JP4331159B2 - 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびその記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびその記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP4331159B2
JP4331159B2 JP2005341145A JP2005341145A JP4331159B2 JP 4331159 B2 JP4331159 B2 JP 4331159B2 JP 2005341145 A JP2005341145 A JP 2005341145A JP 2005341145 A JP2005341145 A JP 2005341145A JP 4331159 B2 JP4331159 B2 JP 4331159B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
color
density
black
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005341145A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007150607A (ja
Inventor
牧生 後藤
雅範 南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2005341145A priority Critical patent/JP4331159B2/ja
Priority to US11/601,318 priority patent/US8305645B2/en
Priority to CNB2006101628494A priority patent/CN100471227C/zh
Publication of JP2007150607A publication Critical patent/JP2007150607A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4331159B2 publication Critical patent/JP4331159B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/46Colour picture communication systems
    • H04N1/56Processing of colour picture signals
    • H04N1/60Colour correction or control
    • H04N1/6016Conversion to subtractive colour signals
    • H04N1/6022Generating a fourth subtractive colour signal, e.g. under colour removal, black masking

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Image Processing (AREA)

Description

本発明は、スキャナ等のカラー画像入力装置より読み取られた入力画像データを、黒を含む出力画像データに変換する色変換処理を行う画像処理装置に関するものである。より詳細には、本発明は、黒生成処理や下色除去処理の制御に関するものである。
スキャナ等の画像入力装置を用いて読み取ったRGB(R:赤,G:緑,B:青)画像データをCMYK(C:シアン,M:マゼンタ,Y:イエロー,K:ブラック)の4色に変換して出力するデジタルカラー複写機等の画像形成装置において、文字や網点画像が混ざった原稿を複写する場合、黒文字部分の画質を改善するために、黒文字のエッジ部分を抽出してエッジ強調フィルタをかける処理や、CMYの量を減らして黒の量を増加させて出力する処理が行われている。
ところが、上記スキャナ等の画像入力装置で画像を読み込んだ場合、機械的な振動等によりCCDセンサの読み取り位置がずれて(画素ずれ)、黒文字等のエッジ部分に色がついてしまう色にじみ(色ずれ)が起こり得る。このような色にじみが生じている領域では、CMYのバランスがくずれる。そのため、このような領域では、一般的な手法であるCMYの最小値(C濃度信号のレベル、M濃度信号のレベル、およびY濃度信号のレベルのうち、最も小さいレベルの値)に基づく下色除去処理(UCR;Under Color Removal)を行うと、黒の生成量(濃度)が十分でなく、小さな黒文字が読み取りにくくなったり、黒線に色が付いたりするなどの問題が生じる。
そこで、本願出願人は、特許文献1において、入力画像に領域分離処理を施して文字領域を抽出し、さらに文字領域を、黒文字領域、色にじみ領域、それ以外(その他)の領域に分離し、領域毎に黒生成量を制御し、色にじみ領域の画素については、複数の色成分の画像データ(CMY)の最大値と最小値との平均値に基づいて黒生成量を決定することを提案した。
また、特許文献2には、カラー原稿から読み取った3原色信号のうち、異なる組み合わせの2色の差分を演算し、それらの差分の最大値を画素毎に求め、閾値と比較して有彩色領域か無彩色領域かを判定し、無彩色領域と判定した画素については黒単色トナーで画像形成する技術が開示されている。
特開2001−223915号公報(公開日:2001年8月17日) 特開平7−184075号公報(公開日:1995年7月21日) 特開2003−264701号公報(公開日:2003年9月19日)
しかしながら、上記した各従来技術では、色にじみと白抜け(黒文字や黒線の周囲が白やグレーで表示される現象)とを同時に解消することができないという問題がある。
表1は、上記した各従来技術の特性(画素ずれ発生時の色にじみ、画素ずれ発生時の白抜け(有彩色の下地上や網点上の文字や線の周りに白抜けが発生する現象)、回路構成の特性)をまとめたものである。なお、この表では、好ましくない性能から順に×,△,○,◎の記号を用いて示している。
Figure 0004331159
この表に示すように、従来の一般的な技術、すなわちCMYの最小値に基づくUCRを行う技術では、領域毎に処理方法を切り替えるといった手法は用いないので、処理を切り替えるための回路を新たに設ける必要がなく、白抜けが発生することもない。しかしながら、上記したように画素ずれが発生したときには色成分(色にじみ)がはっきりと表示されてしまう。
また、特許文献1の技術では、現在の技術水準ではにじみ領域を正確に判別することは困難なので、誤認識による画質低下を生じ易いという問題がある。つまり、色にじみの発生状態が均一でない(大きくずれる場合もあれば、少しだけずれる場合もある)ことなどから、にじみ領域の認識精度は現在の技術水準では高くない。このため、本当に色線と黒線とが書かれている原稿や、文字や線の周囲をカラーで縁取りした画像などを色にじみ領域として誤認識しやすい。特に、色付きの紙上あるいは網点画像上の黒エッジ(黒文字や黒線の周縁部)は誤認識されやすく、画質劣化が大きい。また、特許文献1では、にじみ領域を認識するための回路を設ける必要があるので、回路構成が複雑化してしまうという問題もある。
また、上記特許文献2の技術では、例えば黒文字や黒線の周囲が白やグレーで表示される現象(白抜け)が生じるという問題がある。つまり、特許文献2の技術では、濃度の低い黒文字を無彩色領域と認識して黒単色で画像形成するので、色にじみを防止することはできるものの、下地成分や網点成分についても黒単色で画像形成されてしまい、白抜けが生じてしまう。また、領域の認識結果に応じてCMYKの全ての処理を変更する切り替え回路が必要になるので、回路構成が複雑化する。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、入力画像データに画素ずれが生じている場合であっても、色にじみおよび白抜けの両方を抑制できる画像処理装置および画像処理方法を提供することにある。
本発明の画像処理装置は、上記の課題を解決するために、複数の色成分を含む画像データに対して黒生成処理および下色除去処理を行う画像処理装置において、上記画像データにおける各画素、あるいは複数の画素よりなるブロックが黒文字領域に属するか否かを判定する領域分離手段と、上記画像データに対して下色除去処理を行う下色除去手段とを備え、上記下色除去手段は、上記下色除去処理において、上記領域分離手段によって黒文字領域に属すると判定された画素のうちの少なくとも一部の画素における下色除去量を、該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最小値よりも大きく、かつ最大値よりも小さくすることを特徴としている。
また、本発明の画像処理方法は、上記の課題を解決するために、複数の色成分を含む画像データに対して黒生成処理および下色除去処理を行う画像処理方法において、上記画像データにおける各画素、あるいは複数の画素よりなるブロックが黒文字領域に属するか否かを判定する領域分離工程と、上記画像データに対して下色除去処理を行う下色除去工程とを含み、上記下色除去工程において、上記領域分離工程で黒文字領域に属すると判定された画素のうちの少なくとも一部の画素における下色除去量を、該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最小値よりも大きく、かつ最大値よりも小さくすることを特徴としている。
上記の構成によれば、領域分離手段が、画像データにおける各画素、あるいは複数の画素よりなるブロックが黒文字領域に属するか否かを判定する。そして、下色除去手段が、領域分離手段によって黒文字領域に属すると判定された画素のうちの少なくとも一部の画素における下色除去量を、該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最小値よりも大きく、かつ最大値よりも小さくして下色除去処理を行う。これにより、黒文字領域と判定された画素のうちの少なくとも一部の画素についての下色除去量を、従来のように下色除去量を該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最小値とする場合よりも大きくすることができ、黒文字領域に色にじみが生じることを抑制できる。また、該画素についての下色除去量を、該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最大値よりも小さくすることで、該画素における下地の色成分(例えば色下地上の文字や網点上の文字を読み取った画像データにおける、色下地や網点の色成分)を残すことができるので、黒文字領域に白抜けが生じることを防止できる。
また、上記領域分離手段は、黒文字領域に属すると判定した画素またはブロックについて、該画素またはブロックが高濃度領域または低濃度領域のいずれに属するかを判定する濃度判定手段を備え、上記下色除去手段は、上記濃度判定手段によって低濃度領域に属すると判定された画素の下色除去処理において、上記下色除去量を用いる構成としてもよい。
上記の構成によれば、濃度判定手段が、黒文字領域に属すると判定された画素またはブロックについて、さらに高濃度領域または低濃度領域のいずれに属するかを判定する。そして、下色除去手段は、低濃度領域に属すると判定された画素の下色除去処理において、上記下色除去量を用いる。これにより、低濃度領域であると判定された画素についての下色除去量を、従来のように下色除去量を該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最小値とする場合よりも大きくすることができ、低濃度領域(黒文字や黒線の周囲)に色にじみが生じることを抑制できる。また、該画素についての下色除去量を、該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最大値よりも小さくすることで、該画素における下地の色成分を残すことができるので、文字または線のエッジに白抜けが生じることを防止できる。
また、上記下色除去手段は、上記濃度判定手段によって低濃度領域に属すると判定された画素の下色除去量を、該画素と同じ画像データが上記濃度判定手段によって高濃度領域に属すると判定された画素に入力された場合の下色除去量よりも大きくする構成であってもよい。
上記の構成によれば、黒文字や黒線を適切に表示するとともに、黒文字や黒線の周りに色成分が発生することや白抜けが発生することを抑制できる。したがって、黒文字や黒線の再現性をより向上させることができる。
また、複数の色成分を含む画像データに基づいて黒色成分の信号を生成する黒生成手段を備え、上記黒生成手段は、上記濃度判定手段によって低濃度領域に属すると判定された画素についての黒色成分の濃度レベルを、該画素と同じ画像データが入力された上記濃度判定手段によって高濃度領域に属すると判定された画素について生成される黒色成分の濃度レベルよりも低くする構成としてもよい。例えば、低濃度領域における黒色成分の濃度を低くしてもよく、あるいは低濃度領域において黒生成を行わないようにしてもよい。
上記の構成によれば、低濃度領域における黒色成分の濃度レベルを低めに設定することで、入力された画像データよりも黒文字や黒線が太く,濃くなることを抑制できる。
また、上記下色除去手段は、上記下色除去量を、上記画素の各色成分の濃度レベルの中央値、または、上記画素の各色成分の濃度レベルの平均値、または、上記画素の各色成分の濃度レベルのうちの最大値と最小値とを含む濃度レベルの平均値、または、上記中央値または上記いずれかの平均値に基づいて算出した値、または、上記画素の各色成分の濃度レベルの最小値に1より大きい係数を乗じた値とする構成としてもよい。ここで、上記中央値または上記いずれかの平均値に基づいて算出した値とは、例えば、上記中央値または上記いずれかの平均値に所定の係数を乗じた値や、上記中央値または上記いずれかの平均値を変数とする任意の関数によって求められる値などである。
また、上記下色除去手段に入力される画像データに対応して、上記下色除去量または上記下色除去処理後の各色成分の濃度レベルを格納した記憶部を備え、上記下色除去手段は、上記記憶部に格納された上記下色除去量または上記下色除去処理後の各色成分の濃度レベルを用いて上記下色除去処理を行う構成としてもよい。
上記いずれかの構成によれば、例えば画像入力装置(スキャナなど)で原稿を読み取る際に画素ずれが生じた場合でも、黒文字や黒線の周りに色成分が発生することを抑制するとともに、黒文字や黒線の周りに白抜けが発生することを抑制できるので、黒文字や黒線の再現性を向上させることができる。
本発明の画像処理プログラムは、コンピュータを、上記したいずれかの画像処理装置における上記各手段として機能させるためのものである。コンピュータにこのプログラムを読み取らせることで、本発明の画像処理装置における各手段の処理を、そのコンピュータによって実現することが可能となる。
また、これらのプログラムをコンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録させておくことで、プログラムの保存・流通を容易に行えるようになる。さらに、この記録媒体を読み込ませることで、コンピュータによって、本発明の画像処理装置における各手段の処理を実施できる。
以上のように、本発明の画像処理装置および画像処理方法は、黒文字領域に属すると判定された領域のうち少なくとも一部の領域に属する画素の各色成分についての下色除去量を、該各色成分の濃度レベルを示す信号のうちの最小値よりも大きく、かつ、該各色成分の濃度レベルを示す信号のうちの最大値よりも小さくする。これにより、入力画像データに画素ずれが生じている場合であっても、色にじみおよび白抜けの両方を抑制することができる。
本発明の画像形成装置は、上記したいずれかの画像処理装置を備えている。それゆえ、黒文字や黒線の周辺に生じる色ずれおよび白抜け抑制した高品質の画像を出力することができる。
(1.1 画像形成装置100の構成)
本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態にかかる画像形成装置100の概略構成を示すブロック図である。
この図に示すように、画像形成装置100は、画像入力装置2、画像処理装置1、画像出力装置3、操作パネル4を備えたデジタルカラー複写機である。
画像入力装置(カラー画像入力装置)2は、RGB(第1色成分)のアナログ信号を生成し、画像処理装置1に入力するものである。画像入力装置2は、例えばスキャナ部より構成されており、原稿からの反射光像を、RGBのアナログ信号としてCCD(Charge Coupled Device )にて読み取って、画像処理装置1に入力する。
画像処理装置(カラー画像処理装置)1は、画像入力装置2から入力されるRGBのアナログ信号をCMYK(第2色成分)のデジタルカラー信号に変換して画像出力装置3へ出力するものである。なお、画像処理装置1は、画像入力装置2から入力される信号に限らず、例えばネットワークや記録媒体等を介して入力される信号をデジタルカラー信号に変換して出力するものであってもよい。画像処理装置1の詳細については後述する。
画像形成装置(カラー画像形成装置)3は、画像処理装置1から入力される画像データ(CMYKのデジタルカラー信号)を記録媒体(例えば紙等)上に出力するものである。画像出力装置3の構成は特に限定されるものではなく、例えば、電子写真方式やインクジェット方式を用いた画像出力装置等を用いることができる。
操作パネル4は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示部と設定ボタンなどの操作入力部より構成されている。この操作パネル4を介して入力された情報に基づいて図示しない制御部(CPU(Central Processing Unit))が画像入力装置2,画像処理装置1,画像出力装置3の各部の動作を制御するようになっている。
(1.2 画像処理装置1の構成)
次に、画像処理装置1の詳細について説明する。図1に示したように、画像処理装置1は、A/D変換部10、シェーディング補正部11、入力階調補正部12、領域分離処理部13、色補正部14、黒生成下色除去部15、空間フィルタ処理部16、出力階調補正部17、階調再現処理部(中間調生成部)18を備えている。
画像入力装置2から画像処理装置1に入力されたアナログ信号は、画像処理装置1内を、A/D変換部10、シェーディング補正部11、入力階調補正部12、領域分離処理部13、色補正部14、黒生成下色除去部15、空間フィルタ処理部16、出力階調補正部17、階調再現処理部18の順で送られ、CMYKのデジタルカラー信号として、画像出力装置3へ出力される。
A/D(アナログ/デジタル)変換部10は、RGBのアナログ信号をデジタル信号に変換するものである。
シェーディング補正部11は、A/D変換部10から送られてきたデジタルのRGB信号に対して、画像入力装置2の照明系、結像系、撮像系で生じる各種の歪みを取り除く処理を施すものである。
入力階調補正部12は、シェーディング補正部11にて各種の歪みが取り除かれたRGB信号(RGBの反射率信号)を濃度信号など画像処理装置1に採用されている画像処理システムの扱い易い信号に変換し、さらに、RGBの濃度信号を補色反転されたCin,Min,Yin信号(濃度レベルを示す信号)に変換する。また、入力階調補正部12では、カラーバランスの調整、下地濃度の除去やコントラストなどの画質調整処理が施される。
領域分離処理部13は、入力画像中の各画素を文字領域(黒文字領域、色文字領域)、網点領域、写真領域の何れかに分離するものである。また、領域分離処理部13は、文字領域をさらに高濃度領域(黒文字・高濃度領域)と低濃度領域(黒文字・低濃度領域)とに分離する。また、領域分離処理部13は、分離結果に基づいて画素がどの領域に属しているかを示す領域識別信号を生成し、生成した領域識別信号を黒生成下色除去部15、空間フィルタ処理部16、および階調再現処理部18へと出力するとともに、入力階調補正部12より出力された入力信号(Cin,Min,Yin信号)をそのまま後段の色補正部14に出力する。領域分離処理部13の構成については後述する。
色補正部14は、色再現の忠実化実現のために、不要吸収成分を含むCMY(C:シアン,M:マゼンタ,Y:イエロー)色材の分光特性に基づいた色濁りを取り除く処理を行うものである。
黒生成下色除去部15は、色補正後のCMYの3色信号から黒(K)信号を生成する黒生成処理、および、元のCMY信号から黒生成で得たK信号を差し引いた新たなCMY信号を生成する下色除去処理を行うものである。したがって、黒生成下色除去部15に入力されたCMYの3色信号は、CMYKの4色信号に変換される。なお、黒生成下色除去部15の構成および処理については後述するが、本実施形態では、この黒生成下色除去部15によって、入力画像データに画素ずれが生じている場合でも色にじみおよび白抜けの両方を抑制できるように黒生成下色除去処理を行うようになっている。
空間フィルタ処理部16は、黒生成下色除去部15から入力されるCMYK信号の画像データに対して、領域分離処理部13から入力される領域識別信号を基にデジタルフィルタによる空間フィルタ処理を行い、空間周波数特性を補正することによって出力画像のぼやけや粒状性劣化を防ぐように処理するものである。階調再現処理部18も、空間フィルタ処理部16と同様に、CMYK信号の画像データに対して、領域分離処理部13から入力される領域識別信号を基に所定の処理を施すものである。
例えば、領域分離処理部13にて文字に分離された領域は、特に黒文字あるいは色文字の再現性を高めるために、空間フィルタ処理部16による空間フィルタ処理における鮮鋭強調処理で高周波数の強調量が大きくされる。同時に、階調再現処理部18においては、高域周波数の再現に適した高解像度のスクリーンでの二値化または多値化処理が選択される。
また、領域分離処理部13にて網点領域に分離された領域に関しては、空間フィルタ処理部16において、入力網点成分を除去するためのローパス・フィルタ処理が施される。そして、出力階調補正部17では、濃度信号などの信号を画像出力装置3の特性値である網点面積率に変換する出力階調補正処理を行った後、階調再現処理部18で、最終的に画像を画素に分離してそれぞれの階調を再現できるように処理する階調再現処理(中間調生成)が施される。
領域分離処理部13にて写真に分離された領域に関しては、階調再現性を重視したスクリーンでの二値化または多値化処理が行われる。
上述した各処理が施された画像データは、一旦記憶手段(図示せず)に記憶され、所定のタイミングで読み出されて画像出力装置3に出力される。なお、以上の各処理は図示しない制御部によって制御される。
(1.3 領域分離処理部13の構成)
次に、領域分離処理部13の一例について説明する。図2は、領域分離処理部13の構成を示すブロック図である。なお、本実施形態では特許文献3に記載されている領域分離方法と略同様の方法を用いる場合について説明するが、領域分離処理の方法は、特に限定されるものではない。
図2に示すように、領域分離処理部13は、局所マスク形成部21、文字領域判定部22、網点領域判定部23、総合判定部24を備えている。
局所マスク形成部21は、入力階調補正部12から入力された入力信号(Cin,Min,Yin信号(RGB信号を補色反転したデータ))に対して注目画素を中心とした局所マスクを形成して文字領域判定部22および網点領域判定部23に出力するものである。例えば、局所マスク形成部21は、図3に示すように、注目画素の周辺に7×7画素の局所マスクを形成する。
文字領域判定部22は、文字領域検出部25、エッジ検出部26、色判定部35、パターンマッチング部29、高濃度領域・低濃度領域抽出部30、判定信号生成部34を備えている。
文字領域検出部(文字領域抽出部)25は、文字の特徴を有する領域を抽出(識別)し、抽出結果をエッジ検出部26、色判定部35、および高濃度領域・低濃度領域抽出部30に出力するものである。文字領域の抽出方法は特に限定されるものではないが、例えば、文字領域では最大信号レベルと最小信号レベルの差が大きく、濃度も高いと考えられることから以下の様に行う。
すなわち、以下の式(1)を満たす領域を文字領域として抽出する。
Dmax>PA、かつ、Dsub>PCまたはDmin<PB ・・・(1)
ここで、Dmaxは注目画素を中心としたM×N画素(M,Nは自然数。例えば、7×7画素)のブロック内の最大信号レベルであり、Dminは該ブロック内の最小信号レベルであり、Dsubは該ブロック内の最大信号レベルと最小信号レベルの差分である。また、PA,PB,PCはそれぞれ予め設定された定数である。
エッジ検出部26は、垂直エッジ検出部27a、水平エッジ検出部27b、エッジ合成部28を備えている。垂直エッジ検出部27aは、図3(b)に示すように、注目画素を中心としたM×N画素の局所マスク(例えば、7×7)における垂直方向(第1方向)に隣接する画素間の差分を求め、その差分をしきい値処理することによって、エッジを検出する(上記の差分がしきい値以上である場合、エッジと判定する)。水平エッジ検出部27bは、図3(a)に示すように、注目画素を中心としたM×N画素の局所マスク(例えば、7×7)における水平方向(第1方向に直交する第2方向)に隣接する画素間の差分を求め、その差分をしきい値処理することによって、エッジを検出する。そして、エッジ合成部28は、垂直方向および水平方向のエッジ検出結果の論理和(垂直方向および水平方向のエッジ検出結果の合成結果)を、エッジ検出結果としてパターンマッチング部29に出力する。
パターンマッチング部29は、エッジ検出部26のエッジ検出結果に対してパターンマッチング処理を行い、その結果を判定信号生成部34に出力する。具体的には、図4に示すように、例えば7×7のマスク内に3×3のサブマスクを形成し、その3×3のサブマスクを該7×7のマスク内で1画素ずらしながら走査することで該7×7のマスク全てを覆うように走査する。そして、例えば図5に示すようなテンプレート(文字検出用に予め用意されたパターン)と同じパターンが検出された場合に、処理を行っている注目画素が文字領域であると判定する。
色判定部35は、注目画素の色(有彩色であるか無彩色であるか)を判定し、色判定結果を判定信号生成部34に出力するものである。例えば、注目画素におけるCin,Min,Yin信号の最大値と最小値との差が予め定められる閾値以上のとき有彩(有彩色)であると判断し、閾値より小さいとき無彩(無彩色)であると判定する。
高濃度領域・低濃度領域抽出部(濃度抽出部)30は、相対濃度判定部31、絶対濃度判定部32、高濃度/低濃度判定部33を備えている。
相対濃度判定部31は、注目画素を中心とした局所領域にラプラシアンフィルタ処理(フィルタ係数は図6を参照)を施し、中心画素の濃度が周辺(中心画素点近傍)の濃度より低いときにはフィルタ処理後の値が負の値に、逆に中心画素の濃度が周辺(中心画素点近傍)の濃度より高いときにはフィルタ処理後の値が正の値をとることを利用して、注目画素が高濃度であるか低濃度であるかを判定する。すなわち、図6に示すフィルタ係数を、注目画素点を中心に形成されている局所マスクに畳み込みすることによって得られるフィルタ値をしきい値処理することによって、注目画素が高濃度であるか低濃度であるかを判定する。
絶対濃度判定部32は、注目画素の濃度値を予め定められたしきい値と比較することで、高濃度部であるか低濃度部であるかの判定を行う。
高濃度/低濃度判定部33は、相対濃度判定部31および絶対濃度判定部32のうち、少なくとも一方の判定部によって、判定対象の注目画素が高濃度部であるとの信号が出力された場合、該注目画素は高濃度であると判定する。
ただし、高濃度/低濃度判定部33の判定方法はこれに限るものではなく、例えば、相対濃度判定部31および絶対濃度判定部32の両方の判定部によって、判定対象の注目画素が高濃度であるとの信号が出力された場合に、該注目画素は高濃度部であると判定するようにしてもよい。また、本実施形態においては、高濃度領域・低濃度領域抽出部30を、相対濃度判定部31と絶対濃度判定部32と高濃度/低濃度判定部33とで構成したが、これに限るものではなく、高濃度/低濃度判定部33を省略するとともに、相対濃度判定部31および絶対濃度判定部32のいずれか一方の判定部を設けた構成としてもよい。また、文字領域を高濃度と低濃度とに分けない場合には、高濃度領域・低濃度領域抽出部30を省略してもよい。
判定信号生成部34は、エッジ検出部26およびパターンマッチング部29の判定結果(出力信号)、色判定部35の判定結果、および高濃度/低濃度判定部33の判定結果に基づいて、すなわち文字領域の判定結果と、色判定結果と、高濃度領域/低濃度領域の判定結果とに基づいて、以下の表2に示すような判定信号(文字領域識別信号)を生成し、総合判定部24に出力する。なお、表2における「−」は、どちらの判定結果でもよいことを示している。
Figure 0004331159
すなわち、判定信号生成部34は、エッジ検出部26においてエッジではないと判定した画素、および、パターンマッチング部29においてテンプレートとパターンが一致しなかった画素については文字領域以外の領域であると判定し、文字領域以外であることを示す判定信号を生成する。また、エッジ検出部26においてエッジであると判定され、パターンマッチング部29においてテンプレートとパターンが一致した画素(文字領域であると判定した画素)については、色判定結果および高濃度領域/低濃度領域の判定結果に基づいて、高濃度領域(黒文字・高濃度領域)であるか、低濃度領域(黒文字・低濃度領域)であるか、色文字領域(有彩色文字領域)であるかを判定し、いずれの領域であるかを示す判定信号を生成する。
網点領域判定部23は、局所マスク形成部21から入力された注目画素を中心としたM×N(M,Nは自然数)画素のブロック内で以下のような判定を行い、その結果を示す判定信号(網点領域識別信号)を総合判定部24に出力する。すなわち、ブロック内の画素に対して信号レベルの平均値Daveを求め、その平均値を用いてブロック内の各画素を2値化する。また、最大画素信号レベルDmax、最小画素信号レベルDminも同時に求める。そして、網点領域では、小領域における画像信号の変動が大きいことと、背景に比べて濃度が高いこととを利用し、網点領域を識別する。2値化されたデータに対して主走査方向および副走査方向でそれぞれ0から1への変化点数、1から0への変化点数を求めて、それぞれK,Kとし、しきい値T,Tと比較して両者が共にしきい値を上回ったら網点領域とする。また、背景との誤判定を防ぐために、先に求めたDmax,Dmin,Daveをしきい値B,Bと比較する。つまり、最大画素信号レベルDmaxから信号レベルの平均値Daveを減じた値がしきい値Bより大きく(Dmax−Dave>B)、かつ、信号レベルの平均値Daveから最小画素信号レベルDminを減じた値がしきい値Bより大きく(Dave−Dmin>B)、かつ、K>T、かつ、K>Tならば網点領域であると判定し、そうでなければ非網点領域と判定する。
総合判定部24は、文字領域判定部22および網点領域判定部23の判定結果に基づいて、領域識別信号を生成して黒生成下色除去部15、空間フィルタ処理部16、階調再現処理部18に出力する。具体的には、総合判定部24は、例えば、文字領域判定部22から黒文字・高濃度領域、黒文字・低濃度領域、色文字領域のいずれかの画素であることを示す判定信号を入力された場合にはその判定信号を出力し、文字領域判定部22から文字領域以外の画素であることを示す判定信号(領域識別信号)を入力された場合には網点領域判定部23からの入力信号に基づいて該画素が網点領域であるかどうかを判断する。そして、網点領域の画素である場合にはそれを示す判定信号を出力し、網点領域ではない画素の場合、すなわち文字領域でも網点領域でもない領域の画素はその他(写真)領域と判断してそれを示す判定信号を出力する。また、総合判定部24は、文字領域判定部22から黒文字・高濃度領域、黒文字・低濃度領域、色文字領域のいずれかの画素であることを示す判定信号を入力され、網点領域判定部23から網点領域の画素であることを示す判定信号が入力された場合には、網点領域の特徴が検出されていると判断し、網点領域の画素であることを示す判定信号を出力する。
(1.4 黒生成下色除去部15の構成)
次に、黒生成下色除去部15の構成について説明する。図7は、黒生成下色除去部15の構成を示すブロック図である。この図に示すように、黒生成下色除去部15は、第1黒生成部43および第1下色除去部44を備えた第1黒生成下色除去部40、第2黒生成部45および第2下色除去部46を備えた第2黒生成下色除去部41、第3黒生成部47および第3下色除去部48を備えた第3黒生成下色除去部42を備えている。
第1黒生成下色除去部40は、領域分離処理部13から黒文字・高濃度領域の画素であることを示す領域識別信号を入力されたときに、該画素の信号に対して黒生成下色除去処理を行う。
第2黒生成下色除去部41は、領域分離処理部13から黒文字・低濃度領域の画素であることを示す領域識別信号を入力されたときに、該画素の信号に対して黒生成下色除去処理を行う。
第3黒生成下色除去部42は、領域分離処理部13から文字領域(黒文字領域)以外の画素であることを示す領域識別信号を入力されたときに、該画素の信号に対して黒生成下色除去処理を行う。
第1黒生成下色除去部40および第3黒生成下色除去部42は、例えば、スケルトンブラックによって黒生成を行う方法(一般的方法)を用いて黒生成下色除去処理を行う。この方法では、スケルトンカーブの入出力特性をy=f(x)、入力されるデータをC,M,Y、出力されるデータをC’,M’,Y’,K’、UCR(Under Color Removal)率をα(0<α<1)とすると、以下の式(1)に基づいて黒生成下色除去処理を行う。
Figure 0004331159
つまり、第1黒生成部43よび第3黒生成部47は、入力されたC,M,Y信号の値のうち、最小値に基づいて黒生成を行う。そして、生成した黒(K)信号の値にUCR率αを乗じたものを、入力データC,M,Yの値から減算することで、出力データC’,M’,Y’を生成して出力する。
なお、第1黒生成下色除去部40および第3黒生成下色除去部42の行う黒生成下色除去処理の方法は特に限定されるものではなく、例えば従来から公知の種々の方法を用いることができる。また、第1黒生成下色除去部40における黒生成下色除去処理では、文字を鮮明に表示させるために、第3黒生成下色除去部42における黒生成下色除去処理よりも黒生成量および下色除去量を高めに設定してもよい。また、黒文字高濃度領域と黒文字低濃度領域とで黒生成下色除去処理を切り替えない場合には、第1黒生成下色除去部40と後述する第2黒生成下色除去部41とを共通化してもよい。
第2黒生成下色除去部41では、領域分離処理部13から黒文字・低濃度領域の画素であることを示す領域識別信号が入力されると、第2黒生成部45において、黒生成量を通常(例えば、第1黒生成部43や第3黒生成部48の黒生成量)よりも低く設定する。例えば、入力されたC,M,Y信号の値の最小値に1未満の係数を乗じた値に基づいて黒生成を行う。ただし、これに限らず、黒生成量を通常と同程度に設定してもよい。
第2下色除去部46は、入力されたC,M,Y信号の中央値mid(C,M,Y信号をその大きさの順に並べたときの中央の値)を算出し、この中央値midに基づいてUCR量(下色除去量)Uを決定し、入力されたC,M,Y信号からUCR量を減算することで下色除去処理を行う。つまり、下記の式(2)を用いてUCR量を決定する。
Figure 0004331159
(1.5 領域分離処理および黒生成下色除去処理の流れ)
次に、画像処理装置1における領域分離処理および黒生成下色除去処理の流れについて、図8に示したフロー図に基づいて説明する。
入力階調補正部12から領域分離処理部13にCin,Min,Yin信号が入力されると、局所マスク形成部21が、注目画素を中心とした局所マスクを形成して文字領域判定部22および網点領域判定部23に出力する(S1)。なお、以下の説明では網点領域判定部23の処理については省略する。
文字領域判定部22に局所マスク形成部21からの出力信号が入力されると、文字領域判定部22が、文字の特徴を有する領域を抽出(識別)し、注目画素が文字領域であるかどうかを判定する(S2)。そして、文字領域判定部22が、文字領域ではないと判断した場合、後述するS15の処理を行う。
一方、S2において文字領域であると判定した場合、文字領域判定部22は、局所マスク形成部21からの出力信号を垂直エッジ検出部27a、水平エッジ検出部27b、色判定部35、相対濃度判定部31、絶対濃度判定部32に出力する。
その後、垂直エッジ検出部27aが垂直エッジ検出処理を行い(S3)、水平エッジ検出部27bが水平エッジ検出処理を行う(S4)。さらに、エッジ合成部28が、垂直エッジ検出部27aの垂直エッジ検出結果、および水平エッジ検出部27bの水平エッジ検出結果を合成処理してパターンマッチング部29に出力する(S5)。パターンマッチング部29は、エッジ検出部26のエッジ検出結果に対してパターンマッチング処理を行い、その結果を判定信号生成部34に出力する(S6)。
また、色判定部35は、注目画素が有彩であるか無彩であるかの判定(色判定処理)を行い、その結果を判定信号生成部34に出力する(S7)。
また、高濃度領域・低濃度領域抽出部30は、文字領域判定部22から入力された信号に基づいて、相対濃度判定部31が相対濃度判定処理を行い(S8)、絶対濃度判定部32が絶対濃度判定処理を行う(S9)。そして、相対濃度判定部31および絶対濃度判定部32は判定結果を高濃度/低濃度判定部33に出力する。
高濃度/低濃度判定部33は、相対濃度判定部31および絶対濃度判定部32の判定結果に基づいて、注目画素が高濃度領域であるか低濃度領域であるかを判定し、判定結果を判定信号生成部34に出力する(S10)。
判定信号生成部34は、エッジ検出部26の出力信号に基づいて注目画素がエッジ部であるかどうかを判定し(S11)、パターンマッチング部29の出力信号に基づいて注目画素の周辺画素のパターンがテンプレートと一致したかどうかを判定し(S12)、注目画素が有彩であるか無彩であるか判定し(S13)、注目画素が高濃度領域であるか低濃度領域であるかを判定し(S14)、各判定結果を示す信号を、総合判定部24を介して黒生成下色除去部15に出力する。
S11においてエッジ部ではないと判定された場合、および、S12においてパターンが一致しなかったと判定された場合、および、S13において有彩であると判定された場合、および、S14において高濃度領域であると判定された場合には、黒生成下色除去部15は、通常の黒生成下色除去処理(例えば、入力信号の最小値min(C,M,Y)を用いた黒生成下色除去処理)を行う(S15)。
一方、S11においてエッジ部であると判定され、S12においてパターンが一致したと判定され、S13において無彩であると判定され、S14において低濃度領域であると判定された場合、黒生成下色除去部15(第2黒生成部45)は、所定の方法で黒生成処理を行う(S16)。ここでの黒生成処理の方法は特に限定されるものではないが、例えば黒生成量を通常(例えばS15における黒生成処理)よりも低めに設定する。
そして、黒生成下色除去部15(第2下色除去部46)は、入力信号の中央値mid(C,M,Y)に基づいてUSR量を決定し、下色除去処理を行う(S17)。
(1.6 画像処理装置1の作用)
以上のように、画像処理装置1は、黒文字・低濃度領域と判定した画素(文字や線のエッジ)について、入力されたC,M,Y信号の中央値mid(C,M,Y)をUCR量として下色除去処理を行う。これにより、文字や線のエッジに色にじみが生じることを抑制するとともに、白抜けが生じることを抑制できる。
このような効果が得られる理由について、より詳細に説明する。図9は、文字領域(黒文字領域)における黒の濃度レベルの一例を示したグラフである。この図に示すように、通常は、文字や線(黒文字・高濃度領域)だけでなく、文字や線に隣接する領域(文字や線のエッジを含む領域。黒文字・低濃度領域。)を含んだ領域を文字領域として画像処理が行われる。
画素ずれが生じていない場合(理想的な場合)、実線で示したように、黒文字・低濃度領域では、黒の濃度は0%になる。一方、画素ずれが生じている場合には、破線で示したように黒文字・低濃度領域において色ずれが現れる。
図10は、黒文字・低濃度領域におけるC,M,Y信号の信号レベル(濃度レベル)の一例を示したグラフである。画素ずれが生じていない場合(図10の実線)にはC,M,Yの各信号レベルは略一様になるが、画素ずれが生じている場合にはC,M,Yのバランスがくずれる(図10の破線)。
従来の一般的な方法では、UCR量をα×min(C,M,Y)、0<α≦1としていたので、最小値以外の色成分(図10ではC,M)が残ってしまい、色にじみが発生していた。つまり、従来の最小値を参照して黒生成・UCR量を決定する方法は、なるべく本来の色成分や色味を保ちながら黒に置き換えることを目的としている。このため、網点上文字や色地上文字の周りで白抜け(色抜け)が発生することはないものの、スキャナ等で原稿を読み込む際に画素ずれが発生した場合、入力信号の色味が忠実に再現されるので色ずれが再現画像にはっきり再現されてしまう。
また、特許文献1の技術は、このような色にじみ領域を判別し、色にじみ領域の画素については、複数の色成分の画像データ(CMY)の最大値と最小値との平均値に基づいて黒生成量を決定するものであるが、現在の技術水準では十分な色にじみの判別精度が得られないので、色にじみを解消することは困難であった。
また、特許文献2の技術では、黒文字・低濃度領域を黒単色とするので色にじみは生じないものの、この領域に実際に有彩色成分が存在する場合にも黒単色とされるので白抜けが生じていた。つまり、特許文献2の技術は、色成分を完全に除去する(C=M=Y=0)ことを目的としているので、原稿読取時の画素ずれが発生して入力値に色成分が発生したとしても、色成分が発生することはない。しかしながら、色下地上の文字や網点上の文字のまわりでも色成分が除去されてしまうので、白抜けが発生してしまう。
したがって、従来の技術では、パラメータや設定を調整しても、色にじみと白抜けとを両方解消することはできなかった。
これに対して、画像処理装置1では、黒文字・低濃度領域のUCR量をC,M,Y信号の中央値(mid(C,M,Y))とするので、従来のようにUCR量をα×min(C,M,Y)とする場合よりもUCR量を大きくでき、色にじみを抑制できる。
また、色地上(有彩色の用紙上あるいは網点領域上)に形成された黒文字・低濃度領域の場合、下地の色成分を残すことができるので、白抜けが生じることを防止できる。例えば、青色の下地上における黒文字・低濃度領域では、図11に示すように、UCR量をmid(C,M,Y)として下色除去を行うことにより、Cの成分が多く残る。これにより、黒文字・低濃度領域に白抜けが生じることを防止できる。つまり、画像処理装置1によれば、ある程度色みを保持したままで下色成分を除去できるので、画素ずれ時の色成分の多くを除去できる上に、色下地上の文字(色付き紙上の文字や網点上の文字など)の色成分のほとんどを維持することができる。
(1.7 画像処理装置1の変形例)
なお、本実施形態では、第2下色除去部46が、U=mid(C,M,Y)に基づいてUCR量を決定するものとしたが、これに限るものではなく、U>min(C,M,Y)、かつ、U<max(C,M,Y)を満たすようにUCR量を決定できる方法であればよい。
例えば、下記の式(3)を用いてUCR量を決定してもよい。
Figure 0004331159
ここで、g(x)としては任意の関数を用いることができる。例えば、g(x)は、入力されるC,M,Y信号の中央値mid(C,M,Y)に基づいてUCR量を演算する関数(すなわち、g(x)=g{mid(C,M,Y)})であってもよい。
また、g(x)は、入力されるC,M,Y信号の平均値ave(C,M,Y)であってもよく、ave(C,M,Y)に基づいてUCR量を演算する関数(g(x)=g{mid(C,M,Y)})であってもよい。
また、g(x)は、入力されるC,M,Y信号の最大値max(C,M,Y)と最小値min(C,M,Y)との平均値(max+min)/2であってもよく、(max+min)/2に基づいてUCR量を演算する関数(g(x)=g{(max+min)/2})であってもよい。
また、g(x)は、入力されるC,M,Y信号の最小値min(C,M,Y)または最大値max(C,M,Y)に基づいて、U>min(C,M,Y)、かつ、U<max(C,M,Y)を満たすようにUCR量を決定する関数であってもよい。例えば、g(x)は、入力されるC,M,Y信号の最小値min(C,M,Y)に1より大きい係数を乗じるものであってもよい。あるいは、g(x)は、入力されるC,M,Y信号の最大値max(C,M,Y)に1未満の係数を乗じるものであってもよい。
また、g(x)は、上記した各関数を組み合わせたものであってもよい。
また、複数の色成分の画像データ(CMY)において、最小値と中央値が同じ場合(CMYのうち2色が他の1色より小さい、あるいは、CMY3色が同じ値の場合)、例えば、中央値に所定の値(例えば1〜10程度の値)を加算して下色除去処理を行ってもよい。
また、複数の色成分の画像データ(CMY)において、中央値と最大値が同じ場合(CMYのうち2色が他の1色より大きい場合)、例えば、中央値から所定の値(例えば1〜10程度の値)を減算して下色除去処理を行ってもよい。
なお、UCR量を算出するための最適な関数は、色ずれの状態(色ずれが顕著であるか微小であるかなど)や入力画像によって異なる。このため、例えば、色ずれの状態や入力画像などに応じて、ユーザーまたは画像処理装置1に備えられた選択手段(図示せず。例えば、ディプスイッチによりROMの設定を変えるようにしてもよく、上記操作パネルより選択できるようにしてもよい)が複数の関数の中から適切な関数を選択して用いる構成としてもよく、複数の関数を組み合わせて用いる構成としてもよい。例えば、入力画像の種類、画像読取装置で読み取った原稿の種類(白地であるか色地(着色している用紙、網点画像が形成されている用紙等)であるかなど)、画像入力装置2における原稿読取時の振動の程度、などの条件に基づいてユーザーまたは画像処理装置1に備えられた選択手段が最適な関数を選択するようにしてもよい。
また、g(x)は、入力されるC,M,Y信号の値に対して、出力値(UCR量)をあらかじめ計算した結果、あるいは実験結果等に基づいて、入力されるC,M,Y信号に対応する出力値をあらかじめ定めた結果が格納されたルックアップテーブル(記憶部)を参照することで出力値を決定するものであってもよい。なお、上記ルックアップテーブルは、入力されるC,M,Y信号そのものと、出力値とを対応付けたものであってもよく、入力されるC,M,Y信号に基づいて算出される値(例えば、mid(C,M,Y)、ave(C,M,Y)、(max+min)/2、min(C,M,Y)等)と、出力値とを対応付けたものであってもよい。
また、本実施形態では、文字領域をさらに高濃度領域と低濃度領域とに分離し、低濃度領域の画素のUCR量をmin(C,M,Y)よりも大きく設定しているが、これに限るものではない。例えば、高濃度領域と低濃度領域とを区別せず、文字領域全域の画素についてUCR量をmin(C,M,Y)よりも大きく、かつmax(C,M,Y)よりも小さく設定するようにしてもよい。また、高濃度領域と低濃度領域とを区別せず、文字や線のエッジであると判定された画素(エッジ検出部26によって文字や線のエッジであると判定された画素、および/または、パターンマッチング部29によってテンプレートとパターンが一致すると判定された画素)について、UCR量をmin(C,M,Y)よりも大きく、かつmax(C,M,Y)よりも小さく設定するようにしてもよい。
また、本実施形態では、各画素についてそれぞれ領域分離処理を施しているが、これに限らず、複数の画素からなるブロック毎に領域分離処理を施し、その結果に基づいて各画素がどの領域に属するかを判断する構成であってもよい。
また、本実施形態では、CMYKの画像データを出力する画像処理装置について説明したが、本発明は、4色より多くの色成分(ただし、黒色を含む)からなる画像データを出力する画像処理装置にも適用可能である。
(1.8 画像処理プログラムの実施例)
本実施形態にかかる画像処理装置1における各ブロックの処理は、ソフトウェア(アプリケーションプログラム(画像処理プログラム))によって実現されるものであってもよい。例えば、黒生成下色除去部15(あるいは黒生成下色除去部15および領域分離処理部13)の処理を実現するためのソフトウェアを組み込んだプリンタドライバをコンピュータに設けてもよい。
図12は、上記した黒生成下色除去部15の処理を実現するソフトウェアを組み込んだプリンタドライバ50を備えたコンピュータ60の構成例を示すブロック図である。この図に示すように、コンピュータ60には、プリンタドライバ50、通信ポートドライバ51、通信ポート52が組み込まれている。プリンタドライバ50は、色補正部14、黒生成下色除去部15、階調再現処理部18、プリンタ言語翻訳部53を有している。また、コンピュータ60は、該コンピュータ60から出力された画像データに応じて画像出力するプリンタ(画像出力装置)3に接続されている。
このコンピュータ60において各種のアプリケーションプログラムを実行することにより生成された画像データ、あるいはこのコンピュータ60に入力された画像データは、色補正部14、黒生成下色除去部15、階調再現処理部18で上述の処理がなされる。そして、上記処理がなされた画像データは、プリンタ言語翻訳部53にてプリンタ言語に変換され、通信ポートドライバ51、通信ポート52(例えばRS232C・LAN等)を介してプリンタに入力される。プリンタ3は、例えば、プリンタ機能の他に、コピー機能およびファックス機能を有するデジタル複合機であってもよい。また、プリンタドライバ50は、領域分離処理部13、空間フィルタ処理部16、出力階調補正部17の処理を行う機能を備えていてもよい。
また、上記各実施形態における画像処理装置1の各ブロック、特に黒生成下色除去部15およびそれに含まれる各ブロックは、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現されるものであってもよい。
すなわち、画像処理装置1は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えた構成であってもよい。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである画像処理装置1の制御プログラム(画像処理プログラム)のプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記画像処理装置に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
上記の記録媒体としては、コンピュータに備えられるメモリ(例えばROM,RAM等)そのものがプログラムメディアであってもよく、あるいは、外部記憶装置としてプログラム読み取り装置が設けられ、該装置に挿入することで読み取り可能なプログラムメディアであってもよい。いずれの場合においても、格納されているプログラムはマイクロプロセッサがアクセスして実行させる構成であってもよく、あるいは、プログラムをコンピュータのプログラム記憶エリア(RAM等)にダウンロードし、そのプログラムを実行する方式であってもよい。この場合、ダウンロード用のプログラムは予め本体装置に格納されていることが好ましい。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。コンピュータ本体と分離可能に構成される記録媒体に上記プログラムを記憶させることにより、本発明の画像処理プログラムを記録した記録媒体を持ち運び自在に提供することができる。
また、画像処理装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。なお、通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは予め画像処理装置あるいはコンピュータに格納しておくか、あるいは別な記録媒体からインストールされるものであってもよい。
また、本発明は、例えば、フラットベッドスキャナ・フィルムスキャナ・デジタルカメラなどの画像入力装置、所定のプログラムがロードされることにより上記画像処理方法など様々な処理が行われるコンピュータ、コンピュータの処理結果を表示するCRTディスプレイ・液晶ディスプレイなどの画像表示装置およびコンピュータの処理結果を紙などに出力するプリンタより構成されるコンピュータシステムによって実現されるものであってもよい。さらには、ネットワークを介してサーバーなどに接続するための通信手段としてのネットワークカードやモデムなどを備えたものであってもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、入力画像データを、黒を含む出力画像データに変換する色変換処理を行う画像処理装置に適用できる。
本発明の一実施形態にかかる画像処理装置および画像形成装置の概略構成を示すブロック図である。 図1に示した画像処理装置に備えられる領域分離処理部の構成を示すブロック図である。 図2に示した領域分離処理部に備えられる局所マスク形成部が形成する局所マスクの一例を示す説明図である。 図2に示した領域分離処理部に備えられるパターンマッチング部の行うパターンマッチング処理を示す説明図である。 図4に示したパターンマッチング処理に用いられるテンプレートの一例を示す説明図である。 図2に示した相対濃度判定部の行うラプラシアンフィルタ処理におけるフィルタ係数の一例を示す説明図である。 図1に示した画像処理装置に備えられる黒生成下色除去部の構成を示すブロック図である。 図1に示した画像処理装置における領域分離処理および黒生成下色除去処理の流れを示すフロー図である。 画素ずれが生じている場合および生じていない場合の、文字領域(黒文字領域)における黒の濃度レベルの一例を示したグラフである。 黒文字・低濃度領域におけるC,M,Y信号の信号レベルの一例を示したグラフである。 色下地上に形成された黒文字・低濃度領域におけるC,M,Y信号の信号レベルの一例を示したグラフである。 本発明の一実施形態にかかる画像処理装置における黒生成下色除去処理を実行する、コンピュータに備えられたプリンタドライバの構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 画像処理装置
13 領域分離処理部(領域分離手段)
15 黒生成下色除去部(黒生成手段、下色除去手段)
21 局所マスク形成部
22 文字領域判定部(領域分離手段)
23 網点領域判定部
24 総合判定部
25 文字領域検出部
26 エッジ検出部(エッジ検出手段)
27a 垂直エッジ検出部(エッジ検出手段)
27b 水平エッジ検出部(エッジ検出手段)
28 エッジ合成部(エッジ検出手段)
29 パターンマッチング部
30 高濃度領域・低濃度領域抽出部(濃度判定手段)
31 相対濃度判定部(濃度判定手段)
32 絶対濃度判定部(濃度判定手段)
33 高濃度/低濃度判定部(濃度判定手段)
34 判定信号生成部
40 第1黒生成下色除去部(黒生成手段、下色除去手段)
41 第2黒生成下色除去部(黒生成手段、下色除去手段)
42 第3黒生成下色除去部(黒生成手段、下色除去手段)
43 第1黒生成部(黒生成手段)
44 第1下色除去部(下色除去手段)
45 第2黒生成部(黒生成手段)
46 第2下色除去部(下色除去手段)
47 第3黒生成部(黒生成手段)
48 第3下色除去部(下色除去手段)
100 画像形成装置

Claims (9)

  1. 複数の色成分を含む画像データに対して黒生成処理および下色除去処理を行う画像処理装置において、
    上記画像データにおける各画素、あるいは複数の画素よりなるブロックが黒文字領域に属するか否かを判定する領域分離手段と、
    上記画像データに対して下色除去処理を行う下色除去手段とを備え、
    上記領域分離手段は、黒文字領域に属すると判定した画素またはブロックについて、該画素またはブロックが高濃度領域または低濃度領域のいずれに属するかを判定する濃度判定手段を備え、
    上記下色除去手段は、上記下色除去処理において、上記濃度判定手段によって低濃度領域に属すると判定された画素における下色除去量を、該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最小値よりも大きく、かつ最大値よりも小さくすることを特徴とする画像処理装置。
  2. 上記下色除去手段は、
    上記濃度判定手段によって低濃度領域に属すると判定された画素の下色除去量を、該画素と同じ画像データが上記濃度判定手段によって高濃度領域に属すると判定された画素に入力された場合の下色除去量よりも大きくすることを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 複数の色成分を含む画像データに基づいて黒色成分の信号を生成する黒生成手段を備え、
    上記黒生成手段は、上記濃度判定手段によって低濃度領域に属すると判定された画素についての黒色成分の濃度レベルを、該画素と同じ画像データが入力された上記濃度判定手段によって高濃度領域に属すると判定された画素について生成される黒色成分の濃度レベルよりも低くすることを特徴とする請求項またはに記載の画像処理装置。
  4. 上記下色除去手段は、
    上記下色除去量を、上記画素の各色成分の濃度レベルの中央値、または、上記画素の各色成分の濃度レベルの平均値、または、上記画素の各色成分の濃度レベルのうちの最大値と最小値とを含む濃度レベルの平均値、または、上記中央値または上記いずれかの平均値に基づいて算出した値、または、上記画素の各色成分の濃度レベルの最小値に1より大きい係数を乗じた値とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. 上記下色除去手段に入力される画像データに対応して、上記下色除去量または上記下色除去処理後の各色成分の濃度レベルを格納した記憶部を備え、
    上記下色除去手段は、
    上記記憶部に格納された上記下色除去量または上記下色除去処理後の各色成分の濃度レベルを用いて上記下色除去処理を行うことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
  7. 複数の色成分を含む画像データに対して黒生成処理および下色除去処理を行う画像処理方法において、
    上記画像データにおける各画素、あるいは複数の画素よりなるブロックが黒文字領域に属するか否かを判定する領域分離工程と、
    上記画像データに対して下色除去処理を行う下色除去工程とを含み、
    上記領域分離工程は、黒文字領域に属すると判定した画素またはブロックについて、該画素またはブロックが高濃度領域または低濃度領域のいずれに属するかを判定する濃度判定工程を含み、
    上記下色除去工程において、上記濃度判定工程によって低濃度領域に属すると判定された画素における下色除去量を、該画素の各色成分の濃度レベルのうちの最小値よりも大きく、かつ最大値よりも小さくすることを特徴とする画像処理方法。
  8. コンピュータを、請求項1から5のいずれか1項に記載の画像処理装置における上記各手段として機能させるための画像処理プログラム。
  9. 請求項に記載の画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2005341145A 2005-11-25 2005-11-25 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびその記録媒体 Expired - Fee Related JP4331159B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005341145A JP4331159B2 (ja) 2005-11-25 2005-11-25 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびその記録媒体
US11/601,318 US8305645B2 (en) 2005-11-25 2006-11-16 Image processing and/or forming apparatus for performing black generation and under color removal processes on selected pixels, image processing and/or forming method for the same, and computer-readable storage medium for storing program for causing computer to function as image processing and/or forming apparatus for the same
CNB2006101628494A CN100471227C (zh) 2005-11-25 2006-11-24 图像处理装置及方法、图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005341145A JP4331159B2 (ja) 2005-11-25 2005-11-25 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびその記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007150607A JP2007150607A (ja) 2007-06-14
JP4331159B2 true JP4331159B2 (ja) 2009-09-16

Family

ID=38087122

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005341145A Expired - Fee Related JP4331159B2 (ja) 2005-11-25 2005-11-25 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびその記録媒体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8305645B2 (ja)
JP (1) JP4331159B2 (ja)
CN (1) CN100471227C (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4745949B2 (ja) * 2006-12-11 2011-08-10 キヤノン株式会社 画像処理装置およびその制御方法
JP4619400B2 (ja) * 2007-12-21 2011-01-26 株式会社沖データ 画像処理装置
JP4947495B2 (ja) * 2008-01-18 2012-06-06 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置および画像形成装置
US7978368B2 (en) * 2008-05-01 2011-07-12 Kabushiki Kaisha Toshiba System and method for visualization of black-component gamut sculpting
JP4763026B2 (ja) * 2008-08-27 2011-08-31 シャープ株式会社 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4610644B2 (ja) * 2008-08-27 2011-01-12 シャープ株式会社 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4795406B2 (ja) * 2008-08-27 2011-10-19 シャープ株式会社 画像処理装置、画像形成装置、画像処理装置の制御方法、制御プログラム、記録媒体
JP4764938B2 (ja) * 2009-04-07 2011-09-07 シャープ株式会社 画像処理装置、画像形成装置、画像処理装置の制御方法、プログラム、記録媒体
KR101257946B1 (ko) * 2011-08-08 2013-04-23 연세대학교 산학협력단 영상의 색수차를 제거하는 장치 및 그 방법
CN103313049A (zh) * 2012-03-14 2013-09-18 富士通株式会社 图像压缩方法和装置
JP6108220B2 (ja) * 2013-03-26 2017-04-05 ブラザー工業株式会社 画像処理装置、画像処理プログラム
JP6486082B2 (ja) * 2014-11-27 2019-03-20 キヤノン株式会社 画像処理装置及び画像処理方法、プログラム
RU2603495C1 (ru) * 2015-06-16 2016-11-27 Общество с ограниченной ответственностью "Аби Девелопмент" Классификация изображений документов на основе параметров цветовых слоев
EP3275166A1 (en) * 2015-07-24 2018-01-31 Hp Indigo B.V. Gray component replacement

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3224172B2 (ja) 1993-12-24 2001-10-29 株式会社リコー カラー画像処理装置
JP3662379B2 (ja) * 1997-02-19 2005-06-22 京セラミタ株式会社 画像処理装置
JP3734703B2 (ja) * 1999-12-01 2006-01-11 シャープ株式会社 画像処理方法、画像処理装置、および画像形成装置
US6980327B2 (en) * 2001-05-21 2005-12-27 Kabushiki Kaisha Toshiba Image processing apparatus
JP2003264701A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Sharp Corp 画像処理方法および画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置
JP2004228811A (ja) * 2003-01-21 2004-08-12 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法、およびコンピュータが実行するためのプログラム
JP2005045404A (ja) * 2003-07-24 2005-02-17 Ricoh Co Ltd 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP4176656B2 (ja) 2004-02-25 2008-11-05 シャープ株式会社 画像処理装置、画像処理方法、画像形成装置、画像処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
US20070121136A1 (en) 2007-05-31
JP2007150607A (ja) 2007-06-14
US8305645B2 (en) 2012-11-06
CN1972367A (zh) 2007-05-30
CN100471227C (zh) 2009-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4331159B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよびその記録媒体
JP4139834B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像読取装置、画像処理方法、画像処理プログラム、画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP3989738B2 (ja) 画像形成方法および画像形成装置ならびにプログラム、記録媒体
JP2009038537A (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムを記録する記録媒体
JP4402090B2 (ja) 画像形成装置、画像形成方法、プログラムおよび記録媒体
JP4955082B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、および画像処理方法
US20110102869A1 (en) Image processing apparatus, image forming apparatus, image processing method, and computer-readable recording medium on which image processing program is recorded
JP3734703B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、および画像形成装置
JP2005286571A (ja) 画像処理装置、画像処理装置を備えた画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および画像処理プログラムを記録した記録媒体
JP2002325182A (ja) 画像処理方法および画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置
JP7266462B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法及びプログラム
JP2011015172A (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラムおよび画像処理プログラムが記録される記録媒体
JP2004297617A (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2011059193A (ja) 画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置、画像処理方法、制御プログラムおよび記録媒体
JP4099366B2 (ja) 画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置及び画像処理方法
JP2003264701A (ja) 画像処理方法および画像処理装置並びにそれを備えた画像形成装置
JP3933941B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置、および画像形成装置
JP4149368B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置及び画像形成装置、コンピュータプログラム、およびコンピュータ読取可能な記録媒体
JP4176656B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像形成装置、画像処理プログラムおよび該プログラムを記録した記録媒体
JP4101741B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、および記録媒体
JP2004248103A (ja) 画像処理装置、画像読取装置、画像形成装置、画像処理方法、画像処理プログラム、およびこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP4334504B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、コンピュータプログラム及び記録媒体
JP2005072635A (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像読取装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP5122507B2 (ja) 画像処理装置、画像形成装置、画像処理方法、プログラム、記録媒体
JP3770802B2 (ja) 画像処理方法、画像処理装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081125

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090616

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4331159

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120626

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130626

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees