JP6540374B2 - グリルシャッタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、グリルシャッタ装置に関するものである。
従来、車体前部のグリル開口部に設けられた開閉部材を駆動源の駆動力によって開閉動作させ、そのグリル開口部から車体内(エンジンルーム内)に流れ込む空気の量を変更可能なグリルシャッタ装置がある(例えば、特許文献1参照)。
このグリルシャッタ装置では、例えば、高速走行時、開閉部材を全閉位置としてエンジンルーム内に流れ込む空気の量を制限することにより、その空力性能(例えば「Cd値」等)を向上させることができる。また、エンジン始動時には、開閉部材を全閉位置としてエンジンルーム内に流れ込む空気の量、即ちラジエータに当たる空気の量を抑えることで、その暖機時間を短縮することができる。そして、エンジン温度が上昇傾向にある場合には、開閉部材を全開位置としてエンジンルーム内に流れ込む空気の量を増やすことにより、そのエンジン温度を適切に管理することができる。また、例えば、開閉部材を全開位置と全閉位置の間の半開位置としてもエンジン温度を適切な温度に保てるときには、開閉部材を半開位置としてエンジンルーム内に流れ込む空気の量(ラジエータに当たる空気の量)を必要最小限とすることにより、エンジン温度を適切な温度に保ちながらも空力性能を極力向上させることができる。
特開2015−93665号公報
ところで、開閉部材は、駆動源の駆動が停止され半開位置に停止された際、開閉部材と駆動源とを連結する動力伝達機構のガタ等によって直前まで駆動していた方向(駆動方向)に僅かに動くことが可能な状態となり、走行風や振動等により、その駆動方向に動いてしまう虞がある。よって、例えば、開閉部材を全開位置にある状態から閉方向の半開位置に駆動すると、開閉部材が予め設定された(目標の)半開位置よりも閉方向側に動いてしまう虞がある。このことは、例えば、エンジンルーム内に流れ込む空気の量が必要最小限を下回る原因となり、ひいてはエンジン温度を適切な温度に保てなくなる原因となる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、開閉部材が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができるグリルシャッタ装置を提供することにある。
上記課題を解決するグリルシャッタ装置は、車体前部のグリル開口部内に設けられ、前記車体内に流れ込む空気の量を変更すべく開閉動作可能な開閉部材と、前記開閉部材に動力伝達機構を介して連結された駆動源と、前記駆動源を駆動制御して、前記開閉部材を全閉位置と全開位置とそれらの間の半開位置とのいずれかに駆動制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記開閉部材を半開位置に駆動させるとき、前記開閉部材の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあると、前記開閉部材を半開位置よりも閉方向側の位置まで駆動し、その後、前記開閉部材を半開位置に駆動する。
同構成によれば、開閉部材を半開位置に駆動させるとき、開閉部材の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあると、制御部によって、開閉部材が半開位置よりも閉方向側の位置まで駆動され、その後、開閉部材が半開位置に駆動されるため、開閉部材が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。即ち、開閉部材は、駆動源の駆動が停止された際、動力伝達機構のガタによって直前まで駆動していた方向(駆動方向)に僅かに動くことが可能な状態となり、走行風や振動等により、その駆動方向に動いてしまう虞がある。しかし、上記構成では、開閉部材の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあっても、開閉部材は最終的に開方向に駆動されて半開位置に停止されるため、開閉部材が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。
上記グリルシャッタ装置において、前記制御部は、前記開閉部材を半開位置に駆動させるとき、前記開閉部材の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあると、前記開閉部材を半開位置と全閉位置との間の位置まで駆動し、その後、前記開閉部材を半開位置に駆動することが好ましい。
同構成によれば、開閉部材を半開位置に駆動させるとき、開閉部材の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあると、制御部によって、まず開閉部材が半開位置と全閉位置との間の位置まで駆動され、その後、開閉部材が半開位置に駆動されるため、まず開閉部材が全閉位置まで駆動される場合に比べて、余計な駆動を減らすことができる。その結果、例えば、開閉部材を短時間で半開位置に駆動することができる。又、例えば、低消費電力化を図ることができる。又、例えば、耐久性を向上させることができる。
本発明のグリルシャッタ装置では、開閉部材が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。
一実施形態におけるグリルシャッタ装置が搭載された車両の概略構成を示す模式図。 一実施形態におけるグリルシャッタ装置の制御ブロック図。 一実施形態における半開駆動処理を説明するためのフローチャート。 一実施形態における半開駆動処理を説明するための模式図。 一実施形態における半開駆動処理を説明するための模式図。 一実施形態における半開駆動処理を説明するための模式図。 一実施形態における半開駆動処理を説明するための模式図。 一実施形態における端位置駆動処理を説明するためのフローチャート。 一実施形態における端位置駆動処理を説明するための各波形図。 一実施形態における温度加算量を示すグラフ。 一実施形態における電圧加算量を示すグラフ。 別例における端位置駆動処理を説明するための各波形図。 別例における初期化処理を説明するためのフローチャート。 別例におけるチェック処理を説明するためのフローチャート。
以下、グリルシャッタ装置に関する一実施形態を図1〜図11に従って説明する。
図1に示す車両1において、車体2の内部に形成されたエンジンルーム3には、エンジン4と、そのエンジン4を冷却するためのラジエータ5が収容されている。また、エンジン4とラジエータ5の間には、ファン6が設けられている。また、車体2の前部(図1中、左側の端部)には、車両前方の外部空間と車体2の内部空間(エンジンルーム3)とを連通するグリル開口部7が形成されている。そして、上記ラジエータ5は、このグリル開口部7からエンジンルーム3に流れ込む空気が当たるように、エンジン4の前方に配置されている。
本実施形態では、グリル開口部7は、バンパー8の下側に形成されている。また、グリル開口部7には、その意匠面(ロアグリル)を構成するフロントグリル9が取着されている。そして、本実施形態の車両1は、そのグリル開口部7から車体2内、即ちエンジンルーム3内に流れ込む空気の量を変更可能なグリルシャッタ装置10を備えている。
グリルシャッタ装置10は、グリル開口部7内、詳しくはグリル開口部7とラジエータ5の間に設けられ、エンジンルーム3内に流れ込む空気の量を変更すべく開閉動作可能な開閉部材としての可動フィン11と、該可動フィン11を開閉動作させるアクチュエータ12とを備える。
詳述すると、本実施形態の可動フィン11は、回動軸11aと該回動軸11aを中心として互いに離間する方向に延びる一対のフィン部11bとを有し、その回動軸11aは略四角枠状に形成されたフレーム13の内側に回動可能に支持されている。本実施形態の可動フィン11は、上下に一対並設されている。そして、フレーム13は、前記回動軸11aが車幅方向に沿うように、その上端がバンパーリインフォース14に固定されてグリル開口部7内に配置されている。
可動フィン11は、回動軸11a中心に回動されてフィン部11bが略水平状態とされることで全開位置とされる。また、可動フィン11は、回動軸11a中心に回動されてフィン部11bが略垂直状態とされることで全閉位置とされる。また、可動フィン11は、回動軸11a中心に回動されてフィン部11bが予め設定された角度の傾斜状態とされることで前記全閉位置と前記全開位置との間の半開位置とされる。尚、図4〜図7に示すように、本実施形態のフレーム13には、可動フィン11と係合することで、可動フィン11の開閉動作範囲(全開位置から全閉位置までの間)を越える動作を規制するための規制部13aが設けられている。これにより、可動フィン11は、全閉位置又は全開位置である端位置に到達すると、規制部13aと係合(当接)することで、両端位置間の開閉動作範囲を越える動作が規制されている。
一方、図2に示すように、本実施形態のアクチュエータ12は、自身の回転軸16を回転駆動する駆動源としての電動モータMと、前記回転軸16と駆動連結されてその出力が可動フィン11に駆動連結される複数のギヤ等からなる動力伝達機構17とを有し、電動モータMが駆動されることで可動フィン11を開閉動作させる。また、アクチュエータ12は、前記回転軸16と一体回転する図示しないセンサマグネットと対向する位置にホールICからなる回転センサ18を有する。回転センサ18は、回転軸16の回転位置に応じた(具体的には一定の回転角毎にHレベルの)回転軸パルス信号Pを出力する。
また、図2に示すように、グリルシャッタ装置10は、電動モータMを駆動制御して、可動フィン11を全閉位置と全開位置とそれらの間の半開位置とのいずれかに駆動制御可能な制御部21を備えている。
本実施形態の制御部21には、図示しないバッテリ電源が接続されるとともに、イグニッションスイッチがオンされた際のイグニッション信号IG、車速V、エンジン4の冷却水温Tw、外気温Ta等、車両に関する各種の車両情報信号S、及び前記回転軸パルス信号Pが入力される。そして、制御部21は、これら車両情報信号S及び回転軸パルス信号P等に基づいて、電動モータMに駆動電力を供給して可動フィン11を前記全閉位置と前記全開位置と前記半開位置とのいずれかに駆動(回動)させる。例えば、制御部21は、高速走行時には、可動フィン11を全閉位置としてエンジンルーム3内に流れ込む空気の量を制限することにより、その空力性能(例えば「Cd値」等)を向上させる。また、例えば、制御部21は、エンジン温度(冷却水温Tw)が上昇傾向にある場合には、可動フィン11を全開位置としてエンジンルーム3内に流れ込む空気の量を増やすことにより、そのエンジン温度を適切に管理する。また、例えば、制御部21は、可動フィン11を半開位置としてもエンジン温度を適切な温度に保てるときには、可動フィン11を半開位置としてエンジンルーム3内に流れ込む空気の量(ラジエータ5に当たる空気の量)を必要最小限とすることにより、エンジン温度を適切な温度に保ちながらも空力性能を極力向上させる。
ここで、本実施形態の制御部21は、可動フィン11を半開位置に駆動させるとき、可動フィン11の現在の位置が(これから動かす予定である)半開位置よりも開方向側の位置(例えば全開位置)にあると、可動フィン11を半開位置よりも閉方向側の位置まで駆動し(図4参照)、その後、可動フィン11を半開位置に駆動して(図5参照)電動モータMを停止させる。この可動フィン11を半開位置よりも閉方向側の位置まで駆動するとき、本実施形態の制御部21は、可動フィン11を半開位置と全閉位置との間の位置まで駆動する(全閉位置までは駆動させない)。
また、制御部21は、可動フィン11を半開位置に駆動させるとき、可動フィン11の現在の位置が(これから動かす予定である)半開位置よりも閉方向側の位置(例えば全閉位置)にあると、可動フィン11が前記半開位置を通り過ぎないように、可動フィン11を半開位置に駆動して(図6参照)電動モータMを停止させる。
詳述すると、図3のフローチャートに示すように、制御部21は、可動フィン11を半開位置に駆動させるときには、半開駆動処理を行う。即ち、制御部21は、まず半開駆動処理のステップ101において、可動フィン11の現在の位置が(これから動かす予定である)半開位置よりも開方向側の位置にあるか否かを判定し、開方向側の位置(例えば全開位置)にあると判定すると、ステップ102に移行する。尚、可動フィン11の現在の位置は、前述した回転軸パルス信号Pによって推定する。
ステップ102において、制御部21は、可動フィン11を閉方向に駆動すべく電動モータMに駆動電力を供給し、ステップ103に移行する。
ステップ103において、制御部21は、可動フィン11が半開位置よりも閉方向側の位置であって、半開位置と全閉位置との間にある予め設定されたプレ目標位置まで到達した(図4参照)と判定すると、次のステップ104に移行して、電動モータMへの駆動電力の供給を停止し、ステップ105に移行する。また、前記ステップ101において、制御部21は、可動フィン11の現在の位置が(これから動かす予定である)半開位置よりも開方向側の位置にない(例えば全閉位置にある)と判定した場合もステップ105に移行する。
ステップ105において、制御部21は、可動フィン11を開方向に駆動すべく電動モータMに駆動電力を供給し、ステップ106に移行する。
ステップ106において、制御部21は、可動フィン11が真の目標位置である半開位置まで到達した(図5及び図6参照)と判定すると、次のステップ107に移行して、電動モータMへの駆動電力の供給を停止し、半開駆動処理を終了(エンド)する。
またここで、本実施形態の制御部21は、可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、前記規制部13aの作用によって停止される前記回転軸16の回転位置であるロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に回転軸16を停止させる。即ち、グリルシャッタ装置10では、可動フィン11が規制部13aと係合(当接)することで可動フィン11が全閉位置又は全開位置である端位置を越えて回動する動作が規制されている。しかし、電動モータMに駆動電力を供給し続けると、可動フィン11が規制部13aと係合してからも、可動フィン11から回転軸16までの部材がそれぞれ撓むことなどにより、回転軸16は僅かに回転してから規制部13aの作用によって(ロック位置で)停止されることになる。これに対して、本実施形態の制御部21は、可動フィン11を端位置に駆動させるときは、前記ロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に回転軸16を停止させるようにする。
具体的には、本実施形態の制御部21は、可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、前記ロック位置まで回転軸16を駆動した後、前記応力緩和位置まで回転軸16を逆転駆動して停止させる。また、制御部21は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、外気温Taが高いほど増加させる。また、制御部21は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、可動フィン11が凍結により固着する可能性が高い外気温(本実施形態では0℃以下)であると(本実施形態では一定量)増加させる。また、制御部21は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、電動モータMへの印加電圧Eが高いほど、即ち図示しないバッテリ電源の電圧が高いほど増加させる。また、制御部21は、前記応力緩和位置を、可動フィン11が規制部13aと係合を開始するときの回転軸16の回転位置と前記ロック位置との間の位置とする。
詳述すると、図8のフローチャートに示すように、制御部21は、可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、端位置駆動処理を行う。即ち、制御部21は、まず端位置駆動処理のステップ201において、外気温Ta及び電動モータMへの印加電圧E(即ちバッテリ電源の電圧)を取得し、次のステップ202において、逆転駆動量を算出する。
このとき、本実施形態の制御部21は、基本となる予め設定された基本逆転駆動量に、外気温Taに応じた温度加算量を加算し、更に印加電圧Eに応じた電圧加算量を加算して逆転駆動量を算出する。
本実施形態では、図10に示すように、前記温度加算量は、外気温Taが高いほど多くする要素と、外気温Taが0℃以下であると一定量(破線から実線までの量)多くする要素を組み合わせた量とする。
また、図11に示すように、前記電圧加算量は、電動モータMへの印加電圧E(即ちバッテリ電源の電圧)が高いほど多くなる量とする。
そして、次のステップ203において、制御部21は、可動フィン11を端位置に向かう方向に(正転)駆動すべく電動モータMに駆動電力を供給し、ステップ204に移行する。
ステップ204において、制御部21は、ロック電流を検出したと判定すると、次のステップ205に移行して、電動モータMへの駆動電力の供給を停止し、ステップ206に移行する。
具体的には、図9に示すように、電動モータMに流れる電流は、可動フィン11が規制部13aと係合したタイミングt1から負荷が増加することで徐々に増加する。そして、回転軸16が規制部13aの作用によって停止(ロック)され(タイミングt2)、そのロック電流に到達してから一定時間が経過すると(タイミングt3)、制御部21はロック電流を検出したと判定し、電動モータMへの駆動電力の供給を停止する。尚、図9における上段の波形は、制御部21が電動モータMに駆動電力を供給するタイミングを示している。
次にステップ206において、制御部21は、ステップ103で駆動した方向とは逆方向に(逆転)駆動すべく電動モータMに(逆方向の)駆動電力を供給し、ステップ207に移行する。
ステップ207において、制御部21は、算出した逆転駆動量だけ回転軸16が逆転するように(回転軸16が応力緩和位置まで到達するように)電動モータMを駆動させたと判定すると、次のステップ208に移行して、電動モータMへの駆動電力の供給を停止し、端位置駆動処理を終了(エンド)する。
尚、このとき、図9に示すように、回転軸16には逆転方向への応力が掛かっていることから、回転軸16を前記逆転駆動量だけ(応力緩和位置まで)逆転させるための(逆転)駆動時間は極短時間となる。即ち、このとき、制御部21は、回転軸16に逆転方向への応力が掛かっていることを考慮した時間である極短時間だけ電動モータMに駆動電力を供給するように設定されている。
次に、上記のように構成されたグリルシャッタ装置10の作用について説明する。
例えば、制御部21によって、可動フィン11を半開位置としてもエンジン温度を適切な温度に保てると判断されたときには、前記半開駆動処理が実行される。
この半開駆動処理時、例えば、可動フィン11の現在の位置が(これから動かす予定である)半開位置よりも開方向側の位置(例えば全開位置)にあると、図4に示すように、まず可動フィン11が半開位置よりも閉方向側の位置まで駆動され、その後、図5に示すように、可動フィン11が半開位置に駆動される。
また、この半開駆動処理時、例えば、可動フィン11の現在の位置が(これから動かす予定である)半開位置よりも閉方向側の位置(例えば全閉位置)にあると、図6に示すように、可動フィン11が前記半開位置を通り過ぎないように、半開位置に駆動される。
図7に示すように、上記のように半開位置に駆動された可動フィン11は、複数のギヤ等からなる動力伝達機構17のガタによって直前まで駆動していた方向であって半開位置よりも開方向に僅かに動くことが可能な状態となり、半開位置よりも閉方向には動かない状態となる。
また、例えば、制御部21によって、高速走行中、又はエンジン温度(冷却水温Tw)が上昇傾向にあると判断されたときには、可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるための前記端位置駆動処理が実行される。
即ち、図9に示すように、まず回転軸16がロック位置まで駆動され(タイミングt2)、その後、回転軸16が応力緩和位置まで(前記逆転駆動量だけ)逆転される(タイミングt4)。
次に、上記実施の形態の特徴的な効果を以下に記載する。
(1)可動フィン11を半開位置に駆動させるとき、可動フィン11の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあると、可動フィン11が半開位置よりも閉方向側の位置まで駆動され、その後、可動フィン11が半開位置に駆動されるため、可動フィン11が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。即ち、可動フィン11は、電動モータMの駆動が停止された際、複数のギヤ等からなる動力伝達機構17のガタによって直前まで駆動していた方向(駆動方向)に僅かに動くことが可能な状態となり、走行風や振動等により、その駆動方向に動いてしまう虞がある。しかし、上記構成では、可動フィン11の現在の(駆動前の)位置が半開位置よりも開方向側の位置にあっても、可動フィン11は最終的に開方向に駆動されて半開位置に停止されるため、可動フィン11が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。その結果、車体2(エンジンルーム3)内に流れ込む空気の量が設定された量よりも少なくなってしまうことを回避することができ、ひいてはエンジン温度を適切な温度に保つことができる。
(2)上記のようにまず可動フィン11を半開位置よりも閉方向側の位置まで駆動するとき、制御部21は、可動フィン11を半開位置と全閉位置との間の位置まで駆動する(全閉位置までは駆動させない)ため、まず可動フィン11を全閉位置まで駆動する場合に比べて、余計な駆動を減らすことができる。その結果、例えば、可動フィン11を短時間で半開位置に駆動することができる。又、例えば、低消費電力化を図ることができる。又、例えば、耐久性を向上させることができる。
(3)可動フィン11を半開位置に駆動させるとき、可動フィン11の現在の位置が半開位置よりも閉方向側の位置にあると、可動フィン11が半開位置を通り過ぎないように、半開位置に駆動されるため、可動フィン11が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。即ち、例えば、可動フィン11が半開位置を通り過ぎた後に更に可動フィン11の位置を調整しながら半開位置に到達させるような制御では、可動フィン11が最終的に閉方向に駆動されて半開位置に停止される虞があるが、これが回避され、可動フィン11が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。その結果、車体2(エンジンルーム3)内に流れ込む空気の量が設定された量よりも少なくなってしまうことを回避することができ、ひいてはエンジン温度を適切な温度に保つことができる。
(4)可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、規制部13aの作用によって停止される回転軸16の回転位置であるロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に回転軸16が停止されるため、可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができる。詳しくは、例えば、単に前記ロック位置に回転軸16を停止させる制御では、まず可動フィン11が規制部13aと係合を開始してからも、可動フィン11から回転軸16までの部材(動力伝達機構17等)がそれぞれ撓むことなどにより、回転軸16は僅かに回転してから規制部13aの作用によって(ロック位置で)停止されることになる。よって、例えば、単に前記ロック位置に回転軸16を停止させる制御では、可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなってしまい、例えば前記部材(可動フィン11や動力伝達機構17等)が塑性変形してしまうといった虞がある。それに対して、上記構成では、ロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に回転軸16が停止されるため、可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができ、ひいては可動フィン11から回転軸16までの部材が塑性変形してしまうことを抑えることができる。
(5)可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、前記ロック位置まで回転軸16が駆動された後、前記応力緩和位置まで回転軸16が逆転駆動されて停止されるため、具体的に、可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができる。
(6)前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量は、外気温Taが高いほど増加されるため、前記逆転駆動量を適した値とすることができる。即ち、可動フィン11が規制部13aと係合を開始してから回転軸16がロック位置まで回転してしまう量は、外気温Taが高いほど潤滑油の抵抗が減って回転軸16が高速回転することや部材が撓み易くなることから、外気温Taが高いほど多くなる。よって、例えば、前記逆転駆動量が一定であると、可動フィン11が規制部13aと係合を開始したときの回転軸16の位置から応力緩和位置までの回転量が、外気温Taが高いほど多くなり、外気温Taが低いときに比べて、可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなってしまう虞が生じる。これに対して、逆転駆動量は外気温Taが高いほど増加されるため、可動フィン11が規制部13aと係合を開始したときの回転軸16の位置から応力緩和位置までの回転量を一定に近くすることができ、ひいては高温に基づいて可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることが可能となる。
(7)前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量は、可動フィン11が凍結により固着する可能性が高い外気温(本実施形態では0℃以下)であると増加されるため、前記逆転駆動量を適した値とすることができる。即ち、可動フィン11が凍結により固着すると可動フィン11から回転軸16までの部材に長時間応力が掛かったままとなることが考えられ、大きくない応力でも可動フィン11から回転軸16までの部材が塑性変形してしまう虞が生じる。これに対して、逆転駆動量は可動フィン11が凍結により固着する可能性が高い外気温であると増加されるため、可動フィン11が凍結により(長時間)固着した場合でも可動フィン11から回転軸16までの部材にはより小さな応力しか掛からないようにすることができるため、部材が塑性変形してしまうことを抑えることができる。
(8)前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量は、電動モータMへの印加電圧Eが高いほど増加されるため、前記逆転駆動量を適した値とすることができる。即ち、可動フィン11が規制部13aと係合を開始してから回転軸16がロック位置まで回転してしまう量は、電動モータMへの印加電圧Eが高いほど回転軸16が高速回転することから、電動モータMへの印加電圧Eが高いほど多くなる。よって、逆転駆動量が一定であると、可動フィン11が規制部13aと係合を開始したときの回転軸16の回転位置から応力緩和位置までの回転量が、電動モータMへの印加電圧Eが高いほど多くなり、電動モータMへの印加電圧Eが低いときに比べて、可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなってしまう虞が生じる。これに対して、逆転駆動量は電動モータMへの印加電圧Eが高いほど増加されるため、可動フィン11が規制部13aと係合を開始したときの回転軸16の位置から応力緩和位置までの回転量を一定に近くすることができ、ひいては可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることが可能となる。
(9)前記応力緩和位置は、可動フィン11が規制部13aと係合を開始するときの回転軸16の回転位置と前記ロック位置との間の位置とされるため、可動フィン11を端位置まで駆動させる際には、可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えながらも小さな応力が掛かった状態とすることができる。これにより、可動フィン11が規制部13aと係合していない状態(端位置まで到達していない状態)で停止してしまうことを回避でき、可動フィン11を確実に規制部13aと係合した状態として端位置(全閉位置又は全開位置)に停止させることができる。
上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、制御部21は、可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、前記ロック位置まで回転軸16を駆動した後、応力緩和位置まで回転軸16を逆転駆動するとしたが、これに限定されず、最終的にロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に回転軸16を停止させれば他の制御に変更してもよい。
例えば、制御部21は、可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、前記ロック位置まで到達させることなく応力緩和位置まで回転軸16を駆動して停止させる端位置駆動処理を実行するようにしてもよい。
具体的には、図12に実線で示すように、制御部21は、回転軸16が規制部13aの作用によって停止(ロック)される(前記タイミングt2)よりも前のタイミングtzで電動モータMへの駆動電力の供給を停止するようにしてもよい。
このようにしても、可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができる。また、このようにすると、例えば、上記実施形態に比べて、余計な駆動を減らすことができる。その結果、例えば、低消費電力化を図ることができる。又、例えば、耐久性を向上させることができる。
またここで、上記実施形態では、制御部21はロック位置まで回転軸16を駆動した後、予め算出した逆転駆動量だけ逆転駆動することで応力緩和位置に停止させる制御であるが、この例では、制御部21は、回転軸16をロック位置まで到達させないため、逆転駆動量ではなく応力緩和位置に直接的に回転軸16を位置制御する必要がある。
そこで、この例では、例えば、制御部21は、予め設定された初期化タイミングで、可動フィン11をロック位置まで到達させて該ロック位置(又はそのロック位置に基づいた応力緩和位置)を記憶する初期化処理を行うことが好ましい。この初期化処理では、制御部21は、可動フィン11を開方向と閉方向の両方向のロック位置まで到達させて両方向のロック位置を記憶する。また、この初期化処理は、記憶する両方向のロック位置の間隔が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定して、前記許容範囲内に無い場合に異常と判定する異常検出処理を含むようにしてもよい。
詳述すると、図13のフローチャートに示すように、制御部21は、後述する予め設定された初期化タイミングで、初期化処理を行う。即ち、制御部21は、まず初期化処理のステップ301において、可動フィン11を開方向に駆動すべく電動モータMに駆動電力を供給し、ステップ302に移行する。
ステップ302において、制御部21は、ロック電流を検出したと判定すると、次のステップ303に移行して、電動モータMへの駆動電力の供給を停止するとともに開側のロック位置を仮記憶し、ステップ304に移行する。
ステップ304において、制御部21は、可動フィン11を閉方向に駆動すべく電動モータMに駆動電力を供給し、ステップ305に移行する。
ステップ305において、制御部21は、ロック電流を検出したと判定すると、次のステップ306に移行して、電動モータMへの駆動電力の供給を停止するとともに閉側のロック位置を仮記憶し、異常検出処理としてのステップ307に移行する。
ステップ307において、制御部21は、記憶する(前記仮記憶した)両方向のロック位置の間隔(即ち、前記回転軸パルス信号Pのパルスの数)が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定して、前記許容範囲内にあると判定するとステップ308に移行して、前記仮記憶したロック位置を正式に記憶し、初期化処理を終了(エンド)する。
また、制御部21は、ステップ307において、前記許容範囲内に無い異常であると判定すると、ステップ309に移行して、例えば、それ以降のグリルシャッタ装置10の動作を規制したり警告ランプを点灯する等の異常処理を実行し、初期化処理を終了(エンド)する。
このようにすると、予め設定された初期化タイミングで、初期化処理が行われるため、記憶したロック位置(又はそのロック位置に基づいた応力緩和位置)の精度を高くすることができる。即ち、例えば、各部材が組み付けられる前にロック位置が予め記憶された制御部21とすると、各部材の部品精度や組み付け誤差等により記憶したロック位置と実際のロック位置とがずれる虞がある。これに対して、上記構成では、各部材が組み付けられた状態の予め設定された初期化タイミングで初期化処理が行われることで、各部材の部品精度や組み付け誤差等が反映された精度の高いロック位置(又はそのロック位置に基づいた応力緩和位置)を随時記憶させることが可能となる。
また、上記初期化処理では、可動フィン11を開方向と閉方向の両方向のロック位置まで到達させて両方向のロック位置(又は応力緩和位置)が記憶されるため、可動フィン11を全閉位置に駆動させるときも全開位置に駆動させるときも可動フィン11から回転軸16までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができる。
また、上記初期化処理は、異常検出処理(ステップ307)を含むため、グリルシャッタ装置10に何らかの故障が生じていることを検知することができる。よって、例えば、可動フィン11が異常な動作を繰り返してしまうといったことを防止することができる。
またここで、上記予め設定された初期化タイミングは、例えば、制御部21に図示しないバッテリ電源が接続されたときや、イグニッション信号IGが10回入力されたときや、前回初期化処理を実行してから1週間が経過したとき等としてもよい。また、例えば、予め設定された初期化タイミングは、制御部21が、予め設定されたチェックタイミングで可動フィン11をロック位置まで到達させて該ロック位置が予め記憶した正常範囲にないときを含み、同正常範囲にあるときを含まないようにしてもよい。また、この予め設定されたチェックタイミングは、例えば、イグニッション信号IGが10回入力されたときや、前回初期化処理を実行してから1週間が経過したとき等としてもよい。
詳述すると、図14のフローチャートに示すように、制御部21は、例えば、イグニッション信号IGが10回入力されたとき等の予め設定されたチェックタイミングで、チェック処理を行うようにしてもよい。即ち、制御部21は、まずチェック処理のステップ401において、可動フィン11を閉方向に駆動すべく電動モータMに駆動電力を供給し、ステップ402に移行する。尚、この例では、このチェック処理を行う前(即ち10回目のイグニッション信号IGが入力される前)の可動フィン11は、車両1の停止時に行われる全開停止処理によって全開位置の状態とされている。
ステップ402において、制御部21は、ロック電流を検出したと判定すると、次のステップ403に移行して、電動モータMへの駆動電力の供給を停止し、ステップ404に移行する。
ステップ404において、制御部21は、上記したように全閉位置から全開位置(ロック位置)まで駆動された際の回転軸パルス信号Pの値(パルスの数)が、正常範囲にあるか否か、詳しくは制御部21が予想している回転軸パルス信号Pの値に対して小さなずれ量であるか否かを判定し、正常範囲に無いと判定すると、前記初期化処理を実行する。また、制御部21は、前記正常範囲にある(ずれ量が小さい)と判定すると、初期化タイミングではないと判定し、初期化処理を実行せずにチェック処理を終了する。
このようにすると、例えば、初期化処理を実行する必要がないにも関わらず、必要以上に初期化処理が行われて頻繁に可動フィン11が駆動されることを回避することができる。
・上記実施形態では、制御部21は、可動フィン11を半開位置に駆動させるとき、可動フィン11の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあると、まず可動フィン11を半開位置と全閉位置との間の位置まで駆動するとしたが、これに限定されず、まず可動フィン11を全閉位置まで駆動するようにしてもよい。
・上記実施形態では、制御部21は、可動フィン11を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、規制部13aの作用によって停止される回転軸16の回転位置であるロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に回転軸16を停止させるとしたが、これに限定されず、回転軸16を前記ロック位置に停止させるようにしてもよい。
・上記実施形態では、制御部21は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、外気温Taが高いほど増加させるとしたが、これに限定されず、逆転駆動量は、このような補正を行わないようにしてもよい。
・上記実施形態では、制御部21は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、可動フィン11が凍結により固着する可能性が高い外気温(上記実施形態では0℃以下)であると(上記実施形態では一定量)増加させるとしたが、これに限定されず、逆転駆動量は、このような補正を行わないようにしてもよい。また、上記した可動フィン11が凍結により固着する可能性が高い外気温は、例えば、−3℃以下等の他の温度に設定してもよい。また、増加させる量は、例えば、外気温が低いほど増加させる等、外気温によって異なる量としてもよい。
・上記実施形態では、制御部21は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、電動モータMへの印加電圧Eが高いほど増加させるとしたが、これに限定されず、逆転駆動量は、このような補正を行わないようにしてもよい。
・上記実施形態では、制御部21は、前記応力緩和位置を、可動フィン11が規制部13aと係合を開始するときの回転軸16の回転位置と前記ロック位置との間の位置とするとしたが、これに限定されず、例えば、可動フィン11が規制部13aと係合を開始するときの回転軸16の回転位置やそれより僅かに手前の係合しない位置に変更してもよい。このように、応力緩和位置を、可動フィン11が規制部13aと係合を開始するときの回転軸16の回転位置やそれより僅かに手前の係合しない位置とすると、可動フィン11を端位置に駆動させても、可動フィン11から回転軸16までの部材に応力が全く掛かっていない状態とすることができる。
・上記実施形態では、可動フィン11は規制部13aと直接係合するように記載したが、これに限定されず、例えば可動フィン11と一体回動する被規制部を設け、該被規制部を介して規制部と係合する(即ち間接的に係合する)構成としてもよい。
・上記実施形態では、開閉部材を回動軸11aと一対のフィン部11bとを有した可動フィン11としたが、車体2(エンジンルーム3)内に流れ込む空気の量を変更すべく開閉動作可能であれば、他の開閉部材に変更してもよい。
上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項1又は2に記載のグリルシャッタ装置において、前記制御部は、前記開閉部材を半開位置に駆動させるとき、前記開閉部材の現在の位置が半開位置よりも閉方向側の位置にあると、前記開閉部材が前記半開位置を通り過ぎないように、前記開閉部材を半開位置に駆動することを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、開閉部材を半開位置に駆動させるとき、開閉部材の現在の位置が半開位置よりも閉方向側の位置にあると、制御部によって、開閉部材が半開位置を通り過ぎないように、開閉部材が半開位置に駆動されるため、開閉部材が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。即ち、例えば、開閉部材が半開位置を通り過ぎた後に更に開閉部材の位置を調整しながら半開位置に到達させるような制御では、開閉部材が最終的に閉方向に駆動されて半開位置に停止される虞があるが、これが回避され、開閉部材が半開位置よりも閉方向側に動いてしまうことを防止することができる。その結果、車体内に流れ込む空気の量が設定された量よりも少なくなってしまうことを回避することができ、ひいてはエンジン温度を適切な温度に保つことができる。
(ロ)車体前部のグリル開口部内に設けられ、前記車体内に流れ込む空気の量を変更すべく開閉動作可能な開閉部材と、前記開閉部材と直接又は間接的に係合することで、前記開閉部材の開閉動作範囲を越える動作を規制するための規制部と、前記開閉部材に連結された回転軸を有する電動モータと、前記電動モータを駆動制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記開閉部材を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、前記規制部の作用によって停止される前記回転軸の回転位置であるロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に前記回転軸を停止させることを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、開閉部材を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、制御部によって、規制部の作用によって停止される回転軸の回転位置であるロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に回転軸が停止されるため、開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができる。詳しくは、例えば、単に前記ロック位置に回転軸を停止させる制御では、まず開閉部材が規制部と係合を開始してからも、開閉部材から回転軸までの部材がそれぞれ撓むことなどにより、回転軸は僅かに回転してから規制部の作用によって(ロック位置で)停止されることになる。よって、例えば、単に前記ロック位置に回転軸を停止させる制御では、開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなってしまい、例えば前記部材が塑性変形してしまうといった虞がある。それに対して、上記構成では、ロック位置よりも手前の回転位置である応力緩和位置に回転軸が停止されるため、開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができ、ひいては開閉部材から回転軸までの部材が塑性変形してしまうことを抑えることができる。
(ハ)上記(ロ)に記載のグリルシャッタ装置において、前記制御部は、前記開閉部材を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、前記ロック位置まで前記回転軸を駆動した後、前記応力緩和位置まで前記回転軸を逆転駆動して停止させることを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、開閉部材を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、制御部によって、前記ロック位置まで回転軸が駆動された後、前記応力緩和位置まで回転軸が逆転駆動されて停止されるため、開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができる。
(ニ)上記(ロ)に記載のグリルシャッタ装置において、前記制御部は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、外気温が高いほど増加させることを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量は、制御部によって、外気温が高いほど増加されるため、前記逆転駆動量を適した値とすることができる。即ち、開閉部材が規制部と係合を開始してから回転軸がロック位置まで回転してしまう量は、外気温が高いほど潤滑油の抵抗が減って回転軸が高速回転することや部材が撓み易くなることから、外気温が高いほど多くなる。よって、例えば、前記逆転駆動量が一定であると、開閉部材が規制部と係合を開始したときの回転軸の位置から応力緩和位置までの回転量が、外気温が高いほど多くなり、外気温が低いときに比べて、開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなってしまう虞が生じる。これに対して、逆転駆動量は外気温が高いほど増加されるため、開閉部材が規制部と係合を開始したときの回転軸の位置から応力緩和位置までの回転量を一定に近くすることができ、ひいては高温に基づいて開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることが可能となる。
(ホ)上記(ロ)又は(ニ)に記載のグリルシャッタ装置において、前記制御部は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、前記開閉部材が凍結により固着する可能性が高い外気温であると増加させることを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量は、制御部によって、開閉部材が凍結により固着する可能性が高い外気温であると増加されるため、前記逆転駆動量を適した値とすることができる。即ち、開閉部材が凍結により固着すると開閉部材から回転軸までの部材に長時間応力が掛かったままとなることが考えられ、大きくない応力でも開閉部材から回転軸までの部材が塑性変形してしまう虞が生じる。これに対して、逆転駆動量は開閉部材が凍結により固着する可能性が高い外気温であると増加されるため、開閉部材が凍結により(長時間)固着した場合でも開閉部材から回転軸までの部材にはより小さな応力しか掛からないようにすることができるため、部材が塑性変形してしまうことを抑えることができる。
(ヘ)上記(ロ)〜(ホ)のいずれか1つに記載のグリルシャッタ装置において、前記制御部は、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量を、前記電動モータへの印加電圧が高いほど増加させることを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、前記ロック位置から前記応力緩和位置までの逆転駆動量は、制御部によって、電動モータへの印加電圧が高いほど増加されるため、前記逆転駆動量を適した値とすることができる。即ち、開閉部材が規制部と係合を開始してから回転軸がロック位置まで回転してしまう量は、電動モータへの印加電圧が高いほど回転軸が高速回転することから、電動モータへの印加電圧が高いほど多くなる。よって、例えば、前記逆転駆動量が一定であると、開閉部材が規制部と係合を開始したときの回転軸の回転位置から応力緩和位置までの回転量が、電動モータへの印加電圧が高いほど多くなり、電動モータへの印加電圧が低いときに比べて、開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなってしまう虞が生じる。これに対して、逆転駆動量は電動モータへの印加電圧が高いほど増加されるため、開閉部材が規制部と係合を開始したときの回転軸の位置から応力緩和位置までの回転量を一定に近くすることができ、ひいては印加電圧によって開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることが可能となる。
(ト)上記(ロ)〜(ヘ)のいずれか1つに記載のグリルシャッタ装置において、前記制御部は、前記応力緩和位置を、前記開閉部材が前記規制部と係合を開始するときの前記回転軸の回転位置と前記ロック位置との間の位置とすることを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、前記応力緩和位置は、制御部によって、開閉部材が規制部と係合を開始するときの回転軸の回転位置と前記ロック位置との間の位置とされるため、開閉部材を端位置まで駆動させる際には、開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えながらも小さな応力が掛かった状態とすることができる。これにより、開閉部材が規制部と係合していない状態(端位置まで到達していない状態)で停止してしまうことを回避でき、開閉部材を確実に規制部と係合した状態として端位置に停止させることができる。
(チ)上記(ロ)に記載のグリルシャッタ装置において、前記制御部は、前記開閉部材を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、前記ロック位置まで到達させることなく前記応力緩和位置まで前記回転軸を駆動して停止させることを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、開閉部材を全閉位置又は全開位置である端位置に駆動させるとき、制御部によって、前記ロック位置まで到達されることなく前記応力緩和位置まで回転軸が駆動されて停止されるため、開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができる。また、このようにすると、例えば、ロック位置まで回転軸が駆動された後、応力緩和位置まで回転軸が逆転駆動されて停止される場合に比べて、余計な駆動を減らすことができる。その結果、例えば、低消費電力化を図ることができる。又、例えば、耐久性を向上させることができる。
(リ)上記(チ)に記載のグリルシャッタ装置において、前記制御部は、予め設定された初期化タイミングで、前記開閉部材を前記ロック位置まで到達させて該ロック位置を記憶する初期化処理を行うことを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、制御部によって、予め設定された初期化タイミングで、開閉部材を前記ロック位置まで到達させて該ロック位置を記憶する初期化処理が行われるため、記憶したロック位置の精度を高くすることができる。即ち、例えば、各部材が組み付けられる前にロック位置が予め記憶された構成とすると、各部材の部品精度や組み付け誤差等により記憶したロック位置と実際のロック位置とがずれる虞がある。これに対して、上記構成では、各部材が組み付けられた状態の予め設定された初期化タイミングで初期化処理が行われることで、各部材の部品精度や組み付け誤差等が反映された精度の高いロック位置を随時記憶させることが可能となる。
(ヌ)上記(リ)に記載のグリルシャッタ装置において、前記初期化処理では、前記制御部は、前記開閉部材を開方向と閉方向の両方向の前記ロック位置まで到達させて両方向のロック位置を記憶することを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、前記初期化処理では、開閉部材を開方向と閉方向の両方向のロック位置まで到達させて両方向のロック位置が記憶されるため、開閉部材を全閉位置に駆動させるときも全開位置に駆動させるときも開閉部材から回転軸までの部材に大きな応力が掛かったままとなることを抑えることができる。
(ル)上記(ヌ)に記載のグリルシャッタ装置において、前記初期化処理は、記憶する両方向のロック位置の間隔が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定して、前記許容範囲内に無い場合に異常と判定する異常検出処理を含むことを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、初期化処理は、記憶する両方向のロック位置の間隔が予め設定された許容範囲内にあるか否かを判定して、前記許容範囲内に無い場合に異常と判定する異常検出処理を含むため、グリルシャッタ装置に何らかの故障が生じていることを検知することができる。よって、例えば、開閉部材が異常な動作を繰り返してしまうといったことを防止することができる。
(ヲ)上記(ヌ)又は(ル)に記載のグリルシャッタ装置において、前記予め設定された初期化タイミングは、前記制御部が、予め設定されたチェックタイミングで前記開閉部材を前記ロック位置まで到達させて該ロック位置が予め記憶した正常範囲にないときを含み、同正常範囲にあるときを含まないことを特徴とするグリルシャッタ装置。
同構成によれば、予め設定された初期化タイミングは、制御部が、予め設定されたチェックタイミングで開閉部材をロック位置まで到達させて該ロック位置が予め記憶した正常範囲にないときを含み、同正常範囲にあるときを含まないため、例えば、必要以上に初期化処理が行われて頻繁に開閉部材が駆動されることを回避することができる。
2…車体、7…グリル開口部、11…可動フィン(開閉部材)、17…動力伝達機構、21…制御部、M…電動モータ(駆動源)。

Claims (2)

  1. 車体前部のグリル開口部内に設けられ、前記車体内に流れ込む空気の量を変更すべく開閉動作可能な開閉部材と、
    前記開閉部材に動力伝達機構を介して連結された駆動源と、
    前記駆動源を駆動制御して、前記開閉部材を全閉位置と全開位置とそれらの間の半開位置とのいずれかに駆動制御可能な制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記開閉部材を半開位置に駆動させるとき、前記開閉部材の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあると、前記開閉部材を半開位置よりも閉方向側の位置まで駆動し、その後、前記開閉部材を半開位置に駆動することを特徴とするグリルシャッタ装置。
  2. 請求項1に記載のグリルシャッタ装置において、
    前記制御部は、前記開閉部材を半開位置に駆動させるとき、前記開閉部材の現在の位置が半開位置よりも開方向側の位置にあると、前記開閉部材を半開位置と全閉位置との間の位置まで駆動し、その後、前記開閉部材を半開位置に駆動することを特徴とするグリルシャッタ装置。
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