JP2011094691A - 緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】省スペース化を可能とした緩衝器を提供する。
【解決手段】油圧緩衝器に備えた副減衰力発生機構30は、圧力室40を形成するハウジング34と、ハウジング34内をシリンダ上室2Aに連通してバイパス通路29の一部となる第1圧力室41とシリンダ下室2Bに連通する第2圧力室42とに画成すると共に該ハウジング34内に摺動可能に設けられ、バイパス通路29の通路面積を調整するシャッタ部材45と、シャッタ部材45の両側にそれぞれ設けられ、シャッタ部材45を摺動可能に弾性支持する第1及び第2付勢部材52a、52bとを備え、少なくとも一方の付勢部材52a、52bは、シャッタ部材45が摺動するときにハウジング34または該シャッタ部材45から離間する凸状ばねが採用されるので、省スペース化を可能にした。
【選択図】図2

Description

本発明は、緩衝器に関するものである。
従来、いわゆる周波数感応の緩衝器として、ピストンのバイパス通路に設けられる副減衰力発生機構を備え、バイパス通路の通路面積をピストン変位によって変化させるものがある。(特許文献1参照)。
特開平6−147252号公報
搭載性を向上するべく、副減衰力発生機構の軸長を短くすることが望まれている。
本発明は、搭載性を向上するべく、副減衰力発生機構の軸長を短くすることを可能とした緩衝器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明は、作動流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に挿入されて前記シリンダの内部を2つの室に画成するピストンと、該ピストンに連結されると共に前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、前記ピストンの摺動により前記作動流体が流れる主通路と、前記主通路に設けられ、前記作動流体の流れによって減衰力を発生する主減衰力発生機構と、前記主通路をバイパスするバイパス通路に設けられる副減衰力発生機構とからなり、該副減衰力発生機構は、ハウジングと、該ハウジング内に摺動可能に設けられ前記バイパス通路の通路面積を調整するシャッタ部材と、 該シャッタ部材の一側と他側に設けられ、前記シャッタ部材を移動可能に支持する第1、第2の付勢部材と、前記シャッタ部材の一側に設けられ前記ピストンの一方の行程の際の上流側と連通する第1の圧力室と、前記シャッタ部材の他側に設けられ前記ピストンの他方の行程の際の上流側と連通する第2の圧力室とを備え、少なくとも一方の前記付勢部材は、皿状のばねであり、シャッタ部材が移動するときに前記ハウジングまたは前記シャッタ部材から離間することを特徴とするものである。
本発明の緩衝器によれば、副減衰力発生機構の軸長を短くすることができる。
図1は、本実施の形態に係る油圧緩衝器を示す断面図である。 図2は、図1の要部を拡大した断面図である。 図3は、図1の油圧緩衝器に採用された凸状ばねを示し、(a)は断面図であり、(b)は斜視図である。 図4は、他の実施形態に係る油圧緩衝器の要部を拡大した断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図1〜図4に基づいて詳細に説明する。
図1及び図4に示すように、本実施の形態に係る緩衝器は、作動流体に作動油を採用した油圧緩衝器1a、1bとして構成される。
油圧緩衝器1aは、図1に示すように、シリンダ2の外側に外筒3を設けた二重筒構造となっており、シリンダ2と外筒3との間にリザーバ4が形成される。なお、以下の説明においては、説明を容易にするため、図中上側を「上」と、図中下側を「下」として説明しているが、本式油圧緩衝器1aが上下方向に配置されることに限定するものではない。
図1に示すように、シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に挿入されており、このピストン5によってシリンダ2内がシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの2室に画成されている。ピストン5には、ピストンロッド6の下端が連結されており、ピストンロッド6の上端側は、シリンダ上室2Aを通り、シリンダ2及び外筒3の上端部に装着されたロッドガイド8、オイルシール9及びワッシャ7に挿通されて、シリンダ2の外部へ延出されている。
シリンダ2の下端部には、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを区画するベースバルブ10が設けられている。該ベースバルブ10には、シリンダ下室2Bとリザーバ4とを連通させる油路15、16が設けられている。そして、油路15には、リザーバ4側からシリンダ下室2B側への油液の流通のみを許容する逆止弁17が設けられ、一方、油路16には、シリンダ下室2B側の油液の圧力が所定圧力に達したとき開弁して、これをリザーバ4側へリリーフするディスクバルブ18が設けられている。シリンダ2内には油液が封入されており、リザーバ4内には油液及びガスが封入されている。
図2に示すように、ピストン5にはピストンロッド6の小径部20が挿通される。該ピストン5には、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとを連通する主通路21a、21bが形成される。主通路21aの下端開口は環状の伸び側積層バルブ22により閉塞されると共に、主通路21bの上端開口は環状の縮み側積層バルブ23により閉塞される。なお、伸び側積層バルブ22の下端及び縮み側積層バルブ23の上端にはそれぞれ、各積層バルブ22、23の撓み量を規制するバルブストッパ25、25が配置される。
そして、伸び側積層バルブ22は、ピストンロッド6の伸び行程時、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの差圧により撓むと共に主通路21aを開放し、シリンダ上室2Aからシリンダ下室2Bへの作動油の流動に抵抗を与え、一方、ピストンロッド6の縮み行程時には主通路21aを閉塞する。また、縮み側積層バルブ23は、ピストンロッド6の縮み行程時、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの差圧により撓むと共に主通路21bを開放し、シリンダ下室2Bからシリンダ上室2Aへの作動油の流動に抵抗を与え、一方、ピストンロッド6の伸び行程時には主通路21bを閉塞する。
以上説明したように、ピストン5に設けた主通路21a、21b及び各積層バルブ22、23が、ピストン5の摺動によるシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの間の作動油の流れを制御することにより減衰力を発生させる主減衰力発生機構26となる。
また、図2に示すように、本油圧緩衝器1aには、ピストン5の摺動により作動油がシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの間を、ピストン5の主通路21a、21b及び各積層バルブ22、23を迂回して流れるバイパス通路29が設けられており、該バイパス通路29には、副減衰力発生機構30が備えられている。
これらバイパス通路29及び副減衰力発生機構30を詳しく説明すると、ピストンロッド6の小径部20には、その先端面から軸方向に開口する軸方向通路31が形成される。また、ピストンロッド6には、該軸方向通路31の端部と交差する位置に径方向通路32が貫通されている。このピストンロッド6に設けた径方向通路32及び軸方向通路31がシリンダ上室2Aに連通する。
ピストンロッド6の小径部20の先端にハウジング34が固定される。該ハウジング34は、筒状大径部35と、該筒状大径部35の内側に同心円状に設けられ、筒状大径部35よりも軸方向長さの短い筒状小径部36と、これら筒状大径部35の上端と筒状小径部36の上端とを接続する環状板部37と、筒状大径部35の下部内周面に螺合される円柱状蓋部38とからなり、その内部に圧力室40が形成される。ハウジング34の筒状大径部35には、径方向に貫通されたハウジング側オリフィス43が径方向対向位置に2箇所形成され、該ハウジング側オリフィス43の延長線上には筒状小径部36の先端が位置する。円柱状蓋部38の略中央には、軸方向に貫通された固定オリフィス44が形成される。また、円柱状蓋部38の上面には凹部51が形成される。なお、ハウジング34の筒状小径部36の内周面がピストンロッド6の小径部20の先端外周面に螺合されて、ピストンロッド6の小径部20の先端にハウジング34が固定される。
ハウジング34内には、該ハウジング34内を軸方向に摺動自在なシャッタ部材45が配置される。該シャッタ部材45は、ハウジング34内を一側と他側に隔絶するもので、周壁部46及び底壁部47からなる有底円筒体で構成される。シャッタ部材45の周壁部46の外径はハウジング34の筒状大径部35の内径に略一致する。シャッタ部材45の周壁部46の上部内周面には凹部48が形成される。該周壁部46には、径方向に貫通する連通孔49a、49bが軸方向に間隔を開けて2箇所形成され、詳しくは、上側の連通孔49aは、周壁部46に設けた凹部48に向かって延び、下側の連通孔49bは周壁部46の下端付近を延びる。また、連通孔49a、49bは径方向対向位置に2箇所形成されている。また、シャッタ部材45の底壁部47にはその略中央から下方に突設される円板状の突設部50が形成される。
そして、ハウジング34内の圧力室40は、シャッタ部材45により、一側である上側の第1圧力室41と他側である下側の第2圧力室42とに区画される。第1圧力室41はピストンロッド6に設けた軸方向通路31及び径方向通路32を介してシリンダ上室2Aに連通される。一方、第2圧力室42はハウジング34の円柱状蓋部38に設けた固定オリフィス44を介してシリンダ下室2Bに連通される。また、シャッタ部材45がハウジング34内を摺動して、ハウジング34の筒状大径部35に設けたハウジング側オリフィス43とシャッタ部材45に設けた各連通孔49a、49bのうちいずれか一方とが対向すると、第1圧力室41とシリンダ下室2Bとが連通する。このように、ピストンロッド6に設けた軸方向通路31と径方向通路32、ハウジング34に設けたハウジング側オリフィス43及びシャッタ部材45に設けた各連通孔49a、49bが、第1圧力室41と共にバイパス通路29を構成する。
また、ハウジング34内には、第1圧力室41内におけるハウジング34の環状板部37と、シャッタ部材45の周壁部46に設けた凹部48との間に第1付勢部材52aが配置されると共に、第2圧力室42内におけるシャッタ部材45の底壁部47と、円柱状蓋部38に設けた凹部51との間に第2付勢部材52bが配置される。そして、これら第1及び第2付勢部材52a、52bによって、シャッタ部材45がハウジング34内を摺動自在に弾性支持される。
第1及び第2付勢部材52a、52bは、図3に示すように、小径筒状部54と、大径筒状部55と、小径筒状部54の下端と大径筒状部55の上端とを接続するテーパ部56とからなる凸状ばねで構成される。小径筒状部54の上端にはフランジ部57が形成される。第1圧力室41に配置される第1付勢部材52aは、その小径筒状部54の内径がハウジング34の筒状小径部36の外径に略一致し、その大径筒状部55の外径がシャッタ部材45の凹部48の内径に略一致している。一方、第2圧力室42に配置される第2付勢部材52bは、その小径筒状部54の内径がシャッタ部材45の底壁部47から突設される突設部50の外径に略一致し、その大径筒状部55の外径が円柱状蓋部38の凹部51の内径に略一致する。なお、図2に示すように、第2圧力室42内における第2付勢部材52bの占める割合が第1圧力室41内における第1付勢部材52aの占める割合よりも大きく設定される。
第1及び第2付勢部材52a、52bは、シャッタ部材45の圧力室40内における摺動量を抑制するものであり、大きな荷重を負担すると共に低いばね定数を実現することで、高周波振動の伝達を抑制するものである。また、第1及び第2付勢部材52a、52bは、テーパ部56の厚さ、またはテーパ部56の長さ(幅)によってばね定数を容易に変更することができる。よって、必要なばね定数を第1及び第2付勢部材52a、52bを収納する箇所の寸法に応じてテーパ部56の厚さか、長さ(幅)を選択することができ設計の自由度を広げることができる。
なお、シャッタ部材45のハウジング34に対する中立位置では、第1及び第2付勢部材52a、52bは軸方向に縮んだ状態ではなく、伸び方向の付勢力がハウジング34またはシャッタ部材45に付与されない状態である。また、図2に示すように、シャッタ部材45がハウジング34に対する中立位置に支持される際には、ハウジング34の筒状大径部35に設けたハウジング側オリフィス43はシャッタ部材45の周壁部46により閉鎖されるようになる。
これにより、従来用いられていたコイルスプリングでは、高荷重を負担させるためにはその軸方向の長さを長く設定する必要があり、また、コイルスプリングでは荷重が作用した際荷重軸が傾斜して、フリーピストンの摺動抵抗が局部的に大きくなる虞があり、コイルスプリングの姿勢を維持する支持部分を軸方向に長く設定する必要があるが、本実施の形態に係る式油圧緩衝器1aに採用した第1及び第2付勢部材52a、52bは小径筒状部54と大径筒状部55とテーパ部56とからなる凸状ばねで構成され、コイルスプリングより軸方向の長さを短く設定することができ、高荷重を負担するにはテーパ部56の厚さ、または長さ(幅)を変更すればよく軸方向の長さを変更する必要はない。しかも、第1及び第2付勢部材52a、52bはそのテーパ部56を撓ませることで荷重を負担しておりその荷重軸が傾斜することがないのでその姿勢を維持するための支持部分(本実施の形態では、筒状小径部36、周壁部46に設けた凹部48、突起部50、凹部51)を短く設定することができる。この結果、ハウジング34内の圧力室40の軸方向の長さを短くすることができ、ひいては油圧緩衝器1a全体の長さを抑えることができる。
次に、本実施の形態に係る油圧緩衝器1aの作用について説明する。
本油圧緩衝器1aが自動車等の車両に装着される場合には、通常、シリンダ2が車輪側に固定されると共に、ピストンロッド6の先端部が車体側に固定される。
まず、車両が旋回する際等、油圧緩衝器1aへの入力振動周波数及び速度が低い場合には、ハウジング34内のシャッタ部材45の中立位置からの摺動量が小さくバイパス通路29が閉鎖された状態のままであり、主減衰力発生機構26によりピストン5の主通路21aまたは21bを流れる作動油に抵抗が付与されるため高い減衰力が発生する。すなわち、ピストンロッド6が伸縮行程時、シリンダ2内のピストン5の摺動に伴い、シリンダ上室2Aまたはシリンダ下室2B内の作動油がピストン5の主通路21aまたは21bから伸び側または縮み側積層バルブ22、23の付勢力に抗してシリンダ下室2Bまたはシリンダ上室2Aへ流れ込み、伸び側または縮み側積層バルブ22、23の付勢力により減衰力が発生する。
一方、車両が路面の凹凸を乗り越えるとき等、油圧緩衝器1aへの入力振動周波数が高い場合には、ハウジング34内の第1圧力室41と第2圧力室42との間で差圧が生じ、他方の行程である縮み工程時、上流側であるシリンダ下室2Bの作動油が固定オリフィス44を介して第2の圧力室42に連通することにより、シャッタ部材45が中立位置から第1付勢部材52aの付勢力に抗して上方へ摺動する。その際、シャッタ部材45の摺動量に応じてハウジング34のハウジング側オリフィス43とシャッタ部材45の下側の連通孔49bとの連通面積が徐々に大きくなり、シャッタ部材45がストロークエンドに到達、すなわち、シャッタ部材45がハウジング34の環状板部37に当接する位置まで摺動した際、シャッタ部材45の下側の連通孔49bがハウジング34のハウジング側オリフィス43に最大限連通する。これにより、縮み工程時に上流側であるシリンダ下室2Bの作動油が、ハウジング側オリフィス43、連通孔49bを介して第1圧力室41、軸方向通路31及び径方向通路32を介して下流側であるシリンダ上室2Aに連通される。その結果、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの間の作動油の流れがピストン5に設けた主通路21bと、バイパス通路29とに分流し減衰力が最も低下する。この時、第2圧力室42内の第2付勢部材52bは、シャッタ部材45の底壁部47またはハウジング34の円柱状蓋部38の凹部51から離間するようになる。ここで、第2付勢部材52bの大径筒状部55の軸方向長、および円柱状蓋部38の凹部51の軸方向長は何れも、シャッタ部材45が中立位置からハウジング34の環状板部37に当接する位置までの軸方向長よりも長くなるよう設定している。これにより、次行程である伸び行程に移った際、スムーズに第2付勢部材52bの大径筒状部55と円柱状蓋部38の凹部51とが摺接しながらシャッタ部材45が下方へ移動する。なお、作動流体が油以外の潤滑性の低い流体の場合には、大径筒状部55と凹部51の少なくとも一方を自己潤滑性の高い材料で形成するなどしてもよい。
また、一方の行程である伸び行程でシャッタ部材45が、上流側であるシリンダ上室2Aの作動油が軸方向通路31及び径方向通路32を介して第1の圧力室41に連通することにより、中立位置から第2付勢部材52bの付勢力に抗して下方へ摺動してストロークエンドに到達する。すなわち、シャッタ部材45が円柱状蓋部38の環状上面に当接する位置まで摺動した際には、シャッタ部材45の上側の連通孔49aがハウジング34のハウジング側オリフィス43に最大限連通する。これにより、伸び工程時に上流側であるシリンダ上室2Aの作動油が、軸方向通路31及び径方向通路32、第1圧力室41、連通孔49a、ハウジング側オリフィス43を介して下流側であるシリンダ下室2Bに連通される。これにより、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとの間の作動油の流れがピストン5に設けた主通路21aと、バイパス通路29とに分流し減衰力が最も低下する。この時、第1圧力室41内の第1付勢部材52aは、シャッタ部材45の凹部48から離間するようになる。ここで、第1付勢部材52aの大径筒状部55の軸方向長、およびシャッタ部材45の凹部48の軸方向長は何れも、シャッタ部材45が中立位置から円柱状蓋部38の環状上面に当接する位置までの軸方向長よりも十分長くなるよう設定している。これにより、次行程である縮み行程に移った際、スムーズに第1付勢部材52aの大径筒状部55とシャッタ部材45の凹部48とが摺接しながらシャッタ部材45が上方へ移動する。なお、作動流体が油以外の潤滑性の低い流体の場合には、大径筒状部55と凹部48の少なくとも一方を自己潤滑性の高い材料で形成するなどしてもよい。
なお、図2に示すシャッタ部材45の中立位置では、シャッタ部材45の上側の連通孔49aが第1付勢部材52aにより第1圧力室41と連通されない状態となっているが、シャッタ部材45が下方に摺動した際には、シャッタ部材45の凹部48から第1付勢部材52aが離間するので、上側の連通孔49aと第1圧力室41とが連通する状態となる。 さらに、ハウジング34のハウジング側オリフィス43とシャッタ部材45の連通孔49aとは、シャッタ部材がストロークエンドに到達するまでの間は除々に連通し、それによりハウジング側オリフィス43は可変オリフィスとなる。よって、急激な減衰力の変化を防止する。
以上のように、本実施の形態に係る油圧緩衝器1aに低い振動周波数が入力された場合には、確実に高い減衰力を発生させて車両の姿勢を安定させることができ、一方、高い振動周波数が入力された場合には、発生減衰力を低く抑えることができ、車体に突き上げるようなショックを与えることがなく乗り心地を向上させることができる。
なお、シャッタ部材45の摺動開始タイミングは、第1及び第2付勢部材52a、52bの付勢力、シャッタ部材45の受圧面積の大きさ、円柱状蓋部38に設けた固定オリフィス44の開口径、及びシャッタ部材45に設けた各連通孔49a、49bとハウジング34に設けたハウジング側オリフィス43との間の相対位置、連通孔49a、49bやハウジングオリフィス43の個数等により任意に設定することができる。
そこで、本実施の形態では、第1及び第2付勢部材52a、52b共に図3に示す皿状のばねとしての凸状ばねを採用しているが、第1または第2付勢部材52a、52bのいずれか一方に凸状ばねを採用してもよい。また、第1及び第2付勢部材52a、52bに所望の物性を有する皿状のばねであればよく、例えば、JISで規定されるさらばね等の、板材を板の垂直方向に変形させたばねでばねであればよい。従来のコイルスプリングに比べて、軸方向の長さが短く、荷重が作用した際荷重軸が傾斜しない姿勢の安定した付勢部材を採用することが望ましい。
また、本実施の形態では、油圧緩衝器1aにシリンダ2周りに外筒3が配設される二重筒構造が採用されたが、当然ながら単筒構造を採用してもよい。
さらに、本実施の形態では、主通路21a、21bをピストン5に設けた例を説明したが、これに限らず、ピストンの摺動により流れを生じる所に設ければよく、例えば、シリンダ2の外側にシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとを連通する主通路を設けてもよく、またシリンダ2の外側にシリンダ上室2Aとリザーバ室、シリンダ下室2Bとリザーバ室を連通する通路を設けて、リザーバ室を介して主通路を形成してもよい。
さらに、本実施の形態では、バイパス通路29をピストンロッド6に設けた例を説明したが、これに限らず、ピストンの摺動により流れを生じる所に設ければよく、例えば、シリンダ2の外側にシリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとを連通するバイパス通路を設けてもよく、また、シリンダ2の外側にシリンダ上室2Aとリザーバ室、シリンダ下室2Bとリザーバ室を連通する通路を設けて、リザーバ室を介して主通路21a、21bをバイパスさせる通路としてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係る油圧緩衝器1aでは、ハウジング34内のシャッタ部材45を摺動自在に弾性支持する第1及び第2付勢部材52a、52bに、シャッタ部材45がハウジング34内を摺動する際に、ハウジング34またはシャッタ部材45から離間するような軸方向の長さを抑えた凸状ばねを採用したので、ハウジング34内の圧力室40の軸方向の長さ、ひいては油圧緩衝器1a全体の長さを短く設定することができコンパクトにすることができる。
また、凸状ばねを採用することにより、凸状ばねを付勢手段として用いることに加え、圧力室形成部材として用いることができる。本実施の形態では、第1圧力室41、第2圧力室42を第1または第2付勢部材52a、52bがそれぞれ隔壁として用いられている。よって、凸状ばねは、付勢手段と隔壁手段という二つの目的を一つの部材で果たすことができ、部品点数削減、小型化という効果を奏することができる。
さらに、シャッタ部材45がハウジング34内を摺動する際に、ハウジング34またはシャッタ部材45からばね手段は離間するような寸法としたので、軸方向長が短くなることに加え、自然長の状態で組みつけることができるので、組み立てが容易という効果を奏することができる。また、シャッタ部材45のストローク長のばねによる規制を緩和することができる。
次に、他の実施形態に係る油圧緩衝器1bを図4に基づいて説明するが、この実施形態に係る油圧緩衝器1bでは、シャッタ部材45の周壁部46に連通孔49を一箇所設けている。
他の実施形態に係る油圧緩衝器1bでは、シャッタ部材45がハウジング34内において中立位置にある時、シャッタ部材45の周壁部46に設けた連通孔49がハウジング34に設けたハウジング側オリフィス43と連通し、シリンダ上室2Aとシリンダ下室2Bとが第1圧力室41を介して連通している状態となる。そして、シャッタ部材45が第1または第2付勢部材52aまたは52bの付勢力に抗して上方または下方に摺動して、その摺動量の増加に伴ってハウジング34のハウジング側オリフィス43がシャッタ部材45の周壁部46によって徐々に閉鎖されて連通面積が減少し、シャッタ部材45がストロークエンドに到達する前にハウジング側オリフィス43が完全に閉鎖される。このように、この実施形態では、第1圧力室41と第2圧力室42との間に差圧が生じると、作動油の分流が無くなり、減衰力が増加することになる。
1a、1b 油圧緩衝器(緩衝器),2 シリンダ,2A シリンダ上室,2B シリンダ下室,5 ピストン,6 ピストンロッド,21a、21b 主通路,22 伸び側積層バルブ,23 縮み側積層バルブ,26 主減衰力発生機構,29 バイパス通路,30 副減衰力発生機構,31 軸方向通路,32 径方向通路,34 ハウジング,40 圧力室,41 第1圧力室,42 第2圧力室,43 ハウジング側オリフィス,44 固定オリフィス,45 シャッタ部材,49、49a、49b 連通孔,52a 第1付勢部材,52b 第2付勢部材,54 小径筒状部,55 大径筒状部,56 テーパ部

Claims (3)

  1. 作動流体が封入されたシリンダと、該シリンダ内に摺動可能に挿入されて前記シリンダの内部を2つの室に画成するピストンと、該ピストンに連結されると共に前記シリンダの外部に延出されるピストンロッドと、前記ピストンの摺動により前記作動流体が流れる主通路と、前記主通路に設けられ、前記作動流体の流れによって減衰力を発生する主減衰力発生機構と、前記主通路をバイパスするバイパス通路に設けられる副減衰力発生機構とからなり、
    該副減衰力発生機構は、
    ハウジングと、
    該ハウジング内に摺動可能に設けられ前記バイパス通路の通路面積を調整するシャッタ部材と、
    該シャッタ部材の一側と他側に設けられ、前記シャッタ部材を移動可能に支持する第1、第2の付勢部材と、
    前記シャッタ部材の一側に設けられ前記ピストンの一方の行程の際の上流側と連通する第1の圧力室と、
    前記シャッタ部材の他側に設けられ前記ピストンの他方の行程の際の上流側と連通する第2の圧力室とを備え、
    少なくとも一方の前記付勢部材は、皿状のばねであり、シャッタ部材が移動するときに前記ハウジングまたは前記シャッタ部材から離間することを特徴とする緩衝器。
  2. 前記各付勢部材のうち少なくとも一方は、小径筒状部と、大径筒状部と、前記小径筒状部と前記大径筒状部とを繋ぐテーパ部とからなる皿状のばねで構成されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 前記第1、第2の圧力室の少なくとも一方は、前記皿状のばねを隔壁として用いて形成することを特徴とする請求項2に記載の緩衝器。
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