(第1実施例)
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。本発明の遊技機をパチンコ遊技機(以下、単に遊技機という)に適用した実施例を図面に示す。
図1は、本実施例の遊技機1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、上皿部5、下皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されており、外枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には上皿部5と下皿部6が設けられている。下板部には、遊技球を遊技盤20に発射する発射手段を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。前面枠4における遊技盤20の周囲には、LED等のランプ類(図示略)が設けられている。これらのランプ類は、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
上皿部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。上皿部5は、皿外縁部5aと、遊技機1の内部から遊技球を排出するための排出口5bと、上皿部5の遊技球を下皿部6に排出する球抜きボタン5cとを備えている。皿外縁部5aの上面には、演出ボタン5d(操作手段)や球貸ボタン5e等が設けられている。演出ボタン5dは、皿外縁部5aの上面に突出して設けられており、遊技者が押圧操作することで下方に移動するとともに、押圧を解くことで図示しない弾性手段(例えばバネ部材)により上方に移動する出没式の押しボタンとして構成されている。
下皿部6は、上皿部5の下方に設けられている。下皿部6の略中央には、遊技機1の内部から下皿部6に遊技球を排出するための排出口6aが設けられている。下皿部6の左端には灰皿7が設けられている。下皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニット(図示略)を操作するための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。
また、遊技機1には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるためのスピーカ10a〜10dが設けられている。スピーカ10a〜10dは、遊技機1の上部に設けられた上部スピーカ10a、10bと遊技機1の下部に設けられた下部スピーカ10c、10dとからなる。さらに、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット13(CRユニット)が装着されている。
次に、本実施例の遊技盤20の表面構造について説明する。図2は遊技盤20の正面図である。遊技盤20は、略長方形の木製の板状体であって中枠3に着脱可能に取り付けられているとともに、裏機構盤(図示略)によりその背面側が覆われている。
図2に示すように、遊技盤20には、遊技盤20の表面(盤面)に設けられた外レール22と内レール23とにより、略円形状の遊技領域21が形成されている。遊技領域21内には、中央装置24、普通図柄作動ゲート26、27、普通図柄表示部28、始動口30(普通電動役物)、特別図柄表示部31、大入賞装置(特別電動役物)33、入賞口34〜38等の遊技装置が配設されている。また、遊技領域21には各遊技装置との位置バランスを考慮して多数の障害釘が配設されている。なお、本実施例の遊技機1では、始動口30以外に特別図柄を作動させる始動口はない。つまり、普通図柄の抽選に当選しない
限り、特別図柄の抽選が開始することはない。そのため、普通図柄の抽選が第一段階の抽選であり、特別図柄の抽選が第二段階の抽選であるといえる。
中央装置(センター役物)24は遊技領域21の略中央部に配置され、演出表示装置25を備えている。本実施例では、演出表示装置25としてドットマトリクスを用いた表示装置を用いており、演出表示装置25の表示領域では各種演出表示が行われる。
本実施例では、2個の普通図柄作動ゲート26、27が設けられている。第1普通図柄作動ゲート26は、中央装置24の下方に設けられており、第2普通図柄作動ゲート27は、中央装置24の右上に設けられている。普通図柄作動ゲート26、27の内部には、遊技球の通過を検知する普通図柄作動ゲート検知スイッチ26s、27s(図3参照)がそれぞれ設けられている。遊技球が普通図柄作動ゲート26、27を通過することで、普通図柄が変動表示を開始する。
普通図柄表示部28は、中央装置24の右下に設けられている。普通図柄表示部28は、1個のLEDから構成されており、このLEDにより普通図柄の表示が行われる。普通図柄表示部28では、普通図柄の変動表示及び停止表示が行われる。普通図柄作動ゲート26、27を遊技球が通過することにより、普通図柄表示部28で普通図柄が変動開始し、所定時間経過後に普通図柄が当り普通図柄の表示態様あるいは外れ普通図柄の表示態様で停止表示される普通図柄遊技が行われる。
本実施例では、遊技球が普通図柄作動ゲート26、27を通過した際に取得され、始動口30を作動させるか否かの普通図柄当否判定に用いられる普通図柄当否用乱数が設けられている。普通図柄作動ゲート26、27の遊技球通過に伴って、普通図柄当否判定用乱数が取得され、この取得された普通図柄当否判定用乱数は、主制御部200のRAMの所定領域に記憶される。
ここで、普通図柄の保留について説明する。普図保留表示部29は2つのLEDからなり、2個のLEDの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、4個を上限として保留数を表示することができる。
普通図柄作動ゲート26、27を通過した遊技球数は、普通図柄保留数として最大保留数(本実施例では4個)まで保留可能となっている。普通図柄保留数は、普通図柄作動ゲート26、27への遊技球通過が発生する度に取得されて主制御部200のRAMの所定領域に記憶される普通図柄当否判定用乱数の個数(記憶数)に相当する。そして、次回の普通図柄当否判定が行われ普通図柄の変動表示が開始する毎に、未始動回数(保留数)が消化され、普通図柄保留数が1個ずつ減少する。
普通図柄当否判定用乱数には、予め当り値が設定されており、遊技球が普通図柄作動ゲート26、27を通過したタイミングで取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致する場合に当りと判定される。本実施例では、普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致する確率(普通図柄の当選確率)は、低確率(本実施例では1/135)となっている。なお、普通図柄の当選確率(普通図柄表示部28に当り図柄が停止表示される確率)を低確率に設定した状態で行われる普通図柄遊技が本発明の第1遊技に相当している。
普通図柄の当選確率は、後述する時短遊技中(開放時間延長機能作動中)には高確率(本実施例では1/1.01)に向上する。そして、当りと判定された場合には、普通図柄表示部28で停止表示される普通図柄は、当り普通図柄の表示態様に決定される。一方、外れと判定された場合(取得された普通図柄当否判定用乱数が当り値と一致しない場合)には、普通図柄表示部28で停止表示される普通図柄は外れ普通図柄の表示態様に決定される。なお、普通図柄当否判定、普通図柄の変動表示および停止表示、普通図柄の停止図柄の決定、普通図柄の保留および保留消化は、後述の主制御部200によって行われ、主制御部200が本発明の第1遊技進行手段に相当している。
普通図柄が予め設定された当り普通図柄の表示態様で停止表示すると、始動口30が開放される。始動口30は、中央装置24の右方の壁面に設けられている。始動口30は、遊技盤20の盤面上を流下する遊技球を受け入れる遊技球受入口として構成されている。始動口30は翼片部30aを備えており、翼片部30aは壁面に沿った閉状態と下端を中心として上端が左方に向かって回動した開状態とに変化する可変式の始動口として構成されている。始動口30の内部には、遊技球の入球を検知する始動口入球検知スイッチ30s(図3参照)と、翼片部30aを作動させるための始動口ソレノイ30c(図3参照)とが備えられている。
始動口30は、翼片部30aが開動作することで遊技球の入球可能性が高い状態となり、翼片部30aが閉動作することで遊技球が入球不能な状態となる。普通図柄が当り図柄の組合せで停止表示された場合には、翼片部30aが開動作して始動口30の遊技球受入口が拡大され、始動口30は普通電動役物として機能する。始動口30の開放状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた始動口30が閉鎖状態となる。所定の終了条件として、始動口30の開放時間が所定時間(本実施例では5.8秒)に達したとき、または規定数(本実施例では5個)の遊技球が入球したときに、閉鎖状態に移行する。通常状態では始動口30は閉鎖しているため、普通図柄遊技が当選しない限り、始動口30に遊技球が入球することはない。なお、始動口30の開閉制御は主制御部200によって行われる。
遊技球が始動口30に入球することで、特別図柄が変動開始する。特別図柄表示部31は、2個のLEDから構成されており、これらのLEDにより特別図柄が表示される。この特別図柄表示部31を構成する各LEDは、点灯および消灯が可能となっており、これら各LEDの点灯および消灯の組合せにより特別図柄の複数の表示態様を表示できる。そして、2個のLEDで表示される特別図柄の組合せのうち、特定の組合せが当り特別図柄(大当り図柄)として設定されており、当り特別図柄以外が外れ特別図柄(外れ図柄)と設定されている。本実施例では、特別図柄の変動表示を各LEDが点灯と消灯を繰り返す点滅表示で行うものとしている。なお、本実施例では、大当り図柄が複数設定されており、具体的には、後述のように「確変大当り図柄」と「通常大当り図柄」とが設定されている。
始動口30に遊技球が入球することにより、特別図柄表示部31で特別図柄が変動開始し、所定時間経過後に特別図柄が大当り図柄あるいは外れ図柄で停止表示する特別図柄遊技が行われる。本実施例では、特別図柄の当選確率(特別図柄表示部31に大当り図柄が停止表示される確率)が低確率のときの特別図柄の変動時間は20秒に固定されている。さらに、始動口28への遊技球の入球に応じて、所定数の賞球(例えば、1個の入球に対して8個の賞球)が払い出される。なお、後述するが、特別図柄の当選確率が高確率のときの特別図柄の変動時間は0.5秒に固定されている。
本実施例では、遊技球が始動口30に入球した際に取得され、大当り遊技(特別遊技)を実行するか否かの特別図柄当否判定に用いられる特別図柄当否判定用乱数が設けられている。さらに、特別図柄の停止図柄を決定するための特別図柄決定用乱数が設けられている。始動口30の遊技球入球に伴って、特別図柄当否判定用乱数と特別図柄決定用乱数が取得され、この取得された特別図柄当否判定用乱数と特別図柄決定用乱数は、主制御部200のRAMの所定領域(保留記憶領域)に記憶される。なお、特別図柄当否判定用乱数および特別図柄決定用乱数が本発明の特別図柄変動情報に相当している。
ここで、特別図柄の保留について説明する。特別図柄保留表示部32は2つのLEDからなり、2個のLEDの消灯、点灯、および点滅を組み合わせることで、それぞれ4個を上限として保留数を表示することができる。
始動口30に入球した遊技球数は、特別図柄保留数として最大保留数(本実施例では4個)に達するまで保留可能となっている。特別図柄保留数は、始動口30への遊技球の入球が発生する度に取得されて主制御部200のRAMの所定領域(保留記憶領域)に記憶される特別図柄当否判定用乱数の個数(記憶数)に相当する。本実施例では、始動口30への遊技球の入球に伴い、特別図柄当否判定用乱数とともに特別図柄決定用乱数も取得されるので、特別図柄保留数は、特別図柄決定用乱数の記憶個数にも相当する。そして、特別図柄保留数は、特別図柄当否判定が行われ特別図柄の変動表示が開始される毎に消化さ
れ、1個ずつ減少する。なお、特別図柄の保留および保留消化、特別図柄当否判定は、後述の主制御部200によって行われ、主制御部200が本発明の保留記憶手段、特別図柄抽選手段に相当している。
特別図柄当否判定用乱数には、当否判定用の当り値が予め設定されている。遊技球が始動口30に入球したタイミングで取得された特別図柄当否判定用乱数が通常遊技用当否判定テーブルに設定された当り値と一致する場合に大当りと判定される。本実施例では、特別図柄当否判定用乱数が当り値と一致する確率(特別図柄の当選確率)は、低確率では、1/10となっている。なお、後述するが、特別図柄の当選確率は、高確率では、1/1.1となっている。特別図柄当否判定は、特別図柄が変動表示を開始する際に行われる。そして、特別図柄当否判定の結果が大当りの場合には、特別図柄表示部31で停止表示される特別図柄は大当り図柄(確変大当り図柄または通常大当り図柄)に決定される。特別図柄の大当り図柄の種類は特別図柄決定用乱数に基づき決定される。一方、特別図柄当否判定が外れの場合には、特別図柄表示部31で停止表示される特別図柄が外れ図柄に決定される。なお、特別図柄の当選確率を低確率に設定した状態で行われる特別図柄遊技が本発明の第2遊技に相当しており、主制御部200が本発明の第2遊技進行手段に相当する。
特別図柄は、所定の変動パターンにしたがって変動表示するように構成されている。この変動パターンは、特別図柄の変動時間や、その変動におけるリーチ演出の有無(演出内容)を規定するものである。特別図柄の変動パターンは、特別図柄当否判定が実行される際に、複数の変動パターンが格納された変動パターンテーブル(変動パターン記憶手段)から抽選により選択される。
特別図柄の変動パターンテーブルは複数用意されており、遊技状態に応じて選択されて用いられる。これらの複数の変動パターンテーブルには、当否判定結果が大当りの場合に選択される当り変動パターンテーブルと、当否判定結果が外れの場合に選択される外れ変動パターンテーブルとが含まれている。
次に、大当り遊技(特別遊技)について説明する。特別図柄表示部31で停止表示された特別図柄が当り特別図柄であった場合(特別図柄当否判定の結果が大当りだった場合)に、主制御部200は遊技者に相対的に有利な大当り遊技(特別遊技)を開始させる。大当り遊技は、大当り遊技フラグをONに設定することで開始する。
大当り遊技中は、大入賞装置33(アタッカー)が作動する。大入賞装置33は、遊技領域21における中央装置24の右方において、始動口30の下方に配設されている。本実施例では、大入賞装置33は始動口30に近接して配置されている。大入賞装置33は、大入賞口33aと、大入賞口33aを開閉する翼片部33bを備えており、翼片部33bは壁面に沿った閉状態と下端を中心として上端が左方に向かって回動した開状態とに変化するように構成されている。大入賞装置33には、翼片部33bを作動させるための大入賞口ソレノイド33c(図3参照)と、遊技球の入球を検知する大入賞口入球検知スイッチ33s(図3参照)が設けられている。
大当り遊技中(特別遊技中)は、大入賞装置33が作動し、大入賞口33aへの遊技球の入球に応じて、所定数の賞球(例えば、1個の入球に対して12個の賞球)が払い出される。具体的には、大当り遊技の開始により、大入賞装置33(特別電動役物)を連続して作動させ、大入賞口33aを開放状態と閉鎖状態とに切り替える大入賞口開閉動作が複数回連続して行われる。
つまり、大当り遊技は、大入賞口33aを複数回開閉させることで、大入賞口33aへの遊技球の入球に関して遊技者に利益(賞球)を付与するものであり、主制御部200が本発明の大当り遊技実行手段に相当している。大当り遊技は、後述の特別電動役物遊技処理が繰り返し実行されることによって実現される。
大入賞装置33の作動開始により、大入賞口33aが開放状態となる。この開放状態は、所定の終了条件成立により終了し、開放していた大入賞口33aが閉鎖状態となる。所定の終了条件として、大入賞口33aの開放時間が所定時間(本実施例では5秒)に達したとき、もしくは開放状態の大入賞口33aに入球した遊技球数が所定数(本実施例では1個)に達したときとすることができる。
この大入賞口33aの開放状態の開始から終了までを1ラウンドとした場合、大当り遊技は、所定数のラウンドが行われることで終了する。大入賞装置33では、大入賞口33aの開放が終了、すなわち大入賞口33aが閉鎖状態となってから所定時間(例えば2秒)が経過した後に、大入賞口33aは再び開放状態となり、次のラウンドが開始する。このような大入賞口33aの開放開始から終了までを1ラウンドとする大入賞口33aの開閉動作は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では2ラウンド)が終了するまで繰り返し継続される。
本実施例の遊技機では、大当り遊技の終了後、100%の確率で確率変動機能が作動開始し、特別図柄の確変遊技が開始される。特別図柄の確変遊技は、主制御部200の制御により実現されるものであり、この特別図柄の確変遊技では、普通図柄と特別図柄の変動時間を短縮させる変動時間短縮機能と、始動口30の開放時間を延長させる開放時間延長機能と、特別図柄当否判定の確率、すなわち特別図柄が大当り図柄で停止表示する確率を変更(向上)させる確率変動機能が作動する。変動時間短縮機能には、普通図柄変動時間を短縮させる普通図柄変動時間短縮機能と、特別図柄変動時間を短縮させる特別図柄変動時間短縮機能とが含まれている。
変動時間短縮機能、開放時間延長機能、確率変動機能の各機能は、それぞれ変動短縮フラグ、開放延長フラグ、確変フラグをONに設定することで作動する。確率遊技を構成する確率変動機能、変動時間短縮機能、開放時間延長機能は、大当り遊技終了後、次回の大当り遊技が開始されるまで、または特別図柄の変動回数が所定回数(本例では10000回)に到達するまで作動する。
本実施例では、開放時間延長機能の作動により、上述のように普通図柄の当選確率が向上する。本実施例では、開放時間延長機能の作動により、普通図柄の当選確率が低確率(本実施例では1/135)から高確率(本実施例では1/1.01)になる。この普通図柄の当選確率向上に伴って、普通図柄作動ゲート26、27に遊技球を通過した場合に、始動口30の開放頻度が向上し、始動口30への遊技球入球頻度が、通常時(開放時間延長機能未作動時)に比べて高くなる。また、変動時間短縮機能の作動により、普通図柄と特別図柄の変動時間が0.5秒に短縮される。
また、確率変動機能作動中は、通常遊技用当否判定テーブルより当否判定用の当り値が増加した確変遊技用当否判定テーブルを用いて当否判定を行うことで、特別図柄当否判定の確率が向上する。本実施例では、確率変動機能が作動開始することにより、特別図柄の当選確率が低確率(本実施例では1/10)から高確率(本実施例では1/1.1)に向上する。上述のように、開放時間延長機能の作動により、普通図柄の当選確率も向上する。このため、確変遊技中は、普通図柄の当選確率を高確率にした普通図柄遊技および特別図柄の当選確率を高確率にした特別図柄遊技からなる高確率遊技が行われることとなる。なお、主制御部200が本発明の高確率遊技進行手段に相当している。
確変遊技中は、始動口30の開放頻度が向上するとともに、特別図柄当否判定の確率が向上するので、大当り遊技終了後、次の大当り遊技が確実に開始される連チャン状態となる。
本実施例では、所定回数(本実施例では9回)を限度して、特別図柄当否判定の結果が確変大当りとなる確率(特別図柄が確変大当り図柄で停止表示する確率)が100%となっている。つまり、所定回数(本実施例では9回)を限度して、大当り遊技終了後に確率変動機能が作動開始する確率が100%となっている。そして、10回目の大当りは、通常大当り図柄で停止する。そして、10回目の大当り遊技を終了すると、特別図柄の当選確率は、通常の低確率に戻る。つまり、1度大当りになると、10回セットで大当りになる。
所定回数(本実施例では10回)の大当り遊技終了後、特別図柄当否判定の確率は、通常の低確率となる。この場合には、大当り遊技の終了時に時短遊技を開始するか否かの時短遊技開始抽選が行われる。本実施例では、大当り遊技が開始する起因となった大当り図柄の種類に基づいて時短遊技開始抽選が行われ、大当り図柄が時短大当り図柄の場合に時短遊技開始抽選が当選し、大当り図柄が通常大当り図柄の場合に時短遊技開始抽選が外れとなる。本実施例では、時短遊技開始抽選が当選する確率(時短遊技が開始する確率)が84%に設定されている。時短遊技開始抽選に当選することにより、大当り遊技終了後、時短遊技が開始し、変動時間短縮機能および開放時間延長機能が作動開始する。時短遊技を構成する変動時間短縮機能および開放時間延長機能は、大当り遊技終了後、次回の大当り遊技が開始されるまでの間、または特別図柄の変動回数が所定回数(本例では100回)に到達するまで作動する。
上述のように、時短遊技の開始により、特別図柄の当選確率は低確率となり、普通図柄の当選確率は高確率のまま維持される。このため、時短遊技中は、普通図柄の当選確率を高確率にした普通図柄遊技および特別図柄の当選確率を低確率にした特別図柄遊技からなる特殊遊技が行われることとなる。なお、主制御部200が本発明の特殊遊技開始決定手段、特殊遊技進行手段に相当している。
時短遊技中は、普通図柄の当選確率が高確率(1/1.01)となっており、一段階目の抽選(普通図柄遊技)を高確率で終了して二段階目の抽選(特別図柄遊技)に移行することができるので、大当りを発生させやすい。このため、確変遊技による10回の大当り遊技が終了した後の時短遊技開始抽選で当選し、時短遊技が開始した場合には、大当り遊技が一旦終了した後に再度大当りを発生させやすい(大当りを引き戻しやすい)遊技性となる。
また、本実施例では、時短遊技中の特別図柄の当選確率(1/10)に対して時短遊技における特別図柄の最大変動回数(100回)が充分多くなるように設定している。具体的には、抽選回数をA回とし、当選確率を1/Bとした場合に、A回の抽選で当選する確率は、1−(1−1/B)Aで求められるため、当選確率1/10で100回の抽選の間に当選する確率は、1−(9/10)100≒99.99%である。このため、時短遊技中に特別図柄当否判定の結果をほぼ確実に大当りとすることができる。
本実施例の遊技機1は、時短遊技開始抽選が84%の確率で当選した場合には、特別図柄当否判定がほぼ確実に当選する遊技性としている。このため、時短遊技中に95%以上の確率で特別図柄当否判定が当選することが望ましい。当選確率1/10で50回の抽選の間に当選する確率は、1−(9/10)50≒99.48%であり、当選確率1/10で30回の抽選の間に当選する確率は、1−(9/10)30≒95.76%である。このため、特別図柄の当選確率が1/10の場合には、時短遊技の特別図柄変動回数が30回以上であることが必要であり、さらに時短遊技の特別図柄変動回数が50回以上であることが望ましく、時短遊技の特別図柄変動回数が100回以上であることがより望ましい。特別図柄の当選確率に対する時短遊技の特別図柄変動回数は多いほど望ましいが、遊技規則で100回に制限されている。以上のことから、時短遊技の特別図柄変動回数をA回とし、特別図柄の当選確率を1/Bとした場合に、A≧3×Bの関係を満たす必要があり、A≧5×Bの関係を満たすことが望ましく、A≧10×Bの関係を満たすことがより望ましい。
本実施例の遊技機1には、5個の入賞口34〜38が設けられている。各入賞口34〜38への遊技球の入球に応じて、所定数の賞球が払い出される。第1入賞口34は、第1普通図柄始動ゲート26の下方に設けられており、賞球数は3個となっている。第1入賞口34には、第1普通図柄始動ゲート26を通過した遊技球が入球する。また、第2入賞口35は、中央装置24の右下に設けられており、賞球数は6個となっている。さらに、第3入賞口36、第4入賞口37、第5入賞口38は、中央装置24の左下に設けられており、賞球数はそれぞれ10個となっている。
ここで、遊技の進行について簡単に説明する。大当り遊技開始前の普通図柄遊技(第1遊技)では、遊技領域21の左側領域を狙って遊技球を発射する左打ちを行うことで、中央装置24の下方に位置する第1普通図柄作動ゲート26に遊技球を通過させ、普通図柄の変動表示を開始させることができる。また、遊技領域21の左側に賞球数の多い入賞口36〜38が配置されているので、左打ちを行うことで多くの賞球を獲得することができる。
そして、普通図柄当否判定が当りとなった後の特別図柄遊技(第2遊技)では、遊技領域21の右側領域を狙って遊技球を発射する右打ちを行うことで、遊技領域21の右側に存在する始動口30に遊技球を入球させることができ、大当り遊技中も右打ちを行うことで、遊技領域21の右側に存在する大入賞口33aに遊技球を入球させることができる。所定回数(本実施例では10回)を限度として大当り遊技終了後に確変遊技(高確率遊技)が行われるので、右打ちを行うことで、第2普通図柄作動ゲート27に遊技球を通過させるとともに、始動口30と大入賞口33aに交互に遊技球を入球させ、効率よく遊技を進行させて賞球を獲得することができる。さらに、所定回数(本実施例では10回)の大当り遊技終了後には、抽選により時短遊技(特殊遊技)が行われるので、この場合にも右打ちを行うことで、第2普通図柄作動ゲート27に遊技球を通過させるとともに、始動口30と大入賞口33aに遊技球を入球させることができる。
次に、演出表示装置25で表示される演出図柄について説明する。演出表示装置25の表示領域には、演出図柄を表示する演出図柄表示部が設けられている。演出図柄表示部の演出図柄は、普通図柄表示部28の普通図柄と特別図柄表示部31の特別図柄の変動表示および停止表示に連動して表示される。
演出図柄表示部は、左図柄が表示される左図柄表示領域、中図柄が表示される中図柄表示領域、右図柄が表示される右図柄表示領域からなる3つの図柄表示領域から構成されている。各図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向(縦方向)に図柄変動方向が設定されている。各図柄表示領域は、「1」〜「9」からなる図柄をそれぞれ表示可能となっている。
演出図柄は、普通図柄の変動表示開始により変動表示を開始し、普通図柄が何れかの図柄で停止表示されると、演出図柄は普通図柄の停止図柄に応じた図柄で停止表示される。同様に、演出図柄は、特別図柄の変動表示開始により変動表示を開始し、特別図柄が何れかの図柄で停止表示されると、演出図柄は特別図柄の停止図柄に応じた図柄で停止表示される。演出図柄では、3桁同一の図柄の組合せが普通図柄または特別図柄の大当り図柄に対応し、それら以外の図柄の組合せが普通図柄または特別図柄の外れ図柄に対応している。
なお、普通図柄の当否抽選(一段階目の抽選)が行われている場合は、演出表示装置25で普通図柄の当否抽選結果が表示される。しかし、普通図柄の当否抽選(一段階目の抽選)の結果が当選し、特別図柄の当否抽選(二段階目の抽選)が開始されると、特別図柄の当否抽選(二段階目の抽選)の結果が演出表示装置25に表示される。普通図柄表示部28や特別図柄表示部31の表示内容では、遊技者には当否結果が理解しがたいため、この演出表示装置25を視認することで遊技者は普通図柄または特別図柄の当否結果を把握することになる。この場合、普通図柄表示部28での当否結果と演出表示装置25での当
否結果は一致しており、特別図柄表示装置31での当否結果と演出表示装置25での当否結果も一致している。なお、普通図柄表示部28や特別図柄表示部31で表示する図柄を、それぞれ「普通図柄の本図柄」、「特別図柄の本図柄」を呼ぶことがある。これに対して、演出表示装置25で表示される図柄を、それぞれ「普通図柄の擬似図柄」、「特別図柄の擬似図柄」と呼ぶことがある。
演出図柄の変動態様(変動パターン)および停止図柄の決定は、主制御部200から送信される変動パターン指定コマンドに基づいてサブ制御部260によって行われるように構成されている。ここで、主制御部200から送信される変動パターン指定コマンドは、特別図柄の変動パターンを示すもので、具体的には、特別図柄の変動時間や、リーチ演出の有無等の演出内容を示している。主制御部200は、特別図柄の当否判定結果に応じて特別図柄の変動パターンをランダムに(乱数抽選により)決定する。そして、主制御部200により決定された特別図柄の変動パターンに基づき、サブ制御部260が、演出図柄表示装置25の表示領域で表示される演出図柄の演出パターンを決定する。
図3に示すように、電子制御装置は、主制御部200と、その主制御部200に接続された副制御部230、260、280とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御部(賞球制御部)230、サブ制御部260及び演出表示制御部280から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺制御基板として払出制御基板230a、サブ制御基板260a及び演出表示制御基板280aをそれぞれ備えている。これらの各制御基板や、その他の基板(電源基板、中継基板、駆動基板、装飾基板、アンプ基板、演出ボタン基板など)は、遊技機1の裏面側に配置
される。
各制御部200、230、260、280には、図示しない主電源から電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が各制御部200、230、260、280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
主制御部200は、遊技の進行を司る主制御手段を構成するものであり、各副制御部230、260に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、260、280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
主制御部200を構成する主制御基板200aのCPU200bは、CPUコア、内蔵RAM(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM(以下、単にROMともいう)等を備えており、ROMに格納された制御プログラムにより、RAMをワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU200bが主体となって、ROMに格納された当否判定プログラムにより特別図柄の当否判定(大当り抽選)を行う当否判定手段を構成している。また、主制御部200のCPU200bは、特別図柄当否判定を実行する際に、ROMに格納された特別図柄の変動パターンテーブルから特定の変動パターンを決定する。なお、本実施例の主制御部200のCPU200bの制御周期は2msに設定されている。
主制御部200には、盤面入力中継基板201と盤面出力中継基板202とが接続されている。盤面入力中継基板201には、普通図柄作動ゲート検知スイッチ26s、27s、始動口入賞検知スイッチ30s、大入賞口入球検知スイッチ33sが接続されており、これらの信号が主制御部200に入力するように構成されている。盤面出力中継基板202には、普通図柄表示装置28、特別図柄表示装置31、始動口ソレノイド30c、大入賞口ソレノイド33cが接続されており、主制御部200からの制御信号が出力される。
払出制御部230を構成する払出制御基板230aは、主制御部200のCPU200bと同様の構成を有するCPU230bを備えている。払出制御部230には、発射制御部250、CRユニット13等が接続されている。主制御部200から払出制御部230には、賞球払出を指示する賞球指示コマンド、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。
払出制御基板230aのCPU230bは、主制御部200からの賞球指示コマンドを受信すると、そのコマンドが示す賞球数に基づいて、遊技機1の裏面側に設けられた図示しない遊技球払出装置の払出モータを回転駆動することにより、指定された賞球数分の遊技球の払い出し(賞球払出)を行う。この遊技球の払い出し(賞球払出)は、遊技機1の裏面側上部に設けられた図示しない遊技球タンクに貯留された遊技球を、図示しない遊技球レールを介して遊技球払出装置に供給し、その供給された遊技球を遊技球払出装置の払出モータの回転駆動により排出することで行われる。
発射制御部250には、タッチスイッチ8a、発射停止スイッチ8b等が接続されており、これらのスイッチ8a、8bから操作信号が入力する。タッチスイッチ8aは、遊技者が発射ハンドル8に触れている場合にON出力となり、遊技者が発射ハンドル8に触れていない場合にOFF出力となる。発射停止スイッチ8bは、遊技者に押圧操作されている場合にON出力となり、押圧操作されていない場合にOFF出力となる。また、CRユニット13には、球貸ボタン5eが接続されており、球貸信号が入力する。
サブ制御部260は、遊技の進行に伴って実行される各種演出を制御するサブ制御手段を構成しており、サブ制御基板260aにはCPU260bや図示しないROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素とサウンドジェネレータが設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。サブ制御部260は、各種ランプ類による装飾表示、スピーカ10a〜10dから出力される効果音、演出表示装置25による図柄表示等を用いた演出制御を司るように構成されている。
主制御部200からサブ制御部260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御部200から演出表示制御部280には、サブ制御部260を介して、演出図柄の表示制御を指示する各種図柄制御制御コマンドが送信される。サブ制御部260から演出表示制御部280には、演出表示制御を指示する各種演出表示制御コマンドが同時に送信される。
サブ制御部260には、演出表示制御部280が接続されている。演出表示制御基板280aには、CPU280b、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいてサブ制御基板260に接続されている。演出表示制御部280には演出表示装置25が接続されている。演出表示制御部280は、CPU280bがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして演出表示装置25の表示制御を行うように構成されている。演出表示制御部280のROMには、演出表示装置25で表示される演出用図柄の画像データ(前述した変動演出に関する画像データなど)が複数格納されている。
サブ制御部260には、装飾駆動基板261を介して各種LED・ランプ262が接続されている。各種LED・ランプ262は、遊技効果を高めるためのものであり、これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。また、サブ制御部260にはアンプ基板263が接続されている。アンプ基板263にはスピーカ10a〜10dが接続されている。スピーカ10a〜10dからは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。さらに、サブ制御部260には、演出ボタン基板264を介して演出ボタン5dが接続されている。演出ボタン5dは、遊技者に押圧操作された場合にON出力となり、押圧操作されていない場合にOFF出力となる。
サブ制御部260は、主制御部200や演出ボタン5dからの各種指令(演出パターン指定コマンドの受信、演出ボタン操作信号の入力など)に基づいて、各種LED・ランプの点灯・点滅パターンの選択・実行処理や、スピーカ10a〜10dから出力される効果音データの選択・出力処理や、演出表示装置25での演出表示のパターンの選択・実行処理等を行う。
次に、本実施例の遊技機1の作動をフローチャートに基づいて説明する。図4は、主制御部200のCPU200bが図示しないROM(CPU200bの内蔵ROMまたは主制御基板200aに実装されるROM)に格納されたプログラムに基づいて実行するメインジョブの一例を示している。図4に示すメインジョブは、電源投入処理S100を実行した後、遊技開始処理S200、普通図柄遊技処理S300、普通電動役物遊技処理S400、特別図柄遊技処理S500、特別電動役物遊技処理S600の各ステップが、タイマリセットされる毎に繰り返し実行される。電源断発生処理S50は、停電等によって電
源断が発生した場合に、使用レジスタやスタックポインタの保存、払出モータの停止等が行われ、システムリセットが発生した場合に電源投入処理S100に移るようになっている。
電源投入処理S100は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものであり、電源投入時にはRAM初期化処理等が行われ、電源断復帰時には電源断時の遊技状態に復帰させるための復帰設定等が行われ。遊技開始処理S200では、各種スイッチ状態の検出、各種乱数の更新、賞球制御等が行われる。
次に、普通図柄遊技処理S300を図5のフローチャートに基づいて説明する。まず、普通図柄作動ゲート検知スイッチ26s、27sにより、遊技球が普通図柄作動ゲート26、27を通過したか否かを判定する(S301)。この結果、遊技球が普通図柄作動ゲート26、27を通過していないと判定された場合には(S301:NO)、S304の処理に移行する。一方、遊技球が普通図柄作動ゲート26、27を通過したと判定された場合には(S301:YES)、普通図柄保留数が4未満であるか否かを判定する(S302)。この結果、普通図柄保留数が4以上である場合には(S302:NO)、S304の処理に移行する。一方、普通図柄保留数が4未満の場合には(S302:YES)、普通図柄当否判定用乱数を取得して主制御部200のRAMの所定領域に記憶する(S303)。これにより、普通図柄保留数が1増加する。
次に、始動口30が作動中か否か(普通図柄当り遊技中か否か)を判定し(S304)、始動口30が作動中である(普通図柄当り遊技中である)と判定された場合には(S304:YES)、普通図柄遊技処理を終了し、始動口30が作動中でない(普通図柄当り遊技中でない)と判定された場合には(S304:NO)、普通図柄が変動中か否かを判定する(S305)。この結果、普通図柄が変動中でないと判定された場合には(S305:NO)、普通図柄の停止表示時間中か否かを判定し(S306)、普通図柄表示時間中であると判定された場合には(S306:YES)、後述のS318の処理に移行し、普通図柄表示時間中でないと判定された場合には(S306:NO)、普通図柄保留数がゼロか否かを判定する(S307)。
この結果、普通図柄保留数がゼロであると判定された場合は(S307:YES)、普通図柄遊技処理を終了する。一方、普通図柄保留数がゼロでないと判定された場合は(S307:NO)、S303で記憶した普通図柄当否判定用乱数を読み出して(S308)、普通図柄当否判定を行い(S309)、普通図柄の変動時間を設定する(S310)。S310の処理では、変動短縮フラグがONにセットされている場合(変動時間短縮機能が作動中の場合)は、変動時間短縮機能作動時の普通図柄変動時間を設定し、変動短縮フラグがONにセットされていない場合(変動時間短縮機能が作動中でない場合)は、変動時間短縮機能未作動時の普通図柄変動時間を設定する。
次に、普通図柄の変動を開始し(S311)、サブ制御部260に普通図柄が変動表示開始したことを示す普通図柄変動開始信号を送信する(S312)。普通図柄変動開始信号には、普通図柄当否判定の当り結果を伴って普通図柄が変動表示開始した場合に送信される普通図柄当り変動開始信号と、普通図柄当否判定の外れ結果を伴って普通図柄が変動表示開始した場合に送信される普通図柄外れ変動開始信号とが含まれている。サブ制御部260は、普通図柄の変動表示に伴って、演出表示装置25の表示領域で演出図柄の変動表示を開始する。そして、普通図柄保留数を1減算する(S310)。
上記S305で普通図柄が変動中であると判定された場合には(S305:YES)、普通図柄の変動時間が経過したか否かを判定し(S314)、普通図柄の変動時間が経過していないと判定された場合には(S314:NO)、普通図柄遊技処理を終了する。一方、普通図柄の変動時間が経過していると判定された場合には(S314:YES)、普通図柄の変動を停止し(S315)、サブ制御部260に普通図柄が変動表示停止したことを示す普通図柄変動停止信号を送信し(S316)、普通図柄の停止表示時間を設定する(S317)。
次に、普通図柄の停止表示間が経過したか否かを判定し(S318)、普通図柄の停止表示間が経過していないと判定された場合には(S318:NO)、普通図柄遊技処理を終了する。一方、普通図柄の停止表示間が経過していると判定された場合には(S318:YES)、普通図柄の停止図柄が始動口30を作動(開放作動)させることとなる当り図柄の組合せか否かを判定する(S319)。この結果、普通図柄の停止図柄が当り図柄の組合せでないと判定された場合には(S319:NO)、普通図柄遊技処理を終了する。
一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄の組合せであると判定された場合には(S319
:YES)、普通図柄当り遊技フラグをONにセットし(S320)、始動口30の作動を開始させる(S321)。始動口30が作動すると、翼片部30aが左方に開動作して、始動口30が開放状態となる。
次に、普通電動役物遊技処理S400を図6のフローチャートに基づいて説明する。まず、普通図柄当り遊技中であるか否か(普通図柄当り遊技フラグがONであるか否か)を判定する(S401)。この結果、普通図柄当り遊技中でない(普通図柄当り遊技フラグがOFFである)と判定された場合には(S401:NO)、普通電動役物遊技処理を終了する。一方、普通図柄当り遊技中である(普通図柄当り遊技フラグがONである)と判定された場合には(S401:YES)、始動口30が作動中であるか否かを判定する(S402)。この結果、始動口30が作動中でないと判定された場合には(S402:N
O)、普通電動役物遊技処理を終了する。一方、始動口30が作動中であると判定された場合には(S402:YES)、始動口30の作動時間が経過したか否かを判定し(S403)、始動口30の作動時間が経過したと判定された場合には(S403:YES)、S405の処理に移行する。一方、始動口30の作動時間が経過していないと判定された場合には(S403:NO)、始動口30に規定入賞数(本実施例では5個)の入賞があったか否か(規定数の遊技球が入球したか否か)を判定する(S404)。
この結果、始動口30に規定入賞数の入賞がないと判定された場合は(S404:NO)、普通電動役物遊技処理を終了する。一方、始動口30に規定入賞数の入賞があったと判定された場合と(S404:YES)、始動口30の作動時間が経過していると判定された場合には(S404:YES)、始動口30の作動を停止する(S405)。始動口30が作動停止すると、一対の翼片部30aが閉動作して、始動口30は閉鎖状態(通常状態)となる。そして、普通図柄当り遊技フラグをOFFにセットする(S406)。
次に、特別図柄遊技処理S500を図7〜図9のフローチャートに基づいて説明する。図7(a)に示すように、まず、始動口30が開放しているか否かを判定する(S501)。この結果、始動口30が開放していないと判定された場合には(S501:NO)、S505の処理に移行する。一方、始動口30が開放していると判定された場合には(S501:YES)、始動口30に入賞したか否かを判定する(S502)。この結果、始動口30に入賞していないと判定された場合には(S502:NO)。S505の処理に移行する。一方、始動口30に入賞したと判定された場合には(S502:YES)、特別図柄保留数が4未満であるか否かを判定する(S503)。この結果、特別図柄保留数が4未満であると判定された場合には(S503:YES)、特別図柄用乱数(図柄当否判定情報)を取得して記憶する(S504)。特別図柄用乱数は、特別図柄当否判定用乱数、特別図柄の当り図柄決定用乱数、リーチ乱数等からなる。これにより、特別図柄保留数が1増加する。
次に、大当り遊技中であるか否かを判定する(S505)。この結果、大当り遊技中であると判定された場合には(S505:YES)、特別図柄遊技処理を終了し、大当り遊技中でないと判定された場合には(S505:NO)、特別図柄が変動中であるか否かを判定する(S506)。この結果、特別図柄が変動中であると判定された場合には(S506:YES)、後述のS513の処理に移行し、特別図柄が変動中でないと判定された場合には(S506:NO)、特別図柄の停止表示時間中であるか否かを判定する(S507)。
この結果、特別図柄の停止表示時間中であると判定された場合には(S507:YES)、後述のS517の処理に移行し、特別図柄の停止表示時間中でないと判定された場合には(S507:NO)、特別図柄保留数がゼロであるか否かを判定する(S508)。この結果、特別図柄保留数がゼロであると判定された場合(S508:YES)には、特別図柄遊技処理を終了する。一方、特別図柄保留数がゼロでないと判定された場合には(S508:NO)、主制御部200のRAMの所定領域(保留記憶領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数(始動口30への遊技球入球時に取得された当否判定用乱数)を読み出し(S509)、特別図柄当否判定処理を行う(S510)。ここで、特別図柄当否判定処理を図8のフローチャートに基づいて説明する。
まず、確変フラグがONであるか否か(確率変動機能が作動中であるか否か)を判定する(S510a)。この結果、確変フラグがONである(確率変動機能が作動中である)と判定された場合には(S510a:YES)、確変遊技用当否判定テーブルを選択し(S510b)、確変フラグがONでない(確率変動機能が作動中でない)と判定された場合には(S510a:NO)、通常遊技用当否判定テーブルを選択する(S510c)。
次に、S510bまたはS510cで選択された当否判定テーブルを用いて当否判定を実行し(S510d)、当否判定の結果が大当りであるか否かを判定する(S510e)。この結果、大当りであると判定された場合には(S510e:YES)、主制御部200のRAMの所定領域(保留記憶領域)に記憶されている図柄決定用乱数(始動口30への遊技球入球時に取得された特別図柄決定用乱数)を読み出し(S510f)、大当り図柄を決定する(S510g)。一方、当否判定結果が外れであると判定された場合には(S510e:NO)、外れ図柄決定乱数を取得して外れ図柄を決定する(S510h)。
次に、図7(a)に戻り、特別図柄変動開始処理を実行する(S511)。ここで、特別図柄変動開始処理を図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、特別図柄当否判定の結果が大当りであるか否かを判定する(S511a)。この結果、大当りであると判定された場合には(S511a:YES)、大当り時変動パターンテーブルをセットし(S511b)、外れであると判定された場合には(S511a:NO)、外れ時変動パターンテーブルをセットする(S511c)。
次に、変動パターン決定用乱数を取得し(S511d)、S511bまたはS511cでセットされた変動パターンテーブルを用いて特別図柄の変動パターンを決定する(S511e)。そして、特別図柄の変動表示を開始し(S511f)、特別図柄の変動パターンを示す変動パターン指定コマンドと、特別図柄の停止図柄の種類を示す特別図柄停止情報指定コマンドをサブ制御部260に送信する(S511g)。
次に、図7(a)に戻り、上記S506で特別図柄が変動中であると判定された場合には(S506:YES)、変動中の特別図柄の変動表示時間が経過しているか否かを判定する(図7(b)のS513)。この結果、特別図柄の変動表示時間が経過していないと判定された場合には(S513:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、特別図柄の変動表示時間が経過していると判定された場合には(S513:YES)、特別図柄の変動を停止し(S514)、特別図柄の変動表示が停止したことを示す特別図柄変動停止信号をサブ制御部260に送信し(S515)、特別図柄の停止表示時間を設定する(S516)。
次に、特別図柄の停止図柄表示時間が経過したか否かを判定する(S517)。この結果、特別図柄の停止図柄表示時間が経過していないと判定された場合には(S517:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、特別図柄の停止図柄表示時間が経過していると判定された場合には(S517:YES)、特別図柄の停止図柄が大当り図柄であるか否かを判定する(S518)。この結果、特別図柄の停止図柄が大当り図柄であると判定された場合には(S518:YES)、大当り遊技フラグをONにセットする(S519)。これにより、大当り遊技が開始される。
次に、確変フラグがONであるか否かを判定し(S520)、確変フラグがONであると判定された場合は(S520:YES)、確変フラグをOFFにセットし(S521)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S522)、開放延長フラグをOFFにセットする(S523)。これにより、大当り遊技の開始に伴い、確率変動機能、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動停止する。
一方、確変フラグがONでないと判定された場合には(S520:NO)、変動短縮フラグがONであるか否かを判定する(S524)。この結果、変動短縮フラグがONでないと判定された場合には(S524:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮フラグがONであると判定された場合には(S524:YES)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S522)、開放延長フラグをOFFにセットする(S523)。これにより、大当り遊技の開始に伴い、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動停止する。
上記S518の判定処理で、特別図柄の停止図柄が大当り図柄でないと判定された場合には(S518:NO)、変動短縮フラグがONであるか否かを判定する(S525)。この結果、変動短縮フラグがONでないと判定された場合には(S525:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮フラグがONであると判定された場合には(S525:YES)、変動短縮カウンタを1減算し(S526)、変動短縮カウンタがゼロであるか否かを判定する(S527)。
この結果、変動短縮カウンタがゼロでないと判定された場合には(S527:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、変動短縮カウンタがゼロであると判定された場合には(S527:YES)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S522)、開放延長フラグをOFFにセットする(S523)。これにより、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動停止する。
次に、特別電動役物遊技処理S600について図10のフローチャートに基づいて説明する。まず、大当り遊技中であるか否かを判定し(S601)、大当り遊技中でないと判定された場合には(S601:NO)、特別図柄遊技処理を終了し、大当り遊技中であると判定された場合には(S601:YES)、大入賞口33aが開放中であるか否かを判定する(S602)。ここで、大当り遊技中であるか否かの判定は、図7(b)に示したS519の処理にてONにセットされる「大当り遊技フラグ」を参照することによって(「大当り遊技フラグ」がONにセットされているか否かを判定することによって)行うことができる。
そして、S602にて大入賞口33aが開放中であると判定された場合には(S602:YES)、大入賞口33aの開放時間が経過したか否かを判定し(S603)、大入賞口33aの開放時間が経過していないと判定された場合には(S603:NO)、大入賞口33aに規定数(本実施例では1個)が入賞したか否かを判定する(S604)。
この結果、大入賞口33aに規定数(本実施例では1個)が入賞していないと判定された場合には(S604:NO)、特別電動役物遊技処理を終了し、大入賞口33aに規定数(本実施例では1個)が入賞していると判定された場合(S604:YES)または大入賞口33aの開放時間が経過していると判定された場合には(S603:YES)、大入賞口33aを閉鎖する(S605)。
上記S602で、大入賞口33aが開放中でないと判定された場合には(S602:NO)、大当り遊技の終了条件が成立したか否かを判定する(S606)。本実施例では、大当り遊技のラウンド数が「2」に到達した場合に大当り遊技の終了条件が成立する。この結果、大当り遊技の終了条件が成立していない(ラウンド数が2に達していない)と判定された場合には(S606:NO)、大入賞口33aの閉鎖時間(インターバル時間)が経過しているか否かを判定し(S607)、大入賞口33aの閉鎖時間が経過していないと判定された場合には(S607:NO)、特別電動役物遊技処理を終了し、大入賞口33aの閉鎖時間が経過していると判定された場合には(S607:YES)、大入賞口33aを開放させる(S608)。
上記S606で、大当り遊技の終了条件が成立している(ラウンド数が2に達している)と判定された場合には(S606:YES)、大当り遊技終了時処理を実行する(S609)。ここで、大当り遊技終了時処理を図11のフローチャートに基づいて説明する。
まず、大当り遊技フラグをOFFにセットする(S609a)。これにより、大当り遊技が終了する。そして、所定回数(本実施例では10回)の大当り遊技が終了したか否かを判定する(S609b)。この結果、所定回数(本実施例では10回)の大当り遊技が終了していないと判定された場合には(S609b:NO)、確変フラグをONにセットし(S609c)、変動短縮フラグをONにセットし(S609d)、開放延長フラグをONにセットする(S609e)。これにより、確率変動機能、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動開始し、確変遊技が開始する。そして、時短期間(変動時間短縮機能および開放時間延長機能の作動期間)を設定する(S609f)。確変遊技における時短期間は、次回の大当りまで(特別図柄の変動回数が10000回に到達するまで)に設定される。変動時間短縮機能および開放時間延長機能の作動期間は、上述の変動短縮カウンタとして設定される。
S609bの判定処理で、所定回数(本実施例では10回)の大当り遊技が終了したと判定された場合には(S609b:YES)、時短遊技を開始するか否かを抽選する時短遊技開始抽選を行う(S609h)。時短遊技開始抽選は、所定回数終了時の大当り遊技(10回目の大当り遊技)が開始する契機となった大当り図柄の種類に基づいて行えばよい。本実施例では、時短遊技開始抽選の当選確率が84%となっている。
次に、時短遊技開始抽選の結果が当選であるか否かを判定し(S609i)、当選であると判定された場合には(S609i:YES)、変動短縮フラグをONにセットし(S609d)、開放延長フラグをONにセットし(S609e)、時短期間を設定する(S609f)。これにより、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動開始し、時短遊技が開始する。時短遊技における時短期間は、特別図柄の変動回数100回に到達するまでに設定される。一方、当選でないと判定された場合には(S609i:NO)、変動短縮フラグをOFFにセットし(S609j)、開放延長フラグをOFFにセットする(S6
09k)。
ここで、図5〜図11のフローチャートに示した処理と本発明との対応について説明しておくと、S300の処理(図5)が第1遊技進行手段に対応し、S500の処理(図6(a)、図6(b))が第2遊技進行手段に対応し、S504の処理(図6(a))が本発明の保留記憶手段に対応し、S525〜S527、S609c〜S609fの処理(図7(b)、図11)が高確率遊技進行手段に対応し、S609hの処理(図11)が特殊遊技開始決定手段に対応し、S525〜S527、S609d〜S609fの処理(図7(b)、図11)が特殊遊技進行手段に対応している。
以上説明した本実施例では、所定回数(本実施例では9回)を限度として大当り遊技終了後に確率変動機能と開放時間延長機能が作動する確変遊技を開始する。これにより、始動口30の開放頻度が向上し、かつ、特別図柄当否判定の当選確率が向上するので、10回の大当り遊技が継続する状態(いわゆる連チャン)を確実に発生させることができる。
また、本実施例では、所定回数(本実施例では10回)の大当りの中で最後に大当りした特別図柄の種類によって、時短遊技開始抽選(当選確率84%)を行う。そして、抽選結果が当選であれば、大当り遊技終了後に特別図柄の変動回数100回の時短遊技を開始する。時短遊技では、普通図柄の当選確率が高確率となるので、容易に特別図柄遊技(二段階目の抽選)に移行でき、再度大当りを発生させやすい(大当りを引き戻しやすい)。
また、本実施例では、特別図柄の当選確率(1/10)に対して、時短遊技の特別図柄の最大変動回数(100回)が充分多くなるように設定しているので、時短遊技中における特別図柄当否判定(二段階目の抽選)の結果をほぼ確実に大当りとすることができる。
一方、時短遊技開始抽選の結果により時短遊技が開始しない場合(外れ確率16%)には、大当り遊技が終了する際に、特別図柄用乱数が記憶(保留)されていれば、一段階目の普通図柄当否判定を経由することなく、二段階目の特別図柄当否判定を実行することができる。なお、始動口30の開放時間は5.8秒なので、ほとんどの場合4個の特別図柄の保留が記憶されている。これにより、大当り遊技が一旦終了した後に、再度大当りを発生させやすい(大当りを引き戻しやすい)遊技性を提供することができ、遊技興趣を向上させることができる。なお、大当り遊技が終了する際に、特別図柄用乱数が記憶(保留)されていなければ、一段階目の普通図柄遊技に戻ることになる。
また、本実施例では、普通図柄当否判定(一段階目の抽選)の当選確率(1/135)を特別図柄当否判定(二段階目の抽選)の当選確率(1/10)より低く設定しているので、大当り遊技終了時に特別図柄用乱数が記憶(保留)されている場合には、低確率の普通図柄当否判定を経由することなく、高確率の特別図柄当否判定を実行可能となる。この結果、大当り遊技終了後に、再度大当りを容易に発生させやすい遊技性を提供することができ、遊技者有利の機会を容易に創出することができる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について説明する。以下、上記第1実施例と異なる部分を中心に説明する。
図12は、本第2実施例の遊技機1の盤面構成を示す正面図である。図2に示すように、本実施例では、大入賞装置33が中央装置24の右下かつ始動口30の下方に設けられており、始動口30から離れて配置されている。
本第2実施例では、大入賞口33aの開放時間が30秒に設定されており、大当り遊技の最高継続ラウンド数が15ラウンドに設定されている。また、所定回数の大当り遊技終了後に100%の確率で確変遊技が開始するようになっておらず、特別図柄当否判定の結果が確変大当りとなる確率が70%であり、通常大当りとなる確率が30%となっている。特別図柄当否判定の結果が通常大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に時短遊技開始抽選を行うことなく時短遊技が行われる。
すなわち、第1実施例では、所定回数(9回)の大当り遊技の実行を限度として、大当り時に特別図柄の停止図柄が「確変大当り図柄」に決定される確率を100%にしていた(10回目の大当り遊技は、強制的に確変大当り図柄以外の大当り図柄を契機にすることで確変遊技を終了させる)。それに対し、本第2実施例では、大当り時に特別図柄の停止図柄が「確変大当り図柄」に決定される確率が「70%」に設定され、大当り時に特別図柄の停止図柄が「時短大当り図柄」に決定される確率が「30%」に設定されている。
つまり、第2実施例では、確変遊技中に大当り遊技の開始契機として「確変大当り図柄」でなく「時短大当り図柄」が30%の確率で停止表示される可能性がある点が第1実施例と相違する。そして、第2実施例では、確変遊技中に時短大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が実行された場合には、大当り遊技が所定回数(9回)実行される前であっても確変遊技が終了する。この場合、確変遊技中の大当り遊技実行回数をクリア(初期化)し、それ以後の遊技では第1実施例の時短遊技(特別図柄の変動回数が100回に到達するまで継続する時短遊技)が行われる。なお、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行された場合は、第1実施例と同様に「確変大当り図柄以外の大当り図柄(通常大当り図柄または時短大当り図柄)」を10回目の大当り遊技の実行契機として停止表示し、確変遊技を終了させる。
また、第2実施例では、第1実施例と同様に、時短遊技中に始動口30が開放状態になる頻度を向上させて始動口30への入球率を高めている。このため、時短遊技中は、特別図柄の当選確率が低確率(1/10)であっても、特別図柄の変動回数が100回に到達するまでに、特別図柄当否判定の結果として「大当り」の判定結果がほぼ確実に得られる。したがって、確変遊技中に時短大当り図柄が停止表示されても、その後の時短遊技中に再び大当り遊技を実行することができる。そして、新たに発生した大当り遊技が、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技であれば、その大当り遊技の終了後に確変遊技が再度実行可能となる。再度の確変遊技も上述と同じ条件にて終了又は継続する。
ここで、上記のような遊技性を実現する第2実施例の特別図柄当否判定処理について説明する。特別図柄当否判定処理を示すフローチャートは第1実施例と同様であるが(図8参照)、第2実施例では、図8のS510gにて大当り図柄を決定する際に、以下に説明する図柄決定テーブルA、Bのいずれかを用いて、大当り図柄を決定する。
図柄決定テーブルA、Bについて、図13を用いて説明する。図13(a)の図柄決定テーブルAは、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行されるまでの大当り図柄決定時に使用される図柄決定テーブルである。この図柄決定テーブルAには、時短大当り図柄と確変大当り図柄が、特別図柄決定用乱数(1〜100のいずれかの乱数値)に対応付けられている。具体的には、時短大当り図柄が「30%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられ(乱数値1〜30に対応)、確変大当り図柄が「70%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値31〜100に対応)。なお、この図柄決定テーブルBは通常遊技時における大当り図柄決定時(初当たりでの大当り図柄決定時)にも使用される。また、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して何回実行されているかは、後述する「確変カウンタ」のカウント値を参照することで特定できる。
また、図13(b)の図柄決定テーブルBは、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行された後に使用される図柄決定テーブルである。すなわち、確変大当り図柄での1回目の大当り(通常遊技時での初当り)を含んで10回目となる大当り時の図柄決定時に使用される図柄決定テーブルである。上述したように、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行した場合は、次回の大当り遊技により確変遊技を終了させるため、10回目の大当り遊技は「確変大当り図柄以外の大当り図柄(通常大当り図柄または時短大当り図柄)」を契機として実行する必要がある。このため、図柄決定テーブルBには、「時短大当り図柄」と「通常大当り図柄」のみが、始動口30への遊技球入球時に取得された特別図柄決定用乱数(1〜100のいずれかの乱数値)に対応付けられている。具体的には、「時短大当り図柄」が「84%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられ(乱数値1〜84に対応)、通常大当り図柄が「16%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値85〜100に対応)。これは、第1実施例と同様である。なお、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行されたか否かは、後述する「確変カウンタ」のカウント値を参照することで特定できる。
なお、上述した「確変大当り図柄」、「時短大当り図柄」、「通常大当り図柄」の各々の図柄表示態様(特別図柄表示部31の2個のLEDの表示態様)について、図柄決定テーブルA、Bの各々で異なる図柄表示態様としても良いし、同じ図柄表示態様としてもよい。例えば、図柄決定テーブルA、Bの各々で異なる図柄表示態様とする場合には、図柄決定テーブルAの「時短大当り図柄」を示す図柄表示態様を「左側LED:赤点灯、右側LED:青点灯」とし、図柄決定テーブルBの「時短大当り図柄」を示す図柄表示態様を「左側LED:青点灯、右側LED:赤点灯」とする。このように、大当り図柄の図柄表示態様を、確変遊技中の大当り時と、確変遊技終了時の大当り時とで別の表示態様にすることで、遊技状態の変更契機の設定を明確に設計できることから、遊技機設計が容易になるという効果が得られる。また、これとは別形態として、図柄決定テーブルA、Bで同じ図柄表示態様とする場合には、図柄決定テーブルA、Bの「時短大当り図柄」を示す図柄表示態様を共に「左側LED:赤点灯、右側LED:青点灯」として共通化すればよい。さらに、これと別の形態として、特別図柄決定用乱数のうち、「時短大当り図柄」の当選範囲が図柄決定テーブルA、Bで重複する部分(乱数値1〜30の範囲)のみ同じ図柄表示態様(例えば「左側LED:赤点灯、右側LED:青点灯」)として共通化し、「時短大当り図柄」の当選範囲が図柄決定テーブルA、Bで重複しない部分(乱数値31〜100の範囲)を異なる図柄表示態様としてもよい。このように、一部あるいは全ての大当り図柄の図柄表示態様を、確変遊技中の大当り時と、確変遊技終了時の大当り時とで共通化しておくことで、遊技者が特別図柄表示部を見ても大当りの種類の識別を困難にできるという効果が得られる。なお、本第2実施例では、図柄決定テーブルA、Bの各々に設定された大当り図柄の図柄表示態様は全て異なる表示態様のものとする。
次に、第2実施例の大当り遊技終了時処理(S709)について図14のフローチャートに基づいて説明する。まず、大当り遊技フラグをOFFにセットする(S709a)。これにより、大当り遊技が終了する。次に、終了した大当り遊技の開始契機となった大当り図柄が「確変大当り図柄」であったか否かを判定する(S709b)。この結果、確変大当り図柄であると判定された場合には(S709b:YES)、確変フラグをONにセットし(S709c)、確変カウンタを「+1」する(S709d)。ここで、「確変カウンタ」とは、「確変大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して何回実行されたかを特定するためのカウンタであり、「確変大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技が実行される度にカウント値を「1」ずつ加算して記憶しておくものである。この確変カウンタのカウント値は、上述した図柄決定テーブルA、Bの選択時にも参照される。
確変カウンタを「+1」した後は、変動短縮フラグをONにセットし(S709e)、開放延長フラグをONにセットする(S709f)。これにより、確率変動機能、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動開始し、確変遊技が開始される。そして、時短期間(変動時間短縮機能および開放時間延長機能の作動期間)を設定する(S709g)。確変遊技における時短期間は、次回の大当りまで(特別図柄の変動回数が10000回に到達するまで)に設定される。
S709bの判定処理で、終了した大当り遊技の開始契機となった大当り図柄が「確変大当り図柄」でないと判定された場合には(S709b:NO)、終了した大当り遊技の開始契機となった大当り図柄が「時短大当り図柄」であったか否かを判定する(S709h)。この結果、時短大当り図柄であると判定された場合には(S709h:YES)、確変カウンタのカウント値をクリア(初期化)する(S709i)。その後は、変動短縮フラグをONにセットし(S709e)、開放延長フラグをONにセットする(S709f)。これにより、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動開始し、時短遊技が開始される。そして、時短期間(変動時間短縮機能および開放時間延長機能の作動期間)を設定する(S709g)。時短遊技における時短期間は、特別図柄の変動回数が100回に到達するまでに設定される。
一方、S709hの判定処理で、終了した大当り遊技の開始契機となった大当り図柄が「時短大当り図柄」でないと判定された場合には(S709h:NO)、終了した大当り遊技の開始契機となった大当り図柄が「通常大当り図柄」であったと特定できる。この場合は、確変カウンタのカウント値をクリアし(S709l)、その後は、変動短縮フラグ、開放延長フラグをOFFにして処理を終える(S709j、k)。これにより、変動時間短縮機能、開放時間延長機能が作動しない通常遊技が開始される。
このような本第2実施例の構成では、次のような特異な遊技性が得られる。すなわち、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行される前に、時短大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が実行されると(30%の確率)、確変遊技が終了して時短遊技が開始される。この時短遊技は100回の特別図柄の外れ変動表示が行われるまで継続する。また、時短遊技中には、始動口30に遊技球が入球する頻度が向上しており、100回の特別図柄の変動表示が行われるまでに新たに大当り遊技が実行され易くなっている(特別図柄の大当り確率が1/10に設定されるため)。そして、時短遊技中に開始された新たな大当り遊技が、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技であれば、当該大当り遊技の終了後に再度確変遊技が開始される。そして、この確変遊技は、確変カウンタが初期化された状態から開始されるので、確変遊技の終了条件である「10回の大当り遊技実行」が新たに1から計数されることとなる。この結果、確変遊技中に、時短大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が実行されるたびに、大当り遊技の連続実行の終了契機を遅延させるといった「有利期間(大当り遊技の連続実行可能期間)の上乗せ」という特異な遊技性を実現できる。
さらに、第2実施例では、上述した「有利期間の上乗せ」が行われるタイミングに応じて、遊技者が獲得できる出球量に変化をもたせることができる。すなわち、第2実施例の構成の場合、例えば確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技を連続して2回実行した後に時短大当り図柄が停止表示されると、一旦確変遊技が終了する。この時点での遊技者が獲得した遊技球量(出球量)は、2回分の大当り遊技に相当する出球量(X)となる。また、第2実施例では、時短大当り図柄の停止表示により一旦確変遊技が終了しても、上述したように、その後の時短遊技中に大当り遊技が再度実行可能な構成である。このため、一連の大当り遊技の連続実行で遊技者が獲得できる想定出球量は「2回連続した大当り遊技での出球量(X)+その後に連続する大当り遊技での出球量(Y)」となる。
一方、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技を連続して8回実行した後に時短大当り図柄が停止表示されると、その時点で遊技者が獲得できる遊技球量は、8回分の大当り遊技に相当する出球量(Z(>X))となる。この場合、一連の大当り遊技の連続実行で遊技者が獲得できる想定出球量は「8回の連続した大当り遊技での出球量(Z)+その後に連続する大当り遊技での出球量(Y)」となる。つまり、確変遊技の終了条件である「確変大当り遊技の最大連続回数(第2実施例では9回)」に近い回数で時短大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が実行されるほど、一連の大当り遊技の連続実行で遊技者が獲得できる想定出球量は多くなる。このため、『確変遊技の終了条件の到達間際で時短大当り図柄が停止表示されるほど、遊技者に有利』といった新規な遊技性を実現できる。
また、第2実施例では、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行した後に時短大当り図柄が停止表示される確率(10回目の大当りで大時短図柄が停止表示される確率)が、それ以前(「確変大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行される前)に時短大当り図柄が停止表示される確率(30%)よりも高く設定されている。これにより、上述した「想定出球量」が最も多くなる遊技進行態様で大当り遊技の連続実行を実現でき、遊技者の遊技興趣を効果的に高めることができる。
また、このような本第2実施例の構成においても、大当り遊技終了時に特別図柄用乱数が記憶(保留)されている場合には、一段階目の普通図柄当否判定を経由することなく、二段階目の特別図柄当否判定を実行することができる。これにより、大当り遊技が一旦終了した後に、再度大当りを発生させやすい(大当りを引き戻しやすい)遊技性を提供することができ、遊技者有利の機会を創出することができる。
次に、第3実施例について説明する。第3実施例では、図8のS510gにて大当り図柄を決定する際に、図15の図柄決定テーブルC、Dのいずれかを用いて、大当り図柄を決定することを特徴とする。
図15(a)の図柄決定テーブルCは、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行されるまでの大当り図柄決定時に使用される図柄決定テーブルである(第2実施例の図柄決定テーブルAに相当)。この図柄決定テーブルCには、時短大当り図柄と確変大当り図柄だけでなく、「通常大当り図柄」も特別図柄決定用乱数(1〜100のいずれかの乱数値)に対応付けられている。具体的には、確変大当り図柄が「50%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられており(乱数値1〜50に対応)、時短大当り図柄が「30%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられ(乱数値51〜80に対応)、通常大当り図柄が「20%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値81〜100に対応)。なお、この図柄決定テーブルCは通常遊技時における大当り図柄決定時(初当たりでの大当り図柄決定時)にも使用される。また、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して何回実行されているかは、前述した「確変カウンタ」のカウント値を参照することで特定できる。なお、図15(b)の図柄決定テーブルDは、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行された後の大当り図柄決定時に使用される図柄決定テーブルであり、第2実施例の図柄決定テーブルBと同様であるため説明を省略する。
この第3実施例では、図柄決定テーブルCの設定により、「確変大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して9回実行する前に「通常大当り図柄」が停止表示されると、通常遊技が行われる。この場合、大当り遊技の終了後に、時短遊技が行われないことから、大当り遊技の連続実行は終了する。これは、遊技者からしてみれば、突然に始動口30が開放しなくなり、大当り遊技の連続実行が終了することとなるため、大当り遊技の連続実行の終了タイミングが予測困難になる。この結果、上述した「有利期間の上乗せ」の遊技性に加えて、「大当り遊技の連続実行がいつ終了するか予測できない」という新たな遊技性を付加できる。なお、第3実施例でも、通常大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技の終了時に特別図柄用乱数が記憶(保留)されている場合には、一段階目の普通図柄当否判定を経由することなく、二段階目の特別図柄当否判定を実行することができる。これにより、大当り遊技の連続実行が一旦終了した後に、再度大当りを発生させやすい(大当りを引き戻しやすい)遊技性を提供することができ、遊技者有利の機会を創出することができる。
次に、第4実施例について説明する。第4実施例では、「確変大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して実行された回数に応じて、各種の大当り図柄が停止表示される確率が変化することを特徴とする。例えば、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して実行されることで、「時短大当り図柄」と「通常大当り図柄」が停止表示される比率を変化させることが挙げられる。
具体的には、図16のように、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続した回数(確変カウンタのカウント値0〜9)に対応した図柄決定テーブルE〜Hが複数設けられる。図16(a)の図柄決定テーブルEは、「確変大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技が連続した回数が「0(ゼロ)回」の時に使用される図柄決定テーブルである。この図柄決定テーブルEには、確変大当り図柄が「50%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられており(乱数値1〜50に対応)、時短大当り図柄が25%の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられており(乱数値51〜75に対応)、通常大当り図柄が「25%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値76〜100に対応)。
また、図16(b)の図柄決定テーブルFは、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続した回数が「1回〜4回」の時に使用される図柄決定テーブルである。この図柄決定テーブルFには、確変大当り図柄が「50%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられており(乱数値1〜50に対応)、時短大当り図柄が「30%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられており(乱数値51〜80に対応)、通常大当り図柄が「20%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値81〜100に対応)。
また、図16(c)の図柄決定テーブルGは、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続した回数が「5回〜8回」の時に使用される図柄決定テーブルである。この図柄決定テーブルGには、確変大当り図柄が「50%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられており(乱数値1〜50に対応)、時短大当り図柄が「40%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられており(乱数値51〜90に対応)、通常大当り図柄が「10%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値91〜100に対応)。
また、図16(d)の図柄決定テーブルHは、確変大当り図柄の停止表示を契機とする大当り遊技が連続した回数が「9回」の時に使用される図柄決定テーブル(10回目の大当り時に使用される図柄決定テーブル)である。この図柄決定テーブルHには、時短大当り図柄が「90%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられており(乱数値1〜90に対応)、通常大当り図柄が「10%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値91〜100に対応)。
このような構成によれば、「確変大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して実行されるほど、「時短大当り図柄」が停止表示される確率が高くなり、「通常大当り図柄」が停止表示される確率が低くなる。このため、第2実施例のように『確変遊技の終了条件の到達間際で時短大当り図柄が停止表示されるほど、遊技者に有利』といった遊技性を一層効果的に実現できる。
また、第4実施例とは反対に、「確変大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技が連続して実行されるほど、「時短大当り図柄」が停止表示される確率を低くし、「通常大当り図柄」が停止表示される確率を高くすることとすれば、大当り遊技の連続実行の継続率を抑えた射幸性の低い遊技性を実現できる。
次に、第5実施例について説明する。第5実施例では、「時短大当り図柄」の停止表示を契機とする大当り遊技の終了後の時短遊技の実行回数(時短回数)を、「時短大当り図柄の種類」に応じて異なる回数に設定することを特徴とする。
第5実施例では、時短大当り図柄の種類として、「時短大当り図柄A」と「時短大当り図柄B」を設ける。そして、「時短大当り図柄A」の停止表示を契機とする大当り遊技の終了後の時短回数を「100回」とし、「時短大当り図柄B」の停止表示を契機とする大当り遊技の終了後の時短回数を「10回」とする。また、上述した第1〜第4実施例の図柄決定テーブルにおける時短大当り図柄への振分け設定を、さらに「時短大当り図柄A」と「時短大当り図柄B」とに振り分けられるように細分化して設定する。
たとえば、第2実施例における図柄決定テーブルA、Bを図17の図柄決定テーブルI、Jのように設定する。図17(a)の図柄決定テーブルIには、時短大当り図柄Aが「20%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられ(乱数値1〜20に対応)、時短大当り図柄Bが「10%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられ(乱数値21〜30に対応)、確変大当り図柄が「70%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値31〜100に対応)。また、図柄決定テーブルJには、時短大当り図柄Aが「74%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられ(乱数値1〜74に対応)、時短大当り図柄Bが「10%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられ(乱数値75〜84に対応)、通常大当り図柄が「16%」の確率で決定されるように特別図柄決定用乱数が対応付けられている(乱数値85〜100に対応)。
このような構成によれば、次のような遊技性が得られる。すなわち、時短大当り図柄Aの停止表示を契機とする大当り遊技の終了後は、100回の特別図柄の外れ変動表示を限度とする時短遊技が開始される。この場合は、時短遊技が100回の特別図柄の外れ変動表示が行われるまで継続するので、第2実施例と同様の遊技性(次回の大当り遊技の実行がほぼ確定している)となる。一方、時短大当り図柄Bの停止表示を契機とする大当り遊技の終了後は、10回の特別図柄の外れ変動表示を限度とする時短遊技が開始される。この場合、時短遊技中に特別図柄が大当りになる確率は「1/10」であるので、大当りが得られずに時短遊技が終了する可能性もある。このように、複数の時短大当り図柄毎に異なる時短回数を設定しておくことで、『時短大当り図柄の種類によって大当り遊技の連続実行の継続率が変化する』という特異な遊技性を実現できる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上記実施例では、開放時間延長機能作動時に普通図柄当否判定の当選確率を向上させることで始動口30の開放頻度を向上させるように構成したが、これに限らず、始動口30の1回当りの開放時間を長くすることで、始動口30の開放頻度を向上させるように構成してもよい。
また、図2に示した例では、始動口30の下方に大入賞口33bが配置されているが、これに限定されず、始動口30と大入賞口33bの位置関係を逆にして、始動口30の上方に大入賞口33bを配置しても良い。図2の構成では、大入賞口33bが開放している場合に始動口30が開放すると大入賞口33bへ入球すべき遊技球が始動口30に入球するため、大当り遊技の消化に時間がかかる場合がある。しかし、始動口30の上方に大入賞口33bを配置することにより、大入賞口33bが開放している場合に始動口30が開放しても、大入賞口33bへの入球を妨げることがなくなる。したがって、大当り遊技の消化を迅速に行うことができる。