JP2011084698A - シリコーングリース組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼−鋼間での耐フレッチング損傷性に優れ、軸受、ギヤ等の潤滑箇所へ好適に使用できるシリコーングリース組成物を提供する。
【解決手段】ジメチルシリコーンオイルと、リチウム石けん系増ちょう剤、複合体リチウム石けん系増ちょう剤、ポリウレア、及びN置換テレフタラミン酸金属塩の中から選ばれる少なくとも1種の増ちょう剤と、硫化エステル、硫化オレフィン、ポリサルファイド、及び硫化油脂の中から選ばれる少なくとも1種であり、組成物全量に対する含有量が0.1〜20質量%である硫黄系添加剤と、を含むシリコーングリース組成物。前記硫黄系添加剤が硫化エステルであることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリコーングリース組成物に関する。
シリコーンオイルは、粘度温度特性、熱酸化安定性、耐樹脂性等において優れた性能を示すことから、その特徴を生かしてグリース用基油として広く使用されている。しかしながら、シリコーンオイルは、鉱油や、PAO、エステル等の合成油に比べて鋼−鋼間での潤滑性能が劣る傾向にあるため、シリコーンオイルを基油としたグリース(以下、シリコーングリースという。)においては、潤滑性能を向上するため、種々の試みがなされている(特許文献1〜4参照。)。
特開昭62−283196号公報 特開平5−132689号公報 特開平5−230486号公報 特開2008−308587号公報
しかし、鋼製の軸受等では、静止状態において外部振動が加わると、その転動体と軌道輪溝との間に微小滑りが発生し、軸受を損傷する可能性がある。一般に、このような接触する2固体間での微小往復すべりによる表面損傷はフレッチングと呼ばれているが、シリコーングリースにおいては、鋼−鋼間における耐フレッチング損傷性の向上が望まれている。
本発明は、鋼−鋼間での耐フレッチング損傷性に優れ、軸受、ギヤ等の潤滑箇所へ好適に使用できるシリコーングリース組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、ジメチルシリコーンオイルを基油とし、その基油に、特定の増ちょう剤を含有させたシリコーングリースに、特定の硫黄系添加剤を特定量含有させることにより、シリコーングリースの鋼−鋼間での耐フレッチング損傷性が大幅に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明では以下のシリコーングリース組成物が提供される。
<1> ジメチルシリコーンオイルと、リチウム石けん系増ちょう剤、複合体リチウム石けん系増ちょう剤、ポリウレア、及びN置換テレフタラミン酸金属塩の中から選ばれる少なくとも1種の増ちょう剤と、硫化エステル、硫化オレフィン、ポリサルファイド、及び硫化油脂の中から選ばれる少なくとも1種であり、組成物全量に対する含有量が0.1〜20質量%である硫黄系添加剤と、を含むシリコーングリース組成物。
<2> 前記硫黄系添加剤が硫化エステルである<1>に記載のシリコーングリース組成物。
本発明のシリコーングリース組成物は、鋼−鋼摺動部の耐フレッチング損傷性に優れている。従って、本発明のシリコーングリース組成物は、実用上極めて有用であり、特に、鋼−鋼間摺動部を有する鋼製の軸受やギヤ等に適している。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.基油
本発明のシリコーングリース組成物に使用する基油は、ジメチルシリコーンオイルである。ジメチルシリコーンオイルとしては、例えば、下記式(1)に示すジメチルシリコーンオイルが挙げられる。
(CHSiO−〔Si(R)(R)−O−〕−Si(CH (1)
式(1)中、R、Rはメチル基であり、nは1〜2000の整数である。
本発明で使用するジメチルシリコーンオイルは、25℃における動粘度があまり小さすぎると耐フレッチング損傷性が低くなる傾向にある。一方、25℃における動粘度が大きすぎると流動性が悪くなり、グリース本来の性能が出にくくなる傾向にある。このような観点から、本発明で使用するジメチルシリコーンオイルは、25℃における動粘度が1〜2000mm/sであることが好ましく、より好ましくは5〜1500mm/sであり、特に好ましくは10〜1500mm/sである。
また、ジメチルシリコーンオイルの含有量は、要求特性に応じて適宜選定することができるが、シリコーングリース全体量に対して通常55〜98質量%の範囲が好ましく、より好ましくは65〜95質量%の範囲である。
2.増ちょう剤
本発明のシリコーングリース組成物は、リチウム石けん系増ちょう剤、複合体リチウム石けん系増ちょう剤、ポリウレア、及びN−置換テレフタラミン酸金属塩の中から選ばれる少なくとも1種の増ちょう剤を含む。
リチウム石けん系増ちょう剤としては、リチウム−12−ヒドロキシステアレート等の水酸基を有する脂肪族カルボン酸リチウム塩、リチウム−ステアレート等の脂肪族カルボン酸リチウム塩またはそれらの混合物などが挙げられる。
複合体リチウム石けん系増ちょう剤としては、前述の水酸基を有する脂肪族カルボン酸リチウム塩と二塩基酸リチウム塩とのコンプレックス等が挙げられる。ここで、好適な二塩基酸としては、コハク酸、マロン酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等が挙げられる。特に好適なものはアゼライン酸、セバシン酸である。
ポリウレアとしては下記式(2)で表されるものが挙げられる。
R3-NH-(CONH-R4-NHCONH-R5NH)y-CONH-R4-NHCONH-R6 (2)
式(2)において、yは0〜3の整数であり、好ましくは0又は1、より好ましくは0である。R、Rは、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基又はそれらの組み合わせであり、好ましい炭素数は1〜30であり、さらに好ましくは3〜22、より好ましくは6〜18である。R、Rは、1〜30個の炭素原子を有する炭化水素基である。式(2)のポリウレアは、通常はジアミンとジイソシアネートの反応により得られる。
N−置換テレフタラミン酸金属塩としては、下記式(3)で表されるものが挙げられる。
Figure 2011084698
式(3)において、Rは炭素数4〜22の炭化水素基であり、その炭素数は好ましくは8〜22であり、より好ましくは12〜22であり、特に好ましくは14〜20である。炭素数が少なすぎると増ちょう剤が基油に分散しにくく、基油が分離する傾向が生じる。また、炭素数が大きすぎるとせん断安定性が悪くなる傾向がある。Rの例としては、デシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。
Mは金属であり、その例としては周期律I族、II族、III族、及びIV族の金属が挙げられる。Mの具体例としては、例えばリチウム、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、亜鉛、アルミニウム、鉛などが挙げられる。特に好ましいのはナトリウム、バリウム、リチウム、カリウムであり、中でもナトリウムが最も好ましい。zは、金属Mの価数と同じ整数である。
上記増ちょう剤は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明のシリコーングリース組成物において使用される増ちょう剤は、ちょう度を付与させるもので、好ましい含有量はシリコーングリース組成物全量に対して1〜40質量%、より好ましくは2〜20質量%である。増ちょう剤の配合量が少なすぎると、グリース状にならずに所定のちょう度が得られない傾向にある。また、増ちょう剤の配合量が多すぎると、製品グリースの潤滑性が低下する傾向にある。
3.硫黄系添加剤
本発明のシリコーングリース組成物は、硫化エステル、硫化オレフィン、ポリサルファイド、及び硫化油脂の中から選ばれる少なくとも1種類の硫黄系添加剤を含有する。
硫黄系添加剤はフレッチング損傷を防止するために使用するものであるが、硫黄系添加剤自体のシリコーン油中での分散性が良くないため、添加剤の選定においては、フレッチング損傷防止性を均一に保つため、分散性も十分考慮する必要がある。このシリコーン油への分散性の観点から、上記硫黄系添加剤としては硫化エステルを用いることがより好ましい。
硫化エステルは、ラード、牛脂、鯨油、パーム油、ヤシ油、ナタネ油などの動植物油脂と各種アルコールとの反応により得られる脂肪酸エステルを硫化することにより得られる物質である。
本発明では例えば下記構造式(4)で表される硫化エステルを用いることができる。
Figure 2011084698
式(4)中R、R、R10、R11、R12、R13は、原料である油脂の種類によって決まるが、通常は炭素数が1〜18の炭化水素基である。また、xは1〜6の整数である。xの数が少なすぎるとフレッチング損傷防止性が低下する傾向にあり、多すぎるとグリースの寿命が低下する傾向にある。
硫化オレフィンとしては、ポリイソブチレン、テルペン類などのオレフィン類を硫化したものが挙げられる。
ポリサルファイドとしては、ジイソブチルジサルファイド、ジオクチルポリサルファイド、ジ−tert−ブチルポリサルファイド、ジ−tert−ノニルポリサルファイド、ジベンジルポリサルファイドなどが挙げられる。
硫化油脂としては、ラード、牛脂、鯨油、パーム油、ヤシ油、ナタネ油などの動植物油脂と硫黄との反応生成物が挙げられる。
なお、本発明のシリコーングリース組成物に含まれる硫黄系添加剤の市販品としては、後述の実施例で使用したものが挙げられる。
上記硫黄系添加剤は、グリース組成物全量に対して0.1〜20質量%配合させる。配合量が少ないと耐フレッチング損傷性効果が十分に得られず、多すぎるとグリース本来の潤滑寿命が短くなる傾向にある。なお、上記硫黄系添加剤を2種以上配合する場合はその合計量がグリース組成物全量に対して0.1〜20質量%となるように配合すればよい。グリース組成物全量に対する硫黄系添加剤の配合量は、好ましくは0.2〜10質量%であり、より好ましくは1〜5質量%である。
4.その他添加剤
本発明のシリコーングリース組成物は、上記各成分の基油、増ちょう剤、及び硫黄系添加剤を配合することにより製造することができるものであるが、必要に応じて他の各種添加剤を配合することもできる。
添加剤としては、例えば、アルケニルこはく酸イミド、アルケニルこはく酸イミド硼素化変性物、ベンジルアミンなどの分散剤;ポリメタクリレート系、エチレンプロピレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体の水素化物あるいはポリイソブチレン等の各種粘度指数向上剤;2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾールなどのアルキルフェノール類、4,4’−メチレンビス−(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)などのビスフェノール類、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェノール)プロピオネートなどのフェノール系化合物、ナフチルアミン類やジアルキルジフェニルアミン類などの芳香族アミン化合物などの各種酸化防止剤などが挙げられる。これらの添加剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
次に、実施例及び比較例について説明する。なお、本発明は以下の実施例により何ら限定されるものではない。
<実施例1〜6及び比較例1〜4>
下記の表1及び表2に示す実施例1〜6及び比較例1〜4では、以下に示す*1〜*15成分を表1及び表2に示した配合量の割合(質量%)で含有させたシリコーングリース組成物を調製した。*1〜*6の増ちょう剤は、その増ちょう剤の原料を基油に混合して、基油中でその原料を反応させて増ちょう剤にして、結果として*1〜*14の各成分を含有するシリコーングリース組成物を調製した。なお、シリコーングリース組成物は、*1〜*14の各成分を適宜混合し、ミル処理を行ってシリコーングリース中に増ちょう剤を均一に分散させ、調製した。
また、下記の表3の実験例1〜4及び比較実験例1〜3については、シリコーン油に各成分を表3に示した配合量の割合(質量%)で含有させたものであり、増ちょう剤は含んでいない。
*1:リチウム−12−ヒドロキシステアレート
耐熱容器に表中の各基油とリチウム−12−ヒドロキシステアレート(堺化学社製;商品名「S7000H」)を投入して加熱し、約200℃付近で溶解させ、基油を添加し、冷却後、ミル処理を行うことによりリチウム−12−ヒドロキシステアレートの結晶を最適なものとし、基油中に混合分散させたシリコーングリースを調製した。
*2:リチウム−ステアレート
耐熱容器に表中の各基油とリチウム−ステアレート(堺化学製;商品名「S7000」)を投入して加熱し、約200℃付近で溶解させ、基油を添加し、冷却後、ミル処理を行うことによりリチウム−ステアレートの結晶を最適なものとし、基油中に混合分散させたシリコーングリースを調製した。
*3:脂肪族ジウレア
耐熱容器に表中の各基油とジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネートを投入して加熱し、次に、オクチルアミンを約60℃付近で添加し、約40分間反応させた。その後、撹拌しながら170℃に加熱し、さらに基油を添加し、冷却後、ミル処理を行うことによりジウレアの結晶を最適なものとした。これにより、基油中に混合分散させたシリコーングリースを調製した。
一般式(2)中、yは0であり、R及びRは炭素数8の脂肪族炭化水素基、Rは炭素数13の芳香族炭化水素基である。
*4:脂環式ジウレア
耐熱容器に表中の各基油とジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネートを投入し、加熱し、次に、シクロヘキシルアミンを約60℃付近で添加し、約40分間反応させた。その後、撹拌しながら110℃に加熱し、基油を添加し、冷却後、ミル処理を行うことによりジウレアの結晶を最適なものとした。これにより、基油中に混合分散させたシリコーングリースを調製した。
一般式(2)中、yは0であり、R及びRは炭素数6の脂環式炭化水素基、Rは、炭素数13の芳香族炭化水素基である。
*5:N−置換テレフタラミン酸ナトリウム
耐熱容器に基油とN−オクタデシルテレフタラミン酸のメチルエステルを入れ、加熱溶解した。その後、100℃以下に冷却して50質量%水酸化ナトリウム水溶液を加え、よく撹拌しながら徐々に加熱し、充分に鹸化を行い、鹸化終了後150℃において更に基油を加え最高温度180℃まで加熱した。その後60℃まで冷却して得られたN−オクタデシルテレフタラミン酸ナトリウムを用いた。
*6:複合体リチウム石けん
耐熱容器に表中の基油と12−ヒドロキシステアレートを投入し加熱した。次に、水酸化リチウム水溶液を約80℃付近で添加し、けん化反応によりリチウム−12−ヒドロキシステアレートを生成させた。さらに、約90℃付近で水酸化リチウムとアゼライン酸を加え約2時間反応させ、リチウムコンプレックス石けんを生成させた。その後、これを加熱し、半溶融させた後急冷を行うことによって、リチウムコンプレックス石けんの結晶を最適なものとした。これにより、基油中に均一に混合分散させたリチウム−12−ヒドロキシステアレート/アゼライン酸複合体リチウム石けんを得た。
*7:シリコーンオイル
25℃動粘度が500mm/sであるジメチルシリコーンオイル
*8:硫化エステル
DIC社製、商品名「GS−230」
*9:硫化油脂
DIC社製 商品名「GS−110」
*10:硫化オレフィン
DIC社製 商品名「GS−460」
*11:ポリサルファイド
DIC社製 商品名「KG−002A」
*12:酸化防止剤(ジフェニルアミン)
*13:ZnDTP
亜鉛ジチオホスフェート(シェブロン・テキサコ社製、商品名「オロア260」)
*14:MoDTC
モリブデンジチオホスフェート(アデカ社製、商品名「サクラルーブ600」)
*15:TCP
トリクレジルホスフェート(アクゾ・ノーベル社製、商品名「TCP」)
<評価試験方法>
(1)フレッチング摩耗試験(鋼−鋼間)
SRV摩擦試験機を用いて行った。試験条件は、温度40℃、振動数50HZ、振れ幅1mm、荷重200N、試験時間20minにより行った。また、試験片はシリンダとディスクを用いた。評価は、試験中の最大摩擦係数と、試験後ディスクの摺動部について、表面粗さ計を用いて摩耗深さを測定した。
耐フレッチング損傷性を以下に示す基準で評価した。結果を表1、2に示す。
◎:最大摩擦係数μが0.10未満である。
○:最大摩擦係数μが0.10以上、かつ0.12未満である。
×:最大摩擦係数μが0.12以上である。
(2)シリコーンオイルへの溶解性
貯蔵安定性試験を実施した(実験例1〜4、比較実験例1〜3)。試験は200ml用ビーカーに、シリコーンオイルと各添加剤3質量%を全量が100gになるように入れ、ビーカーを80℃に加熱し、スターラーで1時間攪拌した後、24時間、室温で静置し、目視にて添加剤の溶解性を評価した。添加剤のシリコーン油への溶解性が大きいほど、均一に摩耗防止能を発揮できることから、摩耗防止性やフレッチング損傷防止性に優れていると判断した。
貯蔵安定性の評価基準は以下のとおりである。結果を表3に示す。
○:完全に溶解あるいは完全に分散(濁りはあるが、添加剤の沈降無し)
△:分散はするが、添加剤の沈降有
×:不溶(シリコーン油と添加剤とが完全に分離)
Figure 2011084698
Figure 2011084698
Figure 2011084698
以上の結果から、本発明のシリコーングリース組成物である各実施例のグリースは良好な性能を有することがわかる。一方、本発明で規定する硫黄系添加剤を含有しない比較例1のグリースや、本発明の硫黄系添加剤に代えて、硫黄系摩耗防止剤である亜鉛ジチオホスフェートやモリブデンジチオホスフェート、あるいは、リン系摩耗防止剤であるトリクレジルホスフェートを配合した比較例2〜4のグリースでは、各実施例と比較し、性能が劣ることがわかる。

Claims (2)

  1. ジメチルシリコーンオイルと、
    リチウム石けん系増ちょう剤、複合体リチウム石けん系増ちょう剤、ポリウレア、及びN置換テレフタラミン酸金属塩の中から選ばれる少なくとも1種の増ちょう剤と、
    硫化エステル、硫化オレフィン、ポリサルファイド、及び硫化油脂の中から選ばれる少なくとも1種であり、組成物全量に対する含有量が0.1〜20質量%である硫黄系添加剤と、
    を含むシリコーングリース組成物。
  2. 前記硫黄系添加剤が硫化エステルである請求項1に記載のシリコーングリース組成物。
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