540の各回転軸530に取り付けられた一対のギア564aから構成する場合、図5に示すように、一対の昇降用スプロケット540の相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーン550を配置している分だけ、ギア564aの径が昇降用スプロケット540の径より不可避的に大きくなり、この昇降用スプロケット540より大径なギア群564が噛合チェーン式昇降装置500の設置面付近でワークの進退動作を阻害するという装置駆動上の課題があった。
そして、昇降用スプロケット540により昇降駆動用噛合チェーン550がチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、昇降駆動用噛合チェーン550を昇降用スプロケット540に巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が昇降駆動用噛合チェーン550に生じ、このようなコーダルアクションに起因して昇降駆動用噛合チェーン550に脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるという装置駆動上の解決すべき課題があった。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、安定した進退動作を実現するとともに協働機構を簡素化し、装置設計の高い自由度を確保するとともに装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減する噛合チェーン式進退作動装置を提供することである。
請求項1に係る本発明は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、該一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、該駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備えた噛合チェーン式進退作動装置であって、前記駆動スプロケットとチェーンガイドとが、前記一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項2に係る本発明は、請求項1に記載の構成に加えて、前記一対の噛合チェーンを相互に誘導するチェーン誘導プレートが、前記偏向位置の股間領域に配置されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項3に係る本発明は、請求項1または請求項2に記載の構成に加えて、前記噛合チェーンが、フック状内歯プレートと該フック状内歯プレートに対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレートと前記フック状内歯プレート同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュと前記フック状外歯プレートにチェーン幅方向で連結固定される連結ピンとを用いてそれぞれチェーン幅方向に複列で編成されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項1に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備え、駆動スプロケットとチェーンガイドとが、一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されていることにより、一対の噛合チェーンの一方にのみ駆動スプロケットを設置すればよく、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置と比較して装置全体の部品点数が低減するため、装置構成を簡素化して他構成部材の設計や装置全体の設置場所等に関する高い自由度を確保できるとともに、装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減できる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置では、一対の昇降用スプロケット間で回転位相の同期を図る必要があったが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、このような駆動スプロケットの位相調整を必要としないため、装置組立および調整に係る作業負担を低減でき、また、一対の駆動スプロケット間における回転位相のズレに起因した一対の噛合チェーン間の噛合振動の発生を回避するため、安定した進退動作を実現できる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置は、一対の昇降駆動用噛合チェーンを相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために、相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーンの左右両側に昇降用スプロケットをそれぞれ設置するとともに、一対の昇降用スプロケットを相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置では、電気モータ等の単一の駆動源により装置全体を駆動する際に、一対の昇降用スプロケットの回転軸を相互に連動させるギア群の設置を必要としていたが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、一対の噛合チェーンの一方に駆動スプロケットを設置すればよいため、前述したギア群の設置を必要とせず、装置全体の部品点数を低減でき、装置構成を簡素化して装置組立および保守メンテナンスの作業負担を低減できる。
さらに、従来の昇降用スプロケットでは、前述したギア群を一対の昇降用スプロケットの各回転軸に取り付けられた一対のギアから構成する場合、一対の昇降用スプロケットの相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーンを配置している分だけ、ギアの径が昇降用スプロケットの径より不可避的に大きくなるが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、このようなギア群を必要としないため、駆動スプロケットより大径なギア群が噛合チェーン式進退作動装置の設置面付近でワークの進退動作を阻害することを回避して、ワークを支持する噛合チェーンの先端部分を設置面に対してより近接した位置まで接近させることができ、噛合チェーン式進退作動装置の前後に設置される関連設備との間における同期を容易にして、ワークの搬入搬出に係る作業負担を大幅に軽減できる。
そして、駆動スプロケットにより噛合チェーンがチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、噛合チェーンを駆動スプロケットに巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が噛合チェーンに生じ、このようなコーダルアクションに起因して噛合チェーンに脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるが、一対の噛合チェーンの一方にのみ駆動スプロケットを設置した本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、一対の噛合チェーンの両方に駆動スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式進退作動装置と比較して、このようなコーダルアクションによる不都合が軽減されるため、安定した進退駆動を実現できる。
請求項2に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、請求項1に記載の噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、一対の噛合チェーンを相互に誘導するチェーン誘導プレートが偏向位置の股間領域に配置されていることにより、偏向位置の股間領域側からも一対の噛合チェーンを確実に誘導するため、一対の噛合チェーン間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
請求項3に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、請求項1または請求項2に記載の噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、噛合チェーンが、フック状内歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレートとフック状内歯プレート同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュとフック状外歯プレートにチェーン幅方向で連結固定される連結ピンとを用いてそれぞれチェーン幅方向に複列で編成されていることにより、一対の噛合チェーンの一方を構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートが、これに対向する他方の噛合チェーンを構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン幅方向に亘ってチャック状に強固に噛み合うため、噛合チェーンのチェーン幅方向に生じがちな座屈を確実に抑制して優れたチェーン耐久性を実現できる。
本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置の全体斜視図。 図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図。 噛合チェーンの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図。 図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図。 従来の噛合チェーン式昇降装置500を示す一部拡大図。
本発明の噛合チェーン式進退作動装置は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備え、駆動スプロケットとチェーンガイドとが、一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されて、安定した進退動作を実現するとともに協働機構、すなわち、協働する機構を簡素化し、装置設計の高い自由度を確保するとともに装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減するものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
たとえば、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、一対の駆動スプロケットにより相互に噛み合わせて一体化するとともに一対の駆動スプロケットにより相互に噛み外れて分岐するものであれば、その具体的なチェーン形態は如何なるものであっても良く、例えば、チェーン幅方向に1列の単列であるもの、チェーン幅方向に2列以上の複列であるものなど何れであっても構わないが、チェーン幅方向に2列以上の複列であるものを採用する場合には、一対の噛合チェーンの一方を構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートが、これに対向する他方の噛合チェーンを構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン幅方向の複列に亙ってそれぞれフック状に多重かつ強固に噛み合うため、噛合チェーンのチェーン幅方向に生じがちな座屈を確実に抑制して優れたチェーン耐久性を実現できるので、より好ましい。
また、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、ローラを有していないもの、すなわち、ブシュのみを有するもの、ローラを有するものなど何れであっても構わないが、ブシュのみを有するものを採用する場合には、チェーン部品点数が低減して、チェーン重量の軽量化を図ることができる。
さらに、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、チェーン幅方向およびチェーン長手方向にそれぞれ複数配置されたプレートを連結ピンにより屈曲自在に連結してなるサイレントチェーンであっても良く、この場合、サイレントチェーンを構成するプレートは、駆動スプロケットと噛み合う噛合歯および対向する噛合チェーンと噛み合うフック部を有し、噛合チェーンを構成する連結ピンによりチェーンガイドおよびチェーン誘導プレートに接触して誘導案内されるように設計されている。
また、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられるチェーンガイドは、一方の噛合チェーンを円滑に誘導案内するものであれば、左右一対の噛合チェーンを左右非対称な軌道で進退走行させるように形成されたものであってもよいが、駆動スプロケットの歯底円と同径のチェーン誘導面を備えている場合には、一対の噛合チェーンが左右対称な軌道で進退走行するため、一対の噛合チェーン間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
そして、本発明の噛合チェーン式進退作動装置は、設置面が据え置き設置形態となる床面であっても、吊り下げ設置形態となる天井面であっても昇降動作に何ら支障はなく、さらには、片持ち支持形態となる垂直壁面であっても前述した昇降動作に相当する進退動作に何ら支障はない。
また、前述したような吊り下げ設置形態、片持ち支持形態を採用した場合には、据え置き設置形態を採用した場合に用いられる昇降テーブルは必須の構成要素ではなく、他の手段を用いてワークを噛合チェーンの端部に直接的または間接的に取り付ければ良い。
以下、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100を図面に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置の全体斜視図であり、図2は、図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図であり、図3は、噛合チェーンの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図であり、図4は、図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍を示す一部拡大図である。
まず、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100は、図1に示すように、ワークとしての重量物(図示していない)を搭載する昇降テーブル110を設置面に対して平行に昇降させるために設置するものである。
そして、本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100は、図1および図2に示すように、前述した昇降テーブル110が平行に昇降する設置面に据え付けたベースプレート120と、このベースプレート120に対して平行に設置された回転軸130を中心に正逆回転して後述する一対の噛合チェーン150の一方を進退自在に駆動する駆動スプロケット140と、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーン150と、この噛合チェーン150の上端に設置されて一体に昇降する前述した昇降テーブル110と、駆動スプロケット140を回転させる従動側スプロケット163に動力を伝達する動力伝達チェーン162と、この動力伝達チェーン162を駆動する駆動源としての駆動モータ160と、一対の噛合チェーン150の偏向位置の股間領域に配置されて一対の噛合チェーン150を相互に誘導するチェーン誘導プレート170と、駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン150に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190とを基本的な装置構成として備え、ワークを搭載した昇降テーブル110を一対の噛合チェーン150で直接的に支持して押し上げることで駆動モータ160のモータトルクを無駄なく伝達するようになっている。
駆動スプロケット140とチェーンガイド190とは、図2および図4に示すように、一対の噛合チェーン150のチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されている。
駆動スプロケット140は、図4に示すように、後述する噛合チェーン150を構成するブシュ152に噛み合うように設計されている。
チェーンガイド190は、図4に示すように、駆動スプロケット140の歯底円と同径のチェーン誘導面191を備え、このチェーン誘導面191により後述する噛合チェーン150を構成するブシュ152を誘導案内するように設計されている。
前述した一対の噛合チェーン150は、昇降テーブル110に対して左右2組配置され、所謂、2本突き状態になっている。
これにより、ワークが昇降テーブル110上に偏在した状態で搭載されている場合や昇降テーブル110の最上昇位置近傍において昇降テーブル110の幅方向に生じがちな横揺れの虞れがある場合であっても、昇降テーブル110の左右両側にそれぞれ配置された一対の噛合チェーン150が、搭載されたワークを含めた全荷重を二分してその負荷を分担軽減した自立状態で昇降するようになっている。
前述した動力伝達チェーン162は、モータ側スプロケット161から従動側スプロケット163へ動力伝達するための2組のローラチェーンからなるものであって、所謂、2本掛け状態になっている。
これにより、モータ側スプロケット161から従動側スプロケット163へ伝達する動力を二分して伝動負荷を軽減している。
しかも、2組配置された動力伝達チェーン162の一方が切断しても他方の動力伝達チェーン162が昇降テーブル110を落下しないように動力伝達するようになっている。
なお、図1および図2に示す符号161は、減速機構を備えた駆動モータ160の出力軸側に同軸配置した一対のモータ側スプロケット161である。
そして、本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100では、図2および図4に示すように、一対の噛合チェーン150を誘導移動させるチェーン誘導プレート170が、一対の噛合チェーン150の偏向位置の股間領域に設けられており、上昇駆動時に一対の噛合チェーン150を相互に噛み合わせて一体に自立状態で上昇させるとともに、一対の噛合チェーン150を相互に噛み外して分岐させるようになっている。
さらに、前述したような減速機構を備えた駆動モータ160は、図1に示すように、昇降テーブル110の最下降位置の周辺域、すなわち、昇降テーブル110の投影傘下の領域外に離間配置されている。
また、前述したチェーン収納手段180も、図1に示すように、駆動モータ160と同様に、昇降テーブル110の最下降位置の周辺域、すなわち、昇降テーブル110の投影傘下の領域外に離間配置されている。
すなわち、相互に噛み外れて分岐した一対の噛合チェーン150の一方は、駆動モータ160側に配置した巻き取り型のチェーン収納ボックス181からなるチェーン収納手段180内に収納されるとともに、一対の噛合チェーン150の他方も、同様に、駆動モータ160と対向する反対側に配置した巻き取り型のチェーン収納ボックス181からなるチェーン収納手段180内に収納されるように構成されている。
したがって、これらの駆動モータ160やチェーン収納手段180の高さ寸法分に配慮することなく、昇降テーブル110の最下降位置を低くすること、すなわち、昇降テーブル110の低床化が可能となるため、昇降テーブル110に対してワークを搬出搬入する作業負担が大幅に軽減され、昇降機構の保守メンテナンスの際に駆動モータ160やチェーン収納手段180が作業障害要因にならず安全且つ簡便なメンテナンス作業が行えるようになっている。
さらに、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100で用いた一対の噛合チェーン150は、図2乃至図4に示すように、左右一対で離間配置されるフック状内歯プレート151に前後一対のブシュ152を圧入嵌合してなる内リンクユニット153がチェーン幅方向の最も外側に配置されたフック状外歯プレート154の前後一対のピン孔に圧入嵌合する前後一対の連結ピン155によりチェーン長手方向に多数連結されたものである。
また、一対の噛合チェーン150は、図2および図3に示すように、水平方向から垂直方向へ偏向しながら相互に対向するフック状内歯プレート151同士およびフック状外歯プレート154同士をそれぞれ噛み合せて一体に自立状態で上昇するようになっており、また、垂直方向から水平方向へ偏向しながらフック状内歯プレート151同士およびフック状外歯プレート154同士をそれぞれ噛み外して分岐するようになっている。
このようにして得られた本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーン150と、一対の噛合チェーン150の一方を進退自在に駆動する駆動スプロケット140と、駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン15
0に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190とを備え、駆動スプロケット140とチェーンガイド190とが、一対の噛合チェーン150のチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されている。
したがって、一対の噛合チェーン150の一方にのみ駆動スプロケット140を設置すればよく、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500と比較して装置全体の部品点数が低減するため、装置構成を簡素化して他構成部材の設計や装置全体の設置場所等に関する高い自由度を確保できるとともに、装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減できる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降用スプロケット540間で回転位相の同期を図る必要があったが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、このような駆動スプロケット140の位相調整を必要としないため、装置組立および調整に係る作業負担を低減でき、また、一対の駆動スプロケット140間における回転位相のズレに起因した一対の噛合チェーン150間の噛合振動の発生を回避するため、ワークの安定した進退動作を実現できる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500は、一対の昇降駆動用噛合チェーン550を相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために、相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーン550の左右両側に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置するとともに、一対の昇降用スプロケット540を相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置500では、電気モータ等の単一の駆動源により装置全体を駆動する際に、一対の昇降用スプロケット540の回転軸530を相互に連動させるギア群564の設置を必要としていたが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、一対の噛合チェーン150の一方に駆動スプロケット140を設置すればよいため、前述したギア群564の設置を必要とせず、装置全体の部品点数を低減でき、装置構成を簡素化して装置組立および保守メンテナンスの作業負担を低減できる。
さらに、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、前述したギア群564を一対の昇降用スプロケット540の各回転軸530に取り付けられた一対のギア564aから構成する場合、一対の昇降用スプロケット540の相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーン550を配置している分だけ、ギア564aの径が昇降用スプロケット540の径より不可避的に大きくなるが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、このようなギア群564を必要としないため、駆動スプロケット140より大径なギア群564が噛合チェーン式進退作動装置100の設置面付近で昇降テーブル110の進退動作を阻害することを回避して、ワークを支持する昇降テーブル110を設置面に対してより近接した位置まで接近させることができ、噛合チェーン式進退作動装置100の前後に設置される関連設備との間における同期を容易にして、ワークの搬入搬出に係る作業負担を大幅に軽減できる。
そして、駆動スプロケット140により噛合チェーン150がチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、噛合チェーン150を駆動スプロケット140に巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が噛合チェーン150に生じ、このようなコーダルアクションに起因して噛合チェーン150に脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるが、一対の噛合チェーン150の一方にのみ駆動スプロケット140を設置した本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500と比較して、このようなコーダルアクションによる不都合が軽減されるため、ワークの安定した進退駆動を実現できる。
チェーンガイド190が、駆動スプロケット140の歯底円と同径のチェーン誘導面191を備えている。
したがって、一対の噛合チェーン150が左右対称な軌道で進退走行するため、一対の噛合チェーン150間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
一対の噛合チェーン150を相互に誘導するチェーン誘導プレート170が、偏向位置の股間領域に配置されている。
したがって、偏向位置の股間領域側からも一対の噛合チェーン150を確実に誘導するため、一対の噛合チェーン150間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成できる。
噛合チェーン150が、フック状内歯プレート151と、フック状内歯プレート151に対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレート154と、フック状内歯プレート151同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュ152と、フック状外歯プレート154にチェーン幅方向で連結固定される連結ピン155とから構成されている。
したがって、一対の噛合チェーン150の一方を構成するフック状外歯プレート154とフック状内歯プレート151が、これに対向する他方の噛合チェーン150を構成するフック状外歯プレート154とフック状内歯プレート151に対してチャック状に強固に噛み合うため、チェーン相互間における不用意な噛み外れを回避して安定した進退動作を実現できるなど、その効果は甚大である。
100 ・・・ 噛合チェーン式進退作動装置
110 ・・・ 昇降テーブル
120 ・・・ ベースプレート
130 ・・・ 回転軸
140 ・・・ 駆動スプロケット
150 ・・・ 噛合チェーン
151 ・・・ フック状内歯プレート
152 ・・・ ブシュ
153 ・・・ 内リンクユニット
154 ・・・ フック状外歯プレート
155 ・・・ 連結ピン
160 ・・・ 駆動モータ
161 ・・・ モータ側スプロケット
162 ・・・ 動力伝達チェーン
163 ・・・ 従動側スプロケット
170 ・・・ チェーン誘導プレート
180 ・・・ チェーン収納手段
190 ・・・ チェーンガイド
191 ・・・ チェーン誘導面
本発明は、各種製造分野の製造設備、運輸分野の移送設備、医療福祉分野の介護設備、芸術分野の舞台設備などに用いてワークを設置面に対して平行に進退動させる駆動装置であって、特に、噛合チェーンを進退動作の駆動媒体として採用した噛合チェーン式進退作動装置に関する。
従来、駆動装置として、相互に噛み合って一体的に昇降する一対の昇降駆動用噛合チェーンを用いて重量物などのワークを昇降移動させる噛合チェーン式昇降装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
この従来の噛合チェーン式昇降装置500に用いられる一対の昇降駆動用噛合チェーン550は、図5に示すように、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に対してそれぞれ対向配置された一対の昇降用スプロケット540によりそれぞれ駆動されるように設計されている。
特開2009−255997号公報(特許請求の範囲、図3)
ところが、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550をタイミング良く相互に噛み合せるために、一対の昇降用スプロケット540間で回転位相の同期を図る必要があり、このような回転位相の調整作業に過分な作業負担を要するという装置組立および保守メンテナンス上の課題があった。
また、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550を相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために、相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーン550の左右両側に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置するとともに、一対の昇降用スプロケット540を相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置500では、電気モータ等の単一の駆動源(図示しない)により装置全体を駆動する場合、一対の昇降用スプロケット540の回転軸530を相互に連動させるギア群564の設置を必要とし、このようなギア群564の設置のために装置構成が複雑になり、装置組立および保守メンテナンスの作業負担を過分に必要とするという装置組立および保守メンテナンス上の課題があった。
さらに、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、前述したギア群564を一対の昇降用スプロケット540の各回転軸530に取り付けられた一対のギア564aから構成する場合、図5に示すように、一対の昇降用スプロケット540の相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーン550を配置している分だけ、ギア564aの径が昇降用スプロケット540の径より不可避的に大きくなり、この昇降用スプロケット540より大径なギア群564が噛合チェーン式昇降装置500の設置面付近でワークの進退動作を阻害するという装置駆動上の課題があった。
そして、昇降用スプロケット540により昇降駆動用噛合チェーン550がチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、昇降駆動用噛合チェーン550を昇降用スプロケット540に巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が昇降駆動用噛合チェーン550に生じ、このようなコーダルアクションに起因して昇降駆動用噛合チェーン550に脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるという装置駆動上の解決すべき課題があった。
そこで、本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、一対の噛合チェーン間に生じがちな噛合振動の発生を回避して円滑な噛み合い噛み外れ動作による安定した進退動作を実現するとともに協働機構を簡素化し、駆動スプロケットなどの装置設計の高い自由度を確保するとともに装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減する噛合チェーン式進退作動装置を提供することである。
請求項1に係る本発明は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、該一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、該駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備えた噛合チェーン式進退作動装置であって、前記駆動スプロケットとチェーンガイドとが、前記一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されているとともに、前記駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドが、前記駆動スプロケットの歯底円と同径のチェーン誘導面を備えていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項2に係る本発明は、請求項1に記載の構成に加えて、前記一対の噛合チェーンを相互に誘導するチェーン誘導プレートが、前記偏向位置の股間領域に配置されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項3に係る本発明は、請求項1または請求項2に記載の構成に加えて、前記噛合チェーンが、フック状内歯プレートと該フック状内歯プレートに対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレートと前記フック状内歯プレート同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュと前記フック状外歯プレートにチェーン幅方向で連結固定される連結ピンとを用いてそれぞれチェーン幅方向に複列で編成されていることにより、前述した課題を解決したものである。
請求項1に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、これら一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、この駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備え、駆動スプロケットとチェーンガイドとが一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されていることにより、一対の噛合チェーンの一方にのみ駆動スプロケットを設置すればよく、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置と比較して装置全体の部品点数が低減するため、駆動スプロケットなどの装置構成を簡素化して他構成部材の設計や装置全体の設置場所等に関する高い自由度を確保できるとともに、装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減することができる。
そして、駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドが駆動スプロケットの歯底円と同径のチェーン誘導面を備えていることにより、一対の噛合チェーンが左右対称な軌道で進退走行するため、一対の噛合チェーン間に生じがちな噛合振動の発生を回避して円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成することができる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置では、一対の昇降用スプロケット間で回転位相の同期を図る必要があったが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、このような駆動スプロケットの位相調整を必要としないため、装置組立および調整に係る作業負担を低減でき、また、一対の駆動スプロケット間における回転位相のズレに起因した一対の噛合チェーン間の噛合振動の発生を回避して安定した進退動作を実現することができる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーンの両方に昇降用スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置は、一対の昇降駆動用噛合チェーンを相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーンの左右両側に昇降用スプロケットをそれぞれ設置するとともに一対の昇降用スプロケットを相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置では、電気モータ等の単一の駆動源により装置全体を駆動する際に、一対の昇降用スプロケットの回転軸を相互に連動させるギア群の設置を必要としていたが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、一対の噛合チェーンの一方に駆動スプロケットを設置すればよいため、前述したギア群の設置を必要とせず、装置全体の部品点数を低減でき、装置構成を簡素化して装置組立および保守メンテナンスの作業負担を低減することができる。
さらに、従来の昇降用スプロケットでは、前述したギア群を一対の昇降用スプロケットの各回転軸に取り付けられた一対のギアから構成する場合、一対の昇降用スプロケットの相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーンを配置している分だけ、ギアの径が昇降用スプロケットの径より不可避的に大きくなるが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、このようなギア群を必要としないため、駆動スプロケットより大径なギア群が噛合チェーン式進退作動装置の設置面付近でワークの進退動作を阻害することを回避して、ワークを支持する噛合チェーンの先端部分を設置面に対してより近接した位置まで接近させることができ、噛合チェーン式進退作動装置の前後に設置される関連設備との間における同期を容易にして、ワークの搬入搬出に係る作業負担を大幅に軽減することができる。
そして、駆動スプロケットにより噛合チェーンがチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、噛合チェーンを駆動スプロケットに巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が噛合チェーンに生じ、このようなコーダルアクションに起因して噛合チェーンに脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるが、一対の噛合チェーンの一方にのみ駆動スプロケットを設置した本発明の噛合チェーン式進退作動装置では、一対の噛合チェーンの両方に駆動スプロケットをそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式進退作動装置と比較して、このようなコーダルアクションによる不都合が軽減されるため、安定した進退駆動を実現することができる。
請求項2に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、請求項1に記載の噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、一対の噛合チェーンを相互に誘導するチェーン誘導プレートが偏向位置の股間領域に配置されていることにより、偏向位置の股間領域側からも一対の噛合チェーンを確実に誘導するため、一対の噛合チェーン間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成することができる。
請求項3に係る本発明の噛合チェーン式進退作動装置によれば、請求項1または請求項2に記載の噛合チェーン式進退作動装置が奏する効果に加えて、噛合チェーンが、フック状内歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレートとフック状内歯プレート同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュとフック状外歯プレートにチェーン幅方向で連結固定される連結ピンとを用いてそれぞれチェーン幅方向に複列で編成されていることにより、一対の噛合チェーンの一方を構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートが、これに対向する他方の噛合チェーンを構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン幅方向に亘ってチャック状に強固に噛み合うため、噛合チェーンのチェーン幅方向に生じがちな座屈を確実に抑制して優れたチェーン耐久性を実現することができる。
本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置の全体斜視図。 図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図。 噛合チェーンの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図。 図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図。 従来の噛合チェーン式昇降装置500を示す一部拡大図。
本発明の噛合チェーン式進退作動装置は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備え、駆動スプロケットとチェーンガイドとが一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置され、駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドが、前記駆動スプロケットの歯底円と同径のチェーン誘導面を備え、一対の噛合チェーン間に生じがちな噛合振動の発生を回避して円滑な噛み合い噛み外れ動作による安定した進退動作を実現するとともに協働機構を簡素化し、駆動スプロケットなどの装置設計の高い自由度を確保するとともに装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減するものであれば、その具体的な実施の態様は、如何なるものであっても何ら構わない。
たとえば、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、一対の駆動スプロケットにより相互に噛み合わせて一体化するとともに一対の駆動スプロケットにより相互に噛み外れて分岐するものであれば、その具体的なチェーン形態は如何なるものであっても良く、例えば、チェーン幅方向に1列の単列であるもの、チェーン幅方向に2列以上の複列であるものなど何れであっても構わないが、チェーン幅方向に2列以上の複列であるものを採用する場合には、一対の噛合チェーンの一方を構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートが、これに対向する他方の噛合チェーンを構成するフック状外歯プレートとフック状内歯プレートに対してチェーン幅方向の複列に亙ってそれぞれフック状に多重かつ強固に噛み合うため、噛合チェーンのチェーン幅方向に生じがちな座屈を確実に抑制して優れたチェーン耐久性を実現できるので、より好ましい。
また、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、ローラを有していないもの、すなわち、ブシュのみを有するもの、ローラを有するものなど何れであっても構わないが、ブシュのみを有するものを採用する場合には、チェーン部品点数が低減して、チェーン重量の軽量化を図ることができる。
さらに、本発明の噛合チェーン式進退作動装置で用いられる一対の噛合チェーンは、チェーン幅方向およびチェーン長手方向にそれぞれ複数配置されたプレートを連結ピンにより屈曲自在に連結してなるサイレントチェーンであっても良く、この場合、サイレントチェーンを構成するプレートは、駆動スプロケットと噛み合う噛合歯および対向する噛合チェーンと噛み合うフック部を有し、噛合チェーンを構成する連結ピンによりチェーンガイドおよびチェーン誘導プレートに接触して誘導案内されるように設計されている。
そして、本発明の噛合チェーン式進退作動装置は、設置面が据え置き設置形態となる床面であっても、吊り下げ設置形態となる天井面であっても昇降動作に何ら支障はなく、さらには、片持ち支持形態となる垂直壁面であっても前述した昇降動作に相当する進退動作に何ら支障はない。
また、前述したような吊り下げ設置形態、片持ち支持形態を採用した場合には、据え置き設置形態を採用した場合に用いられる昇降テーブルは必須の構成要素ではなく、他の手段を用いてワークを噛合チェーンの端部に直接的または間接的に取り付ければ良い。
以下、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100を図面に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置の全体斜視図であり、図2は、図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍の一部拡大図であり、図3は、噛合チェーンの分解組み立て状態と噛み外れ状態を示す斜視図であり、図4は、図1に示す駆動スプロケットおよび噛合チェーン近傍を示す一部拡大図である。
まず、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100は、図1に示すように、ワークとしての重量物(図示していない)を搭載する昇降テーブル110を設置面に対して平行に昇降させるために設置するものである。
そして、本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100は、図1および図2に示すように、前述した昇降テーブル110が平行に昇降する設置面に据え付けたベースプレート120と、このベースプレート120に対して平行に設置された回転軸130を中心に正逆回転して後述する一対の噛合チェーン150の一方を進退自在に駆動する駆動スプロケット140と、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーン150と、この噛合チェーン150の上端に設置されて一体に昇降する前述した昇降テーブル110と、駆動スプロケット140を回転させる従動側スプロケット163に動力を伝達する動力伝達チェーン162と、この動力伝達チェーン162を駆動する駆動源としての駆動モータ160と、一対の噛合チェーン150の偏向位置の股間領域に配置されて一対の噛合チェーン150を相互に誘導するチェーン誘導プレート170と、駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン150に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190とを基本的な装置構成として備え、ワークを搭載した昇降テーブル110を一対の噛合チェーン150で直接的に支持して押し上げることで駆動モータ160のモータトルクを無駄なく伝達するようになっている。
駆動スプロケット140とチェーンガイド190とは、図2および図4に示すように、一対の噛合チェーン150のチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されている。
駆動スプロケット140は、図4に示すように、後述する噛合チェーン150を構成するブシュ152に噛み合うように設計されている。
駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン150に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190は、図4に示すように、駆動スプロケット140の歯底円と同径のチェーン誘導面191を備え、このチェーン誘導面191により後述する噛合チェーン150を構成するブシュ152を誘導案内するように設計されている。
前述した一対の噛合チェーン150は、昇降テーブル110に対して左右2組配置され、所謂、2本突き状態になっている。
これにより、ワークが昇降テーブル110上に偏在した状態で搭載されている場合や昇降テーブル110の最上昇位置近傍において昇降テーブル110の幅方向に生じがちな横揺れの虞れがある場合であっても、昇降テーブル110の左右両側にそれぞれ配置された一対の噛合チェーン150が、搭載されたワークを含めた全荷重を二分してその負荷を分担軽減した自立状態で昇降するようになっている。
前述した動力伝達チェーン162は、モータ側スプロケット161から従動側スプロケット163へ動力伝達するための2組のローラチェーンからなるものであって、所謂、2本掛け状態になっている。
これにより、モータ側スプロケット161から従動側スプロケット163へ伝達する動力を二分して伝動負荷を軽減している。
しかも、2組配置された動力伝達チェーン162の一方が切断しても他方の動力伝達チェーン162が昇降テーブル110を落下しないように動力伝達するようになっている。
なお、図1および図2に示す符号161は、減速機構を備えた駆動モータ160の出力軸側に同軸配置した一対のモータ側スプロケット161である。
そして、本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100では、図2および図4に示すように、一対の噛合チェーン150を誘導移動させるチェーン誘導プレート170が、一対の噛合チェーン150の偏向位置の股間領域に設けられており、上昇駆動時に一対の噛合チェーン150を相互に噛み合わせて一体に自立状態で上昇させるとともに、一対の噛合チェーン150を相互に噛み外して分岐させるようになっている。
さらに、前述したような減速機構を備えた駆動モータ160は、図1に示すように、昇降テーブル110の最下降位置の周辺域、すなわち、昇降テーブル110の投影傘下の領域外に離間配置されている。
また、前述したチェーン収納手段180も、図1に示すように、駆動モータ160と同様に、昇降テーブル110の最下降位置の周辺域、すなわち、昇降テーブル110の投影傘下の領域外に離間配置されている。
すなわち、相互に噛み外れて分岐した一対の噛合チェーン150の一方は、駆動モータ160側に配置した巻き取り型のチェーン収納ボックス181からなるチェーン収納手段180内に収納されるとともに、一対の噛合チェーン150の他方も、同様に、駆動モータ160と対向する反対側に配置した巻き取り型のチェーン収納ボックス181からなるチェーン収納手段180内に収納されるように構成されている。
したがって、これらの駆動モータ160やチェーン収納手段180の高さ寸法分に配慮することなく、昇降テーブル110の最下降位置を低くすること、すなわち、昇降テーブル110の低床化が可能となるため、昇降テーブル110に対してワークを搬出搬入する作業負担が大幅に軽減され、昇降機構の保守メンテナンスの際に駆動モータ160やチェーン収納手段180が作業障害要因にならず安全且つ簡便なメンテナンス作業が行えるようになっている。
さらに、本発明の一実施例である噛合チェーン式進退作動装置100で用いた一対の噛合チェーン150は、図2乃至図4に示すように、左右一対で離間配置されるフック状内歯プレート151に前後一対のブシュ152を圧入嵌合してなる内リンクユニット153がチェーン幅方向の最も外側に配置されたフック状外歯プレート154の前後一対のピン孔に圧入嵌合する前後一対の連結ピン155によりチェーン長手方向に多数連結されたものである。
また、一対の噛合チェーン150は、図2および図3に示すように、水平方向から垂直方向へ偏向しながら相互に対向するフック状内歯プレート151同士およびフック状外歯プレート154同士をそれぞれ噛み合せて一体に自立状態で上昇するようになっており、また、垂直方向から水平方向へ偏向しながらフック状内歯プレート151同士およびフック状外歯プレート154同士をそれぞれ噛み外して分岐するようになっている。
このようにして得られた本実施例の噛合チェーン式進退作動装置100は、相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーン150と、一対の噛合チェーン150の一方を進退自在に駆動する駆動スプロケット140と、駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン15
0に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190とを備え、駆動スプロケット140とチェーンガイド190とが、一対の噛合チェーン150のチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されている。
したがって、一対の噛合チェーン150の一方にのみ駆動スプロケット140を設置すればよく、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500と比較して装置全体の部品点数が低減するため、装置構成を簡素化して他構成部材の設計や装置全体の設置場所等に関する高い自由度を確保できるとともに、装置組立および保守メンテナンスに係る作業負担を低減することができる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500では、一対の昇降用スプロケット540間で回転位相の同期を図る必要があったが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、このような駆動スプロケット140の位相調整を必要としないため、装置組立および調整に係る作業負担を低減でき、また、一対の駆動スプロケット140間における回転位相のズレに起因した一対の噛合チェーン150間の噛合振動の発生を回避するため、ワークの安定した進退動作を実現することができる。
また、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500は、一対の昇降駆動用噛合チェーン550を相互に噛み合わせて同一方向に進退動させるために、相互に隣接配置された一対の昇降駆動用噛合チェーン550の左右両側に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置するとともに、一対の昇降用スプロケット540を相互に反対方向に回転させるように設計されており、このような従来の噛合チェーン式昇降装置500では、電気モータ等の単一の駆動源により装置全体を駆動する際に、一対の昇降用スプロケット540の回転軸530を相互に連動させるギア群564の設置を必要としていたが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、一対の噛合チェーン150の一方に駆動スプロケット140を設置すればよいため、前述したギア群564の設置を必要とせず、装置全体の部品点数を低減でき、装置構成を簡素化して装置組立および保守メンテナンスの作業負担を低減することができる。
さらに、従来の噛合チェーン式昇降装置500では、前述したギア群564を一対の昇降用スプロケット540の各回転軸530に取り付けられた一対のギア564aから構成する場合、一対の昇降用スプロケット540の相互間に一対の昇降駆動用噛合チェーン550を配置している分だけ、ギア564aの径が昇降用スプロケット540の径より不可避的に大きくなるが、本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、このようなギア群564を必要としないため、駆動スプロケット140より大径なギア群564が噛合チェーン式進退作動装置100の設置面付近で昇降テーブル110の進退動作を阻害することを回避して、ワークを支持する昇降テーブル110を設置面に対してより近接した位置まで接近させることができ、噛合チェーン式進退作動装置100の前後に設置される関連設備との間における同期を容易にして、ワークの搬入搬出に係る作業負担を大幅に軽減することができる。
そして、駆動スプロケット140により噛合チェーン150がチェーン分岐方向からチェーン噛合方向へ偏向駆動される領域、すなわち、噛合チェーン150を駆動スプロケット140に巻き掛けた領域において、周知であるコーダルアクション(多角形運動)が噛合チェーン150に生じ、このようなコーダルアクションに起因して噛合チェーン150に脈動(上下動)、脈動に起因した振動および騒音、速度変動が生じるが、一対の噛合チェーン150の一方にのみ駆動スプロケット140を設置した本発明の噛合チェーン式進退作動装置100では、一対の昇降駆動用噛合チェーン550の両方に昇降用スプロケット540をそれぞれ設置していた従来の噛合チェーン式昇降装置500と比較して、このようなコーダルアクションによる不都合が軽減されるため、ワークの安定した進退駆動を実現することができる。
駆動スプロケット140により駆動する一方の噛合チェーン150に他方の噛合チェーン150を位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイド190が、駆動スプロケット140の歯底円と同径のチェーン誘導面191を備えている。
したがって、一対の噛合チェーン150が左右対称な軌道で進退走行するため、一対の噛合チェーン150間に生じがちな噛合振動の発生を回避して円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成することができる。
一対の噛合チェーン150を相互に誘導するチェーン誘導プレート170が、偏向位置の股間領域に配置されている。
したがって、偏向位置の股間領域側からも一対の噛合チェーン150を確実に誘導するため、一対の噛合チェーン150間における円滑な噛み合い噛み外れ動作を達成することができる。
噛合チェーン150が、フック状内歯プレート151と、フック状内歯プレート151に対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレート154と、フック状内歯プレート151同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュ152と、フック状外歯プレート154にチェーン幅方向で連結固定される連結ピン155とから構成されている。
したがって、一対の噛合チェーン150の一方を構成するフック状外歯プレート154とフック状内歯プレート151が、これに対向する他方の噛合チェーン150を構成するフック状外歯プレート154とフック状内歯プレート151に対してチャック状に強固に噛み合うため、チェーン相互間における不用意な噛み外れを回避して安定した進退動作を実現することができるなど、その効果は甚大である。
100 ・・・ 噛合チェーン式進退作動装置
110 ・・・ 昇降テーブル
120 ・・・ ベースプレート
130 ・・・ 回転軸
140 ・・・ 駆動スプロケット
150 ・・・ 噛合チェーン
151 ・・・ フック状内歯プレート
152 ・・・ ブシュ
153 ・・・ 内リンクユニット
154 ・・・ フック状外歯プレート
155 ・・・ 連結ピン
160 ・・・ 駆動モータ
161 ・・・ モータ側スプロケット
162 ・・・ 動力伝達チェーン
163 ・・・ 従動側スプロケット
170 ・・・ チェーン誘導プレート
180 ・・・ チェーン収納手段
190 ・・・ チェーンガイド
191 ・・・ チェーン誘導面

Claims (4)

  1. 相互に噛み合って対向配置した状態で一体に剛直化するとともに相互に噛み外れて分岐自在となる一対の噛合チェーンと、該一対の噛合チェーンの一方を進退自在に駆動する駆動スプロケットと、該駆動スプロケットにより駆動する一方の噛合チェーンに他方の噛合チェーンを位置決め噛み合わせて従動させるチェーンガイドとを備えた噛合チェーン式進退作動装置であって、
    前記駆動スプロケットとチェーンガイドとが、前記一対の噛合チェーンのチェーン噛み合い方向とチェーン分岐方向との間の偏向位置で相互に対向配置されていることを特徴とする噛合チェーン式進退作動装置。
  2. 前記一対の噛合チェーンを相互に誘導するチェーン誘導プレートが、前記偏向位置の股間領域に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の噛合チェーン式進退作動装置。
  3. 前記チェーンガイドが、前記駆動スプロケットの歯底円と同径のチェーン誘導面を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の噛合チェーン式進退作動装置。
  4. 前記噛合チェーンが、フック状内歯プレートと該フック状内歯プレートに対してチェーン長手方向に半ピッチ分ずらして重なり合うフック状外歯プレートと前記フック状内歯プレート同士をチェーン幅方向に連結固定するブシュと前記フック状外歯プレートにチェーン幅方向で連結固定される連結ピンとを用いてそれぞれチェーン幅方向に複列で編成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の噛合チェーン式進退作動装置。
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