以下、本発明の一実施の形態に係る食器洗い機について図面を参照しながら説明する。以下の説明においては、食器等の被洗浄物の洗浄およびすすぎに用いられる液体を洗浄水と称する。
(1)食器洗い機の構成
図1および図2は、本発明の一実施の形態に係る食器洗い機の構成を示す正面図および側面図である。図1の正面図においては、食器洗い機1の正面の一部が切り欠いて図示されている。また、図2の側面図では、食器洗い機1の内部が透過して図示されている。
図1および図2に示すように、食器洗い機1は筐体1aを備える。筐体1aの前面部には、開閉可能な扉16(図2)が設けられている。扉16の一部には窓部16a(図2)が形成されている。筐体1a内に、食器等の被洗浄物10の洗浄を行うための洗浄槽2が設けられている。
洗浄槽2の上段部には、上段食器かご8が前後方向に移動可能に設けられている。上段食器かご8は、洗浄槽2の一側面側に設けられる左収容部8a、および洗浄槽2の他側面側に設けられる右収容部8bを有する。左収容部8aは、右収容部8bよりも低い位置に設けられる。
洗浄槽2の下段部には、下段食器かご9が前後方向に移動可能に設けられている。下段食器かご9は、洗浄槽2の一側面側に設けられる左収容部9a、および洗浄槽2の他側面側に設けられる右収容部9bを有する。左収容部9aと右収容部9bとは同じ高さに設けられる。
上段食器かご8の左収容部8aおよび右収容部8b、ならびに下段食器かご9の左収容部9aおよび右収容部9bに、種々の被洗浄物10が収容される。
洗浄槽2の内部の背面には、略十字状の固定洗浄ノズル5が配置されている。固定洗浄ノズル5は、上下方向に延びる縦ノズル部5aおよびその縦ノズル部5aの略中央部で横方向左右両側面側に延びる横ノズル部5bを有する。縦ノズル部5aの上端部は洗浄槽2の他側面に向かって横方向に屈曲し、屈曲部5cが形成されている。屈曲部5cに複数の液噴射口20aが形成されている。
また、縦ノズル部5aの上端部の直上に、濁度検出部60が設けられている。濁度検出部60の詳細については後述する。
洗浄槽2の一側面側において、固定洗浄ノズル5の横ノズル部5bから前方に延びるように、導水管6が取り付けられている。導水管6の先端部に、回転洗浄ノズル7が鉛直軸周りに回転可能に取り付けられている。回転洗浄ノズル7は回転中心から一方向および逆方向に延びる羽根部を有し、それらの羽根部の上面に複数の液噴射口(図示せず)が形成されている。回転洗浄ノズル7は、上段食器かご8の左収容部8aの下方に配置される。また、洗浄槽2の他側面側における横ノズル部5bには、複数の液噴射口20bが形成されている。
洗浄槽2の底部には回転洗浄ノズル3、4が鉛直軸周りに回転可能に取り付けられている。回転洗浄ノズル3、4の各々は、回転洗浄ノズル7と同様に、回転中心から一方向および逆方向に延びる羽根部を有し、それらの羽根部の上面には複数の液噴射口(図示せず)が形成されている。回転洗浄ノズル3は、下段食器かご9の左収容部9aの下方に配置され、回転洗浄ノズル4は、下段食器かご9の右収容部9bの下方に配置される。
図2に示すように、下段食器かご9の下方における洗浄槽2の前面側には、被洗浄物10の洗浄またはすすぎに用いられる洗浄水を一時的に貯留する貯留部12が形成されている。貯留部12には、貯留された洗浄水を加熱するため、および洗浄槽2内部の雰囲気を加熱するためのヒータ14が配置されている。また、貯留部12には、貯留された洗浄水の温度および洗浄槽2内部の雰囲気の温度を検出する温度センサ17が設けられている。
貯留部12の底部には、排水口12aが形成されている。排水口12aの直上には、被洗浄物10から取り除かれた残菜を収集するための残菜フィルタ13が着脱可能に取り付けられている。なお、本実施の形態において、残菜とは、洗浄またはすすぎにより被洗浄物10から取り除かれた汚れのうちの固形物をいう。
排水口12aの下部には、洗浄水導入導出部Gが形成されている。洗浄水導入導出部Gには、給水管31の一端が接続されている。給水管31は筐体1aの外部に延びるとともに、その他端が図示しない水道配管に接続される。筐体1aの内部において、給水管31には給水弁31aが介挿されている。給水弁31aが開くことにより、洗浄水導入導出部G内に洗浄水として水道水が導入される。
また、洗浄水導入導出部Gには、配管11aを介してポンプ11が接続されている。これにより、ポンプ11の内部空間と洗浄水導入導出部Gおよび給水管31の内部空間とが連通する。ポンプ11には、筐体1aの外部に延びる排水管32、および分水機構15が取り付けられている。なお、本実施の形態では、ポンプ11として可逆回転型のポンプが用いられる。
ポンプ11の側方には、乾燥機構72が設けられている。乾燥機構72は、例えばファン等を含み、図示しない気体導入管を通して洗浄槽2の背面から洗浄槽2の内部に気体を供給する。これにより、後述する被洗浄物10の乾燥工程で洗浄槽2の内部空間に気流が発生する。
上記の分水機構15には、複数の流路が接続されている。これらの複数の流路について説明する。図3は、図2の分水機構15に接続される複数の流路を説明するための図である。
図3に太い一点鎖線で示すように、分水機構15には、第1、第2、第3および第4の流路Ra、Rb、Rc、Rdが接続されている。第1の流路Raは分水機構15と回転洗浄ノズル3とを接続する。この第1の流路Raは分水機構15内の洗浄水を回転洗浄ノズル3に供給するために用いられる。
第2の流路Rbは分水機構15と回転洗浄ノズル4とを接続する。この第2の流路Rbは分水機構15内の洗浄水を回転洗浄ノズル4に供給するために用いられる。
第3の流路Rcは固定洗浄ノズル5の内部に形成されている。具体的には、第3の流路Rcは、固定洗浄ノズル5の縦ノズル部5aを通して分水機構15と濁度検出部60とを接続する。また、第3の流路Rcは、固定洗浄ノズル5の縦ノズル部5aおよび屈曲部5cを通して分水機構15と複数の液噴射口20aとを接続する。さらに、第3の流路Rcは、固定洗浄ノズル5の縦ノズル部5a、および洗浄槽2の他側面側における横ノズル部5bを通して分水機構15と複数の液噴射口20bとを接続する。この第3の流路Rcは分水機構15内の洗浄水を濁度検出部60および固定洗浄ノズル5の複数の液噴射口20a、20bに供給するために用いられる。
第4の流路Rdも固定洗浄ノズル5の内部に形成されている。具体的には、第4の流路Rdは、固定洗浄ノズル5の縦ノズル部5a、洗浄槽2の一側面側における横ノズル部5b、および導水管6を通して分水機構15と回転洗浄ノズル7とを接続する。この第4の流路Rdは分水機構15内の洗浄水を回転洗浄ノズル7に供給するために用いられる。
食器洗い機1において、被洗浄物10の洗浄またはすすぎが行われる場合には、まず給水弁31aが開かれることにより給水管31から洗浄水導入導出部Gおよび排水口12aを通して貯留部12内に洗浄水(水道水)が供給される。
所定量の洗浄水が貯留部12内に貯留された後、ポンプ11のモータが正方向に回転する。これにより、貯留部12に貯留された洗浄水がポンプ11により吸引され、分水機構15を介して、第1〜第4の流路Ra〜Rdに圧送される。なお、第1〜第4の流路Ra〜Rdに順次洗浄水が供給されるように分水機構15が構成されてもよく、または第1〜第4の流路Ra〜Rdに同時に洗浄水が供給されるように分水機構15が構成されてもよい。
洗浄水が第1の流路Raに供給されることにより、回転洗浄ノズル3の液噴射口から下段食器かご9の左収容部9aに収容された被洗浄物10に向けて洗浄水が噴射される。
洗浄水が第2の流路Rbに供給されることにより、回転洗浄ノズル4の液噴射口から下段食器かご9の右収容部9bに収容された被洗浄物10に向けて洗浄水が噴射される。
洗浄水が第4の流路Rdに供給されることにより、回転洗浄ノズル7の液噴射口から上段食器かご8の左収容部8aに収容された被洗浄物10に向けて洗浄水が噴射される。
回転洗浄ノズル3、4、7から洗浄水が噴射される際には、洗浄水の噴射に伴って羽根部に作用する反力により回転洗浄ノズル3、4、7が鉛直軸周りに回転する。それにより、回転洗浄ノズル3、4、7から被洗浄物10への洗浄水の噴射方向が連続的に変化する。
洗浄水が第3の流路Rcに供給されることにより、固定洗浄ノズル5の液噴射口20a、20bから上段食器かご8の右収容部8bに収容された被洗浄物10に向けて洗浄水が噴射される。また、濁度検出部60に洗浄水が供給され、洗浄水の濁度が検出される。詳細は後述する。
上記の食器洗い機1において、被洗浄物10の洗浄またはすすぎが終了すると、ポンプ11のモータが逆方向に回転する。これにより、貯留部12に貯留された洗浄水および分水機構15に残留する洗浄水が、排水口12aおよび洗浄水導入導出部Gを通してポンプ11により吸引され、排水管32を通して洗浄槽2の外部に排出される。
(2)食器洗い機の動作概要
食器洗い機1の動作概要について説明する。図4は、食器洗い機1の動作概要を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、洗浄槽2内に残留する洗浄水が排出され、給水弁31aが開かれることにより給水管31から貯留部12内に水道水が供給される(ステップS1:排水/給水工程)。
次に、洗浄槽2内に供給された水道水に洗剤が加えられることにより洗浄水が得られ、その洗浄水がポンプ11により第1〜第4の流路Ra〜Rdに圧送される。これにより、
回転洗浄ノズル3、4、7および固定洗浄ノズル5から被洗浄物10に洗浄水が噴射され、被洗浄物10の洗浄が行われる(ステップS2:洗浄工程)。
この場合、被洗浄物10に噴射された洗浄水は、洗浄槽2の壁面等を伝って貯留部12に流入し、再び貯留部12に貯留される。貯留部12に貯留された洗浄水は、再びポンプ11により第1〜第4の流路Ra〜Rdに圧送され、各洗浄ノズル3、4、5、7から被洗浄物10に噴射される。このように、被洗浄物10の洗浄時には、洗浄槽2の内部で洗浄水が循環する。
被洗浄物10の洗浄が終了すると、被洗浄物10の洗浄に用いられた洗浄水がポンプ11により排水管32を通して排出される。そして、給水弁31aが開かれることにより、洗浄槽2の貯留部12に再び水道水が供給される(ステップS3:排水/給水工程)。
次に、洗浄槽2内に供給された水道水が、洗浄水としてポンプ11により第1〜第4の流路Ra〜Rdに圧送される。これにより、各洗浄ノズル3、4、5、7から被洗浄物10に洗浄水が噴射され、被洗浄物10のすすぎが行われる(ステップS4:すすぎ工程)。
本実施の形態では、濁度検出部60(図1)により検出される洗浄水の濁度に応じて、ステップS4のすすぎ工程の回数や時間が異なる。洗浄水の濁度とすすぎ工程の回数や時間との関係については後述する。
被洗浄物10のすすぎが終了すると、すすぎに用いられた洗浄水がポンプ11により排水管32を通して排出される。そして、給水弁31aが開かれることにより、洗浄槽2の貯留部12に再び水道水が供給される(ステップS5:排水/給水工程)。
次に、ヒータ14が動作することにより、貯留部12内に貯留された水道水が所定の温度に加熱される。そして、加熱された水道水が、洗浄水としてポンプ11により第1〜第4の流路Ra〜Rdに圧送される。これにより、各洗浄ノズル3、4、5、7から被洗浄物10に所定温度に加熱された洗浄水が噴射され、被洗浄物10の加熱すすぎが行われる(ステップS6:すすぎ工程)。
この場合、熱によって被洗浄物10の除菌を行うことができるとともに、後の乾燥工程における被洗浄物10の乾燥効率を高めることができる。
被洗浄物10の加熱すすぎが終了すると、加熱すすぎに用いられた洗浄水がポンプ11により排水管32を通して排出される(ステップS7:排水工程)。
最後に、ポンプ11の動作が停止され、図2の乾燥機構72が動作する。乾燥機構72は、洗浄槽2の内部空間に気流を発生させる。これにより、ヒータ14により所定温度に加熱された雰囲気が洗浄槽2の内部を循環する。それにより、被洗浄物10が乾燥される(ステップS8:乾燥工程)。被洗浄物10の乾燥が完了することにより、食器洗い機1における一連の動作が終了する。
なお、上記では言及していないが、実際には、ステップS2の洗浄工程においても洗浄水がヒータ14により所定の温度に加熱される。
(3)濁度検出部の詳細
濁度検出部60の詳細を説明する。図5は図1の濁度検出部60の組み立て斜視図であり、図6は図1の濁度検出部60の縦断面図である。
図5および図6に示すように、濁度検出部60は、主として下カバー610、パッキン620、センサ収容カバー630、センサ支持ケース640、上カバー650、光センサ64および濁度検出ノズル5xから構成されている。
下カバー610は、図1の洗浄槽2における天井面の一部を構成する。すなわち、洗浄槽2の天井面は、その一部が下方に突出するように形成されている。下カバー610の中央部には開口部611が形成されている。また、下カバー610には、開口部611に近接して2つのネジ孔612が形成されている。
洗浄槽2(図1)の背面、側面、底面、および天井面の材料としては、例えば遮光性を有するポリプロピレン(PP)樹脂が用いられる。また、洗浄槽2(図1)の前面を構成する扉16の窓部16a(図2)を除く部分の材料としてもポリプロピレン(PP)樹脂が用いられる。これに対して、扉16の窓部16a(図2)の材料としては、透光性を有するポリメチルペンテン(PMP)樹脂が用いられる。これにより、食器洗い機1の使用者は、扉16の窓部16aから洗浄槽2の内部を視認することができる。
濁度検出部60の組み立て時には、下カバー610の開口部611の内縁に沿うようにパッキン620が取り付けられる。この状態で、略船形状を有するセンサ収容カバー630がパッキン620を介して下カバー610の開口部611に嵌め込まれる。センサ収容カバー630の材料としては、例えばポリメチルペンテン(PMP)樹脂が用いられる。この場合、センサ収容カバー630は、透光性を有する。
センサ収容カバー630の中央部にはセンサ支持ケース640を収容するための収容空間630Sが形成されている。また、センサ収容カバー630には、収容空間630Sに近接して2つの貫通孔639が形成されている。
センサ収容カバー630が下カバー610に嵌め込まれた状態で、センサ収容カバー630の2つの貫通孔639を通して、下カバー610の2つのネジ孔612にネジNが取り付けられる。これにより、センサ収容カバー630が下カバー610に確実に固定される。また、パッキン620によりセンサ収容カバー630と下カバー610との間の水密性が確保される。図6に示すように、収容空間630Sを形成するセンサ収容カバー630の底面中央には、上方に窪んだ断面矩形の凹状部631が形成されている。
センサ支持ケース640には、プリント基板64P、発光ダイオードからなる発光素子64aおよびフォトダイオードからなる受光素子64bが取り付けられる。プリント基板64P、発光素子64aおよび受光素子64bにより光センサ64が構成される。本実施の形態において、光センサ64としては、透過型の光センサが用いられる。発光素子64aおよび受光素子64bの端子は、プリント基板64Pに接続される。
光センサ64が取り付けられたセンサ支持ケース640がセンサ収容カバー630の収容空間630Sに収容される。この状態で、センサ支持ケース640により支持された発光素子64aおよび受光素子64bが、センサ収容カバー630の凹状部631を挟んで互いに対向する。
センサ支持ケース640の上端を押さえ込むように、上カバー650が取り付けられる。これにより、センサ支持ケース640が位置決めされるとともに、センサ支持ケース640がセンサ収容カバー630に固定される。それにより、発光素子64aおよび受光素子64bも位置決めされる。
上カバー650の上面は、洗浄槽2を覆う筐体1aの天井面に当接する。これにより、濁度検出部60の各構成部材が確実に固定される。
図1〜図3の固定洗浄ノズル5の上端部には、図6に示すように、濁度検出部60に向かって鉛直方向に延びる濁度検出ノズル5xが取り付けられている。濁度検出ノズル5xの内部空間は、図3の第3の流路Rcの一部を構成する。
濁度検出ノズル5xの先端部は、センサ収容カバー630の凹状部631に対向するように位置決めされる。これにより、洗浄水が第3の流路Rcに供給される場合には、洗浄水が濁度検出ノズル5xから上方に向かって連続的に吐出されることにより凹状部631の内部に洗浄水が充填される。なお、凹状部631の内部に充填される洗浄水は、濁度検出ノズル5xから吐出される洗浄水により順次置換される。
この状態で、光センサ64が駆動される。上述のように、センサ収容カバー630は透光性を有する。したがって、発光素子64aにより発生された光は、センサ収容カバー630の凹状部631の側壁およびその凹状部631に充填された洗浄水を通して受光素子64bにより受光される。
これにより、発光素子64aの発光量が一定である場合には、受光素子64bの受光量は凹状部631に充填された洗浄水の汚れ(濁り)に応じて変化する。それにより、受光素子64bから出力される検出信号の電圧値に基づいて洗浄水の濁度が検出される。この場合、洗浄水の濁度が高いほど受光素子64bの受光量が小さくなり、受光素子64bから出力される検出信号の電圧値が低くなる。
第3の流路Rcへの洗浄水の供給が停止されると、凹状部631に充填された洗浄水がその内周面等を伝って下方に流れ落ちる。
(4)濁度検出部の特徴
(4−a)本実施の形態に係る食器洗い機1においては、濁度検出部60が貯留部12に貯留される洗浄水の最高水位よりも高い位置に設けられている。
これにより、洗浄水が第3の流路Rc以外の流路Ra、Rb、Rdに供給される際には、濁度検出部60における洗浄水の濁度の検出部分(凹状部631)に洗浄水が接触しない。また、洗浄槽2から洗浄水を排出する際には、濁度検出部60における洗浄水の濁度の検出部分(凹状部631)に洗浄水が残留しない。
したがって、センサ収容カバー630の凹状部631に水垢および油等が付着することが防止される。その結果、洗浄水の濁度の検出誤差が低減され、長期に亘って正確に洗浄水の濁度を検出することが可能となる。
また、濁度検出部60は洗浄槽2の内部に設けられており、メンテナンスが容易である。したがって、仮に凹状部631が汚れた場合でも、使用者は容易にその汚れを取り除くことができる。
(4−b)上述のように、濁度検出部60においては、センサ収容カバー630の凹状部631に濁度検出ノズル5xから洗浄水が吐出される。そして、凹状部631の内部に洗浄水が充填されることにより、光センサ64で洗浄水の濁度が検出される。
ここで、濁度検出ノズル5xが鉛直方向に配置されかつ濁度検出ノズル5xの先端部に対向するように凹状部631が配置されている。それにより、凹状部631の底部632
は、水平面に沿って広がりかつ下方を向いている。このような状態で、凹状部631に濁度検出ノズル5xから鉛直方向に洗浄水が吐出されると、凹状部631の底部632にほぼ均一な水圧が加わる。それにより、凹状部631に導入された洗浄水に気泡が混入している場合、その気泡は、水圧により凹状部631から下方に均一に押し出される。そのため、凹状部631に継続して洗浄水が吐出される場合、凹状部631には気泡等の気相がほとんど残留しない。
この場合、発光素子64aと受光素子64bとの間に導入される洗浄水に気相が存在しないので、洗浄水の濁度の検出誤差が低減される。
濁度検出ノズル5xを水平方向に配置しかつセンサ収容カバー630を凹状部631が濁度検出ノズル5xの先端部に対向するように配置した場合、凹状部631に濁度検出ノズル5xから洗浄水が吐出されると、重力の影響により、凹状部631の鉛直方向に沿った底部632に加わる水圧が均一になりにくい。そのため、凹状部631に導入された洗浄水に気泡が混入している場合には、その気泡は凹状部631の内部で上側に移動して滞留する可能性がある。
したがって、濁度検出ノズル5xおよびセンサ収容カバー630は、濁度検出ノズル5xが鉛直方向に配置されかつ凹状部631が濁度検出ノズル5xの先端部に対向するようにセンサ収容カバー630が配置されることが好ましい。これにより、上述のように濁度の検出誤差が低減される。
なお、洗浄水に混入する気泡が濁度の検出誤差にほとんど影響を与えない場合には、濁度検出ノズル5xを水平方向に配置しかつセンサ収容カバー630を凹状部631が濁度検出ノズル5xの先端部に対向するように配置してもよい。また、濁度検出ノズル5xを鉛直方向に対して傾斜するように配置しかつセンサ収容カバー630を凹状部631が濁度検出ノズル5xの先端部に対向するように配置してもよい。
この場合においても、濁度検出部60が貯留部12に貯留される洗浄水の最高水位よりも高い位置に設けられることにより、洗浄水が第3の流路Rc以外の流路Ra、Rb、Rdに供給される際には凹状部631に洗浄水が接触しない。また、洗浄槽2から洗浄水が排出される際にも凹状部631に洗浄水が残留しない。したがって、センサ収容カバー630の凹状部631に水垢および油等が付着することが防止される。
(4−c)上述のように、洗浄槽2(図1)の前面を構成する扉16(図2)の窓部16aは透光性を有する。これにより、図2の扉16が閉じられた状態で窓部16aから洗浄槽2内に外部の光が入射する。この場合、洗浄水の濁度の検出時に外乱光により光センサ64の検出精度が低下する可能性がある。
これに対して、濁度検出部60においては、洗浄水の濁度が検出される凹状部631が、下カバー610により取り囲まれている。上述のように、下カバー610は、洗浄槽2の天井面の一部を構成し、その天井面は遮光性を有する。
これにより、扉16が閉じられた状態で洗浄槽2の内部に外部の光が入射する場合でも、その光が下カバー610の内側の凹状部631に入り込むことが防止される。その結果、洗浄水の濁度の検出時に外乱光による光センサ64の検出精度の低下が防止される。
(4−d)洗浄水を受けるセンサ収容カバー630の凹状部631の内表面が撥水性を有する場合、濁度検出ノズル5xから凹状部631への洗浄水の吐出が終了すると、凹状部631の内表面に洗浄水が液滴として付着しやすい。凹状部631の内表面に付着した
液滴が乾燥すると、液滴に含まれる汚れが凹状部631の内表面で不均一に付着する。この場合、凹状部631の内表面が不均一に汚れることにより、光センサ64による濁度の検出が不安定となる。
したがって、洗浄水を受けるセンサ収容カバー630の凹状部631の表面は、親水性を有することが好ましい。例えば、凹状部631の内表面に親水性樹脂を被覆する。
この場合、濁度検出ノズル5xから凹状部631への洗浄水の吐出が終了した場合に、凹状部631の内表面に洗浄水が液滴として付着することが防止される。これにより、凹状部631の内表面に不均一に汚れが付着することが防止される。その結果、洗浄水の濁度の検出が行われるごとに凹状部631に付着した液滴により濁度の検出精度が低下することが防止される。
(5)検出信号の変化
本実施の形態では、上記の洗浄工程およびすすぎ工程において、濁度検出部60の光センサ64により、洗浄槽2内の洗浄水の濁度が検出される。次に、光センサ64により検出される洗浄水の濁度の変化について説明する。
図7の食器に付着した汚れが少ない場合の例では、時点t0〜t1の期間に、図4のステップS1の排水/給水工程が行われる。すなわち、洗浄槽2に残留する洗浄水が排出されるとともに水道水が洗浄槽2に供給される。
次に、時点t1〜t4の期間に、図4のステップS2の洗浄工程が行われる。上記のように、洗浄工程では、被洗浄物10に噴射された洗浄水が洗浄槽2の内部で循環する。この場合、被洗浄物10から除去された汚れが洗浄水に混入するため、洗浄水の濁度が徐々に上昇する。その結果、検出電圧が徐々に低下する。また、被洗浄物10の汚れの度合いが大きいほど、洗浄水の濁度がより上昇し、検出電圧がより低下する。
また、時点t1において、ヒータ14がオンされる。洗浄工程においては、洗浄水の温度が規定値Tに達するとヒータ14がオフされる(時点t2)。規定値Tは例えば52℃である。
その後、S分間(たとえば、10分間)洗浄が継続される。洗浄水の温度を規定値Tまで上昇させることにより食器に付着しているこびりついた汚れやご飯粒や低温で水に溶けにくい油などがはがれ、洗浄水に溶け出してくる。ほとんどすべての汚れが食器から取れるのには、一定の時間を要するので、本実施例では10分間洗浄を継続している。汚れや油が洗浄水に溶けやすくするためには、洗浄水の洗剤成分による化学的な反応と、連続的に噴射される洗浄液が食器に当たることによる機械力が一定時間以上必要であり、かつ、洗浄水の温度を規定値以上に上げることによりこれを促進させることができる。
時点t3の光センサ64の検出電圧をV3、その1分後の時点t4の検出電圧をV4とする。ここで、光センサ64の検出電圧の1分間の変化量V4−V3が0.2V以下であれば、洗浄工程を終了する。これは洗浄水の温度が十分上昇しているため、食器に付着した汚れやご飯粒や油などが洗浄水に十分溶け出しているので、洗浄水の濁度すなわち光センサ64の検出電圧がほとんど変化しなくなる。光センサ64の検出電圧の1分間の変化量V4−V3が0.2V以下であれば、食器に付着した汚れなどが十分取れていると判断できる。
ここで、食器に付着した汚れなどが十分洗浄水に溶け出していない場合は、光センサ64の検出電圧は徐々に低下し続けるので、引き続き1分毎に光センサ64の検出電圧を取
り続ける。光センサ64の検出電圧の1分間の変化量が0.2V以下になるまで洗浄が行われる。
続いて、時点t4〜t5の期間に、図4のステップS3の排水/給水工程が行われる。すなわち、洗浄に用いられた洗浄水が洗浄槽2から排出されるとともに新たな水道水が洗浄槽2に供給される。
続いて、時点t5〜t6の期間に、図4のステップS4のすすぎ工程が行われる。この場合、洗浄工程と同様に、被洗浄物10に噴射された洗浄水が洗浄槽2の内部で循環する。ただし、被洗浄物10の汚れの大部分が洗浄工程で除去されているので、洗浄水の濁度は低くなっている。そのため、洗浄工程に比べて検出電圧が高くなる。
なお、すすぎ工程では、ヒータ14がオフに維持されるが、洗浄工程における洗浄槽2内および洗浄水の循環経路の余熱によって洗浄水の温度が徐々に上昇する。
図8の食器に付着した汚れが多くこびりついている場合の例では、時点t10〜t11の期間に、図4のステップS1の排水/給水工程が行われる。すなわち、洗浄槽2に残留する洗浄水が排出されるとともに水道水が洗浄槽2に供給される。本例では、52℃より低い温度の水道水が洗浄槽2に供給される。
次に、時点t11〜t17の期間に、図4のステップS2の洗浄工程が行われる。上記のように、洗浄工程では、被洗浄物10に噴射された洗浄水が洗浄槽2の内部で循環する。この場合、被洗浄物10から除去された汚れが洗浄水に混入するため、洗浄水の濁度が徐々に上昇する。その結果、検出電圧が徐々に低下する。また、被洗浄物10の汚れの度合いが大きいほど、洗浄水の濁度がより上昇し、検出電圧がより低下する。
また、時点t11において、ヒータ14がオンされる。洗浄工程においては、洗浄水の温度が規定値Tに達するとヒータ14がオフされる(時点t12)。規定値Tは例えば52℃である。
その後、S分間(たとえば、10分間)洗浄が継続される。洗浄水の温度を規定値Tまで上昇させることにより食器に付着しているこびりついた汚れやご飯粒や油などがはがれ、洗浄水に溶け出してくる。ほとんどすべての汚れが食器から取れるのには、一定の時間を要するので、本実施例では10分間洗浄を継続している。
時点t13の光センサ64の検出電圧をV13、その1分後の時点t14の検出電圧をV14とする。ここで、光センサ64の検出電圧の1分間の変化量V14−V13が0.2V以上であると、洗浄工程は継続される。同様にして、1分毎に測定された光センサ64の検出電圧をV15(時点t15)、V16(時点t16)、V17(時点t17)が測定される。このとき、V14−V13=0.5、V15−V14=0.4、V16−V15=0.3、V17−V16=0.2となると時点t17で洗浄工程を終了し、次工程の排水、給水が行われる。
これは洗浄水の温度が上昇して、食器に付着したこびりついた汚れやご飯粒や油などが洗浄水に徐々に溶け出しているので、洗浄水の濁度すなわち光センサ64の検出電圧が徐々に低下したためである。光センサ64の検出電圧の1分間の変化量V17−V16が0.2V以下であれば、食器の汚れが溶け出して十分取れていると判断できる。
続いて、時点t17〜t18の期間に、図4のステップS3の排水/給水工程が行われる。すなわち、洗浄に用いられた洗浄水が洗浄槽2から排出されるとともに新たな水道水
が洗浄槽2に供給される。
続いて、時点t18〜t19の期間に、図4のステップS4のすすぎ工程が行われる。この場合、洗浄工程と同様に、被洗浄物10に噴射された洗浄水が洗浄槽2の内部で循環する。ただし、被洗浄物10の汚れの大部分が洗浄工程で除去されているので、洗浄水の濁度は低くなっている。そのため、洗浄工程に比べて検出電圧が高くなる。
なお、すすぎ工程では、ヒータ14がオフに維持されるが、洗浄工程における洗浄槽2内および洗浄水の循環経路の余熱によって洗浄水の温度が徐々に上昇する。
同様にして、時点t19〜t20の期間に、図4のステップS3の排水/給水工程が行われる。時点t20〜t21の期間に、図4のステップS4のすすぎ工程が行われる。
(6)制御系
次に、本実施の形態に係る食器洗い機1の制御系について説明する。図9は、食器洗い機1の制御系の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、食器洗い機1は、制御部70を備える。制御部70は、CPU(中央演算処理装置)70a、メモリ70b、タイマ70cおよびカウンタ70dを含む。
制御部70には、光センサ64、温度センサ17、ポンプ11、ヒータ14、給水弁31aおよび乾燥機構72が接続される。
制御部70は、光センサ64にパルス信号PSを与える。光センサ64により検出された洗浄水の濁度が、検出信号TSとして制御部70に与えられる。温度センサ17により検出された洗浄水の温度が、温度信号HLとして制御部70に与えられる。
制御部70は、ポンプ11の動作、ヒータ14のオンオフ、給水弁31aの開閉、および乾燥機構72の動作を制御する。
(7)制御動作
次に、制御部70の制御動作について説明する。図10〜図12は、制御部70の制御動作を示すフローチャートである。
図10に示すように、まず、制御部70は、ポンプ11のモータを逆方向に回転させることにより、洗浄槽2内に残留する洗浄水を排出する(ステップS11)。次に、制御部70は、給水弁31aの開閉を制御することにより、洗浄槽2の貯留部12に所定量の洗浄水を供給する(ステップS12)。
次に、制御部70は、被洗浄物10の洗浄を開始する(ステップS13)。具体的には、制御部70は、ポンプ11のモータを正方向に回転させることにより、洗浄槽2内で洗浄水を循環させ、被洗浄物10に洗浄水を連続的に噴射させる。次に、制御部70は、ヒータ14をオンする(ステップS14)。これにより、洗浄槽2内で循環される洗浄水の温度が徐々に上昇する。
一方、制御部70は温度センサ17からの温度信号HLによって貯留部12内の洗浄水の温度を監視し続けており、ステップS15において、貯留部12内の洗浄水の温度が規定値T以上である場合、制御部70は、ステップS16において、ヒータ14をオフする。これにより、洗浄槽2内で循環される洗浄水の温度が徐々に下降する。上記のように、規定値Tは、例えば52℃である。
次に、ステップS17において、所定の一定時間(たとえば、10分間)洗浄を継続したのち、ステップS18において、制御部70のカウンタ70dをn=3にセットする。ステップS19において、制御部70は光センサ64をオンするとともに、光センサ64からの検出信号TSの電圧値V3(または、V13)を入力する。なお、光センサ64をこれ以前からオンにしておき、ステップS19において初めて制御部70が光センサ64からの検出信号TSを認識するように制御してもよい。
次に図11のステップS21において、制御部70のタイマ70cを動作させる。タイマ70cは時間を計測するもので、ステップS22で1分経過したとき、タイマ70cをリセットする(ステップS23)。次にステップS24において、制御部70のカウンタ70dを1アップさせる。そして、ステップS25において、その時点の光センサ64からの検出信号TSの電圧値Vnを入力する。
ステップS26において、光センサ64からの検出信号TSの電圧値VnとV(n−1)の差が0.2V以下の場合、洗浄工程を終了し(ステップS27)、次工程に進む。ステップS26において、光センサ64からの検出信号TSの電圧値VnとV(n−1)の差が0.2Vを超える場合、ステップS21からS26までの動作を繰り返して行う。
ここで、n=3(図7の時点t3)におけるVn=V3、n=4(図7の時点t4)におけるVn=V4となる。また、n=3(図8の時点t13)におけるVn=V13、n=4(図8の時点t14)におけるVn=V14となる。同様にして、n=7(図8の時点t17)におけるVn=V17となる。
次に、図12に示すように、制御部70は、ステップS31において、すすぎ工程を開始する。ポンプ11のモータを逆方向に回転させることにより、洗浄槽2内の洗浄水を排出する(ステップS32)。次に、制御部70は、給水弁31aの開閉を制御することにより、洗浄槽2の貯留部12に所定量の洗浄水を供給する(ステップS33)。
次に、制御部70は、ステップS34において、洗浄時間が40分以上か判断する。洗浄時間は図7の時点t4−時点t1または図8の時点t17−時点t11の時間がそれである。洗浄時間が40分以上の場合は、ステップS35において、10分のすすぎが2回に設定される。
洗浄時間が40分未満の場合は、ステップS36において、洗浄時間が30分以上か判断する。洗浄時間が30分以上の場合は、ステップS37において、7分のすすぎが2回に設定される。
洗浄時間が30分未満の場合は、ステップS38において、洗浄時間が20分以上か判断する。洗浄時間が20分以上の場合は、ステップS39において、10分のすすぎが1回に設定される。洗浄時間が20分未満の場合は、5分のすすぎが1回に設定される。
図8の例のように食器に汚れが多くこびりついている場合などは、洗浄水の温度を上げ、かつ洗浄時間をかけることにより、徐々に汚れが洗浄水に溶け出すので、光センサ64からの検出信号TSの電圧値は時間をかけて低下することになる。よって、洗浄時間が長くなる。この場合、よごれの量が多いのですすぎ回数も多くすることにより、より汚れ落ちの状態もよくなる。
また、図7の例のように食器に付着した汚れが少ない場合などは、すぐに汚れが洗浄水に溶け出すので、光センサ64からの検出信号TSの電圧値はすぐに変化が少なくなる。
よって、洗浄時間が短くなる。この場合、汚れの量が少ないのですすぎ回数も少なくしても十分汚れ落ちはよい。
次に、制御部70は、被洗浄物10のすすぎを開始する(ステップS41)。具体的には、制御部70は、ポンプ11のモータを正方向に回転させることにより、洗浄槽2内で洗浄水を循環させ、被洗浄物10に洗浄水を連続的に噴射させる。次に、制御部70は、設定された時間および回数のすすぎを行った後、すすぎ工程を終了し次工程に進む(ステップS42)。
(8)効果
以上のように、本実施の形態では、洗浄工程において、温度センサ17による洗浄水の温度が規定値T、たとえば52℃に達したのち、S分間、たとえば10分間洗浄を継続後に、光センサ64により洗浄水の汚れを検出するようにしている。
特許文献1の食器洗浄機では、洗浄水の温度が十分上昇する前に洗浄水の汚れを光センサ64で検出し、濁度の変化がなくなった場合に洗浄工程を終了しているので、たとえば、食器にこびりついた汚れ、固まったご飯粒、低温で除去しにくい汚れ、例えば、牛脂、またはラード等の油汚れが、洗浄水に溶け出していない状態で汚れを判断し、洗浄工程を終わることになり、食器に汚れが残ったままになり仕上がり状態が悪くなることがある。
そこで、本実施の形態では、上記ステップS15の処理により温度センサ17により検出される洗浄水の温度が規定値T、すなわち52℃に達したのち、S分間、たとえば10分間洗浄を継続して、食器に洗浄水を連続的に噴射させるので、洗浄水の洗剤成分による汚れや油、たんぱく質の分解力と洗浄水温度をあげることにより、汚れやご飯粒や油が洗浄水に溶けやすくし、かつ、洗浄水の連続的な噴射で食器についた頑固な汚れ、ご飯粒、油などを洗い流すことができる。このときの汚れが溶け出した洗浄水の濁度を光センサ64により検出し、洗浄工程を終了させる。
よって、食器の汚れが少ない場合は図7の洗浄工程のように洗浄時間を短い時間で終わらせることができ、節水や省エネを実現することができる。また、食器の汚れが多い場合は図8の洗浄工程のように洗浄時間を長くして、食器についた頑固な汚れやご飯粒や油などもきれいに落とすことができる。
また、本実施の形態では洗浄時間により、すすぎの回数や時間を変えている。上記ステップS34、S36、S38の処理により洗浄時間が20分以下の場合は汚れが少ないと判断できるので、すすぎ時間も5分と短く設定され、かつ、すすぎ回数も1回で十分すすぐことができる。
これにより、節水、省エネを実現できる。汚れの度合いにあわせて、すすぎ時間とすすぎ回数を設定するので仕上がり状態のよい、すなわち汚れが十分取れたものを実現すると同時に、最適な洗浄時間、すすぎの回数と時間を行うので、節水や省エネを実現することができる。
(9)請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応関係
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各部との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、回転洗浄ノズル3、4、7および固定洗浄ノズル5が洗浄水噴射機構の例であり、温度センサ17が温度検出部の例であり、ヒータ14が加熱部の例であり、時点t1〜時点t4および時点t11〜t17が洗浄時間の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。