JP5264463B2 - 成膜装置、および、圧電膜素子の製造方法 - Google Patents

成膜装置、および、圧電膜素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、強誘電体膜や圧電膜を製造する方法と、成膜に適した成膜装置に関する。
圧力勾配型のプラズマガンをアシスト源に利用したイオンプレーティング装置を用いることにより、PZT(PbZrTi1−x)等に代表されるペロブスカイト型酸化物強誘電体(圧電体)の良質な薄膜が得られることが特許文献1および2等により報告されている。圧力勾配型のプラズマガンは、陰極近傍を不活性ガスの高い圧力で保護し、プラズマ中のイオン衝突による陰極損傷を防止するため、直流放電によって高密度のプラズマを発生することができる。これにより、高密度プラズマ中に存在する酸素ラジカルの活性化機能により、比較的低い成膜温度、かつ、速い成膜速度で結晶性の良い優れたPZT膜が得られている。
これらのPZT膜は優れた圧電特性を示すため、非特許文献1および2に記載されているようにMEMS素子の圧電マイクロアクチュエータやインクジェットプリンタヘッドの駆動部としての応用が期待されている。
PZT膜は、Si基板上に形成されたPt電極上に成膜した場合、通常、直径数100nmの柱状グレインが集合した多結晶膜となり、結晶粒界には種々の欠陥が入りやすい構造を有している。しかも、成膜温度が通常は500℃以上の高温であるために、蒸気圧の低いPbが膜中から抜けてしまうPb欠陥や、それに伴って発生する酸素欠陥が発生しやすい。
これらの欠陥に起因した不純物準位や可動イオンは、絶縁特性に問題を引き起こす。中でも酸素欠陥は、PZT膜中で自由に動けるため、高電界印加時に電流チャネルを形成し、大きなリーク電流や絶縁破壊といった素子性能に重大な影響を及ぼす劣化モードの原因となっている。このため、従来のPZT膜は、長期間に渡る信頼性や耐電圧に改善すべき点があった。
そこでPb欠陥や酸素欠陥を減少させるためにPZTの構成元素と価数の異なるアルカリ土類元素(例えばMg、Ca、Sr、Ba)やVB族の元素(例えばV、Nb、Ta)をドーパントとして添加することが特許文献3、4および5等により提案されている。特に、VB族元素は酸素との共有結合性が強く、かつ、イオン半径がTiやZrと近いために、ペロブスカイト格子に効率良く取り込まれ、酸素欠陥密度を低減させる効果が得られることが開示されている。
特開2001−234331号公報 特開2002−177765号公報 特開2005−150694号公報 特開2005−209722号公報 特開2007−314368号公報 Y.Yasuda,M.Akamatsu,M.Tani,T.Iijima and H.Toshiyoshi,"Piezoelectoric 2D-Optical Micro Scanners with PZT Thick Films",Integrated Ferroelectrics,80,2006,PP.341-353. 谷、赤松、安田、藤田、年吉:圧電MEMS光スキャナによる画像ディスプレイ,レーザー研究,36-4,pp.183-189(2008).
上記の特許文献3、4および5に記載では欠陥密度低減のために、ドーパントを添加しているが、成膜方法はゾルゲル法やスパッタ法に開示されている。ゾルゲル法の場合には原料である金属アルコキシド溶液の調整によって比較的容易に第3元素を添加できる。スパッタ法の場合には、添加したい元素をPZT構成元素と合金化したターゲットを用いることにより、第3元素を添加できる。
しかしながら、イオンプレーティング法のように蒸着をベースにした成膜方法でドーピングを行ったという報告は少ない。蒸着法の場合には、異なる材料を同じ坩堝に投入して蒸発させても、材料固有の蒸気圧の違いによって、添加元素を膜中に適量導入することが極めて難しいためである。一方、独立した蒸発源を装置に追加すれば、添加元素を他の蒸発源とは独立に制御して所定量蒸発させることは可能になる。しかしながら、高融点の材料を蒸発できる電子ビーム加熱蒸発源をPZTの構成材料に必要な3つ以上に増やす必要が生じるため、装置製作上および産業応用上あまり現実的な解決策ではない。これに対して、有機金属ガス等のガス原料によって第3元素を添加することも考えられる。この方法は、蒸発源を増やすことなくドーピングできる優れた方法であるが、必ずしもすべての元素に対してガス原料が存在する訳ではないことと、仮に原料が存在した場合でも非常に高価なガス原料を使用することになり、イオンプレーティング法の特長である低コスト性が損なわれてしまうという問題がある。これらの理由から、蒸着をベースにしたイオンプレーティング法においては、簡便で有効な添加元素の導入が困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、プラズマアシスト源を用いたイオンプレーティング法による成膜を行いながら、第3元素を膜中に添加することができる成膜装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様によれば以下のような成膜装置が提供される。すなわち、プラズマガンと、プラズマガンの生成するプラズマを引き込むプラズマ引き込み口を備えた真空容器と、真空容器内に成膜すべき基板を支持する基板ホルダーと、真空容器内で蒸発源を加熱する加熱部と、膜中に添加すべき元素を含有する部材を、真空容器内に引き込まれたプラズマから所定の距離に支持する支持部と、部材に所定のバイアス電圧を印加する電圧印加部とを有する成膜装置が提供される。支持部は、上記部材をプラズマ引き込み口の周辺に支持する構成にする。これにより密度の高いプラズマにより、添加すべき元素を含有する部材をスパッタ蒸発させ、膜中に添加することができる。
例えば、上記部材は平板状とし、主平面をプラズマの軸に対して平行に向けて支持部により支持する。また、例えば、部材はリング状とし、リングの内側空間をプラズマが通過する位置に支持部により支持する。
蒸発源から基板に向かう蒸気を遮蔽しない位置に、上記部材を配置することが望ましい。
プラズマガンは、圧力勾配型プラズマガンであって、反射型のものを用いることが望ましい。反射型のプラズマガンは真空容器内を実電子電流が流れないため、プラズマをまっすぐ引き出すことができ、上記部材をプラズマに近接配置することができるためである。また、実電子電流が流れないため、上記部材を接近させても異常放電が生じにくく、電子流加熱による溶融も生じにくい。
また、本発明の別の態様によれば、以下のような圧電膜素子の製造方法が提供される。すなわち、成膜空間に所定ガスのプラズマを生成し、成膜材料の蒸気をプラズマを通過させた後、基板上に堆積させることにより圧電膜を成膜する工程を含む圧電素子の製造方法であって、成膜工程において、圧電膜に添加すべき元素を含む部材をプラズマから所定の距離に配置し、該部材に所定のバイアス電圧を印加することにより、プラズマにより部材をスパッタリングし、スパッタ蒸発した元素を圧電膜に添加する方法である。
圧電膜としては、例えば、Pb含有ペロブスカイト酸化物を成膜する。
例えば、添加元素は、Mg、Ca、SrおよびBaからなるA群から選択された元素、または、V、NbおよびTaからなるB群から選択された元素を含むようにする。添加元素は、A群から選択された元素、および、B群から選択された元素の両方を含むようにすることも可能である。
プラズマは、反射型の圧力勾配型プラズマガンによって生成し、部材をプラズマガンのアノードの近傍に配置することが望ましい。
例えば上記部材は平板状のものを用い、その主平面をプラズマの軸に対して平行に配置する。また、例えば、上記部材はリング状のものを用い、リングの内側空間をプラズマが通過する位置に配置する。
本発明によれば、イオンプレーティング法を行いながら、添加すべき元素をスパッタ蒸発することができるため、蒸着をベースにした成膜方法でドーピングを行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態について説明する。
本発明では、圧力勾配型アーク放電イオンプレーティング装置において、反射型プラズマガンから発生するプラズマの通り道の近傍であってアノード近傍の成膜室内に、添加すべき元素(ドーパント)で構成されたプレートを配置する。プレートに所定のバイアス電圧を印加することにより、プラズマガンから発生したプラズマ中の荷電粒子をプレートに衝突させ、スパッタリング作用によって添加元素をスパッタ蒸発させる。これより、スパッタ蒸発した添加元素をプラズマ中に供給することができるため、PZT等の圧電材料(強誘電材料)膜中に添加元素をドーピングすることができる。
以下、具体的に本発明の実施形態の圧力勾配型アーク放電イオンプレーティング装置について図1を用いて説明する。
アーク放電イオンプレーティング装置は、電子流を反射させる反射型でかつ圧力勾配型のプラズマガン10を備えている。
真空容器11内には、成膜すべき基板14を支持する基板ホルダー13が配置されている。基板ホルダー13内には基板14を加熱するためのヒーターが内蔵されている。真空容器11内の基板14に対向する位置には、複数の蒸発源12が配置される。図1には図示していないが、真空容器11内には、蒸発源12に電子ビームを照射する電子ビームガンが備えられている。また、基板14と蒸発源12との間の空間(成膜エリア)に反応ガスを供給するための反応ガス導入管15が配置されている。
真空容器11の側面にはプラズマ引き込み口11aが備えられ、プラズマガン10が取り付けられている。プラズマガン10は、筒状のプラズマガン容器103に、陰極1、第1中間電極2、第2中間電極3、第3中間電極7、陽極4、フランジ6を順に配置した構造である。陰極1、第1中間電極2、第2中間電極3、第3中間電極7、陽極4は不図示のガイシによって相互に絶縁されている。陽極4の外周側には、プラズマをガイドするための空芯コイル5が配置されている。
陰極1は、アーク放電に適した公知の陰極構造のものを用いる。陰極1には放電ガスの導入口102が備えられている。第1、第2及び第3中間電極2,3および7は、いずれも中央に所定の径の貫通孔を有しており、この貫通孔によってプラズマガン容器103の圧力を真空容器11よりも陽圧に維持し、圧力勾配を形成する。第1、第2および第3中間電極2,3および7には、生じたプラズマを収束させて貫通孔を通過させるための磁場を発生する永久磁石または電磁石が必要に応じて内蔵されている。フランジ6は、プラズマガン10を真空容器11に連結する。
プラズマ発生のための電気配線は、図1に示されるように、陰極1と陽極4との間に直流電源を設け、第1、第2および第3の中間電極2、3、7は適切な抵抗値の抵抗を介して陽極4を接続した構成である。陰極1から適切な流量の放電ガスを流して、直流電源により陰極1と陽極4間に電圧を印加することにより、陰極1と陽極4間及び真空容器11内に直流アーク放電プラズマを発生させることができる。
プラズマガン10は、陽極4を真空容器11の手前に配置した反射型の構成であるため、プラズマガン10から真空容器11内に導かれた直流アーク放電プラズマ中の電子は空間電荷によって反射されて陽極4に戻る。よって、真空容器11内にはプラズマ105のみが発生し、電子電流が空間を流れない。これによりプラズマ105は、ガイド用の空芯コイル5が形成する磁場の影響を受けて歪むことがないため、偏りのない均質なプラズマを、まっすぐに真空容器11に引き出すことができる。
本実施形態では、反射型プラズマガン10から発生するプラズマ105の近傍に添加すべき元素(ドーパント)で構成されたプレート16を支持部材17によって支持する。プレート16は、表面が所定の間隔をあけてプラズマ105に対向するように配置する。添加元素のプレートは、図2(a)のように平行平板であっても、図2(b)のようにプラズマを囲むリング形状であっても良い。平行平板状のプレート16の場合、主平面とプラズマ軸101とを平行に配置することができる。リング形状のプレート16の場合、リングの内側をプラズマ105が通過し、内周面がプラズマ105に接近するように配置する。支持部材17は、例えば、成膜装置に取り付ける。支持部材17は、添加元素プレート16と電気的に絶縁する構成とする。
プレート16を配置する位置は、成膜容器11内のプラズマ105の近傍であって、陽極4に近い位置であることが、プラズマ105の密度が高いため好ましい。よって、図1のように、プラズマ引き込み口11aの周囲に配置することが好ましい。また、蒸発源12から蒸発した蒸気が基板14に到達するのを遮蔽しない位置、すなわち、蒸発源12から見て基板14がプレート16の影にならない位置にプレート16を配置する。
プレート16には電源106の陰極が接続され、支持部材17は、成膜容器11を介してグランドに接続されている。これにより、支持部材17に対して所定のバイアス電圧が印加されている。これにより、プラズマガンから発生したプラズマ105中の荷電粒子をプレートに衝突させ、図3のように、スパッタリング作用によって添加元素のスパッタ粒子を飛散させる。添加元素のスパッタ粒子は、真空容器11内に引き出されているプラズマ105の流れに乗って蒸発源12と基板14との間の空間まで移動する。蒸発源12からの蒸気は、プラズマ105を通過することによりプラズマアシストを受け、基板14上に堆積される。これに伴い、プラズマ105中の添加元素のスパッタ粒子も基板14まで移動し、膜中にドーピングされる。
プレート16とプラズマ105との距離は、異常放電等プラズマ105に影響を与えない距離であって、プレート105がプラズマの熱で溶融せず、しかも、必要なドープ量の元素をスパッタリングにより飛び出させることが可能な距離に設定する。また、この距離を調節することにより、プレート16を構成する元素の膜中への添加量を制御することができる。
本実施形態ではプレート16からのスパッタ粒子は、平均自由行程により基板14に直接到達させるのではなく、プラズマ105の流れに乗せて成膜エリアまで移動させる構成であるため、プレート16を基板14に向けて配置する必要はない。よって、プレート16の配置の自由度が高く、プラズマ105の密度が高くスパッタリングを効率よく発生させることができる位置、すなわちプラズマ引き込み口11aの周辺に配置することができる。
PZT膜を成膜する場合、プレート16を構成する元素は、Pb欠陥を補償するためのアルカリ土類元素であるA群元素(Mg、Ca、Sr、Baのうちの少なくとも一つ以上)、または、酸素欠陥を補償するためのVB族元素であるB群元素(V,Nb,Taのうちの少なくとも一つ以上)を含有することが望ましい。また、A群元素およびB群元素の両方を含む場合にはさらに望ましい。
支持部材17の内部に冷却水を循環させる構成にすることにより、プレートや支持部材を冷却することができる。
本実施形態では反射型プラズマガン10を用いるため、真空容器11内の成膜エリアに実電子電流が流れない。これにより、添加元素のプレート16をプラズマに近接配置しても異常放電が発生しない。また、電子電流の熱によるターゲットの溶融も生じない。よって、プラズマ105とプレート16とを近接配置することが可能であり、これによってスパッタ速度、すなわち、ドープ速度を上げることが出来る。
本実施の形態の装置構成であれば、添加元素のプレート16を作製して、成膜容器11内に配置し、所定の電圧(例えば数100V以上の電圧)を印加できる電源106を接続するだけで、非常に簡便にSr、Ba等のアルカリ土類金属や、V、Nb等のVB族金属をドーピングすることができる。
プレート16を複数種類配置するか、もしくは、合金プレートを用いることにより、複数の添加元素を同時にドーピングすることも可能である。
各添加元素のドーピング量は、プラズマ105とプレート16との位置関係、およびバイアス電圧の大きさによって制御することができる。これにより1mo1%以下の微量添加から数mo1%までの添加を実施することができる。
支持部材17の外側に磁石や電磁石を配置することが可能である。磁石や電磁石の磁場とプラズマとの相互作用によって、添加元素のスパッタレートを制御することができる。ただし、磁場が強すぎると、アシスト源であるプラズマ105の特性に影響を及ぼす可能性があるので、プラズマ105に影響のない程度の磁場強度に設定する必要がある。支持部材17と磁石や電磁石を一体化させることも可能である。
ここで、図1の装置を用いてNbを添加したPZT膜を製造する方法について説明する。
蒸発源12の材料として、Pb,Zr,Tiの各金属を用い、それぞれを別々の電子ビーム加熱により独立に蒸発させる。プレート16として、Nbプレートを配置する。
プラズマガン10にHeガスをキャリアガスとして導入し、直流バイアス電圧を印加することにより、アーク放電を発生させる。アーク放電で生成した高密度プラズマを、磁場発生源6の磁場によって真空容器11内に導く。この状態で、ガス導入管15よりOガスを反応ガスとして導入することにより、真空容器11内に高密度の酸素プラズマ及び酸素ラジカルを生成する。
HeとOの混合プラズマの存在下で、蒸発源12の原料金属の蒸気と混合プラズマ中の酸素ラジカルとを反応させながら基板14上に堆積させることにより、PZTの薄膜作製を行う。基板14は、基板ホルダー13内の加熱ヒーターにより所定の温度に加熱する。3つの蒸発源12の出力を制御することにより、ペロブスカイト型結晶構造単相のPZT膜が形成することができる。
この時同時に、Nbプレート16に所定のバイアス電圧を印加して、Nbをスパッタ蒸発させる。スパッタ粒子は、プラズマ105の流れに乗って成膜エリアに移動し、プラズマ105を通過する原料金属蒸気とともに基板14上に堆積され、PZT膜中へドーピングされる。
このように、本発明では、蒸着ベースのイオンプレーティング法を用いながら、非常に簡便な構成で、添加元素を効果的にドープすることができる。これにより、圧電材料(強誘電材料)膜の結晶欠陥を減少させ、リーク電流特性及び耐電圧特性を向上させることができる。
放電ガスとしてHeガスを用いることにより、プラズマ105の到達距離が大きくなる。また、Heの慣性力は小さいので、成膜容器11の全体に均質にプラズマが拡がることができる。したがって、大型の成膜装置においても一台のプラズマガン10によって成膜エリアをカバーすることが容易である。
実際、PZT等のペロブスカイト型酸化物圧電体をHeと酸素の混合プラズマを用いて成膜することにより、膜に損傷を及ぼす高エネルギー荷電粒子を抑制しつつ、薄膜成長に効果的な酸素ラジカル量を増大させることができるため、1nm/s以上の成膜速度で、圧電体薄膜を成長させることが可能である。
(第2実施形態)
第2の実施形態として、第1の実施形態で製造するPZT膜を圧電膜として用いた2次元光スキャナについて図4を用いて説明する。
図4は第2実施形態に係る2次元光スキャナ(光偏向器)の構成を示す平面図である。シリコン基板から形成した空隙(空洞部)611’を持つ支持基板(支持体)611の内側に、可動部分として枠状に形成した内部可動枠63と、内部可動枠63の内側に空隙63’を空けて形成された方形状のミラー部61が備えられている。ミラー部61は反射膜62を有する。ミラー部61は、一対の第1のトーションバー64a、64bを介して内部可動枠63に弾性的に支持されている。第1のトーションバー64a、64bを挟む形で直角に屈曲したバー5a〜5dが配置され、バー65a〜65bには第1の振動板66a〜66dが配置されている。
また、内部可動枠3は、第1のトーションバー64a、64bと直交する方向に軸方向を有する第2のトーションバー612a、612bを介して、支持基板11に弾性的に支持されている。第2のトーションバー612a、612bを挟む形で屈曲したバー613a〜613dが配置され、バー613a〜613dには、第2の振動板614a〜614dが配置されている。
第1の振動板66a〜66dおよび第2の震動板614a〜614dは、いずれも圧電膜を上下から電極膜によって挟んだ構成である。圧電膜は、PZT膜を用いる。
上下の電極膜から圧電膜に電圧を印加することにより、第1の振動板66a〜66d、第2の振動板614a〜614dは基板611の厚み方向に変位し、これに伴ってミラー部1は、トーションバー64a、64b、612a、612bを軸として回転変位し、2次元方向に光を偏向することができる。
図4の2次元スキャナを製造する方法を簡単に説明する。基板611には第1の振動板66a〜66d、第2の振動板614a〜614dを構成するPZT膜と電極膜とをアーク放電プラズマを利用した反応性イオンプレーティング法により成膜する。成膜方法としては、第1の実施形態の方法を用いる。その後、フォトリソグラフィとエッチングの手法により、PZT膜と電極膜とを図4の形状に加工する。最後に、エッチングにより空隙63’、611’を形成する。
本実施形態では、結晶欠陥が少なく、リーク電流特性及び耐電圧特性を向上させたPZT膜をイオンプレーティング法により容易に成膜することができるため、信頼性の高い2次元光スキャナを得ることができる。
なお、圧電膜を備えた素子は2次元光スキャナに限定されるものではなく、本実施形態のPZT膜を他の素子に適用することも可能である。たとえば、PZT薄膜を用いた圧電マイクロアクチュエータ、同アクチュエータを駆動源に用いた光マイクロスキャナ、同光マイクロスキャナを揺動素子として用いたレーザプリンタ及びレーザプロジェクタ、PZT薄膜を駆動源とする圧電インクジェットプリンタヘッド、PZT薄膜を駆動源とする圧電マイクロポンプなどが挙げられる。
本発明によれば、PZT膜の絶縁特性向上(リーク電流低減)、PZT膜の長期信頼性向上、PZT膜の圧電特性のばらつき改善の効果が得られる。
(実施例1)
実施例1として、図1の成膜装置を用いてイオンプテーティング法により、ペロブスカイト型酸化物で強誘電体および圧電体の特性を示すチタン酸ジルコン酸鉛(PZT、Pb(ZrTi1−x)O)薄膜を形成しながら、Nbドーピングを行った。
プレート16として、Nb(ニオブ)からなるプレートを配置した。蒸発源12の材料として、Pb,Zr,Tiの各金属を用い、電子ビーム加熱により各々独立に蒸発させた。各金属原料の蒸発量は、水晶振動式膜厚センサによってモニタし、電子ビーム加熱源の出力をフィードバック制御することにより、所定の一定の蒸発速度で蒸発させた。これにより、PZT膜(Pb(ZrTi1−x)O)の膜組成をx=0.52、すなわちPb(Zr0.52Ti0.48)Oに調製した。
基板14は(100)面Siウエハ上にSiO/Ti/Ptの各層をこの順に堆積したもの用いた。
圧力勾配型アーク放電プラズマガン10に100sccmのHeガスをキャリアガスとして導入し、直流バイアス電圧を印加することにより、アーク放電を発生させた。放電電圧は120V、放電電流は70Aで制御した。このアーク放電で生成した高密度プラズマ105(プラズマ密度>1012cm−3)を、磁場発生源6により生じさせた300ガウス程度の磁場によって真空容器11内に導いた。この状態で、ガス導入管15よりOガスを反応ガスとして250sccm導入することにより、真空容器11内に高密度の酸素プラズマ及び酸素ラジカルを生成した。
このようにして生成したHeとOの混合プラズマの存在下で、基板ホルダー13内のヒーターにより550℃程度に加熱した基板14上に、原料金属を蒸発源12から電子ビーム加熱蒸発させた。
この時同時に、Nbプレート16に、電源106から500Vの電圧を印加して、Nbをスパッタ蒸発させた。
これにより、各原料金属蒸気と混合プラズマ中の酸素ラジカルとを反応させながら基板14上に堆積させ、PZTの薄膜を成膜した。プラズマ105にはNbのスパッタ粒子が含まれているため、成膜と同時にPZT膜中へのドーピングを行うことができた。
成膜時の圧力は0.1Paだった。蒸発源12の出力を制御することにより、ペロブスカイト型結晶構造単相のPZT膜が形成された。膜厚は3.6μmであった。
プラズマの立上げから成膜終了までプラズマ放電の様子やドーパントターゲット16の表面を観察したが、特に異常放電は発生せず、また、電子電流による同ターゲットの溶融も観察されなかった。
成膜速度は、Nbプレート16を配置しないドーピング無しの時と同じ3.6μm/hだったにもかかわらず、EDX(エネルギー分散型X分光器)による組成分析の結果、PZT膜中へのNbの添加量は所望の5mo1%が達成されていた。このことから、本発明の成膜方法は、ドープ速度が成膜の律速段階にならないことが確認された。よって、量産性に優れたドーピングが可能であることがわかった。また、本実施例の成膜方法で、成膜速度を律速しない最大のドープ速度は7mo1%に達することを確認できた。
得られたPZT薄膜のX線回折結果を図5に示す。すべてペロブスカイト相のピークであり、パイロクロア等の不純物相によるピークが観測されていないことがわかる。したがって、Nbドープによっても基本的なPZT膜の結晶構造は変化していないと思われる。
この後、得られたPZT膜にPt上部電極を形成したキャパシタセルを作製し、強誘電体特性の測定を行った。その結果を図6に示す。非常に良く飽和したP−E(分極−電界)ヒステリシス曲線が観測された。
次に、得られたPZT膜のリーク電流を測定した。比較のために、Nbをドープしないで成膜したPZT膜(Pb(Zr0.52Ti0.48)O)のリーク電流も測定した。
比較例のPZT膜は、30Vの直流電圧印加におけるリーク電流が10−4A/cmに達する測定ポイントが、全体の半数以上に上った。これに対して、5mo1%のNbがドープされた本実施例のPZT膜においては、ほとんどの測定ポイントにおいて10−7A/cm以下のリーク電流レベルにとどまった。Nbの添加によって酸素欠陥密度が減少したために、リークパスの形成が抑制された効果であると考えられる。
また、実施例のPZT膜と比較例のノンドープPZT膜に30Vの直流電圧を長時間連続的に印加して耐久試験を実施した。その結果、本実施例のPZT膜は、リーク電流が所定の電流値に達する時間が比較例のPZT膜よりも数100倍から1,000倍長くなることが観測された。Nb添加によって圧電薄膜素子の信頼性向上をもたらされたことが確認された。
このように、本発明の成膜方法により、結晶性および圧電特性に非常に優れたイオンプレーティング法で成膜したPZT膜に、絶縁耐性と長期信頼性を付与することができた。これは圧電厚膜を用いた圧電素子、特に、圧電マイクロアクチュエータとしてMEMS素子に応用する場合、産業応用上非常に有利な特徴であると言える。
(実施例2)
実施例2として、添加元素プレート16の材質をSrにして、SrをドープしたPZT膜を製造した。PZTの成膜条件は実施例1と同様であり、Srプレート16ヘの印加電圧は400Vとした。他の条件も実施例1のNbの場合と同様にした。
得られた膜厚3μmのPZT膜について、X線回折パターン、P−Eヒステリシスを測定した。その結果、ノンドープのPZT膜の特性を維持していた。また、EDX組成分析の結果、Srの添加量は3mol%であった。
Sr添加の効果を見るために、得られたPZT膜に対して、実施例1と同様にリーク電流の測定をおこなった。30Vの直流電圧印加によっても実施例2のSr添加PZT膜におけるリーク電流値は10−6A/cm以下にとどまり、比較例のノンドープPZT膜のリーク電流値10−4A/cmに比較して絶縁特性が向上していた。
実施例1のNb添加PZT膜と比較すると実施例2のSr添加PZT膜は、リーク電流の抑制効果は若干少ないが、これはSrがPb欠陥を補償する作用をするドーパントであり、移動自由度が高い酸素欠陥を直接的に補償するものではないためであると推測される。ただし、PZT膜におけるPb欠陥は、圧電特性の劣化原因となりやすいので、Sr添加によってPZT膜の圧電特性を高く安定させる効果が期待される。本実施例では確認していないが、SrとNbを同時にドープすることにより、更なる圧電特性および絶縁特性の向上が期待できる。
第1実施形態の圧力勾配型アーク放電イオンプレーティング装置の全体構成を示すブロック図。 (a)図1の装置で用いられる平行平板形状のプレート16の正面図。(b)図1の装置で用いてられるリング形状のプレート16の正面図。 図1の装置において、プレート16から添加元素のスパッタ粒子が飛び出す様子を示す説明図。 第2の実施の形態で製造される2次元スキャナの上面図。 実施例1で製造されたPZT膜のX線回折パターンを示すグラフ。 実施例1で製造されたPZT膜の分極(P)−電界(E)ヒステリシス曲線を示すグラフ。
符号の説明
1…陰極、2…第1中間電極、3…第2中間電極、4…陽極、5…空芯コイル、6…フランジ、7…第3中間電極、11…真空容器、12…蒸発源、13…基板ホルダー、14…基板、15…反応ガス導入管、16…プレート、17…支持部材、101…プラズマ軸、102…放電ガス導入口、103…プラズマガン容器。

Claims (8)

  1. プラズマガンと、前記プラズマガンの生成するプラズマを引き込むプラズマ引き込み口を備えた真空容器と、前記真空容器内に成膜すべき基板を支持する基板ホルダーと、前記真空容器内で蒸発源を加熱する加熱部と、
    膜中に添加すべき元素を含有する部材を、前記真空容器内に引き込まれた前記プラズマから所定の距離に支持する支持部と、前記部材に所定のバイアス電圧を印加する電圧印加部とを有し、
    前記支持部は、前記部材を前記プラズマ引き込み口の周辺に支持することを特徴とする成膜装置。
  2. 請求項1に記載の成膜装置において、前記支持部は、前記蒸発源から前記基板に向かう蒸気を遮蔽しない位置に前記部材を支持することを特徴とする成膜装置。
  3. 請求項1または2に記載の成膜装置において、前記プラズマガンは、圧力勾配型プラズマガンであって、反射型であることを特徴とする成膜装置。
  4. プラズマガンの生成する所定ガスのプラズマを成膜空間に引き込み、蒸発源を加熱して発生させた蒸気を前記プラズマ通過させた後、基板上に堆積させることにより圧電膜を成膜する工程を含む圧電素子の製造方法であって、
    前記成膜工程において、前記圧電膜に添加すべき元素を含む部材を前記プラズマから所定の距離に配置し、該部材に所定のバイアス電圧を印加することにより、前記プラズマにより前記部材をスパッタリングし、スパッタ蒸発した前記元素を前記圧電膜に添加することを特徴とする圧電膜素子の製造方法。
  5. 請求項4に記載の圧電膜素子の製造方法において、前記圧電膜は、Pb含有ペロブスカイト酸化物であることを特徴とする圧電膜素子の製造方法。
  6. 請求項4または5に記載の圧電膜素子の製造方法において、前記添加元素は、Mg、Ca、SrおよびBaからなるA群から選択された元素、または、V、NbおよびTaからなるB群から選択された元素を含むことを特徴とする圧電膜素子の製造方法。
  7. 請求項6に記載の圧電膜素子の製造方法において、前記添加元素は、前記A群から選択された元素、および、前記B群から選択された元素の両方を含むことを特徴とする圧電膜素子の製造方法。
  8. 請求項4ないし7のいずれか1項に記載の圧電膜素子の製造方法において、前記プラズマガンは、反射型の圧力勾配型プラズマガンであり、前記部材を前記プラズマガンのアノードの近傍に配置することを特徴とする圧電膜素子の製造方法。
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