WO2014174930A1 - ブラシレスモータの制御装置及び制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータの制御装置及び制御方法 Download PDF

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Abstract

低速センサレス制御を開始する際に行う位置決め制御では、ブラシレスモータの3相のうち2相に通電して保持する位置決め通電モードを実施する。位置決め通電モードの実施から所定時間が経過した場合には、ロータの動作方向を推定すべく位置決め通電モードにおける非通電相電圧の変化率αを演算し、この変化率αの正負により通電モードの切替フラグFmodを設定する。そして、切替フラグFmodの値に応じて、ロータに対し動作方向と反対方向にトルクを発生させるように、別の通電モードへ一時的に切り替えて、ロータに「ブレーキ」を作用させる。これによりロータの位置決めに要する時間を短縮する。

Description

ブラシレスモータの制御装置及び制御方法
 本発明は、ブラシレスモータの制御装置及び制御方法に関する。
 ブラシレスモータの制御装置及び制御方法として、センサレス制御を開始する場合に、ブラシレスモータの所定相へ通電して、ロータを所定位置に位置決めするものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012-0300741号公報
 しかしながら、ブラシレスモータにより駆動されるポンプなどの回転体やロータ自体のイナーシャが大きくなるほど、所定位置に対するロータの揺動が減衰しにくくなってしまう。したがって、ロータの位置決めに要する時間が長くなるため、センサレス制御の開始が遅れてしまい、ポンプなどの起動応答性が低下するおそれがあった。
 そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、センサレス制御を開始する場合に、ロータの位置決めに要する時間を短縮できるブラシレスモータの制御装置及び制御方法を提供することを目的とする。
 このため、本発明に係るブラシレスモータの制御装置及び制御方法は、ブラシレスモータの起動指令を受けた場合に、ブラシレスモータの所定相に対する通電を保持してロータを所定位置に位置決めするものであり、所定相と異なる組み合わせの相に通電する他の通電モードへ一時的に切り替える。
 本発明のブラシレスモータの制御装置及び制御方法によれば、センサレス制御を開始する場合に、ロータの位置決めに要する時間を短縮することができる。
エンジンを冷却する冷却システムを示す構成図である。 ブラシレスモータ及びその制御装置の構成を示す回路図である。 ブラシレスモータの通電モードを示すタイムチャートである。 ブラシレスモータの制御処理の内容を示すフローチャートである。 ロータの位置決め制御処理の内容を示すフローチャートである。 各通電モードによる位置決め角度を示し、(a)は通電モード(1)、(b)は通電モード(2)、(c)は通電モード(3)、(d)は通電モード(4)、(e)は通電モード(5)、(f)は通電モード(6)についての説明図である。 位置決め通電モードにより生じる正方向トルクを説明する説明図である。 非通電相電圧のロータ磁極位相に対する波形図を示し、(a)は通電モード(2)、(b)は通電モード(3)、(c)は通電モード(4)についての説明図である。 通電モードの切り替えにより生じる逆方向トルクを説明する説明図である。 図7の状態における非通電相電圧を示す説明図である。 通電モードの逆方向切り替え処理の内容を示すフローチャートである。 通電モードの切り替えに伴う非通電相電圧の変化を説明し、(a)は通電モード(3)における非通電相電圧のロータ磁極位相に対する波形図、(b)は通電モード(2)における非通電相電圧のロータ磁極位相に対する波形図である。 通電モードの切り替えに伴う非通電相電圧の変化を説明し、(a)は非通電相電圧の時間に対する波形図、(b)は通電モードのタイムチャートである。 位置決め通電モードに戻すタイミングについて説明し、(a)は通電モード(3)における非通電相電圧のロータ磁極位相に対する波形図、(b)は通電モード(2)における非通電相電圧のロータ磁極位相に対する波形図、(c)は非通電相電圧の時間に対する波形図である。 通電モードの正方向切り替え処理の内容示すフローチャートである。 「ブレーキ」通電モードにおける印加電圧を説明し、(a)は位置決め通電モードにおける非通電相電圧の時間に対する波形図、(b)は(a)における最初のピークに対する各ピーク値の比率を示すグラフである。
 以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。図1は、エンジンを冷却する冷却システムの一例を示す。
 エンジン10のシリンダブロック、シリンダヘッドなどを冷却した冷媒としての冷却水は、第1の冷却水通路12を介して、電動式のラジエータファン14が併設されたラジエータ16に導かれる。ラジエータ16に導かれた冷却水は、フィンが取り付けられたラジエータコアを通過するときに外気と熱交換をし、その温度が低下する。そして、ラジエータ16を通過することで温度が低下した冷却水は、第2の冷却水通路18を介してエンジン10へと戻される。
 また、エンジン10から排出された冷却水がラジエータ16をバイパスするように、第1の冷却水通路12と第2の冷却水通路18とは、バイパス通路20を介して連通接続されている。バイパス通路20の下流端と第2の冷却水通路18との接合箇所には、バイパス通路20の通路面積を全開から全閉までの間で多段階又は連続的に開閉する電制サーモスタット22が配設されている。電制サーモスタット22は、例えば、駆動回路を介してPWM信号のデューティ比に応じて駆動される内蔵ヒータにより、同じく内蔵されたワックスが熱膨張することを利用して弁を開閉する開閉弁として構成することができる。従って、電制サーモスタット22をデューティ比により制御することで、ラジエータ16を通過する冷却水の割合を変化させることができる。
 第2の冷却水通路18の下流端、及び、その電制サーモスタット22の下流である中間部には、エンジン10とラジエータ16との間で冷却水を強制的に循環させる、機械式ウォータポンプ24及び電動ウォータポンプ26が夫々配設されている。機械式ウォータポンプ24は、エンジン10の冷却水入口を塞ぐように取り付けられており、例えば、エンジン10のカムシャフトによって駆動される。電動ウォータポンプ26は、アイドルストップ機能によりエンジン10が停止した場合にも冷却性能を発揮あるいは暖房機能を維持できるようにすべく、エンジン10とは異なる駆動源である、後述のブラシレスモータによって駆動される。
 ラジエータファン14、電制サーモスタット22及び電動ウォータポンプ26の駆動を制御する制御系として、エンジン10から排出される冷却水の温度(冷却水温度)を検出する冷却水温度検出手段としての水温センサ28、車速を検出する車速センサ30、外気温を検出する温度センサ32、エンジン回転速度を検出する回転速度センサ34、エンジン負荷を検出する負荷センサ36が取り付けられている。そして、水温センサ28、車速センサ30、温度センサ32、回転速度センサ34及び負荷センサ36の出力信号は、コンピュータを内蔵したエンジンコントロールユニット(以下、「ECU」という)38に入力され、そのROM(Read Only Memory)などに記憶された制御プログラムに従って、ラジエータファン14、電制サーモスタット22及び電動ウォータポンプ26が制御される。
 ECU38は、電動ウォータポンプ26を駆動させるための駆動条件が成立しているか否かを、少なくともエンジン10の運転中、繰り返し判定する。ECU38は、この駆動条件が成立していると判定した場合には、電動ウォータポンプ26に対して駆動指令信号を出力する一方、駆動条件が成立していないと判定した場合には、電動ウォータポンプ26の駆動を停止あるいは禁止する停止指令信号を出力する。
 電動ウォータポンプ26の駆動条件としては、エンジン10の油温が所定温度以上であることが挙げられる。別の駆動条件としては、電動ウォータポンプ26の駆動回路あるいは信号回路などに関して、例えば、電圧が確保されていること、過電流診断・マイコン診断・リレー診断により正常と診断されていること、あるいは、リレーがONになっていることなどが挙げられる。
 図2は、電動ウォータポンプ26を駆動するブラシレスモータ、及びこの制御装置の一例を示す。
 ブラシレスモータ100は、3相DC(Direct Current)ブラシレスモータ(3相同期電動機)であり、U相,V相及びW相の3相巻線110u,110v,110wを、図示省略した円筒状のステータ(固定子)に備え、該ステータの中央部に形成した空間にロータ(永久磁石回転子)120を回転可能に備えている。なお、本明細書では、ロータ120の時計周りの回転方向にU相巻線110u、V相巻線110v及びW相巻線110wがこの順番で、かつ、電気角120degのコイル位相差で配置されているものとする。また、U相巻線110uの中心線を基準軸とし、基準軸に対してV相巻線110vの中心線が電気角で120deg、基準軸に対してW相巻線110wの中心線が電気角で240degに位置するものとする。
 コントロールユニットとしてのブラシレスモータ100の制御装置(以下、「モータ制御装置」という)200は、駆動回路210と、マイクロコンピュータを備えた制御器220と、を備えている。モータ制御装置200は、ブラシレスモータ100の近傍に配置されるものに限られず、例えば、モータ制御装置200のうち少なくとも制御器220が、ECU38あるいは他のコントロールユニットと一体的に形成されてもよい。
 駆動回路210は、逆並列のダイオード212a~212fを含んでなるスイッチング素子214a~214fを3相ブリッジ接続した回路と、電源回路230とを有しており、スイッチング素子214a~214fは、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)など、電力制御の用途に用いられる半導体素子で構成されている。スイッチング素子214a~214fの制御端子(ゲート端子)は、制御器220に接続され、スイッチング素子214a~214fのオン/オフは、後述のように、制御器220によるPWM動作で制御される。
 制御器220は、ECU38からの駆動指令信号を入力するように構成されている。また、制御器220は、ECU38からブラシレスモータ100の駆動指令信号を受けて、ブラシレスモータ100の操作量である印加電圧を演算し、該印加電圧に基づいてPWM信号を生成する回路を有する。さらに、制御器220は、3相のうちでパルス状の電圧(以下、「パルス電圧」という)を印加する2相の選択パターン(以下、「通電モード」という)を所定の切り替えタイミングに従って順次切り替えていく回路を有する。そして、制御器220は、駆動回路210の各スイッチング素子214a~214fがどのような動作でスイッチングするかを、PWM信号及び通電モードに基づいて決定し、該決定に従い、6つのゲート信号を駆動回路210に出力する。
 制御器220は、前記所定の切り替えタイミングを以下のようにして検出する。すなわち、2相に対してパルス状の電圧(以下、「パルス電圧」という)を印加することにより、ブラシレスモータ100の3相のうち非通電相(開放相)に誘起される誘起電圧(以下、「パルス誘起電圧」という)の検出値と、通電モードごとに異なる所定の閾値と、を比較することで、通電モードの切り替えタイミングを検出する。パルス誘起電圧は、ロータ120の位置により磁気回路の飽和状態が変化することに起因して、ロータ120の位置に応じた電圧として発生するものである。
 なお、パルス誘起電圧は非通電相の端子電圧として検出される。この端子電圧は、厳密にはグランドGND-端子間の電圧であるが、本実施形態では、中性点の電圧を別途検出し、この中性点の電圧とGND-端子間電圧との差を求めて、端子電圧Vu,Vv,Vwとしている。
 図3は、各通電モードにおける各相への電圧印加状態を示す。通電モードは、電気角60degごとに順次切り替わる6通りの通電モード(1)~(6)からなり、各通電モード(1)~(6)において、3相から選択された2相(所定相)に対してパルス電圧を印加する。
 本実施形態では、U相のコイルの角度位置を、ロータ(磁極)120の基準位置(角度0deg)とし、通電モード(3)から通電モード(4)への切り替えを行うロータ120の角度位置(磁極位置)を30degに、通電モード(4)から通電モード(5)への切り替えを行うロータ120の角度位置を90degに、通電モード(5)から通電モード(6)への切り替えを行うロータ120の角度位置を150degに、通電モード(6)から通電モード(1)への切り替えを行うロータ120の角度位置を210degに、通電モード(1)から通電モード(2)への切り替えを行うロータ120の角度位置を270degに、通電モード(2)から通電モード(3)への切り替えを行うロータ120の角度位置を330degに設定している。
 通電モード(1)は、スイッチング素子214a及びスイッチング素子217dをオン制御し、他を全てオフとすることで、U相に電圧Vを印加し、V相に電圧-Vを印加し、U相からV相に向けて電流を流す。
 通電モード(2)は、スイッチング素子214a及びスイッチング素子214fをオン制御し、他を全てオフとすることで、U相に電圧Vを印加し、W相に電圧-Vを印加し、U相からW相に向けて電流を流す。
 通電モード(3)は、スイッチング素子217c及びスイッチング素子214fをオン制御し、他を全てオフとすることで、V相に電圧Vを印加し、W相に電圧-Vを印加し、V相からW相に向けて電流を流す。
 通電モード(4)は、スイッチング素子217b及びスイッチング素子217cをオン制御し、他を全てオフとすることで、V相に電圧Vを印加し、U相に電圧-Vを印加し、V相からU相に向けて電流を流す。
 通電モード(5)は、スイッチング素子217b及びスイッチング素子217eをオン制御し、他を全てオフとすることで、W相に電圧Vを印加し、U相に電圧-Vを印加し、W相からU相に向けて電流を流す。
 通電モード(6)は、スイッチング素子217e及びスイッチング素子217dをオン制御し、他を全てオフとすることで、W相に電圧Vを印加し、V相に電圧-Vを印加し、W相からV相に向けて電流を流す。
 上記のように、6つの通電モード(1)~(6)を、スイッチング素子214a~214fのオン/オフにより電気角60deg毎に順次切り替えることで、180deg毎に120degの間通電することから、図3に示すような通電方式は120度通電方式と呼ばれる。
 前記通電モードの切り替え制御は、非通電相の誘起電圧に基づいて行っているため、いわゆる位置センサレスによる通電制御であるが、その中でも、非通電相に誘起されるパルス誘起電圧に基づいて行われることを特徴とする「低速センサレス制御」である。低速センサレス制御は、モータ回転速度を低速域と高速域とに2分した場合に、低速域において用いる通電制御である。
 高速域で用いる高速センサレス制御は、ロータ120が回転することによって発生する誘起電圧(以下、「速度起電圧」という)を検出し、この速度起電圧に基づき通電モードを切り替える制御であり、速度起電圧のゼロクロス点を基準に通電モードの切り替えポイントを設定する。ところが、高速センサレス制御で用いる速度起電圧は、モータ回転速度が低くなるとノイズなどにより速度起電圧の感度が低下する。このため、高速センサレス制御は、速度起電圧に基づいて精度良く通電モードの切り替えポイントを検出できる所定のモータ回転速度以上の回転速度域、すなわち高速域で実施される。一方、低速センサレス制御は、ロータ120の回転速度に依存せずに、ロータ120の位置に応じたパルス誘起電圧を検出できるので、高速センサレス制御による通電制御が困難な前記所定のモータ回転速度未満の回転速度域、すなわち低速域で実施される。
 図4は、制御器220により、ECU38からの駆動指令信号の出力を契機として実行が開始され、ECU38からの停止指令信号の出力にともない実行が終了する、ブラシレスモータ100の制御処理内容を示す。
 ステップ1001(図では「S1001」と略記する。以下同様。)では、後述のセンサレス制御によりロータ120を回転させるため、ロータ120を所定位置に位置決めする位置決め制御を行う。なお、ロータ120の位置決め制御処理の詳細については後述する。
 ステップ1002では、ステップ1001の位置決め制御処理が完了したか否かを判定する位置決め完了判定を行う。位置決め完了判定の基準は、例えば、非通電相に発生している電圧の絶対値が所定値以下となる時間が所定時間継続した場合、あるいは、後述する位置決め通電モードを異なる通電モードへ切り替えてから所定時間が経過した場合など、位置決め制御処理により所定位置を中心とするロータ120の揺動が、ステップ1003のセンサレス制御へ移行させてもよい程度に、減衰していること、又は減衰していると推定されることである。位置決め制御処理が完了していると判定された場合には、ステップ1003へ進み(Yes)、一方、位置決め制御処理が完了していないと判定された場合には、ステップ1001に戻る(No)。
 ステップ1003では、ブラシレスモータ100のセンサレス制御を行う。具体的には、先ず前述の低速センサレス制御を行い、ブラシレスモータ100の回転速度が上昇して所定速度に達した場合に、前述の高速センサレス制御を行う。
 図5は、ステップ1001におけるロータ120の位置決め制御処理の詳細を示す。
 ステップ2001では、ロータ120を所定位置に位置決めするように位置決め通電モードを実施する。すなわち、図3の通電モード(1)~(6)のいずれかにより、3相のうち所定の2相へ電圧を印加して通電を保持し、2相に生じた磁束により、ロータ120における一方の磁極(例えば、N極)が引き寄せられて、磁極の位相が、通電モードに応じて設定される位置決め角度と一致するようにロータ120が回動する。
 各通電モードに応じて設定される位置決め角度は、各相の励磁電流により生じる磁束を合成した合成磁束の位相である。各通電モードによる位置決め角度は、図6に示すように、通電モード(1)のとき330deg、通電モード(2)のとき30deg、通電モード(3)のとき90deg、通電モード(4)のとき150deg、通電モード(5)のとき210deg、通電モード(6)のとき270degである。なお、本明細書では、通電モードを昇順に切り替えた場合に位置決め角度が変化する方向を正方向とし、通電モードを降順に切り替えた場合に位置決め角度が変化する方向を逆方向として、通電モードが昇順に切り替わることを「正方向」に切り替わるといい、通電モードが降順に切り替わることを「逆方向」に切り替わるというものとする。
 本実施形態では、図7に示すように、例えば、通電モード(3)を位置決め通電モードとして、V相に電圧Vを印加し、かつ、W相に電圧-Vを印加することにより、V相からW相に向けて電流を流して、位置決め角度を90degに設定している。この場合、U相は非通電相となる。ロータ120が図7に示すような位相で静止している場合、ロータ120は正方向のトルクを受けて、ロータ120の磁極Nが位置決め角度90degに向けて正方向に回動を始める。
 各通電モードにおける印加電圧Vは、電動ウォータポンプ26を使用する全温度条件で位置決め制御処理におけるロータ120の回動を可能とするため、冷却システムにおける冷却水の粘性などが最も高くなる温度でのフリクションに抗してロータ120が動作できる電圧を設定する。印加電圧Vは、例えば、水温センサ28により検出される水温、又は温度センサ32により検出される外気温などの温度が高くなるに従って低く設定するなど、温度に応じて設定してもよい。
 なお、ロータ120を緩やかに1回転させた場合に非通電相に発生するパルス誘起電圧は、特に、通電モード(2)、通電モード(3)及び通電モード(4)について、夫々、図8(a)~(c)のような電圧波形となる。
 図8の電圧波形において、ロータ120の磁極位相が位置決め角度と一致する場合、非通電相に生じるパルス誘起電圧は略0となっている(図中の黒丸印参照)。そして、このような電圧波形を予め記憶しておくことにより、記憶した電圧波形と非通電相に生じるパルス誘起電圧とに基づいてロータ120の位置を特定することもできる。しかし、実際の位置決め制御では、磁極の位相が位置決め角度に対して増減する揺動を起こすロータ120の回動速度に応じた速度起電圧が、非通電相に生じるパルス誘起電圧に重畳する。このため、非通電相の電圧波形は、図8に示す電圧波形に対し、特に位置決め角度付近において異なる(0とならない)ものとなる。したがって、制御器220は、かかる速度起電圧の影響を考慮し、図8の電圧波形を参照してロータ120の磁極位置を特定しない。ただし、本明細書では、説明の便宜上、非通電相に生じている電圧として、図8の電圧波形を利用するものとする。
 ステップ2002では、位置決め通電モードを切り替える通電モード切替制御が開始可能であるか否かを判定する。
 位置決め通電モードを切り替えるのは、以下の理由による。すなわち、ステップ2001の位置決め通電モードの実施により、図7に示すように回動を開始したロータ120は、その磁極(例えば、N極)の位相が位置決め角度に対して増減する揺動を起こすが、電動ウォータポンプ26の回転体やロータ120自体のイナーシャ(慣性モーメント)が大きくなるほど、この揺動が減衰しにくくなってしまう。したがって、ロータ120の位置決めに要する時間が長くなるため、前述のステップ1003におけるセンサレス制御の開始が遅れてしまい、電動ウォータポンプ26などの起動応答性が低下するおそれがあった。これに対し、図9に示すように、位置決め通電モードを適宜切り替えることにより、回動するロータ120に対して、回動方向と反対方向にトルクを発生させて揺動を抑制する、いわば「ブレーキ」を働かせている。これにより、ロータ120の位置決めに要する時間を短縮することができるからである。
 通電モード切替制御の開始可能な基準は、制御器220により、ECU38からの駆動指令信号の出力を契機としてブラシレスモータ100の制御が開始されて最初に本ステップを実施する場合には、例えば、ステップ2001における位置決め通電モードの実施から所定時間経過していることなど、図8(b)において、ロータ120の揺動により、ロータ120の磁極位相が位置決め角度を挟んで増減するのに合わせて非通電相の電圧も増減する範囲に、ロータ120の磁極位相が収まっていると推定されることである。例えば、位置決め通電モードを通電モード(3)とした場合には、ロータ120の磁極位相が図8(b)のΔθの範囲に収まっていると推定されることである。
 一方、本ステップの2回目以降の実施においては、例えば、非通電相に生じている電圧の絶対値が所定電圧を超えていることなど、位置決め通電モードを異なる通電モードへ切り替えて「ブレーキ」を働かせることにより、ロータ120の揺動がかえって減衰し難くなる状態ではないことが、通電モード切替制御を開始するための基準となる。
 ステップ2002において、通電モード切替制御の開始が可能であると判定された場合には、ステップ2003へ進み(Yes)、通電モード切替制御の開始が可能ではないと判定された場合には、位置決め制御処理を終了する(No)。
 ステップ2003では、非通電相(例えば、U相)に生じる誘起電圧の時間変化率αを演算する。具体的には、制御器220が微小時間Δtごとに非通電相の電圧を検出する検出手段を備え、この検出手段により検出される非通電相の電圧のうち、今回検出された電圧V1と前回検出された電圧V2とから減算値(V1-V2)を求め、この減算値を微小時間Δtで除算して時間変化率αを演算する。なお、時間変化率αを減算値(V1-V2)としてもよい。
 時間変化率αを演算するのは、前述のように、非通電相の電圧にはロータ120の回動速度に応じた速度起電圧が重畳することにより図8の電圧波形からロータ120の磁極位相を特定しにくいためであり、また、ロータ120が正方向又は逆方向のいずれに回動しているかを推定できればよいからである。
 ステップ2004では、通電モードの切替フラグFmodの設定を行う。通電モードの切替フラグFmodとは、位置決め通電モードに対して、通電モードを正方向に1つ切り替える正方向切替、又は通電モードを逆方向に1つ切り替える逆方向切替のいずれかを示すフラグである。ここで、Fmod=0である場合、逆方向切替を示し、Fmod=1である場合、正方向切替を示すものとする。本実施形態のように、位置決め通電モードが通電モード(3)である場合には、Fmod=0は通電モード(2)へ切り替えることを示し、Fmod=1は通電モード(4)へ切り替えることを示している。
 通電モードの切替フラグFmod、すなわち、正方向切り替え又は逆方向切り替えのいずれが設定されるかは、ステップ2003において演算した変化率αが0未満となっているか否かによる。時間変化率αが0以上である場合には、逆方向切り替えを行うべく、Fmod=0に設定する一方、時間変化率αが0未満である場合には、正方向切り替えを行うべく、Fmod=1に設定する。
 例えば、図7のように、位置決め通電モードが通電モード(3)である場合にロータ120が正方向に回動するものとすると、図10に示すように、非通電相に生じる電圧は図中の白抜き丸印から増大して時間変化率αが0以上となるので、位置決め通電モードの逆方向切り替えを行うべく、Fmod=0に設定する。
 なお、通電モードの切り替えを正方向と逆方向とで交互に実施させるために、ECU38からの駆動指令信号の出力を契機としてブラシレスモータ100の制御が開始されて最初に本ステップを実施する場合を除いて、本ステップにおいてFmod=1と設定するときには前回の設定はFmod=0であり、Fmod=0に設定する場合には前回の設定はFmod=1であることを条件としてもよい。
 ステップ2005では、通電モードの切替フラグFmodが0と1とのいずれであるかを判定する。Fmod=0である場合、逆方向切り替えを行うべくステップ2006へ進む一方、Fmod=1である場合、正方向切り替えを行うべくステップ2007へ進む。
 ステップ2006では、通電モードの逆方向切り替えを行う。通電モードの逆方向切り替えの詳細については後述する。
 ステップ2007では、通電モードの正方向切り替えを行う。通電モードの正方向切り替えの詳細については後述する。
 図11は、ステップ2006における通電モードの逆方向切り替え処理についての詳細を示す。
 ステップ3001では、ステップ2003と同様に、非通電相(例えば、U相)に生じる電圧の微小時間Δtにおける時間変化率α´を演算する。
 ステップ3002では、通電モードの逆方向切り替え実施フラグFcwの設定を行う。逆方向切り替え実施フラグFcwは、通電モードの逆方向切り替えを実施するか否かいずれかを示すフラグである。ここで、Fcw=1である場合、逆方向切り替えを実施することを示し、Fcw=0である場合、逆方向切り替えを実施しないことを示すものとする。
 通電モードを逆方向に切り替えることを示す切替フラグFmod=0が設定されてから、さらに逆方向切り替えを実施するか否かの逆方向切替フラグFcwを設定するのは、ロータ120の回動方向が正方向であることを再度確認して、ロータ120に対する「ブレーキ」が、逆にロータ120を加速させることがないようにするためである。本実施形態のように、位置決め通電モードが通電モード(3)である場合、Fcw=0は、通電モード(2)への切り替えを実施しないことを示し、Fcw=1は、通電モード(2)への切り替えを実施することを示している。
 時間変化率α´が0未満である場合には、逆方向切り替えの実施を中止すべく、Fcw=0に設定する一方、時間変化率α´が0以上である場合には、正方向切り替えを実施すべく、Fcw=1に設定する。
 ステップ3003では、逆方向切り替え実施フラグFcwが0と1とのいずれであるかを判定する。Fcw=0である場合、通電モードの逆方向切り替えを実施しないため、ステップ1002における位置決め制御処理が完了しているか否かを判定すべく、通電モードの正方向切り替え処理を終了する。一方、Fcw=1である場合、通電モードの逆方向切り替えを実施すべく、ステップ3004へ進む。
 ステップ3004では、通電モードを位置決め通電モードから逆方向へ切り替える。本実施形態のように、位置決め通電モードが通電モード(3)である場合、通電モード(2)へ切り替える。
 ステップ3005では、ステップ3004において通電モードを逆方向に切り替えてから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間は、通電モードの切り替えに伴って非通電相に流れる還流電流が発生している時間である。
 ここで、所定時間が経過しているか否かを判定する理由について述べる。図12のように、位置決め通電モードである通電モード(3)において、ロータ120が正方向に回動して、非通電相(U相)に生じる電圧がA点からB点に変化したところで通電モード(2)に切り替わり、さらに、ロータ120が正方向に回動して、非通電相(V相)に生じる電圧がB´点からC´点へと変化したところで、ステップ3008に後述するように位置決め通電モードへ戻る場合、非通電相に生じる電圧の時間変化は、図13(a)のようになる。
 図13(a)に示すように、位置決め通電モードである通電モード(3)から通電モード(2)に切り替わって還流電流が非通電相(V相)に流れる時間λにおいて、非通電相(V相)の電圧はGND(ground)電圧に張り付いてしまう。このため、この時間λにおいて、非通電相の電圧について、後述のステップ3006のように時間変化率を演算しても、ロータ120が正方向又は逆方向のいずれの方向に回動しているかを推定できない。そこで、時間λが経過するまで非通電相の電圧について時間変化率の演算を行わないようにするため、時間λを所定時間として、ステップ3004における通電モードの切り替えから所定時間が経過しているか否かを判定している。
 ステップ3005において、所定時間が経過していると判定された場合には、ステップ3006へ進み(Yes)、一方、所定時間が経過していないと判定された場合には、本ステップを繰り返す(No)。なお、制御器220による処理負担の軽減を優先する場合には、ステップ3005を実施しなくてもよい。これは、後述する正方向切り替え処理についても同様である。
 ステップ3006では、ステップ2003と同様に、非通電相(V相)に生じる電圧の時間変化率βを演算する。
 ステップ3007では、通電モードを位置決め通電モードに戻すタイミングを検出すべく、非通電相(V相)に生じる電圧の時間変化率βが0未満であるか否かを判定する。
 ここで、位置決め通電モードに戻すタイミングを非通電相に生じる電圧の時間変化率βにより検出する理由について述べる。図14に示すように、位置決め通電モードである通電モード(3)において、ロータ120が正方向に回動して、非通電相(U相)に生じる電圧がD点からE点まで変化した場合、E点で通電モード(2)に切り替えると、切り替えた後もイナーシャによりロータ120は正方向に回動するので、非通電相(V相)に生じる電圧はE´点からF´点に向けて変化する。しかし、通電モード(2)の位置決め角度が30degであり、ロータ120には逆方向のトルクが働いて「ブレーキ」が作用している状態であるので、ロータ120の正方向の回動はついには停止して逆方向に回動を始める。このため、非通電相(V相)の電圧は、E´点から、例えば、F´点まで上昇するが、その後、E´点へ向けて減少していく。すなわち、この非通電相(V相)の電圧は、図14(c)に示すように、F´点を境に、時間変化率がプラス/マイナス逆転する。そして、ロータ120が逆方向に回動を始めた場合に通電モード(2)を維持していると、ロータ120の揺動をかえって大きくしてしまうため、時間変化率が0未満に変化したときに、通電モード(2)を位置決め通電モードである通電モード(3)に戻している。
 ステップ3007において、非通電相(V相)に生じる電圧の時間変化率βが0未満であると判定された場合には、ステップ3008へ進む(Yes)。一方、非通電相(V相)に生じる電圧の時間変化率βが0以上であると判定された場合には、ステップ3006へ戻る(No)。
 ステップ3008では、位置決め通電モードを実施する。通電モード(2)を位置決め通電モードに戻した場合、ステップ3004において位置決め通電モードを通電モード(2)に切り替えたときと同様、図13に示すように、非通電相(U相)に生じる電圧が還流によりGND電圧に張り付く現象が生じる。また、本ステップの後に実施するステップ1002では、非通電相の電圧自体に基づいて、位置決め制御処理が完了したか否かを判定する。したがって、ステップ1002を実行する場合には、ステップ3005のように、本ステップで位置決め通電モードを実施していから還流時間が経過するまで非通電相の電圧を検出しないようにしてもよい。また、非通電相の電圧がGND電圧に張り付いてから再び立ち上がるときのエッジを検出してから、非通電相の電圧を検出するようにしてもよい。これは、後述する正方向切り替え処理についても同様である。なお、ステップ2001は、本ステップの実施により不要である。
 図15は、ステップ2007における通電モードの正方向切り替え処理についての詳細を示す。なお、正方向切り替え処理は、逆方向に回動するロータ120に対して正方向のトルクを発生させるという点で相違する以外には、図11の逆方向切り替え処理と同様であるので、説明を簡略化ないし省略して述べる。
 ステップ4001では、ステップ2003と同様に、非通電相(例えば、U相)に生じる電圧の微小時間Δtにおける時間変化率α´を演算する。
 ステップ4002では、通電モードの正方向切り替え実施フラグFccwの設定を行う。正方向切り替え実施フラグFccwは、通電モードの正方向切り替えを実施するか否かいずれかを示すフラグである。ここで、Fccw=1である場合、正方向切り替えを実施することを示し、Fccw=0である場合、正方向切り替えを実施しないことを示すものとする。本実施形態のように、位置決め通電モードが通電モード(3)である場合、Fccw=0は、通電モード(4)への切り替えを実施しないことを示し、Fccw=1は、通電モード(4)への切り替えを実施することを示している。
 時間変化率α´が0未満である場合には、正方向切り替えの実施を中止すべく、Fccw=0に設定する一方、時間変化率α´が0以上である場合には、正方向切り替えを実施すべく、Fccw=1に設定する。
 ステップ4003では、正方向切り替え実施フラグFccwが0と1とのいずれであるかを判定する。Fccw=0である場合、通電モードの正方向切り替えを実施しないため、ステップ1002における位置決め制御処理が完了しているか否かを判定すべく、通電モードの正方向切り替え処理を終了する。一方、Fccw=1である場合、通電モードの正方向切り替えを実施すべく、ステップ4004へ進む。
 ステップ4004では、通電モードを位置決め通電モードから正方向へ切り替える。
 本実施形態のように、位置決め通電モードが通電モード(3)である場合、通電モード(4)へ切り替える。
 ステップ4005では、ステップ4004において通電モードを逆方向に切り替えてから所定時間が経過したか否かを判定する。所定時間は、通電モードの切り替えに伴って非通電相に流れる還流電流が発生している時間である。所定時間が経過していると判定された場合には、ステップ4006へ進み(Yes)、一方、所定時間が経過していないと判定された場合には、本ステップを繰り返す(No)。
 ステップ4006では、ステップ2003と同様に、非通電相(V相)に生じる電圧の時間変化率βを演算する。
 ステップ4007では、通電モードを位置決め通電モードに戻すタイミングを検出すべく、非通電相(V相)に生じる電圧の時間変化率βが0未満であるか否かを判定する。非通電相(V相)に生じる電圧の時間変化率βが0未満であると判定された場合には、ステップ4008へ進む(Yes)。一方、非通電相(V相)に生じる電圧の時間変化率βが0以上であると判定された場合には、ステップ4006へ戻る(No)。
 ステップ4008では、位置決め通電モードを実施する。
 このようなモータ制御装置200によれば、位置決め通電モードにより回動するロータ120に対し、回動方向と反対方向にトルクを発生させて「ブレーキ」を作用させることができる。このため、ブラシレスモータ100により駆動される電動ウォータポンプ26の回転体やロータ120自体のイナーシャが大きくなっても、位置決め通電モードにおける位置決め角度に対するロータ120の揺動が減衰しにくくなることがない。したがって、ロータ120の位置決めに要する時間が、例えば、約0.8秒から0.115秒まで短縮できるため、ステップ1003におけるセンサレス制御を速やかに開始することが可能となり、電動ウォータポンプ26の起動応答性が向上する。
 なお、前述の実施形態において、所定の場合には、位置決め通電モードを正方向あるいは逆方向に切り替えて、回動するロータ120に「ブレーキ」を働かせる、ステップ2002~ステップ2007の処理を実施しなくともよい。これは、冷却システムにおける冷却水の粘度の温度依存性により、水温が低下して電動ウォータポンプ26のフリクションが高くなると、このフリクションが「ブレーキ」代わりとなって、ロータ120の揺動が減衰しやすくなるからである。したがって、前述の所定の場合とは、例えば、位置決め通電モードの切り替えにより「ブレーキ」を作用させなくても電動ウォータポンプ26の起動応答性に影響を与えない冷却水の粘度となる水温の上限値に対し、水温の実測値がこの上限値以下となる場合である。
 これとは別に、前述の所定の場合とは、非通電相の電圧が図8(b)のΔθの範囲に収まっていることを前提に、非通電相の電圧の、例えば、ゼロクロス点などにおける時間変化率が所定率以下となっている場合としてもよい。非通電相電圧の時間変化率は、ロータの磁極位相が同じであっても、冷却水の粘度が高くなるにつれて低下するので、前述の所定率は、電動ウォータポンプ26の起動応答性に影響を与えない冷却水の粘度となる場合の時間変化率の上限値である。
 前述の実施形態において、位置決め通電モードを逆方向又は正方向に切り替えて(ステップ3004、ステップ4004)、回動するロータ120に回動方向と反対方向にトルクを生じさせて「ブレーキ」を作用させているが、この「ブレーキ」の大きさは、ステップ2001の位置決め通電モード実施から経過した時間に応じて、徐々に小さくしてもよい。具体的には、位置決め通電モードである通電モード(3)から通電モード(2)又は通電モード(4)に切り替えられた場合に、位置決め通電モードの実施から経過した時間に応じて、通電モード(2)又は通電モード(4)におけるモータ印加電圧Vを減少させる。これにより、ロータ120の回動方向と反対方向に生じるトルクを低下させて、「ブレーキ」の大きさを徐々に小さくすることができるので、「ブレーキ」の効き過ぎによりロータ120の揺動がかえって減衰しにくくなる可能性を低減する。
 また、時間に応じて「ブレーキ」の大きさを徐々に小さくする前述の方法に代えて、位置決め通電モードにおける非通電相の電圧の振幅に応じて「ブレーキ」の大きさを徐々に小さくしてもよい。図16(a)に示すように、位置決め通電モードにおける非通電相の電圧は、ロータ120の揺動が減衰していくのに伴い、徐々に小さくなるピーク電圧(図中の白抜き丸印)を、ステップ2002において通電モードの切り替え制御を開始できると判定されてから順次検出する。また、図16(b)に示すように、各ピーク電圧V1,V2,V3,V4,V5,V6…を、最初に検出されたピーク電圧V1で除算し、かつ、絶対値化したピーク電圧比率|V1/V1|,|V2/V1|,|V3/V1|,|V4/V1|,|V5/V1|,|V6/V1|…、を順次演算する。そして、ピーク電圧比率の演算後、最初にステップ3004又はステップ4004を実施する場合、モータ印加電圧V(あるいは-V)に最新のピーク電圧比率を乗算した電圧を印加して、通電モード(2)あるいは通電モード(4)を実施する。このようにしても、ロータ120の回動方向と反対方向に生じるトルクを低下させて、「ブレーキ」の大きさを徐々に小さくすることが可能であるので、「ブレーキ」の効き過ぎによりロータ120の位置決めに要する時間の短縮化を阻害しないようにすることができる。
 なお、「ブレーキ」の大きさを徐々に小さくするのは、時間や、位置決め通電モードにおける非通電相の電圧に応じてだけでなく、前述した水温や時間変化率に応じて行うことも可能である。例えば、水温の上昇に伴って「ブレーキ」の大きさを小さくする一方、水温の低下に従って「ブレーキ」の大きさを徐々に大きくする。また、例えば、時間変化率の増大に従って「ブレーキ」の大きさを徐々に小さくする一方、時間変化率の減少に従って「ブレーキ」の大きさを徐々に大きくする。
 ブラシレスモータ100は、前述のように、電動ウォータポンプ26の動力源に適用されるだけでなく、例えば、エンジン・変速機などへ潤滑冷却機能・油圧を提供するオイルポンプの動力源や、車両の様々な機構部品を作動させるための電動アクチュエータなど、種々の用途に適用可能である。
 ここで、前記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)ブラシレスモータの起動指令を受けた場合に、前記ブラシレスモータの複数相のうち2相へ通電してロータを所定位置に位置決めするブラシレスモータの制御装置であって、前記2相に対して通電する前記位置決め通電モードを、前記2相と異なる他の2相へ通電する通電モードへ一時的に切り替えた場合、前記位置決め通電モードを再開するときには所定時間経過してから前記位置決め通電モードを実施することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、位置決め通電モードから通電モードが切り替わった場合に、還流電流が非通電相に流れても、所定時間を還流電流が流れる時間に設定すれば、非通電相の電圧について時間変化率の演算を行なえないようになる。したがって、非通電相電圧の時間変化率を精度良く演算することができる。
(ロ)前記位置決め通電モードは、前記非通電相に生じる電圧の変化率における正負に応じて、又は、前記非通電相に生じる電圧の傾きにおける正負に応じて、前記他の2相へ通電する通電モードへ一時的に切り替えられることを特徴とする請求項1~請求項3、又は(イ)のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、非通電相の電圧に対してロータの回動速度に応じた速度起電圧が重畳することによりロータ磁極位相の特定が困難であっても、ロータが正方向又は逆方向のいずれに回動しているかを推定できる。
(ハ)前記位置決め通電モードを前記他の2相へ通電する通電モードへ一時的に切り替えた場合、前記他の2相へ通電する通電モードは、前記非通電相に生じる電圧の変化率における正負に応じて、又は、前記非通電相に生じる電圧の傾きにおける正負に応じて、前記位置決め通電モードに再び切り替えられることを特徴とする請求項1~請求項3、又は(イ)若しくは(ロ)のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、非通電相の電圧に対してロータの回動速度に応じた速度起電圧が重畳することによりロータ磁極位相の特定が困難であっても、ロータが正方向又は逆方向のいずれに回動しているかを推定できる。
(ニ)前記位置決め通電モードから前記他の2相へ通電する通電モードに切り替える場合の前記非通電相に生じる電圧の変化率は、前記他の2相へ通電する通電モードから前記位置決め通電モードに切り替える場合の前記非通電相に生じる電圧の変化率に対して、正負が逆になることを特徴とする請求項1~請求項3、又は(イ)~(ハ)のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、通電モードを切り替えるか否かの判断が容易である。
(ホ)前記位置決め通電モードから前記他の2相へ通電する通電モードに切り替える場合の前記非通電相に生じる電圧の傾きは、前記他の2相へ通電する通電モードから前記位置決め通電モードに切り替える場合の前記非通電相に生じる電圧の傾きに対して、正負が逆になることを特徴とする請求項1~請求項3、又は(イ)~(ハ)のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、通電モードを切り替えるか否かの判断が容易である。
(ヘ)前記ブラシレスモータが電動ポンプを駆動する場合、前記位置決め通電モードは、前記電動ポンプにより圧送される媒体の温度に応じて、ロータが回動可能な電圧を前記2相に通電することを特徴とする請求項1~請求項3、又は(イ)~(ホ)のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、位置決め制御において、電動ポンプにより圧送される媒体とのフリクションに抗してロータの回動を可能にしつつ、無駄な電力を消費しないという利点が得られる。
(ト)前記ブラシレスが電動ポンプを駆動する場合、前記他の2相へ通電する通電モードは、前記電動ポンプにより圧送される媒体の粘度に応じて、前記他の2相へ通電する電圧を変更することを特徴とする請求項1~請求項3、又は(イ)~(ヘ)のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。電動ポンプにより圧送される媒体の粘度の温度依存性により、媒体の温度が低下して電動ウォータポンプのフリクションが高くなると、このフリクションが「ブレーキ」代わりとなって、ロータの揺動が減衰しやすくなる。このため、「ブレーキ」を必要としない場合に無駄な電力を消費することがない。
(チ)前記他の2相へ通電する通電モードは、前記媒体の温度に応じて、前記他の2相へ通電を行うことを特徴とする(ト)に記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、電動ポンプにより圧送される媒体の粘度を媒体の温度で推定して、この温度に応じて前記他の2相へ通電する電圧を変更することができる。
(リ)前記他の2相へ通電する通電モードは、前記非通電相に生じる電圧の変化率に応じて、前記他の2相へ通電を行うことを特徴とする(ト)に記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、電動ポンプにより圧送される媒体の粘度を、非通電相に生じる電圧の変化率で推定して、この変化率に応じて前記他の2相へ通電する電圧を変更することができる。
(ヌ)前記他の2相へ通電する通電モードは、前記位置決め通電モードにより前記2相へ通電を開始してからの経過時間に応じて、前記他の2相へ通電する電圧を徐々に減少させることを特徴とする請求項1~請求項3、又は(イ)~(リ)のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、「ブレーキ」の効き過ぎによりロータの揺動がかえって減衰しにくくなる可能性を低減できる。
(ル)前記他の2相へ通電する通電モードは、前記位置決め通電モードにおける非通電相電圧の振幅に応じて、前記他の2相へ通電する電圧を徐々に減少させることを特徴とする請求項1~請求項3、又は(イ)~(リ)のいずれか1つに記載のブラシレスモータの制御装置。このようにすれば、(ヌ)と同様に、「ブレーキ」の効き過ぎによりロータの揺動がかえって減衰しにくくなる可能性を低減できる。
 100…ブラシレスモータ、110u…U相、110v…V相、110w…W相、120…ロータ、200…モータ制御装置、210…駆動回路、220…制御器

Claims (14)

  1.  ブラシレスモータの起動指令を受けた場合に、前記ブラシレスモータの所定相に対する通電を保持してロータを所定位置に位置決めするブラシレスモータの制御装置であって、
     前記所定相に対して通電を保持する位置決め通電モードを、非通電相に生じる電圧に基づいて、前記所定相と異なる組み合わせの相に通電する他の通電モードへ一時的に切り替えることを特徴とするブラシレスモータの制御装置。
  2.  前記他の通電モードは、前記位置決め通電モードにより回動する前記ロータに対し、回動方向と反対方向にトルクを発生させることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  3.  前記位置決め通電モードは、前記非通電相に生じる電圧の変化に応じて、前記他の通電モードへ一時的に切り替えられることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  4.  前記位置決め通電モードを、前記非通電相に生じる電圧に基づいて、前記他の通電モードへ一時的に切り替えた場合、前記位置決め通電モードを再開するときには所定時間経過してから前記位置決め通電モードを実施することを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  5.  前記位置決め通電モードは、前記非通電相に生じる電圧の変化率における正負に応じて、前記他の通電モードへ一時的に切り替えられることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  6.  前記位置決め通電モードを前記他の通電モードへ一時的に切り替えた場合、前記他の通電モードは、前記非通電相に生じる電圧の変化率における正負に応じて、前記位置決め通電モードに再び切り替えられることを特徴とする請求項5に記載のブラシレスモータの制御装置。
  7.  前記位置決め通電モードから前記他の通電モードに切り替える場合の前記非通電相に生じる電圧の変化率は、前記他の通電モードから前記位置決め通電モードに切り替える場合の前記非通電相に生じる電圧の変化率に対して、正負が逆になることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  8.  前記ブラシレスモータが電動ポンプを駆動する場合、前記位置決め通電モードでの通電電圧は、前記電動ポンプにより圧送される媒体の温度に応じて前記ロータが回転できる電圧であることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  9.  前記ブラシレスモータが電動ポンプを駆動する場合、前記他の通電モードでの通電電圧は、前記電動ポンプにより圧送される媒体の粘度に応じて変更されることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  10.  前記他の通電モードでの通電電圧は、前記媒体の温度に応じて変更されることを特徴とする請求項9に記載のブラシレスモータの制御装置。
  11.  前記他の通電モードでの通電電圧は、前記非通電相に生じる電圧の変化率に応じて変更されることを特徴とする請求項9に記載のブラシレスモータの制御装置。
  12.  前記他の通電モードでの通電電圧を、前記位置決め通電モードにより前記所定相へ通電を開始してからの経過時間に応じて、徐々に減少させることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  13.  前記他の通電モードでの通電電圧を、前記位置決め通電モードにおける前記非通電相の電圧の振幅に応じて、徐々に減少させることを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータの制御装置。
  14.  ブラシレスモータのコントロールユニットが、該ブラシレスモータの起動指令を受けた場合に、該ブラシレスモータの所定相に対する通電を保持し、非通電相に生じる電圧に基づいて、前記所定相と異なる組み合わせの相へ一時的に通電を切り替えるブラシレスモータの制御方法。
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