JP2011079339A - シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スルーアンカの挿通孔にてウェビングのジャミングを防止しつつ、スムーズにウェビングを引出・巻取可能であり、ウェビングの磨耗も生じないシートベルト装置を提供する。
【解決手段】シートベルト装置は、車両の座席の肩部近傍で下方から到来するウェビング120を車体側から車内側へ折り返して摺動させるスルーアンカ130Aを備え、スルーアンカ130Aは、車体に回転自在に固定される固定部190と、ウェビング120を挿通する挿通孔200とを有し、挿通孔200は、車両前後方向に略直線状に延びる直線部200Aと、直線部200Aの車両前方の端部から上方へ転向した転向部200Bとを含み、スルーアンカはさらに、転向部から車室内側へ広がった、末広がりのすり鉢側面状の案内面210を有することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗員拘束用のウェビングを挿通するスルーアンカを備えたシートベルト装置に関するものである。
従来から車両の座席には、車両の急停止や衝突等、車両に大きな減速度が作用したときに乗員が慣性力によって前方へ飛び出してしまうことを抑止する乗員拘束用のシートベルト装置が装備されている。前席用シートベルトの場合、乗員を拘束するウェビングは、ウェビングを巻き取っているリトラクタから車内上方へ引き出され、センターピラー(Bピラー)上部に配置されたスルーアンカに挿通される。スルーアンカにはスリット状の挿通孔が設けられていて、これを通ってウェビングは車内の下方に向けて折り返される。
折り返されたウェビング先端にはアンカプレートが取り付けられ車室下方に固定される。スルーアンカとアンカプレートとの間には、ウェビングを挿通させることによりウェビング上を摺動可能なタングプレートが配置されている。乗員は、タングプレートを把持し、リトラクタによる巻き取る方向の力に逆らってウェビングを引き出し、座席の反対側(車両中央側)に配置されたバックルにタングプレートを装着し、自身の身体を拘束する。
かかる3点式シートベルト装置において、従来、ウェビングが、スルーアンカの挿通孔の片側へ片寄る、ジャミング(jamming)と呼ばれる問題が生じていた。これは、ウェビングがリトラクタに急激に巻き取られたり引き出されたりしたときに生じる。ジャミングによってウェビングには皺が生じ、局所的に大きな張力が加わる。このためウェビングに引張強度の大きな素材を用いる必要があり、コストが高騰する一因となっていた。またジャミングによってウェビングが挿通孔の片側で固着し、リトラクタのロードリミッタ機能を阻害する問題点もあった。
例えば特許文献1には、上記スルーアンカに相当するウェビング挿通部材として、ウェビング挿通孔を有するショルダーアンカが開示されている。このショルダーアンカの裏面(車体側の面)の、ウェビング挿通孔の下の掛部には、ウェビングの幅より僅かに広い間隔をおいて、1対の凸部が突設されている。特許文献1によれば、これら凸部がウェビングガイド部として機能することによって、ウェビングの左右(ウェビング挿通孔の長手方向)へのスライド、すなわちジャミングが防止可能であるとしている。
特開2002−308043号公報
しかし特許文献1に記載の技術では、ウェビングガイド部として設けられた凸部にウェビングの耳部が摺接しやすい。摺接すると、ウェビングの引出・巻取のいずれも鈍重になり、特にウェビングの引出には力が必要となってシートベルトが着脱しにくくなる。また摺接によってウェビング耳部が磨耗し、ウェビングの寿命が短くなるため、結局コストがかかるという問題もある。
本発明は、このような課題に鑑み、スルーアンカの挿通孔にてウェビングのジャミングを防止しつつ、スムーズにウェビングを引出・巻取可能であり、ウェビングの磨耗も生じないシートベルト装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかるシートベルト装置の代表的な構成は、車両の座席の肩部近傍で下方から到来するウェビングを車体側から車内側へ折り返して摺動させるスルーアンカを備えたシートベルト装置において、スルーアンカは、車体に回転自在に固定される固定部と、ウェビングを挿通する挿通孔と、を有し、挿通孔は、車両前後方向に略直線状に延びる直線部と、直線部の車両前方の端部から上方へ転向した転向部と、を含み、スルーアンカはさらに、転向部から車室内側へ広がった、末広がりのすり鉢側面状の案内面を有することを特徴とする。なお「末広がりのすり鉢側面状」は、バンク形状も含む。
上記の構成によれば、ウェビングがスルーアンカを摺動してリトラクタ(プリテンショナ)に巻き取られる際、車体側から車内側へ傾斜して延びるウェビングの一部は転向部に進入する。転向部はこのように、ウェビングを何らかの要素と摺接させることなく逃がすことができるため、スムーズなウェビングの巻取が可能である。
ウェビングが転向部に進入すると、それまで直線部の凸面で摺動していたウェビングは、案内面で摺動する。案内面はすり鉢側面状の凹面であるから、ウェビングの一部が案内面に沿って安定して摺動する。案内面は末広がりのすり鉢側面状であるため、ウェビングの引き出される方向が変化しても、ウェビングの面によく適合する。案内面は、このように、ウェビングに皺を生じることなくウェビングと面接触を保つことができるので、面圧が安定し、ジャミングが防止される。よってリトラクタのロードリミッタ機能を阻害することもない。
ウェビングがリトラクタ(プリテンショナ)に巻き取られるとき、従来は、スルーアンカが後方(運転席用シートベルト装置の場合、反時計回り)に回転し、挿通孔の車両前方でジャミングが発生しやすかった。しかし本発明の場合、スルーアンカが後方に回転しても、ウェビングは転向部に進入し、案内面にて面圧の安定した状態で摺動を継続可能である。
上記課題を解決するために、本発明にかかるシートベルト装置の他の代表的な構成は、車両の座席の肩部近傍で下方から到来するウェビングを車体側から車内側へ折り返して摺動させるスルーアンカを備えたシートベルト装置において、スルーアンカは、車体に回転自在に固定される固定部と、ウェビングを挿通する挿通孔と、を有し、挿通孔は、車両前後方向に略直線状に延びる直線部と、直線部の前後両方の端部からそれぞれ上方へ転向した2つの対称的な転向部と、を含み、スルーアンカはさらに、2つの転向部からそれぞれ車室内側へ広がった、末広がりのすり鉢側面状の2つの対称的な案内面を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、スルーアンカは、車両前後方向で対称的な形状を有するため、同一のスルーアンカを運転席・助手席両方に使用可能である。かかる部品の共通化により、製造コストが削減できる。運転席・助手席のいずれに使用しても、スムーズなウェビングの引き出し、ジャミングの防止、案内面での面圧の安定した摺動などの効果が得られることは言うまでもない。
上記の案内面は、直線部と滑らかにつながっているとよい。かかる構成によれば、ウェビングが直線部から転向部に進入する際、案内面にスムーズに移動できる。またウェビングが直線部の凸面から凹面である案内面にかけて接触する際、ウェビングに対する面圧がより安定するからである。
上記のスルーアンカは、挿通孔の直線部の車両後方の端部の近傍に、車体側に突出する段差部をさらに含み、段差部は、挿通孔の側に、下方が車両後方に傾斜している傾斜面を有するとよい。
上記の構成によれば、通常時はウェビングと傾斜面とは摺接しない。しかし、ウェビングがリトラクタから急激に引き出されると、ウェビングのスルーアンカからの引き出し方向自体が変化し、スルーアンカも前方(運転席用シートベルト装置の場合、時計回り)に過剰に回転する場合がある。この際、段差部の傾斜面が、スルーアンカの車体側にてウェビングと摺接するため、スルーアンカの過剰な回転が制限され、過剰な回転によって生じる車両後方でのジャミングが防止され、面接触による安定した面圧が保たれる。
また上記の摺接はウェビングがリトラクタから急激に引き出された場合にのみ生じ、定常的に生じるものではない。したがって、ウェビングの耳部が磨耗することもない。
スルーアンカが車両前後方向で対称的な形状を有する場合は、挿通孔の直線部の前後両方の端部の近傍に、車体側に突出する2つの対称的な段差部をさらに含み、2つの段差部はそれぞれ、挿通孔の側に、下方が挿通孔から離れるよう傾斜している対称的な傾斜面を有してもよい。
上記の構成によれば、運転席・助手席両方に使用可能な共通化されたスルーアンカにおいても、面接触による安定した面圧が保たれ、ウェビングの耳部の磨耗が防止される。
本発明によれば、スルーアンカの挿通孔にてウェビングのジャミングを防止しつつ、スムーズにウェビングを引出・巻取可能であり、ウェビングの磨耗も生じないシートベルト装置を提供可能である。
本発明のすべての実施形態に共通するシートベルト装置の構成を例示する図である。 図1のシートベルト装置に適用されて第1の実施形態を構成するスルーアンカの正面図である。 図2の転向部を車両前方に向かって見た拡大斜視図である。 図2(a)のA−A断面図である。 図2(a)のC−C断面図である。 図4を矢印Bから見た矢視図である。 図1のシートベルト装置に適用されて第2の実施形態を構成するスルーアンカの正面図である。 図7のD−D断面図である。 比較例としてのスルーアンカを例示する図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
(シートベルト装置)
図1は、本発明のすべての実施形態に共通するシートベルト装置の構成を例示する図である。シートベルト装置100は、車両の座席110の肩部近傍で下方のリトラクタ112から到来するウェビング120を車体側から車内側へ折り返して摺動させるスルーアンカ130を備えている。
スルーアンカ130によって折り返されたウェビング120の端部にはアンカプレート140が縫合されている。図1ではアンカプレート140は固定されていないが、実際には、ボルト等によってドア150と座席110との間の車体下端部に取り付けられる。スルーアンカ130とアンカプレート140との中間には、ウェビング120が挿通するタングプレート160が設けられている。タングプレート160が車両中央部に取り付けられたバックル170と係合し、シートベルト装置100は装着状態となる。
(第1の実施形態:非対称形状のスルーアンカ)
図2は図1のシートベルト装置に適用されて第1の実施形態を構成するスルーアンカの正面図である。図1のスルーアンカ130として、図2のスルーアンカ130Aを使用可能である。図2(a)はウェビング120が乗員の身体を拘束して静止している状態を例示する図であり、図2(b)はウェビング120がリトラクタ(プリテンショナ)に巻き取られる際の状態を例示する図である。
スルーアンカ130Aは、車体にボルト180によって回転自在に固定される固定部190を有する。本実施形態ではスルーアンカ130Aは図1に例示するように、センターピラー192に取付穴を設けて固定されている。ただしスルーアンカ130Aは、スルーアンカ130Aを上下方向に自由に移動させてウェビング120の折り返し高さを調節可能なアジャストショルダアンカ(図示省略)に固定してもよい。
図2に例示するように、スルーアンカ130Aは、ウェビング120を挿通するスリット状の挿通孔200も有する。挿通孔200は、車両前後方向に略直線状に延びる直線部200Aと、直線部200Aの車両前方の端部から上方へ転向した転向部200Bとを含む。
スルーアンカ130Aはさらに、転向部200Bから車室内側へ広がった、末広がりのすり鉢側面状の案内面210を有する。
(転向部・案内面)
図3は図2の転向部200Bを車両前方に向かって見た拡大斜視図である。図4は図2(a)のA−A断面図であり、図5は図2(a)のC−C断面図である。図3に例示するように、案内面210はすり鉢側面状の凹面である。直線部200Aの断面すなわちウェビング120が摺動する面220は円弧状の輪郭を有する凸面である。案内面210は、直線部200Aと滑らかにつながっている。したがって、直線部200Aから転向部200Bにかけて、ウェビング120が摺動する凸面220が案内面210(凹面)に滑らかに変化している。
上記の構成によれば、ウェビング120がスルーアンカ130Aを摺動してリトラクタ(プリテンショナ)に巻き取られる際、車体側から車内側へ傾斜して延びるウェビング120の一部は、図2(b)に例示するように、転向部200Bに進入する。転向部200Bはこのように、ウェビング120を何らかの要素と摺接させることなく逃がすことができるため、スムーズなウェビング120の巻取が可能である。
ウェビング120が転向部200Bに進入すると、それまで直線部200Aの凸面220で摺動していたウェビング120は、案内面210で摺動する。案内面210はすり鉢側面状の凹面であるから、ウェビング120の一部が案内面210に沿って安定して摺動する。案内面210は末広がりのすり鉢側面状であるため、ウェビング120の引き出される方向が変化しても、ウェビング120の面によく適合する。案内面210はこのように、ウェビング120に皺を生じることなくウェビング120との面接触を保つことができるので、面圧が安定し、ジャミングが防止される。よってリトラクタ112のロードリミッタ機能を阻害することもない。
図9は比較例としてのスルーアンカ10を例示する図である。スルーアンカ10は、直線状のスリットから成る挿通孔20を有し、本実施形態のような転向部200Bや案内面210を有しない。ウェビング30がリトラクタ(図9では図示省略)に巻き取られるとき、図9に例示するように、スルーアンカ10が後方(運転席用シートベルト装置の場合、反時計回り)に回転し、挿通孔20の車両前方でウェビング30に皺40を生じるジャミングが発生しやすかった。
しかし本実施形態の場合は、図2(b)に例示するように、ウェビング120がリトラクタに巻き取られる際、ウェビング120は転向部200Bに進入し、転向部200Bの案内面210(凹面)と面接触するため、面圧が安定し、ジャミングを生じない。スルーアンカ130Aも図2(b)のように、後方に回転しても、ウェビング120は転向部200Bに進入し、案内面210にて面圧の安定した状態で面接触を保持する。したがってリトラクタのロードリミッタ機構によるウェビングの引出の際も、その機能を阻害することがない。
また、案内面210が直線部200Aと滑らかにつながっていることから、ウェビング120が直線部200Aから転向部200Bに進入する際、案内面210にスムーズに移動できる。ウェビング120が直線部200Aの凸面から凹面である案内面210にかけて接触する際、ウェビング120に対する面圧がより安定するからである。
なお案内面210の「末広がりのすり鉢側面状」は、バンク(bank)形状も含む。「バンク」とは、カント(cant)のことである。カントは、道路や鉄道の線路の曲線部において、通過する車両に働く遠心力の影響を低減するために、路面もしくは軌道面の曲線外周側を高くした形状であり、これによって車両が内側に傾く。道路の場合には「バンク」とも呼ばれる。
案内面210をバンク形状とした場合、案内面210のうち転向部200Bに沿った、いわば道路や鉄道の線路の曲線部に相当する部分の曲線外周側が高くなっている。このバンク形状は、直線部200Aに至ると、円弧状の輪郭を有する凸面220に滑らかにつながる。なお凸面220は、図4のように断面が円形(輪郭のすべてが円弧状)であるが、少なくともウェビング120が摺動する略上半分の輪郭が円弧状であればよく、ウェビング120が摺動しない略下半分の輪郭形状は自由に定めてよい。
(段差部・傾斜面)
図6は、図4を矢印Bから見た矢視図である。スルーアンカ130Aは、挿通孔200の直線部200Aの車両後方の端部の近傍に、車体側(裏側)に突出する段差部230をさらに含む。段差部230が突出している様子は、図5に例示する通りである。図6(a)に例示するように、段差部230は、挿通孔200の側に、下方が車両後方に角度α(30°〜45°程度)で傾斜している傾斜面230Aを有する。
上記の構成によれば、通常時は図6(a)に例示するように、ウェビング120と傾斜面230Aとは摺接しない。しかし、ウェビング120がリトラクタから急激に引き出されると、図6(b)に例示するように、ウェビング120のスルーアンカ130Aからの引き出し方向自体が変化し、スルーアンカ130Aも前方(運転席用シートベルト装置の場合、時計回り。図6はスルーアンカ130Aを車体側から見ているため反時計回り)に過剰に回転する場合がある。この際、段差部230の傾斜面230Aが、スルーアンカ130Aの車体側にてウェビング120と摺接するため、スルーアンカ130Aの過剰な回転が制限され、過剰な回転によって生じる車両後方でのジャミングが防止され、面接触による安定した面圧が保たれる。
上記の摺接はウェビング120がリトラクタ112から急激に引き出された場合にのみ生じ、定常的に生じるものではない。したがって、ウェビング120の耳部が磨耗することもない。
スルーアンカ130Aの表裏それぞれに設けられる、案内面210と、段差部230の傾斜面230Aとの役割を以下にまとめる。案内面210は、ウェビング120が急激に巻き取られてスルーアンカ130Aが車両後方へ回転しようとするときに、挿通孔200の車両前方でのジャミングを防止する。一方、傾斜面230Aは、ウェビング120が急激に引き出されたときに起こり得る、スルーアンカの車両前方への過剰な回転を制限し、挿通孔200の車両後方でのジャミングを防止する。
(第2の実施形態:対称形状のスルーアンカ)
図7は、図1のシートベルト装置に適用された第2の実施形態を構成するスルーアンカの正面図であり、図8は図7のD−D断面図である。図1のスルーアンカ130として、図7のスルーアンカ130Cを使用可能である。以下、第1の実施形態と同様の要素には同一の参照符号を付して説明を省略する。
本実施形態におけるスルーアンカ130Cは、車両前後方向に対称的な形状の挿通孔300を有する。すなわち、挿通孔300の直線部300Aの前後両方の端部からそれぞれ上方へ転向した2つの対称的な転向部300Bと、2つの対称的な案内面210とが設けられている。また図8に例示するように、直線部300Aの車両前後両方の端部の近傍に、車体側(裏側)に突出する2つの対称的な段差部230および傾斜面230Aを含む。傾斜面230Aは、それぞれ、下方が挿通孔300から離れるように傾斜している。
第2の実施形態のスルーアンカ130Cは、車両前後方向で対称的な形状を有するため、同一のスルーアンカ130Cを運転席・助手席両方に使用可能である。かかる部品の共通化により、製造コストが削減できる。運転席・助手席のいずれに使用しても、スムーズなウェビング120の巻取とジャミングの防止、案内面210での面圧の安定した摺動、傾斜面230Aでのウェビング120の耳部の磨耗防止などの効果が得られる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施例について説明したが、以上に述べた実施形態は、本発明の好ましい例であって、これ以外の実施態様も、各種の方法で実施または遂行できる。特に本願明細書中に限定される主旨の記載がない限り、この発明は、添付図面に示した詳細な部品の形状、大きさ、および構成配置等に制約されるものではない。また、本願明細書の中に用いられた表現および用語は、説明を目的としたもので、特に限定される主旨の記載がない限り、それに限定されるものではない。
したがって、当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、乗員拘束用のウェビングを挿通するスルーアンカを備えたシートベルト装置に利用することができる。
100 …シートベルト装置
110 …座席
112 …リトラクタ
120 …ウェビング
130、130A、130B、130C …スルーアンカ
140 …アンカプレート
150 …ドア
160 …タングプレート
170 …バックル
180 …ボルト
190 …固定部
200、300 …挿通孔
200A …直線部
200B …転向部
210 …案内面
230 …段差部
230A …傾斜面

Claims (5)

  1. 車両の座席の肩部近傍で下方から到来するウェビングを車体側から車内側へ折り返して摺動させるスルーアンカを備えたシートベルト装置において、
    前記スルーアンカは、
    車体に回転自在に固定される固定部と、
    ウェビングを挿通する挿通孔と、
    を有し、
    前記挿通孔は、
    車両前後方向に略直線状に延びる直線部と、
    前記直線部の車両前方の端部から上方へ転向した転向部と、
    を含み、
    前記スルーアンカはさらに、前記転向部から車室内側へ広がった、末広がりのすり鉢側面状の案内面を有することを特徴とするシートベルト装置。
  2. 車両の座席の肩部近傍で下方から到来するウェビングを車体側から車内側へ折り返して摺動させるスルーアンカを備えたシートベルト装置において、
    前記スルーアンカは、
    車体に回転自在に固定される固定部と、
    ウェビングを挿通する挿通孔と、
    を有し、
    前記挿通孔は、
    車両前後方向に略直線状に延びる直線部と、
    前記直線部の前後両方の端部からそれぞれ上方へ転向した2つの対称的な転向部と、
    を含み、
    前記スルーアンカはさらに、前記2つの転向部からそれぞれ車室内側へ広がった、末広がりのすり鉢側面状の2つの対称的な案内面を有することを特徴とするシートベルト装置。
  3. 前記案内面は、前記直線部と滑らかにつながっていることを特徴とする請求項1または2に記載のシートベルト装置。
  4. 前記スルーアンカは、前記挿通孔の直線部の車両後方の端部の近傍に、車体側に突出する段差部をさらに含み、
    前記段差部は、前記挿通孔の側に、下方が車両後方に傾斜している傾斜面を有することを特徴とする請求項1に記載のシートベルト装置。
  5. 前記スルーアンカは、前記挿通孔の直線部の前後両方の端部の近傍に、車体側に突出する2つの対称的な段差部をさらに含み、
    前記2つの段差部はそれぞれ、前記挿通孔の側に、下方が該挿通孔から離れるよう傾斜している対称的な傾斜面を有することを特徴とする請求項2に記載のシートベルト装置。
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