JP2011087535A - 歩行型田植機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸線方向に摺動操作されることにより伝動機構7が左車輪4Lおよび右車輪4Rへ伝達する動力の変速比を変更するとともに、軸線回りに回動操作されることにより伝動機構7が植付装置5へ伝達する動力の変速比を変更する変速操作軸111と、植付作業中の作業者から手が届く位置に配置され、変速操作軸111を軸線方向に摺動操作する走行変速レバー137と、植付作業中の作業者から手が届かない位置に配置され、変速操作軸111を軸線回りに回動操作する株間変速レバー135と、を具備した。
【選択図】図11
Description
図5に示す如く、機体2はエンジン台21、バンパー22、ミッションケース23、センターフレーム24、左車軸ケース25L、右車軸ケース25R、左側方フレーム26L、右側方フレーム26R、中央植え付けケース27C、左植え付けケース27L、右植え付けケース27R、左後フレーム28L、右後フレーム28Rを具備する。
なお、機体は本実施形態の機体2の如き構成に限定されない。
ミッションケース23の前端部はエンジン台21の後端部にボルトにより固定される。
左車軸ケース25Lの一端部(前端部)はミッションケース23の左側面(左側部材23L)に回動可能に支持され、左車軸ケース25Lの他端部は概ね左車軸ケース25Lの一端部の後方に配置される。左車軸ケース25Lの他端部(後端部)には左車輪4Lが軸支される。
右車軸ケース25Rの一端部(前端部)はミッションケース23の右側面(右側部材23R)に回動可能に支持され、右車軸ケース25Rの他端部は概ね右車軸ケース25Rの一端部の後方に配置される。右車軸ケース25Rの他端部(後端部)には右車輪4Rが軸支される。
本実施形態の左側方フレーム26Lおよび右側方フレーム26Rは二本の金属製の円筒の端部を外形が概ねL字型の継手部材で連結したものである。
左側方フレーム26Lの一端部(継手部材で連結された二本の円筒のうち、一方の円筒において継手部材に固定されていない方の端部)はミッションケース23の左側面(左側部材23L)に固定され、左側方フレーム26Lの他端部(継手部材で連結された二本の円筒のうち、他方の円筒において継手部材に固定されていない方の端部)は左側方フレーム26Lの一端部の後左側方かつやや下方となる位置に配置される。
同様に、右側方フレーム26Rの一端部はミッションケース23の右側面(右側部材23R)に固定され、右側方フレーム26Rの他端部は右側方フレーム26Rの一端部の後右側方かつやや下方となる位置に配置される。
本実施形態の中央植え付けケース27Cは鋳造品であり、中央植え付けケース27Cの前端部はセンターフレーム24の後端部に固定される。
本実施形態の左植え付けケース27Lは鋳造品であり、左植え付けケース27Lの前端部は左側方フレーム26Lの他端部(後端部)に固定される。
本実施形態の右植え付けケース27Rは鋳造品であり、右植え付けケース27Rの前端部は右側方フレーム26Rの他端部(後端部)に固定される。
本実施形態の左後フレーム28Lは前後方向に伸びた金属製の角筒状の部材であり、左後フレーム28Lの前端部は左植え付けケース27Lの後端部に固定される。
本実施形態の右後フレーム28Rは前後方向に伸びた金属製の角筒状の部材であり、右後フレーム28Rの前端部は右植え付けケース27Rの後端部に固定される。
左側植え付けアーム部52L、中央左側植え付けアーム部51L、中央右側植え付けアーム部51Rおよび右側植え付けアーム部52Rは左から順に間隔を空けて並んだ状態で、歩行型田植機1の機体2の後下部に配置される。
中央左側植え付けアーム部51L、中央右側植え付けアーム部51R、左側植え付けアーム部52Lおよび右側植え付けアーム部52Rは後述する苗供給装置6(苗載台61の前端部)の苗を所定量切り取り、苗を圃場に移植する一連の作業を行うことにより、苗を圃場に植え付ける。
苗供給装置6は苗載台61、縦送り装置62、横送り装置63(図6)、および予備苗台64を備える。
苗載台61の載置面には苗マット(床土、レキメンマット等のマット状物の上に種子を蒔いて発芽させることにより苗の根をマット状物に絡ませたもの)が載置される。
苗載台61の前端部は中央左側植え付けアーム部51L、中央右側植え付けアーム部51R、左側植え付けアーム部52Lおよび右側植え付けアーム部52Rの上方となる位置に配置される。
横送り装置63は、苗載台61を左右往復駆動するものであり、苗載台61の前下方に配置されている。
伝動機構7はエンジン3において発生した駆動力(エンジン3が発生させた駆動力)を左車輪4L、右車輪4R、植付装置5および苗供給装置6に伝達するための機構(部材群)である。
図6および図7に示す如く、伝動機構7はプーリ71a・71b、ベルト71c、プーリ72a・72b、ベルト72c、主軸73、ギヤ73a・73b・73c・73d・73e・73f、変速軸74、ギヤ74a、変速ギヤ75、左サイドクラッチ軸76L、右サイドクラッチ軸76R、サイドクラッチギヤ77、ボール78L・78L・・・、ボール78R・78R・・・、左サイドクラッチシフタ79L、右サイドクラッチシフタ79R、左サイドクラッチバネ80L、右サイドクラッチバネ80R、スプロケット81L・81R、スプロケット82L・82R、チェーン83L・83R、左車軸84L、右車軸84R、株間変速軸85、ギヤ85a、第一株間ギヤ86、第二株間ギヤ87、株間変速ギヤ88、植え付けクラッチ軸89、ベベルギヤ89a、植え付けクラッチ90、中央植え付け伝動軸91、ベベルギヤ91a・91b、中央植え付けアーム軸92、ベベルギヤ92a、スプロケット92b、左植え付け伝動軸93L、右植え付け伝動軸93R、ベベルギヤ94L・94R、左後伝動軸95L、右後伝動軸95R、ベベルギヤ96L・96R、ベベルギヤ97L・97R、左植え付けアーム軸98L、右植え付けアーム軸98Rおよびベベルギヤ99L・99Rを備える。
プーリ71bは油圧ポンプ8の本体から左側方に突出した入力軸8aに相対回転不能に固定される。
ベルト71cはプーリ71aおよびプーリ71bに巻回される。テンションプーリ(不図示)がバネ(不図示)の弾性力でベルト71cに押し付けられることにより、ベルト71cには所定の大きさの張力が付与される。
プーリ72bは後述する主軸73の一端部(左端部)に相対回転不能に固定される。
ベルト72cはプーリ72aおよびプーリ72bに巻回される。主クラッチ機構(不図示)により、ベルト72cには所定の大きさの張力を付与することが可能である。
ギヤ73a・73bは歩行型田植機1の走行速度の変更に関わる平歯車であり、本実施形態ではギヤ73aの歯数はギヤ73bの歯数よりも大きい。
ギヤ73c・73d・73e・73fは歩行型田植機1により植え付けられる進行方向の苗の間隔(株間)の変更に関わる歯車であり、「ギヤ73cの歯数<ギヤ73dの歯数<ギヤ73eの歯数<ギヤ73fの歯数」の関係が成立する。
変速ギヤ75には貫通孔が形成され、当該貫通孔にはスプライン溝が形成される。変速ギヤ75は変速軸74の左半部に貫装される。
変速ギヤ75の貫通孔に形成されたスプライン溝と変速軸74の左半部に形成されたスプライン溝とが係合することにより、変速ギヤ75は変速軸74に対して相対回転不能かつ変速軸74の軸線方向(長手方向)に移動可能である。
左サイドクラッチ軸76Lの一端部(右端部)の外周面には、左サイドクラッチ軸76Lの軸線方向(長手方向)に伸びた複数の係合溝が形成される。
左サイドクラッチ軸76Lの右半部はミッションケース23に回転可能に軸支され、ミッションケース23に収容される。左サイドクラッチ軸76Lの左半部は左車軸ケース25Lの一端部(前端部)に回転可能に軸支され、左車軸ケース25Lに収容される。
左車軸ケース25Lは左サイドクラッチ軸76Lによりミッションケース23に回動可能に(概ね上下方向にスイング可能に)支持される。
右サイドクラッチ軸76Rの一端部(左端部)の外周面には、右サイドクラッチ軸76Rの軸線方向(長手方向)に伸びた複数の係合溝が形成される。
右サイドクラッチ軸76Rの左半部はミッションケース23に回転可能に軸支され、ミッションケース23に収容される。右サイドクラッチ軸76Rの右半部は右車軸ケース25Rの一端部(前端部)に回転可能に軸支され、右車軸ケース25Rに収容される。
右車軸ケース25Rは右サイドクラッチ軸76Rによりミッションケース23に回動可能に(概ね上下方向にスイング可能に)支持される。
サイドクラッチギヤ77は平歯車を成す円盤状の部分および当該円盤状の部分の両端面から突出した一対のスリーブ状の部分を合わせた形状を有する。
サイドクラッチギヤ77には、当該円盤状の部分および一対のスリーブ状の部分を貫通する貫通孔が形成される。当該貫通孔には、左サイドクラッチ軸76Lの右端部および右サイドクラッチ軸76Rの左端部が挿入される。
左サイドクラッチ軸76Lの右端部および右サイドクラッチ軸76Rの左端部がサイドクラッチギヤ77の貫通孔に挿入されているとき、サイドクラッチギヤ77は左サイドクラッチ軸76Lおよび右サイドクラッチ軸76Rに対して相対回転可能であるが、左サイドクラッチ軸76Lおよび右サイドクラッチ軸76Rの軸線方向には移動不能である。
サイドクラッチギヤ77の一対のスリーブ状の部分には、当該一対のスリーブ状の部分外周面から貫通孔まで貫通する複数の横孔が形成される。
サイドクラッチギヤ77はギヤ74aと噛合する。
ボール78L・78L・・・はサイドクラッチギヤ77の一対のスリーブ状の部分に形成された複数の横孔のうち、左サイドクラッチ軸76Lの右端部に対応するものに収容される。
ボール78R・78R・・・はサイドクラッチギヤ77の一対のスリーブ状の部分に形成された複数の横孔のうち、右サイドクラッチ軸76Rの左端部に対応するものに収容される。
左サイドクラッチシフタ79Lは左サイドクラッチ軸76Lの右半部に貫装される。左サイドクラッチ軸76Lに貫装された左サイドクラッチシフタ79Lは左サイドクラッチ軸76Lの軸線方向に移動可能である。
右サイドクラッチシフタ79Rは右サイドクラッチ軸76Rの左半部に貫装される。右サイドクラッチ軸76Rに貫装された右サイドクラッチシフタ79Rは右サイドクラッチ軸76Rの軸線方向に移動可能である。
左サイドクラッチバネ80Lは弾性変形することにより左サイドクラッチシフタ79Lを付勢する。
右サイドクラッチバネ80Rは弾性変形することにより右サイドクラッチシフタ79Rを付勢する。
その結果、当該横孔に収容されたボール78L・78L・・・は左サイドクラッチ軸76Lの右端部の外周面に形成された複数の係合溝およびサイドクラッチギヤ77に形成された複数の横孔に係合し、左サイドクラッチ軸76Lおよびサイドクラッチギヤ77はボール78L・78L・・・により相対回転不能に連結される。
しかし、左サイドクラッチシフタ79Lの右半部の内周面にはボール78L・78L・・・を収容し得る空間が形成されているため、サイドクラッチギヤ77の一対のスリーブ状の部分のうち左側の部分の外周面に形成された複数の横孔からボール78L・78L・・・が突出することが可能である。
その結果、当該横孔に収容されたボール78L・78L・・・は左サイドクラッチ軸76Lの右端部の外周面に形成された複数の係合溝に係合せず、左サイドクラッチ軸76Lおよびサイドクラッチギヤ77はボール78L・78L・・・により相対回転不能に連結されない。
スプロケット82Lは後述する左車軸84Lの一端部(右端部)に相対回転不能に固定され、左車軸ケース25Lに収容される。
チェーン83Lはスプロケット81Lおよびスプロケット82Lに巻回され、左車軸ケース25Lに収容される。
左車軸84Lは左車軸ケース25Lの他端部(後端部)に回転可能に軸支され、左車軸84Lの右半部は左車軸ケース25Lに収容され、左車軸84Lの左半部は左車軸ケース25Lの左側方に突出している。
左車輪4Lは左車軸84Lの他端部(左端部)に相対回転不能に固定される。
スプロケット82Rは後述する右車軸84Rの一端部(左端部)に相対回転不能に固定され、右車軸ケース25Rに収容される。
チェーン83Rはスプロケット81Rおよびスプロケット82Rに巻回され、右車軸ケース25Rに収容される。
右車軸84Rは右車軸ケース25Rの他端部(後端部)に回転可能に軸支され、右車軸84Rの左半部は右車軸ケース25Rに収容され、右車軸84Rの右半部は右車軸ケース25Rの右側方に突出している。
右車輪4Rは右車軸84Rの他端部(右端部)に相対回転不能に固定される。
株間変速軸85はミッションケース23に回転可能に軸支され、ミッションケース23に収容される。本実施形態では、株間変速軸85の外周面にはスプライン溝が形成される。
小ギヤ部86bは平歯車を成す円盤状の部分である。小ギヤ部86bには、小ギヤ部86bの円盤状の部分を貫通する貫装孔が形成される。小ギヤ部86bに形成された貫装孔には大ギヤ部86aのスリーブ状の部分が貫装され、溶接により小ギヤ部86bが大ギヤ部86aに相対回転不能に固定される。
株間変速軸85に貫装された第一株間ギヤ86は株間変速軸85に対して相対回転可能である。
また、株間変速軸85に貫装された第一株間ギヤ86の左右の端部は株間変速軸85に外嵌されたリングに当接するため、第一株間ギヤ86は株間変速軸85の軸線方向に移動不能である。
株間変速軸85に貫装された第一株間ギヤ86の大ギヤ部86aはギヤ73cに噛合する。
また、第二株間ギヤ87には、一対の盤面を貫通する複数の係合孔が形成される。
株間変速軸85が第二株間ギヤ87に形成された貫通孔を貫通することにより、第二株間ギヤ87は株間変速軸85の右端部に貫装される。
第二株間ギヤ87は株間変速軸85に対して相対回転可能かつ株間変速軸85の軸線方向に移動不能である。
株間変速軸85に貫装された第二株間ギヤ87はギヤ73fに噛合する。
株間変速ギヤ88には左右一対の盤面を貫通する貫通孔が形成され、当該貫通孔の内周面にはスプライン溝が形成される。また、株間変速ギヤ88の左右一対の盤面には、それぞれ複数の係合突起が形成される。
株間変速ギヤ88が株間変速軸85に貫装されたとき、株間変速ギヤ88の貫通孔に形成されたスプライン溝と株間変速軸85に形成されたスプライン溝とが係合することにより、株間変速ギヤ88は株間変速軸85に対して相対回転不能かつ株間変速軸85の軸線方向(長手方向)に移動可能である。
なお、株間変速ギヤ88が株間変速軸85に貫装されたとき、株間変速ギヤ88は第一株間ギヤ86および第二株間ギヤ87により挟まれる位置に配置される。
植え付けクラッチ軸89はミッションケース23に回転可能に軸支される。
植え付けクラッチ軸89の中途部はミッションケース23に収容され、植え付けクラッチ軸89の一端部(左端部)および他端部(右端部)はそれぞれミッションケース23の左側方および右側方に突出している。
植え付けクラッチ軸89の左半部には二つのリング状の溝が互いに間隔を空けて形成され、当該二つの溝には二つのリングが外嵌される。また、植え付けクラッチ軸89の外周面において、植え付けクラッチ軸89の左半部に形成された二つのリング状の溝のうち右側の溝から植え付けクラッチ軸89の中央部までの部分にはスプライン溝が形成される。
本実施形態の植え付けクラッチ90は植え付けクラッチギヤ90a、植え付けクラッチ爪90bおよび植え付けクラッチバネ90cを備える。
植え付けクラッチ軸89に貫装された植え付けクラッチギヤ90aの右側の盤面には係合部が形成される。
植え付けクラッチギヤ90aは植え付けクラッチ軸89の左半部に外嵌された二つのリングで挟まれた位置に配置され、植え付けクラッチギヤ90aの左右の盤面は当該二つのリングに当接する。従って、植え付けクラッチ軸89に貫装された植え付けクラッチギヤ90aは、植え付けクラッチ軸89に対して相対回転可能かつ植え付けクラッチ軸89の軸線方向に移動不能である。
植え付けクラッチ爪90bの左側の端面には係合部が形成される。
植え付けクラッチ爪90bに形成された貫通孔に植え付けクラッチ軸89を貫通することにより、植え付けクラッチ爪90bは植え付けクラッチ軸89に貫装される。
また、植え付けクラッチ爪90bが植え付けクラッチ軸89に貫装されたとき、植え付けクラッチ爪90bの貫通孔に形成されたスプライン溝と植え付けクラッチ軸89に形成されたスプライン溝とが係合する。
従って、植え付けクラッチ爪90bは植え付けクラッチ軸89に対して相対回転不能かつ植え付けクラッチ軸89の軸線方向(長手方向)に移動可能である。
植え付けクラッチバネ90cが植え付けクラッチ軸89に貫装されたとき、植え付けクラッチバネ90cの一端部(右端部)はベベルギヤ89aの左端面に当接し、植え付けクラッチバネ90cの他端部(左端部)は植え付けクラッチ爪90bの右側の端面に当接する。
その結果、植え付けクラッチギヤ90aおよび植え付けクラッチ爪90bは一体的に回転することとなり、駆動力を植付装置5および苗供給装置6に伝達することが可能である。
その結果、植え付けクラッチギヤ90aおよび植え付けクラッチ爪90bは一体的に回転せず、駆動力を植付装置5および苗供給装置6に伝達することはできない。
図6に示す如く、中央植え付け伝動軸91はセンターフレーム24に収容される。
中央植え付け伝動軸91の一端部(前端部)はミッションケース23の後端部に回転可能に軸支され、中央植え付け伝動軸91の他端部(後端部)は中央植え付けケース27Cの前端部に回転可能に軸支される。
中央植え付けアーム軸92は中央植え付けケース27Cに回転可能に軸支される。中央植え付けアーム軸92の一端部(左端部)および他端部(右端部)は中央植え付けケース27Cの左側方および右側方にそれぞれ突出している。中央植え付けアーム軸92の中途部は中央植え付けケース27Cに収容される。
中央植え付けアーム軸92の一端部(左端部)および他端部(右端部)には、それぞれ中央左側植え付けアーム部51Lおよび中央右側植え付けアーム部51Rが連結される。
左植え付け伝動軸93Lの一端部(右端部)は植え付けクラッチ軸89の一端部(左端部)に相対回転不能に連結される。
左植え付け伝動軸93Lは左側方フレーム26Lの一端部(ミッションケース23の左側面に固定されている方の端部)から屈曲部(左側方フレーム26Lの継手部材に対応する部分)までの部分に収容される。
左植え付け伝動軸93Lの他端部(左端部)は左側方フレーム26Lの屈曲部に回転可能に軸支される。
左後伝動軸95Lのうち一端部(前端部)から中途部までの部分は左側方フレーム26Lの屈曲部から他端部(左植え付けケース27Lの前端部に固定されている方の端部)までの部分に収容され、左後伝動軸95Lのうち他端部(後端部)は左植え付けケース27Lに収容される。
左後伝動軸95Lの一端部(前端部)は左側方フレーム26Lの屈曲部に回転可能に軸支され、左後伝動軸95Lの他端部(後端部)は左植え付けケース27Lに回転可能に軸支される。
ベベルギヤ97Lは左後伝動軸95Lの他端部(後端部)に相対回転不能に固定され、左植え付けケース27Lに収容される。
左植え付けアーム軸98Lは左植え付けケース27Lに回転可能に軸支される。左植え付けアーム軸98Lのうち、一端部(右端部)は左植え付けケース27Lの右側方に突出し、残りの部分は左植え付けケース27Lに収容される。
左植え付けアーム軸98Lの一端部(右端部)には、左側植え付けアーム部52Lが連結される。
右植え付け伝動軸93Rの一端部(左端部)は植え付けクラッチ軸89の他端部(右端部)に相対回転不能に連結される。
右植え付け伝動軸93Rは右側方フレーム26Rの一端部(ミッションケース23の右側面に固定されている方の端部)から屈曲部(右側方フレーム26Rの継手部材に対応する部分)までの部分に収容される。
右植え付け伝動軸93Rの他端部(右端部)は右側方フレーム26Rの屈曲部に回転可能に軸支される。
右後伝動軸95Rのうち一端部(前端部)から中途部までの部分は右側方フレーム26Rの屈曲部から他端部(右植え付けケース27Rの前端部に固定されている方の端部)までの部分に収容され、右後伝動軸95Rのうち他端部(後端部)は右植え付けケース27Rに収容される。
右後伝動軸95Rの一端部(前端部)は右側方フレーム26Rの屈曲部に回転可能に軸支され、右後伝動軸95Rの他端部(後端部)は右植え付けケース27Rに回転可能に軸支される。
ベベルギヤ97Rは右後伝動軸95Rの他端部(後端部)に相対回転不能に固定され、右植え付けケース27Rに収容される。
右植え付けアーム軸98Rは右植え付けケース27Rに回転可能に軸支される。右植え付けアーム軸98Rのうち、一端部(左端部)は右植え付けケース27Rの左側方に突出し、残りの部分は右植え付けケース27Rに収容される。
右植え付けアーム軸98Rの一端部(左端部)には、右側植え付けアーム部52Rが連結される。
図6に示す如く、エンジン3において発生した駆動力は出力軸3a、プーリ72a、ベルト72c、プーリ72bを経て主軸73に伝達される。
この場合、本実施形態では「前進2速(歩行型田植機1が高速で前方に走行する場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73からギヤ73a、変速ギヤ75を経て変速軸74に伝達される。
この場合、本実施形態では「前進1速(歩行型田植機1が低速で前方に走行する場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73からギヤ73b、変速ギヤ75を経て変速軸74に伝達される。
この場合、本実施形態では「中立(歩行型田植機1が走行しない場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73から変速軸74に伝達されない。
この場合、本実施形態では「後進(歩行型田植機1が後方に走行する場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73からギヤ73c、第一株間ギヤ86、変速ギヤ75を経て変速軸74に伝達される。
左サイドクラッチシフタ79Lが左側方に移動している場合、サイドクラッチギヤ77に伝達された駆動力はボール78L・78L・・・、左サイドクラッチ軸76L、スプロケット81L、チェーン83L、スプロケット82L、左車軸84Lを経て左車輪4Lに伝達される。
右サイドクラッチシフタ79Rが右側方に移動している場合、サイドクラッチギヤ77に伝達された駆動力はボール78R・78R・・・、右サイドクラッチ軸76R、スプロケット81R、チェーン83R、スプロケット82R、右車軸84Rを経て右車輪4Rに伝達される。
図6に示す如く、エンジン3において発生した駆動力は出力軸3a、プーリ72a、ベルト72c、プーリ72bを経て主軸73に伝達される。
この場合、本実施形態では「株間1速(歩行型田植機1により植え付けられる苗の間隔(株間)が最も大きい場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73からギヤ73c、第一株間ギヤ86、株間変速ギヤ88を経て株間変速軸85に伝達される。
この場合、本実施形態では「株間2速(歩行型田植機1により植え付けられる苗の間隔(株間)が二番目に大きい場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73からギヤ73d、株間変速ギヤ88を経て株間変速軸85に伝達される。
この場合、本実施形態では「中立(歩行型田植機1が植付装置5に駆動力を伝達しない場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73から株間変速軸85に伝達されない。
この場合、本実施形態では「株間3速(歩行型田植機1により植え付けられる苗の間隔(株間)が三番目に大きい場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73からギヤ73e、株間変速ギヤ88を経て株間変速軸85に伝達される。
この場合、本実施形態では「株間4速(歩行型田植機1により植え付けられる苗の間隔(株間)が四番目に大きい(最も小さい)場合の駆動力伝達経路)」が選択された状態となり、主軸73に伝達された駆動力は主軸73からギヤ73f、第二株間ギヤ87、株間変速ギヤ88を経て株間変速軸85に伝達される。
また、中央植え付けアーム軸92に伝達された駆動力はスプロケット92bを経て苗供給装置6(縦送り装置62と横送り装置63)に伝達される。
センターフロート10C、左サイドフロート10Lおよび右サイドフロート10Rは歩行型田植機1に浮力を付与する(ひいては、歩行型田植機1が圃場に埋没することを防止する)ものである。
センターフロート10C、左サイドフロート10Lおよび右サイドフロート10Rは前後方向に伸びた概ね板状の部材である。センターフロート10C、左サイドフロート10Lおよび右サイドフロート10Rの内部にはそれぞれ空間が形成され、これらの空間には空気が封入される。
図1から図3に示す如く、左サイドフロート10Lは機体2の下方かつ左後寄りとなる位置に配置される。
図1から図3に示す如く、右サイドフロート10Rは機体2の下方かつ右後寄りとなる位置に配置される。
操作部15は作業者が歩行型田植機1の各部を操作するためのものである。
操作部15はハンドルフレーム151、主クラッチレバー152、左サイドクラッチレバー153L、右サイドクラッチレバー153R、植え付けクラッチレバー154、スイングレバー155、および苗取り量調整レバー156を具備する。
ハンドルフレーム151は下部フレーム151a、中央フレーム151b、上部フレーム151c、左側部フレーム151dおよび右側部フレーム151eを具備する。
中央フレーム151bはハンドルフレーム151の中央部を成す部材である。中央フレーム151bの中途部は下部フレーム151aの中央部(左右中央部)に固定される。
上部フレーム151cはハンドルフレーム151の上部を成す部材である。上部フレーム151cの中途部は中央フレーム151bの他端部に固定される。
左側部フレーム151dはハンドルフレーム151の左側部を成す部材である。左側部フレーム151dの一端部(下端部)は下部フレーム151aの一端部(左端部)に固定される。左側部フレーム151dの他端部(上端部)は上部フレーム151cに固定される。
右側部フレーム151eはハンドルフレーム151の右側部を成す部材である。右側部フレーム151eの一端部(下端部)は下部フレーム151aの他端部(右端部)に固定される。右側部フレーム151eの他端部(上端部)は上部フレーム151cに固定される。
ハンドルフレーム151は左後フレーム28L、右後フレーム28R、および中央植え付けケース27Cに固定される。
主クラッチレバー152の基端部は上部フレーム151cの中途部やや左寄りとなる位置に回動可能に支持される。
主クラッチレバー152の基端部はリンク機構(不図示)を介して主クラッチ機構(不図示)に連結される。
主クラッチレバー152を「入」に操作すると、主クラッチ機構(不図示)がベルト72cに所定の大きさの張力を付与し、当該ベルト72cを介してエンジン3から伝動機構7へと駆動力が伝達される。
主クラッチレバー152を「切」に操作すると、主クラッチ機構(不図示)がベルト72cに張力を付与せず、当該ベルト72cを介してエンジン3から伝動機構7へと駆動力が伝達されない。
左サイドクラッチレバー153Lはリンク機構(不図示)を介して左サイドクラッチシフタ79L(より詳細には、左サイドクラッチホーク153a(図7参照))に連結される。
作業者は、左サイドクラッチレバー153Lを握った状態で保持する(左サイドクラッチレバー153Lが上方に回動した状態を保持する)ことにより、左サイドクラッチシフタ79Lを右側方に移動させ、ひいてはエンジン3から左車輪4Lへの駆動力の伝達を停止することが可能である。
右サイドクラッチレバー153Rはリンク機構(不図示)を介して右サイドクラッチシフタ79R(より詳細には、右サイドクラッチホーク153b(図7参照))に連結される。
作業者は、右サイドクラッチレバー153Rを握った状態で保持する(右サイドクラッチレバー153Rが上方に回動した状態を保持する)ことにより、右サイドクラッチシフタ79Rを左側方に移動させ、ひいてはエンジン3から右車輪4Rへの駆動力の伝達を停止することが可能である。
作業者が左サイドクラッチレバー153Lを握るとともに右サイドクラッチレバー153Rを握っていないとき、歩行型田植機1は左旋回することが可能である。
作業者が右サイドクラッチレバー153Rを握るとともに左サイドクラッチレバー153Lを握っていないとき、歩行型田植機1は右旋回することが可能である。
作業者が左サイドクラッチレバー153Lおよび右サイドクラッチレバー153Rのいずれも握っているとき、歩行型田植機1は直進することができない。
植え付けクラッチレバー154の基端部は上部フレーム151cの中途部やや右寄りとなる位置に「植え付けクラッチレバー154の先端部が前後方向に傾倒する方向に」回動可能に支持される。
植え付けクラッチレバー154の基端部はリンク機構(不図示)を介して植え付けクラッチ90の植え付けクラッチ爪90bに連結される。より詳細には、植え付けクラッチレバー154の基端部はリンク機構(不図示)を介して植え付けクラッチホーク154a(図7参照)に連結される。
植え付けクラッチホーク154aは植え付けクラッチ90の状態を「入(エンジン3から植付装置5および苗供給装置6に駆動力を伝達させることが可能な状態)」または「切(エンジン3から植付装置5および苗供給装置6に駆動力を伝達させることができない状態)」に切り替えるための部材である。
植え付けクラッチホーク154aが植え付けクラッチ爪90bに係合しない場合、植え付けクラッチ90の状態が「入」に保持される。
植え付けクラッチホーク154aが植え付けクラッチ爪90bに係合している場合、植え付けクラッチ90の状態が「切」に保持される。
作業者は、植え付けクラッチレバー154の先端部が前方に傾倒するように植え付けクラッチレバー154を回動させる(植え付けクラッチレバー154を「入」にする)ことにより、植え付けクラッチ90の状態を「入」に保持することが可能である。
作業者は、植え付けクラッチレバー154の先端部が後方に傾倒するように植え付けクラッチレバー154を回動させる(植え付けクラッチレバー154を「切」にする)ことにより、植え付けクラッチ90の状態を「切」に保持することが可能である。
スイングレバー155の基端部は上部フレーム151cの中途部やや右寄りかつ植え付けクラッチレバー154の右隣となる位置に回動可能に支持される。
スイングレバー155の基端部はリンク機構(不図示)を介してピッチング制御機構(不図示)に連結される。
作業者は、スイングレバー155の先端部が左右方向に傾倒するようにスイングレバー155を回動させることにより、「自動スイング」、「手動スイング」、「連動スイング」のいずれかの状態に切り替えることが可能である。
「手動スイング」は、作業者がスイングレバー155を操作することによる車高の調整がピッチング制御機構(不図示)による車高の制御よりも優先される状態である。
「連動スイング」は、作業者が植え付けクラッチレバー154を「入」にした場合(エンジン3から植付装置5および苗供給装置6に駆動力を伝達可能な場合)にはピッチング制御機構(不図示)が歩行型田植機1の車高を制御し、作業者が植え付けクラッチレバー154を「切」にした場合にはその操作に連動して車高を上げる状態である。
苗取り量調整レバー156の基端部は中央フレーム151bの中途部右側面に回動可能に支持される。苗取り量調整レバー156の基端部はリンク機構(不図示)を介して苗載台61の前端部(下端部)に設けられた苗取り出し板(不図示)に連結される。
作業者は、苗取り量調整レバー156の先端部が上下方向に傾倒するようにスイングレバー155を回動させることにより、苗取り量を調整することが可能である。
変速機構11は伝動機構7における変速ギヤ75および株間変速ギヤ88の位置を変更するための機構である。
変速機構11は、変速操作軸111、係合部材112、第一走行変速アーム113、第二走行変速アーム114、走行変速フォーク軸115、走行変速フォーク116、ボール117、スプリング118、株間変速アーム119、株間変速フォーク軸120、株間変速フォーク121、ボール122及びスプリング123を備える。
まず、変速ギヤ75の位置を変更する場合について説明する。
係合部材112が前後方向に移動すると、当該係合部材112とともに係合部113cも概ね前後方向に移動し、第一走行変速アーム113が円筒部113bを中心として回動する。
第一走行変速アーム113が回動すると、当該第一走行変速アーム113とともに第二走行変速アーム114も回動する。
第二走行変速アーム114が回動すると、走行変速フォーク116の係合溝116cに係合した係合板114bによって、走行変速フォーク116が走行変速フォーク軸115の軸線方向(左右方向)に摺動される。
走行変速フォーク116が左右方向に摺動すると、当該走行変速フォーク116とともに変速ギヤ75が変速軸74上を移動する。
株間変速アーム119が回動すると、株間変速フォーク121の係合溝121cに係合した係合板119bによって、株間変速フォーク121が株間変速フォーク軸120の軸線方向(左右方向)に摺動される。
株間変速フォーク121が左右方向に摺動すると、当該株間変速フォーク121とともに株間変速ギヤ88が株間変速軸85上を移動する。
変速操作機構13は変速機構11における変速操作軸111を軸線方向に摺動および軸線回りに回動させるための機構である。
変速操作機構13は、走行変速レバーガイド131、変速ロッド132、ボルト133、ナット134、第二操作具としての株間変速レバー135、走行変速レバー支点部材136、第一操作具としての走行変速レバー137、座金138、スプリング139、レバーガイド座140、指示部材としての指示ピン141及び表示部材としての表示部材142を備える。
主板132aは概ね楕円形状に形成された板材である。主板132aは板面を前後に向け、長手方向を概ね左右方向に向けて配置される。
連結板132b・132cは主板132aの前面から前方に向けて突設される左右一対の板材である。一方の連結板132bは主板132aの左右中央よりも左側に、他方の連結板132cは主板132aの左右中央より右側に、それぞれ配置される。これらの左右の連結板132b・132cは、互いの間に所定間隔をとって対向するように設けられる。
円柱部132dは主板132aの後面から後方に向けて突設される概ね円柱状の部材である。円柱部132dは主板132aの左右中央に配置される。
フランジ部132e・132fは円柱部132dの後端および前後中途部に形成され、当該円柱部132dの直径よりも大きい直径を有する前後一対の円形板状の部分である。フランジ部132e・132fの間には所定間隔の隙間が設けられる。
係合溝132gはフランジ部132e・132fの間に形成される溝である。
なお、株間変速レバー135の形状および配置は本実施形態のものに限らず、作業者が歩行型田植機1の右側方に立って操作することができる形状および配置であっても良い。
円筒部136aはセンターフレーム24の上面に立設される円柱状の回動支点部材24aに挿通される。回動支点部材24aはセンターフレーム24の前後中途部かつ左側に配置される。
係合板136b・136cは円筒部136aから概ね右方に向けて突設される上下一対の板材である。上側の係合板136bは円筒部136aの上端近傍に、下側の係合板136cは上側の係合板136bの下方において当該係合板136bと所定間隔をおいて対向するように、それぞれ配置される。係合板136b・136cの右端側は先細り形状に形成され、右端は概ね円形状に形成される。係合板136b・136cの右端は上下から円柱部132dを挟むようにして、係合溝132gに係合される。
なお、走行変速レバー137の形状および配置は本実施形態のものに限らず、作業中の作業者が操作することができる形状および配置であれば良い。
スプリング139は走行変速レバー137に挿通される圧縮バネである。スプリング139は走行変速レバー137における座金138よりも上端側に配置される。
レバーガイド座140は走行変速レバー137に挿通される。レバーガイド座140は走行変速レバー137におけるスプリング139よりも上端側、かつ走行変速レバーガイド131よりも下端側に配置される。
走行変速レバーガイド131とレバーガイド座140とが当接され、スプリング139が座金138とレバーガイド座140との間で所定長さだけ縮んだ状態で走行変速レバーガイド131が固定される。これによって、スプリング139の付勢力によりレバーガイド座140が所定の力で走行変速レバーガイド131に押し付けられる。レバーガイド座140は走行変速レバーガイド131のガイド孔131aに沿って形成されるガイド溝(不図示)に嵌合される。これによって、走行変速レバー137は走行変速レバーガイド131のガイド孔131aに沿って移動するように案内される。
まず、走行変速レバー137を操作する場合について説明する。
走行変速レバー支点部材136が回動すると、係合板136b・136cの右端は概ね前後方向に移動し、当該係合板136b・136cと係合する変速ロッド132も前後方向に移動する。
変速ロッド132が前後方向に移動すると、当該変速ロッド132に連結された変速操作軸111が軸線方向(前後方向)に摺動される。
作業者が株間変速レバー135の上部を握り、変速ロッド132の軸線回りに回動操作すると、当該株間変速レバー135の下端に固定された変速ロッド132も軸線(円柱部132dの軸線)回りに回動する。
変速ロッド132が軸線回りに回動すると、当該変速ロッド132に連結された変速操作軸111が軸線回りに回動される。
また、本実施形態において、中立に対応する位置に形成される凹部は、その他の凹部に比べて大きく形成される。これによって、作業者は中立位置を容易に認識することができる。
また、指示ピン141および表示部材142の形状および配置は本実施形態のものに限らない。すなわち、指示ピン141は変速操作軸111と連動して動く構成であれば良く、表示部材142は当該指示ピン141の位置を作業者が認識できる形状及び配置であれば良い。
このように構成することにより、走行速度の変更と株間の変更を容易かつ正確に行うことができ、作業性を向上させることが可能である。
すなわち、作業者は走行変速レバー137を左右方向に操作するだけで走行速度を変更することができる。また、作業者は歩行型田植機1の左側方に移動し、株間変速レバー135を上下方向に操作するだけで株間を変更することができる。このように、1つの圃場での作業において使用する頻度が低い株間変速レバー135を作業中の作業者から手が届かない操作不能な位置に配置するとともに、使用する頻度が高い走行変速レバー137を作業中の作業者から手が届く操作可能な位置に配置することで、作業者は作業中に走行速度を変更する際に迷わず走行変速レバー137を操作することができ、誤操作を防止することが可能であるとともに、作業性を向上させることが可能となる。
また、走行速度の変更と株間の変更を別個の操作具(走行変速レバー137および株間変速レバー135)により行うことで、各操作具の操作方法を簡素化することができ、作業性を向上させることが可能となる。さらに、各操作具の動作が独立しているため、走行速度を変更する際に株間を変更する必要がなく、また株間を変更する際に走行速度を変更する必要がないため、不要な変速操作を無くして各部品(例えば、変速ギヤ75、株間変速ギヤ88等)の摩耗や劣化を抑制することが可能となる。
また、操作頻度が低い株間変速レバー135を作業中の作業者から操作不能な位置に配置することで、作業者の手元(作業中の作業者から操作可能な範囲)の省スペース化を図ることが可能である。
また、2つの操作具(走行変速レバー137および株間変速レバー135)によって走行速度および株間の変更を行うにもかかわらず、ミッションケース23から突出させる操作軸は変速操作軸111の1本のみで足りるため、当該変速操作軸111とミッションケース23との摺動部に泥や埃等が噛み込む可能性を減らし、オイル漏れの発生や、ミッションケース内への泥や埃等の侵入の抑制を図ることが可能である。
このように構成することにより、指示ピン141の位置を表示部材142により確認して、左車輪4Lおよび右車輪4R並びに植付装置5へ伝達される動力の変速比を容易に確認することが可能であり、ひいては作業性を向上させることが可能である。
2 機体
3 エンジン
4L 左車輪(車輪)
4R 右車輪(車輪)
5 植付装置
6 苗供給装置
7 伝動機構
11 変速機構
13 変速操作機構
111 変速操作軸
135 株間変速レバー(第二操作具)
137 走行変速レバー(第一操作具)
141 指示ピン(指示部材)
142 表示部材
Claims (2)
- 圃場に苗を植え付ける植付装置と、
エンジンから伝達される動力を変速するとともに、車輪および前記植付装置へと伝達する伝動機構と、
を具備する歩行型田植機であって、
軸線方向に摺動操作されることにより前記伝動機構が前記車輪へ伝達する動力の変速比を変更するとともに、軸線回りに回動操作されることにより前記伝動機構が前記植付装置へ伝達する動力の変速比を変更する変速操作軸と、
植付作業中の作業者から手が届く位置に配置され、前記変速操作軸を軸線方向に摺動操作する第一操作具と、
植付作業中の作業者から手が届かない位置に配置され、前記変速操作軸を軸線回りに回動操作する第二操作具と、
を具備する歩行型田植機。 - 前記変速操作軸に連動して、当該変速操作軸の軸線方向に移動する、または軸線回りに回動する指示部材と、
前記指示部材の位置に基づいて前記伝動機構が前記車輪へ伝達する動力の変速比、および前記伝動機構が前記植付装置へ伝達する動力の変速比を表示する表示部材と、
を具備する請求項1に記載の歩行型田植機。
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