JP2011097479A - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および画像処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および画像処理プログラムを記録した記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】
コンポジットグレーデータを含む入力画像データを、2色印刷用の画像データであって、高画質なグレー画像を形成できる画像データに変換することができる画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供する。
【解決手段】
画像処理装置3に、入力されたRGBの画像データを、CMYの画像データであって、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を形成するための画像データに変換する2色化処理部20と、2色化処理部20による変換処理の前に、RGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う平滑化処理部100とを設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像処理を行う画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および画像処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
デジタルカラー複写機、複合機などには、フルカラー印刷による画像(フルカラー画像)やモノクロ印刷による画像(モノクロ画像)を出力する機能のみではなく、2色印刷による画像(2色画像)を出力する機能を備えるものがある。2色画像とは、所定の有彩色と所定の無彩色との2色からなる画像である。2色印刷によれば、フルカラー印刷と比較してトナー消費量を抑えつつ、モノクロ印刷と比較して表現力のある画像を得ることができる。
RGBの入力画像データを2色印刷用の画像データに変換する方法としては、たとえば、特許文献1に記載の方法が知られている。特許文献1に記載の方法では、まず、画素ごとに、2色印刷を構成する2色(赤色、黒色)のいずれか1色に判定する。次に、各画素のRGB濃度値に、判定結果に応じた所定の係数をそれぞれ乗算し、得られた値の合計値を算出する。そして、各画素についての、前記判定結果と前記合計値との組から、2色印刷用の画像データを形成する。
特開2008−67068号公報
2色印刷を用いて複写しようとする原稿画像は、コンポジットグレー画像を含む場合がある。ここで、コンポジットグレー画像とは、肉眼ではグレーに見える画像であるけれども、微視的には、複数種類の色(たとえば、CMYKの色)をそれぞれ有する網点領域画素の集合である。また、このようなコンポジットグレー画像を含む原稿画像をスキャナで読み取ることで得られるRGBの画像データ中において、コンポジットグレー画像に対応するデータを、コンポジットグレーデータと呼ぶ。
コンポジットグレー画像を含む原稿画像について、特許文献1に記載の2色印刷方法を用いて複写を行うと、コンポジットグレーデータ中の有彩色を表す画素(コンポジットグレー画像中のCMY(K)が重なっていない画素)が、すべて有彩色(赤色)に判定され、コンポジットグレーデータ中の無彩色を表す画素(コンポジットグレー画像中のKまたはCMY(K)が重なった色の画素)が、無彩色(黒色)に判定された上で、2色画像が出力される。その結果、出力される2色画像中において、グレーに見えるように形成されるべき画像が、有彩色(赤色)と無彩色(黒色)とが混在した画像になってしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、コンポジットグレーデータを含む入力画像データを、2色印刷用の画像データであって、高画質なグレー画像を形成できる画像データに変換することができる画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および画像処理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
本発明は、入力されたRGBの画像データを、CMYの画像データであって、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を形成するための画像データに変換する2色化処理手段と、
前記2色化処理手段による変換処理の前に、RGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う平滑化処理手段とを備えることを特徴とする画像処理装置である。
また本発明は、前記2色化処理手段による変換処理の前に、RGBの画像データ中の画素が網点領域画素であるか否かを判定する網点判定手段をさらに備え、
前記平滑化処理手段は、前記網点判定手段によって網点領域画素であると判定された画素を前記所定の画素として、該所定の画素に対して平滑化処理を行うように構成されることを特徴とする。
また本発明は、前記所定の画素について、線数に関連する情報を取得する線数関連情報取得手段をさらに備え、
前記平滑化処理手段は、前記線数関連情報取得手段によって取得された情報に基づき、平滑化の強度を変更して平滑化処理を行うように構成されることを特徴とする。
また本発明は、前記平滑化処理手段は、平滑化の強度を変更する指示を表す指示信号が画像処理装置の外部から入力されたとき、平滑化の強度を変更するように構成されることを特徴とする。
また本発明は、前記画像処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置である。
また本発明は、入力されたRGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う平滑化処理ステップと、
前記平滑化処理ステップにおいて平滑化処理された画像データを、CMYの画像データであって、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を形成するための画像データに変換する2色化処理ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法である。
また本発明は、前記画像処理装置を実現するための画像処理プログラムであって、コンピュータを前記の各手段として機能させるための画像処理プログラムである。
また本発明は、前記画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本発明によれば、平滑化処理手段は、RGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う。平滑化処理手段は、画像データがコンポジットグレーデータを含むとき、該コンポジットグレーデータを構成する画素を前記所定の画素として平滑化処理を行うことで、コンポジットグレーデータを構成する画素の色情報に、周囲の画素の色情報を取り込み、平均化を行っている。これによって、2色化処理手段は、コンポジットグレーデータを構成する画素を無彩色に判定することができる。したがって、本発明に係る画像処理装置は、コンポジットグレーデータを含む画像データを、2色印刷用の画像データであって、高画質なグレー画像を形成できる画像データに変換することができる。
また本発明によれば、網点判定手段をさらに備え、平滑化処理手段は、網点判定手段が判定した網点領域画素に平滑化処理を行う。したがって、本発明に係る画像処理装置は、コンポジットグレーデータを含む入力画像データを、文字領域や連続階調領域をぼかすことなく、高画質なグレー画像を形成できる2色印刷用の画像データに変換することができる。
また本発明によれば、線数関連情報取得手段をさらに備え、平滑化処理手段は、線数関連情報取得手段によって取得された情報に基づき、平滑化の強度を変更して平滑化処理を行う。これによって、平滑化処理手段は、画像データごとに最適な平滑化処理を行うことができる。したがって、本発明に係る画像処理装置は、コンポジットグレーデータを含む入力画像データを、より高画質なグレー画像を形成できる2色印刷用の画像データに変換することができる。
また本発明によれば、平滑化処理手段は、画像処理装置の外部、たとえばユーザから、平滑化の強度を変更する指示を表す指示信号が入力されたとき、平滑化の強度を変更する。これによって、平滑化処理手段は、外部からの指示により、画像データごとに最適な平滑化処理を行うことができる。したがって、本発明に係る画像処理装置は、コンポジットグレーデータを含む入力画像データを、より高画質なグレー画像を形成できる2色印刷用の画像データに変換することができる。
また本発明によれば、本発明に係る画像処理装置を備えるので、2色印刷において、高画質なグレー画像を形成できる。
また本発明によれば、平滑化処理ステップにより、RGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う。平滑化処理ステップでは、画像データがコンポジットグレーデータを含むとき、該コンポジットグレーデータを構成する画素を前記所定の画素として平滑化処理を行うことで、コンポジットグレーデータを構成する画素の色情報に、周囲の画素の色情報を取り込み、平均化を行っている。これによって、2色化処理ステップにおいて、コンポジットグレーデータを構成する画素を無彩色に判定することができる。したがって、本発明に係る画像処理方法では、コンポジットグレーデータを含む入力画像データを、2色印刷用の画像データであって、高画質なグレー画像を形成できる画像データに変換することができる。
また本発明によれば、画像処理プログラムは、前記画像処理装置を実現するためのプログラムであって、コンピュータを前記各手段として機能させるためのプログラムである。したがって、本発明に係る画像処理プログラムは、コンポジットグレーデータを含む入力画像データを、2色印刷用の画像データであって、高画質なグレー画像を形成できる画像データに変換する画像処理を、ソフトウェアで制御することができる。
また本発明によれば、記録媒体は、前記画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なものなので、コンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み出されたプログラムによって、前記画像処理装置をコンピュータ上に実現することができる。
画像形成装置1の構成を示すブロック図である。 2色化処理部20の構成を示すブロック図である。 色指定モード時において2色化処理部20が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。 2色化処理部20が生成したCMYの画像データの各プレーンの濃度値と、黒生成/下色除去部22が生成したC’M’Y’Kの画像データの各プレーンの濃度値とを模式的に示す図である。 有彩色抽出モード時において2色化処理部20が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。 画像形成装置1がプレビューを表示するときの処理を説明するための図である。 出力階調補正部25が用いるガンマ曲線の例を示す図である。 フルカラーモードおよびシングルカラーモード時における画像処理を説明するための図である。 フルカラーモードおよびシングルカラーモード時においてプレビューを表示するときの処理を説明するための図である。 平滑化フィルタF1および平滑化フィルタF2を示す図である。 平滑化処理部100の構成を示すブロック図である。 平滑化処理部100による1つの注目画素についての処理を示すフローチャートである。 平滑化フィルタを選択可能である場合における平滑化処理部100による1つの注目画素についての処理を示すフローチャートである。 画像処理装置3Aの構成を示すブロック図である。 平滑化処理部100Aの構成を示すブロック図である。 実空間から周波数空間への離散フーリエ変換を説明するための図である。 FFTの一例を説明するための図である。 強度スペクトルR3aを示す図である。 領域A0および領域A1を示す図である。 150線の網点画像についてのFFTを説明するための図である。
強度スペクトルR7aを示す図である。 200線の網点画像についてのFFTを説明するための図である。 強度スペクトルR11aを示す図である。 平滑化処理部100Aによる1つの注目画素についての処理を示すフローチャートである。 画像処理装置3Bの構成を示すブロック図である。
はじめに、本発明に係る画像形成装置の実施形態である画像形成装置1について説明する。画像形成装置1は、本発明に係る画像処理装置の第1実施形態である画像処理装置3を備える。
図1は、画像形成装置1の構成を示すブロック図である。画像形成装置1は、コピアモード、プリントモード、ファクシミリ送信モード、ファクシミリ受信モード、イメージ送信モードの中からいずれかのモードが選択されると、選択されたモードを実行するデジタルカラー複合機である。
コピアモード(複写モード)は、画像データを読み込み(原稿を読み取って画像データを生成し)、この画像データの画像を用紙に印刷するモードである。また、プリントモードは、画像形成装置1に接続されている端末装置から送られてくる画像データの画像を用紙に印刷するモードである。ファクシミリ送信モードは、原稿を読み取って得られる画像データを電話回線によって外部装置に送信する通常のファクシミリモードと、前記画像データをメールに添付してインターネットを介して送信するインターネットファクシミリモードである。ファクシミリ受信モードは、外部装置から画像データをファクシミリにて受信し、受信した画像データの画像を用紙に印刷するモードである。イメージ送信モードは、(1)原稿を読み取って生成した画像データを電子メールに添付して指定されたアドレスへ送信するモード(scan to e-mailモード)、(2)原稿を読み取って生成した画像データを操作者(ユーザ)により指定されたフォルダに送信するモード(scan to ftpモード)、(3)原稿を読み取って生成した画像データを画像形成装置1に装着されたUSBメモリなどに送信するモード(scan to usbモード)である。
画像形成装置1は、操作者(ユーザ)が操作パネルなどからコピアモードまたはプリントモードを指定した場合、白黒画像を出力する白黒モード、フルカラー画像を出力するフルカラーモード、操作者の所望する1色のみからなる単色画像を出力するシングルカラーモード、操作者の所望する有彩色の1色と無彩色(黒色)とからなる2色画像を出力する2色カラーモードのいずれかの動作を、操作者の指定に基づいて実行するようになっている。
画像形成装置1では、コピアモードまたはプリントモードにおいて、操作パネルなどからシングルカラーモードが指定されると単色画像を出力し、2色カラーモードが指定されると2色画像を出力する。なお、画像形成装置1は、シングルカラーモードでは、操作パネルなどから、R(赤)、G(緑)、B(青)、C(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)の中から所望の1色が指定されると、指定された1色のみからなる単色画像を出力する。
また、画像形成装置1は、2色カラーモードでは、有彩色抽出モードおよび色指定モードのいずれかの動作を、操作パネルなどからの操作者による指定に基づいて実行するようになっている。画像形成装置1は、操作パネルなどから有彩色抽出モードが指定された場合、原稿中の全有彩色を抽出して、この全有彩色を、操作者が予め指定した有彩色(指定出力色)で出力し、原稿中のその他の色部分を無彩色(黒色)で出力する。また、画像形成装置1は、操作パネルなどから色指定モードが指定された場合、操作者が予め指定した有彩色(指定抽出色)を原稿中から抽出して、この指定抽出色の系統色を、操作者が予め指定した有彩色(指定出力色)で出力し、原稿中のその他の色部分を無彩色(黒色)で出力する。なお、画像形成装置1では、前記指定抽出色および前記指定出力色は、操作パネルなどから、R(赤)、G(緑)、B(青)、C(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)の中から所望の1色が指定される。
また、本実施形態では、画像形成装置1は、コピアモードにおいて、自動判別モードを設定することが可能となっている。この自動判別モードが設定されている場合、画像形成装置1は、複写対象がカラー原稿か白黒原稿であるかを判別する自動カラー判別処理(ACS)を行い、カラー原稿と判別される場合はフルカラーモードで出力処理を行い、白黒原稿と判別される場合は白黒モードで出力処理を行うようになっている。
画像形成装置1は、画像入力装置2と、画像処理装置3と、画像出力装置4と、画像表示装置5と、制御部6と、記憶装置7と、受信装置8と、送信装置9とを含んで構成される。
画像入力装置2は、コピアモード、ファクシミリ送信モード、イメージ送信モードにおいて、カラー画像データの入力が可能に構成される画像読取手段であり、原稿を読み取って画像データを生成する。より具体的に説明すると、画像入力装置2は、CCD(Charge Coupled Device)を備えたスキャナにより実現される。画像入力装置2は、原稿からの反射光像を、RGB(R:赤、G:緑、B:青)のアナログ信号としてCCDにて読み取り、RGBのアナログ画像データを画像処理装置3に出力するものである。なお、画像入力装置2は、フルカラーモード、シングルカラーモード、2色カラーモードのいずれのモードが選択されている場合であっても、フルカラーにて原稿画像の読み取りを行う。また、画像入力装置2は、画像処理装置3において上述した自動カラー判別処理が行われる場合であってもフルカラーにて原稿画像の読み取りを行う。
画像処理装置3は、詳細は後述するけれども、画像入力装置2から入力される画像データ(画像信号)に対して画像処理を施す集積回路であり、ASIC(Application
specific integrated circuit)から構成されるものである。画像処理装置3は、コピアモード、ファクシミリ送信モード、イメージ送信モードにおいて、画像入力装置2から入力される画像データに画像処理を行い、プリントモードにおいて、端末装置から送信されてきた画像データに画像処理を行い、ファクシミリ受信モードにおいて、外部装置から受信した画像データに画像処理を行うようになっている。そして、画像処理装置3は、コピアモード、プリントモード、ファクシミリ受信モードにおいて、画像処理を施した画像データを画像出力装置4に送信し、ファクシミリ送信モードにおいて、画像処理を施した画像データを送信装置9に送信するようになっている。また、画像処理装置3は、イメージ送信モードの(scan to e-mail)モードにおいて、画像処理を施した画像データをメール処理部(不図示)に送信し、(scan to ftp)モードにおいて、画像処理を施した画像データを所定のフォルダに送信し、(scan to usb)モードにおいて、画像処理を施した画像データを所定のUSBメモリに送信するようになっている。
画像出力装置4は、電子写真方式またはインクジェット方式などのプリンタで実現され、画像処理装置3で画像処理された画像データに基づいて、出力画像を記録材(たとえば記録用紙など)上に印刷(形成)する。なお、本実施形態においての「印刷」とは、プリントモードでの印刷、コピアモードでの印刷、ファクシミリ受信モードでの印刷のいずれかを意味する。
画像表示装置5は、画像形成装置1の操作パネル(不図示)に備えられている液晶ディスプレイであり、カラー画像の表示が可能な表示手段である。また、画像表示装置5は、タッチパネルに覆われており、画像形成装置1の入力インターフェイスとしての機能を有している。つまり、画像表示装置5には、画像形成装置1に対して各種コマンドの入力を行うためのGUI(グラフィカルユーザインターフェイス)や操作ガイドが表示される。
また、本実施形態の画像形成装置1では、コピアモードまたはファクシミリ受信モードにおいて、印刷実行前に、印刷対象となる画像のプレビューを画像表示装置5に表示することが可能になっている。さらに、本実施形態の画像形成装置1では、ファクシミリ送信モードまたはイメージ送信モードにおける送信実行前において、送信対象となる画像のプレビューを画像表示装置5に表示することが可能になっている。また、画像形成装置1では、コピアモードまたはイメージ送信モードにおいて、フルカラーモードが選択されている場合はフルカラー画像のプレビューが画像表示装置5に表示され、シングルカラーモードが選択されている場合は単色画像のプレビューが画像表示装置5に表示され、2色カラーモードが選択されている場合は2色画像のプレビューが画像表示装置5に表示されるようになっている。なお、画像表示装置5は、液晶ディスプレイに限定されるものではなく、液晶ディスプレイ以外の表示手段(たとえば、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等)であってもよい。
受信装置8は、電話回線網またはインターネットに接続しており、ファクシミリ通信によって外部装置から画像データを受信する装置である。また、送信装置9は、電話回線またはインターネットに接続しており、画像入力装置2にて入力された画像データをファクシミリ通信によって外部装置へ送信する装置である。
記憶装置7は、画像処理装置3にて扱われる画像データを一旦保存するためのハードディスクである。また、制御部6は、CPU(Central Processing Unit)あるいはDSP(Digital Signal Processor)などのプロセッサを含むコンピュータであり、画像形成装置1に備えられる各種ハードウェアを統括的に制御するものである。また、制御部6は、画像形成装置1に備えられる各ハードウェア間のデータ転送を制御する機能も有する。
本発明に係る画像処理装置3は、A/D(アナログ/デジタル)変換部10、シェーディング補正部11、入力処理部12、原稿種別自動判別部13、領域分離処理部14、圧縮部17、領域分離信号圧縮部15、復号部18、領域分離信号復号部16、画質調整部19、平滑化処理部100、2色化処理部20、色補正部21、黒生成/下色除去部22、空間フィルタ部23、変倍部24、出力階調補正部25および中間調生成部26の各ブロックを有している。
詳細は後述するけれども、画像処理装置3は、平滑化処理部100および2色化処理部20を有していることを特徴とする。2色化処理部20は、入力されたRGBの画像データを、CMYの画像データであって、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を形成するための画像データに変換する2色化処理手段である。平滑化処理部100は、2色化処理部20による変換処理の前に、RGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う平滑化処理手段である。
まず、コピアモード、ファクシミリ送信モード、ファクシミリ受信モード、イメージ送信モードの各モードにおいて、画像処理装置3の各ブロックにて実行される処理の内容を詳細に説明する。なお、本実施形態の画像処理装置3には、或るモードaが選択されている時は動作する一方で前記モードaとは異なるモードbが選択されている時は動作しないようなブロックが存在する。ここで、モードaおよびモードbは、コピアモード、ファクシミリ送信モード、ファクシミリ受信モード、イメージ送信モードのいずれかである。また、画像処理装置3には、選択されているモード(フルカラーモード、シングルカラーモード、2色カラーモード)に応じて処理内容を変更するブロックも存在する。さらに、画像処理装置3には、選択されているモード(フルカラーモード、シングルカラーモード、2色カラーモード)が同じであっても、印刷用(送信用)の画像データの処理時は動作する一方で、プレビュー用の画像データの処理時は動作しないようなブロックや、印刷用(送信用)の画像データの処理時とプレビュー用の画像データの処理時とで処理内容を変更するブロックが存在する。そこで、以下では、画像処理装置3に含まれる各ブロックにて実行される処理の内容について、モード別に説明するとともに、印刷処理時(または送信処理時)とプレビュー表示時とで分けて説明する。
(1)2色カラーモードにおける画像処理動作
(1−1)印刷処理時(画像印刷ジョブ時)
図1を用いて、コピアモードかつ2色カラーモードが指定されている場合における、画像処理装置3の画像処理動作を説明する。
画像処理装置3は、画像入力装置2から入力されたRGB(R:赤、G:緑、B:青)のアナログ画像データ(RGBアナログ信号)を、A/D変換部10、シェーディング補正部11、入力処理部12、原稿種別自動判別部13、領域分離処理部14および圧縮部17の順に送り、一旦記憶装置7に記憶する。その後、記憶装置7から読み出された画像データは、復号部18、画質調整部19、平滑化処理部100、2色化処理部20、色補正部21、黒生成/下色除去部22、空間フィルタ部23、変倍部24、出力階調補正部25、中間調生成部26の順に送られ、CMYK(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー、K:黒)のデジタルカラー信号として、画像出力装置4へ送られる。なお、2色カラーモードにおいて画像処理装置3では、色補正部21による処理動作は実行されず、スルーされる。
A/D変換部10は、画像入力装置2から入力されるRGBのアナログ画像データを、デジタルの画像データ(RGBデジタル信号)に変換し、シェーディング補正部11に送る。シェーディング補正部11は、A/D変換部10から送られてきたデジタルのRGB画像データに対して、画像入力装置2の照明系、結像系および撮像系で生じる歪みを取り除く処理を行う。入力処理部12は、シェーディング補正部11から送られてきたRGBの画像データのそれぞれに対して、γ補正処理などの階調変換処理を施す。
原稿種別自動判別部13は、入力処理部12にてγ補正などの階調変換処理が施されたRGBの画像データ(RGBの濃度信号)に基づき、画像入力装置2にて読み取られた原稿の種別の判定を行う。ここで、判定される原稿種別は、文字原稿、網点原稿、文字/網点原稿などである。原稿種別自動判別部13は、領域分離処理を行い、領域分離処理の結果を用いて原稿種別の判別を行う。原稿種別自動判別部13が用いる領域分離処理方法は後述する。
また、原稿種別自動判別部13は、上記画像データに基づき、読み取られた原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるかの判別を行う処理である自動カラー判別処理(ACS:Auto Color Selection)やブランク原稿であるか否か(無地の原稿であるか否か)の判定処理も行うことができる。なお、原稿種別自動判別部13から出力されるRGBの画像データは圧縮部17に、領域分離処理結果(領域分離信号)は領域分離処理部14に、それぞれ入力されるようになっている。
領域分離処理部14は、原稿種別自動判別部13から送られてきた領域分離信号を領域分離信号圧縮部15に出力するとともに、該領域分離信号に基づき、文字領域画素が黒文字領域画素であるか、色文字領域画素であるかを判定し、判定結果を領域分離信号圧縮部15に出力する。
圧縮部17は、原稿種別自動判別部13から送られてきたRGBの画像データを符号化する処理を行う。なお、前記符号化は、たとえばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式に基づいて行われる。
領域分離信号圧縮部15は、画素ごとに生成された領域分離信号に対して圧縮処理を施す。なお、領域分離信号圧縮部15における圧縮処理は、たとえば、可逆圧縮方法であるMMR(Modified Modified Reed)方式またはMR(Modified Reed)方式に基づいて行われる。
制御部6は、圧縮部17から出力された符号化コード(符号化された画像データ)と領域分離信号圧縮部15から出力された領域分離信号コード(圧縮された領域分離信号)とを一旦記憶装置7に保存し、ファイリングデータとして管理する。そして、制御部6は、コピー出力動作が指示された場合、記憶装置7から前記符号化コードおよび当該符号化コードに対応する領域分離信号コードを読み出し、復号部18、領域分離信号復号部16にそれぞれ引き渡す。
なお、制御部6は、前記符号化コードの保存アドレスまたはデータ名と、領域分離信号コードの保存アドレスとを対応付けて管理テーブルに記入する。つまり、制御部6は、当該管理テーブルを用いて、符号化コードおよび領域分離信号コードの読み出しまたは書き込みの制御を行っている。
復号部18は、前記符号化コードに対して復号化処理を施すことによって、前記符号化コードをRGBの画像データに伸張する。また、領域分離信号復号部16は、前記領域分離信号コードに対して復号化処理を施す。復号化された領域分離信号は、平滑化処理部100、黒生成/下色除去部22、空間フィルタ部23および中間調生成部26に引き渡される。そして、黒生成/下色除去部22、空間フィルタ部23および中間調生成部26においては、画像領域の種類に応じて画像処理内容の切替えが行われる。
画質調整部19は、復号部18から送られてきたRGBの画像データについて、下地の検出を行って下地除去補正を行う。さらに、画質調整部19は、操作者(ユーザ)によって操作パネル(不図示)から入力される設定情報に基づいて、RGBのバランス(カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整)、明るさ、鮮やかさの調整を行う。画質調整部19から出力される画像データは、2色カラーモードではRGBの画像データである。
平滑化処理部100は、2色カラーモードが選択されている場合、画質調整部19から送られてきたRGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う。平滑化処理部100の詳細については後述する。
2色化処理部20は、2色カラーモードが選択されている場合、平滑化処理部100から送られてきたRGBの画像データを、CMY(C:シアン、M:マゼンタ、Y:イエロー)の画像データに変換する処理を行う。なお、平滑化処理部100および2色化処理部20は、フルカラーモードが選択されている場合、画質調整部19から出力されたRGBの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま色補正部21へ引き渡す(スルーする)。さらに、平滑化処理部100および2色化処理部20は、シングルカラーモードが選択されている場合、画質調整部19から出力されたCMYの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま色補正部21へ引き渡す。
図2は、2色化処理部20の構成を示すブロック図である。2色化処理部20は、平滑化処理部100から送られてきたRGBの画像データを、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を出力するためのCMYの画像データ(2色印刷用画像データ)に変換する。なお、2色化処理部20による変換処理の方法は、以下に説明する方法に限られない。本実施形態では、2色化処理部20は、輝度彩度算出部201と、指定抽出色判定部202と、画像データ判定部203と、彩度調整処理部204と、出力色生成部205とを含んで構成される。
上述したように、画像形成装置1は、2色カラーモードでは、有彩色抽出モードおよび色指定モードのいずれかの動作を、操作パネルなどからの操作者による指定に基づいて実行するようになっている。2色カラーモードにおける2色化処理部20の処理について、有彩色抽出モードと色指定モードとを区別して、以下に説明する。
画像形成装置1において操作パネルなどから色指定モードが指定された場合、画像処理装置3は、操作者が予め指定した有彩色(指定抽出色)を原稿中から抽出して、この指定抽出色の系統色を、操作者が予め指定した有彩色(指定出力色)で出力し、原稿中のその他の色部分を無彩色(黒色)で出力する。なお、前記指定抽出色および前記指定出力色は、操作パネルなどから、R(赤)、G(緑)、B(青)、C(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)の中から所望の1色が指定される。
図3は、色指定モード時において2色化処理部20が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。本発明に係る画像処理方法は画像処理装置3で実行され、画像処理方法における2色化処理工程は2色化処理部20で実行される。色指定モード時において2色化処理部20で実行される2色化処理工程は、輝度彩度算出工程(ステップs1)と、指定抽出色判定工程(ステップs2)と、画像データ判定工程(ステップs3)と、彩度調整処理工程(ステップs4)と、出力色生成工程(ステップs5)とを含む。
ステップs1の輝度彩度算出工程では、輝度彩度算出部201は、平滑化処理部100から送られてきたRGBの画像データに対して輝度値および彩度値を算出する。輝度彩度算出部201による輝度値(Lum)の算出は、下記変換式(1)を用いて行われる。
変換式(1)において、In_R、In_GおよびIn_Bは、平滑化処理部100から送られてきたRGB画像データのR,G,B各プレーンの画素値を表す。また、変換式(1)中のCoefficient_R、Coefficient_GおよびCoefficient_Bは、予め設定される変換係数で、たとえば、Coefficient_R=0.3、Coefficient_G=0.6、Coefficient_B=0.1のように設定すればよい。
また、輝度彩度算出部201による彩度値(Chroma)の算出は、下記変換式(2)を用いて行われる。
なお、変換式(2)において、In_R、In_GおよびIn_Bは、平滑化処理部100から送られてきたRGB画像データのR,G,B各プレーンの画素値を表す。
次にステップs2の指定抽出色判定工程では、指定抽出色判定部202は、平滑化処理部100から送られてきたRGB画像データに対して、操作者が予め指定した原稿中の有彩色(指定抽出色)に対応する入力画像データであるか否かを、R,G,B各プレーンの画素値の大小関係の比較に基づいて判定する。具体的には、指定抽出色判定部202は、下表1を用いて指定抽出色に対応する入力画像データであるか否かを判定する。
たとえば、操作者が指定抽出色としてR(赤)を指定している場合、表1の「R(赤)」の欄が参照され、In_R>R_JudgeR、In_G<R_JudgeGおよびIn_B<R_JudgeBを満たすとき、指定抽出色判定部202は、指定抽出色(R:赤)に対応する入力画像データであると判定し、それ以外を指定抽出色に対応しない入力画像データであると判定する。
なお、表1中のIn_R、In_GおよびIn_Bは、平滑化処理部100から送られてきたRGB画像データのR,G,B各プレーンの画素値を表す。また、表1中のR_JudgeR、R_JudgeGおよびR_JudgeBは、指定抽出色がR(赤)の場合における予め設定される閾値であり、G_JudgeR、G_JudgeGおよびG_JudgeBは、指定抽出色がG(緑)の場合における予め設定される閾値であり、B_JudgeR、B_JudgeGおよびB_JudgeBは、指定抽出色がB(青)の場合における予め設定される閾値であり、C_JudgeR、C_JudgeGおよびC_JudgeBは、指定抽出色がC(シアン)の場合における予め設定される閾値であり、M_JudgeR、M_JudgeGおよびM_JudgeBは、指定抽出色がM(マゼンタ)の場合における予め設定される閾値であり、Y_JudgeR、Y_JudgeGおよびY_JudgeBは、指定抽出色がY(イエロー)の場合における予め設定される閾値である。これらの閾値は、たとえば下表2のような値として設定される。
次にステップs3の画像データ判定工程では、画像データ判定部203は、輝度彩度算出部201が算出した彩度値と、指定抽出色判定部202が判定した判定結果とに基づいて、平滑化処理部100から送られてきたRGB画像データが第1入力画像データ、第2入力画像データのいずれであるかを判定する。
具体的には、画像データ判定部203は、輝度彩度算出部201が算出した彩度値が所定の閾値(たとえば、20)以上であり、かつ指定抽出色判定部202によって指定抽出色に対応すると判定されたRGB入力画像データを、2色画像における有彩色を構成する第1入力画像データと判定する。また、画像データ判定部203は、第1入力画像データ以外のRGB入力画像データ、すなわち、輝度彩度算出部201が算出した彩度値が所定の閾値(たとえば、20)未満である条件、および、指定抽出色判定部202によって指定抽出色に対応しないと判定される条件の、少なくともいずれか一方の条件を満たすRGB入力画像データを、2色画像における無彩色を構成する第2入力画像データと判定する。
次にステップs4の彩度調整処理工程では、彩度調整処理部204は、画像データ判定部203が第1入力画像データであると判定したRGB入力画像データに対して、彩度を高くするように彩度値を調整する。具体的には、彩度調整処理部204は、下記変換式(3)を用いて、第1入力画像データに対して彩度調整処理を施す。なお、彩度調整処理部204は、第2入力画像データに対しては、彩度調整処理を施さない。
変換式(3)中のOut_Chromaは、彩度調整処理部204による彩度調整処理後の彩度値を表し、In_Chromaは、輝度彩度算出部201が算出した彩度値を表し、Coefficient_Intは、予め設定される定数(たとえば、1.5)である。
次にステップs5の出力色生成工程では、出力色生成部205は、CMYの画像データを生成する。具体的には、出力色生成部205は、下記変換式(4)に示すように、第1入力画像データに対しては、彩度調整処理部204による彩度調整処理後の彩度値(Out_Chroma)と、輝度彩度算出部201が算出した輝度値(Lum)とに基づいてCMYの画像データを生成する。

変換式(4)中のOut_C、Out_MおよびOut_Yは、出力色生成部205が生成するCMY画像データの各プレーンの濃度値を表す。また、変換式(4)中のCoefficient_OutR、Coefficient_OutGおよびCoefficient_OutBは、操作者が指定する指定出力色に応じて予め設定される変換係数であり、下表3に基づいて定められる。
たとえば、操作者が指定出力色としてR(赤)を指定している場合、表3の「R(赤)」の欄に属するCoefficient_OutR、Coefficient_OutGおよびCoefficient_OutBの値が参照され、Coefficient_OutR=0、Coefficient_OutG=1、Coefficient_OutB=1が選択されることになる。
また、出力色生成部205は、下記変換式(5)に示すように、第2入力画像データに対しては、輝度彩度算出部201が算出した輝度値(Lum)に基づいてCMYの画像データを生成する。
なお、変換式(5)中のOut_C、Out_MおよびOut_Yは、出力色生成部205が生成するCMY画像データの各プレーンの濃度値を表す。
以上のようにして2色化処理部20によって生成されたCMYの画像データは、色補正部21に引き渡される。色補正部21は、2色カラーモードが選択されている場合、2色化処理部20から出力されたCMYの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま黒生成/下色除去部22に引き渡す。
黒生成/下色除去部22は、2色カラーモードが選択されている場合、色補正部21から出力されたCMYの画像データ、すなわち、2色化処理部20で生成されたCMYの画像データからK(黒)の画像データを、下記変換式(6)に基づいて生成する黒生成を行う。
さらに、黒生成/下色除去部22は、2色カラーモードが選択されている場合、下記変換式(7)に示すように、色補正部21から出力されたCMYの画像データからK(黒)の画像データを差し引いて新たなCMYの画像データであるC’M’Y’の画像データを生成する。
以上のように、2色カラーモードにおいて、黒生成/下色除去部22は、2色化処理部20で生成されたCMYの画像データに対して、K(黒)の画像データを生成するとともに、下色除去処理を施してC’M’Y’Kの画像データを生成する。
ここで、2色化処理部20が生成したCMY画像データ、および、黒生成/下色除去部22が生成したC’M’Y’K画像データの濃度値について、図4を用いて説明する。
図4は、2色化処理部20が生成したCMYの画像データの各プレーンの濃度値と、黒生成/下色除去部22が生成したC’M’Y’Kの画像データの各プレーンの濃度値とを模式的に示す図である。そして、図4(a)は、2色化処理部20が第1入力画像データに対して生成したCMY画像データの濃度値と、黒生成/下色除去部22による黒生成下色除去処理後に生成されたC’M’Y’K画像データの濃度値との関係を示す。図4(b)は、2色化処理部20が第2入力画像データに対して生成したCMY画像データの濃度値と、黒生成/下色除去部22による黒生成下色除去処理後に生成されたC’M’Y’K画像データの濃度値との関係を示す。また、図4(c)は、従来技術の画像処理装置における第1入力画像データに対して生成したCMY画像データの濃度値と、黒生成/下色除去部22による黒生成下色除去処理後に生成されたC’M’Y’K画像データの濃度値との関係を示す。
たとえば、色指定モードにおいて指定抽出色がR(赤)に指定され、指定出力色がR(赤)に指定されている場合、画像処理装置3の2色化処理部20が有する出力色生成部205は、図4(a)に示すように、2色画像における有彩色(R:赤)を構成する第1入力画像データに対して、彩度値と輝度値とに基づいてCMYの画像データを生成するので、C,M,Y各プレーンの濃度値の最小値がゼロではなく、黒生成/下色除去部22においてK(黒)信号が生成可能となる。また、出力色生成部205は、図4(b)に示すように、2色画像における無彩色を構成する第2入力画像データに対して輝度値に基づいて、C,M,Y各プレーンの濃度値が等量のCMY画像データを生成し、黒生成/下色除去部22による黒生成下色除去処理によって、K(黒)信号が生成されるとともに、C’,M’,Y’各プレーンの濃度値がゼロのC’M’Y’K画像データが生成される。
以上のように、本実施形態の画像処理装置3では、出力色生成部205が、第1入力画像データに対して彩度値と輝度値とに基づいてC,M,Y各プレーンの濃度値の最小値がゼロではないCMY画像データを生成するので、2色画像における有彩色を構成する第1入力画像データに対してもK(黒)信号の生成が可能となり、したがって、画像処理装置3は、2色画像における有彩色部分と無彩色部分との境界部分で色味の変化が目立つ不具合である、いわゆるトーンギャップを低減することができる。
これに対して、従来技術の画像処理装置では、第1入力画像データに対して彩度値のみを使用してCMY画像データを生成するので、たとえば、指定抽出色がR(赤)に指定され、指定出力色がR(赤)に指定されている場合、図4(c)に示すように、Cプレーンの濃度値がゼロのCMY画像データが生成されることになる。そのため、従来技術の画像処理装置において、第1入力画像データに対して生成されたCMY画像データに、黒生成下色除去処理が施されると、K(黒)信号が生成されずに、Kプレーンの濃度値はゼロである。したがって、従来技術の画像処理装置では、2色画像における有彩色部分と無彩色部分との間に、大きなトーンギャップが発生することになる。
また、本実施形態では、2色化処理部20が有する出力色生成部205は、第1入力画像データに対して、彩度調整処理部204による彩度調整処理後の彩度値と輝度値とに基づいてCMYの画像データを生成するので、RGB入力画像データの各画素間で、R,G,B各プレーンにおける画素値の差が小さい場合であっても、濃度差が高くされたCMYの画像データを生成することができる。たとえば、スキャナによって、R,G,B各プレーンにおける画素値の差が小さく読み取られる傾向がある場合(たとえば、青や緑系の信号)、階調性のある画像を出力するには、上記彩度調整処理を行えばよい。
図5は、有彩色抽出モード時において2色化処理部20が実行する処理の処理手順を示すフローチャートである。有彩色抽出モード時において2色化処理部20で実行される2色化処理工程は、輝度彩度算出工程(ステップa1)と、画像データ判定工程(ステップa2)と、彩度調整処理工程(ステップa3)と、出力色生成工程(ステップa4)とを含む。
画像形成装置1において操作パネルなどから有彩色抽出モードが指定された場合、画像処理装置3は、原稿中の全有彩色を抽出して、この全有彩色を、操作者が予め指定した有彩色(指定出力色)で出力し、原稿中のその他の色部分を無彩色(黒色)で出力する。なお、前記指定出力色は、操作パネルなどから、R(赤)、G(緑)、B(青)、C(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)の中から所望の1色が指定される。
ステップa1の輝度彩度算出工程では、輝度彩度算出部201は、平滑化処理部100から送られてきたRGBの画像データに対して輝度値および彩度値を算出する。輝度彩度算出部201による輝度値(Lum)の算出は、上記変換式(1)を用いて行われる。また、輝度彩度算出部201による彩度値(Chroma)の算出は、上記変換式(2)を用いて行われる。なお、有彩色抽出モードでは、指定抽出色判定部202による判定処理は行われない。
次にステップa2の画像データ判定工程では、画像データ判定部203は、輝度彩度算出部201が算出した彩度値に基づいて、平滑化処理部100から送られてきたRGB画像データが第1入力画像データ、第2入力画像データのいずれであるかを判定する。
具体的には、画像データ判定部203は、輝度彩度算出部201が算出した彩度値が所定の閾値(たとえば、20)以上であるRGB入力画像データを、2色画像における有彩色を構成する第1入力画像データと判定する。また、画像データ判定部203は、第1入力画像データ以外のRGB入力画像データ、すなわち、輝度彩度算出部201が算出した彩度値が所定の閾値(たとえば、20)未満であるRGB入力画像データを、2色画像における無彩色を構成する第2入力画像データと判定する。
次にステップa3の彩度調整処理工程では、彩度調整処理部204は、画像データ判定部203が第1入力画像データであると判定したRGB入力画像データに対して、彩度を高くするように彩度値を調整する。具体的には、彩度調整処理部204は、上記変換式(3)を用いて、第1入力画像データに対して彩度調整処理を施す。なお、彩度調整処理部204は、第2入力画像データに対しては、彩度調整処理を施さない。
次にステップa4の出力色生成工程では、出力色生成部205は、CMYの画像データを生成する。具体的には、出力色生成部205は、上記変換式(4)に示すように、第1入力画像データに対しては、彩度調整処理部204による彩度調整処理後の彩度値(Out_Chroma)と、輝度彩度算出部201が算出した輝度値(Lum)とに基づいてCMYの画像データを生成する。また、出力色生成部205は、上記変換式(5)に示すように、第2入力画像データに対しては、輝度彩度算出部201が算出した輝度値(Lum)に基づいてCMYの画像データを生成する。
以上のようにして2色化処理部20によって生成されたCMYの画像データは、色補正部21に引き渡される。色補正部21は、2色カラーモードが選択されている場合、2色化処理部20から出力されたCMYの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま黒生成/下色除去部22に引き渡す。
そして、有彩色抽出モード時において黒生成/下色除去部22は、2色化処理部20で生成されたCMYの画像データに対して、上述した色指定モード時と同様の黒生成下色除去処理を施して、C’M’Y’Kの画像データを生成する。
有彩色抽出モードにおいて、画像処理装置3の2色化処理部20が有する出力色生成部205は、2色画像における有彩色を構成する第1入力画像データに対して、彩度値と輝度値とに基づいてCMYの画像データを生成するので、C,M,Y各プレーンの濃度値の最小値がゼロではなく、K(黒)信号が生成可能となる。そのため、画像処理装置3は、2色画像における有彩色部分と無彩色部分との間のトーンギャップを低減することができる。
空間フィルタ部23は、黒生成/下色除去部22より出力されるC’M’Y’Kの画像データに対して、領域分離信号(領域分離処理結果)基づいて、デジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理など)を行う。すなわち、空間フィルタ部23では、領域分離信号に基づいて、画像領域ごとに異なる画像処理が実行される。
変倍部24は、空間フィルタ部23から出力されたC’M’Y’Kの画像データに対して、操作パネルを介して操作者(ユーザ)によって入力される変倍コマンド(印刷画像の倍率を示した情報)に基づいて、画像の拡大や縮小処理を行う。出力階調補正部25は、変倍部24から出力されたC’M’Y’Kの画像データに対して、記録用紙などの記録材に出力するための出力γ補正処理を行う。また、中間調生成部26は、出力階調補正部25から出力されたC’M’Y’Kの画像データに対して、誤差拡散法やディザ法を用いて、画像出力装置4において画像を印刷するために必要な階調再現処理(中間調生成処理)を実行するものである。
そして、中間調生成部26から出力されるC’M’Y’Kの画像データは、画像出力装置4に引き渡され、画像出力装置4は、当該画像データの2色画像を記録用紙上に印刷する。
(1−2)プレビュー表示時
図6は、画像形成装置1がプレビューを表示するときの処理を説明するための図である。図6を用いて、コピアモードかつ2色カラーモードが指定されている場合における、画像処理装置3のプレビュー表示動作を説明する。
プレビュー表示時において、画像処理装置3では、A/D変換部10、シェーディング補正部11、入力処理部12、原稿種別自動判別部13、領域分離処理部14、圧縮部17、領域分離信号圧縮部15、復号部18、画質調整部19、平滑化処理部100、および2色化処理部20の処理については、上述した印刷処理時と同じであるため、以下ではその説明を省略する。
領域分離信号復号部16は、図6に示すように、プレビュー表示時において、復号化した領域分離信号を空間フィルタ部23および出力階調補正部25に引き渡す。また、2色カラーモードのプレビュー表示時において、色補正部21は、2色化処理部20から出力されたCMYの画像データを、R’G’B’の画像データに変換する処理を行う。すなわち、色補正部21は、印刷処理の印刷特性に適合したCMYの画像データを画像表示装置5の表示特性に適合したR’G’B’の画像データに変換する処理を行っているのである。なお、CMYの画像データをR’G’B’の画像データに変換する処理は、入力値(CMY)と出力値(R’G’B’)とを対応付けたLUT(ルックアップテーブル)を作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
黒生成/下色除去部22は、プレビュー表示時においては、色補正部21から出力されたR’G’B’の画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の空間フィルタ部23に引き渡す。空間フィルタ部23は、プレビュー表示時においては、黒生成/下色除去部22から出力されたR’G’B’の画像データに対して、領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理など)を行う。すなわち、空間フィルタ部23では、印刷処理時と同様、領域分離信号に基づいて、画像領域ごとに異なる画像処理が実行される。
変倍部24は、プレビュー表示時においては、空間フィルタ部23から出力されたR’G’B’の画像データからなる画像の画素数を画像表示装置5の画素数に変換する間引き処理(画素数を減少する処理)を行う。画像形成装置1の操作パネルに備えられる画像表示装置5は、印刷を行う画像データの解像度と比較すると低解像度であり、通常、極めて小型のディスプレイである。それゆえ、プレビュー表示時においては、画像データを間引く必要がある。また、変倍部24では、画像形成装置1に備えられる操作パネルから入力される変倍コマンド(表示倍率を示す情報、たとえば2〜4倍などの固定倍率)に基づいて画像の拡大や縮小処理が施される。
出力階調補正部25は、プレビュー表示時においては、変倍部24から出力されたR’G’B’の画像データに対して、領域分離信号を基に出力γ補正処理を行う。より具体的に説明すると、出力階調補正部25は、領域分離信号を基に、画像領域に応じて異なるガンマ曲線を選択し、画像領域ごとに出力γ補正処理の内容を異ならせている。たとえば、文字以外の領域に対しては、画像表示装置5の表示特性に応じたガンマ曲線が選択され、文字領域に対しては、文字をくっきりと表示させるためのガンマ曲線が選択される。
図7は、出力階調補正部25が用いるガンマ曲線の例を示す図である。図7(a)は、画像表示装置5の表示特性に応じたガンマ曲線である。また、図7(b)の実線で示される曲線は文字をくっきりと表示させるためのガンマ曲線である。なお、図7(b)の破線で示される曲線は、画像表示装置5の表示特性に応じたガンマ曲線であり、文字をくっきりと表示させるためのガンマ曲線と比較するために図示したものである。なお、本実施形態では、出力階調補正部25は、領域分離信号に基づいてガンマ曲線の選択を行っているが、領域分離信号による選択を行わないで図7(a)のガンマ曲線のみを用いて出力階調補正を行うようにしてもよい。
そして、中間調生成部26は、プレビュー表示時においては、出力階調補正部25から出力されたR’G’B’の画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の画像表示装置5へ引き渡す。これにより、画像表示装置5は、R’G’B’の画像データに基づいて、コピー対象となる画像のプレビューを表示できる。
なお、出力階調補正部25において実行されている出力γ補正処理は、画質調整部19にて実行されてもよい。
以上では、コピアモードが選択された場合、プレビュー表示を行う際の処理について説明したが、イメージ送信モードが選択されたときも、モードに応じて信号変換、処理を選択してプレビュー表示を行ってもよい。
(2)フルカラーモードおよびシングルカラーモードにおける画像処理動作
(2−1)印刷処理時(画像印刷ジョブ時)
図8を用いて、コピアモードかつフルカラーモード、またはコピアモードかつシングルカラーモードが指定されている場合における、画像処理装置3の画像処理動作を説明する。図8は、フルカラーモードおよびシングルカラーモード時における画像処理を説明するための図である。図8(a)は、フルカラーモード時における画像処理を説明する図であり、図8(b)は、シングルカラーモード時における画像処理を説明する図である。フルカラーモード時およびシングルカラーモード時において、画像処理装置3では、A/D変換部10、シェーディング補正部11、入力処理部12、原稿種別自動判別部13、領域分離処理部14、圧縮部17、領域分離信号圧縮部15、復号部18および領域分離信号復号部16の処理については、上述した2色カラーモード時の処理と同じであるため、以下ではその説明を省略する。
まずフルカラーモード時において、画質調整部19は、復号部18から送られてきたRGBの画像データについて、下地の検出を行って下地除去補正を行う。さらに、画質調整部19は、操作者(ユーザ)によって操作パネルから入力される設定情報に基づいて、RGBのバランス(カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整)、明るさ、鮮やかさの調整を行う。画質調整部19から出力される画像データは、フルカラーモードではRGBの画像データである。
平滑化処理部100および2色化処理部20は、フルカラーモードが選択されている場合、図8(a)に示すように、画質調整部19から出力されたRGBの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま色補正部21に引き渡す。
色補正部21は、フルカラーモードが選択されている場合、2色化処理部20から出力されるRGBの画像データをCMYの画像データに変換する色補正処理を行うとともに、当該画像データに対して色再現性を高める処理を施す。なお、前記色補正処理は、入力値(RGB)と出力値(CMY)とを対応付けたLUT(ルックアップテーブル)を作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
黒生成/下色除去部22は、フルカラーモードが選択されている場合、色補正部21から出力されたCMYの画像データからK(黒)の画像データを生成する黒生成を行うとともに、元のCMYの画像データからK(黒)の画像データを差し引いて新たなCMYの画像データであるC’M’Y’の画像データを生成する。以上のように、フルカラーモードにおいて、黒生成/下色除去部22は、色補正部21で生成されたCMYの画像データに対して、K(黒)の画像データを生成するとともに、下色除去処理を施してC’M’Y’Kの画像データを生成する。
空間フィルタ部23は、黒生成/下色除去部22より出力されるC’M’Y’Kの画像データに対して、領域分離信号(領域分離処理結果)を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理など)を行う。すなわち、空間フィルタ部23では、領域分離信号に基づいて、画像領域ごとに異なる画像処理が実行される。
変倍部24は、空間フィルタ部23から出力されたC’M’Y’Kの画像データに対して、操作パネルを介して操作者(ユーザ)によって入力される変倍コマンド(印刷画像の倍率を示した情報)に基づいて、画像の拡大や縮小処理を行う。出力階調補正部25は、変倍部24から出力されたC’M’Y’Kの画像データに対して、記録用紙などの記録材に出力するための出力γ補正処理を行う。また、中間調生成部26は、出力階調補正部25から出力されたC’M’Y’Kの画像データに対して、誤差拡散法やディザ法を用いて、画像出力装置4において画像を印刷するために必要な階調再現処理(中間調生成処理)を実行する。そして、中間調生成部26から出力されるC’M’Y’Kの画像データは、画像出力装置4に引き渡され、画像出力装置4は、当該画像データのフルカラー画像を記録用紙上に印刷する。
次にシングルカラーモード時における画像処理装置3の画像処理動作を、図8(b)を用いて説明する。
画質調整部19は、シングルカラーモードが選択されている場合、復号部18から出力されたRGBの画像データを、RGBの補色となるCMYの画像データに変換する処理を行う。ここで、シングルカラーモードにおいてのRGBの画像データからCMYの画像データへの変換処理は、下記変換式(8)を用いることによって実行される。
[式中、a1=−0.23046875、a2=−0.79296875、a3=0.0234375、c=255である。]
上記変換式(8)における変換係数r1〜r3は、下記表4に基づいて定められる。
たとえば、操作者(ユーザ)がシングルカラーモードにおいて所望の出力色としてC(シアン)を指定している場合、表4の「C(シアン)」の欄に属するr1〜r3の値が参照され、r1=1、r2=0、r3=0が選択されることになる。シングルカラーモードが選択されている場合の画質調整部19からの出力は、CMYの画像データとなる。
また、画質調整部19にて実行される鮮やかさの調整は、変換式(8)のマトリクスのr1〜r3およびa1〜a3の各値を変更した上で当該マトリクスを用いることによって実現可能である。それゆえ、上記の鮮やかさの調整と、シングルカラーモードにおける画像データの変換処理(RGBからCMYへの変換)とについては、マトリクスを共用でき、画像処理回路を共用できる。よって、本実施形態では、上記の鮮やかさの調整と、シングルカラーモードにおける画像データの変換処理とが、同じ処理部(画質調整部)で行われるのである。
平滑化処理部100、2色化処理部20、色補正部21、および黒生成/下色除去部22は、シングルカラーモードが選択されている場合、図8(b)に示すように、画質調整部19から出力されたCMYの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま空間フィルタ部23に引き渡す。
シングルカラーモード時において、空間フィルタ部23は、黒生成/下色除去部22より出力されるCMYの画像データに対して、領域分離信号(領域分離処理結果)を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理など)を行う。すなわち、空間フィルタ部23では、領域分離信号に基づいて、画像領域ごとに異なる画像処理が実行される。
変倍部24は、空間フィルタ部23から出力されたCMYの画像データに対して、操作パネルを介して操作者(ユーザ)によって入力される変倍コマンド(印刷画像の倍率を示した情報)に基づいて、画像の拡大や縮小処理を行う。出力階調補正部25は、変倍部24から出力されたCMYの画像データに対して、記録用紙などの記録材に出力するための出力γ補正処理を行う。また、中間調生成部26は、出力階調補正部25から出力されたCMYの画像データに対して、誤差拡散法やディザ法を用いて、画像出力装置4において画像を印刷するために必要な階調再現処理(中間調生成処理)を実行する。そして、中間調生成部26から出力されるCMYの画像データは、画像出力装置4に引き渡され、画像出力装置4は、当該画像データのシングルカラー画像を記録用紙上に印刷する。
(2−2)プレビュー表示時
図9を用いて、コピアモードかつフルカラーモード、またはコピアモードかつシングルカラーモードが指定されている場合における、画像処理装置3のプレビュー表示動作を説明する。図9は、フルカラーモードおよびシングルカラーモード時においてプレビュー表示するときの処理を説明するための図である。図9(a)は、フルカラーモード時における処理を説明する図であり、図9(b)は、シングルカラーモード時における処理を説明する図である。フルカラーモード時およびシングルカラーモード時において、画像処理装置3では、A/D変換部10、シェーディング補正部11、入力処理部12、原稿種別自動判別部13、領域分離処理部14、圧縮部17、領域分離信号圧縮部15、復号部18および領域分離信号復号部16の処理については、上述した2色カラーモード時の処理と同じであるため、以下ではその説明を省略する。
まずフルカラーモード時において、画質調整部19は、復号部18から送られてきたRGBの画像データについて、下地の検出を行って下地除去補正を行う。さらに、画質調整部19は、操作者(ユーザ)によって操作パネルから入力される設定情報に基づいて、RGBのバランス(カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整)、明るさ、鮮やかさの調整を行う。画質調整部19から出力される画像データは、フルカラーモードではRGBの画像データである。
平滑化処理部100および2色化処理部20は、フルカラーモードが選択されている場合、図9(a)に示すように、画質調整部19から出力されたRGBの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま色補正部21に引き渡す。
フルカラーモードのプレビュー表示時において、色補正部21は、2色化処理部20から出力されたRGBの画像データを、R’G’B’の画像データに変換する処理を行う。ここで、色補正部21に入力されるRGBの画像データは、画像入力装置2(スキャナ)の色空間に適合しているデータである。そして、色補正部21は、このRGBの画像データを画像表示装置5の色空間に適合するR’G’B’の画像データへ変換する処理を行う。
つまり、色補正部21は、画像入力装置2の画像読取特性に適合したRGBの画像データを画像表示装置5の表示特性に適合したR’G’B’の画像データに変換する処理を行っているのである。なお、RGBの画像データをR’G’B’の画像データに変換する処理は、入力値(RGB)と出力値(R’G’B’)とを対応付けたLUTを作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。そして、本実施形態では、フルカラーモードにおいて、印刷処理時のRGBの画像データからCMYKの画像データへの変換処理と、プレビュー表示時のRGBの画像データからR’G’B’の画像データへの変換処理とについて、画像処理回路を共用している。
黒生成/下色除去部22は、プレビュー表示時においては、色補正部21から出力されたR’G’B’の画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の空間フィルタ部23に引き渡す。空間フィルタ部23は、プレビュー表示時においては、黒生成/下色除去部22から出力されたR’G’B’の画像データに対して、領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理など)を行う。すなわち、空間フィルタ部23では、印刷処理時と同様、領域分離信号に基づいて、画像領域ごとに異なる画像処理が実行される。
フルカラーモードのプレビュー表示時における、空間フィルタ部23よりも後段の変倍部24、出力階調補正部25および中間調生成部26の処理は、2色カラーモードのプレビュー表示時の処理と同様であるので、説明は省略する。
次にシングルカラーモード時における画像処理装置3のプレビュー表示動作を、図9(b)を用いて説明する。
シングルカラーモードのプレビュー表示時における画質調整部19は、シングルカラーモードにおける印刷処理時と同じであり、復号部18から出力されたRGBの画像データを、RGBの補色となるCMYの画像データに変換する処理を行う。平滑化処理部100および2色化処理部20は、シングルカラーモードが選択されている場合、図9(b)に示すように、画質調整部19から出力されたCMYの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま色補正部21に引き渡す。
シングルカラーモードのプレビュー表示時において、色補正部21は、2色化処理部20から出力されたCMYの画像データを、R’G’B’の画像データに変換する処理を行う。すなわち、色補正部21は、印刷処理の印刷特性に適合したCMYの画像データを画像表示装置5の表示特性に適合したR’G’B’の画像データに変換する処理を行っているのである。なお、CMYの画像データをR’G’B’の画像データに変換する処理は、入力値(CMY)と出力値(R’G’B’)とを対応付けたLUTを作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
黒生成/下色除去部22は、プレビュー表示時においては、色補正部21から出力されたR’G’B’の画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の空間フィルタ部23に引き渡す。空間フィルタ部23は、プレビュー表示時においては、黒生成/下色除去部22から出力されたR’G’B’の画像データに対して、領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理など)を行う。すなわち、空間フィルタ部23では、印刷処理時と同様、領域分離信号に基づいて、画像領域ごとに異なる画像処理が実行される。
なお、シングルカラーモードのプレビュー表示時における、空間フィルタ部23よりも後段の変倍部24、出力階調補正部25および中間調生成部26の処理は、2色カラーモードのプレビュー表示時の処理と同様であるので、説明は省略する。
次に、本発明の特徴部分である平滑化処理部100の詳細について説明する。以下では、画像形成装置1は、2色カラーモードが選択されているとする。上述したように、平滑化処理部100は、2色化処理部20による変換処理の前に、RGBの入力画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う。画像処理装置3は、所定の画素として、様々な画素を指定可能である。
画像処理装置3は、たとえば、入力画像データ中の、画像表示装置5の操作パネルを介してユーザによって指定された画素(たとえば、タッチパネルより範囲を指定する、あるいは、キーボードやマウスを用いて範囲を指定すればよい。)を、平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素とするように構成される。この場合において画像形成装置1が2色カラーモードであるときに、画像処理装置3は、画像表示装置5に入力画像データに基づく画像を表示する。画像処理装置3は、ユーザによって指定された所定の範囲内の全画素を、平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素とする。これによって、ユーザは、画像表示装置5に表示された画像中の任意の部分を、平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素に指定することができる。
平滑化処理部100は、所定の画素として指定された画素について平滑化処理を行う。平滑化処理部100は、たとえば、図10に示す、平滑化フィルタF1、平滑化フィルタF2などの平滑化フィルタを用いて平滑化処理を行う。
図10は、平滑化フィルタF1および平滑化フィルタF2を示す図である。図10において、マトリクス内の数値はフィルタ係数を表す。平滑化フィルタF1、平滑化フィルタF2はともに、マトリクスの中心におけるフィルタ係数の値が大きく、マトリクスの周辺になるにつれてフィルタ係数の値が小さくなるように構成された加重平均フィルタを用いているが、他の平滑化フィルタを用いても構わない。
平滑化処理部100は、平滑化フィルタF1、平滑化フィルタF2などの平滑化フィルタを入力画像データに適用することで、平滑化処理を行う。より詳細には、平滑化処理部100は、たとえば、以下の(K1)〜(K7)の方法で平滑化処理を行う。
(K1)入力画像データの全画素を、1つずつ注目画素として選ぶ。
(K2)注目画素が、平滑化処理部100が平滑化を行う所定の画素である場合、以下の(K3)〜(K6)の処理を行う。
(K3)注目画素と平滑化フィルタ(たとえば、平滑化フィルタF1)の中央のフィルタ係数とを対応させ、入力画像データにおける注目画素の周辺画素と平滑化フィルタの周辺のフィルタ係数とを対応させる。
(K4)フィルタ係数と、対応する位置の画素のR濃度値との積を算出する。
(K5)算出された値の合計値を、フィルタ係数の合計値で割った値を算出する。G濃度値、B濃度値についても同様に算出する。
(K6)R濃度値、G濃度値、B濃度値について算出された3つの値をそれぞれ、平滑化処理後の画像データにおける、注目画素と同一の座標を有する画素のR濃度値、G濃度値、B濃度値とする。
(K7)注目画素が、平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素でない場合、該注目画素のR濃度値、G濃度値、B濃度値それぞれを、平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素の座標と同一の座標を有する画素のR濃度値、G濃度値、B濃度値とする。
平滑化処理部100によって平滑化処理された後の画像データは、2色化処理部20に出力される。2色化処理部20は、上述したように、平滑化処理部100から入力されたRGBの画像データについて、該画像データを構成する画素ごとに彩度を判定する。2色化処理部20は、判定した彩度に基づいて、入力されたRGBの画像データを、CMYの画像データであって、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を形成するための画像データ(2色印刷用画像データ)に変換する。2色化処理部20によって作成された2色印刷用画像データは、上述したように、黒生成/下色除去部22に出力される。
上記のように構成される画像処理装置3によれば、ユーザは、平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素として、入力画像データ中のグレーデータを構成する画素を指定することができる。したがって、グレーデータがコンポジットグレーデータである場合、平滑化処理部100によってコンポジットグレーデータ中の注目画素を平滑化することで、該注目画素に、該注目画素の周囲の色の情報を取り込ませ、該注目画素を平均化することができる。
このようにして、コンポジットグレーデータを構成する画素を平滑化(平均化)することにより、2色化処理部20は、コンポジットグレーデータを構成する画素を無彩色に判定し易くなる。従来の画像処理装置では、コンポジットグレーデータを構成する有彩色の網点領域画素が有彩色に判定された状態で入力画像データが2色印刷用画像データに変換されることにより、コンポジットグレー画像が有彩色と無彩色とが混在した画像に変換されてしまっていたけれども、画像処理装置3によればこのような不具合の発生を抑制することができる。したがって、画像処理装置3によれば、コンポジットグレーデータを含む画像データを、2色印刷用画像データであって、高画質なグレー画像を形成できる画像データに変換することができる。
画像処理装置3は、平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素をユーザが指示するように構成されるのではなく、入力画像データの全画素を該所定の画素とするように構成されてもよい。この場合、画像処理装置3は、画像形成装置1が2色カラーモードであり、かつ、画像入力装置2が読み取った原稿の原稿種別が、印刷写真よりなる原稿(網点原稿)であるときに、入力画像データの全画素を、平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素とするように構成される。画像処理装置3は、画像入力装置2が読み取った原稿の原稿種別を、画像表示装置5の操作パネルを介してユーザが指定した原稿種別とするように構成されてもよいし、原稿種別自動判別部13による判別結果とするように構成されてもよい。
原稿種別自動判別部13は、たとえば、特開2002−232708号公報に記載の領域分離処理方法を用いて領域分離処理を行い、領域分離処理結果を用いて原稿種別の判別を行う。特開2002−232708号公報に記載の領域分離処理方法は、以下の(L1)〜(L9)に示すような方法である。
(L1)RGBの色成分ごとに、画像データ中の、注目画素を含むn×m(たとえば、7画素×15画素)の画素ブロックにおける、最小濃度値および最大濃度値を算出する。以下の(L2)〜(L8)も、RGBの色成分ごとに行う。
(L2)上記(L1)にて算出された最小濃度値および最大濃度値を用いて最大濃度差を算出する。
(L3)注目画素の濃度値と注目画素に隣接する画素の濃度値との濃度差の、絶対値の総和である総和濃度繁雑度(たとえば、主走査方向および副走査方向において隣接する画素について算出した値の和)を算出する。
(L4)上記(L2)にて算出された最大濃度差と予め定める最大濃度差閾値との比較、および上記(L3)にて算出された総和濃度繁雑度と予め定める総和濃度繁雑度閾値との比較を行う。
(L5)最大濃度差<最大濃度差閾値、および、総和濃度繁雑度<総和濃度繁雑度閾値のとき、注目画素は下地・印画紙写真領域に属すると判断する。
(L6)上記(L5)の条件を満たさないときは、注目画素は文字・網点領域に属すると判断する。
(L7)下地・印画紙写真領域に属すると判断された注目画素が、最大濃度差<予め定める下地・印画紙写真判定閾値の条件を満たすとき、該注目画素を下地領域画素に分類し、この条件を満たさないときは、印画紙写真領域画素に分類する。
(L8)文字・網点領域に属すると判断された注目画素が、総和濃度繁雑度<(最大濃度差×予め定める文字・網点判定閾値)の条件を満たすとき、該注目画素を文字領域画素に分類し、この条件を満たさないときは、網点領域画素に分類する。
(L9)上記(L1)〜(L8)のように、RGBの色成分ごとに領域分離処理を行った後、色成分ごとの領域分離処理の結果、および所定の優先順位に基づいて、注目画素の領域判定を行う。領域判定を行う際の優先順位は、たとえば、(M1)網点、(M2)文字、(M3)印画紙写真、(M4)下地と設定される。この設定の場合、たとえば、R成分が網点領域画素であり、G成分が文字領域画素であり、B成分が下地領域画素であると領域分離された1つの注目画素は、網点領域画素に判定される。
原稿種別自動判別部13は、下地領域画素に判定された画素の画素数、文字領域画素に判定された画素の画素数、網点領域画素に判定された画素の画素数、および印画紙写真領域画素に判定された画素の画素数をそれぞれ記憶する。原稿種別自動判別部13は、記憶した各領域画素の画素数と予め定める判定閾値とから、原稿種別の判別を行う。より詳細には、原稿種別自動判別部13は、以下の(N1)〜(N5)の基準に基づいて、原稿種別の判別を行う。
(N1)文字領域画素数が全領域画素数の30%以上、かつ、網点領域画素数が全領域画素数の20%未満、かつ、印画紙写真領域画素数が全領域画素数の10%未満である画像データを、文字原稿とする。
(N2)文字領域画素数が全領域画素数の30%未満、かつ、網点領域画素数が全領域画素数の20%以上、かつ、印画紙写真領域画素数が全領域画素数の10%未満である画像データを、網点原稿とする。
(N3)文字領域画素数が全領域画素数の30%未満、かつ、網点領域画素数が全領域画素数の20%未満、かつ、印画紙写真領域画素数が全領域画素数の10%以上である画像データを、印画紙写真原稿とする。
(N4)文字領域画素数が全領域画素数の30%以上、かつ、網点領域画素数が全領域画素数の20%以上、かつ、印画紙写真領域画素数が全領域画素数の10%未満である画像データを、文字/網点原稿とする。
(N5)文字領域画素数が全領域画素数の30%以上、かつ、網点領域画素数が全領域画素数の20%未満、かつ、印画紙写真領域画素数が全領域画素数の10%以上である画像データを、文字/印画紙写真原稿とする。
以上のようにして原稿種別自動判別部13によって判別された原稿種別が網点原稿である場合、またはユーザによって、原稿種別が網点原稿であると指示された場合、平滑化処理部100は、入力画像データの全画素に対して平滑化処理を行う。平滑化処理部100は、上述したように、平滑化フィルタF1、平滑化フィルタF2などの平滑化フィルタを用いて平滑化処理を行う。平滑化処理部100によって平滑化処理された後の画像データは、2色化処理部20に入力される。
このように、画像処理装置3は、原稿種別が網点原稿であるときに、入力画像データの全画素に対して平滑化処理を行う。網点原稿のグレー色の画像が、コンポジットグレー画像で構成されているとき、入力画像データの全画素に対して平滑化処理を行うことで、ユーザがグレー画像領域を指定しなくとも、入力画像データ中のコンポジットグレーデータを平滑化することができる。
これによって、上述したように、コンポジットグレーデータを構成する画素を平均化することができる。したがって、コンポジットグレー画像が有彩色と無彩色とが混在した画像に変換されてしまうことを、抑制することができる。よって、ユーザがグレー画像領域を指定しなくとも、コンポジットグレーデータを含む画像データを、高画質なグレー画像を形成できる2色印刷用画像データに変換することができる。
画像処理装置3は、ユーザが指定した画素または全画素を平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素とするような構成ではなく、入力画像データ中の網点領域画素を該所定の画素とするように構成されることが好ましい。たとえば、図11に示すように、平滑化処理部100は、領域分離信号選択部101とフィルタ部102とを含み、領域分離処理部14から出力された領域分離処理結果を用いて、入力画像データ中の網点領域画素を平滑化処理するように構成される。このとき、領域分離処理部14は、2色化処理部20による変換処理の前に、画像データ中の画素が網点領域画素であるか否かを判定する網点判定手段として機能する。
図11は、平滑化処理部100の構成を示すブロック図である。領域分離信号選択部101は、全画素を対象として、1画素ずつ注目画素として選ぶ。領域分離信号選択部101には、領域分離信号復合部16を介して、領域分離処理部14から出力された領域分離処理結果が入力される。領域分離信号選択部101は、注目画素が網点領域画素である場合は、該注目画素を平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素と判断して、該注目画素の座標をフィルタ部102へ出力する。領域分離信号選択部101は、注目画素が網点領域画素でない場合には、該注目画素のR、G、B濃度値を、平滑化処理部100による平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素の座標と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする。
フィルタ部102は、平滑化フィルタF1や平滑化フィルタF2などの平滑化フィルタを記憶する。フィルタ部102は、領域分離信号選択部101から入力された注目画素の座標と、平滑化処理部100に入力された入力画像データとから、上述したように、平滑化フィルタを用いて、座標が入力された注目画素に対して平滑化処理を行う。フィルタ部102は、平滑化処理によって得られたR、G、B濃度値を、平滑化処理後の画像データにおける、注目画素と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする。
図12は、平滑化処理部100による1つの注目画素についての処理を示すフローチャートである。まず、領域分離信号選択部101は、入力画像データの中から1つの画素を注目画素として選ぶ(ステップs101)。次に、領域分離信号選択部101は、注目画素が網点領域画素であるか否かを判断する(ステップs102)。ステップs102において、注目画素が網点領域画素であると判断された場合、領域分離信号選択部101は、該注目画素の座標をフィルタ部102へ出力する。フィルタ部102は、領域分離信号選択部101から入力された注目画素の座標に基づいて該注目画素に平滑化処理を行い、平滑化処理によって得られたR、G、B濃度値を、平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする(ステップs103)。ステップs102において、注目画素が網点領域画素でないと判断された場合、フィルタ部102は、該注目画素の平滑化処理を行わず、領域分離信号選択部101は、該注目画素のR、G、B濃度値を、平滑化処理部100による平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素の座標と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする(ステップs104)。平滑化処理部100は、ステップs103またはステップs104の処理を終えると、1つの注目画素についての処理を終了する。
平滑化処理部100は、このような1つの注目画素に対する処理を、入力画像データの全画素について行って、入力画像データ中の網点領域画素を平滑化処理する。これによって、平滑化処理部100は、入力画像データの中の網点領域画素が平滑化処理された画像データを作成する。平滑化処理部100によって作成された画像データは、2色化処理部20へ入力される。
このように、画像処理装置3では、平滑化処理部100が、領域分離処理部14から出力された領域分離処理結果を用いて、入力画像データ中の網点領域画素に対して平滑化処理を行う。コンポジットグレーデータは、複数種類の有彩色をそれぞれ有する網点領域画素の集合であるので、画像処理装置3によれば、ユーザがグレー画像領域を指定しなくとも、入力画像データ中のコンポジットグレーデータを平滑化することができる。また、画像処理装置3は、入力画像データの全画素に対して平滑化処理を行うわけではないので、文字領域や連続階調領域をぼかすことなく、コンポジットグレーデータを平滑化することができる。
これによって、上述したように、コンポジットグレーデータを構成する画素を平均化することができる。したがって、コンポジットグレー画像が有彩色と無彩色とが混在した画像に変換されてしまうことを、抑制することができる。よって、ユーザがグレー画像領域を指定しなくとも、コンポジットグレーデータを含む画像データを、高画質なグレー画像を形成できる2色印刷用画像データに変換することができる。
このように、本発明に係る画像処理装置の第1実施形態である画像処理装置3は、入力されたRGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う平滑化処理ステップと、該平滑化処理ステップにおいて平滑化処理された画像データを、CMYの画像データであって、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を形成するための画像データ(2色印刷用画像データ)に変換する2色化処理ステップとを含む画像処理方法を用いて、高画質なグレー画像を形成できる2色印刷用画像データを作成している。
なお、画像処理装置3は、平滑化処理部100が、平滑化処理に用いる平滑化フィルタとして、平滑化フィルタF1を記憶していてもよいし、平滑化フィルタF2を記憶していてもよい。平滑化フィルタF1と平滑化フィルタF2との違いは、平滑化フィルタを構成するマトリクスの大きさである。図10に示すように、平滑化フィルタF1は、フィルタサイズが小さく、注目画素の周囲の比較的狭い範囲に適用される。平滑化フィルタF1を用いて平滑化処理を行うと、画像の鮮明性を残しながら、画像の平滑化を行うことができる。
図10に示すように、平滑化フィルタF2は、フィルタサイズが大きく、注目画素の周囲の比較的広い範囲に適用される。平滑化フィルタF2を用いて平滑化処理を行うと、より画像が滑らかとなるように、画像の平滑化を行うことができる。すなわち、平滑化フィルタF2は、平滑化フィルタF1と比較して、平滑化の強度(平滑化強度)が高く構成されている。
上記画像処理装置3において、平滑化処理部100は、画像処理装置3の外部から、平滑化強度を変更する指示を表す指示信号が入力されたときに(たとえば、画像表示装置5の操作パネルを介してユーザから、平滑化強度を変更する指示が入力されたときに)、平滑化強度を変更する構成であってもよい。たとえば、平滑化処理部100は、平滑化フィルタF1および平滑化フィルタF2のいずれも記憶しておき、ユーザからの指示が無い場合は、平滑化フィルタF1を用いて平滑化処理を行い、ユーザが平滑化強度を高くするように指示したときに平滑化フィルタF2を用いて平滑化処理を行うように構成される。また、たとえば、画像処理装置3は、平滑化処理部100による平滑化処理前に、「滑らかにする」および「より滑らかにする」と画像表示装置5に表示して、ユーザに平滑化強度の選択を促すように構成されてもよい。この場合、画像処理装置3は、ユーザによって「滑らかにする」が押下されたときは、比較的平滑化強度が低い平滑化フィルタF1を用いて平滑化処理部100が平滑化処理を行い、ユーザによって「より滑らかにする」が押下されたときは、比較的平滑化強度が高い平滑化フィルタF2を用いて平滑化処理部100が平滑化処理を行うように構成される。
このように平滑化フィルタを外部から選択可能に構成される画像処理装置3における、平滑化処理部100による処理について説明する。ここで、平滑化処理部100は、原稿種別自動判別部13の領域分離結果を用いて網点領域画素に平滑化処理を行うように、領域分離信号選択部101とフィルタ部102とを含んで構成されているとする。また、フィルタ部102は、平滑化フィルタF1と平滑化フィルタF2とを記憶しているとする。
図13は、平滑化フィルタを選択可能である場合における平滑化処理部100による1つの注目画素についての処理を示すフローチャートである。まず、領域分離信号選択部101は、入力画像データの中から1つの画素を注目画素として選ぶ(ステップs201)。次に、領域分離信号選択部101は、注目画素が網点領域画素であるか否かを判断する(ステップs202)。ステップs202において、注目画素が網点領域画素であると判断された場合、領域分離信号選択部101は、該注目画素の座標をフィルタ部102へ出力する。
フィルタ部102は、ユーザによって選択された平滑化フィルタが平滑化フィルタF1であるか平滑化フィルタF2であるかを判断する(ステップs203)。ステップs203において、ユーザによって選択された平滑化フィルタが平滑化フィルタF1であると判断された場合、フィルタ部102は、領域分離信号選択部101から入力された注目画素の座標に基づいて、平滑化フィルタF1を用いて該注目画素に平滑化処理を行い、平滑化処理によって得られたR、G、B濃度値を、平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする(ステップs204)。ステップs203において、ユーザによって選択された平滑化フィルタが平滑化フィルタF2であると判断された場合、フィルタ部102は、領域分離信号選択部101から入力された注目画素の座標に基づいて、平滑化フィルタF2を用いて該注目画素に平滑化処理を行い、平滑化処理によって得られたR、G、B濃度値を、平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする(ステップs205)。
ステップs202において、注目画素が網点領域画素でないと判断された場合、フィルタ部102は、該注目画素の平滑化処理を行わず、領域分離信号選択部101が、該注目画素のR、G、B濃度値を、平滑化処理部100による平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素の座標と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする(ステップs206)。平滑化処理部100は、ステップs204、ステップs205、またはステップs206の処理を終えると、1つの注目画素についての処理を終了する。
このように画像処理装置3が構成されることによって、ユーザは、平滑化処理部100が平滑化処理に用いる平滑化フィルタを選択することができる。なお、平滑化フィルタF1、F2は、平滑化フィルタの一例であり、平滑化処理部100は、これら以外の平滑化フィルタを用いてもよい。
さらに、画像処理装置3は、ユーザが、選択した平滑化フィルタを用いたときのプレビューを見ながら画像データを出力するか否かを選べるように構成されてもよい。たとえば、画像処理装置3は、ユーザが選択した平滑化フィルタを用いて平滑化処理部100が平滑化処理を行った場合におけるプレビューを、画像表示装置5に表示させる。ユーザは、画像表示装置5に表示されるプレビューを見ながら、画像表示装置5の操作パネルを介して、出力許可または出力拒否のいずれかを選択することができる。また、このとき、ユーザは、操作パネルを操作することで、プレビューの任意の部分を拡大した拡大画像を、画像表示装置5に表示させることもできる。画像処理装置3は、ユーザによって出力許可が選択された場合にのみ、画像データを、画像出力装置4に出力する。
このように構成される画像処理装置3によれば、選択した平滑化フィルタを用いたときのプレビューを見ながら画像データを出力するか否かを選べるので、ユーザは、適切な平滑化フィルタを選んで、平滑化処理部100に平滑化処理をさせ、より高画質なグレー画像を形成できる2色印刷用画像データを出力させることができる。
次に、本発明に係る画像処理装置の第2実施形態である画像処理装置3Aについて説明する。図14は、画像処理装置3Aの構成を示すブロック図である。画像処理装置3Aは、画像処理装置3の代わりに、画像形成装置1に備えられる。画像処理装置3Aは、上述した画像処理装置3と類似しており、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
画像処理装置3Aは、平滑化処理部100の代わりに平滑化処理部100Aを備え、さらに線数関連情報取得部103を備えること以外は、画像処理装置3と同様の構成である。線数関連情報取得部103は、平滑化処理部100が平滑化処理を行う所定の画素について、線数に関連する情報(線数関連情報)を取得する線数関連情報取得手段である。なお、「線数」とは、画像を形成する際の網点の密度であり、本発明において、「所定の画素の線数」などと表す場合は、「所定の画素を中心とする所定の範囲における線数」を意味する。
画像処理装置3Aは、平滑化処理部100が、線数関連情報取得部103によって取得された線数関連情報に基づき、平滑化強度を変更して平滑化処理を行うように構成されることを特徴とする。すなわち、第1実施形態である画像処理装置3が、ユーザの選択した平滑化フィルタを用いて平滑化処理部100が平滑化処理を行う画像処理装置であるのに対し、第2実施形態である画像処理装置3Aは、線数関連情報取得部103からの線数関連情報に基づいて、平滑化処理部100Aが平滑化処理に用いる平滑化フィルタを選択するように構成される画像処理装置である。
たとえば、画像処理装置3Aは、線数関連情報取得部103が原稿種別自動判別部13による領域分離信号を用いて画像データ中の網点領域画素についての線数関連情報を取得し、平滑化処理部100Aが、網点領域画素を平滑化処理を行う所定の画素とし、線数関連情報に基づいて該平滑化処理に用いる平滑化フィルタを選択するように構成される。この場合、画像処理装置3Aは、画像処理装置3の構成に加えて線数関連情報取得部103を備え、平滑化処理部100に代えて図15に示す平滑化処理部100Aを備えて構成される。
図15は、平滑化処理部100Aの構成を示すブロック図である。平滑化処理部100Aは、領域分離信号選択部101と、線数信号選択部104と、平滑化フィルタF1を記憶する高線数用フィルタ部102Aと、平滑化フィルタF2を記憶する低線数用フィルタ部102Bとを含む。領域分離信号選択部101は、平滑化処理部100が備えるものと同一である。
線数関連情報取得部103は、所定の画素について、線数関連情報を取得し、記憶装置7に出力する。本実施形態では、線数関連情報を取得する対象である所定の画素は、網点領域画素である。線数関連情報とは、たとえば、所定の画素の線数の値そのものや、所定の画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否かなどの、線数に関連する情報である。本実施形態では、線数関連情報は、網点領域画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否かについての情報である。
線数関連情報取得部103は、注目画素とした網点領域画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否か(高線数であるか低線数であるか)を判定する。
平滑化処理部100Aは、領域分離信号選択部101に入力された、注目画素が網点領域画素であるか否かの情報(領域分離信号)と、線数信号選択部104に入力された、注目画素がコンポジットグレーデータを構成する画素であるか否かの情報、および注目画素が高線数でるか低線数であるかの情報(線数信号)に基づいて平滑化処理を行う。平滑化処理部100Aは、網点領域画素であり、高線数である注目画素について、高線数用フィルタ部102Aが記憶する平滑化フィルタF1を用いて、平滑化処理を行う。また、平滑化処理部100Aは、網点領域画素であり、高線数ではない(すなわち、低線数である)注目画素について、低線数用フィルタ部102Bが記憶する平滑化フィルタF2を用いて、平滑化処理を行う。また、平滑化処理部100Aは、網点領域画素ではない注目画素については、平滑化処理を行わない。平滑化処理部100Aの詳細は後述する。
線数関連情報取得部103による線数関連情報の取得処理は、大略的には、以下の(O1)〜(O4)の処理からなる。
(O1)実空間における画像データ(RGBの入力画像データ)中の、注目画素を含む所定の範囲の画素のR濃度値を離散フーリエ変換して、周波数空間における各ブロックの強度を示すデータ(強度スペクトルデータ)を得る。
(O2)周波数空間中の所定の2つ領域における、各ブロックの強度の平均値をそれぞれ算出する。
(O3)前記所定の2つの領域における平均値を比較して、Rプレーンにおいて注目画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否かを判定する。
(O4)Gプレーン、Bプレーンについても、上記(O1)〜(O3)の処理を行う。
線数関連情報取得部103による線数関連情報の取得処理方法は、これ以外であってもよい。たとえば、以下の(P1)〜(P4)の4種類の方法が挙げられる。
(P1)上記(O1)において、注目画素の輝度値Y(=0.3×R+0.59×G+0.11×B)を離散フーリエ変換して、周波数空間における各ブロックの強度を示すデータ(強度スペクトルデータ)を得て、上記(O2),(O3)と同様の処理を行い、注目画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否かを判定する方法。
(P2)網点領域であると判定された局所ブロックにおいて、所定の閾値を用いて、2値データの反転回数の平均値を算出し、該平均値に基づいて線数を判定する方法(特開2006−203703号公報記載の方法)。
(P3)閾値を変更して網点領域画素を検出し、網点領域画素数の比率を用いて、低線数であるか、高線数であるかを判定する方法(特開2004−328292号公報記載の方法)。
(P4)2値データの反転回数により線数を判定する方法(特開2006−197037号公報記載の方法)。
以下に、線数関連情報取得部103による上記(O1)〜(O4)の処理について詳細に説明する。図16は、実空間から周波数空間への離散フーリエ変換を説明するための図である。上記(O1)において、線数関連情報取得部103は、入力画像データの所定の範囲の画素に、画素マスクGを適用することで、フーリエ変換に用いる座標(x,y)をそれぞれ割り当てる。
図16(a)は、フーリエ変換に用いる画素マスクGを表す。本実施形態に用いられる画素マスクGは、正方形状に配置される複数の画素からなり、画素の数は、16×16(=256)である。画素マスクGは、画素マスク中の座標を(x,y)で表すとき、図16(a)において左上隅の画素B1が(x,y)=(1,1)、右上隅の画素B2が(x,y)=(16,1)、左下隅の画素B3が(x,y)=(1,16)、右下隅のブ画素B4が(x,y)=(16,16)となり、右方向Xがx成分の増加する方向、下方向Yがy成分の増加する方向であるように構成される。なお、画素マスクとしては、任意のm×nの画素であってもよい。ただし、本実施形態では、離散フーリエ変換に用いるアルゴリズムとしてFFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)を用いるため、m、nとも2のk乗として設定する。
画素マスクGの中央の画素B5((x,y)=(8,8)の画素)は、注目画素である。周波数空間における座標を(u,v)とし、座標(x,y)におけるR濃度値(GプレーンのFFTを行う場合はG濃度値、BプレーンのFFTを行う場合はB濃度値とする)をI(x,y)とし、強度を|F(u,v)|とするとき、下記式(9)によって、FFTを行う。
(πは円周率、jは虚数単位) …(9)
線数関連情報取得部103は、上記式(9)によって得られた強度|F(u,v)|を、周波数空間における座標(u,v)の位置に対応する強度とし、強度スペクトルデータを得る。たとえば、周波数空間において、座標(u,v)=(0,0)(直流成分)の位置に対応する強度は、|F(0,0)|である。
図16(b)は、周波数空間を表す。図16(b)において、周波数空間は、uが右方向に、vが下方向に増加する座標系で表している。周波数は、u,vの絶対値が増加する方向が高周波数となる。また、この座標系において、右下を第1象限、右上を第2象限、左下を第3象限、左上を第4象限としている。本実施の形態では、第1象限のデータを用いて説明する。
このような線数関連情報取得部103によるFFTの一例を示す。図17は、FFTの一例を説明するための図である。図17(a)は、原稿画像R1を表している。原稿画像R1は、線数が85線の網点画像である。
図17(b)は、Rプレーンの第1象限における強度スペクトルR2を表している。図17(c)は、Gプレーンの第1象限における強度スペクトルR3を表している。図17(d)は、Bプレーンの第1象限における強度スペクトルR4を表している。
図17(b)、図17(c)、および図17(d)では、強度|F(u,v)|が高い箇所(強度|F(u,v)|が3000程度)が明るく(白く)なり、強度|F(u,v)|が低い箇所(強度|F(u,v)|が0程度)が暗く(黒く)なるようにして、明暗によって、第1象限における各座標の位置に対応する強度|F(u,v)|を表している。図17(b)、図17(c)、および図17(d)が示すように、Rプレーン、Gプレーン、Bプレーンそれぞれにおける強度スペクトルR2,R3,R4は、非常に近い形となる。
なお、線数関連情報取得部103が用いるのは、明暗の情報ではなく、各プレーンにおける実際の強度|F(u,v)|の数値である。図18は、強度スペクトルR3aを示す図である。強度スペクトルR3aは、Gプレーンの第1象限における強度スペクトルR3を数値で表したものである。線数関連情報取得部103は、強度スペクトルR3aのような、8×8の領域の、それぞれの位置における強度|F(u,v)|を用いて、注目画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否かを判定する。
上記(O2)では、具体的には、線数関連情報取得部103は、周波数空間中の所定の2つ領域A0,A1における、各強度|F(u,v)|の平均値をそれぞれ算出する。図19は、領域A0および領域A1を示す図である。領域A0は、第1象限Q1において(u,v)の値が小さくなる側の領域であって、4×4の周波数領域から直流成分B6を除いた領域である。領域A1は、第1象限Q1から、直流成分B6および領域A0を除いた領域である。
線数関連情報取得部103は、領域A0、領域A1それぞれにおいて、強度|F(u,v)|の平均値を算出する。たとえば、強度スペクトルR3aの場合、領域A0における強度|F(u,v)|の平均値は、1518.4であり、領域A1における強度|F(u,v)|の平均値は、276.5625である。
上記(O3),(O4)では、具体的には、線数関連情報取得部103は、領域A0における強度|F(u,v)|の平均値と、領域A1における強度|F(u,v)|の平均値とを比較することによって、プレーンごとに、注目画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否かを判定する。線数関連情報取得部103は、領域A0における強度|F(u,v)|の平均値が、領域A1における強度|F(u,v)|の平均値以上である場合には、注目画素の線数は、低線数であり、予め定める所定の閾値未満であると判定し、領域A0における強度|F(u,v)|の平均値が、領域A1における強度|F(u,v)|の平均値未満である場合には、注目画素の線数は、高線数であり、予め定める所定の閾値以上であると判定する。
本実施形態のように、第1象限Q1を領域A0および領域A1に区分して、それぞれの領域における強度|F(u,v)|の平均値を比較するとき、線数についての予め定める所定の閾値は、たとえば、175線に相当する。したがって、本実施形態では、線数関連情報取得部103は、線数が175線未満である場合に低線数と判定し、線数が175線以上である場合に高線数と判定していることになる。なお、線数が175線未満になる画像データは、たとえば、新聞、電話帳、ちらしなどを読み取って得られる画像データである。また、線数が175線以上になる画像データは、たとえば、一般的な印刷物を読み取って得られる画像データである。本実施の形態では、閾値として175線を設定しているが、他の線数を設定するようにしてもよい。その場合、強度|F(u,v)|の平均値を算出している領域A0および領域A1の範囲を変更すればよい。また、低線数、高線数の2種類ではなく、低線数、中線数、高線数に分けて、それぞれの線数に対応する平滑化フィルタを設定するようにしてもよい。
上記のGプレーンの強度スペクトルR3aにおいては、領域A0における強度|F(u,v)|の平均値は1518.4であり、領域A1における強度|F(u,v)|の平均値は276.5625であるので、領域A0における強度|F(u,v)|の平均値は領域A1における強度|F(u,v)|の平均値以上である。したがって、線数関連情報取得部103は、原稿画像R1に基づく入力画像データ中の注目画素(原稿画像R1における座標(x,y)=(8,8)の画素)の、Gプレーンにおける線数は175線未満であり、低線数であると判定する。
図20は、150線の網点画像についてのFFTを説明するための図である。図20(a)は、原稿画像R5を表している。図20(b)は、Rプレーンの第1象限における強度スペクトルR6を表し、図20(c)は、Gプレーンの第1象限における強度スペクトルR7を表し、図20(d)は、Bプレーンの第1象限における強度スペクトルR8を表している。図21は、強度スペクトルR7aを示す図である。強度スペクトルR7aは、Gプレーンの第1象限における強度スペクトルR7を数値で表したものである。
上記のように、Gプレーンの強度スペクトルR7aについて、領域A0における強度|F(u,v)|の平均値を算出すると、568.4667となり、領域A1における強度|F(u,v)|の平均値を算出すると、154.4167となる。したがって、この場合、線数関連情報取得部103は、注目画素の線数は低線数であると判定する。
図22は、200線の網点画像についてのFFTを説明するための図である。図22(a)は、原稿画像R9を表している。図22(b)は、Rプレーンの第1象限における強度スペクトルR10を表し、図22(c)は、Gプレーンの第1象限における強度スペクトルR11を表し、図22(d)は、Bプレーンの第1象限における強度スペクトルR12を表している。図23は、強度スペクトルR11aを示す図である。強度スペクトルR11aは、Gプレーンの第1象限における強度スペクトルR11を数値で表したものである。
上記のように、Gプレーンの強度スペクトルR11aについて、領域A0における強度|F(u,v)|の平均値を算出すると、72.4となり、領域A1における強度|F(u,v)|の平均値を算出すると、238.9583となる。したがって、この場合、線数関連情報取得部103は、注目画素の線数は高線数であると判定する。
線数関連情報取得部103は、網点領域画素すべてについて、高線数であるか低線数であるかの判定を行い、注目画素が高線数であるか低線数であるかの情報(線数信号)を、記憶装置7に対して出力する。
平滑化処理部100Aは、領域分離信号復号部16を介して領域分離処理部14から入力された領域分離信号、および記憶装置7を介して線数関連情報取得部103から入力された線数信号に基づいて、平滑化処理を行う。
領域分離信号選択部101は、全画素を対象として、1画素ずつ注目画素として選ぶ。領域分離信号選択部101には、領域分離信号復合部16を介して、領域分離処理部14から出力された領域分離処理結果が入力される。領域分離信号選択部101は、注目画素が網点領域画素である場合は、該注目画素の座標を線数信号選択部104へ出力する。領域分離信号選択部101は、注目画素が網点領域画素でない場合には、該注目画素のR、G、B濃度値を、平滑化処理部100Aによる平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素の座標と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする。
線数信号選択部104には、記憶装置7を介して、線数関連情報取得部103による線数信号が入力される。線数信号選択部104は、領域分離信号選択部101によって座標が入力された注目画素が、高線数である場合、該注目画素を平滑化処理部100Aが平滑化処理を行う所定の画素と判断して、該注目画素の座標を高線数用フィルタ部102Aへ出力する。線数信号選択部104は、領域分離信号選択部101によって座標が入力された注目画素が、高線数ではない(すなわち、低線数である)場合、該注目画素を平滑化処理部100Aが平滑化処理を行う所定の画素と判断して、該注目画素の座標を低線数用フィルタ部102Bへ出力する。
高線数用フィルタ部102Aは、平滑化フィルタF1などの高線数用平滑化フィルタを記憶する。高線数用平滑化フィルタとは、平滑化強度の低い平滑化フィルタであり、該平滑化フィルタを用いて平滑化処理を行うことで、線数について予め定める所定の閾値(本実施形態では、175線)以上の線数の注目画素の強度|F(u,v)|を効果的に落とすことができる平滑化フィルタである。高線数用フィルタ部102Aは、線数信号選択部104から入力された注目画素の座標と、平滑化処理部100Aに入力された入力画像データとから、フィルタ部102と同様に、平滑化フィルタF1を用いて、座標が入力された注目画素に対して平滑化処理を行う。高線数用フィルタ部102Aは、平滑化処理によって得られたR、G、B濃度値を、平滑化処理後の画像データにおける、注目画素と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする。
低線数用フィルタ部102Bは、平滑化フィルタF2などの低線数用平滑化フィルタを記憶する。低線数用平滑化フィルタとは、平滑化強度の高い平滑化フィルタであり、該平滑化フィルタを用いて平滑化処理を行うことで、線数について予め定める所定の閾値(本実施形態では、175線)以上の線数の注目画素の強度|F(u,v)|だけでなく、該所定の閾値未満の線数の注目画素の強度|F(u,v)|も効果的に落とすことができる平滑化フィルタである。低線数用フィルタ部102Bは、線数信号選択部104から入力された注目画素の座標と、平滑化処理部100Aに入力された入力画像データとから、フィルタ部102と同様に、平滑化フィルタF2を用いて、座標が入力された注目画素に対して平滑化処理を行う。低線数用フィルタ部102Bは、平滑化処理によって得られたR、G、B濃度値を、平滑化処理後の画像データにおける、注目画素と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする。
図24は、平滑化処理部100Aによる1つの注目画素についての処理を示すフローチャートである。まず、領域分離信号選択部101は、入力画像データの中から1つの画素を注目画素として選ぶ(ステップs301)。次に、領域分離信号選択部101は、注目画素が網点領域画素であるか否かを判断する(ステップs302)。ステップs302において、注目画素が網点領域画素であると判断された場合、領域分離信号選択部101は、該注目画素の座標を線数信号選択部104へ出力する。
線数信号選択部104は、領域分離信号選択部101によって座標が入力された注目画素が、高線数であるか否かを判断する(ステップs303)。ステップs303において、注目画素が高線数であると判断された場合、線数信号選択部104は、該注目画素の座標を高線数用フィルタ部102Aへ出力する。高線数用フィルタ部102Aは、線数信号選択部104から入力された注目画素の座標に基づいて、平滑化フィルタF1を用いて該注目画素に平滑化処理を行い、平滑化処理によって得られたR、G、B濃度値を、平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする(ステップs304)。
ステップs303において、注目画素が高線数ではない(すなわち、低線数である)と判断された場合、線数信号選択部104は、該注目画素の座標を低線数用フィルタ部102Bへ出力する。低線数用フィルタ部102Bは、線数信号選択部104から入力された注目画素の座標に基づいて、平滑化フィルタF2を用いて該注目画素に平滑化処理を行い、平滑化処理によって得られたR、G、B濃度値を、平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする(ステップs305)。
ステップs302において、注目画素が網点領域画素ではないと判断された場合、平滑化処理部100Aは、平滑化処理を行わない(ステップs306)。より詳細には、ステップs302において、注目画素が網点領域画素ではないと判断された場合は、領域分離信号選択部101は、注目画素のR、G、B濃度値を、平滑化処理部100Aによる平滑化処理後の画像データにおける、該注目画素の座標と同一の座標を有する画素のR、G、B濃度値とする。
平滑化処理部100Aは、ステップs304、ステップs305、またはステップs306の処理を終えると、1つの注目画素についての処理を終了する。
平滑化処理部100Aは、このような1つの注目画素に対する処理を、入力画像データの全画素について行って、入力画像データ中の網点領域画素を平滑化処理する。これによって、平滑化処理部100Aは、入力画像データの中の網点領域画素が平滑化処理された画像データを作成する。平滑化処理部100Aによって作成された画像データは、2色化処理部20へ入力される。
このように、画像処理装置3Aでは、平滑化処理部100Aが、線数関連情報取得部103が取得した線数関連情報に基づいて最適な平滑化フィルタを選択して、入力画像データ中の網点領域に対して平滑化処理を行う。したがって、画像処理装置3Aによれば、入力画像データ中にコンポジットグレーデータを構成する画素が含まれる場合に、ユーザが平滑化強度を指定しなくとも、画像データごとに、最適な平滑化フィルタを用いて、コンポジットグレーデータを構成する画素を平滑化することができる。また、画像処理装置3Aは、入力画像データの全画素に対して平滑化処理を行うわけではなく、網点領域画素を認識して、該画素に平滑化処理を行うので、文字領域や連続階調領域をぼかすことなく、高画質に平滑化を行うことができる。
これによって、画像処理装置3と同様に、コンポジットグレーデータを構成する画素を平均化することができる。したがって、コンポジットグレーデータが有彩色と無彩色とが混在した画像に変換されてしまうことを、抑制することができる。よって、ユーザがグレー画像領域を指定しなくとも、コンポジットグレーデータを含む画像データを、より高画質なグレー画像を形成できる2色印刷用画像データに変換することができる。
なお、画像処理装置3Aは、画像処理装置3のように、ユーザが指定した範囲の画素を、平滑化処理部100Aが平滑化処理を行う所定の画素としてもよい。この場合、画像処理装置3Aは、操作パネルを介してユーザに指定された範囲の画素を注目画素とし、線数関連情報取得部103は、注目画素とした画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否かを判定する。平滑化処理部100Aは、線数信号選択部104に入力された、注目画素が高線数でるか低線数であるかの情報(線数信号)に基づいて平滑化処理を行う。
平滑化処理部100Aは、ユーザが指定した範囲の画素であり、高線数である注目画素について、高線数用フィルタ部102Aが記憶する平滑化フィルタF1を用いて、平滑化処理を行う。また、平滑化処理部100Aは、ユーザが指定した範囲の画素であり、低線数である注目画素について、低線数用フィルタ部102Bが記憶する平滑化フィルタF2を用いて、平滑化処理を行う。また、平滑化処理部100Aは、ユーザが指定した範囲の画素ではない注目画素については、平滑化処理を行わない。
また、画像処理装置3Aは、画像処理装置3のように、画像データの全画素を、平滑化処理部100Aが平滑化処理を行う所定の画素としてもよい。この場合、画像処理装置3Aは、線数関連情報取得部103が、注目画素とした画素の線数が予め定める所定の閾値以上であるか否かを判定し、平滑化処理部100Aは、線数信号選択部104に入力された、注目画素が高線数でるか低線数であるかの情報(線数信号)に基づいて平滑化処理を行う。
平滑化処理部100Aは、高線数である注目画素について、高線数用フィルタ部102Aが記憶する平滑化フィルタF1を用いて、平滑化処理を行う。また、平滑化処理部100Aは、低線数である注目画素について、低線数用フィルタ部102Bが記憶する平滑化フィルタF2を用いて、平滑化処理を行う。
次に、本発明に係る画像処理装置の第3実施形態である画像処理装置3Bについて説明する。図25は、画像処理装置3Bの構成を示すブロック図である。画像処理装置3Bは、画像処理装置3の代わりに、画像形成装置1に備えられる。画像処理装置3Bは、上述した画像処理装置3と類似しており、対応する部分については同一の参照符号を付して説明を省略する。
画像処理装置3Bは、画像入力装置2から入力されたRGBの画像データに対して、領域分離処理および原稿種別判別処理を行う前に、RGBの画像データを符号化して一旦記憶装置7に格納しておき、記憶装置7から読み出して復号化した画像データについて、原稿種別自動判別部13による原稿種別判別処理や、領域分離処理を施すように構成されている。これ以外の構成については、画像処理装置3Bは、画像処理装置3と同様に構成される。
また、本発明のさらに他の実施の形態として、コンピュータを、上述した画像処理装置3、画像処理装置3A、または画像処理装置3Bとして機能させるために、コンピュータに実行させるためのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラムおよびソースプログラムの少なくともいずれか1つ)、およびこのプログラムコードを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することも可能である。本実施の形態によれば、上述した画像処理方法を行うプログラムコードを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
なお、プログラムコードを記録する記録媒体としては、マイクロコンピュータで処理が行われるために図示していないメモリ、たとえばCD−ROM(Compact Disc−Read
Only Memory)のようなものそのものがプログラムメディアであってもよいし、また、図示していないが外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、そこに記録媒体を挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。
いずれの場合においても、格納されているプログラムコードはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよいし、あるいは、いずれの場合もプログラムコードを読み出し、読み出されたプログラムコードは、マイクロコンピュータの図示されていないプログラム記憶エリアにダウンロードされて、そのプログラムコードが実行される方式であってもよい。このダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されているものとする。
上記プログラムメディアは、本体と分離可能に構成される記録媒体であり、磁気テープやカセットテープなどのテープ系、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスクなどの磁気ディスクやCD−ROM/MO(Magneto Optical disc)/MD(Mini Disc)/DVD(D igital Versatile Disc)などの光ディスクのディスク系、IC(
Integrated Circuit)カード(メモリカードを含む)/光カードなどのカード系、あるいはマスクROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュROMなどによる半導体メモリを含めた固定的にプログラムを担持する媒体であってもよい。
また、インターネットを含む通信ネットワークを接続可能なシステム構成を持つことで、通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードするように流動的にプログラムコードを担持する媒体であってもよい。なお、このように通信ネットワークからプログラムコードをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
上記記録媒体は、デジタルカラー画像形成装置やコンピュータシステムに備えられるプログラム読み取り装置により読み取られることで上述した画像処理方法が実行される。
1 画像形成装置
2 画像入力装置
3,3A,3B 画像処理装置
4 画像出力装置
5 画像表示装置
6 制御部
7 記憶装置
8 受信装置
9 送信装置
10 A/D変換部
11 シェーディング補正部
12 入力処理部
13 原稿種別自動判別部
14 領域分離処理部
15 領域分離信号圧縮部
16 領域分離信号復号部
17 圧縮部
18 復号部
19 画質調整部
20 2色化処理部
21 色補正部
22 黒生成/下色除去部
23 空間フィルタ部
24 変倍部
25 出力階調補正部
26 中間調生成部
100,100A 平滑化処理部
101 領域分離信号選択部
102 フィルタ部
102A 高線数用フィルタ部
102B 低線数用フィルタ部
103 線数関連情報取得部
104 線数信号選択部
201 輝度彩度算出部
202 指定抽出色判定部
203 画像データ判定部
204 彩度調整処理部
205 出力色生成部

Claims (8)

  1. 入力されたRGBの画像データを、CMYの画像データであって、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を形成するための画像データに変換する2色化処理手段と、
    前記2色化処理手段による変換処理の前に、RGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う平滑化処理手段とを備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記2色化処理手段による変換処理の前に、RGBの画像データ中の画素が網点領域画素であるか否かを判定する網点判定手段をさらに備え、
    前記平滑化処理手段は、前記網点判定手段によって網点領域画素であると判定された画素を前記所定の画素として、該所定の画素に対して平滑化処理を行うように構成されることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記所定の画素について、線数に関連する情報を取得する線数関連情報取得手段をさらに備え、
    前記平滑化処理手段は、前記線数関連情報取得手段によって取得された情報に基づき、平滑化の強度を変更して平滑化処理を行うように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記平滑化処理手段は、平滑化の強度を変更する指示を表す指示信号が画像処理装置の外部から入力されたとき、平滑化の強度を変更するように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像処理装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  6. 入力されたRGBの画像データ中の所定の画素に対して平滑化処理を行う平滑化処理ステップと、
    前記平滑化処理ステップにおいて平滑化処理された画像データを、CMYの画像データであって、有彩色と無彩色との2色からなる2色画像を形成するための画像データに変換する2色化処理ステップとを含むことを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の画像処理装置を実現するための画像処理プログラムであって、コンピュータを前記の各手段として機能させるための画像処理プログラム。
  8. 請求項7に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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