JP2011094916A - 空気調和機の室外機及びこれを備えた空気調和機 - Google Patents

Abstract

【課題】軽量で、上部からの荷重を支えることができ、しかも意匠性に優れた空気調和機の室外機およびこれを備えた空気調和機を提供すること。
【解決手段】背面から側面にかけてＬ字状に折曲げられた熱交換器５、送風機６を有する送風室Ａ、及び圧縮機８、冷媒配管を有する機械室Ｂを備えた空気調和機の室外機であって、熱交換器５の背面側上部の左右方向に配設された横アングル材２１と、熱交換器５の折曲げ部に沿って配設され、下端部が室外機の底板１に固定され、上端部が横アングル材２１の一端に接合された縦アングル材２２とによりほぼＬ字状の補強材２０が設けられ、補強材２０の縦アングル材２２により上部からの荷重を支持するようにした。
【選択図】図２

Description

本発明は、空気調和機の室外機及びこれを備えた空気調和機に係り、より詳しくは、室外機本体の外郭に荷重を受ける骨組みを形成して、段積み時や輸送時に上部からの荷重を支えることができる空気調和機の室外機及びこれを備えた空気調和機に関するものである。

従来の空気調和機の室外ユニットは、木枠等を用いた梱包材で補強していた。しかしながら、梱包材で補強する場合は、梱包材に費用がかかり、梱包作業に手間がかかり、さらに据付後は補強がなくなり、ユニット自体が弱くなってしまうという問題があった。
このような問題を解決するために、扁平な管板を空冷熱交換器の空冷フィンと空冷フィンの間に風の流れと平行になるように挿入して、空冷熱交換器に対する空気の流れを妨げることなく、本体ケーシングの上方からの荷重に対する支持強度を向上させて、座屈を防止するようにしたものがある（例えば、特許文献１参照）。

特開２００８−１１１５６９号公報（第４頁−第５頁、図１、図２）

しかしながら、特許文献１に係る空気調和機の室外ユニットでは、扁平な管板を空冷熱交換器のフィンとフィンの間に風の流れと平行になるように挿入しているため、空冷熱交換器の製造時にフィン挿入を分断して扁平な管板を挿入しなければならず、このため製造が難しいばかりでなく精度が出しにくく、左右方向からの荷重に弱いという問題があった。

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、軽量で、段積み時や輸送時に上部からの荷重を支えることができ、しかも意匠性に優れた空気調和機の室外機を得ることを目的とする。さらに、段積み時や輸送時に、室外機自体で、上部からの荷重を支えることができるようにし、木枠等の梱包材を削減して梱包費用が少なくてすむようにした空気調和機の室外機及びこれを備えた空気調和機を提供することを目的とする。

本発明に係る空気調和機の室外機は、背面から側面にかけてＬ字状に折曲げられた熱交換器、送風機を有する送風室、及び圧縮機、冷媒配管を有する機械室を備えた空気調和機の室外機であって、
熱交換器の背面側上部の左右方向に配設された横アングル材と、熱交換器の折曲げ部に沿って配設され、下端部が前記室外機の底板に固定され、上端部が横アングル材の一端に接合された縦アングル材とによりほぼＬ字状の補強材が設けられ、補強材の縦アングル材により上部からの荷重を支持するようにしたものである。
また、本発明に係る空気調和機は、上記の室外機を備えたものである。

本発明は、室外機本体の外郭に横アングル材と縦アングル材からなるＬ字状の補強材が設けられ、この補強材によって荷重を受ける骨組みを形成したので、軽量でありながら製品強度を上げることができ、さらに外観をシンプルですっきりとさせることができる。また、室外機自体で倉庫等における段積み時や輸送時等における上部からの荷重を支えるようにしたので、梱包材を削減して、コストを低減することができる。

本発明の一実施の形態に係る空気調和機の室外機を前面側から見た分解状態の斜視図である。 図１を背面側から見た状態の分解斜視図である。 図２を組み立てた状態の斜視図である。 図３の要部を示す斜視図である。 図３の内部構造を示す説明図である。

空気調和機の室外機を示す図１〜図５において、室外機本体は、底板１、外気の吸込み口を有する左側面２ａ（図１の左側）から前面２ｂにかけてＬ字形に形成された外郭プレートであるフロントパネル２、右側面３ａ（図１の右側）から背面３ｂの一部にかけてＬ字形に形成されたサイドパネル３、天板４及び背面板１０とからなるほぼ箱状の金属板からなる外装パネルを備えている。

室外機本体の内部には、左側面から背面にかけてＬ字状の熱交換器５が設置され、その前面側に送風機（プロペラファン）６が配設された送風室Ａが設けられており、仕切り板７を介して他方の側に、圧縮機８、冷媒配管、電気部品などが設置された機械室Ｂが設けられている。そして、室外機本体の前面と左側面はフロントパネル２で覆われ、送風室Ａの前面のフロントパネル２にはファンガード（図示せず）を有する空気の吹出口９が設けられており、また、熱交換器５の背面側は背面板１０で覆われ、機械室Ｂの右側面と背面の一部はサイドパネル３により閉じられて、サイドパネル３の背面３ｂの縁部は背面板１０に接続されている。
なお、仕切板７の後端部は熱交換器サイドプレート５ａに接続されており、仕切板７の上部７ａは天板４を介して天面荷重を受けるようになっている。
また、送風室Ａの送風機６はモータを介してモータ取付板１１に取り付けられており、モータ取付板１１の天面部１１ａは天板４を介して天面荷重を受けるようになっている。

熱交換器５の上部背面側の左右方向には断面Ｌ字状の横アングル材２１が設置され、また、熱交換器５のＬ字状の折曲げ部の背面側に沿って縦アングル材２２が立設されており、これらによって補強材２０が形成されている。そして、この補強材２０は本体外郭に荷重を受ける骨組みを形成しており、あらかじめスポット溶接等で接合されてほぼＬ字状をなしている。そして、横アングル材２１の一端は熱交換器サイドプレート５ａの上端部に接合され、横アングル材２１の他端は縦アングル材２２の上端部に接合されており、縦アングル材２２の下端部は底板１に固定されている。

そして、補強材２０の横アングル材２１にはモータ取付板１１が固定されており、モータ取付板１１の下部は底板２に取り付けられている。また、縦アングル材２２は、フロントパネル２の側面２ａの後縁部に固定されて、上部からの荷重を支えている。

このように、室外機本体には、Ｌ字状の熱交換器５の上部背面側及び折曲げ部に沿って横アングル材２１と縦アングル材２２からなる補強材２０が設けられており、この補強材２０によって、室外機本体の外郭に荷重を受ける骨組みが形成されている。

上記のように構成した本発明の組立手順の一例を説明する。
空気調和機の室外機を組み立てるときは、まず、底板１の上にＬ字状の熱交換器５や圧縮機８を設置する。次に、モータ取付板１１の下部を底板１に取り付け、上部をＬ形熱交換器５に嵌合する。次に、Ｌ字形状に一体化してある補強材２０の横アングル材２１の端部を熱交換器サイドプレート５ａの上端部に固定し、横アングル材２１にモータ取付板１１を固定し、さらに、縦アングル材２２の下端部を底板１に固定する。
このようにして、Ｌ形の熱交換器５の上部背面側と折曲げ部に沿って横アングル材２１と縦アングル材２２からなる補強材２０を骨組として組立て、次に、外郭であるサイドパネル３、フロントパネル２、天板４、背面板１０等を組み立てる。

上記のように、室外機本体の外郭に、横アングル材２１と縦アングル材２２からなるＬ字形状の補強材２０が設けられており、この補強材２０によって、室外機本体の外郭に荷重を受ける骨組みが形成され、室外機自体で、倉庫での段積み時や輸送時に上部から生じた荷重を支える。この場合、縦アングル材２２は上部からの荷重を支え、また、仕切板７の上部７ａは天板４を介して天板荷重を支えて、さらに、横アングル材２１に固定されたモータ取付板１１は天板４を介して天板荷重を支える。なお、補強材２０は断面Ｌ字状であるので、左右方向からの荷重にも耐えることができる。

本発明は、室外機本体の外郭に、横アングル材２１と縦アングル材２２からなるＬ字形状の補強材２０が設けられ、Ｌ形の熱交換器５の上部背面側に横アングル材２１を配設し、この横アングル材２１の端部を熱交換器サイドプレート５ａの上端部に固定し、また横アングル材２１にモータ取付板１１を固定し、さらに横アングル材２１とＬ字状をなして底板１に固定されている縦アングル材２２にフロントパネル２の左側面２ａの縁部を固定して、上部からの荷重を支える構造としたので、外観をシンプルですっきりとさせることができる。また、室外機自体で倉庫等における段積み時や輸送時等における上部からの荷重を支えるようにしたので、梱包材を削減して、コストを低減することができる。

１ 底板、２ フロントパネル（外郭プレート）、２ａ フロントパネルの左側面（フロントパネルの側面）、３ サイドパネル、４ 天板、５ 熱交換器、５ａ 熱交換器サイドプレート、６ 送風機、７ 仕切板、８ 圧縮機、１０ 背面板、１１ モータ取付板（送風機の取付板）、２０ 補強材、２１ 横アングル材、２２ 縦アングル材、Ａ 送風室、Ｂ 機械室。

Claims (8)

1. 背面から側面にかけてＬ字状に折曲げられた熱交換器、送風機を有する送風室、及び圧縮機、冷媒配管を有する機械室を備えた空気調和機の室外機であって、
   前記熱交換器の背面側上部の左右方向に配設された横アングル材と、前記熱交換器の折曲げ部に沿って配設され、下端部が前記室外機の底板に固定され、上端部が前記横アングル材の一端に接合された縦アングル材とによりほぼＬ字状の補強材が設けられ、
   前記補強材の縦アングル材により上部からの荷重を支持することを特徴とする空気調和機の室外機。
2. 前記熱交換器の背面側の縁部に設けられた熱交換器サイドプレートの上端部に、前記補強材の横アングル材の端部が固定されることを特徴とする請求項１記載の空気調和機の室外機。
3. 前記送風機の取付板は前記補強材の横アングル材に固定されるとともに底板に取り付けられ、前記取付板が室外機本体の天板を介して上部からの荷重を支持することを特徴とする請求項１または２記載の空気調和機の室外機。
4. 前記仕切板の上部が天板を介して上部からの荷重を支持することを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の空気調和機の室外機。
5. 前記補強材の縦アングル材を外郭プレートに取り付けて室外機本体の外郭を一部を形成することを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載の空気調和機の室外機。
6. 前記外郭プレートはＬ字状に形成されたフロントパネルであり、該フロントパネルの側面の縁部を前記補強材の縦アングル材に取り付けたことを特徴とする請求項５記載の空気調和機の室外機。
7. 前記補強材の横アングル材と縦アングル材はあらかじめ固定されてほぼＬ字状に形成されていることを特徴とする請求項１〜６のいずれかに記載の空気調和機の室外機。
8. 請求項１〜７のいずれかに記載の室外機を備えたことを特徴とする空気調和機。

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