JP2019014459A - 車両用乗員拘束装置 - Google Patents

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一馬 依田
Kazuma Yoda
一馬 依田
順介 井上
Norisuke Inoue
順介 井上
征樹 竹村
Masaki Takemura
征樹 竹村
幸成 西川
Yukinari Nishikawa
幸成 西川
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【課題】高価な部品の追加や別途マニュアル操作を行うことなく、大人が装着したときの装着感悪化の防止と子供が装着したときの衝突時におけるシートベルトの肩外れ防止とを共に満足させる。【解決手段】リトラクタ30からベルトガイド10を経由したシートベルト40が乗員(大人P1、子供P2)の肩部から斜め下方へと延びて乗員を拘束する。ベルトガイド10は、シートベルト40が乗員側へ向けて変位するのを規制する内側側壁部14を有する。ベルトガイド10は、スライド機構STによって、通常位置(図3実線で示す位置)から乗員寄り位置(図3一点鎖線で示す位置)へ向けて変位可能とされ、通常時は例えばスプリング53によって通常位置とされる。ベルトガイド10は、リトラクタ30によるプリテンションの引張力のうち乗員側に向かう分力を受けて、乗員寄り位置へ向けて変位される。【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用乗員拘束装置に関するものである。
車両においては、各座席毎に、衝突時の乗員保護のためにシートベルト装置を装備するのが一般的となっている。車両用のシートベルト装置は、いわゆる3点式が一般的となっており、乗員の左右一方の肩部付近に配設されたベルトガイドを経由したシートベルトが、乗員の一方の肩部から斜め下方へと延びて乗員を拘束するようになっている。また、車両の衝突時にシートベルトの弛みを低減するために、シートベルトを巻き取るリトラクタがプリテンショナ式とされていることも一般的となっており、さらにシートベルトによる締付力が所定値以上とならないようにロードリミッタを有するものも一般的となっている。
特許文献1には、前方衝突時に、シートベルトアンカあるいはベルトガイドを乗員側に向けて変位させることにより、シートベルトによる胸たわみ(肋骨の変形)を抑制するものが開示されている。特許文献1のものでは、ベルトガイドに関して、ベルトガイドを乗員側に付勢するスプリングと、通常時は乗員側に向けて移動するのを規制するピストン・シリンダを利用したストッパ機構と、マイクロガスジェネレータ(インフレータ)とを用いて、前方衝突時にインフレータを作動させてストッパ機構によるストッパ機能を解除して、ベルトガイドを乗員側に移動させるものが開示されている(段落番号0034、0035、0040)。
特許文献2には、ベルトガイドを、乗員の好みに応じて、マニュアル操作によって車幅方向位置を調整可能としたものが開示されている。
特開2016−88335号公報 特開2010−23750号公報
ところで、最近では、6才〜12才程度の子供用として、シートクッション上に載置固定されるブースタシートを用いるものがある。このブースタシートに着座した子供は、その肩の高さが、シートクッションに直接着座した大人の肩の高さとほぼ同じとなるため、シートベルト装置を大人用と子供用とで兼用できるようになる。
上記のように、シートベルトを、大人用とブースタシートに着座した子供用とで兼用した場合、子供の肩幅は大人の肩幅に比して小さいため、シートベルトが子供の肩から外れやすくなる。前方衝突時、特にベルトガイドとは反対側に子供が投げ出されようとする斜め衝突時に、子供の肩からシートベルトが外れやすいものとなる。
このため、子供がシートベルトを着用することを想定して、あらかじめベルトガイドを通常時よりも乗員側(乗員の首に近い側)に設置することも考えられる。しかしながら、この場合は、大人がシートベルトを着用した際に、シートベルトが首の近くに位置して、装着感が極めて悪いものになってしまう。
上記のことから、特許文献1に記載のように、前方衝突時にベルトガイドを乗員側に移動させることが考えられる。しかしながら、ベルトガイドの移動のために、スプリングとピストン・シリンダからなるストッパ機構、マイクロジェネレータ(インフレータ)を用いること、特にマイクロジェネレータを用いることは極めて高価な部品の使用となり、好ましくない。
また、特許文献2に記載のように、ベルトガイドの車幅方向位置をマニュアル調整することも考えられる。しかしながら、マニュアル操作によってベルトガイドの位置を調整するのは面倒であり、またこの調整を忘れてしまうことも応々にして生じやすいものとなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、高価な部品の追加や別途マニュアル操作を行うことなく、大人が装着したときの装着感悪化の防止と、子供が装着したときの衝突時におけるシートベルトの肩外れ防止とを、共に得られるようにした車両用乗員拘束装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
乗員の左右一方の肩部付近に配設されたベルトガイドの後方にプリテンショナ式のリトラクタが配設され、該リトラクタから該ベルトガイドを経由したシートベルトが乗員の肩部から斜め下方へと延びて乗員を拘束するようにされた車両用乗員拘束装置であって、
前記ベルトガイドは、乗員側の端部において上方へ延びて、シートベルトが乗員側に向けて変位するのを規制する内側側壁部を有しており、
前記ベルトガイドは、前記内側側壁部の位置が通常位置から乗員側に寄った乗員寄り位置に向けて変位可能とされると共に、大きな外力が作用しない限り該通常位置に位置するように設定され、
前記ベルトガイドは、前記シートベルトに対して前記リトラクタによるプリテンションの引張力が作用したときに、該引張力のうち乗員側への分力を前記内側側壁部で受けることにより、該内側側壁部の位置が前記通常位置から前記乗員寄り位置となるように変位される、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、通常時は、シートベルトが大人の乗員の首に近すぎない位置となるようにして、シートベルトの装着感を良好なものとすることができる。また、前方衝突時には、ベルトガイドが乗員寄り位置とされることに伴ってシートベルトが乗員側へ変位(移動)されるので、乗員が子供の場合にシートベルトが肩外れしてしまう事態を防止することができる。さらに、ベルトガイドを乗員側へ向けて変位させるための駆動力を、プリテンションによる引張力を利用して得るので、構造も極めて簡単で、インフレータのような高価な部品を使用する必要もないものとなる。さらに又、ベルトガイドの車幅方向位置の調整をマニュアル操作によって行う必要もないので、取り扱いが容易であり、しかも位置調整のし忘れという事態も生じないものである。以上に加えて、プリテンションによる引張力は所定の一定値として期待できるので、ベルトガイドを乗員寄り位置へ向けて変位させることを確実に得る上で好ましいものとなる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、特許請求の範囲における請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記ベルトガイドは、付勢手段によって通常位置に向けて付勢されており、
前記ベルトガイドは、前記シートベルトに対して前記リトラクタによるプリテンションの引張力が作用したときに、前記付勢手段の付勢力に抗して前記乗員寄り位置となるようにスライド変位される、
ようにしてある(請求項2対応)。この場合、スプリングを利用して、通常時において、ベルトガイドを確実に通常位置としておくことができる。
前記ベルトガイドは、前記通常位置から車幅方向にまっすぐスライド変位されることにより、前記乗員寄り位置とされる、ようにしてある(請求項3対応)。この場合、ベルトガイドの変位量を極力小さくしつつ、乗員側へ向けて十分に変位させる上で好ましいものとなる。
前記ベルトガイドは、前記通常位置から後方に向かいつつ乗員側に近づくようにスライド変位されることにより、前記乗員寄り位置とされる、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、ベルトガイドの変位方向を、プリテンションの引張力のうち内側側壁部に作用する分力の方向と極力一致させて、上記引張力を利用したベルトガイドの変位を効果的に行う上で好ましいものとなる。
前記ベルトガイドが、前記内側側壁部よりも後方に設定された所定の回動中心を中心として回動可能とされ、
前記ベルトガイドは、前記シートベルトに対して前記リトラクタによるプリテンションの引張力が作用したときに、該引張力のうち乗員側への分力を前記内側側壁部で受けることにより前記通常位置から回動されて前記乗員寄り位置とされる、
ようにしてある(請求項5対応)。この場合、ベルトガイドを回動させるという手法によって、内側側壁部を乗員寄り位置へ変位させることができる。
前記内側側壁部のうち前記シートベルトに臨む内面が、前記ベルトガイドの変位方向と直交するように形成されている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、プリテンションの引張力(の分力)を、ベルトガイドが乗員寄り位置に向かう方向への力としてベルトガイドに対して効果的に伝達する上で好ましいものとなる。
本発明によれば、高価な部品の追加や別途マニュアル操作を行うことなく、大人が装着したときの装着感悪化の防止と、子供が装着したときの衝突時におけるシートベルトの肩外れ防止とを、共に満足させることができる。
シートベルトにより大人を拘束した状態を示す正面図。 シートベルトによりブースタシートに着座した子供を拘束した状態を示す正面図。 ベルトガイドとリトラクタとシートベルトとの関係を示す平面図。 ベルトガイドとリトラクタとシートベルトとの関係を前方から見たときの一部断面正面図。 ベルトガイドの斜視図。 ベルトガイドの平面図。 図6の左側面図。 図6の正面図。 図6の右側面図。 ベルトガイドをスライド変位させるスライド機構の一例を示す斜視図。 図10に示すスライド機構を組み込んだ状態での一部断面正面図。 本発明の第2の実施形態を示すもので、ベルトガイドに対するスライド機構の連結部位を相違させた例を示す正面図。 本発明の第3の実施形態を示すもので、ベルトガイドを回動変位可能とした例を示す平面図。 図13の実施形態に用いるスライド機構の例を示す斜視図。
図1において、後席用のシートSが、シートクッション1とシートバック2とヘッドレスト3とを有する。図1では、シートSのうち右側端部の部分を示し、大人P1がシートクッション1に着座されている。
シートバック2の右上端部に、ベルトガイド10が固定されている。このベルトガイド10の後方に、リトラクタ30が固定配置されている。リトラクタ30のベルト引き出し口30aから引き出されたシートベルト40が、ほぼまっすぐ前方へ延びた後、ベルトガイド10を経由して、大人P1の肩部(右肩部)から斜め下方へ延びるように配設されて、大人P1を拘束している。シートベルト40は、その先端部が大人P1の右下方付近にある車体に固定されると共に、その中間部に設けたタング(図示略)が、大人P1の左腰付近にあるロック装置に着脱自在に係合されている。このように、シートベルト装置は3点式とされている。
リトラクタ30は、プリテンショナ式とされて、車両の衝突時、すなわち前方衝突時や車体前部のうち左右端部付近が衝突する斜め衝突時に、シートベルト40を所定の引張力でもってリトラクタ10側に引き込んで、シートベルト40によって大人P1を確実に拘束する。また、リトラクタ30は、ロードリミッタ式とされて、シートベルト40によって大人P1を所定値以上の締付力でもって拘束しないようにされる。
図2は、シートクッション1上に、ブースタシート5が配設されて、このブースタシート5上に子供P2(6才〜12才程度の子供を想定)が着座されている。子供P2も、シートベルト40によって拘束されている。
図1、図2を比較して明かなように、大人P1とブースタシート5上の子供P2とは、その肩の高さ位置がほぼ同じとされている。この一方、大人P1と子供P2とでは肩幅が大きく相違する。したがって、拘束時におけるシートベルト40は、肩付近の高さ位置では、大人P1においては首と右肩との間の好ましい位置とされる一方、子供P2においては右肩近くに位置されてしまうことになる。
図1、図2は、ベルトガイド40が、その車幅方向位置が、大人P1にとって好ましい位置設定とされている。しかしながら、子供P2においては、シートベルト40が右肩付近に位置されていることから、シートベルト40が右肩から外れて、シートベルト40による拘束が解除されやすいものとなる。特に、車両の左前部が衝突する斜め衝突時には、図2矢印αで示すように、子供P2は前方のみならず左方側へ向かう方向へと投げ出されようとすることから、シートベルト40が子供P2の右肩から外れやすいものとなる。このような現象は、ベルトガイド40が乗員の左肩付近に配設される場合も同様に生じる(車体前部のうち、乗員を挟んでベルトガイドと反対側の端部が衝突する斜め衝突時にシートベルトの肩外れが発生しやすい)。
子供P2について、シートベルト40が肩外れしてしまうことを防止するために、ベルトガイド10を図1、図2に示す位置よりも乗員側に近づける(図1、図2右方側に移動させた位置とする)ことも考えられる。しかしながら、この場合は、大人P1においては、通常時において、シートベルト40が首の近くになってしまい、装着感の悪いものとなる。
本発明では、ベルトガイド10の変位を利用して、大人P1については通常時での装着感を良好にする(悪化させない)一方、子供P2については衝突時におけるシートベルト40の肩外れを防止できるようにしてある。
以下、図5〜図9を参照しつつ、ベルトガイド10の詳細について説明するが、図5〜図9は、後述するスライド機構が連結されていない状態が示される。まず、ベルトガイド10は全体的に合成樹脂による一体成形品とされている。ベルトガイド10は、シートバック2(におけるフレーム)の上端部等に配設される板状の基板部11と、基板部11の前端部に連なるように形成された下ガイド部12と、外側側壁部13と、内側側壁部14と、を有する。
下ガイド部12は、シートベルト40の滑りがよくなくように平滑面とされて(滑り易い部材を塗布、コーティングすることもできる)、シートベルト40の幅よりも十分大きな幅とされている。そして、下ガイド部12(の上面)の高さ位置は、図4に示すように、リトラクタ30のベルト引き出し口30aの高さ位置とほぼ同じ高さとなるように設定されている。
外側側壁部13は、下ガイド部12のうち車幅方向外側(乗員としての大人P1あるいは子供P2が位置する側とは車幅方向反対側)の端部から、上方側へ延びている。内側側壁部14は、下ガイド部12のうち乗員側の端部から上方側へ延びている。
各側壁部13、14は、通常時において、シートベルト40が、ベルトガイド10(の下ガイド部12)から車幅方向に外れるのを規制する。実施形態では、外側側壁部13は、一端短く上方へ延びた後、乗員側へ向けて斜め上方に延びる屈曲部13aを有する。
内側側壁部14は、上方に向かうにつれて乗員側に近づくように傾斜されている。より具体的には、内側側壁部14の内面14aが、上方に向かうにつれて乗員側に近づくように傾斜されている。この傾斜により、シートベルト40が、内側側壁部14を境にして、乗員側へ向けて曲げやすくされる。ただし、通常時においては、シートベルト40が乗員による引張操作等によって多少乗員側へ向かうような力を受けても、シートベルト40が内側側壁部14を乗り越えないように当該内側側壁部14の高さが設定されている。
ここで、内側側壁部14の高さは、外側側壁部13の高さよりも高くされている。また、外側側壁部13の屈曲部13aが指向する方向の延長線が、内側側壁部14の上端よりも低い位置を通るようにされている。
前述したようなベルトガイド10には図10、図11に示すようなスライド機構STを介して、車幅方向に変位可能としてシートバック2のフレーム70(図11参照)に連結される。このスライド機構STは、シートバック2のフレーム70に固定されるガイド部材50と、ベルトガイド10の底面に固定(あるいは一体成形)されるスライド部材60と、を有する。
ガイド部材50は、車幅方向にまっすぐ延びるガイド溝51を有する。このガイド溝51は、幅広に形成された本体溝51aと、上方に開口されると共に本体溝51aに連なる連通溝51bと、から構成されている。連結溝51bは、本体溝51aよりも細幅とされている。本体溝51aと連通溝51bとはそれぞれ、断面方形とされている。
スライド部材60は、スライド部61aと、スライド部61aの上面から上方へ延びる連結部61bと、を有する。スライド部61aは、ガイド溝51a内に摺動自在に嵌合される。連結部61bは、連通溝51b内に摺動可能とされて、この連結溝51bを上下方向に貫通している。そして、連結部61bの上端部が、ベルトガイド10の底面に一体化されているいる。
図11に示すように、本体溝51a内に嵌合されたスライド部61aは、受け部材52を介してスプリング53によって、図11左方側(車幅方向外方側で乗員とは反対側)に向けて付勢されている。また、本体溝51aは、図11左方側端が蓋部材54によって施蓋されている。なお、図11中55は、蓋部材54をガイド部材50に固定する固定具である。
図11の状態は、スライド部60aが、スプリング53の付勢力を受けて蓋部材54に圧接されて、ベルトガイド10がもっとも左方側に位置された通常位置(図1、図2に示す位置で、図3実線で示す位置に対応)とされている。この通常位置の状態では、乗員がシートベルト装着等を行う際に、ベルトガイド10に乗員側へ向けて多少の外力が作用したとしても、スプリング53の付勢力によって、ベルトガイド10は通常位置に保持される。
ベルトガイド10に、図11右方側(つまり乗員側)に向けて所定以上の外力が作用すると、スライド部61a(つまりベルトガイド10)が、スプリング53の付勢力に抗して図11右方側へ変位されて、後述する乗員寄り位置とされる。リトラクタ30のプリテンションにより引張力が作用したとき、ベルトガイド10には、内側側壁部14を介して乗員側への大きな分力が作用し、この分力は、上記所定以上の外力となる(スプリング53の付勢力よりも十分に大きい外力となる)。
以上のような構成において、通常時(プリテンションによる引張力が作用していない状態)においては、ベルトガイド10が乗員側から遠い位置となる通常位置とされている。これにより、通常時には、乗員としての大人P1については、シートベルト40が図1に示すようにその首から離れた状態とされて、シートベルト40を装着していることによる装着感の悪化が生じないものとされる。
車両の衝突時には、プリテンショナが作動することにより、シートベルト40に対してリトラクタ30に引き込まれる方向の大きな引張力が作用する。この引張力は、シートベルト40に対して、ベルトガイド10上において乗員側へ向かうような分力を発生させる(シートベルト40が、リトラクタ30とシートベルト40に設けられて車体側へ締結されているタングとの間で、真っ直ぐになろうとする力の発生)。この分力が、内側側壁部14を介してベルトガイド10を乗員側に向けて変位させる外力となり、ベルトガイド10は全体的に乗員側へ移動された乗員寄り位置とされる。
ベルトガイド10が乗員寄り位置とされることによって、シートベルト40も乗員側へ移動される、乗員側へ移動されたベルトガイド10とシートベルト40とが、図3中一点鎖線で示される。シートベルト40の乗員側の移動によって、特に乗員が子供P2の場合にその肩からシートベルト40が外れてしまうことが防止される。
図12は、本発明の第2の実施形態を示すものである。本実施形態では、図11の場合に比して、スライド部材60を、ベルトガイド10のうち車幅方向中央部よりも乗員側寄りの位置に締結してある。本実施形態では、プリテンションの引張力に伴うシートベルト40に作用する乗員側へ向けての分力を、より効果的にベルトガイド10に伝達する上で好ましいものとなる。なお、本実施形態でも、スプリング53を利用してベルトガイド10を通常位置に保持するようにしてある。
図13、図14は、本発明の第3の実施形態を示すものである。本実施形態では、ベルトガイド10は、内側側壁部14よりも後方位置において、連結具20を中心として全体的に回動可能としてシートバック2に取付けられている。図13実線で示す位置が通常位置に対応し、一点鎖線で示す位置が乗員寄り位置に対応する。本実施形態でも、スプリング53を利用して、ベルトガイド10を通常位置に保持するようにしてある。
ベルトガイド10の回動をスムーズに行うために、図14に示すガイド機構ST2が用いられる。ガイド機構ST2は、基本的には、図10に示すものと同じであるが、本体溝51aと連結溝51bがそれぞれ、連結具20を中心とする円弧状に形成されている。これに伴って、スライド部材60のスライド部60aが円板状とされ、また連結部60bが円柱状とされている。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能であり、例えば次のような場合をも含むものである。
(1)前席用としても適用できる(特に2シータ車)。
(2)ベルトガイド10を直線的にスライド変位させる場合に、図6一点鎖線の矢印で示すように、後方に向かうにつれて乗員側に向かうようにしてもよい(図10に示す本体溝51aを図6一点鎖線で示す矢印方向に沿うように配設する)。この場合、特に、図3に示す平面視において、リトラクタ30と拘束状態にあるシートベルト40に設けたタング(車体側のロック機構に結合されているタング)とを結ぶ直線に対して、上記一点鎖線の矢印が直交する方向に延びるように設定するのが好ましい。
(3)プリテンションの引張力によってシートベルト40に作用する乗員側へ向かう分力によって効果的にベルトガイド10を変位させるために、内側側壁部14における内面14aの向きを、ベルトガイド10の変位方向と直交する方向に設定するのが好ましい。
(4)ベルトガイド10を通常位置に保持するためには、スプリング53を利用する他、例えば係止爪等の係止機構を利用することもできる。すなわち、例えば図10に示すスライド部60aの外周面に係止爪部(係止凸部)を形成しておく一方、本体溝51aの内面に係止爪部が係止される係合部(係止凹部)を形成しておき、係止爪部が係合部に係止された位置を通常位置としておく。そして、プリテンションの引張力によってベルトガイド10に対して乗員側に向かう大きな外力が作用したときに、係止爪部の係合部に対する係合が解除されるようにすればよい。
(5)本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、車両のシートベルトとして好適である。
ST:スライド機構
ST2:スライド機構
P1:大人(乗員)
P2:子供(乗員)
S:シート
1:シートクッション
2:シートバック
5:ブースタシート
10:ベルトガイド
11:基板部
12:下ガイド部
13:外側側壁部
14:内側側壁部
14a:内面
20:連結具(回動中心)
30:リトラクタ
30a:ベルト引き出し口
40:シートベルト
50:ガイド部材
51:ガイド溝
51a:本体溝
51b:連結溝
53:スプリング
54:蓋部材
60:スライド部材
61a:スライド部
61b:連結部

Claims (6)

  1. 乗員の左右一方の肩部付近に配設されたベルトガイドの後方にプリテンショナ式のリトラクタが配設され、該リトラクタから該ベルトガイドを経由したシートベルトが乗員の肩部から斜め下方へと延びて乗員を拘束するようにされた車両用乗員拘束装置であって、
    前記ベルトガイドは、乗員側の端部において上方へ延びて、シートベルトが乗員側に向けて変位するのを規制する内側側壁部を有しており、
    前記ベルトガイドは、前記内側側壁部の位置が通常位置から乗員側に寄った乗員寄り位置に向けて変位可能とされると共に、大きな外力が作用しない限り該通常位置に位置するように設定され、
    前記ベルトガイドは、前記シートベルトに対して前記リトラクタによるプリテンションの引張力が作用したときに、該引張力のうち乗員側への分力を前記内側側壁部で受けることにより、該内側側壁部の位置が前記通常位置から前記乗員寄り位置となるように変位される、
    ことを特徴とする車両用乗員拘束装置。
  2. 請求項1において、
    前記ベルトガイドは、付勢手段によって通常位置に向けて付勢されており、
    前記ベルトガイドは、前記シートベルトに対して前記リトラクタによるプリテンションの引張力が作用したときに、前記付勢手段の付勢力に抗して前記乗員寄り位置となるようにスライド変位される、
    ことを特徴とする車両用乗員拘束装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記ベルトガイドは、前記通常位置から車幅方向にまっすぐスライド変位されることにより、前記乗員寄り位置とされる、ことを特徴とする車両用乗員拘束装置。
  4. 請求項1または請求項2において、
    前記ベルトガイドは、前記通常位置から後方に向かいつつ乗員側に近づくようにスライド変位されることにより、前記乗員寄り位置とされる、ことを特徴とする車両用乗員拘束装置。
  5. 請求項1または請求項2において、
    前記ベルトガイドが、前記内側側壁部よりも後方に設定された所定の回動中心を中心として回動可能とされ、
    前記ベルトガイドは、前記シートベルトに対して前記リトラクタによるプリテンションの引張力が作用したときに、該引張力のうち乗員側への分力を前記内側側壁部で受けることにより前記通常位置から回動されて前記乗員寄り位置とされる、
    ことを特徴とする車両用乗員拘束装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項において、
    前記内側側壁部のうち前記シートベルトに臨む内面が、前記ベルトガイドの変位方向と直交するように形成されている、ことを特徴とする車両用乗員拘束装置。
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