JP2011104269A - 血圧測定装置 - Google Patents

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    • A61B5/0225Measuring pressure in heart or blood vessels by applying pressure to close blood vessels, e.g. against the skin; Ophthalmodynamometers the pressure being controlled by electric signals, e.g. derived from Korotkoff sounds

Abstract

【課題】排気弁に対する環境条件などの影響を排して血圧測定装置における測定精度を向上させる。
【解決手段】血圧計では、所定圧までの加圧の後、減圧過程において、減圧を開始してから所定期間である調整期間内において(S503でYES)、流体袋の減圧速度が所定の減圧速度となるように排気弁の駆動電圧を調整する(S505,S507)。調整期間が終了すると、または流体袋の減圧速度が所定速度となると(S503でNO、またはS505でYES)、以降は排気弁の駆動電圧を固定し、排気弁のギャップを一定にして減圧するよう制御する(S509)。
【選択図】図22

Description

この発明は血圧測定装置に関し、特に、流体袋を内包する腕帯(カフ)を利用して血圧を測定する血圧測定装置に関する。
電子血圧計の採用する血圧の算出方法の1つとして、生体の一部に巻いた流体袋を内包する腕帯(カフ)を減圧することにより、圧迫された血管の容積変化から伝わる流体袋の容積変化を流体袋の圧力変化(圧脈波振幅)としてとらえ、血圧を算出するオシロメトリック法がある。
流体袋は、流体袋の圧力と流体袋の容積とが図24に示されるような関係となるような特性を備えている。すなわち、図24を参照して、A部分に示される流体袋の圧力の低い領域では、流体袋の圧力の増加に対して流体袋の容積が急激に増加する。また、B部分に示されるように、流体袋の圧力が高くなるに連れて、流体袋の圧力の増加に対して流体袋の容積の増加率が徐々に減少する。図25は流体袋内の流体密度が低いとき、図26は流体袋内の流体密度が高いときの、血管の容積変化(A)に伴う、流体袋の容積変化(B)、流体袋内の流体密度の変化(C)、および流体袋の圧力変化(D)を表わす図である。また、図27は流体袋から出る流体の排出速度が速いとき、つまり単位時間当たりの排出量が多いとき、図28は流体袋から出る流体の排出速度が遅いとき、つまり単位時間当たりの排出量が少ないときの、血管の容積変化(A)に伴う、流体袋の容積変化(B)、および流体袋の圧力変化(C)を表わす図である。図25〜図28より、血管の容積変化の検出精度には、以下のような特徴があることが読取られる:
(1)流体袋の圧力が高いほど、流体袋内の流体の密度は高い、
(2)流体袋の容積が大きいほど血管の容積変化に伴う流体袋内の流体の密度変化は小さいため、血管の容積変化の検出精度は低い、
(3)流体袋の容積変化が同じ場合、流体袋の圧力が高いほど流体袋の容積変化に伴う流体袋内の流体の密度変化が大きくなるため、血管の容積変化の検出精度は高くなる、
(4)流体袋の圧力が同じであっても、流体袋内の流体の排出量によって血管の容積変化による流体袋の容積変化の大きさが変化するため、血管の容積変化の検出精度は異なる、
(5)流体袋内の流体の排出量が多いほど、血管の容積変化による流体袋の容積変化は小さくなるため、血管の容積変化の検出精度は低くなる。
そのため、オシロメトリック法を用いた電子血圧計では、血管の容積変化の検出精度は、流体袋内の流体の密度、および流体袋からの流体の排出量に依存する。
流体袋を一定の速度で減圧する血圧計は、図29に示されるように、一定の速度で減圧するために(図29の(A))、流体袋の圧力や測定部位の周長に応じて、流体袋から排出する流体の量を弁で制御していた(図29の(B))。これにより、図29の(C)に示されるように、流体袋の圧力が高い領域では血管の一定の容積変化に対する圧脈波振幅が大きく、流体袋の圧力が低い領域では血管の一定の容積変化に対する圧脈波振幅が小さくなっていた。また、流体袋の圧力変化に伴う血管の容積変化の変化量が測定部位の周長によって異なっていたため、これらが血圧測定の誤差要因となっていた。
これらの問題を解消するための技術として、以下のような方法が開示されている。すなわち、特開平6−245911号公報(特許文献1)は、測定部位の周長に応じて弁の排出量を調整する技術、あるいは流体袋と連通する流体格納部を備え、流体袋の測定部位への巻きつけ周長に応じて流体袋と流体格納部との容積和を一定にして制御する技術を開示している。これにより、測定部位の周長が異なっても減圧速度を一定に保つことを実現している。
また、特許第3113737号公報(特許文献2)は、流体袋の圧力に対する流体袋の容積変化特性を予め備えておき、流体袋の圧力変化の信号を容積変化へと換算しなおし、それを用いて血圧値を計測する方法を開示している。
また、特開平4−250133号公報(特許文献3)は、脈波出現区間においては、流体袋内の流体を排出する弁を閉じて流体袋の容積変化に伴う血管の容積変化の減衰を防ぐ方法を開示している。
特開平6−245911号公報 特許第3113737号公報 特開平4−250133号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では測定部位の周長の違いによる減圧速度の差をなくすことはできるが、減圧速度を一定に保つために流体袋の圧力と連動して弁の排出量が変化することにより、圧脈波振幅は流体袋の圧力によって変化する。そのため、流体袋と流体格納部との容積和を一定にして制御しても測定部位の周長による容積の差がなくなるのみで、流体袋の圧力によって血管の容積変化に対する流体袋の圧力変化の大きさが変化する。よって、依然、血圧測定に誤差が発生する、という問題がある。
また、特許文献2に開示されている方法では、流体袋の圧力と容積変化特性とを予め与えておく必要がある。しかしながら、この変化特性は、流体袋の巻き方や腕の太さ、人体の軟らかさなどにより無限に変化するために、十分な補正を行なうことができないという問題がある。また、より複雑な複数の補正(流量検出、測定部位のサイズ検出、巻き付け状態検出、人体の軟度検出など)が必要で、大掛かりな装置が必要であり、実用的ではないという問題もある。
また、特許文献3に開示されている方法では血管の容積変化を流体袋の圧力変化として正確に捉えることはできるが、脈波が出現するたびに弁を閉じるため、減圧するのが困難であるという問題がある。
つまり、これらの特許文献に開示されている方法では、流体袋の圧力と容積とが比例関係にないため、減圧しながら血圧測定を行なう場合は、測定部位の周長や流体袋の圧力によって流体袋から排出する流体の流量が異なっていた。これにより、測定部位の周長や流体袋の圧力によって血管の容積変化に対する圧脈波振幅の検出精度が異なっていた。従って、血管の容積変化が同じであっても血圧値や測定部位の周長によって圧脈波振幅の大きさに誤差が生じるため、血圧測定の精度が低下してしまう、という問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、流体袋から出る流体の流量と減圧速度とを比例関係にすることで、一定の血管の容積変化に対する圧脈波振幅を一定に近づけることができ、血圧測定の精度を向上させることのできる血圧測定装置を提供することを目的の一つとする。
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、血圧測定装置は、流体袋と、流体袋に流体を注入して加圧するための加圧手段と、流体袋に備えられる弁を含み、流体袋から流体を排出して減圧するための減圧手段と、流体袋の内圧変化を測定するためのセンサと、減圧手段によって流体袋から流体を排出する減圧過程においてセンサで得られる流体袋の内圧変化に基づいて、血圧値を算出するための血圧測定手段と、加圧手段、減圧手段、および血圧測定手段を制御するための制御手段とを備え、制御手段は、減圧過程において排出量が流体袋の減圧速度と比例関係となるように減圧手段での流体の排出量を制御するための制御量である弁のギャップを決定し、減圧過程において弁のギャップを決定されたギャップに保持するよう制御することで排出量を制御し、減圧過程の開始から所定の期間に、流体袋の減圧速度が所定範囲内となるように決定された制御量を調整することで、弁の製造バラツキの影響を補正する。
上記目的を達成するために、本発明の他の局面に従うと、血圧測定装置は、流体袋と、流体袋に流体を注入して加圧するための加圧手段と、流体袋に備えられる弁を含み、流体袋から流体を排出して減圧するための減圧手段と、流体袋の内圧変化を測定するためのセンサと、減圧手段によって流体袋から流体を排出する減圧過程においてセンサで得られる流体袋の内圧変化に基づいて、血圧値を算出するための血圧測定手段と、加圧手段、減圧手段、および血圧測定手段を制御するための制御手段とを備え、制御手段は、減圧過程において排出量が流体袋の減圧速度と比例関係となるように減圧手段での流体の排出量を制御するための制御量である弁のギャップを決定し、減圧過程において弁のギャップを決定されたギャップに保持するよう制御することで排出量を制御し、減圧過程の開始から所定の期間に、流体袋の減圧速度が所定範囲内となるように決定された制御量を調整することで、気温および湿度などの環境条件の影響を補正する。
好ましくは、血圧測定装置は環境条件の入力するための入力手段をさらに備える。
上記目的を達成するために、本発明のさらに他の局面に従うと、血圧測定装置は、流体袋と、流体袋に流体を注入して加圧するための加圧手段と、流体袋に備えられる弁を含み、流体袋から流体を排出して減圧するための減圧手段と、流体袋の内圧変化を測定するためのセンサと、減圧手段によって流体袋から流体を排出する減圧過程においてセンサで得られる流体袋の内圧変化に基づいて、血圧値を算出するための血圧測定手段と、加圧手段、減圧手段、および血圧測定手段を制御するための制御手段とを備え、制御手段は、減圧過程において排出量が流体袋の減圧速度と比例関係となるように減圧手段での流体の排出量を制御するための制御量である弁のギャップを決定し、減圧過程において弁のギャップを決定されたギャップに保持するよう制御することで排出量を制御し、減圧過程の開始から所定の期間に、流体袋の減圧速度が所定範囲内となるように決定された制御量を調整することで、弁の設置傾きの影響を補正する。
好ましくは、制御手段は、上記所定の期間の後の測定時に、流体袋の減圧速度が所定速度よりも速くなるように調整された制御量をさらに調整する。
より好ましくは、制御手段は、減圧過程において流体袋の内圧に重畳する脈圧を所定回数以上検出すると、調整された制御量をさらに調整する。
好ましくは、制御手段は制御量として弁を駆動させるための駆動電圧を調整する。
好ましくは、制御手段は制御量として弁の消費電流を調整する。
好ましくは、制御手段は弁の消費電流としきい値とを比較することで流体袋の減圧速度が所定範囲内であるか否かを判断する。
好ましくは、上記所定の期間は、減圧過程の開始から、減圧過程において流体袋の内圧に最初に脈波が重畳するよりも少なくとも一拍の脈拍分以前までの期間である。
好ましくは、制御手段は、流体袋の内圧が最高血圧から最低血圧まで変化する時間内に所定数以上の脈拍数が含まれる減圧速度となるように制御量である弁のギャップを決定する。
この発明によると、血圧測定装置において、血管の容積変化の検出精度を流体袋の圧力によらず一定に近づけることができる。これにより、血圧測定誤差を低減することができる。また、測定部位の周長によって流体袋の容積が異なっていても血管の容積変化の検出精度の変化の割合を一定に近づけることができる。これにより、血圧測定誤差を低減することができる。また、これにより測定部位の周長によって異なる流体袋の容積を補正する必要がなくなる。
本発明の第1の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる血圧計において測定スイッチが操作されたタイミングで実行される処理の、第1の具体例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態にかかる血圧計において測定スイッチが操作されたタイミングで実行される処理の、第2の具体例を示すフローチャートである。 測定部位の周長と加圧速度との関係(A)、および測定部位の周長と加圧時間との関係(B)を示す図である。 測定部位の周長ごとの、弁の駆動電圧を一定に保持した場合の流体袋の圧力に対する減圧速度の変化度合いを示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる血圧計において決定される、弁の駆動電圧と測定部位の周長との関係を示す図である。 弁のギャップごとの、測定部位の周長が同一であった場合の流体袋の圧力に対する減圧速度の変化度合いを示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる血圧計において測定スイッチが操作されたタイミングで実行される処理の、変形例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態の変形例にかかる血圧計において決定される、弁の駆動電圧と測定部位の周長との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる血圧計における、流体袋の圧力と減圧速度との関係(A)、流体袋の圧力と流体の排出量との関係(B)、および流体袋の圧力と一定の容積変化に対する圧脈波振幅値との関係(C)を示す図である。 流体袋の圧力と検出される脈波振幅との関係を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計のハードウェア構成の他の具体例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる血圧計において測定スイッチが操作されたタイミングで実行される処理の具体例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態にかかる血圧計の構成の他の具体例を示す図である。 環境条件ごとの、排気弁の種類による減圧速度の違いを表わす図である。 排気弁の設置方向きによる減圧速度の違いを表わす図である。 流体袋の圧力と検出される脈波振幅との関係を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる血圧計での、排気弁の駆動電圧の調整の原理を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる血圧計での、排気弁の駆動電圧の調整の原理を説明するための図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる血圧計のハードウェア構成の具体例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる血圧計で実行される処理の具体例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態にかかる血圧計で実行される処理の他の具体例を示すフローチャートである。 流体袋の特性を説明する図である。 流体袋内の流体密度が低いときの、血管の容積変化に伴う、流体袋の容積変化、流体袋内の流体密度の変化、および流体袋の圧力変化を表わす図である。 流体袋内の流体密度が高いときの、血管の容積変化に伴う、流体袋の容積変化、流体袋内の流体密度の変化、および流体袋の圧力変化を表わす図である。 流体袋から出る流体の排出速度が速いとき、つまり単位時間当たりの排出量が多いときの、血管の容積変化に伴う、流体袋の容積変化、および流体袋の圧力変化を表わす図である。 流体袋から出る流体の排出速度が遅いとき、つまり単位時間当たりの排出量が少ないときの、血管の容積変化に伴う、流体袋の容積変化、および流体袋の圧力変化を表わす図である。 流体袋を一定の速度で減圧する血圧計における、流体袋の圧力と減圧速度との関係(A)、流体袋の圧力と流体の排出量との関係(B)、および流体袋の圧力と一定の容積変化に対する圧脈波振幅値との関係(C)を示す図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
[第1の実施の形態]
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計1は、本体2と、測定部位に巻付けるカフ5とを備え、それらがチューブ10で接続される。本体2の正面には、スイッチ等の操作部3と、測定結果等を表示する表示部4とが配備される。操作部3には、電源のON/OFFを指示するための電源スイッチ31、測定の開始を指示するための測定スイッチ32、測定の停止を指示するための停止スイッチ33、および記録されている測定値を呼出して表示させるための記録呼出スイッチ34などが含まれる。カフ5には流体袋13が配置される。流体袋13に注入され、流体袋13から排出される流体は、たとえば空気が該当する。カフ5を測定部位に巻付けることで流体袋13が測定部位に押付けられる。測定部位としては、たとえば上腕または手首などが挙げられる。
流体袋13は、流体袋13の内圧変化を測定するための圧力センサ23、流体袋13に対する流体の注入/排出を行なうためのポンプ21、および弁22に接続される。圧力センサ23、ポンプ21、および弁22は、それぞれ、発振回路28、ポンプ駆動回路26、および弁駆動回路27に接続され、さらに、発振回路28、ポンプ駆動回路26、および弁駆動回路27は、いずれも血圧計1全体を制御するCPU(Central Processing Unit)40に接続される。
CPU40には、さらに、表示部4と、操作部3と、CPU40で実行されるプログラムを記憶したりプログラムを実行する際の作業領域となったりするメモリ6と、測定結果等を記憶するメモリ7と、電源53とが接続される。
CPU40は、電源53から電力供給を受けて駆動する。CPU40は周長情報取得部41および弁駆動電圧決定部43を含む。これらは、CPU40が操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することで、CPU40に形成される。周長情報取得部41は測定部位のサイズである周長情報を取得し、弁駆動電圧決定部43に入力する。弁駆動電圧決定部43は周長情報に基づいて弁22を駆動させるための電圧(以下、駆動電圧E)を決定する。CPU40は、弁駆動回路27に、弁駆動電圧決定部43で決定された駆動電圧Eに応じた制御信号を出力する。また、CPU40は、操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行しポンプ駆動回路26に制御信号を出力する。
ポンプ駆動回路26および弁駆動回路27は、制御信号に従ってポンプ21および弁22を駆動させる。ポンプ21は、CPU40からの制御信号に従ったポンプ駆動回路26によってその駆動が制御されて、流体袋13内に流体を注入する。弁22は、CPU40からの制御信号に従った弁駆動回路27によってその開閉および開き幅(以下、ギャップと称する)が制御されて、流体袋13内の流体を排出する。
圧力センサ23は静電容量形の圧力センサであり、流体袋13の内圧変化により容量値が変化する。発振回路28は、圧力センサ23の容量値に応じた発振周波数の信号に変換され、CPU40に入力される。CPU40は、圧力センサ23から得られた流体袋13の内圧変化に基づいて所定の処理を実行し、その結果に応じてポンプ駆動回路26および弁駆動回路27に上記制御信号を出力する。また、CPU40は、圧力センサ23から得られた流体袋13の内圧変化に基づいて血圧値を算出し、測定結果を表示部4に表示させるための処理を行ない、表示させるためのデータと制御信号とを表示部4に出力する。また、CPU40は、血圧値をメモリ7に記憶させるための処理を行なう。
図2は、血圧計1において測定スイッチ32が操作されたタイミングで実行される処理の、第1の具体例を示すフローチャートである。図2のフローチャートに示される処理は、CPU40がメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することにより実現される。
図2を参照して、CPU40は、操作部3からの操作信号の入力を監視し、測定スイッチ32が操作されたことを検知すると、ステップS101でCPU40の周長情報取得部41は、測定部位のサイズである測定部位の周長を表わす周長情報を取得する。ここでは、操作部3を構成するスイッチなどによって、測定時にたとえば「太」、「細」などの周長情報が入力されるものとし、周長情報取得部41は操作部3からの操作信号より周長情報を取得するものとする。
なお、周長情報取得部41での周長情報の取得方法は上述の方法には限定されない。たとえば、血圧計1において測定スイッチ32が操作されたタイミングで実行される処理の第2の具体例として図3に示されるように、上記ステップS101に替えてステップS201〜S205の処理で周長情報を取得してもよい。詳しくは、ステップS201でCPU40はポンプ駆動回路26に予め規定されてある所定の電圧でポンプ21を駆動させるための制御信号を出力し、所定の電圧でポンプ21を駆動させて流体袋13が予め規定されている所定の圧力に達するまで流体袋13を加圧する。所定の圧力に達すると(ステップS203でYES)、ステップS205でCPU40は、流体袋13が所定圧力に達するまでの加圧時間を記憶する。図4(A)に示されるように、ポンプ21を駆動させる駆動電圧が同じ場合、測定部位の周長が大きくなるほど加圧速度は小さくなる。従って、図4(B)に示されるように、測定部位の周長が大きくなるほど加圧時間は大きくなる。つまり、流体袋13が所定圧力に達するまでの加圧時間は測定部位の周長を表わす指標と言える。そこで、周長情報取得部41は、ステップS205で記憶された加圧時間を周長情報として取得する。なお、周長情報取得部41は、加圧時間に替えて、ポンプ21の回転数と流体袋13の圧力とからも、同様にして得られる。また、他の例として、流体袋13を測定部位に巻きつけるための機構としての布(不図示)にスライド抵抗が含まれており、周長情報取得部41は、流体袋13を測定部位に巻きつけたときの上記スライド抵抗から得られる抵抗値から周長情報を取得してもよい。
ステップS103、S105でCPU40はポンプ駆動回路26に制御信号を出力し、流体袋13が予め規定されている所定の圧力に達するまで流体袋13を加圧する。所定の圧力に達すると(ステップS105でYES)、ステップS107でCPU40はポンプ駆動回路26に制御信号を出力し、流体袋13の加圧を停止する。その後、ステップS109でCPU40の弁駆動電圧決定部43は、ステップS101またはステップS201〜S205で取得された周長情報に基づいて弁22の駆動電圧Eを決定する。ステップS111でCPU40は、ステップS109で決定された駆動電圧Eを保持して弁22を駆動させるよう制御信号を弁駆動回路27に出力し、流体袋13の減圧を開始する。ステップS113でCPU40は、減圧中に得られる流体袋13の内圧に重畳した動脈の容積変化に伴う振動成分を抽出し、所定の演算により血圧値を算出する。なお、上記ステップS111での減圧速度が速すぎて上記ステップS113で血圧値が算出されないときや、逆に、上記ステップS111での減圧速度が遅すぎて排出が進まないときなど(ステップS114でNO)、ステップS117でCPU40はエラーと判断して、弁22を開放させるよう制御信号を弁駆動回路27に出力し、流体袋13内の流体を急速に排出する。そうでない場合、つまり上記ステップS113で血圧値が算出された場合には(ステップS114でYES)、ステップS115でCPU40からの制御信号に従って弁22が開放され、流体袋13内の流体が排出される。
上記ステップS109の、弁駆動電圧決定部43での駆動電圧Eの決定について説明する。
ここで、駆動電圧Eを一定に保持した場合の流体袋の圧力に対する減圧速度の変化度合いは、図5に示されるように、測定部位の周長によって異なる。具体的には、図5を参照して、測定部位の周長が小さいほど減圧速度の変化度合いが大きく、測定部位の周長が大きいほど減圧速度の変化度合いが小さい。つまり、図5に示される関係より、測定部位の周長は駆動電圧Eを決定するためのパラメータであると言える。
上記ステップS109で、弁駆動電圧決定部43は上述の図5に示された関係を利用して駆動電圧Eを決定する。具体例として、弁駆動電圧決定部43は、以下の式(1)に上記ステップS101または上記ステップS201〜S205で取得された周長情報を代入することで駆動電圧Eを決定する:
駆動電圧E=α×周長情報+β …式(1)。
ステップS109で上述の式(1)が用いられることで、図6に示されるように、駆動電圧Eが測定部位の周長に比例した大きさで決定される。
ここで、測定部位の周長が同一であった場合の流体袋13の圧力に対する減圧速度の変化度合いは、図7に示されるように、弁22のギャップ、つまり駆動電圧の大きさによって異なる。具体的には、図7を参照して、弁22のギャップが大きくなるほど減圧速度の変化度合いが大きく、ギャップが小さくなるほど減圧速度の変化度合いが小さい。従って、図7に示される関係より、ギャップの大きさは、流体袋13の、最高血圧の算出から最低血圧の算出までの減圧速度を、所定の速度の範囲内とするような大きさが好ましい。より詳しくは、ギャップの大きさは、減圧時の最高血圧と最低血圧との間に検出できる脈拍数が所定数以上となるような減圧速度となるギャップの大きさが好ましい。より好ましくは、上記「所定数」は5である。なぜなら、本願出願人が先に出願して開示されている特許第3179873号公報にも記載されているように、減圧時の最高血圧と最低血圧との間に5程度の脈拍数が測定されるように減圧速度が制御されるよう減圧測定のアルゴリズムの性能を考慮して設定されることが妥当であるとされているためである。なお、減圧時の最高血圧と最低血圧との間に5以上の脈拍数が測定されるようなギャップの大きさはたとえば実験等によって得られ、予めメモリ6に記憶されているものとする。その値として具体的には、好ましくは5mmHg/sec〜20mmHg/sec程度である。従って、上記式(1)の係数α,βは、流体袋13の圧力が血圧値程度の範囲における血圧減圧速度を、5mmHg/sec〜20mmHg/sec程度である目標とする減圧速度内とするような値とすることができる。このような係数α,βは、予め実験等によって求められ、血圧計1のメモリ6に記憶されているものとする。なお、上の例では、ステップS109で上記式(1)に取得された周長情報を入力して駆動電圧Eを決定するものとしているが、式(1)に替えて、メモリ6が周長情報と駆動電圧Eとの関係を規定するテーブルを記憶しておき、弁駆動電圧決定部43がそのテーブルから、取得された周長情報に対応する駆動電圧Eを読出してもよい。
[変形例]
図8は、血圧計1において測定スイッチ32が操作されたタイミングで実行される処理の、変形例を示すフローチャートである。図8に示される処理においては、図3に示された第2の具体例と同様に、ステップS201〜S205で流体袋13の圧力が所定圧力に達するまでの加圧時間に基づいて測定部位の周長が推定されると共に、その後の加圧過程において、ステップS301でCPU40は、圧力センサ23から得られた流体袋13の内圧変化に基づいて最高血圧値を推定し、ステップS303で流体袋13の加圧終了時の圧力を算出する。血圧計1は所定圧力まで流体袋13を加圧した後の減圧過程で得られる流体袋13の内圧変化に基づいて血圧値を算出する構成である。そのため、ステップS303では、好ましくは、CPU40は、ステップS301で推定された最高血圧値よりも所定圧力値分高い圧力値を加圧終了圧力として算出する。流体袋13の圧力がステップS303で算出された加圧終了圧力に達すると(ステップS105’でYES)、以降、図2や図3に示された処理と同様にして駆動電圧Eが決定されて、駆動電圧Eを保持して弁を駆動させるような制御が行なわれる減圧過程において血圧値が算出される。
なお、変形例においては、ステップS109で弁駆動電圧決定部43は、上述の図5に示された関係に替えて、または加えて、ステップS301で推定された最高血圧値を考慮して駆動電圧Eを決定する。具体例として、弁駆動電圧決定部43は、以下の式(2)に上記ステップ101または上記ステップS201〜S205で取得された周長情報を代入することで駆動電圧Eを決定する:
駆動電圧E=α×周長情報+β+オフセット量S、
オフセット量S=推定最高血圧値×γ …式(2)。
変形例におけるステップS109で上述の式(2)が用いられることで、図9に示されるように、駆動電圧Eが、測定部位の周長に比例した大きさで、かつ推定された最高血圧に応じた大きさで決定される。
図7を用いて説明された関係より、ギャップの大きさは、流体袋13の圧力が血圧値程度の範囲における血圧減圧速度を目標とする減圧速度内とするような大きさが好ましい。従って、上記式(2)の係数γもまた、流体袋13の最高血圧の算出から最低血圧の算出までの減圧速度を、5mmHg/sec〜20mmHg/sec程度である目標とする減圧速度内とするような値とすることができる。
上記ステップS111では、CPU40によって、上記ステップS109で決定された駆動電圧Eを保持して弁22を駆動させるよう制御される。すなわち、減圧時に弁22のギャップが一定となるよう制御される。これにより、減圧時、流体袋13の減圧速度は、流体袋13の圧力変化に伴って図10(A)に示されるように変化する。すなわち、図10(A)より、流体袋13の圧力がある圧力以下となった場合、流体袋13の減圧速度は、測定部位の周長の大小に関わらず、ほぼ同じ値で、以降の(減少する)圧力変化によってほぼ変化しなくなる。また、減圧時、流体袋13の圧力における弁22からの排出量は、流体袋13の圧力変化に伴って図10(B)に示されるように変化する。すなわち、図10(B)より、流体袋13の圧力がある圧力以下となった場合、弁22からの排出量は、測定部位の周長に応じた値で、以降の(減少する)圧力変化によってほぼ変化しなくなる。つまり、図10(A)、図10(B)に示された関係より、駆動電圧Eが一定となるように制御すること、すなわち弁22のギャップを一定とするよう制御することは、弁22からの排出量と流体袋13の減圧速度とを比例関係となるように駆動電圧Eを制御することである、と言える。
CPU40がこのように制御することで、血圧計1においては、流体袋13から出る流体の流量と減圧速度とを比例関係に近づけることができる。それにより、血管の容積変化の検出精度を一定に近づけることができ、測定精度を向上させることができる。つまり、図10(C)に示されるように、流体袋13の圧力変化に関わらず、一定の容積変化に対する圧脈波振幅を測定部位の周長に応じた値で一定とすることができる。
図11(A)は、流体袋13の時間経過に従った圧力変化と、動脈内圧の圧力変化とを示している。図11(A)中の点線Aは、従来の、流体袋の圧力を等速減圧するよう制御した場合の、流体袋13の圧力変化を示している。それに対して、血圧計1において、駆動電圧Eが一定、すなわち弁22のギャップが一定となるよう制御して減圧した場合の流体袋13の圧力変化は実線Bで示されている。血圧計1において駆動電圧Eが一定、すなわち弁22のギャップが一定となるよう制御して減圧されることで、従来では図11(B)に示されるように流体袋13の圧力変化(減圧)に従って測定される動脈内圧が、図11(C)に示されるように測定される。詳しくは、図11(C)において、図11(B)に示された動脈内圧の各測定値を結んで得られる線分が、点線で示されている。従来の、流体袋の圧力を等速減圧するよう制御される血圧計においては、図25および図26に示されたように、同じ動脈内圧であっても、流体袋の圧力が低い領域では高い領域と比較して血管の容積変化の検出精度が低くなる。それに対して、血圧計1では、図11(B)と図11(C)とを比較することで示されるように、流体袋13の圧力の低い領域における血管の容積変化の検出精度が、従来の、流体袋の圧力を等速減圧するよう制御される血圧計での検出精度よりも向上していることが顕著に示されている。同様に、圧力の高い領域における血管の容積変化の検出精度も向上していることが示されている。
なお、上の例では、上記ステップS111での減圧過程において、CPU40は駆動電圧Eを上記ステップS109で弁駆動電圧決定部43によって決定された駆動電圧Eに保持する、つまり駆動電圧Eを一定に保つよう制御している。しかしながら、血圧計1が上に示された構成に加えて、図12に示されるように、弁22からの排出量を測定する流量計55をさらに含んで、減圧過程において、弁駆動電圧決定部43によって、弁22からの排出量と減圧速度とが比例関係となるように駆動電圧Eが更新されてもよい。この場合、CPU40はフィードバック制御を行ない、駆動電圧Eを、所定の時間間隔等の特定のタイミングで決定される駆動電圧Eに変更して保持するよう制御する。このようなフィードバック制御がされることで、流体袋13から出る流体の流量と減圧速度とを比例関係により近づけることができる。それにより、一定の血管の容積変化に対する圧脈波振幅を一定に近づけることができ、測定精度を向上させることができる。
[第2の実施の形態]
図13を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる血圧測定装置である血圧計1’は、図1に示された第1の実施の形態の血圧計1のハードウェア構成に加えて、チューブ10で流体袋13に接続された、非圧性流体を保管するためのタンク54をさらに備える。タンク54は、ポンプ51および弁52に接続される。ポンプ51および弁52は、各々、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57に接続され、さらに、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57は、各々、CPU40に接続される。CPU40は、操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することで、ポンプ51および弁52を駆動させるための電圧を決定し、ポンプ駆動回路56および弁駆動回路57に、決定された電圧に応じた制御信号を出力する。ポンプ51が駆動することで、タンク54に保管されている非圧縮性流体がチューブ10を介して流体袋13に流入する。弁52が駆動することで、流体袋13内の非圧縮性流体が排出される。
流体袋13と弁22とを接続する部分にはフィルタ9が設けられている。タンク54内の非圧縮性流体が流体袋13に移動する際、流体袋13に流体を注入する、または流体袋13から流体を排出するための弁22から非圧縮性流体が漏れ出すことを防止するため、フィルタ9の素材は、流体は透過させるが非圧縮性流体は透過させない素材であることが好ましい。
図14は、血圧計1’において測定スイッチ32が操作されたタイミングで実行される処理の具体例を示すフローチャートである。図14のフローチャートに示される処理は、CPU40がメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することにより実現される。
図14を参照して、血圧計1’では、ステップS401でCPU40は弁駆動回路27に制御信号を出力し弁22を閉塞して、流体袋13への流体の流入口および排出口を封鎖する。その後、ステップS403でポンプ駆動回路56に制御信号を出力しポンプ51を駆動させて、流体袋13が予め規定されている所定の圧力に達するまで、または所定の加圧速度に達するまでタンク54内の非圧縮性流体を流体袋13内へ流入させる。つまり、非圧縮性流体をタンク54から流体袋13に移動させる。流体袋13の内圧が所定の圧力に達すると、または流体袋13の加圧速度が所定の加圧速度に達すると(ステップS405でYES)、ステップS407でCPU40は弁駆動回路57に制御信号を出力し弁52を閉塞して、流体袋13への非圧縮性流体の流入口を封鎖する。そして、封鎖後、ステップS409でCPU40は弁駆動回路27に制御信号を出力し弁22を開放して、流体袋13内の圧力を開放する。これにより、流体袋13には所定量の非圧縮性流体が注入され、さらに内圧が大気圧となっている。
その後、第1の実施の形態にかかる処理と同様の、ステップS103〜S107の処理が実行され、流体袋13が予め規定されている所定の圧力に達するまで流体袋13が加圧されて、その状態で流体袋13の加圧が停止される。そして、その後、ステップS111で流体袋13が減圧されつつ、ステップS113で血圧値が算出される。
血圧計1’では、血圧値の算出が終了すると(ステップS411でYES)、ステップS413でCPU40は弁駆動回路57に制御信号を出力し弁52を開放し、流体袋13内の非圧縮性流体を排出する。その後、ステップS115でCPU40からの制御信号に従って弁22が開放され、流体袋13内の流体が排出される。
血圧計1’は、上記ステップS103での流体袋13の加圧に先立って、所定量、非圧縮性流体を流体袋13に注入して流体袋13の容積を増加させておき、流入する流体の容量を軽減しておくことを特徴とする。これにより、初期状態からすべて流体を流入する方法に比べて、先に図24を用いて説明されたように、図24においてA部分で示されている、流体袋13の内圧の低い領域での流体袋13の容積変化が抑えられる。このため、血圧計1’においては、血管の容積変化の検出精度を向上させることができる。
なお、上の例では低圧領域での流体袋13の容積変化の容積変化を抑えるための機構として非圧縮性流体を流体袋13に流入するものとしているが、上記機構の他の具体例として、流体袋13に予め充填部材を配してもよい。たとえば、図15(A)に示されるように、充填部材としてマイクロビーズ等のゲル素材を予め流体袋13に流入しておく方法であってもよい。またたとえば、図15(B)、図15(C)に示されるように、充填部材としてスポンジやバネ等の弾性素材を予め流体袋13内に配しておいてもよい。これらの充填部材が予め流体袋13内に配されることによって、流体袋13の容積を加圧前に増加させることができる。なお、充填部材は、上述のゲル素材や弾性素材に限定されず、その他の素材であってもよい。また、充填部材はこれら複数の素材の組み合わせであってもよい。
さらに、第1の実施の形態にかかる減圧時の制御と、第2の実施の形態にかかる構成とを組合わせてもよい。つまり、血圧計1’における処理で上記ステップS107で流体袋13の加圧を停止した後に、上記ステップS109の処理を行なって、弁22のギャップが一定となるよう制御して減圧してもよい。このようにすることで、流体袋13から出る流体の流量と減圧速度とをより比例関係に近づけることができる。それにより、血管の容積変化の検出精度を一定に近づけることができ、測定精度を向上させることができる。
[第3の実施の形態]
以上の第1の実施の形態および第2の実施の形態では、駆動電圧Eを一定となるように制御して弁22のギャップを一定とすることで、弁22からの排出量と流体袋13の減圧速度とを比例関係にすることができるものとしている。しかしながら、排気弁は弁の製造バラツキや環境条件などの影響を受けやすい。
詳しくは、一般的な排気弁としては、たとえばコイルに電流を流した際に生じる磁力による推力で弁を開閉させるタイプ(Aタイプ)、および排気口がスリット(開閉口)を有したゴムのみで構成されて徐々に排気させるタイプ(Bタイプ)が挙げられ、さらに前者のAタイプには、重力を利用してコイルを推力方向または重力方向に往復移動させる(上げ下げする)ことで弁の閉鎖間隙をコントロールする機構を備えるもの(A−1タイプ)と、弁を完全封鎖と完全開放とのみがコントロール可能なもの(A−2タイプ)とがある。上記A−1タイプ以外の排気弁は、細かな開閉の制御ができず、さらにA−2タイプの排気弁は完全閉鎖か完全開放かのいずれかの制御のみが可能である。また上記Bタイプの排気弁は圧力が高くなるとスリットが小さくなり、低くなると大きくなるものであって、弁の間隙が任意に制御されるものではなくゴムの弾性に依存するものである。したがって、弁22としては、排気量がコントロール可能な上記A−1タイプが好適に用いられる。
上記A−1タイプの排気弁に限らずいずれの排気弁も一般的にはパッキン等の弾性体が用いられている。そのため、弁22は、製造バラツキである弾性体の硬度のバラツキや、温度変化などの環境条件により排気特性が変化するため、これらの影響を受ける。そこで、発明者らは、同じ環境条件(温度、湿度)下で、上述のA−1タイプであって異なる製造ロットで製造された3つの排気弁を用いて減圧速度を測定した。さらに、環境条件(温度、湿度)を異ならせて減圧速度を測定した。そして、その測定の結果、図16に示されるように、同じ駆動電圧が印加された場合であっても、製造バラツキおよび環境条件により排気速度が異なることが確認された。
さらに、上記A−1タイプの排気弁は重力を利用してコイルを往復移動させることで弁の間隙をコントロールするため、コイルに作用する推力方向の力と重力方向の力との関係にも影響を受ける。すなわち、特に弁22として上記A−1タイプの排気弁を用いる場合には重力方向に対する弁22自体の向き、つまり血圧計自体の傾き(血圧計の置き方)の影響も受ける。発明者らは、A−1タイプの排気弁について傾きを変えて減圧速度を測定した。その測定の結果、図17に示されるように、流体袋13の内圧が同じであっても、傾きにより排気速度が異なることが確認された。
血圧計1や血圧計1’において上記ステップS109で決定された駆動電圧Eを保持して弁22が駆動されたとしても、上述のように環境条件の変化や、製造のバラツキや、血圧計の置き方によって、流体袋13の減圧速度が想定されている減圧速度とならない場合がある。すなわち、図18(A)の曲線(3)に示される、環境条件の変化などの影響を考慮しない理想の流体袋13の内圧変化に対して、これら影響を受けた場合、曲線(1)や曲線(2)に示されるように、理想の圧力変化とは異なる圧力変化となる場合がある。
理想の圧力変化よりも減圧速度が小さく、特に低圧側での減圧速度が小さい場合、すなわち流体袋13の内圧変化が曲線(1)の場合、流体袋13の圧力変化(減圧)に従って動脈内圧は図18(B)のように測定される。この場合には最低血圧が算出されなくなる。または、最低血圧が算出できるようになるまでの測定時間が長くなり、被測定者の負担が増す。
理想の圧力変化よりも減圧速度が大きく、特に高圧側での減圧速度が大きい場合、すなわち、流体袋13の内圧変化が曲線(2)の場合、流体袋13の圧力変化(減圧)に従って動脈内圧は図18(C)のように測定される。この場合には最高血圧が算出されなくなる。または血圧値の算出精度が低下する。
そこで、第3の実施の形態にかかる血圧計1”では、次のような原理を利用して、流体袋13の内圧変化を曲線(3)に近づけるような弁22の駆動電圧Eを調整する。すなわち、図19および図20を参照して、加圧過程での流体袋13の内圧変化から予測される最高血圧値P1に予め規定された圧力αを加えた圧力Pmaxまで流体袋13を加圧した後の減圧過程において、流体袋13の内圧がPmaxから所定の圧力分減圧されたP2となった時点の流体袋13の減圧速度を、内圧変化が破線Aと破線Bとに挟まれる範囲となるように、予め規定された目標の減圧速度とする。なお、以降の説明において、図20に示されるように、加圧過程での流体袋13の内圧が予測される最高血圧値P1に達したポイントを「SBP予測点」、流体袋13の内圧がPmaxまで加圧されたポイントを「最高加圧点」、流体袋13の内圧がPmaxから減圧されてP2となったポイントを「調整点」、減圧の過程で流体袋13の内圧が実際の最高血圧値P1’となったポイントを「SBP実測点」と称する。
図20に示される破線Aと破線Bとは、以降の減圧時の最高血圧と最低血圧との間が5mmHg/sec〜20mmHg/sec程度となる上限と下限とである圧力変化の範囲である。言い換えると、これら破線で表わされる圧力変化の範囲では、以降の減圧時の最高血圧と最低血圧との間で少なくとも5拍の脈波数が測定される。なぜなら、減圧時の最高血圧と最低血圧との間で少なくとも5拍の脈波数が測定されることが測定精度を確保する上で要求されるからである。
また、図20を参照して、調整点からSBP実測点までの時間t1は、少なくとも脈拍の1拍分の時間に相当し、たとえば2秒程度が挙げられる。すなわち、調整点はSBP実測点よりも少なくとも脈拍の一拍分の時間以前のポイントである。なぜなら、測定値から最高血圧値を算出するためには、実際のSBP実測点での測定値のみならず、その前後少なくとも脈拍の一拍分の測定値が必要となるからである。さらに、同様の理由で最高加圧点もまたSBP実測点よりも少なくとも脈拍の一拍分の時間以前のポイントであり、少なくとも脈拍の一拍分の時間に基づいて圧力P1への加圧分αが設定される。
この原理に基づき、血圧計1”では、最高加圧点から調整点までの間で流体袋13の減圧速度を目標の減圧速度の範囲内となるように弁22の駆動電圧Eを調整し、その後、調整された駆動電圧Eを少なくとも血圧値の算出が完了するまで保持する。これより、図19および図20に期間Iで表わされた最高加圧点から調整点までの期間は「(駆動電圧Eの)調整期間」と言え、期間IIで表わされたその後の血圧値の算出が完了するまでの期間は「(駆動電圧Eの)固定期間」と言える。
調整点(または調整期間)および目標の減圧速度は、たとえば多くの測定データの統計結果に基づくなどして予め設定することが可能である。上述の原理を利用する血圧計1”では、調整点が予め設定され、記憶されている。調整点としては、たとえば、最高加圧点、つまり予測された最高血圧値P1に圧力αを加えたPmaxから20mmHg減圧したポイントを設定することができる。目標の減圧速度としては、たとえば、15mmHg/secを設定することができる。以下の具体例では、これらの値が設定されているものとして説明する。
上述の原理を利用して血圧を測定するため、図21を参照して、血圧計1”は、図1に示された第1の実施の形態の血圧計1のハードウェア構成のうち、CPU40が、周長情報取得部41および弁駆動電圧決定部43に替えてしきい値記憶部45および調整判断部47を含む。これらは、CPU40が操作部3から入力される操作信号に基づいてメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することで、CPU40に形成される。しきい値記憶部45は目標の減圧速度を記憶する。記憶される目標の減圧速度は一定の範囲であってもよい。調整判断部47は、流体袋13の内圧変化に基づいて弁22の駆動電圧Eを決定すると共に、流体袋13の減圧速度と記憶される目標の減圧速度と比較することで駆動電圧Eを調整する。
図22は、血圧計1”において測定スイッチ32が操作されたタイミングで実行される処理の、第1の具体例を示すフローチャートである。図22のフローチャートに示される処理は、CPU40がメモリ6に記憶されている所定のプログラムを実行することにより実現される。図22において図2のフローチャートと同じステップ番号が付された処理は血圧計1における処理と同様である。
図22を参照して、CPU40は、操作部3からの操作信号の入力を監視し、測定スイッチ32が操作されたことを検知すると、血圧計1におけるステップS101での周長情報の取得を行なうことなく、ステップS103、S105でポンプ駆動回路26に制御信号を出力し、流体袋13が予め規定されている所定の圧力に達するまで流体袋13を加圧する。所定の圧力に達すると(ステップS105でYES)、ステップS107でCPU40はポンプ駆動回路26に制御信号を出力し、流体袋13の加圧を停止する。このポイントが最高加圧点に相当する。
その後、ステップS109での駆動電圧Eを決定するための処理に替えて、ステップS501〜S509の処理を行なう。すなわち、ステップS107で流体袋13の加圧を停止した後、ステップS501でポンプ駆動回路26に制御信号を出力し、減圧を開始する。減圧過程において、調整期間内である場合、すなわち、流体袋13の内圧と最高加圧点における内圧Pmaxとの差が20mmHg以内である場合(S503でYES)、CPU40は調整判断部47において流体袋13の内圧の減圧速度としきい値記憶部45に記憶されている目標の減圧速度である15mmHg/secとを比較してこれらが一致しない場合には、または15mmHg/secから所定範囲内にない場合には(S503でNO)、ステップS507で予め規定されている補正量△Vを加算して現在の弁22の駆動電圧を補正する。または、たとえば次のような演算を行なって補正量△Vを算出し、駆動電圧Eを補正してもよい:
△V=A(Vt−V)+B、
ただし、Aは補正係数(ゲイン)、Bは補正係数(オフセット)、Vtは目標の減圧速度、およびVは流体袋13の減圧速度とする。
このステップS505,S507の駆動電圧Eの補正は、調整期間内で流体袋13の内圧の減圧速度が目標の減圧速度である15mmHg/secと一致または所定範囲内となるまで繰り返される。そして、流体袋13の内圧の減圧速度が目標の減圧速度である15mmHg/secと一致または所定範囲内となった場合(S505でYES)、または調整期間が終了、すなわち流体袋13の内圧が最高加圧点における内圧Pmaxから20mmHgよりも減圧された場合(S503でNO)、CPU40は調整判断部47においてその時点で設定されている駆動電圧Eを以降の弁22の駆動電圧Eと決定し、駆動電圧Eを保持して弁22を駆動させるよう制御信号を弁駆動回路27に出力して流体袋13の減圧を続行する。
以降、図2のステップS113〜S117と同様に、ステップS505で固定された駆動電圧Eの下での測定値から血圧値が算出され、一連の処理が終了する。
血圧計1”で以上の処理が行なわれることで、弁22の駆動電圧Eが最高加圧点から調整点までの間に調整され、弁22に対する製造バラツキや環境条件の変化や置き方(傾き具合)の影響を排し、流体袋13の圧力変化を図18(A)の曲線(3)に近づけることができる。これにより、弁22に対して製造バラツキや環境条件の変化や置き方(傾き具合)の影響がある場合であっても、血管の容積変化の検出精度を一定に近づけることができ、測定精度を向上させることができる。
また、このような制御を行なうことで、血圧計1等で必要であった周長情報を取得し、周長に応じて駆動電圧Eを決定するための処理が不要となる。これにより、測定全体の時間を短縮することができ、被験者の負担を軽減させることができる。
なお、上の例では調整点の後の固定期間においては弁22の駆動電圧Eを調整後の電圧に固定するものとしているが、被測定者の最高血圧と最低血圧との差(血圧幅)が大きい場合、血圧値算出に必要な測定終了後も流体袋13の内圧が血圧幅内に長く留まる場合がある。血圧値算出に必要な測定としては、先に述べたような、減圧時の最高血圧と最低血圧との間に測定される脈拍数が5程度となる測定が挙げられる。従って、それ以上測定が継続すると流体袋13による測定部位の圧迫が継続することになるため、被験者の負担が増加することになる。そこで、好ましくは、血圧計1”のCPU40は、図23に示される処理を実行する。
すなわち、図23を参照して、CPU40は、ステップS509まで上述と同様の処理をした後、調整判断部47において、その後の測定処理で流体袋13の内圧変化から測定された脈拍の数を監視する。調整判断部47には予め血圧値の算出に必要な脈拍数としてたとえば「5」などが記憶されている。測定された脈拍の数が記憶されている必要な脈拍数以上となったことが検出されると(S511でYES)、調整判断部47は、流体袋13の内圧の減圧速度と、予めしきい値記憶部45に記憶されている、適切な減圧速度を判断するためのしきい値とする減圧速度とを比較する。流体袋13の内圧の減圧速度がしきい値とする減圧速度よりも小さい場合、すなわち減圧速度が遅い場合(S513でNO)、ステップS515で調整判断部47は、予め規定されている補正量△V’を加算して現在の弁22の駆動電圧を補正する。または、補正量△Vと同様に算出してもよい。
このように、流体袋13の内圧が低圧となった段階で追加的に弁22の駆動電圧Eを調整することで、血圧幅の大きい被験者に対する負担を軽減することができる。
なお、血圧計1”では、図19、図20を用いて説明された原理を用いて、調整判断部47が流体袋13の減圧速度としきい値記憶部45は予め記憶されている目標の減圧速度とを比較するものとしている。しかしながら、これは一例であって、流体袋13の内圧変化を図18(A)の曲線(3)に示された想定される曲線に近づけるような弁22の駆動電圧Eの調整であれば他の方法であってもよい。たとえば、弁22での消費電流を測定する測定機構を備える場合、しきい値記憶部45に予め目標の電流値を記憶しておき、弁22での消費電流値と記憶される目標の電流値とを比較することで駆動電圧Eを調整するようにしてもよい。または、調整判断部47は、弁22の駆動電圧Eに替えて消費電流を調整してもよい。または、しきい値記憶部45が予め環境条件や置き方(傾き具合)とその条件に適した駆動電圧Eとの対応を記憶しておき、調整判断部47が検出された環境条件や置き方(傾き具合)に対応した駆動電圧Eを読み出して設定するようにしてもよい。さらにこの場合、調整判断部47は、操作部3から環境条件の入力を受け付けて調整に用いてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1’,1”計1 血圧計、2 本体、3 操作部、4 表示部、5 カフ、6,7 メモリ、9 フィルタ、10 チューブ、13 流体袋、31 電源スイッチ、21 ポンプ、22 弁、23 圧力センサ、26 ポンプ駆動回路、27 弁駆動回路、28 発振回路、32 測定スイッチ、33 停止スイッチ、34 記録呼出スイッチ、40 CPU、41 周長情報取得部、43 弁駆動電圧決定部、45 しきい値記憶部、47 調整判断部、51 ポンプ、52 弁、53 電源、54 タンク、55 流量計、56 ポンプ駆動回路、57 弁駆動回路。

Claims (11)

  1. 流体袋と、
    前記流体袋に流体を注入して加圧するための加圧手段と、
    前記流体袋に備えられる弁を含み、前記流体袋から流体を排出して減圧するための減圧手段と、
    前記流体袋の内圧変化を測定するためのセンサと、
    前記減圧手段によって前記流体袋から流体を排出する減圧過程において前記センサで得られる前記流体袋の内圧変化に基づいて、血圧値を算出するための血圧測定手段と、
    前記加圧手段、前記減圧手段、および前記血圧測定手段を制御するための制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記減圧過程において前記排出量が前記流体袋の減圧速度と比例関係となるように前記減圧手段での前記流体の排出量を制御するための制御量である前記弁のギャップを決定し、前記減圧過程において前記弁のギャップを決定されたギャップに保持するよう制御することで前記排出量を制御し、
    前記減圧過程の開始から所定の期間に、前記流体袋の減圧速度が所定範囲内となるように前記決定された制御量を調整することで、前記弁の製造バラツキの影響を補正する、血圧測定装置。
  2. 流体袋と、
    前記流体袋に流体を注入して加圧するための加圧手段と、
    前記流体袋に備えられる弁を含み、前記流体袋から流体を排出して減圧するための減圧手段と、
    前記流体袋の内圧変化を測定するためのセンサと、
    前記減圧手段によって前記流体袋から流体を排出する減圧過程において前記センサで得られる前記流体袋の内圧変化に基づいて、血圧値を算出するための血圧測定手段と、
    前記加圧手段、前記減圧手段、および前記血圧測定手段を制御するための制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記減圧過程において前記排出量が前記流体袋の減圧速度と比例関係となるように前記減圧手段での前記流体の排出量を制御するための制御量である前記弁のギャップを決定し、前記減圧過程において前記弁のギャップを決定されたギャップに保持するよう制御することで前記排出量を制御し、
    前記減圧過程の開始から所定の期間に、前記流体袋の減圧速度が所定範囲内となるように前記決定された制御量を調整することで、気温および湿度などの環境条件の影響を補正する、血圧測定装置。
  3. 前記環境条件の入力するための入力手段をさらに備える、請求項2に記載の血圧測定装置。
  4. 流体袋と、
    前記流体袋に流体を注入して加圧するための加圧手段と、
    前記流体袋に備えられる弁を含み、前記流体袋から流体を排出して減圧するための減圧手段と、
    前記流体袋の内圧変化を測定するためのセンサと、
    前記減圧手段によって前記流体袋から流体を排出する減圧過程において前記センサで得られる前記流体袋の内圧変化に基づいて、血圧値を算出するための血圧測定手段と、
    前記加圧手段、前記減圧手段、および前記血圧測定手段を制御するための制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記減圧過程において前記排出量が前記流体袋の減圧速度と比例関係となるように前記減圧手段での前記流体の排出量を制御するための制御量である前記弁のギャップを決定し、前記減圧過程において前記弁のギャップを決定されたギャップに保持するよう制御することで前記排出量を制御し、
    前記減圧過程の開始から所定の期間に、前記流体袋の減圧速度が所定範囲内となるように前記決定された制御量を調整することで、前記弁の設置傾きの影響を補正する、血圧測定装置。
  5. 前記制御手段は、前記所定の期間の後の測定時に、前記流体袋の減圧速度が所定速度よりも速くなるように前記調整された制御量をさらに調整する、請求項1〜4のいずれかに記載の血圧測定装置。
  6. 前記制御手段は、前記減圧過程において前記流体袋の内圧に重畳する脈圧を所定回数以上検出すると、前記調整された制御量をさらに調整する、請求項5に記載の血圧測定装置。
  7. 前記制御手段は、前記制御量として前記弁を駆動させるための駆動電圧を調整する、請求項1〜6のいずれかに記載の血圧測定装置。
  8. 前記制御手段は、前記制御量として前記弁の消費電流を調整する、請求項1〜6のいずれかに記載の血圧測定装置。
  9. 前記制御手段は前記弁の消費電流としきい値とを比較することで前記流体袋の減圧速度が所定範囲内であるか否かを判断する、請求項1〜8のいずれかに記載の血圧測定装置。
  10. 前記所定の期間は、前記減圧過程の開始から、前記減圧過程において前記流体袋の内圧に最初に脈波が重畳するよりも少なくとも一拍の脈拍分以前までの期間である、請求項1〜9のいずれかに記載の血圧測定装置。
  11. 前記制御手段は、前記流体袋の内圧が最高血圧から最低血圧まで変化する時間内に所定数以上の脈拍数が含まれる減圧速度となるように前記制御量である前記弁のギャップを決定する、請求項1〜10のいずれかに記載の血圧測定装置。
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