JP2011083939A - 印刷装置、及び、印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の画質の劣化を抑止することにある。
【解決手段】互いに異なる電磁波硬化型インクを吐出する複数のヘッドと、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部とを有する印刷装置であって、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、対応した照射部が、電磁波を照射する第一照射動作と、異なる他のヘッドが、異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに一部重なるように隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、をこの順に実行する処理を複数ヘッド分実施し、第一処理における前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角よりも、前記第一処理よりも後に実施される第二処理における前記接触角の方が小さくなるように前記処理を実施する。
【選択図】図3

Description

本発明は、印刷装置、及び、印刷方法に関する。
互いに異なるインクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドを有する印刷装置は既によく知られている。かかる印刷装置としては、紙や布、フィルムなどの各種媒体にインクを吐出して、印刷を行うインクジェットプリンターが知られている。また、当該印刷装置の中には、紫外線等の電磁波を照射すると硬化する電磁波硬化型インクを使用するものがあり、この印刷装置には、前記複数のヘッドにより吐出される互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための複数の照射部が備えられている。
特開2004−1437号公報
上記印刷装置においては、印刷の際に、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、一のヘッドに対応した照射部が一の電磁波硬化型インクに電磁波を照射する第一照射動作と、他のヘッドが他の電磁波硬化型インクを前記一の電磁波硬化型インクに一部重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された媒体上の画素と隣接する隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、他のヘッドに対応した照射部が他の電磁波硬化型インクに電磁波を照射する第二照射動作と、がこの順に実行される。そして、かかる際に、他の電磁波硬化型インクが一の電磁波硬化型インクに一部重なるような状態となるが、電磁波硬化型インクの重なり方の態様に起因して、画像の画質の劣化が生ずる場合があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像の画質の劣化を抑止することにある。
主たる本発明は、互いに異なる電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドと、
該複数のヘッドにより吐出される前記互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部と、
前記ヘッドと前記照射部とを制御するコントローラーと、を有する印刷装置であって、
前記コントローラーは、印刷を行う際に、
前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、
前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第一照射動作と、
前記一のヘッドとは異なる他のヘッドが、前記一の電磁波硬化型インクとは異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに一部重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素と隣接する隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、
前記他のヘッドに対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、
をこの順に実行する処理を、前記一のヘッド及び前記他のヘッドの双方を処理毎に変えながら複数回実施し、かつ、複数回の前記処理のうちの第一処理における前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角よりも、前記第一処理よりも後に実施される第二処理における前記接触角の方が小さくなるように前記処理を実施することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本実施形態に係るプリンター1のブロック図である。 プリンター1の概略断面図である。 図3Aは、比較例に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。図3Bは、本件例に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。 図4Aは、図3A及び図3BのC1で示された丸囲い部分を拡大し、接触角を示した模式図である。図4Bは、図3A及び図3BのC2で示された丸囲い部分を拡大し、接触角を示した模式図である。 本件例の比較例に対するメリットを説明するための模式図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
互いに異なる電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドと、
該複数のヘッドにより吐出される前記互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部と、
前記ヘッドと前記照射部とを制御するコントローラーと、を有する印刷装置であって、
前記コントローラーは、印刷を行う際に、
前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、
前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第一照射動作と、
前記一のヘッドとは異なる他のヘッドが、前記一の電磁波硬化型インクとは異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに一部重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素と隣接する隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、
前記他のヘッドに対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、
をこの順に実行する処理を、前記一のヘッド及び前記他のヘッドの双方を処理毎に変えながら複数回実施し、かつ、複数回の前記処理のうちの第一処理における前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角よりも、前記第一処理よりも後に実施される第二処理における前記接触角の方が小さくなるように前記処理を実施することを特徴とする印刷装置。
かかる印刷装置によれば、画像の画質の劣化を抑止することが可能となる。
また、前記複数の照射部は、前記電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射して該電磁波硬化型インクを仮硬化させるための予備照射部であり、
前記複数の照射部とは別に、前記電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射して該電磁波硬化型インクを本硬化させるための本照射部を備え、
前記コントローラーは、印刷を行う際に、
前記処理を複数回実施した後に、前記本照射部を制御して前記電磁波硬化型インクを本硬化させる本硬化処理を実行することとしてもよい。
次に、互いに異なる電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドと、
該複数のヘッドにより吐出される前記互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部と、
前記ヘッドと前記照射部とを制御するコントローラーと、を有する印刷装置を準備することと、
前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、
前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第一照射動作と、
前記一のヘッドとは異なる他のヘッドが、前記一の電磁波硬化型インクとは異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに一部重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素と隣接する隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、
前記他のヘッドに対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、
をこの順に実行する処理を、前記一のヘッド及び前記他のヘッドの双方を処理毎に変えながら複数回実施し、かつ、複数回の前記処理のうちの第一処理における前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角よりも、前記第一処理よりも後に実施される第二処理における前記接触角の方が小さくなるように前記処理を実施することと、
を有することを特徴とする印刷方法。
かかる印刷方法によれば、画像の画質の劣化を抑止することが可能となる。
===プリンター1の概要===
<<<プリンター1の構成について>>>
印刷装置の一例としてインクジェットプリンター(以下、プリンター1と呼ぶ)を例に挙げ、プリンター1とコンピューター60が接続された印刷システムにて実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のプリンター1の全体構成ブロック図である。図2は、プリンター1の概略断面図である。外部装置であるコンピューター60から印刷指令(印刷データ)を受信したプリンター1は、コントローラー10により、各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30、紫外線照射ユニット40)を制御し、用紙Sに画像を形成する。また、プリンター1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー10は各ユニットを制御する。
コントローラー10は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピューター60とプリンター1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリー13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体の一例としての用紙Sを所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、図2に示すように、上流側搬送ローラー23a及び下流側搬送ローラー23bと、ベルト24と、を有する。不図示の搬送モーターが回転すると、上流側搬送ローラー23a及び下流側搬送ローラー23bが回転し、ベルト24が回転する。給紙ローラー(不図示)によって給紙された用紙Sは、ベルト24によって、印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。ベルト24が用紙Sを搬送することによって、用紙Sがヘッドユニット30に対して搬送方向に移動する。印刷可能な領域を通過した用紙Sは、ベルト24によって外部へ排紙される。なお、搬送中の用紙Sは、ベルト24に静電吸着又はバキューム吸着されている。
ヘッドユニット30は、用紙にインクを吐出するためのヘッド31を有する。図2に示すプリンター1では、互いに異なるインクを用紙Sに向けて吐出する複数のヘッド31が設けられている。各ヘッド31の下面にはインク吐出部であるノズルが複数設けられる。各ノズルには、インクが入った圧力室(不図示)と、圧力室の容量を変化させてインクを吐出させるための駆動素子(例えばピエゾ素子)が設けられている。駆動素子に駆動信号が印加されることにより、駆動素子は変形し、その変形に伴って圧力室が膨張・収縮することによりインクが吐出される。
なお、本実施形態では、インクとして、電磁波の一例としての紫外線が照射されることによって硬化する電磁波硬化型インクの一例としての紫外線硬化型インクを用いる。ここで、紫外線硬化型インク(以下、単にインクとも呼ぶ)は、ビヒクル、光重合開始剤及び顔料の混合物に、消泡剤、重合禁止剤等の補助剤を添加して調合される。なお、ビヒクルは、光重合硬化性を有するオリゴマー、モノマー等を、反応性希釈剤により粘度調整して調合される。また、インクとしては、水性インクと油性インクの両方を含むものとする。
プリンター1は9色の有色インクを吐出可能する。搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、白インクWを吐出するヘッド31(W)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)と、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)と、ライトマゼンタインクLmを吐出するヘッド31(Lm)と、ライトシアンインクLcを吐出するヘッド31(Lc)と、オレンジインクOを吐出するヘッド31(O)と、グリーンインクGを吐出するヘッド31(G)が設けられている。
紫外線照射ユニット40は、ヘッド31が用紙Sに向けて吐出したインクに紫外線を照射してインクを硬化させるためのものである。この紫外線照射ユニット40は、インクに紫外線を照射してインクを仮硬化させるための予備照射部41(複数の照射部に相当)とインクに紫外線を照射してインクを本硬化させるための本照射部42とを備えている。予備照射部41、本照射部42は、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化するランプ(例えばメタルハライドランプやLEDなど)を有する。
なお、予備照射部41は本照射部42に比べて照射強度の弱い紫外線を照射する。そして、このことにより、ヘッド31から吐出された紫外線硬化型インクは、予備照射部41にて照射される紫外線では完全には硬化せず(仮硬化)、本照射部42にて照射される紫外線によって完全に硬化することとなる(本硬化)。
本実施形態のプリンター1では、複数のヘッド31により吐出される互いに異なるインクの各々を照射するための、複数のヘッド31の各々に対応した複数の予備照射部41が設けられている。より具体的には、搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、白インクWを吐出するヘッド31(W)に対応し、ヘッド31(W)から見て下流側に位置する白インクWを照射するための予備照射部41(W)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)に対応し、ヘッド31(K)から見て下流側に位置するブラックインクKを照射するための予備照射部41(K)と、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)に対応し、ヘッド31(C)から見て下流側に位置するシアンインクCを照射するための予備照射部41(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)に対応し、ヘッド31(M)から見て下流側に位置するマゼンタインクMを照射するための予備照射部41(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)に対応し、ヘッド31(Y)から見て下流側に位置するイエローインクYを照射するための予備照射部41(Y)と、ライトマゼンタインクLmを吐出するヘッド31(Lm)に対応し、ヘッド31(Lm)から見て下流側に位置するライトマゼンタインクLmを照射するための予備照射部41(Lm)と、ライトシアンインクLcを吐出するヘッド31(Lc)に対応し、ヘッド31(Lc)から見て下流側に位置するライトシアンインクLcを照射するための予備照射部41(Lc)と、オレンジインクOを吐出するヘッド31(O)に対応し、ヘッド31(O)から見て下流側に位置するオレンジインクOを照射するための予備照射部41(O)と、グリーンインクGを吐出するヘッド31(G)に対応し、ヘッド31(G)から見て下流側に位置するグリーンインクGを照射するための予備照射部41(G)と、が備えられている。そして、搬送方向の最も下流側には本照射部42が一つだけ設けられている。
<<<プリンター1の動作について>>>
ところで、本実施の形態に係るプリンター1は多数の印刷モードを備えている。例を挙げれば、シアン、マゼンタ、イエローインクを用いてカラー画像を印刷する印刷モード(以下、第一印刷モードと呼ぶ)、白(インク)の背景画像上に、シアン、マゼンタ、イエローインクを用いてカラー画像を印刷する印刷モード(以下、第二印刷モードと呼ぶ)、白インク以外の全てのインクを用いてカラー画像を印刷する印刷モード(以下、第三印刷モード)等である。そして、前述した9個のヘッド31及び9個の予備照射部41の全てが、常に、使用されるわけではなく、どのヘッド31及び予備照射部41が用いられるかは印刷モードに応じて相違することとなる。すなわち、第一印刷モードにより印刷が行われる際には、シアン、マゼンタ、イエローインクに対応した3個のヘッド31及び3個の予備照射部41が動作し、第二印刷モードにより印刷が行われる際には、白、シアン、マゼンタ、イエローインクに対応した4個のヘッド31及び4個の予備照射部41が動作し、第三印刷モードにより印刷が行われる際には、白以外のインクに対応した8個のヘッド31及び8個の予備照射部41が動作することとなる。
以下では、プリンター1の印刷動作について、第一印刷モードによる印刷が行われるときの動作を例に挙げて説明する。なお、印刷が実行されるときのプリンター1の各種動作は、主としてコントローラー10により実現される。特に、本実施の形態においては、メモリー13に格納されたプログラムをCPU12が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明する各種の動作を行うためのコードから構成されている。
コントローラー10は、印刷データを受信すると、用紙Sをベルト24上に給紙する。用紙Sは、ベルト24により一定の速度で停まることなく搬送され、やがて、ヘッド31(C)と対向する。そして、かかる際に、コントローラー10は、ヘッド31(C)を制御して、ヘッド31(C)がシアンインクを吐出するシアンインク吐出動作を実行する。次に、コントローラー10は、予備照射部41(C)を制御して、予備照射部41(C)が用紙Sに吐出されたシアンインクに紫外線を照射するシアンインク照射動作(シアンインクを仮硬化させる仮硬化処理)を実行する(この間、用紙Sの搬送動作は継続している)。コントローラー10は、その後、順に、ヘッド31(M)、予備照射部41(M)、ヘッド31(Y)、予備照射部41(Y)を制御して、マゼンタインク吐出動作、マゼンタインク照射動作(マゼンタインク仮硬化処理)、イエローインク吐出動作、イエローインク照射動作(イエローインク仮硬化処理)を実行する(ここで、インク吐出及び予備照射は終了する)。予備照射の終了後、コントローラー10は、本照射部42を制御してインクを硬化させる本硬化処理を実行する。そして、このことにより、用紙S上への画像の印刷が完了し、当該用紙Sは外部へ排紙される。
===用紙S上におけるインクの形状について===
ここでは、上述した印刷動作(第一印刷モードによる印刷)が実行されて用紙S上にて互いに隣接する画素に向けて吐出された紫外線硬化型インクの形状について、本件例を比較例と比較しつつ図を用いて考察する。図3Aは、比較例に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。図3Bは、本件例に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。図4Aは、図3A及び図3BのC1で示された丸囲い部分を拡大し、接触角を示した模式図である。図4Bは、図3A及び図3BのC2で示された丸囲い部分を拡大し、接触角を示した模式図である。図5A及び図5Bは、本件例の比較例に対するメリットを説明するための模式図であり、図5Aは比較例に係る図であり、図5Bは本件例に係る図である。
上述した印刷動作(第一印刷モードによる印刷)が行われると、図3A及び図3Bに示すように、互いに異なる二つのインクが互いに隣接する画素に向けて吐出される場合がある。そして、かかる場合には、後に吐出されたインク(以下、後インクとも呼ぶ)が先に吐出されたインク(以下、先インクとも呼ぶ)に一部重なったような状態となる。
図3A及び図3Bは、先インクとしてのシアンインクが吐出された後に、後インクとしてのマゼンタインクが、シアンインクに一部重なるようにシアンインクが吐出された画素と隣接する隣接画素に向けて吐出され、その後に(つまり、先インクとしてのマゼンタインクが吐出された後に)、後インクとしてのイエローインクが、マゼンタインクに一部重なるようにマゼンタインクが吐出された画素と隣接する隣接画素に向けて吐出された様子が示された図である。ここで、紫外線硬化型インクは、通常の水性インクとは異なり、溶媒の蒸発という現象が生じないため、シアン、マゼンタ、イエローインクの各々が重なった状態が、明確に現れる。
このように、比較例及び本件例のいずれにおいても、各インクが重なった状態が明確に現れる点では共通しているが、比較例と本件例では、下のインクに対する上のインクの重なり方の態様について、以下の点で異なっている。
すなわち、図3A乃至図4Bから明らかなように、比較例においては、シアンインクに対するマゼンタインクの接触角α2(換言すれば、先処理(第一処理に相当)における下のインクに対する上のインクの接触角α2)よりも、マゼンタインクに対するイエローインクの接触角α1(先処理よりも後に実施される後処理(第二処理に相当)における下のインクに対する上のインクの接触角α1)の方が大きいのに対し、本件例においては、シアンインクに対するマゼンタインクの接触角α1(先処理における下のインクに対する上のインクの接触角α1)よりも、マゼンタインクに対するイエローインクの接触角α2(後処理における下のインクに対する上のインクの接触角α2)の方が小さくなっている。
ここで、上のインクの下のインクに対する接触角α1(α2)とは、上のインクの最端x1(x2)において、上のインクに対する接線P1(P2)と、下のインクに対する接線Q1(Q2)を引いたときの、P1とQ1(P2とQ2)の成す角である。また、当該接触角は、下のインクの吐出動作、下のインクへの照射動作(仮硬化処理)、上のインクの吐出動作、上のインクへの照射動作(仮硬化処理)が全て行なわれた際に、上のインク及び下のインクの形状が確定されることにより明確に現れる角度である(また、前記4つの処理が全て行なわれて接触角が明確に現れた後には、以降の処理による当該接触角の変化は殆ど無い)。
なお、接触角をどの値に設定するかについては、コントロール可能である(具体的なコントロール方法については、後述する)。そのため、上記を以下のように言い換えることができる。
すなわち、本件例においては、コントローラー10が、印刷を行う際に、一のヘッド31が一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、一のヘッドに対応した予備照射部41が一の電磁波硬化型インクに紫外線を照射する第一照射動作と、他のヘッド31が、他の電磁波硬化型インクを、一の電磁波硬化型インクに一部重なるように一の電磁波硬化型インクが吐出された用紙S上の画素と隣接する隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、他のヘッド31に対応した予備照射部41が他の電磁波硬化型に紫外線を照射する第二照射動作と、をこの順に実行する処理を、一のヘッド及び他のヘッドの双方を処理毎に変えながら複数回実行し(本実施の形態においては、前記先処理及び前記後処理の2回の実行であり、先処理における一のヘッド及び他のヘッドは、ヘッド31(C)及びヘッド31(M)となり、後処理における一のヘッド及び他のヘッドは、ヘッド31(M)及びヘッド31(Y)となる)、かつ、複数回の前記処理のうちの第一処理(先処理)における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)の一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する接触角α1よりも、第一処理よりも後に実施される第二処理(後処理)における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)に対する接触角α2の方が小さくなるように前記処理を実施する。
一方、比較例においては、コントローラー10が、印刷を行う際に、一のヘッド31が一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、一のヘッドに対応した予備照射部41が一の電磁波硬化型インクに紫外線を照射する第一照射動作と、他のヘッド31が、他の電磁波硬化型インクを、一の電磁波硬化型インクに一部重なるように一の電磁波硬化型インクが吐出された用紙S上の画素と隣接する隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、他のヘッド31に対応した予備照射部41が他の電磁波硬化型に紫外線を照射する第二照射動作と、をこの順に実行する処理を、一のヘッド及び他のヘッドの双方を処理毎に変えながら複数回実行し(本実施の形態においては、前記先処理及び前記後処理の2回の実行であり、先処理における一のヘッド及び他のヘッドは、ヘッド31(C)及びヘッド31(M)となり、後処理における一のヘッド及び他のヘッドは、ヘッド31(M)及びヘッド31(Y)となる)、かつ、複数回の前記処理のうちの第一処理(先処理)における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)の一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する接触角α2よりも、第一処理よりも後に実施される第二処理(後処理)における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)に対する接触角α1の方が大きくなるように前記処理を実施する。
そして、かかる相違点により、以下に説明するように、比較例にはデメリットが本件例にはメリットが生じている。
すなわち、一般的に、前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角は画像の画質に影響を与えるパラメーターであることが知られている。例えば、当該接触角が小さい場合には、双方のインクの重なり部分で、双方のインクが混ざり易くなり、逆に、当該接触角が大きい場合には、前記他の電磁波硬化型インクが前記一の電磁波硬化型インクにより弾かれ易くなる(弾かれると、他の電磁波硬化型インクにより用紙S上に形成されるドットの径が小さくなる傾向を示す)。つまり、接触角が変わると、画像の画質も変化する。
また、図3A及び図3Bにおいては、先処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)の一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する接触角(図3Aの丸囲い部分C2内及び図3Bの丸囲い部分C1内)と、後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)に対する接触角(図3Aの丸囲い部分C1内及び図3Bの丸囲い部分C2内)と、が現れているが、他の接触角が現れる場合がある。すなわち、図5A及び図5Bに示すように、前記後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の前記先処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する接触角(図5A及び図5Bにおいて矢印Aで示された部分の接触角)が、(例えば、用紙S上の他の場所において)現れる場合もある。
そして、この接触角が現れた場合には、当該接触角は、以下の理由から、必ず、前記後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の前記後処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)に対する接触角よりも大きくなる(具体的には、図5Aにおいて矢印Aで示された部分の接触角は図3Aの丸囲い部分C1内の接触角よりも大きくなり、図5Bにおいて矢印Aで示された部分の接触角は図3Bの丸囲い部分C2内の接触角よりも大きくなる)。
すなわち、後述の「接触角のコントロール方法」の項でも触れるが、接触角の大きさは、上のインク及び下のインクが仮硬化される際の上のインク及び下のインクの仮硬化度に依存し、特に、下のインクの仮硬化度が高いほど、接触角が大きくなる傾向にある。また、前記後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の前記先処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する接触角と、前記後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の前記後処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)に対する接触角と、を比較した場合に、前記下のインクが双方で異なっている(前者については、前記先処理における一の電磁波硬化型インクであるシアンインク、後者については、前記後処理における一の電磁波硬化型インクであるマゼンタインク)が、この双方のインクの仮硬化度については、マゼンタインクはイエローインクが重ねられる前に予備照射部41(M)のみにより仮硬化されるのに対し、シアンインクはイエローインクが重ねられる前に予備照射部41(C)及び予備照射部41(M)により二度仮硬化されるため、前記先処理における一の電磁波硬化型インクであるシアンインクの方が、前記後処理における一の電磁波硬化型インクであるマゼンタインクよりも仮硬化度が高くなっている。そのため、下インクの仮硬化度がより高い前者の接触角の方が、必ず、後者の接触角よりも大きくなる。
そして、以上を踏まえて、先ず、比較例の方に着目すると、比較例においては、前記先処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する前記先処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)の接触角α2よりも、前記後処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)に対する前記後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の接触角α1の方が大きくなっている。そして、図5Aに示すように、前記先処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する前記後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の接触角が現れた場合には、前述したとおり、当該接触角は、必ずさらに大きくなる(接触角α1よりも必ず大きくなる)ため、当該接触角の接触角α2との角度差が極めて大きくなる。そして、前述したとおり、接触角が変わると画像の画質も変化するから、当該大きな角度差に起因して、画像の画質が用紙S上において不均一な状態となり得る。
これに対し、本件例においては、前記先処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する前記先処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)の接触角α1よりも、前記後処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、マゼンタインク)に対する前記後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の接触角α2の方が小さくなっているため、図5Bに示すように、前記先処理における一の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、シアンインク)に対する前記後処理における他の電磁波硬化型インク(本実施の形態においては、イエローインク)の接触角が現れ、当該接触角が接触角α2よりも必ず大きくなるとしても、当該接触角の接触角α1との角度差はさほど大きくならずに済む。そのため、画像の画質についての前記不均一な状態の発生が抑制され、画像の画質の劣化が抑止されることとなる。
<<<接触角のコントロール方法>>>
ここでは、接触角のコントロール方法について説明する。当該接触角の大きさは、上のインク及び下のインクが仮硬化される際の上のインク及び下のインクの仮硬化度(つまり、紫外線硬化型インクの何パーセントのモノマーがポリマーに変わったか)に依存する。そのため、予備照射部41の照射強度を調整すれば、当該接触角を所望の値とすることができる。特に、下のインクの仮硬化度が接触角に大きな影響を与えるので(下のインクの仮硬化度が高いほど、接触角が大きくなる傾向にある)、下のインクに紫外線を照射する予備照射部41の照射強度を中心に調整すると良い。
当該調整は、プリンター1の出荷前等に、例えば、以下のようにして行なわれる。すなわち、前述した4つの動作(つまり、下のインクの吐出動作、下のインクへの照射動作(仮硬化処理)、上のインクの吐出動作、上のインクへの照射動作(仮硬化処理))を実行し、その後、実際に、用紙Sにおける上のインクの下のインクに対する接触角を測定する。そして、当該接触角の測定値が所望の値でなかった場合には、予備照射部41の照射強度を変更して、測定値が所望の値となるまで、繰り返し実行する。そして、測定値が所望の値となったときの照射強度を、予備照射部41に設定する。
なお、当該接触角の測定は、通常、公知の方法で難儀することなく実施できるが、当該接触角が測りにくい場合には、前記下のインクの吐出動作にて、所謂ベタ画像を形成するとよい。当該ベタ画像を形成すると、下のインクにより形成される表面が用紙Sの表面と同様な平坦な面となるため、上のインクの下のインクに対する接触角が、恰も用紙Sの上にある前記上のインクの接触角を測るように、簡易に測れることとなる。なお、ベタ画像を形成する下のインクに対する上のインクの接触角とベタ画像を形成しない下のインクに対する上のインクの接触角は、前記照射強度が同じであれば、同じ角度となる。
===その他の実施の形態===
上記の実施の形態は、主として印刷装置について記載されているが、印刷方法等の開示も含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
また、上記実施の形態においては、印刷装置をインクジェットプリンターに具体化したが、この限りではなく、本発明は他の印刷装置に適用することもできる。
また、上記実施の形態においては、電磁波硬化型インクとして紫外線硬化型インクを例に挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波で硬化するインクであってもよい。
また、上記実施の形態において、前記複数の照射部は、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して該紫外線硬化型インクを仮硬化させるための予備照射部41であり、前記複数の照射部とは別に、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して該紫外線硬化型インクを本硬化させるための本照射部42を備え、コントローラー10は、印刷を行う際に、前記第一吐出動作と前記第一照射動作と前記第二吐出動作と前記第二照射動作とをこの順に実行する処理を複数回実施した後に、本照射部42を制御して電磁波硬化型インクを本硬化させる本硬化処理を実行することとしたが、これに限定されるものではない。
例えば、前記複数の照射部は、本照射部42であり、前記第一照射動作及び前記第二照射動作は、本照射部42による照射動作である(前記処理を複数回実施した後の前記本硬化処理は存在しない)こととしてもよい。
また、上記実施の形態においては、三色のインクが一部重ねられるケース(すなわち、第一印刷モードにより印刷が行なわれるケース)を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、四色以上のインクが一部重ねられるケースも考えられ、かかるケースに本発明を適用することも可能である。
例えば、前述した第二印刷モードにより印刷が行なわれる場合には、白、シアン、マゼンタ、イエローインクの四色のインクが、この順に一部重ねられる。そして、かかる場合には、シアンインクの白インクに対する接触角β1と、マゼンタインクのシアンインクに対する接触角β2と、イエローインクのマゼンタインクに対する接触角β3とが定義されるが、接触角の大きさは、β1>β2>β3となっているのが望ましい(ただし、これに限定されるものではなく、β1>β2(<β3)のケースと(β1<)β2>β3のケースも本発明に含まれるものである)。
1 プリンター、10 コントローラー、11 インターフェース部、12 CPU、13 メモリー、14 ユニット制御回路、20 搬送ユニット、23a 上流側搬送ローラー、23b 下流側搬送ローラー、24 ベルト、30 ヘッドユニット、31 ヘッド、40 紫外線照射ユニット、41 予備照射部、42 本照射部、50 検出器群、

Claims (3)

  1. 互いに異なる電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドと、
    該複数のヘッドにより吐出される前記互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部と、
    前記ヘッドと前記照射部とを制御するコントローラーと、を有する印刷装置であって、
    前記コントローラーは、印刷を行う際に、
    前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、
    前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第一照射動作と、
    前記一のヘッドとは異なる他のヘッドが、前記一の電磁波硬化型インクとは異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに一部重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素と隣接する隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、
    前記他のヘッドに対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、
    をこの順に実行する処理を、前記一のヘッド及び前記他のヘッドの双方を処理毎に変えながら複数回実施し、かつ、複数回の前記処理のうちの第一処理における前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角よりも、前記第一処理よりも後に実施される第二処理における前記接触角の方が小さくなるように前記処理を実施することを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置において、
    前記複数の照射部は、前記電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射して該電磁波硬化型インクを仮硬化させるための予備照射部であり、
    前記複数の照射部とは別に、前記電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射して該電磁波硬化型インクを本硬化させるための本照射部を備え、
    前記コントローラーは、印刷を行う際に、
    前記処理を複数回実施した後に、前記本照射部を制御して前記電磁波硬化型インクを本硬化させる本硬化処理を実行することを特徴とする印刷装置。
  3. 互いに異なる電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドと、
    該複数のヘッドにより吐出される前記互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部と、
    前記ヘッドと前記照射部とを制御するコントローラーと、を有する印刷装置を準備することと、
    前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、
    前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第一照射動作と、
    前記一のヘッドとは異なる他のヘッドが、前記一の電磁波硬化型インクとは異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに一部重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素と隣接する隣接画素に向けて吐出する第二吐出動作と、
    前記他のヘッドに対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、
    をこの順に実行する処理を、前記一のヘッド及び前記他のヘッドの双方を処理毎に変えながら複数回実施し、かつ、複数回の前記処理のうちの第一処理における前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角よりも、前記第一処理よりも後に実施される第二処理における前記接触角の方が小さくなるように前記処理を実施することと、
    を有することを特徴とする印刷方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013180529A (ja) * 2012-03-02 2013-09-12 Ricoh Co Ltd インクジェット画像記録方法

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