JP2011099043A - ポリプロピレンの製造方法及び製造装置 - Google Patents

ポリプロピレンの製造方法及び製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】主として液体プロピレンの蒸発潜熱を利用して重合熱を除去するポリプロピレンの重合反応器に、除熱に必要な液体プロピレンを均一に散布し、かつノズルの閉塞を防止して、特に、液体プロピレンの供給流量が小さくなる条件下でも、連続的に安定運転を達成することが可能なポリプロピレンの製造方法及び製造装置の提供。
【解決手段】重合反応器から未反応のプロピレンを主体とする混合ガスを取り出し、凝縮器に導入して凝縮液と非凝縮ガスに分離し、分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させて2相流体とした後に重合反応器へ返還することにより、該凝縮液の蒸発潜熱を利用して重合熱を除去しながらプロピレンを重合することを特徴とするポリプロピレンの製造方法などにて提供。
【選択図】図1

Description

本発明は、遷移金属成分を含有する固体触媒を用いてポリプロピレンもしくはプロピレン系共重合体を気相重合プロセスにより製造するポリプロピレンの製造方法及び製造装置に関する。さらに詳しくは、主として液体プロピレンの蒸発潜熱を利用して重合熱を除去するポリプロピレンの重合反応器に、除熱に必要な液体プロピレンを均一に散布し、かつノズルの閉塞を防止して、特に、液体プロピレンの供給流量が小さくなる条件下でも、連続的に安定運転を達成することが可能なポリプロピレンの製造方法及び製造装置に関する。
遷移金属成分を含有する固体触媒を用いて、たとえばエチレン、プロピレンなどのオレフィン類を重合する方法は広く一般的に知られている。これらのオレフィンの重合方法には、不活性炭化水素溶媒中で重合を行うスラリー重合法、液化プロピレン等液化単量体中で重合を行うバルク重合法、実質的に液相の不存在下に気相中で重合を行う気相重合法がある。そして、重合触媒活性の向上が達成されてきたことに加え、エネルギーコストやプラント建設コストの観点から有利なこと、さらに、保有する危険物量が相対的に低く安全確保の面からも好ましいことから、気相重合法が賞用されるに至っている。
気相重合プロセスでは、実質的にモノマーや溶媒などの液体が存在しない状態において、竪型または横型の攪拌槽型反応器や、流動層型反応器の反応器系に、連続的にモノマーガス、または、分子量調節剤としての水素が送入され、反応器内には連続的に固体触媒成分や助触媒成分などが供給される。重合反応により得られた製品は、通常、粉体の形態として得られ、順次、反応器より抜出されて次工程に送られる。重合反応は、製品の特性を制御するために、複数の反応器を連続的に接続し、それぞれの反応器で所望の重合条件を起用する、いわゆる多段重合が行われることがある。
ところで、プロピレンを含んだオレフィンの重合では、重合温度と重合体の融点が比較的近接していること、また重合熱量が比較的大きいことから、安定運転を達成するために均一な除熱を行うことが必須の要件となっている。スラリー重合やバルク重合など、反応が液相で行われる場合は、反応熱の液相への伝熱が比較的容易に行われるため問題が顕在化することは少ないが、気相重合の場合には、重合体を取り囲む環境が熱容量の小さい気体であることから、ヒートスポットの形成および溶融による合一や塊状物の形成に至りやすい。これらの理由から、特に気相重合においては、均一な除熱を達成するためのプロセス上の配慮が安定運転には必須となっている。
かかる気相重合プロセスを除熱方式から大別すると、主として顕熱を利用するものと潜熱を利用するものに分類できる。前者は、流動層型反応器に多用される形式であり、大量のモノマーガスを相変化させずに反応器系を循環させ、循環ライン上の熱交換器にてガスを冷却することで除熱を行うものである。
一方、潜熱を利用する除熱方式は、反応器から取り出したモノマーガスを凝縮させ、凝縮した液体を反応器に返還し、反応熱がこの液体の蒸発熱として除去される。つまり、潜熱により重合熱を除熱し、反応温度を制御することとなる。一般に、潜熱を用いた除熱方式では反応器や熱交換器のサイズがコンパクトとなるなど利点も多く、商用プロセスとして広く実用化されている。
これら潜熱による除熱方式を有する重合反応器としては、垂直軸回りに回転する攪拌機を備えた竪型反応器や、水平軸回りに回転する撹拌機を有する横型反応器が知られている。そして、2基の横型反応器を連結した装置でエチレン・プロピレン共重合体を気相多段重合する方法が、特許文献1に記載されている。
一般的に、プロピレンなどの原料が供給され重合反応が開始されると、触媒粒子は、ポリマー粒子へと徐々に成長していく。横型反応器で重合を行う場合、重合によるポリプロピレンの生成と機械的な撹拌の2つの力により、これらの粒子は、徐々に成長しながら反応器の軸方向に沿って進んでいく。そのため、反応器の上流から下流に向かって、成長速度すなわち滞留時間のそろった粒子が経時的に並ぶことになる。すなわち、横型反応器では、フローパターンがピストンフロー型となり、完全混合槽を数台直列に並べた場合と同程度に、滞留時間分布を狭くする効果がある。これは、その他の重合反応器には見ることができない、優れた特徴であり、単一の反応器で2個、3個又はそれ以上の反応器と同等な固体混合度を容易に達成することができる点で、経済的に有利である。したがって、横型反応器が利用される機会が多い。
潜熱による除熱方式を有する反応器を用いて気相重合を行う際、特に重合熱が小さな運転反応条件においては、上述の原理より除熱媒体である液体プロピレンのフィード量が少なくなるため液散布が困難となり、反応帯の均一な除熱が得られない傾向があった。
すなわち、運転のスタートアップ時や、多段重合において当該反応器での重合量自体が小さい運転を行う場合、フィードされる液体プロピレンの絶対量が僅少なために均一分散が困難となり、結果的に不均一な反応環境やこれに伴う塊状物の生成に至ることがあった。また、液体プロピレンのフィードノズルは、触媒や重合体に接触する環境にあることから、液体プロピレン流量が僅少な条件下においてノズル付近で重合が進行し、これを閉塞させる問題点があった。
特許文献2では、連続運転において安定運転を阻害する塊状物の生成を低減する方法として、重合反応器へ供給する気化プロピレンのリサイクルガスを特定温度にすることが提案されている。しかし、これらの方法では、液体プロピレンのフィード量が僅少となる条件下で均一な噴霧が困難となるという原理的な問題の解決はできず、安定運転の阻害要因を完全に取り除くことはできなかった。
特開昭59−230010 特開2009−73890
本発明の解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点に鑑み、主として液体プロピレンの蒸発潜熱を利用して重合熱を除去するポリプロピレンの重合反応器に、除熱に必要な液体プロピレンを均一に散布し、かつノズルの閉塞を防止して、特に、液体プロピレンの供給流量が小さくなる条件下でも、連続的に安定運転を達成することが可能なポリプロピレンの製造方法及び製造装置を提供することにある。なお、本発明においては、プロピレンとαオレフィンとの共重合体をプロピレン系重合体、あるいは単にポリプロピレンとも称する。
本発明者は、上記課題について鋭意検討を行った結果、重合反応器から未反応のプロピレンを主体とする多成分ガスを取り出し、凝縮器に導入して凝縮液(混合液と呼称することもある。)と非凝縮ガス(混合ガスと呼称することもある。)に分離し、分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させて2相流体とした後に重合反応器へ返還することにより、該凝縮液の蒸発潜熱を利用して重合熱を除去しながらプロピレンを重合するという特定のプロセスを採用することにより、重合反応器を連続的に安定運転できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、遷移金属成分を含有する固体触媒を用いてポリプロピレンもしくはプロピレン系共重合体を気相重合プロセスにより製造する方法において、重合反応器から未反応のプロピレンを主体とする多成分ガスを取り出し、凝縮器に導入して凝縮液と非凝縮ガスに分離し、分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させて2相流体とした後に重合反応器へ返還することにより、該凝縮液の蒸発潜熱を利用して重合熱を除去しながらプロピレンを重合することを特徴とするポリプロピレンの製造方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、2相流体は、非凝縮ガスの割合が、凝縮液に対する質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)として0.01以上であることを特徴とするポリプロピレンの製造方法が提供される。
一方、本発明の第3の発明によれば、遷移金属成分を含有する固体触媒を用いてポリプロピレンもしくはプロピレン系共重合体を気相重合プロセスにより製造する重合反応器と、該重合反応器から取り出される未反応のプロピレンを主体とする多成分ガスを凝縮液と非凝縮ガスに分離する凝縮器と、分離された凝縮液を重合反応器へ返還する混合液ラインを有するポリプロピレンの製造装置において、前記凝縮器で分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させ、2相流体とした後に反応器へ返還する液分散補助用混合ガスラインを具備することを特徴とするポリプロピレンの製造装置が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第3の発明において、重合反応器が、内部に水平軸回りに回転する攪拌機を有する横型反応器であることを特徴とするポリプロピレンの製造装置が提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第3又は第4の発明において、重合反応器が2基以上連結されていることを特徴とするポリプロピレンの製造装置が提供される。
本発明のポリプロピレンの製造方法によれば、ポリプロピレンの重合反応器に、除熱に必要な液体プロピレンを非凝縮ガスと混合し相互に分散させて供給するので、除熱に必要な液体プロピレンが液滴となることなく、霧状になって反応器内に均一に散布されるので除熱効率が向上する。しかもノズルの閉塞が防止されるので、連続的に安定運転できる効果がある。とくに、従来、運転が困難であった液体プロピレンの供給流量が小さくなる条件下でも、除熱効率が向上し、連続的に安定運転が達成される。
図1は、本発明のポリプロピレンの製造方法に用いる横型反応器を含む装置の概略図である。 図2は、本発明のポリプロピレンの製造方法に用いる竪型反応器を含む装置の概略図である。 図3は、本発明のポリプロピレンの製造方法に用いる横型反応器を多段に連結した装置の概略図である。
以下に、本発明のポリプロピレンの製造方法及び製造装置について、図面を用いて具体的かつ詳細に説明する。
1.ポリプロピレンの製造方法
本発明のポリプロピレンの製造方法は、遷移金属成分を含有する固体触媒を用いてポリプロピレンもしくはプロピレン系共重合体を気相重合プロセスにより製造する方法において、重合反応器から未反応のプロピレンを主体とする多成分ガスを取り出し、凝縮器に導入して凝縮液と非凝縮ガスに分離し、分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させて2相流体とした後に重合反応器へ返還することにより、該凝縮液の蒸発潜熱を利用して重合熱を除去しながらプロピレンを重合することを特徴とする。
(1)重合触媒
本発明の製造方法に用いられる重合触媒の種類としては、遷移金属成分を含有する固体触媒であれば特に限定されるものではなく、公知の触媒が使用可能である。例えば、チタン化合物と有機アルミニウム化合物を組み合わせたいわゆるチーグラー・ナッタ触媒、あるいは、メタロセン触媒が使用できる。
チーグラー・ナッタ触媒は、チタン化合物として有機アルミニウム等で還元して得られた三塩化チタンまたは三塩化チタン組成物を電子供与性化合物で処理し更に活性化したもの、塩化マグネシウム等の担体に四塩化チタンを担持させることにより得られるいわゆる担持型触媒等が含まれる。
また、助触媒として使用される有機アルミニウム化合物は、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライドなどのアルキルアルミニウムハライド、ジエチルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムエトキシドなどのアルキルアルミニウムアルコキシド、メチルアルモキサン、テトラブチルアルモキサンなどのアルモキサン、メチルボロン酸ジブチル、リチウムアルミニウムテトラエチルなどの複合有機アルミニウム化合物などが挙げられる。また、これらを2種類以上混合して使用することも可能である。
また、上述の触媒には、立体規則性の改良や粒子性状の制御、可溶性成分の制御、分子量分布の制御等を目的として各種重合添加剤を使用することが出来る。例えば、ジフェニルジメトキシシラン、tert−ブチルメチルジメトキシシランなどの有機ケイ素化合物、酢酸エチル、安息香酸ブチル、p−トルイル酸メチル、ジブチルフタレートなどのエステル類、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ジエチルエーテルなどのエーテル類、安息香酸、プロピオン酸などの有機酸類、エタノール、ブタノールなどのアルコール類等の電子供与性化合物を挙げることができる。
本発明においては、付加重合触媒を、本重合で使用する前に予備重合処理して用いることが好ましい。重合プロセスに先立って、予め少量のポリマーを触媒周囲に生成させることによって、触媒がより均一となり、微粉の発生量を抑えることができる。
(2)重合条件
本発明における温度や圧力、滞留時間などの重合条件は、本発明の効果を阻害しない限り任意に設定することができる。具体的には、重合温度は、好ましくは0℃以上、更に好ましくは30℃以上、特に好ましくは40℃以上とする。ただし、重合温度が高すぎてはならず、好ましくは100℃以下、更に好ましくは90℃以下、特に好ましくは80℃以下とする。
重合圧力は、大気圧以上、好ましくは0.6MPaG以上、更に好ましくは1.0MPaG以上、特に好ましくは1.6MPaG以上であるが、重合圧力が高すぎてはならず、好ましくは4.2MPaG以下、更に好ましくは3.5MPaG以下、特に好ましくは3.0MPaG以下とする。ここで、重合温度は、重合圧力における反応ガス成分の露点よりも低く設定すべきではない。
滞留時間は、重合反応器(槽)の構成や製品インデックスにあわせて任意に調整することができるが、30分〜10時間の範囲内で設定されるのが一般的である。
本発明における重合工程では、重合熱の除熱の主たる手段として、液体の蒸発潜熱を用いる反応プロセスが採用される。反応器の代表的な形態としては、竪型または横型の攪拌槽型反応器を挙げることができるが、これらの形態が本発明の効果に影響を及ぼすものではなく、いずれの場合にも好適な結果が期待できる。以下、本発明の様態につき、それぞれの反応器を起用したケースにつき、詳細に説明する。
(3)横型攪拌槽型反応器を起用した重合プロセス
まず、図1に横型攪拌槽型反応器を起用した重合プロセスを示す。原料モノマーが供給される横型反応器6には、その一端に配設された触媒成分供給配管1より、触媒成分が供給される。ここで、触媒成分とは固体触媒に加え、助触媒である有機アルミニウム化合物をも包含した意味であり、一つの配管ノズルから供給したり別々のノズルから行うことでも可能である。横型反応器6内で重合が開始され生成した重合体は、横型反応器に内蔵され、攪拌電動機5によって駆動される攪拌翼7を備えた攪拌シャフトによって均一に攪拌される。
重合により発生する熱は、凝縮液(混合液)ライン12を経由して反応器に供給される凝縮液(混合液)が蒸発する際に除熱され、反応器内を所望の温度に制御することができる。凝縮液(混合液)の主成分は、プロピレンやブテンなど容易に液化するモノマーや、プロパンやその他の不活性炭化水素溶媒を用いることが可能である。重合熱により気化した未反応ガスは、未反応ガス抜出配管8を経由して凝縮器9に導かれる。ここで一部のガスが凝縮液化され、気液分離器10において凝縮液(混合液)と未凝縮ガス(混合ガス)に分離される。
気液分離器10には、重合で消費されるプロピレンを補うために補給配管2より原料プロピレンが適当量供給される。気液分離器10にて分離された凝縮液(混合液)は、混合液ポンプ11により再び反応器6へ循環され除熱に供される。一方、気液分離器10にて分離された非凝縮ガスは、混合ガス圧縮機13により混合ガスライン14を経由して反応器下部へ吹き込まれ、水素やモノマーガス成分の拡散を助けるほか、パウダー相の攪拌を促進する。混合ガスラインには、原料ガス補給配管3が設置されており、分子量調節を目的とした水素や、エチレンなど非凝縮性モノマー成分を供給することができる。
さらに本発明においては、上記ライン構成に加え、液分散補助用混合ガスライン15が設置されており、上記の混合液ポンプ11、混合液ライン12、混合ガス圧縮機13、混合ガスライン14によって、非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させて2相流体とした後に重合反応器へ返還する。反応器で重合した重合体(パウダー)は、重合体抜出配管4より抜き出される。
ここで、液分散補助用混合ガスライン15について説明する。前述のとおり、本発明で用いる重合反応器は、主として液体プロピレンからなる凝縮液の蒸発潜熱を主たる除熱の手段としていることから、ポンプ11で供給される混合液流量は、反応器で発生する重合熱量すなわち重合レートと密接な関係がある。すなわち、重合のスタートアップ時や、当該反応器での反応量を小さく制御して運転する場合には、混合液流量は非常に小さくなる。一般に、これらの混合液を反応器に供給するにあたっては、より均一に重合粉体へ噴霧がなされるよう特殊なノズルを工夫することも多いが、混合液流量が小さい場合にはこれらの目的を十分に果たすことができない。
この場合、反応器全体としての重合量は僅少でも、局所的な除熱不良は温度制御性の不良を招いたり、重合体の溶融による合一や塊状物の生成から運転継続を妨げる要因となりうる。本発明では、これらの問題を解決するため、液分散補助用混合ガスライン15を用いて、反応器へ循環される凝縮液に混合ガスライン14からの一部の気体を合流させることで、供給される混合液流量が小さい場合でもより均一な液噴霧を可能とするものである。
液分散補助用混合ガスライン15に流通させるガスは、混合ガス圧縮機13出口の吐出ガスから分岐することで取り出すが、混合液を均一に分散、あるいは、ノズルの閉塞を防止するという目的が達成される限り流量に制限はない。ただし、前者の目的に対しては、合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)を0.01以上とすることが望ましく、更には0.1以上とすることが好ましい。これにより、混合液を均一に分散することができる。
本発明において、凝縮液と非凝縮ガスの混相流体を反応器へ供給する方法としては、物理的に均一に分散がなされる限り制限はないが、いわゆる二流体ノズルなど液体噴霧を目的としたノズルを用いれば、より好ましい結果が得られる。一方で、混合ガス圧縮機13の吐出ガスから液分散補助用混合ガスライン15への取り出し量が過大となると、反応器下部への非凝縮ガス供給量が過小となり、反応器内の攪拌やガスの均一化の効果が低下することから、運転条件の選定に際しては配慮が必要である。
これら液流量やガス流量を把握し制御を行うために、圧力計や流量計、制御弁を具備することが望ましい。たとえば、反応器内の重合熱の変化を監視し、重合熱の大きさによって、必要となる液流量やガス流量を算出して、それが最適値となるように反応器への供給量を調整すれば、一層効果的である。
(4)竪型攪拌槽型反応器を起用した重合プロセス
蒸発潜熱を利用した重合プロセスのもうひとつの様態として、竪型攪拌槽型反応器を起用した重合プロセスがある。基本的なプロセス構成は、すでに述べた横型反応器を起用した場合と同一である。図2に例示するとおり、攪拌機5を設置した竪型反応器6には、触媒成分供給配管1を通して触媒成分が供給される。反応器内で気相重合が行われるが、プロピレンなどを含んだ凝縮液がこの中で気化する際に奪う蒸発潜熱により重合熱が除熱される。
ここで蒸発した未反応ガスは、反応器上部の未反応ガス抜出配管を通して圧縮機13へ導かれる。ここで昇圧された混合ガスは、凝縮器9にて凝縮液と未凝縮の非凝縮ガスに分離される。
凝縮した混合液には、原料プロピレン補給配管2や原料ガス補給配管3からプロピレンやエチレン、水素が系内に供給される。混合ガス配管14の一部から分岐した液分散補助用混合ガスライン15により、非凝縮ガスを凝縮液に合流する。これにより反応器内での混合液の分散をアシストすることが可能となる。これらの過程において得られた重合体(パウダー)は、重合体抜出配管4を経由して反応器6から次工程に抜き出される。
温度や圧力、滞留時間などの基本重合条件として取りうる範囲は、前記横型攪拌槽型反応器を起用した内容と同等である。また、液分散補助用混合ガスライン15の運転条件についても、同様である。
(5)横型攪拌槽型反応器を複数基起用した多段重合プロセス
本発明は、プロピレン系重合体の製造方法として、反応器を単一で運転するだけではなく、複数を直列に接続したプロセスで連続重合を行う多段重合に適用することも可能である。
たとえば、1段目でプロピレンの単独重合体を製造し、引き続き後続の2段目でプロピレンとα−オレフィンとの共重合体を製造する、いわゆるプロピレンブロックコポリマーの製造にも好適である。
この多段重合においては、各反応段での重合比率を把握し、これを制御することが求められるが、特に重合量比の小さな条件で運転する反応器では液媒体の供給流量が小さくなり、均一な分散が困難となることがある。
本発明の方法によれば、このような場合でも、図3に示す2段目の重合反応器26から未反応のα−オレフィン(エチレン)を主体とする混合ガス28を取り出し、凝縮器29に導入した後、気液分離器30にて凝縮液と非凝縮ガスに分離し、分離され混合ガス圧縮機33から吐出された非凝縮ガスの一部をポンプ31からの凝縮液に合流させて2相流体とした後に、重合反応器26へ返還する。
液分散補助用混合ガスライン35に流通させるガスは、混合ガス圧縮機33からの吐出ガスより分岐して取り出すが、混合液を均一に分散、あるいは、ノズルの閉塞を防止するという目的が達成される限り流量に制限はない。ただし、前者の目的に対しては、合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)0.01以上とすることが望ましく、更には0.1以上が好ましい。これにより、混合液を均一に分散することができる。
これにより、該凝縮液の蒸発潜熱を利用して重合熱を除去しながらプロピレンとエチレンの共重合体を製造する際に、均一な液分散と除熱が可能となり、より安定な運転を行うことが可能である。
2.ポリプロピレンの製造装置
本発明のポリプロピレンの製造装置は、遷移金属成分を含有する固体触媒を用いてポリプロピレンもしくはプロピレン系共重合体を気相重合プロセスにより製造する重合反応器と、該重合反応器から取り出される未反応のプロピレンを主体とする混合ガスを凝縮液と非凝縮ガスに分離する凝縮器と、分離された凝縮液を重合反応器へ返還する混合液ラインを有するポリプロピレンの製造装置において、前記凝縮器で分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させ、2相流体とした後に反応器へ返還する液分散補助用混合ガスラインを具備することを特徴とする。
(1)横型攪拌槽型反応器を起用した重合装置
図1に横型攪拌槽型反応器を起用した重合装置を示す。横型反応器6は、攪拌翼7を備えた攪拌シャフトを内蔵し、重合体を均一に攪拌する攪拌電動機5を備えている。反応器の一端に、触媒成分の供給を行う触媒成分供給配管1が設置されている。
原料モノマーが反応して発生する重合熱により気化した混合ガスは、未反応ガス抜出配管8を経由して導き、凝縮器9で一部のガスを凝縮液化する。凝縮液(混合液)と未凝縮気体(混合ガス)に分離する気液分離器10には、重合で消費されるプロピレンを補う原料プロピレン補給配管2が配設されている。
気液分離器10にて分離された凝縮液は、混合液ポンプ11により再び反応器6へ循環され除熱に供される。一方、気液分離器10にて分離された非凝縮ガスは、混合ガス圧縮機13により混合ガスライン14を経由して反応器下部へ吹き込まれ、水素やモノマーガス成分の拡散を助けるほか、パウダー相の攪拌が促進される。混合ガスラインには、分子量調節を目的とした水素や、エチレンなど非凝縮性モノマー成分の供給を目的として、原料ガス補給配管3が設置される。混合液ライン12は、反応器に凝縮液を供給するために配設され、混合液が蒸発する際に除熱され、反応器内を所望の温度に制御することができる。反応器で重合した重合体(パウダー)は、重合体抜出配管4によって抜き出される。
さらに本発明においては、上記ライン構成に加え、液分散補助用混合ガスライン15が設置されている。液分散補助用混合ガスライン15は、凝縮器9で分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させて2相流体とした後に重合反応器6へ返還するものである。混合液を均一に分散するためには、合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)は0.01以上とし、更に望ましくは0.1以上とする。これにより、混合液を均一に分散することができる。図示しないが、重合熱に対して必要な非凝縮ガスの流量を算出する計算機や、流量制御用のバルブを設置することが望ましい。
(2)竪型攪拌槽型反応器を起用した重合装置
蒸発潜熱を利用した重合プロセスのもうひとつの様態として、竪型攪拌槽型反応器を起用した重合装置を図2に例示する。反応器の形状にともなうラインの変更を除けば、基本的な装置構成はすでに述べた横型反応器を起用した場合と同様で、凝縮器で分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させ、2相流体とした後に反応器へ返還する液分散補助用混合ガスライン15が設置されている。
竪型反応器6には、中央に攪拌機5が設置され、触媒成分供給配管1を通して触媒成分が供給される。反応器の下方から原料モノマーが供給され気相重合が行われるが、プロピレンなどを含んだ混合液が供給され、この中で気化する際に奪う蒸発潜熱により重合熱の除熱が達成される。
ここで蒸発した混合ガスは、未反応ガス抜出配管を通して圧縮機13へ導かれる。ここで昇圧された未反応ガスは、凝縮器9にて混合液12と未凝縮の混合ガス14に分離される。
凝縮した混合液12には、原料プロピレン補給配管2や原料ガス補給配管3から、プロピレンやエチレン、水素が系内に供給される。混合ガス14の一部から分岐して、液分散補助用混合ガスライン15が設置され、これにより混合液12に合流することにより反応器内での混合液の分散をアシストする。これらの過程において得られた重合体(パウダー)は、重合体抜出配管4を経由して反応器6から次工程に抜き出される。
(3)多段連続重合装置
多段連続重合装置は、プロピレン系重合体を製造するために、図3に示すように反応器を複数直列に接続した装置である。
たとえば、1段目でプロピレンの単独重合体を製造し、引き続き後続の2段目でプロピレンとα−オレフィンとの共重合体を製造する、いわゆるプロピレンブロックコポリマーの製造にも好適に使用することができる。図3に示すように、1段目の重合反応器6の重合体抜出配管4を経由して、重合体が受器に供給され、2段目の重合反応器26に導入される。2段目の重合反応器26は、1段目の重合反応器6と同様に、凝縮器で分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させ、2相流体とした後に反応器へ返還するための液分散補助用混合ガスライン35が設置されている。
2段目の重合反応器26では、触媒とα−オレフィンとが供給され、プロピレンとα−オレフィンとの共重合が行われる。未反応のα−オレフィン(エチレン)を主体とする混合ガス28は、凝縮器29に導入した後、気液分離器30にて凝縮液と非凝縮ガスに分離する。分離され混合ガス圧縮機33から吐出された非凝縮ガス34の一部は、液分散補助用混合ガスライン35により、ポンプ31からの混合液32に合流させて2相流体とした後に、重合反応器26へ返還する。得られた重合体(パウダー)は、重合体抜出配管24を経由して反応器から抜き出される。
この多段重合においては、各反応段での重合比率を把握し、これを制御することが求められるが、特に重合量比の小さな条件で運転する反応器では液媒体の供給流量が小さくなり、均一な分散が困難となることがある。本発明の装置構成にすれば、このような場合でも均一な液分散と除熱が可能となり、より安定な運転を行うことが可能である。
本発明を、実施例および比較例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明の実施例および比較例における各種物性値の測定方法を以下に示す。
[各種物性測定法]
(1)メルトフローレート(MFR):
タカラ社製メルトインデクサーを用い、JIS K6921に基づき、230℃、21.18N(2.16kgf)の条件で測定した。
(2)ポリマー嵩密度(B.D.):
パウダー試料の嵩密度を、ASTM D1895−69に準ずる装置を使用し、測定した。(3)重合器内の塊(重量%):
反応終了後の重合器内のプロピレン系重合体を回収し、目開き2.8mmのスクリーン上に捕捉される小塊を分離し、その割合を求めた。
(実施例1)
図1に示した横型反応器6、凝縮器と、分離された凝縮液を重合反応器へ返還する混合液ラインを有するポリプロピレンの製造装置に、前記凝縮器で分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させる液分散補助用混合ガスライン15を取り付けた。横型反応器6は、攪拌機を備えた内容積100リットルの横型重合反応器(L/D=5.2)を用いた。
この装置を用いて、プロピレンの気相重合を行った。攪拌速度35rpmの条件を維持しながら、マグネシウム担持型触媒と原料プロピレン、水素、溶媒を供給して、重合レート15kg/hにて運転を行った。このとき、重合温度65℃、重合圧力2.1MPaG、混合ガス中の水素濃度は25mol%となるようにそれぞれ制御を行い、反応器からの製品粉体は、反応器内のレベルが50%に保持されるよう反応器外に抜出した。
液分散補助用混合ガスライン15に流通させるガスは、混合ガス圧縮機13からの吐出ガスより分岐することで取り出すが、混合液を均一に分散、あるいは、ノズルの閉塞を防止するという目的が達成される限り流量に制限はない。ただし、前者の目的に対しては、合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)は0.01以上が望ましく、更に望ましくは0.1以上が採用される。
このとき、重合熱を除去するための凝縮液の反応器への総供給流量は66.3kg/hとし、これを5本のノズルで均等に分配して噴霧を行った。一方、気液分離器の気相から取り出す混合ガスの総流量は61.8kg/hとし、反応器粉体層への供給を行った。ここで、非凝縮ガスのうち、10kg/hを液分散補助用混合ガスライン15として分岐し、これを均等に5本に分配したものをそれぞれの混合液ライン12へ合流させるように運転を行った。また、原料プロピレン補給配管より供給したプロピレンの流量は6.7kg/hであった。
合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)は、10kg/hを66.3kg/hで割った値である0.15であり、混合液は十分に非凝縮ガスで微粒子に分散され散布されるので反応器内の除熱効果は顕著である。
所定の重合条件に到達後、100時間の安定運転を行った。得られたポリプロピレンを分析したところ、MFR=250g/10分、嵩密度=0.45g/cm3、目開き2.8mmのスクリーン上に捕捉される小塊は認められず、運転を通し、反応器からの製品抜出も極めてスムースに行うことが可能であった。
(実施例2)
実施例1の装置を用いて、非凝縮ガスの流量を0.663kg/hとすることにより、合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)が、0.01になるようにした以外は実施例1と同様にしてプロピレンを重合した。目開き2.8mmのスクリーン上に捕捉される小塊が微量(0.3重量%)発生したが、反応器からの製品抜出はスムースに行うことが可能であった。
(比較例1)
実施例1と同一の条件で運転を開始し、安定した条件が得られたのち、12時間後に液分散補助用混合ガスライン15を閉止し、非凝縮ガスの混合液ライン12への合流を停止した。合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)は0であり、混合液は十分に非凝縮ガスで微粒子に分散されることなく散布されるので、反応器内のより均一な除熱効果は期待できない。
その結果、製品中に小塊状物が散見されるようになり、これを分析したところ、目開き2.8mmのスクリーン上に捕捉された塊状物量は対製品重量で3.2wt%に達していた。
また、運転中の製品の抜き出しも不安定であり、液分散補助用ガスライン15を閉止したのち6時間後に抜き出し系が閉塞し、運転を停止した。その後、反応器を開放したところ、数cmのメルト状塊が散見され、これらが抜き出しラインを閉塞させた主因であることが確認された。
「評価」
上記実施例1から明らかなように、本発明のポリプロピレンの製造方法では、合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)が0.1以上と大きいので、混合液は十分に非凝縮ガスで微粒子に分散され散布され、反応器内の除熱効果は顕著であった。
その結果、反応器内の小塊状ポリマーの形成が顕著に少なく、嵩密度が高いのでプロピレン系重合体の流動性が高く、長期の連続安定運転が可能となることが判る。また、本発明の製法によって得られたプロピレン系重合体は、粗粉の生成が少ないことも判る。また、合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)が0.01になるようにした以外は実施例1と同様にしてプロピレンを重合した実施例2では、重合反応中に小塊が微量発生したが、長期の連続安定運転が可能であることが判る。
一方、液分散補助用ガスラインを閉止して、合流配管における質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)を0とした比較例1では、従来技術と同様に、反応器内の除熱効果は期待できないので、反応器内の塊状ポリマーの形成が多く、また、プロピレン系重合体の粗粉の生成が多い。
本発明のポリプロピレンの製造方法は、主として潜熱により除熱を行う気相重合プロセスでポリプロピレンを製造する方法において、除熱に必要な混合液を均一に散布し、かつノズルの閉塞を防止して、連続的に安定運転を達成することを可能とし、特に、液媒体の供給流量が小さくなる条件下でも、除熱効果が顕著である。
また、本発明のポリプロピレンの製造装置は、比較的シンプルな構成でありながら、上記の性能を発揮することができる。これにより、優れた特性を有するポリプロピレン樹脂を提供することができ、フィルム、シート、ロープ、繊維、射出成形品等の各成形分野に利用され、産業上の利用可能性が高い。
1、21 触媒成分供給配管
2 原料プロピレン供給配管
3、23 原料ガス供給配管(水素・エチレンなど)
4 重合体抜出配管
5、25 撹拌機(モーター)
6、26 反応器
7、27 撹拌翼
8、28 未反応ガス抜出配管
9、29 凝縮器
10、30 気液分離器
11、31 混合液ポンプ
12、32 混合液ライン
13 混合ガス圧縮機
14、34 混合ガスライン
15、35 液分散補助用混合ガスライン
22 原料αオレフィン供給配管
40 受器

Claims (5)

  1. 遷移金属成分を含有する固体触媒を用いてポリプロピレンもしくはプロピレン系共重合体を気相重合プロセスにより製造する方法において、
    重合反応器から未反応のプロピレンを主体とする多成分ガスを取り出し、凝縮器に導入して凝縮液と非凝縮ガスに分離し、分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させて2相流体とした後に重合反応器へ返還することにより、該凝縮液の蒸発潜熱を利用して重合熱を除去しながらプロピレンを重合することを特徴とするポリプロピレンの製造方法。
  2. 2相流体は、非凝縮ガスの割合が、凝縮液に対する質量流量比(非凝縮ガス/凝縮液)として0.01以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリプロピレンの製造方法。
  3. 遷移金属成分を含有する固体触媒を用いてポリプロピレンもしくはプロピレン系共重合体を気相重合プロセスにより製造する重合反応器と、該重合反応器から取り出される未反応のプロピレンを主体とする多成分ガスを凝縮液と非凝縮ガスに分離する凝縮器と、分離された凝縮液を重合反応器へ返還する混合液ラインを有するポリプロピレンの製造装置において、
    前記凝縮器で分離された非凝縮ガスの一部を凝縮液に合流させ、2相流体とした後に反応器へ返還する液分散補助用混合ガスラインを具備することを特徴とするポリプロピレンの製造装置。
  4. 重合反応器が、内部に水平軸回りに回転する攪拌機を有する横型反応器であることを特徴とする請求項3に記載のポリプロピレンの製造装置。
  5. 重合反応器が2基以上連結されていることを特徴とする請求項3または4に記載のポリプロピレンの製造装置。
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