JP2011100438A - 静電容量式入力装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 導電体の接近位置をより正確に検出できる静電容量式入力装置を提供すること。
【解決手段】 方向Yに沿って並列され且つ方向Xに沿って延びる複数の電極yと、指および各電極yの間に生じる静電容量の変化によって、方向Yにおける指の接近位置を検出するICチップと、を備え、複数の電極yのいずれか一つは低感度電極であり、複数の電極yのいずれか一つは高感度電極であり、複数の電極yのいずれもが同一の大きさであった場合上記低感度電極の感度は上記高感度電極の感度より小さく、上記低感度電極の面積は、上記高感度電極の面積よりも大きい。
【選択図】 図3

Description

本発明は、静電容量式入力装置に関する。
図45は、従来の入力装置の一例を示した要部断面図である。図46は、図45の上方向から見た入力装置の要部平面図である。これらの図に示された入力装置9Aは、液晶表示パネル9Bと重ね合わせられることにより、いわゆるタッチパネルを構成している。このタッチパネルは、たとえば携帯電話機9Cの表示手段および操作手段として用いられる。携帯電話機9Cは、筐体の一部を構成する透明カバーc1を有している。入力装置9Aは、透明接着剤c2によって透明カバーc1に接合されている。入力装置9Aの図45の下方には、液晶表示パネル9Bが配置されている。このような入力装置9Aに関する記載が、たとえば特許文献1にある。
入力装置9Aは、透明基板91,92、複数の透明帯状電極93,94、配線95,96、フレキシブル基板97,98、およびICチップ99を備える。透明基板91,92は互いに平行に配置されている。透明帯状電極93は、透明基板91に形成されている。透明帯状電極93は、方向Xに沿って延び、菱形状に膨張した部分とくびれた部分とが方向Xに沿って交互に配置された形状とを有する。配線95は、透明基板91に形成されている。一方、透明帯状電極94は、透明基板92に形成されている。透明帯状電極94は、方向Yに沿って延び、菱形状に膨張した部分とくびれた部分とが方向Yに沿って交互に配置された形状を有する。配線96は、透明基板92に形成されている。ICチップ99は、フレキシブル基板97および配線95を介して、透明帯状電極93に接続している。またICチップ99は、フレキシブル基板98および配線96を介して、透明帯状電極94にも接続している。
入力装置9Aは、次のようにXY平面における指Fgの接近位置を検出する。
携帯電話機9Cの使用者が携帯電話機9Cを操作するときには、透明帯状電極93,94の菱形形状の大きさより相対的に大きな指Fgを、透明カバーc1に対して接近、あるいは接触させる。すると、指Fgと複数の透明帯状電極93との間、および、指Fgと複数の透明帯状電極94との間に静電容量が生じる。ICチップ99は、配線95や配線96を介して、指Fgと透明帯状電極93,94との間に生じる静電容量に応じて変化する電圧値など(以下、検出値と呼ぶ)を計測する。次に、ICチップ99は、複数の透明帯状電極93のそれぞれに対応する検出値について加重平均を計算する。このような計算により、方向Yにおける指Fgの接近位置を検出する。次に、方向Yにおける指Fgの接近位置を検出するのと同様に、方向Xにおける接近位置を検出する。以上の手順を経ることにより、入力装置9Aは、XY平面における指Fgの接近位置を検出する。
同一の導電体を同一の姿勢で透明帯状電極93や透明帯状電極94に接近させた場合に計測される検出値の大きさは、透明帯状電極93の感度、もしくは透明帯状電極94の感度と称されている。入力装置9Aにおいてたとえば方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出するためには、透明帯状電極93ごとの感度は、ばらつくことなく均一であることが好ましいとされる。
だが、透明帯状電極93ごとに感度がばらつく場合がある。感度のばらつきの主な原因は、透明帯状電極93ごとに、透明帯状電極93や透明帯状電極93に接続する配線95と他の配線・電極等との間に生じうる寄生容量が異なること、もしくは、透明帯状電極93ごとに、透明帯状電極93自体およびこの透明帯状電極93に接続する配線95の抵抗値が異なること、にある。このように複数の透明帯状電極93の感度が均一でないならば、指Fgが同一の姿勢で透明帯状電極93に接近したとしても、指Fgが接近した透明帯状電極93が異なると、ICチップ99は異なる検出値を計測することとなる。そうすると、各透明帯状電極93に対応する検出値について加重平均を計算する際における当該検出値の重み付けが、不適当なものとなりうる。このようなことでは、方向Yにおける指Fgの接近位置を正確に検出できないおそれがある。
図47は、従来の入力装置の一例にかかる平面図である(たとえば特許文献2参照)。同図に示された入力装置900Aは、帯状電極920、配線980、およびICチップ970を備えている。入力装置900Aはいわゆる静電容量式のタッチパネルとして用いられる。
帯状電極920は、方向uに沿って並列されているとともに方向vに沿って延びている。帯状電極920は、検出電極921,922を備えている。検出電極921,922はいずれも、方向vに沿って長手状に延びる直角三角形状である。検出電極921および検出電極922は、方向uに沿って交互に配置されている。配線980は、検出電極921,922と各別に接続している。ICチップ970は、配線980と接続している。
帯状電極920には導電体である指Fgが接近する。そしてICチップ970は、方向uと方向vとにおける指Fgの接近位置を検出する。
図48は、帯状電極920ごとの静電容量の値を示したヒストグラムである。図47の左側から1番目、2番目、3番目・・・に配置された帯状電極920の静電容量の値は、図48の左側から1番目、2番目、3番目・・・に示された静電容量の値に対応する。図49は、全ての検出電極921の静電容量の値の和ΣC1と、全ての検出電極922の静電容量の値の和ΣC2とを示したグラフである。方向uにおける指Fgの接近位置は、図48に示したヒストグラムを用いることにより検出する。一方、方向vにおける指Fgの接近位置は、図49に示した静電容量の値の和どうしの比、ΣC1:ΣC2を求めることにより検出する。このような手順で、ICチップ970内において、指Fgの方向u,vにおける接近位置を検出できる。
しかしながら、入力装置900Aにおいては次のような問題が生じる。入力装置900Aを使用している際に、指Fgのみならず、他の指が意図せずにタッチパネルに触れてしまう場合がある。このような場合、検出電極921もしくは検出電極922には、指Fgとの静電容量のみならず、意図せずにタッチパネルに触れてしまった指との静電容量が発生する。上述したように入力装置900Aにおいては、ΣC1は全ての検出電極921の静電容量の値の和であり、ΣC2は全ての検出電極922の静電容量の値の和である。そのため、ΣC1およびΣC2の値に、意図せずにタッチパネルに触れることとなった指と検出電極921ないし検出電極922との間の静電容量の値が加わる。これは、指Fgの方向vにおける接近位置を正確に求めることができなくなるといった不具合を招き、好ましくない。
特開2008−33777号公報 特開2008−269297号公報
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、導電体の接近位置をより正確に検出できる静電容量式入力装置を提供することを第1の課題とする。
本発明は上記した事情のもとで考え出されたものであって、複数の導電体が接近したときであっても、これらの導電体の少なくとも1つの接近位置を的確に検出できる静電容量式入力装置を提供することを第2の課題とする。
上記第1の課題を解決するため、本発明の第1の側面によって提供される静電容量式入力装置は、第1の方向に沿って並列され且つ上記第1の方向と異なる第2の方向に沿って延びる複数の第1方向検出電極と、導電体および各第1方向検出電極の間に生じる静電容量の変化によって、上記第1の方向における上記導電体の接近位置を検出する制御手段と、を備え、上記複数の第1方向検出電極のいずれか一つは低感度電極であり、上記複数の第1方向検出電極のいずれか一つは高感度電極であり、上記複数の第1方向検出電極のいずれもが同一の大きさであった場合上記低感度電極の感度は上記高感度電極の感度より小さく、上記低感度電極の面積は、上記高感度電極の面積よりも大きい。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の第1方向検出電極が形成された基板と、上記基板に形成され、且つ、上記基板の端部から延び上記複数の第1方向検出電極の各々に接続する複数の配線と、を更に備え、上記基板における上記複数の配線のうち上記低感度電極と導通するものの長さは、上記基板における上記複数の配線のうち上記高感度電極と導通するものの長さより長い。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の方向に沿って並列され且つ上記第1の方向に沿って延びる複数の第2方向検出電極を更に備え、各第1方向検出電極は、上記第2の方向に沿って配列された複数の第1の電極要素を含み、各第2方向検出電極は、上記第1の方向に沿って配列された複数の第2の電極要素を含む。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記低感度電極に含まれる第1の電極要素のいずれか一つの面積は、上記高感度電極に含まれる第1の電極要素のいずれの面積より大きい。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の方向に沿って並列され且つ上記第1の方向に沿って延びる複数の第2方向検出電極と、平面状の第1面を有し、且つ、上記第1面に上記複数の第1方向検出電極および上記複数の第2方向検出電極のいずれもが形成された基板と、を更に備える。
本発明の好ましい実施の形態においては、各第1方向検出電極は、上記第2の方向に沿って配列された複数の第1の電極要素を含み、各第2方向検出電極は、上記第1の方向に沿って配列された複数の第2の電極要素を含む。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の第1の電極要素のいずれかに導通し、且つ、隣接する第1および第2の電極要素に挟まれた隙間に形成された複数の連絡配線を更に備える。
本発明の好ましい実施の形態においては、各連絡配線は、上記基板における上記導電体の接近を検出する検出領域以外の非検出領域に至るまで延びる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の連絡配線のうち、上記第1の方向に沿って離間する2つの第1の電極要素からそれぞれ延びる2つの連絡配線の一方は、上記第1の方向の一方に向かって延び、これら2つの連絡配線の他方は、上記第1の方向の他方に向かって延びる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記2つの連絡配線はいずれも、上記第1の方向に沿って離間する2つの第1の電極要素のいずれかからこれら2つの第1の電極要素どうしが離間する方向に向かって延びる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の第1の電極要素のうち上記第2の方向に沿って隣接する2つの第1の電極要素どうしを接続し、且つ、これら2つの第1の電極要素に挟まれた隙間に形成された第1の接続配線を更に備え、上記複数の連絡配線のいずれかは、これら2つの第1の電極要素もしくは上記第1の接続配線に接続する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の第1の電極要素のうち上記第1の接続配線を挟む2つの第1の電極要素どうしを接続する第2の接続配線を更に備え、上記第2の接続配線は、上記第1の接続配線が接続された複数の第1の電極要素の一端にあるものを囲むように配置されている。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の方向に沿って離間する2つの第1の電極要素は互いに隣り合っており、これらの2つの第1の電極要素の一方は、上記複数の第1方向検出電極のうち上記第1の方向における一端に配置されたものに含まれている。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記連絡配線の一部は多層基板を構成し、上記多層基板において、上記連絡配線どうしが接続している。
本発明の好ましい実施の形態においては、隣接する第1および第2の電極要素に挟まれた隙間に形成された光透過層と、上記複数の第1の電極要素、上記複数の第2の電極要素、および、上記光透過層を覆うコーティング層と、を更に備える。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光透過層を構成する材料の屈折率は、上記コーティング層を構成する材料の屈折率と異なる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光透過層を構成する材料は、上記第1の電極要素、もしくは上記第2の電極要素を構成する材料と同一の材料よりなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光透過層は、互いに離間する複数のラインエレメントを含む。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記光透過層は、絶縁性の樹脂よりなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、各第1方向検出電極は、上記第2の方向の一方に向かって上記第1の方向における大きさが小さくなるように上記第2の方向の一方に延びる第1のスライダー電極と、上記第2の方向の他方に向かって上記第1の方向における大きさが小さくなるように上記第2の方向の他方に延びる第2のスライダー電極と、を含み、上記制御手段は、上記導電体と上記複数の第1のスライダー電極との間の静電容量、および、上記導電体と上記複数の第2のスライダー電極との間の静電容量、の関係によって、上記第2の方向における上記導電体の接近位置を検出する。
上記第2の課題を解決するため、本発明の第2の側面によって提供される静電容量式入力装置は、第1の方向に沿って並列され且つ上記第1の方向と異なる第2の方向に沿って延びる複数の帯状電極と、制御手段と、を備え、各帯状電極は、上記第2の方向に向かって上記第1の方向における大きさが小さくなるように上記第2の方向に延びる第1の検出電極と、上記第2の方向の反対方向に向かって上記第1の方向における大きさが小さくなるように上記第2の方向の反対方向に延びる第2の検出電極と、を含み、上記制御手段は、上記複数の帯状電極の一部のみが属し、且つ、上記複数の帯状電極のうち第1の導電体が接近しているものが属する第1の電極群を特定し、上記第1の導電体と上記複数の第1の検出電極のうち上記第1の電極群に属するものと間の静電容量、および、上記第1の導電体と上記複数の第2の検出電極のうち上記第1の電極群に属するものとの間の静電容量、の関係に基づいて、上記第2の方向における上記第1の導電体の接近位置を検出する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の電極群には、上記複数の帯状電極の1つのみが属する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第1の電極群には、互いに隣り合う少なくとも2以上の帯状電極が属する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記制御手段は、互いに隣り合う少なくとも2以上の帯状電極の各々と上記第1の導電体との間の静電容量の変化を重みとして加重平均を計算し、上記第1の方向における上記第1の導電体の接近位置を検出する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記制御手段は、上記複数の帯状電極の一部のみが属し、且つ、上記複数の帯状電極のうち、上記第1の導電体と異なる第2の導電体が接近しているものが属する第2の電極群を特定し、上記第2の導電体と上記複数の第1の検出電極のうち上記第2の電極群に属するものとの間の静電容量、および、上記第2の導電体と上記複数の第2の検出電極のうち上記第2の電極群に属するものとの間の静電容量、の関係に基づいて、上記第2の方向における上記第2の導電体の接近位置を検出する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の電極群には、上記複数の帯状電極の1つのみが属する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記第2の電極群には、互いに隣り合う少なくとも2以上の帯状電極が属する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記制御手段は、互いに隣り合う少なくとも2以上の帯状電極の各々と上記第2の導電体との間の静電容量の変化を重みとして加重平均を計算し、上記第1の方向における上記第2の導電体の接近位置を検出する。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の第1の検出電極および上記複数の第2の検出電極はいずれも、くさび状であり、各第1の検出電極は、上記複数の第2の検出電極の2つに挟まれ、各第2の検出電極は、上記複数の第1の検出電極の2つに挟まれている。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の第1の検出電極はそれぞれ、複数の第1のくさび状電極を含み、上記複数の第2の検出電極はそれぞれ、複数の第2のくさび状電極を含み、各第1のくさび状電極は、上記複数の第2のくさび状電極の2つに挟まれ、各第2のくさび状電極は、上記複数の第1のくさび状電極の2つに挟まれている。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の帯状電極のいずれかは、上記複数の第1のくさび状電極に対し上記第2の方向と反対側に配置され、且つ、各第1のくさび状電極とつながる第1の接続電極と、上記複数の第2のくさび状電極に対し上記第2の方向の側に配置され、且つ、各第2のくさび状電極とつながる第2の接続電極と、を更に含む。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の帯状電極が形成された基板と、上記基板に形成され且つ上記複数の第1の検出電極のいずれかに導通している第1の引き回し配線と、上記基板に形成され且つ上記複数の第2の検出電極のいずれかに導通している第2の引き回し配線と、を更に備え、上記第1および第2の引き回し配線は、上記第2の方向において、上記複数の帯状電極に対し同一の側に形成されている。
本発明の好ましい実施の形態においては、上記複数の帯状電極、上記第1の引き回し配線、および、上記第2の引き回し配線は、同一の材料よりなる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態にかかる入力装置の要部断面図である。 図1のII−II線に沿う要部平面図である。 図2に示した入力装置の一部の構成を示す要部平面図である。 図2に示した入力装置の一部の構成を示す要部平面図である。 図2に示した電極yごとの面積比について示すグラフである。 (a)は、電極yごとの感度を示すグラフであり、(b)は、電極xごとの感度を示すグラフである。 本実施形態にかかる入力装置の電極の面積比P1を求める際に用いる表である。 本発明を適用可能な入力装置の要部断面図である。 図8のIX−IX線に沿う入力装置の要部平面図である。 図9のX−X線に沿う要部断面図である。 本発明を適用可能な入力装置の要部平面図である。 本発明の第2実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。 図12に示した入力装置の一部の構成を示す要部平面図である。 図12に示した入力装置の一部の構成を示す要部平面図である。 図12に示した電極yごとの面積比について示すグラフである。 (a)は、電極yごとの感度を示すグラフであり、(b)は、電極xごとの感度を示すグラフである。 本実施形態にかかる入力装置の電極の面積比P2を求める際に用いる表である。 本発明を適用可能な入力装置の要部平面図である。 本発明を適用可能な入力装置の要部平面図である。 本発明を適用可能な入力装置の要部平面図である。 (a)は、図20の領域Raの部分拡大図であり、(b)は、図20の領域Rbの部分拡大図である。 本発明を適用可能な入力装置の要部平面図である。 本発明を適用可能な入力装置の要部平面図である。 本発明を適用可能な入力装置の要部平面図である。 本発明を適用可能な入力装置の要部平面図である。 本発明の第3実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。 図26に示した電極yごとの面積比について示すグラフである。 (a)は、電極yの検出値を示し、(b)は、T1,T2の検出値を示す。 本発明の第4実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。 図29の一部の構成を主に示す要部平面図である。 図29の一部の構成を主に示す要部平面図である。 図29の領域XXXIIの部分拡大図である。 図32のXXXIII線に沿う要部断面図である。 光透過層の変形例を示す要部断面図である。 本発明の第5実施形態にかかる入力装置の一例を示す要部断面図である。 図35のIIIVI−IIIVI線に沿った要部平面図である。 第5実施形態にかかる入力装置の帯状電極ごとの静電容量の値を示すヒストグラムである。 第5実施形態にかかる入力装置の検出電極に関する静電容量の値を示すグラフである。 第5実施形態にかかる入力装置の検出電極に関する静電容量の値を示すグラフである。 本発明の第6実施形態にかかる入力装置の一例を示す要部平面図である。 図40の領域XLIの拡大図である。 第6実施形態にかかる入力装置の帯状電極ごとの静電容量の値を示すヒストグラムである。 第6実施形態にかかる入力装置の検出電極に関する静電容量の値を示すグラフである。 第6実施形態にかかる入力装置の検出電極に関する静電容量の値を示すグラフである。 従来の入力装置の要部断面図である。 図45に示した入力装置の要部平面図である。 従来の入力装置の一例にかかる平面図である。 従来の入力装置の帯状電極ごとの静電容量の値を示すヒストグラムである。 従来の入力装置の検出電極に関する静電容量の値を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
<第1実施形態>
図1〜図7を用いて本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる入力装置の要部断面図である。図2は、図1のII−II線に沿う要部平面図である。これらの図に示された入力装置A10は、複数の電極x、複数の電極y、複数の配線31、複数の配線32(図1、図2では略)、透過板41,42、シールド層5、スペーサ61、透明絶縁材62、フレキシブル基板71、およびICチップ72、を備える。図2では、透過板41、スペーサ61、透明絶縁材62、フレキシブル基板71、およびICチップ72の記載を省略している。図3は、図2における電極yを主に示す要部平面図である。図4は、図2における電極xを主に示す要部平面図である。
入力装置A10は、導電体である指Fgが接近したことを静電容量の変化により検出するためのものである。入力装置A10は、液晶表示パネルBと重ね合わせられることにより、いわゆる静電容量式のタッチパネルを構成している。
なお、図2〜図4において、点線で囲まれた領域は検出領域r1である。検出領域r1は、入力装置A10に対して指Fgを接近させ指Fgの接近を検出する領域である。一方、これらの図において、透過板4における、検出領域r1を囲む枠状の領域が非検出領域r2である。検出領域r1と非検出領域r2との境界を、端部r3,r4、および端縁r5,r6としている。端部r3,r4は、方向Xに沿っており、それぞれ図2の下方、上方に位置する。端縁r5,r6は、方向Yに沿っており、それぞれ図2の左方、右方に位置する。
透過板41,42はいずれも、透明であり、板状を呈している。透過板41,42は、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネイト(PC)などの透明樹脂の単層樹脂体、またはこれらに代表される透明樹脂から選ばれた2種類の材料からなる積層樹脂体、あるいは、ガラスなどからなる。
透過板41は、表面41aおよび裏面41bを有する。表面41aは、指Fgの接触面である。表面41aには、たとえば図示しないコーティング層が形成されていてもよい。このコーティング層は、外来光が反射することにより、視認性が悪化することを抑制したり、透過板41に傷が生じることを防止したりする機能を果たす。透過板42は、表面42aおよび裏面42bを有する。表面42aは、透過板41の裏面41bに対向している。
複数の電極yは、透過板41の裏面41bに形成されている。図2、図3の下側に配置された電極yから順に、電極y1,y2・・・としている。電極yはそれぞれ、方向Xに沿って延びており、互いに方向Yに沿って並列されている。複数の電極yは、方向Yに沿ってたとえば5mmのピッチで配置されている。電極yは何本形成されていてもよいが、本実施形態においては、14本形成されている。電極yは、方向Yにおける指Fgの接近位置を検出するためのものであり、本発明における第1方向検出電極の一例に相当する。電極yは、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対して、パターニングを施したものである。
図2、図3に示すように、電極yはそれぞれ、方向Xに沿って配列された複数の電極要素11、およびこれらの電極要素11を導通させる配線部12を備える。電極yにおいて膨らんでいる部分が電極要素11であり、電極yにおいてくびれている部分が配線部12である。電極要素11は、ほぼ菱形状である。電極要素11の形状は、菱形状に限らず、丸型状、多角形状、またはその他の形状でも構わない。
図5に、電極yごとの面積比P1について示している。同図では、電極y4を1とした場合の各電極yごとの面積比を示している。図5に示すように、電極yの面積は、図2,図3の上側に配置されたもの程、大きくなる傾向にある。電極yの面積が大きい程、各電極yに含まれる電極要素11は大きい。そのため、電極要素11は図3の上側に向かうにつれ大きくなっている。各電極yの面積の決定方法については後述する。
複数の配線31は、透過板41の裏面41bに形成されている。配線31は、電極yと各別に接続している。配線31は、電極yから透過板41の端部にまで至っている。配線31は、たとえばITO,IZOなどの透明な絶縁材料からなる。配線31の幅は、たとえば30〜100μmである。
複数の電極xは、透過板42の表面42aに形成されている。図2、図4の左側に配置された電極xから順に、電極x1,x2・・・としている。電極xはそれぞれ、方向Yに沿って延びており、互いに方向Xに沿って並列されている。複数の電極xは、方向Xに沿ってたとえば5mmのピッチで配置されている。電極xは何本形成されていてもよいが、本実施形態においては、10本形成されている。電極xは、方向Xにおける指Fgの接近位置を検出するためのものであり、本発明における第2方向検出電極の一例に相当する。電極xは、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対して、パターニングを施したものである。
電極xはそれぞれ、方向Yに沿って配列された複数の電極要素21、およびこれらの電極要素21を導通させる配線部22を備える。電極xにおいて膨らんでいる部分が電極要素21であり、電極xにおいてくびれている部分が配線部22である。電極要素21はそれぞれ、ほぼ菱形状である。電極要素21の形状は、菱形状に限らず、丸型状、多角形状、またはその他の形状でも構わない。
図2ないし図4に示すように、電極要素11の大きさが図上方に向かうにつれて大きくなっているのと対照的に、電極要素21の大きさは、図上方に向かうにつれ、小さくなっている。電極要素21の大きさの決定方法については、後述する。図2に示すように、電極要素21および電極要素11が重なり合わないように、電極yおよび電極xが配置されている。
複数の配線32は、透過板42の表面42aに形成されている。配線32は、電極xと各別に接続している。配線32は、たとえばITO,IZOなどの透明な絶縁材料からなる。
図1に示すように、複数のスペーサ61は、透過板41および透過板42に挟まれた空間に配置されている。スペーサ61は、透過板41,42のいずれにも接している。各スペーサ61は、シリカまたはアクリル樹脂(たとえば、積水化学工業:ミクロパールシリーズ)からなる。透明絶縁材62は、透過板41および透過板42に挟まれた上記空間に充填されている。透明絶縁材62としては、光を良好に透過するとともに、電極yと電極xとを互いに絶縁可能なものを用いればよい。
シールド層5は、透過板42の裏面42bに形成されている。シールド層5は、たとえばITO,IZOなどの透明導電性材料から構成されている。シールド層5は、リア保護層(図示略)により覆われている。シールド層5は、外来のノイズを遮断する役割を果たす。なお、シールド層5は必ずしも形成されている必要はない。
フレキシブル基板71は、透過板41の端部に設けられている。ICチップ72は、フレキシブル基板71に搭載されている。ICチップ72は、フレキシブル基板71および配線31を介して、電極yと接続している。ICチップ72はまた、フレキシブル基板71、および配線32等を介して、電極xと接続している。ICチップ72は、各電極yについての検出値を、独立に、且つ、常に計測可能である。ICチップ72はまた、各電極xについての検出値を、独立に、且つ、常に計測可能である。なお、COG(Chip On Glass)の場合には、ICチップ72は透過板41に搭載されている。
液晶表示パネルBは、たとえば互いに対向する透明基板およびTFT基板と、これらに挟まれた液晶層とを備えており、たとえば携帯電話機の操作に供する操作メニュー画面や、画像などを表示する機能を有する。液晶表示パネルBに表示された画像は、入力装置A10をとおして視認可能である。液晶表示パネルBの表示面は、方向z視において電極x,yと重なるように配置されている。
入力装置A10および液晶表示パネルBは、携帯電話機などに組み込まれて、たとえば以下のようにして使用される。
液晶表示パネルBには、たとえば携帯電話機の諸機能を発揮させるボタンを模したアイコンを含む操作メニュー画面を表示させる。使用者がなんら操作をしない状態においては、各電極x,yと指Fgとの間には静電容量がほとんど生じていない。次いで、使用者は、選択したい機能に対応するアイコンを触るようにして、指Fgを透過板41の表面41aに接近させる。すると、電極x,yと指Fgとの距離が小さくなる。これにより、指Fgと各電極x,yとの間の静電容量が変化する。複数の電極x,yのうち指Fgとの距離が小さいものほど静電容量が大きい。ICチップ72は、この静電容量の変化を電極x,yごとの検出値として計測する。次に、ICチップ72は、複数の電極yのそれぞれに対応する検出値について加重平均を計算する。この計算により、ICチップ72は方向Yにおける指Fgの接近位置を検出する。同様に、ICチップ72は、複数の電極xのそれぞれに対応する検出値について加重平均を計算する。この計算により、ICチップ72は方向Xにおける指Fgの接近位置を検出する。以上の手順を経ることにより、指FgのXY平面における接近位置を検出でき、使用者が触れようとしたアイコンが検出できる。そして、携帯電話機は、このアイコンに対応する機能を発揮する。
次に、電極y,電極xの大きさの決定方法の一例について説明する。電極y,電極xの大きさは、電極yの面積のいずれもが同一である場合に相対的に感度が小さい電極y(低感度電極)の面積が、相対的に感度が大きい電極y(高感度電極)の面積より大きくなるように、決定する。
まず、複数の電極yの面積がいずれも同一である場合の電極yごとの感度を、計算もしくは計測する。複数の電極yの面積を同一とした場合の電極yごとの感度を計算もしくは計測するには、たとえばシミュレーションを実行したり、もしくは、複数の電極yの面積が同一である入力装置を実際に試作すればよい。図6(a)に、複数の電極yの面積が同一である場合の電極yごとの感度S1をシミュレーションにより計算した結果の一例を示す。同図に示すように、電極yの感度S1は、電極y1からy14に向かうにつれ、小さくなる傾向にある。
図7には、図6(a)に示した電極yごとの感度S1の数値、さらに感度比R、および感度比の逆数(1/R)を示している。
図7に示すように、電極yごとについて、電極yの感度のうち最も大きい感度の値との感度比R(本実施形態においては、電極y4の感度との比)を求める。次に、感度比Rの逆数(1/R)を求める。そして、逆数(1/R)を、入力装置A10における電極yごとの面積比P1とする。このような手順によって、図5に示した電極yごとの面積比P1が決定できる。実際の電極yの面積は、たとえば、電極yのいずれもが同一である場合の電極yの面積に、逆数(1/R)をそれぞれ掛け合わせた値とするとよい。電極yの面積が決定すれば、各電極yに含まれる電極要素11の面積を決定できる。たとえば同一の電極yに含まれる電極要素11の面積は、図2、図3に示すように、電極yの両端に配置されるものを除き、同一にするとよい。
次に、電極要素21が電極要素11と重なり合わないように、電極要素21の面積を適当な値に決定する。そうすると、各電極要素11の面積は図2の上方に向かって大きくなっているから、各電極要素21の面積は、図2の上方に向かって小さくなる。
以上の手順によって、電極y,電極xの面積を決定することができる。
次に、入力装置A10の作用について説明する。
入力装置A10によれば、図5に示したように、図6(a)において相対的に感度が小さいたとえば電極y12や電極y13の面積が、同図において感度が相対的に大きいたとえば電極y1や電極y2の面積より大きくなっている。そのため、ある導電体が同じ姿勢で同じ距離に位置した場合の、当該導電体と電極y12や電極y13との静電容量が、当該導電体が同じ姿勢および距離に位置した場合の当該導電体と電極y1や電極y2との静電容量に比して大きくなる。そうすると、静電容量が大きくなった電極yについての検出値も大きくなる。そのため、電極yごとの感度のばらつきを小さくできる。図6(a)には、入力装置A10における電極yごとの感度S2をシミュレーションにより計算した結果を示している。同図に示すように、電極yごとの感度S2は、感度S1と比較して、より均一になっていることがわかる。そのため、入力装置A10によると、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出することが可能となる。
また、入力装置A10においては、電極要素21の面積は、図2、図4の上方に行くにつれて小さくなっているものの、電極xどうしの面積比は変化させる必要がない。したがって、上記のように電極yごとの大きさを異ならせても、方向Xにおける指Fgの接近位置の検出精度を維持することができる。図6(b)には、電極xごとの感度を示している。同図に示すように、電極yの大きさを同一にした場合の電極xの感度S1と、電極yの大きさを異ならせた場合の電極xの感度S2にほとんど変化はない。
一般に、電極yの感度は当該電極yに接続する配線31の抵抗値が大きいほど、小さくなる。また、配線31の長さが長いほど配線31の抵抗値は小さい。よって、電極yの感度は、当該電極yに接続する配線31の長さが長いほど小さくなる。本実施形態では、配線31は、図3において透過板41の下側の端部から電極yに延びているから、同図において上側に配置された電極yに接続する配線31は、同図において下側に配置された電極yに接続する配線31よりも長い。そのため、本実施形態にかかる構成は、相対的に感度が小さい電極yの感度と、相対的に感度が大きい電極yの感度との差を低減するのに適する。すなわち、本実施形態にかかる構成は、複数の電極yごとの感度のばらつきを低減するのに適する。
第1実施形態において述べた電極yの大きさの決定方法は、図8〜図10に示す入力装置A11、および、図11に示す入力装置A12にも適用できる。入力装置A11,A12は、電極yおよび電極xのいずれもが同一の透過板4の表面4aに形成されている点において、上述の入力装置A10と主に相違する。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図8は、入力装置A11の要部断面図である。図9は、図8のIX−IX線に沿う要部平面図である。図10は、図9のX−X線に沿う要部断面図である。図11は、入力装置A12の要部平面図である。
まず、入力装置A11について説明する。
図8、図9に示すように、入力装置A11は、複数の電極x,y、複数の配線31,32,81,82、透過板4、シールド層5、絶縁層6、フレキシブル基板71、およびICチップ72を備えている。なお、図8では、理解の便宜上、配線31,32,81,82、絶縁層6の記載を省略している。
複数の電極yは、透過板4の表面4aに形成されている。上述のように、電極yはそれぞれ、方向Xに沿って配列された複数の電極要素11、およびこれらの電極要素11を導通させる配線部12を備える。複数の電極xは、透過板4の表面4aに形成されている。電極xはそれぞれ、方向Yに沿って配列された複数の電極要素21を備える。なお、入力装置A11においては、入力装置A10における配線部22は形成されていない。
図9、図10に示すように、絶縁層6は、電極x,yの上に積層されている。絶縁層6は、たとえばSiO2からなる。絶縁層6には、矩形状の開口部63が形成されている。開口部63はすべて、電極要素21と重なる領域に形成されている。これにより、電極要素21の表面の一部が露出している。一方、絶縁層6は、検出領域r1における開口部63が形成された領域以外の領域を全て覆っている。
図10に示すように、配線32は、絶縁層6、および、開口部63により露出している電極要素21の表面上に形成されている。配線32は、端部r4の近傍から端部r3を越え、図9の透過板4の下縁にまで至る。配線32は、電極要素21に接続している。これにより、配線32はそれぞれ、同一の電極xに含まれる電極要素21どうしを導通させる。配線32の電極要素21に対する接続部分は、開口部63の方向Yにおける一端631から他端632にわたって形成されている。配線32は、たとえば、Ag,Alなどの金属、または透明な有機導電材からなる。
フレキシブル基板71には、配線81,82が形成されている。配線81は、配線31と導通している。配線82は、配線32と導通している。配線81,82は、ICチップ72に接続している。
このような入力装置A11においても、第1実施形態と同様の方法を用いて電極yごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。
また入力装置A11によれば、配線32の電極要素21に対する接続部分の大きさを大きくすることができる。そのため、配線32と電極要素21とを強固に固定できる。この結果、配線32および電極要素21が分断しにくくなる。
絶縁層6は、電極yの全てを覆っている。そのため、配線32が、電極yに接触してしまう虞がない。これにより、入力装置A11の歩留まりの向上を期待できる。
次に、入力装置A12について説明する。
図11に示された入力装置A12は、複数の電極x,y、複数の配線31,32,36,37,81,82、透過板4、絶縁層6、フレキシブル基板71、およびICチップ72を備えている。入力装置A12は、電極要素11どうしが配線36により導通され、且つ、電極要素21どうしも配線37により導通され、且つ、これらの配線36,37は絶縁層6を介して絶縁されている点において、入力装置A11と相違する。
図11に示すように、上述の入力装置A11と同様に、複数の電極yおよび電極xは、透過板4の表面4aに形成されている。電極yはそれぞれ、方向Xに沿って配置された複数の電極要素11を備えている。電極xはそれぞれ、方向Yに沿って配置された複数の電極要素21を備えている。
複数の配線37はそれぞれ、透過板4の表面4aに形成されている。配線37は、同一の電極xを構成する電極要素21どうしを導通させるためのものである。配線37は、隣接する2つの電極要素21に挟まれた領域に形成されている。配線37は、たとえばAg、Al、Auなどの金属により構成されている。配線37は、たとえば、透過板4に電極x,yが形成された後、印刷などにより形成される。
絶縁層6は、配線37上に積層されている。絶縁層6は、たとえばSiO2から構成されている。
複数の配線36は、絶縁層6上に積層されている。配線36は、同一の電極yを構成する電極要素11どうしを導通させるためのものである。配線36は、隣接する2つの電極要素11に挟まれた領域に形成され、これらの電極要素11どうしを接続している。配線36は、たとえばAg、Al、Auなどの金属により構成されている。
なお、電極x,y、および配線31,32,36,37の一部は、コーティング層(図示略)により覆われている。このコーティング層は、外来光が反射することにより、視認性が悪化することを抑制したり、電極x,y、および配線31,32,36,37に傷が生じることを防いだりする機能を果たす。
このような入力装置A12においても、第1実施形態と同様の方法を用いて電極yごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。
また、配線36,37は金属により構成されている。そのため、配線36,37の抵抗値の低減を図ることができる。これにより、電極yの感度の向上を図ることができる。一方、配線36,37の抵抗値を維持する場合には、配線36,37の幅を小さくできる。そのため、配線36,37が重なりあう面積を小さくすることができる。これにより、配線36,37の寄生容量を小さくすることができる。このようにしても、電極yの感度の向上を図ることができる。
さらに、配線36,37の幅を小さくできることから、配線36,37を金属により形成しても、検出領域r1における見栄えに影響を与えにくい。
<第2実施形態>
図12〜図17を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。図12は、本実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A20は、電極要素11どうしや電極要素21どうしを接続する配線31,32が、電極要素11,21に挟まれた隙間に形成されている点において、上述の入力装置A11,A12と主に相違する。
入力装置A20は、上述の入力装置とほぼ同様に、複数の電極x、複数の電極y、複数の配線31,32,81,82、透過板4、フレキシブル基板71、およびICチップ72を備える。
図13は、複数の電極yを主に示す要部平面図である。図14は、複数の電極xを主に示す要部平面図である。複数の電極yおよび複数の電極xはいずれも、上述の入力装置A11,A12と同様に、透過板4の表面4aに形成されている。図13に示すように、複数の電極yは、方向Yに並列されている。電極yはそれぞれ、方向Xに沿って配列された複数の略菱形状の電極要素11を備える。図15に電極yごとの面積比P2について示している。同図に示すように、電極yの面積は、電極y6〜電極y13が他の電極yより大きくなっている。電極yの面積の決定方法は第1実施形態とほぼ同様であるが、当該方法については後述する。
図14に示すように、複数の電極xは、方向Xに並列されている。電極xはそれぞれ、方向Yに沿って配列された複数の略菱形状の電極要素21を備える。図12に示すように、透過板4の表面4aには、電極要素11と電極要素21とに挟まれた隙間s1が形成されている。
図12、図13に示すように、複数の配線31は、透過板4の表面4aに形成されている。配線31はいずれも、電極要素11と接続している。配線31は、配線311〜315を備える。
配線311は、図13の最も左側もしくは最も右側に配置された電極要素11に接続している。最も左側に配置された電極要素11に接続している配線311はいずれも、接続している電極要素11から端縁r5に向かって延び、さらに、方向Yに沿って図下方に延びている。一方、最も右側に配置された電極要素11に接続している配線311はいずれも、接続している電極要素11から端縁r6に向かって延び、さらに、方向Yに沿って図下方に延びている。
配線312は、図13の最も上側に配置された電極y14に含まれる電極要素11に接続している。各配線312は、方向Xにおいて隣り合う2つの電極要素11から端部r4に向かって延びており、非検出領域r2に至っている。これにより、電極y14に含まれる電極要素11どうしが導通している。
配線313は、電極y1〜y13に含まれる電極要素11のうち、方向Xにおいて隣り合う2つの電極要素11どうしを導通させている。配線313は、これらの2つの電極要素11に挟まれた隙間に形成されている。配線313は、本発明にかかる第1の接続配線の一例に相当する。
配線314は、図13の上から2番目に配置された電極y13に含まれる電極要素11に接続している。各配線314は、配線313に接続された2つの電極要素11のうち左側に配置されたものに接続している。各配線314は、電極要素11から、端部r4に向かって延び、非検出領域r2に至っている。また、配線314は、電極y14に含まれる電極要素11を囲むように配置されており、配線312との交差部分を有さない。配線313,配線314により、電極y13に含まれる電極要素11どうしが導通している。
配線315は、電極y1〜y12に含まれる電極要素11に接続している。配線315も、配線313に接続された2つの電極要素11のうち左側に配置されたものに接続している。各配線315は、電極要素11から、電極要素11と電極要素21とに挟まれた隙間s1を縫うように図下方に延び、端部r3を横切り、非検出領域r2に至っている。
図12に示すように、複数の配線81は、フレキシブル基板71に形成されている。配線81は、配線31と各別に接続している。また、フレキシブル基板71において、同一の電極yに含まれる電極要素11に導通している配線81どうしが接続している。図12においては、配線81どうしの交点を黒丸で示している。これにより、同一の電極y(電極y1〜y12に限る)に含まれる電極要素11どうしが、それぞれ導通している。
なお、配線314、配線315、および、配線315と配線81とがつながった一連の配線は、本発明にかかる連絡配線の一例に相当する。
図12、図14に示すように、配線32も、配線31と同様、透過板4の表面4aに形成されている。配線32はいずれも、電極要素21と導通している。配線32は、配線321および配線322を有する。配線321は、方向Yにおいて隣り合う2つの電極要素21どうしを導通させている。配線321は、これらの2つの電極要素21に挟まれた隙間に形成されている。配線322も、方向Yにおいて隣り合う2つの電極要素21どうしを導通させている。配線322は、配線313と交差することを避けるため、配線313に接続された2つの電極要素11の一方を囲むように配置されている。配線321および配線322に接続されることにより、同一の電極xに含まれる電極要素21どうしが導通している。なお、配線322は、本発明における第2の接続配線の一例に相当する。
複数の配線82は、フレキシブル基板71に形成されている。配線82は、配線32と各別に接続している。
ICチップ72は、配線81,82と接続している。ICチップ72は、配線81および配線31等を介して、電極yと接続している。ICチップ72はまた、配線82および配線32等を介して、電極xと接続している。
本実施形態においても、ICチップ72において第1実施形態と同様の処理を行い、指Fgの接近位置を検出することができる。
次に、電極y,電極xの大きさの決定方法の一例について説明する。本実施形態においても、電極y,電極xの面積は、電極yの面積のいずれもが同一である場合に相対的に感度が小さい電極y(低感度電極)の面積が、相対的に感度(高感度電極)が大きい電極yの面積より大きくなるように、決定する。
まず、複数の電極yの面積が同一である場合の電極yごとの感度を、計算もしくは計測する。複数の電極yの面積を同一とした場合の電極yごとの感度を計算もしくは計測するには、たとえばシミュレーションを実行したり、もしくは、複数の電極yが同一である入力装置を実際に試作すればよい。電極yごとの感度は、ICチップ72から電極yに至るまでの配線31,81の抵抗、および、配線31,81とこれら以外の他の配線との寄生容量の影響を受ける。図16(a)に、複数の電極yの面積が同一である場合の電極yごとの感度S1をシミュレーションにより計算した結果の一例を示す。同図に示すように、電極yの感度S1は、電極y10,y11、およびこれらの周囲の電極yが他の電極yと比べて小さくなる傾向にある。図17には、図16(a)に示した感度S1の数値を示している。
感度S1の数値を得た後に、電極y10,y11の周囲のいくつかの電極y、たとえば、電極y6〜y13を選択する。そして、図17に示すように、これらの電極y6〜y13が他の電極yより大きくなるように、電極yごとの面積比P2として適当な値を決定する。このようにして、図15に示した電極yごとの面積比P2を決定できる。そして、決定された電極yごとの面積に応じて、電極要素11の面積を決定する。また電極要素21の面積は、電極要素21が電極要素11と重ならないように決定すればよい。
次に、入力装置A20の作用について説明する。
入力装置A20によれば、図15に示すように、図16(a)において相対的に感度が小さかったたとえば電極y10や電極y11の面積が、同図において感度が相対的に大きかったたとえば電極y1や電極y2より大きくなっている。そのため、ある導電体が同じ姿勢で同じ距離に位置した場合の、当該導電体と相対的に感度が小さかった電極y10や電極y11との静電容量が、ある導電体が同じ姿勢で同じ距離に位置した場合の、当該導電体と電極y1や電極y2との静電容量と比して大きくなる。そうすると、電極y10や電極y11についての検出値も大きくなる。このようにして、電極yごとの感度のばらつきを小さくできる。図6(a)に、電極yの大きさを異ならせた入力装置A20における、電極yごとの感度S2をも示している。同図に示すように、感度S2は、感度S1と比較して、より均一になっていることがわかる。そのため、入力装置A20によると、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出することができる。
なお、図12の下側に配置された電極y1,y2などに含まれる電極要素11の周囲には、電極y1,y2の上方に配置された電極yに含まれる電極要素11から延びる配線315が、多数形成されている。一方、電極y10や電極y11に近づくにつれ、電極要素11の周囲に形成される配線315の数が少なくなる。電極要素11の周囲に形成される配線315の数が少なくなることに従い、電極要素11の周囲のスペースが増加する。そのため、同図の上側に配置されたたとえば電極y10に含まれる電極要素11の大きさを、同図の下側に配置されたたとえば電極y1に含まれる電極要素11の大きさより大きくしたとしても、複数の電極要素21の大きさを小さくする必要はない。そのため、電極yごとの面積を異ならせても、方向Xにおける指Fgの接近位置の検出精度を維持することができる。図16(b)に示すように、電極yの面積を異ならせた場合の電極xの感度S2は、電極yの面積が同一である場合の電極xの感度S1とほとんど変わらない。
図13に示したように、入力装置A20においては、方向Xにおいて隣り合う2つの電極要素11どうしが、配線313により接続されている。そのため、非検出領域r2に至る配線31をこれらの2つの電極要素の一方に接続するだけで、同一の電極yに含まれる電極要素11どうしを導通させることができる。これにより、電極要素11から非検出領域r2に至る配線31の数を少なくできる。非検出領域r2に至る配線31の数が少なくなることにより、フレキシブル基板71における配線81,82どうしの交差部分の数を減少させることができる。これにより、配線81,82の間における寄生容量を小さくできる。その結果、電極yおよび電極xの感度を向上させることができる。
第2実施形態において述べた電極yの大きさの決定方法は、図18〜図25に示す入力装置A21〜A27にも適用できる。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
まず、図18を用いて、入力装置A21について説明する。
図18は、入力装置A21の要部平面図である。同図に示された入力装置A21は、配線31が配線312〜314を含まない点、および、配線32が配線322を含まない点において、上述の入力装置A20と相違する。入力装置A21によっても、上述した方法を用いて電極要素11ごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。たとえば、電極y4〜y7に含まれる電極要素11の大きさを大きくすればよい。
次に、図19を用いて、入力装置A22について説明する。
図19は、入力装置A22の要部平面図である。同図に示された入力装置A22は、配線313を含まない点、および、配線32が配線322を含まない点において、上述の入力装置A20と相違する。入力装置A22によっても、上述した方法を用いて電極要素11ごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。たとえば、電極y4〜y6に含まれる電極要素11の大きさを大きくすればよい。
次に、図20、図21を用いて、入力装置A23について説明する。
図20は、入力装置A23の要部平面図である。図21は、図20の領域Ra,Rbの部分拡大図である。
図20に示された入力装置A23は、図の下半分に配置された電極要素11と接続している配線31が、電極要素11から図下方に延びている一方、図の上半分に配置された電極要素11と接続している配線31が、電極要素11から図上方に延びている点、において上述の入力装置A20と相違する。また、配線31どうしが、フレキシブル基板71において接続しておらず非検出領域r2において接続している点も、上述の入力装置A20と相違する。
同図においては、電極要素11のうち、図下半分に配置されたものを、電極要素114,115としている。電極要素114は方向Xにおける両端に配置されているものである。電極要素115は、図下半分に配置されたもののうち電極要素114以外のものである。同様に、電極要素11のうち、図の上半分に配置されたものを、電極要素116,117としている。電極要素116は方向Xにおける両端に配置されているものである。電極要素117は図の上半分に配置されたもののうち電極要素116以外のものである。
配線31は、配線331,332,333,341,342,343を備えている。配線331,332,333,341,342,343は、たとえば、ITOやIZOなどの透明な導電性材料、Al、Ag、またはAuなどの金属により構成される。
配線331は、図の両端に配置された電極要素114とつながっている。配線331は、図の右端に配置された電極要素114から、非検出領域r2において、端縁r6に沿って図下方に向かって延び、さらに端部r3に沿って図左方へ延びている。そして、配線331は、図左下において屈曲し(領域Ra参照)、端縁r5に沿って図上方に向かって延び、図左端に配置された電極要素114とつながっている。
配線332は、配線331が図上方に向かうように屈曲している部分において、配線331とつながっている。配線332は、図下方に向かって延び、フレキシブル基板71に形成された配線81と各別に接続している。
配線333は、電極要素115と各別につながっている。配線333は、電極要素115から方向Yに沿って図下方に延びている。配線333は、非検出領域r2(たとえば領域Rb)において、配線331とつながっている。これにより、図の下半分に配置された同一の電極yに含まれる電極要素11どうしが、導通している。
図21(a)によく表れているように、領域Raでは、複数の配線331と複数の配線332とが交差している。領域Raでは、異なる電極yに導通する配線331および配線332は、絶縁層z1を介して積層されている。これにより異なる電極yに導通している配線331と配線332どうしが導通することを防止している。
同様に、図21(b)によく表れているように、領域Rbでは、複数の配線331と複数の配線333とが交差している。領域Rbでは、異なる電極yに導通する配線331および配線333は、絶縁層z2を介して積層されている。これにより、異なる電極yに導通している配線331,333どうしが導通することを防止している。また、領域Rbでは、複数の配線331と配線32とが交差している。領域Rbでは、複数の配線331および配線32は、絶縁層z3を介して積層されている。これにより、複数の配線331と配線32とが導通することを防止している。もちろん、領域Rb以外の、異なる電極yに導通する配線331と配線333とが交差する部分、および、配線331と配線32とが交差する部分にも、絶縁層z2,z3が形成されている。
図20に示すように、配線341は、方向Xにおける両端に配置された電極要素116とつながっている。配線341は、図右端に配置された電極要素116から、非検出領域r2において、端縁r6に沿って図上方に向かって延びている。そして配線341は、非検出領域r2において、端部r4に沿って図左方に向かって延びている。そして、配線341は、端縁r5に沿って図下方に向かって延び、図右方へ向かうように屈曲している(たとえば領域Rc参照)。そして配線341は、図左端に配置された電極要素116とつながっている。
配線342は、配線341が図右方に向かうように屈曲している部分において、配線341とつながっている。そして、配線342は、端縁r5または端縁r6に沿って、フレキシブル基板71に至るまで延びている。配線342は、フレキシブル基板71に形成された配線81と各別に接続している。
配線343は、電極要素117と各別につながっている。配線343は、電極要素117から図の上方に向かって、端部r4に至るまで延びている。配線343は、非検出領域r2において、配線341とつながっている(たとえば領域Rd参照)。これにより、図の上半分に配置された同一の電極yに含まれる電極要素11どうしが、導通している。
領域Rcにおいては、領域Ra,Rbと同様に、異なる電極yに導通する配線341と配線342とが交差している。領域Rcにおいて、異なる電極yに導通する配線341および配線342は、絶縁層z4を介して積層されている。これにより、異なる電極yに導通している配線341,342どうしが導通することを防止している。領域Rdにおいては、異なる電極yに導通する配線341と配線343とが交差している。領域Rdにおいて、異なる電極yに導通する配線341および配線343は、絶縁層z5を介して積層されている。これにより、異なる電極yに導通する配線341,343どうしが導通することを防止している。もちろん、領域Rc,Rd以外の、異なる電極yに導通する配線341と配線342とが交差する部分、および、配線341と配線343とが交差する部分にも、絶縁層z4,z5が形成されている。
このような入力装置A23によっても、上述した方法を用いて電極要素11ごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。たとえば、領域Reに配置された電極要素11の面積を大きくすればよい。
入力装置A23によれば、主に検出領域r1に形成されている配線333,343が電極x,yと同一の材料である透明な導電性材料により構成されている場合、検出領域r1の見栄えを維持することができる。また、電極x,y、および配線333,343が同一の材料により構成されている場合、これらの電極x,y、および配線333,343を同時に形成することができる。これにより、入力装置A23の製造工程の簡素化を図ることができる。
主に非検出領域r2に形成されている配線331,332,341,342が、電極x,yと同一の材料である透明な導電性材料により構成されている場合も、入力装置A23の製造工程の簡素化を図ることができる。
また配線331,332,341,342が、Al、Ag、またはAuなどの金属により構成されている場合には、配線331,332,341,342の低抵抗化を図ることができる。しかも、このようにしても、配線331,332,341,342は主に非検出領域r2に形成されているから、検出領域r1の見栄えに悪影響を与えない。
領域Ra,Rb,Rc,Rdの配線31,配線32の積層部分においては、たとえば、配線31,32のうち透過板4側(すなわち下層側)のものが、透明な導電性材料から構成されており、かつ、配線31,32のうち、絶縁層z1ないしz5のいずれかに対して透過板4の反対側(すなわち上層側)のものが、金属により構成されていてもよい。このようにすれば、配線31,32のうち透過板4寄りのものを、電極x,yと同時に形成できる。さらに、配線31,32のうち、絶縁層z1ないしz5のいずれかに対して透過板4の反対側のものの抵抗値を低減できる。
電極要素115には配線333が、電極要素117には配線343がつながっている。このことは、配線31が、電極要素11からこの電極要素11により近い端部r3またはr4に向かって延びていることを意味する。これにより、検出領域r1における配線31の長さを短くでき、配線31の抵抗値を低減できる。その結果、電極y感度の向上が期待できる。
領域Ra,Rb,Rc,Rdなどに形成された絶縁層z1〜z5は、非検出領域r2に形成されているものであって、検出領域r1に形成されているものではない。そのため、これらの絶縁層z1〜z5を形成したことによっては、検出領域r1における光の透過率や屈折率に影響を与えない。これにより、検出領域r1の見栄えを良好なまま維持できる。また、絶縁層z1〜z5を非検出領域r2に形成する際には、微細加工が不要である。これにより、入力装置A23の製造工程の簡素化を図ることができる。
配線331,332,333どうし、および、配線341,342,343どうしは、それぞれ、非検出領域r2において接続している。そのため、フレキシブル基板71において、配線31どうし、配線32どうしを接続する必要がない。これにより、フレキシブル基板71において形成しなければならない配線81の数を減少させることができる。その結果、フレキシブル基板71の小型化を図ることができる。したがって、入力装置A23の製造コストの削減が可能となる。
次に、図22を用いて、入力装置A24について説明する。
図22は、入力装置A24の要部平面図である。同図に示された入力装置A24は、上述の入力装置A23と比較して、配線332(配線332’を除く)が、配線331と直接つながっておらず電極要素114とつながっており、かつ、電極要素114、およびこれらの電極要素114と隣接する電極要素21の間に形成された隙間s1に配置されている点において相違する。また、入力装置A24は、配線342(配線342’を除く)が配線341と直接つながっておらず電極要素116とつながっており、かつ、電極要素116、およびこの電極要素116と隣接する電極要素21の間に形成された隙間s1に配置されている点においても、入力装置A23と相違する。
配線332は、検出領域r1において、電極要素114から端縁r5または端縁r6にほぼ沿って図上方に延びている。そして、配線332は、方向Yにおける中央部分において端縁r5または端縁r6を横切っている。さらに、配線332は、非検出領域r2において、端縁r5または端縁r6に沿って延びており、フレキシブル基板71に至っている。
配線332’は、図の右下の非検出領域r2において、配線331とつながっている。配線332’も、フレキシブル基板71に至っている。
配線342は、検出領域r1において、電極要素116から端縁r5または端縁r6にほぼ沿って下方に延びている。そして、配線342は、方向Yにおける中央部分において、端縁r5または端縁r6を横切っている。さらに、配線342は、非検出領域r2において、端縁r5または端縁r6に沿って延びており、フレキシブル基板71に至っている。
配線342’は、方向Xの中央部分の非検出領域r2において、配線341とつながっている。配線342’も、フレキシブル基板71に至っている。
このような入力装置A24によっても、上述した方法を用いて電極要素11ごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。たとえば、領域Rfに配置された電極要素11の大きさを大きくすればよい。
入力装置A24においては、配線331と配線332とが積層されていない。すなわち、図20に示した入力装置A23の領域Raにおける配線331および配線332の交差部分が、入力装置A24においては形成されていない。そのため、配線331と配線と332との間の寄生容量を小さくすることができる。これにより、電極yの感度の向上が期待できる。
入力装置A24においては、配線341と配線342とが積層されていない。そのため、配線341と配線342との間の寄生容量を小さくすることができる。これにより電極yの感度向上が期待できる。さらに、入力装置A24は、入力装置A23が有する利点と同様の利点を有する。
次に、図23を用いて、入力装置A25について説明する。
図23は、入力装置A25の要部平面図である。同図に示さされた入力装置A25は、上述の入力装置A24と比較して、電極要素11のうち方向Yにおける中央に配置された電極要素118どうしを結ぶ配線334が、方向Yにおいて隣接する電極要素214,215に挟まれた隙間に形成されている点において相違する。また、入力装置A25は、電極要素214と各別につながる配線32が、配線334に沿って端縁r5または端縁r6に向かって延びている点においても、入力装置A24と相違する。これらの配線32は、非検出領域r2において端縁r5または端縁r6に沿って図の下方に向かって延びており、フレキシブル基板71に形成された配線82と接続している。
このような入力装置A25によっても、上述した方法を用いて電極要素11ごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。たとえば、領域Rgに配置された電極要素11の大きさを大きくすればよい。
入力装置A25においては、電極要素118どうしは配線334により導通している。そのため、電極要素118どうしを導通させるための配線331を形成する必要がない。これにより、たとえば領域Raや領域Rbにおいて、配線31,32どうしの交差の数を少なくすることができる。その結果、配線31どうしや配線31と配線32との間の寄生容量を小さくすることができる。これにより電極yの検出感度の向上が期待できる。
次に、図24を用いて、入力装置A26について説明する。
図24は、入力装置A26の要部平面図である。同図に示された入力装置A26は、配線31,32の配置状態が、上記実施形態にかかる入力装置A23と異なっている。同図において、電極yについて、下から順に電極1α,1β,1γ,1α,1β,1γといった具合に、符号を付している。電極1α,1β,1γに含まれる電極要素11をそれぞれ、電極要素11α,11β,11γとしている。
配線31は、配線355,356,357,358を備えている。配線355は、電極要素11αどうしを接続し、導通させている。配線355は、電極要素11αの左右上方における隙間s1を通っている。また、配線355は、電極要素11βどうしに挟まれた隙間も通っている。
配線356は、電極要素11βどうしを接続し、導通させている。配線356は、電極要素11βどうしに挟まれた隙間に形成されている。配線356は、方向Xに沿って延びている。
配線357は、電極要素11γどうしを接続し、導通させている。配線357は、電極要素11γの左右下方における隙間s1を通っている。また、配線357は、電極要素11βどうしに挟まれた隙間を通っている。
配線358はそれぞれ、方向Xにおける一端に配置された電極要素11α,11β,11γに接続している。配線358は、電極要素11α,11β,11γから端縁r5または端縁r6に向かって延び、そして非検出領域r2において図下方に向かって延びている。配線358は、フレキシブル基板71に形成された配線81に各別に接続している。
電極要素21は、電極要素21a,21b,21cを備える。
配線32は、配線32m,362,363,364を備えている。配線32mは、方向Yにおいて互いに隣接している電極要素21どうしをつないでいる。
配線32mは、方向Yにおいて互いに隣接している電極要素21a,21bどうし、21b,21cどうしをつないでいる。これにより、電極要素21a,21b,21cどうしが導通している。
配線362は、電極要素21bにつながっている。配線362は、電極要素21bから、端縁r5もしくは端縁r6に向かって延びている。配線362は、端縁r5または端縁r6のうち、この配線362が接続している電極要素21bからより近接しているもの、に向かって延びている。配線362は、配線362が接続している電極要素21b以外の電極要素21、電極要素11、および配線31,32のいずれともと重なり合わないように、電極要素21a,21b,21cのうちの一端にある電極要素21aもしくは電極要素21cを囲むように配置されている。
配線363は、図の最上部に配置された電極要素21aにつながっている。配線363は、非検出領域r2において、この電極要素21aから端部r4に沿って図左方もしくは右方に延び、さらに端縁r5または端縁r6に沿って図下方に延びている。そして配線363は、フレキシブル基板71に形成された配線82につながっている。配線363は、端縁r5または端縁r6に沿って図下方に向かって延びている部分において、配線362の一端と接続している。
配線363は、端部r4の上方において、異なる電極要素21と接続している配線363と交差している。この交差部分において、複数の配線363は絶縁層z7を介在して積層されている。これにより、異なる電極xに導通している配線363が導通することを防止している。同様に、配線363は、端縁r5または端縁r6に沿って図下方に向かって延びている部分において、配線362と交差している。この交差部分において、配線363と配線362とが絶縁層z8を介在して積層されている。これにより、異なる電極xに導通している配線363および配線362が導通することを防止している。また、配線363は、端縁r5または端縁r6に沿って図下方に向かって延びている部分において、配線358と交差している。この交差部分において、配線363および配線358は、絶縁層z9を介在して積層されている。これにより、これにより配線363と配線358とが導通することを防止している。
配線364は、図の最下部に配置された電極要素21bにつながっている。配線364は、配線82にもつながっている。
このような入力装置A26によっても、上述した方法を用いて電極要素11ごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。たとえば、領域Rhに配置された電極要素11の大きさを大きくすればよい。
また、本実施形態によれば、配線32mは、電極要素21a,21b,21cどうしを導通させている。そのため、非検出領域r2に至る配線32を電極要素21bに接続するだけで、同一の電極xに含まれる電極要素21どうしを導通させることができる。すなわち、非検出領域r2に至る配線32を電極要素21a,21cに接続する必要がない。そのため、非検出領域r2に至る配線32の数を少なくすることができる。これにより、非検出領域r2における配線31,32どうしの交差部分を少なくできる。そのため、配線31,32の間の寄生容量を小さくすることが可能となる。また、非検出領域r2に至る配線32の数を少なくできることにより、フレキシブル基板71を小さくすることもできる。
図の左半分に配置された電極要素21bにつながっている配線362は、図の左方へ延びている。一方、図の右半分に配置された電極要素21bにつながっている配線362は、図の右方へ延びている。すなわち、配線362は、端縁r5または端縁r6のうちこの配線362が接続している電極要素21bにより近接しているものに向かって延びている。そのため、検出領域r1における配線362の長さを短くでき、配線362の抵抗値を低減できる。その結果、および電極yの感度の向上が期待できる。
方向Xにおいて隣り合う電極要素21bに接続している配線362の一方は、電極要素21aを囲むように配置され、これらの配線362の他方は、電極要素21cを囲むように配置されている。これらの配線362は、同一の隙間s1に配置されない。そのため、隙間s1の幅を小さくすることができる。これにより、検出領域r1に占める電極x,yの面積をより大きくすることができ、電極x,yの感度の向上が期待できる。
方向Xに沿った端部r3,r4の長さは、方向Yに沿った端縁r5,r6の長さよりも短い。そのため、配線362を方向Xに沿って形成することは、配線362の長さをより短くするのに適している。
次に、図25を用いて、入力装置A27について説明する。
図25は、入力装置A27の要部平面図である。電極yのうち、方向Yにおける中央に配置されたものから、電極1a,1b,1c,1dとしている。電極1a,1b,1c,1dに含まれる電極要素11をそれぞれ、電極要素11a,11b,11c,11dとしている。電極1aは、検出領域r1を方向Xに沿う。
電極要素21のうち、方向Xにおける両端に配置されているものを、電極要素211としている。また、電極要素21のうち、電極要素211以外のものを、電極要素212としている。
図25の方向Yにおける中央部分には、電極要素212に挟まれた隙間s2が形成されている。隙間s2は、電極要素11aにも挟まれている。隙間s2は、方向Xに沿って、複数配置されている。入力装置A27においては、隙間s2は3つ形成されている。
配線32は、上述の実施形態と同様、透過板4の表面4aに形成されている。配線32のうち、電極要素211と接続しているものを、配線321または配線322としている。配線32のうち、電極要素212と接続しているものを、配線323または配線324としている。
配線321は、電極要素211から方向Xに沿って端縁r5,r6に延びている。配線321どうしは、非検出領域r2において接続している。配線321のうち非検出領域r2に形成されている部分は、Ag,Alなどの金属により構成されている。図27においては、この金属により構成されている部分を、グレーで表示している。配線322は、図の最下部に配置された電極要素211から図下方に延びている。配線323は、電極要素212に挟まれた隙間に形成されており、これらの電極要素212どうしを接続している。ただし、配線323は、隙間s2には形成されていない。配線324は、図の最上部、最下部に配置された電極要素212から図上方、図下方にそれぞれ延びている。配線324は、たとえば端部r3,r4に隣接する非検出領域r2において、配線317,318と交差している。配線324と配線317,318とが導通してしまうことを防止するために、絶縁層zが形成されている。
配線31は、透過板4の表面4aに形成されている。配線31は、配線314,315,316,317,318を備えている。配線314は、隙間s2に形成されている。配線314は、電極要素11aどうしを接続している。配線315は、電極要素11b,11c,11dの端縁r5,r6の近傍に配置されたものから、検出領域r1の内部に向かって延びている。配線316は、電極要素11bどうしを接続している。配線316は、電極要素11bから検出領域r1の内部に向かって延び、電極要素11aに隣接する隙間s1、および隙間s2に形成されている。配線317は、電極要素11cどうしを接続している。配線317は、電極要素11cから端部r3,r4に向かって延びており、電極要素11dに隣接する隙間s1に形成されている。配線318は、電極要素11dどうしを接続している。配線318は、電極要素11dから端部r3,r4に向かって延びている。
配線82は、配線322,324と各別に接続している。配線324に接続している配線82どうしは、フレキシブル基板71において接続している。これにより、隙間s2を挟んで図の上側、および下側に配置された電極要素212どうしが導通している。
配線81は、方向Xにおける端に配置された電極要素11から延びている配線31と各別に接続している。
このような入力装置A27によっても、上述した方法を用いて電極要素11ごとの大きさを異ならせることにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出できる。たとえば、領域Riに配置された電極要素11の大きさを大きくすればよい。
また、配線316を隙間s1,s2に形成することで、電極要素11bどうしを接続できる。そのため、非検出領域r2などに、電極要素11bどうしを接続するための配線31を形成する必要がない。これは、配線316を短くするのに好適であり、配線31の抵抗値の低減を図るのに適している。また、非検出領域r2において、配線31と配線32とが交差する部分を少なくできる。そのため、非検出領域r2において、配線31と配線32とを絶縁するための絶縁層を少なくできる。
配線321はいずれも、方向Xに沿って端縁r5,r6に延びる部分を有する。そのため、隣接する電極要素211どうしに挟まれた隙間に、この隙間に隣接する電極要素11をつなぐ配線31を形成することが可能となっている。これは、配線31をより短くするのに好適であり、配線31の抵抗値の低減を図るのに適している。
配線318は、電極要素11dから非検出領域r2に向かって延びており、検出領域r1の内部に向かって延びていない。このため、配線318を隙間s1に形成する必要がない。その結果、隙間s1に形成しなければならない配線31の本数を少なくすることができる。これにより、隙間s1の大きさを小さくできる。これは、検出領域r1において、電極x,yが占める面積を大きくするのに好適であり、電極x,yの感度を向上させうる。
<第3実施形態>
図26〜図28を用いて、本発明の第3実施形態について説明する。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。図26は、本実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。同図に示された入力装置A30はいわゆるスライダー式の入力装置であり、方向Xにおける指Fgの検出方法が上述した入力装置における方法と異なる。
入力装置A30は、複数の電極y、配線38,39,81,82、透過板4、フレキシブル基板71、およびICチップ72を備える。
複数の電極yは、透過板4の表面4aに形成されている。電極yは、方向Yに沿って並列されているとともに方向Xに沿って延びている。電極yはそれぞれ、スライダー電極15,16を備える。図27に、電極yごとの面積について示している。電極yの面積とは、スライダー電極15およびスライダー電極16の面積の和を意味する。
図27に示すように、電極y1,y2・・・の順に、電極yの面積が大きくなっている。電極yごとの面積は、第1実施形態や第2実施形態において述べた方法と同様の方法により決定できる。
スライダー電極15は、先端が方向Xの一方を向いているくさび状である。すなわち、スライダー電極15は、図右方に向かって方向Yにおける大きさが小さくなるように延びている。スライダー電極16は、先端が方向Xの他方を向いているくさび状である。すなわち、スライダー電極16は、図左方に向かって方向Yにおける大きさが小さくなるように延びている。スライダー電極15とスライダー電極16とは、方向Yに沿って交互に配置されている。
配線38,39は、透過板4の表面4aに形成されている。配線38,39は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対してパターニングを施したものである。配線38は、スライダー電極15に接続されている。配線39は、スライダー電極16に接続されている。配線38,39はいずれも、スライダー電極15もしくはスライダー電極16から、透過板4の図中下端にまで延びている。
フレキシブル基板71は、方向Yにおける透過板4の端部に設けられている。フレキシブル基板71には、配線81,82が形成されている。配線81は、配線38に各別に接続している。配線82は、配線39に各別に接続している。ICチップ72は、フレキシブル基板71に搭載されている。ICチップ72は、配線81,38を介して、スライダー電極15と接続している。また、ICチップ72は、配線82,39を介して、スライダー電極16と接続している。本実施形態においても、ICチップ72は、スライダー電極15についての検出値、およびスライダー電極16についての検出値を、独立に、且つ、常に検出可能に構成されている。
次に、図26、図28を用いて、入力装置A30を用いた指Fgの接近位置を検出する方法の一例について説明する。図28(a)は、電極yごとの検出値を示すヒストグラムである。
使用者がなんら操作をしない状態においては、電極yと指Fgとの間には静電容量がほとんど生じていない。次いで、図26に示すように、使用者は、指Fgを透過板4の表面4aに接近させる。このとき、電極yと指Fgとの距離が小さくなる。これにより、指Fgと電極yとの間に静電容量が生じる。電極yのうち指Fgとの距離が近いものほど検出値が大きくなる。図28(a)では、電極yのうち電極y4の検出値が最大となっている。
次に、ICチップ72は、電極y4と隣り合う2つの電極y3および電極y5の検出値について加重平均を計算する。これにより、方向Yにおける指Fgのより正確な接近位置を検出できる。
次に、全てのスライダー電極15の検出値の和T1、および全てのスライダー電極16の検出値の和T2を用いて、指Fgの方向Xにおける位置を検出する。図28(b)は、T1、およびT2の値を示している。同図に示すように、スライダー電極15の検出値の和T1と、スライダー電極16の検出値の和T2との比は、1:3となっている。そのため、方向Xにおける指Fgの位置は0.75と判断できる。
このように、入力装置A30において、ICチップ72は、方向Yおよび方向Xにおける指Fgの接近位置を検出することができる。
入力装置A30においても、第1実施形態や第2実施形態と同様の方法を用いて図27に示したように電極yごとの大きさを異ならせることができ、これにより、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置をより正確に検出することが可能となる。
<第4実施形態>
図29〜図33を用いて、本発明の第4実施形態について説明する。図29は、本実施形態にかかる入力装置の要部平面図である。図30は、図29の電極yを主に示す要部平面図である。図31は、図29の電極xを主に示す要部平面図である。図32は、図29の領域XXXIIの部分拡大図である。図33は、図32のXXXIII線に沿う要部断面図である。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
入力装置A40は、入力装置A20と比較して、方向Xの寸法が大きくなり、方向Yの寸法が小さくなっている。そのため、入力装置A40は、入力装置A20と比較して、電極xの数が多くなり、電極yの数が少なくなっている。入力装置A40にて電極xの数は20であり、電極yの数は11である。
入力装置A40は、複数の電極x、複数の電極y、複数の配線31,32、光透過層53(図32、図33参照、図29〜図31では省略)、コーティング層55(図33参照、図29〜図32では省略)、透過板4、フレキシブル基板(図12参照、本実施形態では図示略)、およびICチップ(図12参照、本実施形態では図示略)を備える。
電極x、電極y、配線32、透過板4の具体的構成は、入力装置A20と同様であるから、説明を省略する。本実施形態において、電極yの面積は、電極y7〜y10が他の電極yより大きくなっている。
図30に示すように、配線31は、入力装置A20と同様に、配線311〜315を備える。これらの具体的構成は入力装置A20と同様であるから詳細な説明を省略する。ただし、本実施形態では入力装置A20と異なり、配線315は、複数の電極yのうち図30の上から2段目のもの(電極y10)にも接続している。入力装置A20では、配線315は、複数の電極yのうち図13の上から2段目のもの(電極y13)には接続されていない。図30の電極y8,y9に含まれる電極要素11は、3つ一組として、配線313に接続されている。
図32、図33によく表れているように、光透過層53は、透過板4の表面4aに形成されている。光透過層53は、電極要素11と電極要素21とに挟まれた隙間s1に形成されている。光透過層53は、視認性を向上させるために設けられている。透過板4から光透過層53に入射した光は、光透過層53を通り、コーティング層55に向かって進む。光透過層53を構成する材料の屈折率は、コーティング層55を構成する材料の屈折率と異なる。光透過層53を構成する材料の屈折率は、電極要素11,21を構成する材料の屈折率と同程度であることが好ましい。本実施形態においては、光透過層53は、電極要素11や電極要素21を構成する材料(たとえばITO,IZO)と同一の材料よりなる。そのため、光透過層53および電極要素11,21の屈折率は、同一である。この場合、光透過層53は、透過板4の表面4a上に、電極要素11,21を形成するのと同時に形成される。光透過層53が電極要素11や電極要素21を構成する材料と同一の材料を用いている場合、光透過層53は、導電性の材料よりなるといえる。光透過層53が導電性の材料よりなるこのような場合、光透過層53と、この光透過層53に隣接する電極要素11,21とが電気的に絶縁されている必要がある。そのため、光透過層53と、この光透過層53に隣接する電極要素11,21とは、隙間を介して配置されている。
図32、図33によく表れているように、本実施形態において光透過層53は、複数のラインエレメント53a,53bを含む。各ラインエレメント53a,53bは、電極要素11や電極要素21の縁に沿う方向に延びる形状である。複数のラインエレメント53a,53bは、隙間を介して互いに並列している。ラインエレメント53aは、電極要素11と隙間を介して配置されている。ラインエレメント53bは、電極要素21と隙間を介して配置されている。
図32、図33によく表れているように、コーティング層55は、電極x,y、および光透過層53を覆っている。コーティング層55は、外来光が反射することにより視認性が悪化することを抑制したり、図示しない透明パネルを接着したりする機能を果たす。コーティング層55は、光を透過させる透明な絶縁材料よりなり、このような材料としては、たとえば、紫外線硬化樹脂が挙げられる。コーティング層55の屈折率は、たとえば、1.5程度である。なお、電極x,y(電極要素11,21)を構成する材料の屈折率は、たとえば2.0程度である。また、透過板4を構成する材料の屈折率は、たとえば1.5程度である。
次に、入力装置A40の作用について説明する。
入力装置A40においても、上述の実施形態と同様に電極yごとの大きさを異ならせているため、電極yごとの感度のばらつきを低減することができる。その結果、方向Yにおける指Fgの接近位置を、より正確に検出することができる。
入力装置A40は、方向Xの寸法が大きく、寸法Yの寸法が小さい横長の形状である。そのため、電極y10に含まれる電極要素11どうしを導通させる配線314の長さは、比較的長くなる。このような場合には、電極y10に含まれる電極要素11に接続する配線314の抵抗が大きくなる。一方、入力装置A40においては、電極y10には、配線315がさらに接続されている。これにより、電極y10に接続する配線の抵抗を低減することができる。そのため、入力装置A40によると、電極y10の感度を、複数の電極yのうち電極y10以外のものの感度と、あまり異ならないようにすることができる。したがって、入力装置A40は、電極yごとの感度のばらつきを抑制するのに適する。
横長の形状である入力装置A40では、電極yの数が少なくなる。その結果、図29の最下部の電極要素11および電極要素21に挟まれた隙間s1に形成される配線315の数が少なくなる。そのため、電極y10に含まれる電極要素11に配線315を接続したとしても、隙間s1の幅を広げる必要はない。これにより、電極要素11,21の面積を小さくすることなく、電極y10に含まれる電極要素11に配線315を接続することができる。
入力装置A40においては、光透過層53とコーティング層55の境界にて、透過板4の側からコーティング層55の側に向かう光の一部が反射する。そのため、液晶表示パネルBに表示される画像等のうち、電極要素11,21を通らず隙間s1を通過した光によって視認される領域の明るさを、液晶表示パネルBに表示される画像等のうち、電極要素11,21を通った光によって視認される領域の明るさに近づけることができる。これにより、液晶表示パネルBに表示される画像等を見た場合、画像等に明るい領域と暗い領域とが生じにくくなる。すなわち、液晶表示パネルBに表示される画像等を見た場合、画像等の明るさがより均一になる。このように、入力装置A40は、液晶表示パネルBに表示される画像等の見栄え(視認性)を向上させるのに適する。
入力装置A40においては、光透過層53は、電極要素11,21を構成する材料と同一の材料よりなる。この結果、光透過層53を構成する材料の屈折率と電極要素11,21を構成する材料の屈折率が同一となる。そのため、入力装置A40によると、透過板4の側からコーティング層55の側に向かう光の透過率を、光が光透過層53を通る場合と、光が電極要素11,21を通る場合とで、ほぼ同一にすることができる。これにより、液晶表示パネルBに表示される画像等を見た場合、画像等に明るい領域と暗い領域とがさらに生じにくくなる。すなわち、液晶表示パネルBに表示される画像等を見た場合、画像等の明るさがさらに均一になる。このように、入力装置A40は、液晶表示パネルBに表示される画像等の見栄え(視認性)をさらに向上させるのに適する。
入力装置A40においては、光透過層53は、互いに隙間を介して配置された複数のラインエレメント53a,53bを含む。このような入力装置A40は、互いに隣接する電極要素11と電極要素21との間の寄生容量を低減するのに適する。その理由の一つとして以下のことが考えられる。
ラインエレメント53aは、導電性の材料よりなり、且つ、電極要素11と隙間を介して配置されている。そのため、入力装置A40においては、電極要素11とラインエレメント53aとを電極対とするコンデンサC1(図33参照)が形成されているといえる。同様に、ラインエレメント53bは、導電性の材料よりなり、且つ、電極要素21と隙間を介して配置されている。そのため、入力装置A40においては、電極要素21とラインエレメント53bとを電極対とするコンデンサC2(図33参照)が形成されているといえる。本実施形態においてはさらに、ラインエレメント53a,53bは、互いに隙間を介して配置されている。そのため、入力装置A40においては、ラインエレメント53aとラインエレメント53bとを電極対とするコンデンサC3(図33参照)が形成されているといえる。
図33に示すように、互いに隣接する電極要素11と電極要素21との間の寄生容量は、直列に接続されたコンデンサC1,C2,C3の合成容量である。本実施形態では、直列に接続されたコンデンサC1,C2の間に、さらにコンデンサC3が直列に接続されているといえる。一方、本実施形態と異なり、光透過層53が互いに隙間を介して配置されたラインエレメント53a,53bを含まない場合、すなわち、光透過層53が一つの膜状の部材である場合、互いに隣接する電極要素11と電極要素21との間の寄生容量は、直列に接続されたコンデンサC1,C2のみの合成容量である。そのため、本実施形態では、光透過層53が互いに隙間を介して配置されたラインエレメント53a,53bを含まない場合と比べ、コンデンサC3を直列に接続した分だけ、電極要素11と電極要素21との間の寄生容量を小さくすることができる。したがって、入力装置A40は、互いに隣接する電極要素11と電極要素21との間の寄生容量を低減するのに適する。
図34に、光透過層の変形例を示す。本変形例における光透過層53は、導電性の材料ではなく、絶縁性の樹脂よりなる。
光透過層53は、電極要素11と電極要素21とに挟まれた隙間s1を埋めるように形成されている。光透過層53は、電極要素11および電極要素21に接している。光透過層53を構成する材料の屈折率は、コーティング層55を構成する材料の屈折率と異なる。光透過層53を構成する材料の屈折率は、電極要素11,21を構成する材料の屈折率と同程度であることが好ましい。電極要素11と電極要素21との間の寄生容量を小さくする観点からは、光透過層53を構成する材料の誘電率は、コーティング層55を構成する材料の誘電率より小さい方が好ましい。
このような構成においても、光透過層53とコーティング層55の境界にて、透過板4の側からコーティング層55の側に向かう光の一部が反射する。そのため、液晶表示パネルBに表示される画像等のうち、電極要素11,21を通らず隙間s1を通過した光によって視認される領域の明るさを、液晶表示パネルBに表示される画像等のうち、電極要素11,21を通った光によって視認される領域の明るさに近づけることができる。これにより、液晶表示パネルBに表示される画像等を見た場合、画像等に明るい領域と暗い領域とが生じにくくなる。すなわち、液晶表示パネルBに表示される画像等を見た場合、画像等の明るさがより均一になる。このような構成も、液晶表示パネルBに表示される画像等の見栄え(視認性)を向上させるのに適する。
光透過層53を構成する材料の屈折率と、電極要素11,21を構成する材料の屈折率がほぼ同一である場合には、透過板4の側からコーティング層55の側に向かう光の透過率を、光が光透過層53を通る場合と、光が電極要素11,21を通る場合とで、ほぼ同一にすることができる。これにより、液晶表示パネルBに表示される画像等を見た場合、画像等に明るい領域と暗い領域とがさらに生じにくくなる。すなわち、液晶表示パネルBに表示される画像等を見た場合、画像等の明るさがさらに均一になる。このような構成も、液晶表示パネルBに表示される画像等の見栄え(視認性)をさらに向上させるのに適する。
第1ないし第4実施形態については以下のことがいえる。
(1)入力装置が液晶表示パネルBとともに用いられる必要はない。電極x,yは、必ずしも透明である必要はない。これらの電極は、銅などの不透明な金属により構成されていてもよい。
(2)入力装置が、携帯電話機に用いられるものに限られない。たとえば、デジタルカメラ、パーソナルナビゲーションデバイス、自動預入支払機、等その他のタッチパネルを用いる機器において用いることができる。
<第5実施形態>
図35は、本発明の第5実施形態にかかる入力装置の一例を示す要部断面図である。図36は、図35のIIIVI−IIIVI線に沿った要部平面図である。これらの図に示された入力装置A1は、透過板100、複数の帯状電極200、配線810,820、シールド層500、フレキシブル基板710、および、ICチップ720を備える。図35においては、理解の便宜上、配線810,820の記載を省略している。図36においては、シールド層500の記載を省略している。入力装置A1は、導電体である指Fg1,Fg2が接近したことを静電容量の変化により検出するためのものである。図35に示すように、入力装置A1は、液晶表示パネルBと重ね合わせられることにより、いわゆるタッチパネルを構成している。
図36に示すように、2点鎖線の矩形によって表された領域が検出領域r1である。検出領域r1は、入力装置A1に対して指Fg1,Fg2を接近させ、指Fg1,Fg2の接近を検出する領域である。一方、uv平面視において、透過板100における検出領域r1以外の枠状の領域が、非検出領域r2である。検出領域r1と非検出領域r2との境界を、端部r7,r8としている。端部r7,r8はいずれも、方向uに沿っている。
透過板100は、たとえばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、もしくはポリカーボネート(PC)などの透明樹脂の単層樹脂体、あるいはガラスからなる透明な板である。透過板100は、表面100aおよび裏面100bを有する。
図35に示すように、複数の帯状電極200は、透過板100の表面100aに形成されている。図36に示すように、帯状電極200は、方向uに沿って並列されているとともに方向vに沿って延びている。帯状電極200は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対してパターニングを施したものである。帯状電極200はそれぞれ、検出電極221,222を備える。
検出電極221は、先端が方向vを向いているくさび状である。すなわち、検出電極221は、方向vに向かって方向uにおける大きさが小さくなるように延びている。検出電極222は、先端が方向vと逆方向を向いているくさび状である。すなわち、検出電極222は、方向vの反対方向に向かって方向uにおける大きさが小さくなるように延びている。検出電極221と検出電極222とは、方向uに沿って交互に配置されている。換言すれば、方向uにおける端に配置された検出電極221を除いて、検出電極221は、検出電極222に挟まれている。また、方向uにおける端に配置された検出電極222を除いて、検出電極222は、検出電極221に挟まれている。
図36に示すように、配線810,820は、透過板100の表面100aに形成されている。配線810,820は、たとえばITO,IZOなどの透明な導電性材料からなる薄膜に対してパターニングを施したものである。配線810,820は、検出電極221,222と同一の材料により構成されていてもよい。この場合には、配線810,820、および検出電極221,222を同時に透過板100に形成することができる。これにより、入力装置A1の製造工程を簡素化できる。また、配線810,820は、Cu,Alなどの低抵抗の金属により構成されていてもよい。配線810は、検出電極221に接続されている。配線810は、検出電極221の幅広の部分から方向vと逆方向に沿って延び、端部r8側の非検出領域r2に至っている。配線820は、検出電極222の先端に接続されている。配線820は、検出電極222の先端から、方向vと逆方向に沿って延びている。配線820も、配線810と同様に、端部r8側の非検出領域r2に至っている。
シールド層500は、透過板100の裏面100bに形成されている。シールド層500は、たとえばITO,IZOなどの透明導電性材料から構成されている。シールド層500は、リア保護層(図示略)により覆われている。シールド層500は液晶表示パネルBからのノイズ対策に効果がある。また、透過板100の裏面100bにシールド層500がない場合もある。この場合には、液晶表示パネルBからのノイズ対策への効果以外の、シールド層500を備えている場合に享受することのできる効果を得ることができる。
フレキシブル基板710は、方向vにおける透過板100の端部に設けられている。ICチップ720は、フレキシブル基板710に搭載されている。ICチップ720は、配線810,820、およびフレキシブル基板710を介して、検出電極221,222と接続している。ICチップ720は、検出電極221または検出電極222と、指Fg1または指Fg2との間の静電容量の変化を、独立に、かつ、常に検出可能に構成されている。なお、COG(Chip On Glass)の場合には、ICチップ720は、透過板100上に搭載されている。
図35に示すように、液晶表示パネルBは、たとえば互いに対向する透明基板およびTFT基板と、これらに挟まれた液晶層とを備えている。液晶表示パネルBは、たとえば携帯電話機の操作の用に供する操作メニュー画面や、画像などを表示する機能を有する。液晶表示パネルBに表示された画像等は、入力装置A1をとおして視認可能である。液晶表示パネルBの表示面は、方向w視において、検出領域r1と重なるように構成されている。
次に、図35〜図38を用いて、入力装置A1を用いた指Fg1、およびFg2の接近位置を検出する方法の一例について説明する。図37は、帯状電極200ごとの静電容量の値を示すヒストグラムである。図36の左側から1番目、2番目、3番目・・・に配置された帯状電極200の静電容量の値は、図37の左側から1番目、2番目、3番目・・・に示された静電容量の値に対応する。
まず液晶表示パネルBに、たとえば携帯電話機のメール作成画面やインターネットのコンテンツ画面を表示させる。使用者がなんら操作をしない状態においては、帯状電極200と指Fg1との間、および帯状電極200とFg2との間には静電容量がほとんど生じていない。次いで、図35、図36に示すように、使用者は、指Fg1および指Fg2を透過板100の表面100aに接近させる。このとき、帯状電極200と指Fg1,Fg2との距離が小さくなる。これにより、指Fg1と帯状電極200との間、および指Fg2と帯状電極200との間に静電容量が生じる。帯状電極200のうち指Fg1、もしくは指Fg2との距離が近いものほど静電容量が大きくなる。図36では、指Fg1が接近している帯状電極200を、帯状電極200aとしている。また、指Fg2が接近している帯状電極200を、帯状電極200bとしている。
図37に示すように、帯状電極200a,200bの静電容量の値が、全ての帯状電極200の静電容量の値の中で、1番目に大きいものと、2番目に大きいものとになっている。ICチップ720は、帯状電極200a,200bを、指Fg1もしくは指Fg2が接近している帯状電極200であると特定する。次に、帯状電極200a、およびこの帯状電極200aと隣り合う2つの帯状電極200の静電容量の値について加重平均を計算する。これにより、方向uにおける指Fg1のより正確な接近位置を検出できる。同様に、帯状電極200b、およびこの帯状電極200bと隣り合う2つの帯状電極200についての静電容量の値について加重平均を計算する。これにより、方向uにおける指Fg2のより正確な接近位置を検出できる。本実施形態において、帯状電極200aを電極群300と称する。また、帯状電極200bを電極群400と称する。
次に、指Fg1が接近している帯状電極200a(すなわち電極群300)に含まれる検出電極221,222を用いて、指Fg1の方向vにおける位置を検出する。図36において、帯状電極200aに含まれる検出電極221,222をそれぞれ、検出電極221a,222aとしている。図38に、検出電極221a,222aについての静電容量の値を示している。図38に示すように、検出電極221aの静電容量の値はCdw1であり、検出電極222aの静電容量の値はCup1である。次に、ICチップ720において、Cdw1とCup1との比を求めることにより、方向vにおける指Fg1の位置を検出する。本実施形態では、Cdw1:Cup1=1:3であるので、方向vにおける指Fg1の位置は0.75と特定できる。
次に、指Fg2が接近している帯状電極200b(すなわち電極群400)に含まれる検出電極221,222を用いて、指Fg2の方向vにおける位置を検出する。指Fg2の方向vにおける位置の検出方法は、上述した指Fg1の方向vにおける位置の検出方法と同様である。図36において、帯状電極200bに含まれる検出電極221,222をそれぞれ、検出電極221b,222bとしている。図39に、検出電極221b,222bについての静電容量の値を示している。図39に示すように、検出電極221bの静電容量の値はCdw2である。検出電極222bの静電容量の値はCup2である。本実施形態では、Cdw2:Cup2=1:1であるので、方向vにおける指Fg2の位置は0.5と特定できる。
このように、入力装置A1において、ICチップ720は、方向uおよび方向vにおける指Fg1,Fg2の接近位置を検出することができる。
次に、本実施形態にかかる入力装置A1の作用について説明する。
電極群300には、複数の帯状電極200のうちの1つのみが属し、複数の帯状電極200の全部が属するのではない。そのため、上述したように、指Fg2の接近している帯状電極200が電極群300に含まれにくい。一方、入力装置A1においては、方向vにおける指Fg1の接近位置を検出するために用いる検出電極221,222は、電極群300に属するものである。そのため、ICチップ720は、指Fg2と検出電極221,222との間に生じ得る静電容量により受ける影響を抑制しつつ、方向vにおける指Fg1の接近位置を検出することができる。したがって、指Fg1のみならず指Fg2が帯状電極200に接近したとしても、方向vにおける指Fg1の接近位置を的確に検出することが可能になっている。同様に、入力装置A1においては、方向vにおける指Fg2の接近位置をも的確に検出することが可能となっている。その結果、入力装置A1によれば、指Fg1および指Fg2の接近位置の検出、すなわち2点検出をより的確にすることができる。
また、電極群300は1つの帯状電極200(200a)のみが属する。そのため、電極群300が複数の帯状電極200が属する場合と比べ、指Fg2が、電極群300に属する帯状電極200(200a)に接近しにくい。したがって、方向vにおける指Fg1の接近位置を検出する際に、指Fg2と検出電極221,222との間に生じる静電容量により受け得る影響をさらに小さくすることが期待できる。同様に、方向vにおける指Fg2の接近位置を検出する際に、指Fg1と検出電極221,222との間に生じる静電容量により受け得る影響をさらに小さくすることをも期待できる。
方向uにおける指Fg1,Fg2の接近位置を検出するために、全ての帯状電極200の静電容量でなく、3つの帯状電極200の静電容量について加重平均を計算している。これは、指Fg1,Fg2の2つの導電体の接近位置をそれぞれ的確に検出するのに適している。
配線810,820はいずれも、検出電極221,222から、非検出領域r2の端部r8側に向かって延びている。そのため、入力装置A1において、非検出領域r2の端部r7側に、引き回し配線を形成する必要がない。これにより、透過板100のアクティブエリアを増加させることができる。
<第6実施形態>
図40〜図44は、本発明の第6実施形態を示している。なお、これらの図において、第5実施形態と同一または類似の要素には、第5実施形態と同一の符号を付している。図40は、本発明の本実施形態にかかる入力装置の一例を示す要部平面図である。図41は、図40の領域XLIの拡大図である。図41には、1つの帯状電極200が示されている。本実施形態にかかる入力装置A2は、帯状電極200が互いに向かい合う櫛歯状の電極から構成されている点、および電極群300,400には複数の帯状電極200が属する点、において、第5実施形態にかかる入力装置A1と相違する。以下、具体的に説明する。
図40、図41によく表れているように、帯状電極200は、検出電極221,222と、接続電極230,240とを備える。図41に示すように、検出電極221は、3つのくさび状電極281を備える。くさび状電極281はいずれも、方向vに向かって方向uにおける大きさL1が小さくなるように延びている。これにより、検出電極221は、方向uにおける大きさ(大きさL1の和)が方向vに向かって小さくなるように延びていることがわかる。
接続電極230は、くさび状電極281の幅広の部分どうしを接続している。接続電極230は、非検出領域r2に形成されている。接続電極230には、配線810が接続されている。配線810は、非検出領域r2の端部r8側に形成されている。
図41に示すように、検出電極222は、3つのくさび状電極291を備える。くさび状電極291はいずれも、方向vの反対方向に向かって方向uにおける大きさL2が小さくなるように延びている。これにより、検出電極222は、方向uにおける大きさ(大きさL2の和)が方向vの反対方向に向かって小さくなるように延びていることがわかる。
接続電極240は、くさび状電極291の幅広の部分どうしを接続している。接続電極240は、非検出領域r2に形成されている。配線820は、くさび状電極291の先端に接続している。そのため、配線820も、配線810と同様に、非検出領域r2の端部r8側に形成されている。
次に、図40、図42〜図44を用いて、入力装置A2を用いた指Fg1、およびFg2の接近位置を検出する方法の一例について説明する。図42は、帯状電極200ごとの静電容量の値を示すヒストグラムである。図40の左側から1番目、2番目、3番目・・・に配置された帯状電極200の静電容量の値は、図42の左側から1番目、2番目、3番目・・・に示された静電容量の値に対応する。
方向uにおける指Fg1、およびFg2の接近位置の検出は、第5実施形態と同様に行われる。すなわち、図42に示したヒストグラムにより、指Fg1の接近している帯状電極200a、および指Fg2の接近している帯状電極200bを特定する。そして、帯状電極200aもしくは帯状電極200bと、それらの周囲の2つの帯状電極200とについて、静電容量の値についての加重平均を計算する。これにより、方向uにおける指Fg1,Fg2の接近位置を検出する。
次に、指Fg1の方向vにおける接近位置を検出する方法について述べる。
図40に示すように、帯状電極200a、および、帯状電極200aに隣り合う2つの帯状電極200、の3つの帯状電極200を、本実施形態においては、電極群300と称する。指Fg1の方向vにおける接近位置を検出するには、この電極群300に属する3つの検出電極221、および3つの検出電極222を用いる。
図40において、電極群300に含まれる検出電極221,222をそれぞれ、検出電極221a,222aとしている。図43に、検出電極221a,222aについての静電容量の値を示している。図43に示すように、3つの検出電極221aの静電容量の値の和はCdw3である。3つの検出電極222aの静電容量の値の和はCup3である。ICチップ720において、Cdw3とCup3との比を求めることにより、方向vにおける指Fg1の位置を検出する。本実施形態では、Cdw3:Cup3=1:3であるので、方向vにおける指Fg1の位置は0.75と特定できる。
次に、指Fg2の方向vにおける接近位置を検出する方法について述べる。この方法は、上述の指Fg1の方向vにおける接近位置を検出する方法と同様である。
帯状電極200b、および、帯状電極200bに隣り合う2つの帯状電極200、の3つの帯状電極200を、本実施形態においては、電極群400と称する。指Fg2の方向vにおける接近位置を検出するには、この電極群400に属する3つの検出電極221、および3つの検出電極222を用いる。
図40において、帯状電極200bに属する検出電極221,222をそれぞれ、検出電極221b,222bとしている。図44に、検出電極221b,222bについての静電容量の値を示している。図44に示すように、3つの検出電極221bの静電容量の値の和はCdw4である。3つの検出電極222bの静電容量の値の和はCup4である。本実施形態では、Cdw4:Cup4=1:1であるので、方向vにおける指Fg2の位置は0.5と特定できる。
次に、本実施形態にかかる入力装置A2の作用について説明する。
電極群300は、複数の帯状電極200のうちの3つのみが属し、本実施形態においても、複数の帯状電極200の全部が属するのではない。そのため、上述したように、指Fg2の接近している帯状電極200が電極群300に含まれにくい。一方、入力装置A2においては、方向vにおける指Fg1の接近位置を検出するために用いる検出電極221a,222aは、電極群300に属するものである。そのため、ICチップ720は、指Fg2と検出電極221a,222aとの間に生じ得る静電容量により受ける影響を抑制しつつ、方向vにおける指Fg1の接近位置を検出することができる。したがって、指Fg1のみならず指Fg2が帯状電極200に接近したとしても、方向vにおける指Fg1の接近位置を的確に検出することが可能になっている。同様に、入力装置A2においては、方向vにおける指Fg2の接近位置をも的確に検出することが可能となっている。その結果、入力装置A2は、指Fg1,Fg2の接近位置の的確な検出、すなわち2点検出が可能となっている。
入力装置A2において、1つの検出電極221に含まれるくさび状電極281の数や、1つの検出電極222に含まれるくさび状電極291の数を増減させることで、配線810,820の数を増減させなくても、方向uにおけるくさび状電極281,291のピッチを変更することができる。方向uにおけるくさび状電極281,291のピッチを小さくすることにより、配線810,820の数を増減させずに、方向vにおける指Fg1、Fg2の接近位置を、なるべく少ない誤差で検出することができる。さらに、その結果、指Fg1や指Fg2を方向uに沿ってスライドさせた場合に指Fg1や指Fg2の検出位置が方向vに波打つ軌跡を描くことを、抑制できる。
本実施形態においても、配線810,820はいずれも、端部r8側の非検出領域r2に向かって延びている。そのため、端部r7側の非検出領域r2に、検出電極221もしくは検出電極222に接続する引き回し配線を形成する必要がない。これにより、透過板100のアクティブエリアを増加させることができる。
第5、第6実施形態については以下のことがいえる。
(1)上記実施形態においては、電極群300,400が、1つまたは3つの帯状電極200からなる例を示したが、本発明はもちろんこれに限られない。また、電極群300に含まれる帯状電極200の数と、電極群400に含まれる帯状電極200の数とが異なっていても構わない。
(2)上述した実施形態においては、指Fg1,Fg2の2点検出用の入力装置を示したが、入力装置を、1点検出用の入力装置として用いてもよい。
(3)上述した実施形態においては、配線820が、検出電極222の先端に接続していたり(図36参照)、くさび状電極291の先端に接続(図41参照)していたりする例を示したが、配線820が、検出電極222の、先端から検出領域r1の中央寄りの部分に接続されていてもよい。
(4)入力装置が液晶表示パネルBとともに用いられる必要はない。また帯状電極は、必ずしも透明である必要はない。これらの電極は、銅などの不透明な金属により構成されていてもよい。
(5)入力装置は、携帯電話機に用いられるものに限られない。たとえば、デジタルカメラ、パーソナルナビゲーションデバイス、自動預入支払機、等その他のタッチパネルを用いる機器において用いることができる。
A10〜A12,A20〜A27,A30,A40 (静電容量式)入力装置
B 液晶表示パネル
y,y1〜y14,1a,1b,1c,1d,1α,1β,1γ (第1方向検出)電極
x,x1〜x10 (第2方向検出)電極
11,11a,11b,11c,11d,11α,11β,11γ,111,112,114〜118 (第1の)電極要素
12 配線部
15 (第1の)スライダー電極
16 (第2の)スライダー電極
21,21a,21b,21c,211,212,214,215 (第2の)電極要素
22 配線部
31,311,312,314〜318,38,39 配線
313 (第1の接続)配線
331〜333,341〜343,332’,342’,355〜358,32,321,323,324,362〜364 配線
322 (第2の接続)配線
36,37,81,82 配線
4,41,42 透過板(基板)
4a,41a,42a 表面
4b,41b,42b 裏面
5 シールド層
53 光透過層
53a,53b ラインエレメント
55 コーティング層
6 絶縁層
61 スペーサ
62 透明絶縁材
63 開口部
631 一端
632 他端
71 フレキシブル基板
72 ICチップ(制御手段)
s1,s2 隙間
r1 検出領域
r2 非検出領域
r3,r4 端部
r5,r6 端縁
Y (第1の)方向
X (第2の)方向
Z 方向
z,z1〜z9 絶縁層
Ra,Rb,Rc,Rd,Re,Rg,Rh,Ri 領域
Fg 指

A1,A2 (静電容量式)入力装置
B 液晶表示パネル
u (第1の)方向
v (第2の)方向
w (厚み)方向
100 透過板(基板)
100a 表面
100b 裏面
200,200a,200b 帯状電極
221,221a,221b (第1の)検出電極
222,222a,222b (第2の)検出電極
281 (第1の)くさび状電極
291 (第2の)くさび状電極
230 (第1の)接続電極
240 (第2の)接続電極
300 (第1の)電極群
400 (第2の)電極群
500 シールド層
710 フレキシブル基板
720 ICチップ(制御手段)
r1 検出領域
r2 非検出領域
r7,r8 端部
810 (第1の引き回し)配線
820 (第2の引き回し)配線
Fg1 指(第1の導電体)
Fg2 指(第2の導電体)

Claims (33)

  1. 第1の方向に沿って並列され且つ上記第1の方向と異なる第2の方向に沿って延びる複数の第1方向検出電極と、
    導電体および各第1方向検出電極の間に生じる静電容量の変化によって、上記第1の方向における上記導電体の接近位置を検出する制御手段と、を備え、
    上記複数の第1方向検出電極のいずれか一つは低感度電極であり、上記複数の第1方向検出電極のいずれか一つは高感度電極であり、
    上記複数の第1方向検出電極のいずれもが同一の大きさであった場合上記低感度電極の感度は上記高感度電極の感度より小さく、
    上記低感度電極の面積は、上記高感度電極の面積よりも大きい、静電容量式入力装置。
  2. 上記複数の第1方向検出電極が形成された基板と、
    上記基板に形成され、且つ、上記基板の端部から延び上記複数の第1方向検出電極の各々に接続する複数の配線と、を更に備え、
    上記基板における上記複数の配線のうち上記低感度電極と導通するものの長さは、上記基板における上記複数の配線のうち上記高感度電極と導通するものの長さより長い、請求項1に記載の静電容量式入力装置。
  3. 上記第2の方向に沿って並列され且つ上記第1の方向に沿って延びる複数の第2方向検出電極を更に備え、
    各第1方向検出電極は、上記第2の方向に沿って配列された複数の第1の電極要素を含み、
    各第2方向検出電極は、上記第1の方向に沿って配列された複数の第2の電極要素を含む、請求項1または2に記載の静電容量式入力装置。
  4. 上記低感度電極に含まれる第1の電極要素のいずれか一つの面積は、上記高感度電極に含まれる第1の電極要素のいずれの面積より大きい、請求項3に記載の静電容量式入力装置。
  5. 上記第2の方向に沿って並列され且つ上記第1の方向に沿って延びる複数の第2方向検出電極と、
    平面状の第1面を有し、且つ、上記第1面に上記複数の第1方向検出電極および上記複数の第2方向検出電極のいずれもが形成された基板と、を更に備える、請求項1に記載の静電容量式入力装置。
  6. 各第1方向検出電極は、上記第2の方向に沿って配列された複数の第1の電極要素を含み、
    各第2方向検出電極は、上記第1の方向に沿って配列された複数の第2の電極要素を含む、請求項5に記載の静電容量式入力装置。
  7. 上記複数の第1の電極要素のいずれかに導通し、且つ、隣接する第1および第2の電極要素に挟まれた隙間に形成された複数の連絡配線を更に備える、請求項6に記載の静電容量式入力装置。
  8. 各連絡配線は、上記基板における上記導電体の接近を検出する検出領域以外の非検出領域に至るまで延びる、請求項7に記載の静電容量式入力装置。
  9. 上記複数の連絡配線のうち、上記第1の方向に沿って離間する2つの第1の電極要素からそれぞれ延びる2つの連絡配線の一方は、上記第1の方向の一方に向かって延び、これら2つの連絡配線の他方は、上記第1の方向の他方に向かって延びる、請求項8に記載の静電容量式入力装置。
  10. 上記2つの連絡配線はいずれも、上記第1の方向に沿って離間する2つの第1の電極要素のいずれかからこれら2つの第1の電極要素どうしが離間する方向に向かって延びる、請求項9に記載の静電容量式入力装置。
  11. 上記複数の第1の電極要素のうち上記第2の方向に沿って隣接する2つの第1の電極要素どうしを接続し、且つ、これら2つの第1の電極要素に挟まれた隙間に形成された第1の接続配線を更に備え、
    上記複数の連絡配線のいずれかは、これら2つの第1の電極要素もしくは上記第1の接続配線に接続する、請求項7ないし10のいずれかに記載の静電容量式入力装置。
  12. 上記複数の第1の電極要素のうち上記第1の接続配線を挟む2つの第1の電極要素どうしを接続する第2の接続配線を更に備え、
    上記第2の接続配線は、上記第1の接続配線が接続された複数の第1の電極要素の一端にあるものを囲むように配置されている、請求項11に記載の静電容量式入力装置。
  13. 上記第1の方向に沿って離間する2つの第1の電極要素は互いに隣り合っており、これらの2つの第1の電極要素の一方は、上記複数の第1方向検出電極のうち、上記第1の方向における一端に配置されたものに含まれている、請求項11に記載の静電容量式入力装置。
  14. 上記連絡配線の一部は多層基板を構成し、
    上記多層基板において、上記連絡配線どうしが接続している、請求項7ないし12のいずれかに記載の静電容量式入力装置。
  15. 隣接する第1および第2の電極要素に挟まれた隙間に形成された光透過層と、
    上記複数の第1の電極要素、上記複数の第2の電極要素、および、上記光透過層を覆うコーティング層と、を更に備える、請求項6に記載の静電容量式入力装置。
  16. 上記光透過層を構成する材料の屈折率は、上記コーティング層を構成する材料の屈折率と異なる、請求項15に記載の静電容量式入力装置。
  17. 上記光透過層を構成する材料は、上記第1の電極要素、もしくは上記第2の電極要素を構成する材料と同一の材料よりなる、請求項15または16に記載の静電容量式入力装置。
  18. 上記光透過層は、互いに離間する複数のラインエレメントを含む、請求項17に記載の静電容量式入力装置。
  19. 上記光透過層は、絶縁性の樹脂よりなる、請求項15に記載の静電容量式入力装置。
  20. 各第1方向検出電極は、上記第2の方向の一方に向かって上記第1の方向における大きさが小さくなるように上記第2の方向の一方に延びる第1のスライダー電極と、上記第2の方向の他方に向かって上記第1の方向における大きさが小さくなるように上記第2の方向の他方に延びる第2のスライダー電極と、を含み、
    上記制御手段は、上記導電体と上記複数の第1のスライダー電極との間の静電容量、および、上記導電体と上記複数の第2のスライダー電極との間の静電容量、の関係によって、上記第2の方向における上記導電体の接近位置を検出する、請求項1または2に記載の静電容量式入力装置。
  21. 第1の方向に沿って並列され且つ上記第1の方向と異なる第2の方向に沿って延びる複数の帯状電極と、制御手段と、を備え、
    各帯状電極は、上記第2の方向に向かって上記第1の方向における大きさが小さくなるように上記第2の方向に延びる第1の検出電極と、上記第2の方向の反対方向に向かって上記第1の方向における大きさが小さくなるように上記第2の方向の反対方向に延びる第2の検出電極と、を含み、
    上記制御手段は、
    上記複数の帯状電極の一部のみが属し、且つ、上記複数の帯状電極のうち第1の導電体が接近しているものが属する第1の電極群を特定し、
    上記第1の導電体と上記複数の第1の検出電極のうち上記第1の電極群に属するものと間の静電容量、および、上記第1の導電体と上記複数の第2の検出電極のうち上記第1の電極群に属するものとの間の静電容量、の関係に基づいて、上記第2の方向における上記第1の導電体の接近位置を検出する、静電容量式入力装置。
  22. 上記第1の電極群には、上記複数の帯状電極の1つのみが属する、請求項21に記載の静電容量式入力装置。
  23. 上記第1の電極群には、互いに隣り合う少なくとも2以上の帯状電極が属する、請求項21に記載の静電容量式入力装置。
  24. 上記制御手段は、互いに隣り合う少なくとも2以上の帯状電極の各々と上記第1の導電体との間の静電容量の変化を重みとして加重平均を計算し、上記第1の方向における上記第1の導電体の接近位置を検出する、請求項21ないし23のいずれかに記載の静電容量式入力装置。
  25. 上記制御手段は、
    上記複数の帯状電極の一部のみが属し、且つ、上記複数の帯状電極のうち、上記第1の導電体と異なる第2の導電体が接近しているものが属する第2の電極群を特定し、
    上記第2の導電体と上記複数の第1の検出電極のうち上記第2の電極群に属するものとの間の静電容量、および、上記第2の導電体と上記複数の第2の検出電極のうち上記第2の電極群に属するものとの間の静電容量、の関係に基づいて、上記第2の方向における上記第2の導電体の接近位置を検出する、請求項21ないし24のいずれかに記載の静電容量式入力装置。
  26. 上記第2の電極群には、上記複数の帯状電極の1つのみが属する、請求項25に記載の静電容量式入力装置。
  27. 上記第2の電極群には、互いに隣り合う少なくとも2以上の帯状電極が属する、請求項25に記載の静電容量式入力装置。
  28. 上記制御手段は、互いに隣り合う少なくとも2以上の帯状電極の各々と上記第2の導電体との間の静電容量の変化を重みとして加重平均を計算し、上記第1の方向における上記第2の導電体の接近位置を検出する、請求項25ないし27のいずれかに記載の静電容量式入力装置。
  29. 上記複数の第1の検出電極および上記複数の第2の検出電極はいずれも、くさび状であり、各第1の検出電極は、上記複数の第2の検出電極の2つに挟まれ、各第2の検出電極は、上記複数の第1の検出電極の2つに挟まれている、請求項21ないし28のいずれかに記載の静電容量式入力装置。
  30. 上記複数の第1の検出電極はそれぞれ、複数の第1のくさび状電極を含み、
    上記複数の第2の検出電極はそれぞれ、複数の第2のくさび状電極を含み、
    各第1のくさび状電極は、上記複数の第2のくさび状電極の2つに挟まれ、各第2のくさび状電極は、上記複数の第1のくさび状電極の2つに挟まれている、請求項21ないし28のいずれかに記載の静電容量式入力装置。
  31. 上記複数の帯状電極のいずれかは、
    上記複数の第1のくさび状電極に対し上記第2の方向と反対側に配置され、且つ、各第1のくさび状電極とつながる第1の接続電極と、
    上記複数の第2のくさび状電極に対し上記第2の方向の側に配置され、且つ、各第2のくさび状電極とつながる第2の接続電極と、を更に含む、請求項30に記載の静電容量式入力装置。
  32. 上記複数の帯状電極が形成された基板と、
    上記基板に形成され且つ上記複数の第1の検出電極のいずれかに導通している第1の引き回し配線と、
    上記基板に形成され且つ上記複数の第2の検出電極のいずれかに導通している第2の引き回し配線と、を更に備え、
    上記第1および第2の引き回し配線は、上記第2の方向において、上記複数の帯状電極に対し同一の側に形成されている、請求項21ないし31のいずれかに記載の静電容量式入力装置。
  33. 上記複数の帯状電極、上記第1の引き回し配線、および、上記第2の引き回し配線は、同一の材料よりなる、請求項32に記載の静電容量式入力装置。
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