JP2011092337A - 弾球遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】弾球遊技機における各当たりによる特別遊技において遊技者の技術介入により利益状態の違いを生じさせることで、遊技者の興味をかき立てる。
【解決手段】ある態様の遊技機においては、通常特別遊技および特定特別遊技のいずれかにかかわらず、その特別遊技が継続する場合の単位遊技の上限回数を一定としている。いずれの特別遊技も各ラウンドにおいて第1大入賞口91および第2大入賞口92のいずれか一方が開放される。開放された大入賞口に遊技球を入球させて特定領域を通過させることができれば次ラウンドへ継続させることができる。一方、特定特別遊技が開始されると、所定ラウンドにおいて大入賞口の開放時間が短い特定単位遊技が実行されるため、遊技者は速やかにいずれかの大入賞口に狙いを定めて遊技球を発射させなければならない。
【選択図】図1

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機等の弾球遊技機に関し、特に弾球遊技機における遊技と演出の進行を制御する技術に関する。
従来、各種の弾球遊技機のうち、いわゆる第1種ぱちんこ遊技機と呼ばれていた遊技機においては、遊技盤上に設けられた始動口への入球を契機に当否抽選が行われ、その抽選結果に応じて図柄の変動表示が行われる。すなわち、遊技盤の略中央に設けられた液晶ディスプレイなどの表示領域に複数の図柄を変動させながら表示する(以下、そうした表示を「図柄変動」または「変動表示」等という)。この遊技機は、複数列の図柄変動を停止させたときの図柄の組合せが特定の態様となった場合に、特別遊技へと移行するものとして知られている。特別遊技は大当たりとも呼ばれ、遊技盤上に設けられた大入賞口の所定期間の開放を伴う単位遊技が複数回行われ、その大入賞口への入球ごとに所定球数の賞球の払い出しが行われる。その結果、通常遊技より多くの賞球が得られるようになる(例えば、特許文献1参照)。表示領域における図柄の変動表示は、単に複数の図柄が変動表示されるだけでなく、いわゆるリーチ画面と呼ばれる状態のように、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなる状態で変動表示の時間を通常よりも長くする等、遊技者の期待感を高めるための演出が図られている。
遊技機の中には、また、特別遊技が終了した後にもいわゆる確率変動遊技(以下「確変」ともいう)と呼ばれる遊技者に有利な特定遊技に移行するものがある。特別遊技が発生した場合であってそのときの当たり停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に確変が開始される。確変には通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。このような確変へ移行すると比較的早期に新たな特別遊技が発生するため、遊技者の期待感が一層高められる。
特開2003−230714号公報
近年、特別遊技の単位遊技数(「ラウンド数」ともいう)を例えば5ラウンドと15ラウンドといったように複数種類設定し、当否抽選の結果に応じていずれかのラウンド数の特別遊技を実行する遊技機も提案されている。これはいわゆるラウンド振り分けと呼ばれるものであり、特別遊技へ移行する際にそのラウンド数を選択することでその特別遊技にて獲得可能な賞球に差を設け、遊技者の期待感や興趣を高めるものである。このようなラウンド振り分けの機能を有する遊技機は、例えば特別遊技の第5ラウンドにおいてそのラウンドで特別遊技が終了するか、またはそれ以上継続するかを煽る演出を行うことで遊技者の期待感を高めている。
ところで、遊技機の中には特別遊技に継続条件を設け、その継続条件の成立を条件に予め設定した継続上限回数(例えば15回)を限度として単位遊技を継続させるものもある。例えば、大入賞口の内部にVゾーンと呼ばれる特定領域を設け、その特定領域への入球を継続条件とするものがある。このような遊技機においては、ある単位遊技においてその特定領域への入球がなされなければ、いわゆるパンクと呼ばれるようにその単位遊技にて特別遊技が終了されることになる。しかし、このような機種においても一般には単位遊技中に大入賞口への入球が可能なだけの開放時間が確保されており、出玉設計としては継続条件を特に設けない機種と同程度になる傾向にある。一方、遊技者としてはラウンド振り分けのような興趣溢れる機種であったり、大当たり確率が高い機種に魅力を感じるのも事実であり、出玉設計との兼ね合いで改善の余地があった。
また、上述のラウンド振り分けによりラウンド数が異なる複数種の大当たりを設ける場合、その大当たり間で出玉に関して利益状態が大きく異なることから、いずれの大当たりであるかを遊技者に明示すべきとする業界内の要請(業界内規)もある。しかしながら、このような要請に応えようとすると、例えば5ラウンドの大当たりであることが示された時点でそれ以上のラウンド継続が期待できず、上述した煽りを伴う演出の実効が得られなくなるといった問題もあった。さらに、ラウンド振り分けの結果は遊技機の内部の抽選にて決定されるものであり、遊技者は、特別遊技の開始後は決定されたラウンド数の消化を待つのみでその技術介入性に乏しいものとなっていた。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、弾球遊技機における各当たりによる特別遊技において遊技者の技術介入により利益状態の違いを生じさせることで、遊技者の興味をかき立てることが可能な遊技性を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の弾球遊技機は、遊技領域が形成された遊技盤と、遊技領域の所定位置に設けられた始動口と、遊技者の操作に応じた発射強度で遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、始動口への入球を契機として当否抽選を実行する当否抽選手段と、遊技領域の所定位置に設けられるとともに特定領域を有し、当否抽選の結果に応じて開放され、遊技球の入球が所定数の賞球払い出しの契機となる大入賞口と、大入賞口の開閉態様が定められた複数の開閉パターンを保持し、当否抽選の結果に応じていずれかの開閉パターンを選択する開閉パターン決定手段と、選択された開閉パターンにしたがって大入賞口を開閉制御する開閉制御手段と、複数回の単位遊技を含み、各単位遊技において大入賞口を開放させる特別遊技へ移行するための条件である特別遊技移行条件と、特別遊技への移行後にその特別遊技を継続するための条件である特別遊技継続条件とを保持する特別遊技作動条件保持手段と、当否抽選が特別遊技への移行を示す結果となり、特別遊技移行条件が成立したと判定したときに特別遊技の実行を開始する一方、その特別遊技の各単位遊技において遊技球が大入賞口内の特定領域を通過した場合に特別遊技継続条件が成立したと判定し、予め設定された単位遊技の継続上限回数を限度に引き続き特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を備える。
特別遊技継続条件の判定対象となる特定領域が遊技領域の第1の位置と第2の位置との間で変化可能に設定されるとともに、第1の位置および第2の位置が一方を狙って打ち出された遊技球の他方への到達が規制される位置関係に設定され、特別遊技作動条件保持手段は、特別遊技移行条件として、大入賞口の開放時間の上限値が所定時間に設定された単位遊技である通常単位遊技と、大入賞口の開放時間の上限値が所定時間よりも短く設定された単位遊技である特定単位遊技とを含む特定特別遊技へ移行するための特定特別遊技移行条件を保持し、開閉パターン決定手段は、開閉パターンとして、継続上限回数の単位遊技に通常単位遊技と特定単位遊技とを含む特定開閉パターンを保持し、当否抽選が特定特別遊技への移行を示す結果となり特定特別遊技移行条件が成立したと判定されたときに、特定開閉パターンを選択する。
ここで、「単位遊技」あたりの大入賞口の開閉回数は1回であってもよいし複数回であってもよい。「特定領域」は、大入賞口内の特定箇所に部分的に設けられてもよいし、大入賞口内の全体として設けられてもよい。前者の場合には、遊技球がその特定箇所を通過することを検出することで特定領域の通過と判定すればよい。後者の場合には、遊技球が大入賞口へ入賞したことを検出することで特定領域の通過と判定すればよい。この態様では、特別遊技において大入賞口が開放されると、その大入賞口へ入球した遊技球が特定領域を通過することが特別遊技の継続条件となるため、その遊技球の通過がなければ次の単位遊技へは移行されることはない。つまり、その単位遊技が継続上限回数未満であっても特別遊技はその単位遊技で終了することになる。
「判定対象となる特定領域が遊技領域の第1の位置と第2の位置との間で変化可能」とは、特定領域そのものが1つの大入賞口における第1の位置と第2の位置との間で物理的に移動可能に構成されたものであってもよい。あるいは、特定領域が移動するのではなく、第1の位置と第2の位置のいずれか一方が特定領域として認識されるようソフト的に切り替えられるものであってもよい。「一方を狙って打ち出された遊技球の他方への到達が規制される位置関係」とは、例えば遊技領域を流下する遊技球の流路を左右に分岐させる飾り部材を設け、その一方の側の流路に第1の位置を設け、他方の側の流路に第2の位置を設けるものでもよい。左右の流路は遊技領域の下方にて合流してもよいが、その場合は第1の位置および第2の位置のそれぞれをその合流部よりも上方に設定されることにより、一方を狙って打ち出された遊技球の他方への到達を規制できる。あるいは、第1の位置および第2の位置との間に遊技球の流通を阻止する仕切部材を設けるようにしてもよい。遊技者は、遊技球の発射強度の調整によるいわゆる打ち分けにより、第1の位置および第2の位置のいずれか一方を狙うことができ、遊技球の発射強度を変化させることでその狙いを他方へ切り替えることができる。
この態様では、判定対象となる特定領域が第1の位置と第2の位置との間で変化する一方、第1の位置と第2の位置とがいわゆる遊技球の打ち分けを要する位置関係を有する。このため、遊技者は、特別遊技を次ラウンドへ継続させるためには、特定領域が設定された一方の位置を予測して遊技球を発射させなければならない。特に特定特別遊技へ移行された場合には、その特別遊技中の所定ラウンドにおいて大入賞口の開放時間が短い特定単位遊技が実行されるため、遊技者は速やかに遊技球の狙いを定めて発射させなければならない。その狙いが外れて遊技球が特定領域を通過できなかった場合、いわゆるパンクとなり、特定特別遊技はその特定単位遊技とともに終了してしまうことになる。すなわち、この態様によれば、遊技者による特定領域の予測とその特定領域に向けた遊技球の打ち出しが特定特別遊技の継続の有無を左右することになり、遊技者の技術介入により利益状態の違いを生じさせる遊技性が実現される。また、遊技者の予測が外れることにより所定ラウンドにて特別遊技が終了することから、事実上、ラウンド振り分けの機能を持たせることが可能になる。
より具体的には、大入賞口として、第1の位置に特定領域を有する第1の大入賞口と、第2の位置に特定領域を有する第2の大入賞口とを備えてもよい。第1の大入賞口および第2の大入賞口は、一方を狙って打ち出された遊技球の他方への入球が規制される配置構成にて遊技領域にそれぞれ設けられていてもよい。
この態様によれば、特定特別遊技の各単位遊技において第1の大入賞口および第2の大入賞口のいずれか一方が開放され、開放された大入賞口の特定領域が特別遊技継続条件の判定対象となる。つまり、いずれの大入賞口が開放されるかにより、判定対象の特定領域が変化する。すなわち、特定特別遊技へ移行された場合、遊技者は、特定単位遊技においていずれの大入賞口が開放されるかを予測して遊技球を発射させなければならない。すなわち、開放される大入賞口の予測とその大入賞口へ向けた遊技球の打ち出しが特定特別遊技の継続を左右することになり、遊技者の技術介入により利益状態の違いを生じさせる遊技性が実現される。
開閉パターン決定手段は、複数の特定開閉パターンとして、特定単位遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間の上限値が、その大入賞口の開放と同時に発射された遊技球が入球可能な時間値として設定された短開閉パターンと、特定単位遊技における大入賞口の1回あたりの開放時間の上限値が、その大入賞口の開放前から遊技球が発射されなければ入球困難な時間値として設定された極短開閉パターンとを保持し、当否抽選が特定特別遊技への移行を示す結果となり特定特別遊技移行条件が成立したと判定されたときに、短開閉パターンおよび極短開閉パターンのいずれかを選択してもよい。
この態様によれば、特定特別遊技へ移行されると、短開閉パターンまたは極短開閉パターンにしたがって大入賞口の開閉が実行される。極短開閉パターンが選択された場合には、特定単位遊技についてはその大入賞口の開放前から遊技球を発射させなければ入球困難であるため、遊技者はその大入賞口の開放を予測して早めに遊技球を発射させなければならない。特に大入賞口が複数設けられる場合には、いずれの大入賞口が開放されるかを予測して遊技球を発射させなければならない。一方、短開閉パターンが選択された場合には、特定単位遊技における大入賞口の開放時間が通常単位遊技よりは短いものの、遊技者がその大入賞口の開放を確認してから遊技球を発射させても入球の可能性が残されている。すなわち、特定単位遊技においても打ち直しにより何とか入球を狙えるという救済的な遊技性を実現でき、遊技のバリエーションを広げることができる。所定ラウンドにて遊技者が予測した大入賞口とは別の大入賞口が開放されたとしても、遊技者が遊技球の打ち直しをして特定領域を通過させることで次ラウンド以降を継続させることが可能になるため、遊技者に興趣溢れた遊技性を提供することができる。
特別遊技の各単位遊技において、特定領域の位置を大入賞口における第1の位置と第2の位置との間で変化させる特定領域設定手段を備えてもよい。特定領域設定手段は、特別遊技の各単位遊技において大入賞口の開放開始から予め定める設定時間は特定領域の位置を第1の位置と第2の位置との間で継続的に変化させ、設定時間の経過後に特定領域の位置を第1の位置と第2の位置のいずれか一方に固定してもよい。
ここで、「特定領域」は、大入賞口における第1の位置と第2の位置との間で物理的に移動可能に構成されていてもよい。そして、特定領域設定手段が、その特定領域を駆動することにより特定領域の位置を変化させてもよい。あるいは、「特定領域」が物理的な移動をともなわず、ソフトの処理上、第1の位置および第2の位置のいずれかに設定されるものでもよい。そして、特定領域設定手段が、その特定領域の設定を切り替えることにより特定領域の位置を変化させてもよい。
この態様によれば、1つの大入賞口における第1の位置と第2の位置との間で特定領域の位置が変化する。上述のように、第1の位置と第2の位置とは打ち分けを要する位置関係にある。一方、大入賞口の開放開始からの設定時間は、特定領域の位置が第1の位置と第2の位置との間で継続的に変化する。このため、遊技者は、この設定期間に特定領域に入球させて特別遊技を継続させようとする場合、第1の位置と第2の位置のいずれに特定領域があるかを推測し、特定領域のある側に遊技球を発射させなければならない。特に特定特別遊技の特定単位遊技においては通常単位遊技よりも大入賞口の開放時間が短いため、その設定時間による制約を大きく受けることになる。すなわち、特に特定特別遊技においては、遊技者による特定領域の予測とその特定領域に向けた遊技球の打ち出しが特別遊技の継続を大きく左右することになり、遊技者の技術介入により利益状態の違いを生じさせる遊技性が実現される。
具体的には、特定領域設定手段が、設定時間として、特定単位遊技における大入賞口の開放時間の上限値以上であって、通常単位遊技における大入賞口の開放時間の上限値よりも短い時間を設定してもよい。この態様によれば、特定単位遊技においては基本的に特定領域の位置が継続的に変化する一方、通常単位遊技においては設定期間の経過後は特定領域の位置が固定される。このため、通常単位遊技においては、その設定時間の経過を待って特定領域を確実に狙うことが可能となる。一方、特定単位遊技においては、いずれに特定領域があるかを推測して遊技球を発射させなければならない。すなわち、通常特別遊技においてはほぼ確実に特定領域に入球させることができ、いわゆるパンクを防止することが可能となる。それにより、特別遊技による恩恵(出玉)を遊技者に与えることができる。一方、特定特別遊技においては、遊技者による特定領域の予測と遊技球の打ち出しによっては特定単位遊技にてパンクとなり、特別遊技が終了してしまう。このため、遊技者の技術介入が重要な要素となる遊技性が実現される。また、通常単位遊技と特定単位遊技について設定時間として同じ時間値が設定されるため、特定領域の位置設定について同様の制御を行えばよいことになる。このため、その特定領域の位置を変化させる制御に関し、ソフト上の構成が簡素化されるといったメリットもある。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明の弾球遊技機によれば、各当たりによる特別遊技において遊技者の技術介入により利益状態の違いを生じさせることで、遊技者の興味をかき立てることが可能な遊技性を実現することができる。
ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す図である。 本実施例におけるぱちんこ遊技機の機能ブロックを示す図である。 特定領域を備える大入賞口における入球検出のための構成および方法を表す模式図である。 大入賞口の開閉タイミングと、演出表示装置に表示される各演出の表示期間との対応関係を例示するタイムチャートである。 特定特別遊技へ移行される場合に大入賞口の開閉パターンを決定する際に用いられる開閉パターンテーブルを示す図である。 ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。 図7におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図8におけるS40の変動表示処理を詳細に示すフローチャートである。 図7におけるS10の入賞処理と並行して実行される通過情報記憶処理を示すフローチャートである。 図7におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図11におけるS100の開放処理を詳細に示すフローチャートである。 図11におけるS102の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。 図11におけるS108の終了判定処理を詳細に示すフローチャートである。 図7におけるS17の小当たり遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 図15におけるS160の開放処理を詳細に示すフローチャートである。 図15におけるS162の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。 実施例2にかかる大入賞口の構成を表す模式図である。 変形例にかかるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す図である。 変形例にかかる大入賞口の構成を表す模式図である。
(実施例1)
本実施例のぱちんこ遊技機においては、従来にいう第1種ぱちんこ遊技機に相当する遊技が複数混在する。その複数の遊技としての第1の遊技と第2の遊技とが、同時に実行されないように制御される。またこれらの遊技性を両立させるために、本実施例のぱちんこ遊技機は、複数の始動入賞口、複数の特別図柄表示装置、複数の保留ランプ、複数の大入賞口を備える。すなわち、遊技球が第1始動入賞口または第2始動入賞口に入球すると、第1の抽選、第2の抽選がそれぞれ実行され、その抽選結果が「大当たり」であった場合、大入賞口が開閉を繰り返す特別遊技が開始される。その結果、いずれかの大入賞口が開放されて遊技球が入球すると、その都度所定数の賞球が払い出され、遊技者に有利な状態となる。本実施例では、大当たりとして、通常の大当たり(「通常大当たり」という)と特定の大当たり(「特定大当たり」)が設けられている。通常大当たりは通常の特別遊技(「通常特別遊技」という)への移行を示し、特定大当たりは特定の特別遊技(「特定特別遊技」)への移行を示す。いずれの特別遊技も15回の単位遊技(特別遊技が継続する場合の単位となる遊技)を含む。
通常特別遊技および特定特別遊技は、いずれも大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過することが次の単位遊技を実行する継続条件とされている。通常特別遊技および特定特別遊技の単位遊技数(ラウンド数)の上限値、つまり継続上限回数はいずれも15回(15ラウンド)であるが、特定領域への遊技球の通過がなければその単位遊技にて終了することになる。ただし、特定特別遊技は、その15ラウンド中に大入賞口の開放時間が短い単位遊技(「特定単位遊技」という)が含まれる点で、特定単位遊技が含まれない通常特別遊技とは異なる。すなわち、通常特別遊技については、長開放の単位遊技(「通常単位遊技」という)が15ラウンドにわたって設定されている。本実施例では、その通常単位遊技の終了条件として、大入賞口が開放されてから所定数以上の入球(10球以上入賞)または所定時間(30秒)の経過が設定されている。一方、特定特別遊技においては、15ラウンドの中に通常単位遊技のほか特定単位遊技が含まれる。本実施例では、その特定単位遊技の終了条件として、大入賞口が開放されてから所定数以上の入球(10球以上入賞)または所定の短時間(0.5秒または5秒)の経過が設定されている。このため、特定単位遊技が実行されるラウンドにおいて特定領域に入球させることは通常単位遊技に比べて相当難しく、いわゆるパンクが発生しやすい状態となる。本実施例では、このような通常単位遊技が実行されるラウンドをチャレンジラウンドと位置づけ、特定領域への入球という継続条件がクリアできれば、その後のラウンドについては通常単位遊技のみ実行し、実質的に最終ラウンドまでの継続が確保されるようにしている。
一方、第1の抽選または第2の抽選が「小当たり」と呼ばれる所定の結果になった場合は、大入賞口の短時間の開放がなされる小当たり遊技が実行される。小当たり遊技は、1回の単位遊技を含む特殊遊技として実行される。この小当たり遊技は、特定特別遊技を構成する特定単位遊技の2回分に相当する大入賞口の開放時間を有する。つまり、本実施例では小当たり遊技においても大入賞口の開放時間が短いため実質的に出玉は期待できない。小当たりは確変を伴わず、前後の通常遊技の大当たり確率を変化させない。したがって、遊技者にとっては小当たりよりも特定大当たりのほうが利益状態が高くなる。ただし、確変状態(高確率状態)から大当たりが発生した場合、その大当たりが確変を伴わなければその特別遊技後の遊技状態は通常状態(低確率状態)に転落してしまうところ、確変状態から小当たりが発生してもその小当たり遊技後の遊技状態は確変状態に維持される。
図1は、ぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。
ぱちんこ遊技機10は、主に遊技機枠と遊技盤で構成される。ぱちんこ遊技機10の遊技機枠は、外枠11、前枠12、透明板13、扉14、上球皿15、下球皿16、および発射ハンドル17を含む。外枠11は、開口部分を有し、ぱちんこ遊技機10を設置すべき位置に固定するための枠体である。前枠12は、外枠11の開口部分に整合する枠体であり、図示しないヒンジ機構により外枠11へ開閉可能に取り付けられる。前枠12は、遊技球を発射する機構や、遊技盤を着脱可能に収容させるための機構、遊技球を誘導または回収するための機構等を含む。
透明板13は、ガラスなどにより形成され、扉14により支持される。扉14は、図示しないヒンジ機構により前枠12へ開閉可能に取り付けられる。上球皿15は、遊技球の貯留、発射レールへの遊技球の送り出し、下球皿16への遊技球の抜き取り等の機構を有する。下球皿16は、遊技球の貯留、抜き取り等の機構を有する。上球皿15と下球皿16の間にはスピーカ18が設けられており、遊技状態などに応じた効果音が出力される。
遊技盤50は、外レール54と内レール56により区画された遊技領域52上に、アウト口58、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、第1始動入賞口62、第2始動入賞口63、センター飾り64、第1大入賞口91、第2大入賞口92、作動口68、一般入賞口72を含む。さらに遊技領域52には、図示しない複数の遊技釘や風車などの機構が設置される。なお、以下の説明において第1始動入賞口62と第2始動入賞口63とを特に区別しない場合には単に「始動入賞口」と表記し、第1大入賞口91と第2大入賞口92とを特に区別しない場合には単に「大入賞口」と表記する場合がある。
第1始動入賞口62は第1の遊技に対応する始動入賞口として設けられ、第2始動入賞口63は第2の遊技に対応する始動入賞口として設けられる。第1始動入賞口62および第2始動入賞口63は、遊技球の発射強弱によっていずれかを目標にした打ち分けが可能な程度に互いに離れた位置に設けられる。すなわち、本実施例では遊技領域52が中央に設けられたセンター飾り64(飾り部材)により右側の流路と左側の流路とに分岐されるように構成されている。そして、第1始動入賞口62と第2始動入賞口63は、遊技者の意思にしたがった遊技球の発射強弱によっていずれか一方への入球を狙うことが可能となるよう、それぞれ遊技領域52の左側と右側に離れて設置され、一方を狙った遊技球が他方へ入球しがたい構成となっている。例えば、第1始動入賞口62は遊技領域52の左側を狙って比較的弱めに発射したときに入球しやすくなるような位置に設けられ、第2始動入賞口63は遊技領域52の右側を狙って比較的強めに発射したときに入球しやすくなるような位置に設けられる。第1大入賞口91は、第1始動入賞口62に向けて打球された遊技球が入球し得る位置に設けられ、第2大入賞口92は、第2始動入賞口63に向けて打球された遊技球が入球し得る位置に設けられている。特に本実施例では、遊技領域52において第1始動入賞口62および第1大入賞口91が配置される左側の領域と、第2始動入賞口63および第2大入賞口92が配置される右側の領域との間を仕切るように長尺板状の仕切壁85が設けられている。このため、一方の側の始動入賞口や大入賞口を狙って打ち出された遊技球が他方の側の始動入賞口や大入賞口に入球することが、事実上不可能となっている。
第1始動入賞口62は、始動入賞検出装置74を備える。始動入賞検出装置74は、第1始動入賞口62への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1始動入賞情報を生成する。第2始動入賞口63は、始動入賞検出装置75と、普通電動役物65と、普通電動役物65を開閉させるための普通電動役物ソレノイド76を備える。始動入賞検出装置75は、第2始動入賞口63への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2始動入賞情報を生成する。普通電動役物ソレノイド76の駆動力により普通電動役物65が拡開されると、第2始動入賞口63への入球容易性が高まる。また、時短中においては普通電動役物65の1回の開放時間が通常状態よりも長く設定されるので、遊技球は第2始動入賞口63に入球しやすくなる。また、第2始動入賞口63は図示するとおり遊技領域52の右側における狭い通路に設けられているので、右側を狙って強めに打球した遊技球の多くが少なくとも第2始動入賞口63の近傍に集まるので、第2始動入賞口63の入球可能性は高い。これに対して第1始動入賞口62には普通電動役物が設置されておらず、しかも狭い通路から離れた位置に設けられている。したがって、第1始動入賞口62よりも第2始動入賞口63の方が入球可能性が相対的に高くなるような配置または構成の関係となっている。
一般入賞口72は、遊技球の入球を検出するための一般入賞検出装置73を備える。一般入賞検出装置73は、一般入賞口72への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す一般入賞情報を生成する。
第1大入賞口91は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置77および特定領域通過検出装置78と、第1大入賞口91を開閉させるための大入賞口ソレノイド80を備える。入賞検出装置77は、第1大入賞口91への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第1大入賞口入賞情報を生成する。特定領域通過検出装置78は、第1大入賞口91内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことを検出するセンサであり、遊技球の通過時にその通過を示す特定領域通過情報を生成する。第1大入賞口91は、第1特別図柄192が通常大当たりを示す所定態様にて停止したとき、第2特別図柄193が特定大当たりを示す所定態様にて停止したとき、および第2特別図柄193が小当たりを示す所定態様にて停止したときに開放状態となる横長方形状の入賞口である。第1大入賞口91はアウト口58の上方の位置に設けられる。
第2大入賞口92は、遊技球の入球を検出するための入賞検出装置79および特定領域通過検出装置83と、第2大入賞口92を開閉させるための大入賞口ソレノイド81を備える。入賞検出装置79は、第2大入賞口92への遊技球の入球を検出するセンサであり、入球時にその入球を示す第2大入賞口入賞情報を生成する。特定領域通過検出装置83は、第2大入賞口92内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことを検出するセンサであり、遊技球の通過時にその通過を示す特定領域通過情報を生成する。第2大入賞口92は、第2特別図柄193が通常大当たりを示す所定態様にて停止したとき、第1特別図柄192が特定大当たりを示す所定態様にて停止したとき、および第1特別図柄192が小当たりを示す所定態様にて停止したときに開放状態となる横長方形状の入賞口である。第2大入賞口92は、アウト口58の右上方の位置、つまり遊技者がいわゆる右打ち等通常と異なる打ち方をしない限り遊技球が入球しない位置に設けられている。
遊技領域52の略中央には演出表示装置60が設けられ、遊技領域52の左下方には第1の遊技に対応する第1特別図柄表示装置70と、第2の遊技に対応する第2特別図柄表示装置71が設けられている。第1特別図柄表示装置70には第1の遊技に対応する第1特別図柄192の変動が表示され、第2特別図柄表示装置71には第2の遊技に対応する第2特別図柄193の変動が表示される。第1特別図柄192は第1始動入賞口62への遊技球の入球を契機として行われる第1の抽選の結果に対応した図柄であり、第2特別図柄193は、第2始動入賞口63への遊技球の入球を契機として行われる第2の抽選の結果に対応した図柄である。第1特別図柄192または第2特別図柄193の変動表示が停止されたときの図柄態様が大当たりまたは小当たりと定められた図柄であった場合、その停止図柄が表示されたタイミングが大当たりまたは小当たりの発生タイミングとなる。第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71は、例えば7セグメントLEDで構成される表示手段である。
演出表示装置60の表示領域194には第1特別図柄192に連動する装飾図柄190または第2特別図柄193に連動する装飾図柄190の変動が表示される。演出表示装置60は、たとえば液晶ディスプレイである。装飾図柄190は、第1特別図柄192で示される第1の抽選の結果表示または第2特別図柄193で示される第2の抽選の結果表示を視覚的に演出するための図柄である。演出表示装置60は、装飾図柄190として、例えばスロットマシンのゲームを模した複数列の図柄変動の動画像を表示領域194に表示する。演出表示装置60は、この実施例では液晶ディスプレイで構成されるが、機械式のドラムやLEDなどの他の表示手段で構成されてもよい。なお、第1特別図柄192および第2特別図柄193は必ずしも演出的な役割をもつことを要しないため、本実施例では演出表示装置60の左下方の第1特別図柄表示装置70および第2特別図柄表示装置71にて目立たない大きさで表示させるが、特別図柄自体に演出的な役割をもたせて装飾図柄を表示させないような手法を採用する場合には、特別図柄を演出表示装置60のような液晶ディスプレイに表示させてもよい。
作動口68は、遊技盤50の右側方位置に設けられる。作動口68は、通過検出装置69を含む。通過検出装置69は、作動口68への遊技球の通過を検出するセンサであり、通過時にその通過を示す作動口通過情報を生成する。作動口68への遊技球の通過は第2始動入賞口63の拡開機構を拡開させるか否かを決定する開放抽選の契機となる。作動口68を遊技球が通過すると、開放抽選の結果を示す図柄である普通図柄が普通図柄表示装置59に変動表示される。普通図柄表示装置59は第1大入賞口91の右方に設けられる。所定時間の経過後に普通図柄の変動表示が所定の当たり態様にて停止すると、第2始動入賞口63の普通電動役物65が所定時間拡開する。通常状態においては、普通図柄が当たり態様で停止する確率は低確率に設定されるが、時短中にはその確率が高確率に変動する。そのため、通常状態においては第2始動入賞口63の普通電動役物65が開放される確率も低いが、時短中にはその開放される確率が高くなる。また時短中においては、普通図柄の変動表示時間が短縮されるとともに、普通電動役物65が開放状態となる時間が相対的に長くなるよう設定される。このように、時短中以外は普通電動役物65が開放されにくいのに対し、時短中は普通電動役物65が開放されやすく、しかも開放される回数や開放時間も増加する。したがって、時短中であるか否かで第2始動入賞口63への入球容易性が大きく異なり、その結果時短中であるか否かによって始動入賞口への入賞に対する出玉に大きな差が生じる。時短中は遊技者が出玉をほとんど減らさずに遊技を進行させることができるので、時短中であるか否かに応じて異なる遊技性を実現することができる。このように、時短中は第1始動入賞口62を狙って打球するよりも第2始動入賞口63を狙って打球する方が入球可能性が高まるので、図柄変動および抽選の回数も多くすることができる。
演出表示装置60の周囲には、センター飾り64が設けられる。センター飾り64は、遊技球の流路、演出表示装置60の保護、装飾等の機能を有する。遊技効果ランプ90がセンター飾り64の上部および下部に設けられ、点滅等することで演出の役割を果たす。第1の遊技に対応する第1特図保留ランプ20は第1特別図柄表示装置70の上方に設けられ、第2の遊技に対応する第2特図保留ランプ21は第2特別図柄表示装置71の上方に設けられ、普通図柄変動に対応する普図保留ランプ22は普通図柄表示装置59の下方に設けられる。第1特図保留ランプ20および第2特図保留ランプ21は、それぞれ2個のランプからなり、それぞれの点灯個数または点滅個数によって第1の遊技および第2の遊技のそれぞれにおける当否抽選値の保留数を表示する。
第1特図保留ランプ20における当否抽選値の保留数は、第1特別図柄192の変動中、第1特別遊技の実行中、第2特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第1始動入賞口62へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。第2特図保留ランプ21における当否抽選値の保留数は、第2特別図柄193の変動中、第1特別遊技の実行中、第2特別遊技の実行中のうちいずれかの間に第2始動入賞口63へ入賞した抽選結果の個数であり、図柄変動がまだ実行されていない入賞球の数を示す。普図保留ランプ22もまた2個のランプからなり、その点灯個数または点滅個数によって普通図柄変動の保留数を表示する。普通図柄変動の保留数は、普通図柄の変動中に作動口68を通過した遊技球の個数であり、普通図柄の変動がまだ実行されていない普通図柄抽選の数を示す。操作ボタン82は、遊技者が遊技機側所定の指示を入力するために操作するボタンである。操作ボタン82は、上球皿15近傍の外壁面に設けられる。
遊技者が発射ハンドル17を手で回動させると、その回動角度に応じた強度で上球皿15に貯留された遊技球が1球ずつ内レール56と外レール54に案内されて遊技領域52へ発射される。遊技者が発射ハンドル17の回動位置を手で固定させると一定の時間間隔で遊技球の発射が繰り返される。本実施例では、その時間間隔が1分間あたり100球の遊技球が打ち出されるよう設計されている。遊技領域52の上部へ発射された遊技球は、複数の遊技釘や風車に当たりながらその当たり方に応じた方向へ落下する。遊技球が一般入賞口72や第1始動入賞口62、第2始動入賞口63、第1大入賞口91、第2大入賞口92の各入賞口へ落入すると、その入賞口の種類に応じた賞球が上球皿15または下球皿16に払い出される。一般入賞口72等の各入賞口に落入した遊技球はセーフ球として処理され、アウト口58に落入した遊技球はアウト球として処理される。なお、各入賞口は遊技球が通過するゲートタイプのものを含み、本願において「落入」「入球」「入賞」というときは「通過」を含むものとする。
遊技球が第1始動入賞口62に入球すると、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192が変動表示され、演出表示装置60の表示領域194において装飾図柄190が変動表示される。遊技球が第2始動入賞口63に入球すると、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193が変動表示され、演出表示装置60の表示領域194において装飾図柄190が変動表示される。第1特別図柄192、第2特別図柄193、装飾図柄190の変動表示は、表示に先だって決定された表示時間の経過後に停止される。停止時の第1特別図柄192または第2特別図柄193と装飾図柄190とが大当たりを示す図柄である場合、通常遊技よりも遊技者に有利な遊技状態である特別遊技に移行し、第1大入賞口91または第2大入賞口92の開閉動作が開始される。通常大当たりである場合、スロットマシンのゲームを模した装飾図柄190は、3つの図柄を一致させるような表示態様をとる。通常特別遊技においては、大入賞口が約30秒間開放された後、または10球以上の遊技球が落入した後で一旦閉鎖される。このような大入賞口の開閉が所定回数(例えば15回)繰り返される。すなわち、大入賞口の開放開始から所定時間(30秒)または所定数(10球以上)の入球が通常特別遊技を構成する単位遊技の終了条件とされている。通常特別遊技においては、このように大入賞口の開放時間の上限値が比較的長く設定された長開放の単位遊技(通常単位遊技)が15ラウンドにわたって設定されている。また、各単位遊技において遊技球が特定領域を通過したことが次の単位遊技を実行、つまり通常特別遊技を継続させるための継続条件とされている。
一方、特定大当たりである場合には、装飾図柄190は、3つの図柄を連続する奇数または偶数の図柄とする表示態様をとる。特定特別遊技も15回の単位遊技からなり、各単位遊技において遊技球が特定領域を通過したことが次の単位遊技を実行、つまり特定特別遊技を継続させるための継続条件とされている。ただし、特定特別遊技は、形式的には通常特別遊技と同様のラウンド数であるが、通常単位遊技のほか、大入賞口の開放時間の上限値が短く設定された短開放の単位遊技(特定単位遊技)が含まれる。特定単位遊技は、大入賞口の開放開始から所定の短時間(0.5秒または5秒)または所定数(10球以上)の入球がその終了条件とされている。すなわち、特定特別遊技においては、選択される大入賞口の開閉パターンによって特定のラウンドが極短開放(0.5秒)または短開放(5秒)となり、その間は遊技球の大入賞口への入球ひいては特定領域の通過が困難となり、単位遊技の継続性が低くなる。なお、各特別遊技における大入賞口の開閉動作の詳細については後述する。また、停止時の第1特別図柄192または第2特別図柄193と装飾図柄190とが小当たりを示す図柄である場合、小当たり遊技に移行し、大入賞口の短時間の開閉動作がなされる。この小当たりある場合にも、装飾図柄190は、3つの図柄を連続する奇数または偶数の図柄とする表示態様をとる。小当たり遊技における開閉動作の詳細については後述する。
特別遊技が終了した後の通常遊技においては、原則として、特定遊技の一つである変動時間短縮遊技(以下、適宜「時短」という)が開始される。変動時間短縮遊技においては、特別図柄および装飾図柄の変動時間が通常より短縮される。特別図柄および装飾図柄の変動時間は、所定の変動回数の変動表示がなされた後で元の変動時間に戻される。すなわち、時短は、所定の終期、例えば第1特別図柄192と第2特別図柄193の変動表示の合計が所定の終了条件回数、例えば100回に達するまで継続される。特別遊技が発生した場合であってそのときの当たり停止図柄が特定の態様であった場合、特別遊技の終了後に特定遊技の一つである確率変動遊技(以下、適宜「確変」という)がさらに開始される。確率変動遊技においては、通常の確率状態より当たりの確率が高い抽選が行われ、比較的早期に新たな特別遊技が発生する。
図2は、ぱちんこ遊技機の背面側における基本的な構造を示す。電源スイッチ40はぱちんこ遊技機10の電源をオンオフするスイッチである。メイン基板102は、ぱちんこ遊技機10の全体動作を制御し、特に第1始動入賞口62や第2始動入賞口63へ入賞したときの抽選等、遊技動作全般を処理する。サブ基板104は、液晶ユニット42を備え、演出表示装置60における表示内容や複数の可動役物140の動作、遊技効果ランプ90の点灯を制御し、特にメイン基板102による抽選結果に応じて表示内容を変動させ、その演出の進行に沿って可動役物140や遊技効果ランプ90の点灯を作動させる。メイン基板102およびサブ基板104は、遊技制御装置100を構成する。セット基板39は、賞球タンク44や賞球の流路、賞球を払い出す払出ユニット43等を含む。払出ユニット43は、各入賞口への入賞に応じて賞球タンク44から供給される遊技球を上球皿15へ払い出す。払出制御基板45は、払出ユニット43による払出動作を制御する。発射装置46は、上球皿15の貯留球を遊技領域52へ1球ずつ発射する。発射制御基板47は、発射装置46の発射動作を制御する。電源ユニット48は、ぱちんこ遊技機10の各部へ電力を供給する。
図3は、本実施例におけるぱちんこ遊技機10の機能ブロックを示す。ぱちんこ遊技機10において、遊技制御装置100は、第1始動入賞口62、第2始動入賞口63、第1大入賞口91、第2大入賞口92、一般入賞口72、作動口68、第1特別図柄表示装置70、第2特別図柄表示装置71、演出表示装置60、普通図柄表示装置59、操作ボタン82、スピーカ18、遊技効果ランプ90、可動役物140のそれぞれと電気的に接続されており、各種制御信号の送受信を可能とする。遊技制御装置100は、遊技の基本動作だけでなく、図柄変動表示や可動役物140、電飾等の演出的動作も制御する。遊技制御装置100は、遊技の基本動作を含むぱちんこ遊技機10の全体動作を制御するメイン基板102と、図柄の演出等を制御するサブ基板104とに機能を分担させた形態で構成される。遊技制御装置100は、ハードウエア的にはデータやプログラムを格納するROMやRAM、演算処理に用いるCPU等の素子を含んで構成される。
本実施例におけるメイン基板102は、入球判定手段110、当否抽選手段112、図柄決定手段114、変動パターン決定手段115、保留制御手段116、メイン表示制御手段118、特別遊技制御手段120、特図調整手段156、小当たり遊技制御手段121、特定遊技実行手段122、入球制御手段150、特別遊技作動条件保持手段176、小当たり遊技作動条件保持手段180を備える。本実施例におけるサブ基板104は、パターン記憶手段130、図柄態様決定手段131、演出決定手段132、演出動作制御手段134、役物制御手段136を備える。なお、メイン基板102に含まれる各機能ブロックは、いずれかがメイン基板102ではなくサブ基板104に搭載されるかたちで構成されてもよい。同様に、サブ基板104に含まれる各機能ブロックは、いずれかがサブ基板104ではなくメイン基板102に搭載されるかたちで構成されてもよい。
入球判定手段110は、各入賞口への遊技球の入球を判定する。入球判定手段110は、第1始動入賞情報を受け取ると遊技球が第1始動入賞口62に入賞したと判断し、第2始動入賞情報を受け取ると遊技球が第2始動入賞口63に入賞したと判断する。入球判定手段110は、第1大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第1大入賞口91に入賞したと判断し、第2大入賞口入賞情報を受け取ると遊技球が第2大入賞口92に入賞したと判断し、一般入賞情報を受け取ると遊技球が一般入賞口72に入賞したと判断する。入球判定手段110は、特定領域通過情報を受け取ると遊技球が特定領域を通過したと判断し、作動口通過情報を受け取ると遊技球が作動口68を通過したと判断する。
当否抽選手段112は、第1始動入賞口62への入球に対応する第1の抽選を実行する第1抽選手段161、第2始動入賞口63への入球に対応する第2の抽選を実行する第2抽選手段162、作動口68への入球に対応する普図抽選手段163を含む。
第1の抽選の結果は、第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192の形で変動表示され、演出表示装置60の表示領域194において装飾図柄190の形で変動表示される。第2の抽選の結果は、第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193の形で変動表示され、演出表示装置60の表示領域194において装飾図柄190の形で変動表示される。第1抽選手段161および第2抽選手段162は、図柄変動を開始するにあたり、その図柄変動に対応する抽選の結果を演出決定手段132へ送信する。
第1抽選手段161は、第1始動入賞口62への入球を契機に、第1の抽選のために乱数の値を第1抽選値として取得する。第2抽選手段162は、第2始動入賞口63への入球を契機に、第2の抽選のために乱数の値を第2抽選値として取得する。なお、以下の説明において第1抽選値と第2抽選値とを特に区別しない場合には、両抽選値を適宜「当否抽選値」と総称する。
第1抽選手段161および第2抽選手段162は、それぞれ第1始動入賞口62、第2始動入賞口63への遊技球の入球を契機として、通常遊技より遊技者に有利な状態である特別遊技へ移行するか否かを判定するために乱数の値を当否抽選値として取得する。例えば、当否抽選値は「0」から「65535」までの値範囲から取得される。なお、本願にいう「乱数」は、数学的に発生させる乱数でなくてもよく、ハードウエア乱数やソフトウエア乱数などにより発生させる疑似乱数でもよい。当否抽選手段112は、当否判定で参照する当否テーブルを複数保持する。複数の当否テーブルには、当たりまたは外れの判定結果と当否抽選値とが対応付けられており、対応付けられた当たりの範囲設定に応じて当否確率が定まる。
第1抽選手段161および第2抽選手段162は、通常状態では通常確率による当否判定のための当否テーブル(以下、適宜「通常当否テーブルという」)を参照し、確変状態では通常確率より当たりの確率が高くなる当否テーブル(以下、適宜「確変当否テーブルという」)を参照する。本実施例では、通常当否テーブルにおいては当否抽選値が0〜399の範囲に該当したときにのみ大当たりとなる。確変当否テーブルにおいては大当たりの範囲が拡大され、当否抽選値が0〜399の範囲に該当する場合だけでなく、400〜3999の範囲に該当する場合にも大当たりとなる。このように、大当たりに該当する範囲は遊技状態に応じて変化する。
本実施例では、上述のように、特別遊技の単位遊技の終了条件が、大入賞口の開放開始から30秒経過または10球以上の入球とされた通常単位遊技と、大入賞口の開放開始から0.5秒もしくは5秒の経過または10球以上の入球とされた特定単位遊技とが設けられている。30秒という開放時間は、設計上、大入賞口に複数の遊技球が入球可能な時間値であり、特別遊技として多くの出玉が期待される。これに対し、0.5秒という開放時間は、設計上、10球以上の入球はおろか、大入賞口への入球そのものが困難な時間値であり、特別遊技としての出玉が期待できないだけでなく、パンクを発生させる可能性が高いものである。この開放時間に入球させるためには、少なくともその大入賞口の開放前から狙いを定めて遊技球を打ち出す必要がある。一方、5秒という開放時間は、多くの出玉は期待できないものの、設計上、その大入賞口の開放から速やかに遊技球が打ち出されれば入球可能な時間値である。
通常特別遊技においては通常単位遊技のみが繰り返し実行されるため、遊技者は各ラウンドにおいて比較的余裕をもって大入賞口ひいては特定領域への入球を狙うことができ、最終ラウンドへ到る可能性は高い。一方、特定特別遊技においては基本的には通常単位遊技が繰り返し実行されるが、特定のラウンドのみ特定単位遊技が実行される。したがって、その特定のラウンドにおいて大入賞口へ入球させることができるか否かが、最終ラウンドまで到達可能か否かを左右することになる。本実施例では、この特定のラウンドをチャレンジラウンドとして遊技者の技術介入性の高いゲームを実行する。
このように、通常特別遊技および特定特別遊技のいずれも単位遊技の継続上限回数が15回に設定されている。しかし、特定特別遊技は大入賞口の開放時間が極短である特定単位遊技を含み、その特定単位遊技にてパンクする可能性が高いため、大入賞口のトータルの開放時間は通常特別遊技よりも短くなる。一方、小当たり遊技は1回の単位遊技で構成されるが、1回あたりの大入賞口の開放時間は特定単位遊技と同様に極短である。このため、以下の説明においては、通常特別遊技を「長期開放遊技」、特定特別遊技と小当たり遊技とを総称して「短期開放遊技」とも呼ぶ。
当否抽選値が大当たり範囲に該当しない場合のうち、所定の範囲に該当した場合に小当たりとなる。本実施例では、確変状態であるか否かにかかわらず、当否抽選値が65000〜65535の範囲に該当した場合に小当たりとなる。このように大当たりに該当しなかった場合、本来はすべて「外れ」であるが、本実施例では大当たりに該当しなかった場合のうち小当たりにも該当しなかった場合の当否抽選値範囲を特に「外れ」と表現する。
第1抽選手段161および第2抽選手段162は、複数の当否テーブルのうちいずれかを参照し、当否抽選値が当たりであるか否かを判定する。第1抽選手段161による判定結果は第1特別図柄表示装置70において第1特別図柄192のの形で変動表示され、第2抽選手段162による判定結果は第2特別図柄表示装置71において第2特別図柄193の形で変動表示される。また、当否抽選手段112による判定結果を演出的に示す装飾図柄が演出表示装置60において変動表示される。普図抽選手段163は、作動口68を遊技球が通過したときに抽選値を取得することにより抽選を実行する。普図抽選手段163による抽選の結果は、普通図柄表示装置59において普通図柄の形で変動表示される。
図柄決定手段114は、第1図柄決定手段164、第2図柄決定手段165、普図決定手段166を含む。第1図柄決定手段164は、第1特別図柄192を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第1抽選手段161による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第1特別図柄192の停止図柄を決定する。第2図柄決定手段165は、第2特別図柄193を決定するための図柄決定抽選値を取得し、第2抽選手段162による当否判定結果と図柄決定抽選値とに応じて第2特別図柄193の停止図柄を決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。第1図柄決定手段164および第2図柄決定手段165は、それぞれ第1特別図柄192、第2特別図柄193の停止図柄を決定するために参照する図柄範囲テーブルを保持する。図柄決定手段114は、決定した停止図柄を示すデータをメイン表示制御手段118、図柄態様決定手段131、演出決定手段132へ送出する。
普図決定手段166は、遊技球が作動口68を通過した場合に、普通図柄を決定するための抽選乱数を取得し、その抽選乱数に応じて普通図柄の停止図柄を決定する。停止図柄は、図柄変動の終了時に表示すべき図柄である。普図決定手段166は、普通図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。決定された停止図柄が所定の図柄となった場合に普通図柄が当たりに該当したと判定され、その停止図柄にて普通図柄の変動表示が停止された後に、開閉制御手段124が第2始動入賞口63の普通電動役物65を所定時間拡開する。
変動パターン決定手段115は、第1変動パターン決定手段167および第2変動パターン決定手段168を含む。第1変動パターン決定手段167は、第1特別図柄192を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。第2変動パターン決定手段168は、第2特別図柄193を変動表示させるときの変動開始から停止までの変動態様が定められた複数種の変動パターンを記憶する。複数種の変動パターンは、長短様々な変動時間をもつとともに、その変動時間にて複数の図柄で構成される装飾図柄による図柄変動も実行されることを前提として規定される。各変動パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動表示時間が定められており、その変動表示時間の経過時に特別図柄および装飾図柄の変動が停止される。
第1変動パターン決定手段167および第2変動パターン決定手段168は、それぞれ変動パターンを決定するために参照すべき複数のパターン選択テーブルを保持する。複数のパターン選択テーブルには、複数の変動パターンと抽選値との対応関係としてそれぞれ異なる関係が定められている。第1変動パターン決定手段167および第2変動パターン決定手段168は、それぞれ変動パターンを決定するためのパターン抽選値を取得する。第1変動パターン決定手段167および第2変動パターン決定手段168は、それぞれ遊技状態に応じたパターン選択テーブルにしたがい、当否抽選の結果とパターン抽選値に応じて複数種の変動パターンからいずれかの変動パターンを選択する。変動パターン決定手段115は、決定した変動パターンを示すデータをメイン表示制御手段118、図柄態様決定手段131、演出決定手段132へ送出する。
第1変動パターン決定手段167および第2変動パターン決定手段168は、当否判定結果が外れのときは外れ用のパターン選択テーブルを参照し、通常大当たりのときは通常大当たり用のパターン選択テーブルを参照する。また、当否判定結果が特定大当たりや小当たりのときには、特定大当たり用、小当たり用のパターン選択テーブルを参照する。このパターン選択テーブルには、時短状態のときに参照されるパターン選択テーブルや当否抽選結果の保留数に応じたパターン選択テーブルも含まれる。
本実施例では、当否判定結果が外れの場合、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、リーチなしのいずれの変動パターンも選択される可能性がある。このリーチ演出は、リーチ付きの変動パターンが選択されたときに、装飾図柄190によりあと一つ図柄が揃えば当たり図柄組み合わせとなる状態を経る図柄変動が表示されるものであり、大当たりとなる前兆を示唆して遊技者の期待感を高める演出である。
保留制御手段116は、第1保留手段169、第2保留手段170、普図保留手段171を含む。第1保留手段169は、第1抽選手段161により取得された当否抽選値(第1抽選値)を保留球として保持する。第2保留手段170は、第2抽選手段162により取得された当否抽選値(第2抽選値)を保留球として保持する。普図保留手段171は、普図抽選手段163により取得された当否抽選値を保留球として保持する。当否抽選値は、その保留数が所定の上限に達するまで蓄積される。いずれの当否抽選値についても保留数の上限は4である。
メイン表示制御手段118は、第1特図制御手段172、第2特図制御手段173、普図制御手段174を含む。第1特図制御手段172は、第1抽選手段161による抽選の結果として決定された変動パターンにしたがって第1特別図柄192の変動表示として第1特別図柄表示装置70に表示させる。第2特図制御手段173は、第2抽選手段162による抽選の結果として決定された変動パターンにしたがって第2特別図柄193の変動表示として第2特別図柄表示装置71に表示させる。第1特図制御手段172および第2特図制御手段173は、第1特別図柄192および第2特別図柄193の変動表示を開始するタイミングと停止するタイミングにて、変動開始コマンドと変動停止コマンドを演出動作制御手段134へ送信する。これにより、メイン表示制御手段118および演出動作制御手段134による変動表示が同期し、連動が保たれる。普図制御手段174は、普図抽選手段163による抽選の結果を普通図柄の変動表示として普通図柄表示装置59に表示させる。
特別遊技作動条件保持手段176は、第1大入賞口91や第2大入賞口92の開放を伴う単位遊技を複数回含む特別遊技へ移行するための特別遊技移行条件と、特別遊技の移行後に当該特別遊技を継続するための特別遊技継続条件を保持する。特別遊技作動条件保持手段176は、長期作動条件保持手段178と短期特別遊技作動条件保持手段179を含む。長期作動条件保持手段178は、長期開放遊技へ移行するための条件である長期作動条件を保持する。長期作動条件は、当否抽選で通常特別遊技へ移行する旨を示す結果となり、その抽選に対応する図柄変動が停止したことを条件の内容とする。
短期特別遊技作動条件保持手段179は、短期開放遊技として特別遊技の一種である特定特別遊技へ移行するための条件である短期特別遊技作動条件を保持する。短期特別遊技作動条件は、当否抽選で特定特別遊技へ移行する旨を示す結果となり、その抽選に対応する図柄変動が停止したことを条件の内容とする。
特別遊技作動条件保持手段176は、長期作動条件と短期特別遊技作動条件とを包括して特別遊技作動条件として保持する。特別遊技作動条件は、当否抽選で特別遊技へ移行する旨を示す結果となり、その抽選に対応する図柄変動が停止したことを条件の内容とする。
小当たり遊技作動条件保持手段180は、大入賞口の短期の開放を伴う単位遊技を含む小当たり遊技へ移行するための条件を保持する。短期作動条件保持手段181は、この小当たり遊技作動条件保持手段180を含む。小当たり遊技作動条件保持手段180は、短期開放遊技として小当たり遊技へ移行するための条件である小当たり作動条件(短期作動条件)を保持する。小当たり作動条件は、当否抽選で小当たり遊技へ移行する旨を示す結果となり、その抽選に対応する図柄変動が停止したことを条件の内容とする。
特別遊技作動条件保持手段176、すなわち長期作動条件保持手段178および短期特別遊技作動条件保持手段179は、特別遊技の終了後に確変状態へ移行させる確変特別遊技移行条件を保持する。確変特別遊技移行条件が成立するか否かは、当否抽選手段112による当否抽選の結果や図柄決定手段114が決定した特別図柄の種類によって判定される。
特別遊技制御手段120は、当否抽選手段112による当否抽選結果が通常大当たりであった場合に、通常特別遊技の実行処理を制御する。通常特別遊技は、大入賞口の開閉動作を複数回数連続して継続する遊技であり、複数回の通常単位遊技で構成される。特別遊技制御手段120は、単位遊技の継続回数が上限回数(本実施例では15回)に達していなければ、遊技球が大入賞口内の特定領域を通過することを条件として現在の単位遊技の終了後に次の単位遊技を開始させる。単位遊技が上限回数を消化した場合に通常特別遊技を終了させる。特別遊技制御手段120は、当否抽選手段112による当否抽選結果が特定大当たりであった場合に、特定特別遊技の実行処理を制御する。特定特別遊技は、大入賞口の開閉動作を複数回数連続して継続可能に設定された遊技であり、複数回の通常単位遊技と1回の特定単位遊技で構成される。特別遊技制御手段120は、単位遊技の継続回数が上限回数(本実施例では15回)に達していなければ、遊技球が大入賞口内の特定領域を通過することを条件として現在の単位遊技の終了後に次の単位遊技を開始させる。
特別遊技制御手段120は、長期開放遊技制御手段125と短期特別遊技制御手段127とを含む。長期開放遊技制御手段125は、当否抽選が長期開放遊技への移行を示す結果となって長期作動条件が成立したときに長期開放遊技として通常特別遊技を実行する。長期開放遊技制御手段125は、通常特別遊技として単位遊技を15回繰り返し、1回の単位遊技において大入賞口を約30秒間開放させる。短期特別遊技制御手段127は、特定特別遊技として15回を上限とした単位遊技を実行し、各単位遊技において大入賞口を約30秒間長開放させるか、約0.5秒または5秒間短開放させる。ただし、いずれの特別遊技も特定領域への入球がその特定特別遊技の継続条件となる。
小当たり遊技制御手段121は、当否抽選が小当たり遊技への移行を示す結果となって小当たり作動条件が成立したときに短期開放遊技として小当たり遊技を実行する。小当たり遊技制御手段121は、小当たり遊技として単位遊技を1回だけ実行し、その単位遊技において大入賞口を約0.5秒開放する。短期特別遊技制御手段127と小当たり遊技制御手段121を包括して短期開放遊技制御手段126と位置づける。短期開放遊技制御手段126は、短期作動条件が成立したときに短期開放遊技を実行することとなる。
特定遊技実行手段122は、遊技状態を通常状態から特定遊技状態へ移行させる制御と、特定遊技状態から通常状態へ戻す制御を実行する。本実施例における特定遊技には、当否抽選の当選確率を通常確率の状態から高確率の状態へ切り替える確変と、図柄変動時間を通常時間より短時間へ切り替える時短とがある。
特定遊技実行手段122は、当否抽選値が確変状態へ移行すべき値であった場合に、特別遊技後の遊技状態を確変状態へ移行させる。確変状態は原則として次の大当たりが発生するまで続行され、その間は当否抽選手段112による当たり判定の確率が高い値のまま維持される。本実施例では、遊技状態が確変状態となっているか否かについて外観上は明示されない。すなわち、遊技状態が確変中か否かを表示することをせず、また、大当たりが発生したときにもその当たりが確変付きの当たりか否かを表示しない、いわゆる「潜伏確変」の状態が保持される。また、特定遊技実行手段122は、当否抽選値の如何に関わらず、特別遊技後に遊技状態を時短の状態へ移行させる。時短は、特別遊技後の特別図柄の変動回数が所定回数、例えば100回に至るまで継続される。ただし、確変中における時短は、確変と同様に次の大当たりが発生するまで継続される。
また、特別遊技の終了後は確変状態への移行有無にかかわらず原則として時短へ移行するが、時短状態でないときに特定大当たりが発生したときに限っては、その特定特別遊技の終了後は時短へ移行させない。また、小当たり遊技の終了後も時短や確変への移行は行われず、小当たり遊技開始前の遊技状態が維持される。したがって、小当たり遊技開始前から時短や確変の状態にある場合は、小当たり遊技終了後も終了条件を満たしていない限りは時短や確変の状態が維持される。
入球制御手段150は、開閉パターン決定手段123および開閉制御手段124を含み、大入賞口および始動口への遊技球の入球容易性を制御する。入球制御手段150は、第1大入賞口91および第2大入賞口92の開閉機構や、第2始動入賞口63の拡開機構の駆動を制御する。開閉パターン決定手段123は、第1大入賞口91および第2大入賞口92の開閉態様がそれぞれ定められた複数種類の開閉パターンから当否抽選の結果に応じた開閉パターンを選択する。各大入賞口の開閉パターンの詳細については後述する。
開閉制御手段124は、第1開閉制御手段153、第2開閉制御手段154および役物開閉制御手段155を含む。第1開閉制御手段153は、開閉パターン決定手段123により選択された開閉パターンにしたがって大入賞口ソレノイド80に開放指示を送り、第1大入賞口91の開閉を制御する。第2開閉制御手段154は、開閉パターン決定手段123により選択された開閉パターンにしたがって大入賞口ソレノイド81に開放指示を送り、第2大入賞口92の開閉を制御する。役物開閉制御手段155は、普通図柄が特定の図柄で停止されると、普通電動役物ソレノイド76に開放指示を送り、第2始動入賞口63の拡開機構を動作させてこれを拡開させる。役物開閉制御手段155は、また、特別遊技後の確変状態および時短状態においては第2始動入賞口63の拡開機構を通常状態に比べて長い時間拡開させる開放延長を実行する。確変および時短のメリットとして第2始動入賞口63の拡開時間を長くし、遊技者が持ち玉を減らさずに遊技を継続できるようにするものである。
特図調整手段156は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方を変動表示させる間は他方の変動表示の開始を待機させる。特図調整手段156は、第1始動入賞口62および第2始動入賞口63のうちいずれに遊技球が入球したかの順序にしたがって第1特別図柄192と第2特別図柄193とを選択的に変動表示させる。例えば、第1始動入賞口62、第1始動入賞口62、第2始動入賞口63の順序で入球したときは、第1特別図柄192、第1特別図柄192、第2特別図柄193の順序で変動表示される。特図調整手段156は保留制御手段116を監視して当否抽選値の保留順序を記憶する。どちらの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順、すなわち保留制御手段116における当否抽選値の保留順序にしたがって決定されるので、遊技者は変動の順序を視覚的に把握しやすい。これにより、複数の遊技性が混在してもそれぞれの遊技性が個別に把握できるよう制御することにより、遊技の複雑化を回避しつつ斬新な遊技性を実現することができる。
なお、変形例における特図調整手段156は、第1特別図柄192の変動表示と第2特別図柄193の変動表示とを、入球順序にかかわらず予め定められた調整規則(消化順序設定)に基づいた順序にて表示させてもよい。例えば、第1特別図柄192の変動表示と第2特別図柄193の変動表示とを交互に表示することを優先してもよい。例えば、第1保留手段169と第2保留手段170の双方に当否抽選値が保留されているとき、第1特別図柄192と第2特別図柄193とが交互に変動表示される。いずれの特別図柄を変動させるべきかが遊技球の入球順に関係なく単純に交互に入れ替わるので、遊技者は変動の順序を感覚的に把握しやすい。あるいは、第1特別図柄192の変動表示と第2特別図柄193の変動表示のいずれか一方の表示を優先してもよい。例えば、第1保留手段169と第2保留手段170の双方に当否抽選値が保留されているとき、常にいずれか一方の当否抽選値を優先的に消化させ、第1特別図柄192および第2特別図柄193の一方を連続的に変動表示させてもよい。
特図調整手段156は、第1特別図柄192および第2特別図柄193のうち、一方が当たり態様で停止されたときは他方の変動表示の開始を待機させる。この場合、特別遊技を実行する間は特別図柄の変動表示は開始されないので、遊技者は特別遊技に集中することができる。
パターン記憶手段130は、装飾図柄190の変動において演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。演出パターンには、装飾図柄190の変動表示における変動開始から停止までの変動過程と演出過程が定められた複数の変動演出パターンと、装飾図柄の変動表示とは別に表示されて大当たりへの期待度の高さを予告的に示唆する複数の予告演出パターンとが含まれる。パターン記憶手段130は、また、通常特別遊技、特定特別遊技および小当たり遊技のそれぞれにおいて演出表示装置60に表示させる演出的な画像内容とその表示過程が定められた複数の演出パターンを保持する。
演出決定手段132は、通常演出決定手段133および特別演出決定手段135を含む。通常演出決定手段133は、通常遊技中における当否抽選手段112による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターンに応じて変動演出パターンを決定する。通常演出決定手段133は、変動演出パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。通常演出決定手段133は、決定した変動演出パターンおよび予告演出パターンを含む演出パターンを示す情報を演出動作制御手段134へ送る。特別演出決定手段135は、通常特別遊技、特定特別遊技および小当たり遊技のいずれかに移行された場合、いずれの遊技に移行されたかに応じて演出パターンを決定する。特別演出決定手段135は、演出パターンを決定するために参照すべきパターンテーブルを保持する。特別演出決定手段135は、決定した演出パターンを示す情報を演出動作制御手段134へ送る。
変動演出パターンには、通常の外れの図柄組合せを表示するときのパターンと、あと一つ図柄が揃えば大当たりとなるリーチ状態を経て外れの図柄組合せを表示するときのパターンと、リーチ状態を経て大当たりの図柄組合せを表示するときのパターンが含まれる。特に、リーチ状態を経るときのパターンとしては、長短様々な変動時間をもつパターンが含まれる。各変動演出パターンには、その図柄変動の終了条件としてパターンごとに変動時間が定められており、その変動時間の経過時に図柄変動が停止される。演出決定手段132は、特別図柄の変動パターンに応じて、変動時間が等しい演出画像の変動演出パターンを選択する。
図柄態様決定手段131は、装飾図柄の停止図柄の組合せとその配置を、当否抽選手段112による抽選の結果、特別図柄の停止図柄、特別図柄の変動パターン、装飾図柄の変動演出パターンに応じて決定する。図柄態様決定手段131は、決定した停止図柄の組合せを示す情報を演出動作制御手段134へ送信する。図柄態様決定手段131は、装飾図柄の停止図柄を決定するために参照すべき図柄範囲テーブルを保持する。
装飾図柄の停止図柄は、3つの図柄の組合せとして形成され、例えば当否抽選手段112による判定結果が通常特別遊技への移行を示す場合は「777」や「111」のように3つの図柄が揃った組合せが選択される。この場合、装飾図柄として揃える数字には、特別図柄と同じ数字が選ばれるのが好ましい。例えば、特別図柄が「3」の場合は装飾図柄が「333」となる。当否抽選手段112による判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合は、「312」や「946」のように3つの図柄が揃っていない組合せが選択される。ただし、当否判定結果が特別遊技へ移行しない旨を示す場合であって、リーチ付きの外れを示す特別図柄の変動パターンや装飾図柄の変動演出パターンが選択された場合は、「191」や「727」のように一つだけ図柄が揃っていない組合せを選択する。また、当否抽選手段112による判定結果が特定特別遊技への移行を示す場合、または小当たり遊技への移行を示す場合は「135」や「246」のように3つの図柄が連続する奇数または偶数となる組合せが選択される。
予告演出パターンは、特定のキャラクタやモチーフの画像、アニメーション、映像などを一時的に画面表示させる演出パターンや、特定の音声を出力する演出パターンである。予告演出パターンによる演出は、図柄変動と並行して実行され、その図柄変動が大当たり態様にて停止する期待度が高いことを予告的に示唆する。例えば、キャラクタの画像を一つだけ画面に表示させるだけの通常予告演出や、多数のキャラクタの群れを画面の一端から他端へ通過させるように表示させる群予告演出がある。また、予告演出の表示過程を複数段階に分け、表示させる段階数を可変にして段階数が多いほど大当たりへの期待度が高くなるように設定されるステップアップ予告演出がさらに含まれる。
予告演出パターンには、装飾図柄190の表示態様がリーチ状態となった後のタイミングで演出が実行されて図柄の最終的な停止態様を予告するパターンと、装飾図柄190が一つも停止していないタイミングで演出が実行されてリーチ状態となることを同時に予告するパターンとがある。
演出決定手段132は、当否抽選の結果に応じて演出表示装置60に予告演出を表示させるか否かを所定の予告抽選により決定するとともに、表示させるべき予告演出パターンを決定する。演出決定手段132は、予告演出を表示させるか否かを決定するために参照すべき予告決定テーブルと、予告演出パターンの種類を選択するときに参照すべき予告種類テーブルとを保持する。予告決定テーブルは、当否抽選の結果に応じて異なる欄が参照されるように設定されており、当否抽選が当たりの場合は外れの場合よりも高い確率で予告演出を表示させるよう、当否抽選の結果と予告演出を表示するか否かの対応関係が定められる。これにより、予告演出が表示されること自体で大当たりへの期待度の高さを示唆することができる。
演出動作制御手段134は、表示制御手段137および音声制御手段138を含む。表示制御手段137は、通常遊技中の演出表示を制御する通常演出表示制御手段142と、特別遊技中および小当たり遊技中の演出表示を制御する特別演出表示制御手段144を含む。通常演出表示制御手段142は、当否抽選手段112による当否抽選の結果として、選択された変動演出パターンデータにしたがって演出表示装置60へ装飾図柄を含む演出画像を変動表示させる。通常演出表示制御手段142は、予告演出を表示させる旨が演出決定手段132により決定された場合、選択された予告演出パターンにしたがった予告演出を演出表示装置60へ表示させる。特別演出表示制御手段144は、通常特別遊技、特定特別遊技および小当たり遊技について設定された演出パターンデータにしたがって、演出表示装置60へ演出画像を表示させる。表示制御手段137は、さらに遊技効果ランプ90の点灯および消灯などの演出処理を制御する。音声制御手段138は、スピーカ18からの音声出力などの演出処理を制御する。
役物制御手段136は、演出動作制御手段134から受け取る指示にしたがい、演出表示装置60における演出内容や遊技効果ランプ90の点滅過程に沿って、可動役物140を演出的に動作させる。
図4は、特定領域を備える大入賞口における入球検出のための構成および方法を表す模式図である。同図には便宜上、第1大入賞口91の開放状態(開口部を覆う扉部材は省略)が示されている。同図(a)〜(c)は、その入球検出過程を例示するものである。 同図(a)に示すように、第1大入賞口91の内部には、特定領域94への入口と非特定領域95への入口が設けられており、第1大入賞口91に入球した遊技球は、これら特定領域94および非特定領域95のいずれかを通過して遊技盤50の背部に排出される。図示の例では、遊技盤50の前面側からみて左側から右側に向けて低くなる傾斜通路93が設けられており、その傾斜通路93に沿って左側から特定領域94、非特定領域95が設けられている。すなわち、特定領域94のほうが非特定領域95よりもやや高い位置に設けられている。図示を省略するが、傾斜通路93は特定領域94および非特定領域95の位置にてさらに各領域側に傾斜しているため、いずれかの領域の入口に差し掛かると、その領域に落入する可能性が高い。
特定領域94の入口直下には特定領域通過検出装置78が配置されており、そのさらに下方において特定領域94と非特定領域95とが合流する通路には入賞検出装置77が配置されている。特定領域94を通過した遊技球は特定領域通過検出装置78および入賞検出装置77の双方に検出されるが、非特定領域95を通過した遊技球は入賞検出装置77にのみ検出される。このため、遊技球が特定領域94を通過したか否かについては特定領域通過検出装置78からその通過を示す信号が出力されるか否かによって判定することができる。一方、第1大入賞口91そのものへの遊技球の入球については、それが特定領域94および非特定領域95のいずれを通過しようと入賞検出装置77から遊技球の通過を示す信号が出力されることにより判定することができる。
図1を参照すれば分かるように、センター飾り64との位置関係から、第1大入賞口91は遊技領域52の左側に流下された遊技球が入球可能な配置構成となっているため、図4(b)に示すように、第1大入賞口91へは向かって左側からの入球確率が高い。図示のように遊技球99が左側から入球すると、まず特定領域94の入口に差し掛かるため、同図(c)に示すように特定領域94を通過する可能性が高い。
一方、第2大入賞口92は、第1大入賞口91とその内部構成が左右逆になるものの、実質的に同様の構成を有する。具体的には、図4に示す第1大入賞口91の構成を左右反転し、入賞検出装置77および特定領域通過検出装置78を、入賞検出装置79、特定領域通過検出装置83に置き換えた構成を有する。すなわち、第2大入賞口92においては、傾斜通路93が遊技盤50の前面側からみて右側から左側に向けて低くなり、その傾斜通路93に沿って右側から特定領域94、非特定領域95が設けられている。したがって、センター飾り64との位置関係から、第2大入賞口92はいわゆる右打ちにより遊技領域52の右側に流下された遊技球が入球可能な配置構成となっているため、第2大入賞口92へは向かって右側からの入球確率が高い。遊技球が右側から入球すると、まず特定領域94の入口に差し掛かるため、特定領域94を通過する可能性が高い。
次に、本実施例における特徴的な演出の進行制御の内容について説明する。
図5は、大入賞口の開閉タイミングと、演出表示装置に表示される各演出の表示期間との対応関係を例示するタイムチャートである。同図(a)は通常大当たりの場合を示し、同図(b)は特定大当たりの場合を示している。同図(c)は、大入賞口における遊技球の入球判定タイミングを表している。なお、同図に示す大入賞口の開放態様は、開閉パターン決定手段123により選択されうる開閉パターンを例示したものであり、各単位遊技において第1大入賞口91および第2大入賞口92の一方が開放されるものである。同図には説明の便宜上、第1大入賞口91および第2大入賞口92のいずれが開放されるかについては明示していないが、実際には図示の開閉パターンにおいても各大入賞口がそれぞれ何ラウンド目に開放するかにより複数通りの開閉パターンが設けられている。
当否抽選の結果が通常大当たりになると、同図(a)に示すように、その結果を示す図柄変動(図示せず)が表示された後、通常特別遊技が開始されて大入賞口の開放が行われる。図示の例では、時刻t1にて通常特別遊技の実行開始を示すデモンストレーション演出(「開始デモ演出」という)が開始されている。そして、時刻t2から第1ラウンド(1R)が開始され、大入賞口の開放および当たり演出が開始されている。この通常特別遊技においては、各ラウンドにおいて特定領域への入球がなされる限り、定められた上限回数(15回)に到るまで通常単位遊技が繰り返し実行される。通常単位遊技においては大入賞口の開放時間の上限値が約30秒間と長く設定されているため、遊技者は多くの賞球を期待することができる。先の単位遊技にて大入賞口が閉鎖されてから次の単位遊技にて大入賞口が開放されるまでのインターバル期間は約2秒間に設定されている(同図には説明の便宜上、インターバル期間を実際よりも長く表記している)。図示の例では、このようにして第15ラウンドまで実行されたため、その終了から約2秒間のインターバル期間をおいて時刻t6から通常特別遊技の実行終了を示すデモンストレーション演出(「終了デモ演出」という)が実行されている。これら開始デモ演出、当たり演出および終了デモ演出の演出内容およびその組み合わせは特別演出決定手段135により決定される。
一方、当否抽選の結果が特定大当たりになると、同図(b)に示すように、その結果を示す図柄変動(図示せず)が表示された後、特定特別遊技が開始されて大入賞口の開放が行われる。図示の例では、時刻t1にて特定特別遊技の実行開始を示す開始デモ演出が開始されている。本実施例では第5ラウンドがチャレンジラウンドとして設定され、特定単位遊技による短開放が実行される。その他のラウンドでは通常単位遊技による長開放が実行される。同図(b)の上段にはチャレンジラウンドにおいて大入賞口ひいては特定領域への入球があった場合、つまり遊技者がチャレンジに成功した場合が例示されている。一方、同図(b)の下段には、チャレンジラウンドにおいて大入賞口ひいては特定領域への入球がなかった場合、つまり遊技者がチャレンジに失敗した場合が例示されている。
なお、本実施例では、第4ラウンドの終了時にチャレンジラウンドに突入する旨が演出表示装置60に表示される。例えば、「チャレンジラウンド!どちらかの大入賞口を狙え!」の文字列を表示するなどの演出表示がなされる。遊技者は、その演出表示を見て第5ラウンドの開始前(つまりチャレンジラウンドの大入賞口が開放する前)にいずれかの大入賞口を狙って遊技球を打ち出すことができる。このタイミングで打ち出された遊技球の流下方向がチャレンジラウンドの大入賞口の方向に一致する場合、大入賞口の開放態様が極短開放(0.5秒の開放)であってもその入球がかろうじて可能となる。また、大入賞口の開放態様が短開放(5秒の開放)であった場合には、チャレンジラウンドの大入賞口が開放してから遊技球を打ち直したとしても、その打ち直しが速やかであれば入球が可能となる。既に述べたように、本実施例では大入賞口への入球があった場合に特定領域を通過する可能性が相当高いため、大入賞口に入球させることができればチャレンジに成功して次ラウンドへ移行される可能性が高い。同図(b)の上段に示すように、チャレンジラウンドにおいて特定領域に入球させることができれば、第6ラウンド以降は通常単位遊技が繰り返し実行されるため、特定特別遊技は最終ラウンドまで実行される可能性が高くなる。一方、同図(b)の下段に示すように、チャレンジラウンドにおいて特定領域に入球させることができなければ、特定特別遊技はそのチャレンジラウンドにて終了し、終了デモ演出が実行されることになる。
なお、同じ大入賞口の開放タイミングの間に少なくとも2秒間のインターバル期間を設けるの理由として以下のものがある。すなわち、大入賞口へ入球があってからそれが入賞検出装置により検出されるまでにはタイムラグがある。このため、大入賞口が閉鎖と同時に入賞検出装置の検出信号を無効とすると、大入賞口の閉鎖直前に入球した遊技球の検出がされず、遊技者に不利益を与える可能性がある。そこで、そのようなことのないよう、同図(c)に示すように大入賞口が閉鎖してから入球検出のための残余の有効期間Δt1を設定している。すなわち、大入賞口への入賞検出の有効期間は、大入賞口が開閉を終了するまでの期間のみならず、さらにその残余の有効時間Δt1を合わせたものとなる。そして、さらにその有効時間Δt1が満了した後、大入賞口の次の開放処理のための余裕時間として開放準備時間Δt2を設定し、これら有効時間Δt1と開放準備時間Δt2が経過するまでを大入賞口の閉鎖時間としている。本実施例では、図4に示したように特定領域通過検出装置78を入賞検出装置77の上流側に配置し、また上述のように特定領域通過検出装置83を入賞検出装置79の上流側に配置したため、その有効時間Δt1が確保されれば、特定領域94の通過についても漏れなく検出することができる。
図6は、特定特別遊技へ移行される場合に大入賞口の開閉パターンを決定する際に用いられる開閉パターンテーブルを示す図である。同図(a)は第1の抽選が特定大当たりとなった場合に用いられる開閉パターンテーブルを示し、同図(b)は第2の抽選が特定大当たりとなった場合に用いられる開閉パターンテーブルを示している。なお、通常特別遊技へ移行される場合にはそれらとは別の開閉パターンテーブルが用いられるが、その説明については省略する。
第1の抽選が特定大当たりとなった場合、開閉パターン決定手段123は、特定特別遊技へ移行される際に同図(a)に示す開閉パターンテーブルを参照する。この開閉パターンテーブルには、0〜255の開閉パターン抽選値がパターン1〜4に対して割り当てられている。パターン1,2は、チャレンジラウンドにおいて第1大入賞口91が開放されるパターンであり、その開放時間がそれぞれ0.5秒、5秒となっている。一方、パターン3,4は、チャレンジラウンドにおいて第2大入賞口92が開放されるパターンであり、その開放時間がそれぞれ0.5秒、5秒となっている。なお、実際には各パターンがさらに細分化され、チャレンジラウンド以外のラウンドにおいて第1大入賞口91または第2大入賞口92のいずれが開放されるかについて細かく設定されているが、ここではその説明を省略する。図示のように、極短開放のパターン1,3の選択確率が短開放のパターン2,4の選択確率よりも高く設定されている。
一方、第2の抽選が特定大当たりとなった場合、開閉パターン決定手段123は、特定特別遊技へ移行される際に同図(b)に示す開閉パターンテーブルを参照する。この開閉パターンテーブルには、0〜255の開閉パターン抽選値がパターン5〜8に対して割り当てられている。パターン5,6は、チャレンジラウンドにおいて第1大入賞口91が開放されるパターンであり、その開放時間がそれぞれ0.5秒、5秒となっている。一方、パターン7,8は、チャレンジラウンドにおいて第2大入賞口92が開放されるパターンであり、その開放時間がそれぞれ0.5秒、5秒となっている。なお、実際には各パターンがさらに細分化され、チャレンジラウンド以外のラウンドにおいて第1大入賞口91または第2大入賞口92のいずれが開放されるかについて細かく設定されているが、ここではその説明を省略する。図示のように、極短開放のパターンまたは短開放のパターンのいずれであるかにかかわらず、その選択確率が等しくなるように設定されている。すなわち、本実施例では、第1の抽選が特定大当たりとなった場合よりも、第2の抽選が特定大当たりとなった場合のほうがチャレンジラウンドにおいて遊技者に有利となるように設定されている。
図7は、ぱちんこ遊技機における基本的な動作過程を示すフローチャートである。
まず、遊技球が第1始動入賞口62、第2始動入賞口63、一般入賞口72、第1大入賞口91、第2大入賞口92などへ入賞した場合や、遊技球が作動口68を通過した場合の処理を実行する(S10)。そして、通常遊技中であれば(S12のY)、当否抽選などの通常遊技の制御処理を実行し(S14)、通常遊技中でなければ(S12のN)、特別遊技の制御処理(S16)や、小当たり遊技の制御処理を実行し(S17)、S10からS17までの処理における各種入賞に応じた賞球払出を処理する(S18)。
なお、S10における第1大入賞口91および第2大入賞口92の入賞処理については、図5(c)に示した有効期間を考慮して実行される。すなわち、各単位遊技において各大入賞口が閉鎖されてから有効期間(例えば1.9秒)が経過するまでは、各入賞検出装置から入力される検出信号を有効なものとして処理する。具体的には、特別遊技(通常特別遊技または特定特別遊技)が開始されると、大入賞口における入賞検出および特定領域通過検出を有効なものとして設定する。そして、大入賞口が閉鎖されてから有効期間が経過するまで入賞情報および特定領域の通過情報の有無を判定し、その有効期間の経過後にその判定結果に基づく遊技を開始する。仮に有効期間を経過した後に各検出装置から検出信号が出力されたとしてもカウントされず、賞球の払い出しや特定領域の通過情報の記憶は行われない。
同様に、小当たり遊技が開始されると、大入賞口における入賞検出を有効なものとして設定する。そして、大入賞口が閉鎖されてから有効期間が経過するまで入賞情報の有無を判定し、その有効期間の経過後にその判定結果に基づく遊技を開始する。仮に有効期間を経過した後に検出装置から検出信号が出力されたとしてもカウントされず、賞球の払い出しは行われない。このように小当たり遊技および特別遊技においてはいずれも大入賞口への入球が判定されるが、特定領域の通過判定は特別遊技においてのみ行えばよい。そこで、本実施例では、第1特別図柄192または第2特別図柄193の停止図柄によって大当たり(通常大当たりまたは特定大当たり)か小当たりかを判定し、大当たりであった場合にのみ特定領域の通過判定を有効にする。
図8は、図7におけるS14の通常遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。 まだ図柄変動表示が開始されていない場合(S20のN)、第1特別図柄192の変動表示タイミングであれば(S22のY)、第1抽選手段161が第1保留手段169から抽選値を読み出して第1特別図柄192の当否を判定し(S24)、第1図柄決定手段164が第1特別図柄192の停止図柄を決定し(S26)、第1変動パターン決定手段167が第1特別図柄192の変動パターンを決定する(S28)。また、演出決定手段132は、当否判定結果および第1特別図柄192の停止図柄に基づいて装飾図柄190の停止図柄組合せを決定し、第1特別図柄192の変動パターンに応じて装飾図柄190の変動パターンを選択する。そして、第1特図制御手段172が第1特別図柄192の図柄変動を開始する。このとき、メイン表示制御手段118から演出動作制御手段134へ変動開始コマンドが送信される。演出動作制御手段134がこれを受信すると、表示制御手段137が変動パターンデータにしたがって装飾図柄190の図柄変動を含む演出画像の変動表示を開始する(S39)。
一方、第2特別図柄193の変動表示タイミングであれば(S30のY)、第2抽選手段162が第2保留手段170から抽選値を読み出して第2特別図柄193の当否を判定し(S32)、第2図柄決定手段165が第2特別図柄193の停止図柄を決定し(S34)、第2変動パターン決定手段168が第2特別図柄193の変動パターンを決定する(S36)。また、演出決定手段132は、当否判定結果および第2特別図柄193の停止図柄に基づいて装飾図柄190の停止図柄組合せを決定し、第2特別図柄193の変動パターンに応じて装飾図柄190の変動パターンを選択する。そして、第2特図制御手段173が第2特別図柄193の図柄変動を開始する。このとき、メイン表示制御手段118から演出動作制御手段134へ変動開始コマンドが送信される。演出動作制御手段134がこれを受信すると、表示制御手段137が変動パターンデータにしたがって装飾図柄190の図柄変動を含む演出画像の変動表示を開始する(S39)。第1特別図柄192の変動表示タイミングでなく(S22のN)、第2特別図柄193の変動表示タイミングでもない場合(S30のN)、本図のフローを終了する。既に図柄変動表示が開始されている場合(S20のY)、後述する変動表示処理を実行する(S40)。
図9は、図8におけるS40の変動表示処理を詳細に示すフローチャートである。
既に図柄変動表示が開始されている場合、図柄変動の画像を表示し(S60)、所定の変動時間が経過して図柄表示の停止タイミングに達したときは(S62のY)、表示中の図柄変動を停止する(S64)。
停止した図柄変動に対応する当否抽選結果が通常大当たりであった場合(S66のY)、その通常特別遊技を終了させるための特別遊技終了条件を設定する(S68)。本実施例では、単位遊技の継続回数が継続上限回数の15回に達すること、および単位遊技において特定領域94への遊技球の入球(通過)がなかったことのいずれか一方が成立することを特別遊技終了条件として設定する。そして、通常特別遊技へ移行する(S70)。通常大当たりではないが(S66のN)、特定大当たりであった場合(S72のY)、その特定特別遊技を終了させるための特別遊技終了条件を設定する(S74)。本実施例では、単位遊技の継続回数が継続上限回数の15回に達すること、および単位遊技において特定領域94への遊技球の入球(通過)がなかったことのいずれか一方が成立することを特別遊技終了条件として設定する。そして、特定特別遊技へ移行する(S76)。一方、特定大当たりでもなく(S72のN)、小当たりであった場合(S78のY)、小当たり遊技へ移行する(S80)。小当たりでもない場合には(S78のN)、S80の処理をスキップする。図柄表示の停止タイミングに達していない場合には(S62のN)、S64以降の処理をスキップして本図のフローを終了する。
図10は、図7におけるS10の入賞処理と並行して実行される通過情報記憶処理を示すフローチャートである。この通過情報記憶処理は、特別遊技時にのみ実行される処理であり、特別遊技と並行して所定の周期にて繰り返し実行され、特別遊技の継続条件として遊技球が特定領域94を通過した場合にその通過情報を記憶する処理である。
特別遊技制御手段120は、特定領域通過情報が入力されると(S82のY)、その旨を表すためにRAM上の所定領域に設定された通過フラグをオンにする(S84)。特定領域通過情報が入力されない場合は(S82のN)、S84の処理をスキップする。なお、本実施例では、通過情報記憶処理を特別遊技とともに開始し、その特別遊技中においてのみ実行するように設定したが、特別遊技であるか否かにかかわらず、大入賞口への入球や特定領域への遊技球の通過を検出するようにしてもよい。その場合、遊技球の入球・通過時の状態(特別遊技または小当たり遊技における大入賞口の開放動作中であるか、またはその大入賞口の閉鎖後の残余の有効期間であるかなど)に応じてその入球・通過が有効であるかまたは無効であるかを決定してもよい。
図11は、図7におけるS16の特別遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。当否抽選の結果が大当たりであった場合(S90のY)、既に特別遊技(通常特別遊技または特定特別遊技)が開始済みであって(S92のY)、第1大入賞口91または第2大入賞口92(単に「大入賞口」ともいう)が開放済でなければ(S98のN)、大入賞口の開放処理を実行する(S100)。このとき、設定された大当たり演出の表示についても開始する。開放済みであれば(S98のY)、大入賞口の閉鎖処理を実行する(S102)。その結果、大入賞口が閉鎖状態になっていれば(S104のY)、S106へ移行する。閉鎖状態でなければ(S104のN)、S106以降の処理をスキップして本処理を一旦終了する。一方、S92において特別遊技が開始済みでない場合は(S92のN)、特別遊技を開始して(S94)、その開始デモ演出の表示を開始し(S96)、本処理を一旦終了する。
S106においては、特別遊技中の演出であるデモ演出中であるか否かを判定する。なお、ここでいう「デモ演出」は、開始デモ演出および終了デモ演出を含む。デモ演出中でなければ(S106のN)、特別遊技終了条件が満たされたか否かを判定する終了判定処理を実行する(S108)。ここでは、後述する終了フラグがオンになっていれば、特別遊技終了条件が満たされることになる。特別遊技終了条件が満たされていれば(S110のY)、その終了フラグをオフにしたうえで(S112)、終了デモ演出の表示を開始する(S114)。特別遊技終了条件が満たされていなければ(S110のN)、本処理を一旦終了する。S106にてデモ演出中であると判定され(S106のY)、終了デモ演出が終了した場合(S116のY)、特別遊技を終了し(S118)、時短や確変の特定遊技状態を開始する(S120)。終了デモ演出が終了していない場合は(S116のN)、S118およびS120の処理をスキップする。大当たりでない場合は(S90のN)、本図のS92以降のフローをスキップする。
図12は、図11におけるS100の開放処理を詳細に示すフローチャートである。
設定された開閉パターンに基づく第1大入賞口91または第2大入賞口92の所定の開放タイミングとなったとき(S122のY)、開閉制御手段124は、通過フラグを一律にオフにするとともに開閉パターンの動作を設定し(S124)、第1大入賞口91、第2大入賞口92をそれぞれ開放させる(S126)。すなわち、第1開閉制御手段153が第1大入賞口91を開放させ、第2開閉制御手段154が第2大入賞口92を開放させる。それと共に、現在の単位遊技の繰り返し回数(ラウンド数)に対応した大当たり演出、または繰り返し回数(ラウンド数)が異なる回数になることに対応した大当たり演出を設定して開始する。開放タイミングでないときは(S122のN)、S124およびS126の処理をスキップする。
図13は、図11におけるS102の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。
設定された開閉パターンに基づく第1大入賞口91または第2大入賞口92の所定の閉鎖タイミングとなったとき、開閉制御手段124は第1大入賞口91、第2大入賞口92をそれぞれ閉鎖させる。すなわち、特別遊技中において、入球数による終了条件が満たされるか(S130のY)、または開放時間による終了条件が満たされれば(S132のY)、大入賞口を閉鎖する(S134)。
なお、特定特別遊技における入球数による終了条件は大入賞口への10球以上の入球であり、開放時間による終了条件は大入賞口の開放開始から開閉パターンに沿った設定時間の経過である。通常単位遊技が実行されているときには、その開放開始から30秒の経過であり、特定単位遊技が実行されているときには、その開放開始から0.5秒または5秒の経過である。0.5秒または5秒のいずれであるかは、図6に示したいずれの開閉パターンが選択されるかによって決まる。ただし、前者の0.5秒の開放は極めて短いため、10球以上の入球はもちろん、入球そのものが困難である。その大入賞口の開放と同時に遊技球を打ち出したとしても入球困難であるため、大入賞口の極短開放が行われる特定単位遊技については、その大入賞口の開放前にその開放を予測して遊技球を打ち出す必要がある。一方、通常特別遊技における入球数による終了条件は大入賞口への10球以上の入球であり、開放時間による終了条件は、大入賞口の開放開始から30秒の経過である。このとき、継続上限回数に達していれば(S136のY)、終了フラグをオンにする(S138)。継続上限回数に達していなければ(S136のN)、S138の処理をスキップする。本実施例においてこの継続上限回数は15回である。入球数による終了条件および開放時間による終了条件のいずれも満たされていなければ(S130のN,S132のN)、S134以降の処理をスキップする。
図14は、図11におけるS108の終了判定処理を詳細に示すフローチャートである。上述した残存球の有効期間(本実施例では1.9秒:図5(c)の「残余の有効期間」参照)が経過し(S142のY)、その時点で通過フラグ(図10のS84参照)がオフであれば(S144のN)、特別遊技の継続条件が満たされないため、その特別遊技を終了させるべく終了フラグをオンにする(S146)。既に述べたように、大入賞口が閉鎖した直後は遊技球が未検出の状態で残存している可能性があるため、特別遊技の終了により大入賞口が閉鎖されてから有効期間が経過するまで通過情報の有無が判定される。一方、通過フラグがオンになっている場合には(S144のY)、ここで終了フラグをオンにすることなく、その通過フラグをオフにしたうえで本処理を一旦終了する(S148)。この場合、特別遊技は終了されることなく、次の単位遊技が実行される。有効期間が経過していなければ(S142のN)、S144からS148の処理をスキップする。
図15は、図7におけるS17の小当たり遊技制御処理を詳細に示すフローチャートである。
当否抽選の結果が小当たりであった場合(S150のY)、既に小当たり遊技が開始済みであって(S152のY)、大入賞口が開放済でなければ(S158のN)、大入賞口の開放処理を実行し(S160)、開放済みであれば(S158のY)、大入賞口の閉鎖処理を実行する(S162)。その結果、大入賞口が閉鎖状態になっていれば(S164のY)、S166へ移行する。閉鎖状態でなければ(S164のN)、S166以降の処理をスキップして本処理を一旦終了する。一方、S152において小当たり遊技が開始済みでない場合は(S152のN)、小当たり遊技を開始して(S154)、特定特別遊技と同様の開始デモ演出の表示を開始し(S156)、本処理を一旦終了する。
S166においては、小当たり遊技中の演出であるデモ演出中であるか否かを判定する。デモ演出中でなければ(S166のN)、小当たり遊技終了条件が満たされたか否かを判定する。ここでは、後述する終了フラグがオンになっていれば、小当たり遊技終了条件が満たされることになる。小当たり遊技終了条件が満たされていれば(S170のY)、その終了フラグをオフにしたうえで(S172)、終了デモ演出の表示を開始する(S174)。小当たり遊技終了条件が満たされていなければ(S170のN)、本処理を一旦終了する。S166にてデモ演出中であると判定され(S166のY)、終了デモ演出が終了した場合(S176のY)、小当たり遊技を終了する(S178)。終了デモ演出が終了していない場合は(S176のN)、S178の処理をスキップする。小当たりでない場合は(S150のN)、本図のS152以降のフローをスキップする。
図16は、図15におけるS160の開放処理を詳細に示すフローチャートである。
設定された開閉パターンに基づく大入賞口の所定の開放タイミングとなったとき(S180のY)、開閉制御手段124は、開閉パターンの動作を設定し(S182)、大入賞口の開放を開始する(S184)。開放タイミングでないときは(S180のN)、S182およびS184の処理をスキップする。
図17は、図15におけるS162の閉鎖処理を詳細に示すフローチャートである。
設定された開閉パターンに基づく大入賞口の開閉パターンにおける開閉動作の終了タイミングとなったとき(S190のY)、終了フラグをオンにし(S192)、大入賞口を閉鎖する(S194)。なお、この閉鎖タイミングは、大入賞口の開放開始から0.5秒の経過したタイミングである。閉鎖タイミングでなければ(S190のN)、S192およびS194の処理をスキップする。
以上に説明したように、本実施例においては、始動口への入球を契機に当否、図柄、演出パターン(変動パターン)を決定するための抽選値(乱数)を取得する。当否抽選手段112は、取得した抽選値に基づいて抽選を行い、大当たり(通常特別遊技または特定特別遊技への移行)、小当たり(小当たり遊技への移行)、または外れのいずれであるかを判定する。図柄決定手段114は、その抽選結果に応じてその結果を示すために表示される図柄の停止図柄を決定する。変動パターン決定手段115は、その抽選結果に応じてその図柄の変動過程(変動時間)が定められた変動パターンを決定する。メイン表示制御手段118は、抽選結果に対応する変動時間が経過するまで図柄を変動表示させ、対応する停止図柄にて停止表示させる。
特別遊技制御手段120は、当否抽選の結果が特定大当たりとなり、特定特別遊技への移行を示す図柄が停止表示されたときに特定特別遊技移行条件が成立したと判定し、特定特別遊技の実行を開始する。そして、その特定特別遊技において遊技球の特定領域の通過を継続条件とする継続判定処理を含む特定大当たりの処理を実行する。特別遊技制御手段120は、また、当否抽選の結果が通常大当たりとなり、通常特別遊技への移行を示す図柄が停止表示されたときに通常特別遊技移行条件が成立したと判定し、通常特別遊技の実行を開始する。そして、その通常特別遊技において遊技球の特定領域の通過を継続条件とする継続判定処理を含む通常大当たりの処理を実行する。一方、小当たり遊技制御手段121は、当否抽選の結果が小当たりとなり、小当たり遊技への移行を示す図柄が停止表示されたときに小当たり遊技作動条件が成立したと判定し、小当たり遊技の実行を開始する。その小当たり遊技は、初回の単位遊技の終了により終了される。
すなわち、通常特別遊技、特定特別遊技、小当たり遊技は、以下のように継続条件、終了条件、演出設定などにおいて互いに異なる。
(継続条件)
通常特別遊技:特定領域への遊技球の通過を継続条件とする。
特定特別遊技:特定領域への遊技球の通過を継続条件とする。
小当たり遊技:特定領域への遊技球の通過があっても継続しない。
(終了条件)
通常特別遊技:最大継続可能ラウンド数の消化、または特定領域への遊技球の通過が
なかったことを終了条件とする。
特定特別遊技:最大継続可能ラウンド数の消化、または特定領域への遊技球の通過が
なかったことを終了条件とする。
小当たり遊技:第1ラウンドの消化により終了する。
(演出設定)
通常特別遊技:次ラウンドを行うごとに各ラウンドに対応する演出内容を設定する。
特定特別遊技:次ラウンドを行うごとに各ラウンドに対応する演出内容を設定する。
チャレンジラウンドの前後においては専用の演出内容を設定する。
小当たり遊技:特定領域への遊技球の通過があっても新たな演出内容を設定しない。
すなわち、本実施例のぱちんこ遊技機においては、複数回の単位遊技にて構成される特別遊技として通常特別遊技と特定特別遊技が設けられ、それとは別に1回の単位遊技からなる小当たり遊技が設けられている。特別遊技は確変移行を伴う場合がある点で小当たり遊技よりも有利となっているが、確変状態から確変移行のない特別遊技へ移行されると、通常状態に戻ることになる。小当たり遊技は前後の遊技状態を変化させないため、確変状態から移行されても、その実行後は確変状態が継続される。
本実施例によれば、通常特別遊技および特定特別遊技のいずれであるかにかかわらず、その特別遊技が継続する場合の単位遊技の上限回数を一定(いずれも15ラウンド)としたため、その単位遊技数の違いを遊技者に明示するためにいわゆるラウンド表示灯などの報知手段を設ける必要性がない。いずれの特別遊技も各ラウンドにおいて第1大入賞口91および第2大入賞口92のいずれか一方が開放される。開放された大入賞口に遊技球を入球させて特定領域を通過させることができれば次ラウンドへ継続させることができる。一方、特定特別遊技が開始されると、所定ラウンド(チャレンジラウンド)において大入賞口の開放時間が短い特定単位遊技が実行されるため、遊技者は速やかにいずれかの大入賞口に狙いを定めて遊技球を発射させなければならない。特に、そのチャレンジラウンドにおいて極短開放(0.5秒)が行われる場合には、その大入賞口の解放前に遊技球を発射させなければならない。その狙いが外れて遊技球が特定領域を通過できなかった場合、いわゆるパンクとなり、特定特別遊技はその特定単位遊技とともに終了してしまうことになる。すなわち、この態様によれば、遊技者による特定領域の予測とその特定領域に向けた遊技球の打ち出しが特定特別遊技の継続を左右することになり、遊技者の技術介入により利益状態の違いを生じさせる遊技性が実現される。また、遊技者の予測が外れることにより所定ラウンドにて特別遊技が終了することから、事実上、ラウンド振り分けの機能を持たせることが可能になる。一方、チャレンジラウンドにおいて短開放(5秒)が行われる場合には、遊技者が予測した大入賞口とは別の大入賞口が開放されたとしても、遊技者が遊技球の打ち直しをして特定領域を通過させることで次ラウンド以降を継続させることが可能になるため、遊技者に興趣溢れた遊技性を提供することができる。
(実施例2)
実施例2は、大入賞口の構成および特定領域の通過判定方法が実施例1と相違するが、その他の構成および動作は実施例1と共通する。このため、以下の説明においては実施例1との相違点を中心に説明し、共通点の説明を省略する。
図18は、実施例2にかかる大入賞口の構成を表す模式図である。同図(a)および(b)は大入賞口の内部機構の動作状態を表している。
本実施例では、遊技領域に大入賞口が1つのみ設けられ、その大入賞口内で特定領域の位置が左右に移動可能に構成されている。具体的には、図1に示される第1大入賞口91と第2大入賞口92とを一体化したような大入賞口210が設けられている。大入賞口210は、遊技領域52におけるセンター飾り64の下方の右半部において左右に延在するように設けられる。本実施例では仕切壁85は設けられていない。
図18に示すように、大入賞口210の内部には、その左端部に第1ゲート212が設けられ、右端部に第2ゲート214が設けられている。大入賞口210に入球した遊技球は、これら第1ゲート212および第2ゲート214のいずれかを通過して遊技盤50の背部に排出される。第1ゲート212および第2ゲート214の前面側において両者を架橋するように傾斜通路216が設けられている。傾斜通路216は、その中央部が高く両端部へ向けて低くなる傾斜面を有する。大入賞口210に入球した遊技球は、この傾斜通路216によって左右のいずれかに振り分けられる。遊技球が傾斜通路216の頂点より左側に落下すると左側へ振り分けられて第1ゲート212へ入球し、右側に落下すると右側へ振り分けられて第2ゲート214へ入球するようになる。上述のように、大入賞口210を遊技領域52の右半部に配置したため、開放された大入賞口210に対していわゆる左打ちをすると第1ゲート212に入球し易くなり、右打ちをすると第2ゲート214に入球し易くなる。本実施例では、遊技領域52における遊技釘や風車などの配置により、右打ちをすると第1ゲート212への入球はほぼ不可能となり、左打ちをすると第2ゲート214への入球はほぼ不可能となる。
また、第1ゲート212の直下の第1の位置231と、第2ゲート214の直下の第2の位置232とを架橋するように左右に延在するガイドレール220が設けられ、特定領域形成部材222がガイドレール220によって左右に移動可能に支持されている。特定領域形成部材222は、駆動装置224によって左右に駆動される。特定領域形成部材222は筒状をなし、その内部通路が特定領域を構成する。特定領域形成部材222の内面には特定領域通過検出装置としてのセンサが設けられている。同図(a)に示すように、特定領域形成部材222が第1の位置231に位置したタイミングで第1ゲート212に入球すると、遊技球は特定領域を通過することができる。また、同図(b)に示すように、特定領域形成部材222が第2の位置232に位置したタイミングで第2ゲート214に入球すると、遊技球は特定領域を通過することができる。しかし、それ以外のタイミングで第1ゲート212や第2ゲート214に入球しても、遊技球は特定領域を通過することはできない。なお、いずれにしても下流側に設置された入賞検出装置77によって大入賞口210への入球そのものは検出されるため、所定数の賞球を得ることはできる。
駆動装置224は、各単位遊技における大入賞口210の開放開始からの設定時間(本実施例では0.5秒)は特定領域形成部材222を左右に往復移動させ、その設定時間が経過すると特定領域形成部材222を第1の位置231または第2の位置232に固定する。なお、本実施例では、特定領域形成部材222の移動速度を一定としているが、変化させてもよい。抽選等によりランダムに設定してもよい。遊技者が特定領域形成部材222の位置を目視により把握しやすいよう、大入賞口210を透過性を有する部材により形成してもよい。あるいは、特定領域形成部材222が第1の位置231または第2の位置232に位置したときに第1ゲート212、第2ゲート214をそれぞれ発光させるなどの構成としてもよい。なお、本実施例においては、このような特定領域形成部材222の移動制御を特定特別遊技および通常特別遊技の双方において行うが、特定特別遊技においてのみ行うようにしてもよい。
このような構成により、特定単位遊技と通常単位遊技とで特定領域への入球容易性が異なるものとなる。すなわち、通常単位遊技においては、その設定時間の経過を待ち、特定領域形成部材222の位置が確定してから遊技球を打ち出しても特定領域を狙えるだけの余裕がある。これに対し、特定単位遊技においては、大入賞口210の開放時間のうち特定領域形成部材222の移動時間の占める割合が大きいため、特定領域を狙うことが相対的に困難となる。したがって、遊技者は、チャレンジラウンドにおける特定領域形成部材222の位置を予測して遊技球を打ち出す必要がある。そして、その予測が当たれば次ラウンドへ移行させることが可能となる。本実施例においても特定単位遊技として大入賞口210の開放時間が0.5秒の極短開放のものと、5秒の短開放のものとが設けられている。このため、特に極短開放がなされる場合には、その開放期間にわたって特定領域形成部材222の位置が変化することになる。このため、遊技者は、特定領域形成部材222の位置を予測したうえで大入賞口210の開放前に遊技球を打ち出し、特定領域を通過させる必要がある。このように、特定特別遊技においては、遊技者による特定領域の予測と遊技球の打ち出しによっては特定単位遊技にてパンクとなり、特別遊技が終了してしまう。このため、遊技者の技術介入が重要な要素となる遊技性が実現される。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例はあくまで例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
(変形例1)
実施例1では、図1において遊技領域52における各始動入賞口および各大入賞口の配置構成の一例を示した。変形例においては、それと異なる配置構成を採用してもよい。図19は、変形例にかかるぱちんこ遊技機の前面側における基本的な構造を示す。なお、同図において実施例1と同様の構成要素については同一の符号を付している。
本変形例においては、遊技領域52の中央に設けられたセンター飾り64の左下方に第1大入賞口91を配置し、右下方に第2大入賞口92を配置している。第1大入賞口91のやや上方左側に第1始動入賞口62が配置され、第2大入賞口92のやや上方右側に第2始動入賞口63が配置されている。すなわち、第2始動入賞口63および第2大入賞口92については実施例1と同様の配置としたが、第1始動入賞口62および第1大入賞口91についてはセンター飾り64の直下ではなく、センター飾り64の中心線に対して第2始動入賞口63および第2大入賞口とほぼ対称となる位置に配置されている。これにより、第1始動入賞口62および第1大入賞口91については、遊技領域52の左側流路を流下する遊技球のみが入球可能となる。すなわち、第1始動入賞口62および第1大入賞口91のいずれか一方に向けて打球された遊技球が、第2始動入賞口63および第2大入賞口92のいずれにも入球し得ず、第2始動入賞口63および第2大入賞口92のいずれか一方に向けて打球された遊技球が、第1始動入賞口62および第1大入賞口91のいずれにも入球し得ない配置構成となっている。このため、図1に示した仕切壁85を設けることなく、打ち分け可能な構成となっている。つまり、流路を仕切るための新たな部材を設ける必要がなくなる。このような配置構成の変形によっても、上記実施例に示したものと同様の遊技性を実現することが可能となる。
あるいは、実施例1のように仕切壁85を設けなくとも、遊技領域52に設けられた遊技釘等の配列またはその配列の有無により、第1始動入賞口62および第1大入賞口91のいずれか一方に向けて打球された遊技球が、第2始動入賞口63および第2大入賞口92のいずれにも入球し得ず、第2始動入賞口63および第2大入賞口92のいずれか一方に向けて打球された遊技球が、第1始動入賞口62および第1大入賞口91のいずれにも入球し得ないように構成してもよい。また、第1大入賞口91および第2大入賞口92の少なくとも一方をセンター飾り64の周縁部にて小さく開閉させるなど、外観上目立たないように構成してもよい。
(変形例2)
実施例1では、特定領域を有する大入賞口として図4に示す構造を例示した。変形例においては、これと異なる種々の構造を採用してもよい。例えば実施例1では、特定領域への入球を検出するセンサと、大入賞口そのものへの入球を検出するセンサとを設ける例を示した。すなわち、大入賞口そのものへの入球を検出するセンサについては特定領域および非特定領域に共用としたが、これらを別々に検出するようにしてもよい。例えば、特定領域の通過を検出する第1センサと、非特定領域の通過を検出する第2センサとを設けてもよい。そして、第1センサにより特定領域への入球と大入賞口そのものへの入球を同時に検出し、第2センサにより非特定領域への入球と大入賞口そのものへの入球を同時に検出するようにしてもよい。図4を参考にすれば、特定領域と非特定領域の下流側に合流部を設けることなく、遊技球を個別の通路に排出するようにしてもよい。その場合、第1センサによる遊技球の検出をもって上述した特別遊技の継続条件の成立を判定することができる。遊技球が特定領域を通過するタイミング、つまり第1センサによりその通過が検出されたタイミングでその旨を表す通過フラグをオンにすると同時に継続判定を行うようにしてもよい。
(変形例3)
実施例2では、図18に示したように、大入賞口内に特定領域形成部材を移動可能に設け、特定領域そのものを移動させる例を示した。変形例においては、特定領域を移動させるのではなく、特定領域としての設定を変更するようにしてもよい。図20は、変形例にかかる大入賞口の構成を表す模式図である。なお、同図において実施例2と同様の構成要素については同一の符号を付している。
本変形例においては、大入賞口250の内部における第1の位置231に第1特定領域形成部材277が固定配置され、第2の位置232に第2特定領域形成部材278が固定配置されている。第1特定領域形成部材277および第2特定領域形成部材278は、それぞれ筒状をなし、その内部通路が特定領域を構成しうる。第1特定領域形成部材277および第2特定領域形成部材278の各内面には、特定領域通過検出装置および入賞検出装置として機能しうるセンサが設けられている。いずれのセンサも遊技球の通過を検出するが、それが特定領域の通過として有効とされるか否かは状態に応じて変更される。
すなわち、入球判定手段110は、各単位遊技における大入賞口250の開放開始からの設定時間(本実施例では0.5秒)は第1特定領域形成部材277および第2特定領域形成部材278を交互に有効とし、その設定時間が経過するといずれか一方を有効として固定する。そして、その有効とされた側で遊技球の通過が検出された場合に、遊技球が特定領域を通過したと判定する。すなわち、有効とされた側で遊技球の通過が検出されたときに、遊技球の大入賞口250への入球と特定領域の通過が判定される。有効とされない側で遊技球の通過が検出されたときには、遊技球の大入賞口250への入球のみが判定される。入球判定手段110は、設定期間において一定の時間間隔(本実施例では0.1秒)で有効となる特定領域形成部材を切り替える。なお、変形例においては、その時間間隔を変化させてもよいし、抽選等によりランダムに設定してもよい。このような構成により、実施例2と同様に特定単位遊技と通常単位遊技とで特定領域の通過容易性が異なるものとなり、遊技者の技術介入が重要な要素となる遊技性が実現される。
(変形例4)
上記実施例では、通常特別遊技および特定特別遊技のいずれの場合も単位遊技の継続上限回数を一定(15回)としたが、変形例においては、その上限回数を複数種類設けてもよい。例えば、多くの出玉が期待される通常特別遊技および多くの出玉が期待されない特定特別遊技のいずれについても、単位遊技の継続上限回数として15回(15R大当たり)、5回(5R大当たり)の2種類設けるようにしてもよい。そして、第1の抽選よりも第2の抽選のほうが15R大当たりの当選確率が高くなるようにし、第1の遊技と第2の遊技とで利益状態に差が出るように設定してもよい。
(変形例5)
上記実施例では、特定特別遊技として特定単位遊技が固定されたラウンド(第5ラウンド)に実行される例を示した。変形例においては、開閉パターン決定手段123が、大入賞口の複数の開閉パターンとして、継続上限回数の単位遊技に通常単位遊技と特定単位遊技とを含み、その通常単位遊技と特定単位遊技の実行順序が互いに異なる複数の特定開閉パターンを保持してもよい。そして、当否抽選が特定特別遊技への移行を示す結果となり特定特別遊技移行条件が成立したと判定されたときに、複数の特定開閉パターンのいずれかを選択するようにしてもよい。上記実施例では、開閉パターン決定手段123が、大入賞口の開閉パターンとして、継続上限回数の単位遊技において特定単位遊技を1回のみ含む開閉パターンを保持する例を示したが、特定単位遊技が複数回含む開閉パターンを選択可能に保持してもよい。
(変形例6)
上記実施例では述べなかったが、特定単位遊技における大入賞口の開放が開始される前であって、遊技球が発射された場合にその大入賞口へ入球させることが可能な所定タイミングにて、その大入賞口へ入球させるための遊技者の操作を促すガイド演出を実行するガイド演出実行手段が設けられてもよい。いわゆるナビゲーション演出を表示させることにより、極短開放の特定単位遊技が実行された場合であっても大入賞口への入球可能性を高め、遊技者の利益を担保できるようになる。
10 ぱちんこ遊技機、 50 遊技盤、 52 遊技領域、 60 演出表示装置、 62 第1始動入賞口、 63 第2始動入賞口、 64 センター飾り、 68 作動口、 70 第1特別図柄表示装置、 71 第2特別図柄表示装置、 72 一般入賞口、 77 入賞検出装置、 78 特定領域通過検出装置、 79 入賞検出装置、 83 特定領域通過検出装置、 91 第1大入賞口、 92 第2大入賞口、 94 特定領域、 100 遊技制御装置、 102 メイン基板、 104 サブ基板、 112 当否抽選手段、 120 特別遊技制御手段、 123 開閉パターン決定手段、 124 開閉制御手段、 132 演出決定手段、 190 装飾図柄、 192 第1特別図柄、 193 第2特別図柄、 210 大入賞口、 212 第1ゲート、 214 第2ゲート、 222 特定領域形成部材、 231 第1の位置、 232 第2の位置、 250 大入賞口、 277 第1特定領域形成部材、 278 第2特定領域形成部材。

Claims (5)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられた始動口と、
    遊技者の操作に応じた発射強度で前記遊技領域に向けて遊技球を発射する発射装置と、
    前記始動口への入球を契機として当否抽選を実行する当否抽選手段と、
    前記遊技領域の所定位置に設けられるとともに特定領域を有し、前記当否抽選の結果に応じて開放され、遊技球の入球が所定数の賞球払い出しの契機となる大入賞口と、
    前記大入賞口の開閉態様が定められた複数の開閉パターンを保持し、前記当否抽選の結果に応じていずれかの開閉パターンを選択する開閉パターン決定手段と、
    選択された開閉パターンにしたがって前記大入賞口を開閉制御する開閉制御手段と、
    複数回の単位遊技を含み、各単位遊技において前記大入賞口を開放させる特別遊技へ移行するための条件である特別遊技移行条件と、前記特別遊技への移行後にその特別遊技を継続するための条件である特別遊技継続条件とを保持する特別遊技作動条件保持手段と、
    前記当否抽選が前記特別遊技への移行を示す結果となり、前記特別遊技移行条件が成立したと判定したときに前記特別遊技の実行を開始する一方、その特別遊技の各単位遊技において遊技球が前記大入賞口内の特定領域を通過した場合に前記特別遊技継続条件が成立したと判定し、予め設定された単位遊技の継続上限回数を限度に引き続き前記特別遊技を実行する特別遊技制御手段と、を備え、
    前記特別遊技継続条件の判定対象となる特定領域が前記遊技領域の第1の位置と第2の位置との間で変化可能に設定されるとともに、前記第1の位置および前記第2の位置が一方を狙って打ち出された遊技球の他方への到達が規制される位置関係に設定され、
    前記特別遊技作動条件保持手段は、前記特別遊技移行条件として、前記大入賞口の開放時間の上限値が所定時間に設定された単位遊技である通常単位遊技と、前記大入賞口の開放時間の上限値が前記所定時間よりも短く設定された単位遊技である特定単位遊技とを含む特定特別遊技へ移行するための特定特別遊技移行条件を保持し、
    前記開閉パターン決定手段は、前記開閉パターンとして、前記継続上限回数の単位遊技に前記通常単位遊技と前記特定単位遊技とを含む特定開閉パターンを保持し、前記当否抽選が前記特定特別遊技への移行を示す結果となり前記特定特別遊技移行条件が成立したと判定されたときに、前記特定開閉パターンを選択することを特徴とする弾球遊技機。
  2. 前記大入賞口として、前記第1の位置に前記特定領域を有する第1の大入賞口と、前記第2の位置に前記特定領域を有する第2の大入賞口とを備え、
    前記第1の大入賞口および前記第2の大入賞口は、一方を狙って打ち出された遊技球の他方への入球が規制される配置構成にて前記遊技領域にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
  3. 前記開閉パターン決定手段は、前記特定開閉パターンとして、前記特定単位遊技における前記大入賞口の1回あたりの開放時間の上限値が、その大入賞口の開放と同時に発射された遊技球が入球可能な時間値として設定された短開閉パターンと、前記特定単位遊技における前記大入賞口の1回あたりの開放時間の上限値が、その大入賞口の開放前から遊技球が発射されなければ入球困難な時間値として設定された極短開閉パターンとを保持し、前記当否抽選が前記特定特別遊技への移行を示す結果となり前記特定特別遊技移行条件が成立したと判定されたときに、前記短開閉パターンおよび前記極短開閉パターンのいずれかを選択することを特徴とする請求項1または2に記載の弾球遊技機。
  4. 前記特別遊技の各単位遊技において、前記特定領域の位置を前記大入賞口における第1の位置と第2の位置との間で変化させる特定領域設定手段を備え、
    前記特定領域設定手段は、前記特別遊技の各単位遊技において前記大入賞口の開放開始から予め定める設定時間は前記特定領域の位置を前記第1の位置と前記第2の位置との間で継続的に変化させ、前記設定時間の経過後に前記特定領域の位置を前記第1の位置と前記第2の位置のいずれか一方に固定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 前記特定領域設定手段は、前記設定時間として、前記特定単位遊技における前記大入賞口の開放時間の上限値以上であって、前記通常単位遊技における前記大入賞口の開放時間の上限値よりも短い時間を設定することを特徴とする請求項4に記載の弾球遊技機。
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