JP2011098280A - 固体触媒及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用後に反応生成物からの分離が容易な固体触媒及びその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維に白金族元素を含有する触媒が担持されている。これにより、本発明に係る固体触媒は、繊維同士が膠着して強度を有する紙状になるため、使用後の反応生成物から容易に分離することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロースを主成分とする繊維に白金族元素を含有する触媒を担持した固体触媒及びその製造方法に関する。
白金族元素を含有する触媒は、有機合成反応において、均一系触媒として多用されている。一例として、白金族元素を含有する触媒である酢酸パラジウムや塩化パラジウム等のパラジウム化合物は、ヘック反応(Heck reaction)、鈴木−宮浦反応等において、均一系触媒として多用されている。ここで、ヘック反応とは、パラジウム錯体を触媒として、ハロゲン化アリール又はハロゲン化アルケニルでアルケンの水素を置換する反応である。また、鈴木−宮浦反応とは、パラジウム触媒と塩基などの求核種との作用により、有機ホウ素化合物とハロゲン化アリールとをクロスカップリングさせて非対称ビアリールを得る反応である。しかし、白金族元素を含有する触媒は、均一系触媒として使用された場合、溶媒及び反応生成物との分離が困難である。
この問題を解決するために、溶媒としてイオン液体を用いたり、イオン液体を介して多孔質の無機化合物であるアルミナやシリカゲルに白金族元素を含有する触媒を担持させ、ヘック反応や鈴木−宮浦反応に利用する研究が行われている(例えば、特許文献1、特許文献2及び非特許文献1を参照)。
しかし、これらの多孔質の無機化合物は、形状が粉体状であったり担体の主成分がシリカゲル等の無機物であるためもろい。そのため、これらの多孔質の無機化合物は、白金族元素を含有する触媒を担持して均一系触媒として使用した場合、溶媒及び反応生成物との分離が困難である。
特開2008−184418号公報 特開2005−15403号公報
Organic letters 2004,6,2325-2328
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、使用後に反応生成物からの分離が容易な固体触媒及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維に、白金族元素を含有する触媒が担持されている。
また、上述した課題を解決するために、本発明に係る固体触媒の製造方法は、白金族元素を含有する触媒を含有する溶液中に、セルロースを主成分とする繊維を浸漬して、該繊維に該白金族元素を含有する触媒を含浸させる含浸工程と、上記白金族元素を含有する触媒を含浸させた繊維を乾燥させる乾燥工程とを有する。
本発明によれば、セルロースを主成分とする繊維に白金族元素を含有する触媒が担持されていることにより、繊維同士が膠着して強度を有する紙状になるため、使用後の反応生成物から容易に分離することができる。
本発明を適用した第1の実施の形態である固体触媒の製造方法の一例を説明するための図である。 本発明を適用した第2の実施の形態である固体触媒の製造方法の一例を説明するための図である。
まず、本発明を適用した第1の実施の形態である固体触媒について説明する。第1の実施の形態である固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維に白金族元素を含有する触媒が担持されている。
セルロース((分子式:C10)を主成分とする繊維は、例えば、α−セルロース含量が90質量%以上のものをいい、植物等から取り出される繊維が挙げられる。この繊維は、主成分であるセルロースが自己接着性を有するため、乾燥することにより繊維同士が膠着する。具体的に、このような繊維としては、一般的に紙の原料として用いられている針葉樹化学パルプ、広葉樹化学パルプ、及び、麻類、コットン等の非木材パルプ等が挙げられる。これらの繊維の中では、安価であり、紙にしたときの強度が大きいなどの理由から、針葉樹化学パルプを用いるのが好ましい。
白金族元素を含有する触媒としては、例えば以下に示すような、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、白金、イリジウム及びパラジウムのハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩などの無機塩類、酢酸塩、ギ酸塩などの有機酸塩類、酸化物類、水酸化物類、アンモニア、アミン類などを含む塩または錯体などの錯化合物類が用いられる。
ルテニウムを含有する触媒としては、例えば、水溶性又は不溶性のルテニウム錯体を用いることができ、具体的には、塩化ルテニウム(III)、ルテニウム(VI)酸ナトリウム、ルテニウム(VI)酸カリウム、酸化ルテニウム(IV)等が挙げられる。ロジウムを含有する触媒としては、例えば、水溶性又は不溶性のロジウム錯体を用いることができ、具体的には、塩化ロジウム(III)、硝酸ロジウム(III)、硫酸ロジウム(III)溶液、酸化ロジウム(III)等が挙げられる。オスミウムを含有する触媒としては、例えば、水溶性又は不溶性のオスミウム錯体を用いることができ、具体的には、オスミウム酸カリウム、ヘキサクロロオスミウム(IV)酸アンモニウム、ヘキサクロロオスミウム(IV)酸ナトリウム、酸化オスミウム(VIII)等が挙げられる。白金を含有する触媒としては、例えば、水溶性又は不溶性の白金錯体を用いることができ、具体的には、塩化白金(IV)酸、テトラクロロ白金(II)酸カリウム、ヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム、テトラアンミン白金(II)ジクロライド、テトラアンミン白金(II)水酸化物、酸化白金等が挙げられる。イリジウムを含有する触媒としては、例えば、水溶性又は不溶性のイリジウム錯体を用いることができ、具体的には、塩化イリジウム(IV)酸、塩化イリジウム(III)、硝酸イリジウム(IV)、ヘキサアンミンイリジウム(III)水酸化物、酸化イリジウム(IV)等が挙げられる。パラジウムを含有する触媒としては、水溶性又は不溶性のパラジウム化合物を用いることができ、例えば、硝酸パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、酸化パラジウム等のパラジウム塩、テトラアンミンパラジウム(II)ジクロライド溶液、テトラクロロパラジウム(II)酸ナトリウム、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム錯体等が挙げられる。
上述した白金族元素を含有する触媒の中では、極性溶媒に可溶なものが好ましい。例えば、極性溶媒に可溶なパラジウムを含有する触媒としては、テトラクロロパラジウム(II)酸ナトリウムが好ましい。極性溶媒に可溶なパラジウムを含有する触媒が好ましい理由は、次のとおりである。セルロースを主成分とする繊維は、水や一部の極性溶媒中で分散するが、非極性溶媒中では分散しにくい性質がある。このため、液中にセルロースを主成分とする繊維を繊維状に分散させて白金族元素を含有する触媒を繊維に担持させるためには、極性溶媒に可溶なものが好ましい。なお、上述した白金族元素を含有する触媒は、1種又は2種以上を混合して使用してもよい。
このように、第1の実施の形態である固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維に白金族元素を含有する触媒が担持されている。この固体触媒は、自己接着性を有する繊維状のセルロースで構成されるため、繊維同士が膠着することで強度を有する紙状になり、白金族元素を含有する触媒が繊維中に固定化される。したがって、第1の実施の形態である固体触媒は、繊維状で使用した場合、成型して使用した場合ともに、使用後の反応生成物から容易に分離することができる。
また、第1の実施の形態である固体触媒は、使用後の反応生成物から容易に分離できるため、合成反応用触媒として用いる白金族元素を含有する触媒を簡便に取り扱うことが可能となる。さらに、第1の実施の形態である固体触媒を用いることにより、高価な白金族元素を含有する触媒を有効に利用するとともに、反応生成物の製造時に使用する溶媒の使用量の削減を図ることが可能となる。例えば、第1の実施の形態である固体触媒を用いることにより、製造時にパラジウム化合物を触媒として用いる製薬・加工食品製造業における商品の製造コストを削減することが可能となる。
また、第1の実施の形態である固体触媒は、使用後の反応生成物から容易に分離することができるため、繰り返し利用することが可能となる。また、第1の実施の形態である固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維からなるため、耐薬品性に優れており、合成反応に用いる際に、様々な溶媒に使用することができる。
さらに、第1の実施の形態である固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維に白金族元素を含有する触媒を担持させて形成されているため、繊維同士が膠着して強度を有する紙状(シート状)となるとともに柔軟性があるため、様々な形状に成型することができる。
また、第1の実施の形態である固体触媒は、上述したヘック反応や、鈴木−宮浦反応等の有機合成反応に利用することができる。また、これらのヘック反応や、鈴木−宮浦反応は、通常用いられる有機溶媒中でも進行するが、有機溶媒と水との混合溶媒を用いることも可能である。
次に、本発明を適用した第1の実施の形態である固体触媒の製造方法について説明する。本発明を適用した第1の実施の形態である固体触媒は、例えば、白金族元素を含有する触媒を含有する溶液中に、セルロースを主成分とする繊維を含浸させる含浸工程と、白金族元素を含有する触媒を含有する溶液に含浸させた繊維を乾燥させる乾燥工程とを行うことにより製造される。
含浸工程では、例えば、図1に示すように白金族元素を含有する触媒を含有する溶液10中に、セルロースを主成分とする繊維12を浸漬する。繊維12を溶液10に浸漬した後、溶液10を攪拌することにより溶液10中に繊維12を分散させ、分散した繊維14に白金族元素を含有する触媒を含浸させる。溶液10に用いる溶媒としては、白金族元素を含有する触媒を溶解し得るものが用いられ、例えば、水のほか、アルコール、アセトン、ヘキサン等のような有機溶媒が挙げられる。また、溶液10のpHは、5以上とするのが好ましい。このようなpHとすることにより、白金族元素を含有する触媒の担持量を増加させることが可能となる。
乾燥工程では、例えばテフロン(登録商標)メッシュ等を用いて、図1に示す白金族元素を含有する触媒を含浸した繊維14を溶液10からろ別し、ろ別した繊維14を洗浄して乾燥させる。乾燥方法としては、例えば、室温で放置する方法、乾燥機で乾燥させる等が挙げられる。また、乾燥の時間は、繊維14から溶液を除去することができれば、特に限定されず、例えば、室温で24時間以上乾燥させればよい。このように繊維14を乾燥させることで、セルロースを主成分とする繊維に白金族元素を含有する触媒が担持された固体触媒16が得られる。
このように、本発明に係る第1の実施の形態である固体触媒の製造方法では、白金族元素を含有する触媒を含有する溶液中に、セルロースを主成分とする繊維を含浸させ、白金族元素を含有する触媒を含浸させた繊維を乾燥することにより、繊維同士が膠着して白金族元素を含有する触媒を繊維中に固定化することができる。すなわち、第1の実施の形態である固体触媒の製造方法では、簡便に白金族元素を含有する触媒を繊維に担持できる。
次に、本発明を適用した第2の実施の形態である固体触媒について説明する。この第2の実施の形態である固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維がシラン系化合物により表面処理されており、この表面処理がされた繊維に白金族元素を含有する触媒が担持されている。これにより、第2の実施の形態である固体触媒によれば、後に詳述するように、繊維の強度を向上させるとともに、白金族元素を含有する触媒の担持量を増加させることができる。
シラン系化合物としては、一般的なシランカップリング剤を用いることができる。シラン系化合物としては、例えば、テトラメトキシシラン、N−ブチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−N,Nジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−Nシクロヘキシルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチル−3−アミノプロピルトリモトキシシラン等が挙げられる。これらのシラン系化合物の中では、アミノ基を含むものが好ましく、特に、3級アミノ基を含む3−N,Nジエチルアミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。このようなアミノ基を含むシラン化合物が好ましい理由は、以下のとおりである。まず、アミノ基を含むシラン系化合物は、容易に加水分解され、セルロース繊維の表面を修飾改質する機能を有するためである。シラン系化合物は、繊維と混ぜ合わせた後、加水分解するとシラノールが生成し、繊維中のセルロースの水酸基と化学的に結合する。このシラノールとセルロースとの結合は、直接結合であるため強固である。次に、アミノ基を含むシラン化合物は、アミノ基が白金族元素を含有する触媒を捕捉するため、この触媒の担持量を増大できるためである。特に、3級アミノ基を含むシラン化合物は、より多くの白金族元素を含有する触媒を捕捉するため、この触媒の担持量を増大させることが可能となる。なお、シラン系化合物は、1種類を使用してもよいし、2種以上を混合してもよい。
このように、第2の実施の形態である固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維がシラン系化合物により表面処理され、この表面処理がされた繊維に白金族元素を含有する触媒が担持されている。第2の実施の形態である固体触媒は、繊維をシラン系化合物により表面処理することにより、上述したようにシラン化合物によって白金族元素を含有する触媒を捕捉して、より多くの白金族元素を含有する触媒を担持することが可能となる。
また、第2の実施の形態である固体触媒は、セルロースを主成分とする繊維が、シラン系化合物により表面処理されていることで、シラン系化合物で表面処理された繊維の膠着物が、水を含む反応系でも高い強度を有するため、反応時に任意の形状に成型した状態を保つことが可能である。
次に、第2の実施の形態である固体触媒の製造方法について説明する。第2の実施の形態である固体触媒は、例えば、シラン系化合物を含有する溶液中でシラン化合物により繊維に表面処理を施す表面処理工程と、表面処理を施した繊維を乾燥させる第1の乾燥工程と、白金族元素を含有する触媒を含有する溶液中に表面処理を施した繊維を浸漬して、繊維に白金族元素を含有する触媒を含浸させる含浸工程と、白金族元素を含有する触媒を含浸させた繊維を乾燥させる第2の乾燥工程とを行うことにより製造される。なお、含浸工程及び第2の乾燥工程は、上述した第1の実施の形態である固体触媒の製造方法における含浸工程及び乾燥工程と同様にして行うことができる。
表面処理工程では、例えば、図2に示すように、ゾルゲル法等の周知の方法により、上述したシラン系化合物と触媒とを含む溶液20中に上述したセルロースを主成分とするシート状の繊維22を浸漬して、シラン系化合物により繊維22の表面に表面処理を施す。表面処理工程で使用する触媒は、シラン系化合物の加水分解、縮合反応を進行させるためのものであり、広く一般に使用されている酸触媒や塩基触媒を使用することができる。具体的に、酸触媒としては、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ギ酸又は酢酸などを例示することができる。また、塩基触媒としては、例えば、アンモニア、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化2ーヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、エタノールアミン、ジエタノールアミン又はトリエタノールアミンなどを例示することができる。また、表面処理工程で使用する溶媒は、シラン系化合物と触媒とを均一に混合するためのものであり、例えば、アルコール類を用いることができる。具体的に、アルコール類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノール、ブタノール、ペンタノール又はヘキサノールなどを用いることができる。
第1の乾燥工程では、表面処理を施した繊維22を乾燥させる。第1の乾燥工程では、例えば、乾燥機内で、表面処理後の繊維22を段階的に乾燥させるのが好ましい。例えば、第1の乾燥工程では、約50〜70度で24時間以上繊維22を乾燥した後、約100〜110度で24時間繊維22を乾燥し、さらに、約100〜110度で1時間以上繊維22を乾燥させるのが好ましい。第1の乾燥工程において、初めに約50〜70度で繊維を乾燥させる理由は、シラン系化合物の沸点が低いため(例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシランの沸点は、91〜92度)、一気に加熱すると反応前に一部蒸発してしまうおそれがあるためである。その後、約100〜110度で繊維を乾燥させる理由は、縮合を進めた後、強固なゲルを得るために、セルロース繊維が傷まないようにするためである。最後に、1時間以上乾燥する理由は、洗浄したシートを乾燥するためである。なお、第1の乾燥工程において、上述した各乾燥時間は、それぞれ少なくしてもよい。第1の乾燥工程では、表面処理を施した繊維22を乾燥させることにより、シラン系化合物がセルロースの水酸基と化学的に結合した繊維24が得られる。
第1の乾燥工程後は、上述した第1の実施の形態である固体触媒の製造方法と同様にして、白金族元素を含有する触媒を含有する溶液中に、乾燥させた表面処理後の繊維を含浸させ、この含浸後の繊維を乾燥させる。すなわち、含浸工程では、例えば、図2に示す白金族元素を含有する触媒を含有する溶液26中に、繊維24を浸漬する。溶液26中に繊維24を浸漬した後、溶液26を攪拌することにより、溶液26中に繊維24を分散させ、分散した繊維28に白金族元素を含有する触媒を含浸させる。すなわち、繊維28は、上述したように、シラン系化合物により白金族元素を含有する触媒を捕捉する。第2の乾燥工程では、図2に示すように、白金族元素を含有する触媒を含浸した繊維28を溶液26からろ別し、ろ別した繊維28を洗浄して乾燥させる。これにより、セルロースを主成分とする繊維がシラン系化合物により表面処理され、この表面処理がされた繊維に白金族元素を含有する触媒が担持された固体触媒30が得られる。
このように、第2の実施の形態である固体触媒の製造方法は、シラン系化合物により繊維に表面処理を施す表面処理工程と、表面処理を施した繊維を乾燥させる第1の乾燥工程と、白金族元素を含有する触媒を含有する溶液中に、表面処理を施した繊維を浸漬して、繊維に白金族元素を含有する触媒を含浸させる含浸工程と、白金族元素を含有する触媒を含浸させた繊維を乾燥させる第2の乾燥工程とを有する。第2の実施の形態である固体触媒の製造方法では、上述したようにシラン系化合物により白金族元素を含有する触媒を捕捉することで、セルロースを主成分とする繊維に白金族元素を含有する触媒を簡便に担持するとともに、より多くの白金族元素を含有する触媒を繊維に担持させることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
(サンプル1)
セルロースを主成分とする繊維として、漂白した針葉樹化学パルプ(NBKP)を100mg用いた。この針葉樹化学パルプ及び水20mlを、50mlのビーカーに入れて攪拌して繊維を分散させた。繊維を分散させた溶液に、白金族元素を含有する触媒として10mgのテトラクロロパラジウム(II)酸ナトリウムを水10mlに溶解した溶液を2ml(パラジウム換算0.723mg)加え、pHを約5に調整した混合物を室温で2時間攪拌し、パラジウムを針葉樹化学パルプに担持させた。テフロン(登録商標)メッシュを使用して、上記混合物から針葉樹化学パルプをろ別し、水で十分洗浄した。その後、この針葉樹化学パルプを室温で24時間乾燥し、パラジウム化合物担持触媒(サンプル1)を得た。
(サンプル2)
漂白した針葉樹化学パルプ(NBKP)100mg及び水15mlを50mlのビーカーに入れて攪拌して繊維を分散させた後、アセトン5mlを加えて均一に攪拌した。この溶液に、水:アセトン=3:1である溶液10mlに酢酸パラジウム7.6mgを溶解した触媒溶液を2ml(パラジウム換算0.723mg)加えた混合物を室温で2時間攪拌し、パラジウムを針葉樹化学パルプに担持させた。続いて、テフロン(登録商標)メッシュを使用して、上記混合物から針葉樹化学パルプをろ別し、水で十分洗浄した。その後、この針葉樹化学パルプを室温で24時間乾燥し、パラジウム化合物担持触媒(サンプル2)を得た。
(サンプル3)
シャーレに、2−プロパノール及び3−N,Nジエチルアミノプロピルトリメトキシシランをそれぞれ10mmol、酢酸1mmolを混合した溶液に、30mm×30mmのシート状の漂白した針葉樹化学パルプ(約650mg)を30分間浸した。その後、乾燥機を用いて60℃で24時間乾燥後、105℃で24時間乾燥し、2−プロパノールで十分に洗浄した後、再度105℃で1時間乾燥させた。セルロースを主成分とする繊維として、このようにシラン系化合物により表面処理された針葉樹化学パルプを100mg用いたこと以外は、サンプル1と同様の操作により、パラジウム化合物担持触媒(サンプル3)を得た。
(サンプル4)
セルロースを主成分とする繊維として、サンプル3におけるシラン系化合物により表面処理された針葉樹化学パルプ100mgを用いたこと以外は、サンプル2と同様の操作により、パラジウム化合物担持触媒(サンプル4)を得た。
〔パラジウム担持量の測定〕
(評価試験1)
サンプル1の触媒中におけるパラジウム量は、原子吸光分光光度計((株)日立製作所製 Z−2300)で原子吸光分析を行ったところ、6.21mg/gであった。
(評価試験2)
サンプル2の触媒中におけるパラジウム量は、原子吸光分析を行ったところ、4.10mg/gであった。
(評価試験3)
サンプル3の触媒中のパラジウム担持量は、原子吸光分析を行ったところ、7.23mg/gであった。
(評価試験4)
サンプル4の触媒中のパラジウム担持量は、原子吸光分析を行ったところ、7.23mg/gであった。
評価試験1〜4の結果から、サンプル1〜4は、多くのパラジウムを担持できることがわかった。また、評価試験1〜4の結果から、特に、シラン化合物により表面処理を施したサンプル3、4は、より多くのパラジウムを担持できることがわかった。
〔繰り返し利用性の検討〕
(評価試験5)
上述したサンプル1を用いて、ブロモアセトフェノンと、フェニルボロン酸との鈴木−宮浦カップリング反応で得られるアセチルビフェニルの収率について検討した。評価試験5では、20mlのスクリュー管中において、蒸留水と2−プロパノールとの1:1混合溶媒中に反応物であるブロモアセトフェノンとフェニルボロン酸とをそれぞれ5mM、塩基として炭酸カリウムを10mM含む反応液(以下、反応液という。)を10ml準備した。この反応液にサンプル1を10mg加え、室温で3時間攪拌して反応させた。
(評価試験6)
評価試験6では、評価試験5で使用した反応終了後のサンプル1をろ別回収し、このろ別回収したサンプル1を2−プロパノールで洗浄し、室温で24時間乾燥したものを9.6mg、上述した反応液を9.6ml用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
(評価試験7)
評価試験7では、評価試験6で使用した反応終了後のサンプル1をろ別回収し、このろ別回収したサンプル1を2−プロパノールで洗浄し、室温で24時間乾燥したものを8.8mg、上述した反応液を8.8ml用いたこと以外は、評価試験5と同様にしてアセチルビフェニルを合成した。
以下の表1に、評価試験5〜7で合成したアセチルビフェニルの収率を、ガスクロマトグラフ質量分析装置(ガスクロマトグラフ質量分析計(日本電子(株)製 JMS−AMSUN200))で分析した結果を示す。表1に示すように、サンプル1を1回目に使用した評価試験5では、アセチルビフェニルの収率は、96.6%であった。また、サンプル1を2回目に使用した評価試験6では、アセチルビフェニルの収率は、92.3%であった。また、サンプル1を3回目に使用した評価試験7では、アセチルビフェニルの収率は、80.1%であった。
Figure 2011098280
(評価試験8)
評価試験8では、サンプル2を用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
(評価試験9)
評価試験9では、評価試験8で使用した反応終了後のサンプル2をろ別回収し、ろ別回収したサンプル2を2−プロパノールで洗浄し、室温で24時間乾燥したものを9.4mg、上述した反応液を9.4ml用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
(評価試験10)
評価試験10では、評価試験8で使用した反応終了後のサンプル2をろ別回収し、ろ別回収した2−プロパノールで洗浄し、室温で24時間乾燥したものを9.0mg、反応液を9.0ml用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
以下の表2に、評価試験8〜10で合成したアセチルビフェニルの収率を、GC/MSで分析した結果を示す。表2に示すように、サンプル2を1回目に使用した評価試験8では、アセチルビフェニルの収率は、97.1%であった。また、サンプル2を2回目に使用した評価試験9では、アセチルビフェニルの収率は、80.6%であった。また、サンプル2を3回目に使用した評価試験10では、アセチルビフェニルの収率は、96.1%であった。
Figure 2011098280
(評価試験11)
評価試験11では、サンプル3を用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
(評価試験12)
評価試験12では、評価試験11で使用した反応終了後のサンプル3をろ別回収し、ろ別回収したサンプル3を2−プロパノールで洗浄し、室温で24時間乾燥したものを9.4mg、反応液を9.4ml用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
(評価試験13)
評価試験13では、評価試験12で使用した反応終了後のサンプル3をろ別回収し、ろ別回収したサンプル3を2−プロパノールで洗浄し、室温で24時間乾燥したものを8.8mg、反応液を8.8ml用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
以下の表3に、評価試験11〜13で合成したアセチルビフェニルの収率を、GC/MSで分析した結果を示す。表3に示すように、サンプル3を1回目に使用した評価試験11では、アセチルビフェニルの収率は、87.2%であった。また、サンプル3を2回目に使用した評価試験12では、アセチルビフェニルの収率は、85.1%であった。また、サンプル3を3回目に使用した評価試験13では、アセチルビフェニルの収率は、90.0%であった。
Figure 2011098280
(評価試験14)
評価試験14では、サンプル4を用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
(評価試験15)
評価試験15では、評価試験14で使用した反応終了後のサンプル4をろ別回収し、ろ別回収したサンプル4を2−プロパノールで洗浄し、室温で24時間乾燥したものを9.2mg、反応液を9.2ml用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
(評価試験16)
評価試験16では、評価試験15で使用した反応終了後のサンプル4をろ別回収し、ろ別回収したサンプル4を2−プロパノールで洗浄し、室温で24時間乾燥したものを8.6mg、反応液を8.6ml用いたこと以外は、評価試験5と同様にアセチルビフェニルを合成した。
以下の表4に、評価試験14〜16で合成したアセチルビフェニルの収率を、GC/MSで分析した結果を示す。表4に示すように、サンプル4を1回目に使用した評価試験14では、アセチルビフェニルの収率は、74.7%であった。また、サンプル4を2回目に使用した評価試験15では、アセチルビフェニルの収率は、99.6%であった。また、サンプル4を3回目に使用した評価試験16では、アセチルビフェニルの収率は、96.0%であった。
Figure 2011098280
表1〜4に示す評価試験5〜16の結果から、サンプル1〜4は、鈴木−宮浦カップリング反応の触媒として繰り返し利用した場合であっても、良好な反応収率でアセチルビフェニルを合成できることがわかった。すなわち、サンプル1〜4は、使用後に反応生成物から分離して、繰り返し利用できることがわかった。
10,20,26 溶液、12,14,16,22,24,30 繊維

Claims (10)

  1. セルロースを主成分とする繊維に、白金族元素を含有する触媒が担持されている固体触媒。
  2. 上記白金族元素を含有する触媒は、パラジウム化合物である請求項1記載の固体触媒。
  3. 上記繊維は、シラン系化合物により表面処理がされている請求項2記載の固体触媒。
  4. 上記シラン系化合物は、アミノ基を含む化合物である請求項3記載の固体触媒。
  5. 上記シラン系化合物は、3級アミノ基を含む化合物である請求項4記載の固体触媒。
  6. 上記白金族元素を含有する触媒は、極性溶媒に可溶な化合物である請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の固体触媒。
  7. シート状に形成された請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の固体触媒。
  8. 白金族元素を含有する触媒を含有する溶液中に、セルロースを主成分とする繊維を浸漬して、該繊維に該白金族元素を含有する触媒を含浸させる含浸工程と、
    上記白金族元素を含有する触媒を含浸させた繊維を乾燥させる乾燥工程と
    を有する固体触媒の製造方法。
  9. シラン系化合物を含有する溶液中で、該シラン系化合物により上記繊維に表面処理を施す表面処理工程をさらに有し、
    上記含浸工程では、上記白金族元素を含有する触媒を含有する溶液中に、上記表面処理を施した繊維を浸漬して、該繊維に該白金族元素を含有する触媒を含浸させる請求項8記載の固体触媒の製造方法。
  10. 上記白金族元素を含有する触媒を含有する溶液は、pHが5以上である請求項8又は9に記載の固体触媒の製造方法。
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