JP5949981B2 - 印刷方法及び印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷方法及び印刷装置に関する。
互いに異なるインクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドを有する印刷装置は既によく知られている。かかる印刷装置としては、紙や布、フィルムなどの各種媒体にインクを吐出して、印刷を行うインクジェットプリンターが知られている。また、当該印刷装置の中には、紫外線等の電磁波を照射すると硬化する電磁波硬化型インクを使用するものがあり、この印刷装置には、前記複数のヘッドにより吐出される互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための複数の照射部が備えられている。
特開2004−1437号公報
上記印刷装置においては、印刷の際に、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、一のヘッドに対応した照射部が、一の電磁波硬化型インクに電磁波を照射する第一照射動作と、他のヘッドが他の電磁波硬化型インクを一の電磁波硬化型インクに重なるように一の電磁波硬化型インクが吐出された媒体上の画素に向けて吐出する第二吐出動作と、他のヘッドに対応した照射部が他の電磁波硬化型インクに電磁波を照射する第二照射動作と、がこの順に実行される。そして、かかる際に、他の電磁波硬化型インクが一の電磁波硬化型インクに重ねられるが、電磁波硬化型インクの重なり方の態様に起因して、画像の画質の劣化が生ずる場合があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、画像の画質の劣化を抑止することにある。
本発明の一実施形態に係る印刷方法は、白色の電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出し背景画像を形成する工程と、前記媒体に形成された前記背景画像に第1照射強度の電磁波を照射する第1電磁波照射工程と、前記電磁波が照射された前記背景画像の上に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクを吐出する工程と、前記背景画像の上に着弾した前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクに第2照射強度の電磁波を照射する第2電磁波照射工程と、を備え、前記第1照射強度は、前記第2電磁波照射工程の後の、前記背景画像に対する前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクの接触角が90度よりも大きくなるように照射強度が設定されていることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る印刷方法において、前記第2電磁波照射工程の後に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクに対して、前記第2照射強度よりも強い照射強度の電磁波を照射して、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクを本硬化する本硬化工程を有することを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る印刷方法において、前記第2電磁波照射工程と前記本硬化工程との間に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクの上に透明の電磁波硬化型インクを吐出する工程を備えることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る印刷方法において、前記電磁波は紫外線であることを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る印刷物は、白色の電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出し背景画像を形成する工程と、前記媒体に形成された前記背景画像に第1照射強度の電磁波を照射する第1電磁波照射工程と、前記電磁波が照射された前記背景画像の上に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクを吐出する工程と、前記背景画像の上に着弾した前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクに第2照射強度の電磁波を照射する第2電磁波照射工程と、を備え、前記第1照射強度は、前記第2電磁波照射工程の後の、前記背景画像に対する前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクの接触角が90度よりも大きくなるように照射強度が設定されている印刷方法を用いて印刷され、前記背景画像に対する前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクの接触角が90度よりも大きいことを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る印刷装置は、 媒体に白色の電磁波硬化型インクを吐出する第1ヘッドと、前記媒体に着弾した前記白色の電磁波硬化型インクに第1照射強度の電磁波を照射する第1電磁波照射部と、前記白色の電磁波硬化型インクの上に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクを吐出する第2ヘッドと、前記白色の電磁波硬化型インクの上に着弾した前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクに第2照射強度の電磁波を照射する第2電磁波照射部と、を備え、上記に記載の印刷方法を実施することを特徴とする。
また、本発明の一実施形態に係る印刷装置は、互いに異なる電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドと、該複数のヘッドにより吐出される前記互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部と、前記ヘッドと前記照射部とを制御するコントローラーと、を有する印刷装置であって、前記コントローラーは、印刷を行う際に、前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第一照射動作と、前記一のヘッドとは異なる他のヘッドが、前記一の電磁波硬化型インクとは異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素に向けて吐出する第二吐出動作と、前記他のヘッドに対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、をこの順に、前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角が90度よりも大きくなるように実行することを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本実施形態に係るプリンター1のブロック図である。 プリンター1の概略断面図である。 図3Aは、比較例に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。図3Bは、本件例に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。 第二実施形態に係るプリンター1の概略断面図である。 第二実施形態に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
互いに異なる電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドと、
該複数のヘッドにより吐出される前記互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部と、
前記ヘッドと前記照射部とを制御するコントローラーと、を有する印刷装置であって、
前記コントローラーは、印刷を行う際に、
前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、
前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第一照射動作と、
前記一のヘッドとは異なる他のヘッドが、前記一の電磁波硬化型インクとは異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素に向けて吐出する第二吐出動作と、
前記他のヘッドに対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、
をこの順に、前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角が90度よりも大きくなるように実行することを特徴とする印刷装置。
かかる印刷装置によれば、画像の画質の劣化を抑止することが可能となる。
また、前記複数の照射部は、前記電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射して該電磁波硬化型インクを仮硬化させるための予備照射部であり、
前記複数の照射部とは別に、前記電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射して該電磁波硬化型インクを本硬化させるための本照射部を備え、
前記コントローラーは、印刷を行う際に、
前記第一吐出動作と前記第一照射動作と前記第二吐出動作と前記第二照射動作とを実行した後に、前記本照射部を制御して前記電磁波硬化型インクを本硬化させる本硬化処理を実行することとしてもよい。
また、前記媒体を移動させる移動機構を有し、
前記コントローラーは、印刷を行う際に、
前記第一吐出動作と前記第一照射動作と前記第二吐出動作と前記第二照射動作とを実行した後に、
前記移動機構を制御して前記媒体を移動させる移動処理を実行し、その後、前記本硬化処理を実行することとしてもよい。
かかる場合には、例えば、媒体が移動しない場合に比べて、本発明の有効性が高まる。
また、前記複数のヘッドは、互いに異なる電磁波硬化型有色インクを前記媒体に向けて吐出する有色インク用ヘッドであり、
前記複数のヘッドとは別に、電磁波硬化型クリアインクを前記媒体に向けて吐出するクリアインク用ヘッドを有し、
前記複数の照射部とは別に、前記電磁波硬化型クリアインクを照射する他の照射部を有し、
前記コントローラーは、印刷を行う際に、
前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第三吐出動作と、
前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第三照射動作と、
前記クリアインク用ヘッドが、前記電磁波硬化型クリアインクを、前記一の電磁波硬化型インクに重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素に向けて吐出する第四吐出動作と、
前記他の照射部が前記電磁波硬化型クリアインクに前記電磁波を照射する第四照射動作と、
をこの順に、前記電磁波硬化型クリアインクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角が90度よりも小さくなるように実行することとしてもよい。
かかる場合には、クリアインクの光沢を出すという目的が適切に達成されることとなる。
次に、互いに異なる電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出する複数のヘッドと、
該複数のヘッドにより吐出される前記互いに異なる電磁波硬化型インクの各々を照射するための、前記複数のヘッドの各々に対応した複数の照射部と、
前記ヘッドと前記照射部とを制御するコントローラーと、を有する印刷装置を準備することと、
前記複数のヘッドのうちの一のヘッドが、前記互いに異なる電磁波硬化型インクのうちの一の電磁波硬化型インクを吐出する第一吐出動作と、
前記複数の照射部のうちの前記一のヘッドに対応した照射部が、前記一の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第一照射動作と、
前記一のヘッドとは異なる他のヘッドが、前記一の電磁波硬化型インクとは異なる他の電磁波硬化型インクを、前記一の電磁波硬化型インクに重なるように該一の電磁波硬化型インクが吐出された前記媒体上の画素に向けて吐出する第二吐出動作と、
前記他のヘッドに対応した照射部が前記他の電磁波硬化型インクに前記電磁波を照射する第二照射動作と、
をこの順に、前記他の電磁波硬化型インクの前記一の電磁波硬化型インクに対する接触角が90度よりも大きくなるように実行することと、
を有することを特徴とする印刷方法。
かかる印刷方法によれば、画像の画質の劣化を抑止することが可能となる。
===プリンター1の概要===
<<<プリンター1の構成について>>>
印刷装置の一例としてインクジェットプリンター(以下、プリンター1と呼ぶ)を例に挙げ、プリンター1とコンピューター60が接続された印刷システムにて実施形態を説明する。
図1は、本実施形態のプリンター1の全体構成ブロック図である。図2は、プリンター1の概略断面図である。外部装置であるコンピューター60から印刷指令(印刷データ)を受信したプリンター1は、コントローラー10により、各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット30、紫外線照射ユニット40)を制御し、用紙Sに画像を形成する。また、プリンター1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー10は各ユニットを制御する。
コントローラー10は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピューター60とプリンター1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリー13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20(移動機構に相当)は、媒体の一例としての用紙Sを所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、図2に示すように、上流側搬送ローラー23a及び下流側搬送ローラー23bと、ベルト24と、を有する。不図示の搬送モーターが回転すると、上流側搬送ローラー23a及び下流側搬送ローラー23bが回転し、ベルト24が回転する。給紙ローラー(不図示)によって給紙された用紙Sは、ベルト24によって、印刷可能な領域(ヘッドと対向する領域)まで搬送される。ベルト24が用紙Sを搬送することによって、用紙Sがヘッドユニット30に対して搬送方向に移動する。印刷可能な領域を通過した用紙Sは、ベルト24によって外部へ排紙される。なお、搬送中の用紙Sは、ベルト24に静電吸着又はバキューム吸着されている。
ヘッドユニット30は、用紙にインクを吐出するためのヘッド31を有する。図2に示すプリンター1では、互いに異なるインクを用紙Sに向けて吐出する複数のヘッド31が設けられている。各ヘッド31の下面にはインク吐出部であるノズルが複数設けられる。各ノズルには、インクが入った圧力室(不図示)と、圧力室の容量を変化させてインクを吐出させるための駆動素子(例えばピエゾ素子)が設けられている。駆動素子に駆動信号が印加されることにより、駆動素子は変形し、その変形に伴って圧力室が膨張・収縮することによりインクが吐出される。
なお、本実施形態では、インクとして、電磁波の一例としての紫外線が照射されることによって硬化する電磁波硬化型インクの一例としての紫外線硬化型インクを用いる。ここで、紫外線硬化型インク(以下、単にインクとも呼ぶ)は、ビヒクル、光重合開始剤及び顔料の混合物に、消泡剤、重合禁止剤等の補助剤を添加して調合される。なお、ビヒクルは、光重合硬化性を有するオリゴマー、モノマー等を、反応性希釈剤により粘度調整して調合される。また、インクとしては、水性インクと油性インクの両方を含むものとする。
プリンター1は9色の有色インクを吐出可能する。搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、白インクWを吐出するヘッド31(W)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)と、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)と、ライトマゼンタインクLmを吐出するヘッド31(Lm)と、ライトシアンインクLcを吐出するヘッド31(Lc)と、オレンジインクOを吐出するヘッド31(O)と、グリーンインクGを吐出するヘッド31(G)が設けられている。
紫外線照射ユニット40は、ヘッド31が用紙Sに向けて吐出したインクに紫外線を照射してインクを硬化させるためのものである。この紫外線照射ユニット40は、インクに紫外線を照射してインクを仮硬化させるための予備照射部41(複数の照射部に相当)とインクに紫外線を照射してインクを本硬化させるための本照射部42とを備えている。予備照射部41、本照射部42は、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して硬化するランプ(例えばメタルハライドランプやLEDなど)を有する。
なお、予備照射部41は本照射部42に比べて照射強度の弱い紫外線を照射する。そして、このことにより、ヘッド31から吐出された紫外線硬化型インクは、予備照射部41にて照射される紫外線では完全には硬化せず(仮硬化)、本照射部42にて照射される紫外線によって完全に硬化することとなる(本硬化)。
本実施形態のプリンター1では、複数のヘッド31により吐出される互いに異なるインクの各々を照射するための、複数のヘッド31の各々に対応した複数の予備照射部41が設けられている。より具体的には、搬送方向の上流側から下流側へ向かって順に、白インクWを吐出するヘッド31(W)に対応し、ヘッド31(W)から見て下流側に位置する白インクWを照射するための予備照射部41(W)と、ブラックインクKを吐出するヘッド31(K)に対応し、ヘッド31(K)から見て下流側に位置するブラックインクKを照射するための予備照射部41(K)と、シアンインクCを吐出するヘッド31(C)に対応し、ヘッド31(C)から見て下流側に位置するシアンインクCを照射するための予備照射部41(C)と、マゼンタインクMを吐出するヘッド31(M)に対応し、ヘッド31(M)から見て下流側に位置するマゼンタインクMを照射するための予備照射部41(M)と、イエローインクYを吐出するヘッド31(Y)に対応し、ヘッド31(Y)から見て下流側に位置するイエローインクYを照射するための予備照射部41(Y)と、ライトマゼンタインクLmを吐出するヘッド31(Lm)に対応し、ヘッド31(Lm)から見て下流側に位置するライトマゼンタインクLmを照射するための予備照射部41(Lm)と、ライトシアンインクLcを吐出するヘッド31(Lc)に対応し、ヘッド31(Lc)から見て下流側に位置するライトシアンインクLcを照射するための予備照射部41(Lc)と、オレンジインクOを吐出するヘッド31(O)に対応し、ヘッド31(O)から見て下流側に位置するオレンジインクOを照射するための予備照射部41(O)と、グリーンインクGを吐出するヘッド31(G)に対応し、ヘッド31(G)から見て下流側に位置するグリーンインクGを照射するための予備照射部41(G)と、が備えられている。そして、搬送方向の最も下流側には本照射部42が一つだけ設けられている。
<<<プリンター1の動作について>>>
ところで、本実施の形態に係るプリンター1は多数の印刷モードを備えている。例を挙げれば、シアン、マゼンタ、イエローインクを用いてカラー画像を印刷する印刷モード(以下、第一印刷モードと呼ぶ)、白(インク)の背景画像上に、シアン、マゼンタ、イエローインクを用いてカラー画像を印刷する印刷モード(以下、第二印刷モードと呼ぶ)、白インク以外の全てのインクを用いてカラー画像を印刷する印刷モード(以下、第三印刷モード)等である。そして、前述した9個のヘッド31及び9個の予備照射部41の全てが、常に、使用されるわけではなく、どのヘッド31及び予備照射部41が用いられるかは印刷モードに応じて相違することとなる。すなわち、第一印刷モードにより印刷が行われる際には、シアン、マゼンタ、イエローインクに対応した3個のヘッド31及び3個の予備照射部41が動作し、第二印刷モードにより印刷が行われる際には、白、シアン、マゼンタ、イエローインクに対応した4個のヘッド31及び4個の予備照射部41が動作し、第三印刷モードにより印刷が行われる際には、白以外のインクに対応した8個のヘッド31及び8個の予備照射部41が動作することとなる。
以下では、プリンター1の印刷動作について、第一印刷モードによる印刷が行われるときの動作を例に挙げて説明する。なお、印刷が実行されるときのプリンター1の各種動作は、主としてコントローラー10により実現される。特に、本実施の形態においては、メモリー13に格納されたプログラムをCPU12が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明する各種の動作を行うためのコードから構成されている。
コントローラー10は、印刷データを受信すると、用紙Sをベルト24上に給紙する。用紙Sは、ベルト24により一定の速度で停まることなく搬送され、やがて、ヘッド31(C)と対向する。そして、かかる際に、コントローラー10は、ヘッド31(C)を制御して、ヘッド31(C)がシアンインクを吐出するシアンインク吐出動作を実行する。次に、コントローラー10は、予備照射部41(C)を制御して、予備照射部41(C)が用紙Sに吐出されたシアンインクに紫外線を照射するシアンインク照射動作(シアンインクを仮硬化させる仮硬化処理)を実行する(この間、用紙Sの搬送動作は継続している)。コントローラー10は、その後、順に、ヘッド31(M)、予備照射部41(M)、ヘッド31(Y)、予備照射部41(Y)を制御して、マゼンタインク吐出動作、マゼンタインク照射動作(マゼンタインク仮硬化処理)、イエローインク吐出動作、イエローインク照射動作(イエローインク仮硬化処理)を実行する(ここで、インク吐出及び予備照射は終了する)。予備照射の終了後、コントローラー10は、本照射部42を制御してインクを硬化させる本硬化処理を実行する。そして、このことにより、用紙S上への画像の印刷が完了し、当該用紙Sは外部へ排紙される。
===用紙S上におけるインクの形状について===
ここでは、上述した印刷動作(第一印刷モードによる印刷)が実行されて用紙S上にて互いに重ねられた紫外線硬化型インクの形状について、本件例を従来例(比較例)と比較しつつ図を用いて考察する。図3Aは、比較例に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図であり、図3Bは、本件例に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。なお、図3A及び図3Bの下図は、上図の丸囲い部分を拡大し、接触角を示した図である。
上述した印刷動作(第一印刷モードによる印刷)が行われると、図3A及び図3Bに示すように、シアン、マゼンタ、イエローインクが順次重ねられる(この重なりにより、カラー色が表現される)。ここで紫外線硬化型インクは、通常の水性インクとは異なり、溶媒の蒸発という現象が生じないため、シアン、マゼンタ、イエローインクの各々が重なった状態が、明確に現れる。
このように、比較例及び本件例のいずれにおいても、各インクが重なった状態が明確に現れる点では共通しているが、比較例と本件例では、下のインクに対する上のインク(つまり、シアンインクに対するマゼンタインクやマゼンタインクに対するイエローインク)の重なり方の態様が異なっている。すなわち、図3A及び図3Bから明らかなように、比較例においては、上のインクの端の部分(符号e1で示す)が外側に広がるようにして上のインクが下のインクに重なっているのに対し、本件例においては、上のインクの端の部分(符号e2で示す)が内側に入り込むようにして上のインクが下のインクに重なっている。
そして、かかる相違点により、比較例にはデメリットが本件例にはメリットが生じている。すなわち、比較例においては、上のインクの端の部分e1が外側に広がっているため、当該部分が下方へ脱落し易くなっている。そして、用紙Sに何らかの振動(例えば、用紙Sが搬送される際の振動)が加わるとき等に、当該脱落が発生する可能性が高く、当該脱落が発生してしまった場合には、画像の画質の劣化が生ずることとなる。これに対し、本件例においては、上のインクの端の部分e2が内側に入り込んでいるため、当該部分が下方へ脱落し難くなっている。そのため、用紙Sに振動等が加わったとしても、当該脱落が生じることは殆どなく、画像の画質の劣化が適切に抑止されていることとなる。
このように、上のインクの端の部分e1が外側に広がっている比較例に比べて、上のインクの端の部分e2が内側に入り込んでいる本件例は優位性を有するが、当該端の部分が外側に広がっているか内側に入り込んでいるかは、上のインクの下のインクに対する接触角を用いることにより切り分けできる。すなわち、比較例においては当該接触角α1が90度よりも小さい(図3Aの下図)一方で、本件例においては当該接触角α2が90度よりも大きく(図3Bの下図)なっており、また、当該端の部分が外側に広がっているか内側に入り込んでいるかの境目は、接触角=90度であることが、図3A及び図3Bから理解できる。なお、上のインクの下のインクに対する接触角α1(α2)とは、上のインクの最端x1(x2)において、上のインクに対する接線P1(P2)と、下のインクに対する接線Q1(Q2)を引いたときの、P1とQ1(P2とQ2)の成す角である。また、当該接触角は、下のインクの吐出動作、下のインクへの照射動作(仮硬化処理)、上のインクの吐出動作、上のインクへの照射動作(仮硬化処理)が全て行なわれた際に、上のインク及び下のインクの形状が確定されることにより明確に現れる角度である(また、前記4つの処理が全て行なわれて接触角が明確に現れた後には、以降の処理による当該接触角の変化は殆ど無い)。
すなわち、本件例においては、接触角α2が90度よりも大きいことにより、端の部分e2が内側に入り込んでいることに起因した上述したメリットが生じていることとなる。なお、接触角をどの値に設定するか(90度より大きくすること)については、コントロール可能である(具体的なコントロール方法については、後述する)。
つまり、本件例においては、コントローラー10が、印刷を行う際に、ヘッド31(C)(一のヘッドに相当)がシアンインク(一の電磁波硬化型インクに相当)を吐出するシアンインク吐出動作(第一吐出動作に相当)と、予備照射部41(C)(一のヘッドに対応した照射部に相当)がシアンインクに紫外線を照射するシアンインク照射動作(第一照射動作に相当)と、ヘッド31(M)(他のヘッドに相当)がマゼンタインク(他の電磁波硬化型インクに相当)を、シアンインクに重なるようにシアンインクが吐出された用紙S上の画素に向けて吐出するマゼンタインク吐出動作(第二吐出動作に相当)と、予備照射部41(M)(他のヘッドに対応した照射部に相当)がマゼンタインクに紫外線を照射するマゼンタインク照射動作(第二照射動作に相当)と、をこの順に、マゼンタインク(上のインク)のシアンインク(下のインク)に対する接触角が90度よりも大きくなるように実行することとなる。さらに、本件例においては、コントローラー10が、印刷を行う際に、ヘッド31(M)(一のヘッドに相当)がマゼンタインク(一の電磁波硬化型インクに相当)を吐出するマゼンタインク吐出動作(第一吐出動作に相当)と、予備照射部41(M)(一のヘッドに対応した照射部に相当)がマゼンタインクに紫外線を照射するマゼンタインク照射動作(第一照射動作に相当)と、ヘッド31(Y)(他のヘッドに相当)がイエローインク(他の電磁波硬化型インクに相当)を、マゼンタインクに重なるようにマゼンタインクが吐出された用紙S上の画素に向けて吐出するイエローインク吐出動作(第二吐出動作に相当)と、予備照射部41(Y)(他のヘッドに対応した照射部に相当)がイエローインクに紫外線を照射するイエローインク照射動作(第二照射動作に相当)と、をこの順に、イエローインク(上のインク)のマゼンタインク(下のインク)に対する接触角が90度よりも大きくなるように実行する。そして、このことにより、前述した通り、画像の画質の劣化が適切に抑止されることとなる。
<<<接触角のコントロール方法>>>
ここでは、接触角のコントロール方法について説明する。当該接触角の大きさは、上のインク及び下のインクが仮硬化される際の上のインク及び下のインクの仮硬化度(つまり、紫外線硬化型インクの何パーセントのモノマーがポリマーに変わったか)に依存する。そのため、予備照射部41の照射強度を調整すれば、当該接触角を所望の値(つまり、90度よりも大きい値)とすることができる。特に、下のインクの仮硬化度が接触角に大きな影響を与えるので(下のインクの仮硬化度が高いほど、接触角が大きくなる傾向にある)、下のインクに紫外線を照射する予備照射部41の照射強度を中心に調整すると良い。
当該調整は、プリンター1の出荷前等に、例えば、以下のようにして行なわれる。すなわち、前述した4つの動作(つまり、下のインクの吐出動作、下のインクへの照射動作(仮硬化処理)、上のインクの吐出動作、上のインクへの照射動作(仮硬化処理))を実行し、その後、実際に、用紙Sにおける上のインクの下のインクに対する接触角を測定する。そして、当該接触角の測定値が所望の値でなかった場合には、予備照射部41の照射強度を変更して、測定値が所望の値となるまで、繰り返し実行する。そして、測定値が所望の値となったときの照射強度を、予備照射部41に設定する。
なお、当該接触角の測定は、通常、公知の方法で難儀することなく実施できるが、当該接触角が測りにくい場合には、前記下のインクの吐出動作にて、所謂ベタ画像を形成するとよい。当該ベタ画像を形成すると、下のインクにより形成される表面が用紙Sの表面と同様な平坦な面となるため、上のインクの下のインクに対する接触角が、恰も用紙Sの上にある前記上のインクの接触角を測るように、簡易に測れることとなる。なお、ベタ画像を形成する下のインクに対する上のインクの接触角とベタ画像を形成しない下のインクに対する上のインクの接触角は、前記照射強度が同じであれば、同じ角度となる。
===その他の実施の形態===
上記の実施の形態は、主として印刷装置について記載されているが、印刷方法等の開示も含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
また、上記実施の形態においては、印刷装置をインクジェットプリンターに具体化したが、この限りではなく、本発明は他の印刷装置に適用することもできる。
また、上記実施の形態においては、電磁波硬化型インクとして紫外線硬化型インクを例に挙げたが、これに限定されるものではない。例えば、電子線、X線、可視光線、赤外線等の電磁波で硬化するインクであってもよい。
また、上記実施の形態において、前記複数の照射部は、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して該紫外線硬化型インクを仮硬化させるための予備照射部41であり、前記複数の照射部とは別に、紫外線硬化型インクに紫外線を照射して該紫外線硬化型インクを本硬化させるための本照射部42を備え、コントローラー10は、印刷を行う際に、前記第一吐出動作と前記第一照射動作と前記第二吐出動作と前記第二照射動作とを実行した後に、本照射部42を制御して紫外線硬化型インクを本硬化させる本硬化処理を実行することとしたが、これに限定されるものではない。
例えば、前記複数の照射部は、本照射部42であり、前記第一照射動作及び前記第二照射動作は、本照射部42による照射動作であることとしてもよい。
また、上記実施の形態に係るプリンター1は、用紙Sを移動させる搬送ユニット20を有し、コントローラー10は、印刷を行う際に、前記第一吐出動作と前記第一照射動作と前記第二吐出動作と前記第二照射動作とを実行した後に、搬送ユニット20を制御して用紙Sを移動させる移動処理を実行し、その後、前記本硬化処理を実行することとしたが、これに限定されるものではない。
例えば、用紙Sは移動することなく、ヘッド31、予備照射部41、本照射部42が移動して、印刷が行われるプリンター1であってもよく、当該プリンター1にも本発明を適用できる。
ただし、コントローラー10が、印刷を行う際に、前記第一吐出動作と前記第一照射動作と前記第二吐出動作と前記第二照射動作とを実行した後に、搬送ユニット20を制御して用紙Sを移動させる移動処理を実行し、その後、前記本硬化処理を実行するプリンター1においては、当該移動処理において、前述した上のインクの端の部分が下方へ脱落する可能性が、用紙Sが移動しない場合と比べて大きくなる。そのため、コントローラー10が、印刷を行う際に、前記第一吐出動作と前記第一照射動作と前記第二吐出動作と前記第二照射動作とを実行した後に、搬送ユニット20を制御して用紙Sを移動させる移動処理を実行し、その後、前記本硬化処理を実行するプリンター1への、本発明の適用は、当該脱落を抑えるという本発明の有効性が高まる点でより望ましい。
また、上記実施の形態(以下、第一実施形態とも呼ぶ)においては、有色インクのみが吐出されるプリンター1を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、他の実施形態(以下、第二実施形態とも呼ぶ)も考えられる。
図4は、図2に対応する図であり、第二実施形態に係るプリンター1の概略断面図である。第二実施形態に係るプリンター1においては、前記複数のヘッド31(すなわち、紫外線硬化型有色インクを用紙Sに向けて吐出する有色インク用ヘッド)とは別に、無色透明の紫外線硬化型クリアインクを用紙Sに向けて吐出するクリアインク用ヘッド131を有している(クリアインク用ヘッド131は、複数のヘッド31よりも搬送方向において下流側に設けられている)。さらに、前記複数の照射部(すなわち、9つの予備照射部41)とは別に、紫外線硬化型クリアインクを照射する他の照射部の一例としてのクリアインク用予備照射部141を有している(クリアインク用予備照射部141は、9つの予備照射部41よりも搬送方向において下流側かつ本照射部42よりも上流側に設けられている)。
そして、第二実施形態に係るプリンター1も、第一実施形態に係るプリンター1と同様、多数の印刷モードを備えている。例を挙げれば、前記第一印刷モード乃至前記第三印刷モードを備えているし、また、シアン、マゼンタ、イエローインクを用いてカラー画像を印刷するが最後にクリアインクを吐出して光沢を出す印刷モード(以下、第四印刷モードと呼ぶ)等も備えている。
図5は、図3Bに対応する図であり、第二実施形態に係る用紙S上の紫外線硬化型インクの形状を表した模式図である。第四印刷モードによる印刷が行われると、シアン、マゼンタ、イエロー、クリアインクが順次重ねられる。そして、図5に示すように、第二実施形態においては、マゼンタインクのシアンインクに対する接触角やイエローインクのマゼンタインクに対する接触角が、第一実施形態と同様、90度よりも大きくなっている。一方で、クリアインクのイエローインクに対する接触角は90度よりも小さくなっている。
すなわち、第二実施形態に係るコントローラー10は、印刷を行う際に、ヘッド31(Y)(一のヘッドに相当)がイエローインク(一の電磁波硬化型インクに相当)を吐出するイエローインク吐出動作(第三吐出動作に相当)と、予備照射部41(Y)(一のヘッドに対応した照射部に相当)がイエローインクに紫外線を照射するイエローインク照射動作(第三照射動作に相当)と、クリアインク用ヘッド131がクリアインクを、イエローインクに重なるようにイエローインクが吐出された用紙S上の画素に向けて吐出するクリアインク吐出動作(第四吐出動作に相当)と、クリアインク用予備照射部141がクリアインクに紫外線を照射するクリアインク照射動作(第四照射動作に相当)と、をこの順に、クリアインク(上のインク)のイエローインク(下のインク)に対する接触角が90度よりも小さくなるように実行することとなる。
そして、このようにする理由は以下の通りである。すなわち、クリアインクは、無色透明のインクであるため、前述した脱落が生じても画像の画質の劣化が生ずることはなく、むしろ、画像全面に広がった方がよいからである(このような場合において、クリアインクの光沢を出すという目的が適切に達成されることとなる)。
1 プリンター、10 コントローラー、11 インターフェース部、12 CPU、13 メモリー、14 ユニット制御回路、20 搬送ユニット、23a 上流側搬送ローラー、23b 下流側搬送ローラー、24 ベルト、30 ヘッドユニット、31 ヘッド、40 紫外線照射ユニット、41 予備照射部、42 本照射部、50 検出器群、131 クリアインク用ヘッド、141 クリアインク用予備照射部。

Claims (5)

  1. 白色の電磁波硬化型インクを媒体に向けて吐出し背景画像を形成する工程と、
    前記媒体に形成された前記背景画像に第1照射強度の電磁波を照射する第1電磁波照射工程と、
    前記電磁波が照射された前記背景画像の上に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクを吐出する工程と、
    前記背景画像の上に着弾した前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクに第2照射強度の電磁波を照射する第2電磁波照射工程と、
    を備え、
    前記第1照射強度は、前記第2電磁波照射工程の後の、前記背景画像に対する前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクの接触角が90度よりも大きくなるように照射強度が設定されていることを特徴とする印刷方法。
  2. 前記第2電磁波照射工程の後に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクに対して、前記第2照射強度よりも強い照射強度の電磁波を照射して、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクを本硬化する本硬化工程を有することを特徴とする請求項1に記載の印刷方法。
  3. 前記第2電磁波照射工程と前記本硬化工程との間に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクの上に透明の電磁波硬化型インクを吐出する工程を備えることを特徴とする請求項2に記載の印刷方法。
  4. 前記電磁波は紫外線であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の印刷方法。
  5. 媒体に白色の電磁波硬化型インクを吐出する第1ヘッドと、
    前記媒体に着弾した前記白色の電磁波硬化型インクに第1照射強度の電磁波を照射する第1電磁波照射部と、
    前記白色の電磁波硬化型インクの上に、前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクを吐出する第2ヘッドと、
    前記白色の電磁波硬化型インクの上に着弾した前記白色とは異なる色の電磁波硬化型インクに第2照射強度の電磁波を照射する第2電磁波照射部と、
    を備え、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷方法を実施する印刷装置。
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