JP2011059193A - 画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置、画像処理方法、制御プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置、画像処理方法、制御プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】表示装置に表示されたときに利用者にとって視認性がよいプレビュー画像を生成する画像処理装置を実現する。
【解決手段】本発明に係る画像処理装置102は、プレビュー画像の表示倍率を取得する設定値取得部19と、プレビュー画像の明るさを調整する画質調整部11とを備える。画質調整部11は、表示倍率が「拡大」である場合、第1の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、「中間」「縮小」の場合よりも暗くなるように調整し、第1の範囲の明るさより明るい第2の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、「中間」「縮小」の場合よりも明るくなるように調整する。それゆえ、表示装置に表示されたときに視認性がよいプレビュー画像を生成することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、表示装置にて表示されるプレビュー(サムネイル)の画像データを処理する画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、制御プログラム、記録媒体に関するものである。
複写機や複合機などの画像形成装置は、印刷対象の画像の画像データに対して、原稿種別や設定条件(印刷濃度,変倍処理の倍率,片面印刷または両面印刷,余白サイズ等)に応じた画像処理を施す。さらに、画像形成装置には、上記印刷対象の画像を印刷前に表示装置にプレビュー表示するものも存在する。なお、プレビュー表示の形態には、印刷対象の画像を1頁ずつ表示する形態や、複数頁からなる印刷対象の画像を一括して表示する形態がある。そして、プレビュー表示を実行する複写機や複合機に関する先行文献としては下記特許文献1が存在する。
特許文献1は、プレビュー表示を行う際、画像データにエッジ強調を施さないで表示画像を生成する技術を開示するものである。また、特許文献1の画像処理装置には、トリミング、ペイント、変倍、カラーバランスの変更や色変換等の様々な処理を行う画像編集回路と、画像編集回路にて処理された画像を印刷(出力)するプリンタと、当該画像編集回路にて処理された画像を印刷前にプレビュー表示する画像表示装置とが設けられている。そして、利用者は、プレビュー表示される表示画像によって、印刷対象の画像に施される画像処理の内容や印刷後の画像の画質を推測し、各種パラメータやモードの設定(調整)を行う。
特許文献2には、画像表示手段に表示されたカラー画像の全体の明るさに応じて、利用者が操作手段により、カラー画像のγ特性の調整条件を変更できる画像再生装置が開示されている。利用者は、例えば画像表示手段に表示されたカラー画像が全体的に明るいと判断した場合、操作手段により明るい画面用のモードを設定する。明るい画面用のモードでは、通常のCRT並みのガンマ特性の場合に比較して、映像信号比の高い部分における輝度の変化が誇張され、その分だけ、映像信号比の低い部分における輝度の変化は圧縮される。
特許文献3には、画像の白地部分と文字部分のコントラストを高めるようにγ補正を行う画像入力装置が開示されている。
また、画像表示装置の輝度情報に従ってプレビュー画像のγ特性を変更してプレビュー表示するものがある。
また、プレビュー表示を行う際、利用者の指示に応じてプレビューする画像を拡大・縮小して表示する画像形成装置がある。特許文献4には、印刷前に画像を印刷プレビュー画面に表示する際の倍率を設定し、設定された倍率が所定値より大きい場合は、変倍後の画像に対して単純減色処理を行ってから印刷プレビュー画面に表示させ、設定された倍率が所定値以下の場合は、変倍後の画像に対して多値化処理を行ってから印刷プレビュー画面に表示させる構成が開示されている。ここでの多値化とはパターンディザ法または誤差拡散法等を用いた減色処理を指す。これにより、印刷プレビュー画面に階調表現能力の制限がある場合(表示可能色数が少ない場合)でも、利用者の要求に応じて入力される画像の階調性あるいは高解像度性を確認することができ、入力された画像の全体構成を容易に把握することができる。
特開平9−135316号公報(1997年5月20日公開) 特開平6−217335号公報(1994年8月5日公開) 特開2002−165128号公報(2002年6月7日公開) 特開2004−240200号公報(2004年8月26日公開)
しかしながら、上記特許文献4の構成では、画像を所定倍率より大きく変倍(拡大)してプレビュー表示する場合は単純減色処理を、画像を所定倍率以下に変倍(縮小)してプレビュー表示する場合は多値化処理を、それぞれ当該画像に対して行うので、いずれの場合でも元の画像に対して階調数が減少する。そのため、プレビュー表示した画像は、特に文字の周辺領域、および、写真のような連続階調の領域において、元の画像に対して色味が変化して見えてしまう。そのため、プレビュー表示した画像は、文字および写真の視認性が劣化する。
また、画像を拡大すると、文字等の境界(エッジ)付近で中間階調の画素も拡大され、人間には文字等の境界がなまって見える。そのため、文字等の視認性が低下する。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、表示装置に表示されたときに利用者にとって視認性がよい画像を生成する画像処理装置を実現することである。
本発明に係る画像処理装置は、画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置に対し、上記画像の画像データを供給する画像処理装置であって、上記の課題を解決するために、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得部と、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域である第1の領域について、上記画像データの画像の各画素の明るさ調整処理を行う調整部とを備え、上記調整部は、上記明るさ調整処理として、上記表示倍率情報に示される表示倍率が所定の第1の表示倍率よりも高い場合、第1の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより暗くなるように調整し、第1の範囲の明るさより明るい第2の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより明るくなるように調整することを特徴としている。
本発明に係る画像処理方法は、画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置の上記表示画面に表示される画像の画像データに対する画像処理方法であって、上記の課題を解決するために、画像処理装置の取得部が、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得ステップと、上記画像処理装置の調整部が、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域である第1の領域について、上記画像データの画像の各画素の明るさを調整する明るさ調整ステップとを含み、上記明るさ調整ステップにおいては、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率よりも高い場合、第1の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより暗くなるように調整し、第1の範囲の明るさより明るい第2の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより明るくなるように調整することを特徴としている。
従来のように、表示倍率に応じて上記の明るさ調整を行わずに画像を拡大して表示すると、例えば画像の中の文字等の境界(エッジ)付近の中間階調の画素も拡大され、人間には文字等の境界がなまって見えるため、文字等の視認性が低下する。
上記の構成によれば、画像の表示倍率を示す表示倍率情報を取得し、表示倍率に応じて画像の第1の領域の明るさ調整を行う。拡大率が大きい場合、すなわち表示倍率が第1の表示倍率よりも高い場合、第1の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより暗くなるように調整し、第1の範囲の明るさより明るい第2の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより明るくなるように調整する。
よって、拡大率が大きい場合は、拡大率が小さい場合(第1の表示倍率の場合)に比べて、第1の範囲の明るさの画素と第2の範囲の明るさの画素とのコントラスト(最大の明るさと最小の明るさとの差)がより大きくなる。そのため、画像の中間階調におけるコントラストが大きくなり、文字等のシンボルの境界が鮮明になる。したがって、表示画面に表示された際に利用者にとって視認性のよい画像を生成することができる。
また、第2の表示倍率が第1の表示倍率以下であり、上記調整部は、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第2の表示倍率以下の場合、上記画像データの画像の各画素に対して上記明るさ調整処理を行わない構成であってもよい。
本発明に係る画像処理装置は、画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置に対し、上記画像の画像データを供給する画像処理装置であって、上記の課題を解決するために、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得部と、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域である第1の領域について、画像を鮮鋭化して像の輪郭を強調する強調処理を行う強調処理部とを備え、上記強調処理部は、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも第1の領域の画像が鮮鋭になるように強調処理を行うことを特徴としている。
本発明に係る画像処理方法は、画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置の上記表示画面に表示される画像の画像データに対する画像処理方法であって、画像処理装置の取得部が、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得ステップと、上記画像処理装置の強調処理部が、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域である第1の領域について、画像を鮮鋭化して像の輪郭を強調する強調処理を行う強調ステップとを含み、上記強調ステップにおいては、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも第1の領域の画像が鮮鋭になるように強調処理を行うことを特徴としている。
上記の構成によれば、画像の表示倍率を示す表示倍率情報を取得し、表示倍率に応じて画像の第1の領域の強調処理を行う。拡大率が大きい場合、すなわち表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、第1の領域の画素について、表示倍率が第1の表示倍率のときよりも画像を鮮鋭化する強調処理を行う。よって、文字等のシンボルが鮮明になる。したがって、表示画面に表示された際に利用者にとって視認性のよい画像を生成することができる。
本発明に係る画像処理装置は、画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置に対し、上記画像の画像データを供給する画像処理装置であって、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得部と、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域である第2の領域について、画像を平滑化する平滑化処理を行う平滑化処理部とを備え、上記平滑化処理部は、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも第2の領域の画像が平滑になるように平滑化処理を行うことを特徴としている。
本発明に係る画像処理方法は、画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置の上記表示画面に表示される画像の画像データに対する画像処理方法であって、画像処理装置の取得部が、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得ステップと、上記画像処理装置の平滑化処理部が、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域である第2の領域について、画像を平滑化する平滑化処理を行う平滑化ステップとを含み、上記平滑化ステップにおいては、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも第2の領域の画像が平滑になるように平滑化処理を行うことを特徴としている。
従来のように、表示倍率に応じて上記の平滑化処理を行わずに画像を拡大して表示すると、例えば画像の中の網点またはノイズ等の画素も拡大され、画像の視認性が低下する。
上記の構成によれば、画像の表示倍率を示す表示倍率情報を取得し、表示倍率に応じて画像の第2の領域の平滑化処理を行う。拡大率が大きい場合、すなわち表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、第2の領域の画素について、表示倍率が第3の表示倍率のときよりも画像を平滑化する平滑化処理を行う。よって、画像のノイズが見えるのを抑制し、網点で構成された画像をより滑らかに表現することができる。また、拡大率が小さい場合に、過度の平滑化処理を行わないため、例えば写真のような連続階調画像の階調つぶれを抑制することができる。したがって、表示画面に表示された際に利用者にとって視認性のよい画像を生成することができる。
また、上記画像データの画像に含まれる文字領域を判別する領域判別部をさらに備える構成であって、第1の領域は文字領域であってもよい。
上記の構成によれば、画像に含まれる文字領域を判別し、文字領域の画素に上記明るさ調整処理または強調処理を行うことにより、文字の視認性のよい画像を生成することができる。なお、文字領域の判別方法は従来からある種々の方法を用いることができる。
また、上記画像データの画像に含まれる網点領域を判別する領域判別部をさらに備える構成であって、第2の領域は網点領域であってもよい。
上記の構成によれば、画像に含まれる網点領域を判別し、網点領域の画素に上記平滑化処理を行うことにより、文字の視認性のよい画像を生成することができる。なお、網点領域の判別方法は従来からある種々の方法を用いることができる。
また、上記表示装置に対して供給される画像データは、印刷処理、画像送信処理、画像ファイリング処理のうちのいずれかの処理の対象となる画像のプレビューを示した画像データであってもよい。
また、本発明の画像形成装置は、上記画像処理装置と、上記表示装置とを備えることを特徴としている。
なお、本発明の画像処理装置をコンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記の各部として機能させる制御プログラム、該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係る画像処理装置によれば、拡大率が大きい場合、拡大率が小さい場合に比べて、第1の範囲の明るさの画素と第2の範囲の明るさの画素とのコントラストをより大きくすることができる。そのため、画像の中間階調におけるコントラストが大きくなり、文字等のシンボルの境界が鮮明になる。したがって、拡大率が大きい場合に生じる文字等のシンボルの境界の視認性の低下を抑制することができる。
本発明に係る画像処理装置によれば、拡大率が大きい場合、拡大率が小さい場合に比べて、第1の領域の画素について、画像をより鮮鋭にする。よって、例えば、文字等のシンボルが鮮明になる。
本発明に係る画像処理装置によれば、拡大率が大きい場合、拡大率が小さい場合に比べて、第2の領域の画素について、画像をより平滑化する。よって、画像のノイズが見えるのを抑制し、例えば網点で構成された画像をより滑らかに表現することができる。
したがって、表示画面に表示された際に利用者にとって視認性のよい画像を生成することができる。
本実施形態の画像形成装置を示したブロック図であり、コピーモード且つフルカラーモードにて印刷処理を行う際の画像データの流れを示したブロック図である。 (a)は、コピーモード且つシングルカラーモードにて印刷処理が行われる際の画像処理装置内の一部を示したブロック図であり、(b)は、コピーモード且つ2色カラーモードにて印刷処理が行われる際の画像処理装置内の一部を示したブロック図である。 本実施形態の画像形成装置を示したブロック図であり、コピーモード且つフルカラーモードにてプレビュー表示処理を行う際の画像データの流れを示したブロック図である。 (a)は、コピーモード且つシングルカラーモードにてプレビュー表示が行われる際の画像処理装置内の一部を示したブロック図であり、(b)は、コピーモード且つ2色カラーモードにてプレビュー表示が行われる際の画像処理装置内の一部を示したブロック図である。 (a)は、画像表示装置の表示特性に応じたガンマ曲線の一例を示した図である。(b)は、文字をくっきりと表示させるためのガンマ曲線を実線で示し、画像表示装置の表示特性に応じたガンマ曲線を破線で示した図である。 (a)は、コピーモードにおいてプレビュー表示されるプレビュー画像を表示した画像表示装置104を含む操作パネルを示す図である。(b)は、図6(a)に示すプレビュー画像に対して表示倍率をより大きく設定して、拡大したプレビュー画像を表示した画像表示装置104を含む操作パネルを示す図である。 画像形成装置100に備えられる操作パネルを示す図である。 コピーモードにおいてプレビュー表示されるプレビュー画像に行う明るさ調整処理およびフィルタ処理を示す図である。 プレビュー画像の各画素に対するプレビュー画像用の明るさ調整処理およびフィルタ処理のフローを示す図である。 画質調整部の構成の一部を示すブロック図である。 プレビュー画像に対して明るさを調整するために行う階調変換の変換曲線を示すグラフである。 (a)は、拡大時に適用する強い強調化フィルタの例を示す図であり、(b)は、縮小時に適用する弱い強調化フィルタの例を示す図であり、(c)は、平滑化フィルタの例を示す図である。 コピーモード且つフルカラーモードが選択されている場合の画像形成装置の処理手順を示したフローチャートである。 本実施形態の画像形成装置を示したブロック図であり、ファクシミリ送信モードにて送信処理を行う際の画像データの流れを示した図である。 本実施形態の画像形成装置を示したブロック図であり、ファクシミリ送信モードにてプレビュー表示処理を行う際の画像データの流れを示した図である。 本実施形態の画像形成装置を示したブロック図であり、ファクシミリ受信モードにて印刷処理を行う際の画像データの流れを示した図である。 本実施形態の画像形成装置を示したブロック図であり、ファクシミリ受信モードにてプレビュー表示処理を行う際の画像データの流れを示した図である。 本実施形態の画像形成装置の変形例を示したブロック図である。
本発明の画像形成装置の一形態について図に基づいて説明する。図1は、本実施形態の画像形成装置100の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態の画像形成装置100は、コピーモード・プリントモード・ファクシミリ送信モード・ファクシミリ受信モード・イメージ送信モードの中からいずれかのモードが選択されると、選択されたモードを実行するデジタルカラー複合機である。
コピーモード(複写モード)とは、画像データを読み込み(原稿を読み取って画像データを生成し)、この画像データの画像を用紙に印刷するモードを意味する。また、プリントモードとは、画像形成装置100に接続されている端末装置から送られてくる画像データの画像を用紙に印刷するモードを意味する。ファクシミリ送信モードとは、原稿を読み取って得られる画像データを電話回線によって外部装置に送信する通常のファクシミリモードと、前記画像データをメールに添付してインターネットによって送信するインターネットファクシミリモードとを意味する。ファクシミリ受信モードとは、外部装置から画像データをファクシミリにて受信し、受信した画像データの画像を用紙に印刷するモードを意味する。イメージ送信モードとは、(1)原稿を読み取って生成した画像データを電子メールに添付して指定されたアドレスへ送信するモード(scan to e-mailモード)、(2)原稿を読み取って生成した画像データを利用者により指定されたフォルダに送信するモード(scan to ftpモード)、(3)原稿を読み取って生成した画像データを画像形成装置100に装着されたUSBメモリなどに送信するモード(scan to usbモード)を意味する。なお、本実施形態においては、画像処理の動作上から、ファクシミリ送信モードとイメージ送信モードとを上記のように分類している。
また、コピーモード・プリントモードが選択されている場合、利用者は、白黒画像を出力する白黒モード,フルカラーの画像を出力するフルカラーモード,利用者の所望する1色のみからなる単色画像を出力するシングルカラーモード,利用者の所望する1色と黒色とからなる2色画像を出力する2色カラーモードのいずれかを選択できるようになっている。
例えば、コピーモードまたはプリントモードにおいて、利用者がシングルカラーモードを選択した場合、上記単色画像が印刷されることになる。また、コピーモードまたはプリントモードにおいて、利用者が2色カラーモードを選択した場合、上記2色画像の画像データが印刷される。なお、シングルカラーモードまたは2色カラーモードでは、利用者は、R(赤),G(緑),B(青),C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)の中から所望の色を1つ選択することになる。
また、本実施形態では、コピーモードにおいて、自動判別モードを設定することが可能である。この自動判別モードが設定されている場合、画像形成装置100は、複写対象がカラー原稿か白黒原稿であるかを判別する自動カラー判別処理(ACS)を行い、カラー原稿と判別される場合は上記のフルカラーモードで出力処理を行い、白黒原稿と判別される場合は上記の白黒モードで出力処理を行うようになっている。
画像形成装置100は、図1に示されるように、画像入力装置101、画像処理装置102、画像出力装置103、画像表示装置(表示装置)104、受信装置105、送信装置106、記憶装置107、制御部108を有している。
画像入力装置101は、コピーモード、ファクシミリ送信モード、イメージ送信モードにおいて、原稿を読み取り画像データを生成する画像読取手段である。より具体的に説明すると、画像入力装置101は、CCD(Charge Coupled Device)ラインセンサを備えたスキャナ部を有し、原稿から反射してきた光を、RGBに色分解された電気信号(アナログの画像信号)に変換し、この電気信号を画像処理装置102に入力するものである。
なお、画像入力装置101は、上記のフルカラーモード,シングルカラーモード,2色カラーモードのいずれのモードが選択されている場合であっても、フルカラーにて原稿画像の読み取りを行う。また、画像入力装置101は、画像処理装置102において前述した自動カラー判別処理が行われる場合であってもフルカラーにて原稿画像の読み取りを行う。
画像処理装置102は、画像データ(画像信号)に対して画像処理を施す集積回路であり、ASIC(Application specific integrated circuit)から構成されるものである。この画像処理装置102は、図1に示すように、A/D(アナログ/デジタル)変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿種別自動判別部5、領域分離処理部(領域判別部)6、圧縮部7、領域分離信号圧縮部8、復号部9、領域分離信号復号部10、画質調整部(調整部)11、2色化処理部12、色補正部13、黒生成/下色除去部14、空間フィルタ部(強調処理部、平滑化処理部)15、変倍部16、出力階調補正部17、中間調生成部18、設定値取得部(取得部)19の各ブロックを有している。画像処理装置102に含まれる各ブロックの処理内容については後で詳述する。
なお、画像処理装置102は、コピーモード、ファクシミリ送信モード、イメージ送信モードにおいて、画像入力装置101から送られてきた画像データに画像処理を行い、プリントモードにおいて、端末装置から送信されてきた画像データに画像処理を行い、ファクシミリ受信モードにおいて、外部装置から受信した画像データに画像処理を行うようになっている。そして、画像処理装置102は、コピーモード、プリントモード、ファクシミリ受信モードにおいて、画像処理を施した画像データを画像出力装置103に送信し、ファクシミリ送信モードにおいて、画像処理を施した画像データを送信装置106に送信するようになっている。また、画像処理装置102は、イメージ送信モードのscan to e-mailモードにおいて、画像処理を施した画像データをメール処理部(不図示)に送信し、scan to ftpモードにおいて、画像処理を施した画像データを所定のフォルダに送信し、scan to usbモードにおいて、画像処理を施した画像データを所定のUSBメモリに送信するようになっている。
画像出力装置(プリンタ)103は、画像処理装置102から送られてきた画像データの画像を記録媒体(例えば紙等)上に印刷(形成)するものであり、例えば、電子写真方式またはインクジェット方式を用いたカラープリンタを挙げることができる。なお、本実施形態においての「印刷」とは、プリントモードにおける印刷、コピーモードでの印刷、ファクシミリ受信モードでの印刷のいずれかを意味する。
画像表示装置104は、画像形成装置100の操作パネル(不図示)に備えられている液晶ディスプレイであり、カラー画像の表示が可能な表示手段である。また、画像表示装置104は、タッチパネルに覆われており、画像形成装置100の入力インターフェイスとしての機能を有している。つまり、画像表示装置104には、画像形成装置100に対して各種コマンドの入力を行うためのGUI(グラフィカルユーザインターフェイス)や操作ガイドが表示される。
また、本実施形態の画像形成装置100では、コピーモードまたはファクシミリ受信モードにおいて、印刷実行前に、印刷対象となる画像のプレビューを画像表示装置104に表示することが可能になっている。さらに、本実施形態の画像形成装置100では、ファクシミリ送信モードまたはイメージ送信モードにおける送信実行前において、送信対象となる画像のプレビューを画像表示装置104に表示することが可能になっている。
また、コピーモードまたはイメージ送信モードにおいて、フルカラーモードが選択されている場合はフルカラー画像のプレビューが表示され、シングルカラーモードが選択されている場合は単色画像のプレビューが表示され、2色カラーモードが選択されている場合は2色画像のプレビューが表示されるようになっている。
本実施の画像表示装置104は、ブラウザ等を利用してプレビュー画像を表示する。プレビュー画像を示す画像データがブラウザのプログラムに読み込まれ、ブラウザが画像表示装置104にプレビュー画像を表示する。
なお、画像表示装置104は、液晶ディスプレイに限定されるものではなく、液晶ディスプレイ以外の表示手段(例えば、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等)であってもよい。
受信装置105は、電話回線またはインターネットに接続しており、ファクシミリ通信によって外部装置から画像データを受信する装置である。また、送信装置106は、電話回線またはインターネットに接続しており、画像入力装置101にて入力された画像データをファクシミリ通信によって外部装置へ送信する装置である。
記憶装置107は、画像処理装置102にて扱われる画像データを一旦保存するためのハードディスクである。
制御部108は、CPU(Central Processing Unit)あるいはDSP(Digital Signal Processor)等のプロセッサを含むコンピュータであり、画像形成装置100に備えられる各種ハードウェアを統括的に制御するものである。また、制御部108は、画像形成装置100に備えられる各ハードウェア間のデータ転送を制御する機能も有する。
つぎに、コピーモード、ファクシミリ送信モード、ファクシミリ受信モード、イメージ送信モードの各モードにおいて、画像処理装置102の各ブロックにて実行される処理の内容を詳細に説明する。なお、本実施形態の画像処理装置102には、或るモードaが選択されている時は動作する一方で前記モードaとは異なるモードbが選択されている時は動作しないようなブロックが存在する(モードa、モードbは、コピーモード、ファクシミリ送信モード、ファクシミリ受信モード、イメージ送信モードのいずれかである)。また、画像処理装置102には、選択されているモードに応じて処理内容を変更するブロックも存在する。さらに、画像処理装置102には、選択されているモードが同じであっても、印刷用(送信用)の画像データの処理時は動作する一方でプレビュー用の画像データの処理時は動作しないようなブロックや、印刷用(送信用)の画像データの処理時とプレビュー用の画像データの処理時とで処理内容を変更するブロックが存在する。そこで、以下では、画像処理装置102に含まれる各ブロックにて実行される処理の内容について、モード別に説明すると共に、印刷処理時(または送信処理時)とプレビュー表示時とで分けて説明する。
(1)コピーモード
(1−1)印刷処理時(画像印刷ジョブ時)
以下では、図1に基づいて画像処理装置102について説明するが、図1はコピーモード且つフルカラーモードにて印刷処理を行う際の画像処理装置102内の画像データの流れを示したものである事を述べておく。
A/D(アナログ・デジタル)変換部2は、画像入力装置101から送られてきたカラー画像信号(RGBアナログ信号)をデジタルの画像データ(RGBデジタル信号)に変換するブロックである。シェーディング補正部3は、A/D変換部2から送られてきた画像データに対して、画像入力装置101の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すブロックである。入力処理部4は、シェーディング補正部3より送られてくるRGBの画像データのそれぞれに対してγ補正処理などの階調変換処理を施すブロックである。
原稿種別自動判別部5は、入力処理部4にてγ補正等の処理がなされたRGBの画像データ(RGBの濃度信号)に基づき、画像入力装置101にて読み取られた原稿の種別の判定を行う。ここで、判定される原稿の種別としては、文字原稿、印刷写真原稿、文字と印刷写真とが混在した文字印刷写真原稿等がある。また、原稿種別自動判別部5は、上記画像データに基づき、読み取られた原稿がカラー原稿であるか白黒原稿であるのかの判別を行う処理である自動カラー判別処理(ACS:Auto Color Selection)やブランク原稿であるか否か(無地の原稿であるか否か)の判定処理も行うことができる。なお、原稿種別自動判別部5から出力されるRGBの画像データは、領域分離処理部6および圧縮部7に入力するようになっている。
領域分離処理部6は、原稿種別自動判別部5から送られてくるRGBの画像データに基づき、入力画像の画素毎に、当該画素がどのような画像領域に分類されるのかを判別し、この判別結果を示す領域分離信号を生成する処理を行う。ここで、領域分離処理部6において判別される画像領域には、文字領域、網点領域、下地領域、印画紙写真領域(写真領域、連続階調領域)等がある。なお、領域分離処理は、画素毎に画像領域の判定を行う形態ではなく、複数の画素よりなるブロック毎に画像領域の判定が行われる形態であってもよい。
圧縮部7は、原稿種別自動判別部5から送られてくる画像データ(RGB信号)を符号化する処理を行うブロックである。なお、上記符号化は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式に基づいて行われる。
領域分離信号圧縮部8は、画素毎に生成された領域分離信号に対して圧縮処理を施すブロックである。なお、領域分離信号圧縮部8における圧縮処理は、例えば、可逆圧縮方法であるMMR(Modified Modified Reed)方式、MR(Modified Reed)方式に基づいて行われる。
制御部108は、圧縮部7から出力された符号化コード(符号化された画像データ)と領域分離信号圧縮部8から出力された領域分離信号コード(圧縮された領域分離信号)とを一旦記憶装置107に保存し、ファイリングデータとして管理する。そして、制御部108は、コピー出力動作が指示された場合、記憶装置107から上記の符号化コードおよび当該符号化コードに対応する領域分離信号コードを読み出し、復号部9、領域分離信号復号部10にそれぞれ引き渡す。
なお、制御部108は、上記符号化コードの保存アドレスまたはデータ名と、領域分離信号コードの保存アドレスとを対応付けて管理テーブルに記入する。つまり、制御部108は、当該管理テーブルを用いて、符号化コードおよび領域分離信号コードの読み出しまたは書き込みの制御を行っている。
復号部9は、上記符号化コードに対して復号化処理を施すことによって、上記符号化コードをRGBの画像データに伸張する。また、領域分離信号復号部10は、上記領域分離信号コードに対して復号化処理を施す。復号化した領域分離信号は、黒生成/下色除去部14、空間フィルタ部15、中間調生成部18に引き渡される。そして、黒生成/下色除去部14、空間フィルタ部15、中間調生成部18においては、画像領域の種類に応じて画像処理内容の切替えが行われる。
画質調整部11は、復号部9から送られてくるRGBの画像データについて、下地の検出を行って下地除去補正を行う。さらに、画質調整部11は、利用者によって操作パネル(不図示)から入力される設定情報に基づいて、RGBのバランス(カラー調整、赤み青みといった全体のカラー調整)、明るさ、鮮やかさの調整を行う。
さらに、画質調整部11は、シングルカラーモードが選択されている場合、RGBの画像データを、RGBの補色となるCMYの画像データに変換する処理を行う。ここで、シングルカラーモードにおいてのRGBの画像データからCMYの画像データへの変換処理は、下記の式1を用いることによって実行される。なお、式1における係数r1〜r3は〔表1〕に基づいて定められる。例えば、利用者がシングルカラーモードにおいて所望の色としてシアンを選択している場合、〔表1〕の「Cyan」の欄に属するr1〜r3の値が参照され、r1=1,r2=0,r3=0が選択されることになる。
Figure 2011059193
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つまり、フルカラーモードの場合の画質調整部11からの出力は、図1に示されるように、RGBの画像データとなるところ、シングルカラーモードが選択されている場合の画質調整部11からの出力は、図2(a)に示されるように、CMYの画像データとなる。なお、2色カラーモードが選択されている場合の画質調整部11からの出力は、図2(b)に示されるように、RGBの画像データとなる。なお、図2(a)は、コピーモード且つシングルカラーモードにて印刷処理が行われる際の画像処理装置102の一部のブロックを示したものであり、図2(b)は、コピーモード且つ2色カラーモードにて印刷処理が行われる際の画像処理装置102の一部のブロックを示したものである。
また、画質調整部11にて実行される鮮やかさの調整は、式1のマトリクスのr1〜r3およびa1〜a3の各値を変更した上で当該マトリクスを用いることによって実現可能である。それゆえ、上記の鮮やかさの調整と、シングルカラーモードにおける画像データの変換処理(RGBからCMYへの変換)とについては、マトリクスを共用でき、画像処理回路を共用できる。よって、本実施形態では、上記の鮮やかさの調整と、シングルカラーモードにおける画像データの変換処理とが、同じ処理部(画質調整部11)で行われるのである。
2色化処理部12は、2色カラーモードが選択されている場合、図2(b)に示すように、画質調整部11から出力されたRGBの画像データをCMYの画像データに変換する処理を行うブロックである。なお、2色カラーモードにおいてのRGBの画像データからCMYの画像データへの変換処理は、例えば、特開2007−28336号公報に記載されている〔実施例1〕または〔実施例2〕の手法にて実現できる。
また、2色化処理部12は、フルカラーモードが選択されている場合、図1に示されるように、画質調整部11から出力されたRGBの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま色補正部13へ引き渡す(スルーする)。さらに、2色化処理部12は、シングルカラーモードが選択されている場合、図2(a)に示すように、画質調整部11から出力されたCMYの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま色補正部13へ引き渡す(スルーする)。
色補正部13は、フルカラーモードが選択されている場合、2色化処理部12から出力されるRGBの画像データをCMYの画像データに変換する色補正処理を行うと共に、当該画像データに対して色再現性を高める処理を施すブロックである。なお、上記の色補正処理は、入力値(RGB)と出力値(CMY)とを対応付けたLUT(ルックアップテーブル)を作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
また、色補正部13は、シングルカラーモードまたは2色カラーモードが選択されている場合、図2(a)(b)に示されるように、2色化処理部12から出力されたCMYの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま黒生成/下色除去部14へ引き渡す(スルーする)。
黒生成/下色除去部14は、フルカラーモードまたは2色カラーモードが選択されている場合、色補正部13から出力されたCMYの画像データから黒(K)の画像データを生成する黒生成を行う一方、元のCMYの画像データから黒(K)の画像データを差し引いて新たなCMYの画像データを生成する処理を行うブロックである。これにより、フルカラーモードまたは2色カラーモードが選択されている場合、図1および図2(b)に示されるように、CMYの画像データは黒生成/下色除去部14によってCMYKの4色の画像データに変換される。
また、黒生成/下色除去部14は、シングルカラーモードが選択されている場合、図2(a)に示されるように、色補正部13から出力されたCMYの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の空間フィルタ部15へ引き渡す(スルーする)。
なお、フルカラーモードまたは2色カラーモードが選択されている場合、黒生成/下色除去部14の出力、および、黒生成/下色除去部14よりも後段の各ブロックの入出力は、図1のように、CMYKの画像データとなる。しかし、シングルカラーモードが選択されている場合、黒生成/下色除去部14の出力、および、黒生成/下色除去部14よりも後段の各ブロックの入出力は、図1とは異なり、CMYの画像データとなる。
空間フィルタ部15は、黒生成/下色除去部14より出力されるCMYKまたはCMYの画像データに対して、領域分離信号(領域識別信号)を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理等)を行っている。つまり、空間フィルタ部15では、領域分離信号に基づいて、画像領域毎に異なる画像処理が実行される。
変倍部16は、操作パネル(不図示)を介して利用者によって入力される変倍コマンド(印刷画像の倍率を示した情報)に基づいて、画像の拡大や縮小処理を行うブロックである。
出力階調補正部17は、変倍部16から出力された画像データに対して、用紙等の記録媒体に出力するための出力γ補正処理を行うブロックである。中間調生成部18は、誤差拡散法やディザ法を用いて、画像出力装置103において画像を印刷するために必要な階調再現処理(中間調生成処理)を実行するものである。
そして、中間調生成部18から出力されるCMYKまたはCMYの画像データは画像出力装置103に引き渡され、画像出力装置103は、当該画像データの画像を記録媒体(例えば紙等)上に印刷する。
(1−2)プレビュー表示時
つぎに、コピーモードにて印刷対象画像のプレビューを表示する場合に画像処理装置102の各ブロックにて実行される処理の内容を図3に基づいて説明する。図3は、図1の画像形成装置100と同じ画像形成装置100を示すブロック図であり、コピーモード且つフルカラーモードにてプレビュー表示を行う際の画像データの流れを示した図である。
なお、A/D(アナログ/デジタル)変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿種別自動判別部5、領域分離処理部6、圧縮部7、領域分離信号圧縮部8、復号部9、2色化処理部12の処理については、印刷処理時と同じであるため、以下ではその説明を省略する。
領域分離信号復号部10は、図3に示すように、プレビュー表示時において、復号化した領域分離信号を画質調整部11および空間フィルタ部15に引き渡す。
画質調整部11は、プレビュー表示のための画像データ(プレビュー画像を表すデータ)に対して、印刷処理時の下地除去補正、および、入力された設定情報に基づくRGBのバランス、明るさ、鮮やかさ(彩度)の調整に加えて、プレビュー画像を画像表示装置104に表示する際の表示倍率に応じた画質調整処理を行う。なお、表示倍率は利用者によって操作パネル(不図示)から入力され、表示倍率を示す表示倍率情報が設定値取得部19によって取得される。画質調整部11の処理の詳細については後述する。
色補正部13は、フルカラーモードにおいて、RGBの画像データを入力する。なお、RGBの画像データは、スキャナ(画像入力装置101)の色空間に適合しているデータである。そして、色補正部13は、このRGBの画像データを画像表示装置104の色空間に適合するR’G’B’の画像データへ変換する処理を行う。
つまり、色補正部13は、スキャナの画像読取特性に適合したRGBの画像データを表示装置の表示特性に適合したR’G’B’の画像データに変換する処理を行っているのである。なお、RGBの画像データをR’G’B’の画像データに変換する処理も、入力値(RGB)と出力値(R’G’B’)とを対応付けたLUTを作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
そして、本実施形態では、フルカラーモードにおいて、印刷処理時のRGBの画像データからCMYKの画像データへの変換処理と、プレビュー表示時のRGBの画像データからR’G’B’ の画像データへの変換処理とについて、画像処理回路を共用している。
ここで、図3は、図1と同様、フルカラーモードが選択されている場合の画像形成装置100を示したものであり、色補正部13は、フルカラーモードにおいて、RGBの画像データを入力するようになっている。しかし、シングルカラーモードまたは2色カラーモードでは、図4(a)(b)に示すように、色補正部13はCMYの画像データを入力するようになっている。なお、図4(a)は、コピーモード且つシングルカラーモードにてプレビュー表示処理が行われる際の画像処理装置102の一部のブロックを示したものであり、図4(b)は、コピーモード且つ2色カラーモードにてプレビュー表示処理が行われる際の画像処理装置102の一部のブロックを示したものである。
そして、色補正部13は、シングルカラーモードまたは2色カラーモードでは、CMYの画像データをR’G’B’の画像データに変換する処理を行う。つまり、色補正部13は、印刷処理の印刷特性に適合したCMYの画像データを表示装置の表示特性に適合したR’G’B’の画像データに変換する処理を行っているのである。なお、CMYの画像データをR’G’B’の画像データに変換する処理も、入力値(CMY)と出力値(R’G’B’)とを対応付けたLUTを作成し、作成したLUTから出力値をルックアップすることによって実現される。
黒生成/下色除去部14は、図3および図4に示すように、シングルカラーモード,2色カラーモード,フルカラーモードのいずれのモードであっても、色補正部13から出力されたR’G’B’の画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の空間フィルタ部15へ引き渡す(スルーする)。
空間フィルタ部15は、黒生成/下色除去部14より出力されたR’G’B’の画像データに対して、領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理、平滑化処理等)を行う。つまり、空間フィルタ部15では、印刷処理時と同様、領域分離信号に基づいて、画像領域毎に異なる画像処理が実行される。さらに、空間フィルタ部15は、プレビュー画像を画像表示装置104に表示する際の表示倍率に応じたフィルタ処理を行う。表示倍率に応じた空間フィルタ部15の処理の詳細については後述する。
変倍部16は、空間フィルタ部15から出力されたR’G’B’の画像データからなる画像の画素数を、画像表示装置104において表示される画素数に変換する間引き処理(画素数を減少する処理)を行う。画像形成装置100の操作パネルに備えられる画像表示装置104は、印刷を行う画像データの解像度と比較すると低解像度であり、通常、極めて小型のディスプレイである。それゆえ、プレビュー表示時においては、画像データを間引く必要がある。また、変倍部16では、画像形成装置に備えられる操作パネル(不図示)より利用者によって入力される変倍コマンド(画像表示装置104上での相対的な表示倍率を示す表示倍率情報、例えば2〜4倍等の固定倍率)に基づいて画像の拡大や縮小処理がなされる。
出力階調補正部17は、変倍部16から出力されてきた画像データに対して、画像を画像表示装置104に表示するための出力γ補正処理を行っている。より具体的に説明すると、例えば、出力階調補正部17は、画像表示装置104の表示特性に応じた曲線(γ補正のための入出力変換曲線)によって入力信号に対してγ補正を行い出力信号を生成する。図5は、画像表示装置104の表示特性に応じた曲線(ガンマ曲線)を示す図である。
そして、中間調生成部18は、出力階調補正部17から出力されたR’G’B’の画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の画像表示装置104へ引き渡す(スルーする)。これにより、画像表示装置104は、R’G’B’の画像データに基づいて、コピー対象となる画像のプレビューを表示できる。
なお、出力階調補正部17において実行されている出力γ補正処理は、画質調整部11にて実行されてもよい。
さらに、コピーモードのプレビュー表示時においてフルカラーモードが選択されているとき、または、コピーモードのプレビュー表示時において自動判別モードが選択され且つカラー原稿と判定されたとき、出力処理(印刷処理・表示処理)がフルカラーで行われる事を利用者に認識させるための識別情報(例えば「フルカラー」の文字)を画像表示装置104に表示する。一方、画像形成装置100は、コピーモードのプレビュー表示時において白黒モードが選択されているとき、または、コピーモードのプレビュー表示時において自動判別モードが選択され且つ白黒原稿と判定されたとき、出力処理が白黒モードで行われる事を利用者認識させるための識別情報(例えば「白黒」を示す文字)を画像表示装置104に表示する。
これにより、コピーしようとしている原稿の画像データがどのようなモードで処理されるのかを利用者に分かりやすく通知することができ、利用者は後の処理の選択を適切に行うことができる。例えば、自動判別モードが選択されている場合、黒文字で書かれた原稿の一部に赤で記載された箇所があると原稿種別自動判別部5にてカラー原稿と判定されるが、利用者がフルカラーで出力したくない場合、自動判別モードから白黒モードに変更して出力することが可能になる。
また、出力処理がフルカラーまたは白黒で行われる事を利用者に認識させるための識別情報(「フルカラー」または「白黒」の文字)は、図6(a)の符号160に示されるように、プレビュー画像と重ならないように当該プレビュー画像とともに表示される。さらに、プレビュー画像が表示されている状態にて所定のボタン(例えば不図示の「カラー/白黒判定結果表示」ボタン)を押すと、識別情報160が表示されるような形態であってもよい。
なお、原稿種別自動判別部5にて行われる自動カラー判別処理の手法として、例えば特開平4−282968号公報に記載されている方法を用いることができる。この方法は、画素毎にカラー画素であるか白黒画素(モノクロ画素)であるかを判別し、所定の順序且つ所定数以上の連続するカラー画素群の存在が検知されると、この連続するカラー画素群をカラーブロックと認識し、1ライン中に所定数以上のカラーブロックが存在していれば、そのラインをカラーラインとして認定する。そして、原稿画像中にカラーラインが所定数存在していれば当該原稿画像をカラー画像と判断し、そうでない場合は白黒画像(モノクロ画像)と判断するものである。
<プレビュー画像の表示倍率調整>
図7は、画像形成装置100に備えられる操作パネルを示す図である。利用者が操作パネル(タッチパネル)の右下に表示されている「プレビュー確認」のボタン170を押すと、図6(a)に示すように、コピー出力前にそのプレビュー画像が画像表示装置104に表示される。図6(a)は、コピーモードにおいてプレビュー表示されるプレビュー画像を表示した画像表示装置104を含む操作パネル(タッチパネル)を示す図である。初期状態においては、プレビュー画像全体が表示されるように表示倍率が設定されている。
ここで、利用者は、操作パネルから指示を入力することによって、プレビュー画像を画像表示装置104に表示する際の表示倍率を変更することができる。利用者は、プレビュー画像の表示倍率を変更するための所定のキー(拡大ボタン171または縮小ボタン172)を押すことにより、表示倍率を所望の倍率に変更することができる。利用者が拡大ボタン171を押すと、より大きい表示倍率を示す表示倍率情報が設定値取得部19に入力される。利用者が縮小ボタン172を押すと、より小さい表示倍率を示す表示倍率情報が操作パネルから設定値取得部19に入力される。
表示倍率の設定が変更されると、設定値取得部19は、取得した表示倍率を示す表示倍率情報を画質調整部11、空間フィルタ部15、および変倍部16に出力し、画像処理装置102に表示倍率を変更したプレビュー画像の画像データを生成するよう指示する。そして、画像処理装置102の各部は、設定された表示倍率に応じたプレビュー画像を示す画像データを生成して、当該画像データを画像表示装置104に出力する。図6(b)は、図6(a)に示すプレビュー画像に対して表示倍率をより大きく設定して、拡大したプレビュー画像を表示した画像表示装置104を含む操作パネル(タッチパネル)を示す図である。なお、縮小、中間、拡大等の倍率は複数段階に分かれていてもよい。
<プレビュー画像の画質調整>
以下に、印刷処理時にも行う下地除去補正および入力された設定情報に基づくRGBのバランス、明るさ、鮮やかさ(彩度)の調整以外の、プレビュー画像用の画質調整処理について説明する。
画質調整部11は、表示倍率の設定値に基づいて、プレビュー画像用の画質調整処理(明るさ調整処理)を行う。また、空間フィルタ部15は、表示倍率の設定値に基づいて、プレビュー画像用のフィルタ処理を行う。具体的には図8に示すように画質調整処理およびフィルタ処理を行う。
図9は、プレビュー画像の各画素に対するプレビュー画像用の明るさ調整処理およびフィルタ処理のフローを示す図である。処理対象の画素を注目画素と表現する。表示倍率が「中間」(表示倍率の値が所定の範囲内)、または「縮小」(表示倍率が上記所定の範囲より小さい)である場合(S30でNo)、画質調整部11はプレビュー画像用の明るさ調整処理を行わない(リニアなガンマ曲線でγ補正(階調変換)を行う)。表示倍率が「拡大」(表示倍率が上記所定の範囲より大きい)である場合(S30でYes)、画質調整部11はプレビュー画像の文字領域に該当する画素に対して(S31でYes)、中間階調におけるコントラストを強めるよう明るさ調整処理を行い(S32)、その他の領域に該当する画素に対しては明るさ調整処理を行わない(S31でNo)。
その後、注目画素が文字領域に該当する場合(S33でYes)、注目画素に強調処理を行う(S34)。また、注目画素が網点領域に該当する場合(S33でNo、かつ、S35でYes)、注目画素に平滑化処理を行う。注目画素がその他の領域に該当する場合(S35でNo)、注目画素に対してフィルタ処理は行われない。
なお、表示倍率が「中間」である場合、空間フィルタ部15は、プレビュー画像の文字領域に対して文字等の画像を鮮鋭化する強調処理を行い、網点領域に対して平滑化処理を行う。表示倍率が「縮小」である場合、空間フィルタ部15は、プレビュー画像の文字領域に対して表示倍率が「中間」のときよりも弱い強調処理を行い、網点領域に対して表示倍率が「中間」のときよりも弱い平滑化処理を行う。表示倍率が「拡大」である場合、空間フィルタ部15は、プレビュー画像の文字領域に対して表示倍率が「中間」のときよりも強い強調処理を行い、網点領域に対して表示倍率が「中間」のときよりも強い平滑化処理を行う。
図10は、画質調整部11の構成の一部を示すブロック図である。画質調整部11は、第1色空間変換部21、階調変換部22、および第2色空間変換部23から構成されている。
第1色空間変換部21は、RGBのプレビュー画像を均等色空間であるL表色系へ変換する。また、変換先の均等色空間は、L表色系に限らず他の均等色空間であってもよい。階調変換部22は、均等色空間にてプレビュー画像に対して階調変換を行うことによって明るさ調整処理を行う。第2色空間変換部23は、L表色系のプレビュー画像をRGB色空間に変換する。第1色空間変換部21および第2色空間変換部23の色空間の変換は、マトリックス演算を利用して行うことができる。
図11は、階調変換部22において、入力されたプレビュー画像の各画素に対して明るさを調整するために行う階調変換の変換曲線を示すグラフである。階調変換部22は、プレビュー画像のLプレーンにおいて階調変換を行う。表示倍率を「中間」または「縮小」に設定した場合、階調変換部22はリニアな曲線C1を用いて階調変換を行う。言い換えれば、表示倍率を「中間」または「縮小」に設定した場合、プレビュー画像用の明るさ調整処理を行わない。また、表示倍率を「拡大」に設定した場合、階調変換部22は曲線C2を用いて階調変換を行う。曲線C2によれば、プレビュー画像のLプレーンにおける入力値(明るさ)がIN1より低い(暗い)範囲の画素に対して、当該画素の明るさを下げるように変換(調整)し、プレビュー画像のLプレーンにおける入力値(明るさ)がIN1より高い(明るい)範囲の画素に対して、当該画素の明るさを上げるように変換(調整)する。これによって、IN1の周辺の中間階調においてコントラストが大きくなる。なお、階調変換は、領域分離信号に基づき文字等を含む領域である文字領域と判別される画素について行う。
階調変換を行わずに単純にプレビュー画像を拡大すると、文字の境界(エッジ)付近で中間階調の画素も拡大され、人間には文字等の境界がなまって見えるため、文字等の視認性が低下する。本実施形態では、表示倍率に応じて文字領域の中間階調のコントラストを大きくするように階調変換することにより、文字の境界が鮮鋭になり、利用者がプレビュー画像における文字を識別しやすくなる。
なお、L表色系に色空間を変換せずに、RGB色空間においてRGBの全プレーンにおいて同様に明るさ調整処理を行ってもよい。ただし、L表色系のLプレーンにおいて明るさ調整処理を行うことで、色味の変化を抑制して明るさ調整処理を行うことができる。
ただし、これとは別に、利用者によって入力された濃度等の設定情報に基づくプレビュー画像のRGBのバランス、明るさ、鮮やかさ(彩度)の調整は、階調変換部22または他の階調変換部において行われる。
<プレビュー画像のフィルタ処理>
以下に、プレビュー画像用のフィルタ処理について説明する。
空間フィルタ部15は、表示倍率の設定値および領域分離信号に基づいて、プレビュー画像の文字領域に対して強調処理を施す。
表示倍率が「拡大」である場合、すなわち設定された表示倍率が所定の表示倍率(「中間」の表示倍率)よりも高い場合、空間フィルタ部15は、プレビュー画像の文字領域に対して表示倍率が「中間」のときよりも文字等が鮮鋭になるようにより強い強調処理を行い、網点領域に対して表示倍率が「中間」のときよりも強い平滑化処理を行う。文字領域に対する強調処理によって、明るさ調整処理と同様に、プレビュー画像を拡大した場合にも文字領域の文字の境界のなまり抑制し、文字等を鮮鋭にすることができる。それゆえ、利用者によるプレビュー画像における文字等の視認性を高めることができる。また、網点領域に対する平滑化処理によって、プレビュー画像を拡大した場合に目立つモアレおよび濃度むらを抑制することができる。それゆえ、画像処理装置102は、プレビュー画像の表示倍率に応じて利用者にとって視認性のよいプレビュー画像を生成することができる。
表示倍率が「縮小」である場合、すなわち設定された表示倍率が所定の表示倍率(「中間」の表示倍率)よりも低い場合、空間フィルタ部15は、プレビュー画像の文字領域に対して表示倍率が「中間」のときよりも弱い強調処理を行い、網点領域に対して表示倍率が「中間」のときよりも弱い平滑化処理を行う。表示倍率が低い場合に文字領域に施す強調処理を弱めるのは、表示サイズが小さくなる、すなわちプレビュー画像が小さくなることにより、フィルタ処理の効果が強くなりすぎるのを防ぐためである。網点領域に施す平滑化処理についても同様である。
なお、ここで行う強調処理は、画像の鮮鋭化処理であり、強い強調処理とは、鮮鋭化の程度が大きいことを意味する。鮮鋭化の結果、画像の中の文字および模様の輪郭が強調される。また、ここで行う平滑化処理は、画像の鮮鋭度を下げる処理であり、強い平滑化処理とは、鮮鋭度を下げる程度が大きいことを意味する。図12(a)は、拡大時に適用する強い強調化フィルタの例を示す図であり、図12(b)は、縮小時に適用する弱い強調化フィルタの例を示す図であり、図12(c)は、平滑化フィルタの例を示す図である。例えば、図12(a)のフィルタを適用する場合、5×5の各画素の元の画素値に各フィルタの数値を乗じて和を取ったものを所定画素(例えば中心画素)の新たな画素値とする。なお、各フィルタを適用する場合、フィルタの各画素の数値の和が1になるように規格化して適用する。
また、縮小、中間、拡大等の倍率を複数段階に分けて設ける場合、画像処理装置102は、表示倍率が大きいほど、プレビュー画像の文字領域の中間階調のコントラストをより大きくする明るさ調整処理を行い、かつ、プレビュー画像の文字領域により強い強調処理を行い、かつ、プレビュー画像の網点領域により強い平滑化処理を行う構成であってもよい。例えば、表示倍率が小さい場合、図11に示す曲線C2を適用して階調変換を行い、表示倍率が大きい場合、図11に示す曲線C3を適用して中間階調のコントラストをより大きくするよう階調変換を行ってもよい。これにより、プレビュー画像の表示倍率に応じて適切な程度の明るさ調整処理およびフィルタ処理を行うことができる。また、画像処理装置102は、表示倍率の全範囲において、プレビュー画像に対して一定の明るさ調整処理を行い、表示倍率が所定の閾値より大きい場合はさらに中間階調のコントラストをより大きくする追加の明るさ調整処理を行ってもよい。上記一定の明るさ調整処理と上記追加の明るさ調整処理とは同時に行ってもよい。また、画像処理装置102は、明るさ調整処理、強調処理、および平滑化処理のいずれか1つを行う構成であってもよい。
<領域分離処理>
領域分離処理部6の、プレビュー画像における文字領域または網点領域等を判別する領域分離処理の方法は、特に限定されず、周知の方法を用いることができる。例えば、本実施の形態の領域分離処理部6は、特開2002−232708に記載の領域分離処理の方法を用いる。
この方法によれば、プレビュー画像の各画素を、文字領域、網点領域、下地領域、および印画紙写真領域のいずれか1つとして判別する。ここで、文字領域とは、文字のように濃度が略一定で境界が鮮明なシンボルの、エッジ(境界)の近傍(所定の範囲)に位置する領域である。網点領域とは、網点を含む領域である。下地領域とは、例えば画像が形成されていない原稿の下地に相当する領域であり、下地領域では、濃度変化が小さい。印画紙写真領域とは、印画紙写真のような連続階調を有する領域であり、印画紙写真領域では、濃度変化は滑らかであるが下地領域よりは大きい。
領域分離処理部6は、プレビュー画像の注目画素について、注目画素を含むn×m(例えば、15×15)画素のブロックにおける最小濃度値と最大濃度値の差分である最大濃度差と、ブロック内の隣接する画素の濃度差の絶対値の総和である総和濃度繁雑度を算出し、予め定められる複数の閾値と比較することにより、いずれの領域に該当するかを判別する。判別にあたっては、各領域の下記の特徴を利用する。
下地領域は、通常、濃度変化が少ないので、最大濃度差および総和濃度繁雑度ともに非常に小さくなる。
印画紙写真領域は、濃度変化が滑らかであるが下地領域よりは濃度変化が大きいので、最大濃度差および総和濃度繁雑度は共に小さく、かつ、下地領域よりは大きい。
網点領域は、網点の色(濃度)によって最大濃度差は大きく変わるが、ブロックの中の網点の数に応じて隣接する画素との濃度差が大きい画素が増えるので、最大濃度差に対する総和濃度繁雑度の割合が大きくなる。
文字領域は、最大濃度差が大きく、それに伴い総和濃度繁雑度も大きくなるが、網点領域よりも濃度差が大きい隣接画素が少ないので、最大濃度差に対する総和濃度繁雑度の割合は網点領域よりも小さくなる。
領域分離処理部6は、注目画素について、算出した最大濃度差と所定の最大濃度差閾値とを比較し、算出した総和濃度繁雑度と所定の総和濃度繁雑度閾値とを比較する。最大濃度差が最大濃度差閾値よりも小さく、かつ、総和濃度繁雑度が総和濃度繁雑度閾値よりも小さい場合、領域分離処理部6は、注目画素は小濃度変化領域(下地領域または印画紙写真領域)であると判別し、その他の場合、領域分離処理部6は、注目画素は大濃度変化領域(文字領域または網点領域)であると判別する。
小濃度変化領域と判別された注目画素について、領域分離処理部6は、算出した最大濃度差と所定の小濃度判定閾値とを比較する。最大濃度差が小濃度判定閾値よりも小さい場合、領域分離処理部6は、注目画素は下地領域であると判別し、その他の場合、領域分離処理部6は、注目画素は印画紙写真領域であると判別する。
大濃度変化領域と判別された注目画素について、領域分離処理部6は、算出した総和濃度繁雑度と、最大濃度差に大濃度判定閾値を乗じた値とを比較する。総和濃度繁雑度が最大濃度差および大濃度判定閾値の積よりも小さい場合、領域分離処理部6は、注目画素は文字領域であると判別し、その他の場合、領域分離処理部6は、注目画素は網点領域であると判別する。
(1−3)各ブロックの動作/非動作について
以上のように、フルカラーモードの印刷時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、2色化処理部12は動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図1参照)。これに対し、フルカラーモードのプレビュー表示時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、2色化処理部12と黒生成/下色除去部14と中間調生成部18とは動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図3参照)。
また、2色カラーモードの印刷時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、色補正部13は動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図2(b)参照)。これに対し、2色カラーモードのプレビュー表示時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、黒生成/下色除去部14と中間調生成部18とが動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図4(b)参照)。
さらに、シングルカラーモードの印刷時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、2色化処理部12と色補正部13と黒生成/下色除去部14とが動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図2(a)参照)。これに対し、シングルカラーモードのプレビュー表示時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、2色化処理部12と黒生成/下色除去部14と中間調生成部18とが動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図4(a)参照)。
(1−4)処理手順について
つぎに、コピーモード且つフルカラーモードが選択されている場合の処理手順の一例を図13に基づいて説明する。図13は、コピーモード且つフルカラーモードが選択されている場合の画像形成装置の処理手順の一例を示したフローチャートである。
画像形成装置100は、コピーモードが選択され、スタートキーが押されると(S1にてYES)、原稿をスキャンすることによって(S2)、RGBのアナログ信号を生成する。なお、S1のスタートキーを押す前において、利用者は、プレビュー表示の要否を示す設定情報を入力することにより、画像形成装置100に対してプレビュー表示の有無を設定しているものとする。
S2の後、画像形成装置100は、RGBのアナログ信号をRGBの画像データ(デジタルデータ)に変換し(S3)、上記画像データに対してシェーディング補正を施し(S4)、シェーディング補正後のRGBの画像データに対して入力γ補正処理を施す(S5)。S5の後、画像形成装置100は、RGBの画像データに基づいて原稿種別判定処理および領域分離処理を行い(S6)、さらに、RGBの画像データを記憶装置107に保存する(S7)。
S7の後、画像形成装置100は、「プレビュー表示有」が設定されているか否かを判定し(S8)、「プレビュー表示有り」が設定されていない場合はS9〜S16を実行し、「プレビュー表示有」が設定されている場合はS17〜S24を実行することになる。以下では、まずS9〜S16について説明し、その後、S17〜S24について説明する。
「プレビュー表示有」が設定されていない場合(S8においてNO)、画像形成装置100は、RGBの画像データを記憶装置107から読み出し、下地除去補正や鮮やかさの調整等の画質調整処理を行う(S9)。その後、画像形成装置100は、スキャナの特性に応じたRGBの画像データを、プリンタの特性に応じたCMYの画像データに変換し(S10)、さらに、CMYの画像データをCMYKの画像データに変換する(S11)。その後、画像形成装置100は、領域分離処理の結果を基にCMYKの画像データに対して空間フィルタ処理を行い(S12)、空間フィルタ処理後のCMYKの画像データに対して変倍処理を施す(S13)。S13の後、画像形成装置100は、CMYKの画像データに対して出力γ補正処理および階調再現処理を行い(S14,S15)、当該画像データの画像を用紙に印刷し(S16)、処理を終了する。
S8において「プレビュー表示有」が設定されていると判定された場合(S8においてYES)、画像形成装置100は、RGBの画像データを記憶装置107から読み出し、S9の画質調整処理に加えて、プレビュー画像の表示倍率に応じた画質調整処理を行う。(S17)。その後、画像形成装置100は、スキャナの特性に応じたRGBの画像データを、表示装置の特性に応じたR’G’B’の画像データに変換する(S18)。S18の後、画像形成装置100は、領域分離処理の結果および画像表示装置104の画面全体の明るさの設定値に基づきR’G’B’の画像データに対して空間フィルタ処理を行い(S19)、R’G’B’の画像データがディスプレイの解像度およびサイズに適合するものになるように、表示倍率に応じて当該R’G’B’の画像データに対して間引き処理(変倍処理)を行う(S20)。S20の後、画像形成装置100は、表示装置104の表示特性に応じて、R’G’B’の画像データに対して出力γ補正処理を行う(S21)。S21の後、画像形成装置100は、R’G’B’の画像データに基づいてプレビュー表示を行う(S22)。S22の後、表示倍率を変更する変倍コマンドが利用者から入力されると(S23にてYES)、画像形成装置100は、記憶装置107に記憶されているRGBの画像データを再度読み出し、変更後の表示倍率に基づいてS17からS22の処理を行う。そして、変倍コマンドが入力されず(S23にてNO)、プリント許可を示すコマンドが利用者から入力されると(S24にてYES)、画像形成装置100は、記憶装置107に記憶されているRGBの画像データを再度読み出し、この画像データに基づいてS9〜S16の処理を実行して印刷を行う。これに対し、S23の後、プリント取消を示すコマンドが利用者から入力されると(S24にてNO)、画像形成装置100は処理を終了する。
(2)ファクシミリ送信モード
(2−1)送信処理時(画像送信ジョブ時)
図14は、図1の画像形成装置100と同じ画像形成装置100を示すブロック図であり、ファクシミリ送信モードにて送信処理を行う際の画像データの流れを示した図である。なお、A/D(アナログ/デジタル)変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿種別自動判別部5、領域分離処理部6、圧縮部7、領域分離信号圧縮部8、復号部9の処理については、コピーモードの場合と同じであるため、以下ではその説明を省略する。
領域分離信号復号部10は、ファクシミリ送信モードでは、記憶装置107から領域分離信号コードを読み出して復号化し、復号化した領域分離信号を空間フィルタ部15へ送信する。
画質調整部11は、復号部9から出力されたRGBの画像データをKの画像データ(グレーの濃淡を示す値)に変換する。なお、この変換は、所定のマトリクス係数や下記の式4を用いることによって行われる。
輝度値(Kの画像データの値)=0.299r+0.587g+0.114b 式4
rは赤の画像データの値(濃度値)であり、gは緑の画像データの値であり、bは青の画像データの値である。
2色化処理部12、色補正部13、黒生成/下色除去部14は、画質調整部11から出力されたKの画像データ(信号)に対して何も処理を行わず、このKの画像データをそのまま後段の空間フィルタ部15へ引き渡す(スルーする)。
空間フィルタ部15は、Kの画像データに対して、領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理,平滑化処理等)を行っている。変倍部16は、送信解像度に応じてKの画像データに対して変倍処理を行う。出力階調補正部17は、変倍部16から出力されたKの画像データに対して出力γ補正処理(用紙等の記録媒体に出力するためのγ補正)を行う。中間調生成部18は、例えば誤差拡散法によって、Kの画像データを2値化画像データに変換する。そして、2値化画像データは、不図示の回転処理部によって必要に応じて回転処理がなされ、不図示の圧縮/伸張処理部によって所定の形式で圧縮されて、不図示のメモリに格納される。
その後、送信装置(例えば、モデム)106は、相手先との送信手続きを行い送信可能な状態を確保すると、上記メモリに格納されている2値化画像データを所定の形式で圧縮された状態で読み出し、圧縮形式の変更など必要な処理を施し、通信回線を介して当該2値化画像データを相手先に順次送信する。
(2−2)プレビュー表示時
図15は、図1の画像形成装置100と同じ画像形成装置100を示すブロック図であり、ファクシミリ送信モードにてプレビュー表示処理を行う際の画像データの流れを示した図である。なお、ファクシミリ送信モードにおけるプレビュー表示とは、ファクシミリ送信前において当該ファクシミリ送信する画像のプレビュー表示を行う処理を意味する。
プレビュー表示時において、A/D変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿種別自動判別部5、領域分離処理部6、圧縮部7、領域分離信号圧縮部8、復号部9の処理は、ファクシミリの送信処理時と同じであるため、その説明を省略する。また、2色化処理部12、色補正部13、黒生成/下色除去部14での処理は、ファクシミリの送信処理時と同じように、スルーされる。
但し、プレビュー表示時においては、送信処理時と異なり、図15に示すように、画質調整部11から画像表示装置104に渡って各画素においてKの画像データを3つ送信するようにしている(全て同一値)。これは、フルカラー仕様である画像表示装置104が1画素に対して3つの値(画像データ)を必要とするからである。
領域分離信号復号部10は、ファクシミリ送信モードのプレビュー表示時では、記憶装置107から領域分離信号コードを読み出して復号化し、復号化した領域分離信号を画質調整部11および空間フィルタ部15へ送信する。
画質調整部11は、復号部9から出力されたRGBの画像データをKの画像データ(グレーの濃淡を示す値)に変換するのに加えて、コピーモードのプレビュー表示時と同様に、プレビュー画像の表示倍率に応じた画質調整処理を行う。
空間フィルタ部15は、Kの画像データに対して、領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理,平滑化処理等)を行うのに加えて、コピーモードのプレビュー表示時と同様に、プレビュー画像の表示倍率に応じたフィルタ処理を行う。
変倍部16は、空間フィルタ部15から出力されたKの画像データからなる画像の画素数が画像表示装置104の表示サイズの画素数に適合するように、Kの画像データに対して間引き処理を行う。また、変倍部16では、画像形成装置に備えられる操作パネル(不図示)より入力される変倍コマンド(表示倍率を示す情報、例えば2〜4倍等の固定倍率)に基づいて画像の拡大や縮小処理がなされる。
出力階調補正部17は、変倍部16から出力されたKの画像データに対して、画像表示装置104の表示特性に応じたγ補正を行う。そして、中間調生成部18は、出力階調補正部17から出力されたKの画像データに対して何も処理を行わず、当該Kの画像データをそのまま後段の画像表示装置104へ引き渡す(スルーする)。これにより、画像表示装置104は、Kの画像データに基づいて、ファックス送信の対象となる画像のプレビューを表示できる。
また、ファクシミリ送信モードのプレビュー表示処理時では、画質調整部11において、RGBの画像データが3つのKの画像データに変換される形態となっている。しかし、このような形態に限定されるものではなく、例えば、出力階調補正部17まではRGBの画像データをKの画像データに変換することなく画像処理を行い、出力階調補正部17から出力されたRGBの画像データをブラウザによってKの画像データに変換するような形態であってもよい。
(2−3)各ブロックの動作/非動作について
以上のように、ファクシミリ送信モードの送信処理時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、2色化処理部12、色補正部13、黒生成/下色除去部14は動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図14参照)。これに対し、ファクシミリ送信モードのプレビュー表示時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、2色化処理部12、色補正部13、黒生成/下色除去部14、中間調生成部18は動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図15参照)。
(2−4)処理手順
つぎに、ファクシミリ送信モードにおける処理手順の一例を説明する。画像形成装置100において「プレビュー表示有り」の設定がされていない状態で、利用者によってファックス送信コマンドが入力された場合、図14に示されるように画像データが処理され、当該画像データが外部装置へ送信されることになる。
これに対し、画像形成装置100において「プレビュー表示有り」の設定がされている状態で、利用者によってファックス送信コマンドが入力された場合、図15に示されるように画像データが処理されることによって、当該画像データが記憶装置107に保存され、且つ、当該画像データの画像のプレビューが画像表示装置104に表示される。そして、プレビューが表示されている状態において送信許可を示すコマンドが利用者から入力されると、記憶装置107の画像データが読み出され、読み出された画像データは図14に示されるように復号部9〜中間調生成部18によって処理され、送信装置106によって外部装置に送信される。
(3)ファクシミリ受信モード
(3−1)印刷処理時(画像印刷ジョブ時)
図16は、図1の画像形成装置100と同じ画像形成装置100を示すブロック図であり、ファクシミリ受信モードにて印刷処理を行う際の画像データの流れを示した図である。
ファクシミリを受信する場合、受信装置105が、通信手続きを行いながら相手先から送信されてくるKの画像データ(色数1ビット)を受信する。そして、受信装置105にて受信されたKの画像データは、圧縮/伸張処理部(不図示)にて伸張処理が施され、回転処理部(不図示)にて必要に応じて回転処理が施され、解像度変換部(不図示)にて必要に応じて解像度変換処理が行なわれる。その後、当該画像データは、一旦、記憶装置107に保存される。
さらに、記憶装置107に書き込まれた画像データは、制御部108によって画像処理装置102の復号部9に引き渡される。復号部9、画質調整部11、2色化処理部12、色補正部13、黒生成/下色除去部14、空間フィルタ部15、変倍部16、出力階調補正部17および中間調生成部18は、記憶装置107から送られてきた画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の画像出力装置103へ引き渡す(スルーする)。画像出力装置103は、中間調生成部18より送られてきたKの画像データに基づいて記録媒体(例えば紙等)上に画像を形成する。なお、ファクシミリ受信モードにて印刷処理を行う場合、上記のように画像処理を行わないので、記憶装置107に格納されている画像データを直接画像出力装置103に出力するようにしても良い。
(3−2)プレビュー表示時
図17は、図1の画像形成装置100と同じ画像形成装置100を示すブロック図であり、ファクシミリ受信モードにてプレビュー表示処理を行う際の画像データの流れを示した図である。なお、ファクシミリ受信モードにおけるプレビュー表示とは、ファクシミリにて画像データを受信した場合、当該画像データの画像を印刷する前に印刷される画像のプレビュー表示を行う処理を意味する。
ファクシミリ受信モードにおけるプレビュー表示時においても、ファクシミリ受信モードにおける印刷処理時と同様、記憶装置107に書き込まれた画像データは、制御部108によって画像処理装置102の復号部9に引き渡される。復号部9は、記憶装置107から送られてきた画像データに対して何も処理を行わず、不図示のビット数変換処理部に当該画像データを引き渡す(スルーする)。そして、ビット数変換処理部は、復号部9から受け取った画像データのビット数を変換し(例えば1ビットから8ビットへ変換)、ビット数変換された画像データを後段の画質調整部11へ引き渡す。つまり、図示はしていないものの、図17において復号部9と画質調整部11との間にビット数変換処理部が備えられていることになる。
画質調整部11は、図17に示すように、画素毎に、1つのKの画像データを入力すると、このKの画像データを3つ生成して出力している(全て同一値)。これは、フルカラー仕様である画像表示装置104が1画素に対して3つの値を必要とするからである。
その後、2色化処理部12、色補正部13、黒生成/下色除去部14は、画質調整部11から送られてきたKの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の空間フィルタ部15へ引き渡す(スルーする)。空間フィルタ部15は、Kの画像データに対してデジタルフィルタを用いてぼかし処理等を行う。
変倍部16は、空間フィルタ部15から出力されたKの画像データからなる画像の画素数が画像表示装置104の表示サイズの画素数に適合するように、Kの画像データに対して間引き処理を行う。また、変倍部16では、画像形成装置100に備えられる操作パネル(不図示)より入力される変倍コマンド(表示倍率を示す情報、例えば2〜4倍等の固定倍率)に基づいて画像の拡大や縮小処理がなされる。
出力階調補正部17は、変倍部16から出力されたKの画像データに対して、画像表示装置104の表示特性に応じた出力γ補正処理を行う。そして、中間調生成部18は、出力階調補正部17から出力されたKの画像データに対して何も処理を行わず、当該画像データをそのまま後段の画像表示装置104へ引き渡す(スルーする)。これにより、画像表示装置104は、Kの画像データに基づいて、ファックス受信された画像のプレビューを表示できる。
(3−3)各ブロックの動作/非動作について
以上のように、ファクシミリ受信モードの印刷処理時では、画質調整部11〜中間調生成部18は動作しない(図16参照)。これに対し、ファクシミリ受信モードのプレビュー表示時では、画質調整部11〜中間調生成部18のうち、2色化処理部12、色補正部13、黒生成/下色除去部14、中間調生成部18は動作しないが、それ以外のブロックは全て動作することになる(図17参照)。
(3−4)処理手順
つぎに、ファクシミリ受信モードの処理手順の一例を説明する。画像形成装置100においてファクシミリによって画像データが受信された場合、受信された画像データは一旦記憶装置107に書き込まれる。ここで、画像データが記憶装置107に書き込まれてから画像の印刷が行われるまでにはタイムラグがあるが、このタイムラグ中に利用者から「プレビューコマンド」が入力された場合、上記画像データは図17に示されるような流れで処理され、当該画像データの画像のプレビューが画像表示装置104に表示される。また、画像の印刷が行われる際は、図16に示されるような流れで処理され、当該画像データの画像が画像出力装置103にて印刷されることになる。
(4)イメージ送信モード
(4−1)送信処理時(画像送信ジョブ時)
イメージ送信モードの送信処理時にて画像形成装置100を動作させる場合、画像入力装置101、A/D(アナログ/デジタル)変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿種別自動判別部5、領域分離処理部6、圧縮部7、領域分離信号圧縮部8、復号部9の処理内容は、コピーモードの場合と同じである。なお、領域分離信号復号部10は空間フィルタ部15および出力階調補正部17に対して領域分離信号を供給している。
そして、画質調整部11にて下色除去やカラーバランス調整が行われ、色補正部13において、一般に普及している表示装置の表示特性に適合したR”G”B”の画像データ(例えば、sRGBデータ)に変換され、空間フィルタ部15にて領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理,平滑化処理)が行われている。変倍部16にて画像の拡大や縮小処理が行われる。また、出力階調補正部17は、変倍部16から出力されてきた画像データに対して、出力γ補正処理を行っている。なお、2色化処理部12、黒生成/下色除去部14は、入力される画像データに対して処理を行わず、この画像データをそのまま後段のブロックにスルーする。したがって、出力階調補正部17から出力されるのはR”G”B”の画像データである。
さらに、出力階調補正部17から出力されるR”G”B”の画像データは、図示しないフォーマット変換処理部にてPDFファイル等の画像ファイルに変換される。そして、イメージ送信モードのscan to e-mailモードにおいて、当該画像ファイルは図示しないメール処理部(ジョブ装置)にて電子メールに添付され、当該電子メールがネットワークを介して相手先に送信されることになる。また、イメージ送信モードのscan to ftpモードにおいて当該画像ファイルは所定のフォルダに送信され、イメージ送信モードのscan to usbモードにおいて当該画像ファイルは所定のUSBメモリに送信される。
(4−2)プレビュー表示時
イメージ送信モードのプレビュー表示時にて画像形成装置100を動作させる場合、画像入力装置101、A/D(アナログ/デジタル)変換部2、シェーディング補正部3、入力処理部4、原稿種別自動判別部5、領域分離処理部6、圧縮部7、領域分離信号圧縮部8、復号部9、領域分離信号復号部10、2色化処理部12の処理内容は、イメージ送信モードの送信時と共通である。
そして、イメージ送信モードのプレビュー表示時において、画質調整部11は、コピーモードのプレビュー表示時と同様に、プレビュー画像の表示倍率に応じた画質調整処理を行う。
色補正部13は、RGBの画像データを画像表示装置104の色空間に適合するR’G’B’の画像データへ変換する処理を行う。
その後、送信時と同様、空間フィルタ部15にて領域分離信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理(強調処理,平滑化処理)が行われている。さらに、空間フィルタ部15は、コピーモードのプレビュー表示時と同様に、プレビュー画像の表示倍率に応じたフィルタ処理を行う。
変倍部16にて画像表示装置104のサイズに適合するように間引き処理が行われる。また、出力階調補正部17は、画像表示装置104の表示特性に応じたγ補正を行う。
そして、出力階調補正部17から出力されるR’G’B’の画像データは画像表示装置104に供給され、画像表示装置104はR’G’B’の画像データに基づいてプレビュー表示を行う。
なお、原稿種別自動判別部5は、イメージ送信モードの送信処理時およびプレビュー表示時においても、前述した自動カラー判別処理(ACS)を行ってもよい。さらに、原稿種別自動判別部5は、イメージ送信モードの送信処理時およびプレビュー表示時においては、原稿画像がカラー原稿であるか白黒原稿であるかを判定するのみならず、白黒原稿と判定されたものについてはさらに2値画像(白と黒との2値からなる画像)およびグレースケール画像(階調性を有する画像)のいずれであるかを判定する処理を行ってもよい。この判定処理の手法を以下簡単に説明する。まず、原稿種別自動判別部5は、白黒原稿と判定された画像について、白黒画素(モノクロ画素)と判定された全画素を対象に画素値の度数分布を作成する。そして、原稿種別自動判別部5は、この度数分布が主に白のピークと黒のピークとの2つのピークからなる場合は2値画像と判定し、この度数分布がなだらかである場合はグレースケール画像(階調性を有する画像)と判定する。
さらに、画像形成装置100は、原稿種別自動判別部5が原稿画像をグレースケール画像と判定した場合、グレースケール画像であることを利用者に認識させるための識別情報(例えば「グレースケール」の文字)を画像表示装置104に表示してもよい。これにより、利用者は、送信される原稿がグレースケール画像であることを認識できる。なお、グレースケール画像であることを利用者に認識させるための識別情報は、プレビュー画像と重ならないように当該プレビュー画像とともに表示される。
(5)変形例
図1に示した画像形成装置100では、圧縮画像データ(符号化コード)と領域分離信号コードとを対応付けて記憶装置107に格納している。しかし、図18に示す画像形成装置100aのように、画像入力装置101にて画像データを読み取った後、領域分離処理および原稿種別判別処理を行う前に、読み取った画像データを符号化して一旦記憶装置107に格納しておき、記憶装置107から読み出して復号化した画像データについて原稿種別判別処理や領域分離処理を施すように構成しても良い。
また、図1に示した画像形成装置100は、コピーモード・プリントモード・ファクシミリ送信モード・ファクシミリ受信モード・イメージ送信モード等のジョブの選択中に画像ファイリングモード(画像ファイリングジョブ)を実行可能としてもよい。この画像ファイリングモードとは、コピーモード等のジョブの選択中において、画像入力装置101にて得られた画像データまたは外部から受信した画像データに基づいて画像ファイル(JPEG、TIFFファイル等)を作成し、この画像ファイルを記憶装置107に保存するモードである。
ここで、画像ファイリングモードのファイリング時において、画像入力装置101にて得られた画像データまたは外部から受信した画像データは画像処理装置102にて画像ファイル(JPEG、TIFFファイル等)に変換され、その後、不図示のファイリング処理部(ジョブ装置)に送られ、このファイリング処理部が上記画像ファイルを記憶装置107に保存されるようになっている。
また、各ジョブ(コピーモード・プリントモード・ファクシミリ送信モード等)の選択中においてプレビューを行う場合、画像ファイリングモードの実行の有無に拘わらず、画像入力装置101にて得られた画像データまたは外部から受信した画像データは画像処理装置102にて処理され、その後、画像表示装置104に送られるようになっている。さらに、各ジョブの選択中においてプレビューを行う場合、画像ファイリングモードの実行の有無に拘わらず、画像処理装置102にて実行される画像処理の内容は同一である。例えば、コピーモードのプレビュー表示時、画像ファイリングモードの実行の有無に関係なく、画像処理装置102の処理内容は図3に示すものとなる。また、ファクシミリ送信モードのプレビュー表示時、画像ファイリングモードの実行の有無に関係なく、画像処理装置102の処理内容は図15に示すものとなる。
(6)本実施形態の画像処理装置の利点について
本実施の形態の画像処理装置102は、印刷ジョブ(コピーモード、プリントモード)を行う画像出力装置(ジョブ装置,印刷装置)103に対して画像データを供給し、上記印刷ジョブの実行前に画像表示装置104にプレビューを表示させるために、上記画像データを画像表示装置104に供給するものである。
そして、画像処理装置102は、画像出力装置103に供給される画像データに対して実行される第1画像処理と、画像表示装置104に供給される画像データに対して実行され且つ第1画像処理とは異なる第2画像処理とを、両画像処理に共通の回路領域を用いて実行する第1画像処理部を含んでいる。ここで、第1画像処理部の一例としては、コピーモード且つフルカラーモードにおける色補正部13が挙げられる。この色補正部13においては、RGBからCMYへの変換処理(第1画像処理)と、RGBからR’G’B’への変換処理(第2画像処理)とを共通の回路領域にて行っているからである。
これにより、印刷処理等用の画像処理のみならず、印刷処理前のプレビュー用の画像処理を行う画像処理装置であっても、画像処理回路の回路規模を抑制できるという効果を奏する。
また、本実施形態では、コピーモード且つフルカラーモードの印刷時、色補正部13は、スキャナにて読み取られ且つスキャナの特性に応じた加法混色用の画像データ(RGB)を、画像出力装置103の特性に応じた減法混色用の画像データ(CMY)に変換する処理を行っている。これに対し、コピーモード且つフルカラーモードのプレビュー時、色補正部13は、スキャナにて読み取られ且つスキャナの特性に応じた加法混色用の画像データ(RGB)を、画像表示装置104の特性に応じた加法混色用の画像データ(R’G’B’)に変換する処理を行っている。つまり、プレビュー表示時、スキャナの特性に応じた加法混色用の画像データを画像表示装置104の特性に応じた加法混色用の画像データに直接変換している。したがって、本実施形態の画像処理装置102によれば、コピーモード且つフルカラーモードのプレビュー表示時、RGBの画像データからR’G’B’の画像データへの1回の非線形変換を行っているものの、特開平9−135316号公報の構成のように複数回の非線形変換を行うことがないため、変換誤差の蓄積を抑制でき、色再現性の低下を抑制できる。なお、特開平9−135316号公報では、RGBのデータからCMYのデータへの変換、CMYのデータからCMYKのデータへの変換、CMYKのデータからCMYのデータへの変換、CMYのデータからRGBのデータへ変換の計4回の変換が行われているため、変換誤差が蓄積され、色再現性が低下してしまう。
また、本実施形態では、コピーモード且つシングルカラーモードのプレビュー時、または、コピーモード且つ2色カラーモードのプレビュー時、上記非線形変換を行っているものの、非線形変換の回数は2回のみであるため、計4回の非線形変換を行っている特開平9−135316号公報の構成よりも色再現性の低下を抑制できる。
さらに、本実施形態では、コピーモード且つフルカラーモードの印刷時、黒生成/下色除去部14においては、CMYの画像データをCMYKの画像データに変換する処理が行われる一方、コピーモード且つフルカラーモードのプレビュー表示時、黒生成/下色除去部14においては、R’G’B’に対して処理を施さずにそのまま出力している。これにより、CMYからCMYKに変換する処理(黒生成/下色除去処理)を行う必要がある印刷用の画像データと、黒生成/下色除去処理を行う必要の無いプレビュー用の画像データとについて、画像処理回路内での画像データの経路を共通にでき、回路構成を簡略化できる。
なお、本実施形態の画像処理装置102においては、原稿種別自動判別部5の判別結果に基づく画像処理,領域分離処理部6の処理結果に基づく画像処理,下地除去処理を行うことが可能であり、これら処理の効果は画像表示装置104に表示されるプレビュー画像にも反映される。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、画像処理装置102の各ブロック、特に画質調整部11および空間フィルタ部15は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPU(central processing unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、画像処理装置102は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像処理装置102の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記画像処理装置102に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU(microprocessor unit))が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM(compact disc read-only memory)/MO(magneto-optical)/MD(Mini Disc)/DVD(digital versatile disk)/CD−R(CD Recordable)等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM(erasable programmable read-only memory)/EEPROM(electrically erasable and programmable read-only memory)/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、画像処理装置102を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(local area network)、ISDN(integrated services digital network)、VAN(value-added network)、CATV(community antenna television)通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE(institute of electrical and electronic engineers)1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(asynchronous digital subscriber loop)回線等の有線でも、IrDA(infrared data association)やリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は、表示装置にて表示されるプレビュー(サムネイル)の画像データを処理する画像処理装置に利用することができる。また、当該画像処理装置は、複合機、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等に備えられて好適に利用することができる。
6 領域分離処理部(領域判別部)
11 画質調整部(調整部)
15 空間フィルタ部(強調処理部、平滑化処理部)
19 設定値取得部(取得部)
100 画像形成装置
101 画像入力装置
102 画像処理装置
103 画像出力装置
104 画像表示装置(表示装置)
105 受信装置
106 送信装置
107 記憶装置
108 制御部

Claims (15)

  1. 画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置に対し、上記画像の画像データを供給する画像処理装置において、
    上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得部と、
    上記画像データの画像の少なくとも一部の領域について、上記画像データの画像の各画素の明るさ調整処理を行う調整部とを備え、
    上記調整部は、上記明るさ調整処理として、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率よりも高い場合、第1の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより暗くなるように調整し、第1の範囲の明るさより明るい第2の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより明るくなるように調整することを特徴とする画像処理装置。
  2. 第2の表示倍率が、第1の表示倍率以下であり、
    上記調整部は、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第2の表示倍率以下の場合、上記画像データの画像の各画素に対して上記明るさ調整処理を行わないことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記画像データの画像の上記領域について、画像を鮮鋭化して像の輪郭を強調する強調処理を行う強調処理部をさらに備え、
    上記強調処理部は、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも上記領域の画像が鮮鋭になるように強調処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 上記領域を第1の領域としたとき、上記画像データの画像の第1の領域とは異なる第2の領域について、画像を平滑化する平滑化処理を行う平滑化処理部をさらに備え、
    上記平滑化処理部は、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも第2の領域の画像が平滑になるように平滑化処理を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 上記画像データの画像に含まれる文字領域を判別する領域判別部をさらに備え、
    文字領域に対して上記明るさ調整処理を行うことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 上記画像データの画像に含まれる網点領域を判別する領域判別部をさらに備え、
    第2の領域は網点領域であることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置に対し、上記画像の画像データを供給する画像処理装置において、
    上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得部と、
    上記画像データの画像の少なくとも一部の領域について、画像を鮮鋭化して像の輪郭を強調する強調処理を行う強調処理部とを備え、
    上記強調処理部は、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも上記領域の画像が鮮鋭になるように強調処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  8. 画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置に対し、上記画像の画像データを供給する画像処理装置において、
    上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得部と、
    上記画像データの画像の少なくとも一部の領域について、画像を平滑化する平滑化処理を行う平滑化処理部とを備え、
    上記平滑化処理部は、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも上記領域の画像が平滑になるように平滑化処理を行うことを特徴とする画像処理装置。
  9. 上記表示装置に対して供給される画像データは、印刷処理、画像送信処理、画像ファイリング処理のうちのいずれかの処理の対象となる画像のプレビューを示した画像データであることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の画像処理装置と、上記表示装置とを備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置の上記表示画面に表示される画像の画像データに対する画像処理方法であって、
    画像処理装置の取得部が、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得ステップと、
    上記画像処理装置の調整部が、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域について、上記画像データの画像の各画素の明るさを調整する明るさ調整ステップとを含み、
    上記明るさ調整ステップにおいては、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率よりも高い場合、第1の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより暗くなるように調整し、第1の範囲の明るさより明るい第2の範囲の明るさの画素に対して当該画素の明るさを、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第1の表示倍率である場合に比べてより明るくなるように調整することを特徴とする画像処理方法。
  12. 画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置の上記表示画面に表示される画像の画像データに対する画像処理方法であって、
    画像処理装置の取得部が、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得ステップと、
    上記画像処理装置の強調処理部が、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域について、画像を鮮鋭化して像の輪郭を強調する強調処理を行う強調ステップとを含み、
    上記強調ステップにおいては、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも上記領域の画像が鮮鋭になるように強調処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  13. 画像を表示画面に表示する際の表示倍率を変更可能な表示装置の上記表示画面に表示される画像の画像データに対する画像処理方法であって、
    画像処理装置の取得部が、上記表示倍率を示す表示倍率情報を取得する取得ステップと、
    上記画像処理装置の平滑化処理部が、上記画像データの画像の少なくとも一部の領域について、画像を平滑化する平滑化処理を行う平滑化ステップとを含み、
    上記平滑化ステップにおいては、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率よりも高い場合、上記表示倍率情報に示される表示倍率が第3の表示倍率である場合よりも上記領域の画像が平滑になるように平滑化処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  14. 請求項1から9のいずれか一項に記載の画像処理装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記の各部として機能させるための制御プログラム。
  15. 請求項14に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2019008733A (ja) * 2017-06-28 2019-01-17 セイコーエプソン株式会社 表示制御装置、印刷装置、表示制御装置の制御方法およびそのプログラム
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