JP2011105220A - 可動部材の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】センサを設けることなく、可動部材をより正確にコントロールできるようにする。
【解決手段】姿勢変化を伴って車両のラジエータへの空気の流入量を調節する可動部材21と、可動部材21を動作させる電動モータ12と、電動モータ12に対する通電によって、可動部材21を開作動位置と閉作動位置との間で動作させるにあたり、可動部材21が開作動位置或いは閉作動位置に達した後に生じるロック電流を検出して電動モータ12への通電を停止する制御手段11と、可動部材21の動作に影響を与える外部要因に基づいて、ロック電流の閾値を変化させる閾値変更手段31とを備えてある。
【選択図】図3

Description

本発明は、姿勢変化を伴って車両のラジエータへの空気の流入量を調節する可動部材と、前記可動部材を動作させる電動モータと、前記電動モータに対する通電によって、前記可動部材を開作動位置と閉作動位置との間で動作させるにあたり、前記可動部材が前記開作動位置或いは前記閉作動位置に達した後に生じるロック電流を検出して前記電動モータへの通電を停止する制御手段とを備えた可動部材の駆動装置に関する。
従来、この種の可動部材の駆動装置としては、車両のフロントグリルとラジエータとの間に可動部材を設けて、車両の前方からラジエータへの空気の流入量を調整することで、車両の空力特性の調整や、エンジン温度の調整等を図り、好ましい走行を実現しようとするものがあった(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、可動部材は、横軸芯周りに揺動自在な可動フィンで構成してあり、この可動フィンによる空気流入路の開閉制御によって、空気流入量を調節して、車両に空気抵抗、揚力或いはダウンフォースを付与して、安定した走行状態を確保できるようにするものである。
可動フィンは、ラジエータへの空気の流入を阻止する閉作動位置と、ラジエータへの空気の流入を許容する開作動位置との二位置に亘る設定動作範囲のみを回動動作可能に構成されている(例えば、特許文献1参照)。
従って、可動フィンの動作として、前記閉作動位置と開作動位置との二状態切替を行う形態を採用できるようになり、前記可動フィンが回動動作したことを検知するセンサを設けなくても、電動モータに対して所定条件での通電を行うことで、前記可動フィンを前記閉作動位置、又は、開作動位置に回動動作させることができるようになる。
その結果、少ない部品点数での簡単な制御が可能となり、適切な性能を維持しながらもコストダウンを図ることによる経済効果を期待できる。
また、電動モータに通電して可動フィンを始端(又は終端)位置まで回動させた後は、速やかに通電を停止して、電動モータへの負荷を軽減する必要がある。この電動モータの停止は、前記可動フィンが前記開作動位置或いは前記閉作動位置に達した後に生じるロック電流を検出して実施することが挙げられる。
具体的には、電動モータの停止条件に叶うとされる前記ロック電流の閾値を予め設定しておき、電動モータに作用する電流が、前記閾値に達した時点で電動モータを停止するものである。
特開2008−6855号公報
上述した従来の可動部材の駆動装置によれば、可動フィンにおける異常動作、例えば、電動モータに作用する電流が、前記所定の閾値に達しても、可動フィンが設定動作範囲の回動端部まで回動しておらず、中途半端な開閉状態のまま可動フィンが停止してしまう異常動作であったり、また、それとは逆に、電流が所定の閾値に達しない状態が継続し、停止の判定が遅れることから電動モータに負荷が作用する異常動作が起こる虞があった。
このような異常動作は、可動フィンの動作に影響を与える外部要因があるときに生じる。
その外部要因とは、例えば、走行速度が増すにつれて前記可動フィンに作用する風圧も増加し、その風圧によって可動フィンの動作に悪影響が生じる事や、可動フィンの自重が、開方向と閉方向との回動方向によって反対方向の力として作用することで動作に悪影響が生じる事、又は、電動モータの電源電圧の高低によって可動フィンの動作に悪影響が生じる事等が挙げられる。
これらの悪影響を防止するには、可動フィンの回動状況を検知するセンサを設け、そのセンサによる検知タイミングに基づいて電動モータのスイッチングを行うことが考えられるが、この場合は、先にも説明したように、可動フィンの閉作動位置と開作動位置との二状態切替による前記経済効果が損なわれる事となる。
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、センサを設けることなく、可動部材をより正確にコントロールできる可動部材の駆動装置を提供するところにある。
本発明の第1の特徴構成は、姿勢変化を伴って車両のラジエータへの空気の流入量を調節する可動部材と、
前記可動部材を動作させる電動モータと、
前記電動モータに対する通電によって、前記可動部材を開作動位置と閉作動位置との間で動作させるにあたり、前記可動部材が前記開作動位置或いは前記閉作動位置に達した後に生じるロック電流を検出して前記電動モータへの通電を停止する制御手段と、
前記可動部材の動作に影響を与える外部要因に基づいて、前記ロック電流の閾値を変化させる閾値変更手段とを備えたところにある。
本発明の第1の特徴構成によれば、前記可動部材の動作に影響を与える外部要因がある場合に、前記閾値変更手段によって、前記ロック電流の閾値を、前記外部要因に基づいて変化させることができるようになる。
従って、可動部材の動作環境に合わせて適する閾値をロック電流として設定して、可動部材を、開作動位置或いは閉作動位置(以後、単に「所定作動位置」と言う)に確実に達するように電動モータの回動制御を実施することが可能となる。
その結果、センサを設けることなく、可動部材をより正確にコントロールでき、安定した走行状態を確保できるようになる。
本発明の第2の特徴構成は、前記外部要因には、前記可動部材に作用する負荷を含み、
前記閾値変更手段は、前記負荷が大きいほど前記閾値を増加させる補正を行うように構成してあるところにある。
前記可動部材に作用する負荷が大きければ大きいほど、電動モータの駆動電流も大きくなる。予め一定値として設定されている前記閾値をロック電流とした駆動制御をすると、次のような問題点がある。
即ち、検出したロック電流が、可動部材が前記「所定作動位置」に達することで増加した電流によるものなのか、可動部材の回転中に作用する前記負荷によって増加した電流によるものなのかの区別がつかなくなる虞がある。その結果、前記可動部材が前記「所定作動位置」に達していないにも拘わらず、電動モータの回転を停止してしまい、中途半端な開閉状態(半開き状態)のまま可動部材が停止してしまう虞がある。
本発明の第2の特徴構成によれば、閾値変更手段によって、可動部材に作用する負荷が大きいほど前記閾値を増加させる補正を行うから、負荷によって増加する電流より大きい閾値をロック電流として設定することができる。
従って、可動部材に外部要因である負荷が作用するような場合でも、前記可動部材が前記「所定作動位置」に達するまで電動モータを回転駆動させることができる。
その結果、可動部材をより正確に回転制御することが可能となる。
本発明の第3の特徴構成は、前記負荷に係る外部要因が、走行速度であり、
前記閾値変更手段は、走行速度が大きいほど前記閾値を増加させる補正を行うように構成してあるところにある。
走行速度が大きければ大きいほど、風圧が前記可動部材に大きな負荷として作用するから、電動モータの駆動電流も大きくなる。予め一定値として設定されている前記閾値をロック電流とした駆動制御をすると、次のような問題点がある。
即ち、検出したロック電流が、可動部材が前記「所定作動位置」に達することで増加した電流によるものなのか、走行速度の増加による負荷(可動部材への風圧)で増加した電流によるものなのかの区別がつかなくなる虞がある。その結果、前記可動部材が前記「所定作動位置」に達していないにも拘わらず、電動モータの回転を停止してしまい、中途半端な開閉状態(半開き状態)のまま可動部材が停止してしまう虞がある。
本発明の第3の特徴構成によれば、閾値変更手段によって、走行速度が大きいほど前記閾値を増加させる補正を行うから、可動部材への風圧によって増加する電流より大きい閾値をロック電流として設定することができる。
従って、可動部材に外部要因である走行速度が作用するような場合でも、前記可動部材が前記「所定作動位置」に達するまで電動モータを回転駆動させることができる。
その結果、可動部材をより正確に回転制御することが可能となる。
本発明の第4の特徴構成は、前記可動部材は、横回転軸芯周りに回動自在な可動フィンを、前記横回転軸芯の下方位置と後方位置との間の設定動作範囲にわたって片持ち支持状態で回動自在に構成してあり、
前記負荷に係る外部要因が、前記可動フィンの回動方向であり、
前記閾値変更手段は、前記可動フィンの回動方向が、下方から後方に向くときは、後方から下方に向くときより前記閾値を増加させる補正を行うように構成してあるところにある。
前記可動部材が横回転軸芯周りに回動自在な可動フィンを、前記横回転軸芯の下方位置と後方位置との間の設定動作範囲にわたって片持ち支持状態で回動自在に構成してある場合、可動フィンの重量は、可動フィンを下方へ揺動駆動させる駆動力には加算されて作用し、上方へ揺動駆動させる駆動力には減算されて作用する。
従って、可動フィンの回動方向が、下方から後方に向くときは、後方から下方に向くときより回転負荷が大きくなり、電動モータの駆動電流も大きくなる。予め一定値として設定されている前記閾値をロック電流とした駆動制御をすると、揺動方向の差によって回転負荷が異なるにも拘わらず同一の電流の閾値で電動モータの回転を停止することになる。
即ち、可動フィンを後方から下方に向けて揺動駆動する場合には、余分な負荷が作用しないから、可動フィンが前記「所定作動位置」に達した状態でロック電流が作用する。一方、可動フィンを下方から後方に向けて揺動駆動する場合には、可動フィンの重力が負荷となって作用するから、それに伴って増加した電流をもってロック電流が作用したと判定される場合がある。その結果、前記可動フィンが前記「所定作動位置」(特に、後方位置)に達していないにも拘わらず、電動モータの回転を停止してしまい、中途半端な開閉状態(半開き状態)のまま可動フィンが停止してしまう虞がある。
本発明の第4の特徴構成によれば、閾値変更手段によって、可動フィンの回転方向が、下方から後方に向くときは、後方から下方に向くときより前記閾値を増加させる補正を行うから、可動フィンの揺動方向の差に伴う重量モーメントの増減を加味して、それぞれの揺動方向において適切な閾値を各別に設定できるようになる。
従って、可動フィンの揺動方向が異なっても、それぞれの場合で、前記可動フィンが前記「所定作動位置」に達するまで電動モータを回転駆動させることができる。
その結果、可動部材をより正確に回転制御することが可能となる。
本発明の第5の特徴構成は、前記外部要因が、前記電動モータの電源電圧であり、
前記閾値変更手段は、前記電源電圧が基準電圧よりも高いときは、前記閾値を増加させる補正を行い、前記電源電圧が前記基準電圧よりも低いときは、前記閾値を低下させる補正を行うように構成してあるところにある。
本発明の第5の特徴構成によれば、例えば、電源の消耗度合や、環境温度の高低等の要素によって、電源電圧が基準電圧より高かったり、低かったりする場合があるが、この何れの場合においても、前記電流の閾値を適切に補正することができ、前記可動部材を、より正確に回転制御することが可能となる。
即ち、ロック電流の検出に当たっては、電流と電圧とが比例関係にあることから、電源電圧が変化すれば、それに伴って電流の閾値に関しても補正することで、可動部材の回転制御の精度を向上させることができる。
可動部材が開位置のときの車両前部の断面図である。 可動部材が閉位置のときの車両前部の断面図である。 本発明に係る可動部材駆動装置の構成図である。 制御手段で実行される制御を示すフローチャートである。 ロック電流閾値補正処理を示すフローチャートである。 ロック電流閾値補正処理を示すフローチャートである。 別実施形態の可動部材を示す車両前部の断面図である。 ロック電流閾値補正処理を示すフローチャートである。
以下に本発明の可動部材の駆動装置Kについて、実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、可動部材21が開位置のときの車両前部の断面図を、図2は、可動部材21が閉位置のときの車両前部の断面図を示したものである。車両前部に形成されたエンジンルーム1には、エンジン2と、エンジン2の冷却媒体を冷却するためのラジエータ3とが設けられている。ラジエータ3の前方には可動部材21が設けられ、可動部材21を開閉制御することにより、フロントグリル4から導入した外気をエンジンルーム1に導入するか否かを制御可能に構成されている。フロントグリル4は、バンパー5の上下に設けられ、主に意匠を形成する枠部4aと外気をエンジンルーム1に導入するための開口部4bとからなる。
可動部材21は、横回転軸芯X周りに回動自在な可動フィン21aによって構成されている。可動フィン21aは、軸芯方向視でのフィン中央部に前記横回転軸芯Xが位置するように形成してあり、可動フィン21aの端部に連結された車幅方向に沿う回動軸21bを通じて、(後述する)電動モータ12からの回転力が伝達されるよう構成されている。
また、可動部材21は、高さ方向に複数を並設してあり、前記可動フィン21aが、図1に示すように、それぞれ横姿勢となる開位置にあるときは、フロントグリル4から導入された外気がそのままエンジンルーム1に取り入れられ、ラジエータ3の内部を流れる冷却媒体の冷却を促進する。一方、図2に示すように、可動フィン21aが、それぞれ縦姿勢となってフィン先端間に隙間ができない閉位置にあるときは、フロントグリル4から導入された外気はエンジンルーム1に流入しないため、車両に作用する空気抵抗や揚力が小さくなる。また、可動部材21で遮断された外気が、車両の床面の下側に流れてダウンフォースを発生させる。したがって、可動部材21を閉位置にすれば、車両の走行安定性の向上を図ることができる。
図3は、可動部材の駆動装置Kの構成図を示したものである。
制御手段11は、車両に設けられた速度センサ13、外気温センサ14及び冷却媒体温度センサ15からの検出値を読み取り、これらの検出値に応じて可動部材21を開位置とすべき開作動条件が成立しているか、閉位置とすべき閉作動条件が成立しているかを判定する。判定した結果に応じて、前記電動モータ12を正転、又は、逆転させる指令が出される。
例えば、速度センサ13から検出される速度が大きい場合には、走行安定性を向上させるため閉作動を行い、冷却媒体温度センサ15から検出される冷却媒体温度が高い場合には、これを効率的に冷却するため開作動を行うといった制御を行うことができる。
本実施形態では、制御手段11が開作動条件及び閉作動条件の判断を速度センサ13、外気温センサ14及び冷却媒体温度センサ15からの検出値により行うとしたが、必ずしもこれらの検出値を判断要素に用いる必要はなく、又、別のセンサからの検出値を判断要素に用いてもよい。例えば、加速度センサからの検出値を判断要素とすることにより、一定の加速度、すなわち衝撃が検出されたときに、開作動又は閉作動を行う構成としてもよい。
制御手段11が開作動又は閉作動を行うと判断すると、電動モータ12に電流が印加され、可動部材21が作動する。また、制御手段11は電動モータ12への印加電流を監視し、電流値がロック電流閾値に達すると、可動部材21が開位置又は閉位置に達したと判断し、電流の印加を停止する。このように、電動モータ12に印加される電流値がロック電流閾値に達したか否かで、可動部材21が開位置又は閉位置に達したか否かを判断するので、可動部材21の位置を検出するためのセンサが不要となり、コストや搭載性の面において好ましい。
また、閾値変更手段31は、前記制御手段11によって電動モータ12への印加電流を監視して可動部材21の開閉制御を実施するにあたり、可動部材21の動作に影響を与える外部要因に基づいて、ロック電流の閾値を変化させるはたらきがある。
可動部材21の動作に影響を与える外部要因とは、例えば、前記可動部材21に作用する負荷(例えば、走行速度の増加に伴う風圧であったり、可動フィンの回動方向が変わるに伴って変化する回動抗力であったり、)や、バッテリーや発電器等の電源の電圧等が挙げられる。
即ち、走行速度の増加によって可動フィン21aに作用する風圧が大きくなる場合には、可動フィン21aが閉位置に達する前に、基準のロック電流に相当する電流が電動モータ12に流れる危険があり、確実に閉位置まで回動させるには、ロック電流の閾値を増加させる必要がある。
また、同様に、可動フィン21aが片持ち形状の場合、正逆転の何れかにおいては、可動フィン21aの重力作用方向に逆らって回動させることになり、この場合も、確実に開位置(又は閉位置)まで回動させるには、ロック電流の閾値を増加させる必要がある。
また、電源電圧が基準電圧よりも高い場合は、可動フィンの回動時の電流も高くなるから、可動フィン21aが開位置(又は閉位置)に達する前に、基準のロック電流に相当する電流が電動モータ12に流れる危険があり、確実に閉位置まで回動させるには、ロック電流の閾値を増加させる必要がある。一方、電源電圧が基準電圧よりも低い場合は、可動フィンの回動時の電流も低くなるから、可動フィン21aが開位置(又は閉位置)に達しても基準のロック電流まで上がらず、電動モータ12に負荷がかかる危険があり、開位置(又は閉位置)で停止させるためには、ロック電流の閾値を増加させる必要がある。
当該実施形態においては、可動フィン21aの形状が片持ち形状ではなく、フィン中央部に横回転軸芯Xが設けられたものであるから、上述の回動方向による閾値の補正は必要がない。
前記閾値変更手段31は、上述の外部要因の全てに基づいてロック電流の閾値を変化させることに限らず、例えば、上述の外部要因の単独、又は、複数の組合せに基づいて前記閾値を変化させるものであってもよい。
本発明の目的は、可動部材の開作動条件又は閉作動条件が継続している場合に、その作動条件に応じてあるべき可動部材の位置と実際の可動部材の位置とが一致しない場合に、その是正を図ることにある。この目的を達成するために、可動部材の駆動装置Kの制御手段11にて実行される制御について、図4に基づいて説明する。
エンジンを始動すると、制御手段11は、速度センサ13、外気温センサ14及び冷却媒体温度センサ15からの検出値を読み取り、これらの検出値に応じて可動部材21を開位置とすべき開作動条件が成立しているか、閉位置とすべき閉作動条件が成立しているかを確認する(#11)。その結果、開作動条件が確定すれば(#12,Yes)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の開作動を開始する(#13)。一方、開作動条件ではなく閉作動条件が確定すれば(#12,No)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の閉作動を開始する(#19)。
電動モータ12からの動力により可動部材21が開作動を開始すると(#13)、制御手段11は電動モータ12に印加される電流値を監視し、この電流値が予め設定されているロック電流閾値に達したか否かを随時確認する(#14)。上記電流値がロック電流閾値に達していない場合には(#14,No)、電流の印加を継続し、ロック電流閾値に達すると(#14,Yes)、可動部材21が開位置に達したと判断し、電流の印加を停止して可動部材21の開作動を停止する(#15)。
制御手段11は常時、速度センサ13、外気温センサ14及び冷却媒体温度センサ15からの検出値を読み取り、これらの検出値に応じて可動部材21を開位置とすべき開作動条件が成立しているか、閉位置とすべき閉作動条件が成立しているかを確認する(#16)。その結果、開作動条件が継続中である場合には (#17,Yes)、開作動条件の継続時間が予め設定してある所定時間を経過したかを判断する(#18)。所定時間を経過していない場合には(#18,No)、ステップ#16〜#18を繰り返す。所定時間を経過している場合には (#18,Yes)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の開作動を開始し(#13)、その後ステップ#14〜#18を繰り返す。
以上、開作動条件が確定し、その後開作動条件が継続している場合の制御について説明したが、閉作動条件が確定し、その後閉作動条件が継続している場合にも同様の制御が実行される(#19〜#24)。すなわち、ステップ#13〜 #18の「開作動」を「閉作動」と読み替えれば、ステップ#19〜#24と同じとなる。
ステップ#17で開作動条件が継続中でない、すなわち開作動条件から閉作動条件に切り換わったと判断された場合は(#17,No)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の閉作動を開始する(#19)。同様に、ステップ#23で閉作動条件が継続中でない、すなわち閉作動条件から開作動条件に切り換わったと判断された場合は(#23,No)、制御手段11は電動モータ12に電流を印加して、可動部材21の開作動を開始する(#13)。
このような制御が実行されることにより、開作動条件が継続している間は所定時間ごとに開作動が、閉作動条件が継続している間は所定時間ごとに閉作動が実行されることになる。したがって、開作動条件継続中に風圧や衝撃等によって可動部材21が開位置から閉じ側に意図せず移動してしまった場合にも、所定時間が経過すれば可動部材21は開位置に戻されるので、ラジエータ3にて冷却媒体が適切に冷却されないといった問題を回避することができる。同様に、閉作動条件継続中に風圧や衝撃等によって可動部材21が閉位置から開き側に意図せず移動してしまった場合にも、所定時間が経過すれば可動部材21は閉位置に戻されるので、車両の走行安定性を確保することができる。
開作動条件継続中に可動部材21が開位置から閉じ側に移動してしまうと、ラジエータでエンジン冷却媒体が十分に冷却されず、オーバーヒートを起こすおそれがある。一方、閉作動条件継続中に可動部材21が閉位置から開き側に移動してしまうと、車両の走行安定性が低下するおそれがある。これら両者の問題を比較した場合、オーバーヒートの発生のほうが深刻な問題といえるので、開作動条件継続中の上記所定時間を閉作動条件継続中の所定時間よりも短く設定し、より頻繁に開作動を行うようにすると好ましい。
次に、開作動条件継続中又は閉作動条件継続中に行うロック電流閾値の補正処理を、図5、図6のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、図4のフローチャートのステップ#13又は#19の前に実行すればよい。すなわち、電動モータ12に電流を印加し開作動又は閉作動を実行する前に行うべき処理である。
図5は、電源電圧に基づくロック電流閾値補正処理を示している。
電源電圧値を取得し(#31)、その取得電圧が基準電圧と異なっている場合(#32,Yes)、基準電圧との大小関係を比較する(#33)。取得電圧が基準電圧より大きい場合(#33,Yes)、その度合に応じてロック電流閾値を増加補正する演算を行って(#34)、ロック電流閾値を設定する(#36)。一方、取得電圧が基準電圧より小さい場合(#33,No)、その度合に応じてロック電流閾値を低下する演算を行って(#35)、ロック電流閾値を設定する(#36)。
図6は、走行速度に基づくロック電流閾値補正処理を示している。
走行速度を取得し(#37)、走行速度が0を超える場合、即ち、前方に走行している場合(#38,Yes)、その度合に応じてロック電流閾値を増加補正する演算を行って(#39)、ロック電流閾値を設定する(#40)。
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
〈1〉 前記可動部材21は、先の実施形態で説明した型式の可動フィン21aに限るものではなく、例えば、図7に示すように、横回転軸芯X周りに回動自在な可動フィン21aを、前記横回転軸芯Xの下方位置と後方位置との間の設定動作範囲にわたって片持ち支持状態で回動自在に構成してあってもよい。
この例の場合、可動フィン21aの回動方向が、下方から後方に向くときは、可動フィン21aの重力作用方向に逆らって回動させることになり、確実に開位置まで回動させるには、ロック電流の閾値を増加させる必要がある。
図8は、可動部材の回動方向に基づくロック電流閾値補正処理を示している。
電動モータの回動方向を取得し(#41)、その回動方向が横回転軸芯Xの下方から後方に向いている場合(#43,Yes)、ロック電流閾値を増加補正する演算を行って(#44)、ロック電流閾値を設定する(#46)。一方、回動方向が横回転軸芯Xの後方から下方に向いている場合(#43,No)、ロック電流閾値を低下する演算を行って(#45)、ロック電流閾値を設定する(#46)。
尚、図8に示すロック電流閾値補正処理の、#45のロック電流閾値低下演算に関しては、省略して、予め設定されている基準のロック電流閾値をそのまま用いるものであってもよい。
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
3 ラジエータ
11 制御手段
12 電動モータ
21 可動部材
21a 可動フィン
31 閾値変更手段
X 横回転軸芯

Claims (5)

  1. 姿勢変化を伴って車両のラジエータへの空気の流入量を調節する可動部材と、
    前記可動部材を動作させる電動モータと、
    前記電動モータに対する通電によって、前記可動部材を開作動位置と閉作動位置との間で動作させるにあたり、前記可動部材が前記開作動位置或いは前記閉作動位置に達した後に生じるロック電流を検出して前記電動モータへの通電を停止する制御手段と、
    前記可動部材の動作に影響を与える外部要因に基づいて、前記ロック電流の閾値を変化させる閾値変更手段とを備えた可動部材の駆動装置。
  2. 前記外部要因には、前記可動部材に作用する負荷を含み、
    前記閾値変更手段は、前記負荷が大きいほど前記閾値を増加させる補正を行うように構成してある請求項1に記載の可動部材の駆動装置。
  3. 前記負荷に係る外部要因が、走行速度であり、
    前記閾値変更手段は、走行速度が大きいほど前記閾値を増加させる補正を行うように構成してある請求項2に記載の可動部材の駆動装置。
  4. 前記可動部材は、横回転軸芯周りに回動自在な可動フィンを、前記横回転軸芯の下方位置と後方位置との間の設定動作範囲にわたって片持ち支持状態で回動自在に構成してあり、
    前記負荷に係る外部要因が、前記可動フィンの回動方向であり、
    前記閾値変更手段は、前記可動フィンの回動方向が、下方から後方に向くときは、後方から下方に向くときより前記閾値を増加させる補正を行うように構成してある請求項2又は3に記載の可動部材の駆動装置。
  5. 前記負荷に係る外部要因が、前記電動モータの電源電圧であり、
    前記閾値変更手段は、前記電源電圧が基準電圧よりも高いときは、前記閾値を増加させる補正を行い、前記電源電圧が前記基準電圧よりも低いときは、前記閾値を低下させる補正を行うように構成してある請求項2〜4の何れか一項に記載の可動部材の駆動装置。
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