JP2011102113A - レジスタ - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員に向かって吹き出す直接送風が可能であると共に、確実にレジスタの斜め側方へ吹き出して乗員にとってより風速感の少ない間接送風が可能なレジスタを提供する。
【解決手段】ベゼル20は前フレーム部21前面に開口する第1開口部2を有し、ベゼル20に回動可能に軸支されるバレルは第1開口部2の内側に位置する吹出開口部5と、通風ダクトDに開口する第1吸入開口部7を有し、バレル30の吹出開口部5はバレル30内に回動可能に軸支されるフィン40により開放及び閉鎖される。ベゼル20は、通風ダクトDに連通すると共に第1開口部2から離間するように前方に向かって外側へ傾斜する傾斜部14A、14Bを備えるスリット13A、13Bを有し、傾斜部14A、14Bがベゼル20の前フレーム部21前面に開口して第2開口部3A、3Bが形成される。
【選択図】図9

Description

本発明は、通風ダクトから供給される空気を吹き出す車室空調用のレジスタに関するものである。
従来、通風ダクトから供給された空気を車室内に吹き出し、該吹き出し風によって車室内を空調するレジスタが知られている。
一般的なレジスタは、通風ダクトから供給された空気を乗員の体等に向かって直接吹き出す直接送風に用いられている。しかし、近年、気象条件等によっては強い風が直接体等に当たることによる煩わしさや不快感を回避したいというユーザの要望が強くなっている。このため、直接送風だけでなく、吹き出し風を乗員に直接当てらないように吹き出す間接送風も可能なレジスタが提案されている。
例えば、レジスタの一例である特許文献1の車両用空気吹出グリル装置1は、通風ダクトの通風路に連通する筒状のハウジング15と、円筒状でハウジング15内に移動可能に嵌合配置された中間グリルケース21と、先端に先端吹出孔40が開口する円筒状で中間グリルケース21内に嵌合配置された先端グリルケース31と、先端吹出孔40に軸支されて先端吹出孔40を開閉するフィン41、42を有する。中間グリルケース21の側部には複数の側部吹出孔28が開口し、中間グリルケース21がハウジング15に収容位置にある場合はハウジング15により側部吹出孔28が閉じられる一方、中間グリルケース21がハウジング15から突出した位置にある場合は、側部吹出孔28が開放される。
よって、この車両用空気吹出グリル装置1ではこのフィン41、42を手動で押すことによって先端吹出孔40を開放させて車両用空気吹出グリル装置1の前方に位置する乗員に向かって吹き出される直接送風を得ることが出来る。また、中間グリルケース21が、収容位置から突出位置に突出すると、側部吹出孔28が開放されて前方の乗員に直接当たらないように吹き出される間接送風が得られる。
特開2005−238920号公報
しかし、特許文献1の車両用空気吹出グリル装置1内において側部吹出孔28は通風ダクトから先端吹出孔40に至る空気流路の途中に開口しており、側部吹出孔28からの送風のために、先端吹出孔40に至る空気流路と異なる空気の流路をグリル装置1内に設けているわけではない。このため、グリル装置1内に前方へ流れる気流は側部吹出孔28から吹き出されても、実際は側部吹出孔28の開口方向であるグリル装置1の側方ではなく、前方へ吹き出されてしまう。このような風は、直接乗員に当たらないまでも、乗員に対し風速感の少ない快適な間接送風とはなりにくいという問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、乗員に向かって吹き出す直接送風が可能であると共に、確実にレジスタの斜め側方へ吹き出して乗員にとってより風速感の少ない間接送風が可能なレジスタを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1のレジスタは、通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風及び空気が乗員に直接当たらないように吹き出す間接送風のいずれも可能な車室空調用のレジスタにおいて、前面に開口する第1開口部を有するベゼルと、前記第1開口部の内側に位置する吹出開口部と、前記通風ダクトに開口する第1吸入開口部を有し、前記ベゼルに回動可能に軸支されるバレルと、前記バレル内に回動可能に軸支されて前記吹出開口部を開放及び閉鎖するフィンと、を有し、前記ベゼルには、前記通風ダクトに連通すると共に前記第1開口部から離間するように前面に向かって外側へ傾斜する傾斜部を備えるスリットを有し、傾斜部がベゼルの前記前面に開口して第2開口部が形成されることを特徴とする。
また、請求項2のレジスタは、請求項1に記載のレジスタにおいて、前記スリットは前記通風ダクトに開口する第2吸入開口部を介して通風ダクトに連通し、前記第2吸入開口部に回動可能に軸支されて第2吸入開口部を閉鎖及び開放するドア部と、前記フィンと前記ドア部とを連結する連結部と、を備え、前記フィンが前記吹出開口部を開放する際には前記連結部を介して前記ドア部が前記第2吸入開口部を閉鎖すると共に、フィンが吹出開口部を閉鎖する際には連結部を介してドア部が第2吸入開口部を開放することを特徴とする。
また、請求項3のレジスタは請求項1又は請求項2に記載のレジスタにおいて、前記車室のルーフサイド部に配設され、前記傾斜部は前記ベゼルの前面に向かって斜め下側に傾斜し、前記第2開口部は第1開口部の下方に開口することを特徴とする。
また、請求項4のレジスタは請求項1又は請求項2に記載のレジスタにおいて、前記車室のルーフサイド部に配設され、前記傾斜部は前記ベゼルの前面に向かって斜め上側に傾斜し、前記第2開口部は第1開口部の上方に開口することを特徴とする。
また、請求項5のレジスタは、通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風及び空気が乗員に直接当たらないように吹き出す間接送風のいずれも可能な車室空調用のレジスタにおいて、前面に開口する第1開口部を有するベゼルと、前記通風ダクトの空気が流入する第1吸入開口部と、第1吸入開口部と対向する吹出開口部と、第1吸入開口部と吹出開口部との間のフレーム部を有し、吹出開口部が前記第1開口部と一致して第1開口部を開放する状態からフレーム部が第1開口部を塞いで閉鎖する状態まで回動可能に前記ベゼルに軸支されるバレルと、を備え、前記ベゼルには、前記通風ダクトに連通すると共に前記第1開口部から離間するように前面に向かって外側へ傾斜する傾斜部を備えるスリットを有し、傾斜部がベゼルの前記前面に開口して第2開口部が形成されることを特徴とする。
また請求項6のレジスタは、請求項5に記載のレジスタにおいて、前記車室のルーフサイド部に配設され、前記傾斜部は前記ベゼルの前面に向かって斜め下側に傾斜し、前記第2開口部は第1開口部の下方に開口することを特徴とする。
また請求項7のレジスタは、請求項5に記載のレジスタにおいて、前記車室のルーフサイド部に配設され、前記傾斜部は前記ベゼルの前面に向かって斜め上側に傾斜し、前記第2開口部は第1開口部の上方に開口することを特徴とする。
また、請求項8のレジスタは、請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のレジスタにおいて、前記スリットは前記通風ダクトに開口する第2吸入開口部を介して通風ダクトに連通し、前記第2吸入開口部に回動可能に軸支されて第2吸入開口部を閉鎖及び開放するドア部と、前記ドア部と前記バレルを連結させる連結部と、を備え、前記バレルの回動により前記第1開口部が開放される際には前記連結部を介して前記ドア部が前記第2吸入開口部を閉鎖すると共に、バレルの回動により第1開口部が閉鎖される際には連結部を介してドア部が第2吸入開口部を開放することを特徴とする。
また、請求項9のレジスタは、請求項8のレジスタにおいて、前記バレルは、該バレルの回転軸が立設する外側側面に設けられて該回転軸と同方向に立設するバレル軸部を有し、前記ドア部は、前記バレル軸部と同方向へ立設する係合軸部を有し、前記連結部は、前記バレル軸部と係合すると共に、前記係合軸部と係合する一の部材であることを特徴とする。
請求項1のレジスタでは、前面に第1開口部を有するベゼルに軸支されるバレルは、通風ダクトに開口する第1吸入開口部を有する。よって通風ダクトから供給される空気は第1吸入開口部を介してバレル内に入り込む。そしてバレルは、ベゼルの第1開口部の内側に位置し、バレル内に回動可能に軸支されるフィンに開放及び閉鎖される吹出開口部を有するので、バレル内の空気は、バレルの吹出開口部がフィンに開放されると、吹出開口部からベゼルの第1開口部前方、すなわちレジスタの前方へ吹き出される。これにより請求項1のレジスタは通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風が可能である。
更に、請求項1のレジスタではバレルを介した直接送風のための空気の流路と別に、間接送風のためにスリットからなる流路を形成する。スリットはベゼルの第1開口部から離間するようにベゼルの前面に向かって外側に傾斜する傾斜部を有する。このため通風ダクトから供給される前方への空気は、通風ダクトに連通するスリットの傾斜部を通ることによりその送風方向を第1開口部の開口方向に対し斜め外側方向へ変化させる。そして、送風方向を変化させた空気は、傾斜部がベゼル前面に開口して形成される第2開口部から、第1開口部の開口方向に対して確実に斜め外側へ、すなわちレジスタの斜め側方へ吹き出され、乗員にとってより風速感の少なく快適な間接送風となる。
また、請求項2のレジスタは、スリットが通風ダクトに開口する第2吸入開口部に回動可能に軸支されて第2吸入開口部を閉鎖及び開放するドア部と、フィンとドア部とを連結する連結部と、を備え、フィンが吹出開口部を開放する際には連結部を介してドア部が第2吸入開口部を閉鎖すると共に、フィンが吹出開口部を閉鎖する際には連結部を介してドア部が第2吸入開口部を開放する。よって乗員は、フィンを開放操作することにより吹出開口部から直接送風が得られるだけでなく第2吸入開口部をドア部により閉鎖させて間接送風をストップできる。一方、フィンを閉鎖操作することにより、吹出開口部を閉鎖させて直接送風をストップするだけでなく第2吸入開口部をドア部に開放させて間接送風を得ることができる。すなわち請求項2のレジスタではフィンを操作するだけで、直接送風と間接送風を切り替えることができ、便利である。
また、請求項3のレジスタは車室のルーフサイド部に配設され、スリットの傾斜部はベゼルの前面に向かって斜め下側に傾斜し、第2開口部は第1開口部の下方に開口する。ここでルーフサイド部とは、天井部においてルーフサイドレールが配設される左右側端部分を指す。
上記構成により請求項3のレジスタでは、スリットの傾斜部及び第2開口部は車両の窓部に沿う方向を向くため、第2開口部からは車両の窓部に沿って下方に吹き出される。これにより第2開口部からの送風は、外部の温度が伝わり易い車窓部分全体を空調して、車室内の温度分布の偏りを効果的に改善して車内を快適な状態に保つことができる。
また、請求項4のレジスタは車室のルーフサイド部に配設され、スリットの傾斜部はベゼルの前面に向かって斜め上側に傾斜し、第2開口部は第1開口部の上方に開口する。このため、スリットの傾斜部及び第2開口部は天井部に沿う側方を向くこととなり、第2開口部からの送風は天井部に沿うように吹き出されるため、天井部全体を空調でき、特に冷房時は車室内の温度分布を効果的に改善して車内を快適な状態に保つことができる。
また、請求項5のレジスタでは、バレルは通風ダクトの空気が流入する吸入開口部と、吸入開口部と対向する第1吹出開口部と、第1吸入開口部と吹出開口部との間のフレーム部を有し、ベゼルに回動可能に軸支される。またバレルは吹出開口部がベゼルの前面に開口する第1開口部と一致して第1開口部を開放する状態からフレーム部が第1開口部を塞いで閉鎖する状態まで回動することが可能である。よってバレルを回動させて第1開口部を開放させれば、吸入開口部を介して通風ダクトからバレルに流入した空気が吹出開口部から第1開口部の前方、すなわちレジスタの前方へ吹き出される。これにより請求項5のレジスタは、通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風が可能である。
更に、請求項5のレジスタではバレルを介した直接送風のための空気の流路と別に、間接送風のためにスリットからなる流路を形成する。スリットはベゼルの第1開口部から離間するように前面に向かって外側に傾斜する傾斜部を有する。このため通風ダクトから供給される前方への空気は、通風ダクトに連通する該スリットの傾斜部を通ることによりその送風方向を第1開口部の開口方向に対し斜め外側方向へ変化させる。そして、送風方向を変化させた空気は、傾斜部がベゼル前面に開口して形成される第2開口部から、第1開口部の開口方向に対して確実に斜め外側へ、すなわちレジスタの斜め側方へ吹き出され、乗員にとってより風速感の少なく快適な間接送風となる。
また、請求項6のレジスタは、車室のルーフサイド部に配設され、スリットの傾斜部はベゼルの前面に向かって斜め下側に傾斜し、第2開口部は第1開口部の下方に開口する。このため、スリットの傾斜部及び第2開口部は車両の窓部に沿う方向を向くため、第2開口部からの送風は車両の窓部に沿って下方に吹き出される。これにより第2開口部からの送風は、外部の温度が伝わり易い車窓部分全体を空調して、車室内の温度分布の偏りを効果的に改善して車内を快適な状態に保つことができる。
また、請求項7のレジスタは、車室のルーフサイド部に配設され、スリットの傾斜部はベゼルの前面に向かって斜め上側に傾斜し、第2開口部は第1開口部の上方に開口する。このため、スリットの傾斜部及び第2開口部の開口方向は天井部に沿う側方を向くため、第2開口部からの送風は天井部を沿うように吹き出されて、天井部全体を空調でき、特に冷房時は車室内の温度分布を効果的に改善して車内を快適な状態に保つことができる。
また請求項8のレジスタは、スリットは通風ダクトに開口する第2吸入開口部を介して通風ダクトに連通し、第2吸入開口部に回動可能に軸支されて第2吸入開口部を閉鎖及び開放するドア部と、ドア部とバレルを連結させる連結部と、を備え、バレルの回動により第1開口部が開放される際には連結部を介してドア部が第2吸入開口部を閉鎖すると共に、バレルの回動により第1開口部が閉鎖される際には連結部を介してドア部が第2吸入開口部を開放する。
よって請求項8のレジスタでは、乗員がバレルを回動させて第1開口部を開放することにより第1開口部から吹き出される直接送風が得られるだけでなく、当該バレルの操作により連結部を介して第2吸入開口部をドア部により閉鎖させて間接送風をストップできる。また、乗員はバレルを回動させて第1開口部を閉鎖することにより第1開口部から吹き出される直接送風をストップできるだけでなく、当該バレルの操作により第2吸入開口部をドア部により開放させてスリットに流入した空気が第2開口部から吹き出す間接送風を得ることができる。
よって、請求項8のレジスタでは、乗員が直接送風を得たい場合に第2吸入開口部を閉鎖できるから通風ダクトからレジスタへ流入する空気はほとんどが第1吸入開口部へ流入して第1開口部から吹き出され、間接送風のためのスリットを設けても直接送風の風速を維持できる。
また連結部によって、間接送風を得るための第2吸入開口部の開閉を、直接送風が吹き出す第1開口部の開閉に連動させるため、間接送風をシャットするための別の駆動機構が不要で製造コスト減となると共に、乗員は簡単なバレル操作のみで直接送風と間接送風を切り替えることができて便利である。
また、請求項9のレジスタでは、バレルはバレルの回転軸が立設する外側側面において該回転軸と同方向に立設するバレル軸部を有すると共に、ドア部は前記バレル軸部と同方向へ立設する係合軸部を有し、連結部は、前記バレル軸部と係合すると共に前記係合軸部と係合する一の部材である。
よって、請求項9のレジスタでは、バレル軸部と同方向に立設するドア部の係合軸部を一の部材によって連結することによりバレルとドア部を連結することができ、バレルの回動とドア部の第2吸入開口部の開閉とを非常に簡単な機構により連動させることができて製造コスト減となる。
バレルの吹出開口部が全開状態の第1実施形態のレジスタ正面図である。 バレルの吹出開口部が全閉状態の第1実施形態のレジスタ正面図である。 第1実施形態のレジスタの分解斜視図である。 第1実施形態のベゼルの背面斜視図である。 第1実施形態のドア部の背面斜視図である。 図1のA−A断面図である。 図6のC−C断面図である。 図2のB−B断面図である。 図8のD−D断面図である。 図1の状態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 図2の状態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 第1開口部の全開状態における第2実施形態のレジスタの正面図である。 第1開口部の全閉状態における第2実施形態のレジスタの正面図である。 第2実施形態のレジスタの分解斜視図である。 図12のE−E断面図である。 図13のF−F断面図である。 図10の状態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 図11の状態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 第1開口部の全開状態における第3実施形態のレジスタの正面図である。 第3実施形態のレジスタの分解斜視図である。 図19のG−G断面図である。 第1開口部が全開状態の第3実施形態のレジスタの左側面図である。 図22の状態から30度バレルを回動させたレジスタの左側面図である。 図22の状態から60度バレルを回動させたレジスタの左側面図である。 図22の状態から90度バレルを回動させたレジスタの左側面図である。 図22の状態におけるレジスタを図19のG−Gの箇所で切断した断面図である。 図21の状態のレジスタからの送風を説明する模式図である。 図26の状態のレジスタからの送風を説明する模式図である。
以下、本発明に係るレジスタについて、具体化した2つの実施形態に基づいて図面を参照しつつ詳細に説明する。第1実施形態のレジスタ1、第2実施形態のレジスタ101、第3実施形態のレジスタ201とも、車両のルーフサイド部RSに配管される通風ダクトDに、通風ダクトDの通風方向と交差する方向を向くように配設される(図10、図11、図17、図18参照)。
まず図1〜図11に基づき第1実施形態のレジスタ1について説明する。以下、第1実施形態のレジスタ1の方向を説明する際には、図1の上下方向をレジスタ1の上下方向、図1の左右方向をレジスタ1の左右方向、図1の手前を前方向、後側を後方向とする。
始めに図1〜図4に基づきレジスタ1の概観について説明する。
図1〜図3に示すように、レジスタ1は、平坦な矩形板状の前フレーム部21前面の中央部分において横長の長方形状に開口する第1開口部2を有するベゼル20と、ベゼル20に回動可能に軸支されると共に、第1開口部2の内側に吹出開口部5が位置するバレル30と、バレル30内に連動して回動可能に軸支される複数のフィン40とから主に構成されている。
またフィン40の中央の一枚の表面には前方へ突起する操作用のノブ44が設けられ、このノブ44を乗員が左右に操作することにより複数のフィン40が連動して回動する。フィン40の回動により吹出開口部5が開閉する。図1では吹出開口部5が全開した状態を示し、図2は吹出開口部5が全閉した状態を示す。なお、図1及び図2はバレル30の吹出開口部5の開口方向とベゼル20の第1開口部2の開口方向がほぼ同じ状態を示している。
また図1及び図2に示すように、前フレーム部21前面には、第1開口部2のほか、第1開口部2の上方に細長な長方形状の第2開口部3Aが形成されると共に、第1開口部2の下方に細長な長方形状の第2開口部3Bが形成されている。第1開口部2の長手方向と第2開口部3A、3Bの長手方向は略平行である。
また、図3及び図4に示すように、ベゼル20は、前フレーム部21と、前フレーム部21から後方に突出してバレル30を支持するとともにバレル30を、四方を囲むように収容するバレル支持部22とが一体に形成されている。レジスタ1を通風ダクトDに装着する際には、このバレル支持部22が後方から通風ダクトDの開口部にはめ込まれる(図10及び図11参照)。
このバレル支持部22は、左右の両側壁の前側中央部にそれぞれ貫通孔28A、28Bを有する。この左右の両側壁は、後部上方に一対の貫通孔24A、24B(図4参照)、後部下方に一対の貫通孔25A、25B(図4参照)も有する。図4に示すように、貫通孔24A、24Bはバレル支持部22の上側内壁26A後端部の後方に、貫通孔25A、25Bは後述するバレル支持部22の下側内壁26B後端部の後方に、それぞれ設けられる。
また図3に示すように、バレル30は内フレーム体34と、吹出開口部5を有する外フレーム体32を備え、内フレーム体34は外フレーム体32の内側に嵌合する。外フレーム体32の両側端の各外面(一方は不図示)にはそれぞれ第1回転軸33(一方は不図示)が設けられている。各第1回転軸33はそれぞれ上述したバレル支持部22の貫通孔28A、28Bに回転自在に支えられている。
また、バレル30の内側に配置される複数のフィン40は各々が回転可能に軸支され、さらに相互に連動して回転可能になるように第1連結部材43により連結される。
具体的には、内フレーム体34の内側に配置される第1補助板35および第2補助板36により複数のフィン40の列が挟まれる。第1補助板35および第2補助板36には、複数のフィン40各々の回転軸となる複数の第2回転軸41A、41Bを、バレル30の第1回転軸33の軸方向に対しても、また吹出開口部5の開口方向に対しても、略直交するように回転自在に支える複数の凹部35A、36Aが形成されている。フィン40は裏側(吹出開口部5の全閉状態における後側)に折曲がる上側の折曲部及び下側の折曲部を有し、第2回転軸41Aは上側の折曲部の外面に立設され、第2回転軸41Bは下側の折曲部の外面に立設される。第2回転軸41Aは第1補助板35の孔35Aで支えられ、第2回転軸41Bは第2補助板36の孔36Aで支えられている。
さらに、各フィン40の裏側に第2回転軸41A、41Bから離間するように斜め後方へ突起する突起部42が設けられ、突起部42の先端にピン部42Aが設けられている。第1連結部材43の各孔43Aは各ピン部42Aに回転自在に連結されている。
また、内フレーム体34の後方には、吹出開口部5と対向する位置に開口し、通風ダクトDから供給される送風がバレルに吸入される第1吸入開口部7が設けられる。また内フレーム体34は後方に、緩やかに湾曲する3枚の変流板34A、34B、34Cを有する。レジスタ1が通風ダクトDに配設される際には、各変流板34A、34B、34Cの各先端部が通風ダクトDの上流を向くように配設される。よって、これらの変流板は通風ダクトDからの通風を吹出開口部5からの吹き出し方向、すなわち通風ダクトDの通風方向と略直交する方向に円滑に曲げることができる。なお、3枚の変流板のうち通風ダクトDの下流側に配設される変流板34Cは、他の変流板34A、34Bよりも上下方向に長く形成されるため、吹出開口部5から吹き出される空気分布が左右方向においてより均等となる。
以上の構成により、乗員はノブ44を操作してバレル30を第1回転軸33周りに回転させることにより、吹出開口部5を介した第1開口部2からの送風方向を上下方向に変更させることができる。またノブ44の操作により複数のフィン40を第2回転軸41A、41Bの周りに回転させて吹出開口部5を介した第1開口部5からの送風方向を左右方向に変更でき、また吹出開口部5を開閉させて第1開口部2からの送風範囲を変更できる。
なお、図3の他の部材については後述する。
次にベゼル20の構造について図4及び図7に基づき詳述する。
図4に示すように、ベゼル20のバレル支持部22は外壁及び内壁がバレル40を四方から二重に囲む構造をしている。この二重構造では左右の外壁と内壁は隙間なく一体化しているが、上側外壁27Aと上側内壁26Aの間及び下側外壁27Bと下側内壁26Bとの間にはそれぞれ隙間がある。
図7に示すように上側外壁27Aと上側内壁26Aとの隙間によりスリット13Aが形成され、下側外壁27Bと下側内壁26Bとの隙間によりスリット13Bが形成される。
また図7に示すように、上側内壁26A、下側内壁26Bの各内側面はそれぞれベゼル20の前フレーム部21の前面に略直交するように設けられて第1開口部2を、前フレーム部21前面と略直交する方向、すなわちレジスタ1の前方向に開口するように形成している(図1等参照)。しかし、上下内壁26A、26Bは前部にそれぞれ側面視において略直角三角形状の厚みを有し、各外側面は後部では内側面と略平行に形成されるものの、前フレーム部21の前面に向かう途中で屈曲して第1開口部2から離間するように斜め外側に傾斜する。上側内壁26Aの外側面は斜め上側に、下側内壁26Bの外側面は斜め下側に傾斜する。
一方、上側外壁27A、下側外壁27Bはほぼ均一な厚みを有する。そして上側外壁27Aの内側面は前後に渡って上側内壁26Aの外側面と略平行な状態を保つように上側内壁26Aの外側面の屈曲に沿って屈曲する。同様に下側外壁27Bの内側面は前後に渡って上側内壁26Bの外側面と略平行な状態を保つように上側内壁26Bの外側面の屈曲に沿って屈曲する。
上記構成により、スリット13A及びスリット13Bはベゼル20の前フレーム部21前面に向かって第1開口部2から離間するように上側に傾斜する傾斜部14Aと、下側に傾斜する傾斜部14Bを有する。ベゼル20の前フレーム部21に対する傾斜部14Aの傾斜は傾斜部14Bの傾斜よりも比較的緩やかである。これは、後述するレジスタ1のルーフサイド部RSへの配置の際に、傾斜部14Aが天井部Rを沿う側方を向くように配置されると共に、傾斜部14Bが窓部Wに沿う下方を向くように配置されることに合わせたものである(図10及び図11参照)。
また、傾斜部14Aが前フレーム部21の前面に開口して第2開口部3Aを形成し、傾斜部14Bが前フレーム部21前面に開口して第2開口部3Bを形成する(図1等参照)。
一方、スリット13A、13Bは後方では、第1開口部2の開口方向と略反対の方向に通風ダクトDに開口する第2吸入開口部23A、23Bを有する。
次に、図3〜図5を参照に第2吸入開口部3A、3Bを開閉させるドア部50、52について説明する。
図3に示すように、リテーナ22の第2吸入開口部23A、23Bには略長方形の板状に形成されるドア部50、52が取り付けられる。
詳述すると、ドア部50は長手方向の両端に位置する左右両側面の下端部から外方へ突設される支軸50A、50Bを有し、ドア部52は長手方向の両端に位置する左右両側面の上端部から外方へ突設される支軸52A、52Bを有する。ドア部50は一方(図3の右上側)の支軸50Aがバレル支持部22の貫通孔24Aに、他方の支軸50Bが貫通孔24B(図4参照)に挿入されることにより第2吸入開口部23A(図4参照)に回動可能に軸支される。また、ドア部52は一方(図3の右上側)の支軸52Aがバレル支持部22の貫通孔25Aに、もう一方の支軸52Bが貫通孔25B(図4参照)に挿入されることにより第2吸入開口部23B(図4参照)に回動可能に軸支される。
図5に示すように、ドア部50の後側面(図5の手前側の側面)における支軸50A、50B側の端部からはアーム片51が立設している。同様にドア部52後側面における支軸52A、52B側の端部からはアーム片53が立設している。支軸50A、50Bとアーム片51とが成す角度と、支軸52A、52Bとアーム片53とが成す角度とはいずれもほぼ同じで、略直角である。また、アーム片51とアーム片53の長さはほぼ同じである。これにより側面視においてドア部50はアーム片51と支軸50A、50Bを屈曲点とするL字を形成し、ドア部52はアーム片53と支軸52A、52Bを屈曲点とするL字を形成する。二つのL字は互いに反対の方向を向く対称な形となる(図7参照)。
またアーム片51及びアーム片53はそれぞれ、互いに向き合う方向に突起するピン51A及びピン53Aを有する。
次に図3に基づき、ドア部50、52と複数のフィン40を連結させる第1連結部材43、第2連結部材60及び第3連結部材65について説明する。
上述した第1連結部材43は、略直角に下方に立設する板部45を有する。略矩形の板部45は、後側に湾曲する円弧状の逃しガイド溝45Aを有する。逃しガイド溝45Aは、後述の軸部61が挿通され、その形状によりバレル30の上下の揺動による軸部61の変動を可能とする(図7及び図9参照)。
また第2連結部材60は、折れ曲がり形状を有する棒板状であり、一端を貫通する連結孔60Aを有する。第2連結部材60の他端からは軸部61が、第2連結部材60の側面から略直交して立設する。なお、第2連結部材60の折れ曲がり形状は後述の組み立て後、第1連結部材43と抵触するのを避けるためである(図7等参照)。
また真っ直ぐな棒板状の第3連結部材65は、両端をそれぞれ貫通する連結孔65Aと65Bを有する。
そしてドア部50、52と複数のフィン40とを連結させるには、第2連結部材60の軸部61を、上述した第1連結部材43の板部45の逃しガイド溝45Aに右方向へ挿通する。その後、第2連結部材60の軸部61先端の凹部61Aに第3連結部材65の連結孔65Aを嵌め込む。さらに第2連結部材60の連結孔60Aに、ドア部50から立設するアーム片51のピン51A(図5参照)を挿入すると共に、第3連結部材65の連結孔65Bにアーム片53のピン53Aを挿入する。
次に、上述した連結機構がどのように作用するかを図6〜図9に基づき説明する。
図6に示すように、吹出開口部5の全開状態では、複数のフィン40は吹出開口部5の開口方向すなわち第1開口部2の開口方向と略直交している。また突起部42はフィン40から左後方向(図6の右下方向)へ突起する状態にある。すると突起部42を連結する第1連結部材43及び第1連結部材43の逃しガイド溝45Aに挿通する軸部61は、後方(図6の下側)に突出する位置にある。図7のように第1開口部2と吹出開口部5の開口方向がほぼ一致する状態では軸部61は逃しガイド溝45Aの中央部分を挿通する。 上記のように軸部61が後方に位置することにより、図7に示すように上記全開状態では、右側面視において、軸部61が立設する第2連結部材60はレジスタ1の上下方向に対し時計回りに僅かに傾いた状態となるため、連結孔60Aとドア部50の支軸50A、50Bはほぼ同じ高さとなる(これにより図7では、連結孔60Aとドア部50の支軸50A、50Bとを結ぶ線分は第2吸入開口部23Aの開口方向と略平行に表される)。同様に軸部61と連結する第3連結部材65はレジスタ1の上下方向に対し反時計回りに僅かに傾いた状態となり、連結孔65Bはドア部50の支軸52A、52Bとほぼ同じ高さにある。
するとピン51Aが第2連結部材60の連結孔60Aに嵌合するアーム片51とドア部50とが上述したL字を形成することにより、ドア部50は第2吸入開口部23Aの開口方向に略直交する状態となって第2吸入開口部23Aを塞ぐ。同様に、ピン53Aが第3連結部材65の連結孔65Bに嵌合するアーム片53とドア部50とが上述したL字を形成することにより、ドア部52は第2吸入開口部23Bの開口方向と略直交する状態となって第2吸入開口部23Bを塞ぐ。
一方、ユーザがノブ44を操作して複数のフィン40を第1回転軸41A、41B周りに回動させて図8のように吹出開口部5を全閉すると、複数のフィン40は吹出開口部5の開口方向すなわち第1開口部2の開口方向と略平行となる。上記の全閉操作により、フィン40の突起部42は第1回転軸41A、41Bの周りに大きく右前方向(図8の左下方向)に回動する。すると、第1連結部材43が大きく前方へ回動すると共に、第1連結部材43の逃しガイド溝45Aに挿通する軸部61は大きく前方へ動かされる。
すると、図9に示すように、第2連結部材60と第3連結部材65はそれぞれ軸部61側の端部が大きく前方へ動かされることにより、右側面視において第2連結部材60は時計周りに、第3連結部材65は反時計周りに大きく傾く。
これにより第2連結部材60の連結孔60Aの位置はドア部50の支軸50A、50Bの下方(図9の左方)に動く。よって、屈曲点50A、50Bを回動中心としてドア部50とアーム片51が成すL字が下方(図9の左方)に回動する。するとドア部50の上端は第2吸入開口部23Aから後方に離間し、第2吸入開口部23Aを開放する。
同様に第2連結部材65の連結孔65Bの位置はドア部52の支軸50A、50Bの上方(図9の右方)動く。これにより、屈曲点52A、52Bを回動中心としてドア部52とアーム片53が成すL字が上方(図9の右方)に回動する。すると、ドア部52の上端も第2吸入開口部23Bから後方へ離間し、第2吸入開口部23Bを開放する。
次に、上記構成のレジスタ1を車両のルーフサイド部RSに斜め向きに配設した場合の送風について説明する。
図10のように、吹出開口部5が全開の場合は通風ダクトDからレジスタ1に供給される気流は、吹出開口部5を介して第1開口部2からレジスタ1の前方へ吹き出す。この送風はレジスタ1の前方の乗員に向かって直接吹き出す直接送風となる。しかし、上述したようにこの状態では第2吸入開口部23A、23Bはドア部50、52に塞がれて閉鎖されているため、スリット13A、13Bに通風ダクトDの空気は入り込まず、第2開口部3A、3Bからの斜め側方へ吹き出す間接送風はほとんど得られない。
また図11に示すように吹出開口部5が全閉の場合、通風ダクトDから供給される気流は吹出開口部5を介して第1開口部2から前方へ吹き出さない。このため吹出開口部5の全閉状態においてレジスタ1から前方の乗員に向かって吹き出す直接送風はほとんど得られない。
しかし、上述したようにドア部50が第2吸入開口部23Aを、またドア部52が第2吸入開口部23Bをそれぞれ開放しているため、通風ダクトDの空気は、スリット13A、13Bに流入する。
ここで、レジスタ1は上述のように車両のルーフサイド部RSに斜め向きに配設されるため、傾斜部14A及び第2開口部3Aは天井部Rに沿う側方を向くと共に、傾斜部14B及び第2開口部3Bは窓部Wに沿う下方を向く。このためスリット13Aを通る空気は第2開口部3Aから天井部を沿うように横方向に吹き出される間接送風となる。一方、スリット13Bを通る空気は第2開口部3Bから吹き出される気流は窓部Wを沿うように下方に吹き出される間接送風となる。
ここで、板部45を有する第1連結部材43、軸部61を有する第2連結部材60、第3連結部材65は連結部を構成する。
以上詳細に説明した通り、第1実施形態に係るレジスタ1では、前フレーム部21の前面に第1開口部2が開口するベゼル20に回動可能に軸支されるバレル30は、通風ダクトDに開口する第1吸入開口部7を有する。よって通風ダクトDから供給される空気は第1吸入開口部7を介してバレル30内に入り込む。そしてバレル30はベゼル20の第1開口部2の内側に位置し、バレル30内に回動可能に軸支されるフィン40に開放及び閉鎖される吹出開口部5を有する。よってバレル内の空気は、吹出開口部5がフィン40に開放されると、吹出開口部5を介して第1開口部2からレジスタ1の前方へ吹き出される。これによりレジスタ1は、通風ダクトDから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風が可能である。
更に、レジスタ1ではバレル30を介した直接送風のための流路と別に、間接送風のためにスリット13A、13Bからなる流路を形成し、そのスリット13A、13Bはベゼル20の第1開口部2から離間するように前方に向かって外側に傾斜する傾斜部14A、14Bを有する。このため、通風ダクトDから供給される前方への送風は、通風ダクトに連通する傾斜部14A、13Bを通ることによりその送風方向を第1開口部2の開口方向に対し斜め外側を向くように変化させる。そして送風方向を変化させた空気は、傾斜部がベゼル20の前フレーム部21前面に開口して形成される第2開口部3A、3Bから吹き出される。このため第2開口部3A、3Bから吹き出される送風は、第1開口部2の開口方向に対して確実に斜め外側へ、すなわちレジスタ1の斜め外側へ吹き出され、乗員にとってより風速感の少なく快適な間接送風となる。
また、レジスタ1は、スリット13A、13Bが通風ダクトDに開口する各第2吸入開口部23A、23Bにそれぞれ回動可能に軸支されて第2吸入開口部23A、23Bを閉鎖及び開放するドア部50、52と、フィン40とドア部50、52とを連結する第1連結部材43、第1連結部材43に立設する板部45、第2連結部材60、第3連結部材65と、を備える。そしてフィン40が吹出開口部5を開放する際には各連結部材45、60、65を介してドア部50、52が第2吸入開口部5を閉鎖するとともに、フィン40が吹出開口部5を閉鎖する際には各連結部材45、60、65を介してドア部50、52が第2吸入開口部を開放する。よって乗員は、フィン40を開放操作することにより吹出開口部5から直接送風が得られるだけでなく第2吸入開口部23A、23Bをドア部50、52により閉鎖させて間接送風をストップできる。同様に乗員はフィン40を閉鎖操作することにより、吹出開口部5を閉鎖させて直接送風をストップするだけでなく第2吸入開口部23A、23Bをドア部50、52に開放させて間接送風を得ることができる。すなわちレジスタ1ではフィン40を操作するだけで、直接送風と間接送風を切り替えでき、便利である。
また、レジスタ1は、ドア部50、52を第2吸入開口部23A、23Bに設けたので、ドア部50、52や、各連結部材45、60、65をレジスタ1の後方に配置できて、意匠的な問題を解消している。
また、レジスタ1は、フィン40を連結する第1連結部材43に、第1連結部材43を第2連結部材60及び第3連結部材65に連結させるための板部45を直接設けるため、ドア部50、52とフィン40とを連結させるための部品点数が減少し、製造コスト減となる。
また、レジスタ1は、車室のルーフサイド部RSに配設され、スリット13Bの傾斜部14Bはベゼル20の前フレーム部21の前面に向かって斜め下側に傾斜し、第2開口部3Bは第1開口部2の下方に開口する。このため、スリット13Bの傾斜部14B及び第2開口部3Bは車両の窓部Wに沿う方向を向くこととなり、第2開口部3Bからの送風は窓部Wに沿って下方に吹き出される。これにより第2開口部3Bからの間接送風は、外部の温度が伝わり易い車窓部W全体を空調して、車室内の温度分布の偏りを効果的に改善して車内を快適な状態に保つ。
また、レジスタ1のスリット13Aの傾斜部14Aは前フレーム部21の前面に向かって斜め上側に傾斜し、第2開口部3Aは第1開口部2の上方に開口する。このため、スリット13Aの傾斜部14A及び第2開口部3Aは天井部Rに沿う側方を向くこととなり、第2開口部3Aからの送風は天井部Rを沿うように側方に吹き出されるため、天井部R全体を空調でき、特に冷房時は車室内の温度分布の偏りを効果的に改善できる。
次に図12〜図18に基づき第2実施形態のレジスタについて説明する。第2実施形態において、第1実施形態で機能等を説明した構成と同じ符号の構成は第1実施形態と同じ機能を有する。第2実施形態のレジスタ101の方向を説明する際には、図12の上下方向をレジスタ101の上下方向、図12の左右方向をレジスタ101の左右方向、図12の手前をレジスタ101の前側、図12の後側をレジスタ101の後側とする。
図12〜図14に示すように、レジスタ101は、横長板状に形成されて側面視において湾曲をなす前フレーム部121と、前フレーム部121の後方へ立設するバレル支持部122とが一体に形成されてなるベゼル120と、バレル支持部122に後方から嵌めあわされるリテーナ123を有する。
また、ベゼル120の前フレーム部121前面には、中心からやや右寄りの位置に横長の長方形状の第1開口部102が開口する。第1開口部102の開口方向は、前フレーム部121前面と接する面に略直交する方向であって、レジスタ101の前方向である(図15及び図16参照)。前フレーム部121には第1開口部102のほか、第1開口部102の上下にそれぞれ細長い長方形状の第2開口部103A、103Bが形成されている。第2開口部103A、103Bの長手方向は第2開口部102の長手方向と略平行である。
図14に示すように、ベゼル120のバレル支持部122は、バレル130の前方を四方から囲む枠状をしており、左右の両側壁の各前側中央部にブシュ孔128(一方は不図示)を有する。
また、ベゼル120のバレル支持部122と嵌合されるリテーナ123は、正面視矩形をなす四方枠状の外壁部と、外壁部の上側外壁125Aとの隙間を有しつつ上側外壁125Aの下方に形成される側面視円弧状の上側内壁124A、外壁部の下側外壁125Bと隙間を有しつつ下側外壁125Bの上方に形成される側面視円弧状の下側内壁124Bとからなる(図15及び図16参照)。
レジスタ101を通風ダクトDに装着する際には、このリテーナ123が後方から通風ダクトDの開口部にはめ込まれる(図17及び図18参照)。
またバレル130は、外フレーム体132および内フレーム体134を備え、内フレーム体134は外フレーム体132の内部にはめ込まれる。
内フレーム体134は後方に、バレル130内へ通風ダクトDからの気流を吸い込むための第1吸入開口部107のほか、変流板134A、134Bを有する。これら変流板の機能は第1実施形態と同様である。
外フレーム体132の左右両側面(一方は不図示)にはそれぞれ外側に第1回転軸133(一方は不図示)が設けられている。各第1回転軸133は、ベゼル120のバレル支持部122のブシュ孔128に嵌め込まれるブシュ135(一方は不図示)の貫通孔135A(一方は不図示)に回転可能に支えられる。ブシュ135は軟質のエラストマで成形される。第1回転軸133と貫通孔135Aとの嵌合状態は、とまりばめあるいは僅かなしまりばめ程度であってバレル130の回動操作時に適度な操作荷重が付与される。
また外フレーム体132にはバレル130の空気が吹き出される吹出開口部105が内フレーム体134の第1吸入開口部107に対向する位置に形成され、吹出開口部105には2枚の横フィン139、139が横架する。
また外フレーム体132には、バレル130が組み立てられた際に吹出開口部105と吸入開口部107の間に位置する上フレーム部132A及び下フレーム部132Bを有する。
ここで、バレル130は第1回転軸133の周りに90°以上回転可能である。図12に示すように、第1回転軸133周りにおけるバレル130の回動により、吹出開口部105が第1開口部102とほぼ一致、すなわち吹出開口部105の開口方向が第1開口部102の開口方向とほぼ一致すると、第1開口部102が全開となる(図15参照)。また、上記全開状態からバレル130を右側面視において約90°時計回りに回動させると、図13に示すように、下フレーム部132Bが第1開口部102を塞ぎ、第1開口部102を全閉させる状態となる(図16参照)。
また、上フレーム部132A及び下フレーム部132Bのそれぞれ内側には複数の縦フィン140の回転軸である第2回転軸141A、141Bを回転自在に支える不図示の凹部が形成されている。そしてフィン140の上側回転軸141Aが上フレーム部132Aの凹部(不図示)に嵌り、下側回転軸141Bが下フレーム部132Bの凹部(不図示)に嵌ることにより、複数の縦フィン140の各々は、バレル130の外フレーム体132に回転可能に支持される。第2回転軸141A、141Bはバレル130の第1回転軸133と略直交している。
ここで、第2回転軸141A、141B周りの縦フィン140の回動は、吹出開口部105からの送風方向を一定程度に変化させるためのものであり、吹出開口部105の開閉は、上述したバレル130の回動による第1開口部102の開閉によって行われるものであるから、縦フィン140の回動は吹出開口部105の開閉するための角度を有さなくても構わない。なお、第2実施形態を説明する各図面において縦フィン140は、吹出開口部5の開口方向と略平行な状態にある。
なお、複数の縦フィン140のうち中央の一枚に前方に突出する操作用のノブ144が形成されるが、このノブ144を有する縦フィン140の下側回転軸141Bは、下側フレーム132Bの不図示のブシュ孔に係合するブシュ145の貫通孔145Aに嵌合される。ブシュ145は軟質のエラストマで形成される。貫通孔145Aと第2回転軸141Bとの嵌合は、とまりばめあるいは僅かなしまりばめ程度であり、縦フィン140の回動操作時に適度な操作荷重を付与する。
また、各縦フィン140には突起部142が設けられ、突起部142の先端から下方にピン部142Aが設けられている。各ピン部142Aが連結部材143の各孔143A内に支持されることにより、各縦フィン140が連結部材143に回転自在に連結される。
以上の構成によりユーザはノブ144の操作により複数のフィン140を第2回転軸141の周りに回転させ、吹出開口部105を介して第1開口部102からの送風方向を左右に変更させることができる。またユーザはノブ144を操作してバレル130を第1回転軸133周りに回転させることにより、吹出開口部105を介した第1開口部102からの送風方向を上下に変更させたり、第1開口部102を開閉させて吹出開口部105を介した第1開口部2からの送風範囲を変更することができる。
次に図15及び図16に基づき、第2実施形態のレジスタ101のベゼル120に形成されるスリット113A、113Bについて説明する。
上述のようにリテーナ123は上下の側壁が二重にバレル130の後方を囲む構造をしている。
図示していないが、リテーナ123と同様に、ベゼル120のバレル支持部122は、左側及び右側において一重にバレル130の前方を囲む。しかし図15及び図16に示すように、上側及び下側では二重にバレル130の前方を囲む構造をしている。
なお、ベゼル120の上側外壁127A及び下側外壁127Bは第1実施形態のベゼル20の上側外壁27A及び下側外壁27Bとほぼ同様の構造をしている。またベゼル120の上側内壁126Aと下側内壁126Bはその内側面が略円弧状である点以外は、第1実施形態のベゼル20の上側内壁26Aと下側内壁26Bとほぼ同様の構造をしている。
そして、バレル支持部122にリテーナ123が接続されると、バレル支持部122の上側外壁127A、上側内壁126A、下側内壁126A、下側外壁127Bはそれぞれリテーナ123の上側外壁125A、上側内壁124A、下側内壁124A、下側外壁125Bと連続する。
これによりバレル支持部122の上側側壁127Aと上側内壁126Aとの隙間からなるスリット113Aはリテーナ123の上側外壁125Aと下側外壁124Aとの隙間からなるスリット153Aと連続する。同様にバレル支持部122の下側内壁126Bと下側外壁127Bとの隙間からなるスリット113Bはリテーナ123の下側内壁124Bと下側外壁125Bとの隙間からなるスリット153Bと連続する。
また、リテーナ123のスリット153Aが通風ダクトDに開口して第2吸入開口部163Aを形成することによりベゼル支持部122のスリット113Aは通風ダクトDに連通する。同様にリテーナ123のスリット153Bが通風ダクトDに開口して第2吸入開口部163Bを形成することによりベゼル支持部122のスリット113Bは通風ダクトDに連通する。
またスリット113Aは、ベゼル120の前フレーム部121前面に向かって第1開口部102から離間するように上方へ傾斜する傾斜部114Aを有し、傾斜部114Aが前フレーム部121前面に開口することによりベゼル120の前フレーム部121に第2開口部103Aを形成する。一方、スリット113Bは、ベゼル120の前フレーム部121前面に向かって第1開口部102から離間するように下方へ傾斜する傾斜部114Bを有し、傾斜部114Bが前フレーム部121の前面に開口することによりベゼル120の前フレーム部121に第2開口部103Bを形成する。
次に、図15〜図18に基づき、上記構成のレジスタ101からの送風について説明する。図17及び図18に示すように、第1実施形態と同様、レジスタ101はルーフサイド部RSに斜めに配設されている。よって第1開口部102の開口方向に対し斜め上方に傾斜するスリット113Aの傾斜部114A及び第2開口部103Aの開口方向は天井部Rに沿う側方を向き、第1開口部102の開口方向に対し斜め下方に傾斜するスリット113Bの傾斜部114B及び第2開口部103Bの開口方向は窓部Wに沿う下方を向く。
図15に示すように、第1回転軸133周りにおけるバレル130の回動により、吹出開口部105が第1開口部102と一致する第1開口部102の全開状態では、バレル130の第1吸入開口部107もリテーナ123内部において全開状態で通風ダクトDに開口する。よって、通風ダクトDからリテーナ123に入る送風は、変流板134A、134Bに捕捉されて第1開口部5の開口方向へ送風角度が変化されることにより、その大半が吸入開口部107を介して通風ダクトDからバレル130に入り込み、バレル130の吹出開口部105を介してベゼル120の第1開口部102からレジスタ1の前方へ吹き出され、図17に示すように、前方の乗員にむかって送風される直接送風となる。
ただし上記全開状態では、図15に示すように、通風ダクトDからリテーナ123に入る空気の一部はリテーナ123の第2吸入開口部163A、163Bにも入り込む。
第2吸入開口部163Aからスリット153Aを通ってバレル支持部122のスリット113Aに流入した空気は、傾斜部114Aを通って、図17に示すように、第2開口部103Aから天井部Rに沿うように横方向に吹き出す間接送風となる。
同様に、第2吸入開口部163Bからスリット153Bを通ってからバレル支持部122のスリット113Bに流入し、傾斜部114Bを通った空気は、図17に示すように、第2開口部103Bから窓部Wに沿うように下方向に吹き出す間接送風となる。
一方、図16に示すように、バレル130の下フレーム部132Bが第1開口部102を塞いで第1開口部102を全閉させる状態では、バレル130の上フレーム部132Aが通風ダクトDからのバレル130への空気の供給を一部阻むとともに、バレル130の下フレーム部132Bがバレル130の空気が前方へ向かうのを全面的に遮っている。このため、図18に示すように、通風ダクトDからレジスタ101に供給される空気は第1開口部102からほとんど吹き出されない。
これによりレジスタ101内での圧力が高まって、第2吸入開口部163A、163Bからスリット113A、113Bに大量の空気が流入する。
そして図18に示すように、第2開口部103Aから天井部Rを沿うように横方向に吹き出されると共に、第2開口部103Bから窓部Wを沿うように床に向かって斜め上方へ吹き出される。
以上詳細に説明したように、レジスタ101では、バレル130は通風ダクトDの空気が流入する第1吸入開口部107と、第1吸入開口部107と対向する吹出開口部105と、第1吸入開口部107と吹出開口部105との間に設けられる下フレーム部132Bを有し、ベゼル120に回動可能に軸支される。バレル130は吹出開口部105がベゼル120の前フレーム部121前面に開口される第1開口部102と一致して第1開口部102を開放する状態から下フレーム部132Bが第1開口部102を塞いで閉鎖する状態まで回動することが可能である。よってバレル130を回動させて第1開口部102を開放させれば、第1吸入開口部107を介して通風ダクトからバレルに流入した空気が吹出開口部105を介して第1開口部2からレジスタ1の前方へ吹き出される。これによりレジスタ101では、通風ダクトDから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風が可能である。
更に、レジスタ101ではバレル130を介した直接送風のための流路と別に、間接送風のためにスリット113A、113Bからなる流路をベゼル120に形成し、そのスリット113A、113Bはベゼル120の第1開口部102から離間するように前方に向かって外側に傾斜する傾斜部114A、114Bを有する。このため、通風ダクトDから供給される前方への送風は、通風ダクトに連通する傾斜部114A、113Bを通ることによりその送風方向を第1開口部102の開口方向に対し斜め外側を向くように変化させる。そして送風方向を変化させた空気は、傾斜部がベゼル120の前フレーム部121前面に開口して形成される第2開口部103A、103Bから吹き出される。このため第2開口部103A、103Bから吹き出される送風は、第1開口部2の開口方向に対して確実に斜め外側へ、すなわちレジスタ1の斜め外側へ吹き出され、乗員にとってより風速感の少なく快適な間接送風となる。
またレジスタ101は、車室のルーフサイド部RSに配設され、スリット113Bの傾斜部114Bはベゼル120の前フレーム部121の前面に向かって斜め下側に傾斜し、第2開口部103Bは第1開口部102の下方に開口する。このため、スリット113Bの傾斜部114B及び第2開口部103Bは車両の窓部Wを沿う方向を向くこととなり、第2開口部103Bからの送風は窓部Wに沿って下方に吹き出される。これにより第2開口部103Bからの間接送風は、外部の温度が伝わり易い車窓部W全体を空調して、車室内の温度分布の偏りを効果的に改善して車内を快適な状態に保つ。
またレジスタ101のスリット113Aの傾斜部114Aは前フレーム部121の前面に向かって斜め上側に傾斜し、第2開口部103Aは第1開口部102の上方に開口する。このため、スリット113Aの傾斜部114A及び第2開口部103Aは天井部Rに沿う側方を向くこととなり、第2開口部103Aからの送風は天井部Rを沿うように側方に吹き出されるため、天井部R全体を空調でき、特に冷房時は車室内の温度分布の偏りを効果的に改善できる。
次に図19〜図28に基づき第3実施形態のレジスタについて説明する。第3実施形態のレジスタ201の構成は第2実施形態のレジスタ101と多くの共通点を有し、第3実施形態において、第2実施形態で機能を説明した構成と同一又は相等する構成については一部同じ符号を付して説明を省略している。
図19〜図20に示すように、レジスタ201は第2実施形態のレジスタ101と同様、横長板状に形成されて側面視において湾曲をなす前フレーム部221と、前フレーム部221の後方へ立設するバレル支持部222とが一体に形成されてなるベゼル220を有する。
図19のように、第3実施形態のレジスタ201の正面図は、第2実施形態のレジスタ101の正面図とほぼ同様であり、ベゼル220の前フレーム部221に形成される第1開口部102については第2実施形態と同様なので説明は省略する。第2開口部203A、203Bも正面から見た形状は第2実施形態の第2開口部103A、103Bとほぼ同様である。
図20及び図21に示すようにベゼル220のバレル支持部222の後方には、第1実施形態のバレル支持部22と同様、そのまま通風ダクトDの開口部が嵌め込まれる。図21に示すようにバレル支持部222において、上側外壁227Aと上側内壁226Aとの隙間からなるスリット213A、下側外壁227Bと下側内壁226Bとの隙間からなるスリット213Bがそれぞれ形成される。また、スリット213Aは、前フレーム部121前面に向かって第1開口部102から離間するように上方へ傾斜する傾斜部214Aを備え、スリット213Bは、前フレーム部121前面に向かって第1開口部102から離間する傾斜部214Bを備える。そしてスリット213A、213Bの後端部は、通風ダクトDの開口部に開口する第2吸入開口部263A、263Bをそれぞれ形成する。
第3実施形態ではバレル支持部222がバレル230の後部まで延在し、スリット213A、213Bは後端部周辺で屈曲するため、傾斜部214A、214Bが比較的長い。
また図20のように、ベゼル220のバレル支持部222に回動可能に軸支されるバレル230を構成する外フレーム体132、内フレーム体134、複数のフィン140は第2実施形態とほぼ同じ構成であるため説明を省略する。
なお、図20では外フレーム体132の後方においてフィン140の下側の第2回転軸141Bを支持する凹部136が示されている。これらの凹部のうち中央の凹部136Aにはブシュ145が嵌め込まれる。これらの凹部は第2実施形態では不図示だった。
ここでバレル230には、外フレーム体132の第1回転軸133が立設する一対の外側面のうち一方(図20の右手前側)から第1回転軸133と同方向へ、バレル軸部200が立設する。なお側面視においてバレル軸部200と第1回転軸133の距離は、後述のドア部208の係合軸部216とヒンジ部210の回動中心との距離及び、ドア部209の係合軸部217とヒンジ部211の回動中心との距離とほぼ等しい(図21等参照)。
また図20に示すようにバレル支持部222では、バレル軸部200が立設する側(図20の右手前側)の側壁にはバレル230の第1回転軸133を直接支持する貫通孔206が開き、その貫通孔206を中心としてバレル軸部200と第1回転軸133の距離と略等しい半径の円弧状である長ガイド溝207が形成されている。また長ガイド溝207の半径方向の幅は、バレル軸部200の径よりも僅かに大きい。
よって、バレル230をベゼル220に収容させてレジスタ201を組み立てる際には、外フレーム体132の右側(図20の左奥側)に立設する不図示の第1回転軸133がブシュ孔128に嵌め込まれるブシュ135の貫通孔135Aに支持される一方、外フレーム体132の左側(図20の右手前側)に立設する第1回転軸133はバレル支持部222の貫通孔206に嵌め込まれると共にバレル軸部200が長ガイド溝207に挿通される。
またバレル支持部222の第1吸入開口部263Aの下端部にはヒンジ部210を介して板状のドア部208が結合していると共に、第1吸入開口部263Bの下端部にはヒンジ部211を介して板状のドア部209が結合している。このヒンジ部210、211は樹脂成型によりドア部208、209の付け根部分の厚みを小さくしてドア部208、209を回動可能に軸支するものであり、ドア部208、209はバレル支持部222と一体に形成されている。なおドア部208、209は、縦の長さが上側外壁27A、27Bの上端から第1吸入開口部263A、263Bの下端までの距離と略同等、横幅もバレル支持部222の横幅と略同等であって第1吸入開口部263A、263Bを回動により閉塞可能である。
またドア部208、209では、長ガイド溝207側の側面からはバレル軸部200の立設方向と同方向に係合軸部216、217がそれぞれ立設されている。係合軸部216、217はほぼ同じ形態をしており、それぞれ先端部213、214が僅かに膨出している。
また、図20の右手前に示される略三角形の板部材250は、三辺のうち最長の一辺の両端に当たる二つの頂点に貫通孔204、205が形成されている。図21のように貫通孔204、205の間の距離は第2吸入開口部263A、263Bの間の距離と略同等である。そして、残る一の頂点には長ガイド溝207と略等しい半径の円弧状である短ガイド溝202が形成されている。短ガイド溝202の半径方向の幅は、バレル軸部200の径よりも僅かに大きい。そしてレジスタ201を組み立てる際には、バレル軸部200を長ガイド溝207に挿通させた後に、バレル軸部200を更に板部材250の短ガイド溝202に挿入させると共に、ドア部208の係合軸部216を貫通孔204に嵌め込むと共にドア部209の係合軸部217を貫通孔205に嵌め込む。
なお、係合軸部216、217の膨出した先端部213、214の径は、貫通孔204、205と同等又は貫通孔204、205の径よりも僅かに大きく形成されると共に、先端部213、214よりも基端側の係合軸部216、217の径は貫通孔204、205よりも小さく形成されており、これら先端部213、214は、板部材250の抜けを防止する効果を有する。
次に、板部材250によるドア部210、211とバレル130との連結の作用について説明する。図21と図26はレジスタ201の右側断面図であり、図22〜図25は左側面図である。なお図21〜図26の基準点Oは、板部材250に覆われて現れない第1回転軸133の位置を示している。
図21、図22は共に、バレル230の吹出開口部105が第1開口部102と略一致する全開状態を示す。この時、バレル支持部222の長ガイド溝207と、板部材250の短ガイド溝202はバレル230の回動軸である第1回転軸133を中心とした同一の円周に沿って揃った状態にある。
ここで図22に基づき、第1開口部2の全開状態における長ガイド溝207と短ガイド溝202とバレル軸部200の位置関係について説明する。
バレル支持部222の長ガイド溝207は、第1回転軸133を支持する貫通孔206を中心に中心角が(K+β)の角度を成す円弧である。また板部材250の短ガイド溝202は中心角が(M+α)の角度を成す円弧である。ここで、Kとはバレル230が回動する最大角度であり、本実施形態では第1開口部102の全開から全閉までの90°である。また、Mはドア部208、209の最大開放角度L(図25参照)を回動角度Kから引いた角度であり、本実施形態ではLは60°なのでMは30°である。
図22のように第1開口部102の全開状態では、バレル軸部200は短ガイド溝202の後端部から角度M(第3実施形態では30°)前方に離れた位置にあると共に短ガイド溝202の前端部から角度α後方に離れた位置にある。同時に、バレル軸部200は長ガイド溝207の後端部から角度K(同90°)前方に離れた位置にあると共に短ガイド溝202の前端部から角度β後方に離れた位置にある。なお本実施形態ではαとβは同角度であり長ガイド溝207の前端部と短ガイド溝202の前端部が一致しているが必ずしもその必要はない。
このバレル軸部200の位置では、バレル軸部200と連結するドア部208、209は第2吸入開口部263A、263Bをそれぞれ塞ぐ位置で安定している。
図23は、バレル230を図22の全開状態から第1回転軸133周りに左側面視反時計周りに角度M(同30°)回転させた場合を示している。この状態で、第1開口部102と吹出開口部105の開口方向は30°ずれ、第1開口部102の一部がバレル230の下フレーム部132Bにより閉塞される。
図22について説明したように回転前に短ガイド溝202と長ガイド溝207は第1回転軸133すなわち基準点Oを中心とした同一の円周上に揃っており、バレル軸部200は短ガイド溝202の後端部から角度M(同30°)前方の位置にあった。このため図23のようにバレル230を角度M(同30°)回転させるとバレル軸部200は同一円弧上に揃う短ガイド溝202の内部と長ガイド溝207の内部を滑らかにスライドして短ガイド溝202の後端部に当接する。よってこの角度M(同30°)の回転の間、板部材250はバレル230の回動により変動しない。
なお図23に示す状態で左側面視においてバレル軸部200と第1回転軸133とからなる線分は、係合軸部216とヒンジ部210の回転中心からなる線分、係合軸部217とヒンジ部211の回転中心からなる線分は略平行である。
図24はバレル230を図23の状態から更に30°回転させた状態を示している。この状態では第1開口部102と吹出開口部105の開口方向はM+30°(同60°)ずれ、第1開口部102の大半がバレル230の下フレーム部132Bにより閉塞される。
また図23の状態から、バレル軸部200が第1回転軸133を中心に30°回転するから短ガイド溝202の後端部がバレル軸部200に押されて板部材250も回動し、それに連れて板部材250に係合するドア部208、209も回動する。
上述のように側面視においてバレル軸部200と第1回転軸133との距離は、後述のドア部208の係合軸部216とヒンジ部210の回動中心との距離及び、ドア部209の係合軸部217とヒンジ部211の回動中心との距離とほぼ等しい。また上述の図23の状態におけるバレル軸部200の位置により、図23の状態から図24の状態まで、バレル軸部200と、係合軸部216及び係合軸部217はそれぞれの回転中心に対して概ね同方向の位置から略等しい回動半径により略同方向に略同じ30°の角度で回動する。よって、ドア部208、209も30°回動して第2吸入開口部263A、263Bを半開させる。
図25及び図26はバレル230を、図22の状態から角度K(同90°)、図23の状態から角度L(同60°)回転させた状態を示す。すなわち第1開口部102の開口方向は吹出開口部105の開口方向と角度K(同90°)ずれ、図26のように、第1開口部102は下フレーム部132Bにより全閉される。
図23の状態から〜図24の状態までの回動のように、図24の状態から〜図25の状態まで、バレル軸部200と、係合軸部216及び係合軸部217はそれぞれの回転中心に対して略等しい方向に位置する状態を保ちながら、略等しい回動半径により回動し、それに伴い、係合軸部216、217も回動してドア部208、209を開放させる。そしてドア部208、209が最大限開放される角度は、係合軸部216、217のヒンジ部210、211の回転中心に係る回動角度及び短ガイド溝202の後端部の第1回転軸133に係る回動角度と略等しく、角度Kから角度Mを引いた角度である角度L(同60°)となる。
なお、第1開口部102の全閉状態から全開状態へバレル230を回動させる際には板部材250の短ガイド溝202の後端部がバレル軸部200に図22〜図25で説明した方向と逆方向に押されてドア部208、209により第2吸入開口部263A、263Bが閉鎖される。
次に、図21、26〜28に基づいて、上記構成のレジスタ201を車両のルーフサイド部RSに配設した場合の送風について説明する。
図21のように第1開口部102が全開の場合、バレル230の第1吸入開口部107の開口方向が通風ダクトDの開口部の開口方向とほぼ一致し通風ダクトDからバレル230に大量の空気が流れ込み、吹出開口部105を介して第1開口部102からレジスタ201の前方へ吹き出す。よって図21のレジスタ201からは図27のように、前方の乗員に向かって直接吹き出す直接送風が得られる。しかし、上述のようにこの状態では第2吸入開口部263A、263Bはドア部208、209にそれぞれ塞がれて閉鎖されているため、スリット213A、213Bに通風ダクトDの空気は入り込まず、第2開口部203A、203Bからの斜め側方へ吹き出す間接送風はほとんど得られない。
また図26に示すようにバレル230の回動により第1開口部102が全閉した場合、通風ダクトDから供給される気流をバレル230の上フレーム部132Aが一部阻むと共にバレル230の下フレーム部132Bが第1開口部102を全面的に塞ぐ。このため図28に示すように通風ダクトDの空気は第1開口部102からほとんど吹き出されない。しかし、上述したようにドア部208、209が第2吸入開口部263A、263Bをそれぞれ開放しているため、通風ダクトDの空気は、スリット213A、213Bに流入して、第2開口部203A、203Bから吹き出される間接送風となる。
ここで、レジスタ1はルーフサイド部RSに斜め向きに配設されるため、傾斜部214A及び第2開口部203Aは天井部Rに沿う側方を向くと共に、傾斜部214B及び第2開口部203Bは窓部Wに沿う下方を向く。このためスリット213Aを通る空気は第2開口部203Aから天井部を沿うように横方向に吹き出される間接送風となる。一方、スリット213Bを通る空気は第2開口部203Bから吹き出される気流は窓部Wを沿うように下方に吹き出される間接送風となる。
ここで、下フレーム部132Bはフレーム部を構成し、一個の部材である板部材250は連結部を構成する。
以上詳細に説明したように、レジスタ201では、バレル230は通風ダクトDの空気が流入する第1吸入開口部107と、第1吸入開口部107と対向する吹出開口部105と、第1吸入開口部107と吹出開口部105との間に設けられる下フレーム部132Bを有し、ベゼル220に回動可能に軸支される。バレル230は吹出開口部105がベゼル120の前フレーム部121前面に開口される第1開口部102と一致して第1開口部102を開放する状態から下フレーム部132Bが第1開口部102を塞いで閉鎖する状態まで回動することが可能である。よってバレル230を回動させて第1開口部102を開放させれば、第1吸入開口部107を介して通風ダクトDからバレル230に流入した空気が吹出開口部105を介して第1開口部102からレジスタ201の前方へ吹き出される。これによりレジスタ201では、通風ダクトDから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風が可能である。
更に、レジスタ201ではバレル230を介した直接送風のための流路と別に、間接送風のためにスリット213A、213Bからなる流路をベゼル220に形成し、そのスリット213A、213Bはベゼル220の第1開口部102から離間するように前方に向かって外側に傾斜する傾斜部214A、214Bを有する。このため、通風ダクトDから供給される前方への送風は、通風ダクトDに連通する傾斜部214A、214Bを通ることによりその送風方向を第1開口部102の開口方向に対し斜め外側を向くように変化させる。そして送風方向を変化させた空気は、傾斜部214A、214Bがベゼル220の前フレーム部221前面に開口して形成される第2開口部203A、203Bから吹き出される。このため第2開口部203A、203Bから吹き出される送風は、第1開口部102の開口方向に対して確実に斜め外側へ、すなわちレジスタ201の斜め外側へ吹き出され、乗員にとってより風速感の少なく快適な間接送風となる。
またレジスタ201は、車室のルーフサイド部RSに配設され、スリット213Bの傾斜部214Bはベゼル220の前フレーム部221の前面に向かって斜め下側に傾斜し、第2開口部203Bは第1開口部102の下方に開口する。このため、スリット213Bの傾斜部214B及び第2開口部203Bは車両の窓部Wを沿う方向を向くこととなり、第2開口部203Bからの送風は窓部Wに沿って下方に吹き出される。これにより第2開口部203Bからの間接送風は、外部の温度が伝わり易い車窓部W全体を空調して、車室内の温度分布の偏りを効果的に改善して車内を快適な状態に保つ。
またレジスタ201のスリット213Aの傾斜部214Aは前フレーム部221の前面に向かって斜め上側に傾斜し、第2開口部203Aは第1開口部102の上方に開口する。このため、スリット213Aの傾斜部214A及び第2開口部203Aは天井部Rに沿う側方を向くこととなり、第2開口部203Aからの送風は天井部Rを沿うように側方に吹き出されるため、天井部R全体を空調でき、特に冷房時は車室内の温度分布の偏りを効果的に改善できる。
またレジスタ201は、スリット213A、213Bは通風ダクトDに開口する第2吸入開口部263A、263Bを介して通風ダクトDに連通し、第2吸入開口部263A、263Bに回動可能に軸支されて第2吸入開口部263A、263Bを閉鎖及び開放するドア部208、209と、ドア部208、209とバレル230を連結させる板部材250を備え、バレル230の回動により第1開口部102が開放される際には板部材250を介してドア部208、209が第2吸入開口部263A、を閉鎖すると共に、バレル230の回動により第1開口部102が閉鎖される際には板部材250を介してドア部が第2吸入開口部を開放する。
よってレジスタ201では、乗員がノブ144等を操作することによりバレル230を回動させて第1開口部102を開放すると第1開口部102から吹き出される直接送風が得られるだけでなく、当該操作により板部材250を介して第2吸入開口部263A、263Bをドア部208、209により閉鎖させて間接送風をストップできる。また、乗員はバレル230を回動させて第1開口部102を閉鎖することにより第1開口部102から吹き出される直接送風をストップできるだけでなく、当該バレル230の操作により第2吸入開口部263A、263Bをドア部208、209の回動により開放させてスリット213A、213Bに流入した空気が第2開口部203A、203Bから吹き出す間接送風を得ることができる。
よってレジスタ201では、乗員が直接送風を得たい場合に第2吸入開口部263A、263Bを閉鎖できるから通風ダクトDからレジスタ201へ流入する空気はほとんどが第1吸入開口部107へ流入して第1開口部102から吹き出され、間接送風のためのスリット213A、213Bを設けても直接送風の風速は低下しない。
また板部材250によって、間接送風を得るための第2吸入開口部263A、263Bの開閉を、直接送風が吹き出す第1開口部102の開閉に連動させるため、間接送風をシャットするための別の駆動機構が不要で製造コスト減となると共に、乗員は簡単な操作のみで直接送風と間接送風を切り替えることができて便利である。
またレジスタ201では、バレル230は第1回転軸133が立設する外側側面において第1回転軸133と同方向に立設するバレル軸部200を有すると共に、ドア部208、209はバレル軸部200と同方向へ立設する係合軸部216、217を有し、板部材250は、バレル軸部200と係合すると共に、係合軸部216、217と係合する一の部材である。
よってレジスタ201では、バレル軸部200と同方向に立設するドア部208、209の係合軸部216、217を一の部材によって連結することによりバレル230とドア部208、209を連結することができ、バレル230の回動とドア部208、209による第2吸入開口部263A、263Bの開閉とを非常に簡単な機構により連動させることができて製造コスト減となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
たとえば、3つの実施形態では、レジスタをルーフサイド部に配設したが、別の個所でも構わない。
1、101、201 レジスタ
2、102 第1開口部
3A、3B、103A、103B、203A、203B 第2開口部
5、105 吹出開口部
7、107 第1吸入開口部
13A、13B、113A、113B、213A、213B ベゼルのスリット
14A、14B、114A、114B、214A、214B 傾斜部
23A、23B、163A、163B、263A、263B 第2吸入開口部
20、120、220 ベゼル
30、130、230 バレル
40 フィン
43 第1連結部材
45 板部
45A 逃しガイド溝
60 第2連結部材
61 軸部
65 第3連結部材
200 バレル軸部
250 板部材
D 通風ダクト
R 天井部
RS ルーフサイド部
W 窓部

Claims (9)

  1. 通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風及び空気が乗員に直接当たらないように吹き出す間接送風のいずれも可能な車室空調用のレジスタにおいて、
    前面に開口する第1開口部を有するベゼルと、
    前記第1開口部の内側に位置する吹出開口部と、前記通風ダクトに開口する第1吸入開口部を有し、前記ベゼルに回動可能に軸支されるバレルと、
    前記バレル内に回動可能に軸支されて前記吹出開口部を開放及び閉鎖するフィンと、を有し、
    前記ベゼルには、前記通風ダクトに連通すると共に前記第1開口部から離間するように前面に向かって外側へ傾斜する傾斜部を備えるスリットを有し、傾斜部がベゼルの前記前面に開口して第2開口部が形成されることを特徴とするレジスタ。
  2. 前記スリットは前記通風ダクトに開口する第2吸入開口部を介して通風ダクトに連通し、
    前記第2吸入開口部に回動可能に軸支されて第2吸入開口部を閉鎖及び開放するドア部と、
    前記フィンと前記ドア部とを連結する連結部と、を備え、
    前記フィンが前記吹出開口部を開放する際には前記連結部を介して前記ドア部が前記第2吸入開口部を閉鎖すると共に、フィンが吹出開口部を閉鎖する際には連結部を介してドア部が第2吸入開口部を開放することを特徴とする請求項1に記載のレジスタ。
  3. 前記レジスタは、前記車室のルーフサイド部に配設され、
    前記傾斜部は前記ベゼルの前面に向かって斜め下側に傾斜し、前記第2開口部は第1開口部の下方に開口することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレジスタ。
  4. 前記レジスタは、前記車室のルーフサイド部に配設され、
    前記傾斜部は前記ベゼルの前面に向かって斜め上側に傾斜し、前記第2開口部は第1開口部の上方に開口することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレジスタ。
  5. 通風ダクトから供給される空気を乗員に向かって吹き出す直接送風及び空気が乗員に直接当たらないように吹き出す間接送風のいずれも可能な車室空調用のレジスタにおいて、
    前面に開口する第1開口部を有するベゼルと、
    前記通風ダクトの空気が流入する第1吸入開口部と、第1吸入開口部と対向する吹出開口部と、第1吸入開口部と吹出開口部との間のフレーム部を有し、吹出開口部が前記第1開口部と一致して第1開口部を開放する状態からフレーム部が第1開口部を塞いで閉鎖する状態まで回動可能に前記ベゼルに軸支されるバレルと、を備え、
    前記ベゼルには、前記通風ダクトに連通すると共に前記第1開口部から離間するように前面に向かって外側へ傾斜する傾斜部を備えるスリットを有し、傾斜部がベゼルの前記前面に開口して第2開口部が形成されることを特徴とするレジスタ。
  6. 前記レジスタは、前記車室のルーフサイド部に配設され、
    前記傾斜部は前記ベゼルの前面に向かって斜め下側に傾斜し、前記第2開口部は第1開口部の下方に開口することを特徴とする請求項5に記載のレジスタ。
  7. 前記レジスタは、前記車室のルーフサイド部に配設され、
    前記傾斜部は前記ベゼルの前面に向かって斜め上側に傾斜し、前記第2開口部は第1開口部の上方に開口することを特徴とする請求項5に記載のレジスタ。
  8. 前記スリットは前記通風ダクトに開口する第2吸入開口部を介して通風ダクトに連通し、
    前記第2吸入開口部に回動可能に軸支されて第2吸入開口部を閉鎖及び開放するドア部と、
    前記ドア部と前記バレルを連結させる連結部と、を備え、
    前記バレルの回動により前記第1開口部が開放される際には前記連結部を介して前記ドア部が前記第2吸入開口部を閉鎖すると共に、バレルの回動により第1開口部が閉鎖される際には連結部を介してドア部が第2吸入開口部を開放することを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれかに記載のレジスタ。
  9. 前記バレルは、該バレルの回転軸が立設する外側側面において該回転軸と同方向に立設するバレル軸部を有し、
    前記ドア部は、前記バレル軸部と同方向へ立設する係合軸部を有し、
    前記連結部は、前記バレル軸部と係合すると共に前記係合軸部と係合する一の部材であることを特徴とする請求項8に記載のレジスタ。
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