JP2011084945A - 錠装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ドア2の自由端側の端面から出退自在に突出するラッチボルト4を備え、このラッチボルト4の後退を規制するロック位置とラッチボルト4の後退を許容するロック解除位置とに位置変更自在なロックピース6を備え、このロックピース6をロックピース操作部材29によってロック位置とロック解除位置とに位置変更操作するようにした錠装置において、前記ロックピース6がロックピース操作部材29によってロック位置に操作されている状態でロックピース操作部材29がとれた場合に、該ロックピース6がロック位置からロック解除位置へと戻るように構成する。
【選択図】図1
Description
また、錠ケース内には、ロックピース操作部材の回動操作によって同行回動するロックハブが設けられ、このロックハブはロックピースに係合しており、ロックピース操作部材の回動操作によってロックハブを介してロック位置とロック解除位置とに位置変更操作されるよう構成されている。
本発明は、前記問題点に鑑み、ロックピースをロック位置にした状態でロックピース操作部材が不慮にとれた場合に、ドアを開くことができないという事態に陥るのを防止することを課題とする。
前記ロックピースがロックピース操作部材によってロック位置に操作されている状態でロックピース操作部材がとれた場合に、該ロックピースがロック位置からロック解除位置へと戻るように構成されていることを特徴とする。
また、前記ラッチボルト及びロックピースはドアの自由端側に彫り込んで取り付けられる錠ケース内に収納され、前記ロックピース操作部材はドアに取り付けられた取付ホルダに設けられ、前記取付ホルダに、ロックピース操作部材によって操作されてロックピースをロック位置とロック解除位置とに位置変更操作するように該ロックピースに係合する中継ピースを設けるのがよい。
また、前記ロックピースを、捩りコイルバネによってロック位置からロック解除位置への一方向に付勢すると共に該捩りコイルバネを錠ケース内に設けてもよい。
図7において、1はドア2の自由端側に設けられるドア錠である。
以下の説明において、ドア2の厚さ方向を左右方向とし、ドア2の厚さ方向と上下方向とに直交する方向を前後方向とし且つドア2の自由端側(可動端側)を前側とすると共にドア2の回転端側(ドア2がヒンジによって枢支される側)を後側として説明する。
ケース本体9に、ラッチボルト4、ラッチ操作機構5及びロックピース6が収納されている。
ケース本体9の前面側には、該ケース本体9の前壁を構成するフェイスフロント9Aが設けられ、このフェイスフロント9Aはその前面に重ね合わされたアーマーフロント7と共にドア2の自由端側にネジによって止められている。
ラッチボルト4は、フェイスフロント9A及びアーマーフロント7の開口を介して出退自在に突出するラッチヘッド11と、このラッチヘッド11から後方に向けて延出されたラッチシャフト12とから構成され、ラッチシャフト12の後端には鍔部13が設けられている。
なお、ラッチボルト4の前方への移動規制は、例えば、ラッチヘッド11の後部側に設けられた上下一対のストッパがアーマーフロント7の開口に嵌着されたスリーブの後面側に接当することによりなされ、これによって、ラッチヘッド11がドア2の自由端側の端面(アーマーフロント7)から突出した状態で保持される。
前記ラッチハブ17はラッチシャフト12の後部側下方に配置されていて錠ケース3に左右方向の軸芯X回りに回動自在に支持され、該ラッチハブ17の回動軸芯X部分には、角芯21が挿通される係合孔22が形成されている。
後退操作部17bは二股状に形成されており、この二股状の後退操作部17bでラッチシャフト12後部の、前記シャフトガイド14より後方側(ラッチシャフト12のシャフトガイド14と鍔部13との間)を前後方向相対移動可能に挟んでいる。
また、ラッチハブ17はシャフトガイド14に接当することにより、図1の反時計回りの回動が規制され、これにより、ラッチハブ17が非操作位置に保持されている。
前記後退操作部17bがラッチシャフト12後端の鍔部13を後方側に押動すると、ラッチボルト4がラッチスプリング15の付勢力に抗して後方移動(後退)し、ラッチヘッド11がストライクボックスから抜け出ると共にアーマーフロント7前面から後方側に退避し、ラッチヘッド11がストライクボックスから抜け出ると、ドア2を開くことができる。
したがって、ハンドルレバー16の操作力(ラッチ操作体16に対する操作力)を解除すると、戻しスプリング19の付勢力によって戻し部材18がラッチハブ17の戻し操作部17cを後方に押動してラッチハブ17を図1の反時計回りに回動させ、ラッチハブ17を非操作位置に戻す。
前記ロックピース6は、錠ケース3の後端側上部に配置され、錠ケース3に上下方向に所定範囲移動自在で且つ前後左右に移動不能に支持されている。
ロックピース6の前面側の上部には前方に突出するバネ掛け部23が設けられ、ロックピース6の前面下部はラッチボルト4の後退を規制する規制面24とされている。
また、図2に実線で示すように、ロックピース6は、その上下移動域の下端位置では、前記規制面24が非操作位置に位置するラッチハブ17の後退操作部17bの上部背面側に位置していて、ラッチボルト4の後退動作を規制する。
また、ロックピース6の上部には、前後方向に長い断面矩形状の孔からなる係合孔26が左右方向貫通状に形成されている。
錠ケース3内のロックピース6前方側には、該ロックピース6をロック位置からロック解除位置への一方向(上方)に付勢する戻しバネ27が配置されている。
戻しバネ27のコイル部27aはケース本体9に設けられた支軸部28に外嵌されて支持され、一方のアーム部27bはシャフトガイド14(錠ケース3側)に接当し、他方のアーム部27bはロックピース6のバネ掛け部23下面に接当しており、該戻しバネ27の付勢力は、ロックピース6を上方移動させるように作用している。
このロックピース操作部材29は、ドア2の左右一側に設けられた取付ホルダ30に設けられている。
また、ロックピース操作部材29は、前記取付ホルダ30に前後方向の軸心を有する支軸32を介して該支軸32の軸心回りに揺動自在に支持されていて、該支軸32回りに揺動させることにより左右方向の外面29aが上下方向に沿う解除姿勢(図4)と、左右方向の外面29aが上方に行くに従って左右方向内方に移行する傾斜状となる施錠姿勢(図5)とに姿勢変更操作自在とされている。
前記取付ホルダ30には、ロックピース操作部材29の左右方向内方側に位置する中継ピース35が所定範囲で上下移動自在に設けられている。
この中継ピース35は、前記ピニオン歯33に噛合するラック歯36が上下方向に並ぶように形成されてなるラック部37と、このラック部37の下端側から左右方向内方に突出する係合部38とを有する。
中継ピース35の係合部38は、取付ホルダ30の収容部31から左右方向内方に向けて突出していて、錠ケース3(ケース本体9)に形成された挿通孔39を通してロックピース6の係合孔26に挿入しており、該係合部38が挿通する前記挿通孔39は、係合部38(中継ピース35)の上下移動を許容するように上下方向に長く形成されている。
また、前記取付ホルダ30の左右方向内面側には、中継ピース35の離脱を防止する蓋体41がネジによって取付固定されており、この蓋体41には、前記係合部38が挿通され且つ該係合部38の上下動を許容する開口42が形成されている。
この位置決め機構43は、一対の係合凹部44と、この係合凹部44に選択的に係合するボール45と、このボール45を係合凹部44に係合させる方向に付勢するバネ部材46とから構成されている。
バネ部材46は前記取付ホルダ30に形成された収容孔47に収容され、ボール45は収容孔47の開口側に配置されている。
ロックピース操作部材29が解除姿勢のときに一方の係合凹部44にボール45が係合し、ロックピース操作部材29が施錠姿勢のときに他方の係合凹部44にボール45が係合し、ロックピース操作部材29を強制操作することにより、ボール45が係合凹部44から離脱するよう構成されている。
このスライドピース48は、ドア2の左右他側に設けられた他側の取付ホルダ49に設けられている。
この他側の取付ホルダ49は、該ホルダ49を貫通し且つ前記一側の取付ホルダ30に形成された連結筒51内のネジ孔に螺合する連結ボルト52によって前記一側の取付ホルダ30に連結され、これによって、一側及び他側の取付ホルダ30,49がドア2に取り付けられる。
前記他側の取付ホルダ49には、左右方向外方側と内方側とが開口状とされた収容部53が形成され、この収容部53内にスライドピース48が左右方向の外方側の開口から露出するように収容されている。
前記他側の取付ホルダ49の外面にはホルダカバー58が嵌合され、このホルダカバー58には窓開口59が形成されている。
この窓開口59は、スライドピース48が上下移動域の上端に位置するときにインジケータが隠れ、スライドピース48が上下移動域の下端に位置するときにインジケータが露出し、且つスライドピース48の上下移動域の全範囲で前記係合溝57が露出するように形成されている。
前記構成のものにあっては、ロックピース6がロック解除位置にあるときには、ロックピース操作部材29は、図4に示す解除姿勢とされていると共に、スライドピース48のインジケータがホルダカバーの内側に隠れている。
中継ピース35が押し下げられると、中継ピース35の係合部38を介してロックピース6が戻しバネ27の付勢力に抗して押し下げられてロック位置へと移動すると共に、前記位置決め機構43によりロックピース6がロック位置に保持され、ドア錠1がロック状態とされる(なお、ロック位置における位置決め機構43のロックピース保持力は、ロックピース6を付勢する戻しバネ27の付勢力よりも大であるのは言うまでもない)。
また、この状態において、ロックピース操作部材29の下部を左右方向内方側に押し操作すると、ロックピース操作部材29の支軸32廻りの揺動に伴ってピニオン部34が支軸32回りに上方に揺動動作し、ピニオン部34がラック部37に噛合することによって中継ピース35が押上げられる。
そして、前記位置決め機構43によりロックピース6がロック解除位置に保持される。
なお、前記ロックピース6がロック位置に位置する状態において、前記スライドピース48に形成された係合溝57にマイナスドライバー等の係合部材を係合してスライドピース48を強制的に押し上げることにより、ロックピース6をロック解除位置に移動させることができる。
なお、本願発明は、前記構成の実施形態のものに限定されることはなく、種々設計変更可能である。
すなわち、ロックピース6を磁力によってロック位置からロック解除位置に変位するようにしておく、又は、ロックピース6を重錘によってロック位置からロック解除位置に変位するようにしておく、或いは、ロックピース6を自重によってロック位置からロック解除位置に変位するようにしておく。
また、バネ以外の付勢手段(弾性部材)によってロックピース6をロック位置からロック解除位置へと付勢するようにしてもよい。
また、ロックピース操作部材29を撮み部材によって構成して回動操作又はスライド操作することにより、ロックピース6をロック位置とロック解除位置とに操作するようにしてもよい。
中継ピース35を設ける場合において、該中継ピース35は錠ケース3内に設けてもよいが、中継ピース35をロックピース操作部材29を保持する取付ホルダ30に設けることによって、錠ケース3内に戻しバネ27を組み込むスペースを容易に確保することができるという効果を奏する。
3 錠ケース
4 ラッチボルト
6 ロックピース
27 戻しバネ
29 ロックピース操作部材
30 取付ホルダ
35 中継ピース
Claims (5)
- ドア(2)の自由端側の端面から出退自在に突出するラッチボルト(4)を備え、このラッチボルト(4)の後退を規制するロック位置とラッチボルト(4)の後退を許容するロック解除位置とに位置変更自在なロックピース(6)を備え、このロックピース(6)をロックピース操作部材(29)によってロック位置とロック解除位置とに位置変更操作するようにした錠装置において、
前記ロックピース(6)がロックピース操作部材(29)によってロック位置に操作されている状態でロックピース操作部材(29)がとれた場合に、該ロックピース(6)がロック位置からロック解除位置へと戻るように構成されていることを特徴とする錠装置。 - 前記ロックピース(6)を、戻しバネ(27)によって、ロック位置からロック解除位置への一方向に付勢するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の錠装置。
- 前記ラッチボルト(4)及びロックピース(6)はドア(2)の自由端側に彫り込んで取り付けられる錠ケース(3)内に収納され、前記ロックピース操作部材(29)はドア(2)に取り付けられた取付ホルダ(30)に設けられ、前記取付ホルダ(30)に、ロックピース操作部材(29)によって操作されてロックピース(6)をロック位置とロック解除位置とに位置変更操作するように該ロックピース(6)に係合する中継ピース(35)を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の錠装置。
- 前記ロックピース操作部材(29)と前記中継ピース(35)との間に、ロックピース操作部材(29)の操作方向をロックピース(6)の運動方向に変換して中継ピース(35)に伝達する変換機構が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の錠装置。
- 前記ロックピース(6)を、捩りコイルバネ(27)によってロック位置からロック解除位置への一方向に付勢すると共に該捩りコイルバネ(27)を錠ケース(3)内に設けたことを特徴とする請求項3又は4に記載の錠装置。
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