JP2011089700A - バックステー連結機構 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】垂直バックステー2の下端と水平バックステー3との間にて垂直バックステー2の下端から離間されて水平バックステー2に固定されるソケット部20と、垂直バックステー2の下部に固定されると共にソケット部20に上下スライド可能に差し込まれて前記水平バックステー3の傾斜を抑制し、さらにソケット部20に締結可能とされた差込部とを備える。
【選択図】図2
Description
このような炉壁は、火炉を覆って建てられる建屋から吊り下げられることによって支持されており、剛性が弱い。このため、炉壁の剛性を高め、炉壁の熱膨張や炉内の圧力変動によって火炉が大きく変形することを抑止するために、火炉周りに複数のバックステーが配置されている。
これらのバックステーは、火炉周りに炉壁に沿って水平に配置される水平バックステーと、火炉周りに炉壁に沿って垂直に配置される垂直バックステーとによって構成されており、各バックステーが例えばH型鋼等から構成されている。
通常、バックステーは、火炉の高さ方向に配設される垂直バックステーと火炉の幅方向に配設される水平バックステーとから構成されている。そして、これらの垂直バックステーと水平バックステーとは連結されているが、上述の火炉の変形によって垂直バックステーが水平バックステーに対して上下方向に移動するため、垂直バックステーが水平バックステーに対して上下方向にスライド可能に連結されている。
なお、水平バックステーと垂直バックステーの配設が完了し、水平バックステーを炉壁等によって支持可能となった場合には、差込部とソケット部との締結を解除することによって、差込部すなわち垂直バックステーが水平バックステーに対して上下方向にスライド可能となる。また、水平バックステーの倒れが差込部とソケット部の内壁とが当接することによって防止される。
水平バックステー3は、平面視において火炉Bの周囲全体を囲うように配置され、高さ方向に複数段配設されている。
垂直バックステー2は、水平バックステー3の各段の間に配設されている。この垂直バックステー2は、上述のバックステーとしての機能に加え、水平バックステー3の倒れを防止するための突っ張り棒として機能も有している。より詳細には、水平バックステー3は、火炉Bの路壁に近い側が不図示の支材によって火炉Bの路壁に接続されているため、自重によって支材料との接続箇所を中心として傾斜し倒れようとする。これに対して、上下に離間する水平バックステー3の間に垂直バックステー2を配設することによって、水平バックステー3が倒れようとすることを防止している。
なお、本実施形態においてこれらの垂直バックステー2と水平バックステー3とは、H型鋼によって構成されている。また、垂直バックステー2は、水平バックステー3よりも小さな断面積のH型鋼とされている。
図2は、バックステー連結機構10を含む垂直バックステー2及び水平バックステー3の側面図である。また、図3が図2のA−A線矢視図であり、図4がB−B線矢視図である。
なお、図2に示すように、本実施形態において水平バックステー3は、自らのウェブ3aが水平となり、フランジ3bが炉壁から離間する方向に配列されるように姿勢設定されている。また、垂直バックステー2は、自らのウェブ2aが垂直となり、フランジ2bが炉壁から離間する方向に配列されるように姿勢設定されている。
このソケット部20は、図3に示すように、断面が垂直バックステー2と同一サイズのH型を有しており、垂直バックステー2と同様に自らのウェブ20aが垂直となり、フランジ20bが炉壁から離間する方向に配列されるように姿勢設定されている。そして、ソケット部20と垂直バックステー2とは、平面視において重なるように上下方向に並んで配置されている。
また、ソケット部20のウェブ20aの上部にはボルトが挿通可能な貫通孔20cが水平方向に並んで2つ形成されている。
この下部スプライスプレート30は、図3に示すように、ソケット部20のウェブ20aの壁面に当接される中央部30aと、ソケット20のフランジ20bの壁面に当接される屈曲部30bとを備える、平面視が略コの字状のプレート部材である。そして、下部スプライスプレート30は、ソケット部20の両側の各々に対して設置されることによって合計2つ設けられている。
また、各下部スプライスプレート30は、その上部が2つのボルト60によって垂直バックステー2の下部に固定されている。すなわち、下部スプライスプレート30は、ボルト締結により垂直バックステーの下部に固定されている。
つまり、本実施形態のバックステー連結機構10では、貫通孔20cと貫通孔30cとを重ねてボルトを挿通すると共にナットを装着することによって、下部スプライスプレート30がソケット部20に対して締結可能とされている。
なお、上部スプライスプレート50は、図4に示すように、垂直バックステー2のウェブ2aと上部固定部40のウェブ40aとを接続するための2つのウェブ接続プレート50aと、垂直バックステー2のフランジ2bと上部固定部40のフランジ40bとを接続するための4つのフランジ接続プレート50bとによって構成されている。
また、下部スプライスプレート30の屈曲部30bがソケット20のフランジ20bの壁面に当接されていることから、水平バックステー3が、炉壁から離間した側のフランジ部3bが下方に向かうように傾斜しようとした場合であっても、その傾斜を抑えることができる。
なお、水平バックステー3と垂直バックステー2の配設が完了し、水平バックステー3を炉壁等によって支持可能となった場合には、下部スプライスプレート30とソケット部20との締結を解除することによって、下部スプライスプレート30すなわち垂直バックステー2が水平バックステー3に対して上下方向にスライド可能となる。また、水平バックステー3の倒れが下部スプライスプレート30とソケット部20の壁面とが当接することによって防止される。
このため、本実施形態のバックステー連結機構10によれば、下部スプライスプレート30とソケット部20とをより簡単に締結することができると共に、締結の解除も容易に行うことができる。
このため、垂直バックステー2の上部と水平バックステー3とを溶接することなく垂直バックステー2の上部と水平バックステー3とを固定することができる。よって、垂直バックステー2と水平バックステー3とを連結する際に要する溶接作業の負担をさらに低減させることが可能となる。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものでなく、垂直バックステー2、水平バックステー3及びソケット部20等が異なる形状を有していても良い。
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、垂直バックステー2の上部と水平バックステー3とを溶接によって固定するようにしても良い。
Claims (5)
- 火炉の高さ方向に配設される垂直バックステーと火炉の幅方向に配設される水平バックステーとを連結するためのバックステー連結機構であって、
前記垂直バックステーの下端と前記水平バックステーとの間にて前記垂直バックステーの下端から離間されて前記水平バックステーに固定されるソケット部と、
前記垂直バックステーの下部に固定されると共に前記ソケット部に上下スライド可能に差し込まれて前記水平バックステーの火炉の水平方向に対する傾斜を抑制し、さらに前記ソケット部に締結可能とされた差込部と
を備えることを特徴とするバックステー連結機構。 - 前記差込部の下部及び前記ソケット部にボルト挿通孔を有し、これらの挿通孔を重ねてボルトを挿通して固定することによって前記ソケット部と前記差込部とが締結されることを特徴とする請求項1記載のバックステー連結機構。
- 前記差込部がボルト締結により前記垂直バックステーの下部に固定されていることを特徴とする請求項1または2記載のバックステー連結機構。
- 前記垂直バックステーの上部と前記水平バックステーとがボルト締結により固定されていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のバックステー連結機構。
- 前記垂直バックステー及び前記ソケット部は、断面が同一サイズのH型形状を有し、平面視がH型となりかつ平面視で重ねて配置されていることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のバックステー連結機構。
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