JP2011084769A - 薄膜素子の製造方法、成膜装置、および、その運転方法 - Google Patents

薄膜素子の製造方法、成膜装置、および、その運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電離電圧の高い放電ガスを用いながら、アーク放電を効率よく短時間に発生させ、薄膜素子を効率よく製造する。
【解決手段】圧力勾配型アーク放電プラズマガン10を用いてプラズマを発生させる。プラズマガン10は、陰極1と、第1、第2および第3中間電極2,3,7と、陽極4とを備える。陰極1と第1中間電極間2に電圧を印加してグロー放電を発生させた後、順次、第2中間電極3、第3中間電極7、陽極4に所定のタイミングで電圧を印加していき、陰極1との間にグロー放電を生じさせ、その後放電電流を上昇させることによりグロー放電をアーク放電に移行させる。これにより、3つの中間電極を備えた構成であっても短時間にグロー放電を安定して生じさせることができ、アーク放電に移行させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、強誘電体膜や圧電膜等の薄膜素子を製造する方法と、その製造に適した成膜装置に関する。
直流放電によって高密度のプラズマを発生しつつも、陰極近傍を不活性ガスの高い圧力で保護し、プラズマ中のイオン衝突による陰極損傷を防止した圧力勾配型のプラズマガンをアシスト源に利用した成膜装置が、例えば特許文献1および特許文献2に記載されている。この装置では、圧力勾配を作るため、ならびに、陰極と陽極との電位勾配を緩やかにするために第1および第2の中間電極を配置している。これら陰極、第1中間電極(G1)、第2中間電極(G2)、および陽極からなるプラズマガンにArガスを導入することによってアーク放電由来の高密度プラズマを形成する。
圧力勾配型放電のプラズマ源は、陰極領域でのイオンの平均自由工程が極めて短いので、陽極領域からのイオン逆流衝突による陰極の損傷を避けることができる。これにより、陰極を物理的損傷(イオン逆流衝突と陰極材料の熱的寿命)から保護することができ、長時間安定に成膜アシスト源として使うことができる。また、陽極側に化学的活性化気体(O2、N2等)を導入して混合プラズマを作る場合にも、陰極領域の不活性気体の圧力が陽極領域より103倍程度高いので、陽極側の化学的活性気体による陰極の化学的損傷を避けることができる。
このプラズマ源を利用して、多くの金属、誘電体の蒸発または蒸発原料の活性化がなされ、すぐれた薄膜を形成することが報告されている。特に陽極をプラズマ源側に配置して、プラズマ中の電子が形成する空間電荷によって電子を反射させることにより、成膜室内にプラズマのみを発生させて電子流を流さない反射型プラズマ源は、多くの酸化物や窒化物の成膜アシスト源として優れた効果を示すことが報告されている。ペロブスカイト型酸化物であるPZT(Pb(ZrxTi1-x)O3)等に代表される強誘電体や圧電体の薄膜については、特許文献1や特許文献2等により比較的低い成膜温度で結晶性の良い優れた薄膜が得られることが報告されている。
また、特許文献3には、プラズマ源のキャリアガスとしてHeガスを用いることにより、Arガスを用いた場合と比較して酸素ガスのプラズマを効率よく生じさせることができると記載されている。
特開2001−234331号公報 特開2002−177765号公報 特開平2−265150号公報
特許文献1および2は、キャリアガスとしてArガスを用い、Arガスのアーク放電プラズマに酸素ガスを導入して混合プラズマを発生させ、ペロブスカイト型酸化物の薄膜形成のアシスト源として用いている。しかしながら、Arと酸素は、電離電圧がそれぞれ15.8V、12.2Vと比較的値が近いために、プラズマガンの放電電流を増大させてもそのエネルギーは、Arと酸素に分割されて供給され、酸素プラズマから励起される酸素ラジカル濃度がそれほど増加しない。強誘電体や圧電体で多く見られるペロブスカイト型の酸化物、たとえばPZTのような薄膜を形成する場合、活性な酸素ラジカルの量が多くないと結晶性が悪かったり、パイロクロア相等の異相が混入したりして、良好な膜質を得にくい。
また、Arガスは、プラズマが成膜室内で減衰しやすく、大型の成膜装置においては成膜エリア全体を1つのプラズマガンではカバーできないという問題も生じていた。
一方、特許文献3に提案されているようにAr(15.8V)よりも電離電圧の高いHe(24.6V)を放電ガスとして用いると、酸素(O2)ガスの電離電圧12.2 Vの約2倍となるため、O2ガスにHeガスの約2倍のエネルギーを供給でき、高密度の酸素プラズマが得られやすい。また、O2ガスの電離能率は最大10イオン対/cm程度であるのに対し、Heガスの電離能率は最大1イオン対/cm程度であるため、HeガスとO2ガスが同程度の圧力ならば、Heガスの電離作用はO2ガスの約1/10となる。このため、混合プラズマ中におけるO2プラズマ密度をキャリアガスであるHeプラズマ密度よりも著しく高くすることができると期待できる。
しかしながら、電離電圧の高いHeガスは、安定して放電を維持するのが難しい。
本発明の目的は、電離電圧の高い放電ガスを用いながら、アーク放電を効率よく短時間に発生させ、薄膜素子を効率よく製造することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様によれば、以下のような薄膜素子の製造方法が提供される。すなわち、圧力勾配型アーク放電プラズマガンを用いてプラズマを発生させ、プラズマを用いて薄膜を形成する薄膜素子の製造方法であって、プラズマガンは、陰極と、第1、第2および第3中間電極と、陽極とを備える。陰極と第1中間電極間に電圧を印加してグロー放電を発生させた後、順次、第2中間電極、第3中間電極、陽極に所定のタイミングで電圧を印加していき、陰極との間にグロー放電を生じさせ、その後放電電流を上昇させることによりグロー放電をアーク放電に移行させる。これにより、3つの中間電極を備えた構成であっても短時間にグロー放電を安定して生じさせることができ、アーク放電に移行させることができる。
上述の第2および第3中間電極に電圧を印加するタイミングは、例えば、グロー放電の時間経過に対する放電電流値の変化が予め定めた所定値以下になった時点であり、グロー放電をアーク放電に移行させるために放電電流を上昇させるタイミングは、グロー放電の時間経過に対する放電電圧値の変化が予め定めた所定値以下になった時点とすることが可能である。
第2中間電極に電圧を印加するタイミングは、例えば、陰極と第1中間電極間のグロー放電の放電電圧が、予め定めた放電電圧値以下に低下した時点、もしくは、グロー放電の放電電流が予め定めた放電電流値以上に達した時点とする。
また、第3中間電極に電圧を印加するタイミングは、例えば、陰極と第2中間電極間のグロー放電の放電電流が、予め定めた放電電流値以上に達した時点とする。
陽極に電圧を印加するタイミングは、例えば、陰極と第3中間電極間のグロー放電の放電電流が、予め定めた放電電流値以上に達した時点とする。
グロー放電発生時にプラズマガンに供給する放電ガスは、例えば、Arガス単独もしくは、ArガスにArガスよりも電離電圧の高いガスを混合したガスを用いる。例えば、グロー放電がアーク放電に移行したのち、放電ガスをArガスよりも電離電圧の高いガスに切り換える。または、アーク放電に移行する前に電離電圧の高いガスの割合を増加させたり、もしくは、電離電圧の高いガスのみにし、その後アーク放電に移行させることも可能である。Arよりも電離電圧の高いガスは、例えば、Heガスを用いる。
プラズマに反応ガスとして酸素を供給し、酸素プラズマで酸化された材料を堆積させ薄膜を形成することが可能である。薄膜は、例えば、ペロブスカイト型酸化物である。
本発明の第2の態様によれば、以下のような成膜装置が提供される。すなわち、基板と成膜材料が配置される真空容器と、真空容器に接続されたアーク放電圧力勾配型プラズマガンとを有する成膜装置であって、圧力勾配型プラズマガンは、順に配置された、陰極と、第1、第2及び第3中間電極と、陽極とを備えている。陰極と、第1、第2および第3中間電極と、陽極には、それぞれ所定の電圧を印加する電気回路が接続されている。電気回路には、少なくとも第2および第3中間電極に電圧を印加するタイミングを制御する制御部が接続されている。
第1、第2および第3の中間電極に印加する電圧は、陰極に近い電極ほど低く、かつ、第3の中間電極に印加される電圧は、真空容器の電圧よりも低くなるように電気回路を構成することが可能である。
制御部は、例えば、電気回路から陰極と第1中間電極に印加された電圧により陰極と第1中間電極間に発生したグロー放電が発生した後、第2および第3中間電極に順次所定の電圧を印加する構成とする。
電気回路は、例えば、陰極と第1中間電極との間の放電電圧および放電電流のうち少なくとも一方を検出する検出部を有する。この場合、制御部は、検出部が検出した陰極と第1中間電極間のグロー放電の放電電圧が予め定めた放電電圧以下に低下した時点、または、放電電流が予め定めた放電電流以上に達した時点で第2中間電極に電圧を印加する構成とすることができる。
また、電気回路は、例えば、陰極と第2中間電極間の放電電流を検出する電流検出部を有する構成とする。制御部は、電流検出部が検出した陰極と第2中間電極間のグロー放電の放電電流が、予め定めた放電電流以上に達した時点で第3中間電極に電圧を印加することができる。
また、本発明の第3の態様によれば、以下のような成膜装置の運転方法が提供される。すなわち、陰極と、第1、第2及び第3の中間電極と、陽極とが順に配置された反射型のプラズマガンを備えた成膜装置の運転方法であって、陰極と第1中間電極間に電圧を印加してグロー放電を発生させた後、順次、第2中間電極、第3中間電極、陽極に電圧を印加していき、それぞれ陰極との間にグロー放電を生じさせ、その後放電電流を上昇させ、アーク放電に移行させる運転方法である。
本発明では、放電ガスとして電離電圧を高い放電ガスを用いた場合であっても、短時間に安定したアーク放電を得ることができるため、高密度の酸素プラズマを効率よく生成することができ、強誘電体酸化物薄膜等を効率よく成膜できる。
第1実施形態のアーク放電イオンプレーティング装置の全体構成を示すブロック図。 図1の装置のプラズマガン10の構成を示すブロック図。 図1の装置のプラズマガンの電位勾配を示すグラフ。 図1の装置でプラズマガンにおける放電電圧と放電電流の関係を示すグラフ。 第2実施形態の装置のプラズマガンの構成を示すブロック図。 第3の実施形態の2次元光スキャナの構成を示す上面図。
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
本発明では、プラズマガンに3つの中間電極を配置し、3つの中間電極に陰極に近い側から順次電圧を印加していくことにより、グロー放電を安定的に生じさせることができる。これにより、電離電圧がArよりも高いガス(例えばHeガス)を放電ガスとして用いながら、グロー放電をアーク放電に移行させ、安定して放電を維持することができる。アーク放電により生じたプラズマに、反応ガスとして酸素を供給することにより、密度の高い酸素ガスプラズマを得ることができる。このプラズマを用いて薄膜を製造する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態の成膜装置として、アーク放電イオンプレーティング装置について図1および図2を用いて説明する。図1は、このアーク放電イオンプレーティング装置の全体図であり、図2は、プラズマガン10の拡大図である。プラズマガン10は、電子流を反射させる反射型でかつ圧力勾配型である。
図1のように、真空容器11内には、成膜すべき基板14を支持する基板ホルダー13が配置されている。基板ホルダー13内には基板14を加熱するためのヒーターが内蔵されている。真空容器11内の基板14に対向する位置には、蒸発源12が配置される。図1には図示していないが、真空容器11内には、蒸発源12に電子ビームを照射する電子ビームガンが備えられている。また、基板14と蒸発源12との間の空間に反応ガスを供給するための反応ガス導入管15が配置されている。
真空容器11の側面にはプラズマガン10が備えられている。プラズマガン10は、筒状のプラズマガン容器103に、陰極1、第1中間電極2、第2中間電極3、第3中間電極7、陽極4、フランジ6をプラズマ引き出し軸101に沿って順に配置した構造である。従来のプラズマガンでは中間電極は二つ(第1中間電極2および第2中間電極3)のみであるが、本実施形態のプラズマガン10は、電離電圧の高い放電ガスを安定に放電させるために、第3中間電極7を備えている。
陰極1、第1中間電極2、第2中間電極3、第3中間電極7、陽極4は不図示のガイシによって相互に絶縁されている。陽極4の外周側には、プラズマをガイドするための空芯コイル5が配置されている。
陰極1は、アーク放電に適した公知の陰極構造である。陰極1には放電ガスの導入口102が備えられている。
第1、第2および第3中間電極2、3、7は、いずれも中央に所定の径の貫通孔を有しており、この貫通孔によってプラズマガン容器103の圧力を真空容器11よりも陽圧に維持し、圧力勾配を形成する。第1、第2および第3中間電極2,3および7には、生じたプラズマを収束させて貫通孔を通過させるための磁場を発生する永久磁石または電磁石が必要に応じて内蔵されている。フランジ6は、プラズマガン10を真空容器11に連結する。
陰極1と陽極4には、図1、図2に示したように、直流電源16が接続されている。第1、第2および第3中間電極2、3、7は適切な抵抗値のホーロー抵抗20、21、22を介して直流電源16の正極と接続されている。
ホーロー抵抗20、21、22の値は、第1、第2および第3中間電極2、3、7に設定すべき電位に応じて定める。すなわち、図3のように、第1、第2および第3中間電極(G1,G2,G3)2、3、7が、陰極1側から陽極4側に近いほど、高い電位になるように設定する。かつ、第3中間電極(G3)7の電位は、第2中間電極(G2)3の電位と陽極4の電位の間の電位であって、真空容器11の電位よりも低くなるように設定する。これにより、真空容器11にプラズマを引き出すことができる。ここでは真空容器11を接地電位にしているので、第3中間電極(G3)7の電位は、第2中間電極(G2)3の電位と接地電位との間の電位に設定する。
また、本実施形態では、ホーロー抵抗21,22と直流電源16との間には、スイッチ17,18が、陽極4と直流電源16との間にはスイッチ19がそれぞれ配置されている。これにより、3つの中間電極2、3、7を配置した場合であっても、順次所定のタイミングで所定の電圧を印加することができる。また、直流電源16の両端には電圧計26が接続され、直流電源16とホーロー抵抗20、21、22との間には電流計27が接続されている。直流電源16、スイッチ17,18,19、電圧計26および電流計27は、制御部28に接続されている。
制御部28は、電圧計26および電流計27の出力を取り込んで、直流電源16およびスイッチ17,18,19の動作を制御する。これにより、3つの中間電極2,3,7、および陽極4に、順に所定電圧を印加していくことにより、グロー放電を短時間で安定して生じさせる。
以下、図1のアーク放電イオンプレーティング装置を用いて、プラズマを発生させ成膜を行う際の各部の動作について説明する。
基板ホルダー13には基板14を取り付け、蒸発源12には、所定の固体原料を配置する。プラズマガン10の内部および真空容器11内を所定の圧力まで排気する。プラズマガン10に放電ガスを供給する。ここでは、最終的な放電ガスとして、電離電圧の高いHeガスを用いるが、グロー放電を安定して生じさせるために、グロー放電開始時には、電離電圧の低いArガスまたはArガスとHeガスの混合ガスを供給し、グロー放電が安定したならば、Heガスの割合を増加させていき、Heガスのみでグロー放電を生じさせる。その後、アーク放電に移行させる。
本実施の形態の装置は、3つの中間電極を備えているため、発明者らの実験によると、陰極、3つの中間電極および陽極をすべて所定の電圧に設定した状態で放電を開始すると、放電開始からアーク放電安定まで数十分程度の時間を要し、2つの中間電極を備えたプラズマガンよりも成膜開始までに時間がかかることがわかった。
そこで、発明者らは、ArガスあるいはArとHe混合ガスをプラズマガンに供給し、各電極を図3の電位に設定して放電を開始させ、グロー放電からアーク放電に移行して行く過程を発明者らが実験等で確認したところ、以下のことが推察された。グロー放電の初期段階では、陰極1と第1中間電極(G1)2との間でグロー放電が主に発生し、この時の放電電流も主として陰極1と第1中間電極(G1)との間に流れる。この陰極1と第1中間電極(G1)2間のグロー放電が安定した後に、放電電流を徐々に上昇させて行くと陰極1と第2中間電極(G2)3間、さらにその後、陰極1と第3中間電極(G3)7間のグロー放電が安定して発生して行く。最終的には陰極1と陽極4間にグロー放電が安定に発生し、さらに電流値を上げて行くと、陰極1と陽極4間の放電がグロー放電からアーク放電に移行する。
この過程において、初期段階の陰極1と第1中間電極(G1)2との間にグロー放電を発生させる際に、大多数の放電中の電子は、陰極1と第1中間電極(G1)2間に存在するが、一部の電子は、第2および第3中間電極(G2、G3)2、3および陽極4まで到達して放電を不安定にさせていることがわかった。特に、グロー放電発生当初の不安定な放電状態においては、第2中間電極(G2)2以降の電極に入る電子数が急速に変化し、放電全体の不安定性を拡大させていると考えられる。
そこで、本実施形態では、この不安定性を低減するためには、図2の回路構成を用い、制御部28の制御により、以下の手順によりプラズマガンを動作させる。なお、制御部28は、CPUとメモリを内蔵しており、メモリに予め格納されたプログラムをCPUが実行することにより、以下の制御動作を実現する。
制御部28は、電圧印加前にはスイッチ17、18,19をすべてOFFにする。ArガスもしくはArとH e混合ガスをプラズマガン10内に導入した後に、制御部28は、直流電源16により陰極1と第1中間電極(G1)2にそれぞれ所定の電圧を印加し、陰極1と第1中間電極(G1)2間にグロー放電を発生させる。このとき、スイッチ17,18,19はOFFであり、第2および第3中間電極(G2,G3)3,7および陽極4へ放電電子が流れ込まないため、陰極1と第1中間電極(G1)2間にグロー放電を短時間で安定させることができる。なお、グロー放電が安定すると時間経過に対して放電電流値が一定となる。よって、放電電流値をモニターし、放電電流値の変化が予め定めた所定値以下となった場合には、グロー放電が安定したと判断することができる。
陰極1と第1中間電極(G1)間のグロー放電が安定したならば、制御部28は図4に示すように直流電源16を制御し、放電電流を増加させていくと、これに伴い放電電圧が所定電圧VAまで急激に低下する。制御部28は、電流計27の計測する電流がIA以上まで増加した場合、もしくは、電圧計26の計測する電圧が所定電圧VAまで低下した場合は、スイッチ17をONにする。これにより、第2中間電極3に所定電圧が印加され、陰極1と第2中間電極(G2)3間でグロー放電が発生する。このとき、スイッチ18,19はOFFで、第3中間電極(G3)7および陽極4へ放電電子は流れ込まないため、陰極1と第2中間電極(G2)3間のグロー放電は短時間で安定する。
陰極1と第2中間電極(G2)3間のグロー放電が安定したならば、制御部28は、直流電源16を制御し、放電電流を徐々に上昇させる。所定の放電電流値IBまで流れるようになったならば、制御部28は、スイッチ18をONにする。これにより、第3中間電極(G3)7に所定電圧が印加され、陰極1と第3中間電極(G3)7間でグロー放電が発生する。スイッチ19はOFFで、陽極4へ放電電子は流れ込まないため、陰極1と陽極4間のグロー放電は短時間で安定する。
陰極1と第3中間電極(G3)7間のグロー放電が安定したならば、制御部28は、直流電源16を制御し、放電電流を徐々にさらに上昇させる。所定の放電電流値ICまで流れるようになったならば、制御部28は、スイッチ19をONにする。これにより、陽極4に所定電圧が印加され、陰極1と陽極4間でグロー放電が発生する。
制御部28は、陰極1と陽極4間でグロー放電が安定したならば、さらに放電電流を上昇させ、陰極1と陽極4間のグロー放電をアーク放電に移行させる。グロー放電からアーク放電へ安定して移行している場合、移行時の時間経過に対する放電電圧の変化が一定となる。よって、グロー放電の放電電圧の変化が予め定めた所定値以下になった状態で放電電流を上昇させ、グロー放電をアーク放電に移行させることにより、移行を安定して行うことが可能である。
この制御方法により、主として陰極1と第1中間電極(G1)2間でグロー放電が発生しているときには、スイッチ17、18、19をOFFにすることにより、第2中間電極(G2)以降の電極に電流が流れ込むことを防止することができる。これにより、グロー放電の不安定性を低減することができる。また、順次スイッチ17、18、19をOFFからONに切り換えていくことにより、電圧が印加されていない電極に放電電流が流れ込むのを防止でき、短時間でグロー放電を安定させることができる。
このような制御により、3つの中間電極を備えたプラズマガン10において、放電開始からアーク放電安定までを10分程度に短縮することができる。
ArガスまたはArとHeの混合ガスのアーク放電が安定したならば、Arガスを停止し、Heガスのみのアーク放電にする。
プラズマガン10のアーク放電は、一旦真空容器11内に引き出され、放電電子が空間電荷によって反射されて陽極4に戻る。真空容器11内にはプラズマ105のみが発生し、電子電流が真空容器11内の空間を流れないため、プラズマ105が、ガイド用の空芯コイル5が形成する磁場が影響を受けない。これにより、非常に均質なプラズマ105を真空容器11内に発生させることができる。
プラズマ105が生成された状態でが、反応ガス導入管15から酸素ガスを供給することにより、プラズマ105は、Heと酸素の混合プラズマとなる。Arよりも電離電圧の高いHeを放電ガスとして用いるため、Arを用いた場合よりも酸素ガスに大きなエネルギーを供給でき、高密度の酸素プラズマを得ることができる。よって、加熱した蒸発源12から蒸発した蒸気がプラズマ105を通過することにより高効率で酸化され、基板14上に到達し、酸化物膜を効率よく形成することができる。
例えば、蒸発源12の材料として、Pb,Zr,Tiの各金属を用い、電子ビーム加熱により各々独立に蒸発させることにより、ペロブスカイト型酸化物であって、強誘電体および圧電体の特性を示すチタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(ZrxTi1-x)O3)薄膜の形成することができる。
上述してきたように本実施形態では、3つの中間電極を備えたプラズマガン10を用い、スイッチを順次切り替えて、陰極に近い側から順に電圧が印加されるように制御することにより、放電ガスとしてHeガスを用いながら、短時間で安定したアーク放電を生じさせることができる。よって、高密度の酸素プラズマを得ながら、成膜に要する時間を短縮することができる。
例えばペロブスカイト酸化物薄膜、特に、PZT(Pb(ZrxTi1-x)O3)膜の製造効率を高めることができる。また、高密度酸素プラズマの作用により、xの組成値を0.42より大きくすることが可能であり、比誘電率および圧電定数(d31)が極大値を取るx=0.52前後のPZTを成膜することが可能になる。
PZT膜の成膜方法の一例を簡単に示す。蒸発源12の材料としてPb,Zr,Tiの各金属を用い、電子ビーム加熱により各々独立に蒸発させる。各金属の蒸発量は水晶振動式膜厚センサによってモニタし、電子ビーム加熱源の出力をフィードバック制御することにより、膜組成をx=0.52、すなわちPb(Zr0.52Ti0.48)O3に調製する。基板14は、(100)面Siウエハ上にSiO2/Ti/Ptの順に各構成材料を堆積したものを用いる。
プラズマガン10から上述した手順で100sccmのHeガスでアーク放電を発生させる。放電電圧は一例として120V、放電電流は70Aで制御する。生成される高密度プラズマ(プラズマ密度>1012cm-3)を空芯コイル5により、300ガウス程度の磁場によって真空容器11内に導く。ガス導入管15よりO2ガスを反応ガスとして250sccm導入する。これにより、HeとO2の混合プラズマ105を生じさせる。
基板ホルダー13内蔵のヒーターにより基板14を550℃程度に加熱する。各原料金属蒸気と混合プラズマ中の酸素ラジカルとを反応させながら基板14上に堆積させる。成膜時の圧力は0.1Pa程度とする。このときPb蒸発量がZrとTiの蒸発量の合計に対して10〜20倍の範囲で、かつZrとTiの蒸発量がほぼ同等になるように蒸発源12の出力を制御することにより、ペロブスカイト型結晶構造単相のPZT膜を形成することができる。
本実施形態で放電ガスとして用いるHeガスは、Arよりも電離電圧が高く、電離能率が低いため、真空容器11内においてプラズマガン10からより遠い位置までプラズマが到達し、かつ、原子量が小さく慣性力が小さいので、成膜室全体に均質にプラズマが拡がる。これにより、大型の成膜装置の成膜エリア全体を1つのプラズマガン10でカバーすることが可能になる。
また、Heガスは電離能率が低いため、成膜エリア付近のプラズマは酸素プラズマがほとんどを占めており、Heイオンが膜への衝突することにより生じるダメージは少ないという効果もある。
上記実施形態では、放電ガスとしてHeガスを用いる場合について述べたが、電離電圧がAr(15.759eV)よりも高い他の放電ガスを用いることも可能である。例えば、Neガスを用いることが可能である。また、放電開始時に用いられるガスは、Arに限定されるものでなく、XeやKr等のガスを使用することも可能である。
また、上記実施形態では、ArガスからHeガスへの切り替えをアーク放電への移行後に行っているが、このタイミングに限定されるものではなく、アーク放電の移行前にArガスに対するHeガスの割合を増加させたり、Heガスのみに切り替えることも可能である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図5を用いて説明する。第2の実施形態では、プラズマガン10のスイッチの配置が第1の実施形態とは異なる。図5のように、第1中間電極2とホーロー抵抗20との間の配線と、第2中間電極3とホーロー抵抗21との間の配線を接続するようにスイッチ37が配置されている。第2中間電極3とホーロー抵抗21との間の配線と、第3中間電極7とホーロー抵抗22との間の配線を接続するようにスイッチ38が配置されている。第3中間電極7とホーロー抵抗22との間の配線と、陽極4と電源16と間の配線を接続するようにスイッチ39が配置されている。
図5では図示していないが、第1の実施形態と同様に各スイッチ37,38,39には制御部28が接続され、電流計27、電圧計26も同様に配置されている。
図5の装置では、放電開始前にスイッチ37,38,39をすべてONにしておく。これにより、スイッチ37,38,39によって各線が短絡されるため、この状態で直流電源16から電圧を印加すると、第2および第3中間電極3,4ならびに陽極4には、電圧は印加されず、陰極1と第1中間電極2間にのみ放電電圧を印加してグロー放電を安定して生じさせることができる。陰極1と第1中間電極2間のグロー放電が安定したならば、制御部は、スイッチ37を開き、第2中間電極3にも電圧を印加する。これにより、陰極1と第2中間電極3間にグロー放電を生じさせる。このグロー放電が安定したならばスイッチ38を開き、さらにグロー放電が安定したならばスイッチ39を開く。これにより、陰極1と陽極4間にグロー放電を安定して生じさせることができる。
他の構成及び動作ならびに効果は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態として、PZT膜を圧電膜として用いた2次元光スキャナの製造方法について説明する。
図6は第3実施形態に係る2次元光スキャナ(光偏向器)の構成を示す平面図である。シリコン基板から形成した空隙(空洞部)611’を持つ支持基板(支持体)611の内側に、可動部分として枠状に形成した内部可動枠63と、内部可動枠63の内側に空隙63’を空けて形成された方形状のミラー部61が備えられている。ミラー部61は反射膜62を有する。ミラー部61は、一対の第1のトーションバー64a、64bを介して内部可動枠63に弾性的に支持されている。第1のトーションバー64a、64bを挟む形で直角に屈曲したバー5a〜5dが配置され、バー65a〜65bには第1の振動板66a〜66dが配置されている。
内部可動枠3は、第1のトーションバー64a、64bと直交する方向に軸方向を有する第2のトーションバー612a、612bを介して、支持基板11に弾性的に支持されている。第2のトーションバー612a、612bを挟む形で屈曲したバー613a〜613dが配置され、バー613a〜613dには、第2の振動板614a〜614dが配置されている。
第1の振動板66a〜66dおよび第2の震動板614a〜614dは、いずれも圧電膜を上下から電極膜によって挟んだ構成である。圧電膜は、PZT膜を用いることができる。
上下の電極膜から圧電膜に電圧を印加することにより、第1の振動板66a〜66d、第2の振動板614a〜614dは基板611の厚み方向に変位し、これに伴ってミラー部1は、トーションバー64a、64b、612a、612bを軸として回転変位し、2次元方向に光を偏向することができる。
図6の2次元スキャナーを製造する方法を説明する。基板611には第1の振動板66a〜66d、第2の振動板614a〜614dを構成するPZT膜と電極膜とをアーク放電プラズマを利用した反応性イオンプレーティング法により成膜する。成膜方法としては、第1の実施形態または第2の実施形態の方法を用いる。その後、フォトリソグラフィとエッチングの手法により、PZT膜と電極膜とを図6の形状に加工する。最後に、エッチングにより空隙63’、611’を形成する。
第1および第2の本実施形態ではPZT膜として比誘電率の大きな組成の単相膜を効率よく製造することができるため、小さな電圧で大きな偏向角を実現可能な2次元光スキャナを得ることができる。
なお、圧電膜を備えた素子は2次元光スキャナに限定されるものではなく、他の素子に適用することももちろん可能である。
1…陰極、2…第1中間電極、3…第2中間電極、4…陽極、5…空芯コイル、6…フランジ、7…第3中間電極、11…真空容器、12…蒸発源、13…基板ホルダー、14…基板、15…反応ガス導入管、16…直流電源、17,18,19…スイッチ、20,21,22…ホーロー抵抗、26…電圧計、27…電流計、27…制御部、37,28,39…スイッチ、101…プラズマ引き出し軸、102…放電ガス導入口、103…プラズマガン容器。

Claims (16)

  1. 圧力勾配型アーク放電プラズマガンを用いてプラズマを発生させ、該プラズマを用いて薄膜を形成する薄膜素子の製造方法であって、
    前記プラズマガンは、陰極と、第1、第2および第3中間電極と、陽極とを備え、
    前記陰極と第1中間電極間に電圧を印加してグロー放電を発生させた後、順次、第2中間電極、第3中間電極、陽極に所定のタイミングで電圧を印加していき、前記陰極との間にグロー放電を生じさせ、その後放電電流を上昇させることによりグロー放電をアーク放電に移行させることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  2. 請求項1に記載の薄膜素子の製造方法において、前記第2および第3中間電極に電圧を印加するタイミングは、それぞれグロー放電の時間経過に対する放電電流値の変化が予め定めた所定値以下になった時点であり、前記グロー放電をアーク放電に移行させるために前記放電電流を上昇させるタイミングは、グロー放電の時間経過に対する放電電圧値の変化が予め定めた所定値以下になった時点であることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の薄膜素子の製造方法において、前記第2中間電極に電圧を印加するタイミングは、前記陰極と第1中間電極間のグロー放電の放電電圧が、予め定めた放電電圧値以下に低下した時点、もしくは、グロー放電の放電電流が予め定めた放電電流値以上に達した時点であることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法において、前記第3中間電極に電圧を印加するタイミングは、前記陰極と第2中間電極間のグロー放電の放電電流が、予め定めた放電電流値以上に達した時点であることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法において、前記陽極に電圧を印加するタイミングは、前記陰極と第3中間電極間のグロー放電の放電電流が、予め定めた放電電流値以上に達した時点であることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法において、前記グロー放電発生時に前記プラズマガンに供給する放電ガスは、Arガス単独もしくは、ArガスにArガスよりも電離電圧の高いガスを混合したガスであることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法において、前記グロー放電がアーク放電に移行した後、または、アーク放電に移行する前に、放電ガスをArガスよりも電離電圧の高いガスに切り替えることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法において、前記Arよりも電離電圧の高いガスは、Heガスであることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の薄膜素子の製造方法において、前記プラズマに反応ガスとして酸素を供給し、酸素プラズマで酸化された材料を堆積させた薄膜を形成することを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  10. 請求項9に記載の薄膜素子の製造方法において、前記薄膜は、ペロブスカイト型酸化物であることを特徴とする薄膜素子の製造方法。
  11. 基板と成膜材料が配置される真空容器と、前記真空容器に接続されたアーク放電圧力勾配型プラズマガンとを有する成膜装置であって、
    前記圧力勾配型プラズマガンは、順に配置された、陰極と、第1、第2及び第3中間電極と、陽極とを備え、
    前記陰極と、前記第1、第2および第3中間電極と、陽極には、それぞれ所定の電圧を印加する電気回路が接続され、
    前記電気回路には、少なくとも前記第2および第3中間電極に電圧を印加するタイミングを制御する制御部が接続されていることを特徴とする成膜装置。
  12. 請求項11に記載の成膜装置において、前記第1、第2および第3中間電極に印加する電圧は、前記陰極に近い電極ほど低く、かつ、前記第3の中間電極に印加する電圧は、前記真空容器の電圧よりも低くなるように、前記電気回路が構成されていることを特徴とする成膜装置。
  13. 請求項12に記載の成膜装置において、前記制御部は、前記電気回路から前記陰極と第1中間電極に印加された電圧により当該陰極と第1中間電極間に発生したグロー放電が発生した後、前記第2および第3中間電極に順次所定の電圧を印加することを特徴とする成膜装置。
  14. 請求項12または13に記載の成膜装置において、前記電気回路は、前記陰極と前記第1中間電極との間の放電電圧および放電電流のうち少なくとも一方を検出する検出部を有し、
    前記制御部は、前記検出部が検出した前記陰極と第1中間電極間のグロー放電の放電電圧が予め定めた放電電圧以下に低下した時点、または、放電電流が予め定めた放電電流以上に達した時点で前記第2中間電極に電圧を印加することを特徴とする成膜装置。
  15. 請求項12ないし14のいずれか1項に記載の成膜装置において、前記電気回路は、前記陰極と第2中間電極間の放電電流を検出する電流検出部を有し、
    前記制御部は、前記電流検出部が検出した前記陰極と第2中間電極間のグロー放電の放電電流が、予め定めた放電電流以上に達した時点で前記第3中間電極に電圧を印加することを特徴とする成膜装置。
  16. 陰極と、第1、第2及び第3の中間電極と、陽極とが順に配置された反射型のプラズマガンを備えた成膜装置の運転方法であって、
    陰極と第1中間電極間に電圧を印加してグロー放電を発生させた後、順次、第2中間電極、第3中間電極、陽極に電圧を印加していき、それぞれ陰極との間にグロー放電を生じさせ、その後放電電流を上昇させ、アーク放電に移行させることを特徴とする成膜装置の運転方法。
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