JP2011079305A - 液体吐出装置用処理液、及びそれを含むカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】消泡剤を使用せずに気泡の発生を大幅に抑えるとともに良好な濡れ性を有する液体吐出装置用前処理液及びそれを含むカートリッジの提供。
【解決手段】着色剤を含まない液体吐出装置用処理液であって、下記一般式(1)
【化1】

(式中、Rは炭素数8〜11のアルキル基を表す。)
で示されるN−アルキル−2−ピロリドンを含有する液体吐出装置用処理液及びそれを含むカートリッジである。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体吐出装置用処理液、及びそれを含むカートリッジに関する。
特許文献1には、下記式(1)
2n+1−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)−Y …(1)
〔式中、nは2〜6の整数を示し、aは15〜50の整数を示す。式中、Yは−C2b+1(bは11〜19の整数を示す)又は−CHCH(OH)CH−C2m+1(mは2〜6の整数を示す)を示す〕で表され、グリフィンのHLB値が10〜16である化合物が開示されており、該化合物が界面活性剤として機能し、水性塗料組成物、水性インキ組成物、写真感光材料に配合して用いることができることが開示されている。しかし、この化合物は少量の添加で表面張力を大幅に下げてしまう恐れがあり、また、一度泡立ってしまうと、全く泡が消えないというデメリットがある。
特許文献2には、インクジェットプリンタのノズルをクリーニングするための組成物として、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を含む組成物が開示されている。しかし、NMPは界面活性能が低いため用紙への浸透性もしくは液体吐出装置内流路への濡れ性も劣っている。
特許文献3には、インクジェット装置に供給されるインク供給系充填液として、フッ素系界面活性剤と少なくとも沸点が150℃以上の有機溶剤とを含有するものが開示されており、フッ素系界面活性剤の例示中にパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物が示されており、前記有機溶剤としてN−メチル−2−ピロリドンが例示されている。
しかし、これはあくまでもインク供給系充填液としての使用であり、インクジェット装置の処理液としての使用を示唆するものではない。
また、一般的にフッ素系界面活性剤は、一度泡が立ってしまうと消えづらいというデメリットがあり、気泡による塗布ムラが発生する。
液体吐出装置用処理液に求められる特性の1つとして各種媒体に対して適度に濡れやすく、かつムラ無く吐出又は塗布できることが挙げられる。適度に濡れやすくすることによって、各種媒体への浸透速度を早めることができ、耐擦化性やブリードなどの不具合を改善することが可能となる。特に処理液の各種媒体への浸透性というものは非常に重要である。仮に浸透性が低い場合には、媒体表面付近に処理液が多く留まり、着色剤を含む第二の吐出液と媒体上で接触した際に処理液中の酸もしくは多価金属塩と、第二の吐出液中の着色剤を包含しているカルボキシル基含有樹脂とが過剰に凝集反応を起こすことで、ドット径の減少によりベタ画像の埋まり不足が発生してしまう。また、媒体表面に着色剤成分が過剰に留まることによって、耐擦化性などの不具合も発生してしまう。
処理液の濡れ性を向上させるためには界面活性剤を添加して表面張力を下げることが一般的であり、中でも特にフルオロアルキル基を有する界面活性剤は水に溶解した場合にこの表面張力を大幅に低下させる能力を有していることから、液体吐出装置用液体などで多く使用されている。しかし、界面活性能力が高いということは界面活性剤同士でミセルを形成しやすくなり、結果として気泡が発生しやすい(形成しやすい)というデメリットも持ち合わせている。
気泡が発生してしまうとシステム上で多くの不具合が発生してしまう。例えば、印刷ヘッド可動式のプリンタにおいては、サブタンク内の液が印字動作で振動することによって泡立ちが発生してしまい、液の誤検知による溢れなどの不具合が発生してしまう。また、媒体上に処理液を塗布する際に気泡が混入してしまうと塗布ムラが発生してしまい、画像濃度のバラツキなどの不具合が発生してしまう。
気泡発生の問題を解決するために、特開2009−001741号公報などに記載のように、シリコーン系消泡剤などを添加するなどして発生した気泡を強制的に消す方法が一般的に知られている。その消泡のメカニズムは、消泡剤が泡のラメラ膜に進入及び拡散することで界面活性剤が消泡剤に置換されて消泡するというものである。そのためには消泡剤が系と不相溶性でなくてはならない。一般的に水系の消泡剤には疎水性シリカやポリウレアが有効成分として加えられているが、疎水性であるが故に系内には溶解せずに粒子として分散した状態で存在し、これがフィルター詰まりなどの原因となり得るため、本来であれば消泡剤を添加しないことが望ましい。
上記のように、濡れ性と気泡の発生は表裏一体であり、両者をともに不具合無く満足させることは難しい状況であった。
本発明の課題は、消泡剤を使用せずに気泡の発生を大幅に抑えるとともに良好な濡れ性を有する液体吐出装置用処理液及びそれを含むカートリッジを提供することを目的とする。
<1> 着色剤を含まない液体吐出装置用処理液であって、下記一般式(1)
(式中、Rは炭素数8〜11のアルキル基を表す)
で示されるN−アルキル−2−ピロリドンを含有することを特徴とする液体吐出装置用処理液である。
<2> フッ素系界面活性剤を更に含む前記<1>に記載の液体吐出装置用処理液である。
<3> 前記フッ素系界面活性剤が下記一般式(2)
2n+1−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)−Y …(2)
〔式中、nは2〜6の整数を示し、
aは15〜50の整数を示す。
式中、Yは−C2b+1(bは11〜19の整数を示す)
又は−CHCH(OH)CH−C2m+1(mは2〜6の整数を示す)を示す〕
で表され、グリフィンのHLB値が10〜16である化合物
である前記<2>に記載の液体吐出装置用処理液である。
<4> フッ素系界面活性剤が下記式(3)
−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)23
−CHCH(OH)CH−C …(3)
で表される化合物である前記<2>から<3>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液である。
<5> N−アルキル−2−ピロリドンがN−オクチル−2−ピロリドンである前記<1>から<4>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液である。
<6> フッ素系界面活性剤の比率が、フッ素系界面活性剤及びN−アルキル−2−ピロリドンの合計に対して40質量%以下である前記<2>から<5>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液である。
<7> フッ素系界面活性剤及びN−アルキル−2−ピロリドンの合計添加量が、液体吐出装置用処理液全量に対して2質量%以下である前記<2>から<6>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液である。
<8> 酸を含有する前記<1>から<7>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液である。
<9> 酸が、乳酸である前記<8>に記載の液体吐出装置用処理液である。
<10> 多価金属塩を含有する前記<1>から<9>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液である。
<11> 多価金属塩が、塩化カルシウムである前記<10>に記載の液体吐出装置用処理液である。
<12> 水溶性有機溶剤を含有する前記<1>から<11>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液である。
<13> 水溶性有機溶剤が、グリセリン及び1,3−ブチレングリコールの少なくともいずれかを含有する前記<12>に記載の液体吐出装置用処理液である。
<14> N−アルキル−2−ピロリドンの添加量が、液体吐出装置用処理液全量に対して0.05質量%以上である前記<1>から<13>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液である。
<15> 前記<1>から<14>のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液が容器内に収容されたカートリッジである。
<16> 前記<15>に記載のカートリッジを含む画像形成装置である。
本発明は、消泡剤を使用せずに気泡の発生を大幅に抑えるとともに良好な濡れ性を有する液体吐出装置用処理液及びそれを含むカートリッジを提供することができる。
また、本発明は、N−アルキル−2−ピロリドン、乃至N−アルキル−2−ピロリドンとフッ素系界面活性剤とを液体吐出装置用処理液に含有させることで、良好な濡れ性を確保しつつ泡立ちによる塗布ムラ発生などの問題も解消することができる。
さらに、本発明はフッ素系界面活性剤の表面張力の低下能力を維持しつつ、消泡剤を使用せずに気泡の発生を大幅に抑えることができる。
図1は、本発明に係る画像形成装置の一例の模式図(側面説明図)である。 図2は、制御部の概略ブロック説明図である。 図3は、上記画像形成装置のヘッドユニットにおけるヘッド配列の一例を示した模式図である。 図4は、図3のヘッドユニットに配列しているヘッドを拡大して示す模式図である。 図5は、本発明の処理液カートリッジの一例を示す図である。 図6は、本発明の処理液カートリッジのケース(外装)を含めた図である。 図7は、処理液塗布機構(吐出ヘッドからの吐出方式)を示す。 図8は、処理液塗布機構(3本ロールによる塗布方式)を示す。 図9は、処理液塗布機構(2本ロールによる塗布方式)を示す。
(液体吐出装置用処理液)
本発明の液体吐出装置用処理液は、着色剤を含まない液体吐出装置用処理液であって、少なくともN−アルキル−2−ピロリドンを含有してなり、さらに必要に応じてその他の成分を含む。
本発明の液体吐出装置用処理液は、フッ素系界面活性剤をさらに含有することが好ましい。
<フッ素系界面活性剤>
本発明で用いられるフッ素系界面活性剤は、下記一般式(2)
2n+1−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)−Y …(2)
〔式中、nは2〜6の整数を示し、
aは15〜50の整数を示す。
式中、Yは−C2b+1(bは11〜19の整数を示す)
又は−CHCH(OH)CH−C2m+1(mは2〜6の整数を示す)を示す〕
で表され、グリフィンのHLB値が10〜16である化合物であることが好ましい。
一般式(2)で表されるフッ素系界面活性剤において、nは2〜6の整数を示し、4〜6であることが好ましく、4であることがさらに好ましい。nが7以上になると、一般式(2)のフッ素系界面活性剤の水溶性が著しく低下し、水に溶けなくなる。また、界面活性能の点から、nは2以上であることが好ましく、4以上であることがさらに好ましい。とくに、水溶性、界面活性能、環境中に放出された後の生分解などの点から、nとしては4が最も好ましい。また、aの数は本発明化合物の水に対する溶解性に影響を与えるので、本発明のフッ素系界面活性剤を水性塗料や水性インク、写真感光材料などの用途に用いる場合には、20〜45程度であることが好ましく、20〜25程度であることがさらに好ましい。HLBとは界面活性剤の親水基と親油基とのバランスのことであり、この数値は0〜20までの値を取り、0に近いほど親油性が高く、20に近いほど親水性が高くなる。また、その計算式はいくつかあり、本件ではグリフィン法にてHLBを決定している。なお、グリフィンのHLBが10以下だと溶媒への溶解性が劣り、逆に16以上だと親油基の効果が無くなるため、本発明のフッ素系界面活性剤に関してはグリフィンのHLBは10〜16であることが好ましい。
好ましい具体的フッ素系界面活性剤を下記に示す。
その中でも特に下記構造式(3)で表される化合物であることが好ましい。
なお、これらのフッ素系界面活性剤は、PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)及びPFOA(パーフルオロオクタン酸)を含有しておらず、地球環境汚染の観点から見ても優れるものとなっている。
しかし、これらのフッ素系界面活性剤はフッ素系界面活性剤であるが故にその界面活性能は非常に高く、従来のように消泡剤を添加したとしても、単独で使用した場合には著しく気泡が発生し、かつ発生した気泡が消えなくなってしまう。本発明においては、気泡の発生を抑えるためにN−アルキル−2−ピロリドンが添加される。
<N−アルキル−2−ピロリドン>
前記N−アルキル−2−ピロリドンは、下記一般式(1)で示される化合物である。
(式中、Rは炭素数8〜11のアルキル基を表す)
前記N−アルキル−2−ピロリドンのアルキル鎖長が長いと、すなわち、アルキル基の炭素数が12以上であると、水溶性が著しく低下し、水に溶けなくなる。しかし、アルキル鎖長が短すぎると、すなわち、アルキル基の炭素数が7以下であると、消泡の効果が薄れてしまうため、中でもN−オクチル−2−ピロリドンが好ましい。
N−オクチル−2−ピロリドンはHLBが6と小さく、低気泡性及び非イオン性の界面活性剤であることからそれ自体が界面活性剤として働く。また、気泡性に対しても非常に優れた効果が得られる。なお、その界面活性能はフッ素系界面活性剤と比較すると劣るが、記録媒体の種類(浸透レベル)によってはN−オクチル−2−ピロリドンのようなN−アルキル−2−ピロリドンを単独で使用することも可能である。ただし、表面張力の観点からN−アルキル−2−ピロリドン単独で使用する場合の添加量は、1質量%以下が好ましく、0.5質量%以下が特に好ましい。
液体吐出装置用処理液(以下、処理液と云う)は既述のように耐擦化性などを確保するために、記録媒体への浸透性をより高める必要がある。着色剤を含む第二の吐出液の場合は、浸透性を高めすぎると記録媒体表面付近に着色剤が留まりにくくなり、かつ記録媒体裏側へ着色剤が抜けてしまう(裏抜け)という不具合が発生してしまう。
一方、処理液が記録媒体表面付近に留まってしまうとベタ埋まり不足などの課題も発生することから、記録媒体に対して、より浸透性を高めるような構成にする必要がある。また、着色剤を含む第二の吐出液の裏抜けを防止するためにも、処理液の表面張力は第二の吐出液の表面張力よりも低くすることが好ましい。なお、処理液の粘度又は表面張力を下げることで記録媒体への浸透性は著しく向上し、無色透明の処理液を記録媒体裏面まであえて浸透させることで、一度の処理液塗布によって記録媒体の表面及び裏面の処理を行うことが可能であり、両面印刷時の画像濃度向上及び着色剤の裏抜けを防止することも可能となる。
本発明における処理液の表面張力は、フッ素系界面活性剤及びN−アルキル−2−ピロリドンの割合で決まるが、記録媒体の種類によって処理液の表面張力を下げる必要がある場合にはフッ素系界面活性剤の比率を多くする必要がある。ただし、既述のように泡立ちの問題もあることから、フッ素系界面活性剤の比率は、フッ素系界面活性剤及びN−アルキル−2−ピロリドンの合計量に対して40質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましい。
本発明におけるフッ素系界面活性剤及びN−アルキル−2−ピロリドンの合計添加量は、液体吐出装置用処理液全量に対して2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下がより好ましい。これは既述のように、記録媒体に対して着色剤を含む第二の吐出液よりも浸透性を高める必要があることによるものである。なお、上記添加量より多く添加したとしても表面張力の大幅な低下は期待できず、かつ保存性の悪化及びコストアップなどの不具合も考えられることから好ましくない。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水溶性有機溶剤、酸、多価金属塩などが挙げられる。
<水溶性有機溶剤>
液体吐出装置用処理液の保存性を確保するために、水溶性有機溶剤を使用してもよい。水溶性有機溶剤としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
前記多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペトリオールなどが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
これらの水溶性有機溶剤の中でも、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオールが特に好ましい。これらは溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果を奏する。また、保存安定性及び吐出安定性に優れた液体吐出装置用処理液を作製することができる。
<酸、多価金属塩>
また、本発明の処理液には酸及び多価金属塩の少なくともいずれかを添加してもよい。ここでいう酸とは、構造中にカルボキシル基を有する有機酸が望ましい。有機酸は、体内で生産されたり食品などに含まれており、人体残留が少なく、また、無臭なものが多く、家庭やオフィスでの画像形成装置に用いる観点から望ましい。具体的には、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸などが好ましい。本発明における酸の役割としては、水性インク組成物中のカルボキシル基含有樹脂との反応による記録媒体上での顔料の凝集化が挙げられる。ここで、処理液中の前記酸の添加量が多くなってしまうと、水性インク組成物中のカルボキシル基含有樹脂との反応による顔料の凝集化作用が大きくなってしまい、記録媒体上でのドット径が小さくなってしまう。これは即ち、ドットの広がりが小さくなることを示しており、特にベタ部での埋まりが不足すると記録媒体の下地色の影響が画像に表れてしまうという不具合が生じてしまう。従って、画像上不具合が無い範囲で処理液に対する前記酸の添加量を決定する必要があり、その添加量は、液体吐出装置用処理液に対して20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
また、本発明において使用される多価金属塩としては、アルミニウムイオン、バリウムイオン、カルシウムイオン、銅イオン、鉄イオン、マグネシウムイオン、マンガンイオン、ニッケルイオン、スズイオン、チタンイオン、亜鉛イオン等の多価金属イオンと、塩酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、チオシアン酸及び酢酸、蓚酸、乳酸、フマル酸、クエン酸、サリチル酸、安息香酸等の有機カルボン酸及び有機スルホン酸などの酸との塩などが挙げられる。
多価金属塩は、水性記録用インク中の構成成分を凝集させる効果が大きく、光学濃度、滲み、色間滲みの改善効果が大きい。多価金属塩は単独で使用しても、複数組み合わせて使用してもよい。なお、多糖類高分子の種類によって好ましい多価金属イオンがあり、例えば、アルギン酸ナトリウムを使用する場合は、カルシウムイオン、バリウムイオン及びアルミニウムイオンなどが好ましい。
なお、多価金属塩も酸の場合と同様に、添加量があまりにも多すぎると顔料の凝集化作用が大きくなることの不具合が発生してしまうため、その添加量は、液体吐出装置用処理液に対して20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
−水性記録用インク−
前記水性記録用インクは、少なくとも着色剤、水溶性有機溶剤、界面活性剤及び水を含むが、更にカルボキシル基含有樹脂を含むことが好ましい。
−−着色剤−−
前記着色剤としては水性記録用インクにおいて公知の染料や顔料を使用することができる。また、無機粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した着色剤粒子を用いてもよい。
前記無機粒子をカーボンブラックで被覆する方法としては、凝固、析出などによる液中乾燥法、混合しながら機械的な力を加える乾燥混合法などが挙げられる。また、前記無機粒子を有機顔料で被覆する方法としては、無機粒子の存在下で有機顔料を析出する方法、無機粒子と有機顔料とを機械的に混摩砕する方法などがある。この場合、例えば、熱安定性に優れた有機顔料で被覆する場合には化学的蒸着技術を用いることができる。更に必要に応じて、ポリシロキサン、アルキルシランから生成されるオルガノシラン化合物層を無機粒子と有機顔料の間に設ければ、両者の接着性を向上させることができる。
前記無機粒子としては、二酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化鉄、水酸化鉄、酸化スズなどが挙げられる。無機粒子の形状はアスペクト比が小さいものが好ましく、球状が特に好ましい。また、無機粒子の表面にカラー着色剤を吸着させる場合には、無機粒子は無色透明又は白色であることが好ましいが、黒色着色剤を吸着させる場合には、黒色の無機粒子を用いても構わない。
前記無機粒子の一次粒径は、100nm以下が好ましく、5nm〜50nmがより好ましい。
前記無機粒子を被覆する有機顔料としては、ブラック顔料として、アニリンブラックが挙げられる。カラー顔料としては、例えば、アントラキノン、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ジアゾ、モノアゾ、ピラントロン、ペリレン、複素環式イエロー、キナクリドン及び(チオ)インジゴイドなどが挙げられる。
これらの中でも発色性の面から、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、モノアゾイエロー系顔料、ジアゾイエロー系顔料、複素環式イエロー顔料が特に好ましい。
前記フタロシアニン系顔料としては、例えば、銅フタロシアニンブルー又はその誘導体(C.I ピグメントブルー15:3、C.I ピグメントブルー15:4)、アルミニウムフタロシアニンなどが挙げられる。
前記キナクリドン系顔料としては、例えば、C.I ピグメントオレンジ48、C.I ピグメントオレンジ49、C.I ピグメントレッド122、C.I ピグメントレッド192、C.I ピグメントレッド202、C.I ピグメントレッド206、C.I ピグメントレッド207、C.I ピグメントレッド209、C.I ピグメントバイオレット19、C.I ピグメントバイオレット42などが挙げられる。
前記モノアゾイエロー系顔料としては、例えば、C.I ピグメントイエロー74、C.I ピグメントイエロー109、C.I ピグメントイエロー128、C.I ピグメントイエロー151などが挙げられる。
前記ジアゾイエロー系顔料としては、例えば、C.I ピグメントイエロー14、C.I ピグメントイエロー16、C.I ピグメントイエロー17などが挙げられる。
前記複素環式イエロー顔料としては、例えば、C.I ピグメントイエロー117、C.I ピグメントイエロー138などが挙げられる。
前記無機粒子と、着色剤である有機顔料又はカーボンブラックの質量比(無機粒子:着色剤)は、3:1〜1:3が好ましく、3:2〜1:2がより好ましい。着色剤の割合が小さすぎると、発色性や着色力が低下することがあり、着色剤の割合が大きくなりすぎると、透明性や色調を悪くすることがある。
無機粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した着色剤粒子の市販品としては、例えば、戸田工業株式会社製のシリカ/カーボンブラック複合材料、シリカ/フタロシアニンC.I ピグメントブルー15:3複合材料、シリカ/ジアゾイエロー複合材料、シリカ/キナクリドンC.I ピグメントレッド122複合材料などが挙げられ、これらは1次粒径が小さく好適に用いることができる。
例えば、1次粒径が20nmの無機粒子を等量の有機顔料で被覆した場合、その1次粒径は25nm程度になる。そこで適当な分散剤を用いて1次粒子の状態のままで分散できれば、分散粒子径が25nmの非常に微細な顔料分散インクを作成することができる。
前記着色剤粒子の1次粒径は、水性記録用インク中において5nm〜100nmが好ましく、30nm〜80nmがより好ましい。1次粒径が、5nm未満であると、インクの長期保存において増粘したり、着色剤粒子が凝集することがあり、100nmを超えると、インクを紙やフィルムなどの媒体に印刷する場合、印刷部の彩度及び明度が低下した印刷物となることがある。なお、上記着色剤粒子の1次粒径とは、機械的せん断では、これ以上細かく粉砕できない着色剤粒子の最小単位を意味する。
前記着色剤粒子の水性記録用インク中の含有量は、1質量%〜20質量%が好ましく、2質量%〜15質量%がより好ましい。
−−水溶性有機溶剤−−
本発明に係る水性記録用インクは水を溶媒として使用するが、更にインクの乾燥を防止するため、分散安定性を向上するためなどの目的で水溶性有機溶剤を使用する。これらの水溶性有機溶剤は複数混合して使用してもよい。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
前記多価アルコール類としては、例えば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセロール、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペトリオールなどが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
含窒素複素環化合物類としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−プチロラクトンなどが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
これらの水溶性有機溶剤の中でも、グリセリン、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオールが特に好ましい。これらは、溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果を奏する。また、保存安定性及び吐出安定性に優れた水性記録用インクを作成することができる。
着色剤粒子と水溶性有機溶剤の配合比は、ヘッドからのインク吐出安定性に非常に影響がある。顔料固形分が多いのに、水溶性有機溶剤の配合量が少ないと、ノズルのインクメニスカス付近の水分蒸発が進み、吐出不良をもたらすことになる。
本発明に係る水性記録用インクは、上記水溶性有機溶剤以外に、必要に応じて、糖類やその誘導体などの他の水溶性有機溶剤を併用することもできる。糖類としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類、四糖類も含む)、多糖類及びこれらの誘導体などが挙げられる。具体的には、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キロース、トレハロース、マントトリオースなどが挙げられる。ここで、多糖類とは、広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含むものとする。
糖類の誘導体としては、前記糖類の還元糖や酸化糖類が挙げられる。これらの中でも、糖アルコールが好ましく、具体的には、マルチトール、ソルビットなどが挙げられる。
糖類の含有量は、水性記録用インクに対して0.1質量%〜40質量%が好ましく、0.5質量%〜30質量%がより好ましい。
−−界面活性剤−−
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、着色剤の種類や湿潤剤、浸透剤などの組み合わせによって、分散安定性を損なわない界面活性剤の中から目的に応じて適宜選択することができる。特に印刷用紙に印刷する場合には、表面張力が低く、レベリング性の高いフッ素系界面活性剤乃至シリコーン系界面活性剤が好適であり、特にフッ素系界面活性剤が好ましい。
前記フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。
前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩などが挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用しても、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、旭硝子社製のサーフロンシリーズ(S−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145)、住友スリーエム社製のフルラードシリーズ(FC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431)、大日本インキ社製のメガファックシリーズ(F−470、F−1405、F−474)、Dupont社製のZonyl TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、ネオス社製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−252、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のPF−151Nなどが挙げられ、これらの中でも良好な印字品質、特に発色性、紙に対する均染性が著しく向上する点で、ネオス社製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW及びオムノバ社製のPF−151Nが特に好ましい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示す点で特に好ましい。
シリコーン系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用しても、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン社などのものを容易に入手できる。
また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーン化合物としては、適宜合成したものを使用しても、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、信越化学工業株式会社製のKF−618、KF−642、KF−643などが挙げられる。
また、前記フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤以外にも、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤などを用いることができる。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、コハク酸エステルスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
前記ノニオン性界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
前記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。また、その市販品として、例えば、エアープロダクツ社製のサーフィノールシリーズ(104、82、465、485、TG)などが挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノピロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタインなどが挙げられる。また、その市販品として、例えば、日光ケミカルズ社、日本エマルジョン社、日本触媒社、東邦化学社、花王社、アデカ社、ライオン社、青木油脂社、三洋化成社などのものを容易に入手できる。
これらの界面活性剤は、単独で用いても複数のものを混合して用いてもよい。単独では水性記録用インク中に容易に溶解しない場合でも、複数のものを混合することにより可溶化され、安定に存在することができる場合もある。
前記界面活性剤の水性記録用インク中における含有量は、0.01質量%〜3質量%が好ましく、0.5質量%〜2質量%がより好ましい。ただし、水よりも高沸点で25℃のインク中で液体である成分(例えばグリセリンや1,3−ブチレングリコールなど)の合計含有量は20質量%以下とすることが好ましく、15質量%以下とすることがより好ましい。前記界面活性剤の合計含有量が、0.01質量%未満では、界面活性剤を添加した効果が無くなることがあり、3質量%を超えると、記録媒体への浸透性が必要以上に高くなり、画像濃度の低下や裏抜けが発生することがある。
−−カルボキシル基含有樹脂−−
本発明に係る水性記録用インクは、カルボキシル基含有樹脂を含むことが好ましい。これにより、処理液中の酸とカルボキシル基含有樹脂が反応し、記録媒体上での顔料の凝集が起こるので、画像濃度・画質の向上を図ることができる。
前記カルボキシル基含有樹脂としては、例えば、マレイン酸樹脂、スチレン−マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、アルキド樹脂、変性アルキド樹脂などが挙げられる。その市販品としては、例えば、荒川化学社製のマルキードシリーズ、ハリマ化成社製のハリマックシリーズ、ハリフタールシリーズなどが挙げられる。
カルボキシル基含有樹脂の添加形態には特に制限はなく、着色剤である顔料をカルボキシル基含有樹脂で包含した形態で添加してもよいし、着色剤とは別にカルボキシル基含有樹脂を単独で添加してもよい。
−−その他の成分−−
本発明に係る水性記録用インクには、前記の各成分の他に、必要に応じて公知の浸透剤、ポリマー粒子、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤などを添加することができる。
前記浸透剤としては、炭素数8〜11のポリオール化合物又はグリコールエーテル化合物が好ましく用いられる。これらは、紙への浸透速度を速めると共にブリードを防止する効果を有し、25℃の水中において、0.1質量%〜4.5質量%の溶解度を有する部分的に水溶性の化合物である。
前記炭素数8〜11のポリオール化合物としては、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
前記グリコールエーテル化合物としては、例えば、多価アルコールアルキルエーテル化合物、多価アルコールアリールエーテル化合物などが挙げられる。
前記多価アルコールアルキルエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
前記多価アルコールアリールエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
これらの浸透剤は、水よりも高沸点で25℃のインク中で液体である成分であり、水性記録用インク中の含有量は、0質量%〜10質量%が好ましく、0.5質量%〜5質量%がより好ましい。
前記ポリマー粒子としては造膜性を有するものを用いる。ここで造膜性とは、ポリマー粒子を水に分散させエマルジョンの形態とした時、この水性エマルジョンの水分を蒸発させていくと、樹脂皮膜が形成される性質を意味する。造膜性を有するポリマー粒子としては、例えば、ポリビニルアセラートなどが挙げられる。
このようなポリマー粒子が含まれていると、水性記録用インク中の揮発成分が蒸発した際に該ポリマー粒子が皮膜を形成し、インク中の着色剤を強固に記録媒体に固着する役割を果す。これにより、耐擦化性、耐水性に優れた画像を実現することができる。
前記ポリマー粒子は、室温で皮膜を形成させるため、最低造膜温度が、30℃以下のものが好ましく、10℃以下のものがより好ましい。具体的には、例えば、ミヨシ油脂(株)のランディPLシリーズなどが挙げられる。ここで、最低造膜温度とは、ポリマー粒子を水に分散させて得られたポリマーエマルジョンを、アルミニウムなどの金属板の上に薄く流延し、温度を上げていった時に、透明な連続したフィルムが形成される最低の温度のことを意味する。
前記ポリマー粒子の体積平均粒子径は、5nm〜200nmが好ましく、10nm〜100nmがより好ましい。
前記ポリマー粒子としては、単粒子構造(粒子全体に均一な構造を有することをいう)のものを使用することができる。例えば、エマルジョン粒子内にアルコキシシリル基を有すると、塗膜形成過程での水分蒸発によるエマルジョン同士の融着に伴って残存する水分と接触し、加水分解してシラノール基を形成する。また、シラノール基が残存するとアルコキシシリル基又はシラノール同士が反応して、シロキサン結合による強固な架橋構造を形成することができる。このようにポリマー微粒子内に反応性の官能基を共存させると、硬化剤を添加しなくても、造膜時にそれらの官能基を反応させて網目構造を形成させることができる。
また、前記ポリマー粒子として、コア部とそれを囲むシェル部からなるコアシェル構造を有するポリマー粒子を使用することも可能である。ここでいうコアシェル構造とは、組成の異なる2種以上のポリマーが粒子中に相分離して存在する形態を意味する。従って、シェル部がコア部に完全に被覆している形態のみならず、コア部の一部を被覆しているものであってもよい。また、シェル部のポリマーの一部がコア粒子内にドメインなどを形成しているものであってもよい。更にコア部とシェル部の間に、更に一層以上の組成の異なる層を含む3層以上の多層構造を持つものであってもよい。
前記ポリマー粒子は、不飽和ビニル単量体(不飽和ビニルポリマー)を重合触媒及び乳化剤を存在させた水中において乳化重合するなどの公知の方法により得ることができる。
前記ポリマー粒子の水性記録用インクにおける含有量は、0.5質量%〜20質量%が好ましく、1質量%〜5質量%がより好ましい。前記含有量が、0.5質量%未満では、耐擦化性、耐水性向上機能が十分に発揮されないことがあり、20質量%を超えると、乾燥によるインクの粘度上昇やインクに含まれるポリマー成分の固着により、インクの吐出が安定しなくなり、ノズルの目詰まりが発生してしまうことがある。
前述した無機粒子を有機顔料又はカーボンブラックで被覆した着色剤粒子(複合顔料粒子)は、アニオン性分散剤と共に水に混練分散する際に酸性を示す傾向が強い。水などの媒体に分散している複合顔料の表面は、アニオン系分散剤に包まれているため、負電荷を帯びているが、インク全体が酸性を示すことから、正電荷を帯びており、粒子表面の負電荷が中和され易い状態にある。この状態では分散粒子は凝集し吐出不良を起こす原因となるため、pH調整剤を加えてアルカリ性に保つことにより分散状態を安定化させ、吐出を安定化させることが好ましい。
前記水性記録用インクのpHは、9〜11であることが好ましい。pHが11を超えると、インクジェットのヘッドやインク供給ユニットの材質を溶かし出す量が大きくなり、インクの変質や漏洩、吐出不良などの問題が発生してしまう。
前記pH調整剤は、顔料を分散剤と共に水に混練分散する際に加えておく方が好ましく、混練分散剤、湿潤剤、浸透剤などの添加剤と共に加えることも好ましい。これは、pH調整剤によっては添加により分散を破壊する場合もあるためである。
前記pH調整剤としては、例えばアルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウム水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩などが挙げられる。
アルコールアミン類としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。
前記アルカリ金属水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記アンモニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化アンモニウム、第四級アンモニウム水酸化物、第四級ホスホニウム水酸化物などが挙げられる。
前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。
前記防腐防黴剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウムなどが挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。
<カートリッジ>
本発明のカートリッジは、本発明の処理液を容器内に収容したものであり、必要に応じて適宜選択したその他の部材などを有する。
容器としては特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質などを適宜選択することができ、例えば、プラスチック製容器、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを有するものが挙げられる。
具体例としては、例えば後述する図5、図6に示す処理液カートリッジが挙げられる。
<画像形成装置>
本発明の画像形成装置は、記録媒体の表面にインクジェット方式で画像を形成する画像形成手段と、貯留手段(必要に応じて)第一の処理液と第二の処理液を貯留する貯留手段と、前記画像形成手段による画像形成の前に、前記記録媒体の表面に対して、前記第一の処理液と第二の処理液で処理を行う処理手段とを備えている。また、界面活性剤を使用する場合には、その貯留手段も必要である。また、画像形成手段は、少なくともインク飛翔手段を有し、必要に応じてその他の手段、例えば、刺激発生手段、制御手段などを有する。
図1に、本発明に係る画像形成装置の一例の模式図(側面説明図)を示す。
画像形成装置101には、インクを吐出するヘッドを集積したヘッドユニット110K、110C、110M、110Yと、それぞれのヘッドユニットに対応し、ヘッドのメンテナンスを行うメンテナンスユニット111K、111C、111M、111Y、インクを供給するインクカートリッジ107K、107C、107M、107Y、カートリッジからのインクを一部貯蔵し、ヘッドに適切な圧力でインクを供給するサブインクタンク108K、108C、108M、108Yを備えている。
更に記録媒体114を吸着し搬送する搬送ベルト113、搬送ベルト113を支える搬送ローラ119、121、搬送ベルト113が適切な張力を保つようにコントロールするテンションローラ115、搬送ベルト113が適切な平面性を保つためのプラテン124、記録媒体114を吸着するための静電帯電を与える帯電ローラ116、記録媒体114を押さえる排紙コロ117、排紙した記録媒体114をストックしておく排紙トレイ104からなる排紙機構、印写する記録媒体114をストックする給紙トレイ103、給紙トレイより一枚ずつ記録媒体114を送り出す分離パッド112、送られてきた記録媒体114を帯電ベルトに確実に吸着させるカウンターローラ123、手差しにて給紙した場合に用いられる手差しトレイ105からなる給紙機構を有している。
また、メンテナンス後に排出される廃液を回収する廃液タンク109や、装置を操作し装置状態を表示することができる操作パネル106も備えている。
各ヘッドユニットのノズル列は、記録媒体114の搬送方向に直行するように配列されており、記録領域以上の長さのノズル列を形成している。給紙トレイから記録媒体114が分離コロにて一枚に分離され、加圧コロにて搬送ベルトに密着されることで搬送ベルト上に固定され、ヘッドユニット下を通過する際に記録媒体に液滴を吐出することで、高速に液滴にて記録媒体にパターンニングができ、分離爪にて搬送ベルトから分離され、排紙ローラと排紙コロにて支えられて排紙トレイに記録物が排出される。
この装置では、処理液で記録媒体表面を処理する機構として塗布機構を設けており、ローラ塗布を採用している。図8に、ローラ塗布による処理液塗布機構(3本ロールによる塗布方式)を示す。処理液135は空気吹き込み機構(図示せず)により泡立たせた後、汲み上げローラ137でローラ表面に汲み上げられ、膜圧制御ローラ138に転写される。続いて塗布ローラ136に転写された処理液は、塗布用カウンターローラ139との間に通す記録媒体114に転写され、塗布される。
塗布ローラ136に転写される処理液の塗布量は、膜圧制御ローラ138とのニップ圧を制御することにより行う。処理液を塗布したくない時は、塗布ローラ136に処理液が残らないように、可動ブレード134を塗布ローラ136に押し付け、塗布ローラ表面の処理液を掻き取ることができる。これにより、処理液が塗布ローラ136に残留するために発生する、処理液の乾燥による増粘や、塗布用カウンターローラ139との固着、塗布ムラなどの機能障害を未然に防ぐことができる。
また、図9に示す、ローラ塗布による処理液塗布機構(2本ロールによる塗布方式)を採用することも可能である。処理液は処理液供給ノズル141から塗布ローラ142と膜圧制御ローラ143の間に供給され、塗布ローラ142に塗布された処理液は、記録媒体144に転写され、塗布される。記録媒体144に転写される処理液の塗布量は、塗布ローラ142と膜圧制御ローラ143とのニップ圧を制御することにより行う。処理液を塗布したくない時は、可動ブレード145を塗布ローラ142に押し付け、塗布ローラ表面の処理液を掻き取ることができる。
上記ローラ塗布以外に、処理液をインクジェット方式でスプレー塗布することも可能である。例えば、110Kと同様のヘッドに処理液を充填し、インクと同様に記録媒体114へ吐出させることができ、吐出量や吐出位置の制御を高精度でかつ容易に行うことができる。図7に、吐出ヘッドからの吐出方式による処理液塗布機構を示す。処理液吐出ヘッド250A、250B、250Cから吐出された処理液251は、図中、矢印方向に搬送される記録媒体254に向けて吐出され、塗布される。処理液の塗布に続いて、インク吐出ヘッド252A、252B、252Cから吐出されたインク253が記録媒体254に向けて吐出され、塗布される。
何れの方式を用いても処理液を任意の位置に任意の量だけ塗布することができる。
前記処理工程は、表面が充分乾燥されている記録媒体に対して行っても、乾燥中の記録媒体に対して行っても効果を発揮する。なお、処理を施した記録媒体に対し、必要に応じて乾燥工程を設けることもできる。この場合、ロールヒーター、ドラムヒーター乃至温風により記録用メディアを乾燥することができる。
なお、前記処理工程は、以下のインク飛翔工程の前に行う前処理工程であることが好ましいが、処理工程をインク飛翔工程の後に行う後処理工程であってもよく、また、インク飛翔工程と同時に行う同時処理工程であってもよい。言い換えると、処理液は、以下のインク飛翔工程の前に塗布される前処理液であることが好ましいが、インク飛翔工程の後に塗布される後処理液であってもよく、また、インク飛翔工程と同時に塗布される同時処理液であってもよい。
前記処理工程における液体吐出装置用処理液の記録媒体へのウエット付着量としては、0.1g/m〜30.0g/mであることが好ましい。
図3は、上記画像形成装置のヘッドユニットにおけるヘッド配列の一例を示した模式図である。
ヘッドユニットは、ヘッド外周部材160にヘッド154A〜154Lを固定しており、ヘッドはノズルの一部が重複するように千鳥配置で固定されている。
図4は、図3のヘッドユニットに配列しているヘッドを拡大して示す模式図で、各ヘッドには、ノズルプレート201に2列の千鳥配置で開口されているノズル200が設けられており、ヘッドとヘッド外周部材との間には充填剤202にて密閉されており、ノズル面側からの隙間をなくしている。
次に、図1に示す画像形成装置の制御部の概要について、図2を参照して説明する。なお、図2は制御部の概略ブロック説明図である。
この制御部300は、装置全体の制御を司るCPU301と、CPU301が実行するプログラム、本発明において使用する所定インク吐出に対するノズル面汚染度合の値及びノズル面汚染許容閾値、駆動波形データ、その他の固定データを格納するROM302と、画像データなどを一時格納するRAM303と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)304と、画像データに対する各種信号処理、並び替えなどを行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC305とを備えている。
また、この制御部300はホスト側とのデータ、信号の送受を行うためのホストI/F306と、記録ヘッド154の圧力発生手段を駆動制御するための駆動波形を生成するヘッド駆動制御部307と、記録媒体搬送モータ309を駆動するための記録媒体搬送モータ駆動部308と、ヘッドユニット(キャリッジ)移動モータ311を駆動するためのヘッドユニット移動モータ駆動モータ駆動制御部310、維持ユニット移動モータ駆動制御部312と、維持ユニット移動モータ313、インク経路の電磁弁315を開閉制御するためのインク経路バルブ制御部314、キャップ吸引モータ317やインク供給モータ318の駆動を制御する送液吸引モータ駆動制御部316と、搬送ベルト113の移動量及び移動速度に応じた検知信号を出力するエンコーダからの検知信号、環境温度及び環境湿度(何れか一方でもよい)を検出するセンサ323からの検知信号、サブインクタンクのインク量検知信号、図示しない各種センサからの検知信号を入力するためのI/O322などを備えている。この制御部300には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル106が接続されている。
制御部300は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナ等の画像読み取り装置、デジタルカメラ等の撮像装置等のホスト側からの印刷データなどをケーブル或いはネットを介してホストI/F306で受診する。
そして、CPU301は、ホストI/F306に含まれる受信バッファ内に印刷データを読み出して解析し、ASIC305にて必要な画像処理、データの並び替えを行い、記録ヘッド154のヘッド幅の1ページ分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)を、クロック信号に同期して、ヘッド駆動制御部307に送出する。
そして、CPU301は、ホストI/F306に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC305にて必要な画像処理、データの並び替え処理などを行ってヘッド駆動制御部307に画像データを転送する。なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えば、ROM302にフォントデータを格納して行ってもよいし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してこの装置に転送するようにしてもよい。
ヘッド駆動制御部307は、ページ単位で入力される記録ヘッド154の1ページ分に相当する画像データ(ドットパターンデータ)に基づいて選択的に記録ヘッド154の圧力発生手段に印加して記録ヘッド154を駆動する。
また、図示していないが、処理液をローラ塗布する場合、塗布ローラなどの塗布用ローラ群の駆動制御が必要となるため、塗布用モータ制御部と、制御されるモータ、制御用のセンサを設ける。
更にインクジェットで処理液を吐出する場合には、維持動作を他のインクと異なる動作を行わないと、混色によるノズル詰まりの危険性が存在する。そのため維持ユニット移動モータは、インク用とは別に処理液用のものを設けることが望ましい。
次に、処理液カートリッジについて、図5及び図6を参照して説明する。ここで、図5は、本発明の処理液カートリッジの一例を示す図であり、図6は図5の処理液カートリッジのケース(外装)を含めた図である。
処理液は、図5に示すように、処理液注入口242から処理液袋241内に充填され、排気した後、該処理液注入口242を融着により閉じる。使用時には、ゴム部材からなる処理液排出口243に装置本体の針を刺して装置にインクを供給する。処理液袋241は、透気性の無いアルミニウムラミネートフィルムなどの包装部材により形成されている。この処理液袋241は、図6に示すように、通常プラスチック製のカートリッジケース244内に収容され、処理液カートリッジ240として、各種画像形成装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
また、上記処理液カートリッジ240に、処理液の代わりにインクを入れ、インク用のカートリッジとして用いれば、処理液カートリッジと同様に、各種画像形成装置に着脱可能に装着して用いることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
表1〜3に記載の通り、処理液処方に示す材料を混合して調整した各実施例及び比較例の処理液を小林製作所社製のワイヤーバー(巻線径:0.02mm)を用いて、記録媒体(リコー社製 マイペーパー)へ均一に塗布した。
次いで、画像形成装置(リコー社製のIPSIO GX5000)により前記記録媒体へ、ある所定画像に従って、印字速度30rpmで水性記録用インクを吐出させ、印刷サンプルを得た。水性記録用インクはリコー社製のGXカートリッジ(マゼンタGC21MH)を用いた。
上記各印刷サンプルについて、以下の方法により諸特性を評価した。
<転写濃度>
印刷サンプルのベタ部を、東洋精機製作所社製のクロックメーターに布を貼り付けて擦り、擦化後の布へのインクの転写濃度を、X−Rite社製の分光側色濃度計(939)で測定した。転写濃度が小さいほど、画像の定着性が良好である。
<画像濃度>
印刷サンプルのベタ部を、X−Rite社製の分光側色濃度系(939)で測定した。数値が大きい方が良好である。
<静的表面張力>
比較例又は実施例に記載の処方に基づいて混合・調整した各処理液を、全自動表面張力計(協和界面科学株式会社:CBVP−Z)を用いて測定した。主溶媒は、表3に示す通りの水/グリセリン/1,3−ブチレングリコールよりなる組成物である。30mN/m以下を濡れ性良好と判断した。
<泡立ち評価>
比較例又は実施例に記載の処方に基づいて混合・調整した各処理液を、容量100mlのメスシリンダーに10ml入れて一昼夜放置し、その後、メスシリンダーを10℃の恒温水槽に30分以上入れて液温を慣らす。液温が十分慣れたら、所定のシリンジにて空気を吹き込み100mlまで泡立たせる。その後、30秒後の泡高さを目視にて確認した。30秒後の泡高さ50ml以下を気泡発生の抑制効果が良好であると判断した。
<界面活性剤の溶解性>
主溶媒に対して界面活性剤を溶解させ、その溶解性を目視にて判断した。主溶媒は、表3に示す通りの、水/グリセリン/1,3−ブチレングリコールよりなる組成物である。
○:完全に溶解している(無色透明)
△:完全には溶解していないが、ほぼ溶解している(やや白濁)
×:溶解していない(白濁)
実施例1〜21及び比較例1〜12までの処理液処方と評価結果を表1〜3に示す。
表3記載のLP−300(N−ドデシル−2−ピロリドン)は、アルキル鎖長が長い(炭素数12)ために主溶媒(水/グリセリン/1,3−ブチレングリコール)には溶解しない。主溶媒に完全に溶解しないと界面活性剤の不溶物が吐出ヘッドなどに詰まってしまい不具合が発生する。したがって主溶媒に溶解するLP−100を用いたケースを実施例とし、溶解しないLP−300(N−ドデシル−2−ピロリドン)を用いたケースを比較例としている。
表3におけるグリセリンと1,3−ブチレングリコールは、処理液の保存性を向上させるために添加している。また、水/グリセリン/1,3−ブチレングリコールが本発明における処理液の主溶媒であり、表3ではこの主溶媒に対するLP−100とLP−300の溶解性を評価している。
DSN−403N、TF−2066、FS−300は、後述のとおり、フッ素系界面活性剤であり、一般式(2)記載の要件を満たすものである。一方、ニューコール2304−Yは、アルキルエーテル型界面活性剤である。なお、表中の単位はいずれも質量%である。
<使用原材料>
●グリセリン:阪本薬品工業株式会社製
●1,3−ブチレングリコール:関東化学株式会社製
●ニューコール2304−Y(アルキルエーテル型界面活性剤)
:日本乳化剤株式会社製
●TF−2066(フッ素系界面活性剤)
:DIC社製 メガファックTF−2066
●FS−300(フッ素系界面活性剤)
:Dupon社製 Zonyl FS−300(成分40質量%)
●DSN−403N(フッ素系界面活性剤)〔式(3)に示す化合物〕
:ダイキン工業株式会社製 ユニダインDSN−403N
●LP−100(ピロリドン系界面活性剤)
:アイエスピー・ジャパン株式会社製 SURFADONE LP−100
(N−Octyl −2−Pyrrolidone 100%)
●LP−300(ピロリドン系界面活性剤)
:アイエスピー・ジャパン株式会社製 SURFADONE LP−300
(N−Dodecyl−2−Pyrrolidone 100%)
●乳酸:関東化学株式会社製
●塩化カルシウム:関東化学株式会社製 塩化カルシウム二水和物
比較例1〜4と実施例1〜14より、N−オクチル−2−ピロリドン、乃至フッ素系界面活性剤とN−オクチル−2−ピロリドンとを含有することで気泡の発生を大幅に抑えることができ、かつ低表面張力の確保が可能となる。
比較例6〜12と実施例15〜21より、N−アルキル−2−ピロリドンがN−オクチル−2−ピロリドンであることで、溶媒に対する溶解性が確保でき、かつ気泡の発生を大幅に抑えることが可能となる。
実施例5、9及び11より、フッ素系界面活性剤の比率をフッ素系界面活性剤及びN−オクチル−2−ピロリドンの合計添加量に対して40質量%以下にすることで、低表面張力を維持しつつ気泡の発生を大幅に抑えることが可能となる。
実施例5〜8及び12より、フッ素系界面活性剤及びN−オクチル−2−ピロリドンの合計添加量が処理液全量に対して2質量%以下にすることで、低表面張力を維持しつつ気泡の発生を大幅に抑えることが可能となる。
実施例5、10、13、及び14より、処理液に酸及び多価金属塩の少なくともいずれかを添加することで、画像濃度を大幅に向上することが可能となる。
処理液に水溶性有機溶剤を添加することで、処理液中の水分の蒸発を抑えることができ、長期間の放置などによる劣化などを防止することが可能となる。
101 画像形成装置
103 給紙トレイ
104 排紙トレイ
105 手差しトレイ
106 操作パネル
107K インクカートリッジ
107C インクカートリッジ
107M インクカートリッジ
107Y インクカートリッジ
108K サブインクタンク
108C サブインクタンク
108M サブインクタンク
108Y サブインクタンク
109 廃液タンク
110K ヘッドユニット
110C ヘッドユニット
110M ヘッドユニット
110Y ヘッドユニット
111K メンテナンスユニット
111C メンテナンスユニット
111M メンテナンスユニット
111Y メンテナンスユニット
112 分離パッド
113 搬送ベルト
114 記録媒体
115 テンションローラ
116 帯電ローラ
117 排紙コロ
118 プラテンローラ
119 搬送ローラ
120 吸引ファン
121 搬送ローラ
122 分離パッド
123 カウンターローラ
124 プラテン
134 可動ブレード
135 処理液
136 塗布ローラ
137 汲み上げローラ
138 膜圧制御ローラ
139 塗布用カウンターローラ
140 液体吐出装置用処理液タンク
141 処理液供給ノズル
142 塗布ローラ
143 膜圧制御ローラ
144 記録媒体
145 可動ブレード
154A ヘッド
154B ヘッド
154C ヘッド
154D ヘッド
154E ヘッド
154F ヘッド
154G ヘッド
154H ヘッド
154I ヘッド
154J ヘッド
154K ヘッド
154L ヘッド
160 ヘッド外周部材
200 ノズル
201 ノズルプレート
202 充填剤
240 処理液カートリッジ
241 処理液袋
242 処理液注入口
243 処理液排出口
244 カートリッジケース
250A 処理液吐出ヘッド
250B 処理液吐出ヘッド
250C 処理液吐出ヘッド
251 処理液
252A インク吐出ヘッド
252B インク吐出ヘッド
252C インク吐出ヘッド
253 インク
300 制御部
WO2003/097717 特開2006−181810号公報 特開2007−331181号公報

Claims (16)

  1. 着色剤を含まない液体吐出装置用処理液であって、下記一般式(1)
    (式中、Rは炭素数8〜11のアルキル基を表す)
    で示されるN−アルキル−2−ピロリドンを含有することを特徴とする液体吐出装置用処理液。
  2. フッ素系界面活性剤をさらに含有する請求項1に記載の液体吐出装置用処理液。
  3. フッ素系界面活性剤が、下記一般式(2)
    2n+1−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)−Y …(2)
    〔式中、nは2〜6の整数を示し、
    aは15〜50の整数を示す。
    式中、Yは−C2b+1(bは11〜19の整数を示す)
    又は−CHCH(OH)CH−C2m+1(mは2〜6の整数を示す)を示す〕
    で表され、グリフィンのHLB値が10〜16である化合物
    である請求項2に記載の液体吐出装置用処理液。
  4. フッ素系界面活性剤が、下記式(3)
    で表される化合物である請求項2から3のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液。
  5. N−アルキル−2−ピロリドンが、N−オクチル−2−ピロリドンである請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液。
  6. フッ素系界面活性剤の比率が、フッ素系界面活性剤及びN−アルキル−2−ピロリドンの合計に対して40質量%以下である請求項2から5のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液。
  7. フッ素系界面活性剤及びN−アルキル−2−ピロリドンの合計添加量が、液体吐出装置用処理液全量に対して2質量%以下である請求項2から6のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液。
  8. 酸を含有する請求項1から7のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液。
  9. 酸が、乳酸である請求項8に記載の液体吐出装置用処理液。
  10. 多価金属塩を含有する請求項1から9のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液。
  11. 多価金属塩が、塩化カルシウムである請求項10に記載の液体吐出装置用処理液。
  12. 水溶性有機溶剤を含有する請求項1から11のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液。
  13. 水溶性有機溶剤が、グリセリン及び1,3−ブチレングリコールの少なくともいずれかを含有することを特徴とする請求項12に記載の液体吐出装置用処理液。
  14. N−アルキル−2−ピロリドンの添加量が、液体吐出装置用処理液全量に対して0.05質量%以上である請求項1から13のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液。
  15. 請求項1から14のいずれかに記載の液体吐出装置用処理液が容器内に収容されたカートリッジ。
  16. 請求項15に記載のカートリッジを含む画像形成装置。
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